JP2023538129A - 好ましい発現レベルを有するアデノ随伴ウイルス組成物 - Google Patents

好ましい発現レベルを有するアデノ随伴ウイルス組成物 Download PDF

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カリフォルニア インスティテュート オブ テクノロジー
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Abstract

CNSにおけるウイルス形質導入の増加を示す向性を有する組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を含む組成物及びキットが本明細書に記載される。本明細書に記載のrAAV組成物は、導入遺伝子、例えば治療用核酸をキャプシド形成する。rAAVを用いた遺伝子治療を記載する。CNS関連疾患及び症状を処置する方法も記載される。本発明は、一態様では、以下により詳細に定義される表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIのいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるペプチド挿入を提供する。

Description

連邦政府による資金提供を受けた研究又は開発に関する記載
本発明は、国立衛生研究所によって授与された助成金番号NS087949及びNS111369の下で政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明に一定の権利を有する。
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第63/068,614号の利益を主張し、その内容はその全体が本明細書に組み込まれる。
組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)は、***細胞と非***細胞の両方を形質導入する能力、感染細胞におけるエピソームDNAとしての長期持続性、及び低い免疫原性のために、治療用途における遺伝子送達のためのベクターとして広く使用されている。これらの特徴は、遺伝子治療などの治療用途における用途に魅力的である。しかし、対象への全身送達時に、異なる細胞型で選択的かつ効率的に発現する既存のAAV血清型の性能を有意に改善する必要がある。この必要性は、AAVを中枢神経系(CNS)で発現させなければならない場合に特に深刻である。
既存のAAV血清型の全身送達は、特定の細胞型及び器官の限定的な形質導入、並びに他のものにおける非特異的な重複する向性を示す。これは、影響を受けていない器官及び細胞型(例えば、肝臓)の形質導入によるオフターゲット効果を含むがこれらに限定されない、遺伝子治療用途におけるいくつかの合併症をもたらす。
CNSで測定したときに特異性及び形質導入効率が増加した向性を有するバリアントをもたらす、非ヒト霊長類(NHP)における反復選択ラウンドを介したキャプシド構造への操作された特異性を有するrAAVを本明細書で開示する。
本発明は、CNSへの広範な形質導入を有するrAAVを提供する。
本発明は、一態様では、以下により詳細に定義される表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIのいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるペプチド挿入を提供する。
本発明の別の態様は、以下でより詳細に定義される表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIのいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるペプチド挿入を伴うAAVキャプシドタンパク質が、対象におけるCNS形質導入の増加を特徴とする改変キャプシドタンパク質である。
本開示はさらに、以下により詳細に定義される表1及び4~30、図4のいずれか1つに記載のアミノ酸配列及び/又は式I-XXXIIIを含むか又はそれからなるペプチド挿入を伴うrAAVと、薬学的に許容され得る賦形剤とを含む医薬組成物を含む。
本明細書に開示される態様は、治療有効量の本開示のAAVキャプシドタンパク質又はAAVキャプシドを含む医薬製剤を投与することを含む、対象の疾患又は症状を処置する方法を提供する。いくつかの実施形態では、疾患又は症状は、対象のCNS、ニューロン又は脊柱の疾患又は症状である。関連して、本発明は、疾患又は病状を処置又は予防するための医薬品の製造におけるrAAVの使用を含む。
本発明の他の態様は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本発明の特徴及び利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、及び添付の図面を参照することによって得られるであろう。
図1は、マカク脳においてウイルス発現されたhFXN転写物に融合したHAタグに対する染色を示す。脳全体にわたる8つのウイルスのプールによって、強く広範な発現が達成された。脳の各冠状ブロックからの染色切片を4倍の倍率(図1A)でそれらの全体において画像化した。様々な主要脳領域内で同定されたサブ領域、すなわち4つの主要皮質葉、海馬、尾状回、被殻、視床及び中脳を、25μmのz厚にわたって10倍の倍率で画像化した(図1B)。 同上。
図2は、マーモセットへのウイルスライブラリーの投与後の肝臓、脊髄又は脳組織における操作されたrAAV配列の分布の3次元散布図及び組織から引き出されたバリアントの次世代シーケンシングを示す。
図3は、脊髄において発現する配列の発現に焦点を当てた図2の散布図におけるデータのさらなる精緻化の結果を示す。
図4は、操作されたAAVライブラリーの2ラウンドの選択後に非ヒト霊長類CNSで見られたAAVキャプシドタンパク質挿入アミノ酸配列及びアミノ酸配列をコードするDNA配列を示す。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。
図5は、図1のプール由来の8つのAAVバリアントによって、マカクの脳(図5A)、脊髄(図5B)及び肝臓(図5C)全体にわたって達成される発現を示す。各バーコード化ウイルスの相対的ウイルスゲノム及び転写物発現レベルをAAV9のものに対して正規化し、2匹の動物にわたって平均化した。
図6は、CNS(脳、脊髄)、後根神経節及び肝臓の部分を含むカニクイザル全体にわたる図1のプールからのAAVバリアントの体内分布を示す。ウイルスの転写物発現レベルを、3匹の動物についてGAPDHに対して正規化した。
一態様では、本開示は、CNSにおいて高い発現レベルを有するrAAVを提供する。
一態様では、本開示は、以下により詳細に定義される表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIのいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるペプチド挿入を伴うrAAVを提供する。
本明細書に開示されるいくつかの態様は、式I
-X-X-X-X-X-X(I)(配列番号2)
(式中、Xは、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸であり、
は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
は、F、W及びYから選択されるアミノ酸であり、
は、F、W及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
は、K及びRから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
本明細書に開示される態様は、式II
-X-X10-X11-X12-P-X13(II)(配列番号3)
(式中、Xは、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸であり、
は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
10は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
11は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
12は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、かつ
13は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
本明細書に開示される態様は、式III
14-X15-H-X16-X17-X18-X19(III)(配列番号4)
(式中、X14は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
15は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
16は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
17は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
18は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
19は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
本明細書に開示される態様は、式IV
20-X21-X22-X23-X24-X25-X26(IV)(配列番号5)
(式中、X20は、A、I、G、P、H、N、S、R及びYから選択されるアミノ酸であり、
21は、Q、N、S、T、F、L、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
22は、T、S、G、R、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
23は、D、E、S、T、G、I、M、H及びNから選択されるアミノ酸であり、
24は、I、L、F、R、T、S、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
25は、A、L、Q、G、K、S、P及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
26は、D、K、H、M、Y、T、L及びIから選択されるアミノ酸であり、
ただしX24がR又はSであるとき、X22はSではなく、さらに、ただしX23がSであるとき、又はX25がSであるとき、X21はSではなく、さらに、ただしX24がT若しくはFであるとき、又はX26がLであるとき、X25はSではなく、さらに、ただしX24がQであるとき、又はX25がPであるとき、X23はTではなく、さらに、ただしX20がSであるとき、又はX26がMであるとき、X22はGではなく、さらに、ただしX23がSであるとき、又はX26がT若しくはKであるとき、X25はLではなく、さらに、ただしX24がSであるとき、又はX25がPであるとき、X22はTではなく、さらに、ただしX22がD又はRであるとき、X24はSではなく、さらに、ただしX22がG又はTであるとき、X25はGではなく、さらに、ただしX25がPであるとき、X20はGではなく、さらに、ただしX26がTであるとき、X25はAではないか、又はX23はTであり、さらに、ただしX22がAであるとき、X20はYではなく、さらに、ただしX23がDであるとき、X20はRではなく、さらに、ただしX24がLであるとき、X21はLではなく、さらに、X23がHであるとき、X21はTではなく、さらに、ただしX22がNであるとき、X21はNではなく、さらに、ただしX26がHであるとき、X23はGではなく、さらに、ただしX23がIであるとき、さらなるX22はRではなく、さらに、X20がPであるとき、X25はQではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳においてより大きな発現を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X22がRである式IVの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表4に記載の挿入配列は、AFGGIAD(配列番号37)、ISREFYK(配列番号38)、GTDMRQT(配列番号39)、HLTSNQL(配列番号40)、PSSNNPH(配列番号41)、NARSTGM(配列番号42)、SNRTLSI(配列番号43)、SQSIQKD(配列番号44)、REDHNLY(配列番号45)及びYQNDSGK(配列番号46)から選択される。
本明細書に開示される態様は、
式V
27-X28-X29-X30-X31-X32-X33(V)(配列番号6)
(式中、X27は、I、G、L、T、V、D、S及びNから選択されるアミノ酸であり、
28は、D、A、L、I、H、Y、F及びNから選択されるアミノ酸であり、
29は、S、T、M、E、V、L、I及びNから選択されるアミノ酸であり、
30は、P、G、L、I、V、E及びDから選択されるアミノ酸であり、
31は、T、E、S、G、I、M、Q及びNから選択されるアミノ酸であり、
32は、P、S、M、H、I、V、E及びDから選択されるアミノ酸であり、かつ
33は、G、L、K、H、T及びDから選択されるアミノ酸であり、
ただしX32がSであるとき、X27はSではなく、さらに、ただしX29がI又はSであるとき、X27はTではなく、さらに、ただしX29がSであるとき、X27はVではなく、さらに、ただしX31がNであるとき、X27はLではなく、さらに、ただしX32がPであるとき、X28はNではなく、さらに、ただしX30がPであるとき、X29はVではなく、さらに、ただしX30がVであるとき、X29はNではなく、さらに、ただしX31がQであるとき、X30はGではなく、さらに、ただしX32がPであるとき、X29はSではなく、さらに、ただしX32がS又はVであるとき、X31はTではなく、さらに、ただしX33がK又はLであるとき、X32はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓に見られるものよりも、脳においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X27がI又はLである式Vの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表7に記載される挿入配列は、IDVDTPT(配列番号47)、GASGEDL(配列番号48)、LDNLSVT(配列番号49)、TLMEGMK(配列番号50)、VNEIIEK(配列番号51)、LHLGMID(配列番号52)、DHEVTDH(配列番号53)、SYIPGHK(配列番号54)、NIEDNMG(配列番号55)及びIFTLQSG(配列番号56)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式VI
34-X35-X36-X37-X38-X39-X40(VI)(配列番号7)
(式中、X34は、T、K、N、A、V及びLから選択されるアミノ酸であり、
35は、T、S、A、L、P及びNから選択されるアミノ酸であり、
36は、T、S、I、A、N及びPから選択されるアミノ酸であり、
37は、S、T、D、E、N、V、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
38は、S、T、K、R、P、V、L、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
39は、N、T、S、K、D、E及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
40は、S、T、K、N、Q、D、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
ただしX34がA若しくはNであるとき、又はX35がNであるとき、X40はSではでなく、さらに、ただしX34がT又はLであるとき、X39はSではでなく、さらに、ただしX35がAであるとき、又はX36がSではでないとき、X40がNでなく、さらに、ただしX39がTであるとき、又はX40がLであるとき、X36はSではでなく、さらに、ただしX39がGであるとき、又はX40がD又はKであるとき、X35はSではでなく、さらに、ただしX34がVであるとき、又はX40がKであるとき、X38はSではでなく、さらに、ただしX36がPであるとき、又はX37がLであるとき、X35はPではでなく、さらに、ただしX34がLでないとき、又はX36がAであるとき、X39はTではでなく、さらに、ただしX36がA又はNであるとき、X37はSではでなく、さらに、ただしX34がT又はKであるとき、X37はVではでなく、さらに、ただしX34がKであるとき、又はX39がKであるとき、X35はTではでなく、さらに、ただしX35がAであるとき、又はX40がQであるとき、X34はVではでなく、さらに、ただしX36がPであるとき、X34はLではでなく、さらに、ただしX38がPであるとき、X34はAではでなく、さらに、ただしX36がTであるとき、X35はNではでなく、さらに、ただしX39がNであるとき、X37はTではでない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脊髄に見られるものよりも、脳においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X41がLであり、X43がTであり、X47がVである式VIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表8に記載の挿入配列は、TTISSTS(配列番号57)、KSSDKDS(配列番号58)、NSNVPKN(配列番号59)、AAAEVNK(配列番号60)、VLTTLSK(配列番号61)、VTTNREL(配列番号62)、NPTVANT(配列番号63)、TLNILNQ(配列番号64)、NNPLTGD(配列番号65)及びLSTSGNE(配列番号66)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式VII
41-X42-X43-X44-X45-X46-X47(VII)(配列番号8)
(式中、X41は、Q、G、A、S、C、E、P及びLから選択されるアミノ酸であり、
42は、D、P、H、S、G、V、L及びNから選択されるアミノ酸であり、
43は、N、E、Q、S、T、V、G及びDから選択されるアミノ酸であり、
44は、G、T、S、M、Y及びEから選択されるアミノ酸であり、
45は、P、F、T、K、E、M、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
46は、V、E、D、M、K、S及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
47は、R、K、N、A、T、V及びWから選択されるアミノ酸であり、
ただしX46がSであるとき、X41はGではなく、さらに、ただしX46がY又はSであるとき、X41はSではなく、さらに、ただしX45がAであるとき、X41はAではなく、さらに、ただしX43がNであるとき、X41はPではなく、さらに、ただしX46がSであるとき、X42はPではなく、さらに、ただしX46がDであるとき、X42はSではなく、さらに、ただしX47がKであるとき、X42はHではなく、さらに、ただしX44がGであるとき、X43はSではなく、さらに、ただしX45がPであるとき、X43はGではなく、さらに、ただしX47がTであるとき、X44はTではなく、さらに、ただしX46がVであるとき、X44はSではなく、さらに、ただしX47がVであるとき、X45はGではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓及び脊髄に見られるものよりも、脳においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X41がAである式VIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X43がDである式VIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X41がLであり、X43がTであり、X47がVである式VIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X46がE又はDであり、X47がK又はRである式VIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表9に記載の挿入配列は、QVDGPVR(配列番号67)、GDNGFYK(配列番号68)、APVTGEN(配列番号69)、SNDMTEK(配列番号70)、CNEEMKA(配列番号71)、ENQSAST(配列番号72)、PHSEGDN(配列番号73)、LSTETMV(配列番号74)、AGDYKEW(配列番号75)及びALGEEST(配列番号76)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式VIII
48-X49-X50-X51-X52-X53-X54(VIII)(配列番号9)
(式中、X48は、E、S、G、A、N及びPから選択されるアミノ酸であり、
49は、D、S、K、N、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
50は、N、S、T、G、V、A及びRから選択されるアミノ酸であり、
51は、L、T、G、N、D、R及びAから選択されるアミノ酸であり、
52は、S、A、P、E、I、T及びMから選択されるアミノ酸であり、
53は、Y、F、T、N、G、E、P及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
54は、V、I、D、A、Y、N、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
ただしX49がL又はSであるとき、X52はSではなく、さらに、ただしX49がKであるとき、X48はSではなく、さらに、ただしX52がTであるとき、又はX53がPであるとき、X48はSではなく、さらに、ただしX53がNであるとき、X48はPではなく、さらに、ただしX53がTであるとき、X48はGではなく、さらに、ただしX52がM又はX51がNであるとき、X49はSではなく、さらに、ただしX53がTであるとき、X49はNではなく、さらに、ただしX51がLであるとき、X50はGではなく、さらに、ただしX54がVであるとき、X49はNではなく、さらに、ただしX54がAであるとき、X53はNではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脊髄においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X48がE又はSである式VIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X49がDである式VIIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表5に記載の挿入配列は、EDNLSYV(配列番号77)、SDSTAFI(配列番号78)、SSNGPTD(配列番号79)、EKTNEND(配列番号80)、SNTDSGT(配列番号81)、GIGTSEA(配列番号82)、AIVAAGY(配列番号83)、NLANIPN(配列番号84)、PLRTTQE(配列番号85)及びSDRRMNT(配列番号86)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式IX
55-X56-X57-X58-X59-X60-X61(IX)(配列番号10)
(式中、X55は、N、E、M、G、S、P、D、C及びVから選択されるアミノ酸であり、
56は、Q、L、A、I、G、R、T、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
57は、K、N、V、L、G、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
58は、P、T、G、M、S及びEから選択されるアミノ酸であり、
59は、D、S、A、P、R、I、M、Q及びLから選択されるアミノ酸であり、
60は、A、M、E、P、T、V、L及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
61は、K、P、T、M、H、N及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX56がG若しくはLであるとき、又はX57がNであるとき、X55はVではなく、さらに、ただしX57がKであるとき、又はX58がPであるとき、X55はPではなく、さらに、ただしX55がS若しくはEであるとき、又はX60がAであるとき、X58はSではなく、さらに、ただしX59がRであるとき、又はX61がPであるとき、X57はLではなく、さらに、ただしX59がL又はX61がPであるとき、X57はGではなく、さらに、ただしX57がA又はGであるとき、X61はTではなく、さらに、ただしX56がRであるとき、又はX61がMであるとき、X59はPではなく、さらに、ただしX57がAであるとき、又はX61がKであるとき、X59はSではなく、さらに、ただしX56がVであるとき、X55はDではなく、さらに、ただしX57がVであるとき、X55はNではなく、さらに、ただしX56がTであるとき、X58はTではなく、さらに、ただしX61がHであるとき、X57はEではなく、さらに、ただしX60がPではないとき、X56はQではなく、さらに、ただしX61がPでないとき、X58はGではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓に見られるものよりも、脊髄においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X59がSである式IXの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表12に記載の挿入配列は、NSEPDAN(配列番号87)、ELGTAEM(配列番号88)、STLEMPH(配列番号89)、VQVGSMT(配列番号90)、PTNMPPT(配列番号91)、DAVSRVP(配列番号92)、CGKTILT(配列番号93)、MVNELTP(配列番号94)、NIAEQPK(配列番号95)及びGREPSQY(配列番号96)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式X
62-X63-X64-X65-X66-X67-X68(X)(配列番号11)
(式中、X62は、D、T、K、M、I、A、G及びNから選択されるアミノ酸であり、
63は、Q、N、T、P、L、I、G及びYから選択されるアミノ酸であり、
64は、T、S、M、G、A及びFから選択されるアミノ酸であり、
65は、N、T、H、G及びPから選択されるアミノ酸であり、
66は、S、D、Q、N及びRから選択されるアミノ酸であり、
67は、T、G、A、Y、E、D、K及びNから選択されるアミノ酸であり、かつ
68は、H、A、F、Y、P、N、I及びVから選択されるアミノ酸であり、
ただしX62がTであるとき、X64はSではなく、さらに、ただしX66がRであるとき、X65はN又はTではなく、さらに、ただしX62がT又はMであるとき、X63はPではなく、さらに、ただしX65がNであるとき、X62はGではなく、さらに、ただしX67がTであるとき、X65はGではなく、さらに、ただしX67がAであるとき、X63はYではなく、さらに、ただしX68がNであるとき、X64はSではなく、さらに、ただしX66がNであるとき、X64はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳に見られるものよりも、脊髄においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X65がNである式Xの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X66がSである式Xの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X63がQ又はNである式Xの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表11に記載の挿入配列は、DQTNSTH(配列番号97)、MQMNSGA(配列番号98)、NTMNSYP(配列番号99)、ILSNQAF(配列番号100)、GYSTSEV(配列番号101)、ANSHDKI(配列番号102)、GPGTSDN(配列番号103)、TGFNNKI(配列番号104)、DIAGRNP(配列番号105)及びKQSPSNY(配列番号106)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XI
69-X70-X71-X72-X73-X74-X75(XI)(配列番号12)
(式中、X69は、S、G、M、Q、H、V、I、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
70は、T、E、N、H、A、L、D及びRから選択されるアミノ酸であり、
71は、H、M、D、E及びAから選択されるアミノ酸であり、
72は、D、K、F、G、L、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
73は、R、D、V、S、T、G、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
74は、D、M、S、R、T及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
75は、F、S、T、L、A、G、H、W及びPから選択されるアミノ酸であり、
ただしX74がSであるとき、X71はA又はMではなく、さらに、ただしX74がTであるとき、X72はG又はTではなく、さらに、ただしX73がVであるとき、又はX69がQであるとき、X70はRではなく、さらに、ただしX69がIであるとき、又はX71がMであるとき、X73はRではなく、さらに、ただしX69がSであるとき、又はX72がLであるとき、X71はEではなく、さらに、ただしX70がLであるとき、又はX69がGであるとき、X73はSではなく、さらに、ただしX73がGであるとき、X70はHではなく、さらに、ただしX74がDであるとき、X71はAではなく、さらに、ただしX72がLであるとき、X71はHではなく、さらに、ただしX74がRであるとき、X72はTではなく、さらに、ただしX74がGであるとき、X73はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓及び脳に見られるものよりも、脊髄においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X71がD又はEである式XIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X72がKである式XIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表10に記載の挿入配列は、STHDRDF(配列番号107)、GEMKDMS(配列番号108)、MNDFVSL(配列番号109)、QHDGSML(配列番号110)、HADLRDG(配列番号111)、GLEFTRH(配列番号112)、VDANGTW(配列番号113)、IEEKNGT(配列番号114)、ARDTDDA(配列番号115)及びETDKHGP(配列番号116)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XII
76-X77-X78-X79-X80-X81-X82(XII)(配列番号13)
(式中、X76は、S、G、P、V、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
77は、N、G、A、L、V、D及びKから選択されるアミノ酸であり、
78は、I、N、Q、T、S、E及びGから選択されるアミノ酸であり、
79は、G、P、F、K、S、Q、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
80は、K、R、T、S、Y、G、V及びNから選択されるアミノ酸であり、
81は、H、E、S、T、V及びNから選択されるアミノ酸であり、かつ
82は、I、N、L、H、K、D、Y及びTから選択されるアミノ酸であり、
ただしX78がIであるとき、又はX80がGであるとき、又はX82がTであるとき、X77はLではなく、さらに、ただしX78がGであるとき、又はX79がSであるとき、X76はSではなく、さらに、ただしX77がVであるとき、又はX80がSであるとき、X76はPではなく、さらに、ただしX79がPであるとき、又はX82がIであるとき、X77はAではなく、さらに、ただしX79がGであるとき、又はX81がSであるとき、X78はSではなく、さらに、ただしX79がGであるとき、又はX80がSであるとき、X81はSではなく、さらに、ただしX77がNであるとき、又はX80がTであるとき、X81はNではなく、さらに、ただしX82がLであるとき、X81はTではなく、さらに、ただしX81がVであるとき、X79はNではなく、さらに、ただしX80がRであるとき、X77はGではなく、さらに、ただしX78がTであるとき、X76はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳及び脊髄の両方において改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X76がSである式XIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X77がA、L又はVである式XIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X81がNである式XIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表16に記載の挿入配列は、SDIGKTH(配列番号117)、PNEGGHN(配列番号118)、AGNPGVI(配列番号119)、VVGSTVL(配列番号120)、GAITNNY(配列番号121)、SLNNVTN(配列番号122)、EKTSVNT(配列番号123)、SLSQYEK(配列番号124)、GAQFRSD(配列番号125)及びVASKSNH(配列番号126)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XIII
83-X84-X85-X86-X87-X88-X89(XIII)(配列番号14)
(式中、X83は、F、I、A、N、E、D、N、Q、K及びTから選択されるアミノ酸であり、
84は、G、T、I、W、S、D、A及びHから選択されるアミノ酸であり、
85は、E、D、T、I、N、M及びSから選択されるアミノ酸であり、
86は、I、N、P、E、D、H、V及びAから選択されるアミノ酸であり、
87は、T、R、V、H、G、A及びKから選択されるアミノ酸であり、
88は、P、I、A、Q、E、K、G及びHから選択されるアミノ酸であり、かつ
89は、G、V、H、E、S、K、A、P及びNから選択されるアミノ酸であり、
ただしX85がS又はNであるとき、又はX83がFであるとき、X84はSではなく、さらに、ただしX87がRであるか、又はX84がSであるとき、X85はTではなく、さらに、ただしX88又はX86がPであるとき、X84はHではなく、さらに、ただしX87がRであるとき、X83はAではなく、さらに、ただしX89がPであるとき、X86はAではなく、さらに、ただしX89がSであるとき、X84はTではなく、さらに、ただしX87がGであるとき、X85はSではなく、さらに、ただしX84がAであるとき、又はX87がGであるとき、X85はTではなく、さらに、ただしX84がG又はWであるとき、X83はTではなく、さらに、ただしX84がAであるとき、X83はEではなく、さらに、ただしX88がQであるとき、X86はVではなく、さらに、ただしX89がVであるとき、X88はPではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓に見られるものよりも脊髄及び脳において改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X85がDである式XIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X86がNである式XIIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表29に記載の挿入配列は、FGEITPG(配列番号127)、ITDNRIV(配列番号128)、AITPVAH(配列番号129)、NGIERQE(配列番号130)、EWNNHES(配列番号131)、DSMDGKK(配列番号132)、NDNNAGA(配列番号133)、KDDHKEP(配列番号134)、QADVGAN(配列番号135)及びTHSAVHH(配列番号136)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XIV
90-X91-X92-X93-X94-X95-X96(XIV)(配列番号15)
(式中、X90は、E、N、D、T、S、I、N及びKから選択されるアミノ酸であり、
91は、G、S、Q、I、L、P及びVから選択されるアミノ酸であり、
92は、K、D、T、S、A及びQから選択されるアミノ酸であり、
93は、L、P、A、T、S及びNから選択されるアミノ酸であり、
94は、H、P、I、A、S、T、Q、E及びRから選択されるアミノ酸であり、
95は、V、A、T、S、G、N、Q及びEから選択されるアミノ酸であり、かつ
96は、I、T、N、R、H及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX92がTであるとき、又はX93がSであるとき、又はX91がGであるとき、X90はSではなく、さらに、ただしX96がTであるとき、X92はS又はAではなく、さらに、ただしX93はAではなく、さらに、ただしX93がAであるとき、又はX95がQであるとき、X92はAではなく、さらに、ただしX95がGであるとき、X90はNではなく、さらに、ただしX94がAであるとき、X90はTではなく、さらに、ただしX96がNであるとき、X90はDではなく、さらに、ただしX94がSであるとき、X92はSではなく、さらに、ただしX96がIであるとき、X95はSではなく、さらに、ただしX92がQであるとき、X91はVではなく、さらに、ただしX96がHであるとき、X92はTではなく、さらに、ただしX90がI又はTであるとき、X91はSではなく、さらに、ただしX90がDであるとき、又はX93がTであるとき、X94はSではない)の挿入を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脊髄において改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X91がG、I、L又はVである式XIVの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X93がNである式XIVの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表14に記載の挿入配列は、EGKNEVI(配列番号137)、NSDNHNI(配列番号138)、DQKLPAT(配列番号139)、TITPITN(配列番号140)、ILTASER(配列番号141)、IGTTQTN(配列番号142)、SPATASH(配列番号143)、SVDNRGN(配列番号144)、NVSSRSN(配列番号145)及びKSQATQY(配列番号146)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XV
97-X98-X99-X100-X101-X102-X103(XV)(配列番号16)
(式中、X97は、D、G、A、M、I、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
98は、N、T、I、V、F、P、R及びGから選択されるアミノ酸であり、
99は、G、E、M、A、I、F、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
100は、V、I、A、L、K、G、S、E及びDから選択されるアミノ酸であり、
101は、K、V、I、A、G、Y、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
102は、E、S、D、N、K、P、A及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
103は、K、R、A、V、I、G及びLから選択されるアミノ酸であり、
ただしX97がTであるとき、又はX101がTであるとき、X102はSではなく、さらに、ただしX100がG若しくはSであるとき、又はX98がNであるとき、X97はNではなく、さらに、ただしX98がRであるとき、又はX99がGであるとき、X97はGではなく、さらに、ただしX101がT若しくはAであるとき、又はX98がGであるとき、X99はSではなく、さらに、ただしX103がAであるとき、X98はRではなく、さらに、ただしX102がPであるとき、X100はGではなく、さらに、ただしX102がAであるとき、X100はSではなく、さらに、ただしX100がLであるとき、X99はAではなく、さらに、ただしX101がAであるとき、又はX98がIであるとき、又はX102がSであるとき、X97はMではなく、さらに、ただしX103がVであるとき、X101はTではなく、さらに、ただしX98がGであるとき、又はX100がAであるとき、X97はIではなく、さらに、ただしX97がA又はTであるとき、X98はTではなく、さらに、ただしX99がGであるとき、X98はPではなく、さらに、ただしX101がEであるとき、又はX98がVであるとき、X100はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓よりも脊髄の改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X100がG、A、I又はLである式XVの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表18に記載の挿入配列は、DNGVKEK(配列番号147)、GTELVSR(配列番号148)、AIMKIDA(配列番号149)、AFAGANV(配列番号150)、MNFAGPI(配列番号151)、GVSSIDK(配列番号152)、IVSEYAG(配列番号153)、NPIAESR(配列番号154)、NREDTKL(配列番号155)及びTGVIEGL(配列番号156)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XVI
104-X105-X106-X107-X108-X109-X110(XVI)(配列番号17)
(式中、X104は、N、Q、K、M、T、L、I、V及びGから選択されるアミノ酸であり、
105は、G、E、S、T、A、Q及びHから選択されるアミノ酸であり、
106は、S、T、N、K、R、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
107は、T、S、A、N、E、R及びGから選択されるアミノ酸であり、
108は、D、R、K、T、S、P、A及びVから選択されるアミノ酸であり、
109は、H、T、S、F、G、N、P及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
110は、D、S、T、I、A、L、F及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX105がAであるとき、X106がSであるとき、X104はVではなく、さらに、ただしX108がD又はPであるとき、X104はNではなく、さらに、ただしX105がA又はSであるとき、X104はLではなく、さらに、ただしX104がM又はVであるとき、X105はEではなく、さらに、ただしX104がQであるとき、又はX110がAであるとき、X105はSではなく、さらに、ただしX107がAであるとき、又はX110がAであるとき、X105はTではなく、さらに、ただしX108がSであるとき、又はX109がPであるとき、X105はHではなく、さらに、ただしX104がGであるとき、又はX105がSであるとき、X106はSではなく、さらに、ただしX104がLであるとき、又はX109がVであるとき、X106はTではなく、さらに、ただしX104がLであるとき、又はX105がAであるとき、X106はRではなく、さらに、ただしX109がFであるとき、又はX110がTであるとき、X108はAではなく、さらに、ただしX109がGであるとき、又はX110がLであるとき、X108はVではなく、さらに、ただしX105がG又はSであるとき、X110はLではなく、さらに、ただしX105がSであるとき、又はX108がSであるとき、X110はSではなく、さらに、ただしX106がNであるとき、又はX109がHであるとき、X110はTではなく、さらに、ただしX108がPであるとき、X104はTではなく、さらに、ただしX108がTであるとき、X105はQではなく、さらに、ただしX109がSであるとき、X107はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳に見られるものよりも脊髄において改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X104がGであり、X105がSである式XVIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X105がSである式XVIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X109がSである式XVIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表20に記載の挿入配列は、IGNTDHD(配列番号157)、LEISTTS(配列番号158)、VSLAPSI(配列番号159)、GSKSTFF(配列番号160)、NASNASA(配列番号161)、QQNNSSL(配列番号162)、MHTERGT(配列番号163)、KSRSVND(配列番号164)、GSLGKPT(配列番号165)及びTTNRTVY(配列番号166)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XVII
111-X112-X113-X114-X115-X116-X117(XVII)(配列番号18)
(式中、X111は、N、H、T、S、G、A、I、Y及びFから選択されるアミノ酸であり、
112は、N、E、G、L、I、P及びSから選択されるアミノ酸であり、
113は、G、S、T、R及びEから選択されるアミノ酸であり、
114は、S、E、D、N、V及びLから選択されるアミノ酸であり、
115は、S、V、I、R、K、H、D、Q及びPから選択されるアミノ酸であり、
116は、T、S、G、E、D、I及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
117は、S、Y、P、A、V、L、Q及びMから選択されるアミノ酸であり、
ただしX112がE又はIであるとき、X111はYではなく、さらに、ただしX112がPであるとき、又はX113がTであるとき、X111はNではなく、さらに、ただしX112がLであるとき、又はX117がSであるとき、X111はGではなく、さらに、ただしX117がVであるとき、X111はHではなく、さらに、ただしX115がPであるとき、X111はTではなく、さらに、ただしX112がGであるとき、X111はAではなく、さらに、ただしX116がVであるとき、X111はSではなく、さらに、ただしX113がTであるとき、又はX114がNであるとき、X112はNではなく、さらに、ただしX113がGであるとき、又はX116がTであるとき、X112はSではなく、さらに、ただしX114がN又はVであるとき、X113はSではなく、さらに、ただしX115がH又はX117がLであるとき、X113はRではなく、さらに、ただしX116がSであるとき、又はX117がLであるとき、X114はSではなく、さらに、ただしX117がSであるとき、X116はSではなく、さらに、ただしX115がSであるとき、X114はLではなく、さらに、ただしX116がTであるとき、X115はRではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓及び脳に見られるものよりも脊髄の改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X113がTである式XVIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X113がGである式XVIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X113がSである式XVIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表22に記載の挿入配列は、HNGVSIL(配列番号167)、NESSVTS(配列番号168)、TGTEIGY(配列番号169)、SLSDREY(配列番号170)、GPGEHSP(配列番号171)、TSTSDIA(配列番号172)、ASRDSDV(配列番号173)、YNSLQGQ(配列番号174)、FIENKVA(配列番号175)及びIGTLPTM(配列番号176)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XVIII
118-X119-X120-X121-X122-X123-X124(XVIII)(配列番号19)
(式中、X118は、H、E、N、S、T及びVから選択されるアミノ酸であり、
119は、G、T、D、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
120は、S、P、A、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
121は、N、D、K、S、G、A、I及びPから選択されるアミノ酸であり、
122は、A、I、V、L、H、N、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
123は、R、D、A、I、H、T、Q、F及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
124は、D、R、K、G、S、F、V、P及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX120がSであるとき、X122がAであるとき、X118がTであるとき、X119はSではなく、さらに、ただしX118がSであるとき、又はX120がSであるとき、X119はVではなく、さらに、ただしX122がSであるとき、又はX119がD若しくはGであるとき、X121はSではなく、さらに、ただしX123がRであるとき、X120はDではなく、さらに、ただしX118がV又はNであるとき、X119はTではなく、さらに、ただしX121がAであるとき、又はX123がRであるとき、X120はPではなく、さらに、ただしX122がNであるとき、X121はIではなく、さらに、ただしX123がPであるとき、X118はTではなく、さらに、ただしX119がG又はDであるとき、X118はVではなく、さらに、ただしX124がPであるとき、X119はDではなく、さらに、ただしX120がNであるとき、X118はHではない)の挿入を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳及び脊髄の両方において有意に濃縮されたAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X118がNであり、X119がDである式XVIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X118がEであり、X119がTである式XVIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X119がSである式XVIIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表17に記載の挿入配列は、HGSDIRD(配列番号177)、ETPNHDG(配列番号178)、NDSGAAS(配列番号179)、ETASVHF(配列番号180)、NDNANTK(配列番号181)、SSNALQV(配列番号182)、SGANHFS(配列番号183)、TGSPNIP(配列番号184)、VSNISRY(配列番号185)及びNVDKTPR(配列番号186)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XIX
125-X126-X127-X128-X129-X130-X131(XIX)(配列番号20)
(式中、X125は、P、G、K、E、T及びAから選択されるアミノ酸であり、
126は、R、T、G、N、P及びVから選択されるアミノ酸であり、
127は、D、Q、E、N、V、I、A及びPから選択されるアミノ酸であり、
128は、L、I、V、N、D、Q、K及びSから選択されるアミノ酸であり、
129は、N、D、E、G、S、T及びIから選択されるアミノ酸であり、
130は、D、N、Q、F、T、G、L及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
131は、P、M、I、G、T、H及びKから選択されるアミノ酸であり、
ただしX127がIであるとき、又はX126がVであるとき、X125はPではなく、さらに、ただしX125がE又はGであるとき、X126はPではなく、さらに、ただしX126がRであるとき、又はX130がTであるとき、X129はSではなく、さらに、ただしX131がTであるとき、又はX126がPであるとき、X128はSではなく、さらに、ただしX125がGであるとき、又はX127がPであるとき、X126はGではなく、さらに、ただしX128がLであるとき、X127はAではなく、X126がTであるとき、X125はKではなく、さらに、ただしX127がNであるとき、X125はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓に見られるものよりも、脊髄及び脳において有意な濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X125がPである式XIXの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X128がQである式XIXの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表30に記載の挿入配列は、PRDLNDP(配列番号187)、GTQNDVM(配列番号188)、KGVDGDI(配列番号189)、ENPSSNG(配列番号190)、KGDVTFT(配列番号191)、PPNQDQH(配列番号192)、TPANELK(配列番号193)、GNEQITG(配列番号194)、EVIKETG(配列番号195)及びATVINGT(配列番号196)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XX
132-X133-X134-X135-X136-X137-X138(XX)(配列番号21)
(式中、X132は、P、Y、N、S、T及びAから選択されるアミノ酸であり、
133は、H、E、S、T、N、G及びAから選択されるアミノ酸であり、
134は、N、R、D、S、F、L及びYから選択されるアミノ酸であり、
135は、L、A、D、E、P、Q、K及びSから選択されるアミノ酸であり、
136は、L、D、Q、N、R、Y及びTから選択されるアミノ酸であり、
137は、N、Q、T、S、L及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
138は、N、S、T、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
ただしX137がSであるとき、X135はSではなく、さらに、ただしX136がTであるとき、又はX132がSであるとき、X133はTではなく、さらに、ただしX133がEであるとき、又はX134がRであるとき、X132はNではなく、さらに、ただしX137がTであるとき、又はX132がSであるとき、X133はHではなく、さらに、ただしX134がNであるとき、又はX135がAであるとき、X133はAではなく、さらに、ただしX135がAであるとき、又はX136がRであるとき、X134はSではなく、さらに、ただしX137がLであるとき、又はX132がAであるとき、X134はLではなく、さらに、ただしX132がPであるとき、又はX136がTであるとき、X133はSではなく、さらに、ただしX136がNであるとき、X132はYではなく、さらに、ただしX134がFであるとき、X132はTではない)の挿入を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脊髄において改善された濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X136がNである式XXの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表15に記載の挿入配列は、THNDLLN(配列番号197)、PERAQVS(配列番号198)、YESLTQN(配列番号199)、SERPDTL(配列番号200)、TNDANTL(配列番号201)、SSNEYST(配列番号202)、NTFSRNN(配列番号203)、YNLQLNS(配列番号204)、AGYPNSA(配列番号205)及びNADKNNL(配列番号206)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXI
139-X140-X141-X142-X143-X144-X145(XXI)(配列番号22)
(式中、X139は、H、N、S、R、L、V及びAから選択されるアミノ酸であり、
140は、H、E、D、N、K、S、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
141は、N、A、L、V、E、D及びPから選択されるアミノ酸であり、
142は、D、S、G、K、L及びMから選択されるアミノ酸であり、
143は、N、E、Q、R、S及びMから選択されるアミノ酸であり、
144は、P、T、S、H、Y、I及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
145は、E、D、P、G、V、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
ただしX142がS若しくはDであるとき、又はX144がTであるとき、又はX145がEであるとき、X143はRではなく、さらに、ただしX143がSであるとき、又はX139がAであるとき、X142はSではなく、さらに、ただしX144がSであるとき、又はX139がS若しくはRであるとき、X141はAではなく、さらに、ただしX140がAであり、X139がRであるとき、X143はNではなく、さらに、ただしX140がNであるとき、又はX143がEであるとき、さらなるX142はGではなく、さらに、ただしX139がH又はLであるとき、X140はHではなく、さらに、ただしX144がHであるとき、X141はLではなく、さらに、ただしX145がAであるとき、X141はPではなく、さらに、ただしX142がKであるとき、X140はSであり、さらに、ただしX141がVであるとき、X139はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓よりも脊髄において有意な濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X139がVである式XXIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X140がEである式XXIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X141又はX142がDである式XXIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表19に記載の挿入配列は、NHNDSVE(配列番号207)、LEASNTA(配列番号208)、VDNDNPL(配列番号209)、VELGSSP(配列番号210)、VNEKESV(配列番号211)、SAVDMSA(配列番号212)、RLDLQHD(配列番号213)、HEDKSVA(配列番号214)、RSPGQIG(配列番号215)及びAKEMRYA(配列番号216)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXII
146-X147-X148-X149-X150-X151-X152(XXII)(配列番号23)
(式中、X146は、M、N、Q、T、S、Y及びIから選択されるアミノ酸であり、
147は、V、G、I、D、Q、T及びSから選択されるアミノ酸であり、
148は、N、A、L、M、T、S及びPから選択されるアミノ酸であり、
149は、V、A、S、K、R、Q、N及びGから選択されるアミノ酸であり、
150は、N、G、V、L、I、S及びKから選択されるアミノ酸であり、
151は、F、S、T、M、N、P、L、G及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
152は、K、S、T、P、A、M、N、E及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX147がTであるとき、X148がLであるとき、X150がLであるとき、X146はTではなく、さらに、ただしX148がNであるとき、又はX150がIであるとき、X146はIではなく、さらに、ただしX147がVであるとき、又はX151がPであるとき、X146はNではなく、さらに、ただしX148がS、L若しくはNであるとき、又はX150がVであるとき、X146はSではなく、さらに、ただしX148がAであるとき、又はX149がSであるとき、又はX150がVであるとき、X147はSではなく、さらに、ただしX146がSであるとき、又はX152がAであるとき、X147はTではなく、さらに、ただしX150がIであるとき、又はX151がTであるとき、X147はVではなく、さらに、ただしX147がD若しくはSであるとき、又はX151がGであるとき、X148はSではなく、さらに、ただしX148がTであるとき、又はX151がSであるとき、X150はSではなく、さらに、ただしX150は、X147がIであるとき、又はX148がTであるとき、Nではなく、さらに、ただしX150がKであるとき、又はX152がSであるとき、X146はYではなく、さらに、ただしX146がSであるとき、又はX151がNであるとき、X150はLではなく、さらに、ただしX147がSであるとき、又はX152がTであるとき、X150はGではなく、さらに、ただしX149がGであるとき、又はX150がGであるとき、X147はDではなく、さらに、ただしX146がTであるとき、又はX152がPであるとき、X149はRではなく、さらに、ただしX147がGであるとき、又はX148がPであるとき、又はX151がVであるとき、X152はSではない)挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳に見られるものよりも脊髄において有意な濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X148がNである式XXIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表21に記載の挿入配列は、MVNVNVK(配列番号217)、NTLASFS(配列番号218)、IGAKGSP(配列番号219)、NITSVTA(配列番号220)、ITMRSMM(配列番号221)、MDNQSNN(配列番号222)、YQSGLLE(配列番号223)、TGANIGY(配列番号224)、QDNSKLS(配列番号225)及びSSPAKPT(配列番号226)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXIII
153-X154-X155-X156-X157-X158-X159(XXIII)(配列番号24)
(式中、X153は、Q、P、W、M、S、R、D、V及びIから選択されるアミノ酸であり、
154は、E、D、W、L、P、H、Y、G及びSから選択されるアミノ酸であり、
155は、N、G、H、F及びDから選択されるアミノ酸であり、
156は、D、E、P、H、R、T、N及びGから選択されるアミノ酸であり、
157は、L、H、Q、G、P、Y、T、S及びRから選択されるアミノ酸であり、
158は、V、T、S、P、H、N及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
159は、S、T、H、A、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
ただしX154がLであるとき、又はX159がLであるとき、又はX158がN若しくはVであるとき、X155はNではなく、さらに、ただしX156がGであるとき、又はX158がPであるとき、又はX159がAであるとき、又はX154がLであるとき、X155はGではなく、さらに、ただしX158がSであるとき、X155はDではなく、さらに、ただしX154がSであるとき、又はX159がSであるとき、X155はHではなく、さらに、ただしX159がAであるとき、又はX154がGであるとき、X157はSではなく、さらに、ただしX154がLであるとき、又はX153がMであるとき、X158はGではなく、さらに、ただしX154がP又はSであるとき、X153はSではなく、さらに、ただしX157がRであるとき、X154はSではなく、さらに、ただしX156がNであるとき、X153はPではなく、さらに、ただしX153及びX154は両方ともDではなく、さらに、ただしX154がYであるとき、X153はVではない)の挿入を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓及び脳に見られるものよりも脊髄において有意な濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X154がEである式XXIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X159がEである式XXIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X159がS又はTである式XXIIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表23に記載の挿入配列は、QEGNLVS(配列番号227)、PDNTTTS(配列番号228)、WSGTLVH(配列番号229)、MLHGHHL(配列番号230)、VWHDQSA(配列番号231)、IPFPGPE(配列番号232)、SHHHPTT(配列番号233)、RYDERNA(配列番号234)、IGNRYPT(配列番号235)及びDEDRSGE(配列番号236)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXIV
160-X161-T-T-K(XXIV)(配列番号25)
(式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、かつX161は、N及びHから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X160がLであり、X161がNである式XXIVの配列を含む。
本明細書に開示される態様は、式XXIVa
160-X161-T-T-K-X162(XXIVa)(配列番号26)
(式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、X161は、N及びHから選択されるアミノ酸であり、X162は、P、L、M、N、R、S及びDから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X160がLであり、X161がNであり、X162がS又はPである、式XXIVの配列を含む。
本明細書に開示される態様は、式XXIVb
160-X161-T-T-K-X162-X163 XXIVb(配列番号27)
(式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、X161は、N及びHから選択されるアミノ酸であり、X162は、M、P、N、R、S及びDから選択されるアミノ酸であり、X163は、P、I、Y、F、Q、E、S及びLから選択されるアミノ酸である)の挿入を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X160がLであり、X161がNであり、X162がS又はPであり、X163がIである、式XXIVの配列を含む。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、ANTTKDL(配列番号237)、INTTKMY(配列番号238)、TNTTKNF(配列番号239)、ENTTKRE(配列番号240)、LNTTKPI(配列番号241)、SHTTKPQ(配列番号242)及びGNTTKSS(配列番号243)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXV
E-N-H-X164-X165-X166-X167(XXV)(配列番号28)
(式中、X164は、I、L、A、G、S、T、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
165は、K、R、I、L、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
166は、T、N、Q及びSから選択されるアミノ酸であり、かつ
167は、I、L、A、G、E、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
いくつかの態様では、AAVキャプシドタンパク質は、式XXV(X164はI、L、A、G、S、T及びRから選択されるアミノ酸であり、X165は、K、R及びGから選択されるアミノ酸であり、X166は、T、N及びSから選択されるアミノ酸であり、X167は、I、A、E、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含む。いくつかの態様では、X164はI、T及びRから選択されるアミノ酸であり、X165は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、X166は、T、N及びSから選択されるアミノ酸であり、X167は、I、D、S及びTから選択されるアミノ酸である。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、ENHIKTI(配列番号244)、ENHTRNS(配列番号245)、ENHTKND(配列番号246)及びENHRGST(配列番号247)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXVI
168-S-R-E-X169-X170-X171(XXVI)(配列番号29)
(式中、X168は、D、H、I、K、M及びNから選択されるアミノ酸であり、
169は、F、S、W、A、L及びRから選択されるアミノ酸であり、
170は、K、N、S、Y、L、T、E及びDから選択されるアミノ酸であり、かつ
171は、I、K、V、Y、A、T及びSから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
いくつかの態様では、AAVキャプシドタンパク質は、式XXVI(X168は、D、I及びKから選択されるアミノ酸であり、X169は、F、S、W、A及びLから選択されるアミノ酸であり、X170は、K、N、Y、L、T、E及びDから選択されるアミノ酸であり、X171は、I、K、Y、A及びTから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含む。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、DSRESNK(配列番号248)、HSREFSV(配列番号249)、ISREFYK(配列番号38)、ISRESLY(配列番号250)、ISREWTA(配列番号251)、KSREAEY(配列番号252)、KSRELDT(配列番号253)及びNSRESEA(配列番号254)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXVII
172-N-X173-X174-X175-X176-X177(XXVII)(配列番号30)
(式中、X172は、G、T、D、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
173は、T、S、M、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
174は、V、T及びIから選択されるアミノ酸であり、
175は、R及びKから選択されるアミノ酸であり、
176は、D、Q、N、S及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
177は、I、V、Y、L、T及びSから選択されるアミノ酸であり、
ただしX174がTであるか、又はX173がNであるとき、X172はTではなく、さらに、ただしX176がPであるとき、又はX171がLであるとき、X175はRではなく、さらに、ただしX173がMであるとき、X171はEではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、AAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X172がGである式XXVIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X173がTである式XXVIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X174がNである式XXVIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X176がSである式XXVIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表24に記載の挿入配列は、GNTTRDY(配列番号255)、GNMVKQV(配列番号256)、TNSVKNL(配列番号257)、GNNVKSI(配列番号258)、DNSTRSV(配列番号259)、LNTTKPI(配列番号241)、GNTTKSS(配列番号243)、ENNIRSI(配列番号260)、DNSIRNT(配列番号261)及びENHTRNS(配列番号245)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXVIII
178-N-X179-X180-X181-X182-X183(XXVIII)(配列番号31)
(式中、X178は、N、Q、A、S、G及びEから選択されるアミノ酸であり、
179は、R、V、S、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
180は、R、I、T及びVから選択されるアミノ酸であり、
181は、M、P、R及びKから選択されるアミノ酸であり、
182は、D、L、N、R、A及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
183は、D、T、I、M、L、N及びVから選択されるアミノ酸であり、
ただしX181がKであるとき、又はX179がRであるとき、X178はSではなく、さらに、ただしX180がIであるとき、又はX182がLであるとき、又はX183がTであるとき、X181はRではなく、さらに、ただしX182がAであるとき、X180はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、1つの脊髄群で発現される挿入の脳での最良の発現を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X178がNであり、X183がLである式XXVIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X179がTであり、X183がLである式XXVIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X179がTであり、X182がNであり、X183がLである式XXVIIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表27に記載の挿入配列は、NNRRPDD(配列番号262)、QNVIKPT(配列番号263)、QNSTKLI(配列番号264)、ANNTRNM(配列番号265)、SNTTRNL(配列番号266)、ENSVRNN(配列番号267)、NNSTKLL(配列番号268)、GNSVRAN(配列番号269)、SNSTRPL(配列番号270)及びGNSTMRV(配列番号271)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXIX
184-X185-X186-X187-X188-X189-X190(XXIX)(配列番号32)
(式中、X184は、G、T、M、S、A及びYから選択されるアミノ酸であり、
185は、K、V、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
186は、S、K、V、R、T及びHから選択されるアミノ酸であり、
187は、M、G、V、I、T及びKから選択されるアミノ酸であり、
188は、K、L、R、S及びGから選択されるアミノ酸であり、
189は、N、S、D、I及びLから選択されるアミノ酸であり、かつ
190は、F、M、T、Y、N、G、V及びQから選択されるアミノ酸であり、
ただしX184がM若しくはAであるとき、又はX186がHであるとき、X185はNではなく、さらに、ただしX184がTであるとき、X185はVではなく、さらに、ただしX184がYであるとき、X185はDではなく、さらに、ただしX190がVであるとき、X186はSではなく、さらに、ただしX186及びX190は両方ともTではなく、さらに、ただしX188がSであるとき、X186はRではなく、さらに、ただしX188がRであるとき、X187はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、別の脊髄群で発現される挿入の脳での最良の発現を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X185がNである式XXIXの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X186がSである式XXIXの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X189がNである式XXIXの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表28に記載の挿入配列は、GNSTKIG(配列番号272)、TNTTKNF(配列番号239)、MKSGLSM(配列番号273)、SNKMGNT(配列番号274)、SNSVKDY(配列番号275)、AVHKSDF(配列番号276)、SNSIRNN(配列番号277)、TDRMGLT(配列番号278)、SNVIKNV(配列番号279)及びYNSTRNQ(配列番号280)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXX
191-X192-X193-X194-X195-X196-X197(XXX)(配列番号33)
(式中、X191は、G、D、N、T、L、S、I、Q及びFから選択されるアミノ酸であり、
192は、G、S、V、N及びRから選択されるアミノ酸であり、
193は、E、V、R、T、S、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
194は、I、D、L、N、S、V、R及びTから選択されるアミノ酸であり、
195は、L、P、R、I、K及びVから選択されるアミノ酸であり、
196は、R、P、N、A、T、S、V、M及びKから選択されるアミノ酸であり、かつ
197は、D、T、L、N、E、I及びGから選択されるアミノ酸であり、
ただしX192がGであるとき、又はX193がNであるとき、X191はSではなく、さらに、ただしX191がL又はTであるとき、X192はVではなく、さらに、ただしX193がSであるとき、又はX196がAであるとき、X192はRではなく、さらに、ただしX191がQであるとき、又はX195がLであるとき、X192はGではなく、さらに、ただしX195がL又はRであるとき、X192はSではなく、さらに、ただしX191がTであるとき、又はX194がT若しくはVであるとき、X193はTではなく、さらに、ただしX193がNであるとき、又はX194がTであるとき、又はX197がGであるとき、X192はNではなく、さらに、ただしX191がL又はNであるとき、X193はSではなく、さらに、ただしX191がS又はFであるとき、X194はNではなく、さらに、ただしX191がLであるとき、又はX193がVであるとき、X195はPではなく、さらに、ただしX193がSであるとき、又はX195がIであるとき、X197はTではなく、さらに、ただしX192がVであるとき、又はX193がRであるとき、X197はEではなく、さらに、ただしX195がVであるとき、X194はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳及び脊髄で発現される挿入の脳での最良の発現を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X192がNである式XXXの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X195がRである式XXXの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表26に記載の挿入配列は、GNEVRRD(配列番号281)、DNVIRPT(配列番号282)、NVRDLNL(配列番号283)、TSRLPAL(配列番号284)、LNTNRTN(配列番号285)、SRTSISE(配列番号286)、SNSVRND(配列番号287)、IGNRPVI(配列番号288)、QNTIKMT(配列番号289)及びFSHTVKG(配列番号290)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXXI
198-X199-X200-X201-X202-X203-X204(XXXI)(配列番号34)
(式中、X198は、R、E、M、S、N、L、T及びGから選択されるアミノ酸であり、
199は、N、S及びRから選択されるアミノ酸であり、
200は、D、S、N及びAから選択されるアミノ酸であり、
201は、M、S、K、V及びTから選択されるアミノ酸であり、
202は、D、R、A及びKから選択されるアミノ酸であり、
203は、P、Y、Q、R、M、A及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
204は、F、T、L、Y、I及びSから選択されるアミノ酸であり、
ただしX201がSであるとき、X199はSではなく、さらに、ただしX200がSであるとき、X198はSではなく、さらに、ただしX198がT又はGであるとき、X200はNではなく、さらに、ただしX204がTであるとき、X198はNではなく、さらに、ただしX203がQであるとき、X202はRではなく、さらに、ただしX200がDであるとき、X198はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳での発現がより高く、脊髄での発現が低いAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X199がNである式XXXIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X200がNである式XXXIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X201がTである式XXXIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X202がRである式XXXIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表25に記載の挿入配列は、RRDMDPT(配列番号291)、ENSTRYT(配列番号292)、MNSTRPF(配列番号293)、SNNVKQT(配列番号294)、SNNSRPY(配列番号295)、NNSTARI(配列番号296)、LSNKAML(配列番号297)、TNATRPL(配列番号298)、GNAVRGT(配列番号299)及びGNSTKAS(配列番号300)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXXII
205-X206-X207-X208-X209-X210-X211(XXXII)(配列番号35)
(式中、X205は、E、L、I、V、N、G、S及びFから選択されるアミノ酸であり、
206は、Q、L、D、T.I.及びSから選択されるアミノ酸であり、
207は、S、R、G、K及びNから選択されるアミノ酸であり、
208は、H、D、N、Q、S、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
209は、G、S、R、I、N、A及びQから選択されるアミノ酸であり、
210は、S、N、R、E、T、M及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
211は、K、N、V、R、S及びFから選択されるアミノ酸であり、
ただしX205がNであるとき、又はX208がTであるとき、又はX210がSであるとき、X206はLではなく、さらに、ただしX205がGであるとき、又はX209がNであるとき、X206はSではなく、さらに、ただしX205がL又はNであるとき、X207はGではなく、さらに、ただしX208がSであるとき、又はX210がTであるとき、X207はSではなく、さらに、ただしX207がRであるとき、又はX209がGであるとき、又はX210がSであるとき、X211はSではなく、さらに、ただしX207がNであるとき、X205はSではなく、さらに、ただしX206は、X208がSであるときにNではなく、さらに、ただしX211がVであるとき、X206はTではなく、さらに、ただしX210がQであるとき、X209はAではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、脳及び脊髄の両方においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
.いくつかの実施形態では、挿入配列は、X211がNである式XXXIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X205がNである式XXXIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X208がSである式XXXIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表6に記載の挿入配列は、EQSHGSK(配列番号301)、LLRDSNN(配列番号302)、ILGNSRV(配列番号303)、VDKQREN(配列番号304)、NDNQITR(配列番号305)、GTNSSTS(配列番号306)、LIKENRF(配列番号307)、SSSTAMS(配列番号308)、FQNSQTR(配列番号309)及びNTSQSQK(配列番号310)から選択される。
本明細書に開示される態様は、式XXXIII
212-X213-X214-X215-X216-X217-X218(XXXIII)(配列番号36)
(式中、X212は、T、A、S、E、N、L及びFから選択されるアミノ酸であり、
213は、Q、L、E、N、P及びSから選択されるアミノ酸であり、
214は、P、V、Y、M、H、E、D及びLから選択されるアミノ酸であり、
215は、T、S、G、I、T、V及びHから選択されるアミノ酸であり、
216は、M、G、T、K、Q、P、N、L及びTから選択されるアミノ酸であり、
217、E、D、K、N、T、S、N及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
218は、N、V、H、I、R、S及びAから選択されるアミノ酸であり、
ただしX213がSであるとき、又はX215がTであるとき、X212はAではなく、さらに、ただしX214がHであるとき、又はX218がVであるとき、X212はTではなく、さらに、ただしX215がTであるとき、又はX217がSであるとき、X218はSではなく、さらに、ただしX214がPであるとき、X212はLではなく、さらに、ただしX213がLであるとき、X212はSではなく、さらに、ただしX218がAであるとき、X213はNではなく、さらに、ただしX218がRであるとき、X214はVではなく、さらに、ただしX218がNであるとき、X214がLではなく、さらに、ただしX216がMであるとき、X214はDではなく、さらに、ただしX216がLであるとき、X215はSではなく、さらに、ただしX217がTであるとき、X216はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む、肝臓に見られるものよりも、脊髄及び脳の両方においてより大きな濃縮を有するAAVキャプシドを提供する。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、X213がNである式XXXIIIの配列を含む。いくつかの実施形態では、挿入配列は、X215がTである式XXXIIIの配列を含み、いくつかの実施形態では、挿入配列は、X216がTである式XXXIIIの配列を含む。
いくつかの実施形態では、表13に記載の挿入配列は、TQPTMEN(配列番号311)、ALVSGDV(配列番号312)、SEYGTKH(配列番号313)、ENMTKNI(配列番号314)、ENHIKTI(配列番号244)、NNVSQEI(配列番号315)、TPEGPSN(配列番号316)、LNDTNER(配列番号317)、NSLVLNS(配列番号318)及びFEPHTYA(配列番号319)から選択される。
いくつかの実施形態では、挿入配列は、表1に列挙されたペプチド配列によって表される。
いくつかの態様では、挿入アミノ酸配列は、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIに提供されるアミノ酸配列と少なくとも71.4%同一である。いくつかの態様では、挿入アミノ酸配列は、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIに提供されるアミノ酸配列と少なくとも86.7%同一である。
CNSに影響する疾患又は症状の処置のための、治療用組換えAAV(rAAV)粒子を産生するための方法及びキット、並びにrAAV粒子を含む方法及び医薬組成物又は製剤も本明細書に開示される。
CNSにおけるウイルス形質導入の増加などの所望の向性で操作されたAAVキャプシドが本明細書に開示される。AAVキャプシドは、ウイルスベクターを、例えば治療用遺伝子発現産物をコードする異種核酸でキャプシド形成することができる。CNSにおける異種核酸の形質導入は、異種核酸をキャプシド形成する本開示のAAVキャプシドの対象への全身送達時に達成することができる。本明細書に開示されるAAVキャプシドは、それだけに限らないが、中枢神経系の障害を含むヒト疾患を処置するための遺伝子治療の多くの用途に有利である。
本明細書でも提供される本開示のAAVキャプシドタンパク質をコードする核酸配列を含む組換えAAVベクター。例えば、本開示のウイルスベクターは、VP1、VP2及びVP3をコードするAAVウイルスCap(キャプシド)を含む核酸配列を含み、その少なくとも1つは、本開示のAAVキャプシドタンパク質を産生するように改変されている。提供される組換えAAVベクターは、AAV血清型(例えば、AAV9)又は本発明の挿入を含むバリアントAAV血清型に由来し得る。
AAVキャプシド
導入遺伝子を標的細胞又は標的環境(対象に全身投与されたとき、対象における)に組み込むために有用な改変アデノ随伴(AAV)ウイルスキャプシド組成物が本明細書で提供される。
rAAVは、異種核酸(例えば、治療用核酸、遺伝子編集機構)をキャプシド形成するように操作することができるAAVキャプシドを含む。AAVキャプシドは、3つのAAVキャプシドタンパク質単量体、VP1、VP2及びVP3で構成される。これらの3つのVPタンパク質の60コピーは、1:1:10の比率で相互作用してウイルスキャプシドを形成する。VP1は、約137アミノ酸のN末端領域(VP1u)に加えてVP2タンパク質の全体を覆い、VP2は、約65アミノ酸のN末端領域(VP1/2共通領域)に加えてVP3の全体を覆う。これらの3つのキャプシドタンパク質は、VP3の保存されたアミノ酸配列を共有しており、これは、いくつかの場合、アミノ酸位置138(例えば、AA139-736)で始まる領域である。
理論に拘束されることを望まないが、親AAVキャプシド配列はVP1領域を含むと理解される。ある特定の実施形態において、親AAVキャプシド配列は、VP1、VP2及び/若しくはVP3領域、又はそれらの任意の組み合わせを含む。親VP1配列は、親AAVキャプシド配列と同義であると見なされ得る。
AAV VP3構造は、すべての血清型に共通する高度に保存された領域、コア8本鎖βバレルモチーフ(βB-βI)及び小さなαヘリックス(αA)を含有する。β鎖間に挿入されたループ領域は、β鎖HとIとの間の特有のHIループ、β鎖DとEとの間のDEループ、及びループの上部を形成する9つの可変領域(VR)からなる。AA588ループなどのこれらのVRは、キャプシド表面に見られ、受容体結合、形質導入及び抗原特異性を含むAAVライフサイクルにおける特異的な機能的役割に関連し得る。
いくつかの態様では、本発明のrAAVバリアントは、配列番号1のAAV9ネイティブ配列のアミノ酸588-589に対応する残基にペプチド挿入を有するAAVキャプシドタンパク質を含む。
AAVキャプシドは、AAVキャプシドタンパク質(例えば、VP1、VP2及びVP3)を含み、それぞれ、親AAVキャプシドタンパク質構造の588ループ内などに挿入を有する(AAV9 VP1ナンバリング)。588ループは、AAV2のヘパラン硫酸結合部位を含み、ペプチドディスプレイに適している。AAV9の唯一知られている受容体はN結合末端ガラクトース及びAAV受容体(AAVR)であるが、多くの指標は他のものがあることを指し示している。標的インビボ環境における特異性及び導入遺伝子形質導入の増加を付与するためのAAV9 588ループの改変が本明細書に示される。
本発明は、一態様では、上記で定義される表1及び4~30、図4のいずれか1つに記載のアミノ酸配列及び/又は式I-XXXIIIを含むか又はそれからなるAAV 588ループにおけるペプチド挿入を提供する。
CNS細胞型(例えば、脳内皮細胞、ニューロン、星状膠細胞)における形質導入に対するより高い効率及び特異性を特徴とする所望の向性を付与する、588ループに挿入を有するAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシドが本明細書に開示される。特に、本明細書に開示されるAAVキャプシドタンパク質は、対象のCNSにおいて異種核酸(例えば導入遺伝子)のrAAV媒介形質導入を可能にする。本開示のAAVキャプシドは、医薬組成物として製剤化され得る。さらに、AAVキャプシドは、様々な用途に使用するために単離及び精製することができる。
いくつかの実施形態では、本開示のrAAVキャプシドは、本明細書に開示される方法を使用して作製される。いくつかの例では、rAAVキャプシドはキメラである。いくつかの例では、rAAV又はバリアントAAVタンパク質は、その中に含まれ、親AAVキャプシド又はキャプシドタンパク質と比較して、標的組織内のrAAVの局在化の増加を付与する。
AAVキャプシドタンパク質
改変キャプシドタンパク質(例えば、VP1、VP2、VP3)で操作されたAAVキャプシドタンパク質を含む組換えAAV(rAAV)キャプシドが本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、本開示のrAAVキャプシドタンパク質は、本明細書に開示される方法を使用して作製される。いくつかの実施形態では、AAVキャプシドタンパク質は、治療用核酸(例えば導入遺伝子)を対象に送達する方法に使用される。いくつかの例では、rAAVキャプシドタンパク質は、所望のAAV向性を有し、それにより、特定の治療用途、例えば本明細書に開示されるものなどの対象における疾患又は障害の処置に特に適したものになる。
rAAVキャプシドタンパク質は、対象へのrAAVの全身投与時に対象のCNS、例えば脳における最適化された発現のために操作される。rAAVキャプシドタンパク質は、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIに提供される挿入を含むように操作される。表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIに提供される挿入を含むrAAVキャプシドタンパク質は、キャプシド形成導入遺伝子の効率的な形質導入を達成するように操作される。特に、向性は、対象のCNSにおける特異性及び効率の増加の少なくとも1つを含む。
本明細書に記載の操作されたAAVキャプシドタンパク質は、いくつかの場合、588ループ内のアミノ酸位置に親AAVキャプシドタンパク質と異種であるアミノ酸の挿入を有する。いくつかの実施形態では、アミノ酸は、挿入のアミノ酸位置で親AAVキャプシドタンパク質に対して内因性ではない。アミノ酸は、異なるAAVキャプシドタンパク質への置換の挿入と同じ又は等価アミノ酸位置の天然に生じるアミノ酸であり得る。
一般に、挿入は、親AAVキャプシドタンパク質の588ループに挿入又は置換された、5-、6-又は7-アミノ酸配列(それぞれ5量体、6量体又は7量体)を含む。本明細書で提供される態様は、AA588-589に挿入された7アミノ酸ポリマー(7量体)を含むアミノ酸挿入を提供し、親AAVキャプシドタンパク質の588ループで11アミノ酸ポリマー(11量体)を生成するために、7量体配列に隣接するアミノ酸位置(例えば、AA587-588及び/又はAA589-590)での1つ又は2つのアミノ酸の置換をさらに含み得る。本明細書に記載の7量体は、有利には、縮重プライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して作製され、7アミノ酸のそれぞれは、デオキシリボース核酸(DNA)配列N-N-Kによってコードされる。「N」は4つのDNAヌクレオチドのいずれかであり、Kはグアニン(G)又はチミン(T)である。ランダムな7量体アミノ酸配列を作製するこの方法は、タンパク質レベルで12億8000万の可能な組み合わせを可能にする。
本開示のrAAVキャプシドタンパク質は、AAVキャプシドタンパク質のアミノ酸配列にアミノ酸の挿入を含む。本開示の操作されたAAVキャプシドタンパク質が産生されるAAVキャプシドは、「親」AAVキャプシドと呼ばれる。AAV-1の完全ゲノムは、GenBank受託番号NC_002077に提供される。AAV-2の完全ゲノムは、GenBankアクセッション番号NC_001401及びSrivastavaら、J.Virol.,45:555-564(1983)に提供される。AAV-3の完全ゲノムは、GenBank受託番号NC_1829で提供される。AAV-4の完全ゲノムは、GenBank受託番号NC_001829で提供される。AAV-5ゲノムは、GenBank受託番号AF085716で提供される。AAV-6の完全ゲノムはGenBank受託番号NC_00 1862に提供される。AAV-7及びAAV-8ゲノムの少なくとも一部は、それぞれGenBank受託番号AX753246及びAX753249に提供される。AAV-9ゲノムは、Gaoら、J.Virol.,78:6381-6388(2004)に提供される。AAV-10ゲノムはMol.Ther.,13(1):67-76(2006)に提供される。AAV-11ゲノムは、Virology,330(2):375-383(2004)に提供される。AAV-12ゲノムの部分は、Genbank受託番号DQ813647に提供される。AAV-13ゲノムの部分は、Genbank受託番号EU285562に提供される。
いくつかの場合、親AAVは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11及びAAV12から選択される血清型を有するAAVに由来する。別のAAVキャプシドタンパク質に「由来する」AAVキャプシドタンパク質は、バリアントAAVキャプシドタンパク質であり得る。バリアントは、例えば、AAVキャプシドタンパク質のアミノ酸配列に異種アミノ酸を含み得る。異種アミノ酸は、AAVキャプシドタンパク質中に天然に生じないものであり得る。異種アミノ酸は、異なるAAVキャプシドタンパク質中に天然に生じ得る。いくつかの例では、親AAVキャプシドは、米国特許出願公開第2020/0165576号及び米国特許第62/832,826号及びPCT/US20/20778号に記載されている。その各々の内容は、本明細書に組み込まれる。
いくつかの例では、親AAVはAAV9である。いくつかの例では、AAV9キャプシドタンパク質のアミノ酸配列は、配列番号1を含む。AAV9 VP1キャプシドタンパク質のアミノ酸配列(>tr|Q6JC40|Q6JC40_9VIRU キャプシドタンパク質VP1 OS=アデノ随伴ウイルス9 OX=235455 GN=cap PE=1 SV=1)を配列番号1に提供する
。いくつかの例では、親AAVキャプシドタンパク質配列は、配列番号1と70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%相同である。
肝臓を含む向性を有するAAV9などの天然AAV血清型由来のAAVキャプシドタンパク質は、自然免疫応答を活性化し、場合によっては対象に重度の炎症反応を引き起こし、多臓器不全をもたらし得る。標的インビボ組織(例えば、脳)に対する天然AAV血清型の形質導入効率を改善し、さらに肝臓に対するAAVキャプシドタンパク質の特異性を低下させることによって、本開示のrAAV粒子は、AAV媒介導入遺伝子送達の免疫原性を低下させ、自然免疫応答の活性化を予防する。
いくつかの例では、親AAVキャプシドタンパク質は、配列番号1(例えば、アミノ酸1~736)に提供されるVP1領域全体を含む。いくつかの例では、親AAVキャプシドタンパク質は、VP1、VP2及びVP3 AAV9キャプシドタンパク質に見出される共通の領域である配列番号1におけるアミノ酸217~736を含む。いくつかの例では、AAVキャプシドタンパク質は、VP1及びVP2において見出される共通の領域である配列番号1におけるアミノ酸64~736を含む。親AAVキャプシドタンパク質配列は、配列番号1からの1~736、10~736、20~736、30~736、40~736、50~736、60~736、70~736、80~736、90~736、100~736、110~736、120~736、130~736、140~736、150~736、160~736、170~736、180~736、190~736、200~736、210~736、220~736、230~736、240~736、250~736、260~736、270~736、280~736、290~736、300~736、310~736、320~736、330~736、340~736、350~736、360~736、370~736、380~736、390~736、400~736、410~736、420~736、430~736、440~736及び450~736から選択されるアミノ酸を含み得る。いくつかの態様では、rAAVバリアントは、配列番号1のアミノ酸217とアミノ酸736と少なくとも98%同一のアミノ酸配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含む。いくつかの例では、アミノ酸挿入は、対応する親AAVキャプシドタンパク質の3倍の対称軸にある。
AAVキャプシドタンパク質へのアミノ酸配列の挿入が本明細書に開示される。配列番号表記「588-589」がAAV9、例えばAAV VP1について記されている場合、本発明はまた、他のAAV血清型における同様の位置における挿入を含む。本明細書で使用される場合、「AA588-589」は、アミノ酸(又はアミノ酸配列)の挿入が、親AAV VPキャプシドタンパク質のアミノ酸配列内の位置588のアミノ酸(AA)の直後及び位置589のAAの直前であることを示す(VP1ナンバリング)。アミノ酸587~591は、配列番号1に示される「AQAQA」を含むモチーフを含む。例示的なAAVキャプシドタンパク質配列を表31に提供する。例えば、GNTTRDY(配列番号255)は、AAV9キャプシドアミノ酸配列内のAA588-589に挿入され、バリアントC(配列番号376)を提供する。本明細書に開示される挿入(表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIII)は、親AAV9キャプシドタンパク質、そのバリアント、又は異なる血清型(例えば、AAV1、AAV2、AAV3など)の親AAVの等価アミノ酸位置のアミノ酸配列においてAA588-589に挿入され得ることが想定される。
本明細書中に記載される挿入は、いくつかの場合、AA588-589における7量体挿入を含み得る。アミノ酸位置587~590位の任意のアミノ酸による置換に加えて、本明細書に開示される任意の7量体挿入が11量体を含み得ることが想定される。
本明細書では、全身送達された場合であっても、対象においてCNSに対する効率又は特異性の増加を付与する親AAVキャプシドタンパク質に上記の挿入を有するAAVキャプシドタンパク質が開示される。本明細書に記載のAAVキャプシドタンパク質の多くの利点の1つは、CNS内の組織及び細胞を標的とする能力である。組織は、脳又は脊髄であり得る。CNS細胞の非限定的な例としては、ニューロン及びグリア細胞が挙げられる。グリア細胞は、乏突起膠細胞、上衣細胞、星状膠細胞及びミクログリアから選択され得る。
いくつかの例では、AAVキャプシドタンパク質は、親AAV9キャプシドタンパク質(配列番号1)のアミノ酸位置588-589に、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIのアミノ酸配列の少なくとも又は約5、6、又は7アミノ酸の挿入を含む。いくつかの場合、AAVキャプシドタンパク質は、脳及び又は脊髄におけるウイルス形質導入に対する特異性が増加している。
本開示のrAAVキャプシドタンパク質はまた、国際公開第2020068990号に記載されているように、親AAV9キャプシドタンパク質又はそのバリアントのアミノ酸位置452~458のアミノ酸配列の置換を有し得る。いくつかの実施形態では、アミノ酸配列の置換は、親AAV9キャプシドタンパク質のアミノ酸位置452~458にKDNTPGR(配列番号367)を含む。いくつかの実施形態では、アミノ酸配列の置換は、親AAV9キャプシドタンパク質のアミノ酸位置452~458にDGAATKN(配列番号368)を含む。
本明細書に記載されるrAAVキャプシドタンパク質は、単離及び精製され得る。AAVは、カラムクロマトグラフィー、イオジキサノール勾配、又は塩化セシウム勾配などの当技術分野における標準的な方法によって単離及び精製することができる。ヘルパーウイルスからAAVを精製する方法は当技術分野で公知であり、例えばClarkら、Hum.Gene Ther.、10(6):1031-1039(1999);Schenpp及びClark、Methods Mol.Med.、69:427-443(2002);米国特許第6,566,118号及び国際公開第98/09657号に開示された方法が含まれ得る。
さらに、本明細書に開示されるAAVキャプシドタンパク質は、単離及び精製されるか、又はそうでないかにかかわらず、いくつかの場合、薬学的に許容され得る担体をさらに含む医薬製剤に製剤化され得る。
rAAVキャプシドタンパク質は、ナノ粒子、第2の分子、又はウイルスキャプシドタンパク質にコンジュゲートさせることができる。いくつかの場合、ナノ粒子又はウイルスキャプシドタンパク質は、本明細書に記載の治療用核酸をキャプシド形成するであろう。いくつかの例では、第2の分子は、治療剤、例えば、小分子、抗体、抗原結合フラグメント、ペプチド又はタンパク質、例えば本明細書に記載されるものである。
本開示のペプチド挿入配列は、任意の方法及び任意の理由で、例えば、(1)タンパク質分解に対する感受性を低下させ、(2)結合親和性を変化させ、(3)他の物理化学的又は機能的特性を付与又は改変するように改変されてきた配列を含む。例えば、単一又は複数のアミノ酸置換(例えば、等価、保存的又は非保存的な置換、欠失又は付加)が配列内で行われ得る。
保存的アミノ酸置換とは、挿入配列中のアミノ酸を、類似の特性、例えばサイズ、電荷、疎水性、親水性及び/又は芳香族性を有する機能的に類似のアミノ酸で置換することを指す。以下の6つの群はそれぞれ、互いに保存的置換であるアミノ酸を含有し、表2に見出される。
表2
さらに、本明細書で適用される「等価アミノ酸置換」という用語の意味の範囲内で、1つのアミノ酸は、1つの実施形態では、以下に示されるアミノ酸の群内の別のアミノ酸に置換され得る。
1.極性側鎖を有するアミノ酸(Asp、Glu、Lys、Arg、His、Asn、Gln、Ser、Thr、Tyr、及びCys、)
2.小さな無極性又はわずかに極性の残基を有するアミノ酸(Ala、Ser、Thr、Pro、Gly);
3.無極性側鎖を有するアミノ酸(Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Phe、Trp、Pro、及びMet)
4.大きな脂肪族無極性残基を有するアミノ酸(Met、Leu、Ile、Val、Cys、ノルロイシン(Nle)、ホモシステイン)
5.脂肪族側鎖を有するアミノ酸(Gly、Ala Val、Leu、Ile)
6.環状側鎖を有するアミノ酸(Phe、Tyr、Trp、His、Pro)
7.芳香族側鎖を有するアミノ酸(Phe、Tyr、Trp)
8.酸性側鎖を有するアミノ酸(Asp、Glu)
9.塩基性側鎖を有するアミノ酸(Lys、Arg、His)
10.アミド側鎖を有するアミノ酸(Asn、Gln)
11.ヒドロキシ側鎖を有するアミノ酸(Ser、Thr)
12.硫黄含有側鎖を有するアミノ酸(Cys、Met)、
13.中性の弱疎水性アミノ酸(Pro、Ala、Gly、Ser、Thr)
14.親水性酸性アミノ酸(Gln、Asn、Glu、Asp)、及び
15.疎水性アミノ酸(Leu、Ile、Val)。
以下の用語は、2つ以上の核酸又は核酸又はポリペプチド間の配列関係を説明するために使用される。(a)「参照配列」、(b)「比較ウィンドウ」、(c)「配列同一性」、(d)「配列同一性の割合」、及び(e)「実質的同一性」。
本明細書で使用される場合、「参照配列」は、配列比較の基礎として使用される定義された配列である。参照配列は核酸配列であり得る。参照配列は、指定された配列のサブセット又は全体であり得る。例えば、参照配列は、全長cDNA若しくはゲノムDNA配列のセグメント、又は完全cDNA若しくは完全ゲノムDNA配列、又はポリペプチド配列のドメインであり得る。
本明細書で使用される場合、「比較ウィンドウ」は、核酸又はアミノ酸配列の連続した特定のセグメントを指し、核酸/アミノ酸配列は参照配列と比較することができ、比較ウィンドウ内の核酸/アミノ酸配列の部分は、2つの配列の最適なアラインメントのために、参照配列(付加又は欠失を含まない)と比較して付加又は欠失(すなわち、ギャップ)を含み得る。比較ウィンドウは、核酸及びポリペプチド配列について変動し得る。一般に、核酸の場合、比較ウィンドウは少なくとも20個の連続したヌクレオチド長であり、必要に応じて30、40、50、100個またはそれを超えるヌクレオチドであり得る。アミノ酸配列の場合、比較ウィンドウは少なくとも約10アミノ酸であり、必要に応じて15、20、30、40、50、100またはそれを超えるアミノ酸であり得る。当業者は、核酸又はアミノ酸配列にギャップを含めることによる参照配列との高い類似性を回避するために、ギャップペナルティが典型的に導入され、マッチ数から減算されることを理解する。
比較のためのヌクレオチド配列及びアミノ酸配列のアラインメント方法は、当技術分野で周知である。Smith及びWaterman(1981)Adv.Appl.Math 2:482の局所相同性アルゴリズム(BESTFIT)は、Needleman及びWunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443-453の相同性アラインメントアルゴリズム(GAP)によって、Pearson及びLipman(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444の類似性法(Tfasta and Fasta)の探索によって、これらに限定されないが、Wisconsin Genetics Software Package、Version 8(Genetics Computer Group(GCG(商標)programs(Accelrys,Inc.,San Diego,Calif.)から入手可能)におけるIntelligenetics,Mountain View(カリフォルニア州)によるPC/GeneプログラムにおけるCLUSTAL;GAP,BESTFIT,BLAST,FASTA及びTFASTAを含むこれらのアルゴリズムのコンピュータ化された実装によって、比較される配列の最適なアラインメントを可能にし得る。CLUSTALプログラムは、Higgins及びSharp(1988)Gene 73:237-244;Higgins及びSharp(1989)CABIOS 5:151-153;Corpetら(1988)Nucleic Acids Res.16:10881-10890;Huangら(1992)Computer Applications in the Biosciences 8:155-165;及びPearsonら(1994)Meth.Mol.Biol.24:307~331によく記載されている。複数の配列の最適な全体的アラインメントに使用するための良好なプログラムの一例は、PileUp(Feng及びDoolittle(1987)J.Mol.Evol.25:351-260、これは、Higgins及びSharp(1989)CABIOS 5:151-153(かつ参照により本明細書に組み込まれる)によって記載された方法と同様である。データベース類似性検索に使用することができるプログラムのBLASTファミリーは、ヌクレオチドデータベース配列に対するヌクレオチドクエリ配列についてのBLASTN、タンパク質データベース配列に対するヌクレオチド照会配列のためのBLASTX、タンパク質データベース配列に対するタンパク質クエリ配列のBLASTP、ヌクレオチドデータベース配列に対するタンパク質クエリ配列のためのTBLASTN、及び、ヌクレオチドデータベース配列に対するヌクレオチドクエリ配列のためのTBLASTXを含む。Current Protocols in Molecular Biology、Chapter 19、Ausubelら、eds.、Greene Publishing and Wiley-Interscience、New York(1995)を参照されたい。BLASTファミリーのプログラムの更新版はBLAST+スイートを含む。(Camacho,C.,ら(2009 Dec 15)BLAST+:architecture and applications.BMC Bioinformatics 10:421)。
GAPは、Needleman及びWunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443-53のアルゴリズムを使用して、マッチの数を最大化し、ギャップの数を最小化する2つの完全な配列のアラインメントを見出す。GAPは、すべての可能なアラインメント及びギャップ位置を考慮し、一致した塩基の数が最も多く、ギャップが最も少ないアラインメントを作成する。これは、一致した塩基の単位でギャップ生成ペナルティ及びギャップ伸長ペナルティを提供することを可能にする。GAPは、それが挿入する各ギャップについて、ギャップ生成ペナルティマッチ数の利益を得る。0より大きいギャップ拡張ペナルティが選択される場合、GAPはさらに、ギャップの長さにギャップ延長ペナルティをかけたものを挿入した各ギャップについて利益を上げなければならない。Wisconsin Genetics Software Packageのバージョン10におけるデフォルトのギャップ作成ペナルティ値及びギャップ拡張ペナルティ値は、それぞれ8及び2である。ギャップ生成及びギャップ拡張ペナルティは、0~100からなる整数群から選択される整数として表すことができる。したがって、例えば、ギャップ作成及びギャップ拡張ペナルティは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50またはそれを超えるものとすることができる。
GAPは、最良のアラインメントのファミリーの1つのメンバーを提示する。このファミリーの多くのメンバーが存在し得る。GAPは、アラインメントに関する4つの性能指数:品質、比、同一性及び類似性を示す。品質は、配列を整列させるために最大化されるメトリックである。比は、より短いセグメント中の塩基の数で割った品質である。
「同一性パーセント」は、実際に一致するシンボルのパーセントである。類似性パーセントは、類似しているシンボルのパーセントである。ギャップを横切る記号は無視される。類似性は、一対のシンボルに対するスコアリングマトリックス値が類似性閾値である0.50以上である場合にスコアリングされる。Wisconsin Genetics Software Packageのバージョン10で使用されるスコアリングマトリックスはBLOSUM 62(参照:Henikoff及びHenikoff、(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915)である。
本明細書で提供される配列同一性/類似性値は、デフォルト設定(blast.ncbi.nlm.nih.gov)を使用してBLAST+2.5.0スイートのプログラムを使用して得られる値を指すことができる(Camacho,C.ら(2009)BLAST+:architecture and applications.BMC Bioinformatics 10:421)。
当業者が理解するように、BLAST検索は、タンパク質がランダム配列としてモデル化され得ると仮定する。しかし、多くの実際のタンパク質は、非ランダム配列の領域を含み、これはホモポリマーの束、短周期反復、又は1またはそれを超えるアミノ酸が濃縮された領域であり得る。そのような低複雑性領域は、タンパク質の他の領域が完全に異なる場合であっても、無関係なタンパク質間で整列され得る。いくつかの低複雑性フィルタプログラムを使用して、そのような低複雑性アラインメントを低減することができる。例えば、SEG(Wooten及びFederhen、(1993)Comput.Chem.17:149-63)及びXNU(Ci-ayerie及びStates(1993)Comput.Chem.17:191-201)低複雑性フィルタは、単独で又は組み合わせて使用することができる。
「実質的な同一性」及び「実質的に同一」という用語は、ポリペプチド又は核酸が、参照配列に対して55~100%の配列同一性を有し、少なくとも55%の配列同一性、又は少なくとも60%、又は少なくとも65%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも99%の配列同一性、又は参照配列に対して55~100%の配列同一性の範囲内の任意のパーセンテージの値を有する配列を含むことを示す。配列同一性パーセントは、指定された比較ウィンドウにわたって生じ得る。最適なアラインメントは、上記のNeedleman及びWunschの相同性アラインメントアルゴリズムを使用して確認又は実施することができる。
例えば、挿入配列は、本明細書に開示される配列と全く同じではないが、本明細書に列挙される様々な配列について明示的に記載される置換に加えて、相同性ソフトウェア、例えばBLOSUM62マトリックスによって予測されるものなど、本明細書に記載される配列の活性又は特性を実質的に損なわないアミノ酸残基のさらなる置換を有する配列を含み得るが、これらに限定されない。そのような保存的アミノ酸置換の例としては、式I~IIIの配列が挙げられ得るが、これらに限定されない。
AAV粒子
本明細書中に記載される挿入配列を有するrAAV粒子は、CNSにおいて増大した形質導入効率を有する。いくつかの例では、増大した形質導入効率は、1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、30倍、40倍、50倍又は100倍またはそれを超える増大を含む。いくつかの例では、増加した形質導入効率は、少なくとも2倍である。いくつかの例では、増加した形質導入効率は、少なくとも4倍である。いくつかの例では、増加した形質導入効率は、少なくとも8倍である。
本明細書に記載の挿入配列を有するrAAV粒子は、CNSにおいて発現効率又は特異性が増加している。rAAVが標的インビボ環境に対して多かれ少なかれ特異性を有するかどうかを検出することは、対象から得られた組織試料中のrAAVによってキャプシド形成された異種核酸から発現される遺伝子発現産物(例えば、RNA又はタンパク質)のレベルを測定することを含む。遺伝子発現産物の発現を測定するための適切な方法には、次世代シーケンシング(NGS)及び定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)が含まれる。
CNSにおける発現の増加は、表4~30及び/又は図4に提供されるcpm値によって表される。
異種核酸
本明細書では、疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴の処置又は予防のために有用な治療用核酸が開示される。いくつかの実施形態では、治療用核酸は、治療用遺伝子発現産物をコードする。遺伝子発現産物の非限定的な例としては、疾患若しくは障害又は疾患若しくは障害の病徴の処置、予防及び/又は改善における使用のためのタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、酵素、抗体、抗原結合断片、核酸(RNA、DNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA等)及び遺伝子編集成分が挙げられる。いくつかの例では、治療用核酸は、本明細書に開示されるものなどのrAAVによって対象の生物、細胞、組織又は器官に配置される。
各々がウイルスベクター(例えば、一本鎖DNA分子(ssDNA))を含む、rAAVが本明細書に開示される。いくつかの例では、ウイルスベクターは、導入遺伝子に隣接する、それぞれ約145塩基の2つの逆位末端反復(ITR)配列を含む。いくつかの実施形態では、導入遺伝子は、治療用核酸、及びいくつかの場合には、オープンリーディングフレーム(ORF)内の治療用核酸とシスのプロモーターを含む。プロモーターは、標的細胞の核内で治療用核酸の転写を開始することができる。ITR配列は、任意のAAV血清型に由来し得る。AAV血清型の非限定的な例としては、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11及びAAV12が挙げられる。いくつかの場合、ITRはAAV2に由来する。いくつかの場合、ITRはAAV9に由来する。
本明細書には、任意の数のヌクレオチドを含むことができる導入遺伝子が開示される。いくつかの場合、導入遺伝子は、約100ヌクレオチド未満を含み得る。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約100ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約200ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約300ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約400ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約500ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約1000ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、少なくとも約5000ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は5,000を超えるヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は、約500~約5000ヌクレオチドを含むことができる。いくつかの場合、導入遺伝子は約5000ヌクレオチドを含む。本明細書に開示される場合のいずれにおいても、導入遺伝子は、DNA、RNA、又はDNAとRNAとのハイブリッドを含み得る。いくつかの場合、導入遺伝子は一本鎖であり得る。いくつかの場合、導入遺伝子は二本鎖であり得る。
標的遺伝子又はその遺伝子発現産物の発現又は活性を調節するために有用な導入遺伝子が本明細書に開示される。いくつかの例では、導入遺伝子は、本明細書中に記載されるrAAV粒子のrAAVキャプシドタンパク質によってキャプシド形成される。いくつかの例では、rAAV粒子を対象に送達して、対象において本明細書に開示される疾患又は症状を処置する。いくつかの例では、送達は全身性である。
本明細書に開示される導入遺伝子は、健康又は正常個体のレベルと同様のレベルで内因性遺伝子を発現するのに有用である。これは、遺伝子発現産物の過小発現又は発現の欠如に関連する疾患又は症状の処置に特に有用である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される導入遺伝子は、内因性遺伝子の発現レベルが健康又は正常個体の発現レベルを超えるように、内因性遺伝子を過剰発現するのに有用である。さらに、導入遺伝子を使用して、外因性遺伝子(例えば、抗体、ペプチド、核酸又は遺伝子編集成分などの活性薬剤)を発現させることができる。いくつかの実施形態では、治療用遺伝子発現産物は、細胞内の1またはそれを超える内因性生物学的プロセスの活性を変化させる、増強する、増加させる、又は誘導することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される導入遺伝子は、内因性遺伝子、例えばドミナントネガティブ遺伝子の発現を減少させるのに有用である。いくつかの実施形態では、治療用遺伝子発現産物は、細胞における1またはそれを超える内因性生物学的プロセスの活性を変化させ、阻害し、低下させ、防止し、排除し、又は損なうことができる。いくつかの態様では、遺伝子発現の増加は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%の増加を指す。一態様では、標的遺伝子のタンパク質産物は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%増加し得る。いくつかの態様では、遺伝子発現の減少は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%の増加を指す。一態様では、標的遺伝子のタンパク質産物は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%減少し得る。
内因性配列(内因性又は導入遺伝子の一部)が導入遺伝子で発現される場合、内因性配列は全長配列(野生型又は突然変異体)又は部分配列であり得る。内因性配列は機能的であり得る。これらの全長又は部分配列の機能の非限定的な例としては、導入遺伝子(例えば、治療用遺伝子)によって発現されるポリペプチドの血清半減期を増加させること、及び/又は担体として作用することが挙げられる。
導入遺伝子は、内因性遺伝子の全部、一部又はいずれも発現されないように、内因性遺伝子に挿入することができる。例えば、本明細書に記載される導入遺伝子は、内因性配列の一部(導入遺伝子のN末端及び/又はC末端)又はいずれも発現されないように、例えば導入遺伝子との融合として、内因性遺伝子座に挿入することができる。他の場合では、導入遺伝子は(例えば、内因性遺伝子のさらなるコード配列の有無にかかわらず)、任意の内因性遺伝子座、例えばセーフハーバー遺伝子座に組み込まれる。例えば、フラタキシン(FXN)導入遺伝子を内因性FXN遺伝子に挿入することができる。導入遺伝子は、任意の遺伝子、例えば本明細書に記載の遺伝子に挿入することができる。
本開示の少なくとも1つの利点は、実質的に任意の治療用核酸を使用して任意の治療用遺伝子発現産物を発現させることができることである。いくつかの例では、治療用遺伝子発現産物は、治療用タンパク質又はペプチド(例えば、抗体、抗原結合フラグメント、ペプチド又はタンパク質)である。一実施形態では、治療用核酸によってコードされるタンパク質は、50~5000アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~2000アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~1000アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~1500アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~800アミノ酸長さである。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~600アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~400アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~200アミノ酸長さである。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、50~100アミノ酸長さである。いくつかの実施形態では、コードされるペプチドは、4~50アミノ酸長である。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、テトラペプチド、ペンタペプチド、ヘキサペプチド、ヘプタペプチド、オクタペプチド、ノナペプチド又はデカペプチドである。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、2~30アミノ酸、例えば5~30、10~30、2~25、5~25、10~25又は10~20アミノ酸のペプチドを含む。いくつかの実施形態では、コードされるタンパク質は、少なくとも11、12、13、14、15、17、20、25若しくは30アミノ酸のペプチド、又は50アミノ酸以下、例えば35、30、25、20、17、15、14、13、12、11若しくは10アミノ酸以下のペプチドを含む。
治療用タンパク質又はペプチドの非限定的な例としては、アドレナリン作動薬、抗アポトーシス因子、アポトーシス阻害剤、サイトカイン受容体、サイトカイン、細胞毒素、赤血球造血剤、グルタミン酸デカルボキシラーゼ、糖タンパク質、成長因子、成長因子受容体、ホルモン、ホルモン受容体、インターフェロン、インターロイキン、インターロイキン受容体、キナーゼ、キナーゼ阻害剤、神経成長因子、ネトリン、神経活性ペプチド、神経活性ペプチド受容体、神経原性因子、神経原性因子受容体、ニューロピリン、神経栄養因子、ニューロトロフィン、ニューロトロフィン受容体、N-メチル-D-アスパラギン酸アンタゴニスト、プレキシン、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤、タンパク質脱炭酸酵素、プロテインキナーゼ、タンパク質キナーゼ阻害剤、タンパク質分解タンパク質、タンパク質分解タンパク質阻害剤、セマフォリング、セマフォリン受容体が挙げられる、セロトニン輸送タンパク質、セロトニン取り込み阻害剤、セロトニン受容体、セルピン、セルピン受容体、及び腫瘍抑制因子を含む。特定の実施形態では、治療用タンパク質又はペプチドは、脳由来神経栄養因子(BDNF)、毛様体神経栄養因子(CNTF)、マクロファージコロニー刺激因子(CSF)、上皮成長因子(EGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、ゴナドトロピン、インターフェロン-ガンマ(IFN)、インスリン様成長因子1(IFG-1)、神経成長因子(NGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、色素上皮由来因子(PEDF)、トランスフォーミング成長因子(TGF)、トランスフォーミング成長因子-ベータ(TGF-B)、腫瘍壊死因子(TNF)、血管内皮成長因子(VEGF)、プロラクチン、ソマトトロピン、アポトーシスタンパク質1のX結合阻害剤(XIAP1)、インターロイキン1(IL-1)、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-10、ウイルス性IL-10、IL-11、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17及びIL-18から選択される。
治療用遺伝子発現産物は、遺伝子編集成分を含むことができる。遺伝子編集成分の非限定的な例としては、CRISPR/Cas、人工部位特異的RNAエンドヌクレアーゼ(ASRE)、ジンクフィンガーエンドヌクレアーゼ(ZFN)、及び転写因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)に必要なものが挙げられる。非限定的な例では、ハンチントン病を有する対象が同定される。次いで、対象に、ハンチンチン(HTT)遺伝子の転写を抑制するように操作されたZFNをコードするウイルスベクターをキャプシド形成する第1の量のrAAVを全身投与する。rAAVは、肝臓などの標的外器官での発現を減少させながら、神経系へのZFNの適切な標的化を可能にするために、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIのいずれか1つに提供されるアミノ酸配列を含む改変AAVキャプシドタンパク質を含むだろう。必要に応じて、治療有効量のZFNが対象の神経系において発現されるまで、対象にrAAVの第2又は第3の用量を投与する。
治療用核酸は、非タンパク質コード遺伝子、例えばアンチセンスRNA、RNAi、shRNA及びマイクロRNA(miRNA)、miRNAスポンジ又はデコイ、条件付き遺伝子欠失のためのリコンビナーゼ送達、条件付き(リコンビナーゼ依存)発現をコードする配列を含むことができ、本明細書に記載の遺伝子編集成分に必要なものを含む。非タンパク質コード遺伝子はまた、tRNA、rRNA、tmRNA、piRNA、二本鎖RNA、snRNA、snoRNA、及び/又は長い非コードRNA(IncRNA)をコードし得る。いくつかの場合、非タンパク質コード遺伝子は、標的遺伝子又は遺伝子発現産物の発現又は活性を調節することができる。例えば、本明細書中に記載されるRNAは、CNSにおける遺伝子発現を阻害するために使用され得る。いくつかの場合、遺伝子発現の阻害は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%の阻害を指す。いくつかの場合、標的遺伝子のタンパク質産物は、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%及び100%阻害され得る。遺伝子は、野生型遺伝子又は少なくとも1つの突然変異を有する遺伝子のいずれかであり得る。標的タンパク質は、野生型タンパク質又は少なくとも1つの突然変異を有するタンパク質のいずれかであり得る。
治療用核酸は、CNSの疾患又は障害に関与する遺伝子から発現される遺伝子若しくは遺伝子発現産物の発現又は活性を調節することができる。例えば、治療用核酸は、いくつかの場合、本明細書に記載の遺伝子又は遺伝子の改変版である。いくつかの例では、遺伝子又は遺伝子発現産物は阻害される。いくつかの例では、遺伝子又は遺伝子発現産物が増強される。
別の例では、治療用核酸は、その中の遺伝子を標的とするのに特異的な遺伝子編集成分などのエフェクター遺伝子発現産物を含む。遺伝子の非限定的な例としては、ATP1A2、CACNAIA、SETD5、SHANK3、NF2、DNMTl、TCF4、RAI1、PEXl、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPCl、ADAR、MFSD8、STXBPl、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1B、サルコグリカンアルファ(SGCA)、グルタミン酸脱炭酸酵素65(GAD65)、グルタミン酸脱炭酸酵素67(GAD67)、CLN2、神経成長因子(NGF)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、運動ニューロン生存率1、STXBP1、テロメア(SMNl)、第X因子(FIX)、レチノイドイソメロヒドロラーゼ(RPE65)、サルコ/小胞体Ca2+-ATPase(SERCA2a)、グルコセレブロシダーゼ(GCase)、ガラクトセレブロシダーゼ(GALC)、CDKL5、フラタキシン(FXN)、ハンチンチン(HTT)、メチル-CpG結合タンパク質2(MECP2)、ペルオキシソーム生合成因子(PEX)、プログラニュリン(GRN)、抗チューブリン剤、銅-亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SODl)、イズロン酸2スルファターゼ(hIDS)、グルコシルセラミダーゼβ(GBA)、脆弱X精神遅滞1(FMR1)、NPC細胞内コレステロール輸送体1(NPCl)、SCN1A、C9orf72、NPS3及びNLRP3インフラマソームから選択される標的遺伝子または遺伝子発現産物が含まれる。いくつかの実施形態では、ペルオキシソーム生合成因子(PEX)は、PEX1、PEX2、PEX3、PEX4、PEX5、PEX6、PEX7、PEX10、PEX11β、PEX12、PEX13、PEX14、PEX16、PEX19及びPEX26から選択される。いくつかの例では、遺伝子又は遺伝子発現産物は阻害される。いくつかの例では、遺伝子又は遺伝子発現産物が増強される。
AAVベクター
本明細書に開示される態様は、本明細書に記載のAAVキャプシド及びAAVキャプシドタンパク質をコードする核酸配列を含むプラスミドベクターを含む。本明細書に記載のAAVベクターは、rAAVの構築及び異種核酸のウイルスパッケージングに有用である。さらに、AAVベクターは、異種核酸を含む導入遺伝子をコードし得る。
AAVベクターは、いくつかの場合異種遺伝子発現産物(例えば、治療用遺伝子発現産物、組換えキャプシドタンパク質など)をコードする導入遺伝子を含むことができる。導入遺伝子は、導入遺伝子に隣接する2つの逆位末端反復配列(ITR)を有するシスである。導入遺伝子は、治療用遺伝子発現産物をコードする治療用核酸を含み得る。rAAV(約5kB)のパッケージング容量が限られているため、いくつかの場合、より長い導入遺伝子は、2つのAAVベクター(第1のものは3’スプライスドナーを有し、第2のものは5’スプライスアクセプターを有する)の間で分割され得る。細胞が共感染すると、コンカテマーが形成され、それらは一緒にスプライスされて全長導入遺伝子を発現する。
導入遺伝子は、一般に、その発現が組み込み部位の内因性プロモーター、すなわち導入遺伝子が挿入される内因性遺伝子の発現を駆動するプロモーターによって駆動されるように挿入される。いくつかの例では、導入遺伝子は、プロモーター及び/又はエンハンサー、例えば構成的プロモーター又は誘導性若しくは組織/細胞特異的プロモーターを含む。非限定的な例として、プロモーターは、CMVプロモーター、CMV-β-アクチン-イントロン-β-グロビンハイブリッドプロモータ(CAG)、CBAプロモーター、FRDA又はFXNプロモーター、UBCプロモーター、GUSBプロモーター、NSEプロモーター、シナプシンプロモーター、MeCP2プロモーター、GFAPプロモーター、H1プロモーター、U6プロモーター、NFLプロモーター、NFHプロモーター、SCN8Aプロモーター、又はPGKプロモーターであり得る。非限定的な例として、プロモーターは、限定されないが、ヒト伸長因子1α-サブユニット(EF1α)、前初期サイトメガロウイルス(CMV)、ニワトリβ-アクチン(CBA)及びその誘導体CAG、βグルクロニダーゼ(GUSB)、及びユビキチンC(UBC)を含む組織特異的発現エレメントであり得る。導入遺伝子は、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)、血小板由来成長因子(PDGF)、血小板由来成長因子B鎖(PDGF-β)、シナプシン(Syn)、メチル-CpG結合タンパク質2(MeCP2)、Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII(CaMKII)、代謝型グルタミン酸受容体2(mGluR2)、NFL、NFH、np32、PPE、Enk及びEAAT2プロモーターなどであるがこれらに限定されない、ニューロンのための組織特異的発現エレメントを含み得る。導入遺伝子は、グリア線維酸性タンパク質(GFAP)及びEAAT2プロモーターなどであるがこれらに限定されない、星状膠細胞のための組織特異的発現エレメントを含み得る。導入遺伝子は、限定されないが、ミエリン塩基性タンパク質(MBP)プロモーターなどの乏突起膠細胞のための組織特異的発現エレメントを含み得る。
いくつかの実施形態では、プロモーターは1kb未満である。プロモーターは、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、400、410、420、430、440、450、460、470、480、490、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、610、620、630、640、650、660、670、680、690、700、710、720、730、740、750、760、770、780、790、800又は800またはそれを超える長さを有し得る。プロモーターは、200~300、200~400、200~500、200~600、200~700、200~800、300~400、300~500、300~600、300~700、300~800、400~500、400~600、400~700、400~800、500~600、500~700、500~800、600~700、600~800又は700~800の長さを有し得る。プロモーターは、限定されないが、CNSなどの標的組織において一定期間治療用遺伝子発現産物の発現を提供し得る。治療用遺伝子発現産物の発現は、1時間、2、時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、1日、2日、3日、4日、5日間、6日間、1週間、8日、9日、10日間、11日、12日、13日、2週間、15日間、16日、17日、18日、19日、20日間、3週間、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、31日、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヵ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、1年、13ヶ月、14ヶ月、15ヶ月、16ヶ月、17ヶ月、18ヶ月、19ヶ月、20ヶ月、21ヶ月、22ヶ月、23ヶ月、2年、3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年、41年、42年、43年、44年、45年、46年、47年、48年、49年、50年、55年、60年、65年、又は65年以上の期間であり得る。ペイロードの発現は、1~5時間、1~12時間、1~2日、1~5日、1~2週間、1~3週間、1~4週間、1~2ヶ月、1~4ヶ月、1~6ヶ月、2~6ヶ月、3~6ヶ月、3~9ヶ月、4~8ヶ月、6~12ヶ月、1~2年、1~5年、2~5年、3~6年、3~8年、4~8年又は5~10年又は10~15年、又は15~20年、又は20~25年、又は25~30年、又は30~35年、又は35~40年、又は40~45年、又は45~50年、又は50~55年、又は55~60年、又は60~65年であり得る。
AAVベクターは、ヘルパーウイルスのゲノムを含むことができる。ヘルパーウイルスタンパク質は、組換えAAV(rAAV)の構築、及び異種核酸を含有する導入遺伝子のrAAVへのパッケージングに必要である。ヘルパーウイルス遺伝子は、細胞内で発現されるとAAV複製を支援するアデノウイルス遺伝子E4、E2a及びVAである。いくつかの実施形態では、AAVベクターはE2を含む。いくつかの実施形態では、AAVベクターはE4を含む。いくつかの実施形態では、AAVベクターはVAを含む。いくつかの例では、AAVベクターは、ヘルパーウイルスタンパク質の1つ、又は任意の組み合わせを含む。
導入遺伝子に使用するための標的遺伝子又は遺伝子発現産物は、ATP1A2、CACNAIA、SETD5、SHANK3、NF2、DNMTl、TCF4、RAI1、PEXl、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPCl、ADAR、MFSD8、STXBPl、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1B、サルコグリカンアルファ(SGCA)、グルタミン酸脱炭酸酵素65(GAD65)、グルタミン酸脱炭酸酵素67(GAD67)、CLN2、神経成長因子(NGF)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、運動ニューロン生存率1、STXBP1、テロメア(SMNl)、第X因子(FIX)、レチノイドイソメロヒドロラーゼ(RPE65)、サルコ/小胞体Ca2+-ATPase(SERCA2a)、グルコセレブロシダーゼ(GCase)、ガラクトセレブロシダーゼ(GALC)、CDKL5、フラタキシン(FXN)、ハンチンチン(HTT)、メチル-CpG結合タンパク質2(MECP2)、ペルオキシソーム生合成因子(PEX)、プログラニュリン(GRN)、抗チューブリン剤、銅-亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SODl)、イズロン酸2スルファターゼ(hIDS)、グルコシルセラミダーゼβ(GBA)、脆弱X精神遅滞1(FMR1)、NPC細胞内コレステロール輸送体1(NPCl)、SCN1A、C9orf72、NPS3及びNLRP3インフラマソームから選択される。いくつかの実施形態では、ペルオキシソーム生合成因子(PEX)は、PEX1、PEX2、PEX3、PEX4、PEX5、PEX6、PEX7、PEX10、PEX11β、PEX12、PEX13、PEX14、PEX16、PEX19及びPEX26から選択される。
AAVベクターは、本明細書に記載の組換えAAV(rAAV)キャプシドタンパク質をコードする核酸を含むウイルスゲノムを含むことができる。ウイルスゲノムは、Repタンパク質をコードする複製(Rep)遺伝子と、第1のオープンリーディングフレーム(ORF1)中のAAPタンパク質又は第2のオープンリーディングフレーム(ORF2)中のCapタンパク質をコードするキャプシド(Cap)遺伝子とを含むことができる。Repタンパク質は、Rep78、Rep68、Rep52、及びRep40から選択される。いくつかの例では、Cap遺伝子は、本明細書に記載の改変AAVキャプシドタンパク質をコードして改変される。野生型Cap遺伝子は、VP1、VP2及びVP3の3つのタンパク質をコードする。いくつかの場合、VP1が改変される。いくつかの場合、VP2が改変される。いくつかの場合、VP3が改変される。いくつかの場合、3つすべてのVP1-VP3が改変される。AAVベクターは、野生型Rep78、Rep68、Rep52、Rep40及びAAPタンパク質をコードする核酸を含み得る。
いくつかの例では、表3に示される配列番号384において提供されるAAV9 VP1遺伝子が、配列番号37~366のいずれか1つを含むように改変される。本明細書に記載のAAVベクターは、本明細書に記載の方法によってバリアントAAVキャプシドを産生するために使用され得る。
表3 VP1キャプシドタンパク質核酸配列
rAAVの製造方法
AAVキャプシドタンパク質及び治療用核酸をコードするウイルスベクターを含むAAVキャプシドを産生する方法が本明細書に開示される。AAVキャプシドタンパク質は、親AAVウイルス由来の逆位末端反復(ITR)配列が隣接する導入遺伝子カセット(導入遺伝子カセットは標的細胞の核内の異種核酸の転写を駆動するプロモーター配列を有する)を含む第1のベクター、AAVキャプシドタンパク質を有するAAVゲノムをコードする第2のベクター(AAV Rep遺伝子並びに産生されるバリアントのための改変Cap遺伝子をコードする)、及びAAVキャプシド構造の構築及び改変AAVキャプシド構造への導入遺伝子のパッケージングに必要なヘルパーウイルスタンパク質をコードする第3のベクターを細胞(例えば、不死化幹細胞)に導入することによって産生される。構築AAVキャプシドは、当技術分野で公知の適切な方法を使用して細胞から単離及び精製することができる。表4~30は、本明細書に記載の方法で使用するためのDNA配列を提供する。
組換えAAV(rAAV)ベクターに含まれ、本開示のAAVキャプシドタンパク質によってキャプシド形成された導入遺伝子も本明細書に提供される。本明細書中に開示される導入遺伝子は、対象における疾患又は症状を処置するためなどの様々な目的のために対象に送達される。導入遺伝子は、標的遺伝子又は遺伝子発現産物の活性又は発現を調節する遺伝子編集成分であり得る。あるいは、導入遺伝子は、それ自体又は別の標的遺伝子若しくは遺伝子発現産物の活性又は発現を調節するのに有効な治療用遺伝子発現産物をコードする遺伝子である。
本明細書に開示される態様は、rAAVウイルス又はウイルス粒子を製造する方法であって、(a)(i)親AAVウイルス由来の逆位末端反復配列(ITR)配列が隣接した導入遺伝子カセットを含有する第1のベクター(導入遺伝子カセットは、標的細胞の核内の異種核酸の転写を駆動するプロモーター配列を有する)、(ii)本発明のAAVキャプシドタンパク質を有するAAVゲノムをコードする第2のベクターと、(iii)AAVキャプシド構造の構築及び改変AAVキャプシド構造への導入遺伝子のパッケージングに必要なヘルパーウイルスタンパク質をコードするベクターと、を含む核酸を細胞に導入することと、(b)本明細書に記載のAAVキャプシドタンパク質を細胞内で発現させることと、(c)本明細書に開示されるAAVキャプシドタンパク質を含むAAV粒子を構築させることと、(d)AAV粒子をパッケージングすることと、を含む方法を提供する。いくつかの例では、細胞は哺乳動物である。いくつかの例では、細胞は不死化される。いくつかの例では、不死化細胞は胚性幹細胞である。いくつかの例では、胚性幹細胞はヒト胚性幹細胞である。いくつかの例では、ヒト胚性幹細胞は、ヒト胚性腎臓293(HEK-293)細胞である。いくつかの例では、Cap遺伝子は、配列番号6~10のいずれか1つにおいて提供されるデオキシリボース核酸(DNA)に由来する。いくつかの例では、5’ITR及び3’ITRはAAV2血清型に由来する。いくつかの例では、5’ITR及び3’ITRはAAV5血清型に由来する。いくつかの例では、5’ITR及び3’ITRはAAV9血清型に由来する。いくつかの例では、第1の核酸配列及び第2の核酸配列はトランスである。いくつかの例では、第1の核酸配列及び第2の核酸配列はシスにある。いくつかの例では、第1の核酸配列、第2の核酸配列及び第3の核酸配列はトランスである。
本明細書に開示されるCap遺伝子は、本開示の改変AAVキャプシドタンパク質部分をコードするDNA配列である、表4~30の配列番号385~654のいずれか1つを含む。
いくつかの例では、本方法は、治療用遺伝子発現産物をコードする第1の核酸配列を、それが改変AAVキャプシドタンパク質によってキャプシド形成されるようにパッキングすることを含む。いくつかの実施形態では、rAAV粒子は、本明細書に記載されるものなどの適切なウイルス精製方法を使用して単離され、濃縮され、精製される。
いくつかの場合、本開示のrAAVは、Challis,R.C.らNat.Protoc.14,379(2019)に記載された方法を使用して作製される。簡潔には、ポリエチレンイミン(PEI)を用いたHEK293T細胞(ATCC)のトリプルトランスフェクションを行い、120時間後に細胞溶解物及び培地の両方からウイルスを回収し、イオジキサノールで精製する。非限定的な例では、rAAVは、標準的なトランスフェクションプロトコル(例えば、PEI)を使用した前駆細胞(例えば、HEK293T)細胞のトリプルトランスフェクションによって作製される。ウイルス粒子は、一定期間(例えば、トランスフェクションの72時間後)後に培地から、及び後の時点(例えば、トランスフェクションの120時間後)で細胞及び培地から回収される。培地中に存在するウイルスを8%ポリエチレングリコール(PEG)及び500mM塩化ナトリウムによる沈殿によって濃縮し、沈殿したウイルスを収集した細胞から調製した溶解物に添加する。ウイルスをイオジキサノール(Optiprep、Sigma)段階勾配(15%、25%、40%及び60%)で精製する。ウイルスを濃縮し、PBSに製剤化する。ウイルス力価は、qPCR及び対照としての線状化ゲノムプラスミドを使用してDNaseI耐性ベクターゲノムコピー(VG)の数を測定することによって決定される。
細胞は、ヒト、霊長類、マウス、ネコ、イヌ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、エピン、ヤギ及びオオカミ宿主細胞から選択することができる。いくつかの例では、細胞は、幹細胞などの前駆体又は前駆細胞である。いくつかの例では、幹細胞は、間葉系細胞、胚性幹細胞、人工多能性幹細胞(iPSC)、線維芽細胞又は他の組織特異的幹細胞である。細胞を不死化することができる。いくつかの場合、不死化細胞はHEK293細胞である。いくつかの例では、細胞は分化細胞である。提供される開示に基づいて、このシステムは、目的の標的細胞型においてリコンビナーゼを発現する任意のトランスジェニック株と組み合わせて使用して、その標的細胞集団をより効率的に形質導入するAAVキャプシドを開発することができると予想される。
処置の方法
対象において疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴を処置する方法であって、治療有効量の本明細書に開示される1またはそれを超える組成物(例えば、rAAV粒子、AAVベクター、医薬組成物)を対象に投与することを含む方法が本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載のrAAVキャプシドタンパク質である。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に記載の単離及び精製されたrAAVキャプシドタンパク質である。いくつかの実施形態では、rAAV粒子は、導入遺伝子(例えば、治療用核酸)を含むAAVベクターをキャプシド形成する。いくつかの実施形態では、組成物は、本明細書に開示される治療剤とコンジュゲートした本明細書に記載されるrAAVキャプシドタンパク質である。いくつかの実施形態では、組成物は、rAAV粒子と薬学的に許容され得る担体とを含む医薬組成物である。いくつかの実施形態では、1またはそれを超える組成物は、対象に単独で(例えば、独立型治療)投与される。いくつかの実施形態では、組成物は疾患又は症状のための第一選択治療である。いくつかの実施形態では、組成物は、疾患又は症状のための第二選択、第三選択又は第四選択の治療である。
組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)媒介遺伝子送達は、エピソーム異種核酸(例えば導入遺伝子、治療用核酸)の核発現のためのウイルス形質導入のAAV機構を活用する。宿主のインビボ環境に送達されると、rAAVは、(1)標的細胞上の細胞表面受容体に結合又は付着し、(2)エンドサイトーシスし、(3)核へ輸送し、(4)ウイルスを脱コートして、キャプシド形成された異種核酸を放出し、(5)核内での転写のための鋳型として異種核酸を一本鎖DNAから二本鎖DNAに変換し、(6)宿主細胞の核内でエピソーム異種核酸を転写する(「形質導入」)であろう。増大した特異性(標的細胞上の細胞表面受容体への結合)及び形質導入効率(宿主細胞におけるエピソーム異種核酸の転写)を有するように操作されたrAAVは、遺伝子治療用途に望ましい。
本明細書に開示される態様は、対象の疾患又は症状を処置する方法であって、治療有効量の本開示のrAAV又は本開示の医薬製剤を対象に投与することを含み、遺伝子産物が治療用遺伝子産物である方法を提供する。いくつかの実施形態では、投与は、頭蓋内、脳室内、脳室内、静脈内、動脈内、鼻腔内、髄腔内、大槽内、又は皮下によるものである。
本明細書では、標的遺伝子又はその遺伝子発現産物の異常な発現又は活性に関連する疾患又は症状を処置する方法であって、本開示の異種核酸をキャプシド形成するrAAVを投与することによって、対象における標的遺伝子又は遺伝子発現産物の発現又は活性を調節することを含む方法が提供される。いくつかの例では、標的遺伝子又は遺伝子発現産物の発現又は活性は、正常な(疾患のない)個体の発現又は活性と比較して減少する。rAAVを対象に投与することは、標的遺伝子又は遺伝子発現産物の活性の発現を増加させるのに十分である。いくつかの例では、遺伝子又は遺伝子発現産物の発現又は活性は、正常個体の発現又は活性と比較して増加する。rAAVを対象に投与することは、標的遺伝子又は遺伝子発現産物の発現又は活性を減少させるのに十分である。非限定的な例では、いくつかの場合、プレセニリン1及び/又はプレセニリン2(それぞれ遺伝子PSEN1及びPSEN2によってコードされる)の機能獲得によって引き起こされるアルツハイマー病と診断された対象に、サイレンシングRNA(siRNA)、又はPSEN1 mRNAに対する機能喪失効果を有する他のRNAiである治療用核酸をキャプシド形成した本明細書に開示されるrAAVを投与する。
本明細書に記載の治療用遺伝子発現産物をコードする核酸配列を含む治療有効量のrAAVベクターを対象に投与することを含む、対象において本明細書に開示される疾患又は症状を予防する方法も提供される。rAAVベクターは、本明細書に記載の改変キャプシドタンパク質又はrAAVウイルス粒子にキャプシド形成され得る。いくつかの例では、治療用遺伝子発現産物は、標的遺伝子又は遺伝子発現産物の活性又は発現を調節するのに有効である。
本明細書に開示されるrAAVを含む組成物を投与することによって対象の疾患又は症状を処置する方法が本明細書に開示される。本明細書に開示されるrAAVの利点は、rAAVを使用して、限定するものではないが、脊髄性筋萎縮症(SMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、ポンペ病、ムコ多糖症II型、脆弱X症候群、STXBP 1脳症、クラッベ病、ハンチントン病、アルツハイマー病、バテン病、リソソーム蓄積症、多形性神経膠芽腫、レット症候群、レーバー先天性黒内障、遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(LINCL)、慢性疼痛、脳卒中、脊髄損傷、外傷性脳損傷及びリソソーム蓄積症を含む、導入遺伝子治療から利益を得るであろう実質的に任意の疾患又は症状を処置できることである。
いくつかの場合、疾患又は症状は、対象における特定のインビボ環境、例えばCNSに局在する。本開示の組成物は、インビボ環境を特異的に又はより効率的に標的とし、疾患又は症状の病因又は病態に関与する標的遺伝子発現産物の活性又は発現を調節するように操作された治療用核酸を送達するので、本明細書に記載の疾患又は症状の処置のために特に有用である。
対象における疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴を処置する方法であって、(a)標的インビボ環境に影響を及ぼす疾患又は症状を有する対象を診断することと、(b)治療有効量の本明細書に開示される組成物(例えば、rAAV粒子、AAVベクター、医薬組成物)を対象に投与することによって疾患又は症状を処置することであって、組成物が、標的のインビボ環境に対する特異性を増加させて操作されることと、を含む方法が本明細書で提供される。
対象において標的を冒す、疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴を処置する方法であって、
(a)組成物(例えば、rAAV粒子、AAVベクター、医薬組成物)を対象に投与することと、(b)治療用核酸を、増大した特異性及び/又は形質導入効率で、対象における標的インビボ環境に発現させることと、を含む方法が本明細書で開示される。
いくつかの実施形態では、方法は、肝臓などのオフターゲットインビボ環境における異種核酸の送達を低減又は除去することをさらに含む。いくつかの実施形態では、送達は、CNSにおける形質導入(例えば、異種核酸の)の効率の増加を特徴とする。
いくつかの実施形態では、CNSに影響する疾患又は症状を処置する方法は、対象のCNSにrAAV粒子を投与することを含み、rAAV粒子は、親AAVキャプシドタンパク質のアミノ酸位置588-589に、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIに提供されるアミノ酸配列の5、6、又は7アミノ酸の挿入を含むrAAVキャプシドタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、親AAVキャプシドタンパク質は、AAV9キャプシドタンパク質(例えば、配列番号1で提供される)である。
標的遺伝子発現産物を調節する方法であって、本明細書に開示される組成物(例えば、rAAV粒子、AAVベクター、医薬組成物)をそれを必要とする対象に投与することを含む方法も提供される。例えば、本明細書で提供される方法は、標的遺伝子発現産物の発現又は活性を調節する異種核酸を含むウイルスベクターをキャプシド形成するrAAVキャプシドタンパク質を有するrAAVを対象に投与することを含む。
「正常個体」という用語は、遺伝子又はその遺伝子発現産物の発現又は活性の変動を特徴とする疾患又は症状に罹患していない個体を指す。
いくつかの実施形態では、CNSの疾患又は症状は、透明中隔の欠如、酸性リパーゼ疾患、酸Maltase欠損症、後天性てんかん様失語症、急性散在性脳脊髄炎、注意欠陥多動性障害(ADHD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、無脳症、動脈瘤、アンジェルマン症候群、血管腫症、無酸素症、抗リン脂質症候群、失語症、失行、くも膜嚢胞、くも膜炎、アーノルド・キアリ奇形、動静脈奇形、アスペルガー症候群、運動失調、毛細血管拡張性運動失調症、運動失調及び小脳または脊髄小脳変性症、心房細動及び脳卒中、注意欠陥・多動性障害、自閉症スペクトラム障害、自律神経失調症、背中の痛み、バース症候群、バッテン病、ベッカーのミオトニー、ベーチェット病、ベル麻痺、良性本態性眼瞼痙攣、良性局所性筋萎縮症、良性頭蓋内圧亢進症、ベルンハルト・ロート症候群、ビンスワンガー病、眼瞼痙攣、ブロッホ・スルツバーガー症候群、腕神経叢の出産傷害、腕神経叢損傷、ブラッドベリー・エグルストン症候群、脳及び脊髄腫瘍、脳動脈瘤、脳損傷、ブラウン・セカード症候群、球脊髄性筋萎縮症、皮質下梗塞及び白質脳症を伴う大脳常染色体優性動脈症(CADASIL)、カナバン病、手根管症候群、カウザルジア、カベルノーマ、海綿状血管腫、海綿状奇形、中枢性頸髄症候群、セントラルコード症候群、中枢性疼痛症候群、中央橋ミエリン溶解、頭蓋疾患、セラミダーゼ欠損症、小脳変性症、小脳低形成症、脳動脈瘤、脳動脈硬化、脳萎縮、大脳脚気、脳海綿状奇形、大脳巨人症、脳低酸素症、脳性麻痺、脳・眼・顔面・骨格症候群(COFS)、シャルコー・マリー・トゥース病、シャルコー・マリー・トゥース症候群、古典的なリゾメリック軟骨形成異常症(RCDP)、キアリ奇形、コレステロールエステル蓄積症、舞踏病、舞踏棘細胞症、慢性炎症性脱髄性多発神経障害(CIDP)、慢性起立性不耐症、慢性の痛み、コケイン症候群、コケイン症候群II型、コフィンローリー症候群、脳卒中、昏睡、複合性局所疼痛症候群、先天性顔面両麻痺、先天性筋無力症、先天性ミオパチー、先天性血管海綿状奇形、皮質基底核変性症、頭蓋動脈炎、頭蓋癒合症、クリー脳炎、クロイツフェルト・ヤコブ病、累積性外傷性疾患、クッシング症候群、サイトメガリック封入体病、サイトメガロウイルス感染症、
Dancing Eyes-Dancing Feet Syndrome、ダンディ・ウォーカー症候群、ドーソン病、難聴、ドモルシエ症候群、Dejerine-Klumpke麻痺、認知症、認知症-多発-梗塞、認知症セマンティック、認知症-皮質下、レビー小体型認知症、歯状小脳失調症、歯根核萎縮症、皮膚筋炎、発達障害、デビック症候群、糖尿病性神経障害、びまん性硬化症、ドラベ症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、自律神経失調症、ディスグラフィア、失読症、嚥下障害、運動失調症、協調運動障害小脳ミオクロニカ、小脳進行性協調運動障害、ジストニア、早期乳児てんかん性脳症、空のセラ症候群、脳炎、無気力脳炎、脳ヘルニア、脳症、脳症(家族性乳児)、脳三叉神経血管腫症、てんかん、てんかん性片麻痺、エルブ麻痺、Erb-Duchenne and Dejerine-Klumpke麻痺、本態性振戦、エクストラポンチンミエリン溶解、ファブリー病、ファール症候群、失神、家族性自律神経失調症、家族性血管腫、家族性特発性大脳基底核石灰化、家族性周期性麻痺、家族性痙性麻痺、ファーバー病、熱性けいれん、線維筋性異形成、フィッシャー症候群、フロッピー幼児症候群、フットドロップ、脆弱X症候群、フリードライヒ運動失調症、前頭側頭型認知症(FTD)、ゴーシェ病、全身性ガングリオシドーシス、ゲルストマン症候群、ゲルストマン・シュトラウスラー・シャインカー病、巨大軸索神経障害、巨細胞性動脈炎、巨細胞封入体病、膠芽腫、球状細胞白質ジストロフィー、舌咽神経痛、糖原病、ギランバレー症候群、Hallervorden-Spatz病、頭部外傷、頭痛、連続片頭痛、片側顔面けいれん、片麻痺オルタナ、遺伝性神経障害、遺伝性痙性対麻痺、Heredopathia Atactica Polyneuritiformis、帯状疱疹、ヘルペス帯状疱疹、平山症候群、ホームズ・アディ症候群、全前脳症、HTLV-1関連脊髄症、ヒューズ症候群、ハンチントン病、水脳症、水頭症、水頭症-正常圧、ハイドロミエリア、コルチゾール亢進症、過眠症、筋緊張亢進、低血圧、低酸素、免疫介在性脳脊髄炎、封入体筋炎、色素失調症、乳児低血圧、乳児神経軸索ジストロフィー、乳児フィタン酸蓄積症、乳児レフサム病(IRD)、乳児痙攣、炎症性ミオパチー、初期脳症、腸のリポジストロフィー、頭蓋内嚢胞、頭蓋内圧亢進症、アイザックス症候群、
ジュベール症候群、カーンズ・セイヤー症候群、ケネディ病、キンズボーン症候群、クライネ・レビン症候群、クリッペル・フェイル症候群、クリッペル・トレノネー症候群(KTS)、クライバー・ビュシー症候群、コルサコフの記憶喪失症候群、クラッベ病、クーゲルベルク・ウェランダー病、クル、ランバート・イートン筋無力症候群、ランダウ・クレフナー症候群、外側大腿部の皮膚神経の閉じ込め、外側延髄症候群、学習障害、リー病、レノックス・ガストー症候群、レッシュ・ナイハン症候群、白質ジストロフィー、レバイン・クリッチリー症候群、レビー小体型認知症、脂質貯蔵疾患、リポイド蛋白症、失脳症、閉じ込め症候群、ルー・ゲーリック病、狼瘡-神経学的後遺症、ライム病-神経学的合併症、マシャド・ジョセフ病、大脳症、メープルシロップ尿症、巨大脳症、メルカーソン・ローゼンタール症候群、髄膜炎、髄膜炎及び脳炎、メンケス病、メンケス症候群、異常感覚性大腿痛、異染性白質ジストロフィー、小頭症、片頭痛、ミラーフィッシャー症候群、ミニストローク、ミトコンドリアミオパチー、メビウス症候群、単量体性筋萎縮症、運動ニューロン疾患、もやもや病、ムコリピドーシス、ムコ多糖症、ムコ多糖症II型、多発性認知症、多発性運動神経障害、多発性硬化症、多系統萎縮症、起立性低血圧を伴う多系統萎縮症、筋ジストロフィー、筋無力症-先天性、重症筋無力症、骨髄破壊性びまん性硬化症、幼児のミオクロニー脳症、ミオクローヌス、ミオパシー、ミオパシー-先天性、ミオパシー-甲状腺毒性、ミオトニー、先天性ミオトニー、筋強直性ジストロフィー、ナルコレプシー、神経有棘赤血球症、脳の鉄蓄積による神経変性、神経線維腫症、神経弛緩性悪性症候群、AIDSの神経学的合併症、ライム病の神経学的合併症、サイトメガロウイルス感染の神経学的影響、ポンペ病の神経症状、狼瘡の神経学的後遺症、視神経脊髄炎、神経筋強直症、ニューロンセロイドリポフスチン症、神経細胞移動障害、神経障害-遺伝性、神経サルコイドーシス、神経梅毒、神経毒性、母斑海綿体、ニーマン・ピック病、オサリバン・マクロード症候群、後頭神経痛、大田原症候群、オリーブ橋小脳萎縮症、オプソクローヌス・ミオクローヌス、起立性低血圧、オーバーユース症候群、
疼痛-慢性、パントテネートキナーゼ関連神経変性、腫瘍随伴症候群、感覚異常、パーキンソン病、発作性舞踏病アテトーゼ、発作性片側頭痛、パリー・ロンベルク、ペリザエウス・メルズバッカー病、Pena Shokeir II症候群、神経周囲嚢胞、定期的な麻痺、末梢神経障害、脳室周囲白質軟化症、永続的な植物状態、広汎性発達障害、フェニルケトン尿症、フィタン酸貯蔵病、ピック病、挟神経、梨状筋症候群、下垂体腫瘍、多発性筋炎、ポンペ病、脳症、ポストポリオ症候群、帯状疱疹後神経痛、感染後脳脊髄炎、起立性低血圧、姿勢起立性頻脈症候群、姿勢性頻脈症候群、プラダー・ウィリー症候群、原発性歯牙萎縮症、原発性側索硬化症、原発性進行性失語症、プリオン病、進行性片側顔面萎縮、進行性運動失調症、進行性多巣性白質脳症、進行性硬化性ポリオジストロフィー、進行性核上性麻痺、相貌失認、疑似トーチ症候群、偽トキソプラズマ症症候群、偽腫瘍セレブリ、心因性運動、ラムゼイハント症候群I、ラムゼイハント症候群II、ラスムッセン脳炎、反射***感神経性ジストロフィー症候群、レフサム病、レフサム病-乳児、反復運動障害、反復ストレス傷害、むずむず脚症候群、レトロウイルス関連ミエロパシー、レット症候群、ライ症候群、リウマチ性脳炎、ライリーデイ症候群、仙骨神経根嚢胞、聖ヴィートダンス、唾液腺疾患、サンドホフ病、シルダー病、統合失調症、ザイテルベルガー病、発作性疾患、意味性認知症、中隔視神経形成異常症、重度の乳児ミオクロニーてんかん(SMEI)、揺さぶられっ子症候群、帯状疱疹、シャイ・ドレーガー症候群、シェーグレン症候群、睡眠時無呼吸、睡眠病,ソトス症候群、痙性、二分脊椎、脊髄梗塞、脊髄損傷、脊髄腫瘍、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳失調症、脊髄小脳萎縮症、脊髄小脳変性症、スティール・リチャードソン・オルシェフスキー症候群、スティッフパーソン症候群、線条体黒質変性、脳卒中、スタージ・ウェーバー症候群、STXBP1脳症、亜急性硬化性全脳炎、皮質下動脈硬化性脳症、短時間、一方的な、Neuralgiform(SUNCT)頭痛、嚥下障害、シデナム舞踏病、失神、梅毒性脊髄硬化症、脊髄空洞症、脊髄空洞症、全身性エリテマトーデス、脊髄ろう、タンジール病、遅発性ジスキネジア、タルロフ嚢胞、テイ・サックス病、側頭動脈炎、つながれた脊髄症候群、トムセンミオトニー、胸郭出口症候群、甲状腺中毒性ミオパチー、三叉神経痛、トッドの麻痺、トウレット症候群、一過性脳虚血発作、伝染性海綿状脳症、横断性脊髄炎、外傷性脳損傷、身震い、三叉神経痛、熱帯性痙性麻痺、トロイヤー症候群、結節性硬化症、血管性***腫瘍、中枢神経系の血管炎症候群、フォン・エコノモ病、フォン・ヒッペル・リンダウ病(VHL)、フォン・ヒッペル・リンダウ症候群、フォン・レックリングハウゼン病、ワレンバーグ症候群、ウェルドニッヒ・ホフマン病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、ウェスト症候群、むち打ち、ウィップル病、ウィリアムズ症候群、ウィルソン病、ウォルマン病、X連鎖性脊髄及び延髄筋萎縮症及びゼルウィガー症候群から選択される。
いくつかの実施形態では、医薬製剤は、治療用遺伝子発現産物をコードする治療用核酸を含む。いくつかの例では、治療用遺伝子発現産物は、ATP1A2、CACNAIA、SETD5、SHANK3、NF2、DNMTl、TCF4、RAI1、PEXl、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPCl、ADAR、MFSD8、STXBPl、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1B、サルコグリカンアルファ(SGCA)、グルタミン酸脱炭酸酵素65(GAD65)、グルタミン酸脱炭酸酵素67(GAD67)、CLN2、神経成長因子(NGF)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、運動ニューロン生存率1、STXBP1、テロメア(SMNl)、第X因子(FIX)、レチノイドイソメロヒドロラーゼ(RPE65)、サルコ/小胞体Ca2+-ATPase(SERCA2a)、グルコセレブロシダーゼ(GCase)、ガラクトセレブロシダーゼ(GALC)、CDKL5、フラタキシン(FXN)、ハンチンチン(HTT)、メチル-CpG結合タンパク質2(MECP2)、ペルオキシソーム生合成因子(PEX)、プログラニュリン(GRN)、抗チューブリン剤、銅-亜鉛スーパーオキシドジスムターゼ(SODl)、イズロン酸2スルファターゼ(hIDS)、グルコシルセラミダーゼβ(GBA)、脆弱X精神遅滞1(FMR1)、NPC細胞内コレステロール輸送体1(NPCl)、SCN1A、C9orf72、NPS3及びNLRP3インフラマソームから選択される標的遺伝子または遺伝子発現産物の活性または発現を調節するのに有効である。いくつかの実施形態では、ペルオキシソーム生合成因子(PEX)は、PEX1、PEX2、PEX3、PEX4、PEX5、PEX6、PEX7、PEX10、PEX11β、PEX12、PEX13、PEX14、PEX16、PEX19及びPEX26から選択される。
いくつかの態様では、CNSの疾患又は障害に関与する遺伝子の他の例としては、MAPT、IDUA、SNCA、ATXN2、Ube3a、GNS、HGSNAT、NAGLU、SGSH、CLN1、CLN3、CLN4、CLN5、CLN6、CLN7、CLN8、CTSD、ABCD1、HEXA、HEXB、ASM、ASPA、GLB1、AADC、MFN2、GNAO1、SYNGAP1、GRIN2A、GRIN2B、KCNQ2、EPM2A、NHLRC1、SLC6A1、SLC13A5、SURF1、GBE1、ATXN1、ATXN3及びATXN7が挙げられる。
いくつかの例では、治療用遺伝子発現産物は遺伝子編集成分を含む。いくつかの例では、遺伝子編集成分は、人工部位特異的RNAエンドヌクレアーゼ(ASRE)、ジンクフィンガーエンドヌクレアーゼ(ZFN)、エフェクターヌクレアーゼのような転写因子(TALEN)、クラスター化して規則的な配置の短い回文構造反復(CRlSPR)/Cas酵素、及びCRlSPR)/CasガイドRNAから選択される。
いくつかの例では、遺伝子の発現又は遺伝子発現産物の発現若しくは活性は、対象への組成物の投与によって阻害される。いくつかの例では、遺伝子の発現又は遺伝子発現産物の発現若しくは活性は、対象への組成物の投与によって増強される。
製剤、投与量及び投与の経路
対象のCNSに異種核酸をキャプシド形成するrAAV粒子を送達することを含む方法が本明細書で開示され、rAAV粒子は、(i)CNSにおける異種核酸の形質導入の増加を含み、rAAV粒子は、親AAVキャプシドタンパク質のアミノ酸位置588-589に、表1及び4~30、図4及び/又は式I-XXXIIIに提供されるアミノ酸配列の5、6、又は7アミノ酸の挿入を含むrAAVキャプシドタンパク質を有する。
一般に、本明細書に開示される方法は、全身投与によって治療用rAAV組成物を投与することを含む。いくつかの例では、方法は、静脈内(「i.v.」)投与による治療用rAAV組成物の投与することを含む。治療用rAAV組成物は、皮下注射、筋肉内注射、皮内注射、経皮注射、経皮投与、鼻腔内投与、リンパ内注射、直腸投与、胃内投与、眼内投与、脳室内投与、クモ膜下腔内、大槽内、又は任意の他の適切な非経口投与などのさらなる経路によって投与することができる。治療薬を投与する経路、投与量、時点、及び期間を調整することができる。いくつかの実施形態では、治療薬の投与は、疾患又は症状の急性及び慢性病徴のいずれか又は両方の発症前又は発症後である。CNSへの他の送達経路には、頭蓋内投与、側方脳室投与、及び血管内投与が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に開示される疾患又は症状を予防又は処置するための医薬組成物の有効な用量及び投与量は、疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴に関連する観察された有益な応答によって定義される。有益な応答は、疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴を予防、緩和、停止、又は治癒することを含む。いくつかの実施形態では、有益な応答が、対象におけるバイオマーカー、トランスクリプトームリスクプロファイル又は腸内微生物叢の存在、レベル又は活性における測定可能な改善を検出することによって測定される場合がある。本明細書で使用される「改善」は、正常個体(例えば、疾患又は症状に罹患していない個体)で観察される存在、レベル又は活性への存在、レベル又は活性のシフトを指す。治療用rAAV組成物が治療的に有効でない場合、又は疾患若しくは症状、又は疾患若しくは症状の病徴の十分な緩和を提供していない場合、投与量及び/又は投与経路を変更してもよく、又は追加の薬剤を治療用rAAV組成物と共に対象に投与してもよい。いくつかの実施形態では、患者が治療用rAAV組成物のレジメンで開始されると、患者は第2の処置レジメンからも離脱される(例えば、用量の段階的減少)。
いくつかの場合、医薬組成物の用量は、少なくとも又は約10、10、10、1010、1011、1012、1013、1014、1015、1016、又は1017の感染性粒子の濃度を含み得る。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、2×10、2×10、2×10、2×1010、2×1011、2×1012、2×1013、2×1014、2×1015、2×1016又は2×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、3×10、3×10、3×10、3×1010、3×1011、3×1012、3×1013、3×1014、3×1015、3×1016又は3×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、4×10、4×10、4×10、4×1010、4×1011、4×1012、4×1013、4×1014、4×1015、4×1016又は4×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、5×10、5×10、5×10、5×1010、5×1011、5×1012、5×1013、5×1014、5×1015、5×1016又は5×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、6×10、6×10、6×10、6×1010、6×1011、6×1012、6×1013、6×1014、6×1015、6×1016又は6×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、7×10、7×10、7×10、7×1010、7×1011、7×1012、7×1013、7×1014、7×1015、7×1016又は7×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、8×10、8×10、8×10、8×1010、8×1011、8×1012、8×1013、8×1014、8×1015、8×1016又は8×1017である。いくつかの場合、感染性粒子の濃度は、9×10、9×10、9×10、9×1010、9×1011、9×1012、9×1013、9×1014、9×1015、9×1016又は9×1017である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のrAAV組成物の送達に適した薬学的に許容され得る賦形剤及び担体溶液の製剤、並びに本明細書に記載の特定の組成物を様々な処置レジメンで使用するための適切な投与及び処置レジメンが本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、各治療的に有用な組成物中の治療用遺伝子発現産物の量は、化合物の任意の所与の単位用量で適切な投与量が得られるように調製され得る。溶解度、バイオアベイラビリティ、生物学的半減期、投与経路、製品貯蔵寿命、並びに他の薬理学的考慮事項などの因子は、そのような医薬製剤を調製する当業者によって企図され、したがって、様々な投与量及び処置レジメンが望ましい場合がある。
いくつかの実施形態では、注射用途に適したrAAVベースのウイルス組成物の医薬形態は、滅菌水溶液又は分散液、及び滅菌注射液又は分散液の即時調製のための滅菌粉末を含む。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコールなど)、それらの適切な混合物、及び/又は植物油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用、分散液の場合には必要な粒径の維持、及び界面活性剤の使用によって維持され得る。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらされ得る。多くの場合、等張剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましい。
いくつかの場合、注射可能な水溶液の投与のために、溶液は、必要に応じて適切に緩衝化されてもよく、液体希釈剤は、最初に十分な生理食塩水又はグルコースで等張性にされる。これらの特定の水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下及び腹腔内投与に特に適している。処置される対象の症状に応じて、投与量のいくらかの変動が必然的に生じるであろう。投与の責任者は、いずれにせよ、個々の対象に対する適切な用量を決定する。さらに、ヒトへの投与のために、製剤は、FDA Office of Biologics規格によって要求される無菌性、発熱原性、並びに一般的な安全性及び純度の基準を満たすべきである。
本明細書に開示されるrAAV組成物を含む滅菌注射液であって、本明細書に開示されるrAAV組成物を必要量で、必要に応じて上に列挙した他の成分のいくつかと共に適切な溶媒に組み込み、続いて濾過滅菌することによって調製される、滅菌注射液が本明細書に開示される。一般に、分散液は、様々な滅菌された活性成分を、基本的な分散媒体及び上に列挙したものからの必要な他の成分を含む滅菌ビヒクルに組み込むことによって調製される。滅菌注射液の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分プラス任意の追加の所望の成分の粉末をその以前に滅菌濾過された溶液から得る真空乾燥及び凍結乾燥技術である。注射液は、例えば静脈内又は髄腔内投与による全身投与に有利であり得る。
対象に投与される適切な用量及び投与量は、限定されないが、特定の治療用rAAV組成物、疾患症状及びその重症度、処置を必要とする対象の同一性(例えば、体重、性別、年齢)を含む因子によって決定され、例えば、投与される特定の薬剤、投与経路、処置される症状、及び処置される対象又は宿主を含む、症例を取り巻く特定の状況に従って決定することができる。
rAAV組成物の量及びそのような組成物の投与時間は、本教示の利益を有する当業者の範囲内であろう。しかしながら、治療有効量の開示される組成物の投与は、そのような処置を受けている患者に治療上の利益を提供するのに十分な数の感染性粒子の単回投与、例えば単回注射によって達成され得る可能性が高い。これは、少なくとも部分的には、特定の標的細胞(例えば、ニューロン)が***せず、複数回又は慢性投与の必要性がなくなるという事実によって可能になる。
特定の実施形態では、細胞培養アッセイ及び動物研究から得られたデータは、ヒトを含む哺乳動物における使用のための治療有効1日投与量範囲及び/又は治療有効単位投与量を製剤化する際に使用される。特定の実施形態では、投与量範囲及び/又は単位投与量は、使用される剤形及び利用される投与経路に応じて、この範囲内で変化する。
併用療法
治療用rAAVは、単独で、又はさらなる治療剤(一緒に、「治療剤」)と組み合わせて使用され得る。いくつかの場合、本明細書で使用される治療用rAAVを単独で投与する。治療剤は、併用療法で一緒に又は連続的に投与され得る。併用療法は、同日内に投与されてもよく、又は1日またはそれを超える日、数週間、数ヶ月若しくは数年離れて投与されてもよい。
追加の治療剤は小分子を含むことができる。さらなる治療剤は、抗体又は抗原結合フラグメントを含むことができる。追加の治療剤は、脂質ナノ粒子に基づく治療、アンチセンスオリゴヌクレオチド治療、並びに他のウイルス治療を含むことができる。
追加の治療剤は、細胞ベースの治療を含むことができる。例示的な細胞ベースの治療には、免疫エフェクター細胞治療、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)治療、ナチュラルキラー細胞治療及びキメラ抗原受容体ナチュラルキラー(NK)細胞治療が含まれるが、これらに限定されない。NK細胞、又はCAR-NK細胞、又はNK細胞とCAR-NK細胞の両方の組み合わせのいずれかを、本明細書に開示される方法と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、NK細胞及びCAR-NK細胞は、ヒト人工多能性幹細胞(iPSC)、臍帯血又は細胞株に由来する。NK細胞及びCAR-NK細胞は、サイトカイン受容体及び自殺遺伝子を含み得る。細胞ベースの治療は、幹細胞治療を含むことができる。幹細胞治療は、胚性又は体性幹細胞であり得る。幹細胞は、ドナーから単離され得る(同種異系)か、又は対象から単離され得る(自家)。幹細胞は、拡大された脂肪由来幹細胞(eASC)、造血幹細胞(HSC)、間葉系幹(間質)細胞(MSC)、又は対象の細胞に由来する人工多能性幹細胞(iPSC)であり得る。
キット
本明細書に開示される組成物を含むキットが本明細書に開示される。CNSの疾患又は症状を処置又は予防するためのキットも本明細書に開示される。いくつかの例では、疾患又は症状は、癌、病原体感染、肺疾患又は症状、神経疾患、筋疾患、又は免疫障害、例えば本明細書に記載されるものである。
一実施形態では、キットは、有効量の本開示の治療用核酸(例えば、治療用核酸)をコードする組換えAAVベクター及び組換えAAV(rAAV)キャプシドタンパク質をキャプシド形成するrAAV粒子の組成物を含有する治療用又は予防用組成物を含むことができる。別の実施形態では、キットは、治療用核酸を発現する単位剤形で、本明細書に記載のrAAVによって改変された有効量の細胞(「改変細胞」)を含有する治療用又は予防用組成物を含むことができる。いくつかの実施形態では、キットは、治療用組成物を含有することができる滅菌容器を含む。そのような容器は、箱、アンプル、ボトル、バイアル、チューブ、バッグ、パウチ、ブリスターパック、又は当技術分野で公知の他の適切な容器形態であり得る。そのような容器は、プラスチック、ガラス、ラミネート紙、金属箔、又は薬剤を保持するのに適した他の材料で製造することができる。
いくつかの例では、キットは細胞をさらに含む。いくつかの例では、細胞は哺乳動物である。いくつかの例では、細胞は不死化される。いくつかの例では、不死化細胞は胚性幹細胞である。いくつかの例では、胚性幹細胞はヒト胚性幹細胞である。いくつかの例では、ヒト胚性幹細胞は、ヒト胚性腎臓293(HEK-293)細胞である。いくつかの例では、キットは、治療用遺伝子発現産物をコードする異種核酸を含むAAVベクターをさらに含む。いくつかの例では、AAVベクターはエピソームである。
いくつかの場合、rAAVは、疾患又は症状を有するか又は発症するリスクがある対象(例えば、CNSの疾患)にrAAVを投与するための説明書と共に提供される。説明書は、一般に、疾患又は症状の処置又は予防のための組成物の使用に関する情報を含み得る。
いくつかの場合、説明書は、治療用rAAV組成物の説明、本明細書に開示される疾患又は症状の処置又は予防のための投与量スケジュール及び投与、注意、警告、指示、反作用、過剰投与情報、有害反応、動物薬理学、臨床研究、及び/又は参考文献うちの少なくとも1つを含む。説明書は、容器に直接(存在する場合)、又は容器に貼付されたラベルとして、又は容器内又は容器と共に供給される別個のシート、パンフレット、カード、又はフォルダとして印刷することができる。いくつかの場合、説明書は、rAAVを対象に単独で投与するための手順を提供する。いくつかの例では、説明書は、rAAVが全身送達のために製剤化されることを提供する。
定義
本明細書で使用される用語は、特定の事例のみを説明するためのものであり、限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。さらに、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」という用語、又はそれらの変形が詳細な説明及び/又は特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、そのような用語は、「備える(comprising)」という用語と同様に包括的であることを意図している。
「約(about)」又は「およそ(approximately)」という用語は、当業者によって決定される特定の値の許容され得る誤差範囲内を意味し、これは値がどのように測定又は決定されるか、例えば、測定システムの制限に部分的に依存するであろう。例えば、「約」は、所与の値における慣例に従って、1標準偏差以内又は1標準偏差を超えることを意味し得る。特定の値が本出願及び特許請求の範囲に記載されている場合、特に明記しない限り、「約」という用語は、特定の値の許容され得る誤差範囲を意味すると仮定されるべきである。
本明細書で使用される場合、組成物及び方法を定義するために使用されるとき、「から本質的になる」は、記載された目的のために組み合わせにとって本質的に重要な他の要素を除外することを意味するものとする。したがって、本明細書で定義される要素から本質的になる組成物は、特許請求される開示の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない他の材料又は工程、例えば座瘡、湿疹、乾癬及び酒さなどの皮膚障害を処置するための組成物を排除しないだろう。
「相同」、「相同性」又は「パーセント相同性」という用語は、一般に、参照配列と同じ又は類似の配列を有するアミノ酸配列又は核酸配列を意味するために本明細書で使用される。配列のパーセント相同性は、本出願の出願日現在の最新バージョンのBLASTを使用して決定することができる。
「増加した」又は「増加する」という用語は、本明細書では、一般に、静的に有意な量の増加を意味するために使用される。いくつかの実施形態では、「増加した」又は「増加する」という用語は、参照レベルと比較して少なくとも10%の増加、例えば、参照レベル、標準又は対照と比較して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は最大で100%の増加、又は10~100%の間の任意の増加を意味する。「増加」の他の例には、参照レベルと比較して、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍、少なくとも1000倍またはそれを超える増加が含まれる。
「減少した」又は「減少する」という用語は、本明細書では一般に、統計的に有意な量の減少を意味するために使用される。いくつかの実施形態では、「減少した」又は「減少する」は、参照レベルと比較して少なくとも10%の減少、例えば、参照レベルと比較して少なくとも約20%、又は少なくとも約30%、又は少なくとも約40%、又は少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約80%、又は少なくとも約90%、又は最大100%の減少(例えば、参照レベルと比較し際だて存在しないレベル又は検出不能なレベル)、又は10~100%の間の任意の減少を意味する。マーカー又は病徴の文脈において、これらの用語は、そのようなレベルの統計的に有意な減少を意味する。減少は、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%またはそれを超えてよく、好ましくは、所与の疾患を有しない個体について正常範囲内として認められるレベルまで減少する。
「対象」という用語は、任意の生物である。いくつかの例では、生物は哺乳動物である。哺乳動物の非限定的な例としては、哺乳動物クラスの任意のメンバー:ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー、並びに他の類人猿及びサル種;ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜;ウサギ、イヌ、ネコ等の家畜;ラット、マウス及びモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物が挙げられる。一態様では、哺乳動物はヒトである。本明細書で使用される「動物」という用語は、ヒト及び非ヒト動物を含む。一実施形態では、「非ヒト動物」は、哺乳動物、例えばラット又はマウスなどのげっ歯類である。一実施形態では、「非ヒト霊長類」は哺乳動物、例えばサルである。いくつかの例では、対象は患者であり、本明細書で使用される場合、特定の疾患又は障害と診断された対象を指し得る。
本明細書で使用される「遺伝子」という用語は、個々のタンパク質又はRNA(「コード配列」又は「コード領域」とも呼ばれる)を、必要に応じてコード配列の上流又は下流に位置し得るプロモーター、オペレーター、ターミネーターなどの関連する調節領域と共にコードする核酸のセグメントを指す。
本明細書で使用される「アデノ随伴ウイルス」又は「AAV」という用語は、アデノ随伴ウイルス又はその誘導体を指す。AAVの非限定的な例としては、AAV1型(AAV1)、AAV2型(AAV2)、AAV3型(AAV3)、AAV4型(AAV4)、AAV5型(AAV5)、AAV6型(AAV6)、AAV7型(AAV7)、AAV8型(AAV8)、AAV9型(AAV9)、AAV10型(AAV10)、AAV11型(AAV11)、AAV12型(AAV12)、鳥類AAV、ウシAAV、イヌAAV、ウマAAV、霊長類AAV、非霊長類AAV、及びヒツジAAVが挙げられる。いくつかの例では、AAVは、霊長類に感染するAAVを指す「霊長類AAV」として記載される。同様に、AAVはウシ動物(例えば、「ウシAAV」など)に感染し得る。いくつかの例では、AAVは野生型又は天然に生じる。いくつかの例では、AAVは組換えである。
本明細書で使用される「AAVキャプシド」という用語は、アデノ随伴ウイルスのキャプシドタンパク質又はペプチドを指す。いくつかの例では、AAVキャプシドタンパク質は、遺伝情報(例えば、導入遺伝子、治療用核酸、ウイルスゲノム)をキャプシド形成するように構成される。いくつかの例では、本開示のAAVキャプシドは、対応する親AAVキャプシドタンパク質と比較して、改変AAVキャプシドである。
本明細書で使用される「向性」という用語は、第2のインビボ環境と比較して、キャプシド形成された遺伝情報をインビボ環境に発現する特異性及び/又は効率の増加若しくは減少を含み得るAAVキャプシドの品質又は特徴を指す。インビボ環境は、いくつかの例では、細胞型である。インビボ環境は、いくつかの例では、器官又は器官系である。
本明細書で使用される「AAVベクター」という用語は、ウイルスに関連する遺伝情報をコードする核酸ポリマーを指す。AAVベクターは組換えAAVベクター(rAAV)であり得、これは組換え遺伝学法を使用して作製されたAAVベクターを指す。いくつかの例では、rAAVベクターは少なくとも1つの異種ポリヌクレオチド(例えば、野生型又は天然に生じるAAVゲノム以外のポリヌクレオチド、例えば導入遺伝子)を含む。
本明細書で使用される「AAV粒子」という用語は、AAVウイルス、ビリオン、AAVキャプシドタンパク質又はその成分を指す。いくつかの場合、AAV粒子は、親AAV粒子に対して改変されている。
「遺伝子発現産物」の「遺伝子産物」という用語は、干渉RNA(例えば、siRNA、miRNA、shRNA)及びメッセンジャーRNA(mRNA)を含む、例えばポリペプチド、ペプチド、タンパク質又はRNAなどのポリヌクレオチド配列の発現産物を指す。
本明細書で使用される「異種」という用語は、比較されている実体の残りのものとは遺伝子型的に異なる実体に由来する遺伝要素(例えば、符号化領域)又は遺伝子発現産物(例えば、RNA、タンパク質)を指す。
本明細書で使用される「内因性」という用語は、生物又は生物内の特定の細胞に天然に生じるか、又はそれに関連する遺伝要素(例えば、符号化領域)又は遺伝子発現産物(例えば、RNA、タンパク質)を指す。
本明細書で使用される「処置する」、「処置すること」、及び「処置」という用語は、障害、疾患、若しくは症状、又は障害、疾患、若しくは症状に関連する1またはそれを超える病徴を緩和又は抑止すること、又は障害、疾患若しくは症状自体の原因を緩和若しくは根絶することを指す。処置の望ましい効果としては、限定されないが、疾患の発生又は再発の予防、病徴の緩和、疾患の直接的又は間接的な病理学的結果の減少、転移の予防、疾患の進行速度の低下、疾患状態及び寛解又は予後の改善が挙げられ得る。
「治療有効量」という用語は、投与された場合に、疾患の障害、疾患、又は症状のうちの1またはそれを超える病徴の発症を予防するか、又はある程度緩和するのに十分な化合物又は治療の量、又は研究者、獣医師、医師若しくは臨床医によって求められている細胞、組織、系、動物若しくはヒトの生物学的又は医学的応答を誘発するのに十分な化合物の量を指す。
「薬学的に許容され得る担体」、「薬学的に許容され得る賦形剤」、「生理学的に許容され得る担体」又は「生理学的に許容され得る賦形剤」という用語は、液体又は固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、又は封入材料などの薬学的に許容され得る材料、組成物、又はビヒクルを指す。成分は、医薬製剤の他の成分と適合性であるという意味で「薬学的に許容され得る」ものであり得る。それはまた、合理的な利益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、又は他の問題若しくは合併症なしに、ヒト及び動物の組織又は器官と接触して使用するのに適し得る。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Edition、Lippincott Williams&Wilkins:Philadelphia,PA,2005、Handbook of Pharmaceutical Excipients,5th Edition、Rowe ら,Eds.,The Pharmaceutical Press and the American Pharmaceutical Association:2005、及びHandbook of Pharmaceutical Additives,3rd Edition、Ash and Ash Eds.,Gower Publishing Company:2007、Pharmaceutical Preformulation and Formulation,Gibson Ed.,CRC Press LLC:Boca Raton,FL,2004)を参照されたい。
「医薬組成物」という用語は、本明細書に開示される化合物と、希釈剤又は担体などの他の化学成分との混合物を指す。医薬組成物は、生物への化合物の投与を容易にすることができる。限定されないが、全身投与を含む、化合物を投与する複数の技術が当技術分野に存在する。
「試料」の非限定的な例には、核酸及び/又はタンパク質を得ることができる任意の材料が含まれる。非限定的な例として、これには、全血、末梢血、血漿、血清、唾液、粘液、尿、***、リンパ液、糞便抽出物、頬スワブ、細胞又は他の体液若しくは組織(限定されないが、外科的生検又は外科的切除によって得られた組織を含む)が含まれる。あるいは、試料は、一次患者由来細胞株、又は保存試料の形態で保管された患者試料、又は新鮮凍結試料を通して得ることができる。
「インビボ」という用語は、対象の体内で起こる事象を説明するために使用される。
「インビトロ」という用語は、材料が得られる生物源から分離されるように、実験用試薬を保持するための容器に収容された事象を説明するために使用される。インビトロアッセイは、生細胞又は死細胞が使用される細胞ベースのアッセイを包含し得る。インビトロアッセイはまた、無傷の細胞が使用されない無細胞アッセイを包含し得る。
「CNS」又は「中枢神経系」という用語は、脳、視床、皮質、被殻、側脳室、延髄、橋、扁桃体、運動皮質、尾状体、視床下部、線条体、腹側中脳、新皮質、基底核、海馬、大脳、小脳、脳幹、及び脊髄から選択される組織を意味する。脳は、前頭葉、側頭葉、後頭葉及び頭頂葉を含む様々な皮質及び皮質下領域を含む。
「全身送達」という用語は、全身が影響を受けるように循環系に薬剤又は他の物質を投与する経路として定義される。投与は、経腸投与(消化管を通じた薬物の吸収)又は非経口投与(一般に、注射、注入、又は移植)によって行うことができる。「循環系」は、血液又は脳脊髄液循環系の両方を含む。CNSへの全身投与の例としては、動脈内、静脈内又は髄腔内注射が挙げられる。他の例としては、脊椎(すなわち、これに限定されないが、腰部)又は脳(すなわち、限定されないが、大槽)の任意の位置での脳脊髄液への投与が挙げられる。「全身投与」及び「全身送達」という用語は互換的に使用される。
本明細書で使用されるセクションの見出しは、構成上の目的のためだけであり、記載された主題を限定するものと解釈されるべきではない。
実施例1
マーモセット中の改変キャプシドタンパク質を同定する方法
操作されたアデノ随伴ウイルス(AAV)の治療適用性についての主な関心事は、それらの形質導入プロファイルがどの程度ヒト適用によく翻訳されるかである。以前の工学的取り組みは、使用の容易さ及び柔軟性のためにインビトロ又はインビボのげっ歯類スクリーニングプラットフォームに集中していたが、非ヒト霊長類(NHP)における直接的なスクリーニング取り組みは、翻訳するウイルスを同定する可能性がはるかに高い。我々の工学的取り組みのために、新世界NHPであるマーモセットを選択した。本発明者らは、アミノ酸位置588に位置するAAV9キャプシド表面の領域、天然AAV血清型間の可変領域であり、受容体結合に役割を有するキャプシド表面上の最も露出したループのうちの1つに工学的取り組みを集中させた。位置588と589との間へのペプチドの挿入は、本発明者らなどによって過去に研究されており、新規の受容体結合(血液脳関門横断及び脳の高形質導入を促進するためのげっ歯類脳内皮上のLy6aのAAV-PHP.B/AAV-PHP.eB結合)及びキャプシド向性の劇的な変化をもたらした。本発明者らは、NHP CNSに対する新規な向性を期待して、AAV9内のこの部位でランダムな7アミノ酸挿入を行うことによってウイルスキャプシドのライブラリーを作成することを選択した。
プラスミド。第1ラウンドのウイルスDNAライブラリーは、NNK縮重プライマー(Integrated DNA Technologies,Inc.、IDT)を使用してアミノ酸450-599の間のAAV9キャプシドゲノムのセクションを増幅して、すべての可能な変異を有するアミノ酸588と589の間に7つのランダムアミノ酸を挿入することによって作製した。次いで、得られたライブラリー挿入を、以前に記載されたように(Devermanら、Nat Biotechnol.2016 Feb;34(2):204-209)、Gibsonアセンブリを介してrAAV-ΔCap-in-cis-Loxプラスミドに導入した。得られたキャプシドDNAライブラリーrAAV-Cap-in-cis-Loxは、アミノ酸レベルで約12億8000万個のバリアントの多様性を含んでいた。第2ラウンドのウイルスDNAライブラリーを第1ラウンドと同様に作製したが、588に挿入したNNK縮重プライマーの代わりに合成オリゴプール(Twist Biosicence)を使用して選択したバリアントのみを作製した。この第2ラウンドのDNAライブラリーは、アミノ酸レベルで33,287のバリアント、及びDNAレベルで66,574のバリアントの多様性を含んでいた(第1ラウンドから引き出された33,287個及びそれぞれのコドン改変バージョン)。
ライブラリーウイルス産生のためのRep遺伝子を提供するためにHEK293T細胞にトランスフェクトされたAAV2/9 REP-AAP-ΔCAPプラスミドは、ライブラリー挿入を含むrAAV-ΔCap-in-cis-Loxと同時トランスフェクトされたこのプラスミド間の妥当な組換え事象後のウイルスライブラリー産生中の野生型AAV9キャプシドの産生を妨げる。
ウイルス産生。組換えAAVを確立されたプロトコルに従って作製した。簡潔には、不死化HEK293T細胞(ATCC)を、ポリエチレンイミン(PEI)を使用して4つのベクターで四重トランスフェクトした。第1のベクターは、親AAVウイルス由来の逆位末端反復(ITR)配列が隣接するrAAV-Cap-in-cis-Loxライブラリーであった。第2のベクターは、AAV2/9 REP-AAP-ΔCAPプラスミドであった。第3のベクターは、ウイルスの構築及び改変キャプシド構造への異種核酸のパッケージングに必要なヘルパーウイルスタンパク質をコードする核酸を含む。第4は、最適なトランスフェクション効率のための正しいPEI/DNA比を達成するために含まれるpUC-18プラスミドである。10ngのrAAV-Cap-in-cis-LoxライブラリーDNAのみをトランスフェクトして(150mmプレートあたり)、複数のライブラリーDNAが同じ細胞に入る可能性を減少させた。トランスフェクションの60時間後に、ウイルス粒子を細胞及び培地から回収する。培地中に存在するウイルスを8%ポリエチレングリコール及び500mM塩化ナトリウムによる沈殿によって濃縮し、沈殿したウイルスを収集した細胞から調製した溶解物に添加する。ウイルスをイオジキサノール(Optiprep、Sigma)段階勾配(15%、25%、40%、60%)で精製する。ウイルスを濃縮し、PBSに製剤化する。ウイルス力価は、qPCR及び対照としての線状化ゲノムプラスミドを使用してDNaseI耐性ベクターゲノムコピー(VG)の数を測定することによって決定される。
動物。マーモセット(Callithrix jacchus)手順は、国立精神衛生研究所のACUCによって承認された。マーモセットは、NIMHコロニーで生まれ、飼育され、温度27℃及び湿度50%の標準条件下でファミリーグループに収容された。それらに自由に給餌し、NIHでNHPの霊長類濃縮プログラムの一部として濃縮を受けた。AAV注入のために、内因性中和抗体(Nab)について動物をスクリーニングした。スクリーニングされた動物のいずれも、血清の1:5希釈で検出可能なブロッキング反応を示さなかった(Penn Vector Core、University of Pennsylvania)。次いで、それらを数日間個別に収容し、注射前に新しい部屋に順応させた。4匹の成体雄をライブラリースクリーニングに使用し、それぞれ2匹を第1ラウンド及び第2ラウンドのライブラリーに使用した。注入の前日に、動物の食物を除去した。動物を酸素中のイソフルランで麻酔し、大腿静脈上の皮膚を剃毛し、イソプロパノールスクラブで消毒し、ウイルスを数分間かけて注入した。麻酔を解除し、動物が活動的になるまでモニタリングし、その時点で動物をケージに戻した。活動及び行動を、その後の毎日の観察とともに、次の3日間にわたって厳密に監視した。
DNA/RNAの回収及びシーケンシング。ラウンド1及びラウンド2ウイルスライブラリーを2×1012vg/動物の用量でマーモセットに注射し、注射4週間後にrAAVゲノムを回収した。動物を安楽死させ、脳(第1ラウンド及び第2ラウンドの両方)、脊髄(第2ラウンドのみ)及び肝臓(第2ラウンドのみ)を回収し、急速凍結し、-80℃で長期保存した。ラウンド1については、脳を4つの冠状切片に分離し、ラウンド2については、6つの冠状切片に分離した。100mgの各脳切片、脊髄及び肝臓を、BeadBug(Benchmark Scientific、D1036)を使用してTrizol(Life Technologies、15596)中でホモジナイズし、ウイルスDNAを製造者の推奨するプロトコルに従って単離した。回収したウイルスDNAをRNaseで処理し、その後のPCRによるrAAVゲノム回収を改善するためにSmaI(ITR内に見出される)で制限消化を行い、Zymo DNA Clean and Concentratorキット(D4033)で精製した。抽出された全ウイルスDNAの50%を鋳型として使用して、キャプシドゲノムの588-589挿入部位に隣接するプライマーを用いた25サイクルのPCR増幅によってウイルスゲノムを濃縮した。Zymo DNA精製後、試料を1:100に希釈し、各希釈物を10サイクルのPCRでライブラリー可変領域の周りでさらに増幅した。その後、試料を、Illuminaシーケンシング用のNEBNext Dual Index Primers(New England Biolabs、E7600)を用いてさらに10サイクル増幅した。増幅産物を、210bpバンドのより良好な分離及び回収のために2%低融点アガロースゲル(ThermoFisher Scientific、16520050)で泳動した。
第2ラウンドのライブラリーのみについて、ウイルスキャプシドの消化及び含まれるssDNAの精製によって、パッケージングされたウイルスライブラリーDNAを注入されたウイルスライブラリーから単離した。これらのウイルスゲノムを、Illumina次世代シーケンシングのためのアダプター及びインデックスを付加するために、組織から抽出されたウイルスDNAのような2つのPCR増幅工程によって増幅し、ゲル電気泳動後に精製した。このウイルスライブラリーDNAを、組織から抽出したウイルスDNAと共に、Illumina HiSeq 2500システム(Millard and Muriel Jacobs Genetics and Genomics Laboratory,Caltech)を用いてディープシーケンシングに送られた。
NGSデータのアラインメント及び処理。NGSランからの生のfastqファイルをカスタムビルドスクリプト(https://github.com/GradinaruLab/protfarm)で処理した。第1ラウンドのラウンドライブラリーの場合、これらのデータセットを処理するためのパイプラインは、低品質のリードを除去するためのフィルタリング、各配列に対する品質スコアの利用、及びPCR誘導突然変異又は高GC含有量からのバイアスの排除を伴った。次いで、フィルタリングされたデータセットを完全文字列照合アルゴリズムによって位置合わせし、アラインメント品質を改善するためにトリミングした。各配列のリードカウントを組織によって引き出して表示し、その時点で、脳内に見出される全ての配列を第2ラウンドライブラリーの形成のために編集した。
第2ラウンドのライブラリーについて、組織によるリードカウントを同様に表にした。次いで、各配列に1のリードカウントを加えて0の値を除去し、各配列のすべての脳領域を一緒に合計し、所与の7量体アミノ酸配列の各コドン複製のリード配列を一緒に合計して、各ペプチド挿入の単一の値を得た。最後に、データは、log2カウント/100万(Cpm)を正規化したものであった。
組織調製及び免疫組織化学。マーモセットを安楽死させ(Euthanasia,VetOne)、1×PBSで灌流した。脳の1つの半球を冠状ブロック(第1ラウンドライブラリーの場合は4つ、第2ラウンドライブラリーの場合は6つ)に切断し、脊髄及び肝臓の切片(第2ラウンドライブラリーのみ)と共に、ドライアイスで冷却した2-メチルブタン(Sigma Aldrich、M32631)中で急速凍結した。
実施例2
マカクにおける改変キャプシドタンパク質の同定方法
本発明者らのウイルスライブラリーからの上位CNS形質導入バリアントが、それらの親AAV9と比較して、どのように機能したかを評価するために、本発明者らは若齢アカゲザルにおいてプールウイルス実験を行った。
プラスミド。1つのrAAVゲノムをこの研究で使用した。pAAV-CAG-hFXN-HAは、合成CAGプロモーターの制御下にHAタグ付きヒトフラタキシン(hFXN)タンパク質を含有し、3’UTRに固有の12bp配列を含み、同じ導入遺伝子をパッケージングする異なるキャプシドを区別するssAAVゲノムを利用する。
ウイルス産生。組換えAAVを確立されたプロトコルに従って作製した。簡潔には、不死化HEK293T細胞(ATCC)を、ポリエチレンイミン(PEI)を使用して3つのベクターで三重トランスフェクトした。第1のベクターは、親AAVウイルス由来の逆位末端反復(ITR)配列が隣接する導入遺伝子カセットを含む。導入遺伝子カセットは、標的細胞の核内の異種核酸の転写を駆動するプロモーター配列を有する。第2のベクターは、AAV Rep遺伝子並びに産生されるバリアントの改変Cap遺伝子をコードする核酸を含む。改変Cap遺伝子は、本開示の改変AAVキャプシドタンパク質をコードするDNA配列である配列番号37-366のいずれか1つを含む。改変CAP遺伝子は、いくつかの場合、アミノ酸位置588-589に挿入を有する全長VP1タンパク質をコードするDNA配列である配列番号385-654のいずれか1つを含む。第3のベクターは、ウイルスの構築及び改変キャプシド構造への異種核酸のパッケージングに必要なヘルパーウイルスタンパク質をコードする核酸を含む。ウイルス粒子を、トランスフェクションの72時間後に培地から、及びトランスフェクションの120時間後に細胞及び培地から回収する。培地中に存在するウイルスを8%ポリエチレングリコール及び500mM塩化ナトリウムによる沈殿によって濃縮し、沈殿したウイルスを収集した細胞から調製した溶解物に添加する。ウイルスをイオジキサノール(Optiprep、Sigma)段階勾配(15%、25%、40%、60%)で精製する。ウイルスを濃縮し、PBSに製剤化する。ウイルス力価は、qPCR及び対照としての線状化ゲノムプラスミドを使用してDNaseI耐性ベクターゲノムコピー(VG)の数を測定することによって決定される。
動物。アカゲザル(Macaca mulatta)手順をCNPCRで行い、UC Davis IACUCによって承認された。サルは、スクリーニングされた母親のCNPRCコロニー内で生まれ、AAV9に対するNAbが陰性であることがわかり、標準条件下でコロニーの残りの部分とは別個のファミリー単位として飼育された。およそ5.5月齢の2匹の乳児をプール注射試験に使用した。動物を注射前に一晩絶食させた。処置時に、サルを鎮静させ、腰仙椎の背側面を剃毛し、70%イソプロピルアルコールで準備した。サルを腹臥位に置き、注射アセンブリの針をL4~L5の間に導入し、脳脊髄液(CSF)が吸引されるまでゆっくり前進させた。滅菌PBSに製剤化したプールしたウイルス(0.5mL)を注射し、続いて直後に滅菌生理食塩水をフラッシュした。投与後、麻酔から回復しながら、サルを腹臥位に置いた。一般的な健康状態は、研究の範囲全体にわたって1日2回確認された。
DNA/RNAの回収及びシーケンシング。ユニークな12bpバーコードを有するCAG-hFXN-HAをパッケージングしたウイルスのプール(AAV9、AAV-PHP.eB、AAV.CAP-A4、AAV.CAP-B2、AAV.CAP-B10、AAV.CAP-B22、及び本発明のバリアント)を、5.5月齢の二匹のマカクに注射した。4週間後、動物を安楽死させ、脳の1つの半球を8つの均一な厚さの冠状切片に分割し、脊髄及び肝臓の試料と共に急速凍結した。各冠状脳切片並びに脊髄及び肝臓からの100 mgの切片を、BeadBug(Benchmark Scientific、D1036)を使用してTrizol(Life Technologies、15596)中でホモジナイズし、総DNA及びRNAを製造業者の推奨プロトコルに従って回収した。回収したDNAをRNaseで処理し、SmaIで制限消化を行い、Zymo DNA Clean and Concentrator Kit(D4033)で精製した。回収したRNAをDNaseで処理し、Superscript III(Thermo Fisher Scientific、18080093)及びオリゴ(dT)プライマーを製造業者の推奨プロトコルに従って使用して、mRNAからcDNAを作製した。それぞれ50ngのDNA、cDNA又はウイルスDNAを鋳型として使用した5つの反応において、転写物の3’UTR上のバーコード化領域の周りに結合したプライマー及びQ5 DNAポリメラーゼを使用して、DNA及びcDNAライブラリー並びに注入プールの両方からバーコード化FXN転写物を回収した。Zymo DNA精製後、試料を1:100に希釈し、Illumina次世代シーケンシング用のアダプターを付着するためのプライマーを使用してバーコード領域の周りでさらに増幅した。浄化後、これらの産物を、Illuminaシーケンシング用NEBNext Dual Index Primers(New England Biolabs,E7600)を用いて10サイクルさらに増幅した。増幅産物を、210bpバンドのより良好な分離及び回収のために2%低融点アガロースゲル(ThermoFisher Scientific、16520050)で泳動した。以前と同様のディープシーケンシングのために、すべてのインデックス付き試料を送った。
NGSデータのアラインメント及び処理。NGSランからの生のfastqファイルをカスタムビルドスクリプト(https://github.com/GradinaruLab/protfarm)で処理した。プールされたウイルス実験の場合、NGS結果を処理するためのパイプラインは、最初のライブラリー実験のパイプラインと類似していたが、データを、12bpのユニークなバーコードを含有するhFXN-HA鋳型にアラインメントしたという違いがあった。サルに注射されたプールの各メンバーの量のわずかな不等性を説明するために、各配列に対するリードカウントを引き出し、最初に注射されたプールウイルスに対するそのバーコードのそれぞれの寄与に対して正規化した。DNA及びRNA内に見られる固有のバーコードの分布は、8つの脳領域にわたって平均化され、脳全体の単一の値として表された。次いで、それらの固有のバーコードによって読み取られた各バリアントのDNA及びRNA値を2匹の動物にわたって平均化し、AAV9の値に対して正規化し、ウイルスゲノム又はRNA転写物としてそれぞれグラフ化した(図5)。
組織調製及び免疫組織化学。マカクを安楽死させ(Euthanasia、VetOne)、1×PBSで灌流した。脳の各半球を8つの冠状ブロックに切断し、1つの半球を、脊髄及び肝臓の試料と共に、ドライアイスで冷却した2-メチルブタン(Sigma Aldrich、M32631)中で急速冷凍した。他の半球並びに脊髄及び肝臓の小片を取り出し、4% PFAを用いて4℃で48時間後固定した。脳の各冠状切片をビブラトームを用いて100μmで切片化した。10%ロバ血清及び0.1% Triton(登録商標) X-100を含有するPBS中の一次及び二次抗体を含む浮遊切片に対して、免疫組織化学(IHC)を実施した。使用した一次抗体はウサギ抗HA(Cell Signaling Technology、3724S)であり、室温(RT)で16~20時間インキュベートした。次いで、切片を洗浄し、二次Alexa-647コンジュゲート抗ウサギFAB断片抗体(1:200,Jackson ImmunoResearch Laboratories,Inc.,711-607-003)とRTで6~8時間インキュベートした。次いで、染色した切片をProLong Diamond Antifade Mountant(ThermoFisher Scientific、P36970)でマウントした。
画像化及び定量化。CAG-hFXN-HAを発現するプールウイルスを形質導入したマカク組織切片を、キーエンスBZ-Xオールインワン蛍光顕微鏡で、4倍及び10倍の対物レンズを用いて48ビットの分解能で画像化した。簡単に説明すると、脳の各冠状ブロックからの染色切片全体を4倍の倍率で画像化した(図1A)。8つの冠状切片にわたって、様々な主要脳領域内で同定されたサブ領域、すなわち、4つの主要皮質葉、海馬、尾状回、被殻、視床及び中脳を、25μmのz厚にわたって10倍の倍率で画像化した。次いで、最大強度投影をそれらのz切片に適用して、その領域における代表的な染色の単一画像を生成した(図1B)。
実施例3
マーモセットにおけるCNS向性を有するAAVバリアントの選択
本発明者らは、血管系を介した全身投与後にCNSに形質導入する能力に注目して、実施例1に記載のマーモセットデータに基づいて、本発明者らのウイルスライブラリーの2回の連続した選択を行った。12億8000万個の潜在的バリアントのサイズの本発明者らのオリジナルライブラリーをHEK293細胞で作製し、これを最初のパスとして、機能的ウイルスキャプシドを産生することができなかったバリアントの多くを除去し、2つの成体マーモセットのセットに注射した。第1ラウンドの選択で、本発明者らは、ウイルス配列を目的の組織から回収することができるかどうかのバイナリ評価を行った。マーモセットの脳に存在する任意の配列、合計33,287個の配列を第2ラウンドのスクリーニングに渡した。この第2ラウンドでは、ライブラリー内のすべてのキャプシドバリアントを産生することができた。したがって、各動物に注射された総用量は同じであるが、各バリアントは元のライブラリーよりもはるかに高い力価で存在し、はるかに大きな割合の配列が目的の組織に到達して形質導入することを可能にし、したがってデータのはるかに堅牢な読み出しを可能にする。
第2ラウンドでは、脳、脊髄、及び肝臓の3つの組織における各キャプシドバリアントについて、百万分率(Cpm)値を計算した。これらの3つの組織におけるCpm値の3次元散布図を作成した(図2)。このプロットから、5つの異なる目的のバリアント群:Brain+、SpinalCord+、Brain+SpinalCord+、Brain+SpinalCord-、及びSpinalCord+Brain-を同定した。脳内で最も高い発現を有するさらなる5つの群:MaxBrainCpm、Max Brain Cpm SpinalCord-、Max Brain Cpm Brain+Spinal cord+、Max Brain Cpm/SpinalCord+High、及びMax Brain Cpm/SpinalCord+Lowが見出され、選択の第1ラウンドで脳内に存在する配列を選択したため、第2ラウンドからの配列の大部分がBrain+群に入る。しかしながら、興味深いことに、これらの異なる群へのバリアントの明確な分離は、それらが異なる組織を形質導入する方法における群間の機構的差異を示す。SpinalCord+バリアントのより詳細な検査により、Cpm値の二峰性分布が明らかになった(図3)。そのような分布は、SpinalCord+バリアントのさらなるサブクラスを同定する。したがって、6つのさらなるバリアント群:SpinalCord+Low、SpinalCord+High、SpinalCord+LowBrain+、SpinalCord+LowBrain-、SpinalCord+HighBrain+、及びSpinalCord+HighBrain-を同定した。上記と同様に、SpinalCord+バリアントのこの二峰性分布の出現は、これらのウイルス群の異なる作用機序の可能性を示す。最終結果、脊髄内の細胞の効率的な形質導入は同じであるが、これらの群がそれを達成する2つの異なる方法があり得る。
これらの理由から、本発明者らは、トップ配列の分析のためにこれらの16個の群のすべてを分離した。目的の特定のバリアントの二つのリストを11個のバリアント群のそれぞれの中に指定した。一つのリストでは、注射されたウイルスに対して最も高い濃縮(log2([組織Cpm]/[ウイルスCpm])によって測定)を有する各群内の10個のバリアントを集めた。他のリストでは、肝臓に対して最も高い濃縮(log2([組織Cpm]/[肝臓Cpm])で測定)を有する各群内の10個のバリアントを集めた。これにより、以下に記載されるように、表4~30に同定されたバリアントのリストが得られた。
表4は、2ラウンドのインビボ選択後に脳においてより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。CPMは、百万分率として定義される。
表5は、2ラウンドのインビボ選択後に脊髄においてより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表6は、2ラウンドのインビボ選択後に脳及び脊髄の両方においてより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表7は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓に見られるものよりも脳でより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表8は、2ラウンドのインビボ選択後に脊髄に見られるものよりも脳でより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表9は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓及び脊髄に見られるものよりも高い脳濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表10は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓及び脳に見られるものよりも脊髄においてより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表11は、2ラウンドのインビボ選択後に脳に見られるものよりも脊髄においてより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表12は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓に見られるものよりも脊髄においてより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表13は、2ラウンドのインビボ選択後の肝臓に見られるものよりも脊髄及び脳の両方でより大きな濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表5で同定された配列に加えて、表14は、2ラウンドのインビボ選択後の脊髄の改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入の他のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表5及び表14で同定された配列に加えて、表15は、2ラウンドのインビボ選択後の脊髄の改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列のさらに第3の群、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表6で同定された配列に加えて、表16は、2ラウンドのインビボ選択後の脳及び脊髄の両方における改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入の他のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表6及び表16で同定された配列に加えて、表17は、2ラウンドのインビボ選択後の脳及び脊髄の両方における有意な濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列のさらに第3の群、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表12で同定された配列に加えて、表18は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓よりも脊髄の改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入の他のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表12及び表18で同定された配列に加えて、表19は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓よりも脊髄において有意な濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列のさらに第三の群、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表11で同定された配列に加えて、表20は、2ラウンドのインビボ選択後の脳に見られるものよりも脊髄おける改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入の他のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表11及び表20で同定された配列に加えて、表21は、2ラウンドのインビボ選択後の脳に見られるものよりも脊髄において有意な濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列のさらに第三の群、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表10で同定された配列に加えて、表22は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓及び脳に見られるものよりも脊髄おける改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入の他のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表10及び表22で同定された配列に加えて、表23は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓及び脳に見られるものよりも脊髄において有意な濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のさらに第3の群のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表24は、2ラウンドのインビボ選択後に脳で最大発現を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表25は、2ラウンドのインビボ選択後に脳でより大きな発現及び脊髄での低い発現を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表26は、2ラウンドのインビボ選択後に脳で発現される挿入の脳における最良の発現を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表27は、2ラウンドのインビボ選択後に一方の脊髄群で発現される挿入の脳における最良の発現を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表28は、2ラウンドのインビボ選択後に別の脊髄群で発現される挿入の脳における最良の発現を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表13で同定された配列に加えて、表29は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓に見られるものよりも脊髄及び脳おける改善された濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入の他のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
表13及び表29で同定された配列に加えて、表30は、2ラウンドのインビボ選択後に肝臓に見られるものよりも脊髄及び脳において有意な濃縮を有する、rAAVキャプシドタンパク質挿入のさらに第3の群のアミノ酸配列、並びにそれらをコードするDNA配列を提供する。
実施例4
AAVバリアントに対するCNS向性の特徴づけ
本発明者らのウイルスライブラリーからの上位CNS形質導入バリアントがそれらの親AAV9と比較してどのように機能したかを評価するために、本発明者らは、実施例2に記載されるように若齢アカゲザルにおいてプールされたウイルス実験を行った。本発明者らはウイルスのプールを作製した[対照としてのAAV9及びAAV-PHP.eB、NHPSに十分に翻訳されるべきでない以前のげっ歯類工学的取り組みから引き出されたバリアントとしてのAAV.CAP-A4、AAV.CAP-B2、AAV.CAP-B10及びAAV.CAP-B22、並びに本発明者らのラウンド2ライブラリー分析から選択された本発明のAAVバリアント]。各ウイルスは、遍在性CAGプロモーターの制御下で固有の分子バーコードを有するHAタグ付きヒトフラタキシン(hFXN-HA)をパッケージングした。hFXNは、身体全体で発現される内因性タンパク質であるため、本発明者らはhFXNを使用した。各パッケージングされたhFXNは、NGS後の残りのウイルスから各ウイルスの寄与を区別するために、3’UTR上に別個の12塩基バーコードを含有した。ウイルスを等しい比率でプールし、脊椎の腰部領域のCSFにおいて髄腔内に、およそ5.5月齢の2匹の若いアカゲザルに1.5×1012vg/kgの総用量で注射した(各ウイルスは1.875×1011vg/kgで注射した)。静脈内投与とは対照的に、髄腔内投与をこの実験に使用して、高次霊長類ではより困難な特徴である血液脳関門をより効率的に通過する能力と比較して、CNSの細胞内にそれらのカーゴを入力して発現する能力のためにより良好に機能するバリアントを特徴付けた。有害な健康影響が観察されなかった4週間の発現後、脳、脊髄、及び肝臓をDNA及びRNAシーケンシング、並びに免疫組織化学のために採取した。
hFXN上のHAタグに対する染色によって証明されるように、堅牢で広範な発現が、マカク脳全体のプールによって達成された(図1)。発現は、脳の吻側-尾軸に沿って全て、並びに前頭、側頭、後頭葉及び頭頂葉、並びに海馬、視床、尾状回、被殻及び中脳を含む様々な皮質及び皮質下領域において評価された領域全体でさえあった。
動物ごとの複数の冠状切片、並びに脊髄及び肝臓からのDNA及びRNA抽出並びにNGSの後、本発明者らは、2匹の動物にわたって平均化されたバーコード化ウイルスのそれぞれの相対的ウイルスゲノム及び転写物発現レベルを定量化した。細胞に侵入するウイルスの能力の尺度であるウイルスゲノムのレベルでは、1つのバリアントは、AAV9よりも約8倍高いレベルの細胞有病率を有していた(図5)。同様の結果が脊髄において証明され、およそ9×AAV9ウイルス導入遺伝子が検出された。逆に、肝臓では、そのバリアントのウイルスゲノムは、AAV9よりもおよそ50%高い有意に高いレベルで検出されなかった。RNA転写物のレベルでは、AAV9との差がより顕著である。1つのバリアントの転写物は、AAV9よりもマカク脳においておよそ33倍高いレベルで見出され、脊髄及び肝臓のレベルはそれぞれ4倍及び1.3倍のAAV9であった。
これらの結果は、2つの非常に重要な知見を証明している。第1に、本発明のバリアントは、クモ膜下腔内注射後の霊長類CNSを標的とするための非常に強力なウイルス送達ビヒクルであり、今日の遺伝子治療適用のための大きな治療的可能性を有する。第2に、マカクにおけるプールされたバリアント試験は、本発明者らのライブラリーデータ分析の結果を再現し、本発明者らのデータ内で分離した各群内の上位バリアントの選択を検証する。
本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し説明してきたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、当業者には多数の変形、変更、及び置換が思い浮かぶであろう。本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替形態が、本発明を実施する際に使用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造並びにそれらの均等物がそれによって包含されることが意図される。
本明細書で言及されるすべての刊行物、特許、及び特許出願は、あたかも各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
実施例5
AAVバリアント生体内分布分析
本発明者らのウイルスライブラリーからの上位CNS形質導入バリアントがどのように機能したかをさらに評価するために、本発明者らは若齢カニクイザルにおいてウイルス生体内分布実験を行った。本発明のAAVバリアント[E]を7.5×1013vg/kgの用量でおよそ8月齢の3匹の若齢カニクイザルに静脈内注射した。動物を生後4週間で屠殺した。脳、脊髄、及び肝臓をDNAシーケンシングのために採取した。ウイルスゲノムを、霊長類組織から抽出し、GAPDHのコピーに対して正規化したDNAのddPCRによって測定した。感染多重度値を各動物について生成した。図6を参照されたい。グラフ上の個々の点は、生物学的反復を示す。
実施形態
以下に列挙される実施形態は、便宜上、並びに複数の実施形態を参照する際の参照を容易かつ明確にするために、番号付けされた形態で提示される。実施形態は、以下を含む。
1 表1、4~30又は図4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも71.4%同一の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシドタンパク質。
2 前記挿入配列が、表1、4~30又は図4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも86.7%同一である、クレーム1に記載のAAVキャプシド。
3 式I
-X-X-X-X-X-X(I)(配列番号2)
(式中、
は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸であり、
は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
は、F、W及びYから選択されるアミノ酸であり、
は、F、W及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
は、K及びRから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
4 式II
-X-X10-X11-X12-P-X13(II)(配列番号3)
(式中、
は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸であり、
は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
10は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
11は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
12は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、かつ
13は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
5 式III
14-X15-H-X16-X17-X18-X19(III)(配列番号4)
(式中、
14は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
15は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
16は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
17は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
18は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
19は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
6 式IV
20-X21-X22-X23-X24-X25-X26(IV)(配列番号5)
(式中、
20は、A、I、G、P、H、N、S、R及びYから選択されるアミノ酸であり、
21は、Q、N、S、T、F、L、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
22は、T、S、G、R、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
23は、D、E、S、T、G、I、M、H及びNから選択されるアミノ酸であり、
24は、I、L、F、R、T、S、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
25は、A、L、Q、G、K、S、P及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
26は、D、K、H、M、Y、T、L及びIから選択されるアミノ酸であり、
ただしX24がR又はSであるとき、X22はSではなく、さらに、ただしX23がSであるとき、又はX25がSであるとき、X21はSではなく、さらに、ただしX24がT若しくはFであるとき、又はX26がLであるとき、X25はSではなく、さらに、ただしX24がQであるとき、又はX25がPであるとき、X23はTではなく、さらに、ただしX20がSであるとき、又はX26がMであるとき、X22はGではなく、さらに、ただしX23がSであるとき、又はX26がT若しくはKであるとき、X25はLではなく、さらに、ただしX24がSであるとき、又はX25がPであるとき、X22はTではなく、さらに、ただしX22がD又はRであるとき、X24はSではなく、さらに、ただしX22がG又はTであるとき、X25はGではなく、さらに、ただしX25がPであるとき、X20はGではなく、さらに、ただしX26がTであるとき、X25はAではないか、又はX23はTであり、さらに、ただしX22がAであるとき、X20はYではなく、さらに、ただしX23がDであるとき、X20はRではなく、さらに、ただしX24がLであるとき、X21はLではなく、さらに、X23がHであるとき、X21はTではなく、さらに、ただしX22がNであるとき、X21はNではなく、さらに、ただしX26がHであるとき、X23はGではなく、さらに、ただしX23がIであるとき、さらなるX22はRではなく、さらに、ただしX20がPであるとき、X25はQではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
7 X22がRである、クレーム6に記載のAAVキャプシド。
8 前記挿入配列が、AFGGIAD(配列番号37)、ISREFYK(配列番号38)、GTDMRQT(配列番号39)、HLTSNQL(配列番号40)、PSSNNPH(配列番号41)、NARSTGM(配列番号42)、SNRTLSI(配列番号43)、SQSIQKD(配列番号44)、REDHNLY(配列番号45)及びYQNDSGK(配列番号46)から選択される、クレーム6~7のいずれかに記載のAAVキャプシド。
9 式V
27-X28-X29-X30-X31-X32-X33(V)(配列番号6)
(式中、
27は、I、G、L、T、V、D、S及びNから選択されるアミノ酸であり、
28は、D、A、L、I、H、Y、F及びNから選択されるアミノ酸であり、
29は、S、T、M、E、V、L、I及びNから選択されるアミノ酸であり、
30は、P、G、L、I、V、E及びDから選択されるアミノ酸であり、
31は、T、E、S、G、I、M、Q及びNから選択されるアミノ酸であり、
32は、P、S、M、H、I、V、E及びDから選択されるアミノ酸であり、かつ
33は、G、L、K、H、T及びDから選択されるアミノ酸であり、
ただしX32がSであるとき、X27はSではなく、さらに、ただしX29がI又はSであるとき、X27はTではなく、さらに、ただしX29がSであるとき、X27はVではなく、さらに、ただしX31がNであるとき、X27はLではなく、さらに、ただしX32がPであるとき、X28はNではなく、さらに、ただしX30がPであるとき、X29はVではなく、さらに、ただしX30がVであるとき、X29はNではなく、さらに、ただしX31がQであるとき、X30はGではなく、さらに、ただしX32がPであるとき、X29はSではなく、さらに、ただしX32がS又はVであるとき、X31はTではなく、さらに、ただしX33がK又はLであるとき、X32はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
10 X27がI又はLである、クレーム9に記載のAAVキャプシド。
11 前記挿入配列が、IDVDTPT(配列番号47)、GASGEDL(配列番号48)、LDNLSVT(配列番号49)、TLMEGMK(配列番号50)、VNEIIEK(配列番号51)、(配列番号52)、DHEVTDH(配列番号53)、SYIPGHK(配列番号54)、NIEDNMG(配列番号55)及びIFTLQSG(配列番号56)から選択される、クレーム9~10のいずれかに記載のAAVキャプシド。
12 式VI
34-X35-X36-X37-X38-X39-X40(VI)(配列番号7)
(式中、
34は、T、K、N、A、V及びLから選択されるアミノ酸であり、
35は、T、S、A、L、P及びNから選択されるアミノ酸であり、
36は、T、S、I、A、N及びPから選択されるアミノ酸であり、
37は、S、T、D、E、N、V、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
38は、S、T、K、R、P、V、L、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
39は、N、T、S、K、D、E及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
40は、S、T、K、N、Q、D、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
ただしX34がA若しくはNであるとき、又はX35がNであるとき、X40はSではなく、さらに、ただしX34がT又はLであるとき、X39はSではなく、さらに、ただしX35がAであるとき、又はX36がSであるとき、X40がNではなく、さらに、ただしX39がTであるとき、又はX40がLであるとき、X36はSではなく、さらに、ただしX39がGであるとき、又はX40がD又はKであるとき、X35はSではなく、さらに、ただしX34がVであるとき、又はX40がKであるとき、X38はSではなく、さらに、ただしX36がPであるとき、又はX37がLであるとき、X35はPではなく、さらに、ただしX34がLではないとき、又はX36がAであるとき、X39はTではなく、さらに、ただしX36がA又はNであるとき、X37はSではなく、さらに、ただしX34がT又はKであるとき、X37はVではなく、さらに、ただしX34がKであるとき、又はX39がKであるとき、X35はTではなく、さらに、ただしX35がAであるとき、又はX40がQであるとき、X34はVではなく、さらに、ただしX36がPであるとき、X34はLではなく、さらに、ただしX38がPであるとき、X34はAではなく、さらに、ただしX36がTであるとき、X35はNではなく、さらに、ただしX39がNであるとき、X37はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
13 X41がLであり、X43がTであり、X47がVである、クレーム34に記載のAAVキャプシド。
14 前記挿入配列が、TTISSTS(配列番号57)、KSSDKDS(配列番号58)、NSNVPKN(配列番号59)、AAAEVNK(配列番号60)、VLTTLSK(配列番号61)、VTTNREL(配列番号62)、NPTVANT(配列番号63)、TLNILNQ(配列番号64)、NNPLTGD(配列番号65)及びLSTSGNE(配列番号66)から選択される、クレーム12~13のいずれかに記載のAAVキャプシド。
15 式VII
41-X42-X43-X44-X45-X46-X47(VII)(配列番号8)
(式中、
41は、Q、G、A、S、C、E、P及びLから選択されるアミノ酸であり、
42は、D、P、H、S、G、V、L及びNから選択されるアミノ酸であり、
43は、N、E、Q、S、T、V、G及びDから選択されるアミノ酸であり、
44は、G、T、S、M、Y及びEから選択されるアミノ酸であり、
45は、P、F、T、K、E、M、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
46は、V、E、D、M、K、S及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
47は、R、K、N、A、T、V及びWから選択されるアミノ酸であり、
ただしX46がSであるとき、X41はGではなく、さらに、ただしX46がY又はSであるとき、X41はSではなく、さらに、ただしX45がAであるとき、X41はAではなく、さらに、ただしX43がNであるとき、X41はPではなく、さらに、ただしX46がSであるとき、X42はPではなく、さらに、ただしX46がDであるとき、X42はSではなく、さらに、ただしX47がKであるとき、X42はHではなく、さらに、ただしX44がGであるとき、X43はSではなく、さらに、ただしX45がPであるとき、X43はGではなく、さらに、ただしX47がTであるとき、X44はTではなく、さらに、ただしX46がVであるとき、X44はSではなく、さらに、ただしX47がVであるとき、X45はGではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
16 X41がLであり、X43がTであり、X47がVである、クレーム13に記載のAAVキャプシド。
17 前記挿入配列が、QVDGPVR(配列番号67)、GDNGFYK(配列番号68)、APVTGEN(配列番号69)、SNDMTEK(配列番号70)、CNEEMKA(配列番号71)、ENQSAST(配列番号72)、PHSEGDN(配列番号73)、LSTETMV(配列番号74)、AGDYKEW(配列番号75)及びALGEEST(配列番号76)から選択される、クレーム15~16のいずれかに記載のAAVキャプシド。
18 式VIII
48-X49-X50-X51-X52-X53-X54(VIII)(配列番号9)
(式中、
48は、E、S、G、A、N及びPから選択されるアミノ酸であり、
49は、D、S、K、N、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
50は、N、S、T、G、V、A及びRから選択されるアミノ酸であり、
51は、L、T、G、N、D、R及びAから選択されるアミノ酸であり、
52は、S、A、P、E、I、T及びMから選択されるアミノ酸であり、
53は、Y、F、T、N、G、E、P及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
54は、V、I、D、A、Y、N、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
ただしX49がL又はSであるとき、X52はSではなく、さらに、ただしX49がKであるとき、X48はSではなく、さらに、ただしX52がTであるとき、又はX53がPであるとき、X48はSではなく、さらに、ただしX53がNであるとき、X48はPではなく、さらに、ただしX53がTであるとき、X48はGではなく、さらに、ただしX52がM又はX51がNであるとき、X49はSではなく、さらに、ただしX53がTであるとき、X49はNではなく、さらに、ただしX51がLであるとき、X50はGではなく、さらに、ただしX54がVであるとき、X49はNではなく、さらに、ただしX54がAであるとき、X53はNではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
19 X48がE又はSである、クレーム18に記載のAAVキャプシド。
20 X49がDである、クレーム18に記載のAAVキャプシド。
21 前記挿入配列が、EDNLSYV(配列番号77)、SDSTAFI(配列番号78)、SSNGPTD(配列番号79)、EKTNEND(配列番号80)、SNTDSGT(配列番号81)、GIGTSEA(配列番号82)、AIVAAGY(配列番号83)、NLANIPN(配列番号84)、PLRTTQE(配列番号85)及びSDRRMNT(配列番号86)から選択される、クレーム18~20のいずれかに記載のAAVキャプシド。
22 式IX
55-X56-X57-X58-X59-X60-X61(IX)(配列番号10)
(式中、
55は、N、E、M、G、S、P、D、C及びVから選択されるアミノ酸であり、
56は、Q、L、A、I、G、R、T、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
57は、K、N、V、L、G、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
58は、P、T、G、M、S及びEから選択されるアミノ酸であり、
59は、D、S、A、P、R、I、M、Q及びLから選択されるアミノ酸であり、
60は、A、M、E、P、T、V、L及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
61は、K、P、T、M、H、N及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX56がG若しくはLであるとき、又はX57がNであるとき、X55はVではなく、さらに、ただしX57がKであるとき、又はX58がPであるとき、X55はPではなく、さらに、ただしX55がS若しくはEであるとき、又はX60がAであるとき、X58はSではなく、さらに、ただしX59がRであるとき、又はX61がPであるとき、X57はLではなく、さらに、ただしX59がLであるとき、又はX61がPであるとき、X57はGではなく、さらに、ただしX57がA又はGであるとき、X61はTではなく、さらに、ただしX56がRであるとき、又はX61がMであるとき、X59はPではなく、さらに、ただしX57がAであるとき、又はX61がKであるとき、X59はSではなく、さらに、ただしX56がVであるとき、X55はDではなく、さらに、ただしX57がVであるとき、X55はNではなく、さらに、ただしX56がTであるとき、X58はTではなく、さらに、ただしX61がHであるとき、X57はEではなく、さらに、ただしX60がPではないとき、X56はQではなく、さらに、ただしX61がPでないとき、X58はGではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
23 X59がSである、クレーム22に記載のAAVキャプシド。
24 前記挿入配列が、NSEPDAN(配列番号87)、ELGTAEM(配列番号88)、STLEMPH(配列番号89)、VQVGSMT(配列番号90)、PTNMPPT(配列番号91)、DAVSRVP(配列番号92)、CGKTILT(配列番号93)、MVNELTP(配列番号94)、NIAEQPK(配列番号95)及びGREPSQY(配列番号96)から選択される、クレーム22~23のいずれかに記載のAAVキャプシド。
25 式X
62-X63-X64-X65-X66-X67-X68(X)(配列番号11)
(式中、
62は、D、T、K、M、I、A、G及びNから選択されるアミノ酸であり、
63は、Q、N、T、P、L、I、G及びYから選択されるアミノ酸であり、
64は、T、S、M、G、A及びFから選択されるアミノ酸であり、
65は、N、T、H、G及びPから選択されるアミノ酸であり、
66は、S、D、Q、N及びRから選択されるアミノ酸であり、
67は、T、G、A、Y、E、D、K及びNから選択されるアミノ酸であり、かつ
68は、H、A、F、Y、P、N、I及びVから選択されるアミノ酸であり、
ただしX62がTであるとき、X64はSではなく、さらに、ただしX66がRであるとき、X65はN又はTではなく、さらに、ただしX62がT又はMであるとき、X63はPではなく、さらに、ただしX65がNであるとき、X62はGではなく、さらに、ただしX67がTであるとき、X65はGではなく、さらに、ただしX67がAであるとき、X63はYではなく、さらに、ただしX68がNであるとき、X64はSではなく、さらに、ただしX66がNであるとき、X64はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
26 X65がNである、クレーム25に記載のAAVキャプシド。
27 X66がSである、クレーム25に記載のAAVキャプシド。
28 X63がQ又はNである、クレーム25に記載のAAVキャプシド。
29 前記挿入配列が、DQTNSTH(配列番号97)、MQMNSGA(配列番号98)、NTMNSYP(配列番号99)、ILSNQAF(配列番号100)、GYSTSEV(配列番号101)、ANSHDKI(配列番号102)、GPGTSDN(配列番号103)、TGFNNKI(配列番号104)、DIAGRNP(配列番号105)及びKQSPSNY(配列番号106)から選択される、クレーム25~28のいずれかに記載のAAVキャプシド。
30 式XI
69-X70-X71-X72-X73-X74-X75(XI)(配列番号12)
(式中、
69は、S、G、M、Q、H、V、I、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
70は、T、E、N、H、A、L、D及びRから選択されるアミノ酸であり、
71は、H、M、D、E及びAから選択されるアミノ酸であり、
72は、D、K、F、G、L、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
73は、R、D、V、S、T、G、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
74は、D、M、S、R、T及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
75は、F、S、T、L、A、G、H、W及びPから選択されるアミノ酸であり、
ただしX74がSであるとき、X71はA又はMではなく、さらに、ただしX74がTであるとき、X72はG又はTではなく、さらに、ただしX73がVであるとき、又はX69がQであるとき、X70はRではなく、さらに、ただしX69がIであるとき、又はX71がMであるとき、X73はRではなく、さらに、ただしX69がSであるとき、又はX72がLであるとき、X71はEではなく、さらに、ただしX70がLであるとき、又はX69がGであるとき、X73はSではなく、さらに、ただしX73がGであるとき、X70はHではなく、さらに、ただしX74がDであるとき、X71はAではなく、さらに、ただしX72がLであるとき、X71はHではなく、さらに、ただしX74がRであるとき、X72はTではなく、さらに、ただしX74がGであるとき、X73はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
31 X71がD又はEである、クレーム30に記載のAAVキャプシド。
32 X72がKである、クレーム30に記載のAAVキャプシド。
33 前記7アミノ酸挿入が、STHDRDF(配列番号107)、GEMKDMS(配列番号108)、MNDFVSL(配列番号109)、QHDGSML(配列番号110)、HADLRDG(配列番号111)、GLEFTRH(配列番号112)、VDANGTW(配列番号113)、IEEKNGT(配列番号114)、ARDTDDA(配列番号115)及びETDKHGP(配列番号116)から選択される、クレーム30~32のいずれかに記載のAAVキャプシド。
34 式XII
76-X77-X78-X79-X80-X81-X82(XII)(配列番号13)
(式中、
76は、S、G、P、V、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
77は、N、G、A、L、V、D及びKから選択されるアミノ酸であり、
78は、I、N、Q、T、S、E及びGから選択されるアミノ酸であり、
79は、G、P、F、K、S、Q、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
80は、K、R、T、S、Y、G、V及びNから選択されるアミノ酸であり、
81は、H、E、S、T、V及びNから選択されるアミノ酸であり、かつ
82は、I、N、L、H、K、D、Y及びTから選択されるアミノ酸であり、
ただしX78がIであるとき、又はX80がGであるとき、又はX82がTであるとき、X77はLではなく、さらに、ただしX78がGであるとき、又はX79がSであるとき、X76はSではなく、さらに、ただしX77がVであるとき、又はX80がSであるとき、X76はPではなく、さらに、ただしX79がPであるとき、又はX82がIであるとき、X77はAではなく、さらに、ただしX79がGであるとき、又はX81がSであるとき、X78はSではなく、さらに、ただしX79がGであるとき、又はX80がSであるとき、X81はSではなく、さらに、ただしX77がNであるとき、又はX80がTであるとき、X81はNではなく、さらに、ただしX82がLであるとき、X81はTではなく、さらに、ただしX81がVであるとき、X79はNではなく、さらに、ただしX80がRであるとき、X77はGではなく、さらに、ただしX78がTであるとき、X76はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
35 X76がSである、クレーム34に記載のAAVキャプシド。
36 X77がA、L又はVである、クレーム34に記載のAAVキャプシド。
37 X81がNである、クレーム34に記載のAAVキャプシド。
38 前記挿入配列が、SDIGKTH(配列番号117)、PNEGGHN(配列番号118)、AGNPGVI(配列番号119)、VVGSTVL(配列番号120)、GAITNNY(配列番号121)、SLNNVTN(配列番号122)、EKTSVNT(配列番号123)、SLSQYEK(配列番号124)、GAQFRSD(配列番号125)及びVASKSNH(配列番号126)から選択される、クレーム34~37のいずれかに記載のAAVキャプシド。
39 式XIII
83-X84-X85-X86-X87-X88-X89(XIII)(配列番号14)
(式中、
83は、F、I、A、N、E、D、N、Q、K及びTから選択されるアミノ酸であり、
84は、G、T、I、W、S、D、A及びHから選択されるアミノ酸であり、
85は、E、D、T、I、N、M及びSから選択されるアミノ酸であり、
86は、I、N、P、E、D、H、V及びAから選択されるアミノ酸であり、
87は、T、R、V、H、G、A及びKから選択されるアミノ酸であり、
88は、P、I、A、Q、E、K、G及びHから選択されるアミノ酸であり、かつ
89は、G、V、H、E、S、K、A、P及びNから選択されるアミノ酸であり、
ただしX85がS又はNであるとき、又はX83がFであるとき、X84はSではなく、さらに、ただしX87がRであるか、又はX84がSであるとき、X85はTではなく、さらに、ただしX88又はX86がPであるとき、X84はHではなく、さらに、ただしX87がRであるとき、X83はAではなく、さらに、ただしX89がPであるとき、X86はAではなく、さらに、ただしX89がSであるとき、X84はTではなく、さらに、ただしX87がGであるとき、X85はSではなく、さらに、ただしX84がAであるとき、又はX87がGであるとき、X85はTではなく、さらに、ただしX84がG又はWであるとき、X83はTではなく、さらに、ただしX84がAであるとき、X83はEではなく、さらに、ただしX88がQであるとき、X86はVではなく、さらに、ただしX89がVであるとき、X88はPではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
40 X85がDである、クレーム39に記載のAAVキャプシド。
41 X86がNである、クレーム39に記載のAAVキャプシド。
42 前記挿入配列が、FGEITPG(配列番号127)、ITDNRIV(配列番号128)、AITPVAH(配列番号129)、NGIERQE(配列番号130)、EWNNHES(配列番号131)、DSMDGKK(配列番号132)、NDNNAGA(配列番号133)、KDDHKEP(配列番号134)、QADVGAN(配列番号135)及びTHSAVHH(配列番号136)から選択される、クレーム39~41のいずれかに記載のAAVキャプシド。
43 式XIV
90-X91-X92-X93-X94-X95-X96(XIV)(配列番号15)
(式中、
90は、E、N、D、T、S、I、N及びKから選択されるアミノ酸であり、
91は、G、S、Q、I、L、P及びVから選択されるアミノ酸であり、
92は、K、D、T、S、A及びQから選択されるアミノ酸であり、
93は、L、P、A、T、S及びNから選択されるアミノ酸であり、
94は、H、P、I、A、S、T、Q、E及びRから選択されるアミノ酸であり、
95は、V、A、T、S、G、N、Q及びEから選択されるアミノ酸であり、かつ
96は、I、T、N、R、H及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX92がTであるとき、又はX93がSであるとき、又はX91がGであるとき、X90はSではなく、さらに、ただしX96がTであるとき、X92はS若しくはAではなく、又はX93はAではなく、さらに、ただしX93がAであるとき、又はX95がQであるとき、X92はAではなく、さらに、ただしX95がGであるとき、X90はNではなく、さらに、ただしX94がAであるとき、X90はTではなく、さらに、ただしX96がNであるとき、X90はDではなく、さらに、ただしX94がSであるとき、X92はSではなく、さらに、ただしX96がIであるとき、X95はSではなく、さらに、ただしX92がQであるとき、X91はVではなく、さらに、ただしX96がHであるとき、X92はTではなく、さらに、ただしX90がI又はTであるとき、X91はSではなく、さらに、ただしX90がDであるとき、又はX93がTであるとき、X94はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
44 X91がG、I、L又はVである、クレーム43に記載のAAVキャプシド。
45 X93がNである、クレーム43に記載のAAVキャプシド。
46 前記挿入配列が、EGKNEVI(配列番号137)、NSDNHNI(配列番号138)、DQKLPAT(配列番号139)、TITPITN(配列番号140)、ILTASER(配列番号141)、IGTTQTN(配列番号142)、SPATASH(配列番号143)、SVDNRGN(配列番号144)、NVSSRSN(配列番号145)及びKSQATQY(配列番号146)から選択される、クレーム43~45のいずれかに記載のAAVキャプシド。
47 式XV
97-X98-X99-X100-X101-X102-X103(XV)(配列番号16)
(式中、
97は、D、G、A、M、I、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
98は、N、T、I、V、F、P、R及びGから選択されるアミノ酸であり、
99は、G、E、M、A、I、F、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
100は、V、I、A、L、K、G、S、E及びDから選択されるアミノ酸であり、
101は、K、V、I、A、G、Y、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
102は、E、S、D、N、K、P、A及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
103は、K、R、A、V、I、G及びLから選択されるアミノ酸であり、
ただしX97がTであるとき、又はX101がTであるとき、X102はSではなく、さらに、ただしX100がG若しくはSであるとき、又はX98がNであるとき、X97はNではなく、さらに、ただしX98がRであるとき、又はX99がGであるとき、X97はGではなく、さらに、ただしX101がT若しくはAであるとき、又はX98がGであるとき、X99はSではなく、さらに、ただしX103がAであるとき、X98はRではなく、さらに、ただしX102がPであるとき、X100はGではなく、さらに、ただしX102がAであるとき、X100はSではなく、さらに、ただしX100がLであるとき、X99はAではなく、さらに、ただしX101がAであるとき、又はX98がIであるとき、又はX102がSであるとき、X97はMではなく、さらに、ただしX103がVであるとき、X101はTではなく、さらに、ただしX98がGであるとき、又はX100がAであるとき、X97はIではなく、さらに、ただしX97がA又はTであるとき、X98はTではなく、さらに、ただしX99がGであるとき、X98はPではなく、さらに、ただしX101がEであるとき、又はX98がVであるとき、X100はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
48 X100がG、A、I又はLである、クレーム47に記載のAAVキャプシド。
49 前記挿入配列が、DNGVKEK(配列番号147)、GTELVSR(配列番号148)、AIMKIDA(配列番号149)、AFAGANV(配列番号150)、MNFAGPI(配列番号151)、GVSSIDK(配列番号152)、IVSEYAG(配列番号153)、NPIAESR(配列番号154)、NREDTKL(配列番号155)及びTGVIEGL(配列番号156)から選択される、クレーム47~48のいずれかに記載のAAVキャプシド。
50 式XVI
104-X105-X106-X107-X108-X109-X110(XVI)(配列番号17)
(式中、
104は、N、Q、K、M、T、L、I、V及びGから選択されるアミノ酸であり、
105は、G、E、S、T、A、Q及びHから選択されるアミノ酸であり、
106は、S、T、N、K、R、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
107は、T、S、A、N、E、R及びGから選択されるアミノ酸であり、
108は、D、R、K、T、S、P、A及びVから選択されるアミノ酸であり、
109は、H、T、S、F、G、N、P及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
110は、D、S、T、I、A、L、F及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX105がAであるとき、又はX106がSであるとき、X104はVではなく、さらに、ただしX108がD又はPであるとき、X104はNではなく、さらに、ただしX105がA又はSであるとき、X104はLではなく、さらに、ただしX104がM又はVであるとき、X105はEではなく、さらに、ただしX104がQであるとき、又はX110がAであるとき、X105はSではなく、さらに、ただしX107がAであるとき、又はX110がAであるとき、X105はTではなく、さらに、ただしX108がSであるとき、又はX109がPであるとき、X105はHではなく、さらに、ただしX104がGであるとき、又はX105がSであるとき、X106はSではなく、さらに、ただしX104がLであるとき、又はX109がVであるとき、X106はTではなく、さらに、ただしX104がLであるとき、又はX105がAであるとき、X106はRではなく、さらに、ただしX109がFであるとき、又はX110がTであるとき、X108はAではなく、さらに、ただしX109がGであるとき、又はX110がLであるとき、X108はVではなく、さらに、ただしX105がG又はSであるとき、X110はLではなく、さらに、ただしX105がSであるとき、又はX108がSであるとき、X110はSではなく、さらに、ただしX106がNであるとき、又はX109がHであるとき、X110はTではなく、さらに、ただしX108がPであるとき、X104はTではなく、さらに、ただしX108がTであるとき、X105はQではなく、さらに、ただしX109がSであるとき、X107はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
51 X104がGであり、X105がSである、クレーム50に記載のAAVキャプシド。
52 X105がSである、クレーム50に記載のAAVキャプシド。
53 X109がSである、クレーム50に記載のAAVキャプシド。
54 前記挿入配列が、IGNTDHD(配列番号157)、LEISTTS(配列番号158)、VSLAPSI(配列番号159)、GSKSTFF(配列番号160)、NASNASA(配列番号161)、QQNNSSL(配列番号162)、MHTERGT(配列番号163)、KSRSVND(配列番号164)、GSLGKPT(配列番号165)及びTTNRTVY(配列番号166)から選択される、クレーム50~53のいずれかに記載のAAVキャプシド。
55 式XVII
111-X112-X113-X114-X115-X116-X117(XVII)(配列番号18)
(式中、
111は、N、H、T、S、G、A、I、Y及びFから選択されるアミノ酸であり、
112は、N、E、G、L、I、P及びSから選択されるアミノ酸であり、
113は、G、S、T、R及びEから選択されるアミノ酸であり、
114は、S、E、D、N、V及びLから選択されるアミノ酸であり、
115は、S、V、I、R、K、H、D、Q及びPから選択されるアミノ酸であり、
116は、T、S、G、E、D、I及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
117は、S、Y、P、A、V、L、Q及びMから選択されるアミノ酸であり、
ただしX112がE又はIであるとき、X111はYではなく、さらに、ただしX112がPであるとき、又はX113がTであるとき、X111はNではなく、さらに、ただしX112がLであるとき、又はX117がSであるとき、X111はGではなく、さらに、ただしX117がVであるとき、X111はHではなく、さらに、ただしX115がPであるとき、X111はTではなく、さらに、ただしX112がGであるとき、X111はAではなく、さらに、ただしX116がVであるとき、X111はSではなく、さらに、ただしX113がTであるとき、又はX114がNであるとき、X112はNではなく、さらに、ただしX113がGであるとき、又はX116がTであるとき、X112はSではなく、さらに、ただしX114がN又はVであるとき、X113はSではなく、さらに、ただしX115がHであるとき、又はX117がLであるとき、X113はRではなく、さらに、ただしX116がSであるとき、又はX117がLであるとき、X114はSではなく、さらに、ただしX117がSであるとき、X116はSではなく、さらに、ただしX115がSであるとき、X114はLではなく、さらに、ただしX116がTであるとき、X115はRではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
56 X113がTである、クレーム55に記載のAAVキャプシド。
57 X113がGである、クレーム55に記載のAAVキャプシド。
58 X113がSである、クレーム55に記載のAAVキャプシド。
59 前記挿入配列が、HNGVSIL(配列番号167)、NESSVTS(配列番号168)、TGTEIGY(配列番号169)、SLSDREY(配列番号170)、GPGEHSP(配列番号171)、TSTSDIA(配列番号172)、ASRDSDV(配列番号173)、YNSLQGQ(配列番号174)、FIENKVA(配列番号175)及びIGTLPTM(配列番号176)から選択される、クレーム55~58のいずれかに記載のAAVキャプシド。
60 式XVIII
118-X119-X120-X121-X122-X123-X124(XVIII)(配列番号19)
(式中、
118は、H、E、N、S、T及びVから選択されるアミノ酸であり、
119は、G、T、D、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
120は、S、P、A、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
121は、N、D、K、S、G、A、I及びPから選択されるアミノ酸であり、
122は、A、I、V、L、H、N、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
123は、R、D、A、I、H、T、Q、F及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
124は、D、R、K、G、S、F、V、P及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX120がSであるとき、又はX122がAであるとき、又はX118がTであるとき、X119はSではなく、さらに、ただしX118がSであるとき、又はX120がSであるとき、X119はVではなく、さらに、ただしX122がSであるとき、又はX119がD若しくはGであるとき、X121はSではなく、さらに、ただしX123がRであるとき、X120はDではなく、さらに、ただしX118がV又はNであるとき、X119はTではなく、さらに、ただしX121がAであるとき、又はX123がRであるとき、X120はPではなく、さらに、ただしX122がNであるとき、X121はIではなく、さらに、ただしX123がPであるとき、X118はTではなく、さらに、ただしX119がG又はDであるとき、X118はVではなく、さらに、ただしX124がPであるとき、X119はDではなく、さらに、ただしX120がNであるとき、X118はHではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
61 X118がNであり、X119がDである、クレーム60に記載のAAVキャプシド。
62 X118がEであり、X119がTである、クレーム60に記載のAAVキャプシド。
63 X119がSである、クレーム60に記載のAAVキャプシド。
64 前記挿入配列が、HGSDIRD(配列番号177)、ETPNHDG(配列番号178)、NDSGAAS(配列番号179)、ETASVHF(配列番号180)、NDNANTK(配列番号181)、SSNALQV(配列番号182)、SGANHFS(配列番号183)、TGSPNIP(配列番号184)、VSNISRY(配列番号185)及びNVDKTPR(配列番号186)から選択される、クレーム60~63のいずれかに記載のAAVキャプシド。
65 式XIX
125-X126-X127-X128-X129-X130-X131(XIX)(配列番号20)
(式中、
125は、P、G、K、E、T及びAから選択されるアミノ酸であり、
126は、R、T、G、N、P及びVから選択されるアミノ酸であり、
127は、D、Q、E、N、V、I、A及びPから選択されるアミノ酸であり、
128は、L、I、V、N、D、Q、K及びSから選択されるアミノ酸であり、
129は、N、D、E、G、S、T及びIから選択されるアミノ酸であり、
130は、D、N、Q、F、T、G、L及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
131は、P、M、I、G、T、H及びKから選択されるアミノ酸であり、
ただしX127がIであるとき、又はX126がVであるとき、X125はPではなく、さらに、ただしX125がE又はGであるとき、X126はPではなく、さらに、ただしX126がRであるとき、又はX130がTであるとき、X129はSではなく、さらに、ただしX131がTであるとき、又はX126がPであるとき、X128はSではなく、さらに、ただしX125がGであるとき、又はX127がPであるとき、X126はGではなく、さらに、ただしX128がLであるとき、X127はAではなく、X126がTであるとき、X125はKではなく、さらに、ただしX127がNであるとき、X125はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
66 X125がPである、クレーム65に記載のAAVキャプシド。
67 X128がQである、クレーム65に記載のAAVキャプシド。
68 前記挿入配列が、PRDLNDP(配列番号187)、GTQNDVM(配列番号188)、KGVDGDI(配列番号189)、ENPSSNG(配列番号190)、KGDVTFT(配列番号191)、PPNQDQH(配列番号192)、TPANELK(配列番号193)、GNEQITG(配列番号194)、EVIKETG(配列番号195)及びATVINGT(配列番号196)から選択される、クレーム65~67のいずれかに記載のAAVキャプシド。
69 式XX
132-X133-X134-X135-X136-X137-X138(XX)(配列番号21)
(式中、
132は、P、Y、N、S、T及びAから選択されるアミノ酸であり、
133は、H、E、S、T、N、G及びAから選択されるアミノ酸であり、
134は、N、R、D、S、F、L及びYから選択されるアミノ酸であり、
135は、L、A、D、E、P、Q、K及びSから選択されるアミノ酸であり、
136は、L、D、Q、N、R、Y及びTから選択されるアミノ酸であり、
137は、N、Q、T、S、L及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
138は、N、S、T、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
ただしX137がSであるとき、X135はSではなく、さらに、ただしX136がTであるとき、又はX132がSであるとき、X133はTではなく、さらに、ただしX133がEであるとき、又はX134がRであるとき、X132はNではなく、さらに、ただしX137がTであるとき、又はX132がSであるとき、X133はHではなく、さらに、ただしX134がNであるとき、又はX135がAであるとき、X133はAではなく、さらに、ただしX135がAであるとき、又はX136がRであるとき、X134はSではなく、さらに、ただしX137がLであるとき、又はX132がAであるとき、X134はLではなく、さらに、ただしX132がPであるとき、又はX136がTであるとき、X133はSではなく、さらに、ただしX136がNであるとき、X132はYではなく、さらに、ただしX134がFであるとき、X132はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
70 X136がNである、クレーム69に記載のAAVキャプシド。
71 前記挿入配列が、THNDLLN(配列番号197)、PERAQVS(配列番号198)、YESLTQN(配列番号199)、SERPDTL(配列番号200)、TNDANTL(配列番号201)、SSNEYST(配列番号202)、NTFSRNN(配列番号203)、YNLQLNS(配列番号204)、AGYPNSA(配列番号205)及びNADKNNL(配列番号206)から選択される、クレーム69~70のいずれかに記載のAAVキャプシド。
72 式XXI
139-X140-X141-X142-X143-X144-X145(XXI)(配列番号22)
(式中、
139は、H、N、S、R、L、V及びAから選択されるアミノ酸であり、
140は、H、E、D、N、K、S、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
141は、N、A、L、V、E、D及びPから選択されるアミノ酸であり、
142は、D、S、G、K、L及びMから選択されるアミノ酸であり、
143は、N、E、Q、R、S及びMから選択されるアミノ酸であり、
144は、P、T、S、H、Y、I及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
145は、E、D、P、G、V、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
ただしX142がS若しくはDであるとき、又はX144がTであるとき、又はX145がEであるとき、X143はRではなく、さらに、ただしX143がSであるとき、又はX139がAであるとき、X142はSではなく、さらに、ただしX144がSであるとき、又はX139がS若しくはRであるとき、X141はAではなく、さらに、ただしX140がAであり、X139がRであるとき、X143はNではなく、さらに、ただしX140がNであるとき、又はX143がEであるとき、さらなるX142はGではなく、さらに、ただしX139がH又はLであるとき、X140はHではなく、さらに、ただしX144がHであるとき、X141はLではなく、さらに、ただしX145がAであるとき、X141はPではなく、さらに、ただしX142がKであるとき、X140はSであり、さらに、ただしX141がVであるとき、X139はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
73 X139がVである、クレーム72に記載のAAVキャプシド。
74 X140がEである、クレーム72に記載のAAVキャプシド。
75 X141又はX142がDである、クレーム72に記載のAAVキャプシド。
76 前記挿入配列が、NHNDSVE(配列番号207)、LEASNTA(配列番号208)、VDNDNPL(配列番号209)、VELGSSP(配列番号210)、VNEKESV(配列番号211)、SAVDMSA(配列番号212)、RLDLQHD(配列番号213)、HEDKSVA(配列番号214)、RSPGQIG(配列番号215)及びAKEMRYA(配列番号216)から選択される、クレーム72~75のいずれかに記載のAAVキャプシド。
77 式XXII
145-X146-X147-X148-X149-X150-X151(XXII)(配列番号23)
(式中、
146は、M、N、Q、T、S、Y及びIから選択されるアミノ酸であり、
147は、V、G、I、D、Q、T及びSから選択されるアミノ酸であり、
148は、N、A、L、M、T、S及びPから選択されるアミノ酸であり、
149は、V、A、S、K、R、Q、N及びGから選択されるアミノ酸であり、
150は、N、G、V、L、I、S及びKから選択されるアミノ酸であり、
151は、F、S、T、M、N、P、L、G及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
152は、K、S、T、P、A、M、N、E及びYから選択されるアミノ酸であり、
ただしX147がTであるとき、又はX148がLであるとき、又はX150がLであるとき、X146はTではなく、さらに、ただしX148がNであるとき、又はX150がIであるとき、X146はIではなく、さらに、ただしX147がVであるとき、又はX151がPであるとき、X146はNではなく、さらに、ただしX148がS、L若しくはNであるとき、又はX150がVであるとき、X146はSではなく、さらに、ただしX148がAであるとき、又はX149がSであるとき、又はX150がVであるとき、X147はSではなく、さらに、ただしX146がSであるとき、又はX152がAであるとき、X147はTではなく、さらに、ただしX150がIであるとき、又はX151がTであるとき、X147はVではなく、さらに、ただしX147がD若しくはSであるとき、又はX151がGであるとき、X148はSではなく、さらに、ただしX148がTであるとき、又はX151がSであるとき、X150はSではなく、さらに、ただしX147がIであるとき、又はX148がTであるとき、X150はNではなく、さらに、ただしX150がKであるとき、又はX152がSであるとき、X146はYではなく、さらに、ただしX146がSであるとき、又はX151がNであるとき、X150はLではなく、さらに、ただしX147がSであるとき、又はX152がTであるとき、X150はGではなく、さらに、ただしX149がGであるとき、又はX150がGであるとき、X147はDではなく、さらに、ただしX146がTであるとき、又はX152がPであるとき、X149はRではなく、さらに、ただしX147がGであるとき、又はX148がPであるとき、又はX151がVであるとき、X152はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
78 X148がNである、クレーム77に記載のAAVキャプシド。
79 前記挿入配列が、MVNVNVK(配列番号217)、NTLASFS(配列番号218)、IGAKGSP(配列番号219)、NITSVTA(配列番号220)、ITMRSMM(配列番号221)、MDNQSNN(配列番号222)、YQSGLLE(配列番号223)、TGANIGY(配列番号224)、QDNSKLS(配列番号225)及びSSPAKPT(配列番号226)から選択される、クレーム77~78のいずれかに記載のAAVキャプシド。
80 式XXIII
153-X154-X155-X156-X157-X158-X159(XXIII)(配列番号24)
(式中、
153は、Q、P、W、M、S、R、D、V及びIから選択されるアミノ酸であり、
154は、E、D、W、L、P、H、Y、G及びSから選択されるアミノ酸であり、
155は、N、G、H、F及びDから選択されるアミノ酸であり、
156は、D、E、P、H、R、T、N及びGから選択されるアミノ酸であり、
157は、L、H、Q、G、P、Y、T、S及びRから選択されるアミノ酸であり、
158は、V、T、S、P、H、N及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
159は、S、T、H、A、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
ただしX154がLであるとき、又はX159がLであるとき、又はX158がN若しくはVであるとき、X155はNではなく、さらに、ただしX156がGであるとき、又はX158がPであるとき、又はX159がAであるとき、又はX154がLであるとき、X155はGではなく、さらに、ただしX158がSであるとき、X155はDではなく、さらに、ただしX154がSであるとき、又はX159がSであるとき、X155はHではなく、さらに、ただしX159がAであるとき、又はX154がGであるとき、X157はSではなく、さらに、ただしX154がLであるとき、又はX153がMであるとき、X158はGではなく、さらに、ただしX154がP又はSであるとき、X153はSではなく、さらに、ただしX157がRであるとき、X154はSではなく、さらに、ただしX156がNであるとき、X153はPではなく、さらに、ただしX153及びX154は両方ともDではなく、さらに、ただしX154がYであるとき、X153はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
81 X154がEである、クレーム80に記載のAAVキャプシド。
82 X159がEである、クレーム80に記載のAAVキャプシド。
83 X159がS又はTである、クレーム80に記載のAAVキャプシド。
84 前記挿入配列が、QEGNLVS(配列番号227)、PDNTTTS(配列番号228)、WSGTLVH(配列番号229)、MLHGHHL(配列番号230)、VWHDQSA(配列番号231)、IPFPGPE(配列番号232)、SHHHPTT(配列番号233)、RYDERNA(配列番号234)、IGNRYPT(配列番号235)及びDEDRSGE(配列番号236)から選択される、クレーム80~83のいずれかに記載のAAVキャプシド。
85 式XXIV
160-X161-T-T-K(XXIV)(配列番号25)
(式中、
160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、かつ
161は、N及びHから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
86 前記挿入配列が式XXIVa
160-X161-T-T-K-X162 XXIVa(配列番号26)
(式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、X161は、N及びHから選択されるアミノ酸であり、X162は、P、L、M、N、R、S及びDから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、クレーム46に記載のAAVキャプシドタンパク質。
87 前記挿入配列が式XXIVb
160-X161-T-T-K-X162-X163 XXIVb(配列番号27)
(式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、X161は、N及びHから選択されるアミノ酸であり、X162は、M、P、N、R、S及びDから選択されるアミノ酸であり、X163は、P、I、Y、F、Q、E、S及びLから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、クレーム46に記載のAAVキャプシドタンパク質。
88 X160がLであり、X161がNである、クレーム46~48のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
89 X160がLであり、X161がNであり、X162がS又はPである、クレーム46~48のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
90 前記挿入配列が、ANTTKDL(配列番号237)、INTTKMY(配列番号238)、TNTTKNF(配列番号239)、ENTTKRE(配列番号240)、LNTTKPI(配列番号241)、SHTTKPQ(配列番号242)及びGNTTKSS(配列番号243)から選択される、クレーム46~48のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
91 式XXV
E-N-H-X164-X165-X166-X167(XXV)(配列番号28)
(式中、
164は、I、L、A、G、S、T、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
165は、K、R、I、L、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
166は、T、N、Q及びSから選択されるアミノ酸であり、かつ
167は、I、L、A、G、E、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
92 前記挿入配列が、式XXV(式中、X164は、I、L、A、G、S、T及びRから選択されるアミノ酸であり、X165は、K、R及びGから選択されるアミノ酸であり、X166は、T、N及びSから選択されるアミノ酸であり、X167は、I、A、E、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、クレーム50に記載のAAVキャプシドタンパク質。
93 前記挿入配列が、式XXV(式中、X164は、I、T及びRから選択されるアミノ酸であり、X165は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、X166は、T、N及びSから選択されるアミノ酸であり、X167は、I、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、クレーム51に記載のAAVキャプシドタンパク質。
94 前記挿入配列が、ENHIKTI(配列番号244)、ENHTRNS(配列番号245)、ENHTKND(配列番号246)及びENHRGST(配列番号247)から選択される、クレーム50~52のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
95 式XXVI
168-S-R-E-X169-X170-X171(XXVI)(配列番号29)
(式中、
168は、D、H、I、K、M及びNから選択されるアミノ酸であり、
169は、F、S、W、A、L及びRから選択されるアミノ酸であり、
170は、K、N、S、Y、L、T、E及びDから選択されるアミノ酸であり、かつ
171は、I、K、V、Y、A、T及びSから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
96 前記挿入配列が、式XXVI(式中、X168は、D、I及びKから選択されるアミノ酸であり、X169は、F、S、W、A及びLから選択されるアミノ酸であり、X170は、K、N、Y、L、T、E及びDから選択されるアミノ酸であり、X171は、I、K、Y、A及びTから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、クレーム54に記載のAAVキャプシドタンパク質。
97 前記挿入配列が、DSRESNK(配列番号248)、HSREFSV(配列番号249)、ISREFYK(配列番号38)、ISRESLY(配列番号250)、ISREWTA(配列番号251)、KSREAEY(配列番号252)、KSRELDT(配列番号253)及びNSRESEA(配列番号254)から選択される、クレーム95~96のいずれかに記載のAAVキャプシド。
98 式XXVII
172-N-X173-X174-X175-X176-X177(XXVII)(配列番号30)
(式中、
172は、G、T、D、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
173は、T、S、M、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
174は、V、T及びIから選択されるアミノ酸であり、
175は、R及びKから選択されるアミノ酸であり、
176は、D、Q、N、S及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
177は、I、V、Y、L、T及びSから選択されるアミノ酸であり、
ただしX174がTであるか、又はX173がNであるとき、X172はTではなく、さらに、ただしX176がPであるとき、又はX171がLであるとき、X175はRではなく、さらに、ただしX173がMであるとき、X171はEではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
99 X172がGである、クレーム98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
100 X173がTである、クレーム98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
101 X174がNである、クレーム98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
102 X176がSである、クレーム98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
103 前記挿入配列が、GNTTRDY(配列番号255)、GNMVKQV(配列番号256)、TNSVKNL(配列番号257)、GNNVKSI(配列番号258)、DNSTRSV(配列番号259)、LNTTKPI(配列番号241)、GNTTKSS(配列番号243)、ENNIRSI(配列番号260)、DNSIRNT(配列番号261)及びENHTRNS(配列番号245)から選択される、クレーム98~102のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
104 式XXVIII
178-N-X179-X180-X181-X182-X183(XXVIII)(配列番号31)
(式中、
178は、N、Q、A、S、G及びEから選択されるアミノ酸であり、
179は、R、V、S、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
180は、R、I、T及びVから選択されるアミノ酸であり、
181は、M、P、R及びKから選択されるアミノ酸であり、
182は、D、L、N、R、A及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
183は、D、T、I、M、L、N及びVから選択されるアミノ酸であり、
ただしX181がKであるとき、又はX179がRであるとき、X178はSではなく、さらに、ただしX180がIであるとき、又はX182がLであるとき、又はX183がTであるとき、X181はRではなく、さらに、ただしX182がAであるとき、X180はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
105 X178がNであり、X183がLである、クレーム104に記載のAAVキャプシドタンパク質。
106 X179がTであり、X183がLである、クレーム104に記載のAAVキャプシドタンパク質。
107 X179がTであり、X182がNであり、X183がLである、クレーム104に記載のAAVキャプシドタンパク質。
108 前記挿入配列が、NNRRPDD(配列番号262)、QNVIKPT(配列番号263)、QNSTKLI(配列番号264)、ANNTRNM(配列番号265)、SNTTRNL(配列番号266)、ENSVRNN(配列番号267)、NNSTKLL(配列番号268)、GNSVRAN(配列番号269)、SNSTRPL(配列番号270)及びGNSTMRV(配列番号271)から選択される、クレーム104~107のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
109 式XXIX
184-X185-X186-X187-X188-X189-X190(XXIX)(配列番号32)
(式中、
184は、G、T、M、S、A及びYから選択されるアミノ酸であり、
185は、K、V、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
186は、S、K、V、R、T及びHから選択されるアミノ酸であり、
187は、M、G、V、I、T及びKから選択されるアミノ酸であり、
188は、K、L、R、S及びGから選択されるアミノ酸であり、
189は、N、S、D、I及びLから選択されるアミノ酸であり、かつ
190は、F、M、T、Y、N、G、V及びQから選択されるアミノ酸であり、
ただしX184がM若しくはAであるとき、又はX186がHであるとき、X185はNではなく、さらに、ただしX184がTであるとき、X185はVではなく、さらに、ただしX184がYであるとき、X185はDではなく、さらに、ただしX190がVであるとき、X186はSではなく、さらに、ただしX186及びX190は両方ともTではなく、さらに、ただしX188がSであるとき、X186はRではなく、さらに、ただしX188がRであるとき、X187はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
110 X185がNである、クレーム109に記載のAAVキャプシドタンパク質。
111 X186がSである、クレーム109に記載のAAVキャプシドタンパク質。
112 X189がNである、クレーム109に記載のAAVキャプシドタンパク質。
113 前記挿入配列が、GNSTKIG(配列番号272)、TNTTKNF(配列番号239)、MKSGLSM(配列番号273)、SNKMGNT(配列番号274)、SNSVKDY(配列番号275)、AVHKSDF(配列番号276)、SNSIRNN(配列番号277)、TDRMGLT(配列番号278)、SNVIKNV(配列番号279)及びYNSTRNQ(配列番号280)から選択される、クレーム109~1121のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
114 式XXX
191-X192-X193-X194-X195-X196-X197(XXX)(配列番号33)
(式中、
191は、G、D、N、T、L、S、I、Q及びFから選択されるアミノ酸であり、
192は、G、S、V、N及びRから選択されるアミノ酸であり、
193は、E、V、R、T、S、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
194は、I、D、L、N、S、V、R及びTから選択されるアミノ酸であり、
195は、L、P、R、I、K及びVから選択されるアミノ酸であり、
196は、R、P、N、A、T、S、V、M及びKから選択されるアミノ酸であり、かつ
197は、D、T、L、N、E、I及びGから選択されるアミノ酸であり、
ただしX192がGであるとき、又はX193がNであるとき、X191はSではなく、さらに、ただしX191がL又はTであるとき、X192はVではなく、さらに、ただしX193がSであるとき、又はX196がAであるとき、X192はRではなく、さらに、ただしX191がQであるとき、又はX195がLであるとき、X192はGではなく、さらに、ただしX195がL又はRであるとき、X192はSではなく、さらに、ただしX191がTであるとき、又はX194がT若しくはVであるとき、X193はTではなく、さらに、ただしX193がNであるとき、又はX194がTであるとき、又はX197がGであるとき、X192はNではなく、さらに、ただしX191がL又はNであるとき、X193はSではなく、さらに、ただしX191がS又はFであるとき、X194はNではなく、さらに、ただしX191がLであるとき、又はX193がVであるとき、X195はPではなく、さらに、ただしX193がSであるとき、又はX195がIであるとき、X197はTではなく、さらに、ただしX192がVであるとき、又はX193がRであるとき、X197はEではなく、さらに、ただしX195がVであるとき、X194はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
115 X192がNである、クレーム114に記載のAAVキャプシドタンパク質。
116 X195がRである、クレーム114に記載のAAVキャプシドタンパク質。
117 前記挿入配列が、GNEVRRD(配列番号281)、DNVIRPT(配列番号282)、NVRDLNL(配列番号283)、TSRLPAL(配列番号284)、LNTNRTN(配列番号285)、SRTSISE(配列番号286)、SNSVRND(配列番号287)、IGNRPVI(配列番号288)、QNTIKMT(配列番号289)及びFSHTVKG(配列番号290)から選択される、クレーム114~116のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
118 式XXXI
198-X199-X200-X201-X202-X203-X204(XXXI)(配列番号34)
(式中、
198は、R、E、M、S、N、L、T及びGから選択されるアミノ酸であり、
199は、N、S及びRから選択されるアミノ酸であり、
200は、D、S、N及びAから選択されるアミノ酸であり、
201は、M、S、K、V及びTから選択されるアミノ酸であり、
202は、D、R、A及びKから選択されるアミノ酸であり、
203は、P、Y、Q、R、M、A及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
204は、F、T、L、Y、I及びSから選択されるアミノ酸であり、
ただしX201がSであるとき、X199はSではなく、さらに、ただしX200がSであるとき、X198はSではなく、さらに、ただしX198がT又はGであるとき、X200はNではなく、さらに、ただしX204がTであるとき、X198はNではなく、さらに、ただしX203がQであるとき、X202はRではなく、さらに、ただしX200がDであるとき、X198はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
119 X199がNである、クレーム118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
120 X200がNである、クレーム118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
121 X201がTである、クレーム118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
122 X202がRである、クレーム118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
123 前記挿入配列が、RRDMDPT(配列番号291)、ENSTRYT(配列番号292)、MNSTRPF(配列番号293)、SNNVKQT(配列番号294)、SNNSRPY(配列番号295)、NNSTARI(配列番号296)、LSNKAML(配列番号297)、TNATRPL(配列番号298)、GNAVRGT(配列番号299)及びGNSTKAS(配列番号300)から選択される、クレーム118~122のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
124 式XXXII
205-X206-X207-X208-X209-X210-X211(XXXII)(配列番号35)
(式中、
205は、E、L、I、V、N、G、S及びFから選択されるアミノ酸であり、
206は、Q、L、D、T.I.及びSから選択されるアミノ酸であり、
207は、S、R、G、K及びNから選択されるアミノ酸であり、
208は、H、D、N、Q、S、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
209は、G、S、R、I、N、A及びQから選択されるアミノ酸であり、
210は、S、N、R、E、T、M及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
211は、K、N、V、R、S及びFから選択されるアミノ酸であり、
ただしX205がNであるとき、又はX208がTであるとき、又はX210がSであるとき、X206はLではなく、さらに、ただしX205がGであるとき、又はX209がNであるとき、X206はSではなく、さらに、ただしX205がL又はNであるとき、X207はGではなく、さらに、ただしX208がSであるとき、又はX210がTであるとき、X207はSではなく、さらに、ただしX207がRであるとき、又はX209がGであるとき、又はX210がSであるとき、X211はSではなく、さらに、ただしX207がNであるとき、X205はSではなく、さらに、ただしX208がSであるとき、X206はNではなく、さらに、ただしX211がVであるとき、X206はTではなく、さらに、ただしX210がQであるとき、X209はAではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
125 X211がNである、クレーム124に記載のAAVキャプシドタンパク質。
126 X205がNである、クレーム124に記載のAAVキャプシドタンパク質。
127 X208がSである、クレーム124に記載のAAVキャプシドタンパク質。
128 前記挿入配列が、EQSHGSK(配列番号301)、LLRDSNN(配列番号302)、ILGNSRV(配列番号303)、VDKQREN(配列番号304)、NDNQITR(配列番号305)、GTNSSTS(配列番号306)、LIKENRF(配列番号307)、SSSTAMS(配列番号308)、FQNSQTR(配列番号309)及びNTSQSQK(配列番号310)から選択される、クレーム124~127のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
129 式XXXIII
212-X213-X214-X215-X216-X217-X218(XXXIII)(配列番号36)
(式中、
212は、T、A、S、E、N、L及びFから選択されるアミノ酸であり、
213は、Q、L、E、N、P及びSから選択されるアミノ酸であり、
214は、P、V、Y、M、H、E、D及びLから選択されるアミノ酸であり、
215は、T、S、G、I、T、V及びHから選択されるアミノ酸であり、
216は、M、G、T、K、Q、P、N、L及びTから選択されるアミノ酸であり、
217、E、D、K、N、T、S、N及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
218は、N、V、H、I、R、S及びAから選択されるアミノ酸であり、
ただしX213がSであるとき、又はX215がTであるとき、X212はAではなく、さらに、ただしX214がHであるとき、又はX218がVであるとき、X212はTではなく、さらに、ただしX215がTであるとき、又はX217がSであるとき、X218はSではなく、さらに、ただしX214がPであるとき、X212はLではなく、さらに、ただしX213がLであるとき、X212はSではなく、さらに、ただしX218がAであるとき、X213はNではなく、さらに、ただしX218がRであるとき、X214はVではなく、さらに、ただしX218がNであるとき、X214はLではなく、さらに、ただしX216がMであるとき、X214はDではなく、さらに、ただしX216がLであるとき、X215はSではなく、さらに、ただしX217がTであるとき、X216はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
130 X213がNである、クレーム129に記載のAAVキャプシドタンパク質。
131 X215がTである、クレーム129に記載のAAVキャプシドタンパク質。
132 X216がTである、クレーム129に記載のAAVキャプシドタンパク質。
133 前記挿入配列が、TQPTMEN(配列番号311)、ALVSGDV(配列番号312)、SEYGTKH(配列番号313)、ENMTKNI(配列番号314)、ENHIKTI(配列番号244)、NNVSQEI(配列番号315)、TPEGPSN(配列番号316)、LNDTNER(配列番号317)、NSLVLNS(配列番号318)及びFEPHTYA(配列番号319)から選択される、クレーム129~132のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
134 前記AAVがAAV9である、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
135 前記AAVが配列番号1で提供される、クレーム1~134のいずれかに記載のAAVキャプシド。
136 前記挿入がアミノ酸588とアミノ酸589との間にある、クレーム1~135のいずれかに記載のAAVキャプシド。
137 前記AAVキャプシドタンパク質の60コピーが前記AAVキャプシドにアセンブルされる、クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
138 前記CNSが、ニューロン、乏突起膠細胞、星状膠細胞及び脳血管細胞から選択される細胞型を含む、クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドタンパク質。
139 前記CNSが、脳、視床、皮質、被殻、側脳室、延髄、橋、扁桃体、運動皮質、尾状核、視床下部、線条体、腹側中脳、新皮質、基底核、海馬、視床、大脳、小脳、脳幹及び脊髄から選択される組織を含む、クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
140 前記AAVキャプシドタンパク質が、前記AAVキャプシドのVP1、VP2、及びVP3に存在する、クレーム1~7133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
141 AAVキャプシドがキメラである、クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
142 前記AAVキャプシドタンパク質の60コピーが前記AAVキャプシドにアセンブルされる、クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
143 前記AAVキャプシドタンパク質が、対象に全身送達されたとき、対象のCNSにおいて測定したとき、特異性の増加及び形質導入効率の増加の少なくとも1つを特徴とする、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
144 前記AAVキャプシドタンパク質が、A587D又はQ588Gを含むアミノ酸置換をさらに含む、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
145 前記AAVキャプシドタンパク質が、A589N又はQ590Pを含むアミノ酸置換をさらに含む、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
146 単離及び精製された、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
147 前記CNSの疾患又は症状を処置するための全身投与のための医薬製剤として製剤化されたクレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドであって、前記医薬製剤が薬学的に許容され得る担体をさらに含むAAVキャプシド。
148 クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドタンパク質をコードする核酸を含む組換えベクター。
149 a)クレーム148に記載の組換えベクターを含む第1のベクターと、
b)ヘルパーウイルスタンパク質をコードする第2のベクターと、
c)治療用遺伝子発現産物をコードする治療用核酸を含む第3のベクターと、
を含むキット。
150 クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドタンパク質を含む治療有効量の医薬製剤を投与することを含む、対象の疾患又は症状を処置する方法。
151 前記疾患又は症状が、前記対象のCNSの疾患又は症状である、クレーム150に記載の方法。
152 クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドから組換えAAV粒子を製造する方法であって、前記方法が、
a.
i.治療用遺伝子発現産物をコードする第1の核酸配列と、
ii.クレーム1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドを発現するように改変されたキャプシド(Cap)遺伝子を含む組換えウイルスゲノムをコードする第2の核酸配列と、
iii.AAVヘルパーウイルスゲノムをコードする第3の核酸配列と、
を含む核酸を細胞に導入することと、
b.前記組換えAAV粒子を組み立てることであって、前記組換えAAV粒子が、前記第1の核酸をキャプシド形成する前記AAVキャプシドを含む、組み立てることと、を含む、方法。
153 前記AAVキャプシドタンパク質が、対象に全身送達されたとき、前記対象の組織において測定したとき、特異性の増加及び形質導入効率の増加の少なくとも1つを特徴とする、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
154 前記組織が脳及び脊髄から選択される、クレーム1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。

Claims (154)

  1. 表1、4~30又は図4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも71.4%同一の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシドタンパク質。
  2. 前記挿入配列が、表1、4~30又は図4に提供されるアミノ酸配列と少なくとも86.7%同一である、請求項1に記載のAAVキャプシド。
  3. 式I
    -X-X-X-X-X-X(I)(配列番号2)
    (式中、
    は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸であり、
    は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
    は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
    は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
    は、F、W及びYから選択されるアミノ酸であり、
    は、F、W及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
    は、K及びRから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  4. 式II
    -X-X10-X11-X12-P-X13(II)(配列番号3)
    (式中、
    は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸であり、
    は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
    10は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
    11は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
    12は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、かつ
    13は、I、L、M及びVから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  5. 式III
    14-X15-H-X16-X17-X18-X19(III)(配列番号4)
    (式中、
    14は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
    15は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
    16は、A、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
    17は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
    18は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
    19は、D、E、N及びQから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  6. 式IV
    20-X21-X22-X23-X24-X25-X26(IV)(配列番号5)
    (式中、
    20は、A、I、G、P、H、N、S、R及びYから選択されるアミノ酸であり、
    21は、Q、N、S、T、F、L、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
    22は、T、S、G、R、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
    23は、D、E、S、T、G、I、M、H及びNから選択されるアミノ酸であり、
    24は、I、L、F、R、T、S、N及びQから選択されるアミノ酸であり、
    25は、A、L、Q、G、K、S、P及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
    26は、D、K、H、M、Y、T、L及びIから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX24がR又はSであるとき、X22はSではなく、さらに、ただしX23がSであるとき、又はX25がSであるとき、X21はSではなく、さらに、ただしX24がT若しくはFであるとき、又はX26がLであるとき、X25はSではなく、さらに、ただしX24がQであるとき、又はX25がPであるとき、X23はTではなく、さらに、ただしX20がSであるとき、又はX26がMであるとき、X22はGではなく、さらに、ただしX23がSであるとき、又はX26がT若しくはKであるとき、X25はLではなく、さらに、ただしX24がSであるとき、又はX25がPであるとき、X22はTではなく、さらに、ただしX22がD又はRであるとき、X24はSではなく、さらに、ただしX22がG又はTであるとき、X25はGではなく、さらに、ただしX25がPであるとき、X20はGではなく、さらに、ただしX26がTであるとき、X25はAではないか、又はX23はTであり、さらに、ただしX22がAであるとき、X20はYではなく、さらに、ただしX23がDであるとき、X20はRではなく、さらに、ただしX24がLであるとき、X21はLではなく、さらに、ただしX23がHであるとき、X21はTではなく、さらに、ただしX22がNであるとき、X21はNではなく、さらに、ただしX26がHであるとき、X23はGではなく、さらに、X23がIであるとき、さらなるX22はRではなく、さらに、ただしX20がPであるとき、X25はQではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  7. 22がRである、請求項6に記載のAAVキャプシド。
  8. 前記挿入配列が、AFGGIAD(配列番号37)、ISREFYK(配列番号38)、GTDMRQT(配列番号39)、HLTSNQL(配列番号40)、PSSNNPH(配列番号41)、NARSTGM(配列番号42)、SNRTLSI(配列番号43)、SQSIQKD(配列番号44)、REDHNLY(配列番号45)及びYQNDSGK(配列番号46)から選択される、請求項6~7のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  9. 式V
    27-X28-X29-X30-X31-X32-X33(V)(配列番号6)
    (式中、
    27は、I、G、L、T、V、D、S及びNから選択されるアミノ酸であり、
    28は、D、A、L、I、H、Y、F及びNから選択されるアミノ酸であり、
    29は、S、T、M、E、V、L、I及びNから選択されるアミノ酸であり、
    30は、P、G、L、I、V、E及びDから選択されるアミノ酸であり、
    31は、T、E、S、G、I、M、Q及びNから選択されるアミノ酸であり、
    32は、P、S、M、H、I、V、E及びDから選択されるアミノ酸であり、かつ
    33は、G、L、K、H、T及びDから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX32がSであるとき、X27はSではなく、さらに、ただしX29がI又はSであるとき、X27はTではなく、さらに、ただしX29がSであるとき、X27はVではなく、さらに、ただしX31がNであるとき、X27はLではなく、さらに、ただしX32がPであるとき、X28はNではなく、さらに、ただしX30がPであるとき、X29はVではなく、さらに、ただしX30がVであるとき、X29はNではなく、さらに、ただしX31がQであるとき、X30はGではなく、さらに、ただしX32がPであるとき、X29はSではなく、さらに、ただしX32がS又はVであるとき、X31はTではなく、さらに、ただしX33がK又はLであるとき、X32はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  10. 27がI又はLである、請求項9に記載のAAVキャプシド。
  11. 前記挿入配列が、IDVDTPT(配列番号47)、GASGEDL(配列番号48)、LDNLSVT(配列番号49)、TLMEGMK(配列番号50)、VNEIIEK(配列番号51)、(配列番号52)、DHEVTDH(配列番号53)、SYIPGHK(配列番号54)、NIEDNMG(配列番号55)及びIFTLQSG(配列番号56)から選択される、請求項9~10のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  12. 式VI
    34-X35-X36-X37-X38-X39-X40(VI)(配列番号7)
    (式中、
    34は、T、K、N、A、V及びLから選択されるアミノ酸であり、
    35は、T、S、A、L、P及びNから選択されるアミノ酸であり、
    36は、T、S、I、A、N及びPから選択されるアミノ酸であり、
    37は、S、T、D、E、N、V、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
    38は、S、T、K、R、P、V、L、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
    39は、N、T、S、K、D、E及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
    40は、S、T、K、N、Q、D、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX34がA若しくはNであるとき、又はX35がNであるとき、X40はSではでなく、さらに、ただしX34がT又はLであるとき、X39はSではでなく、さらに、ただしX35がAであるとき、又はX36がSであるとき、X40はNではなく、さらに、ただしX39がTであるとき、又はX40がLであるとき、X36はSではなく、さらに、ただしX39がGであるとき、又はX40がD若しくはKであるとき、X35はSではなく、さらに、ただしX34がVであるとき、又はX40がKであるとき、X38はSではでなく、さらに、ただしX36がPであるとき、又はX37がLであるとき、X35はPではでなく、さらに、ただしX34がLではないとき、又はX36がAであるとき、X39はTではなく、さらに、ただしX36がA又はNであるとき、X37はSではなく、さらに、ただしX34がT又はKであるとき、X37はVではなく、さらに、ただしX34がKであるとき、又はX39がKであるとき、X35はTではなく、さらに、ただしX35がAであるとき、又はX40がQであるとき、X34はVではなく、さらに、ただしX36がPであるとき、X34はLではなく、さらに、ただしX38がPであるとき、X34はAではなく、さらに、ただしX36がTであるとき、X35はNではなく、さらに、ただしX39がNであるとき、X37はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  13. 41がLであり、X43がTであり、X47がVである、請求項34に記載のAAVキャプシド。
  14. 前記挿入配列が、TTISSTS(配列番号57)、KSSDKDS(配列番号58)、NSNVPKN(配列番号59)、AAAEVNK(配列番号60)、VLTTLSK(配列番号61)、VTTNREL(配列番号62)、NPTVANT(配列番号63)、TLNILNQ(配列番号64)、NNPLTGD(配列番号65)及びLSTSGNE(配列番号66)から選択される、請求項12~13のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  15. 式VII
    41-X42-X43-X44-X45-X46-X47(VII)(配列番号8)
    (式中、
    41は、Q、G、A、S、C、E、P及びLから選択されるアミノ酸であり、
    42は、D、P、H、S、G、V、L及びNから選択されるアミノ酸であり、
    43は、N、E、Q、S、T、V、G及びDから選択されるアミノ酸であり、
    44は、G、T、S、M、Y及びEから選択されるアミノ酸であり、
    45は、P、F、T、K、E、M、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
    46は、V、E、D、M、K、S及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
    47は、R、K、N、A、T、V及びWから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX46がSであるとき、X41はGではなく、さらに、ただしX46がY又はSであるとき、X41はSではなく、さらに、ただしX45がAであるとき、X41はAではなく、さらに、ただしX43がNであるとき、X41はPではなく、さらに、ただしX46がSであるとき、X42はPではなく、さらに、ただしX46がDであるとき、X42はSではなく、さらに、ただしX47がKであるとき、X42はHではなく、さらに、ただしX44がGであるとき、X43はSではなく、さらに、ただしX45がPであるとき、X43はGではなく、さらに、ただしX47がTであるとき、X44はTではなく、さらに、ただしX46がVであるとき、X44はSではなく、さらに、ただしX47がVであるとき、X45はGではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  16. 41がLであり、X43がTであり、X47がVである、請求項13に記載のAAVキャプシド。
  17. 前記挿入配列が、QVDGPVR(配列番号67)、GDNGFYK(配列番号68)、APVTGEN(配列番号69)、SNDMTEK(配列番号70)、CNEEMKA(配列番号71)、ENQSAST(配列番号72)、PHSEGDN(配列番号73)、LSTETMV(配列番号74)、AGDYKEW(配列番号75)及びALGEEST(配列番号76)から選択される、請求項15~16のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  18. 式VIII
    48-X49-X50-X51-X52-X53-X54(VIII)(配列番号9)
    (式中、
    48は、E、S、G、A、N及びPから選択されるアミノ酸であり、
    49は、D、S、K、N、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
    50は、N、S、T、G、V、A及びRから選択されるアミノ酸であり、
    51は、L、T、G、N、D、R及びAから選択されるアミノ酸であり、
    52は、S、A、P、E、I、T及びMから選択されるアミノ酸であり、
    53は、Y、F、T、N、G、E、P及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
    54は、V、I、D、A、Y、N、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX49がL又はSであるとき、X52はSではなく、さらに、ただしX49がKであるとき、X48はSではなく、さらに、ただしX52がTであるとき、又はX53がPであるとき、X48はSではなく、さらに、ただしX53がNであるとき、X48はPではなく、さらに、ただしX53がTであるとき、X48はGではなく、さらに、ただしX52がM又はX51がNであるとき、X49はSではなく、さらに、ただしX53がTであるとき、X49はNではなく、さらに、ただしX51がLであるとき、X50はGではなく、さらに、ただしX54がVであるとき、X49はNではなく、さらに、ただしX54がAであるとき、X53はNではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  19. 48がE又はSである、請求項18に記載のAAVキャプシド。
  20. 49がDである、請求項18に記載のAAVキャプシド。
  21. 前記挿入配列が、EDNLSYV(配列番号77)、SDSTAFI(配列番号78)、SSNGPTD(配列番号79)、EKTNEND(配列番号80)、SNTDSGT(配列番号81)、GIGTSEA(配列番号82)、AIVAAGY(配列番号83)、NLANIPN(配列番号84)、PLRTTQE(配列番号85)及びSDRRMNT(配列番号86)から選択される、請求項18~20のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  22. 式IX
    55-X56-X57-X58-X59-X60-X61(IX)(配列番号10)
    (式中、
    55は、N、E、M、G、S、P、D、C及びVから選択されるアミノ酸であり、
    56は、Q、L、A、I、G、R、T、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
    57は、K、N、V、L、G、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
    58は、P、T、G、M、S及びEから選択されるアミノ酸であり、
    59は、D、S、A、P、R、I、M、Q及びLから選択されるアミノ酸であり、
    60は、A、M、E、P、T、V、L及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
    61は、K、P、T、M、H、N及びYから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX56がG若しくはLであるとき、又はX57がNであるとき、X55はVではなく、さらに、ただしX57がKであるとき、又はX58がPであるとき、X55はPではなく、さらに、ただしX55がS若しくはEであるとき、又はX60がAであるとき、X58はSではなく、さらに、ただしX59がRであるとき、又はX61がPであるとき、X57はLではなく、さらに、ただしX59がLであるとき又はX61がPであるとき、X57はGではなく、さらに、ただしX57がA又はGであるとき、X61はTではなく、さらに、ただしX56がRであるとき、又はX61がMであるとき、X59はPではなく、さらに、ただしX57がAであるとき、又はX61がKであるとき、X59はSではなく、さらに、ただしX56がVであるとき、X55はDではなく、さらに、ただしX57がVであるとき、X55はNではなく、さらに、ただしX56がTであるとき、X58はTではなく、さらに、ただしX61がHであるとき、X57はEではなく、さらに、ただしX60がPではないとき、X56はQではなく、さらに、ただしX61がPでないとき、X58はGではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  23. 59がSである、請求項22に記載のAAVキャプシド。
  24. 前記挿入配列が、NSEPDAN(配列番号87)、ELGTAEM(配列番号88)、STLEMPH(配列番号89)、VQVGSMT(配列番号90)、PTNMPPT(配列番号91)、DAVSRVP(配列番号92)、CGKTILT(配列番号93)、MVNELTP(配列番号94)、NIAEQPK(配列番号95)及びGREPSQY(配列番号96)から選択される、請求項22~23のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  25. 式X
    62-X63-X64-X65-X66-X67-X68(X)(配列番号11)
    (式中、
    62は、D、T、K、M、I、A、G及びNから選択されるアミノ酸であり、
    63は、Q、N、T、P、L、I、G及びYから選択されるアミノ酸であり、
    64は、T、S、M、G、A及びFから選択されるアミノ酸であり、
    65は、N、T、H、G及びPから選択されるアミノ酸であり、
    66は、S、D、Q、N及びRから選択されるアミノ酸であり、
    67は、T、G、A、Y、E、D、K及びNから選択されるアミノ酸であり、かつ
    68は、H、A、F、Y、P、N、I及びVから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX62がTであるとき、X64はSではなく、さらに、ただしX66がRであるとき、X65はN又はTではなく、さらに、ただしX62がT又はMであるとき、X63はPではなく、さらに、ただしX65がNであるとき、X62はGではなく、さらに、ただしX67がTであるとき、X65はGではなく、さらに、ただしX67がAであるとき、X63はYではなく、さらに、ただしX68がNであるとき、X64はSではなく、さらに、ただしX66がNであるとき、X64はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  26. 65がNである、請求項25に記載のAAVキャプシド。
  27. 66がSである、請求項25に記載のAAVキャプシド。
  28. 63がQ又はNである、請求項25に記載のAAVキャプシド。
  29. 前記挿入配列が、DQTNSTH(配列番号97)、MQMNSGA(配列番号98)、NTMNSYP(配列番号99)、ILSNQAF(配列番号100)、GYSTSEV(配列番号101)、ANSHDKI(配列番号102)、GPGTSDN(配列番号103)、TGFNNKI(配列番号104)、DIAGRNP(配列番号105)及びKQSPSNY(配列番号106)から選択される、請求項25~28のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  30. 式XI
    69-X70-X71-X72-X73-X74-X75(XI)(配列番号12)
    (式中、
    69は、S、G、M、Q、H、V、I、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
    70は、T、E、N、H、A、L、D及びRから選択されるアミノ酸であり、
    71は、H、M、D、E及びAから選択されるアミノ酸であり、
    72は、D、K、F、G、L、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
    73は、R、D、V、S、T、G、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
    74は、D、M、S、R、T及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
    75は、F、S、T、L、A、G、H、W及びPから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX74がSであるとき、X71はA又はMではなく、さらに、ただしX74がTであるとき、X72はG又はTではなく、さらに、ただしX73がVであるとき、又はX69がQであるとき、X70はRではなく、さらに、ただしX69がIであるとき、又はX71がMであるとき、X73はRではなく、さらに、ただしX69がSであるとき、又はX72がLであるとき、X71はEではなく、さらに、ただしX70がLであるとき、又はX69がGであるとき、X73はSではなく、さらに、ただしX73がGであるとき、X70はHではなく、さらに、ただしX74がDであるとき、X71はAではなく、さらに、ただしX72がLであるとき、X71はHではなく、さらに、ただしX74がRであるとき、X72はTではなく、さらに、ただしX74がGであるとき、X73はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  31. 71がD又はEである、請求項30に記載のAAVキャプシド。
  32. 72がKである、請求項30に記載のAAVキャプシド。
  33. 前記7アミノ酸挿入が、STHDRDF(配列番号107)、GEMKDMS(配列番号108)、MNDFVSL(配列番号109)、QHDGSML(配列番号110)、HADLRDG(配列番号111)、GLEFTRH(配列番号112)、VDANGTW(配列番号113)、IEEKNGT(配列番号114)、ARDTDDA(配列番号115)及びETDKHGP(配列番号116)から選択される、請求項30~32のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  34. 式XII
    76-X77-X78-X79-X80-X81-X82(XII)(配列番号13)
    (式中、
    76は、S、G、P、V、A及びEから選択されるアミノ酸であり、
    77は、N、G、A、L、V、D及びKから選択されるアミノ酸であり、
    78は、I、N、Q、T、S、E及びGから選択されるアミノ酸であり、
    79は、G、P、F、K、S、Q、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
    80は、K、R、T、S、Y、G、V及びNから選択されるアミノ酸であり、
    81は、H、E、S、T、V及びNから選択されるアミノ酸であり、かつ
    82は、I、N、L、H、K、D、Y及びTから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX78がIであるとき、又はX80がGであるとき、又はX82がTであるとき、X77はLではなく、さらに、ただしX78がGであるとき、又はX79がSであるとき、X76はSではなく、さらに、ただしX77がVであるとき、又はX80がSであるとき、X76はPではなく、さらに、ただしX79がPであるとき、又はX82がIであるとき、X77はAではなく、さらに、ただしX79がGであるとき、又はX81がSであるとき、X78はSではなく、さらに、ただしX79がGであるとき、又はX80がSであるとき、X81はSではなく、さらに、ただしX77がNであるとき、又はX80がTであるとき、X81はNではなく、さらに、ただしX82がLであるとき、X81はTではなく、さらに、ただしX81がVであるとき、X79はNではなく、さらに、ただしX80がRであるとき、X77はGではなく、さらに、ただしX78がTであるとき、X76はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  35. 76がSである、請求項34に記載のAAVキャプシド。
  36. 77がA、L又はVである、請求項34に記載のAAVキャプシド。
  37. 81がNである、請求項34に記載のAAVキャプシド。
  38. 前記挿入配列が、SDIGKTH(配列番号117)、PNEGGHN(配列番号118)、AGNPGVI(配列番号119)、VVGSTVL(配列番号120)、GAITNNY(配列番号121)、SLNNVTN(配列番号122)、EKTSVNT(配列番号123)、SLSQYEK(配列番号124)、GAQFRSD(配列番号125)及びVASKSNH(配列番号126)から選択される、請求項34~37のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  39. 式XIII
    83-X84-X85-X86-X87-X88-X89(XIII)(配列番号14)
    (式中、
    83は、F、I、A、N、E、D、N、Q、K及びTから選択されるアミノ酸であり、
    84は、G、T、I、W、S、D、A及びHから選択されるアミノ酸であり、
    85は、E、D、T、I、N、M及びSから選択されるアミノ酸であり、
    86は、I、N、P、E、D、H、V及びAから選択されるアミノ酸であり、
    87は、T、R、V、H、G、A及びKから選択されるアミノ酸であり、
    88は、P、I、A、Q、E、K、G及びHから選択されるアミノ酸であり、かつ
    89は、G、V、H、E、S、K、A、P及びNから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX85がS又はNであるとき、又はX83がFであるとき、X84はSではなく、さらに、ただしX87がRであるか、又はX84がSであるとき、X85はTではなく、さらに、ただしX88又はX86がPであるとき、X84はHではなく、さらに、ただしX87がRであるとき、X83はAではなく、さらに、ただしX89がPであるとき、X86はAではなく、さらに、ただしX89がSであるとき、X84はTではなく、さらに、ただしX87がGであるとき、X85はSではなく、さらに、ただしX84がAであるとき、又はX87がGであるとき、X85はTではなく、さらに、ただしX84がG又はWであるとき、X83はTではなく、さらに、ただしX84がAであるとき、X83はEではなく、さらに、ただしX88がQであるとき、X86はVではなく、さらに、ただしX89がVであるとき、X88はPではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  40. 85がDである、請求項39に記載のAAVキャプシド。
  41. 86がNである、請求項39に記載のAAVキャプシド。
  42. 前記挿入配列が、FGEITPG(配列番号127)、ITDNRIV(配列番号128)、AITPVAH(配列番号129)、NGIERQE(配列番号130)、EWNNHES(配列番号131)、DSMDGKK(配列番号132)、NDNNAGA(配列番号133)、KDDHKEP(配列番号134)、QADVGAN(配列番号135)及びTHSAVHH(配列番号136)から選択される、請求項39~41のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  43. 式XIV
    90-X91-X92-X93-X94-X95-X96(XIV)(配列番号15)
    (式中、
    90は、E、N、D、T、S、I、N及びKから選択されるアミノ酸であり、
    91は、G、S、Q、I、L、P及びVから選択されるアミノ酸であり、
    92は、K、D、T、S、A及びQから選択されるアミノ酸であり、
    93は、L、P、A、T、S及びNから選択されるアミノ酸であり、
    94は、H、P、I、A、S、T、Q、E及びRから選択されるアミノ酸であり、
    95は、V、A、T、S、G、N、Q及びEから選択されるアミノ酸であり、かつ
    96は、I、T、N、R、H及びYから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX92がTであるとき、又はX93がSであるとき、又はX91がGであるとき、X90はSではなく、さらに、ただしX96がTであるとき、X92はS若しくはAではなく、又はX93はAではなく、さらに、ただしX93がAであるとき、又はX95がQであるとき、X92はAではなく、さらに、ただしX95がGであるとき、X90はNではなく、さらに、ただしX94がAであるとき、X90はTではなく、さらに、ただしX96がNであるとき、X90はDではなく、さらに、ただしX94がSであるとき、X92はSではなく、さらに、ただしX96がIであるとき、X95はSではなく、さらに、ただしX92がQであるとき、X91はVではなく、さらに、ただしX96がHであるとき、X92はTではなく、さらに、ただしX90がI又はTであるとき、X91はSではなく、さらに、ただしX90がDであるとき、又はX93がTであるとき、X94はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  44. 91がG、I、L又はVである、請求項43に記載のAAVキャプシド。
  45. 93がNである、請求項43に記載のAAVキャプシド。
  46. 前記挿入配列が、EGKNEVI(配列番号137)、NSDNHNI(配列番号138)、DQKLPAT(配列番号139)、TITPITN(配列番号140)、ILTASER(配列番号141)、IGTTQTN(配列番号142)、SPATASH(配列番号143)、SVDNRGN(配列番号144)、NVSSRSN(配列番号145)及びKSQATQY(配列番号146)から選択される、請求項43~45のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  47. 式XV
    97-X98-X99-X100-X101-X102-X103(XV)(配列番号16)
    (式中、
    97は、D、G、A、M、I、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
    98は、N、T、I、V、F、P、R及びGから選択されるアミノ酸であり、
    99は、G、E、M、A、I、F、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
    100は、V、I、A、L、K、G、S、E及びDから選択されるアミノ酸であり、
    101は、K、V、I、A、G、Y、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
    102は、E、S、D、N、K、P、A及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
    103は、K、R、A、V、I、G及びLから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX97がTであるとき、又はX101がTであるとき、X102はSではなく、さらに、ただしX100がG若しくはSであるとき、又はX98がNであるとき、X97はNではなく、さらに、ただしX98がRであるとき、又はX99がGであるとき、X97はGではなく、さらに、ただしX101がT若しくはAであるとき、又はX98がGであるとき、X99はSではなく、さらに、ただしX103がAであるとき、X98はRではなく、さらに、ただしX102がPであるとき、X100はGではなく、さらに、ただしX102がAであるとき、X100はSではなく、さらに、ただしX100がLであるとき、X99はAではなく、さらに、ただしX101がAであるとき、又はX98がIであるとき、又はX102がSであるとき、X97はMではなく、さらに、ただしX103がVであるとき、X101はTではなく、さらに、ただしX98がGであるとき、又はX100がAであるとき、X97はIではなく、さらに、ただしX97がA又はTであるとき、X98はTではなく、さらに、ただしX99がGであるとき、X98はPではなく、さらに、ただしX101がEであるとき、又はX98がVであるとき、X100はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  48. 100がG、A、I又はLである、請求項47に記載のAAVキャプシド。
  49. 前記挿入配列が、DNGVKEK(配列番号147)、GTELVSR(配列番号148)、AIMKIDA(配列番号149)、AFAGANV(配列番号150)、MNFAGPI(配列番号151)、GVSSIDK(配列番号152)、IVSEYAG(配列番号153)、NPIAESR(配列番号154)、NREDTKL(配列番号155)及びTGVIEGL(配列番号156)から選択される、請求項47~48のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  50. 式XVI
    104-X105-X106-X107-X108-X109-X110(XVI)(配列番号17)
    (式中、
    104は、N、Q、K、M、T、L、I、V及びGから選択されるアミノ酸であり、
    105は、G、E、S、T、A、Q及びHから選択されるアミノ酸であり、
    106は、S、T、N、K、R、I及びLから選択されるアミノ酸であり、
    107は、T、S、A、N、E、R及びGから選択されるアミノ酸であり、
    108は、D、R、K、T、S、P、A及びVから選択されるアミノ酸であり、
    109は、H、T、S、F、G、N、P及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
    110は、D、S、T、I、A、L、F及びYから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX105がAであるとき、又はX106がSであるとき、X104はVではなく、さらに、ただしX108がD又はPであるとき、X104はNではなく、さらに、ただしX105がA又はSであるとき、X104はLではなく、さらに、ただしX104がM又はVであるとき、X105はEではなく、さらに、ただしX104がQであるとき、又はX110がAであるとき、X105はSではなく、さらに、ただしX107がAであるとき、又はX110がAであるとき、X105はTではなく、さらに、ただしX108がSであるとき、又はX109がPであるとき、X105はHではなく、さらに、ただしX104がGであるとき、又はX105がSであるとき、X106はSではなく、さらに、ただしX104がLであるとき、又はX109がVであるとき、X106はTではなく、さらに、ただしX104がLであるとき、又はX105がAであるとき、X106はRではなく、さらに、ただしX109がFであるとき、又はX110がTであるとき、X108はAではなく、さらに、ただしX109がGであるとき、又はX110がLであるとき、X108はVではなく、さらに、ただしX105がG又はSであるとき、X110はLではなく、さらに、ただしX105がSであるとき、又はX108がSであるとき、X110はSではなく、さらに、ただしX106がNであるとき、又はX109がHであるとき、X110はTではなく、さらに、ただしX108がPであるとき、X104はTではなく、さらに、ただしX108がTであるとき、X105はQではなく、さらに、ただしX109がSであるとき、X107はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  51. 104がGであり、X105がSである、請求項50に記載のAAVキャプシド。
  52. 105がSである、請求項50に記載のAAVキャプシド。
  53. 109がSである、請求項50に記載のAAVキャプシド。
  54. 前記挿入配列が、IGNTDHD(配列番号157)、LEISTTS(配列番号158)、VSLAPSI(配列番号159)、GSKSTFF(配列番号160)、NASNASA(配列番号161)、QQNNSSL(配列番号162)、MHTERGT(配列番号163)、KSRSVND(配列番号164)、GSLGKPT(配列番号165)及びTTNRTVY(配列番号166)から選択される、請求項50~53のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  55. 式XVII
    111-X112-X113-X114-X115-X116-X117(XVII)(配列番号18)
    (式中、
    111は、N、H、T、S、G、A、I、Y及びFから選択されるアミノ酸であり、
    112は、N、E、G、L、I、P及びSから選択されるアミノ酸であり、
    113は、G、S、T、R及びEから選択されるアミノ酸であり、
    114は、S、E、D、N、V及びLから選択されるアミノ酸であり、
    115は、S、V、I、R、K、H、D、Q及びPから選択されるアミノ酸であり、
    116は、T、S、G、E、D、I及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
    117は、S、Y、P、A、V、L、Q及びMから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX112がE又はIであるとき、X111はYではなく、さらに、ただしX112がPであるとき、又はX113がTであるとき、X111はNではなく、さらに、ただしX112がLであるとき、又はX117がSであるとき、X111はGではなく、さらに、ただしX117がVであるとき、X111はHではなく、さらに、ただしX115がPであるとき、X111はTではなく、さらに、ただしX112がGであるとき、X111はAではなく、さらに、ただしX116がVであるとき、X111はSではなく、さらに、ただしX113がTであるとき、又はX114がNであるとき、X112はNではなく、さらに、ただしX113がGであるとき、又はX116がTであるとき、X112はSではなく、さらに、ただしX114がN又はVであるとき、X113はSではなく、さらに、ただしX115がHであるとき、又はX117がLであるとき、X113はRではなく、さらに、ただしX116がSであるとき、又はX117がLであるとき、X114はSではなく、さらに、ただしX117がSであるとき、X116はSではなく、さらに、ただしX115がSであるとき、X114はLではなく、さらに、ただしX116がTであるとき、X115はRではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  56. 113がTである、請求項55に記載のAAVキャプシド。
  57. 113がGである、請求項55に記載のAAVキャプシド。
  58. 113がSである、請求項55に記載のAAVキャプシド。
  59. 前記挿入配列が、HNGVSIL(配列番号167)、NESSVTS(配列番号168)、TGTEIGY(配列番号169)、SLSDREY(配列番号170)、GPGEHSP(配列番号171)、TSTSDIA(配列番号172)、ASRDSDV(配列番号173)、YNSLQGQ(配列番号174)、FIENKVA(配列番号175)及びIGTLPTM(配列番号176)から選択される、請求項55~58のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  60. 式XVIII
    118-X119-X120-X121-X122-X123-X124(XVIII)(配列番号19)
    (式中、
    118は、H、E、N、S、T及びVから選択されるアミノ酸であり、
    119は、G、T、D、S及びVから選択されるアミノ酸であり、
    120は、S、P、A、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
    121は、N、D、K、S、G、A、I及びPから選択されるアミノ酸であり、
    122は、A、I、V、L、H、N、S及びTから選択されるアミノ酸であり、
    123は、R、D、A、I、H、T、Q、F及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
    124は、D、R、K、G、S、F、V、P及びYから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX120がSであるとき、又はX122がAであるとき、又はX118がTであるとき、X119はSではなく、さらに、ただしX118がSであるとき、又はX120がSであるとき、X119はVではなく、さらに、ただしX122がSであるとき、又はX119がD若しくはGであるとき、X121はSではなく、さらに、ただしX123がRであるとき、X120はDではなく、さらに、ただしX118がV又はNであるとき、X119はTではなく、さらに、ただしX121がAであるとき、又はX123がRであるとき、X120はPではなく、さらに、ただしX122がNであるとき、X121はIではなく、さらに、ただしX123がPであるとき、X118はTではなく、さらに、ただしX119がG又はDであるとき、X118はVではなく、さらに、ただしX124がPであるとき、X119はDではなく、さらに、ただしX120がNであるとき、X118はHではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  61. 118がNであり、X119がDである、請求項60に記載のAAVキャプシド。
  62. 118がEであり、X119がTである、請求項60に記載のAAVキャプシド。
  63. 119がSである、請求項60に記載のAAVキャプシド。
  64. 前記挿入配列が、HGSDIRD(配列番号177)、ETPNHDG(配列番号178)、NDSGAAS(配列番号179)、ETASVHF(配列番号180)、NDNANTK(配列番号181)、SSNALQV(配列番号182)、SGANHFS(配列番号183)、TGSPNIP(配列番号184)、VSNISRY(配列番号185)及びNVDKTPR(配列番号186)から選択される、請求項60~63のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  65. 式XIX
    125-X126-X127-X128-X129-X130-X131(XIX)(配列番号20)
    (式中、
    125は、P、G、K、E、T及びAから選択されるアミノ酸であり、
    126は、R、T、G、N、P及びVから選択されるアミノ酸であり、
    127は、D、Q、E、N、V、I、A及びPから選択されるアミノ酸であり、
    128は、L、I、V、N、D、Q、K及びSから選択されるアミノ酸であり、
    129は、N、D、E、G、S、T及びIから選択されるアミノ酸であり、
    130は、D、N、Q、F、T、G、L及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
    131は、P、M、I、G、T、H及びKから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX127がIであるとき、又はX126がVであるとき、X125はPではなく、さらに、ただしX125がE又はGであるとき、X126はPではなく、さらに、ただしX126がRであるとき、又はX130がTであるとき、X129はSではなく、さらに、ただしX131がTであるとき、又はX126がPであるとき、X128はSではなく、さらに、ただしX125がGであるとき、又はX127がPであるとき、X126はGではなく、さらに、ただしX128がLであるとき、X127はAではなく、X126がTであるとき、X125はKではなく、さらに、ただしX127がNであるとき、X125はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  66. 125がPである、請求項65に記載のAAVキャプシド。
  67. 128がQである、請求項65に記載のAAVキャプシド。
  68. 前記挿入配列が、PRDLNDP(配列番号187)、GTQNDVM(配列番号188)、KGVDGDI(配列番号189)、ENPSSNG(配列番号190)、KGDVTFT(配列番号191)、PPNQDQH(配列番号192)、TPANELK(配列番号193)、GNEQITG(配列番号194)、EVIKETG(配列番号195)及びATVINGT(配列番号196)から選択される、請求項65~67のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  69. 式XX
    132-X133-X134-X135-X136-X137-X138(XX)(配列番号21)
    (式中、
    132は、P、Y、N、S、T及びAから選択されるアミノ酸であり、
    133は、H、E、S、T、N、G及びAから選択されるアミノ酸であり、
    134は、N、R、D、S、F、L及びYから選択されるアミノ酸であり、
    135は、L、A、D、E、P、Q、K及びSから選択されるアミノ酸であり、
    136は、L、D、Q、N、R、Y及びTから選択されるアミノ酸であり、
    137は、N、Q、T、S、L及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
    138は、N、S、T、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX137がSであるとき、X135はSではなく、さらに、ただしX136がTであるとき、又はX132がSであるとき、X133はTではなく、さらに、ただしX133がEであるとき、又はX134がRであるとき、X132はNではなく、さらに、ただしX137がTであるとき、又はX132がSであるとき、X133はHではなく、さらに、ただしX134がNであるとき、又はX135がAであるとき、X133はAではなく、さらに、ただしX135がAであるとき、又はX136がRであるとき、X134はSではなく、さらに、ただしX137がLであるとき、又はX132がAであるとき、X134はLではなく、さらに、ただしX132がPであるとき、又はX136がTであるとき、X133はSではなく、さらに、ただしX136がNであるとき、X132はYではなく、さらに、ただしX134がFであるとき、X132はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  70. 136がNである、請求項69に記載のAAVキャプシド。
  71. 前記挿入配列が、THNDLLN(配列番号197)、PERAQVS(配列番号198)、YESLTQN(配列番号199)、SERPDTL(配列番号200)、TNDANTL(配列番号201)、SSNEYST(配列番号202)、NTFSRNN(配列番号203)、YNLQLNS(配列番号204)、AGYPNSA(配列番号205)及びNADKNNL(配列番号206)から選択される、請求項69~70のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  72. 式XXI
    139-X140-X141-X142-X143-X144-X145(XXI)(配列番号22)
    (式中、
    139は、H、N、S、R、L、V及びAから選択されるアミノ酸であり、
    140は、H、E、D、N、K、S、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
    141は、N、A、L、V、E、D及びPから選択されるアミノ酸であり、
    142は、D、S、G、K、L及びMから選択されるアミノ酸であり、
    143は、N、E、Q、R、S及びMから選択されるアミノ酸であり、
    144は、P、T、S、H、Y、I及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
    145は、E、D、P、G、V、L及びAから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX142がS若しくはDであるとき、又はX144がTであるとき、又はX145がEであるとき、X143はRではなく、さらに、ただしX143がSであるとき、又はX139がAであるとき、X142はSではなく、さらに、ただしX144がSであるとき、又はX139がS若しくはRであるとき、X141はAではなく、さらに、ただしX140がAであり、X139がRであるとき、X143はNではなく、さらに、ただしX140がNであるとき、又はX143がEであるとき、さらなるX142はGではなく、さらに、ただしX139がH又はLであるとき、X140はHではなく、さらに、ただしX144がHであるとき、X141はLではなく、さらに、ただしX145がAであるとき、X141はPではなく、さらに、ただしX142がKであるとき、X140はSであり、さらに、ただしX141がVであるとき、X139はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  73. 139がVである、請求項72に記載のAAVキャプシド。
  74. 140がEである、請求項72に記載のAAVキャプシド。
  75. 141又はX142がDである、請求項72に記載のAAVキャプシド。
  76. 前記挿入配列が、NHNDSVE(配列番号207)、LEASNTA(配列番号208)、VDNDNPL(配列番号209)、VELGSSP(配列番号210)、VNEKESV(配列番号211)、SAVDMSA(配列番号212)、RLDLQHD(配列番号213)、HEDKSVA(配列番号214)、RSPGQIG(配列番号215)及びAKEMRYA(配列番号216)から選択される、請求項72~75のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  77. 式XXII
    145-X146-X147-X148-X149-X150-X151(XXII)(配列番号23)
    (式中、
    146は、M、N、Q、T、S、Y及びIから選択されるアミノ酸であり、
    147は、V、G、I、D、Q、T及びSから選択されるアミノ酸であり、
    148は、N、A、L、M、T、S及びPから選択されるアミノ酸であり、
    149は、V、A、S、K、R、Q、N及びGから選択されるアミノ酸であり、
    150は、N、G、V、L、I、S及びKから選択されるアミノ酸であり、
    151は、F、S、T、M、N、P、L、G及びVから選択されるアミノ酸であり、かつ
    152は、K、S、T、P、A、M、N、E及びYから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX147がTであるとき、又はX148がLであるとき、又はX150がLであるとき、X146はTではなく、さらに、ただしX148がNであるとき、又はX150がIであるとき、X146はIではなく、さらに、ただしX147がVであるとき、又はX151がPであるとき、X146はNではなく、さらに、ただしX148がS、L若しくはNであるとき、又はX150がVであるとき、X146はSではなく、さらに、ただしX148がAであるとき、又はX149がSであるとき、又はX150がVであるとき、X147はSではなく、さらに、ただしX146がSであるとき、又はX152がAであるとき、X147はTではなく、さらに、ただしX150がIであるとき、又はX151がTであるとき、X147はVではなく、さらに、ただしX147がD若しくはSであるとき、又はX151がGであるとき、X148はSではなく、さらに、ただしX148がTであるとき、又はX151がSであるとき、X150はSではなく、さらに、ただしX147がIであるとき、又はX148がTであるとき、X150はNではなく、さらに、ただしX150がKであるとき、又はX152がSであるとき、X146はYではなく、さらに、ただしX146がSであるとき、又はX151がNであるとき、X150はLではなく、さらに、ただしX147がSであるとき、又はX152がTであるとき、X150はGではなく、さらに、ただしX149がGであるとき、又はX150がGであるとき、X147はDではなく、さらに、ただしX146がTであるとき、又はX152がPであるとき、X149はRではなく、さらに、ただしX147がGであるとき、又はX148がPであるとき、又はX151がVであるとき、X152はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  78. 148がNである、請求項77に記載のAAVキャプシド。
  79. 前記挿入配列が、MVNVNVK(配列番号217)、NTLASFS(配列番号218)、IGAKGSP(配列番号219)、NITSVTA(配列番号220)、ITMRSMM(配列番号221)、MDNQSNN(配列番号222)、YQSGLLE(配列番号223)、TGANIGY(配列番号224)、QDNSKLS(配列番号225)及びSSPAKPT(配列番号226)から選択される、請求項77~78のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  80. 式XXIII
    153-X154-X155-X156-X157-X158-X159(XXIII)(配列番号24)
    (式中、
    153は、Q、P、W、M、S、R、D、V及びIから選択されるアミノ酸であり、
    154は、E、D、W、L、P、H、Y、G及びSから選択されるアミノ酸であり、
    155は、N、G、H、F及びDから選択されるアミノ酸であり、
    156は、D、E、P、H、R、T、N及びGから選択されるアミノ酸であり、
    157は、L、H、Q、G、P、Y、T、S及びRから選択されるアミノ酸であり、
    158は、V、T、S、P、H、N及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
    159は、S、T、H、A、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX154がLであるとき、又はX159がLであるとき、又はX158がN若しくはVであるとき、X155はNではなく、さらに、ただしX156がGであるとき、又はX158がPであるとき、又はX159がAであるとき、又はX154がLであるとき、X155はGではなく、さらに、ただしX158がSであるとき、X155はDではなく、さらに、ただしX154がSであるとき、又はX159がSであるとき、X155はHではなく、さらに、ただしX159がAであるとき、又はX154がGであるとき、X157はSではなく、さらに、ただしX154がLであるとき、又はX153がMであるとき、X158はGではなく、さらに、ただしX154がP又はSであるとき、X153はSではなく、さらに、ただしX157がRであるとき、X154はSではなく、さらに、ただしX156がNであるとき、X153はPではなく、さらに、ただしX153及びX154は両方ともがDではなく、さらに、ただしX154がYであるとき、X153はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  81. 154がEである、請求項80に記載のAAVキャプシド。
  82. 159がEである、請求項80に記載のAAVキャプシド。
  83. 159がS又はTである、請求項80に記載のAAVキャプシド。
  84. 前記挿入配列が、QEGNLVS(配列番号227)、PDNTTTS(配列番号228)、WSGTLVH(配列番号229)、MLHGHHL(配列番号230)、VWHDQSA(配列番号231)、IPFPGPE(配列番号232)、SHHHPTT(配列番号233)、RYDERNA(配列番号234)、IGNRYPT(配列番号235)及びDEDRSGE(配列番号236)から選択される、請求項80~83のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  85. 式XXIV
    160-X161-T-T-K(XXIV)(配列番号25)
    (式中、
    160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、かつ
    161は、N及びHから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  86. 前記挿入配列が式XXIVa
    160-X161-T-T-K-X162 XXIVa(配列番号26)
    (式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、X161は、N及びHから選択されるアミノ酸であり、X162は、P、L、M、N、R、S及びDから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、請求項46に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  87. 前記挿入配列が式XXIVb
    160-X161-T-T-K-X162-X163 XXIVb(配列番号27)
    (式中、X160は、L、I、A、S、T及びEから選択されるアミノ酸であり、X161は、N及びHから選択されるアミノ酸であり、X162は、M、P、N、R、S及びDから選択されるアミノ酸であり、X163は、P、I、Y、F、Q、E、S及びLから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、請求項46に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  88. 160がLであり、X161がNである、請求項46~48のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  89. 160がLであり、X161がNであり、X162がS又はPである、請求項46~48のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  90. 前記挿入配列が、ANTTKDL(配列番号237)、INTTKMY(配列番号238)、TNTTKNF(配列番号239)、ENTTKRE(配列番号240)、LNTTKPI(配列番号241)、SHTTKPQ(配列番号242)及びGNTTKSS(配列番号243)から選択される、請求項46~48のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  91. 式XXV
    E-N-H-X164-X165-X166-X167(XXV)(配列番号28)
    (式中、
    164は、I、L、A、G、S、T、K及びRから選択されるアミノ酸であり、
    165は、K、R、I、L、A及びGから選択されるアミノ酸であり、
    166は、T、N、Q及びSから選択されるアミノ酸であり、かつ
    167は、I、L、A、G、E、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  92. 前記挿入配列が、式XXV(式中、X164がI、L、A、G、S、T及びRから選択されるアミノ酸であり、X165は、K、R及びGから選択されるアミノ酸であり、X166は、T、N及びSから選択されるアミノ酸であり、X167は、I、A、E、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、請求項50に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  93. 前記挿入配列が、式XXV(式中、X164はI、T及びRから選択されるアミノ酸であり、X165は、K及びRから選択されるアミノ酸であり、X166は、T、N及びSから選択されるアミノ酸であり、X167は、I、D、S及びTから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、請求項51に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  94. 前記挿入配列が、ENHIKTI(配列番号244)、ENHTRNS(配列番号245)、ENHTKND(配列番号246)及びENHRGST(配列番号247)から選択される、請求項50~52のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  95. 式XXVI
    168-S-R-E-X169-X170-X171(XXVI)(配列番号29)
    (式中、
    168は、D、H、I、K、M及びNから選択されるアミノ酸であり、
    169は、F、S、W、A、L及びRから選択されるアミノ酸であり、
    170は、K、N、S、Y、L、T、E及びDから選択されるアミノ酸であり、かつ
    171は、I、K、V、Y、A、T及びSから選択されるアミノ酸である)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  96. 前記挿入配列が、式XXVI(式中、X168は、D、I及びKから選択されるアミノ酸であり、X169は、F、S、W、A及びLから選択されるアミノ酸であり、X170は、K、N、Y、L、T、E及びDから選択されるアミノ酸であり、X171は、I、K、Y、A及びTから選択されるアミノ酸である)の配列を含む、請求項54に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  97. 前記挿入配列が、DSRESNK(配列番号248)、HSREFSV(配列番号249)、ISREFYK(配列番号38)、ISRESLY(配列番号250)、ISREWTA(配列番号251)、KSREAEY(配列番号252)、KSRELDT(配列番号253)及びNSRESEA(配列番号254)から選択される、請求項95~96のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  98. 式XXVII
    172-N-X173-X174-X175-X176-X177(XXVII)(配列番号30)
    (式中、
    172は、G、T、D、L及びEから選択されるアミノ酸であり、
    173は、T、S、M、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
    174は、V、T及びIから選択されるアミノ酸であり、
    175は、R及びKから選択されるアミノ酸であり、
    176は、D、Q、N、S及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
    177は、I、V、Y、L、T及びSから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX174がTであるか、又はX173がNであるとき、X172はTではなく、さらに、ただしX176がPであるとき、又はX171がLであるとき、X175はRではなく、さらに、ただしX173がMであるとき、X171はEではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  99. 172がGである、請求項98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  100. 173がTである、請求項98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  101. 174がNである、請求項98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  102. 176がSである、請求項98に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  103. 前記挿入配列が、GNTTRDY(配列番号255)、GNMVKQV(配列番号256)、TNSVKNL(配列番号257)、GNNVKSI(配列番号258)、DNSTRSV(配列番号259)、LNTTKPI(配列番号241)、GNTTKSS(配列番号243)、ENNIRSI(配列番号260)、DNSIRNT(配列番号261)及びENHTRNS(配列番号245)から選択される、請求項98~102のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  104. 式XXVIII
    178-N-X179-X180-X181-X182-X183(XXVIII)(配列番号31)
    (式中、
    178は、N、Q、A、S、G及びEから選択されるアミノ酸であり、
    179は、R、V、S、N及びTから選択されるアミノ酸であり、
    180は、R、I、T及びVから選択されるアミノ酸であり、
    181は、M、P、R及びKから選択されるアミノ酸であり、
    182は、D、L、N、R、A及びPから選択されるアミノ酸であり、かつ
    183は、D、T、I、M、L、N及びVから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX181がKであるとき、又はX179がRであるとき、X178はSではなく、さらに、ただしX180がIであるとき、又はX182がLであるとき、又はX183がTであるとき、X181はRではなく、さらに、ただしX182がAであるとき、X180はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  105. 178がNであり、X183がLである、請求項104に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  106. 179がTであり、X183がLである、請求項104に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  107. 179がTであり、X182がNであり、X183がLである、請求項104に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  108. 前記挿入配列が、NNRRPDD(配列番号262)、QNVIKPT(配列番号263)、QNSTKLI(配列番号264)、ANNTRNM(配列番号265)、SNTTRNL(配列番号266)、ENSVRNN(配列番号267)、NNSTKLL(配列番号268)、GNSVRAN(配列番号269)、SNSTRPL(配列番号270)及びGNSTMRV(配列番号271)から選択される、請求項104~107のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  109. 式XXIX
    184-X185-X186-X187-X188-X189-X190(XXIX)(配列番号32)
    (式中、
    184は、G、T、M、S、A及びYから選択されるアミノ酸であり、
    185は、K、V、N及びDから選択されるアミノ酸であり、
    186は、S、K、V、R、T及びHから選択されるアミノ酸であり、
    187は、M、G、V、I、T及びKから選択されるアミノ酸であり、
    188は、K、L、R、S及びGから選択されるアミノ酸であり、
    189は、N、S、D、I及びLから選択されるアミノ酸であり、かつ
    190は、F、M、T、Y、N、G、V及びQから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX184がM若しくはAであるとき、又はX186がHであるとき、X185はNではなく、さらに、ただしX184がTであるとき、X185はVではなく、さらに、ただしX184がYであるとき、X185はDではなく、さらに、ただしX190がVであるとき、X186はSではなく、さらに、ただしX186及びX190は両方ともがTではなく、さらに、ただしX188がSであるとき、X186はRではなく、さらに、ただしX188がRであるとき、X187はVではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  110. 185がNである、請求項109に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  111. 186がSである、請求項109に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  112. 189がNである、請求項109に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  113. 前記挿入配列が、GNSTKIG(配列番号272)、TNTTKNF(配列番号239)、MKSGLSM(配列番号273)、SNKMGNT(配列番号274)、SNSVKDY(配列番号275)、AVHKSDF(配列番号276)、SNSIRNN(配列番号277)、TDRMGLT(配列番号278)、SNVIKNV(配列番号279)及びYNSTRNQ(配列番号280)から選択される、請求項109~1121のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  114. 式XXX
    191-X192-X193-X194-X195-X196-X197(XXX)(配列番号33)
    (式中、
    191は、G、D、N、T、L、S、I、Q及びFから選択されるアミノ酸であり、
    192は、G、S、V、N及びRから選択されるアミノ酸であり、
    193は、E、V、R、T、S、N及びHから選択されるアミノ酸であり、
    194は、I、D、L、N、S、V、R及びTから選択されるアミノ酸であり、
    195は、L、P、R、I、K及びVから選択されるアミノ酸であり、
    196は、R、P、N、A、T、S、V、M及びKから選択されるアミノ酸であり、かつ
    197は、D、T、L、N、E、I及びGから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX192がGであるとき、又はX193がNであるとき、X191はSではなく、さらに、ただしX191がL又はTであるとき、X192はVではなく、さらに、ただしX193がSであるとき、又はX196がAであるとき、X192はRではなく、さらに、ただしX191がQであるとき、又はX195がLであるとき、X192はGではなく、さらに、ただしX195がL又はRであるとき、X192はSではなく、さらに、ただしX191がTであるとき、又はX194がT若しくはVであるとき、X193はTではなく、さらに、ただしX193がNであるとき、又はX194がTであるとき、又はX197がGであるとき、X192はNではなく、さらに、ただしX191がL又はNであるとき、X193はSではなく、さらに、ただしX191がS又はFであるとき、X194はNではなく、さらに、ただしX191がLであるとき、又はX193がVであるとき、X195はPではなく、さらに、ただしX193がSであるとき、又はX195がIであるとき、X197はTではなく、さらに、ただしX192がVであるとき、又はX193がRであるとき、X197はEではなく、さらに、ただしX195がVであるとき、X194はSではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  115. 192がNである、請求項114に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  116. 195がRである、請求項114に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  117. 前記挿入配列が、GNEVRRD(配列番号281)、DNVIRPT(配列番号282)、NVRDLNL(配列番号283)、TSRLPAL(配列番号284)、LNTNRTN(配列番号285)、SRTSISE(配列番号286)、SNSVRND(配列番号287)、IGNRPVI(配列番号288)、QNTIKMT(配列番号289)及びFSHTVKG(配列番号290)から選択される、請求項114~116のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  118. 式XXXI
    198-X199-X200-X201-X202-X203-X204(XXXI)(配列番号34)
    (式中、
    198は、R、E、M、S、N、L、T及びGから選択されるアミノ酸であり、
    199は、N、S及びRから選択されるアミノ酸であり、
    200は、D、S、N及びAから選択されるアミノ酸であり、
    201は、M、S、K、V及びTから選択されるアミノ酸であり、
    202は、D、R、A及びKから選択されるアミノ酸であり、
    203は、P、Y、Q、R、M、A及びGから選択されるアミノ酸であり、かつ
    204は、F、T、L、Y、I及びSから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX201がSであるとき、X199はSではなく、さらに、ただしX200がSであるとき、X198はSではなく、さらに、ただしX198がT又はGであるとき、X200はNではなく、さらに、ただしX204がTであるとき、X198はNではなく、さらに、ただしX203がQであるとき、X202はRではなく、さらに、ただしX200がDであるとき、X198はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  119. 199がNである、請求項118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  120. 200がNである、請求項118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  121. 201がTである、請求項118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  122. 202がRである、請求項118に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  123. 前記挿入配列が、RRDMDPT(配列番号291)、ENSTRYT(配列番号292)、MNSTRPF(配列番号293)、SNNVKQT(配列番号294)、SNNSRPY(配列番号295)、NNSTARI(配列番号296)、LSNKAML(配列番号297)、TNATRPL(配列番号298)、GNAVRGT(配列番号299)及びGNSTKAS(配列番号300)から選択される、請求項118~122のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  124. 式XXXII
    205-X206-X207-X208-X209-X210-X211(XXXII)(配列番号35)
    (式中、
    205は、E、L、I、V、N、G、S及びFから選択されるアミノ酸であり、
    206は、Q、L、D、T.I.及びSから選択されるアミノ酸であり、
    207は、S、R、G、K及びNから選択されるアミノ酸であり、
    208は、H、D、N、Q、S、E及びTから選択されるアミノ酸であり、
    209は、G、S、R、I、N、A及びQから選択されるアミノ酸であり、
    210は、S、N、R、E、T、M及びQから選択されるアミノ酸であり、かつ
    211は、K、N、V、R、S及びFから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX205がNであるとき、又はX208がTであるとき、又はX210がSであるとき、X206はLではなく、さらに、ただしX205がGであるとき、又はX209がNであるとき、X206はSではなく、さらに、ただしX205がL又はNであるとき、X207はGではなく、さらに、ただしX208がSであるとき、又はX210がTであるとき、X207はSではなく、さらに、ただしX207がRであるとき、又はX209がGであるとき、又はX210がSであるとき、X211はSではなく、さらに、ただしX207がNであるとき、X205はSではなく、さらに、ただしX208がSであるとき、X206はNではなく、さらに、ただしX211がVであるとき、X206はTではなく、さらに、ただしX210がQであるとき、X209はAではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  125. 211がNである、請求項124に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  126. 205がNである、請求項124に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  127. 208がSである、請求項124に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  128. 前記挿入配列が、EQSHGSK(配列番号301)、LLRDSNN(配列番号302)、ILGNSRV(配列番号303)、VDKQREN(配列番号304)、NDNQITR(配列番号305)、GTNSSTS(配列番号306)、LIKENRF(配列番号307)、SSSTAMS(配列番号308)、FQNSQTR(配列番号309)及びNTSQSQK(配列番号310)から選択される、請求項124~127のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  129. 式XXXIII
    212-X213-X214-X215-X216-X217-X218(XXXIII)(配列番号36)
    (式中、
    212は、T、A、S、E、N、L及びFから選択されるアミノ酸であり、
    213は、Q、L、E、N、P及びSから選択されるアミノ酸であり、
    214は、P、V、Y、M、H、E、D及びLから選択されるアミノ酸であり、
    215は、T、S、G、I、T、V及びHから選択されるアミノ酸であり、
    216は、M、G、T、K、Q、P、N、L及びTから選択されるアミノ酸であり、
    217は、E、D、K、N、T、S、N及びYから選択されるアミノ酸であり、かつ
    218は、N、V、H、I、R、S及びAから選択されるアミノ酸であり、
    ただしX213がSであるとき、又はX215がTであるとき、X212はAではなく、さらに、ただしX214がHであるとき、又はX218がVであるとき、X212はTではなく、さらに、ただしX215がTであるとき、又はX217がSであるとき、X218はSではなく、さらに、ただしX214がPであるとき、X212はLではなく、さらに、ただしX213がLであるとき、X212はSではなく、さらに、ただしX218がAであるとき、X213はNではなく、さらに、ただしX218がRであるとき、X214はVではなく、さらに、ただしX218がNであるとき、X214がLではなく、さらに、ただしX216がMであるとき、X214はDではなく、さらに、ただしX216がLであるとき、X215はSではなく、さらに、ただしX217がTであるとき、X216はTではない)の挿入配列を含むAAVキャプシドタンパク質を含むAAVキャプシド。
  130. 213がNである、請求項129に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  131. 215がTである、請求項129に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  132. 216がTである、請求項129に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  133. 前記挿入配列が、TQPTMEN(配列番号311)、ALVSGDV(配列番号312)、SEYGTKH(配列番号313)、ENMTKNI(配列番号314)、ENHIKTI(配列番号244)、NNVSQEI(配列番号315)、TPEGPSN(配列番号316)、LNDTNER(配列番号317)、NSLVLNS(配列番号318)及びFEPHTYA(配列番号319)から選択される、請求項129~132のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  134. 前記AAVがAAV9である、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  135. 前記AAVが配列番号1で提供される、請求項1~134のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  136. 前記挿入がアミノ酸588とアミノ酸589との間にある、請求項1~135のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  137. 前記AAVキャプシドタンパク質の60コピーが前記AAVキャプシドにアセンブルされる、請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  138. 前記CNSが、ニューロン、乏突起膠細胞、星状膠細胞及び脳血管細胞から選択される細胞型を含む、請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドタンパク質。
  139. 前記CNSが、脳、視床、皮質、被殻、側脳室、延髄、橋、扁桃体、運動皮質、尾状核、視床下部、線条体、腹側中脳、新皮質、基底核、海馬、視床、大脳、小脳、脳幹及び脊髄から選択される組織を含む、請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  140. 前記AAVキャプシドタンパク質が、前記AAVキャプシドのVP1、VP2、及びVP3に存在する、請求項1~7133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  141. AAVキャプシドがキメラである、請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  142. 前記AAVキャプシドタンパク質の60コピーが前記AAVキャプシドにアセンブルされる、請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシド。
  143. 前記AAVキャプシドタンパク質が、対象に全身送達されたとき、対象のCNSにおいて測定したとき、特異性の増加及び形質導入効率の増加の少なくとも1つを特徴とする、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  144. 前記AAVキャプシドタンパク質が、A587D又はQ588Gを含むアミノ酸置換をさらに含む、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  145. 前記AAVキャプシドタンパク質が、A589N又はQ590Pを含むアミノ酸置換をさらに含む、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  146. 単離及び精製された、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシド。
  147. 前記CNSの疾患又は症状を処置するための全身投与のための医薬製剤として製剤化された請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドであって、前記医薬製剤が薬学的に許容され得る担体をさらに含むAAVキャプシド。
  148. 請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドタンパク質をコードする核酸を含む組換えベクター。
  149. d)請求項148に記載の組換えベクターを含む第1のベクターと、
    e)ヘルパーウイルスタンパク質をコードする第2のベクターと、
    f)治療用遺伝子発現産物をコードする治療用核酸を含む第3のベクターと、
    を含むキット。
  150. 請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドタンパク質を含む、治療有効量の医薬製剤を投与することを含む、対象の疾患又は症状を処置する方法。
  151. 前記疾患又は症状が、前記対象のCNSの疾患又は症状である、請求項150に記載の方法。
  152. 請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドから組換えAAV粒子を製造する方法であって、前記方法が、
    c.
    i.治療用遺伝子発現産物をコードする第1の核酸配列と、
    ii.請求項1~133のいずれか1項に記載のAAVキャプシドを発現するように改変されたキャプシド(Cap)遺伝子を含む組換えウイルスゲノムをコードする第2の核酸配列と、
    iii.AAVヘルパーウイルスゲノムをコードする第3の核酸配列と、
    を含む核酸を細胞に導入することと、
    d.前記組換えAAV粒子を組み立てることであって、前記組換えAAV粒子が、前記第1の核酸をキャプシド形成する前記AAVキャプシドを含む、組み立てることと、を含む、方法。
  153. 前記AAVキャプシドタンパク質が、対象に全身送達されたとき、前記対象の組織において測定したとき、特異性の増加及び形質導入効率の増加の少なくとも1つを特徴とする、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
  154. 前記組織が脳及び脊髄から選択される、請求項1~133のいずれかに記載のAAVキャプシドタンパク質。
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