JP2023528670A - レーダーセンサと層の組とを備えた車両用組立体 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023528670000001
本発明は、車両(2)のための車両用組立体(1)を提供する。当該車両用組立体(1)は、- レーダー波(R1)を送/受信するように構成されたレーダーセンサ(10)を備え、当該レーダーセンサ(10)が層組立体(C)と向かい合って配置され、
- 当該層組立体(C)は、少なくとも2つの誘電体層(11,12)を備え、これらの誘電体層が、空気層(13)によって隔てられた一次層(11)と二次層(12)とを含んでおり、- 当該空気層(13)は、θ3を当該二次層(12)に達する出射反射波(R20)の入射角、m3=1,・・・N(Nは整数)として(m3×(λ/2))/cos(θ3)である厚さ(e3)を有し、当該出射反射波(R20)は、当該レーダーセンサ(10)によって送信されたレーダー波(R1)に由来するものであることを特徴とする。

Description

本発明は、車両用組立体に関するものである。それは、とりわけ、但し非限定的に、自動車両に適用可能なものである。
当業者に知られた車両用組立体は、
- レーダー波を送/受信するように構成されたレーダーセンサと、
- 少なくとも2つの誘電体層を備えた層組立体とを具備し、これらの誘電体層が、空気層によって隔てられた一次層と二次層とを含んでいる。
この車両用組立体は、車両の前部または後部の所に配置される。それは、車両の外部の環境内における諸物体の検出に関する要求を満たすためである。
この先行技術における1つの欠点は、レーダーセンサが層組立体の背後に配置されていることである。かくして、車両の外部の環境内における物体を検出するためには、レーダー波が各誘電体層を通り抜けねばならないのである。これらのレーダー波の一部は、各誘電体層によって、また誘電体層同士の間における空気層の内部で反射される。従って、層組立体から出射するレーダー波の出力は、最初にレーダーセンサによって送信されて層組立体内へと入射するレーダー波の出力よりも低くなっている。かくして、これによりレーダーセンサの検出範囲が縮減されてしまう。従って、たとえ車両の外部の環境内に物体が存在したとしても、当該物体の検出エラーや不検出が発生し得るのである。
この状況において、本発明は、挙げられた欠点が解決されることを可能とする車両用組立体を提供することを目的とするものである。
この目的のために本発明は、車両のための車両用組立体であって、
- レーダー波を送/受信するように構成されたレーダーセンサを備え、当該レーダーセンサが層組立体と向かい合って配置され、
- 当該層組立体は、少なくとも2つの誘電体層を備え、これらの誘電体層が、空気層によって隔てられた一次層と二次層とを含んでいる、車両用組立体において、
- 当該空気層は、θ3を当該二次層に達する出射反射波の入射角、m3=1,・・・N(Nは整数)として(m3×(λ/2))/cos(θ3)である厚さを有し、当該出射反射波は、当該レーダーセンサによって送信されたレーダー波に由来するものであることを特徴とする車両用組立体を提供する。
かくして、下記で詳細に理解されることとなるように、空気層の厚さをこのように定めることによって、レーダーセンサとは反対の側で層組立体から出射するレーダー波と、最初にレーダーセンサによって送信されたレーダー波との間における出力の実質的な損失が無くなるように、二次の出射レーダー波を付加することが可能となる。従って、最初に送信されたレーダー波の一次層、空気層、および二次層を通じた伝達中に(各層の材料によりレーダー波の一部が吸収される結果としてのものを除いて)出力の損失がほとんど生じないこととなる。かくして、レーダーセンサによる物体の検出が精確であることとなる。
本発明の非限定的な諸実施形態によれば、当該車両用組立体は、単独ないしは技術的に可能な任意の組合わせにて、以下より選択される1つないし複数の付加的な特徴を更に備えていてもよい。
非限定的な一実施形態によれば、当該出射反射波は、当該レーダーセンサとは反対の側で当該一次層から出射する電波である。
非限定的な一実施形態によれば、当該レーダーセンサは、ミリ波(24GHzから300GHzの間の電波)または準マイクロ波(300MHzから81GHzの間の電波)またはマイクロ波(1GHzから300GHzの間の電波)を用いるレーダーセンサである。
非限定的な一実施形態によれば、当該レーダー波は、100MHzから3GHzの間に含まれる周波数帯域幅内において送信される。
非限定的な一実施形態によれば、当該一次層は、β1を送信レーダー波の入射角θ1に対応した屈折角、n1を当該一次層の屈折率、m1=1,・・・N(Nは整数)として(λ/(2n1cosβ1))+(m1×λ)である厚さを有している。
非限定的な一実施形態によれば、当該一次層の厚さは、e4を当該レーダーセンサと当該一次層との間の距離としてarctan(d1/(2e4))である入射角θ1を用いて定められている。
非限定的な一実施形態によれば、当該二次層は、β2を当該一次層から出射するレーダー波の入射角θ2に対応した屈折角、n2を当該二次層の屈折率、m2=1,・・・N(Nは整数)として(λ/(2n2cosβ2))+(m2×λ)である厚さを有している。
非限定的な一実施形態によれば、当該一次層は装飾用部品であり、当該二次層は当該車両の発光装置における出光レンズである。
非限定的な一実施形態によれば、当該発光装置はヘッドランプまたはテールランプである。
非限定的な一実施形態によれば、当該一次層はロゴの光素子であり、当該二次層は当該車両のロゴにおける出光レンズである。
非限定的な一実施形態によれば、当該一次層はレドームであり、当該二次層はロゴである。
非限定的な一実施形態によれば、当該層組立体は3つ以上の誘電体層を備え、これらの誘電体層が、空気層によって隔てられた一次層と二次層とを含んでいる。
非限定的な一実施形態によれば、入射角θ3は入射角θ1と等しい。
非限定的な一実施形態によれば、入射角θ3は入射角θ2と等しい。
非限定的な一実施形態によれば、入射角θ2は入射角θ1と等しい。
また、自動車両のための層組立体であって、レーダー波を送/受信するよう構成されたレーダーセンサと向かい合って配置されるように構成されると共に、少なくとも2つの誘電体層を備え、これらの誘電体層が、空気層によって隔てられた一次層と二次層とを含んでいる、層組立体において、
当該空気層は、θ3を当該二次層に達する出射反射波の入射角、m3=1,・・・N(Nは整数)として(m3×(λ/2))/cos(θ3)である厚さを有し、当該出射反射波は、当該レーダーセンサによって送信されたレーダー波に由来するものであることを特徴とする層組立体も提供される。
非限定的な一実施形態によれば、当該層組立体は、3つ以上の誘電体層を備え、これらの誘電体層が、空気層によって隔てられた一次層と二次層とを含んでいる。
本発明や、その種々の応用が、以下の説明を読み取ることによって、また添付図面を考察することによって、より良く理解されることとなる。
本発明の第1の非限定的な実施形態による車両用組立体の模式図であって、当該車両用組立体が、レーダーセンサと、空気層によって隔てられた一次層と二次層とを含む少なくとも2つの誘電体層を有した層組立体とを備えている図。 本発明の非限定的な一実施形態による、図1の前記車両用組立体のレーダーセンサによって送信されるレーダー波の伝播、および、そのレーダー波の2つの誘電体層からの反射の模式図。 本発明の第2の非限定的な実施形態による車両用組立体の模式図であって、当該車両用組立体が、レーダーセンサと、2つの一次層と2つの二次層とを含む3つ以上の誘電体層を有した層組立体とを備え、それぞれの一次層・二次層組立体が1つの空気層によって隔てられている図。
種々の図面に現れる構造または機能の点で同等な要素同士には、別様に示されない限り、同じ参照符号が付されている。
本発明による車両2のための車両用組立体1を、図1から図3を参照して説明する。非限定的な一実施形態において、車両2は自動車両である。自動車両は、如何なる型式の動力化された車両をも意味するものである。この実施形態が、明細書の残部において非限定的な例として考慮される。明細書の残部においては、かくして車両2が自動車両2とも称される。
図1および図3に示すように、車両用組立体1(車両用配置構成1とも称する)は、
- レーダー波R1を送/受信するように構成されたレーダーセンサ10と、
- 少なくとも2つの誘電体層11,12を備え、これらの誘電体層が、空気層13によって隔てられた一次層11と二次層12とを含んでいる層組立体C(層配置構成Cとも称する)と、を具備している。
これらの諸要素は下記で説明する。以下、レーダーセンサ10を説明する。
レーダーセンサ10は、一次層11と向かい合って配置されている。非限定的な一実施形態において、レーダーセンサ10は、ミリ波(24GHzから300GHzの間の電波)または準マイクロ波(300MHzから81GHzの間の電波)またはマイクロ波(1GHzから300GHzの間の電波)を用いるレーダーセンサである。非限定的な一変型実施形態において、レーダーセンサ10は、76GHzから81GHzの間に含まれるレーダー周波数にて作動する。非限定的な一実施形態において、レーダー波R1は、100MHzから3GHzの間に含まれる周波数帯域幅内において送信される。かくして、非限定的な一例において、1GHzの周波数帯域幅で77GHzのレーダー周波数にてセンサが作動する場合には、レーダーセンサ10は76.5GHzから77.5GHzまでの周波数帯域内において作動することとなる。
レーダーセンサ10は、レーダー波R1の送信によって、自動車両2の外部の環境を走査するように構成されている。図1および図4に示すように、かくしてレーダーセンサ10は、
- 一次のレーダー波R1を送信するように構成された、少なくとも1つの送信アンテナ100と、
- 二次のレーダー波R2を受信するように構成された、少なくとも2つの受信アンテナ101と、
を備えている。
レーダーセンサ10は更に、一次のレーダー波R1を生成するように構成された少なくとも1つの送信機103と、戻って受信された二次のレーダー波R2を処理するように構成された少なくとも1つの受信機104とを備えている。非限定的な一実施形態においては、送信機能と受信機能との両方のために単一の電子部品が用いられてもよい。かくして1つないし複数のトランシーバーが存在することとなる。当該送信機103は一次のレーダー波R1を生成するが、そのレーダー波R1は、次に送信アンテナ100によって送信され、自動車両2の外部の環境内で物体3(この場合、図示の非限定的な例では歩行者)と遭遇したとき、当該物体3から反射するものである。かくして反射されたレーダー波が、レーダーセンサ10へ返送される電波である。これらが、受信アンテナ101によって受信される二次のレーダー波R2である。これらは、レーダーセンサ10の方向へ伝達されるレーダー波である。非限定的な一実施形態において、一次のレーダー波R1および二次のレーダー波R2は、無線周波数の電波である。非限定的な一実施形態において、レーダーセンサ10は、複数の送信機103と、複数の受信機104とを備えている。
送信アンテナ100(アンテナ100とも称する)は、送信機103によって生成された一次のレーダー波R1を送信するように構成されている。受信アンテナ101(アンテナ101とも称する)は、二次のレーダー波R2を受信して、それらを受信機104へ伝達するように構成されている。受信機104は、それらのレーダー波を次に処理するものである。受信アンテナ101によって受信された二次のレーダー波R2同士の間には、位相のずれが存在する。それにより、自動車両2に対しての物体3の位置を導き出すことが可能となる。当該物体3は、自動車両2の外部の環境内に位置している。非限定的な諸実施形態において、アンテナ100,101はパッチアンテナないしスロットアンテナである。
非限定的な一実施形態において、アンテナ100,101、送信機103、および受信機104は、プリント回路基板105上に配置されている。非限定的な一実施形態において、プリント回路基板はリジッド・プリント回路基板(別名、プリント回路基板アセンブリないしはPCBA)、またはフレキシブル・プリント回路基板(別名、フレックス基板)である。
レーダーセンサ10は更に、送信機103と受信機104とを制御するように構成された電子制御装置106を備えている。そのようなレーダーセンサは当業者に知られているので、ここではそれ以上詳細には説明しない。
以下、層組立体Cを説明する。
非限定的な一実施形態において、一次層11は装飾用部品(別名、ベゼル)であり、二次層12は当該自動車両の発光装置20における出光レンズである。非限定的な一実施形態において、発光装置20は、車両2のヘッドランプまたはテールランプである。別の非限定的な実施形態において、一次層11は照射式ロゴの光素子であり、二次層12は照射式ロゴの出光レンズである。非限定的な一例において、当該光素子はライトガイドである。別の非限定的な実施形態において、一次層11はレドームであり、二次層12はロゴ(随意に、照射式ロゴ)である。別の非限定的な実施形態において、一次層11はレドームであり、二次層12は発光装置20の出光レンズである。非限定的な一実施形態において、発光装置20は、車両2のヘッドランプまたはテールランプである。
一次層11および二次層12は、誘電体で作られている。非限定的な諸実施形態において、誘電体はプラスチック、ガラス、またはセラミックである。非限定的な一実施形態において、プラスチックはポリカーボネートである。誘電体は、非導電性であるがゆえに、導体とは違って、レーダー波R1を通すのである、ということを想起されたい。
図1に示す第1の非限定的な実施形態において、層組立体Cは、空気層13によって隔てられた単一の一次層11と単一の二次層12とを備えている。
図2に示すように、一次層11は、厚さe1(一次厚さe1とも称する)と、1つの媒体からもう1つの媒体への移り変わりの面である2つの面V1およびV2とを有している。それらの面は、屈折面V1およびV2とも称される。図2に示すように、屈折面V1の所で、空気(参照符号8で示されている)から一次層11の誘電体へと電波が通過する。屈折面V2の所では、一次層11の誘電体から空気8へと電波が通過する。一次層11は屈折率n1を有している。
二次層12は、厚さe2(二次厚さe2とも称する)と、1つの媒体からもう1つの媒体への移り変わりの面である2つの面V3およびV4とを有している。それらの面は、屈折面V3およびV4とも称される。図2に示すように、屈折面V3の所で、空気13から二次層12の誘電体へと電波が通過する。屈折面V4の所では、二次層12の誘電体から空気(図では参照符号8で示されている)へと電波が通過する。二次層12は屈折率n2を有している。
空気層13は、厚さe3(三次厚さe3とも称する)を有している。空気層13は、1である屈折率n3を有している。
図2に示すように、レーダー波R1が送信されたとき、その一部は一次層11、空気層13、および二次層12を通り抜けて行く。
レーダー波R1が一次層11を通り抜けるとき、一部R1’が空気層13を通過する。このレーダー波は、図2で参照符号R1’が付され、出射レーダー波R1’と呼ばれる。別の一部は、一次層11において反射されることとなる。出射レーダー波R1’の一部は、空気層13を通り抜けた後、二次層12内へと直接入射して、二次層12から直接出射することとなる。この出射レーダー波は、参照符号R1”が付され、出射レーダー波R1”と呼ばれる。出射レーダー波R1’が二次層12へ入射して出射してしまったならば、それが出射レーダー波R1”となる。出射レーダー波R1”は、出射レーダー波R1’よりも、従ってレーダーセンサ10によって最初に送信されたレーダー波R1よりも低い出力を有している。かくして出力が低くなるため、これによりレーダーセンサの検出範囲が縮減されてしまうのである。
レーダー波R1が送信されたとき、別の一部は面V1およびV2から反射され、これにより一次のものと考えられる反射波R11およびR12がそれぞれ作り出される。かくして、送信レーダー波R1は、一方では面V1から直接的に一次層11の外へ反射されて反射波R11に帰着し、他方では面V2から一次層11内へと反射されて反射波R12に帰着する。反射波R11およびR12(電波R11および電波R12とも称する)は、レーダーセンサ10の方向へ逆戻り反射することから、レーダーセンサ10へ帰ってレーダーセンサ10の信号対雑音比を低下させる寄生反射である。かくして、当該反射波R11およびR12が受信アンテナ101の所で妨害を引き起こすこととなるため、これがレーダーセンサの検出範囲の縮減にも繋がってしまう。従って、たとえ車両の外部の環境内に物体が存在したとしても、当該物体の検出エラーや不検出が発生し得る。以下で説明するように、レーダーセンサ10の信号対雑音比が低下するのを防止するよう、それらが取り除かれるのである。
図2に示すように、送信レーダー波R1は、入射角θ1で一次層11に達する。入射角θ1が0°とは異なる場合、対応する屈折角(図2で参照符号β1が付されている)も0°とは異なる。一次層11内で反射波が進む経路長δ1は、2e1/cos(β1)である。反射波R11およびR12同士の間の位相ずれΔφ1は、かくして屈折角β1のコサイン(従って、入射角θ1のコサイン)、および一次層11の厚さe1によって左右される。λを送信レーダー波R1の波長、n3<n1として、Δφ1=(2π(n1δ1-2e1tan(β1)sin(θ1))/λ)+πであることが示されるであろう。
非限定的な一実施形態において、一次層11は、当該送信レーダー波R1に対応する一次の反射波R11,R12同士が逆位相となるような厚さe1を有している。それらの反射波同士の位相ずれΔφ1は従って、2πを法としてπである。これにより、弱め合う干渉が生じる。従って一次までは、反射波R11およびR12同士が互いに部分的に相殺し合うようにすることで、それらの反射波が消去されるのである。従って一次までは、反射波R11およびR12同士が互いに部分的に相殺し合うようにすることで、それらの反射波が消去されるのである。かくして、それらの反射波が信号対雑音比を低下させることが少なくなる。電波R12の量が電波R11に対して必然的に少ないために、電波R11およびR12同士が互いに完全に相殺し合うわけではない、ということに留意されたい。常に、極めて弱い三次の残りが存在するのである。二次の反射波は一次の反射波よりも低い出力を有し、三次の電波は二次の反射波よりも低い出力を有する、ということを想起されたい。
従って、sin(θ1)=n1sin(β1)であることから、Δφ1=(2π × n1 × (2e1 × cosβ1)/λ)+π であることが示されるであろう。但し、2πを法としてΔφ1=πである必要があるから、m1=1,・・・N(Nは整数)として、入射角θ1の値がどうあろうともe1=(λ/(2n1cosβ1))+(m1×λ)であることが必要である。入射角θ1の値は、レーダーセンサ10の送信にあり得る角度の範囲内に含まれる、ということに留意されたい。あり得る入射角θ1の値は、レーダーセンサ10の技術仕様書に定められている。通常、入射角θ1は0°から30°の間に含まれる。寄生反射R11およびR12がレーダーセンサ10の受信アンテナ101の所で最大の妨害を引き起こす入射角θ1の値が存在する、ということに留意されたい。非限定的な一実施形態において、この値は、図2に示すように、d1を送信アンテナ100と受信アンテナ101との間の距離、e4をレーダーセンサ10と一次層11との間の距離として、θ1=arctan(d1/(2e4))である。かくして、屈折率n1の値と、レーダーセンサ10の作動周波数(非限定的な所与の例では76GHzから81GHzの間)の範囲内で用いられる波長λとに応じて、一次の反射波R11およびR12同士を互いに部分的に相殺させ合うのに厚さe1が有せねばならぬ値を決めることが可能となる。非限定的な一実施形態において、厚さe1は2から3ミリメートル(mm)の間に含まれる。非限定的な一例では、ポリカーボネートについてのn1=1.66で波長λが76GHzの周波数に対応する場合、θ1=0°についてm1=2としてe1=2.36mmである。非限定的な一実施形態において、厚さe1の値は、入射角θ1=arctan(d1/(2e4))に対して定められる。これにより、反射波R11およびR12によって生じる妨害が、それが最大となる所で取り除かれるのを確実にすることが可能となる。
上述したように、レーダー波R1は、一次層11から出射するときに、送信レーダー波R1よりも低い出力を有した出射レーダー波R1’となる。出射レーダー波R1’は、二次層12を通り抜けるときに、面V3およびV4から反射する。これにより、一次のものと考えられる反射波R13およびR14がそれぞれ作り出される。かくして、出射レーダー波R1’は、一方では面V3から直接的に二次層12の外へ反射されて反射波R13に帰着し、他方では面V4から二次層12内へと反射されて反射波R14に帰着する。反射波R13およびR14(電波R13および電波R14とも称する)は、レーダーセンサ10の方向へ逆戻り反射することから、レーダーセンサ10へ帰ってレーダーセンサ10の信号対雑音比を低下させる寄生反射である。かくして、これもまたレーダーセンサの検出範囲を縮減させてしまう。従って、たとえ車両の外部の環境内に物体が存在したとしても、当該物体の検出エラーや不検出が発生し得る。以下で説明するように、レーダーセンサ10の信号対雑音比が低下するのを防止するよう、それらが取り除かれるのである。
出射レーダー波R1’は、入射角θ2で二次層12に達する。入射角θ2が0°とは異なる場合、対応する屈折角(図では参照符号β2が付されている)も0°とは異なる。反射波R14の進む経路長δ2は、2e2/cos(β2)である。反射波R13およびR14同士の間の位相ずれΔφ2は、かくして屈折角β2のコサイン(従って、入射角θ2のコサイン)、および二次層12の厚さe2によって左右される。Δφ2=(2π(n2δ2-2e2tan(β2)sin(θ2)/λ)+πであることが示されるであろう。従って、n3<n2としてΔφ2=(2π × (2n2e2cos(β2)/λ)+π。出射レーダー波R1’は、一次層11内へと入射するレーダー波R1と同じ角度で一次層11から出射するので、θ2=θ1であることに留意されたい。かくして、出射レーダー波R1’は、同じ入射角で二次層12へ入射する。
非限定的な一実施形態において、二次層12は、当該送信レーダー波R1に対応する一次の反射波R13,R14同士が逆位相となるような厚さe2を有している。それらの反射波同士の位相ずれΔφ2は従って、2πを法としてπである。これにより、弱め合う干渉が生じる。反射波R11およびR12と同じようにして、反射波R13およびR14同士が互いに部分的に相殺し合う。従って、反射波R13およびR14同士が互いに部分的に相殺し合うようにすることで、それらの反射波が消去されるのである。かくして、それらの反射波が信号対雑音比を低下させることが少なくなる。電波R14の量が電波R13に対して必然的に少ないために、電波R13およびR14同士が互いに完全に相殺し合うわけではない、ということに留意されたい。常に、極めて弱い三次の残りが存在するのである。
換言すれば、Δφ2=2πを法としてπ=π+m2×2π(m2=1,・・・N(Nは整数))である。即ち、入射角θ2の値がどうあろうともe2=(λ/(2n2cosβ2))+(m2×λ)。かくして、屈折率n2の値と、レーダーセンサ10の作動周波数の範囲内で用いられる波長λとに応じて、一次の反射波R13およびR14同士を互いに相殺させ合うのに厚さe2が有せねばならぬ値を決めることが可能となる。非限定的な一実施形態において、厚さe2の値は、2から3ミリメートル(mm)の間に含まれる。非限定的な一例では、ポリカーボネートについてのn2=1.66で波長λが76GHzの周波数に対応する場合、θ2=0°についてm2=2としてe2=2.36mmである。
図2に示すように、送信レーダー波R1は、一次層11を通り抜けるとき、当該一次層11内で面V1,V2から何度も反射され得る。面V1,V2から何度も反射され得ることにより、これから別の反射波(灰色で図示する)が作り出される。これらの反射波の一部は、空気層13を通過するように二次層12の方向へ出射する。これらが、一次層11から出射する反射波であり、図2に参照符号R20で示されている。かくして、出射反射波R20は、当該レーダーセンサ10によって送信されたレーダー波R1に由来(換言すれば、レーダー波R1から派生)している。それらの反射波は、入射角θ3で二次層12へ達する。
一次層11から出射する反射波R20の一部は、空気層13通過して直接、二次層12を通り抜ける。それら反射波は、入射角θ3で二次層12に達する。二次層12を通り抜ける際、これらの反射波の一部は直接、二次層12から出射する。これらが参照符号R15で示される反射波である。それらの反射波は、別の反射波から結果として生じていることから、二次のものである。かくして二次の反射波R15は、一次層11の内側で面V1によって反射されて空気層13および二次層13を直接通過している電波から結果として生じているのである。
一次層11から出射する反射波R20の残部は、空気層13を通過し、代わって一次層11の外側で面V2から反射され、二次層12の外側で面V3で反射されてから、続いて二次層12を通り抜けて二次層12から出射する。それらの反射波もまた、入射角θ3で二次層12へ達する。これらが参照符号R16で示される反射波である。それらの反射波は、別の反射波から結果として生じていることから、二次のものである。かくして二次の反射波R16は、一次層11の外側の面V2によって空気層13内へと反射されて主に二次層12を通過している電波から結果として生じているのである。
これら二次の反射波R15,R16(これらは、レーダーセンサ10から遠ざかって進むことに繋がる方向で二次層12から出射する)は、自動車両2の外部の環境内における物体3をレーダーセンサ10が検出する範囲に影響する、残余の反射波である。それらの反射波は、送信レーダー波R1よりも低い出力を有しているからである。二次の電波は一次の反射波よりも低い出力を有している、ということを想起されたい。
反射波R16と反射波R15とが進む経路長同士の差δ3は、2e3/cos(θ3)-2e3tan(θ3)sin(θ3)である。反射波R16およびR16同士の間の位相ずれΔφ3は、かくして入射角θ3のコサインおよび空気層13の厚さe3によって左右される。n3=1(空気)としてΔφ3=2πn3δ3/λ=2πδ3/λであることが示されるであろう。従って、Δφ3=4π ×(e3×cos(θ3)/λ。
より高い出力を獲得し得るよう、これら残余の反射波R15,R16が一緒に足し合わされるようにするため、空気層13は次のような厚さe3を有している。即ち、当該二次層12から出射する、送信レーダー波R1に対応した2つの二次の反射波R15,R16同士が、2πを法として位相ずれΔφ3=0を有しているような厚さe3である。反射波R15およびR16は、かくして同位相となる。2πを法として0の位相ずれによって、反射波R15およびR16の出力が一緒に足し合わされるよう、それらの反射波同士を一緒に足し合わせることが可能となり、かくして結果として生じる、より高出力の反射波R17が得られるのである。換言すれば、m3=1,・・・N(Nは整数)として、Δφ3=4π×(e3cos(θ3)/λ=2πm3であることが必要となる。即ち、λを送信レーダー波R1の波長、θ3を二次層12内へと入射する反射波R20の入射角として、入射角θ3の値がどうあろうともe3=(m3×(λ/2))/cos(θ3)。かくして、レーダーセンサ10の作動周波数の範囲に対応した、使用される波長λに応じて、二次の反射波R15およびR16を一緒に足し合わせるのに厚さe3が有せねばならぬ値を決めることが可能となる。非限定的な一例では、波長λが76GHzの周波数に対応し、θ3=0°の場合、m=1としてe3=1.98mmであり、θ3>0°に対してはm3=1としてe3>1.98mmである。
上述したように、図2に示すよう、d1を送信アンテナ100と受信アンテナ101との間の距離、e4をレーダーセンサ10と一次層11との間の距離としたθ1=arctan(d1/(2e4))である角度に対して一次層11および二次層12が最適化されることが好ましいこととなる。e3は、非限定的な一実施形態では、θ1とは異なる角度に対して優先的に最適化されることとなる。製造時には、厚さe3やレーダーの作動周波数が、それら各自の公称値から変動し得る。これらの変動を考慮に入れるために、e3についての等式:e3=((m3+ε)×(λ/2))/cos(θ3)内へと係数ε∈[-0.25;+0.25]が組み入れられる。従ってe3は、この値の範囲内に含まれることとなる。
かくして反射波R15およびR16同士の足し合わせから結果として得られる反射波R17が、レーダーセンサ10による精確な検出を可能とすることとなる。具体的には、その出力が、二次層12から直接的に出射するレーダー波R1”の出力に足し合わされることとなる(e1の選択によって、R15とR1”とが同位相であることが確保されるならば)。反射波R17とレーダー波R1”とが、全体的な出射レーダー波(図2に参照符号R3で示し、全体的電波R3とも称する)を形成するのである。かくして、二次層12から出射する(従って、物体3を検出するのに用いられることとなる)全体的なレーダー波R3の得られる全体的な出力は、レーダーセンサ10によって最初に送信されたレーダー波R1の出力に極めて近いものとなるであろう。
非限定的な一実施形態においては、θ3=θ1=θ2である。これは、一次層11と二次層12とが、互いに平行に配置されると共に、平坦な面V1,V2,V3,およびV4を有しているとした場合である。この場合、e3=(m3/cos(θ1))×λ/2である。
レーダーセンサ10は、(非限定的な一実施形態では100MHzから3GHzの間の)ある周波数帯域幅内で作動するのであって、単一の周波数で作動するのではない、ということに留意されたい。層組立体Cにおいては複数の厚さe1、e2、e3の層が存在するので、これらの厚さを反射防止バンドパスフィルタを作り出すように調節することが可能である。かくして、非限定的な一実施形態においては、各厚さe1、e2、e3が波長λによって左右されることから、様々な波長λ1、λ2、λ3に応じて各厚さe1、e2、e3が定められてもよい。当該3つの波長は、(ここでは100MHzから3GHzの間の)周波数帯域幅内に位置するように選択される。かくして、非限定的な一実施形態において、周波数帯域幅が1GHzであって、レーダーセンサ10が周波数76GHzで作動する場合、厚さe1を定めるのには周波数75GHzに対応する波長λ1が選択され、厚さe2を定めるのには周波数77GHzに対応する波長λ2が選択され、厚さe3を定めるのには周波数76GHzに対応する波長λ3が選択される。かくして、周波数帯75GHz、76GHz、および77GHzにおいて、レーダーセンサ10による検出が極めて精確なものとなる。それは、もはや如何なる寄生反射R11,R12,R13,R14も存在せず、またレーダー波R15,R16が足し合わされることで、層組立体Cによる出力の損失が極めて僅かしかないからである。寄生反射は存在するであろうが、これらはレーダーセンサ10の作動周波数範囲の全体に亘ってかなり大幅に減じられることとなる。かくして、レーダーセンサ10の(距離方向での)検出解像度が、より高いこととなる。別の非限定的な例では、検出解像度が、350MHzの周波数に対しては0.4センチメートル(cm)、750MHzの周波数に対しては0.2cmであることとなる。かくして、例えばレーダーセンサ10は、0.4cmまたは0.2cmの範囲内までの所与の距離にある、自動車両2外部の環境内の物体3を検出できることとなる。別の非限定的な実施形態においては、各厚さe1、e2、e3が同じ波長λに応じて定められてもよい。
本明細書は、単一のレーダー波R1について与えられていたが、もちろんレーダーセンサ10によって送信される全てのレーダー波R1に適用可能であることに留意されたい。
空気層13によって隔てられた単一の一次層11と単一の二次層12とを備える層組立体Cに関して上記で与えられた説明は、一次層11と二次層12との副組立体csを複数備え、副組立体csそれぞれの一次層11と二次層12とが同様に空気層13によって隔てられている層組立体Cに適用可能であることに留意されたい。かくして、非限定的な一実施形態において、当該層組立体Cは、3つ以上の誘電体層11,12を備え、これらの誘電体層が、空気層13によって隔てられた一次層11と二次層12とを含んでいる。従って、複数の空気層13が存在している。かくして、車両用組立体1は、空気層13によって隔てられた3つ以上の誘電体層11,12を備えているのである。
かくして、図3に示す非限定的な一例では、層組立体Cが、
- 空気層131によって隔てられた厚さe11の第1の一次層111と厚さe21の第1の二次層121とを備えた第1の層副組立体cs1と、
- 空気層132によって隔てられた厚さe12の第2の一次層112と厚さe22の第2の二次層122とを備えた第2の層副組立体cs2と、
を具備している。
図3に示すように、第1の副組立体cs1における第1の二次層121は、第2の副組立体cs2における第2の一次層112でもある。かくして、第1の非限定的な実施形態において、第1の層副組立体cs1は、第1の空気層131によって隔てられた、レーダーセンサ10のレドームである第1の一次層111と、装飾用部品である第1の二次層121とを備え、第2の層副組立体cs2は、第2の空気層132によって隔てられた、当該装飾用部品である第2の一次層112と、自動車両2の発光装置20における出光レンズである第2の二次層122とを備えている。第2の非限定的な実施形態において、第1の層副組立体cs1は、第1の空気層131によって隔てられた、レーダーセンサ10のレドームである第1の一次層111と、光素子である第1の二次層121とを備え、第2の層副組立体cs2は、第2の空気層132によって隔てられた、当該光素子である第2の一次層112と、自動車両2の発光装置20における出光レンズである第2の二次層122とを備えている。
換言すれば、車両用組立体1は、空気層13によって装飾用部品から隔てられたレドームを更に備え、当該装飾用部品11自体は空気層13によって出光レンズから隔てられていてもよいのである。装飾用部品は、光素子によって置き換えられてもよい。層組立体C内により多くの層があるほど、種々の層の種々の厚さを調節することによって(非限定的な一実施形態では、種々の厚さに対する種々の波長λの選択を通じて)反射防止バンドパスフィルタを増強させる余地が多くなる、ということに留意されたい。
かくして、当該層組立体Cは、3つ以上の誘電体層を備え、これらの誘電体層が、空気層131,132によって(2つ1組ずつ)隔てられた一次層111,112と二次層121,122とを含んでいる。即ち、第1の一次層111は第1の空気層131によって第1の二次層121から隔てられ、第2の一次層112は第2の空気層132によって第2の二次層122から隔てられている。かくして、上述したように、レドームであって厚さe11を有する層111と、装飾用部品であって厚さe21を有する層121と、発光装置の出光レンズであって厚さe22を有する追加の層122とが存在している。層111は、厚さe31の空気層131によって層121から隔てられている。層122は、厚さe32の空気層132によって層121から隔てられている。かくして、(層111および121を備えている)第1の層副組立体cs1においては、層111が上述したような一次層であり、層121が上述したような二次層である。これに対して、(層121および122を備えている)第2の層副組立体cs2においては、同じ層121がこの場合は上述したような(参照符号112によっても示される)一次層であり、層122が上述したような二次層である。
もちろん、説明された発明は、上述の諸実施形態や上述の分野に限定されるものではない。かくして、別の非限定的な実施形態においては、レーダーセンサ10が2つ以上の送信アンテナ100と3つ以上の受信アンテナ101とを備える。
かくして、説明された発明は、特に以下の利点を有している:
- レーダーセンサ10による検出のためのより高い出力が得られるよう、二次の出射反射波R15,R16同士を重ね合わせることを可能とし、
- レーダーセンサ10の方向へ反射される一次の反射波R11,R12,R13,およびR14が消去されることを可能とする。かくして当該レーダーセンサ10の信号対雑音比は、もはや低下させられることがなく、
- 反射防止バンドパスフィルタが得られることを可能とする。入射角θ1,θ2,θ3にかかわらず、レーダーセンサ10の作動の全周波数範囲に亘って最も多くの反射が消去されることを可能とし、
- より優れた検出解像度がレーダーセンサ10で得られることを可能とし、
- 実施するのが容易である。

Claims (14)

  1. 車両(2)のための車両用組立体(1)であって、
    - レーダー波(R1)を送/受信するように構成されたレーダーセンサ(10)を備え、当該レーダーセンサ(10)が層組立体(C)と向かい合って配置され、
    - 前記層組立体(C)は、少なくとも2つの誘電体層(11,12)を備え、これらの誘電体層が、空気層(13)によって隔てられた一次層(11)と二次層(12)とを含んでいる、車両用組立体(1)において、
    - 前記空気層(13)は、θ3を前記二次層(12)に達する出射反射波(R20)の入射角、m3=1,・・・N(Nは整数)として、εが-0.25から+0.25の間に含まれる場合において((m3+ε)×(λ/2))/cos(θ3)である厚さ(e3)を有し、前記出射反射波(R20)は、前記レーダーセンサ(10)によって送信されたレーダー波(R1)に由来するものであることを特徴とする車両用組立体(1)。
  2. 前記レーダーセンサ(10)は、ミリ波(24GHzから300GHzの間の電波)または準マイクロ波(300MHzから81GHzの間の電波)またはマイクロ波(1GHzから300GHzの間の電波)を用いるレーダーセンサである、請求項1に記載の車両用組立体(1)。
  3. 前記レーダー波(R1)は、100MHzから3GHzの間に含まれる周波数帯域幅内において送信される、請求項2に記載の車両用組立体(1)。
  4. 前記一次層(11)は、β1を送信レーダー波(R1)の入射角θ1に対応した屈折角、n1を前記一次層(11)の屈折率、m1=1,・・・N(Nは整数)として(λ/(2n1cosβ1))+(m1×λ)である厚さ(e1)を有している、請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の車両用組立体(1)。
  5. 前記一次層(11)の厚さ(e1)は、e4を前記レーダーセンサ(10)と前記一次層(11)との間の距離としてarctan(d1/(2e4))である入射角θ1を用いて定められている、請求項4に記載の車両用組立体(1)。
  6. 前記二次層(12)は、β2を前記一次層(11)から出射するレーダー波(R1’)の入射角θ2に対応した屈折角、n2を前記二次層(12)の屈折率、m2=1,・・・N(Nは整数)として(λ/(2n2cosβ2))+(m2×λ)である厚さ(e2)を有している、請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の車両用組立体(1)。
  7. 前記一次層(11)は装飾用部品であり、前記二次層(12)は前記車両(2)の発光装置(20)における出光レンズである、請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の車両用組立体(1)。
  8. 前記発光装置(20)はヘッドランプまたはテールランプである、請求項7に記載の車両用組立体(1)。
  9. 前記一次層(11)はロゴの光素子であり、前記二次層(12)は前記車両(2)のロゴにおける出光レンズである、請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の車両用組立体(1)。
  10. 前記一次層(11)はレドームであり、前記二次層(12)はロゴである、請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の車両用組立体(1)。
  11. 前記層組立体(C)は3つ以上の誘電体層(11,12)を備え、これらの誘電体層が、空気層(13,13)によって隔てられた一次層(11,11)と二次層(12,12)とを含んでいる、請求項1から10のうちのいずれか一項に記載の車両用組立体(1)。
  12. 前記層組立体(C)は、レドームである層(11)と、装飾用部品である層(11,12)と、発光装置の出光レンズである層(12)とを備えている、請求項11に記載の車両用組立体(1)。
  13. 自動車両(2)のための層組立体(C)であって、レーダー波(R1)を送/受信するよう構成されたレーダーセンサ(10)と向かい合って配置されるように構成されると共に、少なくとも2つの誘電体層(11,12)を備え、これらの誘電体層が、空気層(13)によって隔てられた一次層(11)と二次層(12)とを含んでいる、層組立体(C)において、
    前記空気層(13)は、θ3を前記二次層(12)に達する出射反射波(R20)の入射角、m3=1,・・・N(Nは整数)として(m3×(λ/2))/cos(θ3)である厚さ(e3)を有し、前記出射反射波(R20)は、前記レーダーセンサ(10)によって送信されたレーダー波(R1)に由来するものであることを特徴とする層組立体(C)。
  14. 3つ以上の誘電体層(11,12)を備え、これらの誘電体層が、空気層(13,13)によって隔てられた一次層(11,11)と二次層(12,12)とを含んでいる、請求項13に記載の層組立体(C)。
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