JP2023538601A - アフェレンコイデス属の植物寄生性線虫、特にイネシンガレセンチュウによる植物の被害を防除又は防止する方法 - Google Patents

アフェレンコイデス属の植物寄生性線虫、特にイネシンガレセンチュウによる植物の被害を防除又は防止する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止するための方法であって、植物の作物、その場所、又はその繁殖材料に、化合物シクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物を施用する工程を含む方法に関する。

Description

本発明は、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫、特に、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)による植物の被害を防除又は防止するための方法に関する。
アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)は、イネ、イチゴ、豆類、ササゲ、大豆、綿及び観賞用種(例えばキク、バラ、グラジオラス、スミレ、ベゴニア)のような一年生作物を世界的に感染させる線虫属である。線虫は、植物の地上部(茎、葉、つぼみ、花、鞘)の若い組織を攻撃して、主に、攻撃が植物の繁殖部分(花、花序、鞘)に集中する場合、作物の収量の著しい低下を引き起こす。その生活環の一部では、線虫は植物の根に生息し(植物寄生性線虫の大部分のように)、その生活環の一部では、線虫は地上部に生息し、その場合、植物への被害がより顕著である。したがって、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の線虫、特に、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)の被害を防除又は防止するための有効な方法を提供することが強く必要とされている。
本発明は、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫、特に、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)による植物の被害を防除又は防止するための改良された方法を提供する。
シクロブチルカルボキサミド化合物及びそれらの調製方法は、国際公開第2013/143811号及び国際公開第2015/003951号に開示されている。1つのシクロブチルカルボキサミド、シクロブトリフルラム(ISO名、CAS RN[1460292-16-3])が、殺線虫剤として開発中であることが最近発表された(http://pmonline.azurewebsites.net/_Main/Pesticide.aspx)。シクロブトリフルラムの化学構造は、
Figure 2023538601000001
である。
シクロブトリフルラムが、ネコブセンチュウ属(Meloidogyne)などのネコブセンチュウ及びヘテロデラ属(Heterodera)などのシストセンチュウに対する活性を有することは公知であった。これらの線虫種は、土壌に生息し、多くの植物の根系を攻撃する。しかしながら、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides)の線虫は、茎、葉、つぼみ、花、鞘などの、植物の地上部を攻撃する。これは、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides)の線虫が、外部寄生的(植物の表面で)及び内部寄生的(植物組織内で)の両方で摂食することができることを意味する。したがって、これらの線虫は、植物の外側及び内側を動き回ることができる。これにより、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides)の線虫による被害を防除又は防止する作業が非常に困難になる。潜在的な殺線虫剤の必要性は、標的線虫種に対して活性であるだけでなく、被害を有効に防除又は防止するために、植物の部分の全てにも到達可能でなければならない。ほとんどの現行の殺線虫剤は、浸透性でなく、すなわち、それらは、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides)の線虫が摂食する植物の部分の全てには到達することができない。これは、このタイプの線虫の最善でない防除につながる。
ここで、シクロブトリフルラムは、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止するのに非常に有効であることが意外にも分かった。したがって、この非常に有効な化合物は、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止するための重要な新たな解決策を農業従事者に提示する。シクロブトリフルラムは、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)の攻撃に対する種子処理として使用される場合、非常に有効であることが分かった。イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)は、植物の地上部を攻撃し、これは、シクロブトリフルラムが、それが施用される種子を保護するだけでなく、その処理された種子から成長する植物も保護することが可能であることを意味する。試験は、シクロブトリフルラムが、いずれかの現在使用されている商業規格よりはるかに有効に、処理された種子から成長する植物を保護することを示した。したがって、シクロブトリフルラムは、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides)の線虫、特に、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)による被害を防除又は防止するための優れた手段を農業従事者に提示する。
したがって、実施形態1として、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止する方法であって、植物の作物、その場所、又はその繁殖材料に、化合物シクロブトリフルラムを施用する工程を含む方法が提供される。
上に開示されるシクロブトリフルラムは、cisラセミ体を表す:左側のフェニル環及び右側のピリジル-C(=O)-NH基が、式(Ia)及び(Ib):
Figure 2023538601000002
の化合物について示されるように、シクロブチル環上で互いに対してcisである。
したがって、シクロブトリフルラムのラセミ化合物は、式(Ia)及び(Ib)の化合物の1:1混合物である。式(Ia)及び(Ib)の化合物中に示されるくさび形の結合が、絶対立体化学を表す一方、シクロブトリフルラムについて示されるものなどの太い直線の結合は、ラセミ化合物における相対立体化学を表す。
また、シクロブトリフルラムの1つの鏡像異性体が、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止するのに特に有用であることが意外にも分かった。
したがって、実施形態2として、シクロブトリフルラムが、(1S,2S)立体異性体
Figure 2023538601000003
の形態である、実施形態1のいずれか1つに記載の方法が提供される。
当業者は、実施形態1又は2に記載の方法に従い、シクロブトリフルラムが、一般に、殺有害生物組成物の一部として施用されることを認識している。したがって、実施形態3として、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止する方法であって、植物の作物、その場所、又はその繁殖材料に、シクロブトリフルラム及び1つ以上の製薬助剤を含む殺有害生物組成物を施用する工程を含む方法が提供される。実施形態4として、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止する方法であって、植物の作物、その場所、又はその繁殖材料に、式(Ia)の化合物及び1つ以上の製薬助剤を含む殺有害生物組成物を施用する工程を含む方法が提供される。実施形態5に記載の方法において、シクロブトリフルラムの(1S,2S)及び(1R,2R)立体異性体の両方を含む殺有害生物組成物では、(1S,2S)立体異性体対その鏡像異性体(1R,2R)の比率は、1:1を超える。好ましくは、(1S,2S)対(1S,2S)の比は、1.5:1超、より好ましくは、2.5:1超、特に、4:1超、有利には9:1超、望ましくは20:1超、特に35:1超である。
50%以下、好ましくは、40%以下、より好ましくは、30%以下、特に、20%以下、有利には、10%以下、望ましくは、5%以下、特に、3%以下の、式(I)の化合物のトランス立体異性体(すなわち、式中、フェニル及びピリジル-C(=O)-NH基が、互いに対してトランスである)を含有する混合物が、本発明の一部であることも理解される。好ましくは、シス異性体対そのトランス異性体の比率は、1.5:1超、より好ましくは、2.5:1超、特に、4:1超、有利には、9:1超、望ましくは、20:1超、特に、35:1超である。
実施形態6として、殺有害生物組成物が懸濁液濃縮物組成物である、実施形態1~5のいずれか1つに記載の方法が提供される。
実施形態7として、
-実施形態1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物を提供する工程と;
-繁殖材料に組成物を施用する工程と;
-繁殖材料を植え付ける工程と
を含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法が提供される。
実施形態8として、
-実施形態1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物を提供する工程と;
-植物の作物又はその場所に、組成物を施用する工程と
を含む、実施形態1~6のいずれか1つに記載の方法が提供される。
実施形態9として、アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の被害を防除又は防止するための、実施形態1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物の使用が提供される。
実施形態10として、植物寄生性線虫が、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)である、実施形態1~9のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態11として、植物が、イネ、イチゴ、豆類、ササゲ、大豆、綿及び観賞用種(例えばキク、バラ、グラジオラス、スミレ、ベゴニア)から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態12として、植物が、イネ、大豆及び綿から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態13として、植物が、大豆及び綿から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態14として、植物が、大豆から選択される、実施形態1~10のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態15として、大豆を成長させるための方法であって、その繁殖材料を、クレーム1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物で施用又は処理する工程を含む方法が提供される。
実施形態16として、綿を成長させるための方法であって、その繁殖材料を、請求項1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物で施用又は処理する工程を含む方法が提供される。
実施形態17として、豆類を成長させるための方法であって、その繁殖材料を、請求項1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物で施用又は処理する工程を含む方法が提供される。
実施形態18として、イチゴ植物を成長させるための方法であって、その繁殖材料を、請求項1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物で施用又は処理する工程を含む方法が提供される。
実施形態19として、観賞用種を成長させるための方法であって、その繁殖材料を、請求項1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物で施用又は処理する工程を含む方法が提供される。
実施形態20として、イネを成長させるための方法であって、その繁殖材料を、請求項1~6のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物で施用又は処理する工程を含む方法が提供される。
実施形態21として、繁殖材料が種子である、請求項1~20のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態22として、化合物シクロブトリフルラムが、100kgの種子当たり5グラム~100グラムのシクロブトリフルラムの量で、種子に施用される、請求項1~21のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態23として、化合物シクロブトリフルラムが、100kgの種子当たり10グラム~80グラムのシクロブトリフルラムの量で、種子に施用される、請求項1~21のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
実施形態24として、化合物シクロブトリフルラムが、100kgの種子当たり10グラム~40グラムのシクロブトリフルラムの量で、種子に施用される、請求項1~21のいずれか1つに記載の方法又は使用が提供される。
シクロブトリフルラムの調製は、参照により本明細書に援用される国際公開第2013/143811号及び国際公開第2015/003951号に開示されている。
「種子」という用語は、これらに限定されるものではないが、真正種子、種子片、吸枝、球茎、球根、果実、塊茎、穀物、根茎、挿し木、刈桑などを含む、種子及びあらゆる種類の植物栄養繁殖体を包含し、好ましい実施形態において、真正種子を意味する。
実施形態1~24のいずれか1つに記載の方法又は使用に係る施用は、好ましくは、植物の作物、その場所又はその繁殖材料に対するものである。好ましくは、施用は、植物の作物又はその繁殖材料、より好ましくは、繁殖材料に対するものである。シクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物の施用は、通常の施用形態、例えば、葉面施用、潅注、土壌施用、畝間施用などのいずれかにしたがって行われ得る。
実施形態1~24のいずれか1つに記載の化合物は、1~500g/ha、好ましくは、10~70g/haで、有害生物防除のために好ましくは使用される。
実施形態1~24のいずれか1つに記載の方法は、除草剤などの有効成分に耐性があるように遺伝子組み換えされたものを含む任意の植物に対して使用するのに、又は植物有害生物による被害を防除する生物学的に活性な化合物を生成するのに好適である。
一般に、シクロブトリフルラムは、担体を含有する組成物(例えば製剤)の形態で使用される。実施形態1~5のいずれか1つに記載のシクロブトリフルラム及びシクロブトリフルラムを含む組成物は、エアゾールディスペンサ、カプセル懸濁液、冷煙霧濃縮物(cold fogging concentrate)、粉剤、乳化性濃縮物、水中油乳剤、油中水乳剤、カプセル化した粒剤、細粒剤、種子処理用のフロアブル剤、(加圧)ガス、ガス生成剤(gas generating product)、粒剤、温煙霧濃縮物(hot fogging concentrate)、大型粒剤(macrogranule)、微粒剤(microgranule)、油分散性粉剤、油混和性フロアブル剤、油混和性液体、ペースト、植物用棒状剤(plant rodlet)、乾燥種子処理用の粉剤、農薬で被覆された種子、可溶性濃縮物、可溶性粉剤、種子処理用の液剤、懸濁液濃縮物(フロアブル剤)、微量散布用液剤(ultra low volume(ulv)liquid)、微量散布用懸濁剤(ultra low volume(ulv)suspension)、顆粒水和剤又は水分散性錠剤、スラリー処理用の水和剤(water dispersible powder for slurry treatment)、水溶性粒剤又は水溶性錠剤、種子処理用の水溶性粉剤及び水和剤などの様々な形態で使用され得る。
製剤は、典型的に、液体又は固体担体及び、任意に、固体又は液体助剤であり得る1つ以上の通例の製剤助剤、例えば、非エポキシ化又はエポキシ化植物油(例えばエポキシ化ヤシ油、ナタネ油又はダイズ油)、消泡剤、例えば、シリコーン油、防腐剤、粘土、無機化合物、粘性調節剤、界面活性剤、結合剤及び/又は粘着付与剤を含む。この組成物は、本発明の化合物と、殺菌剤、殺真菌剤、殺線虫剤、植物活性化剤、殺ダニ剤、及び殺虫剤などの1つ以上の他の生物学的に活性な物質との組合せを含むだけでなく、肥料、微量栄養素供与体(micronutrient donor)又は植物の成長に影響を与える他の調製物もさらに含み得る。
この組成物は、例えば、本発明の固体化合物を粉砕し、篩にかけ、及び/又は圧縮することによって、助剤の非存在下で、及び、例えば、本発明の化合物を、1つ又は複数の助剤と均質混合し、及び/又は粉砕することによって、少なくとも1つの助剤の存在下で、それ自体公知の方法で調製される。本発明の固体化合物の場合、化合物の粉砕/ミリングは、特定の粒径を確保するために行われる。
農業に使用するための組成物の例は、乳化性濃縮物、懸濁液濃縮物、マイクロエマルション、油分散性の、直接噴霧可能又は希釈可能な液剤、延展可能なペースト、希釈乳剤、可溶性粉剤、分散性粉剤、水和剤、ダスト剤(dust)、粒剤又はポリマー物質中への封入物であり、これは、-少なくとも-シクロブトリフルラムを含み、組成物のタイプは、意図される目的及びそのときの状況に合わせて選択されるべきである。
通例、組成物は、0.1~99%、特に、0.1~95%の、シクロブトリフルラム及び1~99.9%、特に、5~99.9%の、少なくとも1つの固体又は液体担体を含み、通例、組成物の0~25%、特に、0.1~20%が、界面活性剤であることが可能である(%はいずれの場合も重量パーセントを意味する)。濃縮され組成物が、商品に好ましい傾向があるが、最終消費者は、通例、かなり低い濃度の有効成分を有する希釈組成物を使用する。
プレミックス組成物用の茎葉製剤タイプの例は、以下のとおりである:
GR:粒剤
WP:水和剤
WG:水和性顆粒(粉剤)
SG:水溶性粒剤
SL:可溶濃縮剤
EC:乳化性濃縮物
EW:水中油乳剤
ME:マイクロエマルション
SC:水性懸濁液濃縮物
CS:水性カプセル懸濁剤
OD:油系懸濁液濃縮物、及び
SE:水性サスポエマルション(suspo-emulsion)。
一方、プレミックス組成物用の種子処理製剤タイプの例は、以下のとおりである:
WS:種子処理スラリー用の水和剤
LS:種子処理用の液剤
ES:種子処理用の乳剤
FS:種子処理用の懸濁液濃縮物
WG:水和性顆粒、及び
CS:水性カプセル懸濁剤。
タンクミックス(tank-mix)組成物に好適な製剤タイプの例は、液剤、希釈乳剤、懸濁剤、又はそれらの混合物、及びダスト剤である。
製剤の性質と同様に、葉面施用、潅注、噴霧、霧化、散布、拡散、塗布又は注ぎかけなどの施用方法は、意図される目的及びそのときの状況に応じて選択される。
タンクミックス組成物は、一般に、異なる有害生物防除剤、及び任意にさらなる助剤を含有する1つ以上のプレミックス組成物を溶媒(例えば、水)で希釈することによって調製される。
好適な担体及び補助剤は、固体又は液体であり得、製剤化技術に通常用いられる物質、例えば、天然又は再生鉱物物質、溶媒、分散剤、湿潤剤、粘着付与剤、増粘剤、結合剤又は肥料である。
一般に、葉面施用又は土壌施用のためのタンクミックス製剤は、0.1~20%、特に、0.1~15%の所望の成分、及び99.9~80%、特に、99.9~85%の固体又は液体助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、タンクミックス製剤を基準にして、0~20%、特に、0.1~15%の量の界面活性剤であり得る。
典型的に、葉面施用のためのプレミックス製剤は、0.1~99.9%、特に、1~95%の所望の成分、及び99.9~0.1%、特に、99~5%の固体又は液体補助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、プレミックス製剤を基準にして、0~50%、特に、0.5~40%の量の界面活性剤であり得る。
通常、種子処理施用のためのタンクミックス製剤は、0.25~80%、特に、1~75%の所望の成分、及び99.75~20%、特に、99~25%の固体又は液体助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、タンクミックス製剤を基準にして、0~40%、特に、0.5~30%の量の界面活性剤であり得る。
典型的に、種子処理施用のためのプレミックス製剤は、0.5~99.9%、特に、1~95%の所望の成分、及び99.5~0.1%、特に、99~5%の固体又は液体補助剤(例えば、水などの溶媒を含む)を含み、助剤は、プレミックス製剤を基準にして、0~50%、特に、0.5~40%の量の界面活性剤であり得る。
市販の製品は、好ましくは、濃縮物(例えば、プレミックス組成物(製剤))として製剤化されるであろうが、最終使用者は、通常、希釈製剤(例えば、タンクミックス組成物)を用いるであろう。
好ましい種子処理プレミックス製剤は、水性懸濁液濃縮物である。この製剤は、流動床技術、ローラーミル法、ロトスタティック種子処理機(rotostatic seed treater)、及びドラムコータ(drum coaters)などの、従来の処理技術及び機械を用いて種子に施用され得る。噴流床などの他の方法も有用であり得る。種子は、塗布の前に予め分級され得る。塗布の後、種子は、典型的に、乾燥され、次に、分級のために分級機に移される。このような手順は、当該技術分野において公知である。シクロブトリフルラムは、土壌及び種子処理用途に使用するのに特に適している。
ここで、本発明は、以下の非限定的な実施例によって例示される。全ての引用文献は、参照により援用される。
生物学的実施例
アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)に対する殺線虫剤処理の効果
イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)に対する殺線虫処理の有効性を評価するために、大豆ポット試験を、Holambra Field Station(Sao Paulo州、Brazil)の温室で行った。感受性大豆品種Nidera 6828 IPROの種子を、100kgの大豆種子当たり0.6リットルのスラリー(散布液)の使用により、現地で処理した(種子処理)。次に、処理された種子(処理3~10)を、無処理の対照(check)と比較した。2つの種子を、Holambra Mix(25%のHolambra stationの土壌及び75%の低温殺菌された砂)を入れた1リットルポットに播種した。大豆の出芽後、ポットの生育の悪い植物の除去による植物の選別があり;各ポットは、さらなる接種のためにポット当たり最終的に1本の植物を有していた。各植物への線虫の接種は、出芽の8日後(作物段階V1で)、植物の根元に向けて、植物当たり1000匹のアフェレンコイデス属(Aphelenchoides)の幼虫で、ピペットを使用して行った。試験の各区画は、1本の感染した大豆植物を含む1つのポットであった。処理当たり合計で6つのレプリケートを使用した。植物を、平均して昼間は30℃及び夜間は20℃の温室中で、別個のプラスチックチャンバーで生育させた(区画の汚染を回避するため)。植物に、自動スプリンクラーシステムによって1日に何度も水を与えた(線虫集団の増殖及び植物の地上部への移動のために好ましい環境を保つため)。線虫の計数[地上部(茎+葉)のグラム当たりの幼虫の総数を、接種の28日後(28DAI)に行った]。
Figure 2023538601000004
Figure 2023538601000005
Figure 2023538601000006
Figure 2023538601000007
Figure 2023538601000008
Figure 2023538601000009
Figure 2023538601000010
結論:
この試験において、シクロブトリフルラムは、接種評価の28日後に大豆を攻撃したイネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)に対して意外にも優れた活性を示し、Avicta 500FS及びIlevo 600FSより統計的に優れていた(100kgの種子当たり5gのAIの試験される最低量でさえ)。

Claims (15)

  1. アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の侵入を防除又は防止する方法であって、植物の作物、その場所、又はその繁殖材料に、化合物シクロブトリフルラムを適用する工程を含む方法。
  2. 前記化合物シクロブトリフルラムが、シクロブトリフルラム及び1つ以上の製薬助剤を含む殺有害生物組成物として適用される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記殺有害生物組成物が、懸濁液組成物である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記植物寄生性線虫が、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記植物が、イネ、イチゴ、豆類、ササゲ、大豆、綿及び観賞用種から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記植物が、大豆又は綿である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記植物が、大豆である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記化合物シクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物が、繁殖材料に適用される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記繁殖材料が種子である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記化合物シクロブトリフルラムが、100kgの種子当たり5グラム~100グラムのシクロブトリフルラムの量で、前記種子に適用される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記化合物シクロブトリフルラムが、100kgの種子当たり10グラム~80グラムのシクロブトリフルラムの量で、前記種子に適用される、請求項9に記載の方法。
  12. 前記化合物シクロブトリフルラムが、100kgの種子当たり10グラム~40グラムのシクロブトリフルラムの量で、前記種子に適用される、請求項9に記載の方法。
  13. アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.)の植物寄生性線虫による植物の侵入を防除又は防止するための、シクロブトリフルラム又はシクロブトリフルラムを含む殺有害生物組成物の使用。
  14. 前記植物寄生性線虫が、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)である、請求項13に記載の使用。
  15. 前記植物が、イネ、イチゴ、豆類、ササゲ、大豆、綿及び観賞用種から選択される、実施形態13又は14に記載の使用。
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