JP2023154139A - 洗濯機 - Google Patents

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Yuki Makaino
知也 吉野
Tomoya Yoshino
智哉 長山
Tomoya Nagayama
炳 林
Bing Lin
見多 出口
Kenta Deguchi
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Abstract

Figure 2023154139000001
【課題】リニアアクチュエータの製造コストを低減しながらも、洗濯機の低振動化を図ることができる洗濯機を提供する。
【解決手段】外槽と、外槽内に設けられた洗濯槽と、外槽を防振支持するリニアアクチュエータを備えた防振支持機構と、リニアアクチュエータを制御する制御装置と、リニアアクチュエータに流れる電流を検知する電流検出手段と、を備えた洗濯機において、リニアアクチュエータは、固定子巻線11bと可動子界磁巻線12bを備えた界磁巻線型リニアアクチュエータであり、制御装置は、固定子巻線11bと可動子界磁巻線12bの電流を制御する。制御装置は、洗濯機の制振制御に必要となる必要推力指令を演算し、必要推力指令に基づいて、可動子界磁巻線12bの可動子巻線電流指令値を演算する。
【選択図】図5

Description

本発明は、洗濯機の防振装置、特に界磁巻線型リニアアクチュエータを用いた防振支持機構の制御に関する。
従来から洗濯機は、筐体の内部に水をためる外槽が位置し、この外槽の内部に回転する洗濯槽が設けられている。この洗濯槽は、外槽の外側に配置されたモータにより回転力を得る。ここで、外槽は筐体内側の上部や下部に間に設けられたサスペンションにより防振支持される。この防振支持機構(サスペンション)は静的に洗濯槽を支持するだけでなく、洗濯槽の回転に伴い生じる外槽の振動を抑制する役割を備えている。
また衣類の脱水を行う脱水工程は、洗濯槽を高速で回転させて行う。そのため、洗濯槽内の衣類分布に偏りが生じていると、大きな遠心力が洗濯槽に生じ振動が外槽に伝達する。この振動は、外槽から防振支持機構を介して筐体、床へと伝達する。外槽に接続された防振支持機構の減衰力が大きい程外槽の振動は低減できるが、筐体や床への伝達力が増加する。
こうした背景から、近年、サスペンション特性(減衰力とバネ力)が可変可能な防振支持機構として、磁気粘性流体やリニアアクチュエータを用いた電動サスペンションが使用されている。
例えば、特許文献1、特許文献2においては、巻線を備えた固定子と、永久磁石を備えた単相リニアアクチュエータ(リニアモータ)を有する制振制御システムにおいて、洗濯機を制振する技術が開示されている。
特開2018-046624号公報 特開2011-106571号公報 特開平08-256497号公報
リニアアクチュエータを用いた制振システムで高い制振性能を実現するためには大きな推力が必要となる。大きな推力を得るためには可動子に使用する永久磁石の表面積を増加させる必要がある。従って製造コストが増加する。
永久磁石を用いない電動機の例として、特許文献3に記載の回転子に界磁巻線を備えた、界磁巻線型直流電動機がある。回転子に設けた界磁巻線に電力を供給し電磁石とすることで、永久磁石が不要となることから製造コストを安価にできる。
一方、界磁巻線を用いた界磁巻線型リニアアクチュエータで洗濯機の制振を行う技術は見つからない。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、リニアアクチュエータの製造コストを低減しながらも、洗濯機の低振動化を図ることができる洗濯機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明は、外槽と、前記外槽内に設けられた洗濯槽と、前記外槽を防振支持するリニアアクチュエータを備えた防振支持機構と、前記リニアアクチュエータを制御する制御装置と、前記リニアアクチュエータに流れる電流を検知する電流検出手段と、を備えた洗濯機において、前記リニアアクチュエータは、固定子巻線と可動子界磁巻線を備えた界磁巻線型リニアアクチュエータであり、前記制御装置は、前記固定子巻線と前記可動子界磁巻線の電流を制御することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、リニアアクチュエータの製造コストを低減しながらも、洗濯機の低振動化を図ることができる。
第1実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(洗濯機)の斜視図である。 第1実施形態に係る洗濯機の縦断面図である。 図2の界磁巻線型リニアアクチュエータの断面図である。 防振支持機構の模式図である。 第1実施形態に係る電源回路と界磁巻線型リニアアクチュエータへの配線の模式図である。 第1実施形態に係る駆動システムの模式図である。 第1実施形態に係る固定子巻線・可動子巻線電流指令生成手段の模式図である。 第1実施形態に係る可動子巻線電流指令の可変例である。 第1実施形態に係る電流の時刻歴波形を示した図である。 第2実施形態に係る電源回路と界磁巻線型リニアアクチュエータへの配線の模式図である。 第2実施形態に係る駆動システムの模式図である。 第2実施形態に係るPWM電圧波形と電流検出手段の波形である。 第3実施形態に係る洗濯機の脱水工程における振動波形である。 第3実施形態に係る洗濯機の脱水工程における回転速度の時刻歴波形である。 第3実施形態に係る可動子巻線電流指令の可変例である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しつつ説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は繰り返さない。
本発明の各種の構成要素は必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、一の構成要素が複数の部材から成ること、複数の構成要素が一の部材から成ること、或る構成要素が別の構成要素の一部であること、或る構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複すること、などを許容する。
<<第1実施形態>>
図1は、第1実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(以下、洗濯機W)の斜視図であり、図2は、第1実施形態に係る洗濯機Wの縦断面図である。洗濯機Wは、ベース31と、筐体32と、ドア33と、操作・表示パネル34と、排水ホースHと、を備えている。
ベース31は、ベース31の上方に配置した筐体32を支持するものである。筐体32は、左右の側板32a、32aと、前面カバー32bと、背面カバー32c(図2参照)と、上面カバー32dと、を備えている。前面カバー32bの中央付近には、衣類を出し入れするための円形の投入口h1(図2参照)が形成されている。ドア33は、前記した投入口h1に設けられる開閉可能な蓋である。
操作・表示パネル34は、電源スイッチ・操作スイッチ・表示器等が設けられたパネルであり、上面カバー32dに設置されている。排水ホースHは、外槽37(図2参照)の洗濯水を排出するためのホースであり、外槽37に接続されている。
洗濯機Wは、前記した構成の他に、図2に示すように、洗濯槽35と、リフタ36と、駆動機構38(電動機M(モータ))と、送風ユニット39と、洗濯機Wを制御する洗濯機制御器41(マイコン)を備えている。
洗濯槽35は、衣類を収容するものであり、有底円筒状を呈している。洗濯槽35は、外槽37に内包され、この外槽37と同軸上で回転可能に軸支されている。洗濯槽35の周壁及び底壁には、通水・通風のための貫通孔(図示せず)が多数設けられている。また、洗濯槽35の開口h2は、外槽37の開口h3と共に、閉状態のドア33に臨んでいる。リフタ36は、洗濯中・乾燥中に衣類を持ち上げて落下させるものであり、洗濯槽35の内周壁に設置されている。外槽37は、洗濯水の貯留等を行うものであり、有底円筒状を呈している。
図2に示すように、外槽37は、洗濯槽35を内包している。外槽37の左右には、支持と制振を行う防振支持機構13が設置されており、防振支持機構13は界磁巻線型リニアアクチュエータ10及びスプリング20で構成されている。界磁巻線型リニアアクチュエータ10の駆動システム51(制御装置)は、制御装置52(マイコンおよびメモリ)(図5参照)と電源回路53(インバータ40及び整流回路F0)(図5参照)、電流検出手段CT1及びCT2(図5参照)を備えており、界磁巻線型リニアアクチュエータ10への通電と制御を行う。駆動システム51は洗濯機制御器41と通信線43を介して通信を行い、洗濯工程情報や電動機Mの回転数情報(洗濯槽35の回転数)を取り込む。なお、駆動システム51と洗濯機制御器41を一体化し同一のマイコンで演算処理を行ってよい(図示しない)。また、駆動システム51と洗濯機制御器41との通信手段は有線に限らずBluetooth(登録商標)等無線手段を用いてもよい。
外槽37の底壁の最下部には排水孔(図示せず)が設けられ、この排水孔に排水ホースHが接続されている。
駆動機構38は、洗濯槽35を回転させる機構であり、外槽37の底壁の外側に設置されている。駆動機構38は永久磁石モータ(電動機M)であり、回転軸は、外槽37の底壁を貫通して、洗濯槽35の底壁に連結されている。また、駆動機構38には、洗濯槽35の回転速度を検知する位置センサ42が設置されている。送風ユニット39は、洗濯槽35に温風を送り込むものであり、洗濯槽35の上側に配置されている。
また、外槽37の振動量を検知して加速度振動を電気的情報に変換して出力する加速度センサ4(振動検出手段)は、外槽37の任意の場所に設置されている。
洗濯機Wを制御する洗濯機制御器41は、配線は図示しないが、操作・表示パネル34への入力情報に基づき洗濯工程を選択し、駆動機構38の制御を行う。
図3は、図2の界磁巻線型リニアアクチュエータ10の断面図である。図3を用いて界磁巻線型リニアアクチュエータ10を説明する。なお、界磁巻線型リニアアクチュエータ10は単相構造である。界磁巻線型リニアアクチュエータ10において、固定子11がベース31(図2参照)に接続されており、可動子12が外槽37に接続されている。図3では、x方向において界磁巻線型リニアアクチュエータ10の半分を図示している。
界磁巻線型リニアアクチュエータ10は、電機子である固定子11と、z方向に延びる板状の可動子12との間のz軸方向への磁気的な吸引力・反発力(つまり、推力)によって、固定子11と可動子12との相対位置をz方向で直線的に変化させるモータである。
固定子11のコア11aは、環状部と、磁極歯Tを備えており、磁極歯Tに固定子巻線11bが巻回されている。この固定子巻線11bは配線11c,11dに電圧を印可することで、固定子11が電磁石として機能する。
可動子12は、z方向に延びる複数のコア12aと、z方向で巻回されている可動子界磁巻線12bを備えている。可動子界磁巻線12bは駆動システム51から配線12c,12dを介して電圧を印可する。可動子12と磁極歯Tの間には空間(ギャップ)が設けられており、接触しない構成となっている。なお、配線12c,12dは界磁巻線型リニアアクチュエータ10の可動子の可動範囲以上の弛みをもち、断線がしない長さとしている。また、本実施形態の場合、可動子12は往復運動であるので、直流電動機(例えば、特許文献3参照)には、必要とされるスリップリング、ブラシを用いなくても、可動子12に給電することができる。
図4は、防振支持機構13及び界磁巻線型リニアアクチュエータ10の模式図である。図4において、スプリング20(弾性体)は、可動子12に弾性力を付与するバネであり、可動子12と固定治具Jとの間に介在している。また、可動子12は、固定子11を貫通している。可動子12は外槽37に接続されており、固定子は固定治具Jとともにベース31に固定されている。また、変位センサSは可動子12と固定子11の相対変位を検出する。
図5は、第1実施形態に係る電源回路53と界磁巻線型リニアアクチュエータ10への配線の模式図である。図5を用いて電源回路53と界磁巻線型リニアアクチュエータ10への接続を示す。
電源回路53は、コンセント等から供給される交流電圧Eを、整流回路F0で直流電圧Edcに整流する。ここでダイオードD1からD4を備えるF1は整流回路、Chは平滑用コンデンサであり、配線k1はプラス側電圧配線、配線k2はマイナス(グランド)側配線である。インバータ回路40は直流電圧EdcをIGBT等の半導体スイッチS1からS6をPWM変調して電圧を出力する。ここでDは還流ダイオードである。固定子巻線への配線11c及び配線11dは半導体スイッチS1とS2、S3とS4の中間にそれぞれ接続される。可動子巻線への配線12cは半導体スイッチS5とS6の中間に接続し、他端となる配線12dは整流回路F0のマイナス側の配線k2に接続する。配線k2を基準とした配線11cの電位をVu、配線11dの電位をVv、配線12cの電位をVwと定義する。
図6は、第1実施形態に係る駆動システム51の模式図である。図6を用いて界磁巻線型リニアアクチュエータ10の駆動システム51を示す。駆動システム51は、界磁巻線型リニアアクチュエータ10へ印加する電圧指令を演算処理する制御装置52(マイコンおよびメモリ)と、界磁巻線型リニアアクチュエータ10に電圧を印加する電源回路53を備えている。駆動システム51は、電流検出手段CT1,CT2によって検出した固定子巻線電流iと可動子巻線電流i、固定子11と可動子12との相対位置を検知する変位センサSの情報、洗濯機制御器41からの洗濯槽回転数や洗濯工程情報等をフィードバックし制振制御を行う。変位センサSは、加速度センサで代替してもよいし、リニアアクチュエータへの電圧指令と検出電流の関係もとに演算可能な速度に比例して生じる誘起電圧推定値を用いて変位情報に変換して使用してもよい(図示しない)。
制御装置52は、速度・変位計算部60、電流指令生成手段70(固定子巻線・可動子巻線電流指令生成手段)、電流制御器80を有する。
速度・変位計算部60は、式(1)の変位センサSの検出値をもとに速度dx/dtと変位xを計算する。電流指令生成手段70では、式(2)の必要推力指令Frefに基づき、固定子巻線電流指令Irefsと可動子巻線電流指令Irefmの電流指令を決定する。ここでKrefは変位に比例して与える電流指令の係数、Crefは速度に比例して与える電流指令の係数であり、それぞれバネ定数、減衰係数に相当するパラメータである。このKref及びCrefを可変することで洗濯機の制振を行う。
Figure 2023154139000002
Figure 2023154139000003
図7は、第1実施形態に係る電流指令生成手段70(固定子巻線・可動子巻線電流指令生成手段)の模式図である。本発明の特徴である固定子巻線11bと可動子界磁巻線12bの電流制御方法について図7と式(3)から式(5)を用いて説明する。固定子巻線電流指令Irefsと可動子巻線電流指令Irefmとリニアアクチュエータの推力Fの関係は式(3)、式(4)で示すことができる。ここでk[N/A]は推力定数であり、固定子巻線電流iに指令して生じる推力の係数となる。k[N/A]は各巻線のターン数やコア形状で決まる、可動子巻線電流に比例して生じる推力定数である。
Figure 2023154139000004
Figure 2023154139000005
Figure 2023154139000006
洗濯機の振動は洗濯槽の回転周波数と同一の周波数で正弦波状に振動することが多く、式(1)の変位や速度も正弦波状に変化する。そのため、必要推力指令Frefは交流指令となる。可動子巻線電流指令Irefmは直流電流が流れるよう制御を行い略一定値に制御する。一方、固定子巻線電流指令Irefsは式(5)に従い電流指令値を決定する。必要推力指令Frefが交流波形の指令値の場合、Irefsも交流波形となる。電流指令を決定する比例係数KrefやCrefはあらかじめマイコン内のメモリにテーブルデータとして保存しておく。例えば、洗濯機制御器41と通信を行い、電動機Mの回転数や、洗濯工程に応じて値を変化させる。
可動子巻線電流指令Irefmは、必要推力指令Frefの振幅の大きさである必要推力振幅Rref_ampに応じて大きさを可変する。振幅演算71は、推力指令の最大値を所定時間計測、記録して決定を行う。
図8は、第1実施形態に係る可動子巻線電流指令Irefmの可変例である。可動子巻線電流指令IrefmはPWM制御で電流制御を行うことから、デッドタイムによる誤差電圧の影響により所定値以下の電流制御が難しい。そのため、デッドタイムによる誤差電圧が十分無視できる程度の可動子巻線電流指令Irefmの最小値を設定する。一方、可動子巻線電流指令Irefmの最大値は、可動子巻線の温度上昇や半導体素子の最大電流仕様を鑑みて設定する。すなわち、可動子巻線電流指令値(可動子巻線電流指令Irefmの値)は下限値(前記最小値に対応)及び上限値(前記最大値に対応)の範囲内で可変制御するとよい。
また、可動子巻線電流指令Irefmは、配線12dが配線k2に接続されているため正の電流範囲で制御を行う。
電流制御器80では、電流指令生成手段70で作成した電流指令と電流検出手段CT1,CT2で検出した電流が一致するように比例積分制御(PI制御)を行い、固定子巻線電圧指令Vrefs及び可動子巻線電圧指令Vrefmを決定する。
インバータ回路40の出力電圧Vu,Vv,Vwは、式(6)から式(8)で与える。
Figure 2023154139000007
Figure 2023154139000008
Figure 2023154139000009
固定子巻線への配線11c,11dへの電圧は固定子巻線電圧指令Vrefsの半分を異なる符号で与える。このようにすることで、固定子巻線に接続された半導体スイッチS1からS4をフルブリッジ回路として駆動することができ、固定子巻線への印可電圧範囲が±Edc[V]となる。
図9は、第1実施形態に係る電流の時刻歴波形を示した図である。説明を簡単化するために、図9にKref=0とし、速度に比例して与える電流指令の係数Cerfを与えた場合の固定子巻線電流指令Irefsと可動子巻線電流指令Irefmの波形を示す。必要推力指令の振幅が一定の場合には、可動子巻線電流指令Irefmも一定値となる。
<効果>
第1実施形態によれば、界磁巻線型リニアアクチュエータ10は、固定子に固定子巻線11bを備えるとともに、可動子12に可動子界磁巻線12bを備え、駆動システム51で駆動される。可動子巻線電流指令Irefmは、必要推力指令の大きさに応じて可変制御する(図8参照)。可動子巻線電流指令Irefmを制御することで大きな推力が出力でき高い制振性能が得られる。詳細は第3実施形態で述べるが、制御対象物の振動特性に応じて、予めメモリに可動子巻線電流指令Irefmの大きさをテーブルとして保存し、可変制御することで高い制御性能が得られる(後記する図14参照)。
すなわち、本実施形態によれば、防振支持機構13を安価な構成で製造しつつも、洗濯機を制振制御することができる。
具体的には、本実施形態を適用すれば、永久磁石方式に比べて材料費を低減できる。また、製造時に固定子と磁石が吸引しないので組み立てが簡易となり、組立費用が抑制できる。例えば、機種によって異なるが、製造コストが30%程度低減できる。
<<第2実施形態>>
次に本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では固定子巻線11bの電流検出手段CT1と可動子界磁巻線12bの電流検出手段CT2を共通化する点が第1実施例と異なる。
図10は、第2実施形態に係る電源回路53と界磁巻線型リニアアクチュエータ10への配線の模式図である。図10は、電源回路53の回路構成を示しており、電流検出手段CTが配線k2に設けられている点が第1実施例と異なる。
図11は、第2実施形態に係る駆動システム51の模式図である。図11は駆動システム51を示しており、電流検出手段CTで検出した電流値iを電流制御器80にフィードバックしている。
図12は、第2実施形態に係るPWM電圧波形と電流検出手段CTの波形である。図12において、検出タイミングT1,T3では、VuとVvの電位差(Vu-Vv)がゼロとなることから、固定子巻線電流isが電流検出手段CTを通過しない。そのため、Vwに流れる可動子巻線電流imを電流値iとして検出することができる。一方、検出タイミングT2では、可動子巻線電流imと固定子巻線電流isの加算値が電流値iとして検出される。従って、検出タイミングT2で検出した値を検出タイミングT1もしくは検出タイミングT3で検出した値から減算することで固定子巻線電流isを求めることができる。このように、電流検出手段CTを配線k2に設け、電流分離部65がVuからVwのPWM電圧のタイミングに応じて電流値iをサンプリングし計算することで、固定子巻線電流isと可動子巻線電流im を検出することができる。
<効果>
第2実施形態によれば、駆動システム51に必要な電流検出手段を1つにすることができ、コストを低減することができる。
<<第3実施形態>>
第3実施形態では洗濯機の回転速度に応じて可動子巻線電流指令Irefmの設定値を可変する点が第1実施形態と異なる。
図13は、第3実施形態に係る洗濯機の脱水工程における振動波形である。図13は洗濯機W(図1参照)における回転速度と振動の関係を示している。洗濯機Wでは、洗濯槽の回転速度が約100回転/分以上で共振周波数を複数持ち洗濯機の振動が大きくなる。
図14は、第3実施形態に係る洗濯機の脱水工程における回転速度の時刻歴波形である。図14において、洗濯機の脱水工程における洗濯槽回転速度の推移波形と、その際の可動子巻線電流指令Irefmの可変制御例を示している。
第3実施形態では、洗濯機制御器41から受け取った回転数情報及び洗濯工程の経過時間に基づき、可動子巻線電流指令Irefmを設定する。例えば洗濯機の振動が大きくなる可能性のある洗濯槽回転速度100回転/分以上から1000回転/分の範囲では、可動子巻線電流指令Irefmを最大値に設定する。また、同一の回転数条件においても脱水工程で時間が十分経過したときには、洗濯槽内の衣類の水分量が減ることで衣類の偏りが減少し、振動が低減する可能性がある。そのため、洗濯工程の経過時間に応じて可動子巻線電流指令Irefmを低減する。また、外槽37に設けられた加速度センサ4の情報にもとづき振動を算出し、時間経過とともに可動子巻線電流指令Irefmを減少させてもよい。
<効果>
第3実施形態によれば、洗濯機制御器41から受け取った回転数情報及び洗濯工程情報に基づき、あらかじめ可動子巻線電流指令Irefmの大きさを決定する。そのようにすることで、洗濯機の振動が増加することを抑制し、低振動な洗濯機を提供する。また、不要な電流を通電する必要がなくなり消費電力を低減できる。また、加速度センサ4の振動情報をもとに時間経過とともに可動子巻線電流指令Irefmを減少させる。そのようにすることで、振動が小さく大きな推力が不要の場合に消費電力を低減できる。また、図示はしないが可動子界磁巻線12bに温度センサを設け温度情報に基づき可動子巻線電流Irefmを可変する構成としてもよい。そのようにすることで、可動子界磁巻線12bの過大な発熱を防ぐことができる。
以上、本実施形態の洗濯機は、外槽37と、外槽内に設けられた洗濯槽35と、外槽37を防振支持するリニアアクチュエータを備えた防振支持機構13と、リニアアクチュエータを制御する制御装置(例えば、駆動システム51)と、リニアアクチュエータに流れる電流を検知する電流検出手段と、を備えた洗濯機Wにおいて、リニアアクチュエータは、固定子巻線11bと可動子界磁巻線12bを備えた界磁巻線型リニアアクチュエータ10であり、制御装置は、固定子巻線11bと可動子界磁巻線12bの電流を制御する。これにより、リニアアクチュエータの製造コストを低減しながらも、洗濯機の低振動化を図ることができる。
制御装置は、洗濯機Wの制振制御に必要となる必要推力指令を演算し、必要推力指令に基づいて、可動子界磁巻線12bの可動子巻線電流指令値(例えば、可動子巻線電流指令Irefmの値)を演算することができる。
制御装置は、整流回路F0とインバータ回路40を備え、電流検出手段CTは、整流回路F0の負側(例えば、配線k2)に設けられ、制御装置は、インバータ回路40のスイッチングタイミングに応じて電流を検出し、固定子巻線11bの電流と可動子界磁巻線12bの電流を分離する電流分離部65を有する(図11参照)。
実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。特に各実施形態では、可動子巻線電流指令Irefmと固定子巻線電流指令Irefsを用いて電流波形を説明したが、実際に流れる可動子巻線電流imと固定子巻線電流iも概ね同一の波形となる。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
10 界磁巻線型リニアアクチュエータ
11 固定子
11a コア
11b 固定子巻線
11c,11d 配線
12 可動子
12a コア
12b 可動子界磁巻線
12c,12d 配線
13 防振支持機構
20 スプリング
31 ベース
32 筐体
33 ドア
34 操作・表示パネル
35 洗濯槽
36 リフタ
37 外槽
38 駆動機構
39 送風ユニット
40 インバータ回路
41 洗濯機制御器
42 位置センサ
43 通信線
51 駆動システム(制御装置)
52 制御装置
53 電源回路
60 速度・変位計算部
65 電流分離部
70 電流指令生成手段(固定子巻線・可動子巻線電流指令生成手段)
80 電流制御器
CT,CT1,CT2 電流検出手段
E 交流電圧
F 推力
F0 整流回路
Fref 必要推力指令
固定子巻線電流
可動子巻線電流
k1,k2 配線
Irefs 固定子巻線電流指令
Irefm 可動子巻線電流指令
Vrefs 固定子巻線電圧指令
Vrefm 可動子巻線電圧指令
W 洗濯機
第1実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機(洗濯機)の斜視図である。 第1実施形態に係る洗濯機の縦断面図である。 図2の界磁巻線型リニアアクチュエータの断面図である。 防振支持機構の模式図である。 第1実施形態に係る電源回路と界磁巻線型リニアアクチュエータへの配線の模式図である。 第1実施形態に係る駆動システムの模式図である。 第1実施形態に係る固定子巻線・可動子巻線電流指令生成手段の模式図である。 第1実施形態に係る可動子巻線電流指令の可変例である。 第1実施形態に係る電流の時刻歴波形を示した図である。 第2実施形態に係る電源回路と界磁巻線型リニアアクチュエータへの配線の模式図である。 第2実施形態に係る駆動システムの模式図である。 第2実施形態に係るPWM電圧波形と電流検出手段の波形である。 第3実施形態に係る洗濯機の脱水工程における振動波形である。 第3実施形態に係る洗濯機の脱水工程における回転速度の時刻歴波形である。

Claims (7)

  1. 外槽と、前記外槽内に設けられた洗濯槽と、前記外槽を防振支持するリニアアクチュエータを備えた防振支持機構と、前記リニアアクチュエータを制御する制御装置と、前記リニアアクチュエータに流れる電流を検知する電流検出手段と、を備えた洗濯機において、
    前記リニアアクチュエータは、固定子巻線と可動子界磁巻線を備えた界磁巻線型リニアアクチュエータであり、
    前記制御装置は、前記固定子巻線と前記可動子界磁巻線の電流を制御する
    ことを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記洗濯機の制振制御に必要となる必要推力指令を演算し、前記必要推力指令に基づいて、前記可動子界磁巻線の可動子巻線電流指令値を演算する
    ことを特徴とする洗濯機。
  3. 請求項2において、
    前記可動子巻線電流指令値は、下限値及び上限値の範囲内で可変制御する
    ことを特徴とする洗濯機。
  4. 請求項1において、
    前記制御装置は、整流回路とインバータ回路を備え、
    前記電流検出手段は、前記整流回路の負側に設けられ、
    前記制御装置は、前記インバータ回路のスイッチングタイミングに応じて電流を検出し、前記固定子巻線の電流と前記可動子界磁巻線の電流を分離する電流分離部を有する
    ことを特徴とする洗濯機。
  5. 請求項1において、
    前記制御装置は、整流回路とインバータ回路を備え、
    前記可動子界磁巻線は、前記インバータ回路から配線を介して給電される
    ことを特徴とする洗濯機。
  6. 請求項1から5のいずれか1項において、
    前記制御装置は、前記洗濯機の洗濯工程情報または前記洗濯槽の回転速度情報、前記外槽の振動情報の少なくとも1つの情報に基づき、前記可動子界磁巻線の電流を可変する
    ことを特徴とする洗濯機。
  7. 請求項6において、
    前記リニアアクチュエータは、単相構造である
    ことを特徴とする洗濯機。
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