JP2023502595A - ゼオライト合成 - Google Patents

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Abstract

本開示は、10以上のシリカ対アルミナ比(SAR)を有するゼオライトを合成する方法を提供し、例えば、少なくとも1つのアルミナ源、少なくとも1つのシリカ源、および少なくとも1つの有機構造指向剤を含む反応混合物を形成することであって、反応混合物が、約10%以上の固形分含量を有する、形成することと、反応混合物を、大気圧で、100℃以下の温度で結晶化させてゼオライトを形成することと、を含む。【選択図】図1B

Description

本出願は、2019年11月19日に出願された米国仮出願第62/937,572号に対する優先権の利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、一般に、選択的接触還元(SCR)触媒の分野、ならびにそのような触媒を調製および使用して、窒素酸化物を選択的に還元する方法に関する。
ディーゼルエンジンの排出物には、微粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NO)、未燃炭化水素(HC)、および一酸化炭素(CO)が含まれる。NOは、とりわけ一酸化窒素(NO)および二酸化窒素(NO)を含む、様々な化学種の窒素酸化物を説明するために使用される用語である。排気微粒子状物質の2つの主要な構成成分は、可溶性有機画分(SOF)および煤画分である。SOFは、煤の上に層状に凝縮し、一般に未燃ディーゼル燃料および潤滑油に由来する。SOFは、排気ガスの温度に応じて、蒸気またはエアロゾル(すなわち、液体凝縮物の細かい液滴)としてディーゼル排気中に存在し得る。煤は、主に炭素の粒子で構成されている。排気のHC含量は、エンジンタイプおよび動作パラメーターに応じて異なり得るが、典型的には、メタン、エテン、エチン、プロペンなどの様々な短鎖炭化水素が含まれる。
NO含有ガス混合物を処理して大気汚染を減少させるために、様々な方法が使用されている。1つの処理タイプは、窒素酸化物の触媒還元を伴う。2つのプロセスがある:(1)一酸化炭素、水素、または炭化水素が還元剤として使用される非選択的還元プロセス、および(2)アンモニアまたはアンモニア前駆体が還元剤として使用される選択的還元プロセス。選択的還元プロセスでは、少量の還元剤で高度の窒素酸化物除去が達成され得る。
SCRプロセスで用いられる触媒は、理想的には、水熱条件下で、広い温度範囲、例えば、200℃~600℃以上などで、良好な触媒活性を維持することができる必要がある。SCR触媒は、一般的に、粒子の除去に使用される排気ガス処理システムの構成要素である煤フィルターの再生中などに、高温水熱条件に曝露される。
ゼオライトなどのモレキュラーシーブが、酸素の存在下でアンモニア、尿素、または炭化水素などの還元剤とともに窒素酸化物のSCRで使用されてきた。ゼオライトは、ゼオライトのタイプ、ならびにゼオライトに含まれるカチオンのタイプおよび量に応じて、直径が約3~約10オングストロームの範囲の、かなり均一な細孔径を有する結晶性材料である。例えば、ケージのような構造を有するものなどの8員環細孔開口部および二重6環の二次構築単位を有するゼオライトは、SCR触媒としての使用に十分に好適である。これらの特性を有する特定の種類のゼオライトは、チャバザイト(CHA)であり、これは、三次元の多孔度からアクセスできる8員環の細孔開口部(約3.8オングストローム)を有する小さな細孔ゼオライトである。ケージのような構造は、二重6環の構造単位を4環によって接続することから生じる。CHAフレームワーク構造を有するモレキュラーシーブは、例えば、米国特許第4,503,024号、第4,544,538号、および第6,709,644号、ならびに“Verified Synthesis of Zeolites Second Edition,” Elsevier 2001 p.123に開示されている方法に従って調製され得、それらの各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
ある特定のCHAゼオライト(例えば、10以上のSAR値を有するゼオライトなど)を調製する典型的な方法は、比較的過酷な条件下での水熱合成を伴う。例えば、上記で参照された’538特許では、ゼオライトは、典型的には、オートクレーブ内で、圧力下での水熱結晶化によって調製される。同様に、上記で参照された’644特許は、100℃~200℃の温度で、例えば、約3日~約20日の過程にわたって自生圧力下でCHA(SSZ-64)結晶を調製する水熱結晶化のプロセスを説明する。ある特定のゼオライトの調製についてはそれほど過酷でない条件が知られているが、これらの方法は一般に、より低いシリカ対アルミナ比(SAR)値を有するゼオライトの調製に限定されている。
したがって、以前に記載される過酷な条件なしに、様々なSARのCHA(および他のゼオライト)の製造のための代替方法が必要である。
本開示のある特定の実施形態についての理解を提供するために、必ずしも縮尺通りに描かれてはいない添付図面が参照され、図内の参照番号は、本開示の例示的な実施形態の構成要素を指す。図面は単なる例として提供されており、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本開示の触媒組成物を含み得るハニカムタイプ基材の斜視図を示す。 図1Aに対して拡大され、かつ図1Aの担体の端面に平行な平面に沿って切り取られた部分断面図を示し、図1Aに示される複数のガス流路の拡大図を示す。 壁流フィルター基材の一部の断面図を示す。 本開示の触媒が利用される排出物処理システムの実施形態の概略図を示す。 150rpm(図4A)および350rpm(図4B)の撹拌還流容器内で、97℃で結晶化中に採取された試料のX線回折(XRD)パターンを提供する。 (図5A(スケールバー:5 μm)および図5B(スケールバー:500 nm))350rpmの撹拌還流容器内で、97℃で結晶化したCHAの顕微鏡写真を提供する。 以下の実験セクションから選択した試料のSCR性能を例示する。
本開示は、例えば、高いシリカ対アルミナ(SAR)比を有するCHAゼオライトの製造に一般的に使用される条件よりも過酷でない条件を使用してゼオライトを合成する方法を提供する。特に、本明細書に概説される方法は、より低い温度および/または対応するより低い温度でのそのような製造を可能にし得る。有利には、開示されるプロセスは、自生圧力を必要とせずに、かつ/または単純な撹拌容器内で(例えば、大気圧で)行われ得る。本開示は、このように調製された対応するゼオライト製品、ならびにゼオライト製品(複数可)を利用する排出物処理システムおよび排気ガス処理の方法をさらに提供する。
本開示のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下に簡単に記載される添付の図面とともに以下の詳細な説明で明らかになるだろう。本開示は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、実施形態の2つ、3つ、4つ、またはそれを超える任意の組み合わせ、ならびに本開示に記載の任意の2つ、3つ、4つ、またはそれを超える特徴または要素の組み合わせを、そのような特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているかどうかに関わらず含む。本開示では、文脈が明らかに他のことを示さない限り、本開示のいずれかの分けることが可能な特徴または要素が、その様々な態様および実施形態のいずれかにおいて、組み合わせ可能であると考えられるべきであると、全体として読み取られることが意図される。本開示の他の態様および利点は、以下で明らかになるであろう。
本開示は、以下の説明に記載される構成またはプロセスステップの詳細に限定されない。本開示は、他の実施形態が可能であり、様々な手法で実施または実施することができる。本明細書に記載される例示的な実施形態は、本開示の原理および用途の単なる例示であることを理解されたい。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本開示の方法および装置に対して様々な変形および変更を行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内にある修正および変更を含むことが意図される。
本開示の一態様では、10以上のシリカ対アルミナ比(SAR)を有するアルミノケイ酸塩ゼオライトを合成する方法が提供され、i)少なくとも1つのアルミナ源、少なくとも1つのシリカ源、および少なくとも1つの有機構造指向剤を含む反応混合物を形成することであって、反応混合物が、約10%以上(例えば、重量に基づいてなど)の固形分含量を有する、形成することと、ii)大気に開放された容器内で、100℃以下の温度で反応混合物を結晶化させて、アルミノケイ酸塩ゼオライトを形成することと、を含む。
方法は、様々なタイプのアルミノケイ酸塩ゼオライト製品を提供するために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、8環細孔径を有するゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、二重6環(D6r)サブユニットを含むフレームワークを有するゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、AEI、AFX、CHA、LEV、AFT、EAB、KFI、SAT、TSC、SAV、ERI、LTA、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択されるフレームワークを有するゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、CHA結晶性フレームワークを有するゼオライトを含む。
例えば、いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、8環細孔径を有する少なくとも1つのゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、二重6環(D6r)サブユニットを含むフレームワークを有する少なくとも1つのゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、AEI、AFX、CHA、LEV、AFT、EAB、KFI、SAT、TSC、SAV、ERI、およびLTAから選択されるフレームワークを有する少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、CHA結晶性フレームワークを有する少なくとも1つのゼオライトを含む。
いくつかの実施形態では、方法は、比較的高いシリカ対アルミナ比(SAR)値を有するアルミノケイ酸塩ゼオライトを提供するが、方法はそれに限定されない。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、15以上のSARを有する。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、20以上のSARを有する。いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトは、10~30のSARを有する。
いくつかの実施形態では、反応混合物の固形分含量は、約15重量%以上である。反応混合物の少なくとも1つのアルミナ源は変化することができ、いくつかの実施形態では、例えば、FAU、LTL、LTA、またはMOR結晶性フレームワークを有するゼオライトなどのゼオライトを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアルミナ源は、ゼオライトYの形態のFAU結晶性フレームワークを有するゼオライトを含む。少なくとも1つの有機構造指向剤はまた変化することができ、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの有機構造指向剤は、アルキル置換基、芳香族置換基、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される置換基を有する四級アンモニウム塩である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの有機構造指向剤は、アルキル置換基、芳香族置換基、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される少なくとも1つの置換基を有する四級アンモニウム塩である。少なくとも1つの有機構造指向剤の1つの非限定的な例は、テトラメチルピペリジニウムである。少なくとも1つのシリカ源もまた変化することができ、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのシリカ源は、アルカリ金属ケイ酸塩溶液を含む。
開示された方法のパラメータは変化し得る。例えば、結晶化ステップが実施される温度は、いくつかの実施形態では、結晶化ステップが約95℃~100℃の温度で実施されるなど、変動し得る。いくつかの実施形態では、開示される方法は、結晶化ステップがオートクレーブ内で行われることを必要としない。いくつかの実施形態では、結晶化ステップは、還流コンデンサーを備えた撹拌容器内で行われる。反応混合物の撹拌は有利であり得、いくつかの実施形態では、結晶化ステップは、撹拌しながら行われる。
本明細書に提供される方法は、いくつかの実施形態では、1つ以上の追加の方法ステップを含む。例えば、方法は、いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトをか焼して、H形態またはNa形態のか焼ゼオライトを形成することをさらに含み得る。方法は、いくつかの実施形態では、アルミノケイ酸塩ゼオライトを促進剤金属とイオン交換して、イオン交換ゼオライト触媒を形成することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、か焼ゼオライトを促進剤金属とイオン交換して、イオン交換ゼオライト触媒を形成することをさらに含む。そのような促進剤金属は変化し得、例えば、FeまたはCuであり得る。
定義:
本開示で使用される用語に関して、以下の定義が提供される。
本明細書全体を通して「一実施形態」、「ある特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、または「実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、「1つ以上の実施形態では」、「ある特定の実施形態では」、「一実施形態では」、または「実施形態では」などの語句が本明細書全体の様々な箇所に出現することが、必ずしも本開示の同じ実施形態(複数可)を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態では任意の好適な方法で組み合わせることができる。
「1つの(a)」および「1つの(an)」という冠詞は、本明細書では、その冠詞の文法的目的語の1つまたは2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)のを指すために使用される。
本明細書で引用される範囲はすべて包括的であり、すなわち、特に指定がない限り、エンドポイントは範囲内に含まれる。
「約」という用語は、小さな変動を説明し、釈明するために本明細書全体を通して使用される。例えば、「約」という用語は、±2%以下、±1%以下、±0.5%以下、±0.2%以下、±0.1%以下、または±0.05%以下など、±5%以下を指し得る。すべての数値は、明示的に示されているか否かに関わらず、「約」という用語によって修飾される。「約」という用語によって修飾される値には、特定の値が含まれる。例えば、「約5.0」には、5.0が含まれる。
「触媒」または「触媒材料」または「触媒的材料」という用語は、反応を促進する材料を指す。
本明細書で使用されているように、「触媒物品」という用語は、所望の反応を促進するために使用される要素を指す。例えば、触媒物品は、基材、例えば、ハニカム基材上などに、触媒種、例えば、触媒組成物などを含むウォッシュコートを含み得る。
本明細書で使用される場合、「ウォッシュコート」という用語は、処理されるガス流の通過を可能にするのに十分に多孔性である、例えば、ハニカム型担体部材などの担体基材材料に適用される触媒または他の材料の薄い接着性のコーティングの技術分野におけるその通常の意味を有する。当該技術分野で理解されるように、ウォッシュコートは、スラリー中の粒子の分散液から取得され得、これを基材に適用し、乾燥させ、か焼して、多孔性ウォッシュコートを提供し得る。
本明細書で使用される場合、「基材」という用語は、触媒材料が典型的にはウォッシュコートの形態で置かれるモノリス材料を指す。
本明細書で使用される場合、「流」という用語は、広義的には、固体または液体の微粒子状物質を含み得る流動ガスの任意の組み合わせを指す。本明細書で使用される「ガス流」または「排気ガス流」という用語は、例えば、エンジンの排気などのガス状構成成分の流れを意味し、これは、液滴、固形微粒子などの同伴した非ガス状構成成分を含み得る。エンジンの排気ガス流は、燃焼生成物、不完全燃焼生成物、窒素酸化物、可燃性および/または炭素質微粒子状物質(煤)、ならびに未反応の酸素および窒素をさらに含み得る。
本明細書で使用される場合、「微粒子フィルター」および「煤フィルター」という用語は、排気ガス流からの煤などの微粒子状物質を除去するように設計されたフィルターを指す。
本明細書で使用される場合、「BET表面積」という用語は、N吸着によって表面積を決定するためのBrunauer-Emmett-Teller(BET)の方法に関連するその通常の意味を有する。細孔径および細孔容積は、当業者によって理解されるように、BETタイプのN吸着または脱着実験を使用して決定することもできる。
本明細書で使用される場合、触媒材料または触媒ウォッシュコートの文脈における「支持体」は、沈殿、会合、分散、含浸、または他の好適な方法によって触媒(例えば、貴金属、安定剤、促進剤、結合剤などを含む)を受容する材料を指す。
本明細書で使用される場合、「選択的触媒還元」(SCR)という用語は、窒素性還元剤を使用して、窒素酸化物を二窒素(N)に還元する触媒プロセスを指す。本明細書で使用される場合、「窒素酸化物」および「NO」という用語は、窒素の酸化物を表す。SCRプロセスは、典型的には以下の反応に従って、アンモニアを用いた窒素酸化物の接触還元を使用して、窒素および水を形成する。
4NO+4NH+O→4N2+6HO(標準のSCR反応)
2NO+4NH→3N+6HO(遅いSCR反応)
NO+NO+2NH→2N+3HO(高速SCR反応)
本明細書で使用される場合、「ゼオライト」という用語は、ケイ素およびアルミニウム原子を含むモレキュラーシーブの特定の例を指す。ゼオライトは、実質的には、ゼオライトの種類、ならびにゼオライト格子に含まれるカチオンの種類および量に応じて、直径が約3~約10オングストロームの範囲の、比較的均一な細孔径を有する結晶性材料である。
本明細書において「アルミノケイ酸塩ゼオライト」フレームワークタイプに言及することで、材料を、骨格内へと置換されたリンまたは他の金属を含まないモレキュラーシーブに限定する。しかしながら、明確にするために、本明細書で使用される場合、「ケイ酸アルミノゼオライト」は、例えば、SAPO、ALPO、およびMeAPO材料などのリン酸アルミノ材料を除外し、より広範な「ゼオライト」という用語は、ケイ酸アルミノおよびリン酸アルミノを含むことが意図される。
ゼオライトCHA-フレームワークタイプのモレキュラーシーブには、本明細書では「CHAゼオライト」とも称され、近似式:(Ca,Na,K,Mg)AlSi126HO(例えば、水和ケイ酸カルシウムアルミニウムなど)を有するゼオライト基が含まれる。ゼオライトCHA-フレームワークタイプのモレキュラーシーブの3つの合成形態は、参照によって本明細書に組み込まれる、John Wiley&Sonsによって1973年に出版されたD.W.Breckによる“Zeolite Molecular Sieves”に記載されている。Breckによって報告されている3つの合成形態は、その各々が参照によって本明細書に組み込まれる、J.Chem.Soc.,p.2822(1956),Barrer等に記載されているZeolite K-G、英国特許第868,846号(1961)に記載されているZeolite D、および米国特許第3,030,181号に記載されているZeolite Rである。ゼオライトCHAフレームワークタイプの別の合成形態であるSSZ-13の合成は、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第4,544,538号に記載されている。
本明細書で使用される場合、「促進される」という用語は、モレキュラーシーブ中の固有の不純物とは対照的に、モレキュラーシーブ材料に意図的に添加される金属構成成分(例えば、「促進剤金属」など)を指す。したがって、促進剤は、意図的に添加される促進剤を有しない触媒と比較して触媒の活性を向上させるために意図的に添加される。アンモニアの存在下での窒素酸化物の選択的接触還元を促進するために、1つ以上の実施形態では、好適な金属(複数可)が独立してモレキュラーシーブに交換される。
実施形態の例:
限定するものではないが、本開示のいくつかの実施形態は以下を含む。
1.10以上のシリカ対アルミナ比(SAR)を有するアルミノケイ酸塩ゼオライトを合成する方法であって、
少なくとも1つのアルミナ源、少なくとも1つのシリカ源、および少なくとも1つの有機構造指向剤を含む反応混合物を形成することであって、反応混合物が、約10%以上の固形分含量を有する、形成することと、
大気に開放された容器内で、約100℃以下の温度で反応混合物を結晶化させて、アルミノケイ酸塩ゼオライトを形成することと、を含む、方法。
2.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、8環細孔径を有するゼオライトを含む、実施形態1の方法。
3.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、二重6環(D6r)サブユニットを含むフレームワークを有するゼオライトを含む、実施形態1または2の方法。
4.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、AEI、AFX、CHA、LEV、AFT、EAB、KFI、SAT、TSC、SAV、ERI、LTA、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択されるフレームワークを有するゼオライトを含む、実刑形態1~3のいずれか1つの方法。
5.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、CHA結晶性フレームワークを有するゼオライトを含む、実施形態1~4のいずれか1つの方法。
6.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、15以上のSARを有する、実施形態1~5のいずれか1つの方法。
7.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、20以上のSARを有する、実施形態1~6のいずれか1つの方法。
8.アルミノケイ酸塩ゼオライトが、10~30のSARを有する、実施形態1~5のいずれか1つの方法。
9.反応混合物の固形分含量が、約15%以上である、実施形態1~8のいずれか1つの方法。
10.少なくとも1つのアルミナ源が、FAU、LTL、LTA、またはMOR結晶性フレームワークを有するゼオライトを含む、実施形態1~9のいずれか1つの方法。
11.FAU結晶性フレームワークを有する前記ゼオライトが、ゼオライトYである、実施形態10の方法。
12.少なくとも1つの有機構造指向剤が、アルキル置換基、芳香族置換基、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される少なくとも1つの置換基を有する四級アンモニウム塩である、実施形態1~11のいずれか1つの方法。
13.少なくとも1つの有機構造指向剤が、テトラメチルピペリジニウムである、実施形態1~12のいずれか1つの方法。
14.温度が、約95°Cから約100°Cの範囲である、実施形態1~13のいずれか1つの方法。
15.容器が、還流コンデンサーを備えた撹拌容器である、実施形態1~14のいずれか1つの方法。
16.反応混合物を結晶化することが、撹拌しながら行われる、実施形態1~15のいずれか1つの方法。
17.少なくとも1つのシリカ源が、アルカリ金属ケイ酸塩溶液を含む、実施形態1~16のいずれか1つの方法。
18.アルミノケイ酸塩ゼオライトをか焼して、H形態またはNa形態のか焼ゼオライトを形成することをさらに含む、実施形態1~17のいずれか1つの方法。
19.か焼ゼオライトを促進剤金属とイオン交換して、イオン交換ゼオライト触媒を形成することをさらに含む、実施形態18の方法。
20.アルミノケイ酸塩ゼオライトを促進剤金属とイオン交換して、イオン交換ゼオライト触媒を形成することをさらに含む、実施形態1~17のいずれか1つの方法。
21.促進剤金属が、FeまたはCuである、実施形態19または20の方法。
22.実施形態18~21のいずれか1つの方法によって調製された金属促進ゼオライト触媒組成物を含む基材。
23.金属促進ゼオライト触媒組成物が、基材上にコーティングされている、実施形態22の基材。
24.金属促進ゼオライト触媒組成物が、ウォッシュコートの形態で基材上にコーティングされている、実施形態23の基材。
25.ウォッシュコートが、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される結合剤を含む、実施形態24の基材。
26.結合剤の充填が、ウォッシュコートの重量に基づいて約0.1重量%~約10重量%である、実施形態25の基材。
27.基材が、フロースルーハニカムモノリスおよび微粒子フィルターから選択される、実施形態22~26のいずれか1つの基材。
28.基材が、ハニカム構造を有するセラミックまたは金属である、実施形態22~27のいずれか1つの基材。
29.基材が、ガソリン微粒子フィルターまたは煤フィルターである、実施形態22~27のいずれか1つの基材。
30.基材の入口および/または出口壁上に1つ以上の触媒層を含む、実施形態22~29のいずれか1つの基材。
31.基材の入口および/または出口壁上の少なくとも2つの触媒層の組み合わせを含む、実施形態22~30のいずれか1つの基材。
32.エンジンと、実施形態18~21のいずれか1つの方法によって調製された触媒組成物とを含む、排気ガス処理システム。
33.エンジンが、リードバーンエンジンである、実施形態32の排気ガス処理システム。
34.エンジンが、ディーゼルエンジンまたはリーンバーンガソリンエンジンである、実施形態32または33の排気ガス処理システム。
35.エンジンの排気ガス流を処理する方法であって、
実施形態18~21のいずれか1つの方法によって調製された金属交換ゼオライトを含む触媒をエンジンから下流に置くことと、
エンジンの排気ガス流を触媒上に流すことと、を含む、方法。
36.エンジンが、リードバーンエンジンである、実施形態35の方法。
37.エンジンが、ディーゼルエンジンまたはリーンバーンガソリンエンジンである、実施形態35または36の方法。
38.エンジンの下流に追加の触媒構成成分を置くことをさらに含む、実施形態35~37のいずれか1つの方法。
いくつかの実施形態では、開示されるゼオライトは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、第IIIB族、第IVB族、第VB族、第VIB族、第VIIB族、第VIIIB族、第IB族、および第IIB族の遷移金属、第IIIA族の元素、第IVA族の元素、ランタニド、アクチニド、ならびに前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される促進剤金属で促進される。いくつかの実施形態では、開示される触媒組成物の促進ゼオライトを調製するために使用され得る促進剤金属(例えば、さらなる促進剤金属など)には、銅(Cu)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ランタン(La)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、バナジウム(V)、銀(Ag)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、プラセオジム(Pr)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、イットリウム(Y)、タングステン(W)、および前述のうちのいずれかの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。1つ以上の実施形態では、酸化物として計算される促進剤金属含量は、独立して、揮発性物質を含まない基準で報告して、(促進剤金属を含む)対応するか焼ゼオライトの総重量に基づいて、約0.01重量%~約15重量%、約0.5重量%~約12重量%、または約1.0重量%~約10重量%の範囲である。いくつかの実施形態では、促進剤金属は、銅または鉄である。
促進剤金属は、液相交換プロセスによってゼオライトに交換され得、ここで、可溶性金属イオン(例えば、1つ以上の可溶性金属イオン)は、ゼオライトと関連するプロトンまたはアンモニウムまたはナトリウムイオン(例えば、プロトン、アンモニウム、またはナトリウムイオンから独立して選択される1つ以上のイオン)と交換する。交換はまた、固体状態プロセスによっても実行され得、ここで、促進剤金属酸化物または金属塩の固体粒子が、ゼオライト粉末と混合され、蒸気を含んでも、または含まなくてもよいある特定の温度およびガス環境下で処理される。交換プロセスはまた、スラリー調製中にインサイツプロセスを介しても達成され得、ここで、微細な金属酸化物粒子が、固体液体相互作用に好適な条件下でゼオライトスラリー中に懸濁される。
一態様では、本開示は、適度に穏やかな条件下でゼオライトを形成するための方法を提供する。驚くべきことに、本明細書の以下に概説されるように、高いSAR値(例えば、10以上のSAR値など)を有するゼオライトでさえ、そのような条件下で結晶化され得ることが発見された。
いくつかの実施形態では、本開示の方法は、ゼオライトを含む少なくとも1つのアルミナ源、少なくとも1つのシリカ源、少なくとも1つの有機構造指向剤、および任意選択で二次アルカリ金属カチオン源を含む反応混合物を形成することを含む。二次アルカリ金属カチオン源は、反応混合物のアルカリ金属含量を高め得る。いくつかの実施形態では、反応混合物は、アルカリ性水性条件下で提供される。様々な構成成分の比、特に、OH:SiO比およびNa/SiO比は、例えば、酸源(例えば、硫酸など)および/またはナトリウム源(例えば、硫酸ナトリウムなど)の添加によって調整され得る。
少なくとも1つのシリカ源は変化し得、一般に、アルカリ金属ケイ酸塩溶液および/またはコロイド状シリカを含む源から選択される。アルカリ金属は、少なくともシリカ源に存在する場合、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、またはフランシウムであり得る。ある特定の実施形態では、アルカリ金属は、ナトリウムまたはカリウムである(例えば、少なくとも1つのシリカ源がケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムを含む場合など)。少なくとも1つのシリカ源がアルカリ金属ケイ酸塩を含む場合、個々の金属(M)/Siモル比は、少なくとも約0.4、または少なくとも約0.5、または少なくとも約0.6、または少なくとも約0.7、または少なくとも約0.8であり、非限定的な範囲は、約0.4~約1.2、または約0.6~約1.0、または約0.7~約0.9である。
少なくとも1つのアルミナ源に含まれるゼオライトは変化し得、例えば、様々なアルミノケイ酸塩ゼオライトなど、当該技術分野で知られている様々なゼオライト材料を含むであろう。ある特定の実施形態では、FAU結晶構造を有するゼオライトが使用され、これは、12環構造によって形成され、約7.4Åのチャネルを有する。そのようなゼオライトの非限定的な例には、フォージャサイト、ゼオライトX、ゼオライトY、LZ-210、およびSAPO-37が挙げられる。そのようなゼオライトは、2次構築単位4、6、および6-6を有する、x、y、およびz平面で互いに垂直に走る細孔を有する三次元細孔構造を特徴とする。バルクFAUゼオライト材料のSAR範囲の例は、約3~約6であり、典型的には、単位セルサイズの範囲は、XRDによって決定される場合、24.35~24.65である。ゼオライトYは、本開示のある特定の実施形態に有用である。FAUゼオライトは、例えば、Na形態などのアルカリ金属形態で使用され得る。特定の一実施形態では、FAUゼオライトは、ナトリウム形態であり、約2.5重量%~約13重量%のNaOを含む。
この合成のための有機構造指向剤の非限定的な例は、水酸化アダマンチルトリメチルアンモニウムであるが、他のアミンおよび/または四級アンモニウム塩が置換または添加され得る。非限定的な例には、アルキル、アダマンチル、シクロヘキシル、芳香族、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される置換基(例えば、1つ以上の置換基など)を有する四級アンモニウムカチオンが挙げられる。有機構造指向剤のさらなる非限定的な例には、シクロヘキシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、および水酸化ジメチルピペリジニウムが挙げられる。
水酸化物イオンは、反応混合物において必要とされる唯一の必要な鉱化剤であり、上記の比率を達成するために必要とされる水酸化物の量は、アルカリ金属ケイ酸塩溶液のみから、かつより少ない程度に、有機構造指向剤源から提供され得る。所望である場合、水酸化物イオン含量は、NaOHまたはKOHなどの追加の水酸化物イオン源で補足され得る。
本開示のいくつかの実施形態では、反応は、様々なゼオライトの製造に典型的に必要とされるような高圧の使用(例えば、オートクレーブ内での反応など)を必要としない。上で言及されるように、いくつかのゼオライトは、そのような過酷な条件なしで製造することができることが知られているが、より高いSAR値(例えば、約10以上)を有するゼオライトの調製はこれらの過酷な条件を必要とすることが一般に理解されている。
したがって、開示される方法は、一般に、圧力が加えられていない状態で(例えば、大気圧でなど)反応混合物を結晶化することを含む。例えば、ある特定の実施形態では、結晶化反応は、例えば、還流コンデンサーを備えた容器など、空気に開放されている容器内で実施され得る。方法は、約100℃~約160℃の範囲(例えば、約110℃~約160℃)の反応温度の非限定的な例を用いて、反応混合物を加熱することを含み得る。
より高い温度は、いくつかの実施形態では、より大きな結晶化割合(すなわち、より大きな生成物への転換)をもたらし得、他のすべてのパラメータは等しい。結晶化の速度は、水対シリカのモル比、すなわち、HO/SiO比の減少(固形分含量の増加)とともに著しく増加することも観察された。ゼオライトゲルの固形分含量は、以下の様式で定義される。
固形分含量%=(ゲル中のAl当量のモル)×(101.96g/mol)+(ゲル中のSiO当量のモル)×(60.08g/mol)×100/(ゲルの総質量)
反応混合物の固形分含量および結晶化温度を調節することにより、驚くべきことに、大気圧で好適な程度の結晶化を達成することができることが発見された。典型的な反応時間は、例えば、固形分含量および温度に応じて変化し得るが、一般に、約30時間~約3日間である。
いくつかの実施形態では、約50%以上の結晶化は、適度に高い固形分含量(例えば、約15以下のHO/SiO比など)で、大気圧および約110℃以上の温度で得ることができる。いくつかの実施形態では、約50%以上の結晶化は、大気圧およびより低い固形分含量(例えば、約15~約30など、約15超のHO/SiO比など)で、それに対応してより高い反応温度(例えば、約130°C以上など)で得ることができる。温度および/または固形分含量をさらに増加させることにより、より高い結晶化割合(例えば、90%を超など)を得ることができる。例えば、いくつかの実施形態では、90%超の結晶化は、少なくとも約120℃の温度で、約15以下のHO/SiO比の反応混合物で得ることができる。いくつかの実施形態では、90%超の結晶化は、より高い固形分含量(例えば、約15~約30など、約15超のHO/SiO比など)を有する反応混合物で得ることができるが、例えば、約140℃以上の温度など、以前の実施形態に対して温度が高い。
任意選択的に、生成物は遠心分離され得る。有機添加剤は、固形生成物の取り扱いおよび単離を助けるために使用され得る。噴霧乾燥は、生成物の処理における任意選択的ステップである。そのようにして得られた固体ゼオライト生成物は、空気または窒素中で熱処理またはか焼され得る。典型的なか焼温度は、1~10時間の間にわたって、約400℃~約850℃(例えば、約500℃~約700℃など)の範囲である。最初のか焼に続いて、ゼオライト生成物は、一般に、主にアルカリ金属形態(例えば、Na形態など)である。任意選択で、単一または複数のアンモニアイオン交換は、ゼオライトのNH 形態を得るために使用され得、これは、任意選択でさらにか焼されて、H形態を形成する。
特定の実施形態では、ゼオライトは、促進剤金属でさらにイオン交換されて、金属促進ゼオライト触媒を形成する。例えば、銅または鉄は、イオン交換されて、銅または鉄交換ゼオライトを形成することができる。イオン交換は、従来の方法を使用して行われ得る。例えば、銅は、いくつかの実施形態では、酸化銅または酢酸銅を使用してイオン交換することができる。得られる銅充填は、例えば、Cu/Alモル比に基づいて定義することができ、例えば、約0.2~約0.5Cu/Alであり得る。
いくつかの実施形態では、開示される結晶化から得られるゼオライト結晶は、約80%~約99%の結晶または約90%~約97%の結晶であり得る。方法は、いくつかの実施形態では、CHA構造を有するゼオライト生成物の調製に有用であり得る。しかしながら、これに限定されない。いくつかの実施形態では、開示される方法は、AEI、AFX、CHA、LEV、AFT、EAB、KFI、SAT、TSC、SAV、ERI、LTA、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される構造を有する、8環孔径を有するアルミノケイ酸塩ゼオライト結晶シードの製造に用いられ得る。いくつかの実施形態では、方法は、ZSM-5ゼオライトの製造に用いられ得る。
ゼオライト生成物は、SAR範囲によって特徴付けられ得る。記載されるように、いくつかの実施形態では、開示される方法は、ある範囲のSAR値を有するゼオライトの製造に使用され得るが、しかしながら、これらはこれまで穏やかな条件下で調製されていなかったため、より高いSAR値を有するゼオライトの製造の状況において特に関連がある。したがって、この方法は広く適用可能であるが、ある特定の実施形態では、例えば、約10~約30、約12~約30、約15~約30、約18~約30、または約20~約30のSARを有する生成物など、約10以上、約12以上、約15以上、または約20以上のSARを有するゼオライト生成物の製造に用いられる。
ある特定の実施形態では、本明細書に概説される方法に従って調製された金属促進ゼオライト材料は、様々な温度でのSCR活性によって特徴付けられ得る。特定の実施形態では、本明細書で提供される金属促進ゼオライトは、従来の方法(すなわち、高圧を必要とするもの)を介して調製される同等の金属促進ゼオライトと比較して、様々な温度で同等のSCR活性を呈する。特に、開示される方法は、熱エージング処理(例えば、約650℃(HDD)または約800℃(LDD))後のSCR活性によって特徴付けられる金属促進ゼオライト材料を提供することができ、本開示の金属促進ゼオライト金属材料のNO転換率は、約200℃および約600℃の排気ガス温度の一方または両方で同じ金属充填を有する比較金属促進ゼオライト材料の約10%以内または約20%以内であり、比較ゼオライトは、実施例に記載される比較プロセスを使用して調製される(例えば、試料B)。例えば、比較金属促進ゼオライト材料は、自生圧力下で結晶化される反応混合物を使用して作製されたゼオライト材料であり得る。
基材
1つの以上の実施形態では、本明細書に記載のように提供される金属促進ゼオライト触媒組成物は、基材上に配置される。ウォッシュコートは、液体中に特定の固形物含量(例えば、30重量%~90重量%)の触媒を含むスラリーを調製し、次いで、これを基材上にコーティングし、乾燥させてウォッシュコート層を提供することによって形成される。本明細書で提供される金属促進モレキュラーシーブを含むウォッシュコートは、任意選択で、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される結合剤を含み得る。結合剤の充填は、典型的には、ウォッシュコートの重量に基づいて、約0.1~10重量%である。
1つ以上の実施形態では、基材は、フロースルーハニカムモノリスおよび微粒子フィルターから選択され、触媒材料(複数可)は、ウォッシュコートとして基材に塗布される。
図1Aおよび1Bは、本明細書に記載されるような触媒組成物でコーティングされたフロースルー基材の形態の例示的な基材2を例示する。図1Aを参照すると、基材2の例は、円筒形状を有し、円筒外面4、上流端面6、および端面6と同一の対応する下流端面8を有する。基材2は、その中に形成された複数の微細で平行なガス流路10を有する。図1Bに見られるように、流路10は、壁12によって形成され、上流端面6から下流端面8までキャリア2を通って延在し、通路10は、流体、例えば、ガス流などがキャリア2を、そのガス流路10を介して長手方向に流れることを許容するように閉塞されていない。図1Bでより容易に見られるように、壁12は、そのように、ガス流路10が実質的に規則的な多角形形状を有するように寸法決めされ、構成されている。示されるように、触媒組成物は、所望である場合、複数の別個の層として適用され得る。例示される実施形態では、触媒組成物は、担体部材の壁12に接着された別個の底部層14、および底部層14上にコーティングされた第2の別個の最上部層16の両方で構成される。本開示は、1つ以上(例えば、2、3、または4つなど)の触媒層を用いて実施され得、図1Bに例示された2層の実施形態に限定されない。
1つ以上の実施形態では、基材は、ハニカム構造を有するセラミックまたは金属である。通路が開放されて流体がそこに流れて通過するように、基材の入口または出口面からそこに延在する微細で平行なガス流路を有するタイプのモノリス基材などの任意の好適な基材が用いられ得る。流体の入口から流体の出口への本質的に直線の経路である通路は、通路を通って流れるガスが触媒材料と接触するように、触媒材料がウォッシュコートとしてコーティングされる壁によって画定される。モノリス基材の流路は、壁が薄いチャネルであり、それは、例えば、台形、長方形、正方形、正弦波、六角形、楕円形、円形などの任意の好適な断面形状およびサイズであることができる。かかる構造は、1平方インチの断面当たり約60~約900個以上のガス入口開口部(すなわち、セル)を含み得る。
セラミック基材は、任意の好適な耐火性材料、例えば、コージライト、コージライト-α-アルミナ、窒化ケイ素、ジルコンムライト、スポジュメン、アルミナ-シリカ-マグネシア、ケイ酸ジルコン、シリマナイト、ケイ酸マグネシウム、ジルコン、ペタライト、α-アルミナ、ケイ酸アルミノなどから作製され得る。本開示の実施形態の触媒に有用な基材はまた、本質的に金属であり得、1つ以上の金属または金属合金で構成され得る。金属基材は、例えば、チャネル壁に開口部または「パンチアウト」を有するものなどの任意の金属基材を含み得る。金属基材は、ペレット、波形シート、またはモノリス形態などの様々な形状で用いられ得る。金属基材の非限定的な例としては、耐熱性の卑金属合金、例えば、鉄が実質的なまたは主要な構成成分である合金が挙げられる。このような合金は、ニッケル、クロム、およびアルミニウムから選択される1つ以上の要素を含んでもよく、これらの金属の合計は、いずれの場合も基材の重量に基づいて、少なくとも約15重量%の合金、例えば、約10重量%~25重量%のクロム、約1重量%~8重量%のアルミニウム、および約0重量%~約20重量%のニッケルを含んでもよい。
基材が微粒子フィルターである1つ以上の実施形態では、微粒子フィルターは、ガソリン微粒子フィルターまたは煤フィルターから選択され得る。微粒子フィルターには、ハニカム壁流フィルター、部分濾過フィルター、ワイヤーメッシュフィルター、巻き繊維フィルター、焼結金属フィルター、およびフォームフィルターが含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、微粒子フィルターは、触媒化された煤フィルター(CSF)である。触媒化されたCSFは、例えば、本明細書に提供される触媒組成物でコーティングされた基材を含む。
1つ以上の実施形態の触媒材料を支持するのに有用な壁流基材は、基材の長手方向軸に沿って延在する複数の微細な実質的に平行なガス流路を有し得る。いくつかの実施形態では、各通路は、基材本体の一端でブロックされ、代替の通路は、反対の端面でブロックされる。そのようなモノリス基材は、1平方インチの断面当たり最大約900個以上の流路(または「セル」)を含み得るが、はるかに少ない数が使用され得る。例えば、基材は、1平方インチあたり約7~約600、より一般的には約100~約400のセル(「cpsi」)を有し得る。本開示の実施形態で使用される多孔性壁流フィルターは、多孔性壁流フィルターの壁が白金族金属をその上に有するかまたはその中に含むことを特徴とし得る。触媒材料は、基材壁の入口側のみ、出口側のみ、入口側および出口側の両方に存在し得るか、または壁自体がすべてもしくは部分的に触媒材料で構成され得る。別の実施形態では、基材は、基材の入口および/または出口壁上に1つ以上の触媒層および少なくとも2つの触媒層の組み合わせを含むことができる。
図2に見られるように、基材の例は、複数の通路52を有する。通路は、フィルター基材の内壁53によって管状に囲まれている。基材は、入口端54および出口端56を有する。代替の通路は、入口端で入口プラグ58により、および出口端で出口プラグ60により塞がれて、入口54および出口56で逆となる市松模様を形成する。ガス流62は、塞がれていないチャネル入口64を通って入り、出口プラグ60によって止められ、(多孔性である)チャネル壁53を通って出口端66に拡散する。ガスは、入口プラグ58を理由に、壁の入口側に戻って通ることができない。本開示で使用される多孔性壁流フィルターは、基材の壁がその上に1つ以上の触媒材料を有することを特徴とし得る。
排気ガス処理システム
本開示のさらなる態様は、排気ガス処理システムを対象とする。1つ以上の実施形態では、排気ガス処理システムは、エンジン、例えば、ディーゼルエンジンまたはリーンバーンガソリンエンジンなど、例えば、リーンバーンエンジンなどのエンジン、およびエンジンの下流にある本開示の触媒組成物を含む。
排出物処理システムの1つの例を、排出物処理システム20の概略図を示す図3に例示する。示されるように、排出物処理システムは、リーンバーンガソリンエンジンなどのエンジン22の下流にある直列の複数の触媒構成要素を含み得る。触媒構成成分のうちの少なくとも1つは、本開示のSCR触媒であり得る。本開示に従って提供される触媒組成物は、多数の追加の触媒材料と組み合わせることができ、追加の触媒材料と比較して様々な位置に置くことができる。図3は、直列の5つの触媒構成要素24、26、28、30、32を例示するが、しかしながら、触媒構成要素の総数は変動し得、5つの構成要素は単なる非限定的な一例である。
限定するものではないが、表1は、1つ以上の実施形態の様々な排気ガス処理システム構成を提示する。各触媒は、エンジンが触媒Aの上流にあり、それが触媒Bの上流にあり、それが触媒Cの上流にあり、それが触媒Dの上流にあり、それが触媒Eの上流にある(存在する場合)ように排気導管を介して次の触媒に接続されることに留意されたい。表内の構成成分A~Eへの言及は、図3の同じ記号で相互参照され得る。
表1に記載されるDOC触媒は、エンジンの排気ガス中の一酸化炭素(CO)および炭化水素(HC)汚染物質を低減するために従来から使用されている任意の触媒であり得、耐火金属酸化物支持体(例えば、アルミナなど)に担持された白金族金属(PGM)を含み得る。
表1に記載されるLNT触媒は、NOトラップとして従来から使用されている任意の触媒であり得、塩基性金属酸化物(BaO、MgO、CeOなど)ならびに触媒によるNOの酸化および還元のための白金族金属(例えば、PtおよびRhなど)を含むNO吸着剤組成物を含み得る。
Figure 2023502595000002
表中のDPFへの言及は、ディーゼル微粒子フィルターを指し、これは、排気ガス中の微粒子物質を濾過するように適合された壁流フィルターで構成され得る。
表中のSCRへの言及は、本明細書に記載される金属交換ゼオライトを含むSCR触媒組成物を含み得るSCR触媒を指す。SCRoF(またはフィルター上のSCR)への言及は、本明細書に提供されるSCR触媒組成物を含み得る微粒子または煤フィルター(例えば、壁流フィルターなど)を指す。SCRおよびSCRoFの両方が存在する場合、一方もしくは両方が本明細書に提供されるSCR触媒を含み得るか、または触媒のうちの一方が従来のSCR触媒を含み得る。排出物処理システムは、任意選択で、SCR触媒の上流に配置され、かつアンモニアまたはアンモニア前駆体(例えば、尿素など)を排気流に注入するように適合された注入器を含み得る。
表中のAMOxへの言及は、漏れたあらゆるアンモニアを排気ガス処理システムから除去するために、本明細書に記載される金属交換ゼオライト含有触媒の下流に提供され得るアンモニア酸化触媒を指す。特定の実施形態では、AMOx触媒は、PGM成分を含み得る。1つ以上の実施形態では、AMOx触媒は、PGM成分を含むボトムコートと、SCR機能を有するトップコートとを含み得る。
当業者によって認識されるように、表1に列挙される構成では、構成要素A、B、C、D、またはEのうちの任意の1つ以上は、例えば、壁流フィルターなどの微粒子フィルター上に、またはフロースルーハニカム基材上に配置することができる。1つ以上の実施形態では、エンジン排気システムは、エンジンの近くの位置(直結位置、CC)に取り付けられた1つ以上の触媒組成物を含み、追加の触媒組成物は車体の下の位置(床下位置、UF)にある。
エンジン排気の処理方法
本開示の別の態様は、エンジン、例えば、リーンバーンエンジンなどの排気ガス流を処理する方法を対象とする。方法は、本開示の1つ以上の実施形態に従って調製された金属交換ゼオライトを含む触媒をエンジンの下流に配置し、エンジンの排気ガス流を触媒上に流すことを含み得る。1つ以上の実施形態では、方法は、上記のように、エンジンの下流に追加の触媒構成成分を置くことをさらに含む。
ここで、本開示を以下の実施例(複数可)を参照して記載する。
最初に、様々な温度および様々な固形分含量(HO/SiO)で研究を実施し、大気圧で任意の結晶化が観察されてCHA生成物が形成されるかどうかを評価した。有機構造指向剤(OSDA)としてトリメチルアダマンチルアンモニウムヒドロキシド(TMAdaOH)を使用し、シリカ源としてケイ酸ナトリウムを使用し、アルミナ源としてNa-FAUを使用した。
SiO:0.0219Al:0.095TMAda:0.84Na:0.52OH:11.7~33.6H
OH/SiOおよびNa/SiOの比は、それぞれ硫酸および硫酸ナトリウムを添加することによって調整され、次の標準的な添加順序を使用した:HO、AdaOH、NaSO、HSO、Na-FAU、ケイ酸ナトリウム。15時間の結晶化時間での初期温度研究(表2)を、撹拌されたオートクレーブ(1分当たり150回転(rpm))で実施され、CHA形成の速度が、すべての温度で、HO/SiO比の減少(ゲルの固形分含量の増加)とともに著しく増加することを示した。特に、固形分含量が最も多いゲル(HO/SiO=11.7)で、100℃で結晶化した後に微量のCHAが検出された。
Figure 2023502595000003
続いて、後者の結晶化を、還流コンデンサーを備えた撹拌ガラス容器(150または350rpm)内で、97℃で試みた。以下に記載されるように、結晶化中に試料を定期的に取り出し、XRDを介して分析した。
異なるrpm値で撹拌して、大気圧でそのようなCHAゼオライトを好適に調製する可能性を評価するために2つの試験を実施した。これらの試料の回折パターンを、150rpm(図4A)および350rpm(図4B)での2つの結晶化試験について図4Aおよび4Bに示す。150rpmで、CHAの結晶化は45時間後に開始し、温度で93時間までに完了した。FAUおよびCHAを除いて、他の相または非晶質材料は試料中に観察されなかった。撹拌速度を350rpmに上げると、FAUの完全な転換が97℃で、45~65時間で達成される。350rpmで結晶化したゲルから得られた最終的なCHA生成物(SAR=20)の顕微鏡写真を図5Aおよび5Bに示す。材料は、高い結晶化度(95%CHA)および対応する高い表面積(ZSA=560m/g、MSA=40m/g)を示した。
150rpmの結晶化から調製されたままのCHA生成物をか焼(540℃)して、OSDAを除去し、続いてアンモニウム交換した。1000ppmの残留NaOを含むNH 形態をか焼(450℃)して、H形態を得た。CuOを導入して、4.6重量%のCuO充填を達成した(試料A)。水熱条件(140~170℃で15~30時間)でSAR 20 CHA生成物が得られることが知られている従来のCHAゼオライトゲルの周囲圧力結晶化(97℃で72~100時間)によっては、結晶性生成物が得られなかったことに留意されたい。
比較試料(比較試料B)を、水熱結晶化(170℃、30時間)によって調製した。「比較ゲル」と称されるこのゲルを、アルミニウムトリイソプロポキシドおよびコロイド状シリカをそれぞれアルミナおよびシリカ源として用いて、以下の組成物を使用して(ゼオライト性アルミナ源なし)調製した。
SiO:0.0506Al:0.07TMAda:0.13Na:0.2OH:11.6H
次いで、この比較試料をか焼し、アンモニウム交換し、か焼し、CuOとイオン交換し(試料Aの場合と同様)、5.1重量%CuO充填で結晶化SAR=20CHAを得た。
試料Aおよび比較試料B、アルミナ、ならび酸化ジルコニウム結合剤を含む触媒性コーティングを、400cpsiのセル密度および6milの壁厚を有するセルラーセラミックモノリス上にウォッシュコートプロセスを介して配置した。コーティングしたモノリスを130℃で乾燥させ、約550℃で1時間か焼した。コーティングプロセスは、2.2g/inの触媒充填を提供し、その5%はアルミナであり、5%は酸化ジルコニウム結合剤であった。コーティングされたモノリスを、10%HO/空気の存在下で、650℃で50時間水熱エージングした(HDD)。650℃でエージングした試料のNO転換を、175℃~600℃への2.5℃/分の温度上昇で、1000ppm NO、1000ppm NH、10%のO、10%のHO、残りがNのガス混合物中で、疑似定常状態条件下での120000h-1のガスの体積ベースの毎時空間速度で、実験室用反応器中で測定した。
試料Aを含むコーティングされた触媒および比較試料Bを含むコーティングされた触媒について、650℃でエージングした後の175℃および600℃でのNOx転換を図6に示す。示されるように、比較試料Bと比較して、HDDエージング後の、わずかにより少ないが同等の性能が試料Aで観察される、この差は、試料Aのより少ないCuO含量に起因し得る。
本明細書に記載される組成物、方法、および用途に対する好適な修正および適合が、任意の実施形態またはそれらの態様の範囲から逸脱することなく行われ得ることは、関連技術の当業者には容易に明らかであろう。提供される組成物および方法は、例として役立つことが意図されており、実施形態の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に開示される様々な実施形態、態様、および選択肢のすべては、すべての変更で組み合わされ得る。本明細書に記載される組成物、配合物、方法、およびプロセスの範囲には、本明細書の実施形態、態様、選択肢、および例のすべての実際のまたは潜在的な組み合わせが含まれる。本明細書で引用されるすべての特許および刊行物は、組み込まれた他の特定の記述が具体的に提供されない限り、記載されるように、それらの特定の教示について参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (21)

  1. 10以上のシリカ対アルミナ比(SAR)を有するアルミノケイ酸塩ゼオライトを合成する方法であって、
    少なくとも1つのアルミナ源、少なくとも1つのシリカ源、および少なくとも1つの有機構造指向剤を含む反応混合物を形成することであって、前記反応混合物が、約10%以上の固形分含量を有する、形成することと、
    大気に開放された容器内で、約100℃以下の温度で前記反応混合物を結晶化させて、前記アルミノケイ酸塩ゼオライトを形成することと、を含む、方法。
  2. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、8環細孔径を有するゼオライトを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、二重6環(D6r)サブユニットを含むフレームワークを有するゼオライトを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、AEI、AFX、CHA、LEV、AFT、EAB、KFI、SAT、TSC、SAV、ERI、LTA、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択されるフレームワークを有するゼオライトを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、CHA結晶性フレームワークを有するゼオライトを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、15以上のSARを有する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、20以上のSARを有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトが、10~30のSARを有する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記反応混合物の前記固形分含量が、約15%以上である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つのアルミナ源が、FAU、LTL、LTA、またはMOR結晶性フレームワークを有するゼオライトを含む、請求項1に記載の方法。
  11. FAU結晶性フレームワークを有する前記ゼオライトが、ゼオライトYである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1つの有機構造指向剤が、アルキル置換基、芳香族置換基、および前述のうちのいずれかの組み合わせから選択される少なくとも1つの置換基を有する四級アンモニウム塩である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つの有機構造指向剤が、テトラメチルピペリジニウムである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記温度が、約95°Cから約100°Cの範囲である、請求項1に記載の方法。
  15. 前記容器が、還流コンデンサーを備えた撹拌容器である、請求項1に記載の方法。
  16. 前記反応混合物を結晶化することが、撹拌しながら行われる、請求項1に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つのシリカ源が、アルカリ金属ケイ酸塩溶液を含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトをか焼して、H形態またはNa形態のか焼ゼオライトを形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記か焼ゼオライトを促進剤金属とイオン交換して、イオン交換ゼオライト触媒を形成することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記アルミノケイ酸塩ゼオライトを促進剤金属とイオン交換して、イオン交換ゼオライト触媒を形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  21. 前記促進剤金属が、FeまたはCuである、請求項19または20に記載の方法。
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