JP2023525260A - 二重受容体アゴニスト作用を有するポリペプチド誘導体及びその用途 - Google Patents

二重受容体アゴニスト作用を有するポリペプチド誘導体及びその用途 Download PDF

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Abstract

本発明はポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩、及び前記ポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩の用途を提供する。前記ポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩は、一般式I:HX2QGTFTSDX10SKYLX15EX17X18AX20X21FX23AWLEX28X29X30(ここで、X2、X10、X15、X17、X18、X20、X21、X23、X28、X29、X30の定義が特許請求の範囲及び明細書における定義と同様である。)の配列を有するポリペプチドを含む。本発明のポリペプチド誘導体はGC/GLP-1受容体の二重アゴニストであり、エネルギー代謝に対して相乗影響を与え、血糖値を効果的に下げるとともに体重を減らし、体脂肪レベルを改善することができ、糖尿病、肥満などの代謝性疾患の治療の分野において応用の価値が期待できる。【選択図】図1

Description

本発明は医薬バイオテクノロジーの分野に属し、具体的には、グルカゴン/グルカゴン様ペプチド-1の二重受容体アゴニスト作用を有するグルカゴン誘導ペプチド及びその用途に関する。
肥満は様々な疾患を引き起こす危険因子で、世界的な公衆衛生上の問題となっている。特に、2型糖尿病(T2DM)をはじめとするメタボリックシンドローム、心血管疾患、非アルコール性脂肪性肝などの一般的な疾患で、発生率と疾患の進行は肥満と密接に関係している。正常体重の集団と比べて、心血管疾患と複数の代謝性疾患の発生率がBMI25.0~29.9kg/m2、30.0~34.9kg/m2及びBMI>35.0kg/m2の体重過多、肥満又は重度肥満の集団でそれぞれ2倍、5倍、15倍高いことが複数の大規模な臨床研究から判明した(Lancet 2,e277-e285,2017)。また、T2DM患者の80~90%が体重過多又は肥満であることが研究から判明し、適度の減量(4~5kg)は疾患の予防及び緩和につながり、例えば、罹患率低減、血糖値や障害発生率(致死率)の管理である(Curr.Med.Res.Opin.2011,27(7),1431-1438)。
食事制限、運動は体重を減らすために最も理想的な手段とされるものの、満足のいく効果が得られないことも多い。薬物を用いる肥満治療は効果が限定的でしかも様々なリスクがあり、例えば、心血管系に対する重度な影響や中枢神経系の作用で生じる精神障害などの副作用である。これまでに、5~10%を超える体重減少を単一の薬物で達成する例はまれである。T2DM治療薬のうち体重管理に効果的なのはSGLT2阻害薬、GLP-1受容体アゴニストだけである。減量手術の効果が明らかであるが、手術のリスクが大きく、長期的な効果に疑問がある。これに鑑みて、臨床上、体重管理薬物の需要がまだ大きく、原発性疾患の治療効果を持ち合わせ安全でかつ効果的な体重管理を実現できる薬物は理想的な選択肢である。
血糖・エネルギー調節信号システムはペプチドホルモンなどの様々な因子によって保たれる精密なバランスである。プログルカゴン(pro-glucagon)は158のアミノ酸を有する前駆体ポリペプチドで、様々な組織で加工されてグルカゴン(GC)、グルカゴン様ペプチド-1、2(GLP-1、2)やオキシントモジュリンなどの様々なプログルカゴン由来ペプチドが生成され、これらのホルモンが体内のグルコースバランス、インスリン分泌、胃内容排出、腸の成長や食物摂取などの様々な生理学的機能の調節に関与する。したがって、プログルカゴンに基づく腸ホルモンでの治療は、代謝性疾患分野で関心を集めており研究の方向性となっている。
GCはプログルカゴンの33~61位のアミノ酸によって構成された29のアミノ酸を含む誘導ペプチドで、膵α細胞での加工で生成され、飢餓や冷え込みなどのストレス状態下で肝臓に作用し、糖分解と糖新生により血糖レベルを正常な範囲まで上昇させる。血糖レベルを上げる効果の他にも、動物又はヒト試験結果によりGCが熱生成、満腹感、脂肪分解、脂肪酸化、ケトン体生成などの役割を有し、長期投与すると、体重が減少するなどエネルギー代謝を改善させることが判明されたが、これらのエネルギー代謝に有益な効果はその固有の血糖値上昇作用のため利用されていない。
GLP-1はプログルカゴンの72~108位のアミノ酸によって構成された37のアミノ酸残基を含む誘導ペプチドで、摂食後に腸のL細胞によって分泌され、膵β細胞に作用してインスリン分泌を促すとともに、GC受容体に拮抗して血糖値上昇を抑える。GLP-1受容体アゴニストは糖尿病患者用の高血糖治療薬として開発され、血糖値を降下させると同時に膵島細胞を保護及び増殖させ、胃内容排出を遅らせ食物摂取を抑えることにより、体重を効果的に減らすことができる。現在、市場で販売されているGLP-1受容体アゴニストは7種で、短時間作用型のエキセナチド、リラグルチド、リキシセナチド(1~2回/日)、長時間作用型のアルビグルチド、デュラグルチド、Byuderon、セマグルチド(1回/週)である。GLP-1受容体作動薬は安全で独特な血糖値降下効果があるものの、体重を減らすために用いる場合には一般に大用量が必要で、しかも大用量下でこれらの薬物は胃腸に副作用があり、忍容性が悪く、治療ウィンドウが狭い。したがって、忍容性が高められ、効果的に血糖を制御し体重を減らせる治療薬が必要である。
オキシントモジュリン(Oxyntomodulin、略称OXM)はプログルカゴンの翻訳後の修飾加工段階で腸で生成されたホルモンで、摂食に応じて回腸のL細胞によってGLP-1などのホルモンと一緒に分泌される。OXMの急性効果は胃内容排出、胃及び膵臓の外分泌、食物摂取阻害、安静時のエネルギー消費などを含み、体重を減らす効果がある。OXMの特異的な受容体はまだ判明されないが、OXMは内因性GCGR/GLP-1Rデュアルアゴニストで、両方の受容体に対する活性は各受容体の天然リガンドより弱いということが研究から明かになった。動物又はヒト試験により、OXMの末梢投与は食物摂取量を低減させ体重を減らし、肥満対象での代謝率、特に運動関連のエネルギー消費を増やすことが判明されている。特に、OXMの大用量末梢投与臨床試験では、体重減少の一方、吐き気、嘔吐などの一般的な胃腸副作用の発生率が比較的低かった。したがって、OXM又はGLP-1/GCGRデュアルアゴニストに基づく治療は肥満や肥満型糖尿病に潜在的な価値があるにもかかわらずまだ市販の関連薬物が見当たらない現状である。
CN200980132562.9 CN201080027026.5 CN201680062196.4 CN201680036771.3
Lancet 2,e277-e285,2017 Curr.Med.Res.Opin.2011,27(7),1431-1438
本発明の1つの目的は、グルカゴンのポリペプチド誘導体を提供することであり、前記ポリペプチドはGCの天然配列に基づいて設計された変異体で、GC/GLP-1受容体に対する二重アゴニスト作用でエネルギー代謝に相乗影響を与え、効果的に血糖値を降下させ体重を減らし、体内の脂肪レベルを改善することができ、糖尿病、肥満、メタボリックシンドローム及び非アルコール性脂肪肝などの疾患の治療に用いられる。
本発明の別の目的は、本発明のグルカゴンのポリペプチド誘導体を含む医薬組成物を提供することである。
本発明の更なる目的は本発明のグルカゴンのポリペプチド誘導体の用途を提供することである。
本発明の目的は以下の技術案によって実現される。
一態様では、本発明は、以下の一般式Iの配列を有するポリペプチドを含むポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩を提供する。
Figure 2023525260000002
(ここで、
2はSer、D-Ser又はAibであり、
10はTyrであり、
15はAsp又はGluであり、
17はArg、Gln又はLysであり、
18はAlaであり、
20は側鎖が修飾されたLysであり、
21はAsp又はGluであり、
23はVal又はIleであり、
28はAla、Gly又はSerであり、
29はGly又はGluであり、
30はGlyであるか、又は存在せず、
C末端カルボキシル基は遊離又はアミド化される。)
いくつかの好適な実施形態では、前記一般式Iの配列において、
17はArg又はLysであり、
28はAla又はSerであり、
29はGlyであり、
30はGlyであり、かつ
C末端カルボキシル基はアミド化される。
好ましい実施形態では、一般式Iの配列において、X2はAibである。
好ましい実施形態では、前記一般式Iの配列は以下から選択される。
SEQ.ID.NO.4 HSQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLEAGG
SEQ.ID.NO.5 HdSQGTFTSDYSKYLEEKAAK*EFIAWLEAGG
SEQ.ID.NO.6 HdSQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFIAWLEAGG
SEQ.ID.NO.7 HAibQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLEAGG
SEQ.ID.NO.8 HAibQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFIAWLEAGG
SEQ.ID.NO.9 HAibQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFVAWLEAGG
SEQ.ID.NO.10 HSQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLESGG
SEQ.ID.NO.11 HdSQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFVAWLESGG
SEQ.ID.NO.12 HAibQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLESGG
SEQ.ID.NO.13 HAibQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFIAWLESGG
SEQ.ID.NO.14 HAibQGTFTSDYSKYLEEKAAK*EFVAWLESGG
SEQ.ID.NO.15 HAibQGTFTSDYSKYLDEKAAK*EFIAWLESGG
SEQ.ID.NOs.4~15において、K*は側鎖ε-アミノ基が修飾されたLysであり、C末端カルボキシル基はアミド化される。
いくつかの好適な実施形態では、前記一般式Iの配列において、
17はArg又はLysであり、
28はGlyであり、
29はGlyであり、
30は存在せず、かつ
C末端カルボキシル基はアミド化される。
好ましい実施形態では、前記一般式Iの配列は以下から選択される。
SEQ.ID.NO.16 HSQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLEGG
SEQ.ID.NO.17 HdSQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFVAWLEGG
SEQ.ID.NO.18 HAibQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLEGG
SEQ.ID.NO.19 HAibQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFIAWLEGG
SEQ.ID.NO.20 HAibQGTFTSDYSKYLEEKAAK*EFVAWLEGG
SEQ.ID.NO.21 HAibQGTFTSDYSKYLDEKAAK*EFIAWLEGG
SEQ.ID.NOs.16~21において、K*は側鎖ε-アミノ基が修飾されたLysであり、C末端カルボキシル基はアミド化される。
いくつかの好適な実施形態では、前記一般式Iの配列において、
17はArg又はLysであり、
28はGlyであり、
29はGluであり、
30はGlyであり、かつ
C末端カルボキシル基はアミド化される。
好ましい実施形態では、前記一般式Iの配列は以下から選択される。
SEQ.ID.NO.22 HSQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLEGEG
SEQ.ID.NO.23 HdSQGTFTSDYSKYLEEKAAK*EFVAWLEGEG
SEQ.ID.NO.24 HAibQGTFTSDYSKYLDERAAK*EFIAWLEGEG
SEQ.ID.NO.25 HAibQGTFTSDYSKYLEERAAK*EFIAWLEGEG
SEQ.ID.NO.26 HAibQGTFTSDYSKYLEEKAAK*EFVAWLEGEG
SEQ.ID.NO.27 HAibQGTFTSDYSKYLDEKAAK*EFIAWLEGEG
SEQ.ID.NOs.22~27において、K*は側鎖ε-アミノ基が修飾されたLysであり、C末端カルボキシル基はアミド化される。
本発明のいくつかの好ましい実施形態では、前記側鎖が修飾されたLysとは、前記Lysの側鎖ε-アミノ基が親水性リンカーフラグメントを介して脂肪族アシルにカップリングされることにより修飾されるものである。
好ましくは、前記Lysの側鎖ε-アミノを修飾するための親水性リンカーフラグメントは、Glu、γGlu、Gly及びAdo(8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸)のうちの1種又は複数種からなる断片から選択される。前記親水性リンカーフラグメントは好ましくは-γGlu-、-γGlu-γGlu-、-Glu-γGlu-、-γGlu-Gly-Gly-、-γGlu-Gly-γGlu-、-γGlu-Ado-Ado-、-Ado-Ado-γGlu-又は-γGlu-Ado-Ado-γGlu-である。
本発明の好ましい実施形態では、前記脂肪族アシルはC14-20の脂肪族アシルであり、C14-20のモノ脂肪族アシル又は脂肪族二酸モノアシルを含み、より好ましくはC16-18脂肪族アシル、最も好ましくはC16モノ脂肪族アシル(パルミチル)である。
別の態様では、本発明は、本発明に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩と、任意の1種又は複数種の薬学的に許容されるアジュバントとを含有する医薬組成物を提供する。
好ましくは、前記薬学的に許容されるアジュバントは、担体、希釈剤、水溶性充填剤、pH調整剤、安定化剤、注射用水、浸透圧調整剤などを含む。
好ましくは、前記水溶性充填剤は、マンニトール、低分子デキストラン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、グルコース、乳糖及びガラクトースを含むが、これらに限定されるものではなく、前記pH調整剤は、クエン酸、リン酸、乳酸、酒石酸、塩酸などの有機酸又は無機酸及び水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム塩などの生理的に許容される無機塩基又は塩を含むが、これらに限定されるものではなく、前記安定化剤は、EDTA-2Na、チオ硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、アルギニン、リジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシル/ヒドロキシセルロース又はその誘導体(例えばHPC、HPC-SL、HPC-L又はHPMC)、シクロデキストリン、ラウリル硫酸ナトリウム又はトリメチロールアミノメタンを含むが、これらに限定されるものではなく、前記浸透圧調整剤は塩化ナトリウム又は塩化カリウムを含むが、これらに限定されるものではない。
好ましくは、本発明に記載の医薬組成物は、静脈、筋肉又は皮下注射剤の形態、又は経口、直腸、鼻腔を介して投与してもよい。治療用の用量の範囲は治療対象、投与方法、適応症や他の要素などにより決まる。
更なる態様では、本発明は、本発明に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩の、代謝性疾患を治療するための医薬品の調製における適用を提供し、好ましくは、前記代謝性疾患は糖尿病、肥満、脂肪肝、高脂血症及び/又はメタボリック・シンドロームであり、より好ましくは、前記脂肪肝は非アルコール性脂肪肝である。
別の態様では、本発明は、代謝性疾患の治療を必要とする患者に本発明に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩、又は本発明に記載の医薬組成物の治療有效量を投与することを含む代謝性疾患の治療方法を提供し、好ましくは、前記代謝性疾患は糖尿病、肥満、脂肪肝、高脂血症及び/又はメタボリック・シンドロームであり、より好ましくは、前記脂肪肝は非アルコール性脂肪肝である。
グルカゴン誘導ペプチドの構造:内因性GLP-1はプロクルカゴンの72から108位のアミノ酸からなる37個のアミノ酸残基(7~36/37)を含む誘導ペプチドであって、そのアミノ酸配列はHAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR(7-36)(SEQ ID NO.1)、HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG(7-37)であり、そのC-端カルボキシル基は遊離し又はアミド化される。内因性GCはプロクルカゴンの33から61位のアミノ酸からなる29個のアミノ酸を含む誘導ペプチドであり、アミノ酸配列は、HSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNT(SEQ ID NO.2)であり、C末端カルボキシルは遊離する。天然GLP-1及びGCのアミノ酸配列は47%の相同性(Andreas Eversら,J.Med.Chem.2017,60,4293-4303)を有し、両方のN末端配列は高度に保存的であり、GLP-1はその受容体に対して高選択性を有し、一方、GCはGLP-1受容体の弱いアゴニストでもある。
オキシントモジュリン(OXM:Oxyntomodulin)は内因性GC/GLP-1R二重アゴニストであり、そのアミノ酸配列はHSQGTFTSDYSKYLDSRRAQDFVQWLMNTKRNRNNIA(SEQ ID NO.3)であり、GCの元の配列(1-29)と、プロクルカゴンのアミノ酸配列82~89に対応する挿入ペプチド-1(IP-1、30-37)とを含む。OXMをリーダ配列とした従来の技術文献、例えばCN200980132562.9、CN201080027026.5、CN201680062196.4では、GCの元の配列(1-29)のバリアントに対して、Exendin-4のC末端10ペプチド(GPSSGAPPPS、略語Cex)配列を用いてC末端を延長させるものである。CN201680036771.3では、OXM配列のC末端の挿入ペプチドセグメント(KRNRNNIA)をGGPSSGペプチドセグメントで置換する設計案である。これらの既存の技術は、いずれもGC全長配列(1-29)を保留した上、複数の部位突然変異を行い、そして、異なるペプチドセグメントで延長させるという設計構想を採用する。
GC配列を基に二重アゴニストを設計する際には、予想される力価バランスを得るために、既存の開示資料では、GC配列の16~23断片に対してGLP-1に類似する対応配列の置換を行うか、又は16、17、18、20、23などの個別部位の突然変異を行うことが多い。しかし、GC配列のC末端変化はGC/GLP-1受容体の認識に、特にGC受容体の活性に極めて高感受性である。したがって、従来の技術的解決手段では、一般的に、C末端の27~29断片の元の配列を保留することを選択し、例えば感受性アミノ酸27MetをLeuに、28AsnをGlu又はAlaに置換するなど、保存的な突然変異手段をとる技術的解決手段が少ない。ポリペプチド配列上の長鎖脂肪酸アシル修飾は、一般に、ポリペプチドのインビボ半減期を延長するためのものであるが、GC/GLP-1二重受容体アゴニストの設計に適用した場合、適切な部位での修飾は、受容体の選択性及び活性のバランスを調節することができる。従来の技術資料において採用された一般的な対策は、10Lys突然変異残基のε-側鎖がパルミチルに修飾されることで、力価のバランスが取られた強いアゴニスト(EC50pM)を得ることである。しかし、本発明者らは、これらの強力なアゴニストは、モデル動物の体内での薬効評価を行う場合に長期間投与した後に耐糖能異常が現れ、所期の代謝調節目的を達成できないことを発見した。
当該分野で開示された技術資料を総合的に参照すると、長鎖ポリペプチドの構造の複雑性とその受容体への結合メカニズムの特殊性により、活性強度が適当で力価比のバランスが取れた二重アゴニストの取得は異なる技術的手段の合理的な組み合わせが必要であり、ポリペプチド構造の変化、例えば異なる部位のアミノ酸残基の突然変異、修飾部位、基の変化のいずれも活性と力価比バランスの変化を引き起こし得、その結果は一般的に予測しにくい。
本発明による技術的解決手段において、ポリペプチド主鎖の設計はGC配列の1~26ペプチドセグメントの特定の部位に対して合理的な突然変異を行った上で、C末端を適当に延長し、その後、側鎖修飾手段、例えば20位の脂肪族アシルで修飾することにより、活性力価比のバランスが取れ、溶解性と安定性とも良好なGC/GLP-1二重受容体アゴニストを得る。
本発明のいくつかの特定の実施形態では、GC(1~26)配列の部位16~20が合理的に置換され、例えば、16SerをGluに、18ArgをAla又はLysに置換するなどはGLP-1受容体の選択性を向上させるのに有利な突然変異である。開示された多くの技術的解決手段におけるGC配列のC末端に対する保存的な置換手段と異なり、本発明の好ましい技術的解決手段では、27MetをGluで置換し、さらにGly、Alaなどの電気的に中性であるアミノ酸で部位28、29を置換する。一般には、GC配列のC末端カルボキシルの遊離は活性の保持に有利であると考えられている。本発明の実施形態では、27MetをGluで置換することにより、C末端の電気陰性度を保持し、活性への影響を低減し、さらにC末端をアミド化することにより、ペプチド配列の安定性を向上させる。
一般に、天然配列の変化をできる限り少なくすることは相同性を維持するのに有利であるが、内因性プログルカゴン配列に基づく設計には、以下の多くのドラッガビリティに関する難題が存在している。N末端ジペプチドは体内のジペプチジルペプチダーゼに認識され、加水分解されて不活性化されやすく、これにより、血漿半減期が短くなる(≦12min)。物理的性質は不安定で、すなわち、等電点(pI)は7.6であって中性であり、しかも、疎水性で、溶解性が悪く、溶液中で凝集沈殿しやすい。配列中には、Met、Asp、Asnなどの酸化やラセミ化しやすいアミノ酸があり、その結果、化学的性質が不安定になる。
本発明の好ましい実施形態では、代謝安定性を向上させ、ポリペプチド活性の持続的な発現を確保するために、前記ポリペプチド配列の2Serは通常Aib又はD-Serに置換される。それとともに、本発明の好ましい実施形態では、15、21位のAspがGluに置換されるなど、GC配列中の感受性アミノ酸がさらに置換される。
このように調整されたポリペプチド配列は、配列のC末端の負の電荷量を増加させ、pI値を減少させ、ペプチドの生理的条件下での溶解性の向上及び化学的安定性の向上に寄与する。
脂肪族アシル基及びリンカーの構造と修飾部位は化合物の活性に同時に影響する。本発明の実施形態では、脂肪族アシルは、ペプチド配列の20位のLysの側鎖上で親水性リンカーアームによって修飾された。本発明のいくつかの実施形態では、前記親水性リンカーアームは、-γ-Glu-、-γ-Glu-γ-Glu-であり、別の実施形態では、-Ado-Ado-γ-Glu-である。前記脂肪族アシルはC14-20の脂肪族アシル、好ましくはC14-20のモノ脂肪族アシル又は脂肪族二酸モノアシルである。いくつかの好ましい実施形態では、前記脂肪族アシルはC16又はC18モノ脂肪族アシルである。
本発明はGLP-1/グルカゴン二重受容体アゴニスト作用を有するペプチドを提供し、本発明に記載の構造の設計により、前記ペプチドは以下の活性特徴を有する。本発明によるポリペプチドは、GLP-1R/GCGRの各受容体の天然リガンドと比較して、少なくとも0.1%の受容体アゴニスト活性、例えば、本発明の実施例では、EC50(nM)で表される活性を有する。本発明による化合物のEC50(nM)値が内因性リガンド(GLP-1)の10-2~102倍を含むが、これに限定されるものではなく、好ましい活性強度は、内因性リガンド(GLP-1)に相当するか、内因性リガンド(GLP-1)より1~10倍、例えば2、3、6、又は10倍弱い又は強いか、10~100倍強い。グルカゴン受容体(GCGR)に対するアゴニスト活性強度はEC50(nM)値で表され、内因性リガンド(GC)に相当するか、内因性リガンドの1~103倍に相当する。好ましい実施形態では、本発明の化合物は、グルカゴン受容体よりもGLP-1受容体に対するアゴニスト作用が強いか、又は両方の受容体に対するアゴニスト作用が同等である。GLP-1とグルカゴン受容体に対する相対的な活性強度は力価比(GLP-1REC50/GCGREC50)で表されてもよく、すなわち、本発明による一般式Iの配列を含むポリペプチドのGLP-1/グルカゴン受容体に対する力価比は、10:1~1:100を含むが、これに限定されるものではない。本発明の好ましい実施形態では、この比率は10:1~1:10の範囲にあり、より好ましい範囲は5:1~1:10である。
本発明による一般式Iの配列を有するポリペプチド誘導体の基本的なペプチド鎖は、当該技術分野で公知の方法により製造することができる。
1)従来の固相又は液相の方法により段階的に合成するか、又は断片組立により合成する。
2)ポリペプチドをコードする核酸構築体を宿主細胞で発現させ、宿主細胞培養物から発現産物を回収する。
3)ポリペプチドをコードする核酸構築体の無細胞インビトロ発現に影響を与え、発現産物を回収する。又は、
方法1)、方法2)又は方法3)の任意の組み合わせによりペプチド断片を得た後、これらの断片を連結して目的ペプチドを得る。
本発明による実施形態では、当業者に周知のFmoc固相合成法を用いて目的ペプチドを調製することが好ましい。
置換基は上記ペプチド合成ステップにより段階的に合成、導入することができる。Fmoc-8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸やFmoc-γ-Glu-OtBuなどの適切な保護基の置換基を使用する。脂肪鎖部分、特に脂肪族二酸モノアシルの導入には、C18、C20アルカン酸モノt-ブチルエステルを用いて実現することができるが、これに限定されない。各カップリングステップの後に、未反応中間体を過剰の無水酢酸及びピリジンを用いてブロックすることができる。修飾可能なLysのε-アミノは、Mtt又はDdeで保護されてもよい。
精製:接合反応後、当該分野で公知の適切な方法により目的産物を分離してもよい。適用可能な方法としては、限外濾過法、透析法やクロマトグラフィー法などが含まれるが、これらに限定されない。本発明の実施形態では、分取高速液体クロマトグラフィーを用いて精製することが好ましい。
受容体活性測定:本発明の実施形態では、GLP-1/GC受容体が媒介するインビトロcAMP産生に対する影響により、GLP-1/GC受容体に対する前記ポリペプチドの作用を評価する。
体重及び血糖に対する調節作用:本発明の実施形態では、糖負荷正常マウスモデルの単回投与及び高脂肪食肥満型糖尿病マウス(DIO)モデルの連続投与を用いて、本発明によるポリペプチドの血糖及び体重に対する影響を評価する。
本発明の実験結果により、本発明の技術的解決手段による化合物は、GLP-1受容体(GLP-1R)に対する活性が内因性GLP-1と同等であり、GC受容体(GCGR)に対しては一定の活性を保留し、力価比は適切な範囲内であることが示された。本発明の技術的解決手段による化合物は、単純なGLP-1受容体アゴニストと比較して、血糖値を効果的に下げるとともに、体重減少をより顕著に促進し、体重増加を防止し、肝臓の脂肪性病変及びインスリン抵抗性を逆転又は緩和することができ、複雑なメタボリック・シンドロームに対して予想せぬ複数の効果を示す。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
化合物dgc016、dgc005、dgc020がDIOマウスの体重に及ぼす影響を示す。 化合物dgc005、dgc016、dgc020の23日間の連続投与が、DIOモデルマウスの肝臓病変に及ぼす影響を示し、図2Aはブランク対照群の肝臓病理切片検査図を示し、図2Bはモデル対照群の肝臓病理切片検査図を示し、図2Cは陽性対照薬群の肝臓病理切片検査図を示し、図2Dは化合物dgc005群の肝臓病理切片検査図を示し、図2Eは化合物dgc016群の肝臓病理切片検査図を示し、図2Fは化合物dgc020群の肝臓病理切片検査図を示す。 化合物dgc003、dgc004、dgc010、dgc017の13日間の連続投与が、DIOモデルマウスの体重に及ぼす影響を示す。 化合物dgc005、dgc016の各用量の21日間の連続投与が、DIOモデルマウスの体重に及ぼす影響を示す。
次に、具体的な実施例を用いて本発明を一層説明する。これらの実施例は本発明を解釈するためのものに過ぎず、何らかの形で本発明の内容を限定するものではない。
アミノ酸の略語の説明
Gly:グリシン(G)
Ala:アラニン(A)
Val:バリン(V)
Leu:ロイシン(L)
Phe:フェニルアラニン(F)
Trp:トリプトファン(W)
Ser:セリン(S)
Thr:トレオニン(T)
Glu:グルタミン酸(E)
Gln:グルタミン(Q)
Asp:アスパラギン酸(D)
Asn:アスパラギン(N)
Tyr:チロシン(Y)
Arg:アルギニン(R)
Lys:リジン(K)
His:ヒスチジン(H)
Aib:α-アミノイソ酪酸
Ado:8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸
試薬の略語の説明
Boc:tert-ブトキシカルボニル基
Tert-Bu:tert-ブチル基
DCM:ジクロロメタン
DIC:ジイソプロピルカルボジイミド
Fmoc:9-フルオレンメトキシカルボニル基
HoBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HBTU:2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチル-ウロニウムヘキサフルオロホスファート
HATU:O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチル-ウロニウムヘキサフルオロホスファート
Mtt:4-メチルトリチル基
NMP:N-メチルピロリドン
DMF:ジメチルホルムアミド
Pbf:2,2,4,6,7-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン
Dde:1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)-3-メチル-ブチル
Trt:トリフェニルメチル基
EDT:エタンジチオール TFA:トリフルオロ酢酸
TIS:トリイソプロピルシラン
FBS:ウシ胎児血清
実施例1
本発明に係るポリペプチドの基本的な線形配列及び側鎖修飾誘導ペプチドは次の一般的な方法で合成する。
1)合成:Fmocストラテジーを用い、PSI200型ポリペプチドシンセサイザーで、段階的に合成した。
a)活性化試薬系の存在下で樹脂固相担体とFmocによって保護されたC末端アミノ酸をカップリングさせてFmoc-アミノ酸-樹脂を得た。C末端アミド化ポリペプチドの合成にはアミノ樹脂、例えば、Rink Amide AM、Rink Amide、Rink MBHAなどを用いた。Fmoc-アミノ酸と樹脂の比(mol/mol)は3~5:1で、HOBT/DIC又はHOBT/HBTU/DIEAをカップリング活性化試薬とした。
b)ペプチド鎖の伸長:固相合成によりペプチド配列のアミノ酸の順番でアミノ酸を接続させて、N末端と側鎖が保護されたペプチド-樹脂コンジュゲートを得た。側鎖を有するアミノ酸は次の方法で保護した。トリプトファンはBocで、グルタミン酸はOtBuで、リシンはBocで、グルタミンはTrtで、チロシンはtBuで、セリンはTrt又はtBuで、アスパラギン酸はOtBuで、トレオニンはtBuで、システインはTrtで、アルギニンはPbfで保護し、ヒスチジンのα-アミノ基はBocで保護し、側鎖はTrt又はBocで保護し、修飾可能なリシンのε-アミノ基はDdeで保護した。カップリング活性化試薬としてHOBT/DIC、HOBT/HBTU/DIEA及びHOBT/HATU/DIEAを使用し、ニンヒドリン反応で反応のエンドポイントを検出し、脱保護剤はピペリジンを20%含むNMP(DMF)溶液である。
c)リシンのε-アミノ基の脱保護
前記ステップで合成した完全保護したポリペプチド-樹脂をNMP-DCM(1:1v/v)で3回洗浄し、新たに調製した2.0%ヒドラジン一水和物のNMP溶液を加え、室温下で12分間攪拌し、濾過し、2回繰り返し、樹脂をDCM、NMPでそれぞれ3回洗浄した。
d)リシン側鎖の修飾
リシンのε-アミノ基の脱保護を完了した後、樹脂:連結基1:4~5(mol/mol)の比率でFmoc-Ado又はFmoc-γ-Glu(tBu)及びHOBt/HBTU、DIEAを加え、攪拌しながら2~4時間反応させ、Fmoc保護を除去し、同じ方法で引き続き所定の鎖長のリンカーアームと脂肪アシル基を接続させた。2回繰り返しても完全に反応できない場合、過剰の無水酢酸/ピリジンを加えてブロックさせ、次のステップの反応を行った。
e)ポリペプチドの分解
完全に保護されたペプチド-樹脂をNMPで洗浄し、次にDCMで3~6回洗浄してNMPを除去し、TFA/EDT/TIS/H2O(92.5:2.5:2.5:2.5v/v)溶液を添加して、室温で、窒素の保護下で90分間攪拌して脱保護と脱樹脂を行った。吸引濾過して濾液を得、過剰の氷ジエチルエーテルで粗ポリペプチドを沈殿させて、遠心分離で沈殿物を収集し、少量のジエチルエーテルで沈殿物を洗浄し、そして真空下で乾燥してポリペプチド粗品を得た。
2)精製
ポリペプチド粗品を水又は10~15%アセトニトリル(10~50mg/mL)に溶解し、分取HPLC(C8又はC18カラム、アセトニトリル-水-トリフルオロ酢酸系)により分離及び精製し、濃縮し、凍結乾燥して、ポリペプチド精製品(純度97%以上)を得た。
以上の方法で調製して、質量分析により確証した結果、表1に示す構造を有するポリペプチド誘導体が確実に得られた。
Figure 2023525260000003
実施例2
GLP-1/GC受容体への作用
GLP-1/GC受容体が媒介するインビトロ(in vitro)cAMP産生に対する影響により、GLP-1/GC受容体に対する前記ポリペプチドの作用を評価した。
GLP-1R、GCGRを安定的に発現するHEK293細胞株は、GLP-1Rアゴニスト及びGCGRアゴニストのスクリーニングに使用される。
被検サンプルの調製:化合物を100μMストック液に調製し、1μM、100nM、10nM、1nM、10-1nM、10-2nM、10-3nM、H2Oの作業濃度に段階的に希釈した。
陽性対照品の調製
GLP-1:
貯蔵方法:0.1%BSA超純水で溶解した1mMストック液として-80℃で密閉保存する。
作業濃度:1μM、100nM、10nM、1nM、10-1nM、10-2nM、10-3nM及びH2O(ウェルあたり0.1%のBSAを含有する)
グルカゴン(GC):
貯蔵方法:1mMのDMSO溶液として-80℃で密閉保存する。
作業濃度:1μM、100nM、10nM、1nM、10-1nM、10-2nM、10-3nM及びDMSO(ウェルあたり1%のDMSOを含有する)
試薬と器具:
主な試薬:DMEM培地(GIBCO,Cat No:12800017)
cAMP検出キット(PerkinElmer,Cat No:TRF0264)
主な器具:Envision 2104マルチモードマイクロプレートリーダ(PerkinElmer)。
実験ステップ:
1)被検化合物を無血清培養液(0.1%BSA、0.5mM IBMX含有)で作業濃度の2倍に配合した。
2)細胞を消化し、無血清培養液で懸濁させ(0.5mM IBMX含有)、計数し、1000細胞/5μl/ウェルで384ウェルプレートに加えた後、被検化合物5μlを加え、30min遮光反応させた。
3)反応終了後、cAMPを検出するための基質を加え、室温で60min遮光反応させた。
4)反応終了後、Envision2104マルチモードマイクロプレートリーダで検出し、最終的な読み取り値はOD665nmとOD615nmでの値の比であった。
5)Originソフトウェアを用いて50%有効濃度(EC50)を算出した。
Figure 2023525260000004
表2に示すインビトロ受容体アゴニスト活性の結果から、本発明のアミノ酸配列を有するポリペプチド誘導体はGLP-1/GC受容体に対する二重アゴニスト活性を有し、ポリペプチド誘導体の力価比は適切な範囲であることが示された。
実施例3
実施例1の化合物の血糖降下作用
実施例1の化合物の血糖降下作用は、正常マウスへの単回投与の場合の糖負荷試験を用いて評価された。
方法:昆明種のマウス(雄、体重範囲20~22g)を、バリア環境の飼育室にて3日間適応飼育した後、ブランク対照群、モデル対照群、陽性対照群及び被検化合物群に5匹ずつ分け、6h断食させた。ブランク対照群とモデル対照群に生理食塩水を投与し、被検化合物群と陽性対照群の投与量は30nmol/kgとし、陽性対照薬はセマグルチド(semaglutide)であった。60min投与後、モデル対照群、陽性対照群及び被検化合物群には、それぞれ2.5g/kg(0.01mL・g-1体重)でブドウ糖を胃内投与し、ブランク対照群には蒸留水を投与し、糖負荷30min後の血糖値を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2023525260000005
その結果は、モデル対照群と比較して、被検化合物は投与量で正常マウスの糖負荷血血糖値上昇に対して有意な抑制作用があり(P<0.01)、化合物dgc005、dgc016及びdgc006の抑制作用は陽性対照薬と同等であった。
実施例4
化合物dgc005、dgc016、dgc020の複数回投与の肥満モデルマウスに対する治療作用
試験方法
C57BL/6J Gptマウス(江蘇集萃薬康生物科技有限公司から購入)(6~8週齢)を、H10060高脂肪飼料(北京華阜康生物科技有限公司から購入)で飼育して、肥満(DIO)を高脂肪食で誘発し、ブランク対照群(n=5)を標準飼料で飼育し、購入後11週間飼育した。最初の投与前日に、モデル群は、体重によって無作為に5群に5匹ずつ分け(体重範囲39.5~49.5g)、モデル対照群、陽性対照群、被検化合物群(dgc005、dgc016、dgc020)のそれぞれには毎日皮下注射投与し、ブランク対照群、モデル対照群には毎日生理食塩水を皮下注射し、計23日間投与し、陽性対照薬と被検化合物の投与量はいずれも30nmol/kgであり、各群の投与容積は0.005mL/g体重であった。毎回、投与前に体重を量り、2日おきに72hの摂食量を量った。最終回投与前に16h断食させ、空腹時血糖値を測定し、眼窩静脈叢から採血してトリグリセリド、総コレステロールを測定し、肝臓を摘出し、病理切片観察を行った。
結果
1、体重への影響:図1を参照する。投与3日目から、全ての被検化合物による体重減少は陽性対照薬と比較して有意に異なり、持続的に減少した。投与初日と比較して、被検化合物dgc005、dgc016、dgc020の最終回投与前に断食していないときの体重の減少幅はそれぞれ27%、29.3%、25.0%であり、一方、陽性対照薬の減少幅は20.9%であった。投与量において、被検化合物の体重減少作用は陽性対照薬より優れていることを示した。
2、数回投与が空腹時血糖に及ぼす影響:表4を参照する。
Figure 2023525260000006
表4の結果から示すように、被検化合物を23日間連続投与した場合、空腹時血糖に対する改善作用は陽性対照薬と同等であった。
3、摂食量への影響:結果を表5に示す。被検サンプル群は、モデル対照群と比べて、程度が異なるが、72hの摂食量の減少が認められ、7日目から72hの摂食量は徐々に増加する傾向にあった。
Figure 2023525260000007
4、血中脂質への影響:結果を表6に示す。化合物dgc005群は一定の総コレステロール(TC)低下作用を示し(モデル対照群と比較してP<0.05、陽性対照群と比較してP<0.05、ブランク対照群と比較して統計学的差異なし)、また、トリグリセリド(TG)を有意に低下させることができた(モデル対照群と比較してP<0.01、陽性対照群と比較してP<0.05、ブランク対照群と比較してP<0.01)。化合物dgc016群はトリグリセリド低下作用を示した(モデル対照群と比較してP<0.01、陽性対照群とは統計学的差なし、ブランク対照群と比較してP<0.01)。
Figure 2023525260000008
5、肝臓病理切片検査
各群のC576L/6マウスの肝臓を12%ホルムアルデヒド溶液で固定して、標本に作製し、組織のブロックを修理、勾配アルコールで脱水し、パラフィン包埋、HE染色、光学鏡下検査を行った。
結果
ブランク対照群:2匹の動物では、肝小葉の構造が完全で、肝細胞索が規則的であり、肝細胞の形態が明確であり、門脈域や間質に明らかな病理変化が見られなかった(図2A参照)。
モデル対照群:2匹の動物では、びまん性肝細胞空胞変性、一部の血管周囲の単核細胞浸潤(2/2、重篤)の重篤病変が見られた(図2B参照)。
陽性対照薬群:2匹の動物では、少量から多くの肝細胞空胞変性という軽度から中等度の病変が見られ、その中の1匹の動物では、一部の血管周囲の単核細胞浸潤、他に部分肝臓淡明細胞巣が見られた(1/2、軽度、1/2、中等度)(図2C参照)。
化合物dgc005群:2匹の動物では、肝小葉の構造が完全で、肝細胞索が規則的であり、肝細胞の形態が明確であり、門脈域や間質に明らかな病理変化が見られなかった(図2D参照)。
化合物dgc016群:2匹の動物では、肝小葉の構造が完全で、肝細胞索が規則的であり、肝細胞の形態が明確であり、門脈域や間質に明らかな病理変化が見られなかった(図2E参照)。
化合物dgc020群:2匹の動物では、肝小葉の構造が完全で、肝細胞索が規則的であり、肝細胞の形態が明確であり、門脈域や間質に明らかな病理変化が見られなかった(図2F参照)。
結論
鏡下検査の結果、ブランク対照群と比較して、本試験のモデル対照群の肝臓では、異なる程度の肝細胞空胞変性、一部の血管周囲の単核細胞浸潤が認められ、病変が重篤であり、陽性対照薬群の肝臓でも、上記の病変が見られたが、病変の程度は明らかに軽減し、軽度から中等度であり、このことから、陽性対照薬群は本モデルの肝臓病変に対して一定の治療効果があることが示された。本発明の被検化合物群では、肝小葉の構造が完全で、肝細胞索が規則的であり、肝細胞の形態が明確であり、門脈域や間質に明らかな病理変化が見られておらず、ブランク対照群とは差がなく、これは、本モデルの肝臓病変に対して本発明の被検化合物の治療効果が明らかであることを示した。
実施例5
化合物dgc003、dgc004、dgc010、dgc017の2週間投与がDIOモデルマウスの体重に及ぼす影響
方法:高脂肪食誘発肥満(DIO)C57BL/6NマウスをH10060高脂肪飼料で飼育し、対照群(n=5)を標準飼料で飼育した。最初の投与前日に、体重によって、モデル群を無作為に5匹ずつ6群に分け(体重の範囲は40.5~50.5g)、モデル対照群、陽性対照群、被検化合物群(dgc003、dgc004、dgc010、dgc017)のそれぞれには、毎日1回皮下注射投与し、ブランク対照群、モデル対照群には毎日生理食塩水を皮下注射し、計14日間投与し、陽性対照薬と被検化合物の投与量は全て30nmol/kgであり、各群の投与容積は0.005mL/g体重であった。投与前に体重を量り、2日ごとに72hの摂食量を量った。
結果:図3を参照する。2週間連続投与したところ、陽性対照薬は、1~5日間の投与で体重の減少幅が明らかであり、その後は、減少する傾向が緩やかになり、5日間の後、被検化合物群は陽性対照薬の減少幅と有意に異なり、持続的な減少の傾向を呈し、最終回投与dgc003、dgc004、dgc010、dgc017群の減少幅はそれぞれ16.7%、19.9%、16.4%、15.9%であり、陽性対照薬の12.9%より大きかった。
実施例6
化合物dgc005、dgc016の各用量の複数回投与がDIOマウスの体重、血糖に及ぼす影響
方法:
C57BL/6Nマウス(北京維通利華実験動物技術有限公司から購入)40匹を使用し、モデル群(n=35)をH10060高脂肪飼料で飼育し、高脂肪食で肥満(DIO)を誘発し、ブランク対照群(n=5)を標準飼料で飼育し、いずれも36週間飼育した。最初の投与当日に、体重によって、モデル群を無作為に5匹ずつ7群に分け(体重範囲45~60g)、それぞれは、モデル対照群、陽性対照群(セマグルチド、semaglutide)-10nmol/kg、陽性対照群-30nmol/kg、dgc005-10nmol/kg、dgc005-30nmol/kg、dgc016-10nmol/kg、dgc016-30nmol/kgであり、陽性対照群と被検化合物群には毎日皮下注射投与し、ブランク対照群、モデル対照群には毎日生理食塩水を皮下注射し、計22日間投与した(各群の投与容積はいずれも0.005mL/g体重)。投与前に体重を量り、2日ごとに72hの摂食量を量った。最終回投与前に16h断食させ、投与30min後にブドウ糖溶液(1g/kg、投与容積は0.01mL/g体重)を胃内投与し、糖耐量試験を行い、糖投与0.5h後に血糖値を測定した。
結果
1)体重への影響:結果を図4に示す。モデル対照群と比較して、陽性対照群と被検化合物群では、投与翌日から持続的な体重減少が見られ、被検化合物高用量群は3日目から、低用量群は4日目から陽性対照薬の減少幅と有意に異なり、投与21日目までの被検化合物の各用量群では、断食させていないときの体重の減少幅は全て、対応する用量の陽性対照群より優れていた。結果を表7に示す。
Figure 2023525260000009
2)血糖値への影響
最終回投与前に、被検化合物の各用量群は動物投与前の空腹時血糖値を明らかに下げることができ、糖負荷0.5h後、被検化合物の各用量群は動物糖負荷血糖値の上昇に対して明らかな抑制作用があり(モデル対照群と比較してP<0.01、陽性対照群、ブランク対照群と比較して統計学的差異なし)、これは、被検化合物の長期投与も陽性対照薬と同等の血糖降下作用があることを示した。結果を表8に示す。
Figure 2023525260000010

Claims (14)

  1. 以下の一般式Iの配列を有するポリペプチドを含むポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
    Figure 2023525260000011
    (ここで、
    2はSer、D-Ser又はAibであり、
    10はTyrであり、
    15はAsp又はGluであり、
    17はArg、Gln又はLysであり、
    18はAlaであり、
    20は側鎖が修飾されたLysであり、
    21はAsp又はGluであり、
    23はVal又はIleであり、
    28はAla、Gly又はSerであり、
    29はGly又はGluであり、
    30はGlyであり、又は存在せず、
    C末端カルボキシル基は遊離し又はアミド化される。)
  2. 前記一般式Iの配列において、
    17はArg又はLysであり、
    28はAla又はSerであり、
    29はGlyであり、
    30はGlyであり、かつ
    C末端カルボキシル基はアミド化されることを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  3. 前記一般式Iの配列において、X2はAibであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  4. 前記一般式Iの配列において、
    17はArg又はLysであり、
    28はGlyであり、
    29はGlyであり、
    30は存在せず、かつ
    C末端カルボキシル基はアミド化されることを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  5. 前記一般式Iの配列において、
    17はArg又はLysであり、
    28はGlyであり、
    29はGluであり、
    30はGlyであり、かつ
    C末端カルボキシル基はアミド化されることを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  6. 前記ポリペプチドの配列はSEQ ID NOs.4~27から選択されるいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  7. 前記側鎖が修飾されたLysとは、前記Lysの側鎖ε-アミノ基が親水性リンカーフラグメントを介して脂肪族アシルにカップリングされることにより修飾されるものであることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  8. 前記親水性リンカーフラグメントはGlu、γGlu、Gly及びAdo(8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸)のうちの1種又は複数種からなる断片から選択されることを特徴とする請求項7に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  9. 前記親水性リンカーフラグメントは-γGlu-、-γGlu-γGlu-、-Glu-γGlu-、-γGlu-Gly-Gly-、-γGlu-Gly-γGlu-、-γGlu-Ado-Ado-、-Ado-Ado-γGlu-又は-γGlu-Ado-Ado-γGlu-であることを特徴とする請求項8に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  10. 前記脂肪族アシルはC14-20の脂肪族アシル、好ましくはC14-20のモノ脂肪族アシル又は脂肪族二酸モノアシルであることを特徴とする請求項7又は8に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  11. 前記脂肪族アシルはC16-18脂肪族アシルであることを特徴とする請求項10に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩と、任意の1種又は複数種の薬学的に許容されるアジュバントとを含有する、医薬組成物。
  13. 請求項1~11のいずれか1項に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩の、代謝性疾患を治療するための医薬品の調製における適用であって、
    好ましくは、前記代謝性疾患は糖尿病、肥満、脂肪肝、高脂血症及び/又はメタボリック・シンドロームであり、
    より好ましくは、前記脂肪肝は非アルコール性脂肪肝である、適用。
  14. 代謝性疾患の治療を必要とする患者に請求項1~11のいずれか1項に記載のポリペプチド誘導体、その修飾誘導体又はその塩、又は請求項12に記載の医薬組成物の治療有效量を投与することを含む代謝性疾患の治療方法であって、
    好ましくは、前記代謝性疾患は糖尿病、肥満、脂肪肝、高脂血症及び/又はメタボリック・シンドロームであり、
    より好ましくは、前記脂肪肝は非アルコール性脂肪肝である、代謝性疾患の治療方法。
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