JP2023518959A - 人工椎間板置換術用運動保存型インプラント - Google Patents

Abstract

変性した脊椎ディスクの全置換のために、椎間スペースに配置するための運動保存型脊椎インプラントを開示する。運動維持型脊椎インプラントは、インナーコアとアウターコアを挟む一対のエンドプレートを有し、インナーコアはアウターコア内に同心円状に配置されている。アウターコアは、インナーコアを包み込み、インナーコアを適度に密閉しつつ、柔軟性と弾力性を維持して、有利な効果として生理的な動きをサポートする。インナーコアはエラストマー材料から成り、局所的な圧縮などの力に抵抗し、耐えるために固体ダイアフラムとして機能する。エンドプレートは、隣接する椎骨との固定と融合を行い、インナーコアとアウターコアを固定する。運動維持脊椎インプラントは、変性した脊椎ディスクの正常な高さと自然な機能を回復させ、脊椎の自然な動きを温存する。

Description

本発明は、広くは、人体用インプラントに関し、より詳細には、脊椎ディスクの全置換のための運動保存脊椎インプラントに関する。

脊椎インプラントは、椎間板変性症（DDD）などの椎間板の損傷を治療することを目的とする。脊椎固定治療は、痛みを軽減するために広く使用されている治療法であるが、患者の可動域と移動性を制限する。椎間板置換術は、椎間板変性症に対するもう一つの治療法であり、可動性を維持し、隣接レベルの摩耗や椎間板変性などの脊椎固定術に関連する合併症を抑制することを目的とする。椎間板置換術は、椎間板変性症に対する有効な解決策であり、頸部痛、腰痛、そして、疼痛全般の増加に伴い関心を集めている。そのため、機能的な改善が重要視されている。たとえば、金属同士の摺動や腐食による摩耗を減らし、クッション性を高め、衝撃吸収を改善し、金属の摩耗粉を減らし、脊椎の運動範囲を維持できる椎間板置換術向け脊椎インプラントに対するニーズがある。

本発明は、金属プレート間の摺動をなくすことで金属摩耗による変性を低減し、効果的な内側コア（インナーコア）の構造設計でクッション性を高め、衝撃吸収も行うシリコーンまたは液体シリコーンゴムなどの硬度および物理特性が変化する特殊ポリマーおよびエラストマー材料を使用し、効果的な外側コア（アウターコア）の設計、形状および素材により可動域を維持できる治療ソリューションを提供して、上記の課題を解決するものである。アセンブリのすべての構成要素は、圧縮力、せん断圧縮力、および、ねじり力に効果的に抵抗できるように設計されている。

本発明の追加の利点は、一部は以下の説明に記載され、一部は説明から明らかであるか、または本発明の実施によって知ることができるであろう。本発明の追加の利点は、発明の詳細な説明の項で特に指摘した器具および組合せによって実現および達成され得る。本発明の実施形態のさらなる利益および利点は、本発明の好ましい実施形態を特定し、示す添付図面を参照して与えられる以下の詳細な説明を考慮することにより明らかになるであろう。

本発明の側面図である。 本発明の分解透視斜視図である。 本発明の正面図である。 本発明の背面図である。 本発明の上面図および側面断面図である。 本発明のエンドプレートの一例を示す上面図および正面断面図である。 本発明のインナーコアの上面図、側断面図、および、側面図である。 本発明のアウターコアの上面図、側断面図、および、側面図である。 アンカー突起を組み込んだ本発明の代替実施形態の上面図および側面断面図である。 代替実施形態におけるエンドプレートの一つの上面図および側断面図である。 代替実施形態におけるアウターコアの上面図及び側面断面図である。 本発明の第２の代替実施形態を示す分解透視図である。 第２の代替実施形態の上面図および側面断面図である。 第２の代替実施形態のインナーコアの上面図、側面断面図、および、側面図である。 第２の代替実施形態のアウターコアの上面図、側面断面図、および、側面図である。 本発明の第３の代替実施形態の分解透視図である。 第３の代替実施形態のエンドプレートの１つを示す上面図および側面断面図である。 第３の代替実施形態のインナーコアの上面図、側面断面図、および、側面図である。 第３の代替実施形態のアウターコアの上面図、側面断面図、および、側面図である。 本発明の第４の代替実施形態を示す分解透視図である。 第４の代替実施形態の上面図および側面断面図である。 第４の代替実施形態のエンドプレートの１つを示す上面図および側断面図である。 第４の代替実施形態のインナーコアの上面図、側面断面図、および、側面図である。 第４の代替実施形態のアウターコアの上面図、側面断面図、および、側面図である。

図面のすべての図は、本発明の選択されたバージョンを説明するためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図していない。以降で、本発明の徹底的な理解を確立するために本発明を詳細に説明する。説明されているいくつかの特徴を実施することなく、実施または利用することができる本発明の態様が存在する可能性がある。本発明の焦点を不必要に不明瞭にしないために、いくつかの詳細が詳細に説明されていないことを理解されたい。本明細書における「好ましい実施形態」、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、または「代替実施形態」への言及は、いくつかの事例において潜在的に変化し得る本発明の側面を例示するものとみなされるべきであり、全体として本発明の範囲を制限するものとみなされるべきではない。

本発明は、変性した脊椎椎間板の全置換に使用することを目的とした脊椎インプラントである。図１から図５に示されるように、本発明は、概して、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4を含む。本発明のいくつかの実施形態では、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4は、それぞれ、概して半径方向に広がった形状（radial geometry）を有するが、他の形状が所望される、または有用なものとして利用されてもよい。インナーコア3およびアウターコア4は、実質的に高さよりも幅が大きく、一定の厚み、すなわち軸方向の高さ（axial height）を有している。前述のように、いくつかの実施形態では、インナーコア3およびアウターコア4はそれぞれ半径方向に広がった形状を有し、概して円盤状であり、半径方向の軸に沿った断面を有する。いくつかの実施形態では、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4は、他の一般的な幾何学的形状を有していてもよい。たとえば、図１６から図２４に示すように、いくつかの実施形態では、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4はそれぞれ、角を丸めた概ね直線的な周辺形状を有する。

好ましい実施形態では、インナーコア3は、アウターコア4内に配置される。いくつかの実施形態では、インアーコア3は、アウターコア4内に同心で配置され、図２、図５、図７、図８、図１２、図１３、および、図２１に示すように、インナーコア3にはインナーコア中心線16が対応し、アウターコア4にはアウターコア中心線17が対応する。図５に示すように、インナーコア中心線16とアウターコア中心線17とは、インナーコア3とアウターコア4とが同心に位置するように、互いに一致するように配置されるが、いくつかの実施形態では、インナーコア3およびアウターコア4は、互いに正確には同心でないように配置されてもよく、この場合、インナーコア中心線16およびアウターコア中心線17は、並進もしくは回転、またはその両方により、互いにオフセットして配置される。

好ましい実施形態では、アウターコア4はインナーキャビティ40を含み、インナーキャビティ40はアウターコア4のほぼ中央部を横断する。ここで、中央部を横断するとは、インナーキャビティ40がアウターコア4の外周と完全に同心であることを意味するのではなく、インナーキャビティ40がアウターコア4の外周に対して概ね中心の位置でアウターコア4を横断していることを意味する。しかしながら、いくつかの実施形態では、インナーキャビティ40は、アウターコア4の中心を軸方向に横断し、アウターコア4内に同心で配置される。他のいくつかの実施形態では、インナーキャビティ40は、アウターコア4内に同心ではなく配置されてもよい。インナーコア3は、アウターコア4のインナーキャビティ40内に配置され、アウターコア4、第１のエンドプレート1、および、第２のエンドプレート2によって密閉される。いくつかの実施形態では、インナーコア3は、インナーキャビティ40内に同心で配置される。いくつかの実施形態では、インナーキャビティ40の内部横方向の形状と大きさは、アウターコア4の外部横方向の形状と大きさによって決定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、インナーコア3は、インナーキャビティ40内に同心ではなく配置されてもよい。

様々な実施形態において、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4は、互いに同心に配置されてもよく、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4の各々に中心線が対応し、これらの中心線を互いに一致させるように、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4が互いに同心に配置されてよい。他の実施形態では、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、インナーコア3、および、アウターコア4のうちの１つ以上が、互いに同心に配置されていなくてもよい。この場合、前記構成要素の１つ以上の中心線が、並進または回転のいずれかによって互いにオフセットして位置することになる。オフセットされた中心線は、前述の構成要素の１つ以上の他の中心線と平行に配置されてよいが、直線距離でオフセットされている、あるいは、オフセットされた中心線が前述の構成要素の１つ以上の中心線に対して角度を持ってオフセットされていてもよい。いくつかの実施形態では、そのような中心線は、前記構成要素の概ね放射状の構造の放射軸（radial axis）、すなわち、回転軸（axis of revolution）に対応していてもよい。

好ましい実施形態では、アウターコア4は、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2との間に接続されている。いくつかの実施形態では、図１から図１１に示すように、アウターコア4は、複数の連結部材5を介して第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2との間に連結されている。いくつかの実施形態では、アウターコア4は、接着剤を介して第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2との間に接続されている。図１２から図１５、および、図２０から図２４は、そのような実施形態の例を示す図である。接着剤は、本発明が意図する用途に適した任意の適切な接着剤であってよい。接着剤は滅菌され、生分解性と生体適合性を有することが望ましい。接着剤は、骨セメント、ポリウレタン、アクリレート、ゴム、ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、天然接着剤、合成接着剤、または、これらに限定はされない他の任意の適切な接着性物質をベースとし、そこから派生し、またはそれらを含むものであってもよい。あるいは、接着剤は、独立した接着剤物質ではなく、任意の適切な製造プロセスの結果であってもよい。

上述のとおり、インナーコア3とアウターコア4は、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2によって挟まれる。より具体的には、前述したように、アウターコア4は、アウターコア4の中心部を横断するインナーキャビティ40を有し、インナーコア3は、アウターコア4のインナーキャビティ40内に配置されている。これにより、インナーコア3は、アウターコア4、第１のエンドプレート1、および、第２のエンドプレート2によって密閉される。

好ましい実施形態では、インナーコア3は、高分子材料で構成されている。より詳細には、様々な実施形態において、インナーコア3は、好ましくは、硬度などの物理的特性が変化し得る医療用またはインプラント用の高分子またはエラストマー材料で構成される。いくつかの実施形態では、インナーコア3は、液体シリコーンゴム材料で構成されるが、様々な実施形態において、液体シリコーンゴム材料は、硬度が変化する特性を有していてもよい。いくつかの実施形態では、インナーコア3は、60ショアAから90ショアAの範囲の硬度を有する医療用またはインプラントグレードのシリコーンエラストマーで構成されている。いくつかの実施形態では、インナーコア3は、液状シリコーンゴム（LSR）材料で構成されてもよい。このような材料は不活性であり、医療用***インプラントに広く使用されている。シリコーンゴムは、強い圧縮、せん断圧縮、曲げ、ねじり、引張応力下でも、初期形状や機械的応力を保持する能力を持ち、優れたクリープ特性を有する。他の実施形態では、他の適切な材料を用いてインナーコア3を製造してよい。インナーコア3は、局所的な圧縮、せん断圧縮、ねじりなどの力に抵抗し、耐えることができる固体の「ダイヤフラム」またはクッションとして機能する。様々な実施形態において、インナーコア3の直径は約0.125インチから2.25インチの範囲であってよいが、本発明の様々な寸法は、本発明の意図する精神及び範囲から逸脱することなく変化し得ることを理解されたい。

好ましい実施形態では、インナーコア3は、図５および図７に示すように、第１のコア凸部30および第２のコア凸部31を含む。第１のコア凸部30と第２のコア凸部31とは、インナーコア3の厚み方向に沿って、インナーコア中心線16に沿って互いに対向するように配置される。いくつかの実施形態では、第１のコア凸部30と第２のコア凸部31は、インナーコア3の厚みに沿って軸方向に互いに対向して配置されており、インナーコア中心線16と同心に配置されている。他の実施形態では、第１のコア凸部30と第２のコア凸部31は、インナーコア中心線16と同心ではなく、オフセットして配置されてもよい。

本質的には、第１のコア凸部30と第２のコア凸部31は、インナーコア3の中央に配置された膨出部であり、人間の脊椎に取り付けられている間にインナーコア3が受ける任意の力に抵抗し、耐えることができる能力に寄与するものである。さらに、第１のコア凸部30と第２のコア凸部31は、後述するように、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2の内側凹部に対応し、嵌合する。様々な実施形態において、第１のコア凸部30と第２のコア凸部31の凸部角度は５度から６０度の範囲であってもよく、第１のコア凸部30と第２のコア凸部31の外側の半径は0.075インチから2インチまでの範囲であってよい。いくつかの実施形態では、インナーコア3は、凸状の曲率を有する側壁をさらに備え、その半径は、様々な実施形態において0.063インチから2.250インチの範囲であってよいが、本発明の様々な寸法は、本発明の意図する精神及び範囲から逸脱することなく変化し得ることを理解されたい。

前述のように、いくつかの実施形態では、インナーコア3には、インナーコア中心線16が対応し、アウターコア4にはアウターコア中心線17が対応する。インナーコア中心線16とアウターコア中心線17は、いくつかの実施形態において、インナーコア3とアウターコア4の外周からそれぞれ等距離の軸であると考えてもよく、いくつかの実施形態において、他の放射状構造に対する回転軸であると考えてもよく、あるいは、その両方に該当すると考えてもよい。追加的に、または、代替的に、いくつかの実施形態では、放射軸が当該回転軸とみなされてもよく、インナーコア3およびアウターコア4のそれぞれに対するインナーコア中心線16およびアウターコア中心線17とは異なるものとみなされてもよい。様々な実施形態において、放射軸は、インナーコア中心線16及びアウターコア中心線17からオフセットして位置してもよい。そのような実施形態では、インナーコア3の第１のコア凸部30と第２のコア凸部31は、インナーコア3の放射軸と同心に配置されている。さらに、そのような実施形態において、アウターコア4のインナーキャビティ40は、アウターコア4の放射軸に対して同心に配置される。しかし、他の実施形態では、インナーコア3の第１のコア凸部30と第２のコア凸部31は、インナーコア3の放射軸に対して非同心に配置されてもよく、このような実施形態では、アウターコア4のインナーキャビティ40もアウターコア4の放射軸に対して非同心に配置されてもよい。

アウターコア4は、インナーコア3に対するシーリングとして機能し、本発明が人体に移植された時に、脊椎に必要な動きを与える。好ましい実施形態では、アウターコア4は、様々な実施形態において、多様な硬度および他の物理的特性を有するポリマーまたはエラストマー材料で構成されている。

様々な実施形態において、アウターコア4は、様々な材料で構成されてもよい。好ましい実施形態では、アウターコア4は高分子材料で構成されている。いくつかの実施形態では、アウターコア4は、液体シリコンゴム材料で構成され、液体シリコンゴム材料は、異なる実施形態に応じて様々な変化する硬度特性を有してよい。いくつかの実施形態では、アウターコア4は、超高分子量ポリエチレン（UHMWPE）材料で構成されてもよい。いくつかの実施形態では、アウターコア4は、医療グレードのポリプロピレン（PP）材料で構成されてもよいが、アウターコア4の材料は、様々な実施形態に応じて望まれるものであってよい。一般に、アウターコア4には、耐摩耗性、耐腐食性に優れ、高強度、軽量、低摩擦係数の材料を用いることが望ましい。様々な実施形態において、アウターコア4の直径は、0.175インチから2.375インチの範囲であってよいが、先述のとおり、本発明の様々な構成要素について記載された任意の寸法は、限定的であると考えるべきではなく、異なる実施形態において異なってもよい。

好ましい実施形態では、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2は、それぞれポリエーテルエーテルケトン（PEEK）材料で構成されているが、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2の材料は、様々な実施形態に応じて異なってもよい。PEEKは、外傷治療、整形外科、脊椎インプラントに使用される生体材料として採用が進んでいる。本質的に強度が高く、不活性で、生体適合性に優れる。骨に近い弾性率、応力遮蔽の低減、アーチファクトのないイメージング、骨伝導性表面による骨のオングロースといった特性を有することが、PEEKがエンドプレートの材料として選ばれる理由である。代替的または追加的に、PEEK材をチタン材と組み合わせて使用する、または、アウターコア4の外表面にチタンプラズマを噴射して使用してもよい。第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2は、チタン材料で外装処理されていてもよい。

好ましい実施形態では、図１から図６に示すように、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2はそれぞれ、プレート本体20、内面21、外面22、プレート凸部23、および、プレート凹部24を含み、プレート本体20の厚み方向は内面21と外面22との間に延在する。様々な実施形態において、プレート本体20の直径は0.375インチから2.5インチの範囲であってよく、一方、厚さは0.031インチから0.375インチの範囲であってよいが、本発明の意図する精神及び範囲から逸脱せずに様々な寸法を採用してよいことを理解されたい。

好ましい実施形態では、図１に示すように、第１のエンドプレート1のプレート本体20と第２のエンドプレート2のプレート本体20は、互いに所定の傾斜角6で配向している。所定の傾斜角6は、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のプレート本体が互いに平行に配向された状態からのずれを規定するものである。所定の傾斜角度6は、主に交換の対象となる脊髄ディスクのタイプに対応するために、様々な実施形態に応じて異なってもよい。様々な実施形態において、規定の傾斜角6は、0.5度から15度の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、所定の傾斜角6は、0.5度未満であってもよい。いくつかの実施形態では、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2が互いに平行に配向されるように、所定の傾斜角6は0度であってよい。いくつかの実施形態では、所定の傾斜角6は15度を超えてもよい。

プレート凸部23は、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについて、プレート本体20の外面22の中央部に配置され、同様に、プレート凹部24は、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについて、プレート本体20の内面21の中央部に配置される。いくつかの実施形態では、プレート本体20の厚さは一定であり、プレート凸部23およびプレート凹部24は、エンドプレートの厚さがその周囲におけるエンドプレートの厚さと等しくなるように、プレート本体20の概ね平坦な形状から逸脱して形成されている。他の実施形態では、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2のプレート凸部23とプレート凹部24は、互いに独立して形成されていてもよい。いくつかの実施形態において、フィレットが、プレート本体20とプレート凸部23との間に、例えば、限定されるものではないが、0.015インチから0.5インチの範囲の半径で形成されてもよい。いくつかの実施形態において、プレート本体20とプレート凸部23との間に、例えば、0.015インチから0.5インチの範囲（これに限定されない）の半径でフィレットが形成されてもよい。このフィレットは、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2にかかる垂直方向の局所的な圧縮力によるあらゆる高分子応力を低減する役割を果たす。第１のコア凸部30は、第１のエンドプレート1のプレート凹部24内に配置され、第２のコア凸部31は、第２のエンドプレート2のプレート凹部24内に配置される。

前述したように、いくつかの実施形態では、アウターコア4は、複数の連結部材5を介して、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2との間に連結されている。いくつかの実施形態では、インナーコア3は、同様に、複数の連結部材5を介して、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2との間でさらに接続されているが、これは必須の要件ではない。より詳細には、第１のエンドプレート1の内面21は、複数の連結部材5を介してアウターコア4に連結され、第２のエンドプレート2の内面21は、複数の連結部材5を介してインナーコア3に沿って第１のエンドプレート1とは軸方向に反対側の位置でアウターコア4に連結されている。

図１から図６に示すように、いくつかの実施形態において、第１のエンドプレート1と第2のエンドプレート2はそれぞれ、取付フランジ25及び少なくとも1つのファスナー開口部26をさらに備える。取付フランジ25は、１つまたは複数のインプラントスクリューを介して隣接する椎骨に本発明を固定するために使用されてよい。様々な実施形態における取付フランジ25の採用は、最終製品の要件次第である。取付フランジ25は、プレート本体20に対して垂直の向きで、その周上に接続され、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについて、内面21から外面22を越えて離れて延伸し、プレート本体20の外周のフランジアークセグメント（フランジ取付用円弧部）に沿って接続される。好ましくは、取付フランジ25は、内面21を越えて延伸しないが、実施形態によっては、そうでなくてもよい。少なくとも１つのファスナー開口部26が、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについて、取付フランジ25を横断する。少なくとも1つのファスナー開口部26の各々は、ザグリ穴、皿穴、貫通穴、または、実施形態に応じた様々なファスナーを受け入れるのに適した他のタイプの穴であってもよい。

さらに、いくつかの実施形態では、取付フランジ25は内側溝27を含む。内側溝27は、プレート本体20の外面22に隣接し、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについてプレート本体20の外周に隣接するフランジアークセグメントに沿って、取付けフランジ25内を横断して半径方向に掘られている。内側溝27は、椎間板全置換が行われている隣接する椎骨のエッジにクリアランスを与え、椎骨のエッジの摩耗を軽減する役割を担う。

好ましい実施形態では、図２、および、図５から図７に示すように、アウターコア4は、複数の連結部材5に属する第１の複数のコア連結部材50と第２の複数のコア連結部材51とを備え、第1の複数のコア連結部材50と第2の複数のコア連結部材51は、アウターコア4の厚み方向に沿って互いに対向して配置されている。いくつかの実施形態では、第１の複数のコア連結部材50と第２の複数のコア連結部材51は、アウターコアの厚さに沿って軸方向に互いに対向して配置される。さらに、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2は、それぞれ、複数の連結部材5に属する複数のプレート連結部材52をさらに備える。複数のプレート連結部材52は、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについて、プレート本体20の内面21のプレート凹部24の周囲に同心で配置されている。アウターコア4の第１の複数のコア連結部材50は、第１のエンドプレート1の複数のプレート連結部材52と係合し、アウターコア4の第２の複数のコア連結部材51は、第２のエンドプレート2の複数のプレート連結部材52と係合している。

さらに、図２、図５、図６、および、図８から図１１に示すように、いくつかの実施形態において、本発明は、複数の連結部材受け溝7をさらに備える。複数の連結部材受け溝7のそれぞれは、複数の連結部材5のうちの１つと同心にかつ隣接して配置され、複数の連結部材5のそれぞれは、複数の連結部材受け溝7のうちの１つの内部に配置される。複数の連結部材5および複数の連結部材受け溝7は、インナーコア3およびアウターコア4が外力を受けたときに、インナーコア3およびアウターコアの押し出しに抵抗するように構成されている。複数の連結部材5および複数の連結部材受け溝7の具体的な構成および形状は、実施形態によって異なってもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、複数の連結部材5と複数の連結部材受け溝7は、図２および図５から図８に示すように、蟻継ぎ式（dovetail）の嵌合構成を有している。ここで、複数の連結部材5の各々の断面幅は、アウターコア4の軸心から離れるに従って大きくなり、複数の連結部材受け溝7の各々は、複数の連結部材5を収容するために、複数の連結部材5と逆の形状を有する。いくつかの実施形態では、複数の連結部材5の各々の断面は「歯」に似ており、端部に円形要素を有する角度のついた突出部を有する。ここで、連結部材受け溝7の断面は、歯を受けるためにそれとは反対の形状を有する。いずれの場合も、連結部材5の遠位形状（中心から離れた部分の形状）は、連結部材5の残りの部分よりも大きな半径方向に対する幅を有し、連結部材5を連結部材受け溝7内に固定することが容易になっている。あるいは、いくつかの実施形態では、図９に示すように、連結部材5と連結部材受け溝7の厚さが変わらなくてもよい。

図９から図１１に、より詳細に、代替の実施形態を示す。ここで、前述したように、複数の連結部材5の各々は、インナーコア3、アウターコア4、または、その両方の押出しに十分に対抗するために、所定の押出し防止角度53で配向している。より詳細には、このような実施形態において、第１の複数のコア連結部材50、第２の複数のコア連結部材51、および、複数のプレート連結部材52の各々は、所定の押し出し防止角度53で配向している。所定の押し出し防止角度53は、様々な方法で定義することができるが、ここでは、本発明の中心軸15との関係で所定の押し出し防止角度53を定義している。中心軸15は、本発明の放射状特徴部（radial features）、たとえば、インナーコア3およびアウターコア4、ならびにプレート本体20が同心に位置する時の軸とみなすことができるが、これに限定されるものではない。なお、所定の傾斜角6による角度ずれを考慮して、インナーコア3、アウターコア4、および、プレート本体20に適宜別々の中心軸を定めてもよい。先に説明したインナーコア中心線16およびアウターコア中心線17は、様々な実施形態において、中心軸15と同じであってもよいし、異なるものであってもよい。

ここで、所定の傾斜角6に起因して、プレート本体20、インナーコア3、アウターコア4、または、それらの複数の真の中心軸が、互いに正確に一致するように配置されない場合があることを理解されたい。ただし、ここでは簡略化のため、上記のように考える。

ここで、所定の押し出し防止角度53は、第１の複数のコア連結部材50または第２の複数のコア連結部材51の任意の所定の部材から外側に延びる想像線が中心軸と交差しないように、中心軸から半径方向外側に向けられることが重要である。これは、内向きの押し出し防止角度53では、外向きの押し出し防止角度がほど有効ではなく、効果的なインターロック（連結）を提供できない可能性があるためである。

前述したように、複数の連結部材5および複数の連結部材受け溝7は、主にインナーコア3を第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2に固定するために機能するが、二次的には、本発明が外力、特に圧縮力を受けたときにアウターコア4（および該当する実施形態ではインナーコア3）の押し出しに抵抗するためにも機能する。本発明において、軸方向の圧縮力を受けると、インナーコア3およびアウターコア4は、軸方向に圧縮、横方向に拡張するように一定量変形する傾向がある。そのため、そのような力を受けて、インナーコア3やアウターコア4の一部が所定の位置から「はみ出し」、位置ずれや破損を起こす可能性が懸念される。複数の連結部材受け溝7は、このような押し出しに対応するための空間をある程度確保し、さらに、連結部材5と連結部材受け溝7との物理的な連結により、インナーコア3およびアウターコア4が第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2に対する所定の相対位置から外れることを防止する機能を有していてもよい。複数の連結部材5と複数の連結部材受け溝7の数は、たとえば1個から9個であり、実施形態より異なってもよく、連結部材5と連結部材受け溝7の数も、様々な実施形態に応じて様々であってよい。

前述したように、様々な実施形態において、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2は、本発明によって置換される脊椎ディスクの形状を模倣するために、互いに所定の傾斜角度6で配向されてもよい。この場合、第１のエンドプレート1のプレート本体20、第２のエンドプレート2のプレート本体20、インナーコア3、および、アウターコア4は、近位端8（proximal end）と遠位端9（distal end）との間で長手方向に延在すると理解されてよい。近位端8と遠位端9は、プレート本体20、インナーコア3、アウターコア4のそれぞれについて直径方向に沿って対向するよう（diametrically opposite）に配置されている。本明細書では、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のプレート本体、インナーコア3およびアウターコア4のそれぞれについて、近位端8が互いに半径方向に整列（radially aligned with each other）し、遠位端9が互いに半径方向に整列（radially aligned with each other）していると定義する。したがって、いくつかの実施形態において、所定の傾斜角6は、近位端8および遠位端9と一致する平面により定義される。フランジ接続を含むいくつかの実施形態において、フランジ接続は、第１のエンドプレート1および第２のエンドプレート2のそれぞれについて近位端8に配置される。しかしながら、様々な実施形態において、所定の傾斜角6の向きおよび位置合わせは、変化してもよく、前述の記載に限定されない。

さらに、図７と図８に示すように、いくつかの実施形態において、所定の傾斜角6は、インナーコア3とアウターコア4の厚さの直径方向に対する
差（diametrical difference）によって実現されてもよい。この場合、インナーコア3とアウターコア4の軸方向外側の端部は互いに所定の傾斜角6で向き合い、その結果、概ね平坦である第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2が互いに所定の傾斜角6で向き合わされるようになる。アウターコア4の近位厚さ10とはアウターコア4の近位端8におけるアウターコア4の厚さであり、インナーコア3の近位厚さ10とはインナーコア4の近位端8におけるインナーコア3の厚さであり、アウターコア4の遠位厚さ11とはアウターコア4の遠位端9におけるアウターコア4の厚さであり、インナーコア3の遠位厚さ10とはインナーコア3の遠位端9におけるインナーコア3の厚さであるとして定義してよい。

したがって、いくつかの実施形態では、インナーコア3の近位厚さ10は、インナーコア3の遠位厚さ11より大きく、アウターコア4の近位厚さ10は、アウターコア4の遠位厚さ11より大きい。したがって、所定の傾斜角度6は、いくつかの実施形態において、近位厚さ10と遠位厚さ11との間の差によって決定されてもよい。他の実施形態では、所定の傾斜角6は、他の手段によって決定されてもよい。たとえば、インナーコア3とアウターコア4の厚さは一定であってよく、その代わりに、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2の厚さが変化していてもよい。

本発明のいくつかの実施形態では、図９に示すように、取付フランジ25の代替として、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2は、複数のアンカー突起12をさらに備える。複数のアンカー突起12は、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2を隣接する椎骨に取り付けるための代替手段として機能する。アンカー突起12は、外面22に接続され、プレート本体20に対して垂直方向を向いていることが好ましい。アンカー突起12は、外面22に任意の望ましい構成で分布しており、たとえば、プレート凸部25の周囲に同心で90度配置された４つのアンカー突起があってよいが、これらに限定されるものではない。さらに、アンカー突起12の各々は、アンカー突起12の遠位端14に配置された複数の歯13を含んでいてもよい。

本発明の構成要素は、3D印刷、CNC機械加工、射出成形、圧縮成形などの任意の望ましい製造プロセスによって製造することができるが、これらに限定されるものではない。インナーコア3は、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2をインサート品（挿入物）とするインサート成形工程を経て射出成形されることが好ましい。あるいは、インナーコア3を、射出成形、圧縮成形、または3D印刷プロセスを通じて独立して製造し、その後、第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2と組み合わせてもよい。アウターコア4は、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、および、インナーコア3の集合体がインサートとなるインサート成形行程により、射出成形または圧縮成形されることが好ましい。あるいは、アウターコア4を、射出成形、圧縮成形、または3D印刷によって独立して製造し、その後、第１のエンドプレート1、第２のエンドプレート2、および、インナーコア3と組み合わせてもよい。さらに、好ましい実施形態では、本発明の組み立ての各段階で、本発明の各種構成要素の外表面は、十分な共有結合、凝集結合、接着結合を達成するために、表面結合を高めるための処理を施される。

図１２から図１５に、本発明の第２の代替実施形態を示す。アウターコア4のインナーキャビティ40は、アウターコア中心線17と同心の円からオフセットして配置され、インナーコア3の第１のコア凸部30および第２コア凸部31は、インナーコア中心線16と同心の円からオフセットして配置される。さらに、インナーコア中心線16とアウターコア中心線17も、互いにオフセットされている。このような幾何学的配置は、患者の椎骨への適合を容易にするなど、さまざまなユースケースにおいて、さまざまな利点をもたらす可能性がある。第２の代替実施形態では、アウターコア4を第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2に接着するために、先述の接着剤を追加的に利用する。

図１６から図１９に、第３の代替実施形態を示す。インナーコア3およびアウターコア4の周辺形状は、概ね直線的である。この幾何学的形状は、椎骨間への本発明の挿入を容易にする等、様々な使用例または移植シナリオにおいて同様の様々な利点を有することがある。

図２０から図２４に、第４の代替実施形態を示す。インナーコア3およびアウターコア4の周辺形状は第３の代替実施形態と同様に概ね直線的であり、アウターコア4は第２の代替実施形態と同様に接着剤を介して第１のエンドプレート1と第２のエンドプレート2との間に接続されている。前述の特徴の様々な組み合わせからなる異なる実施形態は、様々な状況においてより有利またはより不利であると考えられ、本発明は、本明細書に具体的に説明された実施形態のいずれかに厳密に限定されると考えるべきではない。

本発明をその好ましい実施形態に関連して説明したが、以下に請求する本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの他の可能な修正および変形を行うことができることを理解されたい。

Claims (19)

1. 第１のエンドプレートと、
   第２のエンドプレートと、
   インナーコアと、
   アウターコアとを含み、
   前記第１のエンドプレートおよび前記第２のエンドプレートのそれぞれは、プレート本体と、内面と、外面と、プレート凸部と、プレート凹部とを含み、前記プレート本体は、前記内面と前記外面との間に厚みを持って延在しており、
   前記インナーコアは、前記インナーコアの厚み方向に互いに対向して配置された、第１のコア凸部と第２のコア凸部とを含み、
   前記アウターコアは、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとの間に接続されており、
   前記アウターコアはインナーキャビティを含み、
   前記インナーキャビティが前記アウターコアの中心部を貫通しており、
   前記インナーコアは、前記アウターコアと前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとによって密閉されるように、前記アウターコアの前記インナーキャビティ内に配置され、
   前記第１のエンドプレートの前記プレート本体と前記第２のエンドプレートの前記プレート本体とは、互いに所定の傾斜角度で配向しており、
   前記所定の傾斜角は、前記第１のエンドプレートの前記プレート本体と前記第２のエンドプレートの前記プレート本体とが互いに平行に配向された状態からの偏差を定義するものであり、
   前記プレート凸部は、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれについて、前記プレート本体の前記外面の中央部に配置され、
   前記プレート凹部は、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれについて、前記プレート本体の前記内面の中央部に配置され、
   前記第１のコア凸部は、前記第１のエンドプレートの前記プレート凹部内に配置され、
   前記第２のコア凸部は、前記第２のエンドプレートの前記プレート凹部内に配置される、
   脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
2. 前記インナーキャビティが、前記アウターコアの中央部を軸方向に貫通し、
   前記インナーコアが、前記インナーキャビティ内に同心で配置されている、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
3. 前記第１のエンドプレートと、前記第２のエンドプレートと、前記インナーコアと、前記アウターコアとのそれぞれは外周形状が矩形である、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
4. 前記インナーコアと前記アウターコアとのそれぞれに放射軸と中心軸が対応し、
   前記インナーコアと前記アウターコアのそれぞれについて、前記放射軸は前記中心軸からオフセットして配置されており、
   前記インナーコアの前記第１のコア凸部と前記第２のコア凸部は、前記インナーコアの前記放射軸を中心に同心で配置されている、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
5. 前記アウターコアは、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとの間に接着剤を介して接続されている、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
6. 前記所定の傾斜角度が、0度から15度の範囲である、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
7. 前記インナーコアが、高分子材料で構成されている、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
8. 前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとが、ポリエーテルエーテルケトン材料で構成されている、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
9. 前記インナーコアが、硬度が変化する液状シリコーンゴムで構成されている、
   請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
10. 前記アウターコアが、硬度が変化する液状シリコーンゴムで構成されている、
    請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
11. 前記アウターコアが高分子材料で構成されている、
    請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
12. 前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれは、取付フランジと少なくとも１つのファスナー開口部をさらに有し、
    前記取付フランジは、前記プレート本体の周囲に垂直に接続され、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれについて、前記内面から前記外面を越えて延在し、
    前記取付フランジは、前記プレート本体の外周のフランジアークセグメントに沿って接続されており、
    前記少なくとも１つのファスナー開口部が、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートのそれぞれについて前記取付フランジを貫通している、
    請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
13. 前記取付フランジは、内側溝を含み、
    前記内側溝は、前記外面に隣接し、第１のエンドプレートと第２のエンドプレートのそれぞれについて、前記プレート本体の外周に隣接する前記フランジアークセグメントに沿って、前記取付フランジを半径方向に横断している、
    請求項１２に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
14. 前記アウターコアは、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとの間で複数の連結部材を介して接続されており、
    前記第１のエンドプレートの前記内面は、前記複数の連結部材を介して前記アウターコアに接続されており、
    前記第２のエンドプレートの前記内面は、前記インナーコアの厚み方向に沿って前記第１のエンドプレートと対向する前記複数の連結部材を介して前記アウターコアに接続されている、
    請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
15. 前記アウターコアは、前記複数の連結部材に含まれる、第１の複数のコア連結部材と第２の複数のコア連結部材とを含み、
    前記第１の複数のコア連結部材と前記第２の複数のコア連結部材は、前記アウターコアの厚み方向に沿って互いに対向するように配置され、
    前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれは、前記複数の連結部材に含まれる、複数のプレート連結部材をさらに含み、
    前記複数のプレート連結部材は、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれについて、前記プレート本体の内面の前記プレート凹部の周囲に同心で配置されており、
    前記アウターコアの前記第１の複数のコア連結部材は、前記第１のエンドプレートの前記複数のプレート連結部材と係合し、
    前記アウターコアの前記第２の複数のコア連結部材は、前記第２のエンドプレートの前記複数のプレート連結部材と係合する、
    請求項１４に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
16. さらに、複数の連結部材受け溝を含み、
    前記複数の連結部材受け溝のそれぞれは、前記複数の連結部材のうちの１つと同心で、かつ隣接して配置され、
    前記複数の連結部材のそれぞれは、前記複数の連結部材受け溝のうちの１つ内に配置され、
    前記複数の連結部材および前記複数の連結部材受け溝は、前記インナーコアと前記アウターコアが外力を受けたときに、前記インナーコアと前記アウターコアの押し出しに抵抗するように構成されている、
    請求項１５に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
17. 前記第１のエンドプレートの前記プレート本体と、前記第２のエンドプレートの前記プレート本体と、前記インナーコアと、前記アウターコアとのそれぞれが、近位端と遠位端との間で長手方向に延びており、
    前記近位端と前記遠位端とは、前記プレート本体と前記インナーコアと前記アウターコアとのそれぞれについて直径方向に互いに反対側に配置されており、
    前記第１のエンドプレートの前記プレート本体と、前記第２のエンドプレートの前記プレート本体と、前記インナーコアと、前記アウターコアとのそれぞれについて、前記近位端が互いに同径に整列され、遠位端が互いに同径に整列されており、
    前記所定の傾斜角は、前記近位端と前記遠位端に一致する平面によって定義される、
    請求項１に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
18. 前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートとのそれぞれは、取付フランジをさらに有し、
    前記取付フランジは、前記第１のエンドプレートと前記第２のエンドプレートのそれぞれの前記近位端に配置されている、
    請求項１７に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
19. 前記インナーコアの近位端の近位厚さは、前記インナーコアの遠位端の遠位厚さより大きく、
    前記アウターコアの近位端の近位厚さは、前記アウターコアの遠位端の遠位厚さより大きく、
    前記所定の傾斜角は、前記近位厚さと前記遠位厚さの相違により定まる、
    請求項１７に記載の脊椎ディスク全置換のための運動維持脊椎インプラント。
    

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