JP2023164344A - 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器 - Google Patents

光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2023164344A
JP2023164344A JP2023070563A JP2023070563A JP2023164344A JP 2023164344 A JP2023164344 A JP 2023164344A JP 2023070563 A JP2023070563 A JP 2023070563A JP 2023070563 A JP2023070563 A JP 2023070563A JP 2023164344 A JP2023164344 A JP 2023164344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brightness
light
light diffusion
layer
diffusion sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023070563A
Other languages
English (en)
Inventor
悟志 芝
Satoshi Shiba
憂 狩谷
Yu Kariya
忠仁 福田
Tadayoshi Fukuda
賢一 原田
Kenichi Harada
恩汰 扇田
Onta OGIDA
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Keiwa Inc
Original Assignee
Keiwa Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Keiwa Inc filed Critical Keiwa Inc
Priority to PCT/JP2023/016211 priority Critical patent/WO2023210614A1/ja
Priority to TW112115906A priority patent/TW202407256A/zh
Publication of JP2023164344A publication Critical patent/JP2023164344A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)

Abstract

【課題】輝度均一化能力の高い光拡散シートを提供する。【解決手段】光拡散シート43は、出光面又は入光面となる第1面102aに光を拡散させる凹凸形状を有する。光拡散シート43において、第1面102aの反対側の第2面101aに、複数の粒子107又はドットパターンを有する輝度均一化層103が設けられる。【選択図】図4

Description

本開示は、光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器に関するものである。
スマートフォンやタブレット端末などの各種情報機器の表示装置として、液晶表示装置(以下、液晶ディスプレイということもある)が広く利用されている。液晶ディスプレイのバックライトとしては、光源が液晶パネルの背面に配置される直下型方式が主流となっている。
直下型バックライトでは、LED(Light Emitting Diode)等の光源からの光を拡散させて画面全体に亘って輝度や色度の均一性を上げるために、光拡散シートが使用される。また、直下型バックライトでは、画面内での輝度の均一性(面内輝度均一性)を向上させるために、光拡散シートを複数枚積層して用いることもある。特許文献1には、逆ピラミッド状の凹部を付与することで生じる光の拡散を用いた光拡散シートが開示されている。
米国出願公開第2021/0072598A1号
液晶ディスプレイのバックライトでは、ディスプレイの薄型化への要求に伴って、光拡散シートの厚みや、光拡散シートの積層枚数の削減が求められている。また、直下型バックライトでは、光源が表示画面の下方に配置されるため、光源と光拡散シートとの距離の削減も求められる。そのため、薄型化に対しても面内輝度均一性を維持するために、光拡散シートの輝度均一化能力を向上させる必要がある。
本開示は、輝度均一化能力の高い光拡散シートを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本開示に係る光拡散シートは、出光面又は入光面となる第1面に光を拡散させる凹凸形状を有する光拡散シートであって、前記第1面の反対側の第2面に、複数の粒子又はドットパターンを有する輝度均一化層が設けられる。
本開示に係る光拡散シートによると、第1面に光を拡散させる凹凸形状を有し、第2面に、複数の粒子が分散された輝度均一化層、又はドットパターンを構成する輝度均一化層が設けられる。このため、輝度均一化層の複数の粒子又はドットパターンによって光がさらに拡散される。従って、光拡散シートの輝度均一化能力を向上させることができるので、さらなる薄型化に伴う光拡散シートの厚みや積層枚数の削減などにも対応することができる。
尚、本開示において、「光拡散シート」は、板状の「光拡散板」や膜状の「光拡散フィルム」を包含するものとする。
本開示に係る光拡散シートにおいて、前記輝度均一化層は、前記複数の粒子を含有する光透過性のインク又は樹脂から構成されてもよい。このようにすると、輝度均一化層を印刷やコーティングによって簡単に形成することができる。この場合、前記輝度均一化層は、前記第2面に一様に設けられ、前記輝度均一化層の厚さは、5μm以上であると、輝度均一化層の厚さ方向に光散乱が促進されるため、光拡散機能が増大して輝度均一性が向上する。また、前記輝度均一化層は、前記第2面に一様に設けられ、前記輝度均一化層における前記インク又は前記樹脂に対する前記複数の粒子の質量比は、40%以上であると、輝度均一化層による光散乱が促進されるため、光拡散機能が増大して輝度均一性が向上する。また、前記輝度均一化層は、前記インクがドット状に配置されて構成されると、ドットパターンを構成する輝度均一化層の各部分が粒子を含有する構成となるので、ドットパターンによる光の拡散と、粒子による光の拡散とで、光拡散シート1枚あたりの輝度均一化能力をさらに向上させることができる。この場合、前記インクは、異なる複数のドット径を持つように配置されると、ドット径と共にドット高さについても複数種類のドットが混在して配置されるため、光散乱効果が増大して輝度均一性が向上する。また、前記第2面における前記インクが配置される面積の比率は、35%以下であると、第2面にインクがベタ印刷された場合と比べて、ドットパターンの光拡散機能によって輝度均一性が向上する。
本開示に係る光拡散シートにおいて、前記複数の粒子は、中空構造を有してもよい。このようにすると、各粒子の中空部分(例えば空気)と、輝度均一化層において各粒子を固定するバインダー部分との屈折率差が大きくなる。このため、粒子による光の拡散効果が増大するので、光拡散シートの輝度均一化能力をさらに向上させることができる。
本開示に係る光拡散シートにおいて、前記複数の粒子の平均粒子径は、0.1μm以上30μm以下であってもよい。このようにすると、粒子による光の拡散効果を確保しつつ、輝度均一化層の厚さの増大を抑制することができる。
本開示に係る光拡散シートにおいて、前記凹凸形状は、二次元マトリクス状に配列された略逆四角錐状の複数の凹部から構成されてもよい。このようにすると、凹凸形状による光の拡散効果が増大するので、光拡散シートの輝度均一化能力をさらに向上させることができる。
本開示に係る光拡散シートにおいて、前記第2面は、マット面又は平坦面であってもよい。このようにすると、輝度均一化層を印刷やコーティングによって簡単に形成することができる。
本開示に係るバックライトユニットは、液晶表示装置に組み込まれ、複数の光源から発せられた光を表示画面側に導くバックライトユニットであって、前記表示画面と前記複数の光源との間に、前述の本開示に係る光拡散シートを備える。
本開示に係るバックライトユニットによると、前述の本開示に係る光拡散シートを備えるため、光拡散シートの輝度均一化能力を向上させることができる。従って、光拡散シートの厚みや積層枚数の削減などによってバックライトユニットのさらなる薄型化を図りつつ、面内輝度均一性を維持することができる。
本開示に係る液晶表示装置は、前述の本開示に係るバックライトユニットと、液晶表示パネルとを備える。
本開示に係る液晶表示装置によると、前述の本開示に係るバックライトユニットを備えるため、面内輝度均一性を維持しながら薄型化することができる。
本開示に係る情報機器は、前述の本開示に係る液晶表示装置を備える。
本開示に係る情報機器によると、前述の本開示に係る液晶表示装置を備えるため、面内輝度均一性を維持しながら薄型化することができる。
本開示によると、輝度均一化能力の高い光拡散シート、並びに、当該光拡散シートを用いたバックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器を提供することができる。
実施形態に係る液晶表示装置の断面図である。 実施形態に係るバックライトユニットの断面図である。 実施形態に係るバックライトユニットに用いる光拡散シートの基本構成を示す断面図である。 実施形態に係る光拡散シートに輝度均一化層を設けた様子の一例を示す断面図である。 実施形態に係る光拡散シートを、凹部が設けられた面から見た斜視図である。 実施形態に係る光拡散シートに設けられた凹部の平面構成及び断面構成を示す図である。 実施形態に係るバックライトユニットにおいて光源の配列方向と光拡散シートの凹部の配列方向との関係を示す図であって、(a)は、光源の配列を示し、(b)は、凹部の配列を示す。 実施形態に係る光拡散シートに輝度均一化層を設けた様子の他例を示す断面図である。 図8に示す輝度均一化層の平面構成を例示する断面図である。 変形例に係る光拡散シートに輝度均一化層を設けた様子を示す断面図である。 実施例12~25の光拡散シートの評価に用いたバックライトユニットの断面図である。 実施例12~15の光拡散シートの輝度及び輝度均一性の評価結果を示す図である。 実施例16~21の光拡散シートの輝度及び輝度均一性の評価結果を示す図である。 実施例22~25の光拡散シートのドットパターンの平面図である。 実施例22~25の光拡散シートの輝度及び輝度均一性の評価結果を示す図である。
(実施形態)
以下、実施形態に係る光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器について、図面を参照しながら説明する。尚、本開示の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
<液晶表示装置>
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置の断面構成の一例を示す。
図1に示すように、液晶表示装置50は、液晶表示パネル5と、液晶表示パネル5の下面に貼付された第1偏光板6と、液晶表示パネル5の上面に貼付された第2偏光板7と、液晶表示パネル5の背面側に第1偏光板6を介して設けられたバックライトユニット40とを備えている。液晶表示パネル5は、互いに対向するように設けられたTFT基板1及びCF基板2と、TFT基板1とCF基板2との間に設けられた液晶層3と、TFT基板1とCF基板2との間に液晶層3を封入するために枠状に設けられたシール材(図示省略)とを備える。
液晶表示装置50の表示画面50aを正面(図1の上方)から見た形状は、原則、長方形又は正方形であるが、これに限らず、長方形の角が丸くなった形状、楕円形、円形、台形、又は、自動車のインストルメントパネルなどの任意の形状であってもよい。
液晶表示装置50では、各画素電極に対応する各サブ画素において、液晶層3に所定の大きさの電圧を印加して液晶層3の配向状態を変える。これにより、バックライトユニット40から第1偏光板6を介して入射した光の透過率が調整される。透過率が調整された光は第2偏光板7を介して出射されて画像が表示される。
本実施形態の液晶表示装置50は、種々の情報機器(例えばカーナビゲーション等の車載装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話、携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コピー機、券売機、現金自動預け払い機など)に組み込まれる表示装置として用いられる。
TFT基板1は、例えば、ガラス基板上にマトリクス状に設けられた複数のTFTと、各TFTを覆うように設けられた層間絶縁膜と、層間絶縁膜上にマトリクス状に設けられ且つ複数のTFTにそれぞれ接続された複数の画素電極と、各画素電極を覆うように設けられた配向膜とを備える。CF基板2は、例えば、ガラス基板上に格子状に設けられたブラックマトリクスと、ブラックマトリクスの各格子間にそれぞれ設けられた赤色層、緑色層及び青色層を含むカラーフィルターと、ブラックマトリクス及びカラーフィルターを覆うように設けられた共通電極と、共通電極を覆うように設けられた配向膜とを備える。液晶層3は、電気光学特性を有する液晶分子を含むネマチック液晶材料等により構成される。第1偏光板6及び第2偏光板7は、例えば、一方向の偏光軸を有する偏光子層と、その偏光子層を挟持するように設けられた一対の保護層とを備える。
<バックライトユニット>
図2は、本実施形態に係るバックライトユニットの断面構成の一例を示す。
バックライトユニット40は、図2に示すように、主として、複数の光源42と、複数の光源42の上側に設けられた光拡散シート43とを備える。複数の光源42は、反射シート41上に2次元状に配置されてもよい。複数の光源42は、例えば白色光源や青色光源であってもよい。光拡散シート43は、複数枚配置してもよい。本例では、光拡散シート43として、下側の第1光拡散シート43Aと、上側の第2光拡散シート43Bとを配置する。第1光拡散シート43Aは、略逆四角錐状の複数の凹部105を入光面に有し、第2光拡散シート43Bは、略逆四角錐状の複数の凹部105を出光面に有する。
第1光拡散シート43Aと第2光拡散シート43Bとの間に、波長選択シート44A及び色変換シート44Bを配置してもよい。波長選択シート44Aは、色変換シート44Bの下側に配置される。波長選択シート44Aは、光源42の発光波長を持つ光を選択的に透過し、その他の波長を持つ光を反射する。色変換シート44Bは、光源42が発した光の色を変換する。
光拡散シート43(第2光拡散シート43B)の上側には、輝度を向上させるために、第1プリズムシート45及び第2プリズムシート46を順次配置してもよい。第2プリズムシート46の上側に、輝度をさらに向上させるために、例えば一方反射型偏光フィルム等の輝度向上シート47をさらに配置してもよい。
[反射シート]
反射シート41は、例えば、白色のポリエチレンテレフタレート樹脂製のフィルム、銀蒸着フィルム等により構成される。
[光源]
光源42の種類は特に限定されないが、例えばLED素子やレーザー素子等であってもよく、コスト、生産性等の観点からLED素子を用いてもよい。光源42は、平面視した場合に長方形状を有していてもよく、その場合、一辺の長さは10μm以上(好ましくは50μm以上)20mm以下(好ましくは10mm以下、より好ましくは5mm以下)であってもよい。光源42としてLEDを用いる場合、複数のLEDチップを一定の間隔をもって反射シート41上に配置してもよい。光源42となるLEDの出光角度特性を調節するために、LEDにレンズを装着してもよい。光源42の配置数も特に限定されないが、複数の光源42を分散配置する場合は、反射シート41上に規則的に配置することが好ましい。規則的に配置するとは、一定の法則性をもって配置することを意味し、例えば、光源42を等間隔で配置する場合が該当する。等間隔で光源42を配置する場合、隣り合う2つの光源42の中心間距離は、0.5mm以上(好ましくは2mm以上)20mm以下であってもよい。
[光拡散シート]
光拡散シート43は、光源42から入射される光線を拡散させつつ法線方向側へ集光させる(つまり集光拡散させる)。図2では、光拡散シート43を2枚用いてバックライトユニット40に設ける場合を例示しているが、光拡散シート43は1枚で用いてもよいし、又は、3枚以上用いてもよい。光拡散シート43を構成するマトリックス樹脂は、光を透過させる材料で構成されていれば、特に限定されないが、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリスチレン、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合)樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、セルロールアセテート、ポリイミド等であってもよい。光拡散シート43の厚さも、特に限定されないが、例えば、50μm以上3mm以下であってもよい。光拡散シート43の厚さが3mmを超えると、液晶ディスプレイの薄型化の達成が難しくなる一方、光拡散シート43の厚さが50μmを下回ると、十分な光拡散効果を得ることが難しくなる。図2に示すように、光拡散シート43を複数枚用いる場合、合計厚さが数百μm~数mm程度であってもよい。光拡散シート43は、フィルム状であってもよいし、プレート(板)状であってもよい。光拡散シート43の詳細な構成や製法については後述する。
[波長選択シート及び色変換シート]
波長選択シート44Aは、光源42の発光波長を持つ光(例えば青色の光)を選択的に透過し、その他の波長を持つ光を反射する。色変換シート44Bは、光源42からの光(例えば青色の光)を、任意の色(例えば緑色や赤色)の波長をピーク波長とする光に変換する。色変換シート44Bは、例えば、波長450nmの青色光を、波長540nmの緑色光と波長650nmの赤色光に変換する。この場合、波長450nmの青色光を発する光源42を用いると、色変換シート44Bによって青色光が部分的に緑色光と赤色光に変換されるので、色変換シート44Bを透過した光は白色光になる。色変換シート44Bとしては、例えばQD(量子ドット)シートや蛍光シート等を用いてもよい。色変換シート44Bの下側に波長選択シート44Aが配置されるため、色変換シート44Bにより波長が変化した光は、色変換シート44Bよりも上方にしか進めない。
波長選択シート44A及び色変換シート44Bは、光源42と第1プリズムシート45との間の任意の位置に配置可能である。光源42として白色光源を用いる場合、波長選択シート44A及び色変換シート44Bを配置しなくてもよい。
[プリズムシート]
第1プリズムシート45及び第2プリズムシート46は、光拡散シート43の方から入射される光線を法線方向に屈折させる。プリズムシート45、46のそれぞれの出光面には、例えば、横断面が二等辺三角形の複数の溝条が互いに隣り合うように設けられ、隣り合う一対の溝条に挟まれた三角柱部分によってプリズムが構成される。プリズムの頂角は、例えば90°程度である。第1プリズムシート45に形成された各溝条と、第2プリズムシート46に形成された各溝条とは、互いに直交するように配置されてもよい。このようにすると、光拡散シート43の方から入射される光線を第1プリズムシート45によって法線方向に屈折させ、さらに第1プリズムシート45から出射される光線を第2プリズムシート45によって輝度向上シート47の入光面に対して略垂直に進むように屈折させることができる。プリズムシート45、46は、別体で積層されてもよいし、或いは、一体に形成されてもよい。プリズムシート45、46の合計厚さは、例えば、100~400μm程度であってもよい。プリズムシート45、46としては、例えば、PET(polyethylene terephthalate)フィルムにUV硬化型アクリル系樹脂を用いてプリズム形状をつけたものを用いてもよい。
[輝度向上シート]
輝度向上シート47は、光がシート内部を通過する際に二重反射と光の屈折率を利用して光線を集約することによって、輝度を上昇させてもよい。或いは、輝度向上シート47は、液晶表示装置50の第1偏光板6を通過しないS波をリサイクルし、第1偏光板6を通過するP波に変換することによって、輝度を上昇させてもよい。プリズムシート45、46によって十分な輝度向上効果が得られる場合、輝度向上シート47を配置しなくてもよい。
<光拡散シートの構成>
光拡散シート43は、図3に示すように、主として、基材層101と、基材層101に設けられた光拡散層102とを備える。光拡散シート43は、出光面又は入光面の一方となる第1面(光拡散層102の表面)102aと、出光面又は入光面の他方となる第2面(基材層101の表面)101aとを有する。光拡散層102には、光を拡散させる凹凸形状、例えば略逆多錐状(本例では略逆四角錐状(逆ピラミッド状))の複数の凹部105が設けられる。光拡散シート43の第2面101aは、例えばマット面又は平坦面であってもよい。図2に示す例では、第1光拡散シート43Aは、第1面102aを光源42の方に向けて配置され、第2光拡散シート43Bは、第2面101aを光源42の方に向けて配置される。
図4に示すように、本実施形態では、第1光拡散シート43Aの第2面101aに輝度均一化層103が設けられる。輝度均一化層103は、例えば、光透過性の樹脂106に複数の粒子107を分散させて構成される。
[基材層]
基材層101は、光線を透過させる必要があるので、透明(例えば無色透明)の合成樹脂を主成分として形成される。基材層101の主成分は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等を用いてもよい。尚、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。基材層101は、拡散剤その他の添加剤を含有してもよいし、或いは、実質的に添加剤を含有しなくてもよい。含有可能な添加剤は、特に限定されないが、例えば、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の無機粒子であってもよいし、例えば、アクリル、アクリルニトリル、シリコーン、ポリスチレン、ポリアミド等の有機粒子であってよい。
基材層101の平均厚さの下限としては、10μm程度が好ましく、35μm程度がより好ましく、50μm程度がさらに好ましい。基材層101の平均厚さの上限としては、500μm程度が好ましく、250μm程度がより好ましく、180μm程度がさらに好ましい。基材層101の平均厚さが前記下限に満たないと、拡散層102、103を形成した場合にカールを発生するおそれがある。逆に、基材層101の平均厚さが前記上限を超えると、液晶表示装置50の輝度が低下するおそれがあると共に、液晶表示装置50の薄型化の要請に沿えないおそれがある。尚、「平均厚さ」とは、任意の10点の厚さの平均値をいう。
[光拡散層]
光拡散層102は、光線を透過させる必要があるので、透明(例えば無色透明)の合成樹脂を主成分として形成されてもよい。光拡散層102は、例えば、基材層101となる母材樹脂の押出成形の際に基材層101と一体に成形してもよいし、或いは、基材層101の成形後に、紫外線硬化型樹脂を用いて別途成形してもよい。
光拡散層102(光拡散シート43の第1面102a)に設けられた略逆四角錐状(逆ピラミッド状)の複数の凹部105は、例えば図5に示すように、二次元マトリクス状に配列されてもよい。言い換えると、複数の凹部105は、互いに直交する2方向に沿って配列されてもよい。隣り合う凹部105同士は、稜線111によって区画される。稜線111は、凹部105が配列される2方向に沿って延びる。凹部105の配列ピッチは、例えば50μm程度以上500μm程度以下であってもよい。凹部105の中心(逆ピラミッドの頂点)112は、凹部105の最深部である。凹部105の中心(最深部)112は、基材層101の表面(出光面)に達していてもよい。言い換えると、凹部105の深さは、光拡散層102の厚さと等しくてもよい。尚、図5では、簡単のため、凹部105が5×5のマトリクス状に配置された様子を例示しているが、凹部105の実際の配列数ははるかに多い。
凹部105の頂角θは、例えば90°程度に設定される。凹部105の頂角θとは、図6に示すように、光拡散シート43の載置面(水平面)に対して垂直な面(縦断面)で、逆ピラミッドの頂点112を通り且つ頂点112を挟んで向き合う一対の稜線111を垂直に横切るように凹部105を切断したときに現れる断面(図6の下図)において、凹部105の傾斜面同士がなす角のことである。尚、図6の上図は、凹部105の平面構成を示す。また、図6において、「H」は、凹部105の深さ(ピラミッド形状の高さ)を示し、「P」は、凹部105の水平幅(つまり凹部105の配列ピッチ)を示す。凹部105の深さHは、凹部105の配列ピッチPと、凹部105の頂角θとによって定まる。
図7(a)に示すように、複数の光源42が正方配列される場合、光源42の配列方向を基準として、図7(b)に示すように、凹部105の配列方向を例えば45°程度傾けてもよい。凹部105が逆ピラミッド状に形成される場合、光源42の配列方向と凹部105の配列方向とを交差させることにより、両配列方向をそろえるよりも輝度均一性を向上させることができる。
尚、本実施形態では、逆ピラミッド状(略逆四角錐状)の凹部105を二次元マトリクス状に配列して凹凸形状を設けたが、凹部105は、本発明の作用効果が失われない程度にランダムに配列されてもよい。凹部105を規則的に2次元配列する場合、凹部105同士の間に隙間を設けてもよいし、或いは、設けなくてもよい。凹部105は、略逆四角錐状とは異なる他の略逆多角錐状を有していてもよい。例えば、凹部105の「逆多角錐」形状を、逆四角錐と同様に隙間なく二次元配置することが可能な逆三角錐又は逆六角錐としてもよい。凹部105の「逆多角錐」形状を逆四角錐とする場合、凹部105を設ける際の押出成形や射出成形等の製造工程で用いられる金型(金属ロール)の表面切削作業の精度を向上させることが容易である。
また、本開示では、通常の形状転写技術により幾何学的に厳密な逆多角錐の凹部を形成することが難しいことを考慮して、「略逆多角錐」との表記を用いるが、「略逆多角錐」は、真正の又は実質的に逆多角錐とみなせる形状を含むものとする。また、「略」とは、近似可能であることを意味し、例えば「略逆四角錐」とは、逆四角錐に近似可能な形状をいう。例えば、頂部が平坦な「逆多角錐台形」についても、本発明の作用効果が失われない程度に頂部面積が小さいものは、「略逆多角錐」に包含されるものとする。また、工業生産上の加工精度に起因する不可避的な形状のばらつきの範囲内で「逆多角錐」から変形した形状も、「略逆多角錐」に包含される。
[輝度均一化層]
図4に示すように、本実施形態において、輝度均一化層103は、第1光拡散シート43Aの第2面101aに設けられる。輝度均一化層103は、例えば、光透過性の樹脂106に複数の粒子107を分散させて構成される。輝度均一化層103の表面は、凹凸を有していてもよいし、或いは、平坦であってもよい。輝度均一化層103は、光拡散シート43の基材層101とは異なる層であって、基材層101の表面(第2面101a)に、例えば印刷やコーティングによって設けられる。
輝度均一化層103を構成する樹脂106の材質は、光線を透過させることができれば、特に限定されないが、例えばアクリルウレタン等の透明樹脂であってもよい。
輝度均一化層103に分散される粒子107は、拡散剤や反射剤として機能すれば、材質、形状、寸法は特に限定されない。粒子107の材質は、例えば、アクリル、スチレン、チタン、シリカ、ナイロン、ウレタン等であってもよい。粒子107の形状は、例えばアクリルビーズのようなビーズ状であってもよいし、或いは、例えばセルロースナノファイバーのような繊維状であってもよい。粒子107の寸法(粒子107がビーズ状の場合は直径、繊維状の場合は長さ)は、数十nm~100μm程度、好ましくは、0.1μm~30μm程度であってもよい。粒子107は、単分散であってもよいし、多分散であってもよい。粒子107は、中空構造を有してもよい。この場合、粒子107は、単中空であってもよいし、多中空であってもよい。
輝度均一化層103の厚さは、樹脂106によって粒子107を固定できれば、特に限定されない。輝度均一化層103における樹脂106の含有量に対する粒子107の含有量の比率(以下、粒子含有比ともいう)も、樹脂106によって粒子107を固定できれば、特に限定されないが、印刷によって輝度均一化層103を形成する場合、40%程度以下に設定してもよい。
輝度均一化層103をコーティングによって形成する場合、例えばアクリル系やスチレン系等の粒子107を含んだ配合液(溶剤に樹脂106を混合したもの)を塗工して硬化させてもよい。樹脂106は、例えば熱硬化樹脂やUV硬化樹脂等であってもよい。コーティングに代えて、賦形転写方式を用いて、粒子107を配合した樹脂106を硬化させてもよい。
輝度均一化層103を印刷によって形成する場合、樹脂106は、透明インクであってもよい。透明インクとは、液体インクではなく、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の材料で光を透過する性質を有する固体インクである。透明インクの材質は特に限定されないが、例えば、アクリル、ポリエステル、ビニール、ウレタンアクリレート、シリコン、セルロース、エポキシ、フェノール等であってもよい。尚、本開示では、透明インクを単にインクということもある。
輝度均一化層103を印刷によって形成する場合、図4に示すように、ベタ印刷によって光拡散シート43Aの第2面101a全体に輝度均一化層103を設けることに代えて、図8及び図9に示すように、ドット印刷によって輝度均一化層103をドットパターンとして設けてもよい。これにより、ベタ印刷やコーティングによって輝度均一化層103を形成する場合と比べて、光拡散シート43Aのカール(反り)を抑制できる。
輝度均一化層103がドットパターンを構成する場合、図8及び図9に示すように、ドット状に設けられた樹脂106に粒子107を分散させていてもよいし、或いは、分散させなくてもよい。ドット印刷によって輝度均一化層103を形成する場合、粒子含有比を0%~5%程度と低く設定することも可能である。
ドット状に設けられた樹脂106に粒子107を分散させる場合、例えば熱硬化樹脂やUV硬化樹脂等の樹脂106に粒子107を分散させてインクを作製し、当該インクをドット印刷した後、紫外線や熱風によって樹脂106を硬化させてもよい。印刷方法は特に限定されず、例えば、アナログ印刷の部類に含まれるスクリーン印刷(孔版印刷)、グラビア印刷(凹版印刷)、フレキソ印刷や活版印刷(凸版印刷)、オフセット印刷(平版印刷)等であってもよいし、デジタル印刷の部類に含まれるインクジェット方式、レーザー方式等であってもよいし、又は、アナログ、デジタルの両印刷方式を組み合わせたハイブリッド印刷等であってもよい。或いは、製版に使用されるポジフィルム作成機(セッターなど)を用いてもよい。或いは、以上の各種印刷方法に、印刷する基材の表面処理に関連する技術を組み合わせることによって、印刷精度を向上させてもよい。
輝度均一化層103がドットパターンを構成する場合、ドットの平均寸法(ドッドが円状の場合は平均直径、ライン状の場合は平均長さ)は、ドット印刷可能であれば、特に限定されないが、例えば30μm~300μm程度であってもよい。また、ドット密度も、ドット印刷可能であれば、特に限定されないが、例えば5%~70%程度であってもよい。ドット密度とは、単位面積当たりのドットの占有面積率を意味する。例えば、1120μm×980μm(=1097600μm2)の面積範囲に、直径70μmの円形ドット(面積は35μm×35μm×3.14=3846.5μm2)が16個配置される場合、ドット密度=(3846.5μm2×16)÷(1097600μm2)≒0.06(=6%)と算出される。
<変形例>
図2、図4に示す実施形態では、第1光拡散シート43Aの第2面101aに輝度均一化層103を設けたが、これに代えて、或いは、これに加えて、図10に示すように、第2光拡散シート43Bの第2面101aに輝度均一化層103を設けてもよい。尚、図10では、輝度均一化層103がドットパターンを構成する場合を示しているが、これに代えて、第2光拡散シート43Bの第2面101a全体に輝度均一化層103を設けてもよい。
以上の通り、輝度均一化層103は、光拡散シート43の入光面又は出光面のいずれに設けてもよい。また、複数の光拡散シート43を用いる場合、少なくとも1つの光拡散シート43に輝度均一化層103を設ければよい。
<光拡散シートの製法>
光拡散シート43の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下のような製造方法のいずれかを用いて光拡散シート43の製造が可能である。
第1の製造方法では、まず、ペレット状の母材樹脂(プラスチック樹脂)を押出成形機によって樹脂フィルム化する。その後、2本の金属ロールのうち一方のロールとして、凸ピラミッド形状を表面に持つロール、他方のロールとして、平坦形状又はマット面の反転形状を表面に有するロールを使用し、当該両ロールを樹脂フィルムに圧着して、一面に逆ピラミッド形状(凹部105)、他面に平坦面又はマット面を持つ光拡散シート43を作製する。この製造方法では、基材層101及び光拡散層102は、一体に形成される。その後、光拡散シート43の平坦面又はマット面の上に、印刷やコーティングによって輝度均一化層103を形成する。
第2の製造方法では、まず、例えばポリエチレンテレフタレートを主成分とする基材層101を用意する。この基材層101を一対の押圧ロール間に送りつつ、一対の押圧ロールの直前で、基材層101の一面に紫外線硬化型樹脂(突起形成用樹脂組成物)を供給する。紫外線硬化型樹脂に接する側の押圧ロールとしては、外周面に複数の略正四角錐状の凸部を有するものを用いる。紫外線硬化型樹脂が供給された基材層101を一対の押圧ロールで押圧した後、紫外線を照射することによって紫外線硬化型樹脂を硬化させ、複数の略正四角錐状の凸部の反転形状である複数の逆ピラミッド形状(凹部105)を転写し、基材層101の一面上に光拡散層102が設けられた光拡散シート43を作製する。この製造方法では、基材層101と光拡散層102とは別体で形成される。その後、基材層101の他面上に、印刷やコーティングによって輝度均一化層103を形成する。
<実施形態(変形例を含む)の特徴>
以上に説明した本実施形態の光拡散シート43は、出光面又は入光面となる第1面102aに光を拡散させる凹凸形状を有する光拡散シート43であって、第1面102aの反対側の第2面101aに、複数の粒子107又はドットパターンを有する輝度均一化層103が設けられる。
本実施形態の光拡散シート43によると、第1面102aに光を拡散させる凹凸形状を有し、第2面101aに、複数の粒子106が分散された輝度均一化層103、又はドットパターンを構成する輝度均一化層103が設けられる。このため、輝度均一化層103の複数の粒子106又はドットパターンによって光がさらに拡散されるので、光拡散シート43の輝度均一化能力を向上させることができる。直下型バックライトでは、例えばLED等の光源直上が明るくなり且つその周囲が暗くなる輝度ムラ、又はその逆の明暗となる輝度ムラを生じやすいが、本実施形態の光拡散シート43によって、このような輝度ムラを抑制して輝度均一性を向上させることができる。従って、さらなる薄型化に伴う光拡散シート43の厚みや積層枚数の削減などにも対応することができる。
本実施形態の光拡散シート43において、輝度均一化層103は、複数の粒子107を含有する光透過性の樹脂(例えばインク)106から構成されてもよい。このようにすると、輝度均一化層103を印刷やコーティングによって簡単に形成することができる。この場合、輝度均一化層103は、インクがドット状に配置されて構成されてもよい。このようにすると、ドットパターンを構成する輝度均一化層103の各部分が粒子107を含有する構成となるので、ドットパターンによる光の拡散と、粒子107による光の拡散とで、光拡散シート43の輝度均一化能力をさらに向上させることができる。
本実施形態の光拡散シート43において、粒子107は、中空構造を有してもよい。このようにすると、粒子107の中空部分(例えば空気)と、輝度均一化層103において粒子107を固定するバインダー部分(樹脂106)との屈折率差が大きくなる。このため、粒子107による光の拡散効果が増大するので、光拡散シート43の輝度均一化能力をさらに向上させることができる。
本実施形態の光拡散シート43において、粒子107の平均粒子径は、0.1μm以上30μm以下であってもよい。このようにすると、粒子107による光の拡散効果を確保しつつ、輝度均一化層103の厚さの増大を抑制することができる。
本実施形態の光拡散シート43において、第1面102aに設けられる凹凸形状は、二次元マトリクス状に配列された略逆四角錐状の複数の凹部105から構成されてもよい。このようにすると、凹凸形状による光の拡散効果が増大するので、光拡散シート43の輝度均一化能力をさらに向上させることができる。
本実施形態の光拡散シート43において、第2面101aは、マット面又は平坦面であってもよい。このようにすると、輝度均一化層103を印刷やコーティングによって簡単に形成することができる。
本実施形態のバックライトユニット40は、液晶表示装置50に組み込まれ、複数の光源42から発せられた光を表示画面50a側に導く。バックライトユニット40は、表示画面50aと光源42との間に、本実施形態の光拡散シート43を備える。このため、光拡散シート43の輝度均一化能力を向上させることができる。従って、光拡散シート43の厚みや積層枚数の削減などによってバックライトユニット40のさらなる薄型化を図りつつ、面内輝度均一性を維持することができる。
本実施形態のバックライトユニット40において、複数の光源42は、光拡散シート43から見て表示画面50aの反対側に設けられた反射シート41の上に配置されてもよい。このようにすると、光拡散シート43と反射シート41との間での多重反射によって光がさらに拡散されるので、面内輝度均一性がより一層向上する。
本実施形態のバックライトユニット40において、表示画面50aと複数の光源42との間に、複数の光拡散シート43が配置されてもよい。このようにすると、複数の光拡散シート43を用いて、面内輝度均一性をさらに向上させることができる。この場合、複数の光拡散シート43のうち少なくとも1つに輝度均一化層103を設けることによって、面内輝度均一性がより一層向上する。
本実施形態の液晶表示装置50は、本実施形態のバックライトユニット40と、液晶表示パネル5とを備える。このため、面内輝度均一性を維持しながら薄型化することができる。本実施形態の液晶表示装置50が組み込まれた情報機器(パーソナルコンピュータ、携帯電話など)においても同様の効果を得ることができる。
尚、本実施形態においては、バックライトユニット40として、液晶表示装置50の表示画面50aの背面側に複数の光源42を分散配置させた直下型のバックライトユニットを用いている。このため、液晶表示装置50を小型化するためには、光源42と光拡散シート43(図2に示す例では、光源42に最も近い第1光拡散シート43A)との距離を小さくする必要がある。しかしながら、この距離を小さくすると、例えば、分散配置された光源42同士の間の領域上に位置する部分の表示画面50aの輝度が他の部分よりも小さくなる現象(輝度ムラ)が生じやすくなる。それに対して、本実施形態の光拡散シート43を用いることは、輝度ムラの抑制に有用である。特に、今後の中小型液晶ディスプレイの薄型化をにらみ、光源42と光拡散シート43(複数の光拡散シート43を用いる場合は、光源42に最も近い光拡散シート43)との距離を10mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは2mm以下、さらに好ましくは1mm以下、究極的には0mmとした場合に、本実施形態の光拡散シート43の有用性はより一層顕著になると考えられる。例えば、光源42と光拡散シート43との間の距離が0mm以上1mm以下である場合のように、薄型化のために光源・シート間距離を十分に確保できない場合でも、本実施形態の光拡散シート43の光拡散性能によって、面内輝度均一性の悪化を抑制できる。
<実施例>
以下、実施例及び比較例について説明する。
比較例1として、図2に示すバックライトユニット40の構成において第1光拡散シート43A及び第2光拡散シート43Bのいずれにも輝度均一化層103を設けないものを用意した。
実施例1~9として、図2に示すバックライトユニット40の構成において第1光拡散シート43Aの第2面101aに輝度均一化層103を設けたものを用意した。詳しくは、実施例1では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、スチレン・アクリル系共重合樹脂からなる平均粒子径454nmで単中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ10μmの輝度均一化層103を設けた。実施例2では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径6.24μmで多中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ10μmの輝度均一化層103を設けた。実施例3では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径7.5μmで多中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ11μmの輝度均一化層103を設けた。実施例4では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、スチレン・アクリル系共重合樹脂からなる平均粒子径3μmで多分散のビーズ(非中空)をメジウム100重量部に対して40.8重量部、アクリル系樹脂からなる平均粒子径7μmで多分散のビーズ(非中空)をメジウム100重量部に対して4.5重量部それぞれ添加し、ベタ印刷を行って、厚さ14μmの輝度均一化層103を設けた。実施例5では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107は添加せずに、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例6では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、平均粒子径454nmで単中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例7では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、平均粒子径6.24μmで単中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例8では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、平均粒子径7.5μmで多中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例9では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、平均粒子径3μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して40.8重量部、平均粒子径7μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して4.5重量部それぞれ添加し、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。
比較例2として、図2に示すバックライトユニット40の構成において第1光拡散シート43A及び第2光拡散シート43Bのいずれにも輝度均一化層103を設けないものを用意した。但し、比較例2では、第1光拡散シート43Aの第2面101a(マット面)に、輝度が高い領域ほど配置密度が高くなるように、光反射性を持つ白インクをグラデーション状に配置した。
実施例10、11として、図2に示すバックライトユニット40の構成において第2光拡散シート43Bの第2面101aに輝度均一化層103を設けたものを用意した。詳しくは、実施例10では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107は添加せずに、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例11では、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、平均粒子径6.24μmで単中空の中空ビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ドット密度約6%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例10、11では、比較例2と同様に、第1光拡散シート43Aの第2面101a(マット面)に、輝度が高い領域ほど配置密度が高くなるように、光反射性を持つ白インクをグラデーション状に配置した。
実施例1~11、比較例1、2のいずれにおいても、光拡散シート43は、ポリカーボネートからなる厚さ250μmの基材層101に、アクリレート系のUV硬化樹脂を用いて、逆ピラミッド形状の複数の凹部105が二次元マトリクス状に配列された光拡散層102を設けたものを用いた。凹部105の頂角、配列ピッチはそれぞれ90°、100μmとした。複数の光源42としては、3.5mmピッチ×4.5mmピッチで正方配列された青色LEDアレイを用いた。波長選択シート44Aの厚さは55μm、色変換シート44Bの厚さは60μm、プリズムシート45及び46の厚さは125μm、輝度上昇フィルム47の厚さは160μmとした。第1プリズムシート45には、頂角約60°、高さ約40μmのプリズムを約50μmピッチで配列し、プリズム間の谷部に高さ約10μmの小さなプリズムを設けた。第2プリズムシート46には、頂角約90°、高さ約25μmのプリズムを約50μmピッチで配列した。
以上に説明した実施例1~11、比較例1、2のバックライトユニット構成において、、シート類の浮きを抑えるために輝度向上シート47の上に透明ガラス板を載せた状態で、以下のように面内輝度均一性の評価を実施した。まず、トプコンテクノハウス社製の2次元色彩輝度計UA-200を用いて、鉛直方向上向き(LEDアレイからガラス板に向かう方向)の輝度(cd・m2)を測定した。次に、得られた二次元輝度分布画像に対して、個々のLEDの発光強度バラツキに対する補正を行い、異物等に起因する輝点・暗点ノイズを抑えるためのフィルタリング処理を行った後、全画素の輝度について平均値及び標準偏差を算出した。最後に、「面内輝度均一性」を「輝度の平均値/輝度の標準偏差」と定義して、面内輝度均一性を算出した。
その結果、比較例1の輝度(平均値)及び面内輝度均一性を基準(100%)として、実施例1では輝度101%、面内輝度均一性101%、実施例2では輝度101%、面内輝度均一性105%、実施例3では輝度102%、面内輝度均一性114%、実施例4では輝度101%、面内輝度均一性106%、実施例5では輝度100%、面内輝度均一性101%、実施例6では輝度102%、面内輝度均一性106%、実施例7では輝度102%、面内輝度均一性108%、実施例8では輝度101%、面内輝度均一性106%、実施例9では輝度102%、面内輝度均一性102%であった。
また、比較例2の輝度(平均値)及び面内輝度均一性を基準(100%)として、実施例10では輝度98%、面内輝度均一性106%、実施例11では輝度99%、面内輝度均一性107%であった。
以上の通り、実施例1~11のいずれにおいても輝度を維持しつつ面内輝度均一性を向上させることができた。すなわち、光拡散シート43に輝度均一化層103を設けることの有効性が確認された。
<追加実施例>
以下、追加実施例(実施例12~25)について説明する。
図11は、実施例12~25の光拡散シートの評価に用いたバックライトユニット40の断面構成を示す。尚、図11において、図2に示す前記実施形態のバックライトユニット40と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図11に示すバックライトユニット40が、図2に示すバックライトユニット40と異なる点は以下の通りである。図11に示すバックライトユニット40では、波長選択シート44A及び色変換シート44Bを、複数の光源42と第1光拡散シート43Aとの間に配置した。また、光拡散シート43として、1枚の第1光拡散シート43Aと、2枚の第2光拡散シート43Bとを配置した。また、第1光拡散シート43Aは、光拡散層102(複数の凹部105)が設けられる第1面102aを光源42の反対側(出光側)に向けて配置した。尚、図11に示すバックライトユニット40では、輝度向上シート47を設けなかった。
実施例12~25のいずれにおいても、光拡散シート43は、ポリカーボネートからなる厚さ110μmの基材層101に、アクリレート系のUV硬化樹脂を用いて、逆ピラミッド形状の複数の凹部105が二次元マトリクス状に配列された光拡散層102を設けたものを用いた。基材層101には拡散剤を添加しなかった。凹部105の頂角、配列ピッチはそれぞれ90°、100μmとした。光拡散シート43のうち第1光拡散シート43Aの第2面101aに、後述するように輝度均一化層103を設け、第2光拡散シート43Bには輝度均一化層103を設けなかった。複数の光源42としては、3.5mmピッチ×4.5mmピッチで正方配列された青色LEDアレイを用いた。尚、光源42の配列方向を基準として、凹部105の配列方向を45°程度傾けた。波長選択シート44Aの厚さは55μm、色変換シート44Bの厚さは60μm、プリズムシート45及び46の厚さは125μm、輝度上昇フィルム47の厚さは160μmとした。第1プリズムシート45には、頂角約60°、高さ約40μmのプリズムを約50μmピッチで配列し、プリズム間の谷部に高さ約10μmの小さなプリズムを設けた。第2プリズムシート46には、頂角約90°、高さ約25μmのプリズムを約50μmピッチで配列した。
実施例12の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径6μmで中空多孔のビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ5μmの輝度均一化層103を設けた。
実施例13の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径11μmで単中空のビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ5μmの輝度均一化層103を設けた。
実施例14の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径6μmで中空多孔のビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ35μmの輝度均一化層103を設けた。
実施例15の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径11μmで単中空のビーズをメジウム100重量部に対して10重量部添加し、ベタ印刷を行って、厚さ35μmの輝度均一化層103を設けた。
尚、実施例12~15では、UVバインダーに前述のビーズを配合し、塗工厚さに応じたバーコーターを使用して、輝度均一化層103を形成した。
実施例16の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、スチレン・アクリル系樹脂からなる平均粒子径3μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して40.8重量部、アクリル系樹脂からなる平均粒子径7μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して4.5重量部それぞれ添加し、ベタ印刷(印刷面積率100%)を行って、厚さ30μmの輝度均一化層103を設けた。尚、印刷面積率とは、輝度均一化層103が設けられる第1光拡散シート43Aの第2面101aにおけるインクが配置される面積の比率を意味する。
実施例17の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径12μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して45.3重量部添加し、ベタ印刷(印刷面積率100%)を行って、厚さ30μmの輝度均一化層103を設けた。
実施例18の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径12μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して133.45重量部添加し、ベタ印刷(印刷面積率100%)を行って、厚さ35μmの輝度均一化層103を設けた。
実施例19の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、スチレン・アクリル系樹脂からなる平均粒子径3μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して40.8重量部、アクリル系樹脂からなる平均粒子径7μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して4.5重量部それぞれ添加し、印刷面積率8%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。
実施例20の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径12μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して45.3重量部添加し、印刷面積率8%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。
実施例21の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、アクリル系樹脂からなる平均粒子径12μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して133.45重量部添加し、印刷面積率8%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。
尚、実施例16~21では、UVバインダーに前述のビーズを配合し、スクリーン印刷機を使用して、輝度均一化層103を形成した。また、実施例16~21のドット印刷ではそれぞれ、直径200μm、300μm、400μmのドットをランダムに配置した。
実施例22~24の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、スチレン・アクリル系樹脂からなる平均粒子径3μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して40.8重量部、アクリル系樹脂からなる平均粒子径7μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して4.5重量部それぞれ添加し、印刷面積率8%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例22のドット印刷では、実施例19と同様に、直径200μm、300μm、400μmのドットをランダムに配置した。実施例23のドット印刷では、直径200μmのドットをランダムに配置した。実施例24のドット印刷では、直径400μmのドットをランダムに配置した。
実施例25の第1光拡散シート43Aには、樹脂(インク)106としてメジウムを用い、粒子107として、スチレン・アクリル系樹脂からなる平均粒子径3μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して40.8重量部、アクリル系樹脂からなる平均粒子径7μmで多分散のビーズをメジウム100重量部に対して4.5重量部それぞれ添加し、印刷面積率32%でドット印刷を行って、輝度均一化層103を設けた。実施例25のドット印刷では、直径400μm、600μm、800μmのドットをランダムに配置した。
尚、実施例22~25では、UVバインダーに前述のビーズを配合し、スクリーン印刷機を使用して、輝度均一化層103を形成した。
以上に説明した実施例12~25の光拡散シート(輝度均一化層103を設けた第1光拡散シート43A)を、図11に示すバックライトユニット40に配置し、シート類の浮きを抑えるために第2プリズムシート46の上に透明ガラス板を載せた状態で、以下のように輝度及び輝度均一性の評価を実施した。まず、トプコンテクノハウス社製の2次元色彩輝度計UA-200を用いて、鉛直方向上向き(LEDアレイからガラス板に向かう方向)の輝度(cd・m2)を測定した。次に、得られた二次元輝度分布画像に対して、個々のLEDの発光強度バラツキに対する補正を行い、異物等に起因する輝点・暗点ノイズを抑えるためのフィルタリング処理を行った後、全画素の輝度について平均値及び標準偏差を算出した。最後に、「輝度均一性」を「輝度の平均値/輝度の標準偏差」と定義して、輝度均一性を算出した。
図12は、実施例12~15(E12~15)の第1光拡散シート43Aの輝度(平均値)及び輝度均一性の評価結果を示す。図12に示すように、第1光拡散シート43Aの第2面101aに輝度均一化層103を一様に設けた(ベタ印刷した)場合、輝度均一化層103の厚さが厚くなるに従って、輝度均一化層103の厚さ方向に光散乱が促進されるため、光拡散機能が増大して輝度均一性が向上することが分かった。尚、光散乱を十分に促進させるためには、輝度均一化層103の厚さは5μm以上であることが好ましい。一方、印刷回数等の製法上の観点や、バックライトユニット40の薄型化の観点等からは、輝度均一化層103の厚さは100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがさらに好ましい。また、輝度均一化層103に添加する粒子107の平均粒子径は、粒子107による光の拡散効果を確保するためには0.1μm以上であることが好ましく、輝度均一化層103の厚さの増大を抑制するためには30μm以下であることが好ましい。
図13は、実施例16~21(E16~21)の第1光拡散シート43Aの輝度(平均値)及び輝度均一性の評価結果を示す。図13に示すように、輝度均一化層103に添加する粒子107の材質や添加量が同じであれば、ベタ印刷の輝度均一化層103(E16~18)と比べて、ドット印刷の輝度均一化層103(E19~21)の方が輝度均一性が向上することが分かった。これは、ドットパターン自体の光拡散機能によるものと考えられる。また、ベタ印刷の場合、輝度均一化層103におけるインク(樹脂106)に対するビーズ(粒子107)の質量比(以下、ビーズ添加率ということもある)が大きくなるに従って、輝度均一化層103による光散乱が促進されるため、光拡散機能が増大して輝度均一性が向上することが分かった。尚、光散乱を十分に促進させるためには、ビーズ添加率は40%以上であることが好ましい。また、同じビーズ添加率であれば、ビーズの平均粒子径が大きい方が光散乱を促進させることができる。一方、印刷の容易さ等の製法上の観点から、ビーズ添加率は200%以下であることが好ましい。
図14は、実施例22~25(E22~25)の第1光拡散シート43Aにおけるドットパターンを示し、図15は、実施例22~25(E22~25)の第1光拡散シート43Aの輝度(平均値)及び輝度均一性の評価結果を示す。図15に示すように、印刷面積率が同じであれば、単一のドット径で印刷された輝度均一化層103(E23~24)と比べて、異なる複数のドット径を持つように印刷された輝度均一化層103(E22)の方が輝度均一性が向上することが分かった。これは、ドット径と共にドット高さについても複数種類のドットが混在して配置されるため、光散乱効果が増大して輝度均一性が向上したものと考えられる。また、実施例22(E22)と実施例25(E25)の対比から、印刷面積率が高くなるに従って、ベタ印刷(印刷面積率100%)の状態に近づくため、輝度均一性向上効果が低減されることが分かった。具体的には、ベタ印刷の場合と比べて、ドットパターンの光拡散機能による優位な輝度均一性向上効果を得るためには、印刷面積率は35%以下であることが好ましい。また、印刷面積率が低すぎると、輝度均一化層103により散乱されない光の割合が増えるので、印刷面積率は1%以上であることが好ましく、3%以上であることがより好ましく、5%以上であることがさらに好ましい。
尚、実施例19~25では、ドット印刷の高さを35μmに設定した。ドット印刷の高さは、ドット径を大きくすれば、より高く設定可能である。ドット印刷の高さは100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがさらに好ましい。ドット印刷の高さをこの範囲内とすることで、印刷面積率が35%以下となり、輝度均一性向上効果が十分に得られやすくなる。
(その他の実施形態)
以上、本開示についての実施形態(変形例、実施例を含む。以下同じ。)を説明したが、本開示は前述の実施形態のみに限定されず、開示の範囲内で種々の変更が可能である。すなわち、前述の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
1 TFT基板
2 CF基板
3 液晶層
5 液晶表示パネル
6 第1偏光板
7 第2偏光板
40 バックライトユニット
41 反射シート
42 光源
43 光拡散シート
44A 波長選択シート
44B 色変換シート
45 第1プリズムシート
46 第2プリズムシート
47 輝度向上シート
50 液晶表示装置
50a 表示画面
101 基材層
102 光拡散層
103 輝度均一化層
105 凹部
106 樹脂(インク)
107 粒子

Claims (14)

  1. 出光面又は入光面となる第1面に、光を拡散させる凹凸形状を有する光拡散シートであって、
    前記第1面の反対側の第2面に、複数の粒子又はドットパターンを有する輝度均一化層が設けられる
    光拡散シート。
  2. 前記輝度均一化層は、前記複数の粒子を含有する光透過性のインク又は樹脂から構成される
    請求項1に記載の光拡散シート。
  3. 前記輝度均一化層は、前記第2面に一様に設けられ、
    前記輝度均一化層の厚さは、5μm以上である
    請求項2に記載の光拡散シート。
  4. 前記輝度均一化層は、前記第2面に一様に設けられ、
    前記輝度均一化層における前記インク又は前記樹脂に対する前記複数の粒子の質量比は、40%以上である
    請求項2に記載の光拡散シート。
  5. 前記輝度均一化層は、前記インクがドット状に配置されて構成される
    請求項2に記載の光拡散シート。
  6. 前記インクは、異なる複数のドット径を持つように配置される
    請求項5に記載の光拡散シート。
  7. 前記第2面における前記インクが配置される面積の比率は、35%以下である
    請求項5に記載の光拡散シート。
  8. 前記複数の粒子は、中空構造を有する
    請求項1~7のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  9. 前記複数の粒子の平均粒子径は、0.1μm以上30μm以下である
    請求項1~7のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  10. 前記凹凸形状は、二次元マトリクス状に配列された略逆四角錐状の複数の凹部から構成される
    請求項1~7のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  11. 前記第2面は、マット面又は平坦面である
    請求項1~7のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  12. 液晶表示装置に組み込まれ、複数の光源から発せられた光を表示画面側に導くバックライトユニットであって、
    前記表示画面と前記複数の光源との間に、請求項1~7のいずれか1項に記載の光拡散シートを備える
    バックライトユニット。
  13. 請求項12に記載のバックライトユニットと、
    液晶表示パネルとを備える
    液晶表示装置。
  14. 請求項13に記載の液晶表示装置を備える情報機器。
JP2023070563A 2022-04-28 2023-04-24 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器 Pending JP2023164344A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2023/016211 WO2023210614A1 (ja) 2022-04-28 2023-04-25 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
TW112115906A TW202407256A (zh) 2022-04-28 2023-04-28 光擴散片、背光單元、液晶顯示裝置、以及資訊機器

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022074562 2022-04-28
JP2022074562 2022-04-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023164344A true JP2023164344A (ja) 2023-11-10

Family

ID=88651777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023070563A Pending JP2023164344A (ja) 2022-04-28 2023-04-24 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023164344A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102199264B1 (ko) 광학 시트, 백라이트 유닛, 액정 표시 장치 및 정보 기기
WO2021199741A1 (ja) 光学シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
WO2023007917A1 (ja) 光学シート積層体、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
JP7037624B2 (ja) 光学シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
KR20240019337A (ko) 광학 시트 적층체, 백라이트 유닛, 액정표시장치, 정보기기, 및 백라이트 유닛의 제조방법
WO2023210614A1 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
JP2023164344A (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
JP7436560B2 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
WO2022250006A1 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
US20240134228A1 (en) Light diffusion sheet, backlight unit, liquid crystal display device, information apparatus, and method for manufacturing light diffusion sheet
WO2023090189A1 (ja) 光学シート積層体、バックライトユニット、液晶表示装置、情報機器、及び光学シート積層体の製造方法
WO2022259890A1 (ja) 光拡散シート、光拡散シート積層体、バックライトユニット、及び液晶表示装置
WO2024111170A1 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
JP7506640B2 (ja) 光学シート積層体、バックライトユニット、液晶表示装置、情報機器、及びバックライトユニットの製造方法
WO2023171036A1 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、情報機器、及びバックライトユニットの製造方法
WO2023228684A1 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
WO2022196162A1 (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
US20240201539A1 (en) Optical Sheet Laminate, Backlight Unit, Liquid Crystal Display Device, Information Equipment, And Production Method For Backlight Unit
KR20240013285A (ko) 광학 시트 적층체, 백라이트 유닛, 액정표시장치, 정보기기, 및 백라이트 유닛의 제조방법
JP2022189735A (ja) 光拡散シート、光拡散シート積層体、バックライトユニット、及び液晶表示装置
JP2023174543A (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置、及び情報機器
JP2023113017A (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
JP2022144447A (ja) 光拡散シート、バックライトユニット、液晶表示装置及び情報機器
TW202336513A (zh) 複合光擴散片、背光單元、液晶顯示裝置以及資訊機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240403