JP2023150476A - ハンドタオル - Google Patents

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Abstract

【課題】吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せかつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機で折り目が付きやすく、加工適性が良いという点を全て実現することができる木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオルを提供する。【解決手段】合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のハンドタオルであって、パルプ繊維分の坪量が30.0g/m2以上66.0g/m2以下、厚みの3.7kPa測定値と50kPa測定値との差が50μm以上160μm以下、合成繊維面同士を引き出し方向にこすり合わせた際の動摩擦係数が0.40以上1.08以下、パルプ繊維/合成繊維の坪量比が90/10以上70/30以下であることを特徴とする、ハンドタオルを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、複合型不織布のハンドタオルに関する。
近年、衛生意識の高まりから、使い捨てハンドタオルの需要が増加している。
一般的な使い捨てハンドタオルは紙製(基本的に木材パルプ100%であるが、古紙等を含んでもよい)であり、企業のオフィス、ホテル、公衆トイレ、一般家庭等で幅広く利用されている。
また、ハンドタオルとしては、紙製以外にも布製、不織布製のハンドタオルもよく知られている。
ハンドタオルに用いられる高吸収性の不織布の先行技術文献として、例えば特許文献1には、坪量が1m当たり100g~267gの付加された結合剤を含まない高吸収性の不織布であって、基本的に、繊維の乾燥重量を基準として、50~75重量%の木材パルプと50~25重量%のステープル合成繊維とから成り、これらが1つのウエットレイドウエッブにおいて互いに一様に混合され、圧密で高吸収性の布を形成するに足るエネルギーの下に水力絡合されている高吸収性の不織布が開示されている。
特開平2-145841号公報
紙製ハンドタオルにおいて、布タオル並の吸水性を付与するために坪量を高くすると、強度が高くなってしまい、風合い(ふんわり感)が悪化する。
また、高級ホテル等では、上記の観点(吸水性、ふんわり感)を満たすため布製ハンドタオルを用いることがあるが、使い捨て(1度使ったら捨てる)ではコストが嵩み、また、洗って再利用では洗剤や柔軟剤などのコストや手間が必要である。さらに、布製ハンドタオルを何度か使用するのは非衛生的でもある。
一方で、企業のオフィス、ホテル、公衆トイレで用いられるハンドタオルは、衛生的な観点から、ディスペンサーに入れられプルダウン形式で一枚ずつ取り出して用いられることが多いが、布製ハンドタオルは、厚みがある、表面がゴワゴワする、折り目が付きづらい等の理由から、ディスペンサーからプルダウンで引き出しづらく、ディスペンサーを用いた使用は難しかった。
そのため、布に近い風合いを持つ、木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオルにおいて、吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せ、かつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機での折り目が付きやすく、加工適性の良いものが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せかつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機での折り目が付きやすく、加工適性が良いという点を全て実現することができる木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオルを提供することを目的とする。
発明者は鋭意検討を行い、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のハンドタオルにおいて、パルプ繊維分の坪量、厚みの所定の圧力下における測定値の差、動摩擦係数及びパルプ繊維と合成繊維の坪量比のそれぞれの数値範囲を所定の範囲内とすることで、吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せかつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機で折り目が付きやすく、加工適性が良いという点を全て実現することができる木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオルとすることができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のハンドタオルであって、パルプ繊維分の坪量が30.0g/m以上66.0g/m以下、厚みの3.7kPa測定値と50kPa測定値との差が50μm以上160μm以下、合成繊維面同士を引き出し方向にこすり合わせた際の動摩擦係数が0.40以上1.08以下、パルプ繊維/合成繊維の坪量比が90/10以上70/30以下であることを特徴とする、ハンドタオルである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のハンドタオルであって、合成繊維の密度が0.05g/cm以上0.20g/cm以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載のハンドタオルであって、ハンドタオルの引き出し方向を長辺とするサンプルを、クラークこわさ試験機法により測定したときの張り出し長が65mm以上95mm以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載のハンドタオルであって、ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される柔らかさTS7の値が7.0dBVrms以上18.2dBVrms以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載のハンドタオルであって、ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される滑らかさTS750の値が21.3dBVrms以上55.2dBVrms以下であることを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(1)から(5)のいずれかに記載のハンドタオルであって、ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される剛性Dの値が1.2mm/N以上3.3mm/N以下であることを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(1)から(6)のいずれかに記載のハンドタオルであって、JIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強度DMDTと乾燥時の横方向の引張強度DCDTとの積の平方根GMTが10.2N/25mm以上22.2N/25mm以下であることを特徴とするものである。
(8)本発明の第8の態様は、(1)から(7)のいずれかに記載のハンドタオルであって、ハンドタオルは、上記複合型不織布がインターフォルダ又はマルチフォルダ加工機によってV字折りとなり、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工されたものであることを特徴とするものである。
(9)本発明の第9の態様は、(1)から(8)のいずれかに記載のハンドタオルであって、長手方向の寸法は180mm以上260mm以下であり、幅方向の寸法が170mm以上230mm以下であることを特徴とするものである。
(10)本発明の第10の態様は、(1)から(9)のいずれかに記載のハンドタオルであって、上記複合型不織布に用いる合成繊維は、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリスチレンから選択される1種以上の合成繊維であることを特徴とするものである。
(11)本発明の第11の態様は、(8)から(10)のいずれかに記載のハンドタオルであって、上記インターフォルダ又はマルチフォルダ加工機によって、V字折りとなり、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工されたハンドタオルが、ディスペンサーに挿入されてプルダウン形式で使用されることを特徴とするものである。
本発明によれば、吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せかつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機で折り目が付きやすく、加工適性が良いという点を全て実現することができる木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオルを提供することができる。
本実施形態に係るハンドタオルのV字折り加工における断面図である。 本実施形態に係るハンドタオルのカートン包装における斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
また、ハンドタオル1における引き出し方向とはディスペンサー等に入れた後に、一枚引き出す際の引き出す方向であり、ハンドタオル1の長手方向に当たる。また、幅方向とは、長手方向に対して垂直な方向である。
<ハンドタオル>
本実施形態に係るハンドタオル1は、合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のハンドタオル1である。すなわち、図1に示すように、ハンドタオル1は一方の面が合成繊維面10、他方の面がパルプ繊維面11となる。
ハンドタオル1が複合型不織布であることにより、通常の抄紙機で作製する紙製ハンドタオルよりも高坪量(後述するパルプ繊維分の坪量が多い)とすることにより吸水性が布製タオル並となっても、後述する厚みの所定の圧力下における測定値の差を所定の範囲とすることでふんわり感が感じられる。また、ハンドタオル1が複合型不織布である、すなわち、原材料がパルプ繊維+合成繊維であるため、布製ハンドタオルと比較して低コストであり、使い捨て用途でも使用することができる。
複合型不織布に用いる合成繊維としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選択される1種以上の合成繊維であることが好ましいが、中でもポリプロピレンが好ましい。上記基材を選択する事で複合型不織布の合成繊維面同士の摩擦係数を適切な値に調整する事ができ、ハンドタオル1をディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際の引き出しやすさが良好となる。
また、パルプ繊維としては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等、一般的なパルプ繊維を用いることができる。パルプ繊維におけるNBKPとLBKPの含有割合は、NBKP:LBKP=50:50~100:0が好ましく、NBKP:LBKP=70:30~100:0がより好ましく、NBKP:LBKP=90:10~100:0が更に好ましく、NBKP:LBKP=100:0が最も好ましい。NBKPとしては、例えばラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルース及びダグラスファーからなる繊維が好ましい。なお、NBKPの代わりにNUKP、LBKPの代わりにLUKPを用いることもできる。
(ハンドタオルの物性)
ハンドタオル1の坪量は、38.0g/m以上83.0g/m以下であることが好ましく、48.0g/m以上73.0g/m以下であることがより好ましい。坪量を上記の数値範囲内とすることで、吸水性が良好なハンドタオル1とすることができる。
また、ハンドタオル1における、パルプ繊維分の坪量が30.0g/m以上66.0g/m以下であり、38.0g/m以上58.0g/m以下であることが好ましい。パルプ繊維分の坪量が30.0g/m以上であることにより、吸水性が良好なハンドタオル1とすることができ、66.0g/m以下であることにより、表面がゴワゴワせず触感が良好となる。なお、合成繊維分の坪量は、特に限定されないが、8.0g/m以上20.0g/m以下であることが好ましく、10.0g/m以上17.0g/m以下であることがより好ましい。
上述した各坪量は、JIS P 8124に準拠して測定されるが、合成繊維及びパルプ繊維の坪量は、後述する水流交絡した後に個別に測定することが困難であるため、例えば、以下の方法で測定する。
まず、0.1M酢酸水溶液と0.1M酢酸ナトリウム水溶液を調製する。約830gの0.1M酢酸水溶液と約160gの0.1M酢酸ナトリウム水溶液を混合してpHが4となるようにし、これを酢酸緩衝液とする。この酢酸緩衝液にセルラーゼオノズカp1500(ヤクルト薬品工業株式会社製)を添加量が1重量%となるように添加する。
セルラーゼオノズカp1500を添加した酢酸緩衝液50mlと、ハンドタオル1の0.5gとをバイアル瓶に入れて、しっかりと蓋をする。次に、180rpm、40℃の条件で24時間振とうした後、バイアル瓶から合成繊維を採取し、合成繊維の質量を測定する。(合成繊維及びパルプ繊維を含む)ハンドタオル1の質量(0.5g)と採取した合成繊維の質量から、下記式により、合成繊維及びパルプ繊維のそれぞれの坪量を算出する。
合成繊維の坪量=
ハンドタオル1の坪量×(合成繊維の質量/ハンドタオル1の質量)
パルプ繊維の坪量=
ハンドタオル1の坪量×[(ハンドタオル1の質量-合成繊維の質量)/ハンドタオル1の質量]
なお、本実施形態に係るハンドタオル1のパルプ繊維/合成繊維の坪量比は、90/10以上70/30以下であり、85/15以上75/25以下であることが好ましい。比が上記の数値範囲内であることにより、吸水性を保ちつつ、ディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際の引き出しやすさが良好なハンドタオル1とすることができる。
なお、パルプ繊維を積層する方式は、パルプシートをハンマーミルで粉砕してフラッフパルプとして合成繊維上に積載する、エアレイド方式が好ましい。一体化の方式に関しては後述する。
また、ハンドタオル1における厚みの3.7kPa測定値と50kPa測定値との差は50μm以上160μm以下であり、70μm以上130μm以下であることが好ましい。厚みの差を50μm以上とすることで、吸水性を保ちつつ、ふんわり感に優れるハンドタオル1とすることができ、160μm以下とすることで、後述のV字折り等に加工した際に折り目が付きやすく、クリップの嵩張りを抑える事ができる。
なお、それぞれの荷重における厚みは、JIS P 8111の条件下(23±1℃、50±2%相対湿度)でシックネスゲージ(例えば、尾崎製作所製、ダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用い、測定荷重3.7kPa又は50kPaで、測定子直径3mmの測定条件下に、測定子と測定台との間に試料(2プライのハンドタオル1)を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取ることで測定できる。
さらに、ハンドタオル1における合成繊維の密度が0.05g/cm以上0.20g/cm以下であり、0.08g/cm以上0.17g/cm以下であることが好ましい。合成繊維の密度を上記の数値範囲内とすることで、ディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際の引き出しやすさが良好なハンドタオル1とすることができる。合成繊維の密度は、合成繊維の坪量、厚みから算出するが、厚みは上述したハンドタオル1における厚みの測定同様、JIS P 8111の条件下(23±1℃、50±2%相対湿度)でシックネスゲージ(例えば、尾崎製作所製、ダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用い、測定荷重100kPaで、測定子直径3mmの測定条件下に、測定子と測定台との間に試料(1プライのハンドタオル1における合成繊維層のみの部分)を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取ることで測定できる。
そして、ハンドタオル1のJIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強度DMDTと乾燥時の横方向の引張強度DCDTとの積の平方根GMTが10.2N/25mm以上22.2N/25mm以下であることが好ましく、12.7N/25mm以上19.8N/25mm以下であることがより好ましい。GMTが上記数値内であることにより、ふんわり感を保ちつつ、強度に優れるハンドタオル1とすることができる。
なお、ハンドタオル1のJIS P 8113に基づく乾燥時のMD方向の引張強度DMDTは17.7N/25mm以上31.4N/25mm以下であることが好ましく、20.6N/25mm以上28.4N/25mm以下であることがより好ましい。また、ハンドタオル1のJIS P 8113に基づく乾燥時のCD方向の引張強度DCDTが5.9N/25mm以上15.7N/25mm以下であることが好ましく、7.8N/25mm以上13.7N/25mm以下であることがより好ましい。乾燥時の各々の方向の引張強度がいずれも上記の数値範囲内であることにより、ふんわり感を保ちつつ、強度に優れるハンドタオル1とすることができる。なお、乾燥時の各々の方向の引張強度も、いずれもJIS P 8113に準拠して測定することができ、それらの積の平方根としてGMTを算出する。
このとき、MD方向とは、ハンドタオル1を抄紙した際の流れ方向(Machine Direction)であり、CD方向とは、MD方向に垂直な方向(Cross Direction)である。
また、本実施形態におけるハンドタオル1の動摩擦係数は0.40以上1.08以下であり、0.50以上0.88以下であることが好ましい。動摩擦係数を1.08以下とすることで、ディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際に引き出しやすいハンドタオル1とすることができ、0.40以上とすることで、加工時に加工機上で滑りづらく、加工適性の良好なハンドタオル1となる。
なお、動摩擦係数は、ISO 15359に準拠して、自動摩擦試験機(商品名:NSF-100、野村商事株式会社製)を用いて測定できる。測定においては、合成繊維面10同士を引き出し方向にこすり合わせた際の動摩擦係数を測定する。また、測定においては、自動摩擦試験機は1サンプルの測定において、自動で3回連続測定し、3回分の値を表示するが、全て3回目の値を採用する。
さらに、本実施形態におけるハンドタオル1の引き出し方向を長辺とするサンプルを、クラークこわさ試験機法により測定したときの張り出し長は65mm以上95mm以下であることが好ましく、70mm以上90mm以下であることがより好ましい。張り出し長が上記の数値範囲内であることにより、ふんわり感を保ちつつ、ディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際に引き出しやすいハンドタオル1とすることができる。
張り出し長は、JIS P 8143の基準に従って測定する。サンプルは、ハンドタオル1から引き出し方向120mm(こちらを長辺とする)、引き出し方向に垂直な方向25mmの片を切り出して測定に用いる。
(ティッシュソフトネス測定装置TSAによる測定値)
本実施形態に係るハンドタオル1の、ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される柔らかさTS7の値が7.0dBVrms以上18.5dBVrms以下であることが好ましく、9.0dBVrms以上14.5dBVrms以下であることがより好ましい。TS7の値を上記の数値範囲内とすることで、柔らかでふんわり感に優れるハンドタオル1とすることができる。
また、本実施形態に係るハンドタオル1の、ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される滑らかさTS750の値が21.3dBVrms以上55.2dBVrms以下であることが好ましく、28.4dBVrms以上46.4dBVrms以下であることがより好ましい。TS750値を上記の数値範囲内とすることで、触感が滑らかで、ふんわり感に優れるハンドタオル1とすることができる。
さらに、本実施形態に係るハンドタオル1の、ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される剛性Dの値が1.2mm/N以上3.3mm/N以下であることが好ましく、1.6mm/N以上2.8mm/N以下であることがより好ましい。剛性Dの値を上記の数値範囲内とすることで、ふんわり感を保ちつつ、ディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際に引き出しやすいハンドタオル1とすることができる。
このときの柔らかさTS7、滑らかさTS750及び剛性Dの値とは、ティッシュソフトネス測定装置TSA(emtec社製;Tissue Softness Analyzer)により、ハンドタオル1のパルプ繊維面11を測定したときに、それぞれTSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)、ティッシュソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置したハンドタオル1のパルプ繊維面11を上にしたサンプルに対し、ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間でのサンプルの上下方向の変形変位量で表される値(D)であり、TS7の値が低いほど、柔らか感やふんわり感(表面ソフトネス及びバルクソフトネス)に優れ、TS750の値が低いほど、滑らかさに優れ、また、Dの値が大きいほど、しなやかさに優れる。
なお、ティッシュソフトネス測定装置TSAを使用したTS7、TS750及びDのそれぞれの値の測定方法や、用いられる測定装置については、例えば、特開2013-236904号公報に詳細に記載されている。ティッシュソフトネス測定装置TSAを使用した各種測定方法については、上記の特許文献を参照されたい。
(ハンドタオルの製造方法)
本実施形態に係るハンドタオル1(複合型不織布)の製造方法として、合成繊維と、その上に積層したパルプ繊維ウェブとを一体化する方式は、水流交絡が好ましい。水流交絡による水圧により、複合型不織布の厚みや吸水性、ふんわり感、柔らか感等を適宜調整する事ができる。水流交絡による一体化の工程に関しては、例えば、特許第6758116号公報に詳細に記載されている。その後、脱水、乾燥の処理を施して一体化した複合型不織布を得た後、所望の寸法に切断する。なお、複合型不織布には、上述した紙厚、強度、動摩擦係数、張り出し長、ティッシュソフトネス測定装置TSA測定値等が数値範囲内となるように、エンボスやカレンダー処理を施してもよい。
また、ハンドタオル1の長手方向(引き出し方向)の寸法は180mm以上260mm以下であることが好ましく、200mm以上240mm以下であることがより好ましい。幅方向(引き出し方向に垂直な方向)の寸法は170mm以上230mm以下であることが好ましく、180mm以上220mm以下であることがより好ましい。
(加工方式、包装形態)
本実施形態に係るハンドタオル1の加工方式としては、複合型不織布がインターフォルダ又はマルチフォルダ加工機によってV字折り又はZ字折りとなることが好ましいが、図1に示すようなV字折りであることがより好ましい。また、ハンドタオル1の積層の方式としては、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工されたものであることが好ましい。従来の不織布製のハンドタオルでは、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工し、ディスペンサー等に入れて使う際、表面がゴワゴワしやすく、紙製のハンドタオルよりもやや引き出しづらいという課題はあったが、上述した厚みの差、坪量比等を適正化し、かつ、一枚を引き出す際に擦れ合う合成繊維面10同士の動摩擦係数を適切な範囲とする事で、ディスペンサー等に入れてプルダウン形式で使用した際に引き出しやすいハンドタオル1とすることができる。
さらに、ハンドタオル1の製品の形態は、図2に示すようなカートン20に積層されたハンドタオル1を収容したカートン包装であってもよいが、それ以外のフィルム包装(ガゼット包装、ピロー包装等)、ポケットティシュー形態等、どのような形態でもかまわない。また、ハンドタオル1は図2に示すような包装容器(カートン20)から1枚ずつ引き出すタイプであることが好ましい。
(ディスペンサー)
さらに、本実施形態に係るハンドタオル1は、インターフォルダ又はマルチフォルダ加工機によって、V字折りとなり、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工された後、ディスペンサーに挿入されてプルダウン形式で使用されることが好ましい。
ハンドタオル1を挿入して使用するディスペンサーは、金属製、プラスチック製等材質は問わない。また取り出し方向はプルダウン形式であることから下向きが好ましい。
ディスペンサーからハンドタオル1を引き出す取り出し口の幅は、ハンドタオル1の幅方向の寸法に対して85%以上120%以下とすることが好ましく、90%以上110%以下とすることがより好ましい。85%未満であるとハンドタオル1が引き出しづらく、120%を超えるとハンドタオル1の幅よりもディスペンサー内部の空間が大きく、内部でクリップが崩れやすいというデメリットがある。
取り出し口のスリット幅は、ハンドタオル1の紙厚(3.7kPa測定値)に対して、500%以上3000%以下であることが好ましく、1000%以上2000%以下であることがより好ましい。500%未満であるとハンドタオル1が引き出しづらく、3000%を超えるとプルダウン形式の場合は残り枚数が少なくなった時に残りのハンドタオル1がまとめて全て落ちてしまうという現象が発生しやすい。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せかつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機で折り目が付きやすく、加工適性が良いという点を全て実現することができる木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオル1を提供することができる。
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
表1及び表2に示す各条件において、実施例1~11及び比較例1~6のそれぞれのハンドタオル(製品)を作製し、以下の評価を行った。なお、下記の評価以外の各パラメータは、上述した基準又は測定方法に従って行った。
(T.W.A.:吸水性能の指標)
ハンドタオルの吸水性能に関しては、以下の測定方法で測定したT.W.A.の数値について、下記の基準で評価した。
290g/m以上:優→手拭き用途使用の際、特に多くの水分をふき取ることができる
245g/m以上290g/m未満:良→手拭き用途使用の際、多くの水分をふき取ることができる
230g/m以上245g/m未満:可→手拭き用途使用の際、水分ふき取りに支障はない
230g/m未満:不可→水分吸収量が少なく、手拭き用途使用の際、1枚で拭ききれない
1m当たりの吸水量(T.W.A.;Total Water Absorbency)は、まず、得られたハンドタオルを76×76mmの正方形の試験片に切断し、乾燥質量(W1)を測定した。その後、この試験片を蒸留水中に2分間浸漬した後、試験片の1つの角部が上側の頂部となるようにし、この頂部と隣接する2つの角部とを支持して展伸した状態(RH100%)で吊るし、30分放置後の質量(W2)を測定した。そして、(W2-W1)の値を算出し、この値をハンドタオル1mあたりの保水量(g/m)に換算した値を、吸水量(T.W.A.)とした。
(触感:ふんわり感)
60名を対象とし、手洗い後に製品を手拭き用途で使用した際のふんわり感について官能評価を行い、各人が1点から5点で評価した。
「優◎」:触感が特にふんわり感じられ、特に快適に使用することができる。60名の評価の平均点が4.0点以上
「良○」:触感はふんわりしており、使用感は快適である。60名の評価の平均点が3.0点以上、4.0点未満
「可△」:ややふんわりと感じられる、使用に支障はない。60名の評価の平均点が2.0点以上、3.0点未満
「不可×」:ふんわり感が感じられず、使用感が悪いと感じる。60名の評価の平均点が2.0点未満
(引き出しやすさ)
60名を対象とし、製品をディスペンサー(取り出し口:横幅205mm、スリット幅5mm、プラスチック製、取り出し方向下向き)に入れ、プルダウン形式で使用した際の取り出しやすさについて官能評価を行い、各人が1点から5点で評価した。
「優◎」:問題なくスムーズに取り出すことができ、使用感は特に快適である。60名の評価の平均点が4.0点以上
「良○」:スムーズに取り出すことができる。60名の評価の平均点が3.0点以上、4.0点未満
「可△」:取り出しの際、やや引っ掛かりを感じるが、使用に支障はない。60名の評価の平均点が2.0点以上、3.0点未満
「不可×」:取り出し時、製品が引き出しづらい。60名の評価の平均点が2.0点未満
(触感:ゴワゴワ感)
60名を対象とし、手洗い後に製品を手拭き用途で使用した際のゴワゴワ感について官能評価を行い、各人が1点から5点で評価した。
「優◎」:ゴワゴワ感を感じる事はなく、特に快適に使用することができる。60名の評価の平均点が4.0点以上
「良○」:ゴワゴワ感はほぼ感じられず、使用感は快適である。60名の評価の平均点が3.0点以上、4.0点未満
「可△」:ややゴワゴワ感を感じるが、使用に支障はない。60名の評価の平均点が2.0点以上、3.0点未満
「不可×」:ゴワゴワしており、使用感が悪いと感じる。60名の評価の平均点が2.0点未満
(折り目の付きやすさ)
ハンドタオルをV字折りに加工する際の折り目の付きやすさを、1点から5点で評価した。
「優◎」5点:折り目が特に付きやすく、クリップが嵩張ることはない。
「良○」4点:折り目が付きやすく、クリップが嵩張る事はない。
「可△」3点:折り目がやや付きづらいが、クリップの嵩張りに関して問題は生じないレベル。
「不可×」2点未満:折り目が付きづらく、クリップが嵩張りやすい。カートンやディスペンサーに挿入できない事がある。
(加工適性)
ハンドタオルを加工する際の加工適性を、1点から5点で評価した。
「優◎」5点:加工適性は非常に良好であり、問題はない。
「良○」4点:加工適性良好であり、問題はない。
「可△」3点:ハンドタオル原反がやや滑りやすく、加工適性はやや劣るが加工可能であるレベル。
「不可×」2点未満:ハンドタオル原反が特に滑りやすく、加工機での加工が難しい。
表1に、各実施例の条件及び評価結果を示し、表2に、各比較例の条件及び評価結果を示す。なお、上記の評価が全て「可」以上で合格とした。
以上より、本実施例によれば吸水性が良く、ふんわり感があり、表面がゴワゴワしない、プルダウン形式のディスペンサーで一枚ずつ適切に取り出せかつ、インターフォルダやマルチフォルダ加工機で折り目が付きやすく、加工適性が良いという点を全て実現することができる木材パルプと合成繊維からなる複合型不織布製ハンドタオルが得られることが確認された。
1 ハンドタオル
10 合成繊維面
11 パルプ繊維面
20 カートン

Claims (11)

  1. 合成繊維上にパルプ繊維ウェブを積層し一体化した、複合型不織布のハンドタオルであって、
    パルプ繊維分の坪量が30.0g/m以上66.0g/m以下、厚みの3.7kPa測定値と50kPa測定値との差が50μm以上160μm以下、合成繊維面同士を引き出し方向にこすり合わせた際の動摩擦係数が0.40以上1.08以下、パルプ繊維/合成繊維の坪量比が90/10以上70/30以下であることを特徴とする、ハンドタオル。
  2. 合成繊維の密度が0.05g/cm以上0.20g/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のハンドタオル。
  3. ハンドタオルの引き出し方向を長辺とするサンプルを、クラークこわさ試験機法により測定したときの張り出し長が65mm以上95mm以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のハンドタオル。
  4. ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される柔らかさTS7の値が7.0dBVrms以上18.2dBVrms以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  5. ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される滑らかさTS750の値が21.3dBVrms以上55.2dBVrms以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  6. ティッシュソフトネス測定装置TSAで測定される剛性Dの値が1.2mm/N以上3.3mm/N以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  7. JIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強度DMDTと乾燥時の横方向の引張強度DCDTとの積の平方根GMTが10.2N/25mm以上22.2N/25mm以下であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  8. ハンドタオルは、前記複合型不織布がインターフォルダ又はマルチフォルダ加工機によってV字折りとなり、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工されたものであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  9. 長手方向の寸法は180mm以上260mm以下であり、幅方向の寸法が170mm以上230mm以下であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  10. 前記複合型不織布に用いる合成繊維は、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリスチレンから選択される1種以上の合成繊維であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のハンドタオル。
  11. 前記インターフォルダ又はマルチフォルダ加工機によって、V字折りとなり、一枚を取り出すと次の一枚が出てくるように加工されたハンドタオルが、ディスペンサーに挿入されてプルダウン形式で使用されることを特徴とする、請求項8から10のいずれか1項に記載のハンドタオル。
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