JP2023161761A - 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルム - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】高硬度、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物及び積層フィルムを提供する。【解決手段】ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と、光重合開始剤とを含有し、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)は、分子内に水酸基及び2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)及びイソシアネート化合物(a2)の反応生成物であり、前記化合物(a1)は第二級アルコールであり、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を、樹脂固形分中に15~100質量%の範囲で含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、高硬度であり、且つ耐擦傷性、柔軟性、及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルムに関する。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセチル化セルロース樹脂などを用いて製造されるプラスチックフィルムは、フラットパネルディスプレイの内部に組み込まれる偏光板保護フィルムやタッチパネルの表面保護フィルムなど、工業用途で多用されている。これらのプラスチックフィルムはそれ単独では表面が傷つきやすい、加工性が低く割れやヒビが入りやすいなど性能に不足があることから、通常は、表面に活性エネルギー線硬化性樹脂等からなるコート層を設けて、これらの性能を補って用いられる。
プラスチックフィルム補強用のコート剤としては、例えば、水酸基価が80~120mgKOH/gの範囲であるジペンタエリスリトールポリアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとを反応させて得られるウレタンアクリレートを含有する樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。前記樹脂組成物は、硬化物における表面硬度が高く、耐擦傷性に優れるものの、カールが生じ易く、また、塗膜の靱性や柔軟性が十分ではないため、外部衝撃による割れが生じやすいものであった。
また、通常、組成物中の(メタ)アクリロイル基濃度が高いほど、硬化時の架橋密度が向上し、高硬度且つ耐擦傷性に優れた硬化塗膜が得られる傾向にある。一方、硬化塗膜の硬度と柔軟性はトレードオフの関係にあり、それらの両立は困難であった。
そこで、高硬度であり、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能な材料が求められていた。
国際公開第2010/146801号
本発明が解決しようとする課題は、高硬度であり、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物、硬化塗膜及び積層フィルムを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、第二級アルコールであり、且つ分子内に2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応原料とするウレタン(メタ)アクリレート樹脂を特定の含有量で含有する活性エネルギー線硬化性組成物用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
[1]ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と、光重合開始剤とを含有し、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)は、分子内に水酸基及び2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)及びイソシアネート化合物(a2)の反応生成物であり、前記化合物(a1)は第二級アルコールであり、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を、樹脂固形分中に15~100質量%の範囲で含有する活性エネルギー線硬化性組成物。
[2]分子内に水酸基を有さない多官能(メタ)アクリレート化合物(B)をさらに含有する[1]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[3]前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B)が、分子内に少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)以外のウレタン(メタ)アクリレート樹脂のいずれか一方又は両方である[2]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[4]前記イソシアネート化合物(a2)は、脂肪族ジイソシアネートである[1]~[3]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[5][1]~[4]に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化反応物である硬化塗膜。
[6][5]に記載の硬化塗膜と基材からなる積層フィルム。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、高硬度であり、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成できることから、各種基材表面の保護用コート剤として好適に用いることができる。また、前記硬化塗膜を有する積層フィルムは、耐擦傷性や耐カール性に優れると共に、柔軟性が高く折り曲げたり巻き取ったりした際に割れが生じ難く、さらに、フィルム上に落下物があった場合にも割れにくい耐衝撃性を有する。
本明細書では、「アクリレート」と「メタクリレート」とを総称して「(メタ)アクリレート」といい、「(メタ)アクリロイル」と「アクリロイル」とを総称して「(メタ)アクリロイル」という。また、活性エネルギー線硬化性組成物を単に「組成物」ということがある。
[活性エネルギー線硬化性組成物]
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)(以下、単に(A)成分ともいう)と、光重合開始剤とを少なくとも含有する。
[ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)]
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)は、分子内に水酸基及び2つの(メタ)アクリロイル基を有し、且つ第二級アルコールであるアルコール化合物(a1)と、イソシアネート化合物(a2)との反応生成物である。
本発明において用いることのできる前記アルコール化合物(a1)の例として、具体的には、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-メタクリルプロピル(メタ)アクリレート、エポライト40Eメタクリル酸付加物、エポライト70Pアクリル酸付加物、エポライト200Pアクリル酸付加物、エポライト80MFアクリル酸付加物、エポライト3002(N)(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物等が挙げられる。これらアルコール化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
上述した中でも高硬度、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物を得られることから、グリセリンジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明において用いることのできるイソシアネート化合物(a2)の例として、具体的には、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;1、6-ヘキサメチレンジイソシアネート、1、4-ブタンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;イソホロンジイソシアネート、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ノルボルナンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、2-メチル-1,3-ジイソシアナトシクロヘキサン、2-メチル-1,5-ジイソシアナトシクロヘキサン等の脂環式イソシアネート化合物等が挙げられる。或いは、これらイソシアネート化合物の2量体や3量体(イソシアヌレート、ビウレット、アロファネート等)を使用しても構わない。これらイソシアネート化合物(b)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
上述した中でも高硬度、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能なウレタン(メタ)アクリレート樹脂を得られることから、イソシアネート化合物(b)は、脂肪族ジイソシアネートが好ましく、イソホロンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1、6-ヘキサメチレンジイソシアネート及びそのビウレット体、1,5-ペンタメチレンジイソシアネートが特に好ましい。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)は、上述のアルコール化合物(a1)及びイソシアネート化合物(a2)以外にも、さらにその他ポリオール化合物を反応原料としても構わない。
前記その他のポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、グリセリン、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールメタンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のポリオールモノマー;前記ポリオールモノマーと、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸との共縮合によって得られるポリエステルポリオール;前記ポリオールモノマーと、ε-カプロラクトン、δ-バレロラクトン、3-メチル-δ-バレロラクトン等の種々のラクトンとの重縮合反応によって得られるラクトン型ポリエステルポリオール;前記ポリオールモノマーと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル等の環状エーテル化合物との開環重合によって得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。これらのポリオール化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
また、これらその他のポリオール化合物を用いる場合には、本発明の効果が十分に奏されることから、その他のポリオール化合物の含有量は、本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂の全反応原料中に50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが特に好ましい。
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を製造する方法は、例えば、前記アルコール化合物(a1)と前記イソシアネート化合物(a2)とを、前記イソシアネート化合物(a2)が有するイソシアネート基と、前記アルコール化合物(a1)が有する水酸基とのモル比[(NCO)/(OH)]が、1/1.05~1/2の範囲となる割合で用い、20~120℃の温度範囲内で、必要に応じて、ウレタン化触媒を用いて行う方法が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物における前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)の含有量は、樹脂固形分中に15~100質量%の範囲であることが好ましく、50~100質量%の範囲であることがより好ましく、80~100質量%の範囲であることが特に好ましい。これらの範囲とすることで、高硬度であり、且つ耐擦傷性、柔軟性、及び耐カール性に優れる硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
本明細書における「樹脂固形分」とは、活性エネルギー線硬化性組成物に含まれる(メタ)アクリロイル基を有する化合物全体を指す。例えば、組成物が(A)成分と後述の(B)成分を含有する場合は、(A)成分と(B)成分の質量の合計を、樹脂固形分100質量部とする。
[光重合開始剤]
前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、3,3′-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4,4′-ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′-ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′-ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、3,3′,4,4′-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなど各種ベンゾフェノン;
キサントン、チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントンなどのキサントン、チオキサントン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなど各種アシロインエーテル;
ベンジル、ジアセチルなどのα-ジケトン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、p-トリルジスルフィドなどのスルフィド類;4-ジメチルアミノ安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エチルなど各種安息香酸;
3,3′-カルボニル-ビス(7-ジエチルアミノ)クマリン、1-ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2′-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルホリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-(4-ドデシルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-ベンゾイル-4′-メチルジメチルスルフィド、2,2′-ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ-ル、ベンジル-β-メトキシエチルアセタール、o-ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4-ジメチルアミノフェニル)ケトン、p-ジメチルアミノアセトフェノン、α,α-ジクロロ-4-フェノキシアセトフェノン、ペンチル-4-ジメチルアミノベンゾエート、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾリルニ量体、2,4-ビス-トリクロロメチル-6-[ジ-(エトキシカルボニルメチル)アミノ]フェニル-S-トリアジン、2,4-ビス-トリクロロメチル-6-(4-エトキシ)フェニル-S-トリアジン、2,4-ビス-トリクロロメチル-6-(3-ブロモ-4-エトキシ)フェニル-S-トリアジンアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、2-アミルアントラキノン、β-クロルアントラキノンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
また、前記光重合開始剤の中でも、より広範囲の波長の光に対して活性を示し、前記硬化性樹脂組成物の硬化塗膜の硬化性を向上できることから、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-1-プロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタン-1-オンの群から選ばれる1種または2種類以上の混合系を用いることが好ましい。
前記光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad-1173」、「Omnirad-184」、「Omnirad-127」、「Omnirad-2959」、「Omnirad-369」、「Omnirad-379」、「Omnirad-907」、「Omnirad-4265」、「Omnirad-1000」、「Omnirad-651」、「Omnirad-TPO」、「Omnirad-819」、「Omnirad-2022」、「Omnirad-2100」、「Omnirad-754」、「Omnirad-784」、「Omnirad-500」、「Omnirad-81」(IGM社製)、「カヤキュア-DETX」、「カヤキュア-MBP」、「カヤキュア-DMBI」、「カヤキュア-EPA」、「カヤキュア-OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア-10」、「バイキュア-55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア-PDO」、「クオンタキュア-ITX」、「クオンタキュア-EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure-1104」(Runtec社製)等が挙げられる。
前記光重合開始剤の添加量は、光重合開始剤としての機能を十分に発揮し得る量であり、かつ、結晶の析出や塗膜物性の劣化が生じない範囲が好ましく、具体的には、樹脂固形分100質量部に対して、0.05~20質量部の範囲が好ましく、0.1~10質量部の範囲がより好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに多官能(メタ)アクリレート化合物(B)を含有しても構わない。多官能(メタ)アクリレート化合物(B)を含有することで、より架橋密度が向上し、高硬度且つ耐擦傷性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
[多官能(メタ)アクリレート化合物(B)]
多官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有し、且つ水酸基を有しない化合物全般を指す。ただし、(A)成分とは異なる化合物である。
前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B)としては、例えば、各種の(メタ)アクリレート単量体や、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)以外のその他のウレタン(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、(メタ)アクリロイル基含有アクリル樹脂等が挙げられる。ただし、これら化合物は分子内に水酸基を有しない化合物である。
前記(メタ)アクリレート単量体としては、例えば、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート;上記した各種多官能(メタ)アクリレートの一部または全部がポリオキシアルキレン鎖やポリエステル鎖で変性された(メタ)アクリレート;
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、前記アルコール化合物(a1)以外の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物、すなわち例えば第一級アルコールを反応原料に用いたもの;
前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等の各種のエポキシ樹脂を(メタ)アクリル酸またはその誘導体と反応させて(メタ)アクリレート化したもの;
前記(メタ)アクリロイル基含有アクリル樹脂としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、グリシジル基等の反応性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマー(α)を必須の成分として重合させて得られるアクリル樹脂中間体に、これらの官能基と反応し得る反応性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマー(β)を更に反応させることにより(メタ)アクリロイル基を導入して得られるもの;
前記反応性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマー(α)としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレートモノマー;2-アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1-ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリレートモノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等のグリシジル基含有(メタ)アクリレートモノマーなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリレートモノマー(α)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記アクリル樹脂中間体は、前記(メタ)アクリレートモノマー(α)の他、必要に応じて、その他の重合性不飽和基含有化合物を共重合させたものであっても良い。前記その他の重合性不飽和基含有化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等のシクロ環含有(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチルアクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート;3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシリル基含有(メタ)アクリレート;スチレン、α-メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン誘導体などが挙げられる。これらの重合性不飽和基含有化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
前記アクリル樹脂中間体が、前記(メタ)アクリレートモノマー(α)と、前記その他の重合性不飽和基含有化合物とを共重合させて得られるものである場合、両者の反応割合は、硬化性に優れる(メタ)アクリロイル基含有アクリル樹脂となることから、両者の合計に対する前記(メタ)アクリレートモノマー(α)の割合が20~70質量%の範囲が好ましく、30~60質量%の範囲がより好ましい。
前記アクリル樹脂中間体は、一般的なアクリル樹脂と同様の方法にて製造することができる。例えば、重合開始剤の存在下、60~150℃の温度範囲で各種モノマーを重合させることにより製造することができる。重合の方法は、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が挙げられる。また、重合様式は、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等が挙げられる。前記溶液重合法で行う場合には、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤などを用いることが好ましい。
前記(メタ)アクリレートモノマー(β)は、前記(メタ)アクリレートモノマー(α)が有する反応性官能基と反応し得るものでれば特に限定されないが、反応性の観点から以下の組み合わせであることが好ましい。即ち、前記(メタ)アクリレートモノマー(α)として前記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートを用いた場合には、(メタ)アクリレートモノマー(β)として前記グリシジル基含有(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。前記(メタ)アクリレートモノマー(α)として前記イソシアネート基含有(メタ)アクリレートを用いた場合には、(メタ)アクリレートモノマー(β)として前記水酸基含有(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。前記(メタ)アクリレートモノマー(α)として前記グリシジル基含有(メタ)アクリレートを用いた場合には、(メタ)アクリレートモノマー(β)として前記カルボキシ基含有(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
前記アクリル樹脂中間体と前記(メタ)アクリレートモノマー(β)との反応は、例えば、該反応がエステル化反応である場合には、60~150℃の温度範囲で、トリフェニルホスフィン等のエステル化触媒を適宜用いて行う方法等が挙げられる。また、該反応がウレタン化反応である場合には、50~120℃の温度範囲で、アクリル樹脂中間体に前記(メタ)アクリレートモノマー(α)を滴下しながら反応させる方法等が挙げられる。
前記(メタ)アクリロイル基含有アクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000~80,000の範囲が好ましく、10,000~40,000の範囲がより好ましく、15,000~30,000の範囲が特に好ましい。また、(メタ)アクリロイル基当量は、100~500g/当量の範囲が好ましく、150~300g/当量の範囲がより好ましい、200~250g/当量の範囲が好ましい。
これら多官能(メタ)アクリレート化合物(B)はそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
上述した中でも、多官能(メタ)アクリレート化合物(B)は、高硬度、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物を得られることから、グリセリントリ(メタ)アクリレート又は第一級アルコール化合物を反応原料とするウレタン(メタ)アクリレート樹脂が特に好ましい。
多官能(メタ)アクリレート化合物(B)の含有量は、樹脂固形分中に0~85質量%の範囲であることが好ましく、0~50質量%の範囲であることがより好ましく、0~20質量%の範囲であることが特に好ましい。これらの範囲とすることで、高硬度、且つ耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び密着性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物を得られる。
[その他成分]
また、前記活性エネルギー線硬化性組成物は、前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜の硬化性を向上できることから、さらに、光増感剤を含有することもできる。
前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン化合物、o-トリルチオ尿素等の尿素化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s-ベンジルイソチウロニウム-p-トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)及び前記多官能(メタ)アクリレート(B)のほかに、その他の光硬化性化合物(R)や有機溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、フッ素系添加剤、シランカップリング剤、リン酸エステル化合物、有機ビーズ、無機微粒子、無機フィラー、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、防曇剤、着色剤等を含有しても良い。
前記その他の光硬化性化合物(R)としては、例えば、単官能(メタ)アクリレート化合物、又は分子内に水酸基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
前記単官能(メタ)アクリレート化合物は、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、アダマンチルモノ(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
分子内に水酸基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物としては、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらその他の光硬化性化合物(R)はそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。これらその他の光硬化性化合物(R)を用いる場合には、樹脂固形分中、本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)が5質量部以上となる割合で用いることが好ましく、20質量部以上となる割合で用いることがより好ましく、40質量部以上となる割合で用いることが特に好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、イソブチルケトン等のケトン溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等の環状エーテル溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族溶剤;カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール溶剤;アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等のグリコールエーテル溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの有機溶剤は、主に活性エネルギー線硬化性組成物の粘度を調整する目的で用いるが、通常は、不揮発分が10~80質量%の範囲となるように調整することが好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2-[4-{(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ}-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-{(2-ヒドロキシ-3-トリデシルオキシプロピル)オキシ}-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等のトリアジン誘導体、2-(2’-キサンテンカルボキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-o-ニトロベンジロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-キサンテンカルボキシ-4-ドデシロキシベンゾフェノン、2-o-ニトロベンジロキシ-4-ドデシロキシベンゾフェノン等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機硫黄系酸化防止剤、リン酸エステル系酸化防止剤等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記シリコン系添加剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ジメチルポリシロキサン共重合体、アミノ変性ジメチルポリシロキサン共重合体等のアルキル基やフェニル基を有するポリオルガノシロキサン、ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。これらのシリコン系添加剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記フッ素系添加剤としては、例えば、DIC株式会社製「メガフェース」シリーズ等が挙げられる。これらのフッ素系添加剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル・ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、特殊アミノシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン等のビニル系のシランカップリング剤;
ジエトキシ(グリシジルオキシプロピル)メチルシラン、2-(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ系のシランカップリング剤;
p-スチリルトリメトキシシラン等のスチレン系のシランカップリング剤;
3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシ系のシランカップリング剤;
N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1、3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系のシランカップリング剤;
3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド系のシランカップリング剤;
3-クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロプロピル系のシランカップリング剤;
3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキンシラン等のメルカプト系のシランカップリング剤;
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファイド等のスルフィド系のシランカップリング剤;
3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート系のシランカップリング剤などが挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記リン酸エステル化合物としては、例えば、分子構造中に(メタ)アクリロイル基を有するものが挙げられ、市販品としては、例えば、日本化薬株式会社製「カヤマーPM-2」、「カヤマーPM-21」、共栄社化学株式会社製「ライトエステルP-1M」「ライトエステルP-2M」、「ライトアクリレートP-1A(N)」、SOLVAY社製「SIPOMER PAM 100」、「SIPOMER PAM 200」、「SIPOMER PAM 300」、「SIPOMER PAM 4000」、大阪有機化学工業社製「ビスコート#3PA」、「ビスコート#3PMA」、第一工業製薬社製「ニューフロンティア S-23A」;分子構造中にアリルエーテル基を有するリン酸エステル化合物であるSOLVAY社製「SIPOMER PAM 5000」等が挙げられる。
前記有機ビーズとしては、例えば、ポリメタクリル酸メチルビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリスチレンビーズ、ポリアクリルスチレンビーズ、シリコーンビ-ズ、ガラスビーズ、アクリルビーズ、ベンゾグアナミン系樹脂ビーズ、メラミン系樹脂ビーズ、ポリオレフィン系樹脂ビーズ、ポリエステル系樹脂ビーズ、ポリアミド樹脂ビーズ、ポリイミド系樹脂ビーズ、ポリフッ化エチレン樹脂ビーズ、ポリエチレン樹脂ビーズ等が挙げられる。これらの有機ビーズは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これら有機ビーズの平均粒径は、1~10μmの範囲であることが好ましい。
前記無機微粒子は、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、チタン酸バリウム、三酸化アンチモン等の微粒子が挙げられる。これらの無機微粒子は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これら無機微粒子の平均粒径は、10~300nmの範囲であることが好ましく、特に50~150nmの範囲であることがより好ましい。
前記無機微粒子を含有する場合には、分散補助剤を用いることができる。前記分散補助剤としては、例えば、イソプロピルアシッドホスフェート、トリイソデシルホスファイト、エチレンオキサイド変性リン酸ジメタクリレート等のリン酸エステル化合物等が挙げられる。これらの分散補助剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、前記分散補助剤の市販品としては、例えば、日本化薬株式会社製「カヤマーPM-21」、「カヤマーPM-2」、共栄社化学株式会社製「ライトエステルP-2M」等が挙げられる。
[硬化塗膜]
本発明の硬化塗膜は、前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて得られたものである。
前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化方法としては、方法としては、例えば、加熱する方法、紫外線等の活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
前記加熱する方法としては、60~200℃の温度領域で0.5分~60分加熱することで硬化させることができる。
また、前記活性エネルギー線を照射する方法としては、例えば、紫外線の場合、紫外線発生源として、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光、LED等の紫外線ランプを用いる方法にて硬化させることができる。
前記活性エネルギー線としては、前記紫外線の他に、例えば、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線も用いることができる。
前記活性エネルギー線の照射量は、0.05~5J/cmの範囲であることが好ましく、0.1~3J/cmの範囲であることがより好ましく、0.1~1J/cmの範囲であることが特に好ましい。なお、上記の紫外線照射量は、UVチェッカーUVR-N1(日本電池株式会社製)を用いて300~390nmの波長域において測定した値に基づく。
[積層フィルム]
本発明の積層フィルムは、基材上に、前記硬化塗膜を有するものである。
本発明の積層フィルムの製造方法としては、例えば、前記基材の少なくとも1面に、前記硬化性樹脂組成物を塗布し、次いで活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
前記基材としては、例えば、金属基材、プラスチック基材、ガラス基材、紙基材、木材基材、繊維質基材等が挙げられる。これらの基材の中でも、前記硬化性樹脂組成物との密着性に優れることからプラスチック基材が好ましい。
前記プラスチック基材の材質としては、ポリエチレンテレフタラート、ポリエステル、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート等)、ポリカーボネート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ABS樹脂とポリカーボネートとの複合樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロオレフィン(COP)等)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリイミド等が挙げられる。
前記プラスチック基材としては、例えば、携帯電話、家電製品、自動車内外装材、OA機器等のプラスチック成形品が挙げられる。また、プラスチックを素材としたフィルム基材も用いることができる。
前記活性エネルギー線硬化性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、キスコーター、シャワーコーター、フローコーター、スピンコーター、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー、刷毛塗り、アプリケーター、バーコーター等を用いた塗布方法が挙げられる。
前記活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成する塗膜の膜厚は、使用される用途に応じて適宜調整可能であるが、通常は、0.01~50μmの範囲であることが好ましい。
本発明の積層フィルムは、前記基材と、前記硬化物からなる層のほかに、反射防止フィルム、拡散フィルム、偏光フィルム等の機能性フィルム層を有していてもよい。
本発明の積層フィルムは、耐擦傷性、柔軟性、耐カール性、及び耐衝撃性に優れた硬化塗膜を有することから、基材表面を保護するコート層として用いることができる。例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの前面板用途に好適に用いることができる。
また、本発明の積層フィルムを有する物品としては、例えば、携帯電話、家電筐体、自動車のバンパー、OA機器等のプラスチック成形品等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。
なお、本実施例において、重量平均分子量(Mw)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用い、下記の条件により測定した値である。
測定装置 ; 東ソー株式会社製 HLC-8220
カラム ; 東ソー株式会社製ガードカラムHXL-H
+東ソー株式会社製 TSKgel G5000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G4000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G3000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G2000HXL
検出器 ; RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製 SC-8010
測定条件: カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 ;ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
(製造例1:ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)の製造)
四つ口フラスコに、グリセリンジアクリレート及びグリセリントリアクリレートの混合物(東亜合成社製「アロニックス M-920」水酸基価:235mgKOH/g)255質量部投入した。ジブチル錫ジラウレート0.06質量部、メトキノン0.06質量部を加え、フラスコの内温が60℃になるまで加温した。次いでイソホロンジイソシアネート(Evonik社製「VESTANAT(登録商標) IPDI」)111量部を約1時間かけて分割投入し、85℃で8時間反応させ滴定法におけるイソシアネート基の定量を行い、イソシアネート基を示す2250cm-1の赤外吸収スペクトルが消失したことを確認し、酢酸ブチル92質量部を投入することでウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)を得た。尚、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の他に、未反応のグリセリントリアクリレートを14%の割合で含有する混合物である。このウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)の重量平均分子量(Mw)は、1,300であり、原料の仕込み比から算出される(メタ)アクリロイル基当量の理論値は、142g/当量であった。
(製造例2~12:ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(2)~(12)の調製)
原料を、表1及び表2に示した組成及び配合量に変更した以外は、製造例1と同様の方法にてウレタン(メタ)アクリレート樹脂(2)~(12)を得た。
Figure 2023161761000001
Figure 2023161761000002
表1及び2中の略語は次の化合物を表す。
<アルコール原料>
化合物(1):2-ヒドロキシ-3-メタクリルプロピルアクリレート(新中村化学社製「NKエステル701A」、水酸基価:266mgKOH/g、分子量分布(Mw/Mn):1.15)
化合物(2):グリセリンジアクリレートとグリセリントリアクリレートの混合物(東亜合成社製「アロニックス M-920」、水酸基価:235mgKOH/g、分子量分布(Mw/Mn):1.08)
化合物(3):グリセリンジアクリレートとグリセリントリアクリレートの混合物(東亜合成社製「アロニックス M-930」、水酸基価:30mgKOH/g、分子量分布(Mw/Mn):1.09)
化合物(4):ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレートを主成分とするペンタエリスリトールとアクリル酸の反応生成物(東亜合成社製「アロニックス M-305」、水酸基価:110mgKOH/g)
化合物(5):ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分とするペンタエリスリトールとアクリル酸の反応生成物(東亜合成社製「アロニックス M-933」、水酸基価:280mgKOH/g)
<イソシアネート化合物(a2)>
化合物(1):イソホロンジイソシアネート(Evonik社製「VESTANAT(登録商標)IPDI」)
化合物(2):1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学社製「タケネート600」)
化合物(3):1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(コベストロ社製、「デスモジュールH」)
化合物(4):1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体(旭化成社製「デュラネート24A-100」)
化合物(5):1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(Toronto Research Chemicals社製)
(実施例1:積層フィルム(1)の作成)
製造例1で得たウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)(第二級アルコール由来のウレタン(メタ)アクリレートを86%、グリセリントリアクリレートを14%の割合で含有する)100質量部、光重合開始剤(IGM社製「Omnirad-184」)1.6質量部、メチルイソブチルケトン126質量部を混合し、活性エネルギー線硬化性組成物(1)を得た。次いで、得られた硬化性樹脂組成物を厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」と略記する。)上にバーコーターで塗布し、80℃で2分間乾燥させた。次いで、窒素雰囲気下、80W高圧水銀ランプで紫外線を200mJ/cm照射し、PETフィルム上に膜厚10μmの硬化塗膜を有する積層フィルム(1)を得た。
(実施例2~14、比較例1~3:積層フィルム(2)~(14)、(R1)~(R3)の作成)
各組成を表3又は4に記載の通り変更した以外は、実施例1と同様の方法にて、活性エネルギー線硬化性組成物(2)~(14)、(R1)~(R3)、及び積層フィルム(2)~(14)、(R1)~(R3)を得た。
尚、各活性エネルギー線硬化性組成物の樹脂固形分中の、第二級アルコール由来のウレタン(メタ)アクリレート(すなわち、本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A))の含有量を算出し、表3及び4に示した。
上記の実施例及び比較例で得られた積層フィルムを用いて、下記の評価を行った。
[塗膜硬度の測定方法]
実施例及び比較例で得られた積層フィルムにおいて、JIS K5600-5-4〔引っかき硬度(鉛筆法)〕に準拠し、硬化性樹脂組成物の硬化塗膜表面の硬度を500g荷重条件下で測定した。1つの硬度につき5回測定を行い、傷が付かなかった測定が4回以上あった硬度を硬化塗膜の硬度とした。
[耐擦傷性の評価方法]
スチールウール(日本スチールウール株式会社製「ボンスター#0000」)0.5gで直径2.4センチメートルの円盤状の圧子を包み、該圧子に500g重の荷重をかけて、実施例及び比較例で得られた積層フィルムの硬化塗膜表面を200往復させる磨耗試験を行った。磨耗試験前後の塗膜のヘーズ値を、自動ヘーズコンピューター(スガ試験機株式会社製「HZ-2」)を用いて測定し、それらの差の値(dH)で耐擦傷性を評価した。なお、差の値(dH)が小さいほど、擦傷に対する耐性が高い。
[柔軟性の評価方法]
マンドレル試験機(TP技研株式会社製「屈曲試験機」)を用いて実施例及び比較例で得られた積層フィルムを試験棒に巻きつけ、クラックが生じるか否かを目視確認する試験を行い、クラックが生じない試験棒の最小径を評価結果とした。試験棒は直径2mmのものから12mmまで1mm刻みのものを用いた。
[耐カール性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた積層フィルムから10cm四方の塗膜を切り出して試験片を得、該試験片について4角の水平からの浮きを測定し、その平均値(mm)で評価した。値が小さいほどカールが小さく、耐カール性に優れる。
[基材密着性(初期)の評価方法]
実施例及び比較例で得られた積層体の硬化塗膜表面にカッタ-ナイフで切れ目を入れて、1mm×1mmの碁盤目を100個作製し、その上からセロハン粘着テ-プを貼着した後、急速に剥がす操作を行い、剥離せずに残存した碁盤目の数を数え、以下の基準に従い評価し、Aを合格、B~Dを不合格とした。
A:碁盤目の残存数が100個であった。
B:碁盤目の残存数が80個以上100個未満であった。
C:碁盤目の残存数が50個以上80未満であった。
D:碁盤目の残存数が50個未満であった。
[基材密着性(耐光性試験後)の評価方法]
実施例及び比較例で得られた積層体を、スガ試験機株式会社製フェ-ドメ-タ-「U48AU」(63℃、湿度50%)で48時間光照射した。その後、上述の基材密着性(初期)と同様の方法にて行い、以下の基準に従い評価し、Aを合格、B~Dを不合格とした。
A:碁盤目の残存数が100個であった。
B:碁盤目の残存数が80個以上100個未満であった。
C:碁盤目の残存数が50個以上80未満であった。
D:碁盤目の残存数が50個未満であった。
実施例1~14で作成した積層フィルム(1)~(14)ならびに比較例1~3で作成した積層フィルム(R1)~(R3)の評価結果を表3及び4に示す。
Figure 2023161761000003
Figure 2023161761000004
実施例1~14より、本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を樹脂固形分中に15質量%以上含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いた硬化塗膜は、塗膜硬度に優れており、また、前記積層フィルムは、優れた耐擦傷性、柔軟性、及び耐カール性を有することが確認できた。
一方、本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を含有しない活性エネルギー線硬化性組成物を用いた比較例1、及びウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を樹脂固形分中に15質量%未満の割合で含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いた比較例2及び3は、柔軟性、耐カール性、及び耐光性試験後の基材密着性が低下した。

Claims (6)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)と、光重合開始剤とを含有し、
    前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)は、分子内に水酸基及び2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a1)及びイソシアネート化合物(a2)の反応生成物であり、前記化合物(a1)は第二級アルコールであり、
    前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)を、樹脂固形分中に15~100質量%の範囲で含有する活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 分子内に水酸基を有さない多官能(メタ)アクリレート化合物(B)をさらに含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B)が、分子内に少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(A)以外のウレタン(メタ)アクリレート樹脂のいずれか一方又は両方である請求項2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記イソシアネート化合物(a2)は、脂肪族ジイソシアネートである請求項1~3のいずれか一項記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化反応物である硬化塗膜。
  6. 請求項5記載の硬化塗膜と基材からなる積層フィルム。
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