JP2023511835A - 原子炉用のスキューピン(spin)減速材ブロック - Google Patents

原子炉用のスキューピン(spin)減速材ブロック Download PDF

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

原子炉炉心は、複数の燃料要素と、原子炉炉心内側部分及び原子炉炉心外側部分を形成するためのスキューピン減速材ブロックのスキューピン減速材ブロックアレイとを含む。原子炉炉心内側部分は、1つ以上の燃料要素が内部に配置された複数の内側燃料開口部を含む複数の内側孔で形成された内側減速材マトリックスを含む。複数の内側孔は、冷媒を流すための複数の内側冷却剤通路をさらに含む。原子炉炉心外側部分は、1つ以上の燃料要素が内部に配置された複数の外側燃料開口部を含む複数の外側孔で形成された外側減速材マトリックスを含む。複数の外側孔は、冷却剤を流すための複数の外側冷却剤通路をさらに含む。内側孔は、外側孔に対して不規則に間隔を置いている。【選択図】 図1A

Description

関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2020年1月25日に出願された「Skewed-Pin(SPin)Moderator Blocks for Nuclear Fission Reactors」と題する米国仮特許出願第62/965,829号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002]本主題は、例えば、宇宙空間などの遠隔領域における発電及び推進力のための原子炉システム及び原子炉の例に関する。本主題はまた、スキューピン減速材ブロックアレイを含む原子炉炉心アーキテクチャを含む。
[0003]原子炉炉心は、核***反応が起こり、熱が発生する原子炉の一部である。出力ピーキング係数は、原子炉炉心の最も高温の部分における最も高い局所出力密度を原子炉炉心の平均出力密度で割ったものである。原子炉炉心の最も高温の部分は、最も高い局所出力密度と同じ場所に配置される。原子炉炉心の最も高温の部分と原子炉炉心の平均との間の温度差は、出力ピーキング係数に比例する。原子炉炉心の平均出力密度は、最も高い局所出力密度を有する原子炉炉心の最も高温の部分における原子炉炉心材料の能力によって制限されるため、高い出力ピーキング係数は、原子炉炉心の性能及び信頼性に対する障壁である。
[0004]一般に、核***炉には、熱式又は高速型の原子炉が含まれる。核***炉は、原子炉炉心内の核燃料と、核***が継続できるように高速中性子を減速させる減速材とを含む。典型的には、核燃料は、円筒形状の燃料コンパクト又はペレットで形成される。燃料コンパクトは、燃料ピン又はロッドに装填され、原子炉炉心内の燃料要素の多数のカラムの内部に覆われて、積み重ねられる。次いで、これらの燃料要素は、減速材ブロックに差し込まれる。
[0005]原子炉炉心では、減速材ブロックは、典型的には、グラファイト、ベリリウム、酸化ベリリウム、ベリリド又は水素化物などの固体中性子減速材材料で形成され、規則的に間隔を置かれた円筒形状の孔を含む。規則的に間隔を置かれた円筒形状の孔は、核燃料を含む燃料開口部と、冷却剤を流す冷却剤通路とを含む。残念なことに、規則的に間隔を置かれた孔は、原子炉炉心内、しばしば原子炉炉心の半径方向中心付近で出力ピーキング係数を増加させる。
[0006]高出力ピーキング係数は、原子炉炉心の性能及び信頼性を制限する。原子炉炉心材料が設計される上限温度を超えると、シャットダウンを必要とする原子炉に関する安全性又は信頼性の問題を引き起こす可能性がある。したがって、原子炉炉心のいかなる部分も確実に上限温度を超えないように注意が払われ、それにより残念ながら性能が低下する。他方で、低出力ピーキング係数により、原子炉炉心の性能が改善される。例えば、最も高い局所出力密度が低下すると、原子炉炉心の様々な領域の温度がより均一になるため、原子炉の全原子炉炉心出力を増加し得る。さらに、原子炉炉心の出力ピーキング係数を低減することにより、より予測可能な出力レベルで動作することによって、原子炉をより小型(例えば、より小さい)、より軽量(例えば、質量を低減)、かつより信頼性の高いものにすることができる。より小型で、より軽量、かつ、より信頼性の高い原子炉炉心を有することにより、単位質量当たりの出力がより高い原子炉システムが可能になり、ペイロードを削減することにより、将来の宇宙空間の探査及び移住の成功裡の実施態様を可能にし得る。
[0007]高温ガス炉(HTGR)などの核***炉では、核燃料を包含するすべての燃料開口部は、通常、同じ直径を有する。同様に、冷却剤を流す冷却剤通路は、通常、同じ直径を有する。残念なことに、冷却剤通路間の直径のばらつきの欠如は、高出力ピーキング係数を悪化させる。冷却材通路の平均の冷却材通路の直径が原子炉炉心の中心付近で狭すぎる場合、より多くの量の冷却材が原子炉炉心の最も高温部分を通って流れることを妨げられ、出力ピーキング係数が増加する。追加で、平均の冷却材通路の直径が炉心の縁部付近で広すぎる場合、燃料開口部近くの核燃料が過度に冷却され、全体的な効率を低下させる。
[0008]さらに、原子炉炉心の半径方向中心付近に存在する冷却剤通路は最も高温であり、冷却剤チャネル出力ピーキング位置を、核燃料出力ピーキング位置と同じ位置の原子炉炉心の半径方向中心に配置する。冷却材チャネル出力ピーキング位置と核燃料出力ピーキング位置とのこの共同配置は、原子炉炉心の半径方向中心を原子炉炉心の最も高温の部分にし、その結果、最も故障の可能性の高い点にする。したがって、原子炉炉心用の減速材ブロックの改善が必要とされている。
[0009]本明細書に開示される様々な例は、宇宙又は陸上(例えば、陸地又は水域)用途の両方に対する原子炉システムのための原子炉炉心技術に関する。出力ピーキング係数を低減するために、原子炉炉心101は、燃料の体積に対する減速材の体積の比が原子炉炉心の半径方向中心に向かって増加し、原子炉炉心の周辺部に向かって減少するような幾何学的形状を有する「スキューピン」(SPin)減速材ブロックのSPin減速材ブロックアレイを含む。SPin減速材は、固体減速材を有する任意の原子炉炉心101の半径方向出力プロファイルを平坦化する。これにより、核燃料ピン出力ピーキング係数及び冷却剤チャネル出力ピーキング係数が減少し、所与の出力におけるピークコア温度が低下する。したがって、特定の原子炉炉心材料が固定された最高温度限界を有する場合、全原子炉炉心出力を増加させることができる。代替で、原子炉炉心は、固定出力でより小さく(又は質量が少なく)なるように再設計され得る。これは、総質量が重要な性能測定基準である原子炉熱推進(NTP)炉などの宇宙炉にとって特に有利である。しかしながら、SPin減速材ブロックアレイ技術は、HTGRなどの地上用途で利用され得る。
[0010]スキューピン減速材ブロックアレイ113は、いくつかの有利な技術を実装する。第1に、原子炉炉心半径方向中心156付近ではより小さく、原子炉炉心半径方向周辺部157付近ではより大きい孔の間隔及び減速材の「ウェブ厚さ」が、「スキューピン」幾何学形状をもたらす。第2に、内側冷却剤通路141A~M又は内側燃料開口部131A~Mの孔径は、原子炉炉心半径方向中心156の近くでより小さく、外側冷却剤通路142A~M又は外側燃料開口部132A0Nの孔径は、原子炉炉心半径方向コア周辺部157の近くでより大きい。実装された孔の間隔及び孔径の両方が、原子炉炉心101内の出力ピーキング係数を低減する。
[0011]例示的な原子炉炉心101は、複数の燃料要素150A~Nと、原子炉炉心内側部分123A及び原子炉炉心外側部分123Bを形成するスキューピン減速材ブロック103A~Nのスキューピン減速材ブロックアレイ113とを含む。原子炉炉心内側部分123Aは、1つ以上の燃料要素150A~Nが内部に配置された複数の内側燃料開口部131A~Mを含む複数の内側孔161A~Zで形成された内側減速材マトリックス121Aを含む。複数の内側孔161A~Zは、冷却剤を流すための複数の内側冷却剤通路141A~Mをさらに含む。原子炉炉心外側部分123Bは、1つ以上の燃料要素150A~Nが内部に配置された複数の外側燃料開口部132A~Mを含む複数の外側孔162A~Zで形成された外側減速材マトリックス121Bを含む。複数の外側孔162A~Zは、冷却剤を流すための複数の外側冷却剤通路142A~Mをさらに含む。内側減速材マトリックス121Aの内側孔161A~Zは、外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zに対して不規則に間隔を置いている。
[0012]例のさらなる目的、利点及び新規な特徴は、以下の説明に部分的に記載され、以下及び添付の図面を検討することによって当業者に部分的に明らかになるか、又は例の作製又は作業によって習得され得る。本主題の目的及び利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘される方法、手段及び組み合わせによって実現及び達成され得る。
[0013]図面は、限定ではなく例としてのみ、本概念による1つ以上の実施態様を示す。図において、同様の参照符号は、同一又は同様の要素を指す。
固定直径を有する複数の燃料開口部と固定直径を有する複数の冷却剤通路とを含むスキューピン減速材ブロックアレイを有する原子炉炉心の断面図である。 固定直径を有する燃料開口部及び固定直径を有する冷却剤通路の詳細を示す、図1Aの原子炉炉心の断面の拡大図である。 固定直径を有する燃料開口部及び固定直径を有する冷却剤通路の詳細を示す、図1Bの原子炉炉心の拡大詳細図の斜視図である。 固定直径を有する複数の燃料開口部と可変直径を有する複数の冷却剤通路とを含むスキューピン減速材ブロックアレイを有する原子炉炉心の断面図である。 固定直径を有する燃料開口部及び可変直径を有する冷却剤通路の詳細を示す、図2Aの原子炉炉心の断面の拡大図である。 固定直径を有する燃料開口部及び可変直径を有する冷却剤通路の詳細を示す、図2Bの原子炉炉心の拡大詳細図の斜視図である。 可変直径を有する燃料開口部及び固定直径を有する冷却剤通路の詳細を示す、図2Bの原子炉炉心の拡大詳細図の代替例の斜視図である。 外側燃料開口部のサイズが内側燃料開口部のサイズを超える、図2Dの逆の代替例である。 内側冷却剤通路のサイズが外側冷却剤通路のサイズを超える、図2Cの逆の代替例である。 六角形の減速材ブロックと同様のタイルカットを含む、図1Aのスキューピン減速材ブロックアレイを有する原子炉炉心の断面図である。 燃料開口部及び冷却材通路の詳細を示す、図3Aの原子炉炉心の断面の拡大図である。 燃料開口部及び冷却剤通路の詳細を示す、図3Bの原子炉炉心の拡大詳細図の斜視図である。 外側スキューピン減速材ブロックから分離して示された中心スキューピン減速材ブロックの斜視図である。 中心スキューピン減速材ブロックから分離して示された外側スキューピン減速材ブロックの斜視図である。 他の係数と組み合わせた燃料開口部の半径方向の間隔の変化が例示的な原子炉炉心の出力ピーキング係数及びk-実効(k-eff)比にどのように影響し得るかをパレートフロンティアが示す、例示的な原子炉炉心設計空間を示す散布図である。 他の係数と組み合わせた燃料開口部の半径方向の間隔の変化が例示的な原子炉炉心の出力ピーキング係数及びk-実効(k-eff)比にどのように影響し得るかをパレートフロンティアが示す、例示的な原子炉炉心設計空間を示す散布図である。 他の係数と組み合わせた燃料開口部の半径方向の間隔の変化が例示的な原子炉炉心の出力ピーキング係数及びk-実効(k-eff)比にどのように影響し得るかをパレートフロンティアが示す、例示的な原子炉炉心設計空間を示す散布図である。 他の係数と組み合わせた燃料開口部の半径方向の間隔の変化が例示的な原子炉炉心の出力ピーキング係数及びk-実効(k-eff)比にどのように影響し得るかをパレートフロンティアが示す、例示的な原子炉炉心設計空間を示す散布図である。 他の係数と組み合わせた燃料開口部の半径方向の間隔の変化が例示的な原子炉炉心の出力ピーキング係数及びk-実効(k-eff)比にどのように影響し得るかをパレートフロンティアが示す、例示的な原子炉炉心設計空間を示す散布図である。 他の要因と組み合わせた燃料開口部の半径方向の間隔の変化が例示的な原子炉炉心の出力ピーク係数及びk-実効(k-eff)比にどのように影響し得るかを示す、例示的な原子炉炉心設計空間を示す散布図である。 原子炉炉心半径方向中心から様々な半径方向距離に燃料開口部の4つのリングを有する原子炉炉心の異なる部分(部品)の発熱マップ図である。 原子炉炉心半径方向中心から様々な半径方向距離に燃料開口部の4つのリングを有する原子炉炉心の異なる部分(部品)の発熱マップ図である。 原子炉炉心半径方向中心から様々な半径方向距離に燃料開口部の4つのリングを有する原子炉炉心の異なる部分(部品)の発熱マップ図である。 原子炉炉心半径方向中心から様々な半径方向距離に燃料開口部の4つのリングを有する原子炉炉心の異なる部分(部品)の発熱マップ図である。
100 原子炉システム
101 原子炉炉心
103A-N スキューピン減速材ブロック
103O 中心スキューピン減速材ブロック
103P-U 外側スキューピン減速材ブロック
107 原子炉
113 スキューピン減速材ブロックアレイ
115A-N 制御ドラム
116 反射体材料
117 吸収体材料
121A 内側減速材マトリックス
121B 外側減速材マトリックス
122 減速材ウェブ
123A 原子炉炉心内側部分
123B 原子炉炉心外側部分
131A-M 内側燃料開口部
132A-M 外側燃料開口部
135A-N 制御ドラムチャネル135A~N
140 反射体
141A-M 内側冷却剤通路
142A-M 外側冷却剤通路
150A-N 燃料要素
155A 内側単位面積
155B 外側単位面積
156 原子炉炉心半径方向中心
157 原子炉炉心半径方向周辺部
160 圧力容器
161A-Z 内側孔
162A-Z 外側孔
190 詳細区域
231A-M 内側燃料開口部
232A-M 外側燃料開口部
233 内側燃料開口部のサイズ
234 外側燃料開口部のサイズ
241A-M 内側冷却剤通路
242A-M 外側冷却剤通路
243 内側冷却剤通路のサイズ
244 外側冷却剤通路のサイズ
290 詳細区域
261A-Z 内側孔
262A-Z 外側孔
381A-F 中心減速材界面壁
390 詳細区域
391A-C 外側減速材界面壁
400A リング1出力ピーキング性能プロット
400B リング2出力ピーキング性能プロット
400C リング3出力ピーキング性能プロット
400D リング4出力ピーキング性能プロット
401A-Z 設計データ点
402A-Z 設計データ点
403A-Z 設計データ点
404A-Z 設計データ点
405 出力ピーキング係数
406A-Z 設計データ点
407A-Z 設計データ点
410 K-実効比
415 燃料要素間隔変動係数
420A~D-0.15間隔のパレートフロンティア
425A-D-0.1間隔のパレートフロンティア
430A~D 0.0間隔のパレートフロンティア
435A-D 0.1間隔のパレートフロンティア
440A~D 0.15間隔のパレートフロンティア
450 外径出力ピーキング性能プロット
455 95.0直径のパレートフロンティア
460 99.0直径のパレートフロンティア
465 103.0直径のパレートフロンティア
466 最小燃料要素距離出力ピーキング性能プロット
470 燃料要素最小距離
475 7.225間隔のパレートフロンティア
480 7.65間隔のパレートフロンティア
485 8.5間隔のパレートフロンティア
490 9.35間隔のパレートフロンティア
495 9.775間隔のパレートフロンティア
500A-D 原子炉炉心発熱マップ
505 正規化された半径方向アセンブリ出力
510 円形リング貫通線
515 六角形リング貫通線
525 リング1
530 リング2
535 リング3
540 リング4
[0031]以下の詳細な説明では、関連する教示の完全な理解を提供するために、例として多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、本教示がそのような詳細なしで実施され得ることは、当業者には明らかであるはずである。他の例では、周知の方法、手順、構成要素、及び/又は回路は、本教示の態様を不必要に不明瞭にすることを避けるために、詳細なしに比較的高レベルで説明されている。
[0032]本明細書で使用される「結合された」という用語は、任意の論理的又は物理的接続を指す。別段の記載がない限り、結合された要素又は装置は、必ずしも互いに直接連結されている必要はなく、中間構成要素、要素などによって分離されてもよい。
[0033]特に明記しない限り、以下の特許請求の範囲を含む本明細書に記載されている任意の、及びすべての測定値、値、定格、位置、大きさ、サイズ、角度、及び他の仕様は、近似的であり、正確ではない。そのような量は、それらが関連する機能及びそれらが関連する技術分野で慣用的なものと一致する合理的な範囲を有することが意図されている。例えば、特に明記しない限り、パラメータ値などは、記載された量から±5%程度又は±10%程度変化し得る。「およそ」又は「実質的に」という用語は、パラメータ値などが記載された量から±10%まで変動することを意味する。
[0034]図面のいずれかに示されているような、原子炉炉心101、原子炉107、関連する構成要素、及び/又はスキューピン減速材ブロックアレイ113及びスキューピン減速材ブロック103A~Nを組み込んだ任意の原子炉システム100の向きは、例示及び説明の目的のため例としてのみ与えられている。特定の原子炉炉心101の動作において、原子炉は、原子炉の特定の用途に適した任意の他の方向、例えば直立、横方向、又は任意の他の向きに配向されてもよい。また、本明細書で使用される範囲で、横方向、長手方向、上、下、上方、下方、上部、底部、及び側面などの任意の方向を示す用語は、例としてのみ使用され、本明細書で別途説明されるように構築された任意の原子炉炉心101又は原子炉炉心101の構成要素の方向又は向きに関して限定するものではない。
[0035]Aはアルファベットの最初の文字であり、Zはアルファベットの26番目の文字であるが、アルファベットの制約により、103、131、132、141、142、161、162などの参照符号に続く場合、名称「A~M」、「A~N」、及び「A~Z」は、それらの同一要素の26を超えるものを指すことができる。ここで、添付の図面に示され、以下で説明される例を詳細に参照する。
[0036]図1Aは、原子炉システム100の原子炉炉心101の断面図である。原子炉システム100は、原子炉107を含む。原子炉107は、制御された原子核連鎖反応が起こり、エネルギーが放出される原子炉炉心101を含む。原子炉炉心101内の中性子連鎖反応は、各核***原子核からの単一の中性子が別の原子核の***をもたらし、危険であり、連鎖反応は制御されなければならない。
[0037]出力ピーキング係数を低減するために、原子炉炉心101は、スキューピン減速材ブロックアレイ113を含む。図示のように、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、不規則に間隔を置かれた内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zを有することによって、原子炉炉心101の出力ピーキング係数を低減する。図1A~図1C及び図2A~図2Dでは、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、モノリシックな全炉心のスキューピン減速材ブロック103Aとして示されている。しかしながら、図3A~図3Eに示すように、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、複数のスキューピン減速材ブロック103A~Nを含み得る。
[0038]スキューピン減速材ブロックアレイ113は、以下の強化技術のうちの1つ以上を実装する。第1に、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、炉心半径方向中心156付近でより小さく、炉心半径方向周辺部157付近でより大きい孔間隔及び減速材の「ウェブ厚さ」を含み、「スキューピン」の幾何学形状をもたらす。第2に、図2Dに示すように、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、原子炉炉心半径方向周辺部157付近の外側燃料開口部232A~Mの外側燃料開口部のサイズ234と比較して、原子炉炉心半径方向中心156付近でより小さい内側燃料開口部231A~Mの内側燃料開口部のサイズ233を含む。第3に、図2A~図2Cに示すように、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、原子炉炉心半径方向周辺部157付近の外側冷却材通路242A~Mの外側冷却材通路のサイズ244と比較して、原子炉炉心半径方向中心156付近でより大きい内側冷却剤通路241A~Mの内側冷却剤通路のサイズ243を含む。内側燃料開口部のサイズ233、外側燃料開口部のサイズ234、内側冷却剤通路のサイズ243、及び外側冷却剤通路のサイズ244は、内側燃料開口部231A~M、外側燃料開口部232A~M、内側冷却剤通路241A~M、及び外側冷却剤通路242A~Mの形状に応じて、直径、周囲、円周などに関して指定され得る。
[0039]原子炉システム100は、原子炉炉心101内の出力ピーキング係数を最小にするためにスキューピン減速材ブロックアレイ113を実装する高温ガス冷却熱スペクトル炉であり得る。原子炉炉心101の出力ピーキング係数を低減することにより、原子炉システム100の総炉心出力を増加させることができる。代替で、原子炉炉心101及び原子炉システム100は、出力ピーキング係数が低減される場合、固定出力でより小さく、又は質量が少なくなるように再設計され得る。
[0040]制御された核***を持続することにより、原子炉システム100は熱エネルギーを生成する。例示的な実施態様では、原子炉システム100は、冷却剤が性能向上を達成するためのガスであるガス冷却原子炉107として実装される。ガス冷却原子炉107では、スキューピン減速材ブロックアレイ113によって、原子炉炉心101の高出力密度、定格出力、及び安全ケースが可能になる。しかしながら、スキューピン減速材ブロックアレイ113の技術はまた、大型実用向け規模の原子炉、ヒートパイプ原子炉、及び溶融塩冷却原子炉を含む他の熱スペクトル原子炉システムにおいて飛躍的性能を実現することができる。
[0041]対照的に、規則的に間隔を置かれた円筒形状の孔を有する従来の原子炉炉心では、原子炉炉心の半径方向軸線に沿って出力ピーキングが発生する傾向があり、原子炉の平均出力密度は、いくつかの特定の炉心材料の固定された最高温度限界によって制限され得る。従来の原子炉炉心の半径方向軸線は、原子炉炉心半径方向中心156が図1A、図2A、及び図3Aに示される原子炉炉心101内に配置される場所に配置される。従来の原子炉炉心では、燃料開口部と冷却材通路との間の間隔をそれぞれ表す燃料開口部及び冷却材通路の個体群密度は、原子炉炉心全体にわたって略一致する。すなわち、原子炉炉心半径方向中心156付近の所与の内側単位面積155Aは、原子炉炉心半径方向周辺部157により近い外側単位面積155Bと同じ数の燃料開口部を含む。横方向配置に関して、原子炉炉心半径方向中心156は、原子炉炉心101の中心に位置する部分であり、原子炉炉心101の頂部と底部との間に長手方向に延びる。原子炉炉心半径方向中心156は、原子炉炉心内側部分113Aの中心で中心に位置する部分であり、原子炉炉心外側部分113Bから最も遠い原子炉炉心内側部分113A内にある。したがって、原子炉炉心半径方向中心156はまた、内側減速材マトリックス121Aの中心で中心に位置する部分であり、外側減速材マトリックス121Bから最も遠い内側減速材マトリックス121A内にある。原子炉炉心半径方向周辺部157は、原子炉炉心101の外側に位置する部分である。横方向配置に関して、原子炉炉心半径方向周辺部157は、原子炉炉心101の外側境界であり、原子炉炉心101の頂部と底部との間に長手方向に延びる。原子炉炉心半径方向周辺部157は、原子炉炉心外側部分113Bの外周であり、原子炉炉心内側部分113Aから最も離れた原子炉炉心外側部分113Bの外側境界である。したがって、原子炉炉心半径方向周辺部157はまた、内側減速材マトリックス121Aから最も離れた外側減速材マトリックス121Bの外側境界でもある。
[0042]スキューピン減速材ブロックアレイ113を実装する原子炉炉心101において、内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mの個体群密度は、原子炉炉心半径方向中心156から原子炉炉心半径方向周辺部157の方向に生じる原子炉炉心101の極軸に沿って、又は原子炉炉心の2つの極軸の間で、内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mの個体群密度を見ると、原子炉炉心101を通って実質的に減少する。これは、原子炉炉心半径方向中心156付近の所与の外側単位面積155Aが、原子炉炉心半径方向周辺部157に近い外側単位面積155B内の外側燃料開口部132A~Mの数よりも多い数の内側燃料開口部131A~Mを含むことを意味する。
[0043]図1Aを含むいくつかの例では、内側孔161A~Zと外側孔162A~Zとの間の間隔の増加は勾配変化のようであり、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zの個体群密度の減少は指数関数的又は多項式的である。しかしながら、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zの個体群密度の減少は直線的であり、任意の数の面積及び密度関数によって記述され得る。間隔の関数は、2次元関数である必要はなく、例えば、黄金比スパイラル2又は3次元密度関数を使用して、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zの適切な個体群密度を決定することができる。さらに、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zの個体群密度は、単一ステップ関数で記述され得る。そのような例では、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、原子炉炉心内側部分123Aと原子炉炉心外側部分123Bとに分割される。原子炉炉心内側部分123Aは、内側減速材マトリックス121Aを含み、原子炉炉心半径方向中心156に最も近い原子炉炉心101の部分である。原子炉炉心外側部分123Bは、外側減速材マトリックス121Bを含み、原子炉炉心半径方向周辺部157に最も近い原子炉炉心101の部分である。
[0044]内側減速材マトリックス121Aと外側減速材マトリックス121Bとに分割されたこのようなスキューピン減速材ブロックアレイ113では、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zの個体群密度関数をさらに単純化することができる。内側孔161A~Zは、内側減速材マトリックス121A内及び原子炉炉心内側部分123Aの境界内で製造された孔であり、外側孔162A~Zは、外側減速材マトリックス121B内及び原子炉炉心外側部分123Bの境界内で製造された孔である。内側孔161A~Zは、内側パターンを形成し、原子炉炉心内側部分123Aの境界内の燃料開口部である内側燃料開口部131A~Mと、原子炉炉心内側部分123Aの境界内の冷却剤通路である内側冷却剤通路141A~Mとを含む。外側孔162A~Zは、外側パターンを形成し、原子炉炉心外側部分123Bの境界内の燃料開口部である外側燃料開口部132A~Mと、原子炉炉心外側部分123Bの境界内の冷却剤通路である外側冷却剤通路142A~Mとを含む。内側減速材マトリックス121A及び外側減速材マトリックス121B内の内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zの内側及び外側パターンは、減速材マトリックス121A~B内の内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zのパターン及び集合体である減速材ウェブ122を形成するため集合する。
[0045]原子炉炉心101の出力ピーキング係数を低減するために、外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zの個体群密度が、内側減速材マトリックス121Aの内側孔161A~Zの個体群密度よりも低いことが有効である。したがって、単一ステップの削減、例えば、内側減速材マトリックス121A内のサンプル内側単位面積155Aに36個の内側孔161A~Zを有することから、同じ寸法のサンプル外側単位面積155B内の18個の外側孔162A~Zのステップまでのステップであっても、出力ピーキング係数は減少する。例えば、原子炉炉心101は、外側減速材マトリックス121Bの外側減速材マトリックス密度が全体にわたって均一であるような外側孔162A~Zの均一な個体群密度を含むことができる。原子炉炉心101はまた、内側減速材マトリックス121Aの内側減速材マトリックス密度が全体にわたって均一であるような内側孔161A~Zの均一な個体群密度を含むことができる。図1Aに示すように、外側減速材マトリックス密度が内側減速材マトリックス密度よりも小さい場合、原子炉炉心101は、外側減速材マトリックス密度が内側減速材マトリックス密度に等しい従来の原子炉炉心よりも低い出力ピーキング係数を経験する。これらの特徴は、図1B~図1Cにさらに詳細に示され、詳細区域190に示されている。
[0046]追加で、前述したように、出力ピーキング係数は、ラジアルピン出力ピーキング係数及び冷却剤チャネル出力ピーキング係数の2つの形態になる。ラジアルピン出力ピーキング係数は、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mによって駆動され、冷却剤チャネル出力ピーキング係数は、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mによって駆動される。内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの個体群密度、又は内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの個体群密度を記述する個体群密度関数は、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mの個体群密度、又は内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mの個体群密度を記述する個体群密度関数を反映する必要はない。例えば、冷却剤通路出力ピーキングのピーキングは、ラジアルピン出力ピーキングのピーキングよりも極端であり得る。そうである場合、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mの集合密度を記述する関数は、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの個体群密度を記述する関数よりも大きい個体群密度の減少を記述することができる。これらの個体群密度の差は、燃料要素150A~N、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mに対して選択された冷却剤に基づくことができ、選択された冷却剤の流量及び粘度に基づくことができる。追加で、異なる内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mは、点在しているか、又は原子炉炉心半径方向中心156への近接度に基づいて、異なる核燃料及び異なるタイプの冷却剤を有することができる。
[0047]図示の例では、原子炉熱推進(NTP)システムなどの原子炉炉心101を有する原子炉システム100は、宇宙環境で利用される。原子炉炉心101のスキューピン減速材ブロックアレイ113を実装することができる例示的なNTPシステムは、図1及び図2並びにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Passive Reactivity Control of Nuclear Thermal Propulsion Reactors」と題する、2020年5月5日発行の、ワシントン州シアトルのUltra Safe Nuclear Corporationに対する米国特許第10,643,754号明細書の関連する本文に記載されている。別の例では、原子炉炉心101を有する原子炉システム100は、惑星表面での電力生成のために宇宙原子炉で利用される。
[0048]従来の宇宙原子炉設計は、典型的には、低質量及び高温出力の両方を有するために、ウラン-235、ウラン-239、又はプルトニウム-239などの特別な核物質(例えば、カテゴリI)を利用する。本明細書に記載の原子炉炉心101のアーキテクチャは、効率を高めるために低質量高温低濃縮ウラン(LEU)燃料特殊核物質(例えば、カテゴリII及びIII)原子炉の開発を可能にするために直接適用可能であり、特に宇宙用途向けに設計することができる。例えば、原子炉炉心101は、原子核熱ロケット原子炉、原子核電気推進原子炉、火星表面原子炉、又は月面原子炉であり得る。
[0049]そのようなNTPシステム(例えば、小型宇宙原子炉)では、生成された推力は、ロケット、ドローン、無人航空機(UAV)、航空機、宇宙船、ミサイルなどの原子炉炉心101を収容する、原子炉炉心101と一体的に形成される、原子炉炉心に連結する、又は原子炉炉心に取り付ける車両を推進する。典型的には、これは、原子炉炉心101からの熱エネルギーを利用することによって、推進剤、典型的には低分子量水素を2,600ケルビンを越えて加熱することによって行われる。追加で、NTP原子炉システム100は、潜水艦又は船舶の推進に使用することができる。
[0050]上述したように、原子炉システム100はまた、例えば、宇宙空間、天体、惑星体、及び地球上の遠隔地域を含む遠隔地域用途のために原子力(例えば、熱及び/又は電力)を提供するための陸上用途の原子力発電所であり得る。原子炉炉心101のスキューピン減速材ブロックアレイ113を実装することができる例示的な陸上原子炉システムは、図1A及びその全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Composite Moderator for Nuclear Reactor Systems」と題する、2020年1月23日公開、ワシントン州シアトルのUltra Safe Nuclear Corporationの米国特許公開第2020/0027587号明細書の関連する本文に記載されている。
[0051]原子炉システム100はまた、核***表面発電(FSP)システム用の原子力電気推進(NEP)システムなどの地上発電システムであり得る。NEPは、ロボット及び有人宇宙船用のホール効果スラスタなどの電気スラスタに動力を供給する。FSPは、月や火星などの惑星体に電力を供給する。NEP及びFSP電力用途では、スキューピン減速材ブロックアレイ113の技術によって可能になる原子炉炉心101は、電力変換システム(例えば、Brayton)を介して作動流体(例えば、He、HeXe、Ne、CO)を加熱して電気を生成する。さらに、NEP及びFSPの発電用途では、原子炉炉心101は推進剤を含まず、むしろ電力を生成するときに原子炉入口を通過する作動流体を含む。NEP及びFSP発電用途では、スキューピン減速材ブロック103A~Nは、原子炉入口作動流体(例えば、復熱器から出る流れ)を介して冷却することができる。
[0052]本明細書に記載のスキューピン減速材ブロックアレイ113の技術を利用することにより、高温、コンパクトで、事故耐性があり、原子炉システム100の寿命全体にわたって安全かつ確実に動作する原子炉システム100が可能になる。例えば、原子炉炉心101は、短期的な宇宙作業用の小型商用核***発電システム、月着陸機、又は高出力宇宙船及び現場資源利用などの大規模な地上作業用の商用核***発電システム内にあり得る。
[0053]図示のように、原子炉炉心101は、スキューピン減速材ブロック技術を実装するスキューピン減速材ブロックアレイ113を含む。スキューピン減速材ブロック技術により、出力ピーキングが低減され、商業的に実行可能な十分に大きい出力密度、定格出力、及び寿命を有する小型原子炉システム100の構築を可能にする。図示のように、スキューピン減速材ブロックアレイ113は、1つ以上のスキューピン減速材ブロック103A~Nを含む。それぞれのスキューピン減速材ブロック103A~Nは、例えば、低温固相減速材で形成することができる。しかしながら、スキューピン減速材ブロック103A~Nは、低温減速材であることに限定されず、高温又は中温減速材であり得る。
[0054]スキューピン減速材ブロック103A~Nは、低密度炭化物、金属炭化物、金属酸化物、又はそれらの組み合わせを含むことができる。追加で、グラファイトなどの任意の固体中性子減速材料、工業用ダイヤモンド又は非晶質炭素などの他の形態の炭素、ベリリウム金属、酸化ベリリウム、ベリリウム-ジルコニウムなどのベリリド、水素化ジルコニウム又は水素化イットリウムなどの水素化物、あるいはMgO、SiC、又はZrCなどの高温マトリックス中の水素化物又はベリリドなどの中性子減速材料を含む化合物及び複合材料。さらに、スキューピン減速材ブロック103A~Nは、低密度SiC、安定化酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、低密度ZrC、低密度炭素、又はそれらの組み合わせを含むことができる。スキューピン減速材ブロック103A~Nはまた、MgH、YH、ZrH、CaH、ZrO、CaO、BeO、BeC、Be、濃縮炭化ホウ素、11C、CeH、LiH、又はそれらの組み合わせを含む低温固相減速材で形成することもできる。
[0055]原子炉炉心101は、燃料要素150A~Nへの熱伝達を増加させ、安全マージンを効果的に低減し、より高出力の原子炉システムを提供し、その結果、原子炉炉心101の経済性を改善するために燃料形状に形成された燃料要素150A~Nをさらに含む。
[0056]燃料要素150A~Nはそれぞれ、核燃料を含む。核燃料は、高温マトリックスの内部に埋め込まれた三構造等方性(TRISO)燃料粒子などのコーティングされた燃料粒子で構成される燃料コンパクト(例えば、円筒形状又は他の適切な形状)を含む。いくつかの実施態様では、核燃料は、高温マトリックスの内部に埋め込まれた二構造等方性(BISO)燃料粒子で構成される燃料コンパクトを含む。高温マトリックスは、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化ニオブ、タングステン、モリブデン、又はそれらの組み合わせを含む。TRISO燃料粒子の各々は、多孔質炭素バッファ層、内側熱分解炭素層、二元炭化物層(例えば、SiCのセラミック層又は高融点金属炭化物層)、及び外側熱分解炭素層によって取り囲まれた燃料核を含むことができる。TRISO燃料粒子の高融点金属炭化物層は、炭化チタン(TiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化ニオブ(NbC)、炭化タンタル、炭化ハフニウム、ZrC-ZrB複合材、ZrC-ZrB-SiC複合材、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含むことができる。高温マトリックスは、TRISO燃料粒子の二元炭化物層と同じ材料で形成することができる。
[0057]TRISO様コーティングは、安全性の影響及び製造の実現可能性に応じて単純化又は排除され得る。TRISO燃料粒子は、原子炉炉心101内に蓄積する核***生成物に耐えるように設計されている。例における燃料要素150A~Nは、TRISO燃料粒子又はBISO燃料粒子などのコーティングされた燃料粒子を含むが、燃料要素150A~Nは、コーティングされていない燃料粒子を含み得る。
[0058]円筒形状の核燃料コンパクトを形成するために炭化ケイ素マトリックス中に分散されたTRISO燃料粒子の説明は、ワシントン州シアトルのUltra Safe Nuclear Corporationの以下の特許及び特許公開、「Fully Ceramic Nuclear fuel and Related Methods」と題する2016年3月29日交付の米国特許第9,299,464号明細書、「Fully Ceramic Micro-encapsulated(FCM)fuel for CANDU and Other Reactors」 と題する2018年7月24日交付の米国特許第10,032,528号明細書、「Method for Fabrication of Fully Ceramic Microencapsulation Nuclear Fuel」と題する2018年10月23日交付の米国特許第10,109,378号明細書、「Dispersion Ceramic Micro-encapsulated(DCM)Nuclear Fuel and Related Methods」と題する2017年4月11日交付の米国特許第9,620,248号明細書及び2019年11月12日交付の米国特許第10,475,543号明細書、「Composite Moderator for Nuclear Reactor Systems」と題する2020年1月23日公開の米国特許公開第2020/0027587号明細書、「Nuclear Fuel Particle Having a Pressure Vessel Comprising Layers of Pyrolytic Graphite and Silicon Carbide」と題する2020年2月25日交付の米国特許第10,573,416号明細書に提供されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらのUltra Safe Nuclear Corporationの特許に記載されているように、核燃料は、一般に、円筒形状核燃料コンパクトを作成するために炭化ケイ素マトリックスの内側に埋め込まれたTRISO燃料粒子からなる円筒形の燃料コンパクト又はペレットを含む。
[0059]TRISO燃料粒子は、1,600°Cを超える温度で応力又は核***ガス圧力に起因して亀裂しないように設計されており、したがって、最悪の事故シナリオでは燃料核を含むことができる。TRISO燃料粒子は、原子炉炉心101を含み、LWRの温度よりもはるかに高い温度で動作する高温ガス冷却炉(HTGR)で使用するように設計されている。TRISO燃料粒子は、1500°C未満では極めて故障が少ない。
[0060]TRISO燃料粒子で形成された燃料要素150A~Nは、直流焼結(DCS)によって形成され得る。燃料要素150A~Nは、高レベルの燃料燃焼度(>>100GWd/t)を達成し、極端な温度(例えば、約1,200°C)で動作し、放射線照射下で優れた挙動を有する。燃料要素150A~Nは、50%を超える体積充填率のTRISO燃料粒子を含むことができる。TRISO燃料粒子は、低密度炭素、二元炭化物層、及び熱分解グラファイトの交互又は連続層によってコーティングされた燃料核を含むことができる。二元炭化物層は、炭化ケイ素(SiC)、又は炭化チタン(TiC)、炭化ジルコニウム(ZrC)、炭化ニオブ(NbC)、若しくはそれらの組み合わせなどの高融点金属炭化物を含むことができる。二元炭化物層が高融点金属炭化物で形成される場合、いくつかの利点を提供することができる。第1に、二元炭化物層を形成する高融点金属炭化物は、TRISO燃料粒子が、超高温動作(>3000度ケルビン)のための核***性燃料核を保持する複数の保護障壁を提供することを可能にする。第2に、高融点金属炭化物はまた、核***生成物を減衰させて、スキューピン減速材ブロック103A~Nの放射線照射損傷を低減する。したがって、高融点炭化物層は、原子炉システム100内の冷却材(例えば、水素などの推進剤)への漏出を防止するために核***生成物を捕捉する圧力容器層として挙動する。
[0061]NTP、NEP、又はFSP原子炉システム100では、原子炉107は、スキューピン減速材ブロック103A~Nに形成された複数の制御ドラムチャネル135A~Nを占有する複数の制御ドラム115A~Nを含み得る。制御ドラム115A~Nは、制御ドラムチャネル135A~N内で回転される。制御ドラム115A~Nは、制御ドラム115A~Nを回転させることによって原子炉炉心101の反応性を変化させるために、スキューピン減速材ブロック103A~Nのスキューピン減速材ブロックアレイ113、及び燃料要素150A~Nを横方向に囲むことができる。図示のように、制御ドラム115A~Nは、圧力容器160の周囲又は周辺部に存在し、原子炉炉心101のスキューピン減速材ブロック103A~N、及び燃料要素150A~Nの周りに円周方向に位置付けられる。制御ドラム115A~Nは、運転中に中性子集団及び原子炉出力レベルを選択的に調節するために、外側減速材マトリックス121B及び任意選択の反射体140の区域、例えば、原子炉炉心101を直接取り囲む外側反射体領域に配置することができる。任意選択の反射体140は、外側減速材マトリックス121Bを横方向に取り囲む複数の反射体ブロック、及び内側減速材マトリックス121Aを横方向に取り囲む外側減速材マトリックス121Bを含むことができる。
[0062]例えば、制御ドラム115A~Nは、円筒形状とすることができ、第1の外面上の反射体材料116(例えば、ベリリウム(Be)、酸化ベリリウム(BeO)、BeSiC、BeMgO、Alなど)及び第2の外面上の吸収体材料117の両方で形成することができる。反射体材料116及び吸収体材料117は、制御ドラム115A~Nの円筒形状の対向する両側、例えば外周の部分にあり得る。反射体材料116は、円筒又はその切頭部分として成形された反射体基板を含むことができる。吸収体材料117は、吸収体プレート又は吸収体コーティングを含むことができる。吸収体プレート又は吸収体コーティングは、制御ドラム115A~Nのそれぞれの円筒形状を形成するため反射体基板上に配置される。例えば、吸収体プレート又は吸収体コーティングは、反射体材料で形成された反射体基板を覆い、制御ドラム115A~Nを形成する。
[0063]図示の円筒形状の制御ドラム115A~Nを回転させると、制御ドラム115A~Nの吸収体材料117(例えば、炭化ホウ素、BC)の原子炉炉心101への近接度が変化し、中性子反射量が変化する。反射体材料116が原子炉炉心101に向かって内向きであり、吸収体材料117が外向きである場合、中性子は散乱されて原子炉炉心101内に戻って(反射されて)、より多くの核***を引き起こし、原子炉炉心101の反応度を高める。吸収体材料117が原子炉炉心101に向かって内向きであり、反射体材料116が外向きであるとき、中性子が吸収され、さらなる核***が停止して原子炉炉心101の反応性が低下する。陸上用途では、原子炉炉心101は、それ自体が核***することなく多くの中性子を吸収することができるホウ素、銀、インジウム、及びカドミウムなどの化学元素で構成された制御ロッド(図示せず)を含むことができる。
[0064]圧力容器160は、アルミニウム合金、炭素複合材、チタン合金、放射弾性SiC複合材、ニッケル基合金(例えば、Inconel(商標)又はHaynes(商標))、又はそれらの組み合わせで形成することができる。圧力容器160及び原子炉炉心101は、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mを通って流れる推進剤(例えば、水素ガス又は液体)などの冷却剤を移送する円筒、配管、及び貯蔵タンクを含む他の構成要素で構成することができる。冷却剤は、例えば、NTP原子炉システム100における推力発生のための原子炉炉心101の燃焼サイクル中に液体からガス状態に移行する気体又は液体であり得る。水素はNTP原子炉システム100用である。NEP又はFSP原子炉107では、代わりにHe、ネオン、HeXe、COなどの作動流体が循環される。冷却剤ループは、スキューピン減速材ブロック103A~Nから熱を能動的に除去して、原子炉炉心101の動作中にスキューピン減速材ブロック103A~Nをより低い温度に維持することができる。
[0065]原子炉システム100は、冷却剤が内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mを通って流れることを可能にする。内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mは、例えば、別個の核燃料冷却剤ループ内で推進するために、燃料冷却剤が原子炉炉心101内を通過して推力室(図示せず)に入ることを可能にするチャネル又は孔である。代替で、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mは、冷却剤が、例えば、専用冷却剤ループを介して原子炉炉心101を通過してヒートシンク(図示せず)に入ることを可能にする。スキューピン減速材ブロック103A~Nを通って流れる冷却剤は、ヘリウム、フッ化リチウム(LiF)で形成されたFLiBe溶融塩、フッ化ベリリウム(BeF)、ナトリウム、He、HeXe、CO、ネオン、又はHeNを含むことができる。
[0066]ヒートシンクに関して、閉ループ出力サイクルの場合、温度を下げるための最も直接的な方法は、出力サイクルのコールドエンドである。別の選択肢は、非加熱原子炉入口であり、冷却剤は、原子炉入口、圧縮機出口、又は出力サイクルのコールドエンドなどの出力サイクルの冷却部から来る。追加で、外部ヒートシンク、外部コールドシンク、又は別個の出力サイクルを一緒に使用することもできる。
[0067]図1Aの図示の例を参照すると、原子炉炉心101は、複数の燃料要素150A~Nと、原子炉炉心内側部分123A及び原子炉炉心外側部分123Bを形成するための1つ以上のスキューピン減速材ブロック103A~Nのスキューピン減速材ブロックアレイ113とを含む。原子炉炉心内側部分123Aは、複数の内側孔161A~Zで形成された内側減速材マトリックス121Aを含む。複数の内側孔161A~Zは、燃料要素150A~Nのうちの1つ以上が内部に配置された複数の内側燃料開口部131A~Mを含み、冷却剤を流すための複数の内側冷却剤通路141A~Mも含む。原子炉炉心外側部分123Bは、複数の外側孔162A~Zで形成された外側減速材マトリックス121Bを含む。複数の外側孔162A~Zは、燃料要素150A~Nのうちの1つ以上が内部に配置された複数の外側燃料開口部132A~Mを含み、冷却剤を流すための複数の外側冷却剤通路142A~Mも含む。内側減速材マトリックス121Aの内側孔161A~Zは、外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zに対して不規則に間隔を置いている。一例では、不規則に間隔を置いているとは、間隔が不均一な間隔であることを意味する。
[0068]さらに、内側減速材マトリックス121Aの内側孔161A~Zは、内側孔161A~Zの内側パターンが、外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zの外側パターンと比較して互いにより密接にクラスタ化されるように、外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zに対して不規則に間隔を置いている。
[0069]追加で、内側孔161A~Zは、内側減速材マトリックス121Aの内側孔161A~Z間の内側孔間隔が外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Z間の外側孔間隔と比較して小さくなるように、互いにより密接にクラスタ化される。
[0070]さらに、内側減速材マトリックス121Aの内側燃料開口部131A~Mは、外側減速材マトリックス121Bの外側燃料開口部132A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化される。内側減速材マトリックス121Aの内側冷却剤通路141A~Mは、外側減速材マトリックス121Bの外側冷却剤通路142A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化される。
[0071]内側減速材マトリックス121A及び外側減速材マトリックス121Bは、集合的に、原子炉炉心101の出力ピーキング係数を最小にする減速材ウェブ122を形成する。減速材ウェブ122は、内側減速材マトリックス121Aが外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zと比較して内側孔161A~Zのより緊密なクラスタ化を含むように、不均一なクラスタ化を含む。出力ピーキング係数は、原子炉炉心101の最も高い局所出力密度を原子炉炉心101の平均出力密度で割ったものとして定義される。
[0072]具体的には、内側孔161A~Zは、内側孔161A~Zの内側孔密度が、外側孔162A~Zの外側孔密度と比較して高くなるように、外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Zに対して不規則に間隔を置いている。内側孔密度は、内側減速材マトリックス121Aの内側単位面積155A当たりの内側孔161A~Zの数であり、外側孔密度は、外側減速材マトリックス121Bの外側単位面積155B当たりの外側孔162A~Zの数である。
[0073]さらに、内側減速材マトリックス121Aから外側減速材マトリックス121Bに半径方向外側に行くにつれて燃料開口部密度が減少する。一般に、燃料開口部密度は、単位面積155A~B当たりの内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部131A~Mの数である。したがって、内側単位面積155A内の内側燃料開口部密度は、内側単位面積155A当たりの内側燃料開口部131A~Mの数であり、外側単位面積155Bの外側燃料開口部密度は、外側単位面積155B当たりの外側燃料開口部132A~Mの数である。内側燃料開口部密度は、外側燃料開口部密度よりも高い。冷却剤通路密度は、内側減速材マトリックス121Aから外側減速材マトリックス121Bに半径方向外側に行くにつれて減少する。一般に、冷却剤通路密度は、単位面積155A~B当たりの内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mの数である。したがって、内側単位面積155A内の内側冷却剤通路密度は、内側単位面積155A当たりの内側冷却剤通路141A~Mの数であり、外側単位面積155B内の外側冷却剤通路密度は、外側単位面積155B当たりの外側冷却剤通路142A~Mの数である。内側冷却剤通路密度は、外側冷却剤通路密度よりも高い。
[0074]さらに、燃料開口部密度は、内側減速材マトリックス121Aから外側減速材マトリックス121Bに半径方向外側に行くにつれて連続的に減少する。冷却剤通路密度は、内側減速材マトリックス121Aから外側減速材マトリックス121Bに半径方向外側に行くにつれて連続的に減少する。
[0075]追加で、単位長又は内側単位面積155A当たりの1つ以上の内側燃料開口部131A~M及び単位長又は外側単位面積155B当たりの1つ以上の外側燃料開口部132A~Mを数える燃料開口部の数は、原子炉炉心半径方向中心156から原子炉炉心半径方向周辺部157まで、単位長又は内側単位面積155A当たりの第1の燃料開口部の数から単位長又は外側単位面積155B当たりの第2の燃料開口部の数まで減少する。単位長又は内側単位面積155A当たりの1つ以上の内側冷却剤通路141A~M及び単位長又は外側単位面積155B当たりの1つ以上の外側冷却剤通路142A~Mを数える冷却剤通路の数は、原子炉炉心半径方向中心156から原子炉炉心半径方向周辺部157まで、単位長又は内側単位面積155A当たりの第1の冷却剤通路の数から単位長又は外側単位面積155B当たりの第2の冷却剤通路の数まで減少する。
[0076]図1Bは、内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mの詳細を示す、図1Aの原子炉炉心101の詳細区域190の拡大図である。具体的には、詳細区域190は、原子炉炉心内側部分123Aの内側孔161A~Zは、内側孔161A~Zの内側パターンが原子炉炉心外側部分123Bの外側孔162A~Zの外側パターンと比較して互いにより密接にクラスタ化されるように、原子炉炉心外側部分123Bの外側孔162A~Zに対して不規則に間隔を置いていることを示す。その結果、内側孔161A~Zは、原子炉炉心内側部分123Aの内側孔161A~Z間の内側孔間隔が原子炉炉心外側部分123Bの外側孔162A~Z間の外側孔間隔と比較して小さくなるように、互いにより密接にクラスタ化される。原子炉炉心内側部分123Aから原子炉炉心外側部分123Bに外向きに行くにつれて、燃料開口部密度及び冷却材通路密度は徐々に減少するが、図1B~図1Cの詳細区域190及び図2B~図2Fの詳細区域290の図は、クラスタ化の違いを示すために幾分誇張されている。
[0077]さらに、詳細区域190は、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの両方、並びにこの挙動を示す内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mを示す。したがって、原子炉炉心内側部分123Aの内側燃料開口部131A~Mは、原子炉炉心外側部分123Bの外側燃料開口部132A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化される。原子炉炉心内側部分123Aの内側冷却剤通路141A~Mは、原子炉炉心外側部分123Bの外側冷却剤通路142A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化される。
[0078]図1Cは、内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mの詳細を示す、図1Aの原子炉炉心101の詳細区域190の斜視図である。
[0079]いくつかの例では、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mは円筒形状として示されており、内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mも円筒形状として示されている。しかしながら、スキューピン減速材ブロック103A~N、内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路1421A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mは、様々な形状として形成することができる。2次元空間で円形又は他の丸形であることに加えて、内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mは、楕円形、正方形、長方形、三角形、又は別の多角形であり得る。
[0080]原子炉炉心101のアーキテクチャは、出力ピーキングを低減し、それによって原子炉炉心101内のスキューピン減速材ブロック103A~Nの冷却を改善する。より高い温度に到達させると、スキューピン減速材ブロック103A~Nは解離又は分解を開始し、反応性の正味の損失をもたらし、***又は連鎖反応を遅くすることができる。内側孔161A~Z及び外側孔162A~Z、特に内側燃料開口部131A~M、外側燃料開口部132A~M、内側冷却剤通路141A~M、及び外側冷却剤通路142A~Mのスキューピン形成を使用することによって、小さいサイズに最適化された高温原子炉炉心101が達成される。
[0081]1つ以上のスキューピン減速材ブロック103A~Nは、グラファイト、炭素、炭化物、ベリリウム(例えば、ベリリウム金属)、酸化ベリリウム、ベリリド、水素化物、又はそれらの組み合わせを含むことができる。一例では、スキューピン減速材ブロック103A~Nを形成するための低温固相減速材の使用は、核燃料として低濃縮ウラン(LEU)を使用する小さいサイズに最適化された高温原子炉に有用であり得る。低温固相減速材は、MgH、YH、ZrH、CaH、ZrO、CaO、BeO、BeC、Be、濃縮炭化ホウ素、11C、CeH、LiH、又はそれらの組み合わせを含む。スキューピン減速材ブロック103A~Nを形成する低温固相減速材は、より高い減速力及び減速比(巨視的減速力)を有するので、低温固相減速材は、燃料要素150A~N内のより少量の核***性材料(例えば、原子炉炉心101内で必要とされるウランの量を低減する)で小型原子炉炉心101を可能にする。したがって、図示の原子炉炉心101は、より広い範囲の動作温度、ループ構成、及び用途を提供する。
[0082]図1A~図1Cでは、1つ以上の内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの各々の燃料開口部のサイズは一致しており、1つ以上の内側冷却剤通路141A~M及び外側冷却剤通路142A~Mの各々の冷却剤通路のサイズもまた一致しており、スキューピン減速材ブロックアレイ113全体にわたって固定されている。すなわち、1つ以上の内側燃料開口部131A~Mの各々の燃料開口部のサイズは、1つ以上の外側燃料開口部132A~Mのそれぞれの燃料開口部132Aの燃料開口部のサイズに等しい。1つ以上の内側冷却剤通路141A~Mの各々の冷却剤通路のサイズは、1つ以上の外側冷却剤通路142A~Mのそれぞれの冷却剤通路142Aの冷却剤通路のサイズに等しい。しかしながら、図2A~図2Fは、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zのサイズが異なる、同様の原子炉炉心101を示す。具体的には、図2B~図2C及び図2Fは、内側冷却剤通路241A~M及び外側冷却剤通路242A~Mのサイズの変化を示し、図2D~図2Eは、内側燃料開口部231A~M及び外側燃料開口部232A~Mのサイズの変化を示す。
[0083]図2Aは、図1Aと同様の内側燃料開口部231A~Mの密度、外側燃料開口部232A~Mの密度、内側冷却剤通路241A~Mの密度、及び外側冷却剤通路242A~Mの密度を有する原子炉炉心101を示す。図2Bは、内側燃料開口部231A~M、外側燃料開口部232A~M、内側冷却剤通路241A~M、及び外側冷却剤通路242A~Mの詳細を示す、図2Aの原子炉炉心101の詳細区域290の拡大図である。図2Cは、内側燃料開口部231A~M、外側燃料開口部232A~M、内側冷却剤通路241A~M、及び外側冷却剤通路242A~Mの詳細を示す、図2Aの原子炉炉心101の詳細区域290の斜視図である。
[0084]図2B~図2Cは、内側冷却剤通路241A~Mの内側冷却剤通路のサイズ243、外側冷却剤通路242A~Mの外側冷却剤通路のサイズ244、内側燃料開口部231A~Mの内側燃料開口部のサイズ233、及び外側燃料開口部232A~Mの外側燃料開口部のサイズ234を示す。具体的には、図2B~図2Cは、外側冷却剤通路242A~Mのより大きい(例えば、より広い)外側冷却剤通路のサイズ244と比較して、内側冷却剤通路241A~Mのより小さい(例えば、より狭い)内側冷却剤通路のサイズ243を示す。図2B~図2Cでは、内側燃料開口部のサイズ233は、外側燃料開口部のサイズ234と同じサイズである。
[0085]図1B~図1Cとは対照的に、図2B~図2Cでは、内側冷却剤通路241A~Mの内側冷却剤通路のサイズ243及び外側冷却剤通路242A~Mの外側冷却剤通路のサイズ244は、内側冷却剤通路241A~M及び外側冷却剤通路242A~Mの密度によって変化する。内側冷却剤通路のサイズ243及び外側冷却剤通路のサイズ244は、原子炉炉心101内の関連する内側冷却剤通路241A~M及び外側冷却剤通路242A~Mの半径方向位置に基づいて変化する。これは、外側減速材マトリックス121B内の冷却剤の量を増加させる実用的な効果を有し、外側燃料開口部232A~M内の燃料要素150A~Nの熱をさらに低減することができ、それによって半径方向ピン出力ピーキングをさらに低減する。代替として、内側冷却剤通路241A~Mの内側冷却剤通路のサイズ243及び外側冷却剤通路242A~Mの外側冷却剤通路のサイズ244は、原子炉炉心半径方向周辺部157から原子炉炉心半径方向中心156まで増加することができる。原子炉炉心半径方向中心156に向かう冷却剤の増加は、冷却剤チャネル出力ピーキング係数をさらに減少させることができる。
[0086]具体的には、詳細区域290は、原子炉炉心内側部分123Aの内側燃料開口部231A~Mが、原子炉炉心外側部分123Bの外側燃料開口部232A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化されていることを示す。原子炉炉心内側部分123Aの内側冷却剤通路241A~Mは、原子炉炉心内側部分123Aの外側冷却剤通路242A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化される。詳細区域290はまた、内側冷却剤通路241A~Mが異なるようにサイズ設定され、外側冷却剤通路242A~Mと比較して直径が異なることを示している。具体的には、外側冷却剤通路のサイズ244は、内側冷却剤通路のサイズ243を超える。したがって、外側冷却剤通路の直径は、内側冷却剤通路の直径を超える。
[0087]図2D~図2Eは、内側燃料開口部231A~M、外側燃料開口部232A~M、内側冷却剤通路241A~M、及び外側冷却剤通路242A~Mの代替的な詳細を示す、図2Aの原子炉炉心101の詳細区域290の代替的な図である。図2D~図2Eでは、内側燃料開口部231A~Mの内側燃料開口部のサイズ233及び外側燃料開口部232A~Mの外側燃料開口部のサイズ234は、内側燃料開口部231A~M及び外側燃料開口部232A~Mの密度によって変化する。内側燃料開口部のサイズ233及び外側燃料開口部のサイズ234のこれらの変化はまた、原子炉炉心101内の出力ピーキングをさらに低減することができる。具体的には、詳細区域290は、原子炉炉心内側部分123Aの内側燃料開口部231A~Mが、原子炉炉心外側部分123Bの外側燃料開口部232A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化されていることを示す。原子炉炉心内側部分123Aの内側冷却剤通路241A~Mは、原子炉炉心外側部分123Bの外側冷却剤通路242A~Mと比較して互いにより密接にクラスタ化される。図2Fでは、内側冷却剤通路241A~Mの内側冷却剤通路のサイズ23及び外側冷却剤通路242A~Mの外側冷却剤通路のサイズ244は変化する。内側冷却剤通路241A~M及び外側冷却剤通路242A~Mの個体群密度も変化する。内側冷却剤通路のサイズ243及び外側冷却剤通路のサイズ244並びに個体群密度におけるこれらの変化はまた、原子炉炉心101内の出力ピーキングをさらに低減することができる。
[0088]図2D~図2Eでは、詳細区域290はまた、内側燃料開口部231A~Mが異なるようにサイズ設定され、外側燃料開口部232A~Mと比較して直径が異なることを示している。具体的には、図2Dでは、内側燃料開口部のサイズ233は外側燃料開口部のサイズ234を超える。したがって、内側燃料開口部の直径は外側燃料開口部の直径を超える。図2Dは、図2Cの例と同様の効果を示し、両方の例において、内側冷却剤通路241A~Mの表面積に対する内側燃料開口部231A~Mの表面積の比は、外側冷却剤通路242A~Mの表面積に対する外側燃料開口部232A~Mの表面積の比よりも高い。図2Eは図2Dの逆であり、外側燃料開口部のサイズ234が内側燃料開口部のサイズ233を超えている。したがって、外側燃料開口部の直径は内側燃料開口部の直径を超える。
[0089]図2Fでは、詳細区域290はまた、内側冷却剤通路241A~Mが異なるようにサイズ設定され、外側冷却剤通路242A~Mと比較して直径が異なることを示している。具体的には、内側冷却剤通路のサイズ243は、外側冷却剤通路のサイズ244を超える。したがって、内側冷却剤通路の直径は外側冷却剤通路の直径を超える。図2Fは、図2Eの例と同様の効果を示し、両方の例において、外側冷却剤通路242A~Mの表面積に対する外側燃料開口部232A~Mの表面積の比は、内側冷却剤通路241A~Mの表面積に対する内側燃料開口部231A~Mの表面積の比よりも高い。
[0090]要約すると、図2A~図2Eの図示の例では、内側減速材マトリックス121Aの内側孔261A~Zは、内側孔261A~Zの内側パターンが、外側減速材マトリックス121Bの外側孔262A~Zの外側パターンと比較して、互いにより密接にクラスタ化されるように、外側減速材マトリックス121Bの外側孔262A~Zに対して不規則に間隔を置いている。しかしながら、図1A~図1Cの原子炉炉心101は、以下のように変更される。内側パターン及び外側パターンは、(i)内側冷却剤通路241A~Mが外側冷却剤通路242A~Mと比較して異なるようにサイズ設定される(図2B~図2Cを参照)、(ii)内側燃料開口部231A~Mが外側燃料開口部232A~Mと比較して異なるようにサイズ設定される(図2D~図2Eを参照)、又はそれらの組み合わせのように、互いに対して可変孔サイズを有する。
[0091]さらに、可変孔サイズは、可変孔径である。しかしながら、他の例では、可変孔サイズは、内側孔261A~Z又は外側孔262A~Zの形状に応じて、内側孔261A~Z又は外側孔262A~Zの周囲、円周、直径に関して測定することができる。この例では、内側孔261A~Z及び外側孔262A~Zは円形形状の開口部であるが、内側孔261A~Z及び外側孔262A~Zは、多角形の開口部形状を含む他の開口部形状を含むことができる。内側孔261A~Zは、外側孔262A~Zと比較して異なる形状の開口部を有することができ、内側燃料開口部231A~M及び外側燃料開口部232A~Mは、内側冷却剤通路241A~M及び外側冷却剤通路242A~Mと比較して異なる形状の開口部を有することができる。内側孔261A~Z及び外側孔262A~Zは、内側孔261A~Z及び外側孔262A~Zの開口部からスキューピン減速材ブロックアレイ113内に延びる様々なサイズを有することができる。内側冷却剤通路241A~Mの各々は、内側冷却剤通路のサイズ243を有し、外側冷却剤通路242A~Mの各々は、外側冷却剤通路のサイズ244を有する。外側冷却剤通路のサイズ244は、内側冷却剤通路のサイズ243を超える。図2Dに示すように、内側燃料開口部231A~M及び外側燃料開口部232A~Mに同じ又は同様のサイズ計算関数を適用することができる。すなわち、内側燃料開口部231A~Mの各々は、内側燃料開口部のサイズ233を有し、外側燃料開口部232A~Mの各々は、外側燃料開口部のサイズ234を有する。内側燃料開口部のサイズ233は、外側燃料開口部のサイズ234を超える。
[0092]図3Aは、図1Aと同様の原子炉炉心101の断面図である。しかしながら、図3Aのスキューピン減速材ブロックアレイ113は、モノリシックな全炉心のスキューピン減速材ブロック103Aではなく、代わりに、従来の高温ガス炉における通常の六角形の減速材ブロックと同様に、タイルとして共に嵌合する別個に切断されたモジュール式のスキューピン減速材ブロック103O~Uである。この特定の例では、熱機械分析は、原子炉級のグラファイト減速材ブロックを図3Aに示す幾何学形状で切断し、長年にわたって放射線照射下の温度勾配に耐えることができることを示している。
[0093]図3Aでは、スキューピン減速材ブロック103O~Uは角柱として成形されているが、図1A~図1C及び図2A~図2Fのように円筒として成形することもできる。中心スキューピン減速材ブロック103Oは、原子炉炉心101の長手方向の視点から見て、実質的に、六角柱又は六角形として成形される。残りの外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、原子炉炉心101の長手方向の視点から見て、実質的に、三角柱又は丸みを帯びた面を有する三角形様に成形される。この例では、単一の中心スキューピン減速材ブロック103Oがあるが、いくつかの例では、中心スキューピン減速材ブロック103Oを構成する複数の内側スキューピン減速材ブロックがあり得る。
[0094]中心スキューピン減速材ブロック103Oは、外側スキューピン減速材ブロック103P~Uの数、この例では6に等しい複数の中心減速材界面壁381A~Fを含み、中心減速材界面壁381A~Fは、それぞれの外側スキューピン減速材ブロック103P~Uに隣接する。外側スキューピン減速材ブロック103P~Uはそれぞれ、3つの外側減速材界面壁391A~Cを有する。
[0095]第1に、外側スキューピン減速材ブロック103Pは、それぞれの中心減速材界面壁381A、並びに隣接する外側スキューピン減速材ブロック103Qの第3の外側減速材界面壁391Cと接する第1の(例えば、内向き)外側減速材界面壁391Aを有する。第1の外側減速材界面壁391Aは、わずかに凸状であり、中心減速材界面壁381Aは、わずかに凹状である。
[0096]第2に、外側スキューピン減速材ブロック103Pは、隣接する外側スキューピン減速材ブロック103Uの第1の外側減速材界面壁391Aと接する第2の(例えば、半径方向)外側減速材界面壁391Bを有する。第2の外側減速材界面壁391Bは、隣接する外側スキューピン減速材ブロック103Uの凸状の第1の外側減速材界面壁391Aを収容するためにわずかに凹状である。
[0097]第3に、外側スキューピン減速材ブロック103Pは、圧力容器160と接し、中心スキューピン減速材ブロック103Oとは反対側を向く第3の(例えば、外向き)外側減速材界面壁391Cを有する。第3の外側減速材界面壁391Cは、わずかに凹状であり、球面又は非球面(複数可)で形成される。図3A及び図3Eに示すように、第3の外側減速材界面壁391Cは、その中に形成された3つの制御ドラムチャネル135A~Cを含む。
[0098]中心スキューピン減速材ブロック103O及び外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、観察者には、多くのファセットを有する切断されたジェムストーンのような湾曲面又は平坦面として見える。「ファセット」は、平坦化セグメント(例えば、平面)又は湾曲セグメント(例えば、非球面又は球面)とすることができる。外側スキューピン減速材ブロック103P~Uの複数の第3の外側減速材界面壁391Cは、原子炉炉心半径方向周辺部157に連続した(例えば、均一又は滑らかな)丸い(例えば、円形又は楕円形)周縁を形成することができる。しかしながら、複数の第3の外側減速材界面壁391Cはまた、任意選択の反射体140の充填材要素を収容するために、原子炉炉心半径方向周辺部157に不連続な(例えば、不均一又はのこぎり歯様)縁部を形成することができる。本明細書で使用する場合、「界面壁」は、第3の(例えば、外向き)外側減速材界面壁391Cのような1つのファセット(単一のファセット)で形成され得る。代替で、「界面壁」は、第1の(例えば、内向き)外側減速材界面壁391A及び第2の(例えば、半径方向)外側減速材界面壁391Bのような複数のファセット(複数のファセット)で形成され得る。
[0099]図3Bは、2つの外側スキューピン減速材ブロック103P~Qと中心スキューピン減速材ブロック103Oとの間の交差部のさらなる詳細を示す、図3Aの原子炉炉心101の詳細区域390の拡大断面図である。具体的には、図3Bは、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zのいくつかの構造が、図示されている中心減速材界面壁381A、又は図示されている第1の外側減速材界面壁391A及び第2の外側減速材界面壁391Bによって分断(例えば、二分割)され得ることを示している。追加で、図3Bは、中心減速材界面壁381A~F及び外側減速材界面壁391A~Cがスキューピン減速材ブロックアレイ113を通って延びることを示す。
[0100]図示された図3A~図3Eの例では、中心スキューピン減速材ブロック103Oは、内側孔161A~Zのみを含み、内側孔161A~Tの第1のサブセットがその中に形成される。スキューピン減速材ブロック103P~Uは、内側孔161U~Zの第2のサブセットと、その中に形成された外側孔162A~Zとを含む。したがって、第1の例では、内側孔161A~Zは、すべて中心スキューピン減速材ブロック103O内にあるわけではなく、外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、外側孔162A~Zを含むだけではない。図示されていないが、第2の例では、中心スキューピン減速材ブロック103Oは、内側孔161A~Zと、その中に形成された外側孔162A~Fの第1のサブセットの両方を含むことができる。外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、その中に形成された外側孔162G~Zのみを含む。第3の例では、中心スキューピン減速材ブロック103Oは、その中に形成された内側減速材マトリックス121Aの全体を含むことができる。外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、その中に形成された外側減速材マトリックス121Bの全体を含むことができ、それにより、中心スキューピン減速材ブロック103O内にのみ形成された内側孔161A~Zと外側スキューピン減速材ブロック103P~U内にのみ形成された外側孔162A~Zとの間の個体群密度及びサイズの差を画定することができる。第4の例では、中心スキューピン減速材ブロック103Oは、内側孔161A~Tの第1のサブセットと、その中に形成された外側孔162A~Fの第1のサブセットの両方を含むことができる。外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、内側孔161U~Zの第2のサブセットと、その中に形成された外側孔162G~Zの第2のサブセットの両方を含むことができる。
[0101]図3Cは、図3Bと同様の詳細を示す、図3Aの原子炉炉心101の詳細区域390の斜視図である。図3Cは、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zが、スキューピン減速材ブロック103P~Uの本体を通って、スキューピン減速材ブロック103P~Uのそれぞれの上面から延びることを示す断面図をさらに示す。図3Cの断面には示されていないが、内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zは、中心減速材界面壁381A~F及び/又は外側減速材界面壁391A~Cのファセットとして形成され得ることを理解されたい。
[0102]要するに、図3A~図3Cの図示の例では、1つ以上のスキューピン減速材ブロック103O~Uは、角柱又は円筒として成形されるが、角柱又は円筒は、複数のファセットを含み得る。内側孔161A~Zは、内側減速材マトリックス121Aの内側孔161A~Z間の内側孔間隔が外側減速材マトリックス121Bの外側孔162A~Z間の外側孔間隔と比較して小さくなるように、互いにより密接にクラスタ化される。スキューピン減速材ブロックアレイ113は、内側パターンを有し、原子炉炉心内側部分123A内に位置付けられた1つ以上の内側又は中心スキューピン減速材ブロック103Oと、外側パターンを有し、1つ以上の内側又は中心スキューピン減速材ブロック103Oを取り囲むため原子炉炉心外側部分123B内に位置付けられた1つ以上の外側スキューピン減速材ブロック103P~Uとを含む。
[0103]図3A~図3Cでは、1つ以上の内側スキューピン減速材ブロック103O~103Uは、複数の外側スキューピン減速材ブロック103P~Uによって囲まれた中心スキューピン減速材ブロック103Oを含む。中心スキューピン減速材ブロック103Oは、複数の中心減速材界面壁381A~Fを含む。それぞれの中心減速材界面壁381Aは、それぞれの外側スキューピン減速材ブロック103P~Uと接する。中心スキューピン減速材ブロック103Oは、多角柱として成形され、それぞれの外側スキューピン減速材ブロック103P~Uは、三角柱として成形される。しかしながら、多角柱又は三角柱は、複数のファセットを含むことができる。それぞれの外側スキューピン減速材ブロック103Pは、複数の外側減速材界面壁391A~Cを含む。中心減速材界面壁381A~F及び外側減速材界面壁391A~Cは、平面、非球面、球面、又は自由曲面である。本明細書で使用される場合、「自由曲面」は、平面などの規則的な面とは異なり、堅い半径方向寸法、あるいは非球面又は球面(例えば、円筒面、円錐面、二次面)を有さない。
[0104]複数の外側減速材界面壁391A~Cは、内向き又は第1の外側減速材界面壁391Aを含む。第1の外側減速材界面壁391Aの一部は、それぞれの中心減速材界面壁381A~Fと境界面で接する。複数の外側減速材界面壁391A~Cは、半径方向又は第2の外側減速材界面壁391Bをさらに含む。第2の外側減速材界面壁391Bの一部は、別の外側スキューピン減速材ブロック103Qと境界面で接する。複数の外側減速材界面壁391A~Cは、外向き又は第3の外側減速材界面壁391Bをさらに含む。外側減速材界面壁391A~Bの一部は、制御ドラム115A~Bと境界を接する制御ドラムチャネル135A~Bを含む。
[0105]図3Dは、外側スキューピン減速材ブロック103P~Uから分離して示された中心スキューピン減速材ブロック103Oの斜視図である。説明を容易にするために、内側燃料開口部131A~M及び内側冷却剤通路141A~Mなどの内側孔161A~Zは、図3Dには示されていない。
[0106]図3Eは、中心スキューピン減速材ブロック103Oから分離して示された外側スキューピン減速材ブロック103Pの斜視図である。説明を容易にするために、外側燃料開口部132A~M及び外側冷却剤通路142A~Mなどの内側孔161A~Z及び外側孔162A~Zは、図3Eに示されない。第1の外側減速材界面壁391Aは、その中に球面として形成された制御ドラムチャネル135Aを含む。第2の外側減速材界面壁391Bはまた、その中に球面として形成された第2の制御ドラムチャネル135Bを含む。第3の制御ドラムチャネル135Cは、外側スキューピン減速材ブロック103P内の第3の外側減速材界面壁391Cの近くに形成される。図3D~図3Eには示されていないが、中心減速材界面壁381A~C及び外側減速材界面壁391A~391Cの両方の内側孔161A~Z及び/又は外側孔162A~Zのために形成することができるファセット。
[0107]図4A~図4Fは、NTP用の原子炉107の原子炉炉心101の例示的な設計空間における傾向を調べる散布図である。図4A~図4Fの散布図の強調された傾向は、他の要因と組み合わせた半径方向の間隔の変化が、十分に高いk-実効(k-eff)比を維持しながら半径方向のピーキングをどのように最小化できるかを示している。図4Aのすべてのプロットされた設計データ点401A~Z、図4Bの402A~Z、図4Cの403A~Z、図4Dの404A~Z、図4Eの406A~Z、及び図4Fの407A~Zは、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの4つのリングを含む核熱推進システム原子炉107の構成を表す。これらの設計点は組み合わせ方式で生成され、図5A~図5Dの燃料要素間隔変動係数のリング1 525、図5A~図5Dの燃料要素間隔変動係数のリング2 530、図5A~図5Dの燃料要素間隔変動係数のリング3 535、図5A~図5Dのリング4 540、原子炉107の外径、及び最小燃料要素距離のすべての有効な組み合わせが生成された。繰り返すと、図4A~図4Fの各図は同じ設計点を有するが、異なる傾向が強調されている。
[0108]図4A~図4Fは、これらの多数の設計データ点401A~Z、402A~Z、403A~Z、404A~Z、406A~Z、407A~Zを、k-実効比410及び出力ピーキング係数405の空間によってソートする。高いk-実効比410及び低い出力ピーキング係数405を有する設計点が、この設計空間において望ましい。1.000を超えるk-実効比405は、原子炉107が動作するために必要であり、1.000を超えるk-実効比405は、設計の不確実性におけるより大きなマージンを可能にするか、又は原子炉107がより高い核***性材料の燃焼を達成することを可能にする。
[0109]繰り返すと、図4A~図4Fの各図は同じ設計点を有するが、異なる傾向が強調されている。図4A~図4Fの情報は、設計空間内の最適な設計点に影響を及ぼす要因に関する洞察を技術者に与え、技術者に、k-実効比、出力ピーキング係数、炉心外径、及び最小燃料要素厚さなどの要因を交換する最適な設計点を決定させる。
[0110]より具体的には、図4A~図4Dは、原子炉炉心101内の様々なk-実効比における出力ピーキング係数(PPF)に関して原子炉炉心半径方向中心156からの内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの半径方向距離を変化させることの影響を示す散布図である。中性子増倍係数としても知られる係数k-実効(k-eff)は、燃料要素150A~Nの高温マトリックスに懸濁された燃料粒子中の核***性材料の臨界状態を特徴付ける。一般に、k-eff=生成された中性子の数/失われた中性子の数(漏れ又は吸収による)である。図4A~図4Dの例では、原子炉炉心101は、中心の内側燃料開口部131A及び内側燃料開口部131B~Mと外側燃料開口部132A~Mを取り囲む4つのリングとを含む。
[0111]図4Aは、リング1出力ピーキング性能プロット400Aを含む。図5A~図5Dのリング1 525は、内側燃料開口部131B~131Mのリングの向きの例である。リング1出力ピーキング性能プロット400Aは、4つのリング原子炉炉心101の内側燃料開口部131A~Mの最も内側のリングの性能プロットである。各設計データ点401A~Zは、所与のk-実効比410及び燃料要素間隔変動係数415における出力ピーキング係数405の測定値である。X軸上の出力ピーキング係数405は、燃料要素間隔変動係数415が使用されたとして、所与のk-実効比410で原子炉炉心101が経験する出力ピーキングの量である。Y軸上のk-実効比410は、実効中性子増倍率であり、核***を生じない数に対する、核***を生じる中性子の比である。
[0112]1.000未満のK-実効比410の値は、原子炉107の亜臨界構成を示し、原子炉炉心101が原子炉炉心101内の核***を持続することができないことを示す。1.000より大きいK-実効比410の値は、原子炉炉心101が加熱しており、大量の核***を生成している臨界超過状態を達成することができる原子炉107の構成を示す。1.000におけるK-実効比410の値は、臨界反応を示し、原子炉炉心101が安定しており、一定量の核***を生成することを示す。原子炉炉心101は、一般に、1.000付近のk-実効比410で動作するが、原子炉炉心101がエネルギー出力を増加させている場合にはk-実効比410を増加させるか、又は原子炉炉心101がエネルギー出力を減少させている場合にはk-実効比410を減少させることができる。
[0113]燃料要素間隔変動係数415は、従来の原子炉炉心101からの間隔変動の増加又は減少である。例えば、0.0燃料要素間隔変動係数415は、従来の原子炉炉心101の間隔を示す。-0.15燃料要素間隔変動係数は、内側燃料要素131A~Mが、従来の原子炉炉心の内側燃料要素よりも試験された原子炉炉心101内で互いにより近接して間隔を置いていることを示す。
[0114]したがって、図4Aは、リング1 525上の燃料要素間隔変動係数415の影響を強調している。各燃料要素間隔変動係数のパレートフロンティアは、線で示されている。一例として、燃料要素間隔変動係数が0.15の設計データ点401A~Zのセットは、0.15間隔のパレートフロンティア440Aを有する。パレートフロンティアは、所与の燃料要素間隔変動係数415に対してk-実効比410を低下させることなく、線上のすべての設計データ点401A~Zが可能な限り低い出力ピーキング係数405を有することを示す。
[0115]燃料要素間隔変動係数415の5つの変形の各々はまた、パレートフロンティアとして示される最大出力ピーキング係数間隔線グラフを有する。-0.15の燃料要素間隔変動は、例えば、-0.15間隔のパレートフロンティア420A線を有する。-0.1間隔のパレートフロンティア425A線、0.0間隔のパレートフロンティア430A線、0.1間隔のパレートフロンティア435A線、及び0.15間隔のパレートフロンティア440A線もすべて示されている。これらの線は、所与の燃料要素間隔変動係数415に対してk-実効比410を低下させることなく、可能な限り低い出力ピーキング係数405を有するすべての設計データ点401A~Zを示す。高いk-実効比及び低い出力ピーキング係数を有する設計データ点401A~Zが所望されるため、パレートフロンティアは直接関連する。
[0116]間隔線420A、425A、430A、435A、440Aに対するパレートフロンティアは、原子炉炉心101の第1のリング525内にあるときに内側燃料開口部131A~Mの間隔を変更するときにわずかな改善を示す。-0.15の低減された燃料要素間隔変動係数415の設計データ点401A~Zは、より高いk-実効比410及びより高い出力ピーキング係数405の近くに集まる傾向がある一方で、0.15の増大された燃料要素間隔変動係数415の設計データ点401A~Zは、より低いk-実効比410及びより低い出力ピーキング係数405の近くに集まる傾向があるが、0.15間隔のパレートフロンティア440A及び-0.15間隔のパレートフロンティア420A線は非常に類似している。しかしながら、-0.15間隔のパレートフロンティア420A線は、1.15未満の出力ピーキング係数405を有する値を有さず、0.15間隔のパレートフロンティア440Aは、1.30を超える出力ピーキング係数405を有する出力ピーキング係数405を有さない。
[0117]図4Bは、リング2出力ピーキング性能プロット400Bを含み、設計空間内の図5A~図5Dのリング2 530上の燃料要素間隔変動係数415を強調している。図5A~図5Dのリング2 530は、内側燃料開口部131A~Mのリング方向の例である。リング2出力ピーキング性能プロット400Bは、4リング原子炉炉心101の内側燃料開口部131A~Mの2番目に最も内側のリングに対する性能プロットである。設計データ点402A~Zは収集され、図4Aからの設計データ点401A~Zと同様のデータを表す。設計データ点402A~Zは、リング1出力ピーキング性能プロット400Aにグラフ化された第1のリング525ではなく、原子炉炉心101の第2のリング530に対する燃料要素間隔変動係数415の変更に関する。
[0118]図4Bでは、図4Aと比較して、様々な間隔420B、425B、430B、435B、440Bのパレートフロンティアは、重なり合いが少なく、燃料要素間隔変動係数に基づく出力ピーキング係数405のより多くの変動を示す。-0.15間隔のパレートフロンティア420B線は、1.25出力ピーキング係数405で始まり、1.40の出力ピーキング係数405まで続く。代替で、0.15間隔のパレートフロンティア440Bは、1.07から1.25の範囲の出力ピーキング係数405を示す。これらの設計データ点402A~Zは、燃料要素間隔変動係数415を増加させるとパレートフロンティアが減少することを示している。追加で、1.000のk-実効比値410でリング2出力ピーキング性能プロット400Bを見渡すと、より大きい燃料要素間隔変動係数に関連する設計データ点402A~Zは、一般により低い出力ピーキング係数405で1.000の効率的なk-実効比410で動作する。-0.1の減少した燃料要素間隔変動係数415に関連する設計データ点402A~Zは、1.20未満の出力ピーキング係数では動作することができない。
[0119]図4Cは、リング3出力ピーキング性能プロット400Cを含み、設計空間内の図5A~図5Dのリング3 535上の燃料要素間隔変動係数415を強調している。図5A~図5Dのリング3 535は、外側燃料開口部132A~Mのリングの向きの例である。リング3出力ピーキング性能プロット400Cは、4リング原子炉炉心101の外側燃料開口部132A~Mの2番目に最も外側のリングの性能プロットである。設計データ点403A~Zは収集され、図4Aからの設計データ点401A~Zと同様のデータを表す。設計データ点403A~Zは、リング1出力ピーキング性能プロット400Aにグラフ化された第1のリング525ではなく、原子炉炉心101の第3のリング535に対する燃料要素間隔変動係数415の変更に関する。
[0120]図4Bと比較した図4Cでは、様々な間隔420C、425C、430C、435C、440Cの線のパレートフロンティアは、さらに重なり合いが少なく、燃料要素間隔変動係数415に基づいて出力ピーキング係数405の明確な描写を示す。0.15間隔のパレートフロンティア440C線は、1.000のk-実効比410に達することなく増加する出力ピーキング係数405を示す。これは、外側燃料開口部132A~Mが臨界を達成することができず、原子炉炉心101が持続的なエネルギー出力を生成することができないとき、0.15の燃料要素間隔変動係数415が大きすぎることを示すことができる。代替で、0.1間隔のパレートフロンティア435C線は、k-実効比が1.000をわずかに上回ったままである間、0.1の燃料要素間隔変動係数415が出力ピーキング係数405を増加させることを示す。これは、0.1の間隔変動係数415が幾分効率的であることを示しており、持続可能なk-実効比1.000でこの間隔構成を有する原子炉炉心101を動作させると、原子炉炉心101が適切に動作される場合に出力ピーキング係数405を増加させることができない。言い換えれば、出力ピーキング係数405は、0.1間隔のパレートフロンティア435C上の設計データ点403A~Zのk-実効比410に影響を及ぼさない。
[0121]図4Dは、リング4出力ピーキング性能プロット400Dを含み、設計空間における有効な原子炉炉心101の外径でもあるリング4 540上の燃料要素間隔変動係数415の影響を強調している。図5A~図5Dのリング4 540は、外側燃料開口部132A~Mのリング方向の例である。リング4出力ピーキング性能プロット400Dは、4リング原子炉炉心101の外側燃料開口部132A~Mの最も外側のリングの性能プロットである。設計データ点404A~Zは収集され、図4Aからの設計データ点401A~Zと同様のデータを表す。設計データ点403A~403Zは、リング1出力ピーキング性能プロット400Aにグラフ化された第1のリング525ではなく、原子炉炉心101の第4のリング540に対する燃料要素間隔変動係数415の変更に関する。図4Aと比較した図4Dでは、様々な間隔420C、425C、430C、435C、440Cの線のパレートフロンティアは、最小限に重なり合い、燃料要素間隔変動係数415に基づいて出力ピーキング係数405の明確な描写を示す。具体的には、0.15間隔のパレートフロンティア440D線は、図4Cの0.1間隔のパレートフロンティア435Cと同様に、1.000に近いk-実効比410を有するいくつかの間隔構成があることを示している。
[0122]図4Eは、中心燃料開口部131A及び内側燃料開口部131B~Gと外側燃料開口部132A~Mを取り囲む4つのリングを有する原子炉炉心101における、様々なk-実効比での出力ピーキング係数に対する内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの半径方向距離操作の効果を示す散布図である。図4Eは、外径が変化する原子炉炉心101の性能プロットである外径出力ピーキング性能プロット450を含む。各設計データ点406A~Zは、所与のK-実効比410及び原子炉炉心外径445における出力ピーキング係数405の測定値である。原子炉炉心外径445は、原子炉炉心101の直径である。
[0123]原子炉炉心外径445の3つの変形の各々はまた、パレートフロンティア間隔線グラフを有する。95.0の原子炉炉心外径445は、例えば、95.0の直径のパレートフロンティア455線を有する。99.0直径のパレートフロンティア460線、及び103.0直径のパレートフロンティア465線もすべて示されている。
[0124]外径出力ピーキング性能プロット450は、一般に、増大した原子炉炉心外径445が所与の出力ピーキング係数405に対してより高いk-実効比410を可能にすることを示す。95.0の直径を有する原子炉炉心101の構成はいずれも、1.30の出力ピーキング係数で動作するまで、1.000のk-実効比に達することさえできない。代替で、103.0の直径を有するいくつかの原子炉炉心101は、1.05を超える出力ピーキング係数405を経験することなく、1.000を超えるk-実効比で動作することができる。
[0125]図4Fは、中心燃料開口部131A及び内側燃料開口部131B~Mと外側燃料開口部132A~Mを取り囲む4つのリングを有する原子炉炉心101における、様々なk-実効比での出力ピーキング係数に対して内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの半径方向距離操作が及ぼす影響を示す散布図である。図4Fは、最小燃料要素距離が変化する原子炉炉心101の性能プロットである最小燃料要素距離出力ピーキング性能プロット466を含む。燃料要素最小距離470は、原子炉炉心101内の任意の2つの内側燃料開口部131A~M又は外側燃料開口部132A~Mの間の最小距離である。各設計データ点406A~Zは、所与のk-実効比410及び燃料要素最小距離470における出力ピーキング係数405の測定値である。
[0126]燃料要素最小距離470の5つの変形の各々はまた、パレートフロンティア間隔線グラフを有する。7.225の燃料要素最小距離470は、例えば、7.225間隔のパレートフロンティア475線を有する。7.65間隔のパレートフロンティア480線、8.5間隔のパレートフロンティア485線、9.35間隔のパレートフロンティア490線、及び9.775間隔のパレートフロンティア495線もすべて示されている。
[0127]間隔のパレートフロンティアラインの線475、480、485、490、495は、原子炉炉心101内の内側燃料開口部131A~Mと外側燃料開口部132A~Mとの間の最小距離を変更すると、わずかな改善を示す。7.225の低減された燃料要素最小距離770の設計データ点は、より高いk-実効比410及びより高い出力ピーキング係数405の近くに集まる傾向がある。9.775の増大された燃料要素最小距離470の設計データ点は、より低いk-実効比410及びより低い出力ピーキング係数405の近くに集まる傾向があるが、7.225間隔のパレートフロンティア475及び9.775間隔のパレートフロンティア420A線は非常に類似している。全体として、最小燃料要素距離出力ピーキング性能プロット466は、燃料要素最小距離470の単純で純粋な増加は、性能の改善につながらないことを示している。図4B~図4Dの性能改善を見るために、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mを別個のエンティティとして標的とする戦略を採用すべきである。図4A~図4Fは、出力プロファイルを平坦化することにより、すべての燃料要素150A~Nが最大動作温度に達することを可能にし、原子炉107の平均出口温度を上昇させることができることを実証する。
[0128]図5Aは、原子炉炉心半径方向中心156から様々な半径方向距離にある内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの4つのリング525、530、535、540を有する原子炉炉心101の異なる部分の原子炉炉心発熱マップ500Aである。正規化された半径方向アセンブリ出力505は、所与の内側燃料開口部131A~M又は外側燃料開口部132A~Mによって生成される出力、したがって熱の量を示す。図5Aはまた、非典型的な横方向の幾何学的形状を示しており、線510を通る円形リング上の原子炉炉心101の所与のリング535内の外側燃料開口部131A~Mを配置するためにオフグリッド間隔が実装される。図5Aの原子炉炉心101では、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの内側3つのリング525、530、535は、外側燃料開口部132A~Mの第4の外側リング540よりも略高い正規化された半径方向アセンブリ出力505を有する。
[0129]図5Bは、スキューピン減速材ブロックアレイ113を実装する原子炉炉心101の異なる部分の原子炉炉心発熱マップ500Bを示す。図5Bでは、原子炉炉心101のサブセット又はすべての内側燃料開口部131B~Mは、原子炉炉心内側部分113A内にリング1 525又はリング2 530などの円形形状又は楕円形状として配置される。図5Bの設計は、原子炉炉心101を原子炉炉心内側部分113A又は原子炉炉心外側部分113Bに分離するように改良され、スキューピン減速材ブロックアレイ113を実装する。2つの内側リング525、530を備える原子炉炉心内側部分113Aは、図5Aと比較して図5Bにおいてより緊密に詰め込まれており、原子炉炉心101のサイズを縮小することができる。図5Bの原子炉炉心101のこの設計選択は、図4A~図4Bに基づいており、内側燃料開口部131A~M間の間隔を増加させることによる顕著な性能改善を示さなかった。
[0130]さらに、原子炉炉心外側部分113B及び外側燃料開口部132A~Mは、図5Aと比較して、原子炉炉心内側部分113Aから遠い。図5Bの原子炉炉心101のこの設計選択は、図4C~図4Dに基づいており、図4Cの第3のリング535に従来の原子炉炉心が提供するよりも大きな間隔が与えられた場合に改善された性能を示した。追加で、外側燃料開口部132A~Mの第4のリング540は、外側燃料開口部132A~Mの第3のリング535により近く、第4のリング540が少なくとも1.000のk-実効比410に達することができない図4Dが示した問題を潜在的に克服する。
[0131]全体として、図5Bに示す原子炉炉心101は、図5Cの従来の設計と比較して、出力ピーキング405が低減され、性能が向上している。特に、原子炉炉心内側部分113Aの中心は、周囲のリング525、530、535、540よりも実際に発生する熱が少なく、その原子炉炉心半径方向中心156での出力ピーキングは実質的に低減される。追加で、原子炉炉心外側部分113Bの正規化された半径方向アセンブリ出力505が増加し、それにより、外側燃料開口部132A~M、特に第4のリング540の外側燃料開口部132A~Mをはるかに効率的にする。
[0132]好適には、図5Bでは、実装されたスキューピン減速材ブロックアレイ113は、均一な間隔を実装する図5Cの従来の原子炉炉心設計と比較して、出力ピーキング係数(PPF)を約40%低減する。図示されたオフグリッド配置の燃料要素151A~Nが、図5Bのスキューピン減速材ブロックアレイ113の内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの内側に配置される場合、原子炉炉心101の電力平坦化は、最小限の濃縮ゾーニング又はオリフィシングで達成される。
[0133]図5Cは、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの4つのリング525、530、535、540を有する従来の原子炉炉心101の異なる部分の原子炉炉心発熱マップ500Cを示す。従来、図5Cに示すように、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mは、単位面積当たりの燃料開口部の総量を増加させるために六角形に配置されている。孔の間隔は、図5Cの従来の原子炉炉心101全体にわたって均一である(例えば、規則的に間隔を置いている)。したがって、図5Cは、例えば、原子炉炉心101が内側減速材マトリックス121Aと外側減速材マトリックス121Bとに分割されるように、スキューピン減速材ブロックアレイ113を実装しない。
[0134]図5A~図5Bとは異なり、図5Cの原子炉炉心101は、原子炉炉心101の4つのリング525、530、535、540の各々を貫通する六角形のリング貫通線515を有する。これは、内側燃料開口部131A~M及び外側燃料開口部132A~Mの配置を六角形のパターンで空間的に最大化することができるため、図5Aよりも従来の設計である。原子炉炉心半径方向中心156に最も近い内側燃料開口部131A~Mは、最も高い正規化された半径方向アセンブリ出力505を有し、原子炉炉心半径方向周辺部157に最も近い外側燃料開口部132A~Mは、最も低い正規化された半径方向アセンブリ出力505を有する。
[0135]図5Dは、図5Bと同様の方法で、先の図4A~図4Dで説明した改善を利用する、原子炉炉心101の異なる部分の原子炉炉心発熱マップ500Dを示す。図5Dは、内側燃料開口部131B~Mのサブセット又はすべてが、原子炉炉心内側部分113A内にリング1 525又はリング2 530などの多角形状として配置されている原子炉炉心101を示す。ここで、リング1 525は六角形であり、リング2 530は円形形状である。
[0136]しかしながら、原子炉炉心発熱マップ500Dは、線510を通る円形リングを実装せず、むしろ従来の六角形リング貫通線515を実装する。原子炉炉心発熱マップ500Dは、原子炉炉心内側部分113の内側燃料開口部131A~M間の間隔の減少に起因して、原子炉炉心発熱マップ500Cと比較してより均一な正規化された半径方向アセンブリ出力505を示す。原子炉炉心発熱マップ500Dの均一性はまた、原子炉炉心外側部分113Bの外側燃料開口部132A~M間の間隔の減少に起因し、内側燃料開口部131A~Mと外側燃料開口部132A~Mとの間の間隔が増大している。
[0137]しかしながら、図5Dは、円形リング貫通線510ではなく従来の六角形リング貫通線515を実装するため、図5Dの原子炉炉心は、図5Bの原子炉炉心101と比較して、原子炉炉心半径方向中心156でより高い出力ピーキング405を有する。したがって、図5Dの原子炉炉心の性能は、図5Bと図5Cとの間に出力ピーキング係数を有する。
[0138]要約すると、図5Bの原子炉炉心101は、本明細書に記載のスキューピン減速材ブロックアレイ113を実装し、最も低い出力ピーキング係数を達成する。図5Cは、従来の原子炉炉心を実装し、最も高い出力ピーキング係数を有する。図5A及び図5Dは、スキューピン減速材ブロックアレイ113のハイブリッド設計を実施し、異なる性能トレードオフを伴う図5Bと図5Cとの間の中間出力ピーキング係数を達成する。図5Aは、原子炉炉心半径方向中心157付近の比較的低温の中心内側燃料開口部131Aを示す。図5Dは、均一な温度を示すが、原子炉炉心半径方向周辺部157に向かってそれほど高温ではない。
[0139]保護の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。その範囲は、本明細書及び以下の審査履歴に照らして解釈されるときに特許請求の範囲で使用される文言の通常の意味と一致するほど広く、すべての構造的及び機能的均等物を包含するように意図され、解釈されるべきである。それにもかかわらず、特許請求の範囲のいずれも、米国特許法第101条、102条又は103条の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、そのように解釈されるべきでもない。このような主題の意図しない包含は、本明細書によって放棄される。
[0140]本明細書で使用される用語及び表現は、特定の意味が本明細書に別途記載されている場合を除いて、それらの対応するそれぞれの調査及び研究の分野に関してそのような用語及び表現に与えられる通常の意味を有することが理解されよう。第1及び第2などの関係用語は、そのような実体又は動作間の実際のそのような関係又は順序を必ずしも必要とせず、又は暗示せずに、1つの実体又は動作を別の実体又は動作から区別するためにのみ使用され得る。「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「有する(with)」、「形成される(formed of)」という用語、又はそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図しており、それにより、要素又は工程の列挙を備える又は含むプロセス、方法、物品、又は装置は、それらの要素又は工程のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、又はそのようなプロセス、方法、物品、若しくは装置に固有ではない他の要素又は工程を含むことができる。「a」又は「an」が先行する要素は、さらなる制約なしに、その要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置における追加の同一の要素の存在を排除しない。
[0141]追加で、上記の詳細な説明では、本開示を簡素化する目的で、様々な特徴が様々な例で一緒にグループ化されていることが分かる。この開示方法は、特許請求される例が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映すると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、保護されるべき主題は、任意の単一の開示された例のすべての特徴よりも少ない特徴にある。したがって、以下の特許請求の範囲は詳細な説明に組み込まれ、各請求項は別個に特許請求される主題として独立している。
[0142]上記は、最良の形態及び/又は他の例であると考えられるものを説明したが、その中で様々な修正が行われてもよく、本明細書に開示される主題は様々な形態及び例で実装されてもよく、それらは多数の用途に適用されてもよく、そのうちのいくつかのみが本明細書に記載されていることが理解される。以下の特許請求の範囲によって、本概念の真の範囲内に入る任意の、及びすべての修正及び変形を請求することが意図されている。

[0001]本出願は、2021年1月25日に出願された国際出願PCT/US2021/014858の米国移行出願であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。国際出願PCT/US2021/014858は、2020年1月25日に出願された「Skewed-Pin(SPin)Moderator Blocks for Nuclear Fission Reactors」と題する米国仮特許出願第62/965,829号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (24)

  1. 複数の燃料要素と、
    原子炉炉心内側部分及び原子炉炉心外側部分を形成するための1つ以上のスキューピン減速材ブロックのスキューピン減速材ブロックアレイと
    を備える、 原子炉炉心であって、
    前記原子炉炉心内側部分が、
    前記燃料要素のうちの1つ以上が内部に配置された複数の内側燃料開口部と、冷却剤を流すための複数の内側冷却剤通路とを含む複数の内側孔で形成された内側減速材マトリックスを含み、
    前記原子炉炉心外側部分が、
    前記燃料要素のうちの1つ以上が内部に配置された複数の外側燃料開口部と、前記冷却剤を流すための複数の外側冷却剤通路とを含む複数の外側孔で形成された外側減速材マトリックスを含み、
    前記内側減速材マトリックスの前記内側孔が、前記外側減速材マトリックスの前記外側孔に対して不規則に間隔を置いている、原子炉炉心。
  2. 前記内側減速材マトリックスの前記内側孔が、前記外側減速材マトリックスの前記外側孔の外側パターンと比較して前記内側孔の内側パターンが互いにより密接にクラスタ化されるように、前記外側減速材マトリックスの前記外側孔に対して不規則に間隔を置いている、請求項1に記載の原子炉炉心。
  3. 前記内側孔が、前記内側減速材マトリックスの前記内側孔間の内側孔間隔が前記外側減速材マトリックスの前記外側孔間の外側孔間隔と比較して小さくなるように、互いにより密接にクラスタ化されている、請求項2に記載の原子炉炉心。
  4. 前記内側減速材マトリックスの前記内側燃料開口部が、前記外側減速材マトリックスの前記外側燃料開口部と比較して互いにより密接にクラスタ化され、
    前記内側減速材マトリックスの前記内側冷却剤通路が、前記外側減速材マトリックスの前記外側冷却剤通路と比較して互いにより密接にクラスタ化されている、請求項2に記載の原子炉炉心。
  5. 前記内側減速材マトリックス及び前記外側減速材マトリックスが、集合的に、前記原子炉炉心の出力ピーキング係数を最小にする減速材ウェブを形成している、請求項2に記載の原子炉炉心。
  6. 前記減速材ウェブが、前記内側減速材マトリックスが前記外側減速材マトリックスの前記外側孔と比較して前記内側孔のより緊密なクラスタ化を含むように、不均一なクラスタ化を含む、請求項5に記載の原子炉炉心。
  7. 前記出力ピーキング係数が、前記原子炉炉心の最も高い局所出力密度を前記原子炉炉心の平均出力密度で割ったものとして定義される、請求項5に記載の原子炉炉心。
  8. 前記内側パターン及び前記外側パターンが、
    (i)前記内側冷却剤通路が、前記外側冷却剤通路と比較して異なるようにサイズ設定される、
    (ii)前記内側燃料開口部が、前記外側燃料開口部と比較して異なるようにサイズ設定される、又は
    (iii)それらの組み合わせのように、互いに対して可変孔サイズを有する、
    請求項2に記載の原子炉炉心。
  9. 前記可変孔サイズが、可変孔径であり、
    前記内側冷却剤通路の各々が、内側冷却剤通路の直径を有し、
    前記外側冷却剤通路の各々が、外側冷却剤通路の直径を有し、
    前記外側冷却剤通路の直径が、前記内側冷却剤通路の直径を超える、請求項8に記載の原子炉炉心。
  10. 前記内側燃料開口部の各々が、内側燃料開口部の直径を有し、
    前記外側燃料開口部の各々が、外側燃料開口部の直径を有し、
    前記内側燃料開口部の直径が、前記外側燃料開口部の直径を超える、請求項9に記載の原子炉炉心。
  11. 前記内側孔が、前記外側孔の外側孔密度と比較して前記内側孔の内側孔密度が高くなるように、前記外側減速材マトリックスの前記外側孔に対して不規則に間隔を置き、
    前記内側孔密度が、前記内側減速材マトリックスの単位面積当たりの前記内側孔の数であり、
    前記外側孔密度が、前記外側減速材マトリックスの単位面積当たりの前記外側孔の数である、請求項1に記載の原子炉炉心。
  12. 燃料開口部密度が、前記内側減速材マトリックスから前記外側減速材マトリックスに半径方向外側に行くにつれて減少し、
    前記燃料開口部密度が、単位面積当たりの内側燃料開口部及び外側燃料開口部の数であり、
    冷却剤通路密度が、前記内側減速材マトリックスから前記外側減速材マトリックスに半径方向外側に行くにつれて減少し、
    前記冷却剤通路密度が、単位面積当たりの内側冷却剤通路及び外側冷却剤通路の数である、請求項11に記載の原子炉炉心。
  13. 燃料開口部密度が、前記内側減速材マトリックスから前記外側減速材マトリックスに半径方向外側に行くにつれて連続的に減少し、
    冷却剤通路密度が、前記内側減速材マトリックスから前記外側減速材マトリックスに半径方向外側に行くにつれて連続的に減少する、請求項11に記載の原子炉炉心。
  14. 前記1つ以上のスキューピン減速材ブロックが、角柱又は円筒として成形されている、請求項1に記載の原子炉炉心。
  15. 前記内側孔が、前記内側減速材マトリックスの前記内側孔間の内側孔間隔が前記外側減速材マトリックスの前記外側孔間の外側孔間隔と比較して小さくなるように、互いにより密接にクラスタ化され、
    前記スキューピン減速材ブロックアレイが、
    内側パターンを有し、かつ、前記原子炉炉心内側部分に位置付けられた1つ以上の内側スキューピン減速材ブロックと、
    外側パターンを有し、かつ、前記1つ以上の内側スキューピン減速材ブロックを取り囲むように前記原子炉炉心外側部分に位置付けられた1つ以上の外側スキューピン減速材ブロックと
    を含む、請求項14に記載の原子炉炉心。
  16. 前記1つ以上の内側スキューピン減速材ブロックが、複数の外側スキューピン減速材ブロックによって取り囲まれた中心スキューピン減速材ブロックを含み、
    前記中心スキューピン減速材ブロックが、複数の中心減速材界面壁を含み、
    それぞれの中心減速材界面壁が、それぞれの外側スキューピン減速材ブロックに隣接している、請求項15に記載の原子炉炉心。
  17. 前記中心スキューピン減速材ブロックが、多角柱として成形され、
    前記それぞれの外側スキューピン減速材ブロックが、三角柱として成形されている、請求項16に記載の原子炉炉心。
  18. 前記それぞれの外側スキューピン減速材ブロックが、複数の外側減速材界面壁を含み、
    前記中心減速材界面壁及び前記外側減速材界面壁が、平面、非球面、球面、又は自由曲面である、請求項16に記載の原子炉炉心。
  19. 前記複数の外側減速材界面壁が、第1の外側減速材界面壁を含み、
    前記第1の外側減速材界面壁の一部が、それぞれの中心減速材界面壁と境界面で接する、請求項18に記載の原子炉炉心。
  20. 前記複数の外側減速材界面壁が、第2の外側減速材界面壁をさらに含み、
    前記第2の外側減速材界面壁の一部が、別の外側スキューピン減速材ブロックと境界面で接する、請求項19に記載の原子炉炉心。
  21. 前記1つ以上のスキューピン減速材ブロックが、グラファイト、炭素、炭化物、ベリリウム、酸化ベリリウム、ベリリド、水素化物、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の原子炉炉心。
  22. 前記内側燃料開口部のサブセット又はすべてが、前記原子炉炉心内側部分に多角形形状として配置されている、請求項1に記載の原子炉炉心。
  23. 前記多角形形状が、六角形である、請求項22に記載の原子炉炉心。
  24. 前記内側燃料開口部のサブセット又はすべてが、前記原子炉炉心内側部分に円形形状又は楕円形状として配置されている、請求項1に記載の原子炉炉心。

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