JP2023535744A - 片頭痛の治療 - Google Patents

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Abstract

本開示は、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩の投与による、片頭痛の治療のための方法を提供する。

Description

本開示は、片頭痛を治療するための薬剤及び方法に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年7月29日に出願された仮出願第63/103,353号、2020年8月26日に出願された仮出願第63/070,449号、2020年10月2日に出願された仮出願第63/087,175号、2020年10月15日に出願された仮出願第63/092,211号、2020年12月22日に出願された仮出願第63/129,362号、及び2021年4月20日に出願された仮出願第63/201,254号の利益を主張し、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
片頭痛は、非常に蔓延しており、重度で、障害を引き起こす神経学的状態であり、効果的な治療に対する重大な満たされていないニーズを伴う。(Holland,P.R.&Goadsby,P.J.Neurotherapeutics(2018)。片頭痛は、世界中で10億人を超える人々に影響を及ぼし、2016年のGlobal Burden of Disease研究において、障害の第2の主要原因として報告された。GBD 2019 Diseases and Injuries Collaborators.Global Burden of 369 diseases and injuries in 204 countries and territories,1990-2019:a systemic analysis for the Global Burden of Disease Study 2019,Lancet 2020;396:1204-22を参照されたい。
発作が頻繁であるか又は障害を引き起こす場合、予防が片頭痛治療の焦点になる。現在の片頭痛の予防的治療には、バルプロ酸、フルナリジン、トピラメート、及びプロプラノロールなどの経口薬、並びにカルシトニン遺伝子関連ペプチド(calcitonin gene-related peptide、CGRP)を標的とするモノクローナル抗体などの注射薬による治療が含まれる。
現在利用可能なCGRPを標的とした予防的治療は、注射によって投与されるモノクローナル抗体に限定されている。経口CGRP治療は、急性治療に対して承認されているが、予防的治療に対しては承認されておらず、患者及び医師は、圧倒的に、経口片頭痛予防薬を処方しており、治療ギャップを示唆している。片頭痛を予防的に治療するために経口CGRP治療を使用するための最適化及び標的化された方法論及び投薬レジメンが、依然として必要とされている。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療する方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で、治療を必要とする患者に投与することを伴う、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療する方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを伴い、アトゲパントによる治療が、治療なしに対して少なくとも3.6日、又は少なくとも3.8日、又は少なくとも4.2日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療する方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを伴い、予防的治療が、治療なしに対して少なくとも3.9日、又は少なくとも4日、又は少なくとも4.2日の平均月間頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療する方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを伴い、予防的治療が、治療なしに対して少なくとも3.6日又は少なくとも3.8日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療する方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを伴い、予防的治療が、治療なしに対して少なくとも50%の月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。
研究AにおけるmITT集団についての二重盲検治療期間中の月間片頭痛日数(反復測定のためのMMRM混合効果モデル)におけるベースラインからの変化の最小二乗平均(+/-最小二乗の標準誤差(standard error、SE))を示す。3つ全てのアトゲパント用量にわたって平均月間片頭痛日数の著しい低減があった。 研究AにおけるmITT集団についての二重盲検治療期間中の月間片頭痛日数(反復測定のためのMMRM混合効果モデル)におけるベースラインからの変化の最小二乗平均(+/-最小二乗の標準誤差(standard error、SE))を示す。3つ全てのアトゲパント用量にわたって平均月間片頭痛日数の著しい低減があった。 治療群による12週間にわたる月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化の分布を示す。アトゲパントの全ての用量についてプラセボを超える治療利益は、平均月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化の範囲にわたって見られる。 治療群による12週間にわたる月間片頭痛日数におけるベースラインからのLS平均変化を示す。 治療群による最初の月(1~4週目)の間の週間片頭痛日数におけるベースラインからの平均変化を示す。 治療の第1週の間、毎日片頭痛を有する参加者の割合(mITT集団)を示す。アトゲパントは、3つの4週間間隔の各々、最初の4週間間隔中の各週、及び治験薬開始後の最初の丸1日という早い時期における統計的に有意な低減を含む、片頭痛日数の早期の持続的な低減を提供した。 mITT集団についての月間片頭痛日数の3ヶ月平均におけるベースラインからの低減パーセントについての応答プロファイルを示す。 プラセボ、アトゲパント10mg、アトゲパント30mg、及びアトゲパント60mgについて、3ヶ月平均月間片頭痛日数(monthly migraine days、MMD)が50%以上低減した参加者のパーセントを示す。月間片頭痛日数の3ヶ月平均において50%以上の低減を達成した患者の割合に関して、3つ全てのアトゲパント用量は、プラセボに対して著しく大きな50%レスポンダー率を有し、プラセボと比較した場合、全ての用量にわたって月間片頭痛日数の少なくとも50%の低減を達成するレスポンダーの割合はほぼ2倍であった。 月間片頭痛日数の12週間平均において、25%以上、50%以上、75%以上、及び100%のレスポンダー率を達成する参加者の割合を示す。 12週間平均MMDにおけるベースラインからの低減パーセントの累積分布関数グラフを示す。 12週間の治療期間にわたって、1ヶ月目(1~4週目)、2ヶ月目(5~8週目)、及び3ヶ月目(9~12週目)について、平均月間片頭痛日数が25%以上低減した参加者の割合を示す。 月間片頭痛日数が50%以上、75%以上、及び100%低減した参加者の割合を示す。 1ヶ月当たりの中等度/重度頭痛日数におけるベースラインからの平均変化(mITT集団)を示す。 1ヶ月当たりの月間頭痛日数におけるベースラインからの平均変化を示す。 アトゲパント10mg、アトゲパント30mg、アトゲパント60mg、及びプラセボについて、12週間の治療期間にわたる平均月間急性投薬使用日数におけるベースラインからのLS平均変化(SE)を示す。 アトゲパント10mg、アトゲパント30mg、アトゲパント60mg、及びプラセボについて、第1の治療期間(1~4週目)、第2の治療期間(5~8週目)、及び第3の治療期間(9~12週目)の間の急性投薬使用日数におけるベースラインからのLS平均変化を示す。 アトゲパント10mg、アトゲパント30mg、アトゲパント60mg、及びプラセボについて、第1の治療期間(1~4週目)、第2の治療期間(5~8週目)、及び第3の治療期間(9~12週目)の間の平均累積頭痛時間におけるベースラインからのLS平均低減を示す。 3つ全てのアトゲパント用量及びプラセボについて、4週目、8週目、及び12週目の片頭痛特異的生活の質質問表の役割機能-制限ドメインスコアを示す。プラセボに対する有意差は、評価された最も早い時点(4週目)で観察され、治療期間を通して見られた。全てのアトゲパント群は、4週目、8週目、及び12週目にMSQ v2.1ドメイン間で群内最小重要差を達成した。 長期アトゲパント治療の安全性及び忍容性を評価する研究(研究B)のデザインの概略図を提供する。 アトゲパントの52週間の長期安全性研究における経時的な片頭痛日数におけるベースラインからのLS平均変化(mITT集団)を示す。60mgアトゲパントの投与は、1ヶ月目における月間片頭痛日数の急速な低減をもたらし、52週目まで経時的な追加の段階的改善を伴った。 アトゲパントの52週間の長期安全性研究における各月の期間における月間急性投薬使用日数におけるベースラインからのLS平均変化(mITT集団)を示す。60mgアトゲパントの投与は、1ヶ月目における月間急性投薬使用日数の急速な低減をもたらし、52週目まで経時的な追加の段階的改善を伴った。 各月の期間における月間片頭痛日数における50%以上の改善(低減)(mITT集団)の結果を示す。 前兆を伴う又は伴わない反復性片頭痛を有する成人患者におけるアトゲパントの52週間の多施設、非盲検治験(研究B)において、月間片頭痛日数(MMD)が50%以上、75%以上、及び100%以上低減したレスポンダーの割合(mITT集団、観察された症例)を示す。 AIM-D月間PDAドメインスコアにおけるベースラインからの変化:日常活動のパフォーマンスにおける障害の低減(mITT集団)を示す。 前兆を伴う又は伴わない反復性片頭痛を有する成人患者におけるアトゲパントの52週間の多施設、非盲検、52週間の長期安全性治験(研究B)にわたる、AIM-D月間PIドメインスコアにおけるベースラインからの変化:身体的障害の低減(mITT集団)を示す。 前兆を伴う又は伴わない反復性片頭痛を有する成人患者におけるアトゲパントの52週間の多施設、非盲検治験(研究B)にわたる、MSQ v2.1-RFRドメインスコアにおけるベースラインからのLS平均変化(mITT集団、MMRM分析)を示す。所見は、最初の12週間にわたって急速な改善を示し、12週目~52週目まで持続した改善を示した。全体を通して非ゼロ信頼区間は、評価された各時点における有意な改善を示す。 HIT-6総スコアにおけるベースラインからの変化(mITT集団)を示す。 研究A(安全性集団)についての二重盲検治療期間の終了時の体重(kg)におけるベースラインからの変化率についてのCDFプロットを示す。統計的に有意な体重減少が、プラセボと比較して、アトゲパント30mgの1日1回群及び60mgの1日1回群において観察された。 研究B(安全性集団)についての非盲検治療期間の終了時の体重(kg)におけるベースラインからの変化率についてのCDFプロットを示す。図20に示されるように、52週間の治療期間にわたるアトゲパントによる治療は、体重減少と関連していた。 研究B長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットを示す。特に、図21は、3ヶ月での長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットである。 研究B長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットを示す。図22は、6ヶ月での長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットである。 研究B長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットを示す。図23は、9ヶ月での長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットである。 研究B長期安全性研究における安全性集団についての体重減少のCDFプロットを示す。図24は、12ヶ月での長期安全性研究における安全性集団の体重減少のCDFプロットである。
本開示は、片頭痛の治療を必要とする患者においてそれを行うための方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛に罹患している患者の予防的治療のための方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の治療のための方法であって、予防有効量のアトゲパント又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。アトゲパントの構造を以下に示す。
アトゲパントは、経口投与することができる低分子CGRP受容体アンタゴニストであり、2時間で最大血漿濃度に達し、半減期はおよそ11時間である。
予防的治療は、片頭痛発作の頻度及び強度を低減することができる。実施形態において、予防的方法は、頭痛を含む片頭痛発作と関連する症状からの解放をもたらし得る。実施形態において、アトゲパントの投与は、少ない症状又は低減した強度の症状を提供し得る。実施形態において、片頭痛の非頭痛症状を低減又は排除することができる。実施形態において、本開示の予防方法は、片頭痛発作中に患者が経験する症状の全範囲を対象とし、片頭痛発作と関連する頭痛の予防だけを対象とするわけではない。
片頭痛の予防的治療のための指標は、アメリカ神経学会(American Academy of Neurology)によって公表されている。Update:Pharmacologic Treatment for Episodic Migraine Prevention in Adults,American Academy of Neurology,2012を参照されたい。予防的治療は、一般に、1ヶ月当たり2回以上の片頭痛発作を患う患者に対して提案される。予防的治療はまた、より強力であるか又は更には障害を引き起こす片頭痛発作をあまり頻繁に経験しない患者のために使用され得る。
実施形態において、治療を必要とする患者は、例えば、副鼻腔炎、悪心、鼻咽頭炎、羞明、食欲の変化、認知及び集中困難、四肢の冷え、下痢又は他の腸の変化、興奮又は被刺激性、疲労、頻尿、記憶の変化、衰弱、あくび、伸び、輝点又は光の閃光を見ること、視力喪失、暗点を見ること、ピリピリ感、会話障害、失語症、耳鳴、胃内容うっ滞、頭部の片側又は両側の拍動又はズキズキ痛、光、音、又は臭いに対する極度の感受性、身体活動中の疼痛の悪化、及び嘔吐、腹痛又は胸焼け、食欲不振、意識朦朧、かすみ目、及び失神を含む、1つ以上の片頭痛の症状に罹患し得る。実施形態において、予防有効量のアトゲパントの投与は、症状の改善、頻度の低減、又は強度の低減をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、それを必要とする患者に、治療有効量のアトゲパント又はその薬学的に許容される塩を定期的に投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントは、10mgの1日1回用量で経口投与される。実施形態において、アトゲパントは、30mgの1日1回用量で経口投与される。実施形態において、アトゲパントは、60mgの1日1回用量で経口投与される。実施形態において、アトゲパントは、10mgの1日1回用量で経口投与される。実施形態において、アトゲパントは、10mgの1日1回用量で少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間、経口投与される。
実施形態において、アトゲパントは、30mgの1日1回用量で経口投与される。実施形態において、アトゲパントは、30mgの1日1回用量で少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間、経口投与される。
実施形態において、アトゲパントは、60mgの1日1回用量で経口投与される。実施形態において、アトゲパントは、60mgの1日1回用量で少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間、経口投与される。
実施形態において、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩は、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩による治療に感受性があると特定された患者に投与される。反復性片頭痛に罹患している患者は、1ヶ月、2ヶ月、又は3ヶ月の治療期間後に、患者が、片頭痛若しくは推定片頭痛日数の少なくとも70%の低減、又は片頭痛若しくは推定片頭痛日数の少なくとも75%の低減、少なくとも80%の低減、少なくとも85%の低減、少なくとも90%の低減、少なくとも95%の低減、若しくは100%の低減を達成する場合、アトゲパント(例えば、10mg QD、30mg QD、又は60mg QD)による治療に感受性であるとみなされ得る。
実施形態において、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩は、少なくとも1ヶ月間、又は少なくとも2ヶ月間、又は少なくとも3ヶ月間、反復性片頭痛に罹患している患者に投与され、治療なしに対して少なくとも3少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量でヒト患者集団に投与され、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。実施形態において、ヒト患者集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の予防的片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントは、少なくとも1ヶ月間、又は少なくとも2ヶ月間、又は少なくとも3ヶ月間投与される。
例えば、実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療するための方法であって、アトゲパントを10mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.65少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.69少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを10mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントを投与することは、少なくとも3.4少ない月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.65少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.69少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを10mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の予防的片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントを投与することは、少なくとも3.4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.65少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.69少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療するための方法であって、アトゲパントを30mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.86少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを30mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.86日少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを30mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.86日少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防的に治療するための方法であって、アトゲパントを60mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.4少ない月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.0少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.1少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを60mg QDの量で投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントを投与することは、少なくとも3.4少ない月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.0少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.1少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
アトゲパントによる治療は、月間片頭痛日数の早期の持続的な低減をもたらすことができる。例えば、アトゲパントによる治療は、アトゲパントによる治療を開始してから最初の丸一日という早い時期に治療効果をもたらすことができる。実施形態において、本開示は、片頭痛を予防する方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを10mg又は30mg又は60mgの量で投与することを含み、アトゲパントにより治療された患者が、プラセボを受けた患者よりも、アトゲパント投与の翌日に片頭痛を有する可能性が低い、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを60mg QDの量でヒト患者集団に投与することを含み、平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。
実施形態において、アトゲパントを投与することは、少なくとも3.4少ない月間片頭痛日数、又は少なくとも3.5少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.6少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.7少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.8少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.0少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.1少ない平均月間片頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間片頭痛日数をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、それを必要とする患者に、10mgのアトゲパント又は30mgのアトゲパント又は60mgのアトゲパントを投与することを含み、患者が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で少なくとも50%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防する方法であって、10mgのアトゲパント又は30mgのアトゲパント又は60mgのアトゲパントを投与することを含み、患者が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で少なくとも50%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療/予防のための方法であって、10mgのアトゲパント又は30mgのアトゲパント又は60mgのアトゲパントを患者集団に投与することを含み、患者の少なくとも約50%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約55%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約58%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で以上50%の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約60%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で以上50%の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に投与することを含み、患者の少なくとも約50%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約55%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約40%、又は少なくとも約45%、又は少なくとも約49%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約20%、又は患者の少なくとも約25%、又は患者の少なくとも約27%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約7%、又は少なくとも約10%、又は少なくとも約12%、又は少なくとも約14%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約30%、又は少なくとも約35%、又は少なくとも約39%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は約17%、又は約21%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約55%、又は60%、又は64%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約35%、又は40%、又は43%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は約17%、又は約21%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に投与することを含み、患者の少なくとも約50%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約55%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約58%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約40%、又は約45%、又は約48%、又は約49%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約20%、又は約25%、又は約26%、又は約27%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約7%、又は少なくとも約10%、又は少なくとも約11%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約61%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約30%、又は少なくとも約35%、又は少なくとも約36%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は約17%、又は約18%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約50%、又は55%、又は60%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約35%、又は40%、又は43%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は約20%、又は約25%、又は約27%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に投与することを含み、患者の少なくとも約50%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約55%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約58%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成するか、又は患者の少なくとも約60%が、月間片頭痛日数の3ヶ月平均で50%以上の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約50%、又は約55%、又は約60%、又は約61%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約25%、又は約30%、又は約35%、又は約39%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも4週間投与することを含み、患者の少なくとも約10%、又は少なくとも約15%、又は少なくとも約19%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約50%、又は少なくとも約55%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約66%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約30%、又は少なくとも約35%、又は少なくとも約40%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも8週間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は約20%、又は約22%、又は約24%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約50%、又は少なくとも約60%、又は少なくとも約65%、又は少なくとも約70%、又は少なくとも約71%が、月間片頭痛日数の50%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約40%、又は少なくとも約45%、又は少なくとも約47%、又は少なくとも約49%が、月間片頭痛日数の75%以上の低減を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントを患者集団に少なくとも12週間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は少なくとも約20%、又は少なくとも約25%、又は少なくとも約27%が、月間片頭痛日数の100%の低減を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療を必要とする患者においてそれを行うための方法であって、治療有効量のアトゲパントを投与することを含み、より少ない1ヶ月当たりの頭痛日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、治療は、少なくとも3.8少ない平均月間頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4.1少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間頭痛日数のベースラインからの変化をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量でヒト患者集団に投与され、より少ない1ヶ月当たりの頭痛日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、治療は、少なくとも3.8少ない平均月間頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4.1少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間頭痛日数のベースラインからの変化をもたらす。
例えば、実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QDの量でヒト患者集団に投与され、より少ない1ヶ月当たりの頭痛日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントを投与することは、少なくとも3.8少ない平均月間頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない月間平均月間頭痛日数のベースラインからの変化をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、30mg QDの量でヒト患者集団に投与され、より少ない1ヶ月当たりの頭痛日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、治療は、少なくとも3.8少ない平均月間頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4少ない月間平均月間頭痛日数のベースラインからの変化をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、30mg QDの量でヒト患者集団に投与され、より少ない1ヶ月当たりの頭痛日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、治療は、少なくとも3.8少ない平均月間頭痛日数、又は少なくとも3.9少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4.1少ない月間平均月間頭痛日数、又は少なくとも4.2少ない平均月間頭痛日数のベースラインからの変化をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療を必要とする患者においてそれを行うための方法であって、アトゲパントを10mg、30mg、又は60mgの量で投与することを含み、より少ない1ヶ月当たりの急性投薬使用日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントによる治療は、少なくとも3.5日、又は少なくとも3.6日、又は少なくとも3.66日、又は少なくとも3.68日、又は少なくとも3.7日、又は少なくとも3.8日、又は少なくとも3.85日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量でヒト患者集団に投与され、より少ない急性投薬使用日数をもたらす、方法を提供する。実施形態において、ヒト患者集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントによる治療は、少なくとも3.5日、又は少なくとも3.6日、又は少なくとも3.66日、又は少なくとも3.68日、又は少なくとも3.7日、又は少なくとも3.8日、又は少なくとも3.85日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす。
例えば、実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QDの量で投与される、方法を提供する。実施形態において、ヒト患者集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントによる治療は、少なくとも3.5日、又は少なくとも3.6日、又は少なくとも3.66日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、30mg QDの量で投与される、方法を提供する。実施形態において、ヒト患者集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントによる治療は、少なくとも3.5日、又は少なくとも3.6日、又は少なくとも3.66日、又は少なくとも3.68日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、60mg QDの量で投与される、方法を提供する。実施形態において、ヒト患者集団における患者の少なくとも約70%は、少なくとも1つの事前の片頭痛療法を受けている。実施形態において、アトゲパントによる治療は、少なくとも3.5日、又は少なくとも3.6日、又は少なくとも3.66日、又は少なくとも3.68日、又は少なくとも3.7日、又は少なくとも3.8日、又は少なくとも3.85日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防又は予防的に治療して患者機能の改善をもたらすための方法を提供する。実施形態において、本開示は、アトゲパントを投与することによって、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防する方法)であって、治療前のベースライン及び/又はアトゲパントを受けていない患者と比較して、患者によって報告された身体的障害又は生活の質インパクトスコアの改善をもたらす、方法を提供する。片頭痛は、患者の生活の質にインパクトを与え、生産性にインパクトを与え、患者が余暇活動及び日常活動に従事するのを妨げる可能性がある。「改善された患者機能」は、疼痛の低減、ベッドで過ごす時間の低減、歩行の増加、より健康的な態度、より多様な生活様式及び/又は正常な筋肉の緊張によって可能になる治癒などの因子によって測定される改善として定義することができる。改善された患者機能は、改善された生活の質(quality of life、QOL)又は健康に関連する生活の質(Health-Related Quality of Life、HRQL)で測定され得る。これらの効果は、例えば、片頭痛特異的生活の質質問表(Migraine-Specific Quality of Life Questionnaire、MSQ)、頭痛インパクトテスト(「Headache Impact Test-6」若しくは「HIT-6」)、又は片頭痛による活動障害日誌(Activity Impairment in Migraine Diary、AIM-D)などの質問表又は調査を使用して評価することができる。得られたスコアは、様々な一般集団及び患者集団について利用可能な公開された値と比較され得る。
片頭痛特異的生活の質質問表バージョン2.1は、HRQLに対する片頭痛のインパクトを評価する最も頻繁に利用される疾患特異的ツールのうちの1つである。MSQは、3つの次元にわたって過去4週間にわたる機能(すなわち、日常の社会活動及び仕事に関連する活動)に対する片頭痛のインパクトを評価する検証されたツールである:役割機能-制限(Role Function-Restrictive、RR又は「RFR」、片頭痛が患者の日常の社会活動及び仕事に関連する活動をどのように制限するかに関する)、役割機能-妨害(Role Function-Preventive、RP、例えば、片頭痛が患者の日常の社会活動及び仕事に関連する活動をどのように妨害するか)、並びに情動機能(Emotional Function、EF、例えば、患者の片頭痛と関連する情動)。患者は、6点スケール:「全くない」、「少しの時間」、「いくらかの時間」、「相当の時間」、「ほとんどの時間」、及び「全ての時間」を使用して項目に応答し、これらは、それぞれ1~6のスコアを割り当てられる。生の次元スコアは、項目応答の合計として計算され、スコアが高いほどより良好な生活の質を示すように、0~100のスケールに再スケーリングされる。Bagley et al.,Validating Migraine-Specific Quality of Life Questionnaire v2.1 in Episodic and Chronic Migraine,Headache,2012 Mar;52(3):409-21を参照されたい。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg、30mg、又は60mgの量で1日1回投与され、アトゲパントの投与が、日常活動を行う能力の改善をもたらす、方法を提供する。実施形態において、日常活動を行う能力の改善は、MSQ v2.1によって測定される。実施形態において、アトゲパントによる治療は、ベースラインに対して約21.0ポイント超、例えば、約25.0ポイント超、又は約30.0ポイント超、又は約30.1ポイント超、又は約30.2ポイント超、又は約30.3ポイント超、又は約30.4ポイント超、又は約30.5ポイント超、又は約31.0ポイント超、又は約31.3ポイント超のMSQ v2.1 RFRドメインにおけるベースラインからの変化をもたらす。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、約10mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、MSQ v2.1によって測定される日常活動を行う能力の改善をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントによる治療は、ベースラインに対して約25.0ポイント超、又は約30.0ポイント超、又は約30.1ポイント超、又は約3.2ポイント超、又は約30.3ポイント超、又は約30.4ポイント超のMSQ v2.1 RFRドメインにおけるベースラインからの変化をもたらす。例えば、実施形態において、アトゲパントは、約10mg QDの量で投与され、MSQ v2.1 RFRドメインによって測定される日常活動を行う能力は、ベースラインに対して約30.4ポイント改善する。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法))であって、アトゲパントが、約30mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、MSQ v2.1によって測定される日常活動を行う能力の改善をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントによる治療は、ベースラインに対して約25.0ポイント超、又は約30.0ポイント超、又は約30.1ポイント超、又は約3.2ポイント超、又は約30.3ポイント超、又は約30.4ポイント超、又は約30.5ポイント超のMSQ v2.1 RFRドメインにおけるベースラインからの変化をもたらす。例えば、実施形態において、アトゲパントは、約30mg QDの量で投与され、MSQ v2.1 RFRドメインによって測定される日常活動を行う能力は、ベースラインに対して約30.5ポイント改善する。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、約60mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、MSQ v2.1によって測定される日常活動を行う能力の改善をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントによる治療は、ベースラインに対して約25.0ポイント超、又は約30.0ポイント超、又は約30.1ポイント超、又は約30.2ポイント超、又は約30.3ポイント超、又は約30.4ポイント超、又は約30.5ポイント超、又は約31.0ポイント超、又は約31.3ポイント超のMSQ v2.1 RFRドメインにおけるベースラインからの変化をもたらす。例えば、実施形態において、アトゲパントは、約60mg QDの量で投与され、MSQ v2.1 RFRドメインによって測定される日常活動を行う能力は、ベースラインに対して約31.3ポイント改善する。
片頭痛による活動日誌(AIM-D)は、電子日誌を使用して、日常活動のパフォーマンス及び身体的障害に対する片頭痛のインパクトを評価する。特に、AIM-Dは、日常活動のパフォーマンス(Performance of Daily Activities、PDA)及び身体的障害(Physical Impairment、PI)を評価する2つのドメインで構成される。AIM-D PDAドメインに対して評価される項目は、家事、用事、自宅での余暇活動、自宅外での社会活動又は余暇活動、激しい身体活動、集中、及び明確な思考を含む。AIM-D PIドメインについて評価される項目は、歩行、身体を動かすこと、前屈み、及び頭部を動かすことを含む。各項目に対する応答オプションは、6点評価スケールで「全く困難ではない」から「全くできなかった」までの範囲である。AIM-Dドメインスコアは、0~100にスケーリングされ、スコアが高いほど片頭痛のインパクトが大きいことを示し、スコアのベースラインからの低減は改善を示す。Cala et al.,The Activity Impairment in Migraine-Diary(AIM-D):A Novel Migraine-Specific Patient-Reported Outcome Measure to Assess Functioning Based on Activity Impairment in Episodic and Chronic Migraine Patients,MTIS2018-005(September 5,2018)を参照されたい。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg、30mg、又は60mgの量で1日1回投与され、アトゲパントの投与が、日常活動のパフォーマンス及び身体的障害の改善をもたらす、方法を提供する。実施形態において、改善は、日誌を使用して評価される。実施形態において、この日誌は、片頭痛による活動障害日誌(AIM-D)である。実施形態において、日常活動は、家事、用事、自宅での余暇活動、自宅外での社会活動又は余暇活動、激しい身体活動、集中、及び明確な思考を含む。実施形態において、アトゲパントの投与は、歩行、身体を動かすこと、前屈み、及び頭部を動かすことなどの活動において、より少ない身体的障害をもたらす。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与され、患者のAIM-D日常活動のパフォーマンススコアを、ベースラインに対して約6ポイント超、又は約7ポイント超、又は約7.5ポイント超、又は約8ポイント超、又は約8.3ポイント超、又は約8.6ポイント超、又は約9ポイント超、又は約9.4ポイント超低減する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与され、患者のAIM-D身体的障害スコアを、ベースラインに対して約4ポイント超、又は約5ポイント超、又は約5.5ポイント超、又は約6ポイント超、又は約6.5ポイント超低減する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、約30mg QDの量で投与され、ベースラインに対して約7.5ポイント超、例えば、ベースラインに対して約7.7ポイント超、又は約8ポイント超、又は約8.2ポイント超、又は約8.4ポイント超、又は約8.6ポイント超の、AIM-D日常活動のパフォーマンススコアの低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、AIM-D PDAスコアの低減は、ベースラインに対して約8.6ポイント(すなわち、ベースラインに対して-8.6)である。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、約60mg QDの量で投与され、ベースラインに対して約7.5ポイント超、例えば、ベースラインに対して約7.7ポイント超、又は約8ポイント超、又は約8.2ポイント超、又は約8.4ポイント超、又は約8.6ポイント超、又は約8.8ポイント超、又は約9ポイント超、又は約9.2ポイント超、又は約9.4ポイント超の、AIM-D日常活動のパフォーマンススコアの低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、AIM-D PDAスコアの低減は、ベースラインに対して約9.4ポイント(すなわち、ベースラインに対して-9.4)である。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、約30mg QDの量で投与され、ベースラインに対して約5.2ポイント超、例えば、ベースラインに対して約5.5ポイント超、又は約5.7ポイント超、又は約6.0ポイント超の、AIM-D身体的障害スコアの低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、AIM-D PIスコアの低減は、ベースラインに対して約6.0ポイント(すなわち、ベースラインに対して-6.0)である。
実施形態において、本開示は、患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者又は患者群における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、約60mg QDの量で投与され、ベースラインに対して約5.2ポイント超、例えば、ベースラインに対して約5.5ポイント超、又は約5.7ポイント超、又は約6.0ポイント超、又は約6.3ポイント超、又は約6.5ポイント超の、AIM-D身体的障害スコアの低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、AIM-D PIスコアの低減は、ベースラインに対して約6.5ポイント(すなわち、ベースラインに対して-6.5)である。
実施形態において、本開示は、片頭痛を予防するための方法(例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防するための方法)であって、アトゲパントが、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、ベースラインに対して6項目頭痛インパクトテスト(6-item Headache Impact Test、HIT-6)の低減をもたらす、方法を提供する。頭痛インパクトテスト(HIT-6)は、片頭痛強度を評価するための周知のツールであり、6つの質問を使用して、例えば、社会的機能、役割機能、活力、認知機能、及び心理的苦痛に対する頭痛の悪影響を測定する。応答は、「全くない」から「常にある」までの範囲の5ポイント言語応答スケールを使用する頻度に基づく。HIT-6合計スコアは、応答の合計であり、36~78の範囲である。Yang et al.,Validation of the Headache Impact Test(HIT-6(商標))Across Episodic and Chronic Migraine,Cephalalgia 2011 Feb;31(3):357-367を参照されたい。実施形態において、アトゲパントによる治療は、HIT-6障害スコアの5ポイント超(5以上)の減少をもたらす。
アトゲパントによる長期治療
実施形態において、アトゲパントは、少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間、毎日投与され得る。臨床データに基づいて、アトゲパントは、少なくとも52週間まで安全に投与され得る。
例えば、実施形態において、アトゲパントは、10mg QD、又は30mg QD、又は60mg QDの用量で少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与され得る。
例えば、一実施形態において、アトゲパントは、60mgの量で1日1回、少なくとも52週間投与され得る。実施形態において、アトゲパントによる治療は、少なくとも3.8日、又は少なくとも4.1日、又は少なくとも4.3日、又は少なくとも4.6日、又は少なくとも4.7日、又は少なくとも4.8日、又は少なくとも4.9日、又は少なくとも5日、又は少なくとも5.1日、又は少なくとも5.19日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mg、30mg、又は60mgの量のアトゲパントを、少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含む、方法を提供する。例えば、実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパント60mg QDを少なくとも52週間投与することを含み、この治療が、少なくとも5日、又は少なくとも5.1日、又は少なくとも5.19日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、10mg、30mg、又は60mgのアトゲパントを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、この治療が、各月の期間における月間片頭痛日数の50%以上の改善(低減)をもたらす、方法を提供する。実施形態において、患者の少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%が、各月の期間における月間片頭痛日数の50%以上の改善(低減)を達成する。実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパント60mg QDを少なくとも52週間投与することを含み、この治療が、各月の期間における月間片頭痛日数の少なくとも50%の改善(低減)をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防のための方法であって、10mg、30mg、又は60mg QDを、少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、
より少ない1ヶ月当たりの頭痛日数をもたらす、方法を提供する。例えば、実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパント60mg QDを、少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、アトゲパントによる治療が、月間頭痛日数におけるベースラインからの少なくとも4日、又は少なくとも5日、又は少なくとも5.3日、又は少なくとも5.6日、又は少なくとも5.9日、又は少なくとも5.99日の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパント60mg QDを少なくとも52週間投与することを含み、月間頭痛日数におけるベースラインからの少なくとも5.9日の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防のための方法であって、10mg、30mg、又は60mg QDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす、方法を提供する。例えば、実施形態において、本開示は、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパント QDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、アトゲパントによる治療が、少なくとも4日、又は少なくとも4.4日、又は少なくとも4.5日、又は少なくとも4.6日、又は少なくとも4.7日、又は少なくとも4.9日、又は少なくとも4.93日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパント60mg QDを少なくとも52週間投与することを含み、急性月間投薬使用日数におけるベースラインからの約4.93日の変化をもたらす、方法を提供する。
アトゲパント及び体重減少
片頭痛及び肥満は、併存疾患である。肥満は、以前から、片頭痛の有病率の増加、及び反復性片頭痛から慢性片頭痛への進行をもたらす片頭痛発作頻度の増加の両方と関連付けられている。Kristoffersen et al.,Migraine,Obesity,and Body Fat Distribution-a Population-Based Study,J.Headache&Pain 21:97(2020)、Bigal ME,Liberman JN,Lipton RB(2006)Obesity and migraine:a population study.Neurology.66(4):545-550、Bigal ME,Tsang A,Loder E,Serrano D,Reed ML,Lipton RB(2007)Body mass index and episodic headaches:a population-based study.Arch Intern Med 167(18):1964-1970、Peterlin BL,Rosso AL,Rapoport AM,Scher AI(2010)Obesity and migraine:the effect of age,gender and adipose tissue distribution.Headache.50(1):52-62、Scher AI,Stewart WF,Ricci JA,Lipton RB(2003)Factors associated with the onset and remission of chronic daily headache in a population-based study.Pain.106(1-2):81-89、Gelaye B,Sacco S,Brown WJ,Nitchie HL,Ornello R,Peterlin BL(2017)Body composition status and the risk of migraine:a meta-analysis.Neurology.88(19):1795-1804、Ornello R,Ripa P,PistoiaF,Degan D,Tiseo C,Carolei A et al(2015)Migraine and body mass index categories:a systematic review and meta-analysis of observational studies.J Headache Pain.16:27、Winter AC,Berger K,Buring JE,Kurth T(2009)Body mass index,migraine,migraine frequency and migraine features in women.Cephalalgia.29(2):269-278を参照されたい。これらの参考文献の各々は、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
片頭痛疾患を有する患者の40%が、肥満である(BMI≧30kg/m2)。更に、BMIが2727kg/m2以上の片頭痛患者は、肥満関連併存疾患(2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸、心血管疾患)を有する。肥満の治療は、一般的な健康の改善及び片頭痛疾患の改善の両方と関連している。
アトゲパントのある特定の投与量は、十分な期間にわたって投与される場合、体重減少と関連することが発見されている。
したがって、実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパントを、片頭痛を予防し、かつ患者の体重を低減するのに有効な量で患者に投与することを含む、方法を提供する。例えば、実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパントを、患者の月間片頭痛日数及び患者の体重の両方を低減するのに有効な量で投与することを含む、方法を提供する。実施形態において、患者の体重は、アトゲパントを摂取する前の患者の体重と比較して低減する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療方法のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、アトゲパントを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間、毎日患者に投与することを含み、アトゲパントの投与が、少なくとも0.5kg、又は少なくとも0.6kg、又は少なくとも0.7kg、又は少なくとも0.8kg、又は少なくとも0.9kg、又は少なくとも1kg、又は少なくとも1.1kg、又は少なくとも1.2kg、又は少なくとも1.3kg、又は少なくとも1.4kg、又は少なくとも1.42kgの体重の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、アトゲパントは、10mg、30mg、又は60mgの量で毎日投与される。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療方法のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、30mg又は60mgのアトゲパントQDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、少なくとも0.5kg、又は少なくとも0.6kg、又は少なくとも0.7kg、又は少なくとも0.8kg、又は少なくとも0.9kg、又は少なくとも1kg、又は少なくとも1.1kg、又は少なくとも1.2kg、又は少なくとも1.3kg、又は少なくとも1.4kg、又は少なくとも1.42kgの体重の低減をもたらす、方法を提供する。臨床データに基づいて、アトゲパントは、少なくとも52週間まで安全に投与され得る。
例えば、実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛の予防のための方法であって、30mgのアトゲパントQDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、少なくとも0.5kg、又は少なくとも0.6kgの体重の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療方法のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、30mgのアトゲパントQDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、体重のベースラインからの変化率の平均差が、少なくとも0.7%、又は少なくとも0.8%、又は少なくとも0.9%、又は少なくとも0.98%である、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、30mgのアトゲパントQDを少なくとも約12週間投与することを含み、体重のベースラインからの変化率の平均差が、約0.98%である、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、30mgを1日1回、少なくとも約12週間投与することを含み、アトゲパントによる治療の結果として、患者の少なくとも約3.2%が、ベースラインから約7%超の体重減少を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、60mgのアトゲパントQDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、少なくとも約0.5kg、又は少なくとも約0.6kg、又は少なくとも約0.7kg、又は少なくとも約0.8kg、又は少なくとも約0.9kg、又は少なくとも約1kg、又は少なくとも約1.1kg、又は少なくとも約1.2kg、又は少なくとも約1.27kgの体重の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントQDを少なくとも4週間投与することを含み、少なくとも約0.6kg、又は少なくとも約0.7kg、又は少なくとも約0.8kg、又は少なくとも約0.81kgのベースラインからの体重の低減をもたらす、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントQDを少なくとも約52週間投与することを含み、少なくとも約1.1kg、又は少なくとも約1.2kg、又は少なくとも約1.3kg、又は少なくとも約1.4kg、又は少なくとも約1.42kgのベースラインからの体重の低減をもたらす、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療方法のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、60mgのアトゲパントQDを少なくとも4週間、又は少なくとも8週間、又は少なくとも12週間、又は少なくとも16週間、又は少なくとも20週間、又は少なくとも24週間、又は少なくとも28週間、又は少なくとも32週間、又は少なくとも36週間、又は少なくとも40週間、又は少なくとも44週間、又は少なくとも48週間、又は少なくとも52週間投与することを含み、体重のベースラインからの変化率の平均差が、少なくとも1.0%、又は少なくとも1.3%、又は少なくとも1.5%、又は少なくとも1.6%である、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパントQDを少なくとも約12週間投与することを含み、体重のベースラインからの変化率の平均差が、約1.64%である、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、60mgのアトゲパントQDを少なくとも約12週間、又は少なくとも約16週間、又は少なくとも約20週間、又は少なくとも約24週間、又は少なくとも約28週間、又は少なくとも約32週間、又は少なくとも約36週間、又は少なくとも約40週間、又は少なくとも約44週間、又は少なくとも約48週間、又は少なくとも約52週間、患者集団に投与することを含み、患者の少なくとも約10%、又は患者の少なくとも約12%、又は患者の少なくとも約14%が、ベースラインから約7%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法、例えば、1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数(例えば、1ヶ月当たり14日以下の片頭痛日数、又は1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数)を有する患者における片頭痛を予防するための方法であって、60mgのアトゲパントを1日1回、少なくとも約12週間投与することを含み、アトゲパントによる治療の結果として、患者の少なくとも約4.9%が、ベースラインから約7%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mg QDのアトゲパントを患者集団に少なくとも約6ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は患者の少なくとも約18%、又は患者の少なくとも約10%、又は患者の少なくとも約22%が、ベースラインから約5%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mg QDのアトゲパントを患者集団に少なくとも約6ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約8%、又は患者の少なくとも約10%、又は患者の少なくとも約12%が、ベースラインから約7%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mg QDアトゲパントを患者集団に少なくとも約9ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約15%、又は患者の少なくとも約18%、又は患者の少なくとも約10%、又は患者の少なくとも約22%、又は患者の少なくとも約25%が、ベースラインから約5%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mg QDのアトゲパントを患者集団に少なくとも約9ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約8%、又は患者の少なくとも約10%、又は患者の少なくとも約12%、又は患者の少なくとも約14%が、ベースラインから約7%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mg QDのアトゲパントを患者集団に少なくとも約12ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約18%、又は患者の少なくとも約20%、又は患者の少なくとも約22%、又は患者の少なくとも約25%が、ベースラインに対して約5%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mgのアトゲパント QDを少なくとも約12ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約22.4%が、ベースライン体重に対して約5%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。
実施形態において、本開示は、片頭痛の予防的治療のための方法であって、60mg QDのアトゲパントを患者集団に少なくとも約12ヶ月間投与することを含み、患者の少なくとも約10%、又は患者の少なくとも約12%、又は患者の少なくとも約15%が、ベースラインから約7%を超える体重減少を達成する、方法を提供する。
定義
「投与」又は「投与する」とは、薬学的組成物を対象に与える(すなわち、投与する)ステップ、あるいは薬学的組成物を受ける対象を意味する。
カルシトニン遺伝子関連ペプチド又はCGRPは、任意のカルシトニン遺伝子関連ペプチド及び類似体、カルシトニン、アミリン、アドレノメデュリン及びそれらの類似体を含む、カルシトニンファミリーの任意のメンバーを包含する。
「CGRPアンタゴニスト」は、以下の特徴のうちのいずれか1つ以上を示す任意の分子を指す:(a)CGRP又はCGRP-Rに結合し、その結合がCGRP活性の低減又は阻害をもたらす;(b)CGRPがその受容体に結合するのを遮断する;(c)CGRP受容体活性化を遮断又は減少させる;(d)CGRP生物活性又はCGRPシグナル伝達機能によって媒介される下流経路を阻害する;(e)CGRPのクリアランスを増加させる;及び(f)CGRP合成、産生、又は放出を阻害又は低減する。CGRPアンタゴニストとしては、CGRPに対する抗体、CGRP-Rに対する抗体、CGRPに拮抗する小分子、及びCGRP-Rに拮抗する小分子が挙げられるが、これらに限定されない。
「予防的(prophylactic)」又は「防止的(preventative)」という用語は、疾患若しくは障害の、又は疾患若しくは障害と関連する1つ以上の症状の発症、再発、若しくは拡大の予防を指す。一実施形態において、そのような症状は、予防される疾患又は障害と関連することが当業者に知られているものである。ある特定の実施態様において、これらの用語は、特に本明細書に提供される疾患又は障害のリスクがある患者への、症状の発症前の本明細書に提供される化合物による治療又はその投与を指す。これらの用語は、特定の疾患の症状の阻害又は低減を包含する。頻繁な片頭痛に対しては、片頭痛の頻度を低減し、片頭痛が発生した場合の片頭痛の重症度及び持続期間、並びにそれらの関連症状を低減するために、予防的又は防止的治療が用いられる。
化合物の「予防的有効量」は、疾患若しくは障害を予防するか、又はその再発を予防するのに十分な量である。化合物の予防的有効量は、疾患の予防において予防的又は防止的利益を提供することができる治療剤の量を意味する。「予防的有効量」という用語は、全体的な予防若しくは防止を改善するか、又は別の予防薬の予防的若しくは防止的有効性を増強する量を包含し得る。
「有効量」は、生物活性成分に適用される場合、対象において所望の変化をもたらすのに一般に十分である成分の量を意味する。例えば、所望の効果が自己免疫障害症状の低減である場合、成分の有効量は、自己免疫障害症状の少なくとも実質的な低減を引き起こし、かつ著しい毒性をもたらさない量である。
「頭痛日数」は、頭痛の開始後に急性頭痛治療薬(例えば、イブプロフェン、トリプタン)が使用されない限り、2時間以上続く頭痛が起こる任意の暦日を指し、この場合、最小持続時間は指定されない。
「片頭痛日数」は、本明細書で提供される基準A、B、及びCを満たすか、又は基準D及びEを満たす、頭痛が起こる任意の暦日を指す。
(A)頭痛は、以下の4つの特徴のうちの少なくとも2つを有する:
(i)片側位置、
(ii)拍動性、
(iii)中等度又は重度の疼痛強度、
(iv)日常的な身体活動(例えば、歩行又は階段を上ること)によって悪化するか、又は日常的な身体活動の回避を引き起こす
(B)以下のうちの少なくとも1つ:
(i)悪心及び/又は嘔吐、
(ii)羞明及び音声恐怖症、
(iii)頭痛に伴うか、又は頭痛が始まる前の60分以内に伴う典型的な前兆(すなわち、視覚、感覚、若しくは発話/言語)
(C)急性片頭痛特異的治療薬(すなわち、トリプタン又は麦角誘導体)が頭痛の開始後に使用されない限り、暦日に2時間以上続く頭痛の持続時間(この場合、最小持続時間は指定されない)
あるいは
(D)(1)からの1つの基準及び(2)からの少なくとも1つの基準を満たすか、又は(1)からの少なくとも2つの基準を満たし、(2)からの基準を満たさない任意の頭痛:
(1)頭痛特徴:
(i)片側位置、
(ii)拍動性、
(iii)中等度又は重度の疼痛強度、
(iv)日常的な身体活動(例えば、歩行又は階段を上ること)によって悪化するか、又は日常的な身体活動の回避を引き起こす
(2)症状
(i)悪心及び/又は嘔吐、
(ii)羞明及び音声恐怖症、
(iii)頭痛に伴うか、又は頭痛が始まる前の60分以内に伴う典型的な前兆(すなわち、視覚、感覚、若しくは発話/言語)。
(E)急性片頭痛特異的治療薬(すなわち、トリプタン又は麦角誘導体)が頭痛の開始後に使用されない限り、暦日に2時間以上続く頭痛の持続時間(この場合、最小持続時間は指定されない)。
「患者」は、医学的又は獣医学的ケアを受けているか、又はそれを必要としているヒト又は非ヒト対象を意味する。したがって、本明細書に開示される組成物は、例えば、哺乳動物などの任意の動物を治療する際に使用することができる。
「薬学的組成物」は、例えば、CGRPアンタゴニストなどの活性薬学的成分と、例えば、安定剤又は賦形剤などの少なくとも1つの追加成分とを含む、組成物を意味する。したがって、薬学的組成物は、ヒト患者などの対象への診断的又は治療的投与に好適な製剤である。薬学的組成物は、例えば、凍結乾燥若しくは真空乾燥された状態、凍結乾燥若しくは真空乾燥された薬学的組成物の再構成後に形成された溶液、又は再構成を必要としない溶液若しくは固体であってもよい。
「治療すること」とは、例えば、副鼻腔炎、悪心、鼻咽頭炎、羞明、食欲の変化、認知及び集中困難、四肢の冷え、下痢又は他の腸の変化、興奮又は被刺激性、疲労、頻尿、記憶の変化、衰弱、あくび、伸び、輝点又は光の閃光を見ること、視力喪失、暗点を見ること、ピリピリ感、会話障害、失語症、耳鳴、胃内容うっ滞、頭部の片側又は両側の拍動又はズキズキ痛、光、音、又は臭いに対する極度の感受性、身体活動中の疼痛の悪化、及び嘔吐、腹痛又は胸焼け、食欲不振、意識朦朧、かすみ目、及び失神などの状態又は障害の少なくとも1つの症状を、一時的又は永久的に軽減する(又は排除する)ことを意味する。
本開示の発明は、例示のみを目的として含まれており、限定を意図するものではない以下の実施例を参照することによってより明確に理解されるであろう。
実施例1
研究A:第3相、多施設、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群研究を実施して、反復性片頭痛(episodic migraine、EM)を有する参加者における片頭痛の予防のための経口アトゲパントの有効性、安全性、及び忍容性を評価した。
この研究は、4週間のスクリーニング及びベースライン期間、12週間の二重盲検治療期間、並びに4週間のフォローアップ期間を含んだ。総研究期間は、20週間であった。
来診1の3ヶ月前に1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数を有し、電子日誌当たり28日間のベースライン期間中に4~14日の片頭痛日数を有する、18~80歳の成人を登録させた。包含基準は、国際頭痛分類第3版、バージョン(International Classification of Headache Disorders、ICHD-3)に規定されているように診断された診断と一致する前兆を伴う又は伴わない片頭痛の少なくとも1年の病歴を含み、片頭痛発症時の参加者の年齢は、50歳以下であった。除外基準は、以下を含んだ:複視又は減少した意識レベル又は網膜性片頭痛を伴う片頭痛の病歴;ICHD-3によって定義される慢性片頭痛、新たな持続性の毎日の頭痛、三叉神経・自律神経頭痛(例えば、群発性頭痛)、若しくは有痛性脳神経ニューロパチーの現在の診断、又は来診1前の3ヶ月にわたって若しくは28日間のベースライン期間中に1ヶ月当たり平均して15日以上の片頭痛日であった場合;片頭痛の治療のために処方された4回以上の投薬(そのうちの2回は異なる作用機序を有する)に対する不十分な応答の履歴;及び臨床的に有意な血液疾患、内分泌疾患、心血管疾患、肺疾患、腎疾患、肝疾患、胃腸疾患、又は神経疾患を有する参加者。来診1の3ヶ月前又は28日間のベースライン期間中の、1ヶ月当たり2日を超えるオピオイド若しくはバルビツレート、1ヶ月当たり10日以上のトリプタン若しくは麦角、又は1ヶ月当たり15日以上の単純鎮痛剤(例えば、アスピリン、非ステロイド性抗炎症薬、アセトアミノフェン)の使用も除外した。バルビツレートの使用もまた、スクリーニングの30日前及び治験期間を通して除外した。
無作為化は、抗てんかん薬、三環系抗うつ薬、β遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、アンジオテンシン受容体遮断薬若しくは変換酵素阻害剤、又はセロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤などの、有効性が証明された片頭痛予防薬への以前の曝露(あり/なし)に基づいて階層化した。無作為化された参加者のおよそ70%は、証明された有効性を有する少なくとも1つの片頭痛予防薬を以前に服用した。参加者は、研究中に同時投薬を受けなかった。
治験は、910人の無作為化された参加者(プラセボに対して223人、アトゲパント10mgに対して222人、アトゲパント30mgに対して230人、及びアトゲパント60mgに対して235人)を含んだ。安全性集団は、902人の参加者を含み、修正した治療意図集団(有効性分析集団)は、873人の参加者を含んだ。87%以上の参加者(805/910、88.5%)が、全ての治療群にわたって二重盲検治療期間を完了した。ベースラインの人口統計及び臨床的特徴は、安全性集団における治療群にわたって同様であった。参加者は18~73歳であり、平均年齢は41.6歳であった。参加者の89%は女性であり、83%は白人であり、ベースラインBMIは30.6kg/m2であった。スクリーニング時に、99.3%の参加者が片頭痛の急性治療のための投薬の使用を報告し、70.3%が、有効性が証明されているか否か関わらず、片頭痛の予防的治療を以前に使用したことを報告した。安全性集団(すなわち、少なくとも1用量の研究介入を受けた全ての参加者)のベースライン人口統計を表1にまとめる。
*安全性集団は、少なくとも1用量の治験治療を受けた全ての無作為化された参加者を含んだ。
**アトゲパント60mgに無作為化された欠測データを有する1人の参加者を除外する。
***複数の人種を報告した参加者のみを含む。
合計910人の患者を、4つの治療群(10mg QD、30mg QD、60mg QD、又はプラセボ)のうちの1つに1:1:1:1で無作為化した。有効性分析は、873人の患者の修正した治療意図(Modified Intent-to-Treat Population、mITT)に基づいた。修正した治療意図(mITT)集団は、少なくとも1用量の研究介入を受け、評価可能なベースライン期間のeDiaryデータを有し、二重盲検治療期間中に少なくとも1つの評価可能なベースライン後4週間(1~4週目、5~8週目、及び9~12週目)のeDiaryデータを有した全ての無作為化された参加者を含む。
全ての参加者は、12週間にわたって1日1回、ほぼ同じ時間に経口的に治験治療を受けるように指示された。盲検を維持するために、全ての参加者は、同一のブリスターカードで提供される3錠の治験治療を受けた:プラセボ(プラセボ10mg/プラセボ30mg/プラセボ60mg)、アトゲパント10mg(アトゲパント10mg/プラセボ30mg/プラセボ60mg)、アトゲパント30mg(プラセボ10mg、アトゲパント30mg、プラセボ60mg)、及びアトゲパント60mg(プラセボ10mg/プラセボ30mg/アトゲパント60mg)。参加者、現場担当者、及び治験依頼者担当者は、治療割り当てを知らされていなかった。CGRP化合物の錠剤製剤は、例えば、米国特許第10,117,936号に記載されている。
参加者は、トリプタン、麦角誘導体、オピオイド、アセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬、及び制吐薬を含む、片頭痛の急性治療を受けることが許された。参加者は、来診1の30日前及び治験全体を通して片頭痛のいかなる予防的治療も受けることを許されなかった。
有効性評価は、参加者によって自宅で電子日誌に記録されたか、又は来診中に治験施設でeTabletを介して記録された。頭痛の持続時間、頭痛の臨床的特徴(頭痛の痛みの重症度、片側位置、日常的な身体活動によって悪化するか又は日常的な身体活動の回避を引き起こす)、非頭痛関連症状(悪心及び/又は嘔吐;羞明、音声恐怖症、及び前兆)、並びに急性投薬使用を記録した。追加の健康転帰尺度を収集した。
一次有効性エンドポイントは、12週間の治療期間にわたる平均月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化であった。階層的順序で試験した二次有効性エンドポイントは、12週間の治療期間にわたる平均月間頭痛日数におけるベースラインからの変化、12週間の治療期間にわたる平均月間急性投薬使用日数におけるベースラインからの変化、月間片頭痛日数の3ヶ月平均における50%以上の低減、12週目のMSQ v2.1役割機能-制限ドメインスコアにおけるベースラインからの変化、12週間の治療期間にわたるAIM-Dの平均月間日常活動のパフォーマンスドメインスコアにおけるベースラインからの変化、及び12週間の治療期間にわたるAIM-Dの平均月間身体的障害ドメインスコアにおけるベースラインからの変化であった。12週間の治療期間にわたる月間片頭痛日数についてのベースラインからの最小二乗平均変化に基づく、4週間間隔によるアトゲパントについての5有効性の時間経過の探索的分析も実施した。
主要有効性変数は、12週間の治療期間にわたる平均月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化であった。結果を表2に示す。図1及び図2は、mITT集団についての二重盲検治療期間中の月間片頭痛日数(反復測定のためのMMRM混合効果モデル)におけるベースライン10からの変化の最小二乗平均(+/-最小二乗の標準誤差(SE))を示す。図3は、治療群による12週間にわたる月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化の分布を示す。
SD=標準偏差、LS=最小二乗、SE=最小二乗の標準誤差、CI=信頼区間、LSMD=最小二乗平均差。
表2並びに図1、2、及び3に示されるように、全てのアトゲパント用量群は、一次エンドポイントを満たし、プラセボと比較して、月間片頭痛日数において統計的に有意に大きな減少を示した。10mg、30mg、及び60mgのアトゲパント群20において治療された患者は、全て2.48日の減少を経験したプラセボ群の患者と比較して、それぞれ3.69、3.86、及び4.20日の減少を経験した(全ての用量群対プラセボ、p=<0.0001)。
治療群による12週間にわたる月間片頭痛日数におけるベースラインからのLS平均変化を図4に示す。図5Aは、治療群による最初の月(1~4週目)の間の週間片頭痛日数におけるベースラインからの平均変化を示す。治療の1~4週目の間、平均月間片頭痛日数におけるベースラインからの平均変化は、アトゲパント10mgについて-3.1、アトゲパント30mgについて-3.4、アトゲパント60mgについて-3.9、及びプラセボについて-1.6であった。この月間片頭痛日数の有意に大きな減少は、全てのアトゲパント用量について、その後の2回の4週間間隔の二重盲検治療の間維持された(5~8週目:アトゲパント10mgについて-3.7、アトゲパント30mgについて-3.9、アトゲパント60mgについて-4.2、及びプラセボについて-2.9、全てのアトゲパント群についてP≦0.012;9~12週目:アトゲパント10mgについて-4.2、アトゲパント30mgについて-4.3、アトゲパント60mgについて-4.4、及びプラセボについて-3.0、全てのアトゲパント群についてP≦0.0002)。
28日間のベースライン期間中、平均週間片頭痛日数は、mITT集団全体において1.9日であった。治療の第1週の間の週間片頭痛日数におけるベースラインからの平均変化は、アトゲパント10mgについて-0.77、アトゲパント30mgについて-0.94、アトゲパント60mgについて-1.03、及びプラセボについて-0.29であった(全ての用量群についてP<0.0001)。プラセボと比較した週間片頭痛日数のより大きな低減は、治療の最初の4週間間隔の各週を通して一貫していた(全ての用量群についてP≦0.0397)。治験薬投与後の最初の丸1日に、片頭痛日を報告した参加者の割合は、プラセボ群における25.2%に対して、アトゲパント10mgについて14.1%、アトゲパント30mgについて10.8%、及びアトゲパント60mgについて12.3%であった(全ての用量群についてP≦0.0071)。治療の第1週の間の各日に片頭痛を有する参加者の割合(mITT集団)を図5Bに示す。用量後2~6日目に、片頭痛を報告する参加者の割合は、プラセボと比較して治療群にわたって一貫して低く、アトゲパント30mg及び60mg用量群において、大部分の日数がプラセボに対する有意性に達した(P<0.05)。用量後1日目に片頭痛を報告することに関するプラセボに対するオッズ比は、アトゲパント10mgで0.49、アトゲパント30mgで0.33、及びアトゲパント60mgで0.39であった。アトゲパントは、3つの4週間間隔の各々、最初の4週間間隔中の各週、及び治験薬開始後の最初の丸1日という早い時期における統計的に有意な低減を含む、片頭痛日数の早期の持続的な低減を提供した。
二次エンドポイントは、12週間の治療期間にわたって平均月間片頭痛日数の50%の低減を達成した患者の割合を測定した。結果を表3に示す。月間片頭痛日数の3ヶ月平均におけるベースラインからの低減パーセントについての応答プロファイル(mITT集団)を図6及び図7に示す。特に、図6は、mITT集団についての月間片頭痛日数の3ヶ月平均におけるベースラインからの低減パーセントについての応答プロファイルを示す。図7は、3ヶ月の平均月間片頭痛日数が50%以上低減した参加者のパーセントを示す。
CI=信頼区間
表3に示されるように、10mg、30mg、及び60mgのアトゲパント治療群の患者のそれぞれ55.6%、58.7%、及び60.8%が、プラセボ治療群の患者の29%と比較して、12週間の治療期間にわたって平均月間片頭痛日数の少なくとも50%の低減を達成した(全ての用量群対プラセボ、p=<0.0001)。
事前に指定された追加のエンドポイントは、MMDの12週平均において25%以上、75%以上、及び100%の低減を達成する参加者の割合を含んだ。MMDにおける100%の低減は、参加者が研究治療の最初の用量を受けた日(1日目)から12週目の終わりまで片頭痛日を報告しない個体を表した。結果を表4~6に示す。図8Aは、12週間の治療期間にわたる治療群による様々なレスポンダー率を達成する参加者の割合を示す。
全ての比較について、P<0.0018
全ての比較について、P<0.0001
全ての比較について、P<0.0207
アトゲパントで治療した参加者は、12週間にわたって平均MMDにおける50%以上の低減を経験する可能性が有意に高かった(プラセボでの29%に対して56%~61%の範囲、P<0.0001)。アトゲパントで治療した患者はまた、プラセボで治療した参加者よりも、12週間にわたってMMDにおける25%以上(プラセボの59%に対して73%~81%の範囲、P<0.01)、75%以上(プラセボの11%に対して30%~38%の範囲、P<0.0001)、及び100%(プラセボの1%に対して5%~8%の範囲、P<0.05)の低減を経験する可能性が有意に高かった。
図8Bは、12週間平均MMDにおけるベースラインからの低減パーセントの累積分布関数グラフを提供する。図8Bに示されるように、応答率は、プラセボに対して3つのアトゲパント群の各々についてより良好であった。3つのアトゲパント群の各々において一貫してより高い割合の参加者が、評価された改善の全てのレベルにわたってプラセボと比較して12週平均MMDの改善を示した。
追加の事前に指定された探索的エンドポイントは、4週間の間隔(1~4週目、5~8週目、9~12週目)によるMMDの25%以上、50%以上、75%以上、及び100%の低減を含んだ。図8Cは、1ヶ月目(1~4週目)、2ヶ月目(5~8週目)、及び3ヶ月目(9~12週目)について、12週間の治療期間にわたって、平均月間片頭痛日数が25%以上低減した参加者の割合を示し、8Dは、月間片頭痛日数が50%以上、75%以上、及び100%低減した参加者の割合を示す。アトゲパント治療に対する応答は、治療の最初の4週間という早い時期に明らかであり、経時的に増加した。4週間の間隔による50%以上、75%以上、及び100%のレスポンダー率についての全ての差は、アトゲパントを支持して統計的に有意であった。25%以上のレスポンダー率については、5~8週目のアトゲパント10mgを除いて、全ての差が、プラセボに対してアトゲパントを支持して統計的に有意であった。
プラセボに対して、アトゲパントで治療した参加者は、12週平均のMMDにおいて50%以上の低減を達成する可能性が3倍以上高かった。全ての用量で、アトゲパントは、25%以上、50%以上、75%以上、及び100%レスポンダーに対して最初の4週間において有効であり、最初の1ヶ月における頑強な治療効果が示唆された。平均MMDの25%以上、50%以上、75%以上、及び100%の低減を経験している参加者の割合は、全てのアトゲパント用量について治療期間とともに有意に増加し、有効性は3ヶ月間持続したが、プラセボ応答率もまた、研究期間を通して増加したことに留意されたい。レスポンダー率は、アトゲパント治療群の間で用量の増加に伴って高くなった。
二次エンドポイントは、12週間の治療期間にわたる平均月間頭痛日数におけるベースラインからの変化を測定した。結果を表7に示す。
SD=標準偏差、LS=最小二乗、SE=最小二乗の標準誤差、CI=信頼区間、LSMD=最小二乗平均差。
表7に示されるように、10mg、30mg、及び60mgのアトゲパント群における患者は、全て2.52日の減少を経験したプラセボ治療群の患者と比較して、それぞれ3.94、4.04、及び4.23日の減少を経験した(全ての用量群対プラセボ、p≦0.0001)。
1ヶ月当たりの中等度/重度頭痛日数におけるベースラインからの平均変化(mITT集団)を図9Aに示し、1ヶ月当たりの月間頭痛日数におけるベースラインからの平均変化(mITT集団)を図9Bに示す。第1の治療期間(1~4週目)における中等度/重度の頭痛日数におけるベースラインからのLS平均変化は、アトゲパント10mgについて-3.0、アトゲパント30mgについて-3.2、アトゲパント60mgについて-3.8、及びプラセボについて-1.7であった(全てのアトゲパント群について、P<0.0001)。第1の治療期間における平均頭痛日数におけるベースラインからのLS平均変化は、アトゲパント10mgについて-3.2、アトゲパント30mgについて-3.4、アトゲパント60mgについて-3.8、及びプラセボについて-1.4であった(全てのアトゲパント群について、P≦0.0001)。
二次エンドポイントは、12週間の治療期間にわたる平均月間急性投薬使用日数におけるベースラインからの変化を測定した。結果を表8及び図10Aに示す。
SD=標準偏差、LS=最小二乗、SE=最小二乗の標準誤差、CI=信頼区間、LSMD=最小二乗平均差。
表8及び図10Aに示されるように、10mg、30mg、及び60mgのアトゲパント群の患者は、2.35日の減少を経験したプラセボ群の患者と比較して、12週間の治療期間にわたって、それぞれ3.66、3.68、及び3.85日の減少を経験した(全ての用量群対プラセボ、p≦0.0001)。
第1の治療期間(1~4週目)の間の急性投薬使用日数におけるベースラインからのLS平均変化は、アトゲパント10mgについて-3.3、アトゲパント30mgについて-3.4、アトゲパント60mgについて-3.7、及びプラセボについて-1.7であった(全てのアトゲパント群について、P<0.0001)。急性投薬使用日数におけるLS平均変化は、図10Bに示されるように、第1の治療期間に始まり、第2及び第3の治療期間に持続する、プラセボとの名目上の有意差を示した。ベースライン平均累積頭痛時間は、mITT集団において47.4~51.1の範囲であった。第1の治療期間における平均累積頭痛時間におけるベースラインからのLS平均低減は、アトゲパント10mgについて-23.3、アトゲパント30mgについて-23.6、アトゲパント60mgについて-25.1、及びプラセボについて-9.5であった(全てのアトゲパント群について、P<0.0001)。平均累積頭痛時間におけるベースラインからのLS平均低減を図10Cに示す。
*週間データについては、ベースラインを、月間片頭痛日数を4で割ったものとして定義し、週間片頭痛日数におけるベースラインからの変化を、1日目から始まる連続した7日間について算出した。
二次エンドポイントは、12週目のMSQ v2.1役割機能制限ドメインスコアにおけるベースラインからの変化を測定した。片頭痛特異的生活の質質問表バージョン2.1は、HRQLに対する片頭痛のインパクトを評価する最も頻繁に利用される疾患特異的ツールのうちの1つである。MSQは、3つの次元:役割機能-制限(Role Function-Restrictive、RR)、役割機能-妨害(Role Function-Preventive、RP)、及び情動機能(Emotional Function、EF)にわたって、過去4週間にわたる患者のHRQLに対する片頭痛のインパクトを測定する。この二次エンドポイント分析の結果を表10に示す。
SD=標準偏差、LS=最小二乗、SE=最小二乗の標準誤差、CI=信頼区間、LSMD=最小二乗平均差。
*役割機能-制限ドメインは、片頭痛がヒトの日常の社会活動及び仕事に関連する活動をどのように制限するかを評価する。参加者は、「全くない」から「常に」までの範囲の6ポイントスケールを使用して項目に応答する。生のドメインスコアを0~100のスケールに再スケーリングし、スコアが高いほどより良好な生活の質を示す。項目は、以下を含む:余暇時間活動;仕事又は日常活動;仕事又は家庭で同じようにできる;仕事又は日常活動に集中する;過度に疲労する;家族、友人、及び他者に応対する;エネルギーを感じる。
**MMRMモデルは、共変量としてのベースライン、固定因子としての片頭痛予防薬への以前の曝露(あり/なし)、治療群、及び来診(月)、並びに相互作用項としての来診ごとの治療群及び来診ごとのベースラインを、構造化されていない共分散行列とともに含む。P値は、アトゲパント用量群とプラセボとの間の試験からのものである。
表10に示されるように、12週目に、プラセボに対して全ての用量群について統計的に有意かつ臨床的に意味のある改善が、RFRドメイン(10mg、9.9[5.5~14.4];30mg、10.1[5.7~14.5];60mg、10.8[6.4~15.2])において、RFPドメイン(10mg、5.8[1.9~5.6];30mg、6.9[3.1~10.7]、60mg、7.1[3.3~10.9])において、及びEFドメイン(10mg、8.3[3.4~13.1];30mg、9.7(4.9~14.4);60mg、10.5[5.8~15.3])において観察された。図11は、4週目、8週目、及び12週目における片頭痛特異的生活の質質問表の役割機能-制限ドメインスコアを示す。図11に示されるように、RFRドメインについて、プラセボに対する有意差は、評価された最も早い時点(4週目)で観察され、治療期間を通して見られた。
1ヶ月当たり4~14日の片頭痛を有する人々において、経口アトゲパントは、MSQ v2.1によって測定される、情動的インパクトにおける有意かつ臨床的に意味のある群間及び群内の低減、日常の社会活動及び仕事に関連する活動における機能の改善、以前は片頭痛によって妨げられていた日常活動を行う能力、及び片頭痛の情動的インパクトにおける低減をもたらした。これらの結果は、アトゲパントによる予防的治療が、片頭痛特異的生活の質の全てのドメインにおいて、統計的に有意かつ臨床的に意味のある改善と関連することを示す。
二次エンドポイントは、12週間の治療期間にわたるAIM-Dの平均月間日常活動のパフォーマンスドメインスコアにおけるベースラインからの変化を評価した。別の二次エンドポイントは、12週間の治療期間にわたるAIM-Dの平均月間身体的障害ドメインスコアにおけるベースラインからの変化を評価した。片頭痛による活動障害日誌(AIM-D)は、日常活動のパフォーマンス(Performance of Daily Activities、PDA;7項目)及び身体的障害(Physical Impairment、PI;4項目)を評価する2つのドメインで構成される、11項目の日誌である。Cala et al.,「The Activity Impairment in Migraine Diary(AIM-D):A novel migraine-specific patient-reported outcome measure to assess functioning based on activity impairment in episodic and chronic migraine patients」,Cephalalgia 2018;38:1-115(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を参照されたい。特に、AIM-Dは、「全く困難でない」、「少し困難」、「いくらか困難」、「非常に困難」、「極めて困難」、及び「全くできなかった」の範囲の6ポイント評価スケールを使用して、日常活動のパフォーマンス及び身体的障害に対する片頭痛のインパクトを評価する。AIM-D PDAドメインに対して評価される項目は、家事、用事、自宅での余暇活動、自宅外での社会活動又は余暇活動、激しい身体活動、集中、及び明確な思考を含んだ。AIM-D PIドメインについて評価された項目は、歩行、身体を動かすこと、前屈み、及び頭部を動かすことを含んだ。生のドメインスコアを0~100のスケールにリコールし、スコアが高いほど片頭痛のインパクトが大きいことを示し、スコアのベースラインからの低減は改善を示す。AIM-Dは、頭痛(headache、HA)及び非頭痛(non-headache、NHA)バージョンで実施された同じ質問セットとともに、電子日誌を介して毎日収集された。月間ドメインスコアは、欠測していない毎日のドメインスコア(HA日及びNHA日を合わせたもの)を合計し、欠測していない毎日のスコアの数で割ることによって算出する。AIM-D PDA及びPIドメインスコアについての二次エンドポイントを、12週間の治療期間にわたるAIM-Dの平均月間PDA又はPIドメインスコアにおけるベースラインからの変化として評価した。日常活動に関する結果を表11に示す。平均月間身体的障害ドメインスコアにおけるベースラインからの変化に関する結果を表12に示す。
AIM-D、片頭痛による活動障害日誌;SD=標準偏差;LS=最小二乗;SE=最小二乗の標準誤差;CI=信頼区間;LSMD=最小二乗平均差;mITT、修正した治療意図;MMRM、ベースラインからの変化の反復測定のための混合効果モデル;QD、1日1回。
a1~3ヶ月目=12週間の治療期間にわたる月間日常活動のパフォーマンスドメインスコアの平均
bMMRMモデルは、共変量としてのベースライン、固定因子としての片頭痛予防薬への以前の曝露(あり/なし)、治療群、及び来診(月)、並びに相互作用項としての来診ごとの治療群及び来診ごとのベースラインを、構造化されていない共分散行列とともに含む。P値は、アトゲパント用量群とプラセボとの間の試験からのものである。
**項目は、家事、用事、自宅での余暇活動、自宅外での社会活動又は余暇活動、激しい身体活動、集中、及び明確な思考を含む。
SD=標準偏差、LS=最小二乗、SE=最小二乗の標準誤差、CI=信頼区間、LSMD=最小二乗平均差。
***項目は、歩行、身体を動かすこと、前屈み、及び頭部を動かすことを含んだ。
表11及び12に示されるように、プラセボと比較して、全てのアトゲパント群は、12週間の治療期間にわたってPDA及びPIドメインスコアにおける機能の改善を実証した。両方のAIM-Dドメインについて、差は、アトゲパント60mg群及び30mg群における参加者について統計的に有意であった(プラセボに対する最小二乗平均差[LSMD]:PDA、60mgについて-3.32、30mgについて-2.54;PI、60mgについて-2.46、30mgについて-1.99)。アトゲパント10mg群についてのPDA及びPIドメインスコアの改善は、プラセボに対する統計的有意性に達しなかった(LSMD:それぞれ-1.19及び-1.08)。
上記に示されるように、二次エンドポイントに関して、30mg及び60mgのアトゲパント用量による治療は、全ての二次エンドポイントにおいて統計的に有意な改善をもたらし、10mgのアトゲパントによる治療は、6つの二次エンドポイントのうちの4つにおいて統計的に有意な改善をもたらした。アトゲパントは、日常活動における患者の機能の有意な改善、並びに身体的障害及び頭痛のインパクトの低減を実証し、片頭痛を有する人々の間での有望な治療としてのその役割を確認した。
頭痛インパクトテスト(HIT-6、毎月完了)は、追加の探索的尺度を表した。HIT-6テストは、片頭痛強度を評価するための周知のツールであり、6つの質問を使用して、個人の機能的健康及び幸福に対する頭痛及びその治療のインパクトを取得する。HIT-6は毎月完了し、4週目、8週目、及び12週目におけるHIT-6総スコアにおけるベースラインからの変化として評価した。HIT-6の結果を表13に示す。
HIT-6、6項目頭痛インパクトテスト;LSMD、最小二乗平均差;mITT、修正した治療意図;MMRM、反復測定のための混合効果モデル、ベースラインからの変化;QD、1日1回;SD、標準偏差;SE、最小二乗の標準誤差。
bMMRMモデルは、共変量としてのベースライン、固定因子としての片頭痛予防薬への以前の曝露(あり/なし)、治療群、及び来診(月)、並びに相互作用項としての来診ごとの治療群及び来診ごとのベースラインを、構造化されていない共分散行列とともに含む。P値は、アトゲパント用量群とプラセボとの間の試験からのものである。
cHIT-6スコアにおいて5ポイント以上の低減を経験した患者として定義されるレスポンダー。
全てのアトゲパント群は、4週目、8週目、及び12週目にプラセボに対してHIT-6スコアの有意な改善を示した。プラセボで治療された参加者に対してアトゲパントで治療された参加者の著しく大きな割合が、全てのアトゲパント用量(4週目の30mgを除く)でHIT-6レスポンダー(5ポイント以上の減少)であった。
AIM-D及びHIT-6の結果は、アトゲパントが日常活動における患者の機能を著しく改善し、身体的障害及び頭痛のインパクトを低減したことを実証する。
追加の予め指定されたレスポンダー分析には、12週目に「はるかに良好」又は「非常にはるかに良好」として定義される患者の変化に関する全般的な印象(Patient Global Impression of Change、PGI-C)、並びに4週目、8週目、及び12週目に「満足」又は「極めて満足」として定義される治験薬による満足が含まれた。結果を表14に示す。
a「はるかに良好」又は「非常にはるかに良好」として定義される応答
b「満足」又は「極めて満足」として定義される応答。
OR、オッズ比;PGI-C、患者の変化に関する全般的な印象。
アトゲパントを受けた患者の著しく高い割合が、表14に示されるように、PGI-C(72%~76%)について12週目で応答し、プラセボ(46%及び55%、P<0.0001)に対して治療に満足であって(78%~83%)。各アトゲパント群においてPGI-C応答を達成するオッズは、プラセボのオッズの3倍以上であった。表14に示されるように、プラセボと比較して、3つのアトゲパント群の各々における参加者のより大きな割合が、4週目、8週目、及び12週目に治療満足レスポンダー基準を満たした。アトゲパントについて12週目に治療満足レスポンダーであるオッズは、プラセボよりおよそ2~4倍大きかった。
アトゲパントで治療された参加者は、プラセボと比較して、治療により満足し、片頭痛発作においてより優れた改善を報告した。参加者が治療レスポンダーとみなされるための閾値を達成しなかった場合であっても、高い割合の参加者(70~80%)が、「はるかに良好」又は「非常にはるかに良好」と感じていると報告し、特定のレスポンダー定義を超えることなく一部の個体が治療利益を経験することを実証した。
この研究は更に、アトゲパントが安全であり、十分に忍容されることを示した。有害事象は、治験を通して参加者によって報告され、4週間のフォローアップ来診時に報告された。有害事象情報を収集し、各来診時に記録した。参加者は、来診間に電話によって有害事象を報告することもできた。各有害事象の因果関係は、治療を知らされていない治験責任医師によって決定された。加えて、臨床検査、バイタルサイン、心電図(electrocardiograms、ECG)、及びコロンビア自殺重症度評価スケールを評価した。以前のゲパント(gepant)の潜在的な肝毒性に基づいて、正常の上限の3倍以上のALT又はASTの治療下で発生した上昇、並びに潜在的なHyの法則の症例を、特別な関心のある事前に特定された有害事象として評価し、治療を知らされていない肝臓専門家の独立したパネルによってレビューした(例えば、Negro A et al.,CGRP Receptor Antagonists:an expanding drug class for acute migraine?Expert Opin Investig Drugs 2012;21:807-18、Messina R et al.,CGRP-a target for acute therapy in migraine:Clinical Data.Cephalalgia 2019;39:420-7を参照されたい)。
有害事象(adverse events、AE)の比率は、全ての治療群にわたって同様であった。治療下で発生した有害事象は、参加者の53.9%(902人の参加者のうち486人)で報告され、事象の頻度は、プラセボ治療群とアトゲパント治療群との間で類似しており、用量関係は観察されなかった。重篤な有害事象は、プラセボ群における患者の0.9%と比較して、アトゲパント10mg群において治療された患者の0.9%において生じた(プラセボ群及びアトゲパント10mg群の両方において2人の参加者)。特に、プラセボで治療された2人の参加者(胃潰瘍出血、低酸素脳傷害を伴う手術後咽頭けいれん)及びアトゲパント10mgで治療された2人の参加者(喘息発作、視神経炎)において重篤な有害事象が報告された。喘息発作は、治験治療とは無関係であると考えられ、臨床的証拠は、視神経炎の診断を支持しなかった。
アトゲパント30mg又は60mg治療群の患者は、重篤な有害事象を経験しなかった。少なくとも1つのアトゲパント治療群において5%以上の頻度で報告され、プラセボよりも高い最も一般的な有害事象は、便秘(プラセボについて0.5%に対して全用量にわたって6.9~7.7%)、悪心(プラセボについて1.8%に対して全用量にわたって4.4~6.1%)、及び上気道感染症(プラセボについて4.5%に対して全用量にわたって3.9~5.7%)であった。便秘、悪心及び上気道感染症の症例の大部分は、重症度が軽度又は中等度であり、中断に至らなかった。便秘の症例は、主に軽度(71.4%)又は中等度(26.5%)の重症度であった。便秘の一症例は、アトゲパント10mg群において重度であると考えられた。これは既存の便秘の悪化として報告され、参加者は市販薬で治療され、治験を完了し、非盲検継続研究に登録された。報告された悪心の症例は全て、重症度が軽度(77.1%)又は中等度(22.9%)であった。
AEによる中断率は、全ての治療群にわたって低く、用量依存的ではなかった。最も高い用量についての中断率は、プラセボと同じか又はそれより低かった。有害事象の割合を表15にまとめる。
安全性集団は、少なくとも1用量の治験治療を受けた全ての無作為化された参加者を含んだ。参加者は、各カテゴリー内で1回だけカウントされる。パーセンテージは、100×(n/N)で算出され、ここで、nは、特定のカテゴリー内の参加者の数であり、Nは、治療群についての安全性集団における参加者の数である。有害事象は、集団全体において報告された頻度に基づいて降順で列挙される。
この治験において特定された肝臓安全性の問題はなかった。ALT及び/又はASTの増加は、全てのアトゲパント用量にわたって低く、プラセボよりも低い比率で生じた。≧3×正常上限(upper limit of normal、ULN)であったALT又はAST上昇の症例は、プラセボ(4症例が報告された)と比較してより低い比率で生じ、用量の増加に伴って増加しなかった。肝疾患の症例は報告されず、12週間の毎日の投与後に潜在的なHyの法則の基準を満たした症例はなかった。表16及び17は、ポストベースライン肝臓実験室パラメータ値をまとめる。
N1=少なくとも1つの非欠測ポストベースライン値を有する参加者の数。
n=特定のカテゴリー内の参加者の数。
ULN=正常値の上限
N1=少なくとも1つの非欠測ポストベースライン値を有する参加者の数
n=特定のカテゴリー内の参加者の数。
まとめると、上に示されるように、アトゲパント10mg、30mg、及び60mg群は、一次有効性エンドポイント(平均月間片頭痛日数の低減)について、プラセボ群よりも統計的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示した。臨床的に関連する用量応答関係があった。有意な改善はまた、全ての二次エンドポイントについても観察され、アトゲパント30mg及び60mgは、6つ全ての二次エンドポイントを満たし、アトゲパント10mgは、4つの二次エンドポイントを満たした。アトゲパント10mg、30mg、及び60mg群は、患者の割合においてプラセボ群に対して統計的に有意かつ臨床的に意味のある改善を示し、平均月間片頭痛日数が50%低減した(プラセボの29%に対して月間片頭痛日数における56~61%の低減)。
アトゲパントは安全であり、十分に忍容性であった。最も一般的なTEAEは、便秘(約7%)及び悪心(約5%)であった。肝臓安全性の問題は特定されなかった。
実施例2
研究B:第3相、多施設、無作為化、非盲検研究を実施して、反復性片頭痛を有する参加者における片頭痛の予防のための経口アトゲパントの長期安全及び忍容性を評価した(研究B)。研究目的は、反復性片頭痛を有する参加者における片頭痛の予防のために52週間にわたって投与された場合のアトゲパント60mg QDによる毎日の治療の安全性及び忍容性を評価することであった。
図12は、長期安全性研究デザインの概略図を提供する。この研究は、4週間のベースライン/スクリーニング期間、続いて52週間の非盲検治療期間、及び4週間の安全性フォローアップ期間を含んだ。
106施設からの合計744人の参加者を、以下の治療群に5:2の比率で無作為化した:アトゲパント60mg QD又は経口標準治療(standard of care、SOC)片頭痛予防薬。後者の群は、アトゲパントで治療した参加者からの安全データを文脈化するために含まれ、有効性尺度は、アトゲパント群のみから収集された。有効性尺度は、修正した治療意図(mITT)集団及び反復測定のための混合効果モデルを使用して評価され、月間片頭痛日数(MDD)、中等度/重度の頭痛日数、及び急性投薬使用日数におけるベースラインからの変化、並びにMMDにおける低減に基づくレスポンダーの割合を含んだ。
合計739人の患者(n=546アトゲパント)が、安全性集団に含まれた。参加者には、(1)著しいプロトコル逸脱(例えば、プロトコルに必要な手順に従わないこと)なしに研究NCT02848326(来診8)を完了し、治験責任医師の意見において許容できない安全性リスクを示し得るAEを経験しなかった適格参加者、並びに(2)デノボ参加者-片頭痛の病歴(1年以上)及び1ヶ月当たり4~14日の片頭痛日数を有する成人(18~80歳)が含まれた。
SOC群の参加者、最初に処方された片頭痛予防薬に耐えられなかった参加者、又は(治験責任医師の判断により)投薬が十分に有効でなかった参加者については、治験責任医師は、代替投薬を処方すること、又はいかなる片頭痛予防薬も処方しないことを許された。これらの選択肢のうちのどれが選択されたかに関わらず、参加者は研究を継続することが許された。加えて、治験責任医師は、研究全体を通して必要とされる頻度で、SOC片頭痛予防薬群の参加者について、代替予防薬を選択するか、又は片頭痛予防薬を中断する選択肢を有した。
表18は、対象集団の概要を提供する。
全てのスクリーニング参加者は、インフォームドコンセント用紙に署名したスクリーニング参加者を含む。治療意図集団(Intent-to-Treat Population、ITT)は、無作為化した参加者の全てを含む。安全性集団は、少なくとも1用量の研究介入(アトゲパント又はSOC投薬)を受けた全ての参加者を含む。修正した治療意図集団(mITT)は、少なくとも1用量のアトゲパントを受け、評価可能なベースライン期間のeDiaryデータを有し、少なくとも1つの評価可能なベースライン後4週間のeDiaryデータを有する全ての無作為化した参加者を含む。
表19は、全ての無作為化した参加者についての非盲検治療期間中の患者の素因の概要を提供する。
表20は、安全性集団のベースライン人口統計の概要を提供する。表21は、安全性集団の片頭痛歴を提供する。
治療期間を表22にまとめる。
有害事象は、アトゲパントで治療された参加者の67.0%によって報告され、参加者の18.0%が、治験責任医師によってアトゲパントに関連するとみなされたAEを報告した。最も一般的に報告されたAE(参加者の5%以上)は、アトゲパントでの治療後の上気道感染症(10.3%)、便秘(7.2%)、悪心(6.3%)、及び***症(5.2%)であった。アトゲパントで治療された参加者の4.4%によって重篤なAEが報告され、これには広範な一般的医学的状態が含まれ、2人以上の参加者において見られた事象はなく、アトゲパントに関連すると考えられる事象はなかった。アトゲパントで治療された参加者において2人の死亡が報告され(殺人の犠牲者及びA群β溶血性連鎖球菌敗血症[毒素性ショック症候群])、両方ともアトゲパントに関連しないと考えられた。AEによる中断は、アトゲパントでの治療後5.7%であった。表23は、安全性集団における有害事象をまとめる。
正常上限の3倍以上のアラニンアミノトランスフェラーゼ/アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(ALT/AST)レベルの症例が、アトゲパントで治療された参加者の2.4%(n=13/531)及び標準治療の3.2%(n=6/190)について報告された。潜在的なHyの法則の症例は報告されなかった。表24は、安全性集団についての臨床的に関心のあるポストベースライン肝臓実験室パラメータ値を提供する。
N1=少なくとも1つの非欠測ベースライン値を有する参加者の数。
n=特定のカテゴリー内の参加者の数
この研究の有効性エンドポイントには、各月の期間における月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化、各月の期間における月間頭痛日数におけるベースラインからの変化、各月の期間における月間急性投薬使用日数におけるベースラインからの変化、及び各月の期間における月間片頭痛日数における50%以上の改善(低減)が含まれた。
経時的な月間片頭痛日数におけるベースラインからのLS平均変化(mITT集団)を図13に示す。図13に示されるように、アトゲパント60mgは、1ヶ月目におよそ4日間の月間片頭痛日数におけるベースラインからの低減をもたらし、続いて、残りの月にわたって経時的に更なる改善をもたらした。すなわち、月間片頭痛日数の急速な低減が1ヶ月目に観察され、52週目まで経時的に更に段階的に改善した。経時的な月間片頭痛日数におけるベースラインからの変化(mITT集団)を表25に示す。
MMRM=反復測定のための混合効果モデル
表26は、経時的な月間頭痛日数におけるベースラインからの変化を提供する(mITT集団)。
MMRM=反復測定のための混合効果モデル
図14は、表27にもまとめられている、各月の期間における月間急性投薬使用日数におけるベースラインからのLS平均変化(mITT集団)を示す。
図15Aは、各月の期間における月間片頭痛日数における50%以上の改善(低減)(mITT集団)の結果を示し、これは表28にもまとめられている。
MMDにおける50%以上、75%以上、及び100%の低減を有するレスポンダーの割合(mITT集団、観察された症例)を図15Bに示す。49~52週目に治験に残っていた参加者のうち、84.2%(282/335)が、MMDにおける50%以上の低減を経験し、69.9%(234/335)が、MMDにおける75%以上の低減を経験し、48.4%(162/335)が、MMDにおける100%の低減を経験した。各カテゴリーにおけるレスポンダーの割合は、治験の過程にわたって増加した。
上記に示されるように、結果は、アトゲパントがこの52週間の非盲検研究において十分に忍容されることを実証する。6ヶ月曝露(300人以上の患者)及び1年曝露(100人以上の患者)についてのICH El曝露要件が満たされる。月間片頭痛日数の低減、月間頭痛日数の低減、急性投薬使用日数の低減、及び50%以上のレスポンダー率に関するアトゲパント治療の有効性は、1年のアトゲパント60mg QD治療について良好に維持される。4つのエンドポイントについて経時的にわずかな改善が観察された。
評価した最初及び最後の時点についてのAIM-D PDA及びPIドメインにおけるベースラインからの変化を表29に示す。0を除く信頼区間を有する負の変化スコアは、PDA及びPIにおける片頭痛による障害の有意な低減を示す。
AIM-D月間PDAドメインスコアにおけるベースラインからの変化(mITT集団)を図16A及び表30に示す。AIM-D月間PIドメインスコアにおけるベースラインからの変化(mITT集団)を図16B及び表31に示す。AIM-D PDA及びPIスコアにおけるベースラインからのLS平均変化は、52週間の治験にわたる片頭痛に起因する障害の早期の一貫した低減を実証した。ゼロを除く信頼区間を有する変化スコアが、評価された各時点で存在し、52週間の治験中の片頭痛による障害の有意な低減を示した。
ベースラインでの片頭痛特異的生活の質質問表バージョン2.1(MSQv2.1)役割機能-制限(Role Function-Restrictive、RFR)ドメイン最小二乗(least square、LS)平均(標準誤差[SE])は、48.1(20.26)であり、治験を通したベースラインからのLS平均変化を図17及び表32に示す。所見は、最初の12週間にわたる急速な改善及び12週から52週までの持続的な改善を示し、全体を通して非ゼロ信頼区間は、評価された各時点で有意な改善を示す。
ベースラインでの平均(SE)HIT-6総スコアは、64.07(4.89)であり、4週目でのLS平均変化(95%信頼区間)は、-7.63(-8.31、-6.95)であり、52週目では-12.10(-12.98、-11.22)であり、頭痛インパクトの低減を実証した。HIT-6レスポンダーの割合(ベースラインから5ポイント以上)は、評価された最初(4週目)及び最後(52週目)の時点において、それぞれ参加者の59.92%及び80.77%であった。HIT-6総スコアにおけるベースラインからの変化(mITT集団)を図18及び表33に示す。HIT-6総スコアレスポンダー率(mITT)集団を表33に示す。HIT-6に対するレスポンダーは、ベースラインから5ポイント以上の改善を有する参加者として定義された。
合計(N)=ポストベースライン分析来診時に非欠測値を有する参加者の数。
片頭痛の予防的治療のためのアトゲパント60mgの長期日常使用は、日常活動のパフォーマンス及び身体的障害におけるAIM-Dに対する片頭痛のインパクトの低減、RFRドメインにおける片頭痛特異的生活の質の改善、並びにベースラインからの変化によって評価される頭痛のインパクトの低減と関連しており、これらは、非ゼロ信頼区間によって示されるように有意であった。改善は、評価された最も早い時点で観察され、52週間の治験にわたって増加した。
実施例3
実施例1において考察されるように、第3相治験(研究A)は、1日1回投与されたアトゲパントが、平均月間片頭痛日数において臨床的に意味のある低減をもたらすことを実証した。治験完了者のための非盲検継続研究は、反復性片頭痛を有する参加者における片頭痛の予防のための1日60mgの経口アトゲパントの長期安全性及び忍容性を評価した。
この治験(研究C)の参加者は、治験(研究A)のリードから繰り越され、アトゲパント60mgで1日1回40週間治療され、4週間の安全性フォローアップ期間を伴った。安全性データのみを収集した。
スクリーニングされた695人の参加者のうち、合計685人の参加者が、少なくとも1用量の治験薬を服用し、安全性集団に含まれた。全体として、平均年齢は41.8歳であった。女性参加者は、安全性集団の88.2%を占めた。白人及び黒人又はアフリカ系アメリカ人患者は、それぞれ84.4%及び12.6%を占めた。平均BMIは、30.58kg/m2であった。安全性集団の人口統計データを表35にまとめる。
[1]複数の人種を報告した参加者は、「複数」カテゴリーにのみ含まれる。
N=安全性集団における患者の数
n=特定のカテゴリー内の参加者の数
パーセンテージは、100×(n/N)として算出される
参加者の大部分(74.6%)は、非盲検治療期間を完了した。全体として、参加者の62.5%が治療下で発生した有害事象(Treatment-emergent adverse event、TEAE)を経験し、8.8%が治験責任医師によって治療関連とみなされ、重篤な有害事象は、参加者の3.4%において生じ、いずれも治療に関連しなかった。表36は、中断につながる最も頻繁なAEを報告する。表37は、観察された最も頻繁なTEAEを報告する。死亡及び肝臓安全性の問題は観察されなかった。
参加者は、各カテゴリー内で1回だけカウントされる。
N=安全性集団における参加者の数
n=特定のカテゴリー内の参加者の数
パーセンテージは、100×(n/N)として算出される
[1]挿入されたAEは、継続研究の中断につながる最も頻繁なAEを表す。
[2]リードイン治験においてAE発症日を有する3人の患者は、継続研究に乗り換え、継続研究において中断した。
参加者は、各基本語内で1回だけカウントされる。
N=安全性集団における参加者の数
n=特定のカテゴリー内の参加者の数
パーセンテージは、100×(n/N)として算出される。
この研究は、1日1回のアトゲパント60mgが安全であり、十分に忍容性されることを支持した。研究結果は、6ヶ月間アトゲパントに曝露された538人の参加者及び9ヶ月間アトゲパントに曝露された509人の参加者に寄与した。
実施例4
研究A(実施例1に記載)及び研究B(実施例2に記載)の集団を、治療の過程にわたる体重関連変化について分析した。
経口投与されたアトゲパントの有効性、安全性、及び忍容性を評価する第2b/3相臨床治験である研究C(実施例3に記載)及び研究Dからのデータも評価した。研究Dでは、28日間のベースライン期間の後、合計652人の患者は、1:2:2:2に無作為化され、アトゲパント10mg(n=94)、アトゲパント30mg(n=185)、アトゲパント60mg(n=187)又はプラセボ(n=186)のいずれかを受けた。
アトゲパント研究A集団では、患者の44.8%が、BMI30kg/m2以上を有し、患者の58.6%が、BMI27kg/m2以上を有し、肥満に関連する併存症を伴っていた(例えば、2型糖尿病、高血圧、脂質代謝異常、睡眠時無呼吸、心臓血管疾患)。アトゲパント研究B集団では、患者の45.3%が、BMI30kg/m2以上を有し、患者の54.9%が、BMI27kg/m2以上及び肥満に関連する併存症を有していた。
統計的に有意な体重減少が、研究Aにおいてプラセボと比較して、アトゲパント30mgの1日1回群及び60mgの1日1回群において観察された。治療期間の終了時の体重におけるベースラインからの変化率のLS平均差は、アトゲパント30mgの1日1回群において0.98%(p=0.0005)及びアトゲパント60mgの1日1回群において1.64%(p<0.0001)であった。研究A(安全性集団)についての二重盲検治療期間(12週目)の終了時の体重(kg)におけるベースラインからの変化率についてのCDFプロットを図19に示す。
52週間の治療期間にわたるアトゲパントでの治療は、研究Bにおいて適度な体重減少と関連していた。SOCと比較して、統計的に有意な体重減少が、アトゲパント60mgの1日1回群において観察された。SOCに対する治療期間の終了時の体重におけるベースラインからの変化率のLS平均差は、-1.76%(p=0.0003)であった。更に、アトゲパントでの治療は、治療期間の終了時にベースライン体重の少なくとも5%を失った参加者のパーセンテージによって測定されるような体重減少と関連していた。研究Bにおいて、この体重減少閾値を満たしたアトゲパント60mgの1日1回群における参加者のパーセンテージは、SOC群における14.2%と比較して22.4%であった。研究B(安全性集団)についての非盲検治療期間(52週目)の終了時の体重(kg)におけるベースラインからの変化率についてのCDFプロットを図20に示す。
研究A及び研究CGP-MD-01(NCT02848326)の両方で評価した場合、患者は、83.6kgの平均体重及び30.34kg/m2の平均BMIを有した。これらの研究において、体重の用量依存的平均変化が、二重盲検治療期間の終了時に以下のように観察された:プラセボについて+0.32kg、アトゲパント10mgについて+0.07kg、アトゲパント30mgについて-0.40kg、及びアトゲパント60mgについて-0.81kg。任意の時点で体重が7%以上減少した患者の割合は、プラセボについて2.8%、アトゲパント10mgについて3.8%、アトゲパント30mgについて3.2%、及びアトゲパント60mgで4.9%であった。いずれの研究においても、体重減少のためにアトゲパントを中断した患者はいなかった。
52週間の非盲検長期安全性研究Bにおいて、患者は83.9kgの平均体重及び30.55kg/m2の平均BMIを有していた。この研究において、体重の平均変化もまた、治療期間の終了時に以下のように観察された:経口予防標準治療群について+0.20kg及びアトゲパント60mg群について-1.42kg。任意の時点で体重が7%以上減少した患者の割合は、経口片頭痛予防標準治療群について14.7%、アトゲパント60mg群について24.1%であった。長期安全性研究における1人の患者(0.1%)は、体重減少のためにアトゲパント60mgを中断した。
表41は、研究A(安全性集団)についての二重盲検治療期間の終了時(12週目(LOCF)ANCOVA)の体重(kg)におけるベースラインからの変化率についてのサブセット分析を提供する。表42は、研究Aについての二重盲検治療期間の終了時[12週目(LOCF)ANCOVA]の体重(kg)における5%レスポンダーについてのサブセット分析を提供する(すなわち、表42は、治療期間の終了時にベースライン体重の少なくとも5%を失った参加者についてのサブセット分析を示す)。「ガイダンス集団」とは、肥満関連共存症(例えば、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、睡眠時無呼吸、心血管疾患)の存在下での30kg/m2以上のBMI又は27kg/m2以上のBMIを有する患者を指す。
表43は、研究Bの非盲検治療期間の終了時[52週目(LOCF)ロジスティック回帰アプローチ]の体重(kg)におけるベースラインからの変化率についてのサブセット分析を提供する。表44は、研究B(安全性集団)の非盲検治療期間の終了時[52週目(LOCF)ANCOVA]におけるベースライン体重(kg)の少なくとも5%を失った参加者に関するデータを提示する。
上に示されるように、ANCOVA分析に基づいて、研究Aの体重におけるベースラインからの変化率について、明らかな用量依存的体重低減が観察された。研究Aについて、12週目のレスポンダー率(5%以上の体重低減)は、アトゲパント10mg及び30mgと比較して、アトゲパント60mg群において高かった。研究Bでは、SOC群(14.2%)と比較して、アトゲパント60mg/日群(22.4%)において、ベースライン体重の少なくとも5%を失った患者のパーセンテージの明らかな差が観察された。SOC群の患者は不均一であり、体重減少、体重増加と関連するか、又はいずれとも関連しない薬剤を服用した可能性があることに留意されたい。
研究Aにおいて、ベースラインBMIは、体重変化%に影響を及ぼさず、プラセボ調整差は、BMIカテゴリーにわたって一貫していた。研究Bにおいて、ANCOVA分析に基づいて、特別な集団(BMI≧30)においてわずかに大きな体重低減が観察された。
アトゲパント使用に伴う体重減少の時間経過もまた、研究B集団において評価した。図21~図24は、観察されたデータに基づく安全性集団における3ヶ月(図21)、6ヶ月(図22)、9ヶ月(図23)、及び12ヶ月(図24)でのCDFプロットを示す。研究B安全性集団についての経時的な体重におけるベースラインからの変化を表45にまとめる。研究B(安全性集団)についての経時的な体重におけるベースラインからの変化率を表46に示す。
上述されるように、SOC群は不均一であり、標準治療薬の複数の潜在的選択肢を包含した。アトゲパント60mgと、最初にトピラメートを服用した患者との比較を表47に示す。
表48は、研究Bにおける初期治療の間の最終総1日用量の概要を提供する。研究Bにおけるトピラメートの最も一般的な1日用量は、25mgであった。
上記に示されるように、研究B長期安全性研究において、アトゲパントは、4週目から40週目まで段階的な体重低減をもたらし(40週目に2.11kgの低減)、次いで、体重の低減は、52週目に-1.54kg、OL期間の終了時に-1.42までわずかに減少した。OL期間の終了時に、体重低減のパーセンテージは、アトゲパント60mgについて-1.57、トピラメートについて-1.14であった。

Claims (43)

  1. 片頭痛を予防的に治療する方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを含む、方法。
  2. 前記予防的治療が、少なくとも3.6日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  3. 前記予防的治療が、少なくとも3.8日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、請求項2に記載の方法。
  4. 前記予防的治療が、少なくとも4.2日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、請求項3に記載の方法。
  5. 前記予防的治療が、少なくとも50%の月間片頭痛日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  6. 前記予防的治療が、少なくとも3.9日の平均月間頭痛日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  7. 前記予防的治療が、少なくとも4日の平均月間頭痛日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  8. 前記予防的治療が、少なくとも4.2日の平均月間頭痛日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  9. 前記予防的治療が、少なくとも3.6日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  10. 前記予防的治療が、少なくとも3.8日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす、請求項1に記載の方法。
  11. 1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛を予防する方法であって、アトゲパントを10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で投与することを含み、アトゲパントを投与することが、少なくとも約3.6日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、方法。
  12. アトゲパントを投与することが、少なくとも約3.8日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、請求項11に記載の方法。
  13. アトゲパントを投与することが、少なくとも4.2日の平均月間片頭痛日数の低減をもたらす、請求項11に記載の方法。
  14. アトゲパントを投与することが、少なくとも約4.2日の平均月間頭痛日数の低減をもたらす、請求項11に記載の方法。
  15. アトゲパントを投与することが、少なくとも3.8日の平均月間急性投薬使用日数の低減をもたらす、請求項11に記載の方法。
  16. 片頭痛を予防する方法であって、アトゲパントを約10mg QD、約30mg QD、又は約60mg QDの量で投与することを含み、アトゲパントの投与が、治療前のベースライン又はアトゲパントを受けていない患者と比較して、日常活動を行う能力の改善をもたらす、方法。
  17. 前記日常活動を行う能力の改善が、MSQ v2.1によって評価される、請求項16に記載の方法。
  18. アトゲパントの投与が、約25ポイントを超えるMSQ v2.1 RFRドメインにおけるベースラインからの変化をもたらす、請求項17に記載の方法。
  19. アトゲパントが、約10mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、ベースラインから約30.4ポイントのMSQ v2.1 RFRドメインにおける変化をもたらす、請求項18に記載の方法。
  20. アトゲパントが、約30mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、ベースラインに対して約30.5ポイントのMSQ v2.1 RFRドメインにおける変化をもたらす、請求項18に記載の方法。
  21. アトゲパントが、約60mg QDの量で投与され、アトゲパントの投与が、ベースラインに対して約31.3ポイントのMSQ v2.1 RFRドメインにおける変化をもたらす、請求項18に記載の方法。
  22. 前記日常活動を行う能力の改善が、片頭痛による活動障害日誌(AIM-D)を使用して評価される、請求項16に記載の方法。
  23. 前記日常活動が、家事、用事、自宅での余暇活動、自宅外での社会活動又は余暇活動、激しい身体活動、集中、及び明確な思考からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記日常活動が、歩行、身体を動かすこと、前屈み、又は頭部を動かすことからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
  25. アトゲパントの投与が、約6ポイントを超える日常活動のパフォーマンススコアにおけるベースラインからの改善をもたらす、請求項22に記載の方法。
  26. アトゲパントが、約30mg QDで投与され、前記日常活動のパフォーマンススコアにおけるベースラインからの改善が、ベースラインに対して約8.6ポイントである、請求項25に記載の方法。
  27. アトゲパントが、約60mg QDで投与され、前記AIM-D日常活動のパフォーマンススコアにおけるベースラインからの改善が、約9.4ポイントである、請求項25に記載の方法。
  28. アトゲパントの投与が、約5.2ポイントを超えるAIM-D身体的障害スコアにおけるベースラインからの改善をもたらす、請求項22に記載の方法。
  29. アトゲパントが、約30mg QDで投与され、前記AIM-D身体的障害スコアにおけるベースラインからの改善が、約6.0ポイントである、請求項28に記載の方法。
  30. アトゲパントが、約60mg QDで投与され、前記AIM-D身体的障害スコアにおけるベースラインからの改善が、約6.5ポイントである、請求項28に記載の方法。
  31. アトゲパントが、少なくとも約4週間投与され、アトゲパントの投与が、少なくとも約0.5kgのベースラインからの体重の低減をもたらす、請求項11に記載の方法。
  32. 1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパント又はその薬学的に許容される塩を、10mg QD、30mg QD、又は60mg QDの量で少なくとも約6ヶ月間投与することを含む、方法。
  33. アトゲパントが、少なくとも約9ヶ月間毎日投与される、請求項31に記載の方法。
  34. アトゲパントが、少なくとも約12ヶ月間毎日投与される、請求項31に記載の方法。
  35. アトゲパントの投与が、少なくとも約1.42kgのベースラインからの体重の低減をもたらす、請求項33に記載の方法。
  36. 患者の少なくとも約22%が、ベースラインに対して約5%を超える体重減少を達成する、請求項33に記載の方法。
  37. 1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパントを約30mgの量で1日1回、少なくとも約12週間投与することを含み、アトゲパントの投与が、少なくとも約0.4kgの体重の低減をもたらす、方法。
  38. アトゲパントが、少なくとも約52週間毎日投与される、請求項36に記載の方法。
  39. 患者の少なくとも約3.2%が、ベースライン体重に対して7%を超える体重減少を達成する、請求項36に記載の方法。
  40. 1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパントを約60mgの量で1日1回、少なくとも約12週間投与することを含み、アトゲパントの投与が、少なくとも約0.8kgの体重の低減をもたらす、方法。
  41. 患者の少なくとも約4.9%が、ベースライン体重と比較して7%を超える体重減少を達成する、請求項39に記載の方法。
  42. 1ヶ月当たり15日未満の片頭痛日数を有する患者における片頭痛の予防的治療のための方法であって、アトゲパントを約60mgの量で1日1回、少なくとも約52週間投与することを含み、アトゲパントの投与が、少なくとも約1.4kgの体重の低減をもたらす、方法。
  43. 患者の少なくとも約22.4%が、ベースライン体重に対して少なくとも5%の体重減少を達成する、請求項41に記載の方法。
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