JP2023524197A - エンジニアリング組織の生成及び評価のための装置及び方法 - Google Patents

エンジニアリング組織の生成及び評価のための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、三次元(3D)エンジニアリング組織(ET)を生成するための方法及びシステム、並びにETを電気刺激するための方法及びシステムに関する。【解決手段】ET蓋を含むETアセンブリであって、当該ET蓋には、剛性ポストアセンブリ及び可撓性ポストアセンブリが連結されているETアセンブリを提供する。ETアセンブリ及び鋳造プレートを含む鋳造アセンブリを提供する。組織構築物を刺激するための刺激方法及びシステムを提供する。【選択図】図3E

Description

本願は、三次元(3D)エンジニアリング組織(ET)を生成するための方法及びシステム、並びにETの収縮性及び各種生理特性を電気刺激及び測定するための方法及びシステムに関する。
競合生理モデルに比べて、3次元エンジニアリング組織(ここでETと呼ばれる)又は人工プロセスにより製造されるか又は増強された単細胞層より厚い組織は、そのコスト、利用可能性、及び人間の生理組織をシミュレーションする顕著な能力により、生物医学研究において非常に大きな興味を引き起こす。これらのETを製造、メンテナンス及び特徴づける手段は、多くの学術的興味を蓄積した。特に人気のあるETシステムは2ポストシステムと呼ばれ、ここで、組織は2つのポストの間に鋳造され、そのうちの少なくとも一つのポストは、その接着された組織が収縮するときに湾曲するように、十分な可撓性を有するものである。ポストの湾曲は、組織により生成された力に関連することができ、これは、組織の健康及び機能に関する有意義な情報を提供することができる。このような装置を商業化する試みが存在するものの、これらの方法は、学術実験室の原生物であり、効率的で、業界を中心とするツールではない。
Sniadeckiらの米国公開番号2019/0029549は、このような2ポストETシステムを開示した。Sniadeckiの2ポストETシステムの一つのポストに埋め込まれた磁石は、マルチウェルプレートに内蔵するETの収縮力の磁気センサに基づく検出を提供する。当該非光学収縮測定システムでは、磁石が埋め込まれた可撓性ポストと剛性ポストとの間に吊り下げられた3DETにより印加された力を測定することを可能にするとともに、磁力計を用いてETが収縮動作を行うときに可撓性ポストの偏向による磁場変化を検出する。他の市販の2ポストシステムは、例えば、Hensenらに説明されたように、ET負荷下でのポスト湾曲の光学的な読み取りを提供する。Development of a Drug Screening Platform Based on Engineered Heart Tissue、Circulation Research、2010年7月9日を開示し、http://circres.ahajournals.orgからダウンロードすることができる。
しかしながら、先に開示されたETシステムは、製造生産量、使いやすさ及び人間工学の面で限界がある。システムの非生物部品の製造は、数日間の複雑な成形及び離型プロセスを必要とする。このような製造プロセスは、常に圧縮又は射出成形のような工業標準的な製造技術と互換性がなく、又は前記技術に非一般的な修正を行って拡張可能性を実現する必要がある。
3D組織自体を生成するためのプロセスは、顕著な制限要因である。多くの2ポストシステムにおいて、ETは、細胞及び細胞外マトリックスの懸濁液で鋳造されてなり、当該細胞外マトリックスは、金型に堆積した後にポストの周囲にゲル化する。オペレータは、組織培養プレートの穴内の組織自体の金型をゼラチン又はアガロースのような温度に敏感なゲル材料から鋳造する必要があり、これは、3D組織構築物の再現性及び生産量に悪影響を与える。シリコーン樹脂のような他の材料を使用することができるが、金型が組織に付着しないように手間のかかる表面処理を必要とする。その上に組織を保持するこれらのポストが取り付けられたハンドルは、溝内に一貫に配置されることを確保する位置合わせ特徴を有するものではなく、鋳造組織の形態の高可変性をもたらす。また、鋳造すると、これらのゲル金型は、垂直壁付きの溝を有し、当該溝は、組織構築物と金型側面との間の摩擦により、組織構築物の除去が困難となる。
新たに形成された組織は脆弱であり、かつ任意の軽微な鋳造基板との接着によって、鋳造された組織の致命的な障害を引き起こす可能性がある。その上に2つのポストが取り付けられた部材は、工業標準培養装置と効率的かつ再現可能なインタフェース接続のための特徴がなく、かつその重い形状のため、自動化処理システムに集積する能力が限られる。これらの部材は、組織を評価するための如何なるセンサと容易かつ有害に位置ずれする可能性がある。マイクロプレート上での装置の僅かな位置ずれは、マイクロプレートの頂面と上のポストが取り付けられた基板との間の組織を押しつぶす可能性がある。部品は、6つより多いグループを一度に容易に取り扱うことができず、かつ人間又はロボット操作者が容易に把持可能な特徴を欠いている。
電気刺激により多くの方式でETの性能を向上させることができ、これは非常に関心を抱かせるが、これもチャレンジを提供する。細胞培養のための従来の電気刺激装置は、一般的に電気刺激モジュールに永久的に固定されたグラファイト棒又は白金ワイヤに関し、当該電気刺激モジュールは、マイクロプレートの頂部に取り付けられ、ここで、電極はマイクロプレートにおける各穴の基質浴に突出する。基質浴中の小分子が浸透しかつグラファイト電極に付着しやすいため、一回だけの薬物スクリーニング実験後に、交差汚染を回避するために、グラファイト電極アセンブリを交換する必要がある。しかしながら、使用可能なこのようなグラファイト刺激装置は、使い捨て消耗品として非常に高価であり、又は工業標準組織培養器に組み立てて集積されることが非常に困難であるため、このような装置のハイスループット刺激研究における商用利用性が制限される。白金電極は、グラファイト電極の気孔率がないため、繰り返し使用性の面で優位性があるが、それらは、細胞毒性電解副生成物を生成するより高い傾向を有し、かつ使用後に広範な洗浄を必要とし、これはそれらのハイスループット生物学的研究における効用に悪影響を与える。白金ワイヤも非常に高価であるため、白金ワイヤを採用する装置の商業的拡張可能性が制限される。また、ポスト自体を電極として組織から刺激して記録する手段を組み合わせる2ポストシステムはない。電気生理学は組織機能の別の重要なメトリックであり、かつ収縮挙動と組み合わせて所定のETの状態の高度な情報性ビューを与えることができるため、記録機能の組み合わせは非常に有益である。組織が電極表面の近傍にあるため、ポストを用いて組織を刺激することは、さらに組織を刺激することに必要な電圧を低減することができる。これによって、他のより遠隔的な刺激伝達方法に起因する有毒な副生成物が発生する可能性を低減することができる。
本発明は、三次元(3D)エンジニアリング組織(エンジニアリング心臓組織(EHT)、エンジニアリング骨格筋組織(EMT)、興奮性細胞又は収縮性細胞などの他の種類のエンジニアリング組織など)を生成する方法及びシステム、並びにETの収縮性及び各種生理特性を電気的に刺激及び測定する方法及びシステムに関する。ETアセンブリであって、複数対のポストアセンブリが連結されるET蓋を含むETアセンブリを提供している。鋳造アセンブリであって、ETアセンブリ及び鋳造プレートを含む鋳造アセンブリを提供している。刺激蓋及びプレートを提供している。
一実施例は、エンジニアリング組織(ET)アセンブリに関し、当該エンジニアリング組織アセンブリは、ET取付蓋と、少なくとも一つの可撓性ポストアセンブリと、選択可能な剛性ポストアセンブリとを含む。ET取付蓋は、プレートを含み、当該プレートは、第1側、第2側及び複数の貫通孔を含む。少なくとも一つの剛性ポストアセンブリは、第1本体を含み、当該第1本体は、複数の剛性ポストを含む。少なくとも一つの可撓性ポストアセンブリは、第2本体を含み、当該第2本体は、複数の可撓性ポストを含む。複数の剛性ポスト及び可撓性ポストは、剛性ポスト及び可撓性ポストのポスト対を含むように配置される。ポスト対は、ET取付蓋の対応する貫通孔内に収容され、又は貫通孔の側面に位置する。
別の実施例において、ETアセンブリは、複数の鋳造穴を含む鋳造プレートに連結されてもよい。ポスト対は、ET取付蓋の複数の貫通孔のうちの対応する貫通孔及び鋳造プレートの複数の鋳造穴のうちの対応する鋳造穴に収容される。
別の実施例において、組織構築物を刺激するための刺激プレートを提供している。刺激プレートは、本体を含み、当該本体は、上面及び下面を有する複数の無底穴を含む。本体の無底穴は、上面に組織構築物を収容するように構成される。刺激プレートは、本体の下面に連結されるバックプレートをさらに備える。バックプレートは、電極対を含み、各電極対は、複数の無底穴のうちの一つの穴に対応し、かつ対応する無底穴内における組織構築物と電気的に連通するように構成される。
別の実施例は、刺激蓋に関し、当該刺激蓋は、第1基板及び第2基板を含む。第1基板は、対をなして配置される複数の孔を含む。第2基板は、第1基板に連結され、かつ複数のソケットを含み、各ソケットは、2つのポゴピンを含む。刺激蓋は、対をなして配置される複数の電極ロッドをさらに含む。複数のロッドのそれぞれは、第1基板の複数の孔のうちの対応する孔を貫通するように延在する。ロッド対は、各ソケットの2つのポゴピンに取り外し可能に連結される。第1基板は、鋳造プレートの表面に連結されるように構成され、当該鋳造プレートは、組織構築物を有する複数の穴を含むことにより、電極ロッド対の遠位端は、組織培養マイクロプレートの対応する鋳造穴に延在するように構成される。
一実施例に係るエンジニアリング筋肉組織(ET)取付蓋を示す図である。 一実施例に係るエンジニアリング筋肉組織(ET)取付蓋を示す図である。 一実施例に係るエンジニアリング筋肉組織(ET)取付蓋を示す図である。 一実施例に係るエンジニアリング筋肉組織(ET)取付蓋を示す図である。 一実施例に係る剛性ポストアセンブリの上面アイソメトリック図である。 一実施例に係る可撓性ポストアセンブリの上面アイソメトリック図である。 別の実施例に係る可撓性ポストアセンブリの上面アイソメトリック図である。 一実施例に係る部分的に組み立てされたETアセンブリの様子を示す図である。 一実施例に係る部分的に組み立てされたETアセンブリの様子を示す図である。 一実施例に係る部分的に組み立てされたETアセンブリの様子を示す図である。 一実施例に係る部分的に組み立てされたETアセンブリの様子を示す図である。 一実施例に係る部分的に組み立てされたETアセンブリの様子を示す図である。 完全に組み立てされたETアセンブリの上面アイソメトリック図である。 一実施例に係る鋳造プレートを示す図である。 一実施例に係る鋳造プレートを示す図である。 一実施例に係る鋳造プレートを示す図である。 別の実施例に係る鋳造プレートの断面図である。 図4Aの鋳造プレートに連結された図3AのETアセンブリを含む鋳造アセンブリを示す図である。 図4Aの鋳造プレートに連結された図3AのETアセンブリを含む鋳造アセンブリを示す図である。 図4Aの鋳造プレートに連結された図3AのETアセンブリを含む鋳造アセンブリを示す図である。 一実施例に係る組織構築物を電気的に刺激するための刺激プレートを示す図である。 一実施例に係る組織構築物を電気的に刺激するための刺激プレートを示す図である。 一実施例に係る組織構築物を電気的に刺激するための刺激プレートを示す図である。 一実施例に係る図6Aの刺激プレートのPCBを示す図である。 一実施例に係る図6Aの刺激プレートのPCBを示す図である。 別の実施例に係る図6Aの刺激プレートのPCBを示す図である。 別の実施例に係る図6Aの刺激プレートのPCBを示す図である。 一実施例に係る刺激蓋の分解図である。 図9Aの刺激蓋のPCBの拡大図である。 完全に組み立てされた図9Aの刺激蓋の底面図である。 組織培養マイクロプレートに取り付けられる図9Cの刺激蓋を示す図である。 組織培養マイクロプレートに取り付けられる図9Cの刺激蓋を示す図である。 一実施例に係るポストの断面図である。
図1Aは、一実施例に係るET取付蓋の上面アイソメトリック図である。図1Bは、図1AのET取付蓋の底面アイソメトリック図である。図1Cは、図1AのET取付蓋の上面図である。図1Dは、図1Cに示されるET取付蓋の一部の分解上面図である。ET取付蓋は、エンジニアリング組織を成長させるための鋳造プレート(またはマイクロプレート)と組み合わせて用いられるように構成される。
ET取付蓋100は、一つ又は複数の剛性プレート102で形成された格子構造を含む。剛性プレート102を取り囲むように第2側102bからスカート部103が延在し、それは人間又はロボット操作者がEMT取付蓋100を把持するための領域を提供し、さらに、バーコードを配置するか又は特定の装置を識別するために重要な他の情報の領域を提供する。ET取付蓋100は、プレート102の第1側102aからプレート102の第2側102bまで延在する貫通開口104のアレイを有する。図1A~図1Cにおける貫通開口104のアレイでは、4列6行のアレイを示し、ただし、任意のアレイサイズを用いることができ、かつアレイ以外の配置を用いることができる。
各貫通開口104のサイズや形状は、ET取付蓋100の第1側102aと第2側102bとで異なってもよい。一実施例において、貫通開口104での壁は、第1側102aと第2側102bとの間に一定の角度で傾斜する。別の実施例において、貫通開口104での壁は第1側102aと第2側102bとの間に垂直に延在する。
貫通開口104は、図4Aの鋳造プレートのようなマイクロプレートの穴と重なるように構成され、以下に説明するとおりである。これにより、ET取付蓋100の貫通開口104の配置は、鋳造プレートの鋳造穴の配置に対応することにより、貫通開口104の少なくとも一部は、鋳造プレートの鋳造穴の一部と重なる。ET取付蓋の貫通開口104のサイズ及び形状は、ポストが鋳造プレートの鋳造穴に延在することを可能にする任意の形状又はサイズであってもよく、以下に説明するとおりである。
ET取付蓋100は、各行の対向する側での連結部材112を含む。ET取付蓋100の連結部材112は、貫通開口104の外側に位置する。連結部材112は、図2A及び/又は図2Bのポストアセンブリの連結素子と接合するように構成され、以下に説明するとおりである。一実施例において、図1C及び図1Dを参照し、連結部材112aは、連結部材112bと異なるサイズ及び/又は形状を有することができる。例示された実施例において、複数行の連結部材112は、例えば、スロット又は開口などの収容部材であり、それは、例えば、ピンなどのポストアセンブリの連結素子を収容するように構成される。別の実施例において、行112は、ピンであり、ポストアセンブリは、収容部材を有する。
ET取付蓋100は、各行の貫通開口104の間に延在し、ET取付蓋100の対向する端に位置する複数の剛性ストリップ110を有している。平坦な剛性ストリップ110は、ET取付蓋100に剛性を提供し、かつ、ET取付蓋100に固定される様々な部品に対して位置合わせ及び固定し、処理による外乱を防止することに寄与する。例示された実施例において、各行は、対応する剛性ストリップ110により分けられた4つの貫通開口104を含む。剛性ストリップ110は、ET取付蓋100の第1側102aに位置するが、剛性ストリップ110は、第2側102bに位置してもよい。剛性ストリップ110は、単一の剛性プレート102に一体的に形成されるが、他の実施例において、剛性ストリップ110は、プレート102の表面に連結された分離可能な部品であってもよい。
図1Bを参照し、ET取付蓋100の第2側102bに位置する貫通開口104は、突出リング113を含み、それは、ET取付蓋100の第2側から延出する。突出リング113は、ET取付蓋100をマルチウェル組織培養プレート(鋳造プレートを含む)に連結するときの位置合わせ特徴を提供し、図5A~図5Cを参照しながらより詳細に説明する。
ET取付蓋100の第2側102bは、第2側102bから直交して延在する複数のピン114を含む。ピン114は、剛性であり、かつ鋳造プレートを有するET取付蓋100の収容部分と嵌合することにより、ET取付蓋を鋳造プレートに取り外し可能に固定するように構成され、以下に図5A~図5Cを参照してより詳細に説明する。したがって、ピン114のサイズ及び形状は、鋳造プレートの収容部分、隙間に対応する。4つのピン114が示されているが、ET取付蓋100の第2側には、より多く又はより少ないピンを含むような任意の数のピンを有することができる。
ET取付蓋100は、一つ又は複数の成形、フライス加工又は3D印刷の部品で製造されてもよく、ここで、射出成形部品は、好ましいプロセス部品である。成形材料は、剛性熱可塑性プラスチックであってもよく、かついくつかの実施例において、一つ又は複数の部品は、エラストマー熱硬化性プラスチック又は熱可塑性プラスチックで製造されてもよい。
ET取付蓋100の第1側102aでの貫通開口104は、例えば、図2A、図2B及び図2Cのポストアセンブリなどの複数のポストアセンブリを収容するように構成される。
図2Aは、剛性ポストアセンブリ200を示し、図2B及び図2Cは、代替の可撓性ポストアセンブリ202、204を示す。剛性ポストアセンブリ200及び可撓性ポストアセンブリ202、204の両者は、いずれも基部208と、基部208から延在する複数のポスト210a、210b、210cと、複数の連結エレメント212a、212bとを含み、それは、例示された実施例においてピンである。ET取付蓋100の各行はいずれも、当該行における第1剛性ストリップ110に近接する第1側に図2Aの剛性ポストアセンブリ200を収容し、かつ当該行における他の剛性ストリップ110に近接する第2側に図2B(又は図2C)の可撓性ポストアセンブリを収容するように構成される。
ポスト210a、210b、210cの近位端は、基部208に連結され、かつポスト210a、210b、210cの遠位端は、基部208から離間して延在する。対応する複数のポスト210a、210b、210c及び基部208は、単一の一体部品を形成し、それは、エラストマー材料で形成されてもよい。基部208は、ポスト210a、210b、210cを支持するための適切な剛性を提供するサイズを有するが、基部208は、可撓性であってもよい。ポストの遠位端211は、任意の被覆成形材料(例えば組織)をポストに堅固に連結するために、追加のアンカー特徴を結合することができる。
一般的には、ポスト210a、210b、210cは、ポリマー材料で製造された一般的なポストであり、その間に組織が成長することを許容するように構成される。各基部208から延在するポスト210a、210b、210cの数および位置は、ET取付蓋100における貫通開口104の数および位置に対応する。より具体的には、複数のポスト210a、210b、210cは、ET取付蓋100の貫通開口104に対応するように互いに隔てられ、それによりポストアセンブリ200、202、204をET取付蓋100に取り付けるとき、ポスト210a、210b、210cは、図3Eに最適に示されるように、ET取付蓋100の貫通開口104内に延在する。
ポストアセンブリ200、202、204の隣接するポスト210a、210b、210cの間は、連結エレメントであり、これらの連結エレメントは、基部208から延在するピン212a、212bである。ピン212a、212bは、ポスト部材200、202、204をET取付蓋100に機械的に連結するように構成される。特に、ピン212a、212bは、ET取付蓋100の第1側に位置する各行の対応するスロットに挿入されるように配置されかつサイズが定められ、それによりポストアセンブリをET取付蓋100に固定する。剛性ポストアセンブリ200のピン212aは、組立者を補助するために、可撓性ポストアセンブリ202、204のピン212bと異なってもよい。したがって、図1Dに示されるように、ET取付蓋100の連結部材112aは、第1寸法を有することができ、剛性ポストアセンブリ200を収容するために用いられ、ET取付蓋100の連結部材112bは、異なる第2寸法を有する。
ピン212a、212bは、例えばリップなどのロック特徴を含むことができ、それは、ET取付蓋100の第2側102bに押し付けられることにより、ポストアセンブリ200、202、204をET取付蓋100に固定することを補助する。ET取付蓋100とポストアセンブリ200、202、204との間の上記連結機構は、雄部材及び雌部材である。ET取付蓋100が雌部材を有するように示され、かつポストアセンブリ200、202、204が雄部材を有するように示されるが、理解されるように、ET取付蓋100は、雄部材を有してもよく、かつポストアセンブリ200、202、204は、雌部材を有してもよい。また、ET取付蓋とポストアセンブリとの間の任意の他の機械的接続を用いることができる。
可撓性ポストアセンブリ202、204と剛性ポストアセンブリ200との間の相違点は、以下のとおりである。すなわち、可撓性ポストアセンブリ202、204は、組織構築物及びその電気刺激に関連する力に対して可撓性である複数の可撓性ポスト210b、210cを含み、剛性ポストアセンブリ200は、組織構築物及びその電気刺激に関連する力に対して剛性である複数の剛性ポスト210aを含む。
図2Bの可撓性ポスト210bは、その近位端に大きな直径(又はサイズ)を有するが、その大部分の長さに沿って小さな直径を有する。これにより、先端の形状を変化させることなく、所定の用途に対してポスト曲げ剛性を調整することを可能にする。可撓性ポスト210bは、全ての平面(垂直面を含む)において湾曲するように構成されてもよい。図2Cの可撓性ポスト210cは、近位端からその大部分の長さに沿って平坦な矩形状を有し、かつその遠位端に向かって狭い領域に徐々に小さくなる。図2Cの可撓性ポスト210cは、成長した組織構築物及びその電気刺激に関連する一つ又は複数の力に応答して単一の平面において湾曲しながら、横方向平面において剛性を保持するように構成される。
剛性ポスト210aは、この分野で周知されるように、可撓性ポスト210b、210cよりも数桁硬くなる。剛性ポスト210aは、適切な形状及び材料で製造され、それにより、それらは、組織力(例えば組織成長及び試験期間の力)に曝されるときに剛性を保持し、可撓性ポスト210b、210cは、適切な形状及び材料で製造され、それによりそれらは、組織力に曝されるときに少なくとも一つ又は複数の方向に湾曲することになる。例えば、剛性ポスト210aは、剛性熱可塑性プラスチックで製造されてもよく、例えばポリスチレン又はポリカーボネートであるが、これらに限定されない。
可撓性ポスト210b、210cは、遠位端211での磁石を含むことができる。磁石は、エラストマー材料の内部に埋め込まれ、または外面に連結されてもよい。可撓性ポスト210b、210cは、エラストマー材料で製造されてもよい。剛性ポストと可撓性ポストの両者はいずれも、任意の被覆成形された生物組織をポストに堅固に接続するために、遠位端でのキャップを含むことができる。可撓性ポストは、当該組織により生成された力のトランスデューサとして用いられる。ポストの機械的特性及び組織により載荷されたポストの湾曲を知ることにより、組織が任意の所定の時間に生成した力を推定することができ、これは、組織の健康及び機能に関する有意な情報を生成することができる。
Sniadeckiの米国公開番号2019/0029549は、剛性ポスト、可撓性ポスト及び組織成長の別の詳細を説明し、その全文はあらゆる目的のためにここに結合される。当該出願はさらに剛性/可撓性ポスト対を用いる装置を開示したが、本明細書に記載の剛性ポストは、高剛性熱可塑性プラスチックで製造されかつ高剛性熱可塑性プラスチックに取り付けられるため、本開示よりも高い剛性を実現することができる。上記開示内容は、別の可撓性ポストに埋め込まれた剛性インサートを用いるが、当該剛性インサートは、可撓性材料の基部から突出することにより、ポストは依然として、それから突出した未支持の弾性体基部の湾曲によってETにより生成された負荷で変位することが可能である。我々の装置における剛性ポストアセンブリ200は、剛性ET取付蓋100に堅固に固定され、それにより、それらは、ET収縮により変位することはない。
一実施例において、当該分野で知られる通常の種々の細胞培養及び組織生成技術を用いて、一つの剛性ポスト及び一つの可撓性ポストを含むポスト対をその間にET構築物を保持するように構成する。他の実施例において、ポスト対は、2つの可撓性ポストを含み、それは、その間にET構築物を保持するように構成される。
図3Aは、一実施例に係る部分的に組み立てされたETアセンブリ300の上面アイソメトリック図であり、当該アセンブリは、図1AのET取付蓋100と、ポストアセンブリ200及び202とを含む。説明を簡略化及び容易にするために、一対の剛性ポストアセンブリ200及び可撓性ポストアセンブリ202のみがET取付蓋100の第1側102aの単一の行に連結される。
図3Bは、当該一対の剛性ポストアセンブリ200及び可撓性ポストアセンブリ202がET取付蓋100に連結されないように、図3Aの部分的に組み立てされたETアセンブリ300を分解図で示している。図3Cは、図3Aの部分的に組み立てされたETアセンブリ300の平面図である。図3Cは、図3D及び図3Eに示される断面図の断面線位置を示している。ET取付蓋の単一の行に単一の剛性ポストアセンブリ及び単一の可撓性ポストアセンブリのみが取り付けられるが、全ての行には対応する剛性及び可撓性ポストアセンブリが取り付けられて、図3Fに示されるような完全に組み立てされたETアセンブリが形成される。
図3Dに最適に示されるように、ET取付蓋100の連結部材112aは、ポストアセンブリ200、202のピン212a、212bを収容して、プレスフィット構造によりポストアセンブリをET取付蓋に固定する。図3Eに最適に示されるように、一つの剛性ポスト210a及び一つの可撓性ポスト210bを含む各ポスト対は、貫通開口の対向側において対応する貫通開口内に延在する。剛性ポストアセンブリ200と可撓性ポストアセンブリ202は、図3Aに最適に示されるように、ET取付蓋100に取り付けられるときに、互いに隙間を隔てる。ポスト対210a、210bは、ET取付蓋100に取り付けられてETアセンブリを形成するときに、その中心軸に対して互いに特定の距離だけ離れ、いくつかの実施例において、当該特定の距離は、この分野で常用されるように、組織構築物がその間に成長することを可能にするように、4mm~20mmの間にあってもよい。
図3D及び図3Eに示されるように、ET取付蓋100のピン114は、剛性及び可撓性ポスト210a、210bよりも長い。すなわち、ピン114の遠位端は、可撓性及び剛性ポスト210a、210bの遠位端よりもET取付蓋100の第2側102bから離れている。各ピン114はいずれも、ETアセンブリ300を鋳造プレートに連結するための位置合わせガイドとして用いられ、以下に図5A~図5Cを参照しながら説明するとおりである。特に、ピン114は、鋳造プレートの収容部材に収容される。
図3Fは、組み立てされたETアセンブリ300を示し、それは、完全に組み立てされることにより、各行は、上記したような剛性ポストアセンブリ200及び可撓性ポストアセンブリ202を含み、それは、鋳造プレート400に連結するために用意される。
なお、別の実施例において、各ポスト対における剛性ポストアセンブリ200は、可撓性ポストアセンブリ202(又は204)と交換することができ、この場合、可撓性ポスト対が互いに相対的に位置決めされて組織構築物を成長させるために用いられる。これは、いくつかのシーンにおいて好ましい可能性があり、剛性及び可撓性対を用いて信号強度を向上させることができるが、一つの可撓性ポストは組織収縮の全長だけ偏向するため、2つの可撓性ポストと逆であり、2つの可撓性ポストにおいて、各可撓性ポストは半分の長さだけ偏向する。特に、剛性-可撓性対を用いることは有利であるが(このような設計は磁力計に基づく収縮性測定システム(例えばSniakdeckiらに開示された)と組み合わせて用いるときに測定されるET収縮性の信号強度を向上させることができ、これは2つの可撓性ポスト(ここで各ポストが半分の長さだけ偏向する)と逆であり、単一の可撓性ポストが組織収縮の全長だけ偏向するためである)、2つの可撓性ポスト構造は、光学イメージングに基づく測定手段又は他のタイプの測定においてより柔軟な体内環境などで好適に行うことができるときに有用である。
別の実施例において、ET取付蓋100と剛性ポストアセンブリ200は、一体部品(又は本体)を形成するのと同じ材料で製造され、それにより製造効率を向上させる。そして、剛性ポストアセンブリ200及び可撓性ポストアセンブリ202、204を取り付けるための好適な手段は、ピン212a又は212bを挿入することによるものであるが、剛性ポストアセンブリ200及び可撓性ポストアセンブリ202、204は、接着剤、封止剤、治具、被覆成形の機械的インターロックなど又はそれらの任意の組み合わせを含む任意の手段を用いて、ET取付蓋100に固定されてもよい。
図4Aは、一実施例に係る鋳造プレート400(又はマイクロプレート)の上面アイソメトリック図である。図4Bは、図4Aの鋳造プレート400の平面図であり、それは、図4Cの断面図に用いられる横断面線を示めしている。鋳造プレート400は、鋳造穴402のアレイを含み、それは、組織を鋳造して図3FのETアセンブリ300の一対の剛性と可撓性ポストとの間に接着されたETを生成するために用いられる。鋳造穴402のアレイは、ETアセンブリのET取付蓋の貫通開口のアレイに対応する。
鋳造プレート400は、無底穴406のアレイを有する第1部分404と、凹穴410のアレイを有する第2部分408とで形成された鋳造穴を含む。無底穴406は、平面図において円形であり、凹穴410は、平面図において矩形である。例示された実施例において、第1部分404と第2部分408は、分離した部材である。しかしながら、別の実施例において、無底穴406と凹穴410は、図4Dに示されるように、単一の部材に形成されてもよい。
図4Cに最適に示されるように、凹穴410における側壁は、一定の角度で傾斜することにより、無底穴406に近接する凹穴410での開口の面積は、凹穴410の基部での面積よりも大きくなる。また、凹穴410の底部でのコーナーは、湾曲又は面取りされる。凹穴410の傾斜側壁及び/又は湾曲又は面取りされた角部は、それから鋳造された組織を除去すること、及び/又は組織鋳造過程中に気泡を形成することを抑制することを許容することに寄与することができる。いくつかの実施例において、鋳造プレート400は、ポリプロピレンで製造された射出成形部品であり、それによって組織が穴の壁に付着することがより一層抑制される。凹穴は、この実施例において矩形であるが、それらは、状況に応じて、他の形状、例えば、卵形、ドッグボーン形状又は任意の他の適切な形状とすることができる。
図4Cは、鋳造プレート400aの代替実施例を示す断面図である。鋳造プレート400aは、鋳造穴の無底穴406及び凹穴410が本体407全体に形成されること以外、図4A~図4Cの鋳造プレート400と同じである。
鋳造プレート400(又は400a)の上面は、ET取付アセンブリ300に当接するか又は取り外し可能に連結されて、図5A~図5Cに示されるような鋳造アセンブリ500を形成するように構成される。図3A~図3Eは、本発明の詳細を混同することを回避するために、部分的に形成されたET取付アセンブリを示す。しかしながら、図3Fの完全に組み立てされた取付アセンブリは、一般的に鋳造プレート400に接続されて鋳造アセンブリ500を形成することであると理解されるべきである。
図5Aは、図3AのETアセンブリ300を含む鋳造アセンブリ500の平面図であり、当該ETアセンブリは、図4Aの鋳造プレート400に取り外し可能に連結される。図5Bは、図5Aの鋳造アセンブリ500の図5Aに示される断面線における断面図である。図5Cは、図5Bの鋳造アセンブリ500の一部の拡大図である。
図5Bに最適に示されるように、ETアセンブリ300の第2側102bは、鋳造プレート400の上面に取り外し可能に連結され、それにより、ETアセンブリ300の外面部は、鋳造プレート400の外面部の凹部内に配置される。
鋳造プレート400の鋳造穴(すなわち無底穴406及び凹穴410)は、ETアセンブリ300の貫通開口と位置合わせされることにより、対をなす剛性ポスト210a及び可撓性ポスト210bは、鋳造穴に収容され、無底穴406を貫通して凹穴410に入るように延在する。一対の剛性ポスト及び可撓性ポストのみを示すが、理解されように、各鋳造穴は、対応する一対の剛性ポスト及び可撓性ポストを含む。
前記のように、ET取付蓋100の突出リング113は、ET取付蓋100を鋳造プレート400に連結するための位置合わせ特徴を提供している。特に、突出リング113は、ETアセンブリのポストが鋳造穴の中心領域に位置合わせするように、ET取付蓋を鋳造プレートの鋳造穴と位置合わせすることにより、より一貫した位置合わせを行うことができ、自動配置が可能となり、組織から組織までの形態もより一貫性のある形態になる。このように組織の整合性を向上させることにより、より再現性の高い磁気センシング、イメージング及び一貫性のある配置を必要とする他のあらゆるものを提供することができる。これらの突出リング113は、鋳造プレート400上だけではなく、他の組織培養プレート上にも適切な形状係数でより正確かつ一貫してETアセンブリ300を配置することを可能にするため、それらは、ETアセンブリ300に固定された組織を、これらの組織を評価するための任意のセンサとより一貫性のあるように位置合わせすることができ、より一貫性があり、且つ再現性の高いデータを得ることができる。
図5B及び図5Cの断面図に示されていないが、ピン114は、位置合わせ特徴を提供しており、ETアセンブリ300を鋳造プレート400に配置するとき、当該位置合わせ特徴は、ETアセンブリ300の位置合わせを補助する。ピン114が剛性ポスト210a及び可撓性ポスト210bよりも長いため、剛性ポスト210a及び可撓性ポスト210bの端部又はそれらの間に形成された任意の組織を鋳造プレート400に衝突することから保護することができ、これは、剛性ポスト210a及び可撓性ポスト210bの端部が鋳造プレート400の無底穴406内に収容される前に、ピン114の端部が鋳造プレート400における対応する開口内に収容されるためである。
操作において、ETアセンブリ300の貫通開口104で組織溶液を提供し、当該貫通開口は凹穴410内に収容され、ここで、組織は各鋳物内のポスト対の間に鋳造される。組織溶液が十分にゲル化した後、鋳造プレートからETアセンブリ300を除去することによりそれを鋳造プレートから除去することができる。その後、ETアセンブリ300は、その上に固定された組織を長期培養するために、任意の他の適切な組織培養マイクロプレートに配置することができる。組織が凹穴410内に長時間ゲル化しなければならない状況がいくつか存在する可能性があり、このような状況で、無底穴406は、この長期間内に組織を維持するために、追加の栄養基質のための貯蔵器を提供することができる。
鋳造アセンブリ500の各部材では、筋肉組織、神経組織、又はこれらの組み合わせを含む組織鋳物の製造性を向上させる各部材の自動化処理を含む製造性を向上させることを許容する。
電気刺激は、ETのより多くの成熟又は生理的発育を誘導することに用いることができる。鋳造過程で対応する各凹穴410内(場合によっては無底穴406内)に成長して鋳造プレート400から除去された後にETアセンブリ300に付着した細胞及び組織は、電気刺激に暴露することができる。図6A及び図6Bは、3D ET(例えばエンジニアリング心臓組織(EHT))の細胞及び組織に電気刺激を与えるための刺激プレート600(又は電気プレートアセンブリ)の反対側を示している。図6Aは、刺激プレート600の上面アイソメトリック図を示し、図6Bは、底面アイソメトリック図を示し、かつ図6Cは、刺激プレート600の断面を示す。
刺激プレート600は、バックプレート604と、本体605とを含み、当該本体は、複数の無底穴606を含み、それは、ETアセンブリ300の貫通開口に対応する。バックプレート604は、剛性バックプレートであり、それは、例えば、任意の適切な粘着又は接着材料により本体605に連結される。例示された実施例において、バックプレート604は、プリント回路板(PCB)を含み、当該プリント回路板は、第1側にコネクタに電気的に接続された金などの導電性電極610a、610b(図7B)を有する。本体605の第1側での導電性電極610a、610bは、本体605の無底穴606に位置合わせされる。PCBは、観察窓612aと、612bとを含むことができ、それにより刺激プレート600の下面から無底穴606の内容物を観察することを可能にする。観察窓612a、612b及び導電性電極610a、610bは、異なるサイズ及び形状が示されるが、それらは、いずれも同じサイズ及び形状であってもよく、又は示されるサイズ及び形状とは異なる他のサイズ及び形状であってもよい。
図6Cは、刺激プレート600の断面を示している。本体605の複数の無底穴606は、組織構築物を収容するように構成される。細胞又は組織構築物は、導電性電極610a、610bと電気的に連通し、例えば、容量的に結合するように配置される。電気刺激は、細胞培養物への電気生理学的応答を誘導し、又はその薬物化合物への応答を特徴づけるために用いられる。
導電性電極610a及び610bは、例えば、PCBにおける接触パッドやコネクタ、各種様々なトレース及びビアホール、並びに外部電源による電気信号の提供など、この分野における一般的な方式により、刺激器とインタフェース接続されるように構成される。バックプレート604は、さらに透明フィルムを含むことができ、それは、例えば、任意の適切な粘着又は接着材料によりPCBの第1側602aに連結されて、刺激プレートの無底穴を密封する。
図7A及び図7Bは、図6A及び図6BのPCBをより詳細に示す。図7Bに示されるように、PCBの底側には、接地平面及びコネクタを有するが、いくつかの実施例において、コネクタは上側に位置してもよい。コネクタは、刺激器のコネクタと連結するための帯状コネクタであってもよい。他の実施例において、コネクタの代わりに、第2側6Bでの露出した接触パッドは、刺激プレートにおける対応する行の穴のうちの各穴を貫通することに十分な電流を提供するために、導電性電極610a及び610bを刺激器に連結するために用いられてもよい。
図8Aは、刺激プレート600のための代替的なバックプレートを示す。図8Aは、刺激プレートのバックプレート800の第1面802aの平面図であり、図8Bは、バックプレート800の第2面802bの平面図である。当該実施例において、刺激プレート800は、透明プラスチックフィルム802を含むが、他の実施例において、当該フィルムは、ポリイミドのような半透明又は不透明フィルムで製造されてもよい。第1面802aは、透明プラスチックフィルム802と、対をなして配置される導電性電極803とから構成される。第1面802aは、導電性電極803が本体605の無底穴606と位置合わせされるように、任意の適切な粘着又は接着材料により本体605に直接接着されるように構成される。
バックプレート800の第2面802bは、電気接点805を含み、それは、この分野で公知のビア及びトレースを介して第1面802aの導電性電極803に連結される。透明フィルムは、組織構築物の封止のために用いられ、当該組織構築物は、本体605の無底穴606内に設けられてもよい。本体605の各無底穴606は、電気的に絶縁されてもよく、又は複数の穴(例えば一行の穴)は、トレースを介して電気的に接続されてもよい。導電性電極803は、例えば、示された半円形パターンのように、所定の応用に最適な幾何学的形状を有してもよく、蛇行形状及びフラクタル幾何学的形状を用いてもよい。導電材は、金属、セラミックス、高分子材料、導電性ペースト、またはこれらの混合物または層であってもよい。これらの材料のいくつかの例は、金、白金、グラファイト、カーボンナノチューブ、PEDOT、PEDOT PSS、酸化インジウムスズ及びスパッタリング酸化イリジウムを含み、それらは、電極の電荷注入能力を向上させることができる。
テストを行うために、ETアセンブリ300における対をなす剛性ポスト及び可撓性ポストに形成された3D組織構築物を刺激プレート600の本体605の各無底穴606に挿入する。組織培養プレートの底部から組織培養物を刺激することは、従来技術よりも優れた、改良されたテスト方法を提供しており、それらは、工業標準プロセスを用いて効率的に製造することができ、かつ交換しやすいためである。
別の実施例は、バックプレートの代わりに用いることができる直接基板ベース刺激プレートを提供する。刺激電極のバックプレートにおけるサイズ及び/又はレイアウトは、任意の形態に構成されてもよく、それは、様々なタイプ、サイズ、形状又は組織部品の電気刺激を最適化するように設計される。さらに別の実施例において、バックプレート上の電極パターンは、PEDOT:PSSなどの電気インピーダンスが非常に低い導電性材料で基板の大きな面積を覆う直接基板ベース電気刺激設計を有することができる。
従来の電気ET刺激装置は、刺激蓋であり、それは、組織培養マイクロプレートの頂部から各穴の基質浴に下向きに突出するロッド電極を利用してその中の組織培養物を刺激する。図9A~図9Cは、電気刺激蓋900に対する改良を例示し、当該刺激蓋は、下方へ向けてマイクロプレート内に突出するロッド電極904を利用する。刺激蓋900は、ET素子300に固定された細胞および組織構築物に電気刺激を与える。図9Aは、刺激蓋900の各部材の等距離分解図を示し、図9Cは、完全に組み立てされた刺激蓋900の底面図を示す。
図9Aを参照すると、刺激蓋900は、外部電気刺激器のコネクタに連結されるか又はオンボード電気刺激モジュールを結合するように構成されるプリント回路板(PCB)902を含む。
刺激蓋900は、複数の取り外し可能なロッド電極904、例えばグラファイトロッド電極又は任意の他の適切な材料をさらに含み、それは、対をなして配置され、かつPCB902に電気的に接続される。一実施例において、ロッド電極904の直径は、3/16インチである。しかしながら、他の実施例において、より小さいか又はより大きい直径の電極又は非ロッド状電極を用いてもよい。
電極904の第1端は、PCB902上のポゴピン912に接触して押し付けられることにより、PCB902に連結される。図9Bは、電極904を収容するためのPCB902の対応するソケット914内に位置する一対のポゴピン912の部分拡大図を示す。特に、電極904の第1端は、ソケット914内に収容されかつバネで付勢されたポゴピン912に押し付けられることにより、電気部品への電気的接続を提供し、例えば、この分野で常用のPCB902の接点、パッド、ビア及びトレースなどである。PCB902に取り付けられたポゴピン912は、ソケット914に摩擦嵌合することにより、ロッド電極904と確実に電気的に接続される。ロッド電極904は、PCB902のソケット914内において取り外し可能である。したがって、ロッド電極904は、必要に応じて単独で交換することができ、それにより刺激蓋900のハイスループット電気刺激研究における商用利用性を向上させることができる。
対をなすロッド電極の第2端は、組織構築物を刺激するためにマイクロプレートの穴に挿入されるように配置されて構成される。刺激蓋900は、さらにPCB902に機械的に連結されるアライナ906を含む。アライナ906は、貫通開口を含み、それは、マイクロプレートの穴に対応するか又は重なるように配置されることにより、各対のロッド電極の第2端が対応するマイクロプレート穴に延在するようにする。操作において、刺激器は、ロッドを充電する信号を提供し、信号は、マイクロプレートの穴内の細胞及び組織培養物を刺激する。
PCB902とアライナ906との間には、エラストマー材料からなるガスケット908が設けられる。ガスケットは、刺激蓋をマイクロプレートに連結するときにマイクロプレート内及び刺激蓋900の下方の組織培養物の無菌性を確保するための封止を提供する。PCBとアライナとの間の隙間は、さらに硬化可能なポリマー材料で封止することができる。
図10Aは、図9Cの刺激蓋900が部分的に組み立てされたETアセンブリ300に取り付けられ、当該アセンブリが組織培養に適するマイクロプレート装置の頂部に位置することを示す。アライナ906は、周辺にあるリップを含み、当該リップは、マイクロプレート装置の周辺を囲む凹部と嵌合する。図10Bは、ETアセンブリ300に完全に取り付けられた図9Cの刺激蓋900を示し、ここでアライナ906のリップがETアセンブリ300の凹部に取り付けられる。一つのマイクロプレート穴に示されるように、ロッド電極の第2端は、マイクロプレート穴を貫通して組織構築物に向かって延在する。細胞又は組織構築物は、ロッド電極と電気的に連通し、例えば容量的に結合される。電気刺激は、細胞培養物への電気生理学的応答を誘導し、又はその薬物化合物への応答を特徴づけるために用いられる。
図11は、別の実施例に係るポスト210dを示す。ポストは、上記ポスト210aと同じであり、しかしながら、ポスト210dには、一層又は多層の導電性材料230が塗布され、例えば、第1層の金及び第2層の導電性ポリマーである。導電層は、外部機器とインタフェース接続するための電気的接触パッドを形成するために基部208まで延在することができる。剛性ポストのみを示すが、可撓性ポストには導電性材料層が被覆されてもよい。
230で塗布されたポスト210aは、組織の挙動を操作・評価するために、組織に電気信号を送信、又は組織からの電気信号を記録するために用いられてもよい。導電性被覆層230の部分は、さらに絶縁層232に被覆することができ、それにより組織構築物に露出する導電領域を制限する。導電層230の追加的なパターニングを行うことにより、複数のドットから独立して電気的活動ETを記録または刺激することができる複数のトレースを形成することができる。
ポスト(より具体的には、可撓性ポスト)の一つ以上の導電層又はこのような導電層のトレースは、可撓性電極材料で形成することができる。商業会社のBMSEEDのウェブサイト(www.bmseed.com)にはポストに形成可能なこのような可撓性電極アレイの例が開示され、このウェブサイトは引用によりここに結合される。また、このような導電層又はそのトレースは、ETの電気生理(電気刺激があるか又は刺激がない)を測定するための外部システムと共に動作し、単独で又はETの収縮性の測定と連動するように構成されてもよい。
本発明の消耗品装置は、ET鋳造過程における可変性を低減するように独特に設計される。現在の組織鋳造手段は、本質的に学術的である。これらの手段は、技術的に強く、かつ広範な専門知識を有しても再生可能な方式でこの技術を他のユーザに伝達しにくい。本発明のETアセンブリ及び鋳造アセンブリは、形状がよく一致する組織を製造することを可能にし、これらの組織は、各鋳造穴の中心に位置合わせされる。これは、3D ETのロバスト形成を可能にし、これらの3D ETは、それ自体を各ポストの周りに完全に巻き付けかつ組織鋳造過程中の位置ずれに関連する可変性を減少させる。鋳造穴内の溝の独特な設計は、それらのゲル化を可能にする鋳造穴から、それらのそれぞれの成長用基質を含む組織培養プレートに成功的に転移することを可能にする。これは、絶対的に重要なものであり、新たに形成された組織が脆弱であり、かつ任意の軽微な鋳造基板との接着は鋳造されたETの致命的な障害を引き起こす可能性があるからである。また、格子(又はETプレート)から延在するピンの設計は、格子を新しい培養プレートに転移して基質交換、薬物試験又はイメージング目的などに用いられるときに組織を処理することに寄与する。これらのピンが適切な位置にない場合、不慮に脆弱組織に衝突せずかつ潜在的に培養された細胞を破壊せず格子を転移することは困難である。本明細書に提供される開示内容及び図面を閲覧すると、これらの利点は全て明らかである。
本発明の各種実施例は、光学イメージングによる収縮性測定及び磁気センサによる収縮性測定の両方において、組織成長をハイスループットで実現する方法及びシステムを提供する。特に、本明細書に記載の互換性のある鋳造プレートと共に用いる場合、本明細書に記載のETアセンブリは、心臓及び他のET収縮性測定において顕著な利点を有する。また、可撓性磁気ポストを有する2ポストマルチウェルETシステムアセンブリをSniadeckiの米国公開番号2019/0029549に開示された磁気センサによる収縮力測定システムと互換性を持たせるか又はその一部とすることができる。
また、本発明の各種特徴は、ET構築物を鋳造して生成するための消耗品装置の製造可能性、再現性及び効用を改良し、かつ各種ET構築物の収縮力の費用対効果を有するハイスループット測定を実現している。同様に、本発明の刺激プレート及び刺激蓋の各種特徴は、ハイスループット方式で各種の細胞又は組織構築物を電気的に刺激する方面で優位性を有し、同時にこのような消耗品刺激装置の製造可能性、再現性及び効用を改良している。
また、刺激蓋と互換ETアセンブリの組み合わせは、同時又は非同時電気刺激下で組織構築物の収縮力を監視又は測定するための有利な手段を提供している。
上記したように、穴内に成長する例示的な組織構築物は、エンジニアリング心臓組織(EHT)であってもよく、それは、2つのポストの間に形成されて吊り下げられる。これらの3D心臓組織は、本開示の鋳造プレートで鋳造された心筋細胞により生成することができ、かつ本開示の2ポストETアセンブリで構築することができる。
本開示の装置を用いて心筋細胞のWTC11細胞株から例示的な3D心臓組織を作製した。以下の画像は、固定された組織を有するETアセンブリを示す図である。
[写真1]
Figure 2023524197000002
以下の写真画像は、可撓性及び剛性ポスト200、202又は204の2つのポストに固定された組織の拡大画像を示す。
[写真2]
Figure 2023524197000003
上述した各種実施例は、組み合わせて他の実施例を提供することができる。本明細書に言及され、及び/又は出願データテーブルに列挙された全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願及び非特許公開は、いずれも参照によりここに全文結合される。必要であれば、実施例の各態様を修正して様々な特許、出願及び開示の概念を採用して他の実施例を提供することが可能である。
以上の詳細な説明に基づいて、実施例に対してこれら及び他の変更を行うことができる。一般的に、添付の請求項において、用いられる用語は、請求項を明細書及び請求項に開示された具体的な実施例に限定するものと解釈されるべきではなく、全ての可能な実施例及びこれらの請求項に許可された同等物の全ての範囲を含むと解釈されるべきである。したがって、請求項は、本開示に限定されないものとする。
本願は、2020年2月25日に提出された米国仮出願番号62/981、446の優先権の利益を要求し、当該出願は引用によりここに全文結合される。

Claims (26)

  1. エンジニアリング組織(ET)アセンブリであって、
    第1側、第2側及び複数の貫通孔を含むプレートを含むET取付蓋と、
    複数の第1ポストを含む第1本体を含む第1ポストアセンブリと、
    複数の第2ポストを含む第2本体を含む第2ポストアセンブリと、を含み、
    さらに、前記複数の第1ポストと前記複数の第2ポストは、ポスト対をなして設けられ、各対は、第1ポスト及び第2ポストを含み、前記ポスト対は、前記ET取付蓋の前記貫通孔の対応する側に位置する、ことを特徴とするエンジニアリング組織(ET)アセンブリ。
  2. 前記貫通孔は、行及び列のアレイに配置される、ことを特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  3. 前記ポスト対は、前記第1ポストが前記貫通孔の第1側に配置されるとともに前記第2ポストが前記貫通孔の第2側に配置されるように、前記ET取付蓋の対応する貫通孔内に収容されること、を特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  4. 複数のピンを含み、前記剛性ポストアセンブリ及び前記可撓性ポストアセンブリは、前記プレートの前記第1側に連結され、前記複数のピンの遠位端は、前記可撓性ポスト及び前記剛性ポストの遠位端よりも前記プレートの前記第2側からより遠く延在する、ことを特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  5. 前記剛性ポストアセンブリは、第1機械的連結又は接着連結により前記ET取付蓋に連結され、前記可撓性ポストアセンブリは、第2機械的連結又は接着連結により前記ET取付蓋に連結される、ことを特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  6. 前記第1ポストアセンブリは、複数の剛性ポストを含む剛性ポストアセンブリであり、前記第2ポストアセンブリは、複数の可撓性ポストを含む可撓性ポストアセンブリである、ことを特徴とする請求項5に記載のETアセンブリ。
  7. 前記剛性ポストアセンブリと前記ET取付蓋は、単一の一体部品で製造される、ことを特徴とする請求項6に記載のETアセンブリ。
  8. 前記第1ポストアセンブリは、複数の第1可撓性ポストを含む第1可撓性ポストアセンブリであり、前記第2ポストアセンブリは、複数の第2可撓性ポストを含む第2可撓性ポストアセンブリである、ことを特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  9. 前記複数の第1ポスト及び前記複数の第2ポストのうちの少なくとも一つのポストは、少なくとも一層の導電材料によって少なくとも部分的に被覆される、ことを特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  10. 前記少なくとも一層の導電材料は、電気絶縁体によって部分的に被覆される、ことを特徴とする請求項8に記載のETアセンブリ。
  11. 前記ET取付蓋の周辺は、前記ET取付蓋の前記第2面を超えるように延在するスカート部を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のETアセンブリ。
  12. 鋳造アセンブリであって、複数の鋳造穴を含む鋳造プレートと、エンジニアリング組織(ET)アセンブリとを含み、
    前記ETアセンブリは、
    第1側、第2側及び複数の貫通孔を含むプレートを含むET取付蓋と、
    複数の第1ポストを含む第1本体を含む第1ポストアセンブリと、
    複数の第2ポストを含む第2本体を含む第2ポストアセンブリと、を含み、
    前記複数の第1ポストと前記複数の第2ポストは、ポスト対をなして設けられ、各対は、第1ポスト及び第2ポストを含み、前記ポスト対は、前記ET取付蓋の対応する貫通孔、及び前記鋳造プレートの前記複数の鋳造穴のうちの対応する鋳造穴内に収容される、ことを特徴とする鋳造アセンブリ。
  13. 前記複数の鋳造穴のうちの各鋳造穴は、凹穴の上方に配置された無底穴を含み、かつ前記ポスト対の端部は、対応する凹穴に収容される、ことを特徴とする請求項12に記載の鋳造アセンブリ。
  14. 前記無底穴のそれぞれのサイズは、前記凹穴のそれぞれのサイズよりも大きい、ことを特徴とする請求項13に記載の鋳造アセンブリ。
  15. 前記凹穴は、組織溶液のための容器である、ことを特徴とする請求項13に記載の鋳造アセンブリ。
  16. 前記凹穴を形成する壁は傾斜し、かつ前記凹穴の前記壁及び底面に形成されたコーナーは面取り又は湾曲する、ことを特徴とする請求項13に記載の鋳造アセンブリ。
  17. 前記第1ポストアセンブリは、複数の剛性ポストを含む剛性ポストアセンブリであり、前記第2ポストアセンブリは、複数の可撓性ポストを含む可撓性ポストアセンブリである、ことを特徴とする請求項12に記載の鋳造アセンブリ。
  18. 前記第1ポストアセンブリは、複数の第1可撓性ポストを含む第1可撓性ポストアセンブリであり、前記第2ポストアセンブリは、複数の第2可撓性ポストを含む第2可撓性ポストアセンブリである、ことを特徴とする請求項12に記載の鋳造アセンブリ。
  19. 組織構築物を刺激するための刺激プレートであって、本体とバックプレートと含み、
    前記本体は、上面及び下面を有する無底穴を複数含み、前記本体の前記無底穴は、前記上面に前記組織構築物を収容するように構成され、
    前記バックプレートは、前記本体の前記下面に連結され、前記バックプレートは、電極対を含み、各電極対は、複数の前記無底穴のうちの一つに対応し、かつ対応する前記無底穴に収容された前記組織構築物と電気的に連通するように構成される、ことを特徴とする刺激プレート。
  20. 前記バックプレートはPCBであり、かつ前記電極対は、前記PCBの表面に形成された導電パッド電極である、ことを特徴とする請求項19に記載の刺激プレート。
  21. 請求項1に記載のETアセンブリは、前記ポスト対が対応する無底穴内に延在するように、前記刺激プレートに連結され、各ポスト対は、その間に組織構築物を有し、かつ、前記電極対は、対応する前記無底穴内に収容された前記組織構築物と電気的に連通するように構成される、ことを特徴とする請求項19に記載の刺激プレート。
  22. 前記電極対は、少なくとも部分的に1層又は複数層の導電性又は絶縁性材料によって塗布される、ことを特徴とする請求項17に記載の刺激プレート。
  23. 刺激蓋であって、第1基板と、第2基板と、複数の電極ロッドとを含み、
    前記第1基板は、対をなして配置された複数の孔を含み、
    前記第2基板は、前記第1基板に連結され、前記第2基板は、複数のソケットを含み、各ソケットは、2つのポゴピンを含み、
    前記複数の電極ロッドは、対をなして配置され、前記複数のロッドのうちの各ロッドは、前記第1基板の前記複数の孔のうちの対応する孔を貫通するように延在し、前記ロッド対は、各ソケットの前記2つのポゴピンに取り外し可能に連結される、ことを特徴とする刺激蓋。
  24. 前記刺激蓋は、前記電極ロッド対がマイクロプレートの穴内に延入するように、前記マイクロプレートの表面に連結される、ことを特徴とする請求項23に記載の刺激蓋。
  25. 電極ロッドは、グラファイトを含む、ことを特徴とする請求項23に記載の刺激蓋。
  26. ETアセンブリであって、鋳造プレートと、エンジニアリング組織(ET)アセンブリとを含み、
    前記鋳造プレートは、複数の鋳造穴を含み、
    前記エンジニアリング組織アセンブリは、ET取付蓋を含み、前記ET取付蓋は、複数の貫通孔を有するプレートと、前記プレートに連結される少なくとも第1ポストアセンブリ及び第2ポストアセンブリとを含み、
    前記プレートは、その周辺に前記鋳造プレートの周辺を囲むリップを含み、
    前記第1ポストアセンブリ及び前記第2ポストアセンブリは、前記第1ポストアセンブリの前記第1ポストが所定の距離で前記第2ポストアセンブリの対応する前記第2ポストと位置合わせするように、前記プレートに連結され、
    前記第1ポストと前記第2ポストは、対をなして配置されることにより、各対は、前記鋳造プレートの対応する鋳造穴の中心領域まで延在する、ことを特徴とするETアセンブリ。

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