JP2023177030A - 走行制御方法及び走行制御装置 - Google Patents

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祥司 川口
Shoji Kawaguchi
裕樹 塩澤
Yuki Shiozawa
雄哉 丹羽
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Abstract

【課題】車線形状に応じて自車両が旋回する際に、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間に差があることによって生じる乗員の違和感を低減する。【解決手段】走行制御方法では、自車両が走行する車線の車線形状の情報を取得し(S2)、自車両の車速の検出値又は目標値と、車線形状と、に基づいて自車両に生じる横加速度の推定値である推定横加速度を算出し(S3)、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、自車両の下向きのピッチ角が大きくなるように、自車両を減速する際の自車両の姿勢を制御する(S4~S6)。【選択図】図6

Description

本発明は、走行制御方法及び走行制御装置に関する。
特許文献1には、車両前方のカーブ路の情報を取得し、車両からカーブ路の入口位置までの区間距離を演算し、区間距離が短いほど減速制御時の車両の減速度が大きくなるように、減速制御時の目標減速度を演算する減速支援装置が提案されている。
特開2010-76550号公報
自車両が車線形状に応じて旋回する際に、自車両の乗員は、旋回の緩急に応じて自車両が適切に減速することを予想する。例えば自車両が急峻に旋回する場合ほど強い減速度で減速すると予想する。このため、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間に差があると、乗員に違和感を与える虞がある。
本発明は、車線形状に応じて自車両が旋回する際に、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間に差があることによって生じる乗員の違和感を低減することを目的とする。
本発明の一態様による走行制御方法では、自車両が走行する車線の車線形状の情報を取得し、自車両の車速の検出値又は目標値と、車線形状と、に基づいて自車両に生じる横加速度の推定値である推定横加速度を算出し、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、自車両の下向きのピッチ角が大きくなるように、自車両を減速する際の自車両の姿勢を制御する。
本発明によれば、車線形状に応じて自車両が旋回する際に、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間に差があることによって生じる乗員の違和感を低減できる。
実施形態の走行制御装置の一例の概略構成図である。 (a)~(d)は実施形態の走行制御方法の一例の説明図である。 コントローラの機能構成の一例のブロック図である。 (a)は推定横加速度に対する目標ピッチ角特性マップの一例を示す模式図であり、(b)は目標ピッチ角に対する制動力配分比特性マップの一例を示す模式図である。 (a)は前方にカーブが存在する車線を自車両が走行する状況の一例の模式図であり、(b)~(f)はそれぞれ車速、横加速度、制動減速度、推定横加速度、ピッチ角のタイムチャートである。 実施形態の走行制御方法の一例のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(構成)
図1は、実施形態の走行制御装置の一例の概略構成図である。走行制御装置10は自車両1に搭載されて、自車両1の走行制御を実行する。
走行制御装置10は、物体センサ11と、車両センサ12と、測位装置13と、地図データベース14と、通信装置15と、ナビゲーション装置16と、コントローラ17と、駆動力源コントローラ18aと、ブレーキコントローラ18bと、ステアリングコントローラ18cと、駆動力源19aと、ブレーキアクチュエータ19bと、転舵アクチュエータ19cを備える。なお、図面において地図データベースを「地図DB」と表記し、ナビゲーション装置を「ナビ装置」と表記する。
物体センサ11は、自車両1の周囲の周囲環境についての様々な情報(周囲環境情報)を検出する。物体センサ11は、例えば自車両1に搭載されたレーザレーダや、ミリ波レーダ、カメラ、LIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)など、自車両1の周囲の物体を検出する複数の異なる種類の物体検出センサを備える。
車両センサ12は、自車両1に搭載され、自車両1から得られる様々な情報(車両情報)を検出する。車両センサ12には、例えば、自車両1の車速を検出する車速センサ、自車両1のタイヤの回転速度を検出する車輪速センサ、自車両1の3軸方向の加速度及び減速度を検出する3軸加速度センサ、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ、操向輪(転舵輪)の転舵角を検出する転舵角センサ、自車両1の角速度を検出するジャイロセンサ、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ、自車両のアクセル開度を検出するアクセルセンサと、ブレーキ操作量を検出するブレーキセンサが含まれる。
測位装置13は、全地球型測位システム(GNSS)受信機を備え、複数の航法衛星から電波を受信して自車両1の現在位置及び向きを測定する。GNSS受信機は、例えば地球測位システム(GPS)受信機等であってよい。測位装置13は、例えば慣性航法装置であってもよい。
地図データベース14は、道路地図データを記憶している。例えば地図データベース14は、自動運転用の地図情報として好適な高精度地図データ(以下、単に「高精度地図」という)を記憶してよい。地図データベース14は、ナビゲーション用の地図データ(以下、単に「ナビ地図」という)を記憶してもよい。
通信装置15は、自車両1の外部の通信装置との間で無線通信を行う。通信装置15による通信方式は、例えば公衆携帯電話網による無線通信や、車車間通信、路車間通信、又は衛星通信であってよい。
ナビゲーション装置16は、測位装置13により自車両の現在位置を認識し、その現在位置における地図情報を地図データベース14から取得する。ナビゲーション装置16は、乗員が入力した目的地までの目標走行経路を設定し、目標走行経路に従って乗員に経路案内を行う。また、ナビゲーション装置16は、目標走行経路の情報をコントローラ17へ出力する。自律運転制御の際に、コントローラ17はナビゲーション装置16が設定した目標走行経路に沿って走行するように自車両1を自動で運転する。
コントローラ17は、自車両1の走行制御を行う電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。
例えばコントローラ17による走行制御は、物体センサ11からの周囲環境情報や、車両センサ12からの車両情報、測位装置13が測定した現在位置、道路地図データ、目標走行経路等に基づいて、設定された目的地まで自車両1を自律走行させる自律運転制御であってよい。
また、例えば走行制御装置10による走行制御は、周囲環境情報や、車両情報、道路地図データ等に基づいて、自車両1の加速、減速及び操舵を制御することにより運転者による自車両1の運転を支援する運転支援制御であってもよい。
例えば運転支援制御は、自車両1が走行車線から逸脱しないように自車両1の操舵を制御する車線維持制御や、自車両1が先行車両に追従して走行するように自車両1の加速及び減速を制御する先行車追従制御や、定速走行制御、車間距離制御を含んでいてよい。
以下の説明では、走行制御装置10による走行制御が、設定された目的地まで自車両1を自律走行させる自律運転制御である場合の例について説明する。
コントローラ17は、プロセッサ17aと、記憶装置17b等の周辺部品とを含む。プロセッサ17aは、例えばCPUやMPUであってよい。記憶装置17bは、半導体記憶装置や、磁気記憶装置、光学記憶装置等を備えてよい。記憶装置17bは、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。以下に説明するコントローラ17の機能は、例えばプロセッサ17aが、記憶装置17bに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、コントローラ17を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。例えば、コントローラ17は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントローラ17はFPGA等のPLD等を有していてもよい。
駆動力源コントローラ18aは、コントローラ17から出力される制御信号により指示された目標駆動トルクを駆動力源19aに発生させるECUである。駆動力源19aは、例えば駆動用モータ及び内燃機関(エンジン)の一方又は両方を備えてもよい。
ブレーキコントローラ18bは、コントローラ17から出力される制御信号により指示された目標前輪制動力と目標後輪制動力を、それぞれ自車両1の前輪及び後輪が発生するように、前輪及び後輪の制動装置(ブレーキ装置)を作動させるブレーキアクチュエータ(液圧アクチュエータ)19bを駆動するECUである。
ステアリングコントローラ18cは、自車両の操向輪(転舵輪)の転舵角が、コントローラ17から出力される制御信号により指示された目標転舵角となるように転舵アクチュエータ19cを駆動するECUである。
次に、コントローラ17による走行制御について説明する。図2(a)~図2(d)は実施形態の走行制御方法の一例の説明図である。
いま、図2(a)に示すように自車両1が車線TL(以下「自車線TL」と表記することがある)を走行しており、自車両1の進路前方において、自車線TLが比較的急峻なカーブになっている状況を想定する。参照符号B1及びB2はそれぞれ自車線TLの左側及び右側の車線境界線を示している。
自律運転制御によって自車線TLの車線形状に応じて自車両1が旋回する際に、運転者を含む自車両1の乗員は、旋回の緩急に応じて自車両1が適切に減速すると予想する。
例えば図2(a)に示すように自車両1の前方に比較的急峻なカーブがある場合には、強い減速度で減速するように自車両1が制御されると予想する。このため、自律運転制御による自車両1の減速度が実際には適切であっても、乗員が感じる減速感が不足している場合には、乗員に違和感(不安感)を与える虞がある。
図2(c)は、自車両1の進路前方において自車線TLが比較的緩慢なカーブになっている状況を示している。自車両1の前方に比較的緩慢なカーブがある場合には、弱い減速度で減速するように自車両1が制御されると乗員は予想する。このため、自律運転制御による自車両1の減速度が実際には適切であっても、乗員が感じる減速感が過剰であると、乗員に違和感(例えば「乗り心地が悪い」など)を与える虞がある。
自車両1が運転者により手動運転されている場合であっても、運転者以外の他の乗員(例えば助手席の乗員)に同様の違和感を与える虞がある。
そこでコントローラ17は、自車両に将来生じる横加速度の推定値である推定横加速度を算出する。例えば自車両1が運転者により手動運転されている場合には、自車両1の現在の車速と自車線TLの車線形状とに基づいて推定横加速度を算出してよい。また例えば、自律運転制御によって自車両1が自動で走行している場合には、自車両1の車速目標値(例えば車速計画)と、自車線TLの車線形状から生成した目標走行軌道と、に基づいて推定横加速度を算出してよい。
そして、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、車体前端を下げる向きのピッチ角が大きくなるように、自車両1を減速する際の自車両1の姿勢を制御する。
図2(b)及び図2(d)の実線は、推定横加速度に基づいて自車両1の姿勢を制御した場合の自車両1のピッチ角を模式的に示している。比較のため、破線は推定横加速度に基づく姿勢の制御を行わない場合のピッチ角を模式的に示している。
例えば、推定横加速度が比較的大きくなる場合には、図2(b)の実線で示すように車体前端を下げる向きのピッチ角が大きくなるように自車両1の姿勢が制御される。
これによって自車両1の前方に比較的急峻なカーブがある場合には、自車両1に実際に発生している減速度よりも大きな減速感を自車両1の乗員に与えることができる。この結果、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間の差があることによって生じる違和感(不安感)を低減できる。
一方で、推定横加速度が比較的小さくなる場合には、図2(d)の実線で示すように車体前端を下げる向きのピッチ角が小さくなるように自車両1の姿勢が制御される。
これによって自車両1の前方に比較的緩慢なカーブがある場合には、自車両1に実際に発生している減速度よりも小さな減速感を自車両1の乗員に与えることができる。この結果、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間の差があることによって生じる違和感(例えば「乗り心地が悪い」など)を低減できる。
このように自車両1に発生する横加速度を推定し、推定された横加速度の大きさに応じて自車両1のピッチ角の大きさを変更することにより、乗員に与える制動感が変わり、自車両1の走行シーンに合わせた減速感を乗員が体感できるようになる。
図3を参照して、コントローラ17の機能を詳しく説明する。コントローラ17は、車両情報取得部30と、車線境界取得部31と、自動運転制御部32と、推定横加速度算出部33と、制動力配分設定部34を備える。
車両情報取得部30は、車両センサ12から車両情報を取得する。車両情報取得部30は、車両センサ12から取得した車両情報のうち、自車両1の現在の車速Vhの情報を推定横加速度算出部33に出力する。車両センサ12が加速度センサを含んでいる場合には、自車両1の前後方向の加速度(減速度)の情報を推定横加速度算出部33に出力してもよい。
また、車両情報取得部30は、車両センサ12から取得した車両情報のうち、運転者によるブレーキ操作量の情報を制動力配分設定部34へ出力する。
車線境界取得部31は、自車両1の前方における自車線TLの車線境界線B1及びB2の位置及び形状の情報(以下「車線境界情報」と表記することがある)を取得し、自動運転制御部32と、推定横加速度算出部33に出力する。
例えば車線境界取得部31は、物体センサ11から出力される周囲環境情報に基づいて車線境界情報を取得してよい。例えば物体センサ11のカメラが撮影した自車両1の前方領域の撮像画像から車線境界線B1及びB2の位置及び形状を認識してもよい。
また例えば車線境界取得部31は、測位装置13が測定した自車両の現在位置と向きに基づいて、地図データベース14に記憶された高精度地図から車線境界情報を取得してもよい。
自動運転制御部32は、車線境界取得部31が取得した車線境界情報と、自車両1の現在位置及び向きと、目的地までの目標走行経路に基づいて、自律運転制御により自車両1を自動で走行させる目標走行軌道を生成する。また、目標走行軌道上の各々の地点における自車両1の車速の目標値である車速計画(以下「目標車速プロファイル」と表記することがある)を設定する。
自動運転制御部32は、目標走行軌道を生成する目標軌道生成部32aと目標車速プロファイルを設定する目標車速設定部32bとを備える。
例えば目標軌道生成部32aは、自車両1の周辺の経路や物体の有無を表現する経路空間マップと、走行場の危険度を数値化したリスクマップとを生成し、自車両1の運動特性、経路空間マップと、リスクマップとに基づいて目標走行軌道を生成してよい。
目標車速設定部32bは、自車両1の運動特性や、上限速度(例えば制限速度や、法定速度、自車両1の乗員が予め設定した設定速度、先行車両の速度)等に基づいて、目標車速プロファイルを設定する。
目標軌道生成部32aは、目標走行軌道と目標車速プロファイルを推定横加速度算出部33に出力し、目標車速プロファイルを制動力配分設定部34に出力する。
推定横加速度算出部33は、自車両1に将来発生する横加速度(旋回加速度)の推定値である推定横加速度を算出する。例えば推定横加速度算出部33は、所定の予見時間(例えば3秒)だけ将来の時刻における推定横加速度を算出する。
自律運転制御によって自車両1が自動で走行している場合には、例えば推定横加速度算出部33は、目標走行軌道と目標車速プロファイルに基づいて、予見時間だけ先の将来時刻における自車両1の旋回曲率と目標車速を推定し、推定した旋回曲率と目標車速に基づいて推定横加速度を算出してよい。
自車両1が運転者により手動運転されている場合には、例えば推定横加速度算出部33は、自車両1の現在の車速と加減速度に基づいて自車両1の将来の車速を予測してよい。自車両1の車速を微分して加減速度を求めてもよく、加速度センサから加減速度の情報を取得してもよい。
推定横加速度算出部33は、自車両1が左右の車線境界線B1及びB2の中央を走行すると仮定して、予測した自車両1の将来の車速に基づいて予見時間だけ先の将来の時刻における自車両1の位置を推定し、その時刻における旋回曲率と車速を推定してよい。推定横加速度算出部33は、推定した旋回曲率と車速とに基づいて推定横加速度を算出してよい。
推定横加速度算出部33は、推定横加速度を制動力配分設定部34へ出力する。
制動力配分設定部34は、制動装置(ブレーキ装置)を作動させて自車両1を減速させる際に、推定横加速度算出部33が算出した推定横加速度に応じて前輪及び後輪の制動力配分比を変化させることにより、自車両1の前輪及び後輪のサスペンションのストローク量を変化させて自車両1のピッチ角(車幅方向を回転軸とする回転角度)を制御する。
制動力配分設定部34は、自車両1を減速させる際に、自車両1に発生させる全体の制動減速度を設定する。以下の説明において、自車両1を減速させる際に自車両1に発生させる全体の制動減速度を「要求減速度」と表記することがある。
自律運転制御によって自車両1が自動で走行している場合には、制動力配分設定部34は、目標車速プロファイルに基づいて要求減速度を設定する。自車両1が運転者により手動運転されている場合には、車両センサ12が検出したブレーキ操作量に基づいて要求減速度を設定する。
制動力配分設定部34は、設定した要求減速度に基づいて、自車両1の前輪及び後輪に発生させる制動力の総和を算出する。
次に、制動力配分設定部34は、推定横加速度算出部33が算出した推定横加速度に応じて自車両1の目標ピッチ角を設定する。制動力配分設定部34は、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、車体前端を下げる向きのピッチ角が大きくなるように目標ピッチ角を設定する。例えば、推定横加速度が大きいほど車体前端を下げる向きのピッチ角が大きくなるように目標ピッチ角を設定する。
例えば制動力配分設定部34は、図4(a)に例示するようなマップを使用して目標ピッチ角を設定してよい。図4(a)は推定横加速度に対する目標ピッチ角特性マップの一例を示す模式図である。目標ピッチ角特性マップは、例えば実験やシミュレーションによって予め作成してルックアップテーブルとして記憶装置17bに記憶しておくことができる。
なお、図4(a)のマップでは、推定横加速度に対して目標ピッチ角が線形に変化するが、非線形に変化する目標ピッチ角特性マップを使用してもよい。例えば、推定横加速度が大きくなるほど目標ピッチ角の傾きが小さくなるマップを使用してもよく、推定横加速度が大きくなるほど目標ピッチ角の傾きが大きくなるマップを使用してもよい。
また、制動力配分設定部34は、目標ピッチ角特性マップの代わりに演算式を使用して推定横加速度から目標ピッチ角を算出してもよい。
次に、制動力配分設定部34は、目標ピッチ角と要求減速度とに基づいて前輪及び後輪に要求減速度を配分する。
例えば制動力配分設定部34は、図4(b)に例示するようなマップを使用して前輪及び後輪の制動力配分比を決定してよい。図4(b)は目標ピッチ角に対する制動力配分比特性マップの一例を示す模式図である。
図4(b)に示すように車体前端を下げる向きの目標ピッチ角が小さい場合よりも大きい場合に、後輪の制動力配分比は小さくなる。例えば目標ピッチ角が大きいほどに、後輪の制動力配分比は小さくなる。反対に車体前端を下げる向きの目標ピッチ角が小さい場合よりも大きい場合に、前輪の制動力配分比は大きくなる。例えば目標ピッチ角が大きいほどに、前輪の制動力配分比は大きくなる。
また図4(b)に示すように、要求減速度の大きさによって異なる制動力配分比特性マップを設定してよい。実線は、比較的大きな要求減速度で減速する場合の制動力配分比特性マップを示し、破線は、比較的小さな要求減速度で減速する場合の制動力配分比特性マップを示している。
制動力配分比特性マップは、例えば実験やシミュレーションによって予め作成してルックアップテーブルとして記憶装置17bに記憶しておくことができる。
また、制動力配分設定部34は、制動力配分比特性マップの代わりに演算式を使用して目標ピッチ角と要求減速度から制動力配分比を算出してもよい。
制動力配分設定部34は、前輪及び後輪の制動力の総和を、決定した制動力配分比で前輪及び後輪に配分することにより、前輪及び後輪にそれぞれ発生させる目標前輪制動力と目標後輪制動力を算出し、ブレーキコントローラ18bに出力する。
これにより、制動装置を作動させて自車両1を減速させる際に、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、車体前端を下げる向きのピッチ角が大きくなるように自車両1の姿勢を制御できる。
具体的には、推定横加速度が小さい場合と大きい場合とで同一の減速度で自車両1を減速するとき、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、車体前端を下げる向きのピッチ角がより大きくなるように自車両1の姿勢を制御できる。
(作用)
図5(a)~図5(f)を参照して、実施形態の走行制御方法及び走行制御装置10の作用を説明する。
図5(a)は、前方にカーブが存在する車線を自車両が走行する状況の一例の模式図であり、図5(b)~図5(f)は、それぞれ図5(a)の状況における自車両1の車速、横加速度、制動減速度、推定横加速度、ピッチ角のタイムチャートである。
図5(a)の自車線TLは、地点P1~P3の区間で直線路であり、地点P3~P4の区間で曲率一定のカーブ路であり、地点P4以降の区間では地点P3~P4の区間より大きな曲率のカーブ路である。また、カーブ手前の地点P2~P3の直線区間で自車両1が制動する状況を想定する。
図5(b)~図5(f)のタイムチャートにおいて、時刻t1~t4は自車両1がそれぞれ地点P1~P4を通過した時刻を示す。また、時刻t5及び時刻t6は、それぞれ時刻t3及びt4よりも予見時間だけ前の時刻(時刻t3及びt4よりも予見時間だけ遡った時刻)である。
図5(b)に示すように時刻t1から時刻t2までの期間に自車両1は一定車速v1で走行する。
図5(d)に示すように時刻t1から時刻t2までは、制動減速度(前後方向の減速度)は0である。時刻t2から時刻t3までの期間に自車両1は制動装置を作動させて制動減速度d1で減速する。時刻t3以降の期間では制動減速度は0に戻る。
この結果、時刻t2から時刻t3までの期間に図5(b)に示すように自車両1の車速は車速v1からv2に低下し、その後の期間では自車両1は一定車速v2で走行する。
図5(c)に示すように時刻t1から時刻t3までの期間では、地点P1~P3の区間で直線路であることから自車両1に生じる横加速度は0である。時刻t3から時刻t4までの期間では地点P3~P4の区間が曲率一定のカーブ路であることにより自車両1に横加速度a1が発生し、時刻t4より後の期間では自車両1に横加速度a2が発生する(a2>a1)。
このため、図5(e)に示すように時刻t1から時刻t5までの期間に推定横加速度算出部33が算出する推定横加速度は0となる。その後、時刻t5から時刻t6までの期間において推定横加速度算出部33は推定横加速度a1を算出し、時刻t6より後の期間において推定横加速度a2を算出する。
制動力配分設定部34は、推定横加速度算出部33が算出した推定横加速度に応じて自車両1の目標ピッチ角を設定する。図5(f)の破線θtは、制動力配分設定部34が設定した目標ピッチ角を示す。目標ピッチ角は時刻t1から時刻t5までの期間では0となり、時刻t5から時刻t6までの期間において推定横加速度a1に応じた目標ピッチ角θ1となり、時刻t6より後の期間において推定横加速度a2に応じた目標ピッチ角θ2となる。
図5(f)の実線θrは、推定横加速度に基づいて自車両1の姿勢を制御した場合の自車両1のピッチ角の変化を示している。比較のため、一点鎖線θcは推定横加速度に基づく姿勢の制御を行わない場合のピッチ角の変化を示す。
図5(f)に示すように、時刻t1から時刻t2までの期間及び時刻t3以降の期間では、自車両1が制動装置を作動させていないため、減速によるピッチ角の変化は発生しない。このため、これらの期間では自車両1のピッチ角は0である。
自車両1が制動装置を作動させて減速している時刻t2から時刻t3まで期間では、減速によるピッチ角の変化が自車両1の車体に発生する。
制動力配分設定部34は、時刻t2から時刻t3までの期間における自車両1のピッチ角θrが目標ピッチ角となるように前輪及び後輪の制動力配分比を制御する。この結果、推定横加速度に基づく姿勢の制御を行わない場合のピッチ角θc=θ3と比べて、車体前端を下げる方向にピッチ角θrが大きくなっている。
例えば図5(f)に示すように、制動装置による制動が行われている時刻t2から時刻t3までの期間に亘って、自車両1のピッチ角θrを、制動装置による制動を開始した時刻t2における目標ピッチ角θ1に維持してよい。
この場合、時刻t2において自車両1のピッチ角θrが0からθ1に増加し、時刻t3において再び0に戻る。
これに代えて、時刻t2から時刻t3までの期間において目標ピッチ角の変化に追従するように自車両1のピッチ角θrを制御してもよい。
図5(f)の目標ピッチ角θt(破線)に追従した場合、時刻t2において自車両1のピッチ角θrが0からθ1に増加し、時刻t6にθ1からθ2に増加し、時刻t3において再び0に戻る。
制動装置による制動が行われている時刻t2から時刻t3までの期間に亘ってピッチ角θrを一定に維持することにより乗り心地を一定に維持することができる。
(動作)
図6は、実施形態の走行制御方法の一例のフローチャートである。
ステップS1において車両情報取得部30は、車両センサ12の車両情報を取得する。
ステップS2において車線境界取得部31は、車線境界情報を取得する。
ステップS3において推定横加速度算出部33は、推定横加速度を算出する。例えば、自車両1が運転者により手動運転されている場合には、車両センサ12の車両情報及び車線境界情報に基づいて推定横加速度を算出する。例えば、自律運転制御によって自車両1が自動で走行している場合には、目標走行軌道と目標車速プロファイルに基づいて推定横加速度を算出する。
ステップS4において制動力配分設定部34は、推定横加速度に基づいて目標ピッチ角を算出し、目標ピッチ角を実現する前輪及び後輪の目標制動配分を設定する。
ステップS5において制動力配分設定部34は、自律運転制御や運転者のブレーキ操作による要求減速度が発生したか否かを判定する。要求減速度が発生した場合(ステップS5:Y)に処理はS6へ進む。要求減速度が発生しない場合(ステップS5:N)に処理はS1へ戻る。
ステップS6において制動力配分設定部34は、設定した目標制動配分で制動力を前輪及び後輪に配分して、制動力を発生させる。その後に処理は終了する。
(変形例)
なお、上記の実施形態では、制動装置を作動させて自車両1を減速させる際に、前輪及び後輪の制動力配分比を変化させることにより、自車両1のピッチ角が目標ピッチ角になるように自車両1の姿勢を制御する例を説明したが、自車両1のピッチ角を制御する手段はこの例に限定されない。
例えば、自車両1の前輪及び後輪のエアサスペンションや油圧サスペンション、電磁サスペンションのばね定数を推定横加速度に応じて変化させることによって、前輪及び後輪のサスペンションのストローク量を変化させて、自車両1のピッチ角が目標ピッチ角になるように自車両1の姿勢を制御してもよい。
(実施形態の効果)
(1)コントローラ17は、自車両1が走行する車線の車線形状の情報を取得し、自車両1の車速の検出値又は目標値と、車線形状と、に基づいて自車両1に生じる横加速度の推定値である推定横加速度を算出し、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、自車両の下向きのピッチ角が大きくなるように、自車両1を減速する際の自車両1の姿勢を制御する。
例えば、推定横加速度が小さい場合と大きい場合とで同一減速度で自車両1を減速するときの自車両の下向きのピッチ角が、推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合により大きくなるように自車両1の姿勢を制御してよい。
これにより、自車両1の前方に比較的急峻なカーブがある場合には、自車両1に実際に発生している減速度よりも大きな減速感を自車両1の乗員に与えることができる。この結果、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間の差があることによって生じる違和感(不安感)を低減できる。一方で、自車両1の前方に比較的緩慢なカーブがある場合には、自車両1に実際に発生している減速度よりも小さな減速感を自車両1の乗員に与えることができる。この結果、乗員が感じる減速感と自車両に実際に発生する減速度との間の差があることによって生じる違和感(例えば「乗り心地が悪い」など)を低減できる。
このように自車両1に発生する横加速度を推定し、推定された横加速度の大きさに応じて自車両1のピッチ角の大きさを変更することにより、乗員に与える制動感が変わり、自車両1の走行シーンに合わせた減速感を乗員が体感できるようになる。
(2)コントローラ17は、減速開始時の前輪の制動力配分を増加させることによって、自車両の下向きのピッチ角を増加させてもよい。
これにより、前輪及び後輪が制動力を発生させる際に生じるサスペンションのストローク量を変化させて自車両1のピッチ角を制御できる。
(3)コントローラ17は、自車両1の車速の検出値と車線形状とに基づいて推定横加速度を算出してよい。
これにより、運転者による手動運転時における推定横加速度を算出できる。
(4)コントローラ17は、車線形状に基づいて自車両1の目標走行軌道を設定し、自車両1の目標車速と目標走行軌道とに基づいて推定横加速度を算出してよい。
これにより自律運転制御による自動運転時における推定横加速度を算出できる。
1…自車両、10…走行制御装置、11…物体センサ、12…車両センサ、13…測位装置、14…地図データベース、15…通信装置、16…ナビゲーション装置、17…コントローラ、17a…プロセッサ、17b…記憶装置、18a…駆動力源コントローラ、18b…ブレーキコントローラ、18c…ステアリングコントローラ、19a…駆動力源、19b…ブレーキアクチュエータ、19b…ブレーキアクチュエータ、19c…転舵アクチュエータ、30…車両情報取得部、31…車線境界取得部、32…自動運転制御部、32a…目標軌道生成部、32b…目標車速設定部、33…推定横加速度算出部、34…制動力配分設定部

Claims (5)

  1. 自車両が走行する車線の車線形状の情報を取得し、
    前記自車両の車速の検出値又は目標値と、前記車線形状と、に基づいて前記自車両に生じる横加速度の推定値である推定横加速度を算出し、
    前記推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、前記自車両の下向きのピッチ角が大きくなるように、前記自車両を減速する際の前記自車両の姿勢を制御する、
    ことを特徴とする走行制御方法。
  2. 前記推定横加速度が小さい場合と大きい場合とで同一減速度で前記自車両を減速するときの前記自車両の下向きのピッチ角が、前記推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合により大きくなるように前記自車両の姿勢を制御することを特徴とする請求項1に記載の走行制御方法。
  3. 減速開始時の前輪の制動力配分を増加させることによって、前記自車両の下向きのピッチ角を増加させることを特徴とする請求項1に記載の走行制御方法。
  4. 前記車線形状に基づいて前記自車両の目標走行軌道を設定し、
    前記自車両の目標車速と、前記目標走行軌道と、に基づいて前記推定横加速度を算出することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の走行制御方法。
  5. 自車両が走行する車線の車線形状の情報を取得し、前記自車両の車速の検出値又は目標値と、前記車線形状と、に基づいて前記自車両に生じる横加速度の推定値である推定横加速度を算出し、前記推定横加速度が小さい場合よりも大きい場合に、前記自車両の下向きのピッチ角が大きくなるように、前記自車両を減速する際の前記自車両の姿勢を制御するコントローラを備えることを特徴とする走行制御装置。
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