JP2023538982A - エアロゾル生成用面状発熱体、この製造方法及びこれを含むエアロゾル発生装置 - Google Patents

Abstract

本発明は、液状のエアロゾル発生基材を吸収する多孔性ウィック、吸収された液状のエアロゾル発生基材を加熱する伝導性ビード層、及び前記伝導性ビード層に加熱のための電力を伝達する端子部を含む、エアロゾル生成用面状発熱体、この製造方法及びこれを含むエアロゾル発生装置に関する。

Description

本発明は、エアロゾル生成用面状発熱体、この製造方法及びこれを含むエアロゾル発生装置に関し、具体的に、伝導性ビード層を介して面状発熱するエアロゾル生成用面状発熱体、この製造方法及びこれを含むエアロゾル発生装置に関する。

本出願は、２０２１年７月２７日付け韓国特許出願第１０－２０２１－００９８４７８号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容を本明細書の一部として含む。

近年、一般的なシガレットの欠点を克服する代替喫煙物品に関する需要が増加している。例えば、既存のシガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方法ではなく、液状のエアロゾル発生基材を加熱させてエアロゾルを生成する装置に対する需要が増加しており、これに関する研究が活発に進められている。

前記液状のエアロゾル発生基材を加熱させる方法のエアロゾル発生装置は、液状のエアロゾル発生基材を吸収するウィック（ｗｉｃｋ）と、液状を加熱させるヒーター（ｈｅａｔｅｒ）とが結合されたウィック・ヒーター構造体を含む。

前記ウィックは、一般的にコットン（ｃｏｔｔｏｎ）又はシリカ（ｓｉｌｉｃａ）素材の繊維束（ｆｉｂｅｒ ｂｕｎｄｌｅ）で製造される。前記ウィックの表面又は表面の直下に伝導性を有する金属からなる一定のパターン形態のヒーターを位置させてウィック・ヒーター構造体を製造し、ヒーターを電気加熱してウィックを介して吸収された液状のエアロゾル発生基材を気化させる方法のエアロゾル発生装置が使用されている。

ただし、前記のようにウィックの下部表面又は表面の直下パターン形態のヒーターを含むエアロゾル発生装置の場合、パターンサイズの限界によりパターンに対応する位置でのみ局部的な加熱が起こるので非加熱領域が存在する。これにより、局部的にウィックの領域別偏差をもって加熱が起こるため、パターン領域では液状の炭化現象による焦げ味や有害物質が集中的に発生し、ウィックの物性差による熱収縮または熱膨張が起こってウィックとパターンが分離される現象が発生した。

前記パターン形態のヒーターを使用する代わりに、ウィックにメッシュ網を用いて低い電力密度で広い領域において発熱を起こし、エアロゾル発生量を増加させようとする試みがあったが、繊維基盤のウィック自体が有する問題である瞬間発熱による液状の炭化現象は依然として解決されておらず、メッシュ（ｍｅｓｈ）構造により既存のパターン形態のヒーターと同様に、領域別に加熱の偏差が存在した。

また、ヒーターを別途構成として含む代わりに、ウィック全体を、伝導性を有する物質を含むビード構造体として使用しようとする試みがあったが、ウィック構造体の全体領域で加熱がランダムに起こるため、エアロゾル発生領域を予測することができず、ウィック内部が加熱部位と非加熱部位とに区分されて局部的発熱を起こす問題点があり、端子構成時に一方向への電流の流れを構成するための設計上の困難も存在した。

したがって、エアロゾル発生装置において、ウィックの特定領域でのみ局所的に加熱が起こったり、ランダムに不規則な領域で加熱が起こったりして発生する前記問題点を解決するための研究が必要な事情である。

大韓民国公開特許公報第１０－２０１８－０１１８１２４号「電子タバコカートリッジ及び装置」

本発明者らは前記問題を解決するために、ウィックの一面で発熱が起こり、領域別に偏差なくエアロゾルを発生させるエアロゾル生成用面状発熱体、この製造方法及びこれを含むエアロゾル発生装置を提供しようとする。

本発明の第１側面によれば、

液状のエアロゾル発生基材を吸収する多孔性ウィック；吸収された液状のエアロゾル発生基材を加熱する伝導性ビード層；及び前記伝導性ビード層に加熱のための電力を伝達する端子部；を含む、エアロゾル生成用面状発熱体を提供する。

本発明の一具体例において、前記伝導性ビード層は、多孔性ウィックの一面に複数の伝導性ビード（ｂｅａｄ）が積層された層であってもよい。

本発明の一具体例において、前記伝導性ビード層は、端子部から伝達された電力により前記多孔性ウィックの一面に積層された伝導性ビード（ｂｅａｄ）が発熱する面状発熱層であってもよい。

本発明の一具体例において、前記伝導性ビードは、伝導性金属ビード、表面が伝導性物質でコーティングされたビード、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものであってもよい。

本発明の一具体例において、前記伝導性ビードの平均直径は、５０～２００μｍであってもよい。

本発明の一具体例において、前記伝導性ビード層の平均厚さは、０．１～１．５ｍｍであってもよい。

本発明の一具体例において、前記伝導性ビード層（Ｂ）に対する前記多孔性ウィックの平均厚さ（Ａ）の比（Ａ／Ｂ）が０．１～５であってもよい。

本発明の一具体例において、前記多孔性ウィックは、多孔性ビードを含む構造体であり、前記多孔性ビードは、ガラスビード、セラミックビード、アルミナビード及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものであってもよい。

本発明の一具体例において、前記端子部は、伝導性ビード層の両側端部にそれぞれ別々に位置する第１端子及び第２端子を含むことができる。

本発明の第２側面によれば、

（１）焼成された多孔性ウィックの一面上に伝導性ビードを積層して、伝導性ビード層を形成する段階；（２）前記伝導性ビード層が形成された多孔性ウィックをさらに焼成する段階；及び（３）前記伝導性ビード層の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階；を含む、エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法を提供する。

本発明の第３側面によれば、

（ａ）伝導性ビード集合体を焼成させて伝導性ビード層を形成する段階；（ｂ）前記伝導性ビード層を焼成された多孔性ウィックの一面に接着し、さらに焼成する段階；及び（ｃ）前記伝導性ビード層の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階；を含むエアロゾル生成用面状発熱体の製造方法を提供する。

本発明の第４側面によれば、

液状エアロゾル発生基材を貯蔵する液状貯蔵部；エアロゾル発生基材を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル発生部；及び使用者の吸入により生成されたエアロゾルを排出するマウスピース；を含み、前記エアロゾル発生部は、前記エアロゾル生成用面状発熱体を含む、エアロゾル発生装置を提供する。

本発明に係るエアロゾル生成用面状発熱体及びエアロゾル発生装置は、低い電力密度でもウィックの一面の広い面積で面状発熱を起こし、液状のエアロゾル発生基材の霧化量を増進し、領域別偏差なく発熱されて瞬間発熱や高温の局部発熱による液状炭化現象を防止する効果がある。

本発明に係るエアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、多孔性ウィックの様々な形態に合わせて伝導性ビード層形態の柔軟な変更が可能であり、様々な設計変形が容易であるという利点がある。

従来のパターン形態のヒーターを含むウィック・ヒーター構造体の（Ａ）実際写真及び（Ｂ）模式図を示す。 本発明のエアロゾル生成用面状発熱体の模式図を示す。 本発明のエアロゾル生成用面状発熱体の断面図を示す。

本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的かつ辞典的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最良の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるとの原則に即して、本発明の技術的思想に適合する意味と概念に解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された具体例及び図面に示された構成は本発明の最も好ましい一具体例に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを置き換えることができる様々な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。

図面において各構成要素又はその構成要素をなす特定部分の大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張、省略又は概略的に示されている。したがって、各構成要素の大きさは実際の大きさを全的に反映するものではない。関連する公知機能或いは構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にぼかすことができると判断される場合、そのような説明は省略する。

液状のエアロゾル生成基材を気化させてエアロゾルを生成する既存のエアロゾル生成装置は、ウィックの下部面に位置するヒーターが面全体に対応する面積で加熱されて発熱を起こすのではなく、パターン形態及び大きさの限界により加熱部位及び非加熱部位に分かれて霧化を起こし、これによる局部的発熱現象で液状が炭化して焦げ味や有害物質が発生する問題点が存在した。

本発明の発明者は前記のような問題点を解決するために、多孔性ウィックの一面上に伝導性ビード層の形成でパターン形態のヒーター位置に対応して特定領域でのみ起こる局部的発熱の代わりに伝導性ビード層全体が発熱する面状発熱体を導入し、これを通じて、エアロゾルを生成するエアロゾル生成用面状発熱体、この製造方法及びこれを含むエアロゾル生成装置を提供するに至った。

以下、添付の図面を参照して、本発明について詳細に説明する。

本明細書において、「エアロゾル発生基材」は、エアロゾル（ａｅｒｏｓｏｌ）を発生させることができる物質と定義される。前記エアロゾル発生基材は液状の組成物であってもよく、具体的にニコチン、タバコ抽出物及び／又は様々な香味剤を基礎とする液状組成物を含むことができるが、これに特に制限されない。具体例として、前記エアロゾル発生基材は、プロピレングリコール及びグリセリンのうちの少なくとも１つを含むことができ、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうちの少なくとも１つをさらに含むことができる。前記エアロゾル発生基材は、シナモン、カプサイシンなどの様々な添加物質をさらに含むことができる。前記エアロゾル発生基材は、流動性が大きい液体物質だけでなく、ゲル又は固形分形態の物質を含むことができ、基材に含まれた組成成分は実施例によって異なる場合があり、特定の割合に制限されない。

本明細書において、「エアロゾル発生装置」は、使用者の口を介して使用者の肺に直接吸入が可能なエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生基材を用いてエアロゾルを発生させる装置と定義される。例えば、前記エアロゾル発生装置は、液状型エアロゾル発生装置、蒸気化器とシガレットを共に使用するハイブリッド型エアロゾル発生装置を含むことができるが、これに特に制限されず、様々な類型のエアロゾル発生装置をさらに含むことができる。

本明細書において、「面状発熱層」は、一定構造体の一面において、領域別局所的偏差なく均一に発熱を起こす層と定義される。

本発明は、液状のエアロゾル発生基材を吸収する多孔性ウィック１０；吸収された液状のエアロゾル発生基材を加熱する伝導性ビード層２０；及び前記伝導性ビード層に加熱のための電力を伝達する端子部３０；を含む、エアロゾル生成用面状発熱体を提供する。

前記エアロゾル生成用面状発熱体は、液状のエアロゾル発生基材を吸収する多孔性ウィック（ｐｏｒｏｕｓ ｗｉｃｋ）１０を含む。前記多孔性ウィック１０は、液状貯蔵部から液状のエアロゾル発生基材４０を吸収してこれを発熱が起こる伝導性ビード層２０まで移送する役割をする構成であってもよい。

前記多孔性ウィック１０は、複数のビード（ｂｅａｄ）を含む構造体で、例えば、体心立方構造（Ｂｏｄｙ－ｃｅｎｔｅｒｅｄ Ｃｕｂｉｃ；ＢＣＣ）又は面心立方構造（Ｆａｃｅ－ｃｅｎｔｅｒｅｄ Ｃｕｂｉｃ；ＦＣＣ）でスフィアパッキング（ｓｐｈｅｒｅ ｐａｃｋｉｎｇ）された構造体であってもよいが、これに特に制限されず、様々なパッキング構造を有してもよい。前記多孔性ウィック１０は多孔性ビード（ｐｏｒｏｕｓ ｂｅａｄ）を含む構造体であってもよく、前記多孔性ビードは、ガラスビード（ｇｌａｓｓ ｂｅａｄ）、セラミックビード（ｃｅｒａｍｉｃ ｂｅａｄ）、アルミナビード（ａｌｕｍｉｎａ ｂｅａｄ）及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものであってもよく、好ましくはガラスビードであってもよいが、多孔性ビードを含むことにより構造体内に空隙が形成されて液状のエアロゾル発生基材４０が移動することができる構造体であれば、これに特に制限されない。前記多孔性ウィック１０は、繊維基盤のウィックと比較するとき、多孔性ビードで構成され、瞬間的な局部的発熱によるウィックの炭化現象が発生しない利点がある。

前記多孔性ウィック１０の形状は、液状貯蔵部から液状のエアロゾル発生基材４０を容易に吸収することができる形状であれば特に制限されず、例えばＨ類似形状、∪類似形状又は∩類似形状などでさまざまな形状に設計及び具現されることができる。

前記エアロゾル生成用面状発熱体は、吸収された液状のエアロゾル発生基材４０を加熱する伝導性ビード層２０を含む。前記伝導性ビード層２０は、多孔性ウィック１０から移送された液状のエアロゾル発生基材４０を加熱により気化させてエアロゾルを生成する役割をする構成であってもよい。

前記伝導性ビード層２０は、多孔性ウィック１０の一面に複数の伝導性ビードが積層された層であってもよい。前記伝導性ビード層２０は、既存の多孔性ウィックの下部表面又は下部表面の直下に位置していたパターン形態のヒーターの代わりに、電力供給時に電気加熱が可能な伝導性ビードを多孔性ウィック１０の下部面全体に積層されて形成された層であってもよい。具体的に、前記伝導性ビード層２０は、端子部３０から電力が供給され、伝導性ビード間に流れる電流が領域別偏差なく均一に流れるために、多孔性ウィック１０の一面に積層されて形成された層であってもよい。

本明細書において多孔性ウィックの「一面」は、多孔性ウィックにおいて外部に露出して最外郭に位置する多孔性ビードが伝導性ビードと直接接触しながら一側端子から他側端子まで連続的に連結されて形成された領域と定義されることができ、平らな面又は折り曲げられた面がすべて含まれることができる。

前記伝導性ビード層２０は、端子部３０から伝達された電力により前記多孔性ウィック１０の一面に積層された伝導性ビードが発熱する面状発熱層であってもよい。前記伝導性ビード層２０は、多孔性ウィック１０の一面での面状発熱を通じて、パターン形態のヒーターを適用する場合と対比するとき、液状のエアロゾル発生基材４０を広い面積で気化させて霧化量を増進しながらも、相対的に低い電力密度を通した面状発熱が可能であり、高温による瞬間的な局部発熱により発生することができる液状炭化現象を防止することができる効果がある。

前記伝導性ビードは、伝導性金属ビード、表面が伝導性物質でコーティングされたビード、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものであってもよいが、端子部３０から供給される電流を伝達することができる伝導性金属又は伝導性物質を含むビードであれば、これに特に制限されない。具体的に、前記伝導性ビードは、セラミック（ｃｅｒａｍｉｃ）ビード、アルミナ（ａｌｕｍｉｎａ）ビード、ステンレススチール（ｓｔａｉｎｌｅｓｓ ｓｔｅｅｌ）ビード、ジルコニア（ｚｉｒｃｏｎｉａ）ビード、シリカ（ｓｉｌｉｃａ）ビード、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものであり、好ましくはセラミックビード、アルミナビード又はステンレススチールビードであってもよい。

前記伝導性ビードの平均直径は、３０μｍ以上、３５μｍ以上、４０μｍ以上、４５μｍ以上、５０μｍ以上、５５μｍ以上、６０μｍ以上であってもよく、２００μｍ以下、１９０μｍ以下、１８５μｍ以下、１８０μｍ以下、１７５μｍ以下、１７０μｍ以下、１６５μｍ以下、１６０μｍ以下であってもよい。伝導性ビードの平均直径が前記範囲を満たす場合、多孔性ウィック１０の制限された面積を有する一面上で十分な霧化を起こす程度に面状発熱が可能な数の伝導性ビードが積層され、液状のエアロゾル発生基材を気化させることができる効果があり、前記伝導性ビードは、一定規格のメッシュ（ｍｅｓｈ）を介して一定直径の範囲内に分類された伝導性ビードを用いることが好ましい。

前記伝導性ビードが積層されて形成された前記伝導性ビード層３０の平均厚さは、０．１ｍｍ以上、０．２ｍｍ以上、０．３ｍｍ以上、０．４ｍｍ以上、０．５ｍｍ以上、０．６ｍｍ以上、０．７ｍｍ以上であってもよく、１．５ｍｍ以下、１．４ｍｍ以下、１．３ｍｍ以下、１．２ｍｍ以下であってもよい。伝導性ビード層３０の平均厚さが前記範囲を満たす場合、多孔性ウィック１０を介して吸収された液状のエアロゾル発生基材４０が十分な霧化を起こす程度に発熱することができる厚さの伝導性ビード層２０が形成されることができる。前記伝導性ビード層３０の厚さは、ビード層製造時の成形金型の厚さによって異なるように設計されてもよい。

前記伝導性ビード層３０（Ｂ）に対する前記多孔性ウィック１０（Ａ）の平均厚さの比（Ａ／Ｂ）が０．１以上、０．５以上、１以上、１．５以上、２以上、２．５以上であってもよく、５以下、４．５以下、４以下、３．５以下、３以下であってもよい。前記比（Ａ／Ｂ）が１未満である場合、発熱層の発熱時にウィック自体にエアロゾル化のために消費する液状の量が少ないため、瞬間的に発熱層で透過加熱が起こって液状が燃えるか、又はエアロゾル化が起こらない問題が発生することができ、比（Ａ／Ｂ）が５を超える場合、多孔性ウィックを加熱させるのに過度な熱量が必要であり、一定の温度以上にウィック全体温度を上昇させることに限界があるので、エアロゾル発生量が制限的であるという問題点がある。

前記多孔性ウィック１０の厚さは、前記面状発熱層を２回加熱したときのエアロゾル量を発生させる程度の液状量を収容することができる厚さの多孔性ウィックが好ましいが、これに特に制限されるものではない。

前記エアロゾル生成用面状発熱体は、前記伝導性ビード層２０に加熱のための電力を伝達する端子部３０を含む。前記端子部３０は、例えばバッテリーから電力が供給されて伝導性ビード層２０に伝達し、伝導性ビード層２０を電気加熱させるために電流を供給する役割をすることができる。

前記端子部３０は、伝導性ビード層２０の両側端部にそれぞれ別々に位置する第１端子及び第２端子を含むことができる。前記第１端子及び第２端子が伝導性ビード層２０において多くの領域を占めることなく、互いに離間した両側端部の一定領域のみに配置されるので、これを除いた伝導性ビード層２０の全体領域で面状発熱することができる効果がある。

本明細書において、伝導性ビード層の「両側端部」は、前記多孔性ウィックの一面上に形成された伝導性ビード層において長さが長い角方向の両側端部に位置する両端部を含むと定義される。

前記第１端子及び第２端子は、伝導性ビード層２０の下部方向にそれぞれ両側端部に密着するように配置されることができる。前記端子部３０の第１端子及び第２端子の大きさは特に制限されないが、面状発熱を起こす面積を十分に確保するために、端子の大きさは、伝導性ビード層２０に電力供給が可能な大きさの範囲内で最小化することが好ましい。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（１）焼成された多孔性ウィック１０の一面上に伝導性ビードを積層して、伝導性ビード層２０を形成する段階； （２）前記伝導性ビード層２０が形成された多孔性ウィック１０をさらに焼成する段階；及び（３）前記伝導性ビード層２０の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階；を含む。

前記焼成された多孔性ウィック１０の形状は、前述のように、液状貯蔵部から液状のエアロゾル発生基材４０を容易に吸収することができる形状であれば特に制限されない。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（１）焼成された多孔性ウィック１０の一面上に伝導性ビードを積層して、伝導性ビード層２０を形成する段階を含む。前記（１）段階は、焼成された多孔性ウィック１０の下部面に伝導性ビードを積層して伝導性ビード層２０を形成する段階で、伝導性ビード層２０の形状も多孔性ウィック１０の下部面の形状に対応して形成されることができる。例えば、多孔性ウィック１０の下部面が∩類似形状である場合には、伝導性ビード層２０の形状も∩類似形状であってもよく、このように既に焼成された多孔性ウィック１０上に伝導性ビード層（２０）を形成するという点で、多孔性ウィック１０及び伝導性ビード層２０の形状に対する様々な設計変形が可能な利点がある。具体的に、伝導性ビード層の形状が前記多孔性ウィックの下部面と同一に形状化されることができるか、又は伝導性ビード層の特定領域の厚さのみを厚くする不均一な構造の伝導性ビード層に形状化されることができる。前記伝導性ビード層２０に含まれたビードの平均直径及び平均厚さは、前述の範囲を満たすことが好ましい。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（２）前記伝導性ビード層２０が形成された多孔性ウィック１０をさらに焼成する段階を含む。前記（２）段階は、伝導性ビードを積層して多孔性ウィック１０上に伝導性ビード層２０を形成した後、一定温度の焼成炉でさらに焼成させて伝導性ビード層２０と多孔性ウィック１０との結合を強化する段階であってもよい。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（３）前記伝導性ビード層２０の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階を含む。前記（３）段階は、互いに離隔した距離をもって伝導性ビード層２０の両側端部に第１端子及び第２端子を配置する段階であってもよい。前記第１端子及び第２端子は、伝導性ビード層２０の両側端部に密着して配置する段階であってもよく、前記端子は、電流が流れることができる伝導性を有する物質であれば特に制限されない。また、前記（３）段階は、スタッド（Ｓｔｕｄ）を伝導性ビード層２０上に打ち込んで、電力を供給するための端子を形成する段階であってもよい。前記スタッドは、面状発熱層により加熱された熱が端子を介して伝達される温度を下げる効果がある。

また、エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（ａ）伝導性ビード集合体を焼成させて伝導性ビード層２０を形成する段階；（ｂ）前記伝導性ビード層２０を焼成された多孔性ウィック１０の一面に接着し、さらに焼成する段階；及び（ｃ）前記伝導性ビード層２０の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階；を含む。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（ａ）伝導性ビード集合体を焼成させて伝導性ビード層２０を形成する段階を含む。前記（ａ）段階は、複数の伝導性ビードをパッキングして形成した伝導性ビード集合体を焼成炉で焼成させて伝導性ビード層２０を形成する段階であってもよい。前記伝導性ビード層２０に含まれたビードの平均直径及び平均厚さは、前述の範囲を満たすことが好ましい。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（ｂ）前記伝導性ビード層２０を焼成された多孔性ウィック１０の一面に接着し、さらに焼成する段階を含む。前記（ｂ）段階は、（ａ）段階を介して焼成されて形成された伝導性ビード層２０を多孔性ウィック１０の下部面に接着し、さらなる焼成により、多孔性ビード層２０と多孔性ウィック１０とが結合された構造体を形成する段階であってもよい。さらなる焼成により、多孔性ビード層２０が既存の形状を維持しながら多孔性ウィック１０との結合を強化する効果がある。

前記エアロゾル生成用面状発熱体の製造方法は、（ｃ）前記伝導性ビード層２０の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階；を含む。前記（ｃ）段階に関する説明は、前記（３）段階において前述した通りである。

前記エアロゾル発生装置は、液状のエアロゾル発生基材４０を貯蔵する液状貯蔵部；エアロゾル発生基材４０を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル発生部；及び使用者の吸入により生成されたエアロゾルを排出するマウスピース；を含み、前記エアロゾル発生部は、前記エアロゾル生成用面状発熱体を含む。

前記エアロゾル発生装置は、液状のエアロゾル発生基材４０を貯蔵する液状貯蔵部を含む。前記液状貯蔵部は、内部に液状のエアロゾル発生基材４０を貯蔵することができる所定の空間を備え、当該空間に液状のエアロゾル発生基材４０を貯蔵することができる。前記液状貯蔵部は、貯蔵された液状のエアロゾル発生基材４０を、多孔性ウィック１０を介して多孔性ビード層２０に供給することができ、液状のエアロゾル発生基材４０を内部に貯蔵し、多孔性ウィック１０にこれを容易に供給することができるものであれば、大きさ及び形状は特に制限されない。

前記エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生基材を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル発生部を含む。前記エアロゾル発生部は、前記伝導性ビード層２０を含む前記エアロゾル生成用面状発熱体を含む。前記エアロゾル面状発熱体に関する具体的な説明は前記の通りである。

前記エアロゾル発生装置は、使用者の吸入により生成されたエアロゾルを排出するマウスピースを含む。前記マウスピースは、エアロゾル発生部から発生されたエアロゾルを吸入するために使用者の口部と直接接触する部分であってもよい。前記マウスピースは、口部との接触による微生物の発生抑制のために香菌素材を含むことができ、香味を付加するために加香要素を含むことができる。前記マウスピースは、エアロゾル生成部を通じて生成されたエアロゾルが使用者に容易に伝達されることができるものであれば、大きさ及び形状は特に制限されない。

以上において、本発明はたとえ限定された実施例と図面により説明されたが、本発明はこれにより限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは勿論である。

１０: 多孔性ウィック
２０: 伝導性ビード層
３０: 端子部
４０：液状のエアロゾル発生基材

Claims (12)

1. 液状のエアロゾル発生基材を吸収する多孔性ウィックと、
   吸収された前記液状のエアロゾル発生基材を加熱する伝導性ビード層と、
   前記伝導性ビード層に加熱のための電力を伝達する端子部と、を含む、エアロゾル生成用面状発熱体。
2. 前記伝導性ビード層は、前記多孔性ウィックの一面に複数の伝導性ビードが積層された層である、請求項１に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
3. 前記伝導性ビード層は、前記端子部から伝達された電力により前記多孔性ウィックの一面に積層された伝導性ビードが発熱する面状発熱層である、請求項２に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
4. 前記伝導性ビードは、伝導性金属ビード、表面が伝導性物質でコーティングされたビード、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものである、請求項２に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
5. 前記複数の伝導性ビードの平均直径は、５０から２００μｍである、請求項２に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
6. 前記伝導性ビード層の平均厚さは、０．１から１．５ｍｍである、請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
7. 前記伝導性ビード層（Ｂ）に対する前記多孔性ウィック（Ａ）の平均厚さの比（Ａ／Ｂ）が０．１から５である、請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
8. 前記多孔性ウィックは、多孔性ビードを含む構造体であり、
   前記多孔性ビードは、ガラスビード、セラミックビード、アルミナビード及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものである、請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
9. 前記端子部は、前記伝導性ビード層の両側端部にそれぞれ別々に位置する第１端子及び第２端子を含む、請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体。
10. 請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体を製造する方法であって、
    （１）焼成された前記多孔性ウィックの一面上に伝導性ビードを積層して、前記伝導性ビード層を形成する段階と、
    （２）前記伝導性ビード層が形成された前記多孔性ウィックをさらに焼成する段階と、
    （３）前記伝導性ビード層の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階と、を含む、方法。
11. 請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体を製造する方法であって、
    （ａ）伝導性ビード集合体を焼成させて前記伝導性ビード層を形成する段階と、
    （ｂ）前記伝導性ビード層を焼成された前記多孔性ウィックの一面に接着し、さらに焼成する段階と、
    （ｃ）前記伝導性ビード層の両側端部のそれぞれに第１端子及び第２端子を接着する段階と、を含む、方法。
12. 液状エアロゾル発生基材を貯蔵する液状貯蔵部と、
    エアロゾル発生基材を加熱してエアロゾルを生成するエアロゾル発生部と、
    使用者の吸入により生成されたエアロゾルを排出するマウスピースと、を含み、
    前記エアロゾル発生部は、請求項１から５のいずれか一項に記載のエアロゾル生成用面状発熱体を含む、エアロゾル発生装置。

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