JP2023143024A - 食品についての検査システム及び検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても適切に判定する食品についての検査システムを提供すること。【解決手段】実施形態によれば、食品についての検査システムは、光源部、撮影部及び判定処理部を備える。撮影部は、分光分布に365nmの波長を含む第1の光を光源部が照射する状態において、対象食品を撮影する。判定処理部は、第1の光が照射される状態での対象食品の撮影画像に基づいて、対象食品に存在し得る前記第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する。【選択図】図5

Description

本発明の実施形態は、食品についての検査システム及び検査方法に関する。
食品の生産過程では、消費者への安全性等の観点から、食品に存在し得る夾雑物を除去する処理が行われる。食品から夾雑物を除去する処理では、例えば、目視によって夾雑物を識別するが、食品の種類によっては、目視では夾雑物を識別し難いことがある。このため、食品の種類によっては、食品の撮影画像を画像処理することにより、食品に存在し得る夾雑物に関して判定することが、進められている。
ここで、夾雑物の種類によっては、可視光の環境下で撮影された撮影画像のみでは、識別し難いものがある。例えば、可視光の環境下では、鶏肉において夾雑物として存在し得る軟骨は、皮と外観が類似している。このため、可視光の環境下での撮影画像のみからでは、鶏肉において軟骨を識別し難い。食品の生産過程では、可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても適切に判定することが、求められている。
特開2020-103284号公報
本発明が解決しようとする課題は、可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても適切に判定する食品についての検査システム及び検査方法を提供することにある。
実施形態によれば、食品についての検査システムは、光源部、撮影部及び判定処理部を備える。光源部は、分光分布に365nmの波長を含む第1の光を対象食品に照射可能である。撮影部は、光源部が第1の光を照射する状態において、対象食品を撮影する。判定処理部は、第1の光が照射される状態での対象食品の撮影画像に基づいて、対象食品に存在し得る第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する。
本発明によれば、可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても適切に判定する食品についての検査システム及び検査方法を提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係る検査システムを示す概略図である。 図2は、実施形態に関連する検証において、ピーク波長が280nmの紫外光の環境下で撮影した、軟骨が混在した鶏肉の撮影画像を示す図である。 図3は、実施形態に関連する検証において、ピーク波長が365nmの紫外光の環境下で撮影した、図2と同一の鶏肉の撮影画像を示す図である。 図4は、実施形態に関連する検証において、ピーク波長が405nmの紫光の環境下で撮影した、図2及び図3と同一の鶏肉の撮影画像を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る検査システムにおいて判定処理部によって行われる、夾雑物に関する判定処理を、機能ブロック形式で示す概略図である。 図6は、第1の実施形態に係る検査システムにおいて判定処理部によって行われる、夾雑物に関する判定処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、ある変形例に係る検査システムにおいて判定処理部によって行われる、夾雑物に関する判定処理を、機能ブロック形式で示す概略図である。
実施形態の食品についての検査システム(1)は、光源部(11)、撮影部(12)及び判定処理部(112)を備える。光源部(11)は、分光分布に365nmの波長を含む第1の光を対象食品に照射可能である。撮影部(12)は、光源部(11)が第1の光を照射する状態において、対象食品(17)を撮影する。判定処理部(112)は、第1の光が照射される状態での対象食品(17)の撮影画像に基づいて、対象食品(17)に存在し得る第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する。これにより、検査システム(1)を用いて対象食品(17)を検査することにより、軟骨等の可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても、適切に判定される。
実施形態の検査システム(1)では、光源部(11)は、ピーク波長が220nm以上かつ405nm以下で、かつ、分光分布に365nmの波長を含まない第2の光を照射可能である。撮影部(12)は、光源部(11)が第1の光を少なくとも照射する状態、及び、光源部(11)が第2の光を少なくとも照射する状態のそれぞれにおいて、対象食品(17)を撮影する。判定処理部(112)は、第1の光が少なくとも照射される状態での対象食品(17)の撮影画像、及び、第2の光が少なくとも照射される状態での対象食品(17)の撮影画像に基づいて、対象食品(17)に存在し得る少なくとも第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する。これにより、検査システム(1)を用いて対象食品(17)を検査することにより、軟骨等の可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても、さらに適切に判定される。
実施形態の検査システム(1)では、光源部(11)は、可視光を照射可能である。撮影部(12)は、光源部(11)が可視光を少なくとも照射する状態において、対象食品(17)を撮影する。可視光が少なくとも照射される状態での撮影画像が判定に用いられるため、検査システム(1)を用いることにより、羽根及び血合い等の可視光の環境下で識別可能な夾雑物についても、適切に判定可能となる。
実施形態の検査システム(1)では、撮影部(12)は、第1の光及び第2の光を光源部(11)が同時に照射する状態、及び、第2の光及び可視光を光源部(11)が同時に照射する状態のそれぞれにおいて、対象食品(17)を撮影する。判定処理部(112)は、第1の光及び第2の光が同時に照射される状態での対象食品(17)の撮影画像、及び、第2の光及び可視光が同時に照射される状態での対象食品(17)の撮影画像に基づいて、対象食品(17)に存在し得る夾雑物に関して判定する。このため、220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長をピーク波長とする紫外光を第2の光として照射することにより、対象食品(17)の検査において、殺菌性能が高い第2の光が対象食品(17)に照射される時間が長くなる。これにより、対象食品(17)の検査において、対象食品(17)の表面等に存在し得る細菌及びウィルス等がさらに有効に殺菌される。
実施形態の検査システム(1)では、判定処理部(112)は、可視光が少なくとも照射される状態での対象食品(17)の撮影画像に基づいて、対象食品(17)の位置情報の算出、及び、夾雑物の一種である第1の夾雑物に関する判定を行う。判定処理部(112)は、第1の光が少なくとも照射される状態での対象食品(17)の撮影画像、及び、第2の光が少なくとも照射される状態での対象食品(17)の撮影画像の少なくとも一方に基づいて、第1の夾雑物とは異なる種類の第2の夾雑物に関する判定を行う。判定処理部(112)は、第1の夾雑物に関する判定結果、及び、第2の夾雑物に関する判定結果に少なくも基づいた出力情報を、出力する。このため、検査システム(1)を用いることにより、可視光の環境下で識別可能な第1の夾雑物、及び、可視光の環境下で識別し難い第2の夾雑物のそれぞれについて、適切に判定される。また、対象食品(17)に存在し得る夾雑物に関する判定結果を、検査システム(1)の利用者等に、適切に通知可能になる。また、出力情報として除去装置の動作指令が生成される場合、動作指令に基づいて除去装置を動作させることにより、対象食品(17)に存在すると判定した夾雑物に相当する部分が、対象食品(17)から適切に除去される。
実施形態の検査システム(1)は、対象食品(17)を搬送する搬送部(13)をさらに備える。光源部(11)は、搬送部(13)に位置する対象食品(17)に対して、第1の光を少なくとも照射する。撮影部(12)は、搬送部(13)に位置する対象食品(17)を撮影する。これにより、互いに対して同一の種類の複数の食品を搬送部(13)が搬送している状態において、複数の食品を1つずつ対象食品(17)として検査することにより、複数の食品のそれぞれについて、存在し得る夾雑物に関する判定を行うことが可能となる。
実施形態の食品についての検査方法では、分光分布に365nmの波長を含む第1の光が照射される状態で、対象食品(17)を撮影する。そして、検査方法では、第1の光が照射される状態での対象食品(17)の撮影画像に基づいて、対象食品(17)に存在し得る第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する。このような検査方法で対象食品(17)を検査することにより、軟骨等の可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても、適切に判定される。
以下、実施形態について図面を参照にして説明する。
(第1の実施形態)
まず、実施形態の一例として、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る検査システム1を示す。図1に示すように、検査システム1は、処理装置10、光源部11、撮影部12及び搬送部13を備える。搬送部13は、例えばコンベアであり、上流側(図1の一例では矢印A1側)から下流側(図1の一例では矢印A2側)へ、食品を搬送する搬送動作を行う。また、検査システム1では、搬送部13上に、検査チャンバー15が設置され、検査チャンバー15の内部に検査室16が形成される。光源部11及び撮影部12は、検査室16に配置される。また、搬送部13は、検査室16を通って延設され、食品は、検査室16を通って搬送される。
検査システム1では、検査室16において、検査対象となる対象食品17の検査が行われる。搬送部13では、互いに対して同一の種類の複数の食品が、搬送部13での搬送方向に所定の間隔を有して、搬送される。そして、検査室16では、複数の対象食品が、1つずつ、対象食品17として順次に検査される。ある一例では、複数のブロックの鶏肉が、搬送部13において下流側へ搬送される。そして、検査室16では、鶏肉が1ブロックずつ、対象食品17として検査される。
光源部11及び撮影部12には、電気配線18等を介して、図示しない電源から電力が供給される。光源部11及び撮影部12のそれぞれは、電気配線18等を介して供給される電力によって、動作する。撮影部12は、例えば、カメラ等である。検査室16では、撮影部12は、被写体を撮影する撮影動作を行う。
また、光源部11は、第1の紫外光源101、第2の紫外光源102及び可視光源103を備える。第1の紫外光源101及び第2の紫外光源102のそれぞれは、例えば、紫外光LEDを備え、可視光源103は、例えば、可視光LEDを備える。検査室16では、第1の紫外光源101は、第1の紫外光を照射する照射動作を行い、第2の紫外光源102は、第1の紫外光とはピーク波長が異なる第2の紫外光を照射する照射動作を行う。また、検査室16では、可視光源103は、可視光を照射する照射動作を行う。
なお、図1等の一例では、第1の紫外光源101、第2の紫外光源102及び可視光源103は、搬送部13での搬送方向に沿って互いに対して並んで配置されるが、光源部11における第1の紫外光源101、第2の紫外光源102及び可視光源103の配置は、これに限るものではない。ある一例では、光源部11は、リング状の光源であり、光源部11において、第1の紫外光源101、第2の紫外光源102及び可視光源103が、互いに対して同心状に配置されてもよい。
第1の紫外光源101から照射される第1の紫外光では、ピーク波長が340nm以上かつ400nm以下のいずれかになる。なお、第1の紫外光源101の代わりに、ピーク波長が400nmより大きく、かつ、420nm以下の青紫光を照射する青紫光源(例えば、ピーク波長が405nmの青紫光源)を備えていてもよい。この場合、以下に示す第1の紫外光源101は青紫光源と、第1の紫外光は青紫光と、置き換えて解釈可能である。そして、第2の紫外光源102から照射される第2の紫外光では、ピーク波長が、第1の紫外光のピーク波長及び青紫光源のピーク波長より短い。ここで、本実施形態では、第1の紫外光のピーク波長及び第2の紫外光のピーク波長の一方が、365nm又はその近傍の波長となり、例えば、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長になる。また、第1の紫外光源101は、340nm以上かつ400nm以下の波長帯域の光を照射する光源であってもよいし、青紫光源は、400nmより大きくかつ420nm以下の波長帯域の光を照射する光源であってもよいし、第2の紫外光源102は、少なくとも第1の紫外光源101及び青紫光源が照射する光の波長帯域より短い波長の光を照射する光源であってもよい。さらに、第1の紫外光源101、青紫光源及び第2の紫外光源102は、照射する光の分光分布が互いに対して重なっていてもよい。
ある一例では、第1の紫外光のピーク波長が、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長になり、第2の紫外光のピーク波長が、345nmより短い波長となる。この場合、第2の紫外光のピーク波長は、例えば、280nm又はその近傍の波長となる。別のある一例では、第2の紫外光のピーク波長が、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長になり、第1の紫外光のピーク波長が、385nmより長い波長となる。この場合、第1の紫外光のピーク波長は、例えば、400nm又はその近傍の波長となる。
処理装置10は、処理実行部105、データ記憶部106、通信インタフェース107及びユーザインタフェース108を備える。処理実行部105は、動作制御部111及び判定処理部112を備える。動作制御部111及び判定処理部112のそれぞれは、処理実行部105によって行われる処理の一部を行う。
ある一例では、処理装置10は、例えば、コンピュータ等であり、プロセッサ又は集積回路、及び、メモリ等の記憶媒体を備える。処理装置10では、プロセッサ又は集積回路が処理実行部105として機能し、記憶媒体がデータ記憶部106として機能する。処理装置10のプロセッサ又は集積回路は、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイコン、FPGA(Field Programmable Gate Array)、及び、DSP(Digital Signal processor)等のいずれかを含む。処理装置10は、集積回路等を1つのみ備えてもよく、集積回路等を複数備えてもよい。また、処理装置10は、記憶媒体を1つのみ備えてもよく、記憶媒体を複数備えてもよい。
処理装置10では、記憶媒体等に記憶されるプログラム等をプロセッサ等が実行することにより、処理実行部105による後述の処理が行われる。ある一例では、処理装置10において、プロセッサ等によって実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークを介して接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合、処理装置10のプロセッサ等は、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。
また、ある一例では、処理装置10は、クラウド環境のサーバから構成される。クラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。処理装置10となるクラウド環境のサーバでは、仮想プロセッサ等が処理実行部105として機能し、仮想プロセッサ等によって、処理実行部105による後述の処理が行われる。そして、クラウドメモリが、データ記憶部106として機能する。
また、ある一例では、処理装置10は、互いに対して別体の複数のコンピュータから構成される。この場合、複数のコンピュータのプロセッサ又は集積回路等によって、処理実行部105による後述の処理が行われる。この場合、例えば、ある1つのコンピュータによって、動作制御部111による後述の処理が行われ、別のある1つのコンピュータによって、判定処理部112による後述の処理が行われる。また、別のある一例では、処理装置10は、1つ以上のコンピュータ及びクラウド環境のサーバから、構成される。この場合、1つ以上のコンピュータのプロセッサ又は集積回路等、及び、仮想プロセッサによって、処理実行部105による後述の処理が行われる。
処理装置10では、処理実行部105は、通信インタフェース107を介して、光源部11、撮影部12及び搬送部13等を含む他の機器及び装置と、通信する。また、処理装置10のユーザインタフェース108では、検査システム1の利用者等によって、検査に関連する操作を入力可能である。そして、ユーザインタフェース108は、検査システム1の利用者等へ情報を告知可能である。ユーザインタフェース108では、例えば、画面表示及び音声の発信等のいずれかによって、情報が告知される。なお、ユーザインタフェース108は、処理装置10とは別体で設けられてもよい。
処理装置10では、処理実行部105の動作制御部111は、通信インタフェース107を介して、光源部11、撮影部12及び搬送部13等のそれぞれに制御指令を送信し、通信インタフェース107を介して、光源部11、撮影部12及び搬送部13等のそれぞれの動作を制御する。すなわち、光源部11による照射動作、撮影部12による撮影動作、及び、搬送部13による搬送動作のそれぞれは、動作制御部111によって制御される。
本実施形態では、動作制御部111での制御によって、第1の紫外光源101が第1の紫外光を照射する状態、第2の紫外光源102が第2の紫外光を照射する状態、及び、可視光源103が可視光を照射する状態のそれぞれにおいて、撮影部12は、搬送部13に位置する対象食品17を撮影する。これにより、第1の紫外光のみが照射される状態、第2の紫外光のみが照射される状態、及び、可視光のみが照射される状態にそれぞれについて、対象食品17の撮影画像が生成される。
ある一例では、対象食品17が検査室16に搬入されると、動作制御部111は、搬送部13の下流側への対象食品17の搬送を、一旦停止させる。そして、対象食品17の移動が停止された状態において、動作制御部111は、第1の紫外光、第2の紫外光及び可視光を、光源部11から対象食品17に順次に照射させる。そして、第1の紫外光が照射される状態、第2の紫外光が照射される状態、及び、可視光が照射される状態にそれぞれにおいて、動作制御部111は、撮影部12に対象食品17を撮影させる。
また、別のある一例では、搬送部13の下流側へ向かって対象食品17が移動している状態において、動作制御部111は、第1の紫外光、第2の紫外光及び可視光を、光源部11から対象食品17に順次に照射させる。そして、第1の紫外光が照射される状態、第2の紫外光が照射される状態、及び、可視光が照射される状態にそれぞれにおいて、動作制御部111は、撮影部12に対象食品17を撮影させる。なお、第1の紫外光、第2の紫外光及び可視光を照射する順番は、特に限定されない。
判定処理部112は、検査対象となる対象食品17に存在し得る夾雑物に関して判定する。ここで、第1の紫外光が照射される状態での対象食品17の撮影画像I1、第2の紫外光が照射される状態での対象食品17の撮影画像I2、及び、可視光が照射される状態での対象食品17の撮影画像I3を、規定する。本実施形態では、判定処理部112は、通信インタフェース107を介して、撮影部12が撮影した撮影画像I1~I3を取得し、撮影画像I1~I3に基づいて、対象食品17に存在し得る夾雑物について判定する。なお、撮影画像I1は、第1の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像であり、撮影画像I2は、第2の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像である。そして、撮影画像I3は、可視光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像である。
以下、対象食品17が鶏肉であるとする。鶏肉では、羽根、血合い及び軟骨等が夾雑物として存在し得る。可視光が鶏肉に照射される環境下、すなわち、可視光の環境下では、羽根及び血合いは、肉部分及び皮を含む鶏肉に対して、色等の外観が異なる。このため、可視光の環境下で撮影された鶏肉の撮影画像において、鶏肉とは色等が異なる部分を検出することにより、羽根及び血合いを識別可能となり、鶏肉における羽根及び血合いの位置情報を検出可能となる。例えば、可視光の環境下での撮影画像において、鶏肉が位置する範囲に含まれる赤色の部分を、血合いとして識別可能となる。
一方、可視光の環境下では、鶏肉において夾雑物として存在し得る軟骨は、皮と色等の外観が類似している。このため、可視光の環境下での撮影画像からでは、鶏肉において軟骨を識別し難く、鶏肉における軟骨の位置情報を検出し難い。ここで、軟骨が混在する鶏肉では、所定の波長領域の紫外光の照射によって、軟骨が蛍光体のように所定の色(例えば、白色や黄色)に蛍光(発光)し易くなる傾向がある。以下では、紫外光を照射した際の夾雑物の発光を蛍光と表現するが、夾雑物の発光は蛍光に限定されるものではない。特に、365nm又はその近傍の波長がピーク波長となる紫外光を、軟骨が混在する鶏肉に照射することにより、蛍光した軟骨からの光の出射強度高くなり、蛍光した軟骨の輝度が高くなる傾向にある。
また、軟骨が蛍光し易い所定の波長領域の紫外光を鶏肉に照射しても、鶏肉の皮は蛍光しない。このため、例えば、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長がピーク波長となる紫外光を照射することにより、軟骨を識別可能となり、鶏肉における軟骨の位置情報を検出可能となる。この際、軟骨が蛍光し易い所定の波長領域の紫外光の環境下での撮影画像において、鶏肉が位置する範囲の中で他の部分より輝度が高い部分を、軟骨として識別可能となる。
ここで、所定の波長領域の紫外光に対する軟骨の蛍光特性について、検証を行った。検証では、軟骨が混在した鶏肉に、互いに対してピーク波長が異なる3種類の光をそれぞれ照射した。この際、3種類の光として、ピーク波長が280nmの紫外光、ピーク波長が365nmの紫外光、及び、ピーク波長が405nmの紫光を、それぞれ照射した。そして、3種類の光のそれぞれを照射している状態において、軟骨が混在した鶏肉を撮影した。
図2は、ピーク波長が280nmの紫外光の環境下で撮影した鶏肉の撮影画像を、図3は、ピーク波長が365nmの紫外光の環境下で撮影した鶏肉の撮影画像を、図4は、ピーク波長が405nmの紫光の環境下で撮影した鶏肉の撮影画像を、それぞれ示す。図3に示すように、ピーク波長が365nmの紫外光の環境下では、軟骨α1,α2が白色に蛍光し、軟骨α1,α2を鶏肉の皮等に対して識別可能であることが、確認できた。また、図2乃至図4に示すように、ピーク波長が365nmの紫外光の環境下では、ピーク波長が280nmの紫外光の環境下、及び、ピーク波長が405nmの紫光の環境下のそれぞれに比べて、軟骨α1,α2からの光の出射強度、及び、軟骨α1,α2の輝度が高くなった。
また、検証では、図2及び図4に示すように、ピーク波長が280nmの紫外光の環境下では、ピーク波長が405nmの紫光の環境下に比べて、軟骨α1,α2からの光の出射強度、及び、軟骨α1,α2の輝度が高くなった。そして、図4等に示すように、ピーク波長が405nmの紫光の環境下では、軟骨α1,α2は、蛍光しなかった、又は、ほとんど蛍光しなかった。このため、紫外光を照射するだけで、軟骨の蛍光により軟骨の有無を識別することが可能となる。具体的には、365nmの波長を含む紫外光(例えば、ピーク波長が365nm±20nmの光)を照射する環境下で撮影した画像に軟骨が含まれる場合、画像に含まれる軟骨が強く蛍光するため、軟骨の有無を容易に識別することが可能である。また、280nmの波長を含む紫外光(例えば、ピーク波長が280nm±20nmの光)を照射する環境下で撮影した画像に軟骨が含まれる場合、画像に含まれる軟骨が蛍光するため、軟骨の有無を識別することが可能である。また、波長が短い紫外光は、肉などの表面から内側へ浸透するため、紫外光を用いることで、軟骨が表面に露出していなくても、軟骨の有無を識別することが可能である。そして、ピーク波長が405nmの紫光の環境下では、軟骨α1,α2を皮等に対して識別することは、困難であった。また、軟骨は、前述したような発光特性があるため、365nmの波長を含む紫外光である第1の光を照射する環境下で撮影した画像と、第1の光の波長以外の波長(例えば、280nm及び405nmのいずれかを含み、かつ、365nmを含まない波長)の光である第2の光を照射する環境下で撮影した画像と、の両方の画像を用いることで、より高精度に軟骨の有無を識別することが可能となる。
また、紫外光では、軟骨が蛍光し易い前述の所定の波長領域(例えば365nm±20nmの範囲)より低い波長領域において、細菌及びウィルス等の殺菌性能が高くなる。例えば、ピーク波長が220nm以上かつ300nm以下のいずれかになる紫外光を照射することにより、紫外光が照射された空間において、有効に殺菌が行われる。このため、ピーク波長が280nm又はその近傍の波長になる紫外光は、ピーク波長が365nm又はその近傍の波長になる紫外光に比べて、殺菌性能が高い。
判定処理部112は、前述のような紫外光の特性、及び、軟骨の蛍光特性を利用して、夾雑物に関する判定を行う。図5は、判定処理部112での夾雑物に関する判定処理を、機能ブロック形式で示す。図5に示すように、判定処理部112は、夾雑物に関する判定処理を行う機能部として、画像取得部500、第1の判定部501、第2の判定部502及び出力情報生成部503を備える。画像取得部500は、第1の紫外光が照射される状態での対象食品(鶏肉)17の撮影画像I1、第2の紫外光が照射される状態での対象食品17の撮影画像I2、及び、可視光が照射される状態での対象食品17の撮影画像I3を取得する。そして、画像取得部500は、撮影画像I3を第1の判定部501に入力するとともに、撮影画像I1,I2を第2の判定部502に入力する。
そして、第1の判定部501は、可視光が照射される状態での対象食品17の撮影画像I3に基づいて、対象食品17の位置情報を算出する。この際、対象食品17の位置情報として、撮影画像I3における対象食品17の位置座標等が、算出される。また、第1の判定部501は、例えば、エッジ検出処理等によって、撮影画像I3において対象食品17のエッジを検出することにより、対象食品17の位置情報を算出する。
また、第1の判定部501は、可視光の環境下での撮影画像I3に基づいて、対象食品17である鶏肉に存在し得る夾雑物の一種である第1の夾雑物に関して、判定する。第1の夾雑物は、可視光の環境下において、肉部分及び皮を含む鶏肉に対して色等の外観が異なる夾雑物であり、羽根及び血合い等を含む。第1の判定部501は、撮影画像I3を構成する画素のそれぞれのRGB値等に基づいて、第1の夾雑物を検出する。この際、撮影画像I3において、鶏肉とは色等が異なる部分等が、羽根及び血合い等のいずれかとして、検出される。
第1の判定部501は、対象食品17である鶏肉に、第1の夾雑物が存在するか否かを判定する。そして、対象食品17に第1の夾雑物が存在する場合は、第1の判定部501は、対象食品17に存在する第1の夾雑物の位置情報を算出する。この際、第1の夾雑物の位置情報として、撮影画像I3における第1の夾雑物の位置座標等が、算出される。第1の判定部501は、対象食品17である鶏肉の位置情報の算出結果、及び、第1の夾雑物についての判定結果を、出力情報生成部503に入力する。第1の夾雑物についての判定結果には、対象食品17における第1の夾雑物の有無、及び、対象食品17に存在する第1の夾雑物の位置情報等が含まれる。また、第1の判定部501は、対象食品17である鶏肉の位置情報の算出結果を、第2の判定部502に入力する。
第2の判定部502は、第1の紫外光の環境下での撮影画像I1、及び、第2の紫外光の環境下での撮影画像I2の少なくとも一方に基づいて、対象食品17である鶏肉に存在し得る夾雑物の別の一種である第2の夾雑物に関して、判定する。第2の夾雑物は、第1の夾雑物とは異なる種類の夾雑物であり、可視光の環境下において、鶏肉とは識別し難い夾雑物である。第2の夾雑物は、可視光の環境下において鶏肉の皮と外観が類似する軟骨等を含む。
第2の判定部502は、第1の判定部501から入力された鶏肉の位置情報に基づいて、撮影画像I1,I2のそれぞれにおける鶏肉(対象食品17)の位置座標を算出する。搬送部13を対象食品17が移動している状態において撮影画像I1~I3のそれぞれが撮影された場合は、第2の判定部502は、撮影画像I3の撮影時に対する撮影画像I1,I2のそれぞれの撮影時における対象食品17の変位等を考慮して、撮影画像I1,I2のそれぞれにおける鶏肉の位置情報を算出する。なお、第1の判定部501及び第2の判定部502で算出される座標は、画像上の座標ではなく、コンベア上における絶対座標を算出してもよい。例えば、コンベアの基準点からXmmの位置で、かつ、コンベアの端からYmmの位置することを示す情報が、算出されてもよい。
ある一例では、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長がピーク波長となる第1の紫外光の環境下で、対象食品17の撮影画像I1が撮影され、345nmより短い波長がピーク波長となる第2の紫外光の環境下で、対象食品17の撮影画像I2が撮影される。この場合、第2の判定部502は、撮影画像I1を構成する画素のそれぞれの輝度等に基づいて、第2の夾雑物を検出する。また、別のある一例では、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長がピーク波長となる第2の紫外光の環境下で、対象食品17の撮影画像I2が撮影され、385nmより長い波長がピーク波長となる第1の紫外光の環境下で、対象食品17の撮影画像I1が撮影される。この場合、第2の判定部502は、撮影画像I2を構成する画素のそれぞれの輝度等に基づいて、第2の夾雑物を検出する。
前述した例のそれぞれでは、第2の判定部502は、例えば、撮影画像I1,I2の対応する一方において輝度が閾値以上となる部分を、第2の夾雑物(軟骨)として検出する。ある一例では、第2の判定部502は、ルールベースのモデルを用いて第2の夾雑物を検出する。この際、第2の判定部502は、例えば、輝度についての閾値に基づいて、撮影画像I1,I2の対応する一方を二値化処理し、二値化処理された画像に基づいて、第2の夾雑物のエッジを検出する。また、別のある一例では、第2の判定部502は、機械学習モデルを用いて第2の夾雑物を検出する。この場合、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長がピーク波長となる紫外光の環境下で軟骨が混在した鶏肉を撮影した撮影画像等を学習データとして、モデルを学習させ、機械学習モデルを生成する。
また、第2の判定部502は、画素のそれぞれの輝度の撮影画像I1,I2の間での差分に基づいて、第2の夾雑物を検出してもよい。この場合、第1の紫外光及び第2の紫外光の一方で、ピーク波長が365nm±20nmの範囲のいずれかの波長となり、第1の紫外光及び第2の紫外光の他方で、ピーク波長が365nm±20nmの範囲から外れた波長となる。そして、第2の判定部502は、例えば、撮影画像I1,I2の間での輝度の差分が閾値以上となる部分を、第2の夾雑物(軟骨)として検出する。
また、365nm±20nmの範囲のいずれかの波長が第1の紫外光のピーク波長となる場合は、第2の紫外光のピーク波長は、220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長になることが、好ましい。この場合、第2の紫外光の環境下で対象食品17を撮影している状態において、すなわち、撮影画像I2を撮影している状態において、対象食品17の表面等に存在し得る細菌及びウィルス等が、有効に殺菌される。また、本実施形態においては、検査チャンバー15内で第2の紫外光を照射する構成であるため、新たに殺菌のためのチャンバーを設ける必要がなく、検査システム1の簡略化が可能である。
第2の判定部502は、対象食品17である鶏肉に、第2の夾雑物が存在するか否かを判定する。そして、対象食品17に第2の夾雑物が存在する場合は、第2の判定部502は、対象食品17に存在する第2の夾雑物の位置情報を算出する。この際、第1の判定部501から入力された鶏肉の位置情報に基づいて、第2の夾雑物の位置情報として、撮影画像I1~I3のいずれかにおける第2の夾雑物の位置座標等が、算出される。第2の判定部502は、第2の夾雑物についての判定結果を、出力情報生成部503に入力する。第2の夾雑物についての判定結果には、対象食品17における第2の夾雑物の有無、及び、対象食品17に存在する第2の夾雑物の位置情報等が含まれる。
出力情報生成部503は、第1の判定部501での第1の夾雑物に関する判定結果、及び、第2の判定部502での第2の夾雑物に関する判定結果に少なくも基づいて、出力情報を生成する。そして、出力情報生成部503は、生成した出力情報を、判定処理部112から出力する。ある一例では、出力情報において、第1の夾雑物及び第2の夾雑物のそれぞれに関する判定結果を含む、対象食品17に存在し得る夾雑物についての判定結果が示される。この場合、出力情報は、判定処理部112からユーザインタフェース108へ出力され、ユーザインタフェース108において出力情報が、検査システム1の利用者等へ告知される。
ユーザインタフェース108において告知される出力情報では、例えば、羽根、血合い及び軟骨等の複数種類の夾雑物のそれぞれについて、対象食品17に存在するか否かが示される。この場合、ユーザインタフェース108において、例えば、“軟骨あり”及び“軟骨なし”等のフラグが表示される。また、対象食品17に夾雑物が存在する場合、ユーザインタフェース108において告知される出力情報では、対象食品17に存在する夾雑物の位置情報が示される。ある一例では、対象食品17に存在する夾雑物の位置情報は、位置座標等の数値で示される。また、別のある一例では、対象食品17に存在する夾雑物の位置情報は、画像形式で示され、例えば、可視光の環境下での対象食品17の画像において、夾雑物に相当する部分が、着色又は周囲を囲む等される。
また、ある一例では、出力情報生成部503は、夾雑物を除去する除去装置(図示しない)についての動作指令(制御指令)を、出力情報として生成する。そして、出力情報生成部503は、出力情報として生成した動作指令を、除去装置へ出力する。除去装置は、検査室16に対して搬送部13の下流側で、対象食品17を含む食品から夾雑物を除去する。そして、出力情報生成部503は、対象食品17に存在すると判定した夾雑物の位置情報等に基づいて、除去装置の動作指令を出力情報として生成する。出力情報生成部503からの動作指令(出力情報)に基づいて除去装置が動作することにより、対象食品17に存在すると判定された夾雑物に相当する部分が、対象食品17から適切に除去される。なお、除去装置は、夾雑物を含む食品そのものを搬送部13から除去する、又は、夾雑物を含む食品そのものを、夾雑物を含まない食品とは異なるルートを進むように搬送部13上を移動させるように構成されていてもよい。
図6は、判定処理部112によって行われる、対象食品17に存在し得る夾雑物についての判定処理の一例を示す。図6の一例の処理は、検査室16において、1つの食品が対象食品17として検査される度に、行われる。図6の一例の処理を開始すると、画像取得部500は、前述のように対象食品17の撮影画像I1~I3を取得する(S61)。そして、第1の判定部501は、可視光の環境下での撮影画像I3に基づいて、対象食品17である鶏肉の位置情報を、前述のようにして算出する(S62)。
そして、第1の判定部501は、撮影画像I3に基づいて、対象食品17に羽根及び血合い等の第1の夾雑物が存在するか否かを、前述のようにして判定する(S63)。第1の夾雑物が対象食品17に存在する場合は(S63-Yes)、第1の判定部501は、対象食品17に存在する第1の夾雑物の位置情報を算出する(S64)。一方、第1の夾雑物が対象食品17に存在しない場合は(S63-No)、S64の処理を行うことなく、処理はS65へ進む。
そして、第2の判定部502は、第1の紫外光の環境下での撮影画像I1、及び、第2の紫外光の環境下での撮影画像I2の少なくとも一方に基づいて、対象食品17に軟骨等の第2の夾雑物が存在するか否かを、前述のようにして判定する(S65)。第2の夾雑物が対象食品17に存在する場合は(S65-Yes)、第2の判定部502は、対象食品17に存在する第2の夾雑物の位置情報を算出する(S66)。一方、第2の夾雑物が対象食品17に存在しない場合は(S65-No)、S66の処理を行うことなく、処理はS67へ進む。そして、出力情報生成部503は、第1の夾雑物及び第2の夾雑物のそれぞれに関する判定結果に基づいて、前述のように出力情報を生成し、生成した出力情報を出力する(S67)。
前述のように本実施形態では、ピーク波長が340nm以上かつ400nm以下のいずれかになる第1の紫外光が少なくとも照射される状態、及び、ピーク波長が第1の紫外光より短い第2の紫外光が少なくとも照射される状態のそれぞれにおいて、対象食品17が撮影される。そして、判定処理部112は、第1の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像I1、及び、第2の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像I2に基づいて、対象食品17に存在し得る夾雑物に関して判定する。したがって、本実施形態では、第1の紫外光の環境下での撮影画像I1、及び、第1の紫外光とはピーク波長が異なる第2の紫外光の環境下での撮影画像I2に基づいて、夾雑物について判定される。このため、鶏肉に存在し得る軟骨等の、可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても、適切に判定可能となる。
また、本実施形態のある一例では、ピーク波長が365nm±20nmの範囲のいずれかの波長となる紫外光が、第1の紫外光として用いられ、ピーク波長が220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長になる紫外光が、第2の紫外光として用いられる。この場合、第1の紫外光が照射されている状態での撮影画像I1から、軟骨等の可視光の環境下では識別し難い夾雑物について、適切に判定可能となる。また、第2の紫外光が照射されている状態での撮影画像I2に対する撮影画像I1の比較結果からも、軟骨等の可視光の環境下では識別し難い夾雑物について、適切に判定可能となる。また、220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長をピーク波長とする第2の紫外光が照射されるため、撮影画像I2の撮影において、対象食品17の表面等に存在し得る細菌及びウィルス等が適切に殺菌される。すなわち、対象食品17に存在し得る夾雑物についての検査と同時に、対象食品17において殺菌を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、第1の紫外光の環境下、及び、第2の紫外光の環境下に加えて、可視光の環境下でも撮影画像I3が撮影される。このため、可視光が少なくとも照射される状態での撮影画像I3に基づいて、対象食品17の位置情報等を適切に算出可能となる。また、可視光が少なくとも照射される状態での撮影画像I3が判定に用いられるため、羽根及び血合い等の可視光の環境下で識別可能な夾雑物についても、適切に判定可能となる。
また、本実施形態では、判定処理部112は、可視光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像I3に基づいて、対象食品17の位置情報の算出、及び、可視光の環境下で識別可能な第1の夾雑物に関する判定を行う。また、判定処理部112は、第1の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像I1、及び、第2の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品の撮影画像I2の少なくとも一方に基づいて、可視光の環境下では識別し難い第2の夾雑物に関する判定を行う。このため、鶏肉等の対象食品17に存在し得る夾雑物について、適切に判定される。
また、本実施形態では、判定処理部112は、第1の夾雑物及び第2の夾雑物のそれぞれに関する判定結果に少なくも基づいた出力情報を、出力する。これにより、出力情報によって、第1の夾雑物及び第2の夾雑物を含む対象食品17に存在し得る夾雑物に関する判定結果を、検査システム1の利用者等に、適切に通知可能となる。これにより、検査システム1の利用者等は、対象食品17の夾雑物に関する情報を、適切に認識可能となる。また、出力情報として除去装置の動作指令が生成される場合、動作指令(出力情報)に基づいて除去装置を動作させることにより、対象食品17に存在すると判定した夾雑物に相当する部分が、対象食品17から適切に除去される。
また、本実施形態では、対象食品17は、搬送部13において搬送される。そして、搬送部13に位置する対象食品17に対して、第1の紫外光及び第2の紫外光のそれぞれを照射し、対象食品17を撮影する。これにより、互いに対して同一の種類の複数の食品を搬送部13が搬送している状態において、複数の食品を1つずつ対象食品17として検査することにより、複数の食品のそれぞれについて、存在し得る夾雑物に関する判定を行うことが可能となる。
(変形例)
図7に示すある変形例では、対象食品17について、撮影画像I1~I3の代わりに、撮影画像I4,I5が撮影される。対象食品17の撮影画像I4は、第1の紫外光及び第2の紫外光を光源部11が同時に照射する状態において、撮影部12によって撮影される。また、対象食品17の撮影画像I5は、第2の紫外光及び可視光を光源部11が同時に照射する状態において、撮影部12によって撮影される。本変形例では、判定処理部112は、通信インタフェース107を介して、撮影部12が撮影した撮影画像I4,I5を取得し、撮影画像I4,I5に基づいて、対象食品17に存在し得る夾雑物について判定する。
なお、撮影画像I4は、第1の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像であるとともに、第2の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像である。そして、撮影画像I5は、可視光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像であるとともに、第2の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像である。また、図7では、判定処理部112での夾雑物に関する判定処理が、機能ブロック形式で示される。
また、本変形例では、第1の紫外光として、ピーク波長が365nm±20nmの範囲のいずれかの波長になる紫外光、すなわち、軟骨が白色に蛍光(発光)し易い所定の波長領域の紫外光が、光源部11から照射される。そして、第2の紫外光として、ピーク波長が220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長になる紫外光、すなわち、細菌及びウィルス等の殺菌性能が高い波長領域の紫外光が、光源部11から照射される。このため、本変形例では、軟骨が蛍光し易い所定の波長領域の第1の紫外光を照射しながらの対象食品17の撮影、及び、可視光を照射しながらの対象食品17の撮影のそれぞれにおいて、殺菌性能の高い第2の紫外光が、対象食品に照射される。
本変形例では、画像取得部500は、撮影画像I4,I5を取得する。そして、画像取得部500は、撮影画像I5を第1の判定部501に入力するとともに、撮影画像I4を第2の判定部502に入力する。本変形例では、第1の判定部501は、可視光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像I5に基づいて、対象食品17の位置情報の算出、及び、可視光の環境下で識別可能な第1の夾雑物に関する判定を行う。この際、撮影画像I3に基づいた前述の実施形態等での処理のいずれかと同様にして、第1の判定部501は、対象食品17の位置情報の算出、及び、第1の夾雑物に関する判定を行う。
そして、第2の判定部502は、第1の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像I4に基づいて、可視光の環境下では識別し難い第2の夾雑物に関する判定を行う。この際、撮影画像I1,I2の少なくとも一方に基づいた前述の実施形態等の処理のいずれかと同様にして、第2の判定部502は、第2の夾雑物に関する判定を行う。また、対象食品17において第2の夾雑物が存在する場合は、第1の判定部501から入力された鶏肉の位置情報に基づいて、第2の判定部502は、前述の実施形態等と同様にして、第2の夾雑物の位置情報を算出する。そして、出力情報生成部503は、前述の実施形態等と同様に、第1の夾雑物及び第2の夾雑物のそれぞれに関する判定結果に少なくも基づいて、出力情報を生成し、生成した出力情報を出力する。
本変形例でも、前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。すなわち、前述の実施形態等と同様に、食品の検査において、鶏肉に存在し得る軟骨等の、可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても、適切に判定可能となる。
また、本変形例では、判定処理部112は、第1の紫外光及び第2の紫外光が同時に照射される状態での対象食品17の撮影画像I4、及び、第2の紫外光及び可視光が同時に照射される状態での対象食品17の撮影画像I5に基づいて、対象食品17に存在し得る夾雑物に関して判定する。このため、夾雑物に関する判定に用いられる撮影画像I4,I5のそれぞれの撮影において、220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長をピーク波長とする紫外光を、第2の紫外光として対象食品17に照射可能となる。撮影画像I4,I5のそれぞれの撮影において、220nm以上かつ300nm以下のいずれかの波長をピーク波長とする第2の紫外光が対象食品に照射されることにより、対象食品17の検査において、殺菌性能が高い第2の紫外光が対象食品17に照射される時間が長くなる。これにより、対象食品17の検査において、対象食品17の表面等に存在し得る細菌及びウィルス等がさらに有効に殺菌される。
また、前述の実施形態等では、可視光の環境下において識別し難い夾雑物として、鶏肉に存在し得る軟骨を例に挙げて説明したが、可視光の環境下において識別し難い夾雑物は、これに限るものではない。ある変形例では、魚に夾雑物として存在し得る骨に関して、前述の実施形態等と同様にして検出してもよい。この場合も、ピーク波長が365nm±20nmの範囲のいずれかの波長になる紫外光、すなわち、骨が蛍光(発光)し易い所定の波長領域の紫外光を、対象食品17となる魚等に照射される。
また、本変形例でも、ピーク波長が340nm以上かつ400nm以下のいずれかになる第1の紫外光が少なくとも照射される状態、及び、ピーク波長が第1の紫外光より短い第2の紫外光が少なくとも照射される状態のそれぞれにおいて、対象食品17が撮影される。そして、判定処理部112は、第1の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像、及び、第2の紫外光が少なくとも照射される状態での対象食品17の撮影画像に基づいて、骨等の対象食品17に存在し得る夾雑物に関して判定する。このため、本変形例でも、前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。
これら少なくとも一つの実施形態によれば、分光分布に365nmを含む第1の光が照射される状態で、対象食品を撮影する。そして、第1の光が照射される状態での対象食品の撮影画像に基づいて、対象食品に存在し得る第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する。これにより、可視光の環境下では識別し難い夾雑物に関しても適切に判定する食品についての検査システム及び検査方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…検査システム、10処理装置、11…光源部、12…撮影部、13…搬送部、17…対象食品、105…処理実行部、106…データ記憶部、111…動作制御部、112…判定処理部。

Claims (7)

  1. 分光分布に365nmの波長を含む第1の光を対象食品に照射可能な光源部と;
    前記光源部が前記第1の光を照射する状態において前記対象食品を撮影する撮影部と;
    前記第1の光が照射される状態での前記対象食品の撮影画像に基づいて、前記対象食品に存在し得る前記第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する判定処理部と;
    を具備する、食品についての検査システム。
  2. 前記光源部は、ピーク波長が220nm以上かつ405nm以下で、かつ、分光分布に365nmの波長を含まない第2の光を前記対象食品に照射可能であり、;
    前記撮影部は、前記光源部が前記第1の光を少なくとも照射する状態、及び、前記光源部が前記第2の光を少なくとも照射する状態のそれぞれにおいて、対象食品を撮影し、
    前記判定処理部は、前記第1の光が少なくとも照射される状態での前記対象食品の撮影画像、及び、前記第2の光が少なくとも照射される状態での前記対象食品の撮影画像に基づいて、前記対象食品に存在し得る少なくとも前記第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定する、
    請求項1の検査システム。
  3. 前記光源部は、可視光を前記対象食品に照射可能であり、
    前記撮影部は、前記光源部が前記可視光を少なくとも照射する状態において、前記対象食品を撮影する、
    請求項2の検査システム。
  4. 前記撮影部は、前記第1の光及び前記第2の光を前記光源部が同時に照射する状態、及び、前記第2の光及び前記可視光を前記光源部が同時に照射する状態のそれぞれにおいて、前記対象食品を撮影し、
    前記判定処理部は、前記第1の光及び前記第2の光が同時に照射される状態での前記対象食品の撮影画像、及び、前記第2の光及び前記可視光が同時に照射される状態での前記対象食品の撮影画像に基づいて、前記対象食品に存在し得る前記夾雑物に関して判定する、
    請求項3の検査システム。
  5. 前記判定処理部は、前記可視光が少なくとも照射される状態での前記対象食品の撮影画像に基づいて、前記対象食品の位置情報の算出、及び、前記夾雑物の一種である第1の夾雑物に関する判定を行い、
    前記判定処理部は、前記第1の光が少なくとも照射される状態での前記対象食品の前記撮影画像、及び、前記第2の光が少なくとも照射される状態での前記対象食品の前記撮影画像の少なくとも一方に基づいて、第1の夾雑物とは異なる種類の第2の夾雑物に関する判定を行い、
    前記判定処理部は、前記第1の夾雑物に関する判定結果、及び、前記第2の夾雑物に関する判定結果に少なくも基づいた出力情報を、出力する、
    請求項3又は4の検査システム。
  6. 前記対象食品を搬送する搬送部をさらに具備し、
    前記光源部は、前記搬送部に位置する前記対象食品に対して、前記第1の光を少なくとも照射し、
    前記撮影部は、前記搬送部に位置する前記対象食品を撮影する、
    請求項1乃至5のいずれか1項の検査システム。
  7. 分光分布に365nmの波長を含む第1の光が照射される状態で、対象食品を撮影することと;
    前記第1の光が照射される状態での前記対象食品の撮影画像に基づいて、前記対象食品に存在し得る前記第1の光を受けて発光する夾雑物に関して判定することと;
    を具備する、食品についての検査方法。

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