JP2023505557A - 薬物送達デバイス用の電子モジュールおよびモジュールシステム - Google Patents
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Abstract
本開示は、薬物送達デバイス(100)の近位端(P)に所定の締結構成で取り付けるように構成された電子モジュール(320;420;520;620)に関し、薬物送達デバイス(100)は、長手方向に延びるとともに遠位端(D)および近位端(P)を含む細長いハウジングを含み、電子モジュール(320;420;520;620)は:- 薬物送達デバイス(100)の近位端(P)に設けられた機械的対向コーディング部(370;470;570;670)の機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)と係合する機械的コーディング機能(351;451;551;651)を含む機械的コーディング部(350;450;550;650)を含み、- ここで、機械的コーディング機能(351;451;551;651)および機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)の一方は、長手方向に延びる突出部(352;452;552;652)を含み、機械的コーディング機能(351;451;551;651)および機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)の他方は凹部(372;472;572;672)を含み、- 突出部(352;452;552;652)の幾何形状が凹部(372;472;572;672)の幾何形状と合致していない場合、または- 長手方向に対して横断方向の平面内の突出部(352;452;552;652)の位置が、その横断面内で凹部(372;472;572;672)の位置と合致していない場合、または- 突出部(352;452;552;652)の長手方向の長さが、凹部(372;472;572;672)の長手方向の長さを超える場合に、機械的コーディング部(350;450;550;650)および機械的対向コーディング部(370;470;570;670)は、所定の締結構成で電子モジュール(320;420;520;620)を薬物送達デバイス(100)の近位端(P)に締結することを防止するように作動可能である。【選択図】図3
Description
本開示は、薬物送達デバイスに取り付けるように構成された電子モジュールに関する。この薬物送達デバイスは、自動注射器でも、手動または半自動で作動するデバイスでもよい。薬物送達デバイスは、ペン型注射器などの注射デバイスでもよい。本開示はさらに、電子モジュールと薬物送達デバイスとの間の機械的インターフェースに関する。特に、本開示は、薬物送達デバイスの機械的対向コーディング部と係合するための電子モジュールの機械的コーディング部に関する。加えて、本開示はさらに、電子モジュールを含むとともに薬物送達デバイスをさらに含むモジュールシステムに関する。
液体薬剤の単一または複数の用量を設定し投薬するための薬物送達デバイスが、そのようなものとして当技術分野でよく知られている。一般に、このようなデバイスは、通常のシリンジと実質的に同様の目的を持つ。
ペン型注射器などの薬物送達デバイスは、いくつかのユーザ固有の要件を満たさなければならない。たとえば、糖尿病のような慢性疾患の患者の場合、患者は身体的に虚弱であることがあり、また視力が低下していることもある。したがって、特に在宅薬物療法のための適切な薬物送達デバイスは、構造が堅牢である必要があり、また使いやすくなければならない。さらに、デバイスおよびその部材の操作、ならびに一般的な取扱いは分かりやすく、かつ容易に理解可能でなければならない。このような注射デバイスは、可変サイズの薬剤の用量の設定および後に続く投薬を提供しなければならない。さらに、用量設定ならびに用量投薬手順は、操作しやすくなければならず、また明確でなければならない。
機械的に実施される薬物送達デバイスだけでなく、電子的に実施される薬物送達デバイス、たとえば電気駆動装置を装備した注射デバイスでも、注射デバイスの使用中に、薬物送達関連データの精密で信頼性が高く半自動の監視および/または収集を有効にすることが望ましい。機械的に作動する薬物送達デバイスおよび/または注射デバイスには、付加デバイスまたはデータ収集デバイスとして機能するとともにユーザによって誘起された注射デバイスの動作を監視するように構成されている、電子的に実施される電子モジュールが装備される。このような電子モジュールは、その幾何学的サイズに関して、かなりコンパクトでなければならない。一般に、このような電子モジュールは、メモリ補助として使用され、また正確な容量履歴ロッキングのために使用される。
ペン型注射器などの薬物送達デバイスは、多様な薬物を様々な用量速度(すなわち、1クリック当たりのインスリン単位数)で送達するように構成される。データ取り込みおよびデータログ記録のための専用の電子モジュールまたは付加デバイスを特定の薬物送達デバイスに提供することによって、電子モジュールを薬物送達デバイスと誤ってペアリングするという本質的なリスクがあり得る。
したがって、本開示の目的は、電子モジュールを薬物送達デバイスと不適切にペアリングするリスクが低減された電子モジュール、薬物送達デバイス、ならびにモジュールシステムを提供することである。したがって目標は、特定の薬物送達デバイス専用の電子モジュールを提供すること、ならびにその電子モジュールが専用の薬物送達デバイスだけに、すなわち排他的に、機械的に連結または取り付けられ、逆も同様であることを確実にすることである。
第1の態様において、本開示は、所定の締結構成で薬物送達デバイスの近位端に取り付けるように構成された電子モジュールに関する。電子モジュールは、長手方向に延びる細長いハウジングを含む薬物送達デバイスに取り付けるように構成される。ハウジングは、遠位端および近位端を含む。通常、薬物送達デバイスは、薬物の用量を遠位端から送達するように構成される。
電子モジュールは、機械的コーディング部を含む。機械的コーディング部は、薬物送達デバイスの近位端に設けられた機械的対向コーディング部の機械的対向コーディング機能と係合するための機械的コーディング機能を含む。機械的対向コーディング部は、薬物送達デバイスの近位端に設けられており、電子モジュールの機械的コーディング部の機械的コーディング機能と機械的に係合するように構成された機械的対向コーディング機能を含む。機械的コーディング部と機械的対向コーディング部の相互係合は、機械的コーディング部が機械的対向コーディング部と合致するとき、および電子モジュールが所定の締結構成で薬物送達デバイスの近位端に取り付けられるときに達成される。
電子モジュールは、薬物送達デバイスの近位端に取り外し可能に固定するように、かつ/または取り外し可能に締結するように構成される。その意味で、電子モジュールは、薬物送達デバイスの近位端領域において薬物送達デバイスに機械的に連結されるか、または連結可能であり得る。
薬物送達デバイスに電子モジュールを近位に取り付けることの技術的効果は、薬物送達デバイスの全伸長または全長が、電子モジュールを取り付けることによってわずかしか延長されず、それによって、薬物送達デバイスの外径が実質的に変化しないことである。薬物送達デバイスがペン型注射器として実施される場合には、使い心地のよいペン形状が維持され、これにより、ユーザが、薬物送達デバイスを使い心地よく容易に取り扱うことが可能になる。
一般に、電子モジュールは、同等または同一のタイプのいくつかの薬物送達デバイスと一緒に使用される。したがって、電子モジュールを薬物送達デバイスに組み付ける、または締結することは、単に一時的な組立てである。
機械的コーディング機能および機械的対向コーディング機能の一方は、突出部を含む。この突出部は、長手方向に延びる。機械的コーディング機能および機械的対向コーディング機能の他方は、凹部を含む。通常、突出部と凹部は、突出部の少なくとも一部、または突出部の全体が凹部に入るか貫入することができるように、相補的に形づくられる。
突出部の幾何形状が凹部の幾何形状と合致しない場合、または長手方向に対して横断方向の平面内の突出部の位置が、その横断面内で凹部の位置と合致しない場合、さらには、突出部の長手方向の長さが凹部の長手方向の長さを超える場合には、機械的コーディング部と機械的対向コーディング部は、所定の締結構成で電子モジュールを薬物送達デバイスの近位端に締結することを防止するように作動可能である。
電子モジュールと薬物送達デバイスとを相互締結するには、組立て前構成から最終組立て構成への電子モジュールの遠位向きの動きが必要であり、この最終組立て構成は所定の締結構成と一致する。電子モジュールの機械的コーディング部が、上述の基準、幾何形状、横断面内の位置または長手方向の長さのいずれか1つに少なくとも関して、薬物送達デバイスの機械的対向コーディング部と合致しない場合には、突出部は、凹部に入ること、凹部に係合すること、または凹部の内側の最終組立て位置に到達することが防止され、それによって、薬物送達デバイスに対する電子モジュールの、組立て前構成から最終組立て構成または所定の締結構成に向かって、またはそうなるように最終の遠位向きの動きが阻止および/または妨害される。
ペアリングを成功させ、かつ電子モジュールを薬物送達デバイスに締結するには、機械的コーディング機能が機械的対向コーディング機能と合致することが必要である。所定の締結構成に向かって、またはそうなるように機械的コーディング部が機械的対向コーディング部と長手方向に整合している、相互組立て、したがって、組立て前構成からの、薬物送達デバイスに対する電子モジュールの遠位向きの変位は、突出部の幾何形状が凹部の幾何形状と合致するとき、および/または突出部の横方向もしくは横断方向の位置が、凹部の横方向もしくは横断方向の位置と合致するときにだけ可能である。横断または横の方向は、薬物送達デバイスのハウジングの延長部に対して垂直に延びる。
いくつかの例では、機械的コーディング機能は、機械的対向コーディング部の対応する形状のキーイング機能と係合するためのキーイング機能である。機械的コーディング部が機械的対向コーディング部と合致しない構成では、機械的コーディング機能および/または機械的対向コーディング機能は、薬物送達デバイスと電子モジュールとの相互取り付けを防止するように構成された阻止機能として働き、動作する。
一般に、機械的コーディング部によって区別される多数の電子モジュールのキットが提供される。第1の電子モジュールの第1の機械的コーディング部は、第2の電子モジュールの第2の機械的コーディング部と区別される。第1の機械的コーディング部は、第1の機械的コーディング機能を含む。第2の機械的コーディング部は、第2の機械的コーディング機能を含む。それに応じて、第1の機械的コーディング機能は、第1の突出部および第1の凹部の少なくとも一方を含む。第2の機械的コーディング機能は、第2の突出部および第2の凹部の少なくとも一方を含む。第1の突出部の幾何形状を、第2の突出部の幾何形状と区別することができる。加えて、または別法として、長手方向に対して横断方向の平面内の第1の突出部の位置は、横断面内の第2の突出部の位置と区別される。同じことが、第1および第2の電子モジュールの第1および第2の凹部にも当てはまる。
したがって、本開示はまた、機械的対向コーディング部によって区別される一組の薬物送達デバイスに関する。少なくとも第1の薬物送達デバイスに第1の機械的対向コーディング部が設けられ、第2の薬物送達デバイスに第2の機械的対向コーディング部が設けられる。第1の機械的対向コーディング部は、第1の機械的コーディング部と合致するが、第2の機械的コーディング部とは合致しない。同様に、第2の機械的対向コーディング部は、第2の機械的コーディング部と合致するだけで、第1の機械的コーディング部とは合致しない。第1および第2の薬物送達デバイスの第1および第2の機械的対向コーディング部は、それぞれの対向コーディング機能の幾何形状および横断方向の位置の少なくとも一方によって、したがって、対向コーディング機能の突出部または凹部の形状および/または横断方向の位置によって区別される。
このようにして、特定の機械的コーディング部を備えた専用の電子モジュールは、合致する機械的対向コーディング部を備える薬物送達デバイスだけと機械的に係合されること、または機械的にペアリングされることが保証される。電子モジュールの機械的コーディング部、および薬物送達デバイスの相補的形状の機械的対向コーディング部は、電子モジュールが、意図されているか専用の薬物送達デバイスまたは注射デバイス以外の薬物送達デバイスまたは注射デバイスと組み立てられることを防止することができる。
ここでは、電子モジュールと、複雑な、または費用のかかる、電子的に実施されるペアリング検査を必要としない、またはそれに依拠しない薬物送達デバイスとの間の不一致を防止する、かなり堅牢でフェールセーフのモジュールシステムを提供することができる。電子モジュールおよび薬物送達デバイスを含む既存のモジュールシステムに関して、機械的コーディング部および機械的対向コーディング部をそれぞれ実現するには、電子モジュールの、および/または薬物送達デバイスの限られた数のプラスチック射出成形構成要素を修正することしか必要とされない。コーディング部および対向コーディング部を実現することは、比較的低コストでもたらされるが、強度および信頼性は高い。
さらなる例によれば、電子モジュールは、所定の締結構成で薬物送達デバイスの相補的形状の対向締結要素と機械的に係合するように構成された締結要素を含む。この締結要素と対向締結要素は、電子モジュールが薬物送達デバイスに取り付け可能、連結可能または接続可能である、所定の締結構成を画成することができる。電子モジュールの締結要素の位置および/または幾何形状は通常、薬物送達デバイスの対向締結要素の位置および/または幾何形状と合致する。相互組立て、したがって、電子モジュールを所定の締結構成で薬物送達デバイスに配置するには、締結要素が相補的形状の対向締結要素と機械的に係合する必要がある。締結要素と相補的形状の対向締結要素が機械的に係合しているとき、電子モジュールは、薬物送達デバイスに対して所定の向き、ならびに所定の位置にある。
いくつかの例では、機械的コーディング部は締結要素の一部とすることができ、それぞれの対向コーディング部は対向締結要素の一部とすることができる。いくつかの例では、締結要素は、機械的コーディング部を提供すること、または機械的コーディング部とすることができ、対向締結要素は、機械的対向コーディング部を提供すること、または機械的対向コーディング部とすることができる。
いくつかの例では、締結要素は機械的コーディング部とは別個であり、対向締結要素は機械的対向コーディング部とは別個である。いくつかの例では、また、比較的多種多様な電子モジュールおよび薬物送達デバイスが提供される場合には、一組の電子モジュールは多数の電子モジュールを含み、そのそれぞれが別々の機械的コーディング部を含むが、同一の締結要素をそのそれぞれが含む。同じことが、多様な利用可能な薬物送達デバイスに、したがって一組の薬物送達デバイスに当てはまる。一組の薬物送達デバイスでは、個々の薬物送達デバイスを、その機械的対向コーディング部に関して区別することができるが、電子モジュールのそれぞれの締結要素と相補的に形づくられた同一の対向締結要素を含み得る。
いくつかの例では、第1の電子モジュールおよび第2の電子モジュールを含む一組の電子モジュールが提供される。第1の電子モジュールは、第1の機械的コーディング部を含む。第2の電子モジュールは、第2の機械的コーディング部を含む。第1および第2の機械的コーディング部は、たとえば、その幾何形状に関して、および/または、それぞれの機械的コーディング機能の突出部および凹部の少なくとも一方の横断方向の位置に関して、区別される。
第1および第2の電子モジュールは、同一の締結要素を含む。したがって、第1の電子モジュールの締結要素および第2の電子モジュールの締結要素は、その幾何形状に関して、ならびにこれら締結要素の、電子モジュールの形状またはハウジングに対する横断方向の位置に関しての両方で、実質的に同一である。
同じことが、第1の薬物送達デバイスおよび第2の薬物送達デバイスを含む一組の薬物送達デバイスにも当てはまり得、第1の薬物送達デバイスは第1の機械的対向コーディング部を含み、第2の薬物送達デバイスは第2の機械的対向コーディング部を含む。第1および第2の機械的対向コーディング部は、たとえば、その幾何形状に関して、および/またはそれぞれの第1および第2の機械的対向コーディング機能の突出部および凹部の少なくとも一方の横断方向の位置に関して、区別される。第1および第2の薬物送達デバイスはそれぞれ、対向締結要素を含む。第1および第2の薬物送達デバイスの各対向締結要素は、実質的に同一であり得る。これらは、同一の幾何形状とすることができ、横断面内の同一の位置に配置される。
相補的形状の対向締結要素と係合するように構成された締結要素付きの電子モジュールを提供することは、多様な薬物送達デバイス一般と機械的に連結予定の多様な電子モジュールに対して適切に画成された締結構成を得るのに効果的である。機械的コーディング部を締結要素から空間的に分離することにより、締結要素は、所望の機械的コーディング部を設けるための幾何学的修正をする必要がない。このように、電子モジュールを薬物送達デバイスに締結するための既存の締結機構は、変更しないままとすることができる。締結要素と重なり合っていない構成で機械的コーディング部を設けることによって、電子モジュールを機械的にエンコードするための、かなりコスト効率がよく簡単な手法がもたらされる。
締結要素は、クリップ機能を含むことができ、対応する、または相補的形状の対向締結要素と一緒にクリップ連結部を形成することができる。したがって、薬物送達デバイスの対向締結要素もまた、クリップ機能を含むことができ、電子モジュールと薬物送達デバイスとの間のクリック連結に寄与し得る。他の例では、締結要素は、薬物送達デバイスの相補的形状の対向締結要素と一緒に摩擦ばめまたは圧力ばめを確立するように構成される。
電子モジュールの別の例によれば、機械的コーディング部は、締結要素に対する機械的コーディング機能の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される。いくつかの例では、締結要素は、電子モジュールの対称性の破れ機能を提供する。電子モジュールは、管状または円板様の形状とすることができる。電子モジュールは、円形断面を含むことができ、したがって、対称軸または回転軸としての長手方向に対して回転対称とすることができる。
一組の多数の電子モジュール、たとえば第1の電子モジュールおよび第2の電子モジュールが提供される場合、それぞれの第1および第2の機械的コーディング部は、締結要素に対するそれぞれの第1および第2の機械的コーディング機能の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって区別される。言い換えると、第1の電子モジュールの第1の機械的コーディング部の機械的コーディング機能は、締結要素に対する第2の機械的コーディング部の第2の機械的コーディング機能のそれぞれの位置および/または向きと比較して、締結要素に対するその位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つに関して区別される。
同じ、または同様のことが、それぞれの薬物送達デバイスの機械的対向コーディング部に当てはまる。また、機械的対向コーディング部は、薬物送達デバイスの対向締結要素に対するその機械的対向コーディング機能の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される。機械的コーディング機能に対して機械的コーディング部を画成することによって、一組の電子モジュールのそれぞれの電子モジュールが、電子モジュールを互いに比較する必要なしに特徴付けられる。一般に、機械的コードは、たとえば、機械的コーディング機能と電子モジュールの締結要素との距離によって画成される。この距離は、機械的コーディング機能と締結要素との間の半径方向距離、円周方向距離および長手方向距離のうちの少なくとも1つとすることができる。通常、第1および第2の電子モジュールを含む一組の電子モジュールが提供され、第1の電子モジュールの締結要素に対する第1の電子モジュールの第1の機械的コーディング機能の軸方向距離、半径方向距離および円周方向距離のうちの少なくとも1つは、第2の機械的コーディング機能と第2の電子モジュールのそれぞれの締結要素との間の半径方向距離、円周方向距離および軸方向距離のうちの少なくとも1つと区別され、異なる。
このように、電子モジュールを所定の締結構成で配置し、電子モジュールを薬物送達デバイスに取り付けることは、機械的コーディング部が機械的対向コーディング部と合致するときにだけ可能である。
さらなる例によれば、電子モジュールは、電子モジュールの遠位端から遠位に延びる少なくとも1つの長手方向延長部を含む。少なくとも1つの長手方向延長部は、薬物送達デバイスの近位端における、またはその近くのアパーチャの中へ、またはこれを貫通して延びるように構成される。延長部は、電子モジュールに配置されるセンサの延長部とすることができる。延長部は、たとえば、回路基板に取り付けられる光ガイドとすることができる。他の例では、延長部は、たとえば電子モジュールの電力管理用のスイッチとして実施される。所定の締結構成であるときに、電子モジュールの長手方向延長部は、薬物送達デバイスの近位端を越えて、または横切って遠位に延びることができる。所定の締結構成では、延長部は、薬物送達デバイスの近位端または近位端セクションと互いにかみ合うことができる。延長部により、選択または送達された薬物の用量を検出するために使用される可動部および/または回転可能部を持つ薬物送達デバイスが使用できるようになり得る。
薬物送達デバイスの近位端に到達する長手方向延長部は、薬物送達デバイスの可動部および/または回転可能部に設けられたエンコーダと協働するように構成される。
さらなる例によれば、機械的コーディング部は、長手方向延長部に対する機械的コーディング機能の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される。ここで、長手方向延長部は、電子モジュールの対称性の破れ機能を提供することができる。加えて、または別法として、長手方向延長部が薬物送達デバイスの近位端におけるアパーチャと係合するか、アパーチャの中へ、またはこれを貫通して延びる場合、電子モジュールおよび薬物送達デバイスの所定の締結構成を画成できるのは長手方向延長部であり得る。電子モジュールが薬物送達デバイスに取り付け可能または連結可能である所定の締結構成は、締結要素の位置および対向締結要素によって画成され、あるいは、長手方向延長部、および薬物送達デバイスの相補的形状のアパーチャによって画成される。
いくつかの例では、電子モジュールは、対向締結要素に対して相補的な形状の締結要素と、薬物送達デバイスのアパーチャの中へ、またはこれを貫通して延びる長手方向延長部との両方を含む。
さらなる例によれば、電子モジュールは、所定の締結構成で薬物送達デバイスのそれぞれの数の相補的形状および相補的配置の対向締結要素と機械的に係合するように構成された、1つだけでなく多数の締結要素を含む。いくつかの例では、電子モジュールは、電子モジュールのハウジングの外周またはその近くの、幾何学的に向かい合わせの位置に配置された2つの締結要素を含む。
いくつかの例では、電子モジュールは、3つ、4つ、さらにはもっと多い締結要素を含み、そのそれぞれが、薬物送達デバイスのそれぞれの数の対向締結要素と相補的形状になっている。多数の締結要素が設けられる場合、締結要素は、電子モジュールのハウジングの周囲に沿って等距離に離れて配置される。このようにして、かなり堅牢でフェールセーフの、薬物送達デバイスへの電子モジュールの機械的取り付け部が設けられる。
さらなる例によれば、機械的コーディング機能は、電子モジュールの遠位に向いている面から長手方向の遠位方向に突出する突出部を含む。電子モジュールに突出部を設けることは、合致する薬物送達デバイスの機械的対向コーディング機能が、薬物送達デバイスの近位端に相補的形状の凹部を備えるという点で有利である。したがって、薬物送達デバイスには、その近位端に長手方向に延びる突出部がなく、これは、電子モジュールがその近位端に設けられていない、または取り付けられていないときに薬物送達デバイスを使用するのに有利であり得る。機械的コーディング機能の突出部は通常、機械的対向コーディング機能の相補的形状の凹部と係合するように構成される。機械的対向コーディング機能、したがって凹部は通常、薬物送達デバイスの近位に向いている面に設けられ、またはその面に隣接して設けられる。
さらなる例によれば、電子モジュールの遠位に向いている面は、所定の締結構成であるときに、薬物送達デバイスの相補的形状の近位に向いている面と長手方向または軸方向に当接している。いくつかの例では、電子モジュールの突出部および薬物送達デバイスの凹部は、所定の締結構成に到達したときに、電子モジュールの遠位に向いている面が薬物送達デバイスの近位に向いている面と当接するように形づくられている。このようにして、電子モジュールと薬物送達デバイスとの間のかなり安定した強固な相互当接構成に到達することができる。遠位に向いている面が近位に向いている面と相互当接することは、薬物送達デバイスの近位端への電子モジュールの、傾きのない機械的な取り付けをもたらす。
いくつかの例では、機械的対向コーディング機能、たとえばそれぞれの凹部は、薬物送達デバイスの側壁の内面、または薬物送達デバイスの側壁の外面に設けられる。凹部は、電子モジュールの機械的コーディング機能の突出部の幾何形状と合致する半径方向の深さを有する長手方向スロットを含み得る。
所定の締結構成では、機械的コーディング機能の突出部は、薬物送達デバイスの側壁の外面に設けられた凹部またはスロットと係合するように構成されている半径方向内向きの係合セクションを含み得る。同様に、機械的コーディング機能の長手方向突出部は、薬物送達デバイスの側壁の内面に面する内側に設けられた凹部またはスロットと係合するように構成されている半径方向外向きの係合セクションまたは係合部を含み得る。薬物送達デバイスの側壁の内面または外面に設けられたそれぞれのスロットは、それぞれの側壁の近位端に向かって延び得る。近位端で、側壁は、それぞれの凹部またはスロットの長手方向端部止め具として機能する、半径方向外向きまたは半径方向内向きに延びるフランジを含み得る。
したがって、スロットが薬物送達デバイスの側壁の外面に長手方向の溝として形成される場合、スロットは、薬物送達デバイスの近位端の径方向外向きに延びるフランジで終端し得る。ここで、スロットまたは凹部を長手方向の近位方向で終端するフランジまたはフランジ部は、所定の締結構成で、コーディング機能の長手方向突出部の対応する形状のスナップ機能と係合するためのスナップ機能またはクリップ機能を形成または構成し得る。
このようにして、コーディング機能および対応する形状の対向コーディング機能は、電子モジュールを薬物送達デバイスに長手方向に対して固定すること、および/または機械的に取り付けることを提供または支持し得る。
別の例によれば、電子モジュールの機械的コーディング部は、コーディングセクションを含む。コーディングセクションは、空間的に重なり合っていない個数nの個別のコーディング機能位置と、個数kの機械的コーディング機能とを含む。コーディング機能のそれぞれは、コーディング機能位置のうちの1つに配置される。コーディング機能のサイズは、コーディング機能位置のサイズと合致する。コーディング機能位置は、互いにすぐそばに隣接して配置され、たとえば、円周方向または半径方向に、またはこれらの組合せに沿って隣接することができる。
コーディング機能位置は、線または曲線に沿って配置される。したがって、第1のコーディング機能位置は、第2のコーディング機能位置の隣に配置される。第2のコーディング機能位置は、第3のコーディング機能位置の隣に配置される。第2のコーディング機能位置は、第1のコーディング機能位置と第3のコーディング機能位置との間に配置される。第3のコーディング機能位置は、第4のコーディング機能位置と隣り合って、または隣接して配置される。第3のコーディング機能位置は、第2のコーディング機能位置と第4のコーディング機能位置との間に配置される。
通常、nおよびkは整数である。さらにn≦kまたはn<kである。いくつかの例ではn=k/2である。
一般に、空間的に重なり合っていない個別のコーディング機能位置の総数がnである場合、2n個の可能な構成および配置がある。しかし、これらの配置のすべてが電子デバイスと薬物送達デバイスとの間の固有かつ専用のペアリングを保証できるとは限らない。電子モジュール620の1つを除くすべてが、1つの薬物送達デバイスと係合することが妨げられることを保証する条件は、すべての機械的コーディング部650が同じ数の機械的コーディング機能651、653を含むことである。n個のコーディング機能位置のk個のコーディング機能の重複しない順列の数は、次式により二項係数に等しい:
得られる組合せの最大数は、k=n/2のときに求まる。
多数の利用可能なコーディング機能位置のうちの1つに配置されるいくつかの機械的コーディング機能を備えたコーディングセクションは、一種の2進コードを提供する。コーディング機能がコーディング機能位置にない場合、これは数字の0を表す。コーディング機能がコーディング機能位置に設けられている場合、これは数字の1を表す。一般に、コーディングセクションに2つのコーディング機能位置があると、最大4つの異なる機械的コーディング部が設けられる。3つのコーディング機能位置があると、最大8つの異なる機械的コーディング部が設けられ、コーディングセクションに4つのコーディング機能位置があると、最大16の異なる機械的コーディング部が設けられる。一般に、利用可能な機械的コーディング部の数はn2で与えられる。
当然ながら、機械的対向コーディング部は、機械的対向コーディング機能の逆の配置を機械的対向コーディングセクションに含む。
さらなる例によれば、電子モジュールの機械的コーディング部のコーディングセクションの機械的コーディング機能は、薬物送達デバイスのそれぞれの機械的対向コーディング部と係合するように構成されており、この機械的対向コーディング部は対向コーディングセクションを含む。対向コーディング部は、空間的に重なり合っていない個数Mの個別の対向コーディング機能位置と、個数Lの機械的対向コーディング機能とを含む。機械的対向コーディング機能のそれぞれは、対向コーディング機能位置のうちの1つに配置される。ここで、MおよびLは整数であり、L≦MまたはL<Mである。いくつかの例では、L=M/2である。
電子モジュールの別の例によれば、コーディングセクションのコーディング機能位置の個数nは、機械的対向コーディング部の対向コーディング機能位置の個数Mに等しく、および/または、コーディングセクションに設けられた機械的コーディング機能の個数kは、機械的対向コーディングセクションに設けられた機械的対向コーディング機能の個数Lに等しい。
別の態様では、本開示は、薬物送達デバイスに関する。薬物送達デバイスはハウジングを含む。ハウジングは、遠位端および近位端を含む。近位端は、上述した電子モジュールを所定の締結構成で取り付けるように構成されている。薬物送達デバイスはさらに、駆動機構を備える。駆動機構は、薬物の用量を設定するように、かつ/または遠位端から送達するように構成される。通常、薬物送達デバイスの近位端は、ハウジングの一方の長手方向端部に設けられ、薬物送達デバイスの遠位端は、ハウジングの反対側に位置する長手方向端部に設けられる。
薬物送達デバイスは、近位端に設けられた機械的対向コーディング部を含む。機械的対向コーディング部は、所定の締結構成で薬物送達デバイスの近位端に取り付けられたときに上記電子モジュールの上記機械的コーディング部の機械的コーディング機能と係合するための、機械的対向コーディング機能を含む。
一般に、薬物送達デバイスは、その対向コーディング部に関して、上述のような電子モジュールと係合するように構成され、設計される。その限りにおいて、電子モジュールに関連して上述のような任意の機能、利点および効果は、薬物送達デバイスに等しく当てはまり;逆もまた同様である。
対向コーディング機能は、長手方向に延びる突出部を含むことができ、あるいは、コーディング機能のそれぞれの突出部に係合し、それを受けるための凹部を含む。突出部またはそれぞれの凹部は、電子モジュールのコーディング機能のそれぞれの凹部または突出部と相補的な形状をしているか相補的な位置にある。機械的対向コーディング機能が、長手方向に延びる突出部を含む場合、電子モジュールのコーディング機能は凹部を含む。機械的対向コーディング部が凹部を含む場合、機械的コーディング部は、相補的な形状の長手方向突出部を含む。
機械的コーディング部と機械的対向コーディング部の合致するペアでは、突出部の幾何形状は凹部の幾何形状と合致しており、長手方向に対して横断方向の平面内の突出部の位置は、その横断面内で凹部のそれぞれの位置と合致している。そうでなく、電子モジュールおよび薬物送達デバイスの締結要素と対向締結要素とが少なくとも長手方向に整合している組立て前構成の状態に電子モジュールがあるときに、突出部および凹部の幾何形状の少なくとも一方、または突出部および凹部の横断方向の位置の少なくとも一方が相互に合致または整合しない場合には、電子モジュールと薬物送達デバイスとの機械的ペアリングが効果的に妨げられ阻止される。このとき、突出部は凹部の境界領域と当接することができ、かつ/またはその幾何形状の突出部は、凹部に長手方向に入ることができない。
さらなる例によれば、薬物送達デバイスは、所定の締結構成で電子モジュールの相補的形状の締結要素と機械的に係合するように構成された対向締結要素を含む。ここでもまた、対向締結要素は、所定の締結構成を画成し得る。電子モジュールと薬物送達デバイスの締結構成は、締結要素が相補的形状の対向締結要素と係合するときに画成される。
いくつかの例では、薬物送達デバイスおよび電子モジュールはそれぞれ、多数の締結要素、たとえば、電子モジュールのハウジングの周囲に沿って、および薬物送達デバイスのハウジングの周囲に沿ってそれぞれ配置された2つの締結要素を含む。2つ、さらにはそれより多い締結要素が設けられる場合、これらは、電子モジュール上の、および/または薬物送達デバイス上の正反対の位置に配置される。このようにして、単一の固有の所定の締結構成だけでなく、たとえば2つ以上の所定の締結構成が設けられる。
所定の締結構成は、電子モジュールのハウジングおよび/または薬物送達デバイスのハウジングの長手方向と一致する、またはそれと平行に延びる回転軸に関して、薬物送達デバイスに対する、特に薬物送達デバイスの近位端に対する電子モジュールの向きによって特徴付けられる。
2つの締結構成があると、電子モジュールが2つの機械的コーディング部を含む場合に、および薬物送達デバイスが相補的形状の2つの機械的対向コーディング部を含む場合に、特に有利である。電子モジュールが、電子モジュールのハウジングの周囲に沿って等距離に配置された3つまたは4つの締結要素を含むことも考えられる。この場合、それに応じて薬物送達デバイスは、その近位端にそれぞれの3つまたは4つの対向締結要素を含み得る。
締結要素の数が増加すると、それぞれの増加する数の機械的コーディング部および/または機械的対向コーディング部もまた、電子モジュールに、および薬物送達デバイスにそれぞれ設けられる。
締結要素および対向締結要素が、電子モジュールおよび薬物送達デバイスそれぞれの周囲に沿って等距離に配置される場合には、多数の所定の締結構成が設けられる。
個数がCの所定の締結構成では、それぞれの整数個の機械的コーディング部が電子モジュールに設けられる。電子モジュールを薬物送達デバイスと不適切にペアリングすることを防止するには、合致する薬物送達デバイスが、ただ1つまたはそれ以上の機械的な対向コーディング部を含み、電子モジュールの機械的コーディング部のうちのただ1つと係合すれば十分であり得る。
他の例では、合致する薬物送達デバイスは、個数がCの機械的対向コーディング部を含む薬物送達デバイスであり得る。このとき、電子モジュールが、1つまたはそれ以上の機械的コーディングを含む場合で、薬物送達デバイスの機械的対向コーディング部のうちのいずれか1つと係合すれば十分であり得る。
別の例によれば、機械的対向コーディング部は、対向締結要素に対する機械的対向コーディング機能の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される。
さらなる例によれば、薬物送達デバイスは、電子モジュールの少なくとも1つの長手方向延長部を受けるアパーチャを含む。所定の締結構成の場合、薬物送達デバイスの近位端のアパーチャは、電子モジュールの長手方向延長部を受けるように、またはそれと位置合わせするように構成されている。ここで、さらなる例によれば、機械的対向コーディング部は、薬物送達デバイスの近位端のアパーチャに対する機械的対向コーディング機能の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される。
対向締結要素、および薬物送達デバイスの近位端のアパーチャの少なくとも一方は、電子モジュールおよび薬物送達デバイスの少なくとも1つまたはいくつかの所定の締結構成を画成し得る。したがって、対向締結要素、および薬物送達デバイスの近位端のアパーチャの少なくとも一方は、薬物送達デバイスの異なる対向コーディング部を画成するための基準として機能することができる。異なる対向コーディング部は、対向締結要素、および薬物送達デバイスの近位端のアパーチャの少なくとも一方に対するそれぞれの対向コーディング機能の位置、向きまたは長手方向の長さを変えることによって、互いに区別される。
別の例によれば、機械的対向コーディング機能は、所定の締結構成のときに電子モジュールの機械的コーディング部のコーディング機能をなす、相補的な形状で遠位に延びる突出部を受けるように、またはそれと係合するように構成された凹部を含む。このようにして、薬物送達デバイスの近位端にはいかなる突出部もなくてよい。したがって、薬物送達デバイスの近位端は、機械的コーディング機能として機能する電子モジュールの、長手方向に、通常は遠位方向に延びる突出部を受けるように構成される。長手方向に延びる突出部を薬物送達デバイスの近位端で実施しないようにすることは、特に薬物送達デバイスが電子モジュールなしで使用されるべき場合に、デバイスの全般的な取扱いのために、およびそれに伴うユーザの使い心地のよさのために、いくらか有利である。
別の例では、機械的対向コーディング機能を提供している凹部は、薬物送達デバイスの近位に向いている面、薬物送達デバイスの側壁の外面、および薬物送達デバイスの側壁の内面のうちの少なくとも1つに位置し、設けられている。凹部が薬物送達デバイスの側壁(たとえば、用量ダイヤルの側壁、または薬物送達デバイスの近位端に可動に配置された駆動要素の側壁)に位置する場合、凹部は、電子モジュールの機械的コーディング部の長手方向に延びるコーディング機能を受ける、かつ/またはそれと係合する長手方向のスロットまたは溝として実施される。
薬物送達デバイスのたとえば管状またはスリーブ状の構成要素の内面または外面の凹部は、射出成形プラスチック構成要素では実現および実施されるのがかなり容易であり得る。凹部は、薬物送達デバイスの構成要素の内面または外面に、長手方向の溝またはスロットとして設けられる。同一または同様の機能が電子モジュールに設けられる。すなわち、電子モジュールの機械的コーディング機能がそれぞれの凹部を含む場合であり、薬物送達デバイスの機械的対向コーディング機能は、長手方向に延びる突出部を含む。
一般に、突出部および凹部には多くの異なる構成がある。いくつかの例では、突出部は、どちらかと言えば直線状の細長いピンを含む。この突出部は、長方形のスラブまたはタップを含み得る。突出部は、特定の幾何構造を含み得る。したがって、突出部は、管状のスリーブ様の、たとえば円形または楕円形の中空構造を含み得る。他の例では、突出部は、長方形または三角形の断面を含む。さらなる例では、突出部は、互いに交差する2つのスラブ様または平面状の要素によって形成された、横断面内の交差構造を含み得る。
それに対応して、凹部は、薬物送達デバイスにおける1つの電子モジュールの遠位または近位に向いている面に、1つのめくら穴を含み得る。他の例では、凹部は、ハウジングの、または駆動要素の、もしくは調整要素の内側または外側に向く側壁に沿って延びる、長手方向に延びる溝またはスロットを含む。通常、機械的コーディング機能は、機械的対向コーディング機能によって提供されるそれぞれの対向キーイング機能と相補的な形状または対応する形状をしているキーイング機能であるか、それを形成する。
別の例によれば、薬物送達デバイスは、薬物が充填された薬物容器を含む。薬物は、薬物容器の内部に液体の形で提供される。薬物容器には、シリンジ、カープルまたはカートリッジのうちの少なくとも1つが含まれ得る。薬物容器は通常、遠位方向に封止され近位方向に封止されたバレルを含む。近位方向に向けて薬物容器またはバレルは、可動ストッパによって封止される。可動ストッパは、薬物送達デバイスのピストンロッドおよび駆動機構によって、バレルの側壁に対して移動可能とすることができる。バレルの遠位端または薬物容器の遠位端は、注射針または注入ラインなどのディスペンサに恒久的または一時的に連結される。いくつかの例で、薬物送達デバイスがペン型注射デバイスとして実施される場合、薬物送達デバイスのハウジングの遠位端は、薬物送達デバイスのハウジングに取り付けられたときに、薬物容器の遠位シールを穿孔または貫通するように構成された両頭注射針を受けるように構成される。
薬物送達デバイスは、再使用可能デバイスとして実施され、薬物容器は交換されるように構成される。他の例では、薬物送達デバイスは、使い捨てデバイスとして実施される。ここで、薬物容器は交換されるように意図されていない。むしろ、薬物容器の内容物が使用されてしまったとき、薬物送達デバイスは、全体が廃棄されるように意図されている。薬物送達デバイスを廃棄する前に、電子モジュールは、薬物送達デバイスの近位端から取り外され、別の薬物送達デバイスに連結または取り付けられる。使い捨ての薬物送達デバイスでは、薬物が充填された薬物容器は、最終消費者または患者に配送されたときに薬物送達デバイスの内部で容易に組み合わされる。
別の態様によれば、本開示は、モジュールシステムに関する。モジュールシステムは、上述のような電子モジュールを含む。モジュールシステムはさらに、上述のような薬物送達デバイスを含む。ここで、電子モジュールの機械的コーディング部は、薬物送達デバイスの機械的コーディング部と合致する。さらに、機械的コーディング部は、電子モジュールと薬物送達デバイスが所定の締結構成であるときに、機械的対向コーディング部と機械的に係合する。
モジュールシステムは、いくつかの異なる構成の電子モジュール、ならびにいくつかの異なる構成の薬物送達デバイスを含み得る。多数の電子モジュールを、その機械的コード部またはコーディング部によって区別することができる。多数の薬物送達デバイスを、その機械的対向コード部またはコーディング部によって区別することができる。第1の機械的コーディング部を備える電子モジュールが、第1の機械的コーディング部とペアリングまたは係合するのに適していない第2の機械的対向コード部を備える薬物送達デバイスと一緒に組立て手順に従わなければならない場合に、第1の機械的コーディング部および第2の機械的対向コーディング部、したがって機械的対向コーディング部と合致しない機械的コーディング部は、電子モジュールの所定の締結構成をその薬物送達デバイスにおいて確立することを効果的に防止する。
一般に、電子モジュールは、以下のうちの少なくとも1つを含み得る:
- バッテリまたは再充電可能なアキュムレータホルダ、および/または
- 場合により、バッテリまたは再充電可能なアキュムレータ、および/または
- 場合により、1つだけまたは少なくとも1つの回路基板、および/または
- 電子部材(たとえば抵抗器および/または少なくとも1つの集積回路)が電子回路を形成し得る、
- 電子部材は、少なくとも1つのセンサ素子(たとえば光学センサ)を含み得る、および/または
- マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラまたは別の制御ユニット、および/または
- 場合により、たとえばスマートフォンや他のコンピュータデバイスと通信するための、たとえば、Bluetoothプロトコル(登録商標であり得る)、WiFiプロトコル(登録商標であり得る)、またはUSBプロトコル(ユニバーサルシリアルバス、登録商標であり得る)に基づく受信および/または送信(送出)ユニット、および/または
- センサの延長部、たとえば、回路基板に取り付けられている光ガイド、および/または
- たとえば電源管理のための少なくとも1つのスイッチ。
- バッテリまたは再充電可能なアキュムレータホルダ、および/または
- 場合により、バッテリまたは再充電可能なアキュムレータ、および/または
- 場合により、1つだけまたは少なくとも1つの回路基板、および/または
- 電子部材(たとえば抵抗器および/または少なくとも1つの集積回路)が電子回路を形成し得る、
- 電子部材は、少なくとも1つのセンサ素子(たとえば光学センサ)を含み得る、および/または
- マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラまたは別の制御ユニット、および/または
- 場合により、たとえばスマートフォンや他のコンピュータデバイスと通信するための、たとえば、Bluetoothプロトコル(登録商標であり得る)、WiFiプロトコル(登録商標であり得る)、またはUSBプロトコル(ユニバーサルシリアルバス、登録商標であり得る)に基づく受信および/または送信(送出)ユニット、および/または
- センサの延長部、たとえば、回路基板に取り付けられている光ガイド、および/または
- たとえば電源管理のための少なくとも1つのスイッチ。
電子モジュールの遠位端および薬物送達デバイスの近位端は、薬物送達デバイスの長手方向軸上に配置される。第2のモジュールは、薬物送達デバイスの延長された長手方向軸上に配置される。こうして、長手方向軸に沿った直列連結が実現される。
一般に、本開示の範囲は、特許請求の範囲の内容によって画成される。注射デバイスは、特定の実施形態または例に限定されず、様々な実施形態または例の要素の任意の組合せを含む。その限りにおいて、本開示は、請求項の任意の組合せと、様々な例または実施形態に関連して開示された機能の、技術的に実現可能な任意の組合せとを包含する。
本文脈では、用語の「遠位」または「遠位端」は、人の、または動物の注射部位に面する注射デバイスの端部と関連づけられる。用語の「近位」または「近位端」は、人の、または動物の注射部位から最も遠い、注射デバイスの反対側の端部と関連づけられる。
「薬物」または「薬剤」という用語は、本明細書では同義的に用いられ、1つもしくはそれ以上の活性医薬成分またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物と、場合により薬学的に許容可能な担体と、を含む医薬製剤を記述する。活性医薬成分(「API」)とは、最広義には、ヒトまたは動物に対して生物学的効果を有する化学構造体のことである。薬理学では、薬剤または医薬は、疾患の治療、治癒、予防、または診断に使用されるか、さもなければ身体的または精神的なウェルビーイングを向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限定された継続期間で、または慢性障害では定期的に使用可能である。
以下に記載されるように、薬物または薬剤は、1つもしくはそれ以上の疾患の治療のために各種タイプの製剤中に少なくとも1つのAPIまたはその組合せを含み得る。APIの例としては、500Da以下の分子量を有する低分子、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえば、ホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素)、炭水化物および多糖、ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(ネイキッドおよびcDNAを含む)、RNA、アンチセンス核酸たとえばアンチセンスDNAおよびRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが挙げられ得る。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに取り込み可能である。1つまたはそれ以上の薬物の混合物も企図される。
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスでの使用に適合化された一次パッケージまたは「薬物容器」に包含可能である。薬物容器は、たとえば、1つもしくはそれ以上の薬物の収納(たとえば、短期または長期の収納)に好適なチャンバを提供するように構成されたカートリッジ、シリンジ、リザーバ、または他の硬性もしくは可撓性のベッセルであり得る。たとえば、いくつかの場合には、チャンバは、少なくとも1日間(たとえば、1日間~少なくとも30日間)にわたり薬物を収納するように設計可能である。いくつかの場合には、チャンバは、約1カ月~約2年間にわたり薬物を収納するように設計可能である。収納は、室温(たとえば、約20℃)または冷蔵温度(たとえば、約-4℃~約4℃)で行うことが可能である。いくつかの場合には、薬物容器は、投与される医薬製剤の2つ以上の成分(たとえば、APIと希釈剤、または2つの異なる薬物)を各チャンバに1つずつ個別に収納するように構成されたデュアルチャンバカートリッジであり得るか、またはそれを含み得る。かかる場合には、デュアルチャンバカートリッジの2つのチャンバは、人体もしくは動物体への投薬前および/または投薬中に2つ以上の成分間の混合が可能になるように構成可能である。たとえば、2つのチャンバは、互いに流体連通するように(たとえば、2つのチャンバ間の導管を介して)かつ所望により投薬前にユーザによる2つの成分の混合が可能になるように構成可能である。代替的または追加的に、2つのチャンバは、人体または動物体への成分の投薬時に混合が可能になるように構成可能である。
本明細書に記載の薬物送達デバイスに含まれる薬物または薬剤は、多くの異なるタイプの医学的障害の治療および/または予防のために使用可能である。障害の例としては、たとえば、糖尿病または糖尿病に伴う合併症たとえば糖尿病性網膜症、血栓塞栓障害たとえば深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症が挙げられる。障害のさらなる例は、急性冠症候群(ACS)、アンギナ、心筋梗塞、癌、黄斑変性、炎症、枯草熱、アテローム硬化症および/または関節リウマチである。APIおよび薬物の例は、ローテリステ2014年(Rote Liste 2014)(たとえば、限定されるものではないがメイングループ12(抗糖尿病薬剤)または86(オンコロジー薬剤))やメルク・インデックス第15版(Merck Index,15th edition)などのハンドブックに記載されているものである。
1型もしくは2型糖尿病または1型もしくは2型糖尿病に伴う合併症の治療および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえば、ヒトインスリン、もしくはヒトインスリンアナログもしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)、GLP-1アナログもしくはGLP-1レセプターアゴニスト、はそのアナログもしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP4)阻害剤、またはそれらの薬学的に許容可能な塩もしくは溶媒和物、またはそれらのいずれかの混合物が挙げられる。本明細書で用いられる場合、「アナログ」および「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドに存在する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失および/または交換によりおよび/または少なくとも1つのアミノ酸残基の付加により天然に存在するペプチドの構造たとえばヒトインスリンの構造から形式的に誘導可能な分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換アミノ酸残基は、コード可能アミノ酸残基または他の天然に存在する残基または純合成アミノ酸残基のどれかであり得る。インスリンアナログは、「インスリンレセプターリガンド」とも呼ばれる。特に、「誘導体」という用語は、天然に存在するペプチドの構造から形式的に誘導可能な分子構造、たとえば、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば脂肪酸)がアミノ酸の1つまたはそれ以上に結合したヒトインスリンの分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然に存在するペプチドに存在する1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失し、および/または非コード可能アミノ酸を含めて他のアミノ酸によって置き換えられ、または天然に存在するペプチドに非コード可能なものを含めてアミノ酸が付加される。
インスリンアナログの例は、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);位置B28のプロリンがAsp、Lys、Leu、ValまたはAlaに置き換えられたうえに位置B29のLysがProに置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28~B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体の例は、たとえば、B29-N-ミリストイル-des(B30)ヒトインスリン、Lys(B29)(N-テトラデカノイル)-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、レベミル(Levemir)(登録商標));B29-N-パルミトイル-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-ミリストイルヒトインスリン;B29-N-パルミトイルヒトインスリン;B28-N-ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28-N-パルミトイル-LysB28ProB29ヒトインスリン;B30-N-ミリストイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30-N-パルミトイル-ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29-N-(N-パルミトイル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン、B29-N-オメガ-カルボキシペンタデカノイル-ガンマ-L-グルタミル-des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、トレシーバ(Tresiba)(登録商標));B29-N-(N-リトコリル-ガンマ-グルタミル)-des(B30)ヒトインスリン;B29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)-des(B30)ヒトインスリンおよびB29-N-(ω-カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
GLP-1、GLP-1アナログおよびGLP-1レセプターアゴニストの例は、たとえば、リキシセナチド(リキスミア(Lyxumia)(登録商標))、エキセナチド(エキセンジン-4、バイエッタ(Byetta)(登録商標)、ビデュリオン(Bydureon)(登録商標)、ヒラモンスターの唾液腺により産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(ビクトーザ(Victoza)(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(シンクリア(Syncria)(登録商標))、デュラグルチド(トルリシティ(Trulicity)(登録商標))、rエキセンジン-4、CJC-1134-PC、PB-1023、TTP-054、ラングレナチド/HM-11260C(エフペグレナチド)、HM-15211、CM-3、GLP-1エリゲン、ORMD-0901、NN-9423、NN-9709、NN-9924、NN-9926、NN-9927、ノデキセン、ビアドール-GLP-1、CVX-096、ZYOG-1、ZYD-1、GSK-2374697、DA-3091、MAR-701、MAR709、ZP-2929、ZP-3022、ZP-DI-70、TT-401(ペガパモドチド(Pegapamodtide))、BHM-034、MOD-6030、CAM-2036、DA-15864、ARI-2651、ARI-2255、チルゼパチド(LY3298176)、バマドゥチド(Bamadutide)(SAR425899)、エキセナチド-XTENおよびグルカゴン-Xtenである。
オリゴヌクレオチドの例は、たとえば、家族性高コレステロール血症の治療のためのコレステロール低下アンチセンス治療剤ミポメルセンナトリウム(キナムロ(Kynamro)(登録商標))、またはアルポート症候群の治療のためのRG012である。
DPP4阻害剤の例は、リナグリプチン、ビダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンである。
ホルモンの例としては、脳下垂体ホルモンもしくは視床下部ホルモンまたはレギュラトリー活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニスト、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(Somatropine)(ソマトロピン(Somatropin))、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、リュープロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンが挙げられる。
多糖の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリンもしくは超低分子量ヘパリンもしくはそれらの誘導体、もしくは硫酸化多糖たとえばポリ硫酸化形の上述した多糖、および/またはそれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例は、エノキサパリンナトリウムである。ヒアルロン酸誘導体の例は、ハイランG-F20(シンビスク(Synvisc)(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムである。
本明細書で用いられる「抗体」という用語は、イムノグロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。イムノグロブリン分子の抗原結合部分の例としては、抗原への結合能を保持するF(ab)およびF(ab’)2フラグメントが挙げられる。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、組換え抗体、キメラ抗体、脱免疫化もしくはヒト化抗体、完全ヒト抗体、非ヒト(たとえばネズミ)抗体、または一本鎖抗体であり得る。いくつかの実施形態では、抗体は、エフェクター機能を有するとともに補体を固定可能である。いくつかの実施形態では、抗体は、Fcレセプターへの結合能が低減されているか、または結合能がない。たとえば、抗体は、Fcレセプターへの結合を支援しない、たとえば、Fcレセプター結合領域の突然変異もしくは欠失を有するアイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは突然変異体であり得る。抗体という用語は、4価二重特異的タンデムイムノグロブリン(TBTI)および/またはクロスオーバー結合領域配向を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗原結合分子も含む。
「フラグメント」または「抗体フラグメント」という用語は、完全長抗体ポリペプチドを含まないが依然として抗原に結合可能な完全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を含む抗体ポリペプチド分子由来のポリペプチド(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)を指す。抗体フラグメントは、完全長抗体ポリペプチドの切断部分を含み得るが、この用語は、かかる切断フラグメントに限定されるものではない。本発明に有用な抗体フラグメントとしては、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、線状抗体、単一特異的または多重特異的な抗体フラグメント、たとえば、二重特異的、三重特異的、四重特異的および多重特異的抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)、1価または多価抗体フラグメント、たとえば、2価、3価、4価および多価の抗体、ミニボディ、キレート化組換え抗体、トリボディまたはビボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュール免疫医薬(SMIP)、結合ドメインイムノグロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体が挙げられる。抗原結合抗体フラグメントの追加の例は当技術分野で公知である。
「相補性決定領域」または「CDR」という用語は、特異的抗原認識を媒介する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。「フレームワーク領域」という用語は、CDR配列でないかつ抗原結合が可能になるようにCDR配列の適正配置を維持する役割を主に担う、重鎖および軽鎖の両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、典型的には抗原結合に直接関与しないが、当技術分野で公知のように、ある特定の抗体のフレームワーク領域内のある特定の残基は、抗原結合に直接関与し得るか、またはCDR内の1つもしくはそれ以上のアミノ酸と抗原との相互作用能に影響を及ぼし得る。
抗体の例は、抗PCSK-9 mAb(たとえば、アリロクマブ)、抗IL-6 mAb(たとえば、サリルマブ)、および抗IL-4 mAb(たとえば、デュピルマブ)である。
本明細書に記載のいずれのAPIの薬学的に許容可能な塩も、薬物送達デバイスで薬物または薬剤に使用することが企図される。薬学的に許容可能な塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。
当業者には、本明細書に記載のAPI、製剤、装置、方法、システムおよび実施形態の様々な構成要素の変更(追加および/または除去)が、このような変更、およびありとあらゆるその等価物を包含する本発明の全範囲および趣旨から逸脱せずに加えられることが理解されよう。
さらに、当業者には、本開示の範囲から逸脱することなく様々な修正および変形を本開示に加えることができることが明らかであろう。さらに、添付の特許請求の範囲において使用されるいかなる参照数字も、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきでないことに留意されたい。
以下では、注射デバイスの多数の例と、データログ記録デバイスを外部電子デバイスとペアリングする方法とについて、図面を参照してより詳細に説明する。
図1は、第1の例によるモジュールシステム98を示す。モジュールシステム98は、容器保持部材101および主ハウジング部材102を含むことができる薬物送達デバイス100を含み得る。容器保持部材101は、薬物容器103を収容することができる。薬物容器103は、可動ストッパ105によって近位方向に封止されたカートリッジを含むことができ、薬物容器103は薬物Drを含み得る。主ハウジング部材102は、容器保持部材101を完全に、または部分的に収容するまたは取り囲むことができ、また薬物送達デバイス100のさらなる部分を含み得る。あるいは、主ハウジング部材102は、容器保持部材101に連結されるが、それを取り囲むことはできず、また容器保持部材101の一部を取り囲むことさえできない(図1の破線参照)。
主ハウジング部材102の内部には、以下の構成要素が配置される:
- 容器保持部材101の内部に配置されるピストンを動かすように適用されたピストンロッド104、
- ピストンロッド104用の駆動機構106。駆動機構106は、エネルギー保存要素(たとえば、使用の前ごとに手で負荷されるばね)を含み得る。あるいは、エネルギー保存要素は、たとえば、薬物送達デバイス100の組立て中に負荷される。あるいは、たとえばピストンロッド104を駆動するために使用されるエネルギー保存要素のない、手動駆動の駆動機構が使用される。
- 容器保持部材101の内部に配置されるピストンを動かすように適用されたピストンロッド104、
- ピストンロッド104用の駆動機構106。駆動機構106は、エネルギー保存要素(たとえば、使用の前ごとに手で負荷されるばね)を含み得る。あるいは、エネルギー保存要素は、たとえば、薬物送達デバイス100の組立て中に負荷される。あるいは、たとえばピストンロッド104を駆動するために使用されるエネルギー保存要素のない、手動駆動の駆動機構が使用される。
いくつかの例で、たとえば近位端Pには、容器保持部材101の中へのピストンロッド104の動きを開始するために使用される駆動要素108が配置され、それによって駆動機構106が使用される。あるいは、可動のニードルシュラウド(図示せず)の軸方向運動によって駆動される自動注射デバイスが使用される。駆動要素は、いくつかの実施形態において、薬物Drの用量のサイズをダイヤル設定するために使用される。
また、キャップ112は、主ハウジング部材102に取り付けられるか、または薬物送達デバイス100の別の部材に取り付けられる。キャップ112は、針110を直接保護するより小さい内側キャップを含み得る外側キャップとすることができる。
薬物送達デバイス100が自動注射器ではない場合、ダイヤルスリーブが主ハウジング102の中から外へ回されるとともに、プランジャー104を遠位に動かして薬物Drを注入するために、ユーザによって押される。
薬物送達デバイス100は、単回使用デバイスでも複数回使用デバイスでもよい。
薬物Drは、針110を通して、または薬物送達デバイス100の遠位端Dに連結可能かつ/または連結されるノズルを通して、容器から投薬される。針110は、使用の前ごとに交換され、あるいは数回使用される。
モジュールシステム98は、薬物送達デバイス100の近位端領域P(たとえば駆動要素108の近位端領域P)に機械的に連結される電子モジュール120を含み得る。モジュールシステム98について、以下でより詳細に説明する(図2および対応する説明参照)。
電子モジュール120は、薬物送達デバイス100にだけでなく、薬物送達デバイス100と同様または同一の他の薬物送達デバイスにも使用される。したがって、電子モジュール120は、異なるモジュールシステム98などの異なる薬物送達デバイスとともに複数回使用される。さらに、薬物送達デバイス100の直径は、モジュールシステム98の、特に薬物送達デバイス100の、優れた操作性を促進する電子モジュール120によって増大することはない。
図2は、第1の実施形態と同じであり得る第2の実施形態のモジュールシステム200を示す。ただし、図2にはより多くの細部が示されている。モジュールシステム200は、たとえば、上述のハウジング部材102に対応し得るハウジング部材102cを含み得る。駆動要素108cは、上述の駆動要素108に対応し得る。
モジュールシステム200は以下を含み得る:
- 半径方向に突出した機能204、たとえばスプロケットまたはスプロケットスリーブの歯(たとえば、ロータリエンコーダを提供する)を含み得る、クラッチ要素202または他の回転可能であるか、または動く要素、
- 駆動要素108の側壁を包含できる、本質的に環状のアダプタ要素210、
- 電子モジュール120に対応することができ、また電子ユニット240を含み得る電子モジュール220。電子ユニット240については、以下でより詳細に説明する。
- 電子モジュール220の環状ケーシングまたはハウジング221。
- 電子モジュール220の内部のシャーシ222。シャーシ222は、電子ユニット240の区画、および/または、いくつか他の部材の区画を囲む環状壁249を含み得る。
- および電子モジュール220の蓋224。
- 半径方向に突出した機能204、たとえばスプロケットまたはスプロケットスリーブの歯(たとえば、ロータリエンコーダを提供する)を含み得る、クラッチ要素202または他の回転可能であるか、または動く要素、
- 駆動要素108の側壁を包含できる、本質的に環状のアダプタ要素210、
- 電子モジュール120に対応することができ、また電子ユニット240を含み得る電子モジュール220。電子ユニット240については、以下でより詳細に説明する。
- 電子モジュール220の環状ケーシングまたはハウジング221。
- 電子モジュール220の内部のシャーシ222。シャーシ222は、電子ユニット240の区画、および/または、いくつか他の部材の区画を囲む環状壁249を含み得る。
- および電子モジュール220の蓋224。
締結要素226は、ハウジング221とアダプタ要素210とを連結するために使用される。別法として、他の連結手段が使用され、あるいは、ハウジング221とアダプタ要素210とが単一の部材として一体化して形成される。
以下の電子構成要素が電子モジュール220の内部に含まれる:
- バッテリ230または再充電可能アキュムレータと、
- プリント回路基板アセンブリ(PCBA)を形成することができる電子ユニット240。
- バッテリ230または再充電可能アキュムレータと、
- プリント回路基板アセンブリ(PCBA)を形成することができる電子ユニット240。
電子ユニット240は:
- 特許請求の範囲で基板と称されるプリント回路基板242(PCB)と、
- 少なくとも1つの光源264(たとえば赤外線(IR)光源)、または2つの光源と、
- 少なくとも1つの光センサ266、または少なくとも2つの光センサと、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標であり得る)プロトコルに従って動作する、たとえば送信器ユニット270である、送信器ユニット270と、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標であり得る)プロトコルに従って動作する、たとえば受信器ユニット272である、受信器ユニット272と、
- 任意選択のスイッチ274、たとえばマイクロスイッチと
を含み得る。
- 特許請求の範囲で基板と称されるプリント回路基板242(PCB)と、
- 少なくとも1つの光源264(たとえば赤外線(IR)光源)、または2つの光源と、
- 少なくとも1つの光センサ266、または少なくとも2つの光センサと、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標であり得る)プロトコルに従って動作する、たとえば送信器ユニット270である、送信器ユニット270と、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するためのBluetooth(登録商標であり得る)プロトコルに従って動作する、たとえば受信器ユニット272である、受信器ユニット272と、
- 任意選択のスイッチ274、たとえばマイクロスイッチと
を含み得る。
図2は、モジュールシステム200の長手方向軸Aを示す。電子モジュール220は、対応する薬物送達デバイスの駆動要素108cに近接して配置される。電子モジュール220および駆動要素108cは、軸Aに対して対称に配置され、それによって、電子モジュール220と駆動要素108cとは、主にアダプタ要素210を介して互いに物理的に接触している。アダプタ要素210は、駆動要素108cに機械的に差し込まれる。
シャーシ222は:
- 環状壁249の3つの環状壁部分244、246および248と、
- シャーシ222の、および同時に環状壁部分248の、遠位端250と、
- シャーシ222の壁252と、
- 少なくとも1つの光学ガイド254、または少なくとも2つの光学ガイド254、258と
を含み得る。
- 環状壁249の3つの環状壁部分244、246および248と、
- シャーシ222の、および同時に環状壁部分248の、遠位端250と、
- シャーシ222の壁252と、
- 少なくとも1つの光学ガイド254、または少なくとも2つの光学ガイド254、258と
を含み得る。
カップ状構造物が、壁252と、光学ガイド254の近位部材またはベース部材の周りの環状壁部分248の一部とによって形成される。カップ状構造物は、カップ状構造物の底部と見なされる横方向に延びる薄肉部259を含み得る。薄肉部259は、光源264(たとえばIR)の、および光センサ266の近くであるがその遠位に配置される。リブ260は、薄肉部259の上に配置され、またプリント回路基板242まで近位Pに延び得る。リブ260は、光源264(たとえばIR)および/または光センサ266に隣接することができる。プリント回路基板242と薄肉部259および/または壁252の近位部または底部との間にギャップ262が存在し得る。隙間262は、ポッティングコンパウンド/材料282で充填される。リブ260は、光源264(たとえばIR)および/または光センサ266をポッティングコンパウンド/材料282から、それが溶解状態にある場合でも、保護することができる。
一連の環状壁部分244、246および248が、この順序で環状壁249の近位P端から遠位端まで存在し得る。環状壁部分244は、蓋224の直径に対応する第1の直径を有し得る。環状壁部分246は、第1の直径よりも小さい第2の直径を有し得る。第2の直径は、プリント回路基板242の直径に対応し得る。さらに、環状壁部分248は、第2の直径よりも小さい第3の直径を有し得る。
プリント基板242から測定された充填高さ280は、2mm~7mmの範囲内とすることができる。ポッティングコンパウンド282またはポッティング材料の充填高さ280は、たとえば、電子ユニット240の電気部材の一部だけを覆うように適切に選択される。環状壁部分248の遠位端250の内側は、ポッティングコンパウンド282または別のポッティング材料で覆われなくてもよい。ポッティングコンパウンド282またはポッティング材料は、電気絶縁体とすることができる。壁252は、ポッティング中に、光学ガイド254の基部をポッティングコンパウンド/材料282から保護することができる。
図5は、電子ユニット500(たとえば電子ユニット240)を概略的に示す。電子ユニット500は:
- 少なくとも1つのプロセッサPrまたは別の制御ユニットと、
- メモリMem(たとえば揮発性および/または不揮発性の収納メモリ)と、
- バッテリBatまたは再充電可能なアキュムレータまたは任意の他の電源と、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するための出力デバイスOut(たとえば送出ユニット)と、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するための任意選択の入力デバイスInと、
- スイッチSwと、
- 好ましくは光学センサである、少なくとも1つのセンサSまたは少なくとも2つのセンサと
を含み得る。
- 少なくとも1つのプロセッサPrまたは別の制御ユニットと、
- メモリMem(たとえば揮発性および/または不揮発性の収納メモリ)と、
- バッテリBatまたは再充電可能なアキュムレータまたは任意の他の電源と、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するための出力デバイスOut(たとえば送出ユニット)と、
- たとえばスマートフォンまたは他のコンピュータデバイスと通信するための任意選択の入力デバイスInと、
- スイッチSwと、
- 好ましくは光学センサである、少なくとも1つのセンサSまたは少なくとも2つのセンサと
を含み得る。
電子ユニット500には、図示されていないさらなる部材(たとえば放射源、特に光源)が含まれる。
プロセッサPrは、メモリMに収納されているプログラムの命令を実行するマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサとすることができる。あるいは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)または別の適切な回路を使用して、プログラムの命令を実行しない有限状態機械を実現することもできる。
電子ユニット500は、直交エンコーダを実装することができ、これは、たとえば、2つのセンサ信号(たとえば逆位相センサ信号)の間に180度の位相シフトを有する2つのセンサの振幅変調180を使用するエンコーダである。あるいは、他の検知方法が使用される。
多様な実施形態によれば、検知作動方法の2つの代替モードが存在し得る。第1の代替形態によれば、第1のセンサおよび第2のセンサ(たとえば光学センサ)は、たとえばクラッチ要素202上のエンコーダリングのエンコード領域の周期の半分である角度オフセットを有して設けられる。第1の代替形態による実施形態では、センサを、同期的に、すなわち同じ時間(t1;t2、t3、...)にサンプリングするように作動する。こうすることにより、信号検出および/または信号処理が容易になり得る。
第2の代替形態によれば、第1のセンサおよび第2のセンサ(たとえば光学センサ)は、エンコーダリングのエンコード領域の構成周期の半分とは異なる角度オフセットを有して設けられる。したがって、センサIおよびIIは、サンプリング間に時間のオフセット(Δt)があるスタガモードで動作することができる。このモードを使用して、同期作動方法で利用可能なものよりもバランスのとれた総システム電力消費を達成することができる。
以下の検知モードのうちの1つが使用される:
- 1) 静的閾値処理、
- 2) 動的閾値処理、
- 3) 閾値を用いずセンサ信号の低-高遷移を検出する。ただし、2つのセンサ信号の電圧差の閾値が使用される。さらに、平均値および振幅の換算係数が使用される。換算係数は、製造中に、たとえば較正方法中に設定される。
- 4) 3)と同じであるが、換算係数が用量送達の後ごとに計算される点が異なる。
5) センサ信号の低-高遷移を検出するために閾値設定を好ましくは用いない、また、平均値と振幅とを一致させるために信号のスケーリングを好ましくは用いない、ピーク検出法。
- 1) 静的閾値処理、
- 2) 動的閾値処理、
- 3) 閾値を用いずセンサ信号の低-高遷移を検出する。ただし、2つのセンサ信号の電圧差の閾値が使用される。さらに、平均値および振幅の換算係数が使用される。換算係数は、製造中に、たとえば較正方法中に設定される。
- 4) 3)と同じであるが、換算係数が用量送達の後ごとに計算される点が異なる。
5) センサ信号の低-高遷移を検出するために閾値設定を好ましくは用いない、また、平均値と振幅とを一致させるために信号のスケーリングを好ましくは用いない、ピーク検出法。
言い換えると、本開示の一部は、光パイプ/ガイド254または光パイプを好ましくは負荷から保護することに関する。光パイプは、光ファイバ、チューブ、または他の光学ガイド手段であり得る。光パイプの外面の追加コーティング256は、外部から光パイプに来る負荷による損傷を防ぐために使用される。1つ目の選択肢は、光パイプの構造を硬化するための金属コーティングまたは同様の堅牢な材料コーティングである。2つ目の選択肢は、衝撃荷重を吸収して光パイプの応力を小さくするための柔らかいコーティングである。別の選択肢は、たとえば炭素繊維強化ポリマー(ドイツ語で:CFK)充填材料である、強化コーティングである。これらの選択肢のうちの2つまたは3つの組合せもまた可能である。
図3は、モジュールシステム300の別の例を示す。一般に、モジュールシステム300は、図1および図2に関連して上述のようなモジュールシステム98または200と同様またはほとんど同一である。モジュールシステム300は、電子モジュール320を含む。電子モジュール320は、ハウジング321を含む。ハウジング321は、シャーシ322を形成すること、または含むことができる。シャーシ322は、図2に関連して上述のようなシャーシ222とある程度同一または同等である。
電子モジュール320は、遠位端301および近位端302を含む。遠位端301に、またはその近くに、電子モジュール320は、遠位に向いている表面360を含む。遠位面360および/または遠位端301には、機械的コーディング部350がさらに設けられる。機械的コーディング部350は、機械的コーディング機能351を形成または構成する、長手方向に延びる突出部352を含む。この例では、機械的コーディング機能351は、環状または管状の中空スリーブを含む。
ハウジング321の周囲に沿って、多数の締結要素323、324および325、326が設けられる。締結要素323、324、325は、ハウジング321の周囲に沿って等距離で配置される。さらに、2つの別個の光学ガイドもまた、たとえば、遠位端301で遠位に向いている面360から遠位に突出する光ガイドまたは光パイプ254、258の形で設けられる。図3には、薬物送達デバイス100の近位端Pがさらに示されている。近位端Pは駆動要素108を含み得る。したがって、可動の(たとえば回転可能な)駆動要素108は、薬物送達デバイス100の近位端Pを構成または形成することができる。
近位端Pには、機械的対向コーディング部370が設けられている。機械的対向コーディング部370は、機械的対向コーディング機能371を含む。ここで、機械的対向コーディング機能371は、電子モジュール320の突出部352、したがって機械的コーディング機能351と係合するように、かつ/またはこれらを受けるように構成された環状凹部372を含む。凹部372は、中心円筒形部分312と、近位に向いている面380を特徴として持つ周囲の側壁部分との間に半径方向に配置される。円筒形部分312の近位に向いている面および面380、ならびに駆動要素108の近位端は、同じ高さにすること、および共通の横断平面に配置することができる。
面380は、内側環状側壁381または環状リング311に設けられている。内側側壁381と駆動要素108の外側側壁382との間には、環状溝310が設けられている。内側側壁381と外側側壁382との間の半径方向に、光学ガイド254、258を受けるために外側環状溝310が設けられている。外側環状溝310は、環状リング311によって、したがって内側側壁381によって環状凹部372から分離されている。
光学ガイド254、258は、電子モジュール320が、したがってそのシャーシ322が、2つの利用可能な所定の締結構成物のうちの少なくとも1つにおいて薬物送達デバイス100に取り付けられるか、または組み立てられるときに、環状溝310の中に延びる。光学ガイド254、258は、たとえばシャーシ322内の回路基板から測定されたキーイング機能316またはコーディング機能351の長さと同じだけ延び得る。あるいは、光学ガイド254、258は、機械的コーディング機能351よりもわずかに短くてもよい。いくつかの例では、光学ガイド254または258の一方だけが使用される。
キーイング機能318を形成または構成する凹部372、したがって環状溝は、キーイング機能316と相補的な形状をしている。実際、機械的対向コーディング機能371が装備された薬物送達デバイス100だけが、この図示されている、相補的形状のコーディング機能351が設けられている電子モジュール320と連結される。その限りにおいて、キーイング機能318、したがって機械的対向コーディング機能371は、キーイング機能316または機械的コーディング機能351と比較して、逆の形状をしている。対向コーディング機能371は、機械的コーディング機能351の外のり寸法を受けるように寸法設定され、また構成された内径を含む。
機械的対向コーディング機能371の長手方向の長さは、相補的形状のコーディング機能351の長手方向の長さを超えるか、または等しい。これにより、コーディング機能351(たとえば突出部352)が、相補的形状の対向コーディング機能371の中に(たとえば凹部372の中に)完全に挿入されることが可能になり、またサポートされる。
他の、一致しない例では、コーディング機能351の長手方向の長さは、対向コーディング機能371の対応する長手方向の長さを超える場合がある。このようにして、コーディング機能351が対向コーディング機能371に入るか、または係合するときに、コーディング機能351の全体は対向コーディング機能371に受け入れられず、それによって、締結要素326が相補的形状の対向締結要素327と相互係合することが防止される。ここで、対向コーディング機能371にコーディング機能351を挿入する動きは、たとえば、対向コーディング機能371の阻止機能または端壁によって効果的に阻止される。したがって、このような阻止構成物に達したとき、締結要素326は、対向締結要素327から長手方向にオフセットしたところに位置していることになる。ここで、電子モジュール320が薬物送達デバイス100に締結されることが効果的に防止される。
同じことは、コーディング機能351の突出部352の幾何形状が、対向コーディング機能371の凹部372の幾何形状と合致しない場合に、または長手方向に対して横断方向の平面内の突出部352の位置が、その横断面内で凹部372のそれぞれの位置と合致していない場合に、当てはまる。
駆動要素または調整要素108の外側側壁382は、側壁部分に面する、したがって環状溝310に向かっているその内側に、多数の対向締結要素327を含む。対向締結要素327は、電子モジュール320の対応する形状の締結要素326と係合するように構成される。締結要素326は、ハウジング321の遠位面360から遠位に突出している。締結要素326および/または対向締結要素327は、スナップ要素またはクリップ要素として構成され、したがって、これらは、電子モジュール320と薬物送達デバイス100との間にスナップフィットまたはクリップ連結部を形成するように構成される。
さらなる締結要素323、324、325は、フックを含むこと、または形成することができ、そのそれぞれが、駆動/調整要素108の外面の長手方向溝330と係合するよう構成されている。
フックまたは締結要素323、324、325は、電子モジュール320と駆動/調整要素108との間の相対回転を阻止する役割を果たす。フックまたは締結要素323、324、325は、溝330と協働する。別法として、図2に示されたアダプタ要素210に対応するアダプタ要素が使用される。フックまたは締結要素323、324、325は、電子モジュール322を薬物送達デバイス100に、たとえば駆動/調整要素108にクランプ留めまたは摩擦ばめすることによって軸方向に固定することを提供する、またはもたらすことができる。
図示されていないが一代替例では、機械的コーディング機能351、したがってキーイング機能316は駆動/調整要素108に配置されるのに対し、環状リング311は、電子モジュール320のシャーシ322またはハウジング321に配置される。
締結要素326および対向締結要素327は、クリップ連結部を形成または構成することができ、薬物送達デバイス100から取り外し可能な電子モジュール322の締結部を設けることができる。
図4に示されたモジュールシステム400のさらなる例は、同様の構造を含むが、機械的コーディング部450および機械的コーディング機能451の特定の実施態様によって、図3に示された電子モジュール320と区別される。したがって、薬物送達デバイス100の機械的対向コーディング部470およびそれぞれの機械的対向コーディング機能471もまた、図3の例と区別される。
図3に関連して既に説明したように、電子モジュール420は、駆動/調整要素108の外側側壁482の内側の対応する形状の対向締結要素427と係合するために、直径方向に向かい合って配置された2つの締結要素426を含む。電子モジュール420のハウジング421および/またはシャーシ422はさらに、いくつかの補助締結要素423、424、425を含む。これらの締結要素423、424、425は、電子モジュール420が、所定の締結構成で薬物送達デバイス100の近位端Pに組み立てられるか、かつ/または取り付けられるときに、駆動/調整要素180の外面の長手方向溝430と係合するフックとして実施される。
ハウジング421またはシャーシ422は、遠位に向いている面460を含む。光学ガイド254、258、ならびに多数の締結要素423、424、425、426は、この遠位に向いている面460から遠位に突出することができる。シャーシ422の遠位端401には、機械的コーディング部450が設けられている。機械的コーディング部450は、機械的コーディング機能451を含む。機械的コーディング機能451は、遠位に向いている面460から遠位に突出する、断面が十字形の幾何学的構造物を含む。この構造物は、キーイング機能416を提供することができる。薬物送達デバイス100の近位端P、したがって、駆動/調整部材要素108の近位面480は、相補的形状の対向コーディング機能471を含む。対向コーディング機能471は、電子モジュール420が所定の締結構成で薬物送達デバイス100に組み立てられ、また取り付けられると、機械的コーディング部450と合致する機械的対向コーディング部470を形成する。
対向コーディング機能471は、凹部472を含む。凹部は、十字形の形状をしている。凹部472は、駆動/調整要素108の中心円筒形部分412に設けられている。凹部472は、細長く互いに交差する2つのスリット411、413を含む。ここで、スリット411は、コーディング機能451のスラブまたは板様の要素438を受けるように形づくられる。スリット413は、機械的コーディング機能451のさらなるスラブまたは板様の要素436と係合するように、かつ/またはそれを受けるように形づくられ、また配置される。
中心円筒部412と外側または外側側壁482との間には、光ガイド254、258を受けるために環状溝410もまた設けられている。
光ガイド254、258は、電子モジュール320、420のシャーシ322、422に対称性の破れ機能として設けられる長手方向延長部255の一例であることに留意されたい。
一般に、コーディング部350、450は、機械的コーディング機能351、451の形状によって、ならびに、延長部255の少なくとも1つに対する、および/または締結要素326、426の少なくとも一方に対する機械的コーディング機能351、451の位置によって画成される。
電子モジュール320、420が薬物送達デバイス100上で所定の締結構成になっているとき、電子モジュール320、420の遠位に向いている面360、460は、薬物送達デバイス100の近位端Pに設けられた近位に向いている面380、480と当接することができる。このようにして電子モジュール320、420の、薬物送達デバイス100に対してどちらかと言えば傾きのない、機械的な締結がもたらされる。
コーディング機能451およびそれぞれの対向コーディング機能471の十字形および非回転対称の構造はさらに、電子モジュール420と駆動/調整要素108との間に耐トルク係合をもたらすのに有益である。調整要素108は、たとえば薬物の用量を調整または設定するために、回転可能とすることができる。ここで、ユーザは、電子モジュール420を一種のダイヤル延長部として使用することができる。ユーザは、電子モジュール420のシャーシ422またはハウジング421を使用または把持して、それぞれのトルクを駆動/調整要素108に誘導することができる。
一連の図6から図10に、薬物送達デバイス100の近位端Pに取り付けるのに適している電子モジュール520の別の例が示されている。ここでも、電子モジュール520は、図2に示したように、駆動/調整要素108に取り付けるように構成されている。電子モジュール520は、シャーシ522付きのハウジング521を含む。ハウジング521は、遠位端501および近位端502を含む。ハウジング521またはシャーシ522は、いくぶん管状の構造物を含み得る。ここで、遠位に向いている面560は、遠位方向に向いている、かつハウジング521の遠位端501に、またはその近くに配置されている、ハウジングの周縁リムに設けられている。
図3および図4に関連して前述のように、図6から図10の例でも、ハウジング521の外周の周りに多数の締結要素523、524、525、526が設けられている。締結要素523、524、525、526は、ハウジング521の遠位端501から突出することができる。これらは、遠位に向いている面560から少なくとも突出することができる。図8および図9から明らかなように、締結要素のうちの少なくとも2つ、すなわち締結要素524および526は、機械的コーディング部550を設けるのに役立つ。
機械的コーディング部550は、少なくとも1つのコーディング機能551、552を含む。ここで、コーディング機能551は、締結要素526と一致する。言い換えれば、機械的コーディング機能552は、締結要素526によって形成される。他のコーディング機能551は、締結要素524によって提供および/または形成される。
ハウジング521の遠位端501の上またはその近くには、少なくとも1つの補助締結要素526がさらに設けられる。締結要素526は、駆動/調整要素108の側壁534の内面に設けられている、対応する、または相補的形状の対向締結要素527と係合するように構成される。
駆動/調整要素108の側壁534の外面532には、多数のスロットまたは溝530が設けられている。この例では、外面532に設けられた他の溝530の半径方向の深さを超える半径方向の深さを特徴として持つ、少なくとも1つのコーディング溝536、538が設けられる。コーディング溝536、538は、電子モジュール520の機械的コーディング部550の機械的コーディング機能551、552と排他的に係合するように構成される。コーディング溝536、538の半径方向の深さ、ならびに円周方向または接線方向のサイズは、突出部552のそれぞれの幾何形状と合致して、機械的コーディング機能を形成する。突出部552は、コーディング溝536、538の幾何形状および大きさと相補的形状の、半径方向内側に延びる係合構造物を含み得る。
図8からさらに明らかなように、駆動/調整要素108はさらに、側壁534の内側533に隣接して互いに直径方向に対向する2つのアパーチャ542、544を含む。アパーチャ542、544は、光学ガイド254、258を、したがって電子モジュール520の遠位端501から突出する長手方向延長部255を受けるように、形づくられ、また構成される。長手方向延長部255に対する機械的コーディング機能551の位置は、電子モジュール520の機械的コーディング部550を画成する。
したがって、図9および図10の比較から明らかになるように、アパーチャ542、544に対するコーディング溝536、538の位置および/または対向締結機能527に対する位置は、それぞれの対向コーディング部570を画成する。電子モジュール520と薬物送達デバイス100との相互組立ては、長手方向延長部255がアパーチャ542、544のうちの1つと一直線になったときにのみ可能である。さらに、相互組立ては、締結要素526が対向締結要素527と長手方向に整合しているときのみ可能である。そのため、締結要素526の対向締結要素527との相互の向きおよび位置合わせ、および/または長手方向延長部255とアパーチャ542、544との位置合わせは、180°の相対回転によって相互に区別される特定の2つの所定の締結構成を画成する。
図9には、向かい合わせて配置された対向締結要素527の中心を通って延びる仮想線L1が示されている。さらに、直径方向に向かい合わせて配置された機械的対向コーディング機能571を通って延びる別の仮想線L2が示されている。
図10の例には、図9に示された機械的対向コーディング部570と区別される機械的対向コーディング部570が示されている。図10の例では、それぞれのL1とL2との間の角度は、図9の例のそれぞれの角度とは区別される。図9の例では、対向締結要素527に対する、および/またはアパーチャ542、544に対する対向コーディング機能571の角度位置または接線方向または円周方向位置が、図9の構成と比較して変化している。したがって、図10に示された薬物送達デバイス100の近位端は、図9に示された薬物送達デバイス100の近位端の機械的対向コーディング部とは区別される機械的対向コーディング部を含む。
コーディング溝536、538は、ここでは駆動/調整要素108の側壁534の外面532の半径方向凹部572に配置されている。機械的対向コーディング機能571の角度位置を対向締結要素527の固定位置に対して、および/またはアパーチャ542、544の位置に対して変化させることによって、多数の異なる機械的対向コーディング部570が、概して同等または同様のタイプの薬物送達デバイス110に提供される。同様に、コーディング機能551の位置、特に締結要素524、526の位置もまた、多数の電子モジュール520に異なる機械的コーディング部を提供するように変化し得る。
機械的コーディング部550を含む電子モジュール520が、薬物送達デバイス100の機械的対向コーディング部570と合致しない場合、コーディング機能551は円周方向にオフセットして位置し、したがってコーディング溝536、538の外側に位置する。締結要素526が、対応する形状の対向締結要素527と係合している所定の締結構成では、コーディング機能551、したがって突出部552には、挿入するための適切なチャネルがないことがある。したがって、これらは、電子モジュール522と薬物送達デバイス100との適切な配置および組立てを阻止および妨害し得る。
図9および図10で分かるように、コーディング溝536は、駆動/調整要素108のまさしく近位端Pに設けられた、半径方向外側に延びるフランジの形で終端し得る。このようにして、コーディング溝536、538、したがってそれぞれの対向コーディング機能571は、電子モジュール520の機械的コーディング部550のそれぞれのコーディング機能551の、対応する形状の突出部552とのスナップフィット係合をもたらすことができる。
機械的コーディング機能551はそれぞれ、薬物送達デバイス100の近位端Pに設けられた対応する形状の対向コーディング機能571とのスナップフィット連結部を形成するために、弾性変形可能スナップ機能を含み得る。スナップフィット係合はさらに、電子モジュール320と薬物送達デバイス100との間の長手方向の締結および/または固定をもたらし得る。
薬物送達デバイス100の近位端Pはまた、図7に示されている、近位に向いている面580を含み得る。図7に示された所定の締結構成では、電子モジュール520の遠位に向いている面560は、駆動/調整要素108の近位に向いている面580と当接している。このようにして、電子モジュール520と薬物送達デバイス100との間の傾きのない相互締結がもたらされる。
図11~図18に示されるさらなる例では、電子モジュール620は、シャーシ622付きハウジング621を含む。電子モジュール620は、遠位端601と、反対側に位置する近位端602とを含む。電子モジュール620は、図2、図3、図4または図6にそれぞれ関連して上述した電子モジュール220、320、420または520とある程度同等とすること、さらには同一とすることができる。電子モジュール620は、特定のタイプの機械的コーディング部650によって別の例と区別される。ハウジング621は、上述のような壁部分244、246、248とある程度同等または同一である多数の壁部分644、646、648を含む。
壁部分648の遠位端は、遠位に向いている面660を備える。この面660には、機械的コーディングセクション659が設けられている。それとは別に、ハウジング621は、薬物送達デバイス100の近位端Pに設けられた対応する形状の対向締結要素627と係合するために、スナップ機能として、またはクリップ機能として実施されている締結要素626を含む。薬物送達デバイス100の近位端Pは、近位に向いている面680を備える。電子モジュール620が所定の締結構成になっているとき、近位に向いている面680は、遠位に向いている面660と当接することができる。
図11~図18の例では、機械的対向コーディング部670は、駆動/調整要素108の一部に設けられる。この機械的対向コーディング部分は、駆動/調整要素108の半径方向内側部分に設けられる。したがって、駆動/調整要素108は、このような内側部分と、その内側部分を取り囲む外側(たとえばスリーブ状)部分とを含み得る。外側部分は、たとえば図7の例に示されている外壁534を含み得る。
この例では、コーディングセクション659は、より詳細に図12に示されているように、空間的に重なり合っていない4つの個別のコーディング機能位置655、656、657、658を含む。コーディング機能位置655、656、657、658には、コーディング機能651、653が個別に設けられる。ここに示されている例では、2つの個別のコーディング機能651、653が設けられている。コーディング機能651は、第1のコーディング機能位置655に設けられている。第2のコーディング機能653は、第4のコーディング機能位置658に設けられている。コーディング機能位置656、657には、コーディング機能がない。コーディング機能651、653はそれぞれ、遠位に向いている面660から遠位方向に突出する突出部652、654を含む。コーディング機能651、653の突出部652、654は、タブ様の幾何形状を含む。コーディング機能651、653は、たとえば図15に示されるように、薬物送達デバイス100の近位端Pに設けられた対向コーディング機能671、673と相補的な形状であり、かつ/または相補的に位置している。
ここでは、対向コーディング部670は、相補的形状の対向コーディングセクション679を含む。対向コーディングセクション679は、空間的に重なり合っていない、いくつかの個別の対向コーディング機能位置675、676、677、678を含む。図14の例では、凹部672の形の対向コーディング機能671が第1の対向コーディング機能位置675に設けられ、別の凹部674の形の別のコーディング機能673が第3の対向コーディング機能位置677に設けられている。
図13および図18のすべての例で明らかなように、機械的コーディング部650は、それぞれの機械的対向コーディング部670と相補的な形状をしている。機械的対向コーディング部670は、それぞれの機械的コーディング部650と比べて反対の形状である。
この例では、コーディングセクション659は、空間的に重なり合っていない4つの個別のコーディング機能位置を2つの機械的コーディング機能に対して含み、そのそれぞれがコーディング機能位置のうちの1つに位置する。同様に、機械的対向コーディングセクション679は、空間的に重なり合っていない4つの個別の対向コーディング機能位置675、676、677、678、および2つの機械的対向コーディング機能671、673を含み、そのそれぞれが対向コーディング機能位置のうちの1つに位置する。
図13~図18に示される例では、コーディングセクション659のコーディング機能位置の数は、対向コーディングセクション679の対向コーディング機能位置の数に等しい。さらに、コーディング機能の数は、対向コーディング機能の数に等しい。したがって、4つのコーディング機能位置および2つの機械的コーディング機能があるこの図示の例では、6つの異なる機械的コード部またはコーディング部650と、それぞれの機械的対向コード部またはコーディング部670とが設けられている。一般に、空間的に重なり合っていない個別のコーディング機能位置の総数がn個であれば、2n個の可能な構成および配置がある。しかし、これらの配置のすべてが固有かつ専用のペアリングを保証できるとは限らない。電子モジュール620のうちの1つを除くすべてが、1つの薬物送達デバイスと係合することが妨げられることを保証する条件は、すべての機械的コーディング部650が同じ数の機械的コーディング機能651、653を含むことである。n個のコーディング機能位置のk個のコーディング機能の重複しない順列の数は、次式により二項係数に等しい:
得られる組合せの最大数は、k=n/2のときに求まる。
Claims (15)
- 薬物送達デバイス(100)の近位端(P)に所定の締結構成で取り付けるように構成された電子モジュール(320;420;520;620)であって、薬物送達デバイス(100)は、長手方向に延びるとともに遠位端(D)および近位端(P)を含む細長いハウジング(102)を含み、電子モジュール(320;420;520;620)は:
薬物送達デバイス(100)の近位端(P)に設けられた機械的対向コーディング部(370;470;570;670)の機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)と係合する機械的コーディング機能(351;451;551;651)を含む機械的コーディング部(350;450;550;650)を含み、
ここで、機械的コーディング機能(351;451;551;651)および機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)の一方は、長手方向に延びる突出部(352;452;552;652)を含み、機械的コーディング機能(351;451;551;651)および機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)の他方は凹部(372;472;572;672)を含み、
突出部(352;452;552;652)の幾何形状が凹部(372;472;572;672)の幾何形状と合致していない場合、または
長手方向に対して横断方向の平面内の突出部(352;452;552;652)の位置が、その横断面内で凹部(372;472;572;672)の位置と合致していない場合、または
突出部(352;452;552;652)の長手方向の長さが、凹部(372;472;572;672)の長手方向の長さを超える場合に、
機械的コーディング部(350;450;550;650)および機械的対向コーディング部(370;470;570;670)は、所定の締結構成で電子モジュール(320;420;520;620)を薬物送達デバイス(100)の近位端(P)に締結することを防止するように作動可能である、前記電子モジュール。 - 所定の締結構成で薬物送達デバイスの相補的形状の対向締結要素(327;427;527;627)と機械的に係合するように構成された締結要素(326;426;524、526;626)をさらに備える、請求項1に記載の電子モジュール(320;420;520;620)。
- 機械的コーディング部(350;450;550;650)は、締結要素(326;426;524、526;626)に対する機械的コーディング機能(351;451;551;651)の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される、請求項2に記載の電子モジュール(320;420;520;620)。
- 電子モジュールの遠位端(301;401;501;601)から遠位に延び、薬物送達デバイス(100)の近位端(P)のアパーチャ(242、244)の中へ、またはこれを貫通して延びるように構成された少なくとも1つの長手方向延長部(255)をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の電子モジュール(320;420;520;620)。
- 機械的コーディング部(350;450;550;650)は、長手方向延長部(255)に対する機械的コーディング機能(351;451;551;651)の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される、請求項4に記載の電子モジュール(320;420;520;620)。
- 機械的コーディング機能(351;451;551;651)は、電子モジュール(320;420;520;620)の遠位に向いている面(360;460;560;660)から長手方向の遠位方向に突出するとともに機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)の相補的形状の凹部(372;472;572;672)と係合するように構成されている突出部(352;452;552;652)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の電子モジュール(320;420;520;620)。
- 電子モジュール(320;420;520;620)の遠位に向いている面(360;460;560;660)は、所定の締結構成で、薬物送達デバイス(100)の相補的形状の近位に向いている面(380;480;580;680)と長手方向に当接している、請求項6に記載の電子モジュール(320;420;520;620)。
- 機械的コーディング部(650)は、空間的に重なり合っていない個数nの個別のコーディング機能位置(655、656、657、658)と、これらコーディング機能位置(655、656、657、658)のうちの1つにそれぞれの1つが位置する個数kの機械的コーディング機能(651、653)とを含むコーディングセクション(659)を含み、ここで、nおよびkが整数であり、k≦nまたはk<nである、請求項1~7のいずれか1項に記載の電子モジュール(320;420;520.620)。
- 薬物送達デバイス(100)であって:
遠位端(D)および近位端(P)を含み、該近位端(P)は、請求項1~8のいずれか1項に記載の電子モジュール(320;420;520;620)を所定の締結構成で取り付けるように構成されている、ハウジング(102)と、
遠位端(D)から薬物(Dr)の用量を設定および/または送達するように構成された駆動機構(106)と、
近位端(P)に設けられ、電子モジュール(320;420;520;620)の機械的コーディング部(350;450;550;650)の機械的コーディング機能(351;451;551;651)と係合する機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)を含む機械的対向コーディング部(370;470;570;670)と
を含む前記薬物送達デバイス。 - 電子モジュール(320;420;520;620)の相補的形状の締結要素(326;426;524、526;626)と所定の締結構成で機械的に係合するように構成された対向締結要素(327;427;527;627)をさらに含む、請求項9に記載の薬物送達デバイス(100)。
- 機械的対向コーディング部(370;470;570;670)は、対向締結要素(327;427;527;627)に対する機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)の位置、向きおよび長手方向の長さのうちの少なくとも1つによって画成される、請求項10に記載の薬物送達デバイス(100)。
- 機械的対向コーディング機能(371;471;571;671)は、所定の締結構成であるときに、機械的コーディング部(350;450;550;650)のコーディング機能(351;451;551;651)の相補的形状の遠位に延びる突出部(352;452;552;652)を受ける、またはそれと係合するように構成された凹部(372;472;572;672)を含む、請求項9~11のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス(100)。
- 凹部(372;472;572;672)は、薬物送達デバイス(100)の近位に向いている面(380;480;580;680)、薬物送達デバイス(100)の側壁(534)の外面(532)、および薬物送達デバイス(100)の側壁(534)の内面(533)のうちの少なくとも1つに設けられる、請求項12に記載の薬物送達デバイス(100)。
- 薬物(Dr)が充填された薬物容器(103)をさらに含む、請求項9~13のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス(100)。
- モジュールシステムであって:
請求項1~8のいずれか1項に記載の電子モジュール(320;420;520;620)と、
請求項9~14のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス(100)とを含み、
ここで、電子モジュール(320;420;520;620)の機械的コーディング部(350;450;550;650)は、薬物送達デバイス(100)の機械的対向コーディング部(370;470;570;670)と合致し、
機械的コーディング部(350;450;550;650)は、電子モジュール(320;420;520;620)および薬物送達デバイス(100)が所定の締結構成にあるときに機械的対向コーディング部(370;470;570;670)と機械的に係合する、前記モジュールシステム。
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