JP2023168776A - レーザ加工装置、および、評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】評価精度を容易に維持する。【解決手段】レーザ加工の品質を評価する機能を備えたレーザ加工装置は、レーザ光を発振する発振器と、レーザ光の光路に配置されるミラーであって、発振器から出射されたレーザ光のうちの一部である第1レーザ光を透過させつつ、レーザ光のうちの他の一部である第2レーザ光を反射させて、第2レーザ光を加工対象部位に照射させ、加工対象部位に照射された第2レーザ光が加工対象部位で反射した光である反射光のうちの一部である第1反射光を透過させる、ミラーと、第1レーザ光を受け取って、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる吸収部と、ミラーを透過した第1反射光の強度を測定するセンサ部と、センサ部が測定した第1反射光の強度の測定結果に基づいて加工対象部位におけるレーザ加工の品質を表す評価結果を出力する品質評価部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、レーザ加工装置、および、評価方法に関する。
特許文献1に記載されているように、従来は、レーザ加工装置における溶接品質を評価するため、レーザ光の照射により溶接対象の溶接部位から発せられる熱放射光の強度の測定結果が用いられていた。
特開2021-58927号公報
熱放射光の強度を正確に測定するためには、レーザ光の照射範囲がセンサの視野内にあり、レーザ光の集光径とセンサの視野の大きさとを揃えることを要する。例えば、センサの視野がレーザ光の照射範囲より大きい場合、レーザ光の照射範囲の近傍の溶融池から発生する熱放射光も測定されてしまう。この場合、レーザ光の照射範囲における熱放射光を正確に測定することができず、評価精度が低下する。よって、評価精度を維持するためには、センサの視野とレーザ光の集光径とを精度よく合わせることが必須となり、評価精度を容易に維持することができるレーザ加工装置が求められていた。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、レーザ加工装置が提供される。このレーザ加工装置は、レーザ加工の品質を評価する機能を備えたレーザ加工装置であって、レーザ光を発振する発振器と、前記レーザ光の光路に配置されるミラーであって、前記発振器から出射された前記レーザ光のうちの一部である第1レーザ光を透過させつつ、前記レーザ光のうちの他の一部である第2レーザ光を反射させて、前記第2レーザ光を加工対象部位に照射させ、
前記加工対象部位に照射された前記第2レーザ光が前記加工対象部位で反射した光である反射光のうちの一部である第1反射光を透過させる、ミラーと、前記第1レーザ光を受け取って、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる吸収部と、前記ミラーを透過した前記第1反射光の強度を測定するセンサ部と、前記センサ部が測定した前記第1反射光の前記強度の測定結果に基づいて前記加工対象部位におけるレーザ加工の品質を表す評価結果を出力する品質評価部と、を備える。
上記の形態によれば、発振器から出射されたレーザ光のうちミラーを透過した第1レーザ光は、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させられ、センサ部に入射しない。品質評価部は、加工対象部位で反射した第1反射光の強度に基づいて加工対象部位におけるレーザ加工の品質を評価する。熱放射光を用いてレーザ加工の品質を評価する態様に比べ、センサの視野とレーザの集光径とを精度よく合わせることが必須ではないので、評価精度の維持が容易となる。
(2)上記形態の記載のレーザ加工装置において、前記吸収部は、前記第1レーザ光が入射する筒状部材であって、内側に黒アルマイト処理が施された面を有し、一方の端部が閉じられた筒状部材を備えてもよい。
上記の形態によれば、吸収部が有する筒状部材に入射した第1レーザ光は反射を繰り返すうちに減衰する。このような簡易な構成により、ミラーを透過した第1レーザ光を、あらかじめ決められた光量以下となるまで減衰させることができる。
(3)本開示の他の形態によれば、レーザ加工装置のレーザ加工の品質を評価する評価方法が提供される。前記レーザ加工装置は、レーザ光を発振する発振器と、前記レーザ光の光路に配置されるミラーであって、前記発振器から出射された前記レーザ光のうちの一部である第1レーザ光を透過させつつ、前記レーザ光のうちの他の一部である第2レーザ光を反射させて、前記第2レーザ光を加工対象部位に照射させ、前記加工対象部位に照射された前記第2レーザ光が前記加工対象部位で反射した光である反射光のうちの一部である第1反射光を透過させる、ミラーと、前記第1レーザ光を、前記第1レーザ光を受け取って、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる吸収部と、前記ミラーを透過した前記第1反射光の強度を測定するセンサ部と、を備える。この評価方法は、コンピュータに、前記センサ部が測定した前記第1反射光の前記強度の測定結果を受け付けるステップと、前記測定結果に基づいて、前記加工対象部位におけるレーザ加工の品質を評価するステップと、前記品質を表す評価結果を出力するステップと、を実行させる。
上記の形態によれば、発振器から出射されたレーザ光のうちミラーを透過した第1レーザ光は、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させられ、センサ部に入射しない。品質評価部は、加工対象部位で反射した第1反射光の強度に基づいて加工対象部位におけるレーザ加工の品質を評価する。熱放射光を用いてレーザ加工の品質を評価する態様に比べ、センサの視野とレーザの集光径とを精度よく合わせることが必須ではないので、評価精度の維持が容易となる。
レーザ溶接装置の概略構成を示す図である。 減衰構造の概略構成を表した図である。 減衰構造を備えるレーザ加工装置において、測定部に到達するまでの反射光の進路を表した概略図である。 減衰構造を備えないレーザ加工装置において、測定部に到達するまでの反射光の進路を表した概略図である。 レーザ溶接装置による溶接の品質を評価する評価方法を示すフローチャートである。 レーザ集光径とセンサ視野との位置関係を表す例を示す図である。 レーザ集光径とセンサ視野との位置関係を表す他の例を示す図である。 レーザ集光径とセンサ視野との位置関係を表すさらに他の例を示す図である。
A.実施形態
図1は、レーザ溶接装置100の概略構成を示す図である。図1においては、技術の理解を容易にするため、XYZ直行座標系を設定する。X軸およびY軸は水平面に沿っており、Z軸は鉛直線に沿っているものとする。従って、-Z方向は重力方向である。レーザ溶接装置100は、重ねられた第1金属対象物Waと第2金属対象物Wbとにレーザ光LBを照射することにより、第1金属対象物Waと第2金属対象物Wbとを溶接する。第1金属対象物Waと第2金属対象物Wbとを合わせてワークWKとよぶ。レーザ溶接装置100を、レーザ加工装置ともよぶ。また、レーザ溶接装置100は、ワークWKで反射したレーザ光LBである反射光RBの強度に基づいて、溶接の品質を評価する。図1においては、技術の理解を容易にするため、レーザ光LBの光路と、反射光RBの光路とをずらして表している。レーザ溶接装置100は、レーザ発振器10と、光ファイバケーブル11と、レーザスキャナ20と、測定部30と、減衰構造40と、制御部60と、入力装置61と、表示装置62とを備える。
レーザ発振器10は、レーザ発振により生成されたレーザ光LBを出力する。レーザ発振器10は、例えば、ファイバーレーザである。レーザ発振器10は、光ファイバケーブル11を介してレーザスキャナ20に接続されている。レーザ発振器10を、発振器ともよぶ。
レーザスキャナ20は、レーザ発振器10が出力したレーザ光LBを加工対象であるワークWKに照射する。レーザスキャナ20は、不図示のロボットアームの先端に取り付けられている。レーザスキャナ20は、ロボットアームによりワークWKの目標溶接位置に移動される。なお、不図示のロボットコントローラによりロボットアームが備える各関節が駆動させられることにより、ロボットアームはレーザスキャナ20を指定された位置に移動し、指定された向きに配することができる。レーザスキャナ20は、光アイソレータ205と、光学系210と、Zレンズ駆動ユニット220と、ガルバノスキャナユニット230と、保護ガラス240とを備える。
光アイソレータ205は、光ファイバケーブル11の端面から出射されたレーザ光LBを通過させ、反射光RBがレーザ発振器10に進入するのを抑制する。光アイソレータ205は、光ファイバケーブル11を介してレーザ発振器10に接続されている。
光学系210は、決められた光路を進むようにレーザ光LBを導く。光学系210は、コリメートレンズ211と、ダイクロイックミラー212と、第1反射ミラー213と、回析光学素子(Diffractive Optical Element: DOE)214と、Zレンズ215と、第2反射ミラー216と、集光レンズ217とを含む。コリメートレンズ211は、レーザ光LBを平行光に補正するためのレンズである。
ダイクロイックミラー212は、特定の波長域の光を反射させ、他の波長域の光を透過させるミラーである。ダイクロイックミラー212を、ミラーともよぶ。実施形態において、ダイクロイックミラー212は、レーザ発振器10が出力するレーザ光LBの中心波長を中心とする決められた波長域の光を反射させ、他の波長域の光を透過させる。ダイクロイックミラー212が反射させる波長域を反射波長域という。実施形態においては、反射波長域は、レーザ光LBの中心波長を中心とする決められた範囲の波長域である。レーザ光LBの中心波長は、例えば、1070nmである。ただし、ダイクロイックミラー212は、反射波長域の光を完全に反射することはできない。例えば、ダイクロイックミラー212における、反射波長域の反射率は、99.9%、反射波長域の透過率は、0.1%である。言い換えると、ダイクロイックミラー212に入射した特定の波長域の光のうちの0.1%は、ダイクロイックミラー212を透過する。ダイクロイックミラー212を透過する一部の反射波長域のレーザ光LBを、第1レーザ光ともよぶ。ダイクロイックミラー212で反射する一部の反射波長域のレーザ光LBを、第2レーザ光ともよぶ。
第1反射ミラー213および第2反射ミラー216は、全反射ミラーである。回析光学素子214は、レーザ光LBの形状を調整するための光学素子である。
Zレンズ駆動ユニット220は、レーザ光LBの焦点位置を変更するためのZレンズ215を、移動させる。Zレンズ駆動ユニット220は、Zレンズ215の光軸方向における位置を移動させるための移動機構と、移動機構を駆動するドライバとを有する。
ガルバノスキャナユニット230は、内蔵する反射ミラーの角度を変更することにより、レーザ光LBの集光点を変更する。ガルバノスキャナユニット230は、レーザ光LBを反射する反射ミラーと、反射ミラーの角度を変更する角度変更機構と、角度変更機構を駆動するドライバとを有する。ガルバノスキャナユニット230がレーザ光LBの集光点を変更することにより、ワークWKにおけるレーザ光LBの照射位置が変更される。
保護ガラス240は、レーザスキャナ20が備える光学系210の保護のために、レーザスキャナ20におけるレーザ光LBの出力口に設けられるレンズである。
レーザ発振器10から出射されたレーザ光LBは、レーザスキャナ20において以下のような光路を進む。レーザ発振器10から出射されたレーザ光LBは、光ファイバケーブル11を介して、レーザスキャナ20に進入する。光アイソレータ205を通過したレーザ光LBは、コリメートレンズ211により平行光に補正される。レーザ光LBは、ダイクロイックミラー212および第1反射ミラー213により反射され、回析光学素子214に入射する。回析光学素子214は、入射されたレーザ光LBを、入射したときとは異なるパワー密度分布形状を有するレーザ光LBとして放射する。放射されたレーザ光LBは、Zレンズ駆動ユニット220により光軸の位置が調整されたZレンズ215を通過する。その後、レーザ光LBは、第2反射ミラー216により反射され、集光レンズ217を通過して、ガルバノスキャナユニット230に入射する。ガルバノスキャナユニット230は、レーザ光LBの集光点を調整する。ガルバノスキャナユニット230から出射されたレーザ光LBは、保護ガラス240を通過して、ワークWKに照射される。レーザ光LBがワークWKに照射されると、金属が溶融し、溶融池が形成される。
また、ワークWKに照射されたレーザ光LBが反射した反射光RBは、レーザスキャナ20において以下のような光路を進む。反射光RBを第1反射光ともよぶ。反射光RBは、保護ガラス240を通過してレーザスキャナ20内に進入する。反射光RBは、ガルバノスキャナユニット230と、集光レンズ217とを通過して、第2反射ミラー216により反射される。その後、反射光RBは、Zレンズ215と、回析光学素子214とを通過して、第1反射ミラー213により反射される。
その後、反射光RBの一部はダイクロイックミラー212で反射し、反射光RBの他の一部はダイクロイックミラー212を透過する。反射光RBは、レーザ光LBと同じ波長を有するため、ダイクロイックミラー212に入射した反射光RBのうちの99.9%は、ダイクロイックミラー212で反射する。ダイクロイックミラー212に入射した反射光RBのうちの0.1%は、ダイクロイックミラー212を透過する。
ダイクロイックミラー212で反射した反射光RBの一部は、+Z方向に進み、コリメートレンズ211を通過し、光アイソレータ205に向かう。反射光RBの進行は、光アイソレータ205で遮断される。よって、反射光RBは、レーザ発振器10に進入しない。なお、図1においては、ダイクロイックミラー212から光アイソレータ205へ向かう反射光RBの光路の図示を省略している。また、ダイクロイックミラー212で透過した反射光RBの他の一部は、+X方向に進み、測定部30内に進入する。
測定部30は、ワークWKに照射されたレーザ光LBの反射光RBの強度を測定する。測定部30を、センサ部ともよぶ。測定部30は、バンドパスフィルタ31と、第3反射ミラー32と、光電素子33とを備える。バンドパスフィルタ31は、指定された中心波長を中心とする決められた範囲の波長域の光だけを透過させる。実施形態においては、バンドパスフィルタ31は、レーザ発振器10が出射するレーザ光LBの中心波長を中心とする決められた範囲の波長域の光だけを透過させる。第3反射ミラー32は、測定部30に入射した反射光RBを反射させて、反射光RBを光電素子33に向けて進行させる。第3反射ミラー32は全反射ミラーである。光電素子33は、反射光RBの強度の測定のために使用される。具体的には、光電素子33は、入射した反射光RBを電気信号に変換し、反射光RBの強度を示す電気信号を制御部60に出力する。光電素子33は、例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタである。
減衰構造40は、ダイクロイックミラー212を通過した、反射波長域の光のうちの一部のレーザ光LBを受け取って、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収する。
吸収する。減衰構造40を吸収部ともよぶ。
図2は、減衰構造40の概略構成を表した図である。減衰構造40は、筒状に形成され、一方の端部が開口した部材である。減衰構造40は、例えば、アルミニウムで作成されている。減衰構造40は、第1直線部42と、第1屈曲部43と、第2直線部44と、第2屈曲部45と、第3直線部46と、終端部47とを含む。第1直線部42は、Z軸方向に沿って延びた通路である。第1直線部42の+Z側の端部は開口している。
ダイクロイックミラー212の、レーザ光LBが入射する面212aとは逆の面212bは、第1直線部42の+Z側の端部の開口に対して、45度の角度をもって配置されている。また、ダイクロイックミラー212の面212bは、測定部30の筒状部材30aの開口端部に対して、45度の角度をもって配置されている。よって、-Z方向にダイクロイックミラー212を透過した光の少なくとも一部は、減衰構造40に進入する。また、+X方向にダイクロイックミラー212を透過した光の少なくとも一部は、測定部30に進入する。
第1屈曲部43は、第1直線部42と、第2直線部44とをつなぐ。第2直線部44は、X軸方向に延びた通路である。第2屈曲部45は、第2直線部44と第3直線部46とをつなぐ。第3直線部46は、Z軸方向に沿って延びた通路である。第3直線部46は、終端部47に向かって徐々に細くなるようにテーパー状に形成された部分を含む。例えば、第3直線部46は、三角錐の形状に形成されている。終端部47は、第3直線部46の-Z側に位置しており、閉じられた端部である。
減衰構造40の内側面には、黒アルマイト処理が施されている。アルマイト処理は、アルミニウムの表面に酸化皮膜を生成させる表面処理である。黒アルマイト処理は、アルマイト処理の後、黒色の染料により酸化皮膜を黒色にする処理である。
ダイクロイックミラー212の面212aに入射したレーザ光LBの一部は、ダイクロイックミラー212を通過し、-Z方向に進み、減衰構造40の内部に進入する。レーザ光LBは、減衰構造40の内側面で反射を繰り返しながら、減衰構造40の終端部47に向かって進む。減衰構造40内に入射したレーザ光LBは、内部で反射を繰り返すたび、黒アルマイト処理が施された内側面で吸収される。例えば、黒アルマイト処理が施された内側面の反射率が約40%であるとする。この場合、レーザ光LBの光量は1回の反射で約60パーセント減少する。2回以上の反射で、レーザ光LBの光量はさらに減少する。このように簡易な構成により、-Z方向にダイクロイックミラー212を透過したレーザ光LBを吸収させることができる。よって、レーザ発振器10が出射したレーザ光LBであって、-Z方向に進み、ダイクロイックミラー212を透過したレーザ光LBが測定部30の光電素子33に入射することを抑制できる。
また、第3直線部46は、終端部47に向かって徐々に細くなるに形成されている。よって、レーザ光LBの反射の頻度は、終端部47に向かうにつれて高くなる。これにより、レーザ光LBを効率よく減衰させることができる。
本来は、減衰構造40内に進入したレーザ光LBの光量がゼロとなるまで、レーザ光LBが吸収されることが望ましいが、レーザ光LBの光量をゼロまで減らせないこともある。この場合、一部のレーザ光LBが減衰構造40の外に再び出ていくことも想定される。このため、減衰構造40の内部空間の形状および大きさは、レーザ光LBの光量があらかじめ決められた光量以下となるまで、レーザ光LBを吸収できるように設定されている。あらかじめ決められた光量は、減衰させられたレーザ光LBが減衰構造40の外に出たとしても、例えば、反射光RBの測定に影響を及ぼさない光量である。
このように、減衰構造40は、レーザ発振器10からレーザスキャナ20に入射したレーザ光LBのうち、ダイクロイックミラー212を透過したレーザ光LBをあらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる。
図3は、減衰構造40を備えるレーザ溶接装置100において、測定部30に到達するまでの反射光RBの進路を表した概略図である。ダイクロイックミラー212の反射波長域の反射率は99.9%、反射波長域の透過率は0.1%とする。ワークWKにおける反射率は60%とする。減衰構造40の反射率は0%とする。図3においては、技術の理解を容易にするため、レーザ光LBの強度を図示している。レーザ光LBの強度は、レーザ光LBの光量に比例する。
図3において、レーザ発振器10が出力したレーザ光LBのパワーが1000Wであるとする。1000Wのレーザ光LBのうちの99.9%、即ち、999Wのレーザ光LBはダイクロイックミラー212で反射し、ワークWKに入射する。1000Wのレーザ光LBのうち0.1%、即ち、1Wのレーザ光LBは、減衰構造40に入射し、吸収される。
999Wのレーザ光LBは、ワークWKで反射し、反射光RBとなる。このとき、反射光RBのパワーは、ほぼ599Wである。599Wの反射光RBのうちの0.1%、即ち、599mWの反射光RBは、測定部30に入射する。このように、減衰構造40が、1Wのレーザ光LBを吸収するので、測定部30には、ワークWKで反射した反射光RBのうちのダイクロイックミラー212を透過したものだけが入射する。言い換えると、測定部30には、ワークWKで反射した反射光RB以外が入射しない。このように、ダイクロイックミラー212を透過した一部のレーザ光LBが、測定部30の光電素子33に入射することが抑制される。よって、測定部30は、加工対象部位で反射した反射光RBの強度だけを測定することができる。
なお、図3に示すように、レーザ発振器10が出射したレーザ光LBがダイクロイックミラー212に入射する方向と、ワークWKで反射した反射光RBがダイクロイックミラー212に入射する方向とは、異ならせる必要がある。これらの方向を異ならせるように、レーザ発振器10と、ダイクロイックミラー212と、ワークWKと、測定部30とのそれぞれの位置が設定される必要がある。例えば、レーザ発振器10が出射したレーザ光LBがダイクロイックミラー212に入射する方向と、ワークWKで反射した反射光RBがダイクロイックミラー212に入射する方向とは、直交するように設定することが望ましい。ここで、直交とは、90度プラスマイナス10度の範囲を含むものとする。
図4は、減衰構造40を備えないレーザ溶接装置において、測定部30に到達するまでの反射光RBの進路を表した概略図である。以下、比較のため減衰構造40を備えない場合について説明する。図3と共通する条件については説明を省略する。スキャナ構造体は、例えば、レーザスキャナ20の筐体の一部である。スキャナ構造体の反射率は75%とする。
図4において、レーザ発振器10が出力したレーザ光LBのパワーが1000Wであるとする。1000Wのレーザ光LBのうちの99.9%、即ち、999Wのレーザ光LBはダイクロイックミラー212で反射し、ワークWKに入射する。1000Wのレーザ光LBのうち0.1%、即ち、1Wのレーザ光LBは、スキャナ構造体に入射する。1Wのレーザ光LBは、スキャナ構造体で反射し、反射光RB2となる。このとき、反射光RB2のパワーは、750mWである。750Wの反射光RB2は、ダイクロイックミラー212で反射する。この結果、ほぼ743mWの反射光RB2が測定部30に入射する。
また、ワークWKに入射した999Wのレーザ光LBは、ワークWKで反射し、反射光RBとなる。このとき、反射光RBのパワーは、ほぼ599Wである。599Wの反射光RBのうちの0.1%、即ち、599mWの反射光RBは、測定部30に入射する。この結果、測定部30には、合わせて1342mWの光が入射する。
このように、図4に示す例では、ワークWKで反射した反射光RBだけではなく、レーザ発振器10が出力したレーザ光LBのうち、ダイクロイックミラー212を透過し、スキャナ構造体で反射した光である反射光RB2も、測定部30に入射する。よって、測定部30に入射する光は、ワークWKで反射していない光が含まれることになる。反射光RB、反射光RB2は、いずれも、レーザ光LBが反射したものなので、同じ波長を有する。このため、測定部30は、反射光RBと反射光RB2とを個別に測定することができない。
図1に示すように、制御部60は、レーザ発振器10とレーザスキャナ20とを制御する。制御部60の機能は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリとを備えるコンピュータにより実現される。メモリには、レーザ溶接工程を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムはCPUにより実行される。よって、レーザ発振器10とレーザスキャナ20とが制御される。具体的には、制御部60は、レーザ発振器10に、レーザ光LBの出力値を指定して、レーザ光LBを出力させる。制御部60は、ガルバノスキャナユニット230に、ワークWKの被照射面におけるレーザ光LBの照射位置をXY座標で指定して、レーザ光LBの集光点を変更させる。また、制御部60は、Zレンズ駆動ユニット220に、焦点位置を指定して、Zレンズ215を移動させる。
また、制御部60は、反射光RBの強度を示す電気信号を測定部30から受け付ける。例えば、制御部60は、光電素子33の出力電流の時系列の変化に基づいて、反射光RBの強度の時系列の変化を監視する。制御部60は、反射光RBの強度の時系列の変化に基づいて、溶接の良否を評価する。制御部60を品質評価部ともよぶ。
入力装置61は、制御部60に接続されているキーボード、マウス等である。入力装置61は、例えば、ユーザがレーザ光LBの出力値を入力するために使用される。表示装置62は、制御部60に接続されている液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。表示装置62は、例えば、評価結果を表示するために使用される。
図5は、レーザ溶接装置100による溶接の品質を評価する評価方法を示すフローチャートである。ステップS101において、制御部60は、ロボットアームを溶接開始位置に移動させるようにロボットコントローラに指示する。制御部60からの指示に応答して、ロボットコントローラは、ロボットアームを溶接開始位置に移動させる。よって、ロボットアームの先端に取り付けられているレーザスキャナ20が溶接開始位置に配される。ロボットコントローラは、ロボットアームの溶接開始位置への移動が完了したことを制御部60に通知する。
ステップS102において、ロボットコントローラから通知に応答して、制御部60は溶接を開始する。具体的には、制御部60は、レーザ発振器10を制御して、レーザ光LBの出力を開始させる。さらに、制御部60は、ロボットアームに移動作業を実行させるように、ロボットコントローラに指示する。ロボットアームが実行する移動作業とは、ロボットアームがあらかじめ教示された経路に沿って移動することにより、レーザスキャナ20を移動させることをいう。制御部60からの移動作業の実行指示に応答して、ロボットコントローラはロボットアームの移動を開始する。ロボットアームが移動することにより、レーザスキャナ20からレーザ光LBがワークWKに照射される。
制御部60は、レーザ光LBの出力の開始から停止までの間、例えば、以下のようにレーザ発振器10を制御する。制御部60は、レーザ出力があらかじめ決められた出力値となるまで、レーザ発振器10を制御して、レーザ出力を徐々に上昇させる。制御部60は、レーザ出力があらかじめ決められた出力値となると、レーザ発振器10を制御して、レーザ出力を一定に保った状態を継続させる。制御部60は、あらかじめ決められた期間が経過すると、レーザ発振器10を制御して、レーザ出力を徐々に低下させる。よって、レーザ発振器10のレーザ出力が最終的にゼロとなる、即ち、レーザ出力が停止する。あらかじめ決められた期間は、例えば、レーザ出力の停止のタイミングが、ロボットアームの動作が完了するタイミングと同じとなるように、設定された期間である。このようにレーザ出力を制御することにより、スパッタ、クラック等の溶接不良の発生を低減することができる。
ステップS103において、制御部60は反射光RBの測定を開始する。例えば、制御部60は、光電素子33が出力する反射光RBの強度を示す電気信号を毎秒取得し、取得した電気信号が示す反射光RBの強度をメモリに格納する。即ち、測定部30が測定した反射光RBの強度の測定結果を受け付けるステップは、制御部60によって実行される。
ステップS104において、制御部60は、ロボットアームの移動が完了したことの通知を待つ。ロボットアームの移動が完了するまでの間(ステップS104;NO)、レーザ光LBの照射と、反射光RBの強度の測定とは継続されている。ロボットコントローラは、あらかじめ教示された経路の最終地点にロボットアームを移動させると、移動が完了したことを制御部60に通知する。制御部60は、ロボットコントローラからロボットアームの移動が完了したことの通知を受けると(ステップS104;YES)、ステップS105の処理を実行する。
ステップS105において、制御部60は、溶接を終了するため、レーザ発振器10にレーザ光LBの出力を停止させる。また、制御部60は、光電素子33からの信号の取得を停止する。その後、制御部60は、ロボットアームを退避させるようにロボットコントローラに指示を出す。制御部60からの指示に応答して、ロボットコントローラは、最終地点から退避位置にロボットアームを退避させる。
ステップS106において、制御部60は、反射光RBの強度の測定値に基づいて加工対象部位における溶接の品質を評価し、評価結果を表す画像を表示装置62に出力する。例えば、制御部60は、以下のように溶接の品質を評価することができる。一般的に、レーザ光LBがワークWKで反射した反射光RBの強度は、レーザ光LBの照射を開始した直後に急激に増大した後、急激に低下し、その後、ほぼ一定の値を取る傾向がある。制御部60は、照射を開始して決められた時間が経過した時点以降に、反射光RBの強度があらかじめ決められた範囲から外れた場合、溶接に不良が発生していると評価する。具体的には、決められた範囲を定める上限値と下限値とがメモリにあらかじめ格納されているものとする。制御部60は、反射光RBの強度が上限値を超えた、あるいは、反射光RBの強度が下限値を下回った場合に、溶接に不良が発生していると評価することができる。制御部60は、溶接結果が不良であるとの評価結果を出力できる。
あるいは、制御部60は、照射を開始して決められた時間が経過した時点以降に、反射光RBの強度があらかじめ決められた範囲から外れた回数が閾値を超えた場合に、溶接に不良が発生していると評価してもよい。即ち、測定結果に基づいて、加工対象部位におけるレーザ加工の品質を評価するステップと、品質を示す評価結果を示す評価ステップとは、制御部60により実行される。このように、制御部60は、レーザ発振器10から出射されたレーザ光LBが反射した反射光RBだけを検出した結果に基づいた品質結果を出力すればよい。よって、品質評価のための複雑な工程を要しない。
上述したように、実施形態においては、ワークWKで反射したレーザ光LBである反射光RBの強度に基づいて溶接の品質を評価した。反射光RBの強度に基づいて溶接の品質を評価する利点を以下に説明する。
従来のように、熱放射光の強度を測定する場合、熱放射光を測定するセンサの視野と、レーザ集光径とをほぼ一致させる必要があった。なお、熱放射光の波長は、例えば、800nmである。図6は、センサ視野V1とレーザ集光径F1との位置関係を表す例を示す図である。図6では、センサ視野V1の大きさと、レーザ光LBが集光された範囲であるレーザ集光径F1の大きさとがほぼ同じである。なお、レーザ集光径F1の周囲には、金属の溶融により形成された溶融池MPがある。
図7は、センサ視野V1とレーザ集光径F1との位置関係を表す他の例を示す図である。図7では、レーザ集光径F1の一部がセンサ視野V1から外れている。この場合、センサは、レーザ集光径F1のうちの一部の範囲で生じた熱放射光の強度を正確に測定することができない。センサ視野V1とレーザ集光径F1とのズレは、例えば、以下のように生じることがある。前述したように、溶接作業は、ロボットアームによりレーザスキャナ20が移動させられながら行われる。例えば、連続して多数のワークWKに溶接を行ったとする。このような場合、ロボットアームの残留振動により、光軸あるいはセンサ視野V1がずれることがある。この結果、センサ視野V1とレーザ集光径F1とがずれてしまう。センサ視野V1とレーザ集光径F1とズレの発生を想定して、例えば、センサ視野V1をレーザ集光径F1の大きさよりある程度大きく設定することが考えられる。
図8は、センサ視野V1とレーザ集光径F1との位置関係を表す他の例を示す図である。図8では、センサ視野V1をレーザ集光径F1の大きさよりある程度大きく設定した例を示す。この場合、光軸あるいはセンサの視野のずれにより、レーザ集光径F1とセンサ視野V1とがずれた状態となる状況を抑制しやすいと考えられる。しかし、図8に示す場合において、センサ視野V1が、レーザ集光径F1と、溶融池MPの一部とを含む。このため、レーザ集光径F1で生じた熱放射光の強度に加えて、溶融池MPの一部の範囲で生じた熱放射光の強度も測定される。よって、レーザ集光径F1で生じた熱放射光の強度を正確に測定することができない。このように、熱放射光の強度に基づいて、溶接の品質を評価する場合には、上記のような問題が発生することがあった。
一方、反射光RBは、レーザ光LBが照射された範囲から反射された光であるので、レーザ集光径F1の範囲外からは検出されない。例えば、図8に示すように、センサ視野V1がレーザ集光径F1よりある程度大きく設定されていたとしても、図6に示すように、センサ視野V1の大きさとレーザ集光径F1の大きさとを揃えていたとしても、反射光RBの検出結果に大きな差が生じない。よって、光軸あるいはセンサ視野V1のずれの発生を想定して、センサ視野V1をレーザ集光径F1よりある程度大きく設定したとしても、センサ視野V1とレーザ集光径F1とを揃えた場合に比べて、溶接の評価の精度は低下しない。
実施形態にかかる構成においては、レーザ発振器10から出射されたレーザ光LBのうちダイクロイックミラー212を透過したレーザ光LBを、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる。レーザ発振器10から出射されたレーザ光LBのうちダイクロイックミラー212を透過したレーザ光LBが測定部30に入射することを抑制できる。このように、レーザ溶接装置100においては、加工対象部位で反射した反射光RBに基づいた加工対象部位におけるレーザ加工の品質が評価される。従来の、熱放射光を用いたレーザ加工の品質の評価のように、センサの視野とレーザ光LBの集光径とを精度よく合わせることが必須ではないので、評価精度の維持が容易となる。また、レーザ溶接装置100を用いて、レーザ加工の品質を評価する方法においても同様の効果がある。
また、熱放射光の強度は、加工対象部位の表面の形状を熱量で表す物理量に相当する。反射光RBの強度は、加工対象部位の表面の形状を光の反射で表す物理量に相当する。このことから、反射光RBの強度の方が、熱放射光の強度にくらべて、加工対象部位の表面の形状をより直接的に表すことができるといえる。よって、反射光RBの強度の変化に基づいて加工対象部位を評価する方が、熱放射光の強度の変化に基づいて加工対象部位を評価する場合に比べて、加工対象部位の表面の形状の変化をより正確に表すことができる。
実施形態では、レーザ光LBの波長と同じ波長を有する反射光RBを用いて、溶接の品質を評価するため、前述のように、ダイクロイックミラー212を透過した一部のレーザ光LBが、測定部30の光電素子33に入射するおそれがある。しかし、減衰構造40によりダイクロイックミラー212を透過した一部のレーザ光LBを吸収するため、ダイクロイックミラー212を透過した一部のレーザ光LBが、測定部30の光電素子33に入射することが抑制される。よって、制御部60は、加工対象部位で反射した反射光RBに基づいて、加工対象部位における溶接の品質を評価することができる。
B1.他の実施形態1:
実施形態においては、減衰構造40の内側面に黒アルマイト処理が施されている例を説明したが、これに限られない。例えば、減衰構造40の内側面に黒めっき処理が施されてもよい。
実施形態においては、レーザ発振器10がファイバーレーザである例を説明したが、レーザ発振器10は、YAGレーザといった他のレーザであってもよい。
実施形態においては、レーザ加工の一例として溶接について説明したが、他の態様のレーザ加工においても、上述の評価方法を採用することができる。
実施形態においては、減衰構造40をレーザスキャナ20の筐体の外に配置するため、減衰構造40は、2つの屈曲部を備える筒状部材から構成されていた(図2を参照)。あるいは、減衰構造40は、屈曲部を備えない筒状部材から構成されてもよい。また、あるいは、減衰構造40は、1つの屈曲部を備える筒状部材から構成されてもよい。あるいは、減衰構造40は、3つ以上の屈曲部を備える筒状部材から構成されてもよい。また、減衰構造40は、レーザスキャナ20の筐体の内部に配置されてもよい。
実施形態においては、減衰構造40の第3直線部46(図2を参照)が三角錐の形状に形成されている例を説明した。あるいは、第3直線部46の形状は、円錐、または、四角錐であってもよい。このように、第3直線部46は、終端部47に向かって徐々に細くなるようにテーパー状に形成されていることが望ましい。この場合も、実施形態と同様に、減衰構造40内でのレーザ光LBの反射の頻度は、終端部47に向かうにつれて、高くなる。これにより、レーザ光LBを効率よく減衰させることができる。
あるいは、減衰構造40の第3直線部46は、円柱、また、四角柱の形状に形成されていてもよい。この場合、円柱、または、四角柱の高さを、進入したレーザ光LBの光量をあらかじめ決められた光量以下となるような高さと設定することで、実施形態と同様の効果が期待される。また、減衰構造40の終端部47は閉じられているものとする。
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…レーザ発振器、11…光ファイバケーブル、20…レーザスキャナ、30…測定部、31…バンドパスフィルタ、32…第3反射ミラー、33…光電素子、40…減衰構造、41…開口部、42…第1直線部、43…第1屈曲部、44…第2直線部、45…第2屈曲部、46…第3直線部、47…終端部、60…制御部、61…入力装置、62…出力装置、100…レーザ溶接装置、205…光アイソレータ、210…光学系、211…コリメートレンズ、212…ダイクロイックミラー、212a,212b…面、213…第1反射ミラー、214…回析光学素子、215…Zレンズ、216…第2反射ミラー、217…集光レンズ、220…Zレンズ駆動ユニット、230…ガルバノスキャナユニット、240…保護ガラス、F1…レーザ集光径、LB…レーザ光、MP…溶融池、RB…反射光、RB2…反射光、V1…センサ視野、WK…ワーク、Wa…第1金属対象物、Wb…第2金属対象物

Claims (3)

  1. レーザ加工の品質を評価する機能を備えたレーザ加工装置であって、
    レーザ光を発振する発振器と、
    前記レーザ光の光路に配置されるミラーであって、
    前記発振器から出射された前記レーザ光のうちの一部である第1レーザ光を透過させつつ、前記レーザ光のうちの他の一部である第2レーザ光を反射させて、前記第2レーザ光を加工対象部位に照射させ、
    前記加工対象部位に照射された前記第2レーザ光が前記加工対象部位で反射した光である反射光のうちの一部である第1反射光を透過させる、ミラーと、
    前記第1レーザ光を受け取って、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる吸収部と、
    前記ミラーを透過した前記第1反射光の強度を測定するセンサ部と、
    前記センサ部が測定した前記第1反射光の前記強度の測定結果に基づいて前記加工対象部位におけるレーザ加工の品質を表す評価結果を出力する品質評価部と、
    を備える、
    レーザ加工装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ加工装置であって、
    前記吸収部は、前記第1レーザ光が入射する筒状部材であって、内側に黒アルマイト処理が施された面を有し、一方の端部が閉じられた筒状部材を備える、
    レーザ加工装置。
  3. レーザ加工装置のレーザ加工の品質を評価する評価方法であって、
    前記レーザ加工装置は、
    レーザ光を発振する発振器と、
    前記レーザ光の光路に配置されるミラーであって、
    前記発振器から出射された前記レーザ光のうちの一部である第1レーザ光を透過させつつ、前記レーザ光のうちの他の一部である第2レーザ光を反射させて、前記第2レーザ光を加工対象部位に照射させ、
    前記加工対象部位に照射された前記第2レーザ光が前記加工対象部位で反射した光である反射光のうちの一部である第1反射光を透過させる、ミラーと、
    前記第1レーザ光を受け取って、あらかじめ決められた光量以下となるまで吸収させる吸収部と、
    前記ミラーを透過した前記第1反射光の強度を測定するセンサ部と、
    を備え、
    評価方法は、コンピュータに、
    前記センサ部が測定した前記第1反射光の前記強度の測定結果を受け付けるステップと、
    前記測定結果に基づいて、前記加工対象部位におけるレーザ加工の品質を評価するステップと、
    前記品質を表す評価結果を出力するステップと、
    を実行させる、
    評価方法。
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