JP2023526624A - アルロースの酵素生成 - Google Patents

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Abstract

本発明は、他のアルロース生成方法における酵素と比較して、発現の改善、安定性の改善、及びフルクトース変換活性に対するアルロースの低いこととして特徴付けられる酵素を使用したアルロースの酵素生成のための改善されたプロセスに関する。改善されたプロセスは、アルロース6-リン酸エピメラーゼを使用してフルクトース-6-リン酸をアルロース6-リン酸(A6P)に変換するステップと、アルロース-6-ホスフェートホスファターゼを使用してA6Pをアルロースに変換するステップとを含む。【選択図】図3

Description

配列表
本明細書に提出された配列表は、EFS-Webを介するASCIIテキストファイル(2021-05-18_Sequence_Listing_ST25、2021年5月18日の作成、48,103バイト)であり、参照により本明細書に組み込まれる。
関連出願の相互参照
この出願は、2020年5月18日に出願された米国出願第63/026,294号の優先権を主張し、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、D-アルロースを生成するための改善された酵素プロセスに関する。
D-プシコース、又は単に、アルロースとしても知られているD-アルロースは、低カロリーの天然甘味料であり、スクロースの70%の甘味があるが、そのカロリーのわずか10%である。天然に存在する単糖類ヘキソースであり、小麦などの植物に少量存在する。アルロースは、2012年に食品医薬品局(FDA)によって食品添加物として承認され、一般に、安全であると認められている(GRAS)。しかしながら、アルロースの高コストにより、甘味料としてのその使用は制限されている。それにもかかわらず、アルロースは、スクロースのカロリーの10%を有するに加えて、低い血糖指数1、代謝されることのない小腸で完全な吸収、尿及び糞便中でその除去をもたらすこと、並びに血糖を調節するのに役立つアルファ-アミラーゼ、スクラーゼ及びマルターゼの阻害、を含む、多くの健康上の利点を誇り、全てが、スクロースの食品及び飲料と同様の食品及び飲料の機能性を有する。したがって、アルロースは、食品及び飲料業界における様々な用途を有する。
アルロースは、主に、フルクトースの酵素異性化を伴う方法によって生成される。例えば、PCT出願公開第2014/049373号を参照されたい。全体的に、そのような方法は、アルロースのフルクトースからの高価な分離、及びそれらに関連する比較的低い生成物収率が、より高い原料コストをもたらすために、商業的に実行可能ではない。
エピメラーゼを使用してフルクトース6-リン酸をアルロース6-リン酸に触媒し、続いて、脱リン酸化ステップによってアルロースを生成するための代替的なプロセスは、PCT出願公開第2018/112139号、同第2018/004308号、及び同第2018/129275号に記載されているが、これら、及び他の代替的なアルロース生成方法は、より低い量の酵素を使用して、より高い収率を提供するアルロースを生成するためのプロセスの長年のニーズを満たさない。このような改善を念頭に置いて、以下の開示は、より高い発現、安定性を有し、現在用いられているアルロース生成方法と比較して、低い望ましくないアルロース変換活性に関連する、アルロースの生成に使用するための酵素を記載する。上記の改善は、アルロース生成のコストを減少させることにおける強い工業的及び商業的関心に合致する。
本発明は、酵素的に、例えば、多糖類、オリゴ糖類、二糖類、スクロース、D-グルコース、及びD-フルクトースなどの糖類をアルロースに変換する改善されたアルロース調製方法を提供する。一態様では、糖からのアルロースの生成のための本発明の改善されたプロセスは、アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を使用してフルクトース-6-リン酸(F6P)をアルロース6-フォスフェート(A6P)に変換するステップを含み、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。別の態様では、糖からのアルロースの生成のための本発明による改善されたプロセスは、アルロース-6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を使用してA6Pをアルロースに変換するステップを含み、A6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。本発明の実施形態では、改善されたプロセスは、アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を使用してフルクトース-6-リン酸(F6P)をアルロース6-リン酸(A6P)に変換する工程を含み、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、A6Pは、アルロース-6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を使用してアルロースに変換する工程を含み、A6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。
アルロースを調製するための本発明のプロセスはまた、ホスホグルコイソメラーゼ(PGI)によって触媒されるステップにおいて、グルコース6-リン酸(G6P)をF6Pに変換することを伴ってもよい。本発明による他のプロセスは、ホスホグルコムターゼ(PGM)によって触媒される反応によってグルコース1-リン酸(G1P)をG6Pに変換するステップを更に含み得るが、それ以外のプロセスは、少なくとも1つの他の酵素によって触媒される反応による糖のG1Pへの変換を更に含み得る。
本明細書に記載の方法のいずれかで使用される糖は、デンプン又はその誘導体、セルロース又はその誘導体、及びスクロースからなる群から選択され得る。その点で、デンプン又はその誘導体は、例えば、アミロース、アミロペクチン、可溶性デンプン、アミロデキストリン、マルトデキストリン、マルトース、マルトトリオース、又はグルコースであり得る。本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、デンプンは、酵素加水分解によって又はデンプンの酸加水分解によってデンプン誘導体に変換される。デンプン誘導体を得るためのデンプンの酵素加水分解の例としては、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、アルファ-アミラーゼ、又はこれらの酵素のうちの2つ以上の組み合わせによって触媒される反応が挙げられるが、これらに限定されない。本発明のいくつかのプロセスは、4-グルカントランスフェラーゼ(4GT)を添加することを更に伴い得る。
アルロースを調製するための本発明の他のプロセスは、少なくとも1つの酵素によって触媒される、フルクトースをF6Pに変換するステップを更に含む。本発明の他のプロセスは、少なくとも1つの酵素によって触媒される反応において、スクロースをフルクトースに変換するステップを更に含む。アルロースを調製するためのプロセスで使用されるG6Pはまた、少なくとも1つの酵素によって触媒される反応において、グルコースをG6Pに変換することによって生成され得る。次に、グルコースは、少なくとも1つの酵素によって触媒されてスクロースをグルコースに変換することによって生成することができる。
本発明のプロセスは、約37℃~約85℃の範囲の温度、約4~約9の範囲のpH、及び/又は約0.5時間~約48時間、又は連続反応として、を含む、様々な反応条件下で実施され得る。いくつかの実施形態では、アルロースを調製するためのプロセスのステップは、単一の反応器内で前述の反応条件のうちのいずれか1つ以上の条件下で実施される。他の実施形態では、反応ステップは、複数のバイオリアクターを使用して、前述の反応条件下で実施され、これは、一連に配置され得る。
本発明のいくつかのプロセスでは、アルロースを調製するためのステップは、約0.1mM~約150mMのリン酸濃度で、アデノシン三リン酸(ATP)又はNAD(H)、すなわち、ATP非含有又はNAD(H)非含有ではない条件下で実施され、リン酸は、再循環され、及び/又はA6Pをアルロースに変換するステップは、エネルギー的に好ましい化学反応を伴う。
デンプン又はその誘導体生成物をアルロースに変換する酵素経路を示す概略図である。以下の略語が使用されている。αGP、アルファ-グルカンホスホリラーゼ又はデンプンホスホリラーゼ;PGM、ホスホグルコムターゼ;PGI、ホスホグルコイソメラーゼ;A6PE、アルロース6-リン酸エピメラーゼ;A6PP、アルロース6-リン酸ホスファターゼ;IA、イソアミラーゼ;PA、プルラナーゼ;MP、マルトースホスホリラーゼ;PPGK、ポリリン酸グルコキナーゼ。本発明のプロセスでは、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。 セルロース又はその誘導体をアルロースに変換する酵素経路を示す。CDP、セロデキストリンホスホリラーゼ;CBP、セロビオースホスホリラーゼ;PPGK、ポリリン酸グルコキナーゼ;PGM、ホスホグルコムターゼ;PGI、ホスホグルコイソメラーゼ;A6PE、アルロース6-リン酸エピメラーゼ;A6PP、アルロース6-リン酸ホスファターゼ。本発明のプロセスでは、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。 フルクトースをアルロースに変換する酵素経路を示す概略図である。PPFK、ポリリン酸フルクトキナーゼ、A6PE、アルロース6-リン酸エピメラーゼ、A6PP、アルロース6-リン酸ホスファターゼ。本発明のプロセスでは、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。 グルコースをアルロースに変換する酵素経路を示す概略図である。PPGK、ポリリン酸グルコキナーゼ;PGI、ホスホグルコイソメラーゼ;A6PE、アルロース6-リン酸エピメラーゼ;A6PP、アルロース6-リン酸ホスファターゼ。本発明のプロセスでは、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。 スクロース又はその誘導体をアルロースに変換する酵素経路を示す。SP、スクロースホスホリラーゼ;PPFK、ポリリン酸フルクトキナーゼ;PGM、ホスホグルコムターゼ;PGI、ホスホグルコイソメラーゼ;A6PE、アルロース6-リン酸エピメラーゼ;A6PP、アルロース6-リン酸ホスファターゼ。本発明のプロセスでは、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。 HPLCによって測定したマルトデキストリンからアルロースへの変換を示す。以下の酵素を使用した:αGP(Uniprot ID G8NCC0)、PGM(Uniprot ID A0A150LLZ1)、PGI(Uniprot ID Q5SLL6)、A6PP(Uniprot ID A0A0E3NCH4)、及び4GT(Uniprot ID E8MXP8)。A6PE(Uniprot ID A0A090IXZ8)及び(Uniparc ID UPI000411882A)を、本発明の改善されたプロセス(A0A223HZI7)で使用されるA6PEと比較した。 HPLCによって測定したG1Pからアルロースへの変換を示す。以下の酵素を使用した。PGM(Uniprot ID A0A150LLZ1)、PGI(Uniprot ID Q5SLL6)、及びA6PE(Uniprot ID D9TQJ4)。A6PP(Uniprot ID A3DC21)を、本発明の改善されたプロセスで使用されるA6PP(Uniprot ID A0A0E3NCH4)と比較した。
本明細書に記載の本発明は、糖類をアルロースに変換するための改善された酵素プロセスに関する。より具体的には、本発明は、糖類のアルロースへの変換のための改善された無細胞酵素プロセスに関する。本発明のプロセスによってアルロースに変換され得る糖類の例には、これらに限定されないが、デンプン、セルロース、スクロース、グルコース、フルクトース、及び前述の糖のいずれかに由来する生成物が挙げられる。本発明によるプロセスで使用される酵素を、組み合わせて、単一の無細胞酵素カクテルにし得る。実際、アルロースを生成するための細胞ベースの生成方法と比較して、プロセスは、少なくとも部分的には、プロセスで使用される細胞内外の基質、生成物、又はその両方の輸送を遅延させることができる細胞膜の不在に起因する、より高い反応速度を提供する。本発明のプロセスはまた、発酵培地及び細胞ベースのプロセスで使用される細胞に関連する栄養素豊富な代謝産物を含まない最終的なアルロース生成物をもたらす。
アルロースを生成するための本発明のいくつかのプロセスは、フルクトース-6-リン酸(F6P)を、本発明の前のアルロース生成方法で使用されるA6PE酵素のいずれか1つと比較して、1つ以上の改善された特性を有する、アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)によって触媒される反応によって、アルロース6-リン酸(A6P)に変換するステップを改善する。本発明の他のプロセスは、A6Pを、本発明の前のアルロース生成方法で使用されるA6PP酵素のいずれか1つと比較して、1つ以上の改善された特性を有する、アルロース-6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)によって触媒される反応によってアルロースに変換するステップを改善する。本発明のいくつかのプロセスでは、アルロースを生成するためのプロセスは、(F6PからA6Pへの)及び(A6Pからアルロースへの)変換ステップを含んでもよく、改善されたA6PE及び改善されたA6PPは、(F6PからA6Pへの)及び(A6Pからアルロースへの)変換ステップにそれぞれ使用される。アルロースを生成するための本発明の他のプロセスは、A6Pからアルロースへの変換ステップのための未改善のA6PPを使用しながら、F6PからA6Pへの変換ステップのための改善されたA6PEを使用してもよい。逆に、F6PからA6Pへの変換ステップのための未改善のA6PE、及びA6Pからアルロースへの変換ステップのための改善されたA6PPを使用する、本発明のプロセスも存在する。サーモアナエロバクテリウム・サーモサッカロリティカム(UniProt ID D9TQJ4)のA6PE、バチルス・サーモアミロボランス(UniProt ID A0A090IXZ8)のA6PE、及びクロストリジウム・サーモセラム(UniProt ID A3DC21)のA6PPを含むA6PE及びA6PPの例については、その全体が参照により本明細書に組み込まれるPCT公開第2018/112139号を参照されたい。
アルロースを生成するためのプロセスにおいて、改善された安定性などの、より高い活性及びより良好な特性を有する酵素を使用することにより、より少量の酵素を使用することが可能になり、それにより、プロセス全体のコストが削減される。上記で論じたように、本発明の改善されたプロセスにおけるF6PのA6Pへの変換は、改善された特性を有するA6PEによって触媒され、以下の改善された特性、のうちの1つ以上を含む、アルロース生成プロセスにおける改善に寄与する:サーモアナエロバクテリウム・サーモサッカロリティカム(UniProt ID D9TQJ4)由来の好熱A6PEと比較して、より高い発現収率、熱安定性、及びフルクトースエピマー化活性に対する望ましくないアルロースの低さ。
本発明のいくつかのプロセスでは、改善されたプロセスにおけるA6PEの発現収率は、発現収率を有し、これは、限定されないが、UniProt ID D9TQJ4(サーモアナエロバクテリウム・サーモサッカロリティカム)のアミノ酸配列を有するA6PEなどの未改善のプロセスにおけるA6PEの発現収率よりも少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも200%、少なくとも300%、又は少なくとも400%高い。例えば、アルロースを生成するための本発明のプロセスでは、F6PをA6Pに変換するステップは、UniProt ID A0A223HZI7(クロストリジウム・サーモサッカロリティクム)のアミノ酸配列を有するA6PEを使用し、これは、発現収率がUniProt ID D9TQJ4のアミノ酸配列を有するA6PEよりも約300%、310%、320%、330%、340%、350%、360%、370%、380%、390%、又は400%高い。
本発明のいくつかのプロセスでは、改善されたプロセスにおけるA6PEは、改善されていないプロセスにおけるA6PEよりも安定である。より具体的には、本発明の改善されたプロセスにおけるA6PEは、改善されていないプロセスにおけるA6PEよりも熱安定であり得る。実際、本発明のいくつかのプロセスにおけるA6PEは、50℃~60℃での30分後、50%~60%可溶性、60%~70%可溶性、70%~80%可溶性、80%~90%可溶性、90%~100%可溶性、又は100%可溶性のままであり得る。F6PのA6Pへの変換が、UniProt ID A0A223HZI7のアミノ酸配列を有する改善されたプロセスでA6PEを使用する本発明のプロセスでは、A6PEは、約60℃での30分後に約80%可溶性のままであり得、したがって、改善されたプロセスでのA6PEは、54℃、55℃、56℃、57℃、58℃、59℃、60℃、61℃、62℃、63℃、64℃、65℃、又は66℃で25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、又は35分後に、少なくとも75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、又は85%可溶性であり得る。
A6PEによるアルロースのフルクトースへの変換は、アルロースを生成するプロセスにおいて望ましくない。本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、フルクトースへのA6PE依存性アルロース変換活性は、アルロースを生成するための未改善のプロセスよりも低い。本発明の改善されたプロセスでは、例えば、1%以下、0.9%以下、0.8%以下、0.7%以下、0.6%以下、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下、0.1%以下、又は0%の本発明のプロセスによって生成されたアルロースが、フルクトースに変換される。
本発明の改善されたプロセスで使用されるA6PE酵素は、F6P/A6Pに特異的であり、A6PEによって触媒されるエピマー化は、可逆的である。「特異的」という用語は、本明細書で使用される場合、本発明の改善されたプロセスにおけるA6PEのF6/A6Pエピマー化活性が、反応中に存在する他のリン酸化単糖についてよりも高いことを意味する。例えば、本発明の改善されたプロセスにおけるA6PEのF6P/A6Pのエピマー化活性は、G6Pについてのそのエピマー化活性よりも高い。
本発明の改善されたプロセスにおけるF6PからA6Pへの変換は、マグネシウム、マンガン、コバルト、又は亜鉛などの二価金属A6PE補因子を利用してもよい。本発明のいくつかのプロセスでは、例えば、コバルトは、F6PからA6Pへの変換反応ステップにおけるA6PEの補因子である。
上述したように、本発明の改善されたプロセスにおけるA6PE酵素の特性の例には、限定されないが、発現収率の増加、安定性の増加、及びアルロースのフルクトースへの変換の減少が含まれる。本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、A6PEのアミノ酸配列は、好熱性である。より具体的には、本発明のある特定の改善されたプロセスにおけるA6PEは、クロストリジウム・サーモサッカロリティクム由来のA6PEと85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、99%、又は100%の配列同一性を共有するアミノ酸配列を有する。したがって、本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、A6PEのアミノ酸配列は、UniPRot ID A0A223HZI7の配列を有するC.サーモサッカロリティクム好熱性エピメラーゼのアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、99%、又は100%の配列同一性を共有する。
本発明のいくつかの改善されたプロセスにおけるA6PEの別の構造的特徴は、触媒作用のための(α/β)8バレルドメインである。本発明のこれらの改善されたプロセスのいくつかでは、(α/β)8バレルドメインは、バレルの7番目のβ鎖の末端にSer、バレルの8番目のβ鎖の末端にSer、及び活性部位ループにGlyを有するリン酸結合ドメインを含有する。本発明の他の改善されたプロセスでは、A6PEは、バレルの2番目及び3番目のβ鎖にHisを有する金属結合ドメインを含有する。本発明の他の改善されたプロセスでは、A6PEは、バレルの2番目及び7番目のβ鎖にAspを含有し、1,1プロトン移動のための酸/塩基触媒として機能する。本発明の他の改善されたプロセスでは、A6PEは、Hisが金属結合及び酸/塩基触媒作用のAspで利用されるバレルの2番目のβ鎖にHis疎水性残基-Aspシグネチャーを含有する。本発明の他の改善されたプロセスでは、A6PEは、リブロース-リン酸3エピメラーゼファミリー(Pfam PF00834)のメンバーである。本発明の更に他の改善されたプロセスにおいて、A6PEは、上記の(α/β)8バレルドメイン構造特徴のうちのいずれかのうちの2つ以上を含有する。したがって、本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、A6PEは、触媒作用のための(α/β)8バレルドメイン、バレルの7番目のβ鎖の末端にSer、バレルの8番目のβ鎖の末端にSer、活性部位ループにGly、バレルの2番目及び3番目のβ鎖にHis、バレルの2番目及び7番目のβ鎖にAsp、バレルの2番目のβ鎖にHis-疎水性残基-Aspシグネチャーを含有し、リブロース-リン酸3エピメラーゼファミリー(Pfam PF00834)のメンバーである。(α/β)8バレルドメインのこれらの特徴は、当該技術分野で知られており、例えば、Chan et al.Structural Basis for Substrate Specificity in Phosphate Binding(beta/alpha)8-Barrels:D-Allulose 6-Phosphate 3-Epimerase from Escherichia coli K-12.Biochemistry 2008;47(36):9608-9617で参照されている。
本発明の改善されたプロセスでは、アルロース-6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)は、A6Pをアルロースに特異的に変換するホスファターゼである。したがって、本発明の改善されたプロセスにおけるA6PPは、A6Pに特異的である。「特異的」という用語は、本明細書で使用される場合、A6PPのA6P脱リン酸化活性が、プロセス中の他のリン酸化単糖についてよりも高いことを意味する。例えば、本発明の改善されたプロセスのA6PPは、G1P、G6P、及びF6PにおいてよりもA6Pにおいて高い脱リン酸化活性を有する。本発明の改善されたプロセスにおけるA6PPはまた、亜鉛、マンガン、コバルト、又はマグネシウム、好ましくは、マグネシウムなどの二価金属補因子を利用してもよい。
本発明の改善されたプロセスにおけるA6Pのアルロースへの変換は、本発明の前のアルロースを生成するプロセスで使用されるA6PP酵素のいずれと比較しても、活性の増加を有するA6PPを使用し得る。本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、例えば、A6PPは、A6Pをクロストリジウム・サーモセラム(UniProt ID A3DC21)由来のA6PPよりも高い活性を有するアルロースに変換する。国際特許出願公開第2018/112139号及び同第2018/129275号を参照されたく、これらは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。より具体的には、本発明の改善されたプロセスでは、A6PPは、A6P活性を有するメタノサルシナ・CHTI-55由来のA6PPのアミノ酸配列を有し、これは、UNIPROT ID A3DC21のアミノ酸配列を有するクロストリジウム・サーモセラム由来のA6PPの活性と比較して、少なくとも10%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、又は300%改善される。更に具体的には、本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、A6PPは、A6P活性を有するUniprot ID A0A0E3NCH4(配列番号2)のアミノ酸配列を有し、これは、UNIPROT ID A3DC21のアミノ酸配列を有するクロストリジウム・サーモセラム由来のA6PPの活性と比較して、少なくとも10%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%、200%、210%、220%、230%、240%、250%、260%、270%、280%、290%、又は300%改善される。
本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、A6PPは、メタノサルシナ・サーモフィラCHTI-55由来のA6PPと85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、99%、又は100%の配列同一性を共有するアミノ酸配列を有する。したがって、本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、A6PPのアミノ酸配列は、UniProt ID A0A0E3NCH4(配列番号2)の配列を有するメタノサルシナ・サーモフィラCHTI-55ホスファターゼのアミノ酸配列と85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、99%、又は100%の配列同一性を共有する。
本発明のいくつかの改善されたプロセスにおけるA6PEの別の構造的特徴は、触媒作用のためのロスマノイドフォールドドメインである。本発明のこれらの改善されたプロセスのいくつかでは、A6PPは、以下の特徴のうちの1つ以上を含有する:基質特異性のためのC1キャッピングドメイン、第2のAspが一般的な酸/塩基触媒であるマグネシウムを配位させるためのロスマノイドフォールドの1番目のβ鎖におけるDxDシグネチャー、反応中間体の安定性を助けるロスマノイドフォールドの2番目のβ鎖の末端におけるThr又はSer、反応中間体の安定性を助けるロスマノイドフォールドの3番目のβ鎖に対するアルファ-ヘリックスC末端のN末端におけるLys、及びマグネシウムなどの二価金属カチオンを配位させるためのロスマノイドフォールドの4番目のβ鎖の末端におけるE(D/N)シグネチャー。例えば、Burroughs et al.,Evolutionary Genomics of the HAD Superfamily:Understanding the Structural Adaptations and Catalytic Diversity in a Superfamily of Phosphoesterases and Allied Enzymes.J.Mol.Biol.2006;361;1003-1034を参照されたい。
本明細書で確立されるように、本発明の改善されたプロセスは、A6PEを使用してF6PをA6Pに変換するステップ、及びA6PPを使用してA6Pをアルロースに変換するステップを含む。本発明の改善されたプロセスはまた、追加の上流ステップを含んでもよい。例えば、本発明のいくつかのプロセスは、ホスホグルコースイソメラーゼ(PGI)を使用して糖からアルロースを生成して、グルコース6-リン酸(G6P)をF6Pに変換する。使用され得る例示的なPGIには、国際特許出願公開第2017/059278号に開示されているもの、クロストリジウム・サーモセラム(Uniprot ID A3DBX9)由来のPGI及びサーマス・サーモフィルス(Uniprot ID Q5SLL6)由来のPGIが含まれる。
本発明のいくつかの改善されたプロセスには、ホスホグルコムターゼ(PGM)を使用して、グルコース1-リン酸(G1P)をG6Pに変換するステップも含まれる。PGMの例は、国際特許出願公開第2017/059278号に開示されているサーモコッカス・コダカラエンシス(Uniprot ID Q68BJ6)由来のPGM、又はPCT出願公開第2020/092315号に開示されているカルディバチルス・デビリス(Uniprot A0A150LLZ1)由来のPGMである。
本発明のいくつかの改善されたプロセスは、少なくとも1つの酵素を使用して糖をG1Pに変換するステップも含む。例えば、改善されたプロセスは、図1に記載されるデンプン若しくはその誘導体、図2に記載されるセルロース若しくはその誘導体、図3に記載されるフルクトース、図4に記載されるグルコース、又は図5に記載されるスクロースから選択される糖を変換し得る。本発明のそのような改善されたプロセスで糖をG1Pに変換するステップで使用される酵素は、例えば、アルファ-グルカンホスホリラーゼ(αGP)、マルトースホスホリラーゼ、スクロースホスホリラーゼ、セロデキストリンホスホリラーゼ、セロビオースホスホリラーゼ、及び/又はセルロースホスホリラーゼ、及びそれらの混合物であり得る。F6Pに到達する酵素又は酵素の組み合わせの選択は、プロセスで使用される糖に依存する。
セルロースは、最も豊富な生物資源であり、植物細胞壁の主要な構成要素である。非食品リグノセルロースバイオマスは、セルロース、ヘミセルロース、及びリグニン、並びに他の軽微な構成要素を含有する。アビセル(微結晶セルロース)、再生非晶質セルロース、細菌セルロース、濾紙などを含む純粋なセルロースは、一連の処理を介して調製され得る。部分的に加水分解されたセルロース基質としては、重合度が7を超える水不溶性セロデキストリン、3~6の重合度を有する水溶性セロデキストリン、セロビオース、グルコース、及びフルクトースが挙げられる。
本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、セルロース及びその誘導体は、セロデキストリン及びセロビオース由来のG1P、並びにセロデキストリンホスホリラーゼ(CDP)及びセロビオースホスホリラーゼ(CBP)によってそれぞれ触媒されて遊離リン酸を生成することと、PGMによって触媒されてG1PをG6Pに変換することと、PGIによって触媒されてG6PをF6Pに変換することと、上述のようにF6Pをアルロースに変換することと、を含む一連の酵素ステップによってアルロースに変換され得、リン酸イオンは、セロデキストリン及びセロビオースをG1Pに変換するステップによって再循環され得る。
いくつかの酵素を使用して、固体セルロースを水溶性セロデキストリン及びセロビオースに加水分解することができる。かかる酵素には、エンドグルカナーゼ及びセロビオヒドロラーゼが含まれるが、ベータ-グルコシダーゼ(セロビアーゼ)は含まれない。セルロース加水分解及びG1P生成の前に、セルロース及びバイオマスを前処理して、それらの反応性を増加させ、セルロース鎖の重合度を減少させることができる。セルロース及びバイオマスの前処理方法としては、希酸前処理、セルロース溶媒ベースのリグノセルロース分画、アンモニア繊維膨張、アンモニア水性浸漬、イオン性液体処理、及び塩酸、硫酸、リン酸を含む濃縮酸を使用することによる部分加水分解、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
糖がセロビオースを含み、酵素がセロビオースホスホリラーゼを含有する場合、G1Pはセロビオースホスホリラーゼによってセロビオース及びリン酸塩から生成される。糖がセロデキストリンを含有し、酵素がセロデキストリンホスホリラーゼを含む場合、G1Pはセロデキストリンホスホリラーゼによってセロデキストリン及びリン酸塩から生成される。糖がセルロースを含み、酵素がセルロースホスホリラーゼを含有する場合、G1Pはセルロースホスホリラーゼによってセルロース及びリン酸塩から生成される。
糖がマルトースを含み、酵素がマルトースホスホリラーゼを含有する場合、G1Pはマルトースホスホリラーゼによってマルトース及びリン酸塩から生成される。糖がスクロースを含み、酵素がスクロースホスホリラーゼを含有する場合、G1Pはスクロースホスホリラーゼによってスクロース及びリン酸塩から生成される。
糖がデンプン又はデンプン誘導体である場合、誘導体は、アミロース、アミロペクチン、可溶性デンプン、アミロデキストリン、マルトデキストリン、マルトース、マルトトリオース、及びグルコース、及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。本発明の特定のプロセスでは、糖をG1Pに変換するために使用される酵素は、αGPを含有する。このステップでは、糖がデンプンを含む場合、G1PがαGPによってデンプン及びリン酸塩から生成され、糖が可溶性デンプン、アミロデキストリン、又はマルトデキストリンを含有する場合、G1Pは、αGPによって、可溶性デンプン及びリン酸塩、アミロデキストリン及びリン酸塩、又はマルトデキストリン及びリン酸塩から生成される。αGPの例は、国際特許出願公開第2017/059278号に開示されているサーモトガ・マリティマ(Uniprot ID G4FEH8)由来のαGP、又は国際特許出願公開第2020/092315号に開示されているThermus sp.CCB_US3_UF1(Uniprot G8NCC0)由来のαGPである。
本発明によるいくつかのプロセスは、デンプンをデンプン誘導体に変換するステップを更に含み得、デンプン誘導体は、デンプンの酵素加水分解によって、又はデンプンの酸加水分解によって調製される。本発明の特定のプロセスでは、マルトースホスホリラーゼ(MP)を使用して、分解生成物マルトースをG1P及びグルコースに加リン酸分解的に切断することによってアルロース収率を増加させることができる。代わりに、4-グルカントランスフェラーゼ(4GT)は、分解生成物グルコース、マルトース、及びマルトトリオースをより長いマルトオリゴ糖に再循環させることによって、アルロース収率を増加させるために使用することができ、これは、αGPによって加リン酸分解的に切断されて、G1Pを得ることができる。4GTの例は、国際特許出願公開第2017/059278号に開示されているサーモコッカス・リトラリス(Uniprot ID O32462)由来の4GT、又は国際特許出願公開第2020/092315号に開示されているアナエロリネア・サーモフィラ株DSM 14523(Uniprot E8MXP8)由来の4GTである。本発明のいくつかのプロセスでは、ポリリン酸及びポリリン酸グルコキナーゼ(PPGK)をプロセスに添加することができ、したがって、分解生成物グルコースをG6Pにリン酸化することによって、アルロースの収率を増加させる。
デンプンは自然界で最も広く使用されているエネルギー貯蔵化合物であり、ほとんどが植物の種子に貯えられている。天然デンプンには、直鎖アミロース及び分岐アミロペクチンが含有されている。デンプン誘導体の例としては、アミロース、アミロペクチン、可溶性デンプン、アミロデキストリン、マルトデキストリン、マルトース、フルクトース、及びグルコースが挙げられる。セルロース誘導体の例としては、前処理されたバイオマス、再生された非晶質セルロース、セロデキストリン、セロビオース、フルクトース、及びグルコースが挙げられる。スクロース誘導体には、フルクトース及びグルコースが含まれる。
プロセスがデンプン誘導体を使用する場合、デンプン誘導体は、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、アルファ-アミラーゼ、又はそれらの組み合わせによって触媒されるデンプンの酵素加水分解によって調製され得る。トウモロコシのデンプンには、αGPの作用を妨げる多くの分枝が含まれている。イソアミラーゼ及びプルラナーゼは、デンプンを脱分枝するのに使用することができ、直鎖アミロデキストリンを得る。イソアミラーゼ前処理及びプルラナーゼ前処理デンプンは、最終生成物中のより高いF6P濃度をもたらし得る。イソアミラーゼ及びプルラナーゼは、アルファ-1,6-グリコシド結合を切断し、これによって、アルファ-グルカンホスホリラーゼによるデンプンのより完全な分解が可能になる。アルファ-アミラーゼは、アルファ-1,4-グリコシド結合を切断し、したがって、アルファ-アミラーゼは、アルロースへのより速い変換のためにデンプンを断片に分解するために使用される。
アルロースは、フルクトースからも生成することができる。図3を参照されたい。本発明によるプロセスはまた、フルクトースをF6Pに変換するステップであって、このステップが少なくとも1つの酵素によって触媒される、ステップと、任意選択で、スクロースをフルクトースに変換するステップであって、このステップが少なくとも1つの酵素によって触媒される、ステップとを含むことができる。例えば、このプロセスは、ポリリン酸フルクトキナーゼ(PPFK)によって触媒されるフルクトース及びポリリン酸由来のF6Pを生成することを伴う。F6Pのアルロースへの変換は、上記の通りである。フルクトースは、例えば、スクロースの酵素的変換によって生成され得る。次いで、A6Pがアルロースに変換されたときに生成されるリン酸イオンを、スクロースをG1Pに変換するステップで再循環させることができる。
アルロースはまた、グルコースから生成することができる。図4を参照されたい。本発明によるプロセスはまた、少なくとも1つの酵素によって触媒される、グルコースをG6Pに変換するステップと、任意選択で、スクロースをフルクトースに変換するステップであって、このステップが少なくとも1つの酵素によって触媒される、ステップと、を含むことができる。例えば、このプロセスは、ポリリン酸グルコキナーゼ(PPGK)によって触媒されるグルコース及びポリリン酸からG6Pを生成することを伴う。グルコースは、例えば、マルトトリオースのより長い鎖のマルトデキストリンへの4-グルカントランスフェラーゼ再循環によって生成され得る。
本発明のいくつかの方法では、A6Pがアルロースに変換されたときに生成されるリン酸イオンは、デンプン誘導体をG1Pに(例えば、図1を参照されたい)、セルロース誘導体をG1Pに(例えば、図2を参照されたい)、又はスクロースをG1Pに(図5を参照されたい)変換するステップで、特に、プロセスが単一の反応容器内で実施される場合に、再循環される。加えて、PPFK及びポリリン酸塩は、SPによるスクロースの加リン酸分解的切断によって生成されたフルクトース由来のF6Pを生成することによって、アルロース収量を増加させるために使用され得る。
例えば、糖からアルロースを調製するためのプロセスとしては、以下のステップが挙げられる。(i)1つ以上の酵素を使用して糖をグルコース1-リン酸(G1P)に変換すること、(ii)ホスホグルコムターゼ(PGM、EC5.4.2.2)を使用してG1PをG6Pに変換すること、(iii)ホスホグルコイソメラーゼ(PGI、EC5.3.1.9)を使用してG6PをF6Pに変換すること、(iv)アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を介してF6PをA6Pに変換すること、及び(v)アルロース6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を介してA6Pをアルロースに変換すること。本発明の改善されたプロセスでは、A6PEは、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPは、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。そのようなプロセスでは、例えば、ステップ(i)における酵素は、αGPである。典型的には、プロセスで使用される酵素単位の比は、1:1:1:1:1である(αGP:PGM:PGI:A6PE:A6PP)。酵素単位は、1umolの基質を1分で生成物に変換するために必要な酵素の量である。したがって、より高い活性を有する酵素は、同じ反応を触媒するより低い活性を有する酵素と比較して、1酵素単位当たりの酵素のmgという点で、より少ない量の酵素を有することになる。生成物の収率を最適化するために、これらの比は、任意の数の組み合わせで調整され得る。例えば、特定の酵素は、別の酵素の量に対して、約2倍、3倍、4倍、5倍などの量で存在してもよい。
本発明によるアルロースの調製方法は、以下の追加のステップ、酵素加水分解又は酸加水分解によって多糖及びオリゴ糖からグルコースを生成するステップ、少なくとも1つの酵素によって触媒されてグルコースをG6Pに変換するステップ、酵素加水分解又は酸加水分解によって多糖及びオリゴ糖からフルクトースを生成するステップ、並びに少なくとも1つの酵素によって触媒されてフルクトースをG6Pに変換するステップを含み得る。多糖及びオリゴ糖の例は、上に列挙されている。
本発明によるアルロースを調製するプロセスは、単一のバイオリアクター又は反応容器内で実施され得る。あるいは、これらのステップはまた、直列に配置される複数のバイオ反応器、又は反応容器内で実施され得る。好ましいプロセスでは、アルロースの酵素産生は、単一反応容器内で実施される。
本発明で使用される酵素は、可溶性の、固定化された、構築された、又は凝集したタンパク質の形態をとってもよい。これらの酵素は、当該技術分野で既知であるように、機能性を向上させるために一般的に使用される不溶性の有機支持体又は無機支持体に吸着させ得る。これらには、アガロース、メタクリレート、ポリスチレン、フェノールホルムアルデヒド、又はデキストランなどの高分子支持体、並びにガラス、金属、又は炭素系材料などの無機支持体が含まれる。これらの材料は、しばしば、固定化酵素の付着及び活性を促進する大きい表面積対体積比及び特殊化された表面で生成される。酵素は、共有結合性、イオン性、又は疎水性の相互作用を介して、これらの固体支持体に付着され得る。酵素はまた、共有結合性融合などの遺伝子操作された相互作用を介して、固体支持体への親和性を有する別のタンパク質又はペプチド配列に、最も多くの場合にはポリヒスチジン配列)に、付着され得る。酵素は、表面若しくは表面コーティングに直接付着されてもよく、又は表面若しくは表面コーティング上に既に存在する他のタンパク質に付着されてもよい。酵素は、全て1つの担体上で、個々の担体上で、又は2つの担体の組み合わせ上で(例えば、担体当たり2つの酵素、次いで、それらの担体を混合する)、固定化することができる。これらのバリエーションは、連続反応器内のターンオーバーを最適化するために、均一に又は所定の層内で混合することができる。例えば、反応器の始まりは、aGPの層を有して、高い初期G1P増加を確実にしてもよい。酵素は、1つの担体、個々の担体、又は群の状態で全て固定され得る。これらの酵素は、ターンオーバーを最適化するために、均一に又は所定の層若しくはゾーン内で混合されてもよい。
例えば、HEPES、PBS、BIS-TRIS、MOPS、DIPSO、Trizma、リン酸緩衝液などの、当該技術分野において既知の任意の好適な生物学的緩衝液を、本発明の改善されたプロセスで使用することができる。全ての実施形態の反応緩衝液は、4.0~9.0の範囲のpHを有し得る。より好ましくは、反応緩衝液のpHは、約6.0~約7.8の範囲であり得る。例えば、反応緩衝液のpHは、6.0、6.2、6.4、6.6、6.8、7.0、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、又は7.8であり得る。
本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、反応緩衝液は、二価の金属カチオンを含有する。例には、Mn2+、Co2+、Mg2+及びZn2+など、好ましくは、Co2+及びMg2+が含まれる。二価の金属カチオンの濃度は、約0mM~約150mM、約0mM~約100mM、約1mM~約50mM、好ましくは、約5mM~約50mM、又はより好ましくは、約10mM~約50mMの範囲であり得る。例えば、二価の金属カチオンの濃度は、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約1.5mM、約2mM、約2.5mM、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、又は約55mMであり得る。
改善されたプロセスステップが実施される反応温度は、37~85℃の範囲であり得る。より好ましくは、ステップは、約37℃~約85℃の範囲の温度で実施される。温度は、例えば、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、又は約60℃であり得る。好ましくは、反応温度は、約50℃である。本発明のいくつかの改善されたプロセスでは、反応温度は一定であり、プロセス中に変更されない。
開示されるプロセスの反応時間は、必要に応じて調整され得、約0.5時間~約48時間の範囲であり得る。例えば、反応時間は、約16時間、約18時間、約20時間、約22時間、約24時間、約26時間、約28時間、約30時間、約32時間、約34時間、約36時間、約38時間、約40時間、約42時間、約44時間、約46時間、又は約48時間であり得る。より好ましくは、反応時間は、約24時間である。
本発明の改善されたプロセスにおけるステップは、充填層反応器又は同様の装置を使用して、バッチプロセス又は連続プロセスで実行され得る。連続プロセスでは、溶液マルトデキストリンは、溶液が下流処理のためにカラムを離れるときにアルロースへの変換が完了するような速度で、固定化酵素の層を通してポンプで送られる。例えば、200g/Lのマルトデキストリンは、マルトデキストリンがカラムを離れるときに最大のアルロース収率が達成されるように、固定化された酵素を充填したカラム(例えば、50℃に維持される)を通してポンプで送られ得る。この方法論は、バッチ法よりも高い体積生産性を提供する。これにより、我々の生成物がカラム及び反応条件と関連する時間が制限され、生成物分解(例えば、潜在的なヒドロキシメチルフルフラール形成)の可能性が低下する。バッチモードでも又は連続モードでも、本発明のプロセスの様々なステップは、他のステップと同じ反応条件を使用して実施され得る。例えば、単一のバイオリアクター又は反応容器を使用する本発明の特定のプロセスでは、pH及び温度、並びに反応緩衝液などの反応条件は、プロセスの全てのステップで一定に保たれる。
次いで、A6PのA6PP脱リン酸化によって生成されたリン酸イオンを、特に、全てのプロセスステップが単一のバイオリアクター又は反応容器内で実施される場合に、糖をG1Pに変換するプロセスステップで再循環させることができる。開示されるプロセスでリン酸塩を再循環させる能力により、非化学量論的な量のリン酸塩を使用することができ、これにより反応リン酸塩濃度が低く維持される。これは、全体的な経路及びプロセスの全体的な速度に影響を与えるが、個々の酵素の活性を制限するものではなく、アルロース作製プロセスの総合効率を可能にする。
例えば、反応リン酸濃度は、約0.1mM~約300mM、約0.1mM~約150mM、約1mM~約50mM、好ましくは、約5mM~約50mM、又はより好ましくは、約10mM~約50mMの範囲であり得る。例えば、反応のリン酸濃度は、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約1.5mM、約2mM、約2.5mM、約5mM、約6mM、約7mM、約8mM、約9mM、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、又は約55mMであり得る。
リン酸濃度が低いと、総リン酸濃度が低いことから、生産コストが低減され、したがって、リン酸除去のコストが減少される。それはまた、高濃度の遊離リン酸によるA6PPのプロセス酵素の阻害を防止し、リン酸汚染の可能性が減少される。
更に、本明細書に開示されるプロセスは、リン酸の、すなわち、ATP非含有の供給源としてATPを添加することなく、実施され得る。プロセスは、NAD(H)を、すなわち、NAD(H)非含有を添加する必要がなく、実施され得る。他の利点としてはまた、アルロースを生成するための開示されたプロセスの少なくとも1つのステップが、エネルギー的に好ましい化学反応を伴うという事実が挙げられる。より高い活性を有する酵素の使用は、全体的なエネルギーに影響を及ぼさないが、改善されたプロセスにおいてより少量の酵素を使用する能力は有利である。利点は、生成物の総生産コストにおける酵素の全体的なコストの低減である。
本発明によるプロセスは、反応全体についての非常に好ましい平衡定数による高い収率を達成することができる。理論的には、出発材料が完全に中間体に変換される場合に、最大99%の収率を達成することができる。また、本発明によるA6Pをアルロースに変換するステップは、原料にかかわらず、不可逆的なホスファターゼ反応である。したがって、アルロースは、非常に高い収率で生成される。
本発明のプロセスは、低コストの出発材料を使用し、原料及び生成物分離に関連するコストを減少させることによって、生成物コストを低減する。デンプン及びその誘導体、セルロース及びその誘導体、並びにスクロースは、例えば、結晶フルクトースよりも低価格の原料である。アルロースがフルクトースから生成される場合、収率は約28%に過ぎない(WO2016/160573)。次いで、フルクトース及びアルロースをクロマトグラフィーによって分離し、これは、同時に、開示された方法よりも高い生成コストにつながる。
本発明によるプロセスは、アルロースの容易な回収を可能にし、分離コストを最小限に抑える。好ましくは、本発明のプロセスでは、アルロースの回収は、クロマトグラフィー分離を介してではない。連続反応におけるアルロースの生成後、生成物は、代わりに、限外濾過、イオン交換(カチオン、次いでアニオン、混床ではない)、濃縮、結晶化、結晶単離、及び乾燥に供される。アルロースの収率が高いため、アルロースを精製するために必要なのは結晶化ステップだけである。結晶化の前にアルロースを更に精製するために、結晶化プロセス及びナノ濾過に存在する酵素のリスクを排除する限外濾過を使用して、アルロースと共結晶化し得るか、又は母液(マルトデキストリン、マルトテトラオース、マルトトリオース、マルトースなど)の再循環性を制限し得る任意の未変換デキストリンを除去する限外濾過が使用され得る。
本発明によるアルロースを調製するための改善されたプロセスには、以下のステップが含まれる。(i)1つ以上の酵素を使用して糖をグルコース1-リン酸(G1P)に変換するステップ、(ii)ホスホグルコムターゼ(PGM、EC5.4.2.2)を使用してG1PをG6Pに変換するステップ、(iii)ホスホグルコイソメラーゼ(PGI、EC5.3.1.9)を使用してG6PをF6Pに変換するステップ、(iv)アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を介してF6PをA6Pに変換するステップ、及び(v)アルロース6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を介してA6Pをアルロースに変換するステップであって、A6PEが、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPが、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、ステップ。このプロセスは、好ましくは、単一のバイオリアクター又は反応容器内で実施される。
好ましくは、本発明によるアルロースの調製のための改善されたプロセスには、以下のステップが含まれる。(i)αGPを使用して糖をグルコース1-リン酸(G1P)に変換するステップであって、糖が、デンプン、デンプンの1つ以上の誘導体、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される、変換するステップ、(ii)ホスホグルコムターゼ(PGM、EC5.4.2.2)を使用してG1PをG6Pに変換するステップ、(iii)ホスホグルコイソメラーゼ(PGI、EC5.3.1.9)を使用してG6PをF6Pに変換するステップ、(iv)アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を介してF6PをA6Pに変換するステップ、(v)アルロース6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を介してA6Pをアルロースに変換するステップであって、A6PEが、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ/又はA6PPが、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、ステップ。プロセスは、好ましくは、単一の反応器容器内で実施され、上記で論じた様々なプロセス条件のうちの1つ以上を組み込んでもよい。
材料及び方法 グルコース1-リン酸、塩化マグネシウム、リン酸ナトリウム(一塩基及び二塩基)を含む全ての化学物質は、別段の記載がない限り、試薬グレード以上であり、Sigma-Aldrich(St.Louis、MO、USA)又はFisher Scientific(Pittsburgh、PA、USA)から購入される。E.coli BL21(DE3)(Sigma-Aldrich、St.Louis、MO、USA)を、組換えタンパク質発現のための宿主細胞として使用した。50mgのL-1カナマイシンを含有するZYM-5052培地を、E.coli細胞増幅及び組換えタンパク質発現のために使用した。
組換え酵素の生成及び精製 タンパク質発現プラスミド(pET28a)を含有するE.coli BL21(DE3)株を、50mgL-1のカナマイシンを含有する100mLのZYM-5052培地とともに1Lエルレンマイヤーフラスコでインキュベートした。細胞を37℃で増殖させ、220rpmで16~24時間回転振盪させた。細胞を、12℃での遠心分離によって採取し、以下のいずれかで1回洗浄した。熱沈殿のために50mMのNaCl及び5mMのMgClを含有する20mMのHEPES(pH7.5)又はNi精製のために300mMのNaCl及び5mMのイミダゾールを含有する20mMのHEPES(pH7.5)。細胞ペレットを、同じ緩衝液中に再懸濁し、超音波処理によって溶解させた。遠心分離後、上清中の標的タンパク質を精製した。Hisタグ付きタンパク質を、Profinity IMAC Ni-Charged Resin(Bio-Rad、Hercules、CA、USA)によって精製した。精製したタンパク質の量を、280nmの吸光度で定量化し、表1における相対発現収率計算に使用した。
熱安定性 タンパク質発現プラスミド(pET28a)を含有するE.coli BL21(DE3)株を、50mgL-1のカナマイシンを含有する100mLのZYM-5052培地とともに1-Lエルレンマイヤーフラスコでインキュベートした。細胞を37℃で増殖させ、220rpmで16~24時間回転振盪させた。細胞を、12℃での遠心分離によって採取し、50mMのNaCl及び5mMのMgClを含有するいずれかの20mMのHEPES(pH7.5)で1回洗浄した。細胞ペレットを、同じ緩衝液に再懸濁し、超音波処理により溶解した。遠心分離後、上清中の標的タンパク質を、熱安定性のために、50~80℃で30分間試験した。組換えタンパク質の安定性を、表1に記載されるように、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)によって調べ、目視検査によって記録した。
Figure 2023526624000002
実施例1.改善されたプロセスにおいて、G1Pのアルロースへのアルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)依存性変換の相対的活性を評価すること。UniProt ID A0A223HZI7(「A0A223HZI7 A6PE」)のアミノ酸配列を有するA6PEを含む酵素プロセスによるG1Pのアルロースへの変換を、各プロセスで使用されるA6PEに対してのみ異なるG1Pからアルロースへの変換プロセスと比較した。より具体的には、G1Pからアルロースへの変換は、UniProt ID A0A150LLZ1のアミノ酸配列を有するPGM、UniProt ID Q5SLL6のアミノ酸配列を有するPGI、UniProt ID D9TQJ4、UniProt ID A0A090IXZ8、UniProt ID A8UV28、UniProt ID G7M2I3、UniProt ID A0A094WLM1、Uniparc ID UPI000411882A、又はUniprot P32719のアミノ酸配列を有するA0A223HZI7 A6PE又はA6PE(P32719酵素は50℃で不安定である)、及びUniprot ID A0A0E3NCH4のアミノ酸配列を有するA6PP、を含むプロセスを使用して比較した。各プロセスは、38.5mMのG1P、50mMのHEPES(pH7.2)、15mMのMgCl、0.5mMのCoCl、0.05g/LのPGM、0.05g/LのPGI、0.025g/LのA6PE、及び0.15g/LのA6PPを含有する0.20mLの反応混合物で実行した。反応物を50℃で3時間インキュベートした。A6PEは、G1Pのアルロースへの変換における速度制限酵素であった。Vivaspin(登録商標)2濃縮器(10,000 MWCO)を使用した酵素濾過によって反応を停止し、Agilent Hi-Plex Hカラム及び屈折率検出器を使用したHPLC(Agilent 1100シリーズ)によって分析した。試料の実行は、5mMのHSO中0.6mL/分で、15.5分間、65℃におけるものであった。
結果において、UniProt A8UV28アミノ酸配列を有するA6PEが試験した条件下では活性でなかったことを除いて、活性における有意なA6PE依存的差異は示されなかった。
実施例2.より低いアルロース6リン酸エピメラーゼ(A6PE)依存性アルロースからフルクトースへの変換活性の評価。A0A223HZI7 A6PEを含む酵素プロセスによるアルロースからフルクトースへの変換を、各プロセスで使用されるA6PEに関してのみ異なるアルロースからフルクトースへの変換プロセスと比較した。より具体的には、アルロースからフルクトースへの変換を、A0A223HZI7 A6PE、又はUniProt ID D9TQJ4、UniProt ID A0A090IXZ8、UniProt ID G7M2I3、UniProt ID A0A094WLM1、UniProt ID A0A223HZI7、若しくはUniParc ID UPI000411882A(UniProt ID P32719及びUniProt ID A8UV28のアミノ酸配列を有するA6PEは、経路との不適合により省略された)のアミノ酸配列を有するA6PEを含むプロセスを使用して、比較した。各プロセスは、200g/Lのアルロース、10mMのHEPES(pH7.2)、5mMのMgCl、0.5mMのCoCl、及び0.025g/L又は0.25g/LのA6PEを含有する0.20mLの反応混合物中で実行した。反応物を、50℃で6時間インキュベートした。反応を、Vivaspin 2濃縮器(10,000 MWCO)による酵素の濾過によって停止し、SupelCogel Pbカラム及び屈折率検出器を使用してHPLC(Agilent 1100シリーズ)によって分析した。試料の実行は、80℃で40分間、0.6mL/分の超純水中におけるものであった。
表2に要約された結果は、試験したA6PEが、UniProt ID A0A090IXZ8及びUniParc ID UPI000411882Aのアミノ酸配列を有する酵素を除いて、アルロースから比較的少ないフルクトースを生成したことを示した。特に、アルロースのフルクトースへの変換は、0.025g/Lの酵素組成物におけるA0A223HZI7 A6PEについては観察なかった。
Figure 2023526624000003
実施例3.マルトデキストリンのアルロースへの変換において改善された特性を有するアルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)の相対的活性の評価。A0A223HZI7 A6PE(フルクトースからアルロースへの活性が示されなかった)を含む酵素プロセスによる、マルトデキストリンのアルロースへの完全カスケード変換を、各プロセスで使用されるA6PEに対してのみ異なるマルトデキストリンからアルロースへの変換プロセスと比較して、異なるフルクトースからアルロースへの活性を有するF6PEがアルロース収率にどのように影響するかを決定した。より具体的には、マルトデキストリンからアルロースへの変換を、UniProt ID G8NCC0のアミノ酸配列を有するαGP、UniProt ID A0A150LLZ1のアミノ酸配列を有するPGM、UniProt ID Q5SLL6のアミノ酸配列を有するPGI、UniProt ID A0A090IXZ8(高いフルクトースからアルロースへの活性を示した)若しくはUniParc ID UPI000411882A(中程度のフルクトースからアルロースへの活性を示した)を有するUniProt ID A0A223HZI7 A6PE又はA6PE、UniProt ID A0A0E3NCH4のアミノ酸配列を有するA6PP、及びUniProt ID E8MXP8のアミノ酸配列を有する4GTを含むプロセスを使用して比較した。各プロセスは、100g/Lの脱分枝Sigma-AldrichマルトデキストリンDE 4-7、25mMのリン酸ナトリウム(pH7.2)、15mMのMgCl、0.5mMのCoCl、0.3g/LのαGP、0.075g/LのPGM、0.075g/LのPGI、0.1g/LのA6PE、0.1g/LのA6PP、及び0.04g/Lの4GTを含有する0.20mL反応混合物で実行した。反応が分析時に完全に完了しなかったような反応物を、50℃で18時間インキュベートした。反応を、Vivaspin(登録商標)2濃縮器(10,000 MWCO)による酵素の濾過によって停止し、SupelCogel(登録商標)Pbカラム及び屈折率検出器を使用してHPLC(Agilent(登録商標)1100シリーズ)によって分析した。試料の実行は、80℃で40分間、0.6mL/分の超純水中におけるものであった。
図6に示される結果は、UniParc ID UPI000411882Aのアミノ酸配列を有するA6PEを伴うプロセスが、A0A223HZI7A6PEを伴うプロセスよりも実質的に多くのフルクトースを生成したことを示した。予想通り、UniProt ID A0A090IXZ8のアミノ酸配列を有するA6PEを含むプロセスは、中間量のフルクトースを生成した。A0A223HZI7 A6PEを含むプロセスは、18時間で最も多くのアルロースを生成した。これは、最も高いアルロース収率経路、A6PEを使用したアルロースを生成するための任意の以前に開示されたよりも効率的なものをもたらした。所与のA6PE酵素に対するF6P/A6P対アルロースについての相対的親和性は、フルクトースからアルロースへの活性とアルロースからマルトロデキストリンへのカスケードとの間の観察された差異によって実証される。例えば、UniProt ID A0A090IXZ8のアミノ酸配列を有するA6PEは、Uniparc ID UPI000411882Aのアミノ酸配列を有するA6PEと比較して、アルロース単独からより高い量のフルクトースを生成したが、完全なカスケード反応では、Uniprot ID A0A090IXZ8のアミノ酸配列を有するA6PEは、F6P/A6Pが、Uniparc ID UPI000411882Aのアミノ酸配列を有するA6PEよりもこの酵素についてより効率的にアルロースと競合することができるために、より良い性能を示す。
実施例4.G1Pのアルロースへの変換における改善された特性を有するアルロース6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)の相対的活性の評価。UniProt ID A0A0E3NCH4(「A0A0E3NCH4 A6PP」)のアミノ酸配列を有するA6PPを使用した酵素プロセスによるG1Pのアルロースへの変換を、各プロセスで使用されるA6PPのみに関して異なるアルロース変換プロセスに対するG1Pと比較した。より具体的には、G1Pからアルロースへの変換を、UniProt ID A0A150LLZ1のアミノ酸配列を有するPGM、UniProt ID Q5SLL6のアミノ酸配列を有するPGI、UniProt ID D9TQJ4のアミノ酸配列を有するA6PE、及びUniProt ID A3DC21のアミノ酸配列を有するA0A0E3NCH4 A6PP又はA6PPのいずれかを含むプロセスを使用して比較した。以前に開示された、Uniprot ID Q5LGR4又はUniprot ID Q89ZR1のいずれかのアミノ酸配列を有するA6PPは、これらの酵素が50℃で不安定であるため、比較に含めることができなかった。各プロセスを、38.5mMのG1P、50mMのHEPES(pH7.2)、0.5mMのCoCl、0.05g/LのPGM、0.05g/LのPGI、0.025g/LのA6PE、及び0.05g/LのA6PPを含有する0.20mLの反応混合物中で実行した。反応物を、50℃で3時間インキュベートした。A6PPは、G1Pからアルロースへの変換における速度制限酵素であった。Vivaspin(登録商標)2濃縮器(10,000 MWCO)を使用する酵素の濾過によって反応を停止し、Agilent Hi-Plex(登録商標)Hカラム及び屈折率検出器を使用したHPLC(Agilent 1100シリーズ)によって分析した。試料の実行は、5mMのHSO中、0.6mL/分で、15.5分間、65℃におけるものであった。表3に要約された結果は、UniProt ID A3DC21のアミノ酸配列を有する以前に開示されたA6PPを使用したプロセスと比較して、A0A0E3NCH4A6PPを使用したアルロース生成において2.2倍の改善を示した。
Figure 2023526624000004
配列表
配列番号1、A6PE、UniProt ID A0A223HZI7、サーモアナエロバクテリウム・サーモサッカロリティカム
MKPMFAPSLMCANFLDLKNQIEILNERADIYHIDIMDGHYVKNFALSPYLMEQLKTIAKIPMDAHLMVENPADFLECIAKSGATYISPHAETINKDAFRIMRTIKALGCKTGIVLNPATPVEYIKYYIGMLDKITILTVDAGFAGQTFINEMLDKIAEIKSLRDQNGYSYLIEVDGSCNEKTFKQLAEAGTDVFVVGSSGLFNLDTDLKVAWDKMMDTFTRCTSN
配列番号2、A6PP、UniProt ID A0A0E3NCH4、メタノサルシナ・サーモフィラ
MLKALIFDMDGVLVDSMPFHAAAWKKAFFEMGMEIQDSDIFAIEGSNPRNGLPLLIRKARKEPEAFDFEAITSIYRQEFKRVFEPKAFEGMKECLEVLKKRFLLSVVSGSDHVIVHSIINRLFPGIFDIVVTGDDIINSKPHPDPFLKAVELLNVRREECVVIENAILGVEAAKNARIYCIGVPTYVEPSHLDKADLVVEDHRQLMQHLLSLEPANGFRQ
配列番号3、A6PE、UniProt ID D9TQJ4、サーモアナエロバクテリウム・サーモサッカロリティカム
MKYLFSPSLMCMNLIKLNEQISVLNSKADFLHVDIMDGHFVKNITLSPFFIEQIKSYVNIPIDAHLMVENPGDYIEICEKSGASFITIHAETINREAFRIIDRIKSHGLMVGIALNPATPISEIKHYINKIDKITIMTVDPGFAGQPFIPEVLEKIRDLKRLKDDNNYNYLIEADGSCNKNTFQVLKDAGCKVFVLGSSGLFNLSDDLGKAWEIMIGNFNG
配列番号4、A6PE、UniProt ID A0A090IXZ8、バチルス・サーモアミロボランス
MSNKIEFSPSLMTMDLDKFKEQITFLNNHVGSYHIDIMDGHYVPNITLSPWFVQEVRKISDVPMSAHLMVTNPSFWVQQLIDIKCEWICMHVETLDGLAFRLIDQIHDAGLKAGVVLNPETSVDAIRPYIDLVDKVTIMTVDPGFAGQRFIDSTLEKIVELRKLREEHGYKYVIEMDGSSNRKSFKKIYEAGPDIYIIGRSGLFGLHEDIEKAWEIMCKDFEEMTGEKVL
配列番号5、A6PE、UniProt ID P32719、大腸菌
MKISPSLMCMDLLKFKEQIEFIDSHADYFHIDIMDGHFVPNLTLSPFFVSQVKKLATKPLDCHLMVTRPQDYIAQLARAGADFITLHPETINGQAFRLIDEIRRHDMKVGLILNPETPVEAMKYYIHKADKITVMTVDPGFAGQPFIPEMLDKLAELKAWREREGLEYEIEVDGSCNQATYEKLMAAGADVFIVGTSGLFNHAENIDEAWRIMTAQILAAKSEVQPHAKTA
配列番号6、A6PE、UniProt ID A8UV28、ヒドロゲニビルガ種128-5-R1-1
MEKLLAPSILAGDWWNIGEQIEATLRGGADIIHFDVMDGHFVPNITVGPEILTSISRRVNVPVDAHLMIENPDRYIPSFVEAGAKWISVHIENVPHIHRTLTLIRELGAKAGVVLNPGTPLSAVEEAIHYADYVLLMSVNPGFSGQRFIERSLERLSLLRDMRDRLNPDCLIEVDGGVKEDNVVEVVRAGADVVVVGSGIFSAKDVEAQTRKLKDLISSAVAV
配列番号7、A6PE、UniParc ID UPI000411882A、ブレビバチルス・サーモルバー
MGFKFSPSLMCMNLLDIQHQIEVMNRRADLVHIDIMDGHYVKNLTLSPFFIEQLKESLHVPMDVHLMVENPTDFIERVKEAGASIISPHAETINTDAFRIIDKVKSLGCQMGIVLNPATPIAYIQHYIHLVDKITIMTVDPGYAGQKFIPEMLEKIRQAKRLKEERGYRYLIEVDGSCNVGTFKRLAEAGAEVFIVGSSGLFNLHPDLEVAWDMMMDNFQREVGETTA
配列番号8、A6PE、UniProt ID G7M2I3、クロストリジウム種DL-VIII
MKPMFAPSLMCANFLDLKNQIEILNERADIFHVDIMDGHYVKNFSLSPAMMEQLKTITKIPMDAHLMVENPADFLEGIAKAGATYISPHAETINKDAFRIMRTIKALGCKTGVVLNPATPVEYIKHYLGMLDKITILTVDAGFAGQTFIEEMLDKIEEVKRLREENGYSYLIEVDGSCNEKTFKKLAEAGTEVFIVGSSGLFNLDADLKVSWDKMMNMFNKCINN
配列番号9、A6PE、UniProt ID A0A094WLM1、バチルス・アルカロフィラス
MYKFSPSLMCMDLSRFKEQVEVLNDKADFYHVDIMDGHFVKNITLSPFFIQELKKITDVPIDAHLMVTNPADFVEMTIDAGADYISLHAETINGNAFRLINQIKEKGKKFGVVLNPATPLESIRHYIQHVDKLTIMTVDPGFAGQKFVEEMIGKIKEAKELKERNGYKYLITIDGSCNKNTFKKLVEAGAEVLIVGSSGLFGLDEDVNIAWDKMMDTFHLEVKDISQV
配列番号10、A6PP、UniProt ID A3DC21、Hungateiclostridium thermocellum
MIKYKAVFFDFDYTLADSSKAVIECINYALQKMGYPESSPESICRTIGLTLAEAFKILSGDTSDSNADLFRQYFKERADLVMCDRTVMYSTVECVLKKLKKADVKTGIVSTKYRYRIEDILKRDKLLQYFDVIVGGEDVAAHKPDPEGLLKAISMVGCQKEEVLFVGDSTVDARTAKNAGVDFVAVLTGTTGANEFSEYNPGAVIEDLSGLLDMFML
配列番号11、A6PP、UniProt ID Q5LGR4、バクテロイデス・フラジリス
MKYTVYLFDFDYTLADSSRGIVTCFRSVLERHGYTGITDDMIKRTIGKTLEESFSILTGITDADQLESFRQEYSKEADIYMNANTILFPDTLPTLTHLKKQGIRIGIISTKYRFRILSFLRNHMPDDWFDIIIGGEDVTHHKPDPEGLLLAIDRLKACPEEVLYIGDSTVDAGTAAAAGVSFTGVTSGMTTAQEFQAYPYDRIISTLGQLISVPEDKSGCPL
配列番号12、A6PP、UniProt ID Q89ZR1、バクテロイデス・シータイオタオミクロン
MNYKTYLFDFDYTLADSSRGIVTCFRNVLNRHQYTNVTDEAIKRTIGKTLEESFSILTGVTDWEQLTAFRQEYRLEADVHMNVNTRLFPDTLSTLKELKERGARIGIISTKYRFRILSFLDEYLPENFLDIVVGGEDVQAAKPSPEGIKFALEHLGRTPQETLYIGDSTVDAETAQNAGVDFAGVLNGMTTADELRAYPHRFIMENLSGLLYI
配列番号13、PGM、UniProt ID A0A150LLZ1、カルディバチルス・デビリス
MEWKQRAERWLRFENLDPELKKQLEEMAKDEKKLEDLFYKYLEFGTGGMRGEIGPGTNRINIYTVRKASEGLARFLLASGGEEKAKQGVVIAYDSRRKSREFALETAKTVGKHGIKAYVFESLRPTPELSFAVRYLHAAAGVVITASHNPPEYNGYKVYGEDGGQLTPKAADELIRYVYEVEDELSLTVPGEQELIDRGLLQYIGENIDLAYIEKLKTIQLNRDVILNGGKDLKIVFTPLHGTAGQLVQTGLREFGFQNVYVVKEQEQPDPDFSTVKSPNPEEHEAFEIAIRYGKKYDADLIMGTDPDSDRLGIVVKNGQGDYVVLTGNQTGAILLYYLLSQKKEKGMLVRNSAVLKTIVTSELGRAIASDFGVETIDTLTGFKFIGEKIKEFKETGSHVFQFGYEESYGYLIGDFVRDKDAIQAALFAAEAAAYYKAQGKSLYDVLMEIYKKYGFYKESLRSITLKGKDGAEKIRAIMDAFRQNPPEEVSGIPVAITEDYLTQKRVDKAAGQTTPIHLPKSNVLKYYLADESWFCIRPSGTEPKCKFYFAVRGDSEAQSEARLRQLETNVMAMVEKILQK
配列番号14、PGI、UniProt ID Q5SLL6、サーマス・サーモフィルス
MLRLDTRFLPGFPEALSRHGPLLEEARRRLLAKRGEPGSMLGWMDLPEDTETLREVRRYREANPWVEDFVLIGIGGSALGPKALEAAFNESGVRFHYLDHVEPEPILRLLRTLDPRKTLVNAVSKSGSTAETLAGLAVFLKWLKAHLGEDWRRHLVVTTDPKEGPLRAFAEREGLKAFAIPKEVGGRFSALSPVGLLPLAFAGADLDALLMGARKANETALAPLEESLPLKTALLLHLHRHLPVHVFMVYSERLSHLPSWFVQLHDESLGKVDRQGQRVGTTAVPALGPKDQHAQVQLFREGPLDKLLALVIPEAPLEDVEIPEVEGLEAASYLFGKTLFQLLKAEAEATYEALAEAGQRVYALFLPEVSPYAVGWLMQHLMWQTAFLGELWEVNAFDQPGVELGKVLTRKRLAG
配列番号15、4GT、UniProt ID E8MXP8、アナエロリネア・サーモフィラ
MSLFKRASGILLHPTSLPGPDGIGDLGPEAYRWVNFLAESGCSLWQILPLGPTGFGDSPYQCFSAFAGNPYLVSPALLLDEGLLTSEDLADRPEFPASRVDYGPVIQWKLTLLDRAYVRFKRSTSQKRKAAFEAFKEEQRAWLLDFSLFMAIKEAHGGASWDYWPEPLRKRDPEALNAFHRAHEVDVERHSFRQFLFFRQWQALRQYAHEKGVQIIGDVPIFVAYDSADVWSHPDLFYLDETGKPTVVAGVPPDYFSATGQLWGNPLYRWDYHRETGFAWWLERLKATFAMVDIVRLDHFRGFAGYWEVPYGMPTAEKGRWVPGPGIALFEAIRNALGGLPIIAEDLGEITPDVIELREQLGLPGMKIFQFAFASDADDPFLPHNYVQNCVAYTGTHDNDTAIGWYNSAPEKERDFVRRYLARSGEDIAWDMIRAVWSSVAMFAIAPLQDFLKLGPEARMNYPGRPAGNWGWRYEAFMLDDGLKNRIKEINYLYGRLPEHMKPPKVVKKWT
配列番号16、αGP、UniProt ID G8NCC0、サーマス種CCB_US3_UF1
MPLLPEPLSGLKELAYNLWWSWNPEAAELFQEIDPSLWKRFRGNPVKLLLEADPGRLEGLAATSYPARVGAVVEALRAYLREREEKQGPLVAYFSAEYGFHSSLPIYSGGLGVLAGDHVKAASDLGLNLVGVGIFYHEGYFHQRLSPEGVQVEVYETLHPEELPLYPVQDREGRPLRVGVEFPGRTLWLSAYRVQVGAVPVYLLTANLPENTPEDRAITARLYAPGLEMRIQQELVLGLGGVRLLRALGLAPEVFHMNEGHSAFLGLERVRELVAEGHPFPVALELARAGALFTTHTPVPAGHDAFPLELVERYLGGFWERMGTDRETFLSLGLEEKPWGKVFSMSNLALRTSAQANGVSRLHGEVSREMFHHLWPGFLREEVPIGHVTNGVHTWTFLHPRLRRHYAEVFGPEWRKRPEDPETWKVEALGEEFWQIHKDLRAELVREVRTRLYEQRRRNGESPSRLREAEKVLDPEALTIGFARRFATYKRAVLLFKDPERLRRLLHGHYPIQFVFAGKAHPKDEPGKAYLQELFAKIREYGLEDRMVVLEDYDMYLARVLVHGSDVWLNTPRRPMEASGTSGMKAALNGALNLSVLDGWWAEAYNGKNGFAIGDERVYESEEAQDMADAQALYDVLEFEVLPLFYAKGPEGYSSGWLSMVHESLRTVGPRYSAARMVGDYLEIYRRGGAWAEAARAGQEALAAFHQALPALQGVTLRAQVPGDLTLNGVPMRVRAFLEGEVPEALRPFLEVQLVVRRSSGHLEVVPMRPGPDGYEVAYRPSRPGSYAYGVRLALRHPITGHVAWVRWA

Claims (23)

  1. 糖由来のアルロースの生成のための改善されたプロセスであって、前記改善が、アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を使用してフルクトース-6-リン酸(F6P)をアルロース6-リン酸(A6P)に変換することを含み、前記A6PEが、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、プロセス。
  2. 糖由来のアルロースの生成のための改善されたプロセスであって、前記改善が、アルロース-6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を使用してA6Pをアルロースに変換することを含み、前記A6PPが、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、プロセス。
  3. アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を使用してフルクトース-6-リン酸(F6P)をアルロース6-リン酸(A6P)に変換するステップを更に含み、前記A6PEが、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項2に記載のプロセス。
  4. グルコース6-リン酸(G6P)を前記F6Pに変換するステップを更に含み、前記ステップが、ホスホグルコースイソメラーゼ(PGI)によって触媒される、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. グルコース1-リン酸(G1P)を前記G6Pに変換するステップを更に含み、前記ステップが、ホスホグルコムターゼ(PGM)によって触媒される、請求項4に記載のプロセス。
  6. 糖を前記G1Pに変換するステップを更に含み、前記ステップが、少なくとも1つの酵素によって触媒され、前記糖が、デンプン又はその誘導体、セルロース又はその誘導体、及びスクロースからなる群から選択される、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記少なくとも1つの酵素が、アルファ-グルカンホスホリラーゼ(αGP)、マルトースホスホリラーゼ、スクロースホスホリラーゼ、セロデキストリンホスホリラーゼ、セロビオースホスホリラーゼ、及びセルロースホスホリラーゼからなる群から選択される、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記糖が、デンプン、又はアミロース、アミロペクチン、可溶性デンプン、アミロデキストリン、マルトデキストリン、マルトース、マルトトリオース、及びグルコースからなる群から選択されるそれらの誘導体である、請求項6に記載のプロセス。
  9. デンプンをデンプン誘導体に変換するステップを更に含み、前記デンプン誘導体が、デンプンの酵素加水分解によって、又はデンプンの酸加水分解によって調製される、請求項8に記載のプロセス。
  10. 4-グルカントランスフェラーゼ(4GT)が、前記プロセスに添加される、請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記デンプン誘導体が、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、アルファ-アミラーゼ、又はこれらの組み合わせによって触媒されるデンプンの酵素加水分解によって調製される、請求項9に記載のプロセス。
  12. 少なくとも1つの酵素によって触媒されてフルクトースをF6Pに変換するステップと、
    任意選択で、少なくとも1つの酵素によって触媒されてスクロースをフルクトースに変換するステップと、を更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 少なくとも1つの酵素によって触媒されてグルコースをG6Pに変換するステップと、
    任意選択で、少なくとも1つの酵素によって触媒されてスクロースをグルコースに変換するステップと、を更に含む、請求項4に記載のプロセス。
  14. 前記プロセスが、以下のステップを含むアルロースを生成する酵素プロセスであって、
    (i)アルファ-グルカンホスホリラーゼ又はデンプンホスホリラーゼを使用して糖をグルコース1-リン酸(G1P)に変換するステップであって、前記糖が、デンプン、デンプンの1つ以上の誘導体、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される、変換するステップと、
    (ii)ホスホグルコムターゼ(PGM)を使用してG1Pをグルコース6-リン酸(G6P)に変換するステップと、
    (iii)ホスホグルコイソメラーゼ(PGI)を使用してG6Pをフルクトース6-リン酸(F6P)に変換するステップと、
    (iv)アルロース6-リン酸エピメラーゼ(A6PE)を使用して前記F6Pをアルロース6-リン酸(A6P)に変換するステップと、
    (v)アルロース6-リン酸ホスファターゼ(A6PP)を使用して前記A6Pをアルロースに変換するステップであって、前記A6PPが、配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、変換するステップと、を含み、
    プロセスステップ(i)~(v)が、単一の反応容器内で実施される、請求項2に記載のプロセス。
  15. 前記A6PEが、配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項14に記載のプロセス。
  16. 前記プロセスステップが、以下のプロセス条件、
    (a)約37℃~約85℃の範囲の温度、
    (b)約5.0~約9.0の範囲のpH、又は
    (c)約1時間~約48時間、のうちの少なくとも1つの下で実施される、請求項14又は15に記載のプロセス。
  17. 前記プロセスステップが、以下のプロセス条件、
    (a)リン酸塩の供給源としてのアデノシン三リン酸(ATP)なし、
    (b)ニコチンアミドアデノシンジヌクレオチドなし、
    (c)約0.1mM~約150mMのリン酸塩濃度、
    (d)約0.1mM~50mMのMg2+濃度、
    (e)約0.1mM~50mMのCo2+濃度、
    (f)リン酸塩が再循環される、
    (g)前記プロセスの少なくとも1つのステップが、エネルギー的に好ましい化学反応を伴う、のうちの少なくとも1つの下で実施される、請求項14~16のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. リン酸塩が再循環され、A6PのA6PP脱リン酸化によって生成されるリン酸イオンが、糖をG1Pに変換する前記プロセスステップで使用される、請求項17に記載のプロセス。
  19. 前記A6Pをアルロースに変換するステップが、エネルギー的に好ましい、不可逆的な反応である、請求項17に記載のプロセス。
  20. 前記生成されたアルロースを分離回収するステップを更に含み、前記分離回収がクロマトグラフィー分離によるものではない、請求項14~19のいずれか一項に記載のプロセス。
  21. 前記デンプンの誘導体が、アミロース、アミロペクチン、可溶性デンプン、アミロデキストリン、マルトデキストリン、マルトトリオース、マルトース、及びグルコースからなる群から選択される、請求項14又は15に記載のプロセス。
  22. 請求項1~21のいずれか一項に記載のプロセスから生成される、アルロース。
  23. 請求項1~21のいずれか一項に記載のプロセスから生成されたアルロースを含有する、消耗品。
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