JP2023136938A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】防火性を向上できる建具を提供すること。【解決手段】すべり出し窓1において、窓枠2の上枠21は、金属枠材21Aおよび樹脂枠材21Bを有する複合枠材であり、障子3の上框31は、金属框材31Aおよび樹脂框材31Bを有する複合框材である。樹脂枠材21Bは、樹脂框材31Bに対してZ軸方向において室内側に配置される。金属枠材21Aには、Z軸方向において樹脂枠材21Bおよび樹脂框材31Bの間に配置される装着片部72を有する金具7が取り付けられる。装着片部72には、Z軸方向において金属框材31Aおよび樹脂框材31Bに対して室内側に配置される熱膨張耐火材11が装着される。【選択図】図4
Description
本発明は、すべり出し窓などの開き系窓で構成される建具に関する。
従来、枠と、枠に開閉自在に取り付けた障子とを備える縦辷り出し窓が建具として知られている(特許文献1参照)。枠は、上枠、下枠および左右の縦枠で構成されており、これら各枠材は、金属枠と、金属枠の室内側を覆う樹脂枠とでそれぞれ構成されている。障子は、上框、下框および左右の縦框で形成される框組体内にガラスを装着して構成されており、框組体を形成する各框材は、金属框と、金属框の室内側を覆う樹脂框とを有する複合框材でそれぞれ構成されている。この建具の閉鎖状態では、樹脂枠および樹脂框同士が見込み方向に向かい合って配置され、樹脂枠に装着されたシール材が樹脂框に当接する構成とされている。
ところで、特許文献1に記載の建具では、上枠の樹脂枠における室外見付け面部と上框における室外見付け面部のうち上方に延出した部分との間に熱膨張耐火材が配置されているが、前述した室外見付け面部同士の空間は大きく、火災時に当該熱膨張耐火材の熱膨張によって当該空間を塞ぐまでに時間を要するおそれがある。
また例えば、飛来物などに対応すべく強度の高い合わせガラスを框組体内に装着することも考えられるが、火災時に合わせガラスのガラス間の中間膜からガスが発生するおそれがあり、上昇するガスが上枠および上框の間から室内側に入り込むおそれを低減するために早期に上枠と上框との間を塞ぐことが望ましい。
また例えば、飛来物などに対応すべく強度の高い合わせガラスを框組体内に装着することも考えられるが、火災時に合わせガラスのガラス間の中間膜からガスが発生するおそれがあり、上昇するガスが上枠および上框の間から室内側に入り込むおそれを低減するために早期に上枠と上框との間を塞ぐことが望ましい。
本発明の目的は、防火性を向上できる建具を提供することにある。
本発明の建具は、枠体と、前記枠体に対して室外側または室内側に開閉可能である障子とを備え、前記枠体は、上枠、下枠および左右の縦枠を有し、少なくとも前記上枠は、金属枠材と、前記金属枠材に係合する樹脂枠材とを有し、前記障子は、框体と、前記框体内に配置される面材とを有し、前記框体は、上框、下框および左右の縦框を有し、少なくとも前記上框は、金属框材と、前記金属框材に係合する樹脂框材とを有し、前記樹脂枠材は、前記樹脂框材に対して見込み方向において室内側に配置され、前記金属枠材には、見込み方向において前記樹脂枠材および前記樹脂框材の間に配置される装着片部を有する金具が取り付けられ、前記装着片部には、見込み方向において前記金属框材および前記樹脂框材に対して室内側に配置される熱膨張耐火材が装着されることを特徴とする。
本発明によれば、防火性能を向上できる建具を提供することができる。
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図3において、本実施形態に係る建具としてのすべり出し窓1は、窓枠2(枠体)と、窓枠2に対して室外側に開閉可能である障子3とを備えている。窓枠2は、上枠21、下枠22および左右の縦枠23を有しており、上枠21および左右の縦枠23は、金属枠材21A,23Aと、金属枠材21A,23Aに係合する樹脂枠材21B,23Bとを有する複合枠材であり、下枠22は、金属枠材22Aと、金属枠材22Aに係合する樹脂カバー22Bとを有する複合枠材である。障子3は、框体30と、框体30内に配置される面材としての複層ガラスパネル40とを有している。框体30は、上框31、下框32および左右の縦框33を有しており、上框31、下框32および左右の縦框33は、金属框材31A,32A,33Aと、金属框材31A,32A,33Aに係合する樹脂框材31B,32B,33Bとを有する複合框材である。
以下の説明において、すべり出し窓1の左右方向をX軸方向とし、すべり出し窓1の上下方向をY軸方向とし、すべり出し窓1の見込み方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図3において、本実施形態に係る建具としてのすべり出し窓1は、窓枠2(枠体)と、窓枠2に対して室外側に開閉可能である障子3とを備えている。窓枠2は、上枠21、下枠22および左右の縦枠23を有しており、上枠21および左右の縦枠23は、金属枠材21A,23Aと、金属枠材21A,23Aに係合する樹脂枠材21B,23Bとを有する複合枠材であり、下枠22は、金属枠材22Aと、金属枠材22Aに係合する樹脂カバー22Bとを有する複合枠材である。障子3は、框体30と、框体30内に配置される面材としての複層ガラスパネル40とを有している。框体30は、上框31、下框32および左右の縦框33を有しており、上框31、下框32および左右の縦框33は、金属框材31A,32A,33Aと、金属框材31A,32A,33Aに係合する樹脂框材31B,32B,33Bとを有する複合框材である。
以下の説明において、すべり出し窓1の左右方向をX軸方向とし、すべり出し窓1の上下方向をY軸方向とし、すべり出し窓1の見込み方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。
複層ガラスパネル40は、室外側の網入りガラス41および室内側の合わせガラス42を有しており、合わせガラス42は、一対のフロートガラス43(ガラス)と、一対のフロートガラス43の間に配置される中間膜44とを有している。中間膜44は、本実施形態では、PVB(ポリビニルブチラール)樹脂でなり、一対のフロートガラス43を接着している。この複層ガラスパネル40は、室外側に網入りガラス41を備えることで防火性能を高めており、網入りガラス41に対して室内側に合わせガラス42を備えることで対飛来物に対するガラス強度を高めている。
なお、本実施形態では複層ガラスパネル40を備えているが、網入りガラス41が室内側を配置し且つ合わせガラス42を室外側に配置することで複層ガラスパネルを構成することもでき、また、前述したガラスとは異なるガラスを備えた複層ガラスパネルを構成してもよく、更にまた、単層や三層以上の複層ガラスパネルを面材として備えていてもよい。
なお、本実施形態では複層ガラスパネル40を備えているが、網入りガラス41が室内側を配置し且つ合わせガラス42を室外側に配置することで複層ガラスパネルを構成することもでき、また、前述したガラスとは異なるガラスを備えた複層ガラスパネルを構成してもよく、更にまた、単層や三層以上の複層ガラスパネルを面材として備えていてもよい。
上枠21の金属枠材21Aは、一体に押出成形されたアルミ製の形材であり、図4に示すように、金属室外見付け面部211と、金属室内見付け面部212と、金属内周見込み面部213(上枠見込み面部)と、金属外周見込み面部214と、金属室外見付け面部211および金属室内見付け面部212の間で金属内周見込み面部213および金属外周見込み面部214を連結している金属連結面部215とを有している。金属室外見付け面部211は、金属内周見込み面部213および金属外周見込み面部214に連続しており、金属室内見付け面部212は、金属内周見込み面部213に連続している。また、金属室外見付け面部211、金属内周見込み面部213、金属外周見込み面部214および金属連結面部215は、X軸方向に沿った中空部216を形成している。金属室外見付け面部211には、すべり出し窓1の閉鎖状態で上框31に当接する気密材4が装着されている。金属内周見込み面部213には、Y軸方向において下方に延出した金属係合片部217と、金属係合片部217に対して室内側に配置された金属係合部218とが形成されており、金属係合片部217には樹脂枠材21Bが係合されている。金属係合片部217は後述する係合片部218Aよりも下方に長く延出している。金属係合片部217の先端部は室外側に折曲されて形成されている。金属係合部218は、金属内周見込み面部213から下方に延出した係合片部218Aおよび突部218Bを有しており、係合片部218Aは、突部218Bに対して室外側の位置から当該突部218Bよりも下方に長く延出しており、その先端部分に室内側に突出した係合突部が形成されている。加えて、金属内周見込み面部213には、後述する枠側熱膨張耐火材12の見込み位置を定める位置決め突部219が、金属係合片部217よりも室外側の位置から下方に突出して形成されている。位置決め突部219は、本実施形態では後述する金具7の装着片部72に対して鉛直線上の位置に配置されている。
上枠21の樹脂枠材21Bは、図2および図4に示すように、一体に押出成形された樹脂製の形材であり、樹脂室外見付け面部211B、樹脂室内見付け面部212B、樹脂内周見込み面部213Bおよび樹脂外周見込み面部214Bを有している。樹脂室外見付け面部211Bおよび樹脂室内見付け面部212Bは、樹脂内周見込み面部213Bおよび樹脂外周見込み面部214Bに連続している。樹脂外周見込み面部214Bは、樹脂室内見付け面部212Bよりも室内側に延出している。樹脂室外見付け面部211Bには、その内周側に気密材5が設けられており、この気密材5はすべり出し窓1の閉鎖状態で上框31に当接する。樹脂室外見付け面部211Bは、すべり出し窓1の閉鎖状態で上框31の後述する樹脂見付け面部311Bに対してZ軸方向に対向して配置されており、このため、樹脂枠材21Bは、上框31の樹脂框材31Bに対して室内側に配置される。
樹脂外周見込み面部214Bには、金属係合片部217と係合する鉤状の樹脂係合部215Bと、金属係合部218と係合する樹脂係合片部216Bとが形成されている。樹脂係合部215Bは、樹脂外周見込み面部214Bの室外端部から上方に延出し且つ室内側に折曲した形状に形成されており、この折曲部分が金属係合片部217の先端部に対してY軸方向に係合している。ここで、樹脂係合部215Bは、Z軸方向において金属係合片部217と後述する金具7の装着片部72とに挟まれて配置されており、このため、樹脂係合部215Bが金属係合片部217から外れないようになっている。樹脂係合片部216Bは、その先端側が段形状に形成されており、この段形状部分が係合片部218Aの前述した係合突部に対してY軸方向に係合している。樹脂係合片部216Bの先端は、係合片部218Aおよび突部218Bの間に配置されており、樹脂係合片部216Bが金属係合部218から外れないようになっている。
上枠21の樹脂枠材21Bは、図2および図4に示すように、一体に押出成形された樹脂製の形材であり、樹脂室外見付け面部211B、樹脂室内見付け面部212B、樹脂内周見込み面部213Bおよび樹脂外周見込み面部214Bを有している。樹脂室外見付け面部211Bおよび樹脂室内見付け面部212Bは、樹脂内周見込み面部213Bおよび樹脂外周見込み面部214Bに連続している。樹脂外周見込み面部214Bは、樹脂室内見付け面部212Bよりも室内側に延出している。樹脂室外見付け面部211Bには、その内周側に気密材5が設けられており、この気密材5はすべり出し窓1の閉鎖状態で上框31に当接する。樹脂室外見付け面部211Bは、すべり出し窓1の閉鎖状態で上框31の後述する樹脂見付け面部311Bに対してZ軸方向に対向して配置されており、このため、樹脂枠材21Bは、上框31の樹脂框材31Bに対して室内側に配置される。
樹脂外周見込み面部214Bには、金属係合片部217と係合する鉤状の樹脂係合部215Bと、金属係合部218と係合する樹脂係合片部216Bとが形成されている。樹脂係合部215Bは、樹脂外周見込み面部214Bの室外端部から上方に延出し且つ室内側に折曲した形状に形成されており、この折曲部分が金属係合片部217の先端部に対してY軸方向に係合している。ここで、樹脂係合部215Bは、Z軸方向において金属係合片部217と後述する金具7の装着片部72とに挟まれて配置されており、このため、樹脂係合部215Bが金属係合片部217から外れないようになっている。樹脂係合片部216Bは、その先端側が段形状に形成されており、この段形状部分が係合片部218Aの前述した係合突部に対してY軸方向に係合している。樹脂係合片部216Bの先端は、係合片部218Aおよび突部218Bの間に配置されており、樹脂係合片部216Bが金属係合部218から外れないようになっている。
下枠22の金属枠材22Aは、一体に押出成形されたアルミ製の形材であり、図2に示すように、中空枠状の室外金属枠部221と、室外金属枠部221に対して室内側且つ内周側に配置される中空枠状の室内金属枠部222とを有している。室外金属枠部221の室外見付け面部223には、下框32に当接する気密材4が装着されており、室外金属枠部221の内周見込み面部225には、熱膨張耐火材10が下框32に対してY軸方向に対向して設けられている。また、室内金属枠部222の室外見付け面部226は下框32に対して室内側に配置されており、その内周側に気密材4が装着されており、気密材4に対して下方に隣接して熱膨張耐火材10が設けられている。室内金属枠部222の室外見付け面部226に設けられた熱膨張耐火材10は、その少なくとも一部が下框32の室内面に対してZ軸方向に対向しており、当該一部を除く部分が下框32と室外金属枠部221との間に形成される空間に対してZ軸方向に対向して配置されている。
下枠22の樹脂カバー22Bは、室内金属枠部222に係合されており、室内金属枠部222を室内側且つ内周側から覆っている。なお、下枠22には、障子3を開閉操作する操作ハンドルを有する操作装置6が取り付けられている。
下枠22の樹脂カバー22Bは、室内金属枠部222に係合されており、室内金属枠部222を室内側且つ内周側から覆っている。なお、下枠22には、障子3を開閉操作する操作ハンドルを有する操作装置6が取り付けられている。
左右の縦枠23の金属枠材23Aは、一体に押出成形されたアルミ製の形材であり、図3に示すように、金属見込み面部231と、金属見込み面部231からX軸方向において内周側に延出した金属係合片部232および金属係合部233とを有しており、金属係合部233は、金属係合片部232に対して室内側に配置されている。また、金属見込み面部231には、すべり出し窓1の閉鎖状態で縦框33に当接する気密材4が装着されている。
左右の縦枠23の樹脂枠材23Bは、一体に押出成形された樹脂製の形材であり、樹脂室外見付け面部231Bを有して中空枠状に形成されており、金属係合片部232に係合する樹脂係合部232Bと、金属係合部233に係合する樹脂係合片部233Bとを有している。金属係合片部232および樹脂係合部232Bの係合構造は、前述した上枠21の金属係合片部217および樹脂係合部215Bの係合構造と概略同様であり、金属係合部233および樹脂係合片部233Bの係合構造は、前述した上枠21の金属係合部218および樹脂係合片部216Bと概略同様であるので、これらの詳細な説明を省略する。また、この樹脂室外見付け面部231Bにおける内周側には、すべり出し窓1の閉鎖状態で縦框33に当接する気密材5が設けられている。
左右の縦枠23の樹脂枠材23Bは、一体に押出成形された樹脂製の形材であり、樹脂室外見付け面部231Bを有して中空枠状に形成されており、金属係合片部232に係合する樹脂係合部232Bと、金属係合部233に係合する樹脂係合片部233Bとを有している。金属係合片部232および樹脂係合部232Bの係合構造は、前述した上枠21の金属係合片部217および樹脂係合部215Bの係合構造と概略同様であり、金属係合部233および樹脂係合片部233Bの係合構造は、前述した上枠21の金属係合部218および樹脂係合片部216Bと概略同様であるので、これらの詳細な説明を省略する。また、この樹脂室外見付け面部231Bにおける内周側には、すべり出し窓1の閉鎖状態で縦框33に当接する気密材5が設けられている。
上框31の金属框材31Aは、一体に押出成形されたアルミ製の形材であり、金属室外見付け面部311(上框室外見付け面部)、金属室内見付け面部312、金属内周見込み面部313および金属外周見込み面部314(上框見込み面部)を有して中空枠状に形成されている。金属室外見付け面部311および金属室内見付け面部312は、金属内周見込み面部313および金属外周見込み面部314に連続している。金属室外見付け面部311および金属室内見付け面部312は、X軸方向に沿った中空部316を形成している。金属室外見付け面部311は、すべり出し窓1の閉鎖状態でY軸方向において上枠21の金属内周見込み面部213に間隔を隔てて向かい合って配置されている。金属室外見付け面部311は、金属内周見込み面部313よりも下方に延出していると共に、金属外周見込み面部314よりも上方に延出している。金属室内見付け面部312の上縁部および下縁部には、樹脂框材31Bの後述する樹脂係合部312Bが係合する鉤状の金属係合部315が形成されている。
上框31の樹脂框材31Bは、一体に押出成形された樹脂製の形材であり、本実施形態では樹脂見付け面部311Bによって構成されている。樹脂見付け面部311Bには、金属係合部315のそれぞれに係合する樹脂係合部312Bが室外側に突出して形成されている。この樹脂見付け面部311Bは、金属内周見込み面部313よりも下方に延出しており、この延出部分と、金属室外見付け面部311のうち金属内周見込み面部313よりも下方に延出した部分と、金属内周見込み面部313とは、複層ガラスパネル40のX軸方向に沿った上縁部を保持する保持溝を構成している。
上框31の樹脂框材31Bは、一体に押出成形された樹脂製の形材であり、本実施形態では樹脂見付け面部311Bによって構成されている。樹脂見付け面部311Bには、金属係合部315のそれぞれに係合する樹脂係合部312Bが室外側に突出して形成されている。この樹脂見付け面部311Bは、金属内周見込み面部313よりも下方に延出しており、この延出部分と、金属室外見付け面部311のうち金属内周見込み面部313よりも下方に延出した部分と、金属内周見込み面部313とは、複層ガラスパネル40のX軸方向に沿った上縁部を保持する保持溝を構成している。
下框32は、図2に示すように、上框31と概略同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。なお、下框32は、上框31とは上下逆向きに配置されており、下框32における樹脂見付け面部311Bは、すべり出し窓1の閉鎖状態で下枠22の室内金属枠部222における室外見付け面部226に設けられた気密材4が当接している。また、下框32における金属室外見付け面部311のうち金属外周見込み面部314よりも下方に延出した部分には、熱膨張耐火材10が設けられている。この熱膨張耐火材10は、下框32の全長にわたってX軸方向に延びており、下枠22の室内金属枠部222における室外見付け面部226に対してZ軸方向に間隔を隔てて対向している。
左右の縦框33の金属框材33Aは、一体に押出成形されたアルミ製の形材であり、図3に示すように金属室外見付け面部331、金属室内見付け面部332、金属内周見込み面部333および金属外周見込み面部334を有して中空枠状に形成されている。金属室外見付け面部331は、金属内周見込み面部333よりもX軸方向において内周側に延出し且つ金属外周見込み面部334よりも外周側に延出している。金属外周見込み面部334は、金属室内見付け面部332よりも室内側に延出しており、その室内端部には樹脂框材33Bと係合可能な金属係合部が形成されている。また、金属室内見付け面部332には、樹脂框材33Bと係合可能な金属係合部が形成されている。
左右の縦框33の樹脂框材33Bは、樹脂見付け面部で構成されており、この樹脂見付け面部には、室外側に突出した二つの樹脂係合部が金属框材33Aの金属係合部にそれぞれ係合可能に構成されている。この樹脂框材33Bは、金属内周見込み面部333よりも内周側に延出しており、この延出部分と、金属室外見付け面部331のうち内周側に延出した部分と、金属内周見込み面部333とは、複層ガラスパネル40のY軸方向に沿った縦縁部を保持する保持溝を構成している。
左右の縦框33の樹脂框材33Bは、樹脂見付け面部で構成されており、この樹脂見付け面部には、室外側に突出した二つの樹脂係合部が金属框材33Aの金属係合部にそれぞれ係合可能に構成されている。この樹脂框材33Bは、金属内周見込み面部333よりも内周側に延出しており、この延出部分と、金属室外見付け面部331のうち内周側に延出した部分と、金属内周見込み面部333とは、複層ガラスパネル40のY軸方向に沿った縦縁部を保持する保持溝を構成している。
前述した上枠21では、図2および図4に示すように、その金属係合片部217に金具7が取り付けられている。金具7は、金属製であり、本実施形態ではステンレス製であるが、スチール製であってもよい。金具7は、上枠21の全長にわたってX軸方向に延びている。金具7は、金属係合片部217に取り付けられる取付片部71と、熱膨張耐火材11が室外面に貼り付けられることで装着される装着片部72と、取付片部71および装着片部72とを連結する連結片部73とを有している。上枠21における取付片部71は、金属係合片部217に沿って配置され且つ当該金属係合片部217にビス8によってビス止めされている。上枠21における装着片部72は、Y軸方向に沿っている。この装着片部72は、Z軸方向において、上枠21の樹脂枠材21Bにおける樹脂室外見付け面部211Bと、上框31における樹脂見付け面部311Bとの間に配置されている。このため、装着片部72に装着された熱膨張耐火材11は、Z軸方向において金属框材31Aおよび樹脂框材31Bに対して室内側に配置されている。連結片部73は、Z軸方向に沿っており、その室外端部で装着片部72に連結しており、その室内端部で取付片部71に連結している。装着片部72および熱膨張耐火材11は、上枠21の樹脂室外見付け面部211Bに設けられた気密材5よりも上方に配置されている。熱膨張耐火材11は金具7の全長にわたってX軸方向に延びている。本実施形態では、熱膨張耐火材11のうち上方部分は、上框31の金属外周見込み面部314よりも上方に配置されている。
また、上枠21の金属内周見込み面部213には、枠側熱膨張耐火材12が貼り付けられており、その見込み位置は位置決め突部219に位置決めされている。枠側熱膨張耐火材12は、上枠21の全長にわたってX軸方向に延びており、その室外側部分が上框31の金属外周見込み面部314に対してY軸方向に間隔を隔てて向かい合っており、その室内側部分が金具7に装着された熱膨張耐火材11の上縁に対してY軸方向に間隔を隔てて向かい合っており、その中間部分が上框31の金属框材31Aおよび樹脂框材31Bの接合部分と樹脂框材31Bとに対してY軸方向に間隔を隔てて向かい合って配置されている。
更に、上框31の金属室外見付け面部311のうち金属外周見込み面部314よりも上方に延出した部分には、框側熱膨張耐火材13が設けられている。この框側熱膨張耐火材13は、上框31の全長に渡ってX軸方向に延びており、金属係合片部217に取り付けられた金具7に対してZ軸方向に間隔を隔てて配置されている。
また、上枠21の金属内周見込み面部213には、枠側熱膨張耐火材12が貼り付けられており、その見込み位置は位置決め突部219に位置決めされている。枠側熱膨張耐火材12は、上枠21の全長にわたってX軸方向に延びており、その室外側部分が上框31の金属外周見込み面部314に対してY軸方向に間隔を隔てて向かい合っており、その室内側部分が金具7に装着された熱膨張耐火材11の上縁に対してY軸方向に間隔を隔てて向かい合っており、その中間部分が上框31の金属框材31Aおよび樹脂框材31Bの接合部分と樹脂框材31Bとに対してY軸方向に間隔を隔てて向かい合って配置されている。
更に、上框31の金属室外見付け面部311のうち金属外周見込み面部314よりも上方に延出した部分には、框側熱膨張耐火材13が設けられている。この框側熱膨張耐火材13は、上框31の全長に渡ってX軸方向に延びており、金属係合片部217に取り付けられた金具7に対してZ軸方向に間隔を隔てて配置されている。
下枠22では、図2に示すように、その室内金属枠部222の室外見付け面部226に熱膨張耐火材10が装着されている。この熱膨張耐火材10は、下枠22の両端部にピースで設けられており、気密材4よりも下方に配置されている。また、この熱膨張耐火材10は、その少なくとも一部がZ軸方向において樹脂框材32Bの室内面に向かい合って配置されており、当該一部以外の部分が室外金属枠部221と下框32との間の空間に対向して配置されている。
また、室外金属枠部221の内周見込み面部225には、熱膨張耐火材10が下枠22の全長にわたってX軸方向に延びて設けられており、Y軸方向において金属框材32Aおよび樹脂框材32Bに対して間隔を隔てて向かい合って配置されている。
更に、下框32の金属室外見付け面部311のうち当該下框32の金属外周見込み面部314よりも下方に延出した部分には、熱膨張耐火材10が下枠22の全長にわたってX軸方向に延びて設けられており、Z軸方向において室内金属枠部222の室外見付け面部226に対して間隔を隔てて向かい合って配置されている。
また、室外金属枠部221の内周見込み面部225には、熱膨張耐火材10が下枠22の全長にわたってX軸方向に延びて設けられており、Y軸方向において金属框材32Aおよび樹脂框材32Bに対して間隔を隔てて向かい合って配置されている。
更に、下框32の金属室外見付け面部311のうち当該下框32の金属外周見込み面部314よりも下方に延出した部分には、熱膨張耐火材10が下枠22の全長にわたってX軸方向に延びて設けられており、Z軸方向において室内金属枠部222の室外見付け面部226に対して間隔を隔てて向かい合って配置されている。
左右の縦枠23では、その金属係合片部232に前述した金具7が図3に示すように取り付けられており、この金具7の装着片部72に熱膨張耐火材11が縦枠23の全長にわたって装着されており、縦框33の金属框材33Aおよび樹脂框材33Bに対してZ軸方向において室内側に配置されている。
また、縦枠23の金属見込み面部231には、金属框材33Aに対してX軸方向に間隔を隔てて向かい合う枠側熱膨張耐火材12が設けられている。この枠側熱膨張耐火材12は、縦枠23の両端部にピースで設けられている。
更に、縦框33の金属室外見付け面部331のうち金属外周見込み面部334よりもX軸方向において外周側に延出した部分には、框側熱膨張耐火材13が縦枠23の金属係合片部232に対してZ軸方向に間隔を隔てて設けられている。この框側熱膨張耐火材13は縦框33の全長にわたってY軸方向に延びている。
また、縦枠23の金属見込み面部231には、金属框材33Aに対してX軸方向に間隔を隔てて向かい合う枠側熱膨張耐火材12が設けられている。この枠側熱膨張耐火材12は、縦枠23の両端部にピースで設けられている。
更に、縦框33の金属室外見付け面部331のうち金属外周見込み面部334よりもX軸方向において外周側に延出した部分には、框側熱膨張耐火材13が縦枠23の金属係合片部232に対してZ軸方向に間隔を隔てて設けられている。この框側熱膨張耐火材13は縦框33の全長にわたってY軸方向に延びている。
以上のすべり出し窓1では、室外火災時に各熱膨張耐火材10~13が熱膨張して窓枠2と障子3との間を塞ぐ。
上枠21と上框31との間は次のようにして塞がれる。図5に示すように、装着片部72に装着された熱膨張耐火材11がZ軸方向において室外側に向かって熱膨張することで、熱膨張耐火材11が上框31の樹脂框材31Bの少なくとも室内面に対して距離が短いため速やかに当接し、装着片部72と樹脂框材31Bとの間を塞ぐ。なお、仮に樹脂框材33Bが溶融したとしても、熱膨張耐火材11は金属框材31Aの室内面に当接することで上枠21と上框31との間にZ軸方向に速やかに塞ぎ得る。また、枠側熱膨張耐火材12は、Z軸方向において下方に向かって熱膨張することで、特にその室外部分が上枠21の金属内周見込み面部213と上框31の金属外周見込み面部314との間を塞ぐ。枠側熱膨張耐火材12の中間部分および室外部分は、熱膨張することで、上枠21の金属内周見込み面部213と熱膨張する熱膨張耐火材11との間の空間を埋める。更に、框側熱膨張耐火材13は、Z軸方向において室内側に向かって熱膨張することで、上框31の金属室外見付け面部311と熱膨張する熱膨張耐火材11および枠側熱膨張耐火材12との間の空間を埋める。このようにして上枠21と上框31との間を塞ぐ。
左右の縦枠23と左右の縦框33との間は、上枠21と上框31との間を塞ぐのと概略同様に装着片部72に装着した熱膨張耐火材11と、枠側熱膨張耐火材12と、框側熱膨張耐火材13とによって速やかに塞がれる。
下枠22と下框32との間は次のようにして塞がれる。下枠22の室内金属枠部222における室外見付け面部226に装着された熱膨張耐火材10は、Z軸方向において室外側に向かって熱膨張することで下框32の樹脂框材32Bの室外面に距離が短いので速やかに当接し、下枠22と下框32との間を速やかに塞ぐ。また、下枠22の室外金属枠部221における内周見込み面部225に設けられた熱膨張耐火材10は、Y軸方向において上方に向かって熱膨張することで、上枠21と下框32との間の空間をY軸方向に塞ぐ。更に、下框32の金属室外見付け面部331に設けられた熱膨張耐火材10は、Z軸方向において室内側に向かって熱膨張することで、室外見付け面部226と室外金属枠部221における内周見込み面部225とに設けられた各熱膨張耐火材10との間の空間を埋める。このように下枠22とし下框32との間を速やかに塞ぐ。
このように窓枠2と障子3との間を速やかに塞ぐので、すべり出し窓1における室内外間を速やかに遮断できて防火性を向上できる。また、合わせガラス42の中間膜44からガスが発生した場合でも、前述したように窓枠2と障子3との間を速やかに遮断するので、ガスが室内側に入り込むことを抑制できる。
上枠21と上框31との間は次のようにして塞がれる。図5に示すように、装着片部72に装着された熱膨張耐火材11がZ軸方向において室外側に向かって熱膨張することで、熱膨張耐火材11が上框31の樹脂框材31Bの少なくとも室内面に対して距離が短いため速やかに当接し、装着片部72と樹脂框材31Bとの間を塞ぐ。なお、仮に樹脂框材33Bが溶融したとしても、熱膨張耐火材11は金属框材31Aの室内面に当接することで上枠21と上框31との間にZ軸方向に速やかに塞ぎ得る。また、枠側熱膨張耐火材12は、Z軸方向において下方に向かって熱膨張することで、特にその室外部分が上枠21の金属内周見込み面部213と上框31の金属外周見込み面部314との間を塞ぐ。枠側熱膨張耐火材12の中間部分および室外部分は、熱膨張することで、上枠21の金属内周見込み面部213と熱膨張する熱膨張耐火材11との間の空間を埋める。更に、框側熱膨張耐火材13は、Z軸方向において室内側に向かって熱膨張することで、上框31の金属室外見付け面部311と熱膨張する熱膨張耐火材11および枠側熱膨張耐火材12との間の空間を埋める。このようにして上枠21と上框31との間を塞ぐ。
左右の縦枠23と左右の縦框33との間は、上枠21と上框31との間を塞ぐのと概略同様に装着片部72に装着した熱膨張耐火材11と、枠側熱膨張耐火材12と、框側熱膨張耐火材13とによって速やかに塞がれる。
下枠22と下框32との間は次のようにして塞がれる。下枠22の室内金属枠部222における室外見付け面部226に装着された熱膨張耐火材10は、Z軸方向において室外側に向かって熱膨張することで下框32の樹脂框材32Bの室外面に距離が短いので速やかに当接し、下枠22と下框32との間を速やかに塞ぐ。また、下枠22の室外金属枠部221における内周見込み面部225に設けられた熱膨張耐火材10は、Y軸方向において上方に向かって熱膨張することで、上枠21と下框32との間の空間をY軸方向に塞ぐ。更に、下框32の金属室外見付け面部331に設けられた熱膨張耐火材10は、Z軸方向において室内側に向かって熱膨張することで、室外見付け面部226と室外金属枠部221における内周見込み面部225とに設けられた各熱膨張耐火材10との間の空間を埋める。このように下枠22とし下框32との間を速やかに塞ぐ。
このように窓枠2と障子3との間を速やかに塞ぐので、すべり出し窓1における室内外間を速やかに遮断できて防火性を向上できる。また、合わせガラス42の中間膜44からガスが発生した場合でも、前述したように窓枠2と障子3との間を速やかに遮断するので、ガスが室内側に入り込むことを抑制できる。
[変形例]
前記実施形態では、左右の縦枠23にも金具7および熱膨張耐火材11が設けられているが、左右の縦枠23に設けられた金具7および熱膨張耐火材11の構成を省略してもよい。この場合においても、上枠21および上框31の間を速やかに塞ぐことができるので、例えば中間膜44から発生し得るガスは上昇し、上框31に生じ得る隙間から上枠21と上框31との間の空間を通じて室内側に入り込もうとしても、上枠21に設けられた熱膨張耐火材11によって当該ガスが室内側に入り込もうとすることを抑制し得る。
前記実施形態では、金具7は、金属係合片部217,232に取り付けられているが、上枠21および縦枠23の金属枠材21A,23Aにおける他の部分に取り付けられていてもよい。
前記実施形態では、金具7の装着片部72と金属係合片部217,232との間には樹脂係合部215B,232Bが配置されているが、このように配置されていなくても、金属係合片部217,232と樹脂係合部215B,232Bとの係合が外れない係合構造である場合には、樹脂係合部215B,232Bは装着片部72と金属係合片部217,232との間に配置されていなくてもよい。
前記実施形態では、金具7は連結片部73を有しているが、この構成がなくても装着片部72を、Z軸方向において樹脂框材31B,33Bに対して室内側に配置可能である場合には、連結片部73の構成を省略して取付片部71および装着片部72が直接一体に連結した構成としてもよい。
前記実施形態では、上枠21の金属内周見込み面部213や、左右の縦枠23の金属見込み面部231に枠側熱膨張耐火材12が設けられているが、この枠側熱膨張耐火材12が設けられていなくても、上枠21と上框31との間や縦枠23および縦框33との間を十分に塞げる場合には、枠側熱膨張耐火材12の構成を省略してもよい。
前記実施形態では、上框31の金属室外見付け面部311や、左右の縦框の金属室外見付け面部331に框側熱膨張耐火材13が設けられているが、この框側熱膨張耐火材13が設けられていなくても、上枠21と上框31との間や縦枠23および縦框33との間を十分に塞げる場合には、框側熱膨張耐火材13の構成を省略してもよい。
前記実施形態では、すべり出し窓1は、障子3が室外側に開閉可能に構成されているが、これに限らず、障子3が室内側に開閉可能に構成されていてもよい。
前記実施形態では、建具として障子3が横開き式にすべり出すすべり出し窓1を説明したが、このほか、障子3が縦開き式にすべり出す縦すべり出し窓など各種の開き系窓であってもよい。
前記実施形態では、左右の縦枠23にも金具7および熱膨張耐火材11が設けられているが、左右の縦枠23に設けられた金具7および熱膨張耐火材11の構成を省略してもよい。この場合においても、上枠21および上框31の間を速やかに塞ぐことができるので、例えば中間膜44から発生し得るガスは上昇し、上框31に生じ得る隙間から上枠21と上框31との間の空間を通じて室内側に入り込もうとしても、上枠21に設けられた熱膨張耐火材11によって当該ガスが室内側に入り込もうとすることを抑制し得る。
前記実施形態では、金具7は、金属係合片部217,232に取り付けられているが、上枠21および縦枠23の金属枠材21A,23Aにおける他の部分に取り付けられていてもよい。
前記実施形態では、金具7の装着片部72と金属係合片部217,232との間には樹脂係合部215B,232Bが配置されているが、このように配置されていなくても、金属係合片部217,232と樹脂係合部215B,232Bとの係合が外れない係合構造である場合には、樹脂係合部215B,232Bは装着片部72と金属係合片部217,232との間に配置されていなくてもよい。
前記実施形態では、金具7は連結片部73を有しているが、この構成がなくても装着片部72を、Z軸方向において樹脂框材31B,33Bに対して室内側に配置可能である場合には、連結片部73の構成を省略して取付片部71および装着片部72が直接一体に連結した構成としてもよい。
前記実施形態では、上枠21の金属内周見込み面部213や、左右の縦枠23の金属見込み面部231に枠側熱膨張耐火材12が設けられているが、この枠側熱膨張耐火材12が設けられていなくても、上枠21と上框31との間や縦枠23および縦框33との間を十分に塞げる場合には、枠側熱膨張耐火材12の構成を省略してもよい。
前記実施形態では、上框31の金属室外見付け面部311や、左右の縦框の金属室外見付け面部331に框側熱膨張耐火材13が設けられているが、この框側熱膨張耐火材13が設けられていなくても、上枠21と上框31との間や縦枠23および縦框33との間を十分に塞げる場合には、框側熱膨張耐火材13の構成を省略してもよい。
前記実施形態では、すべり出し窓1は、障子3が室外側に開閉可能に構成されているが、これに限らず、障子3が室内側に開閉可能に構成されていてもよい。
前記実施形態では、建具として障子3が横開き式にすべり出すすべり出し窓1を説明したが、このほか、障子3が縦開き式にすべり出す縦すべり出し窓など各種の開き系窓であってもよい。
[発明のまとめ]
本発明の建具は、枠体と、前記枠体に対して室外側または室内側に開閉可能である障子とを備え、前記枠体は、上枠、下枠および左右の縦枠を有し、少なくとも前記上枠は、金属枠材と、前記金属枠材に係合する樹脂枠材とを有し、前記障子は、框体と、前記框体内に配置される面材とを有し、前記框体は、上框、下框および左右の縦框を有し、少なくとも前記上框は、金属框材と、前記金属框材に係合する樹脂框材とを有し、前記樹脂枠材は、前記樹脂框材に対して見込み方向において室内側に配置され、前記金属枠材には、見込み方向において前記樹脂枠材および前記樹脂框材の間に配置される装着片部を有する金具が取り付けられ、前記装着片部には、見込み方向において前記金属框材および前記樹脂框材に対して室内側に配置される熱膨張耐火材が装着されることを特徴とする。
本発明の建具によれば、火災時、金属枠材に取り付けられた金具の装着片部に装着された熱膨張耐火材が熱膨張することで、装着片部と樹脂框材または金属框材との間を塞ぐことで、上枠および上框の間を速やかに塞ぐことができて防火性を向上できる。
本発明の建具は、枠体と、前記枠体に対して室外側または室内側に開閉可能である障子とを備え、前記枠体は、上枠、下枠および左右の縦枠を有し、少なくとも前記上枠は、金属枠材と、前記金属枠材に係合する樹脂枠材とを有し、前記障子は、框体と、前記框体内に配置される面材とを有し、前記框体は、上框、下框および左右の縦框を有し、少なくとも前記上框は、金属框材と、前記金属框材に係合する樹脂框材とを有し、前記樹脂枠材は、前記樹脂框材に対して見込み方向において室内側に配置され、前記金属枠材には、見込み方向において前記樹脂枠材および前記樹脂框材の間に配置される装着片部を有する金具が取り付けられ、前記装着片部には、見込み方向において前記金属框材および前記樹脂框材に対して室内側に配置される熱膨張耐火材が装着されることを特徴とする。
本発明の建具によれば、火災時、金属枠材に取り付けられた金具の装着片部に装着された熱膨張耐火材が熱膨張することで、装着片部と樹脂框材または金属框材との間を塞ぐことで、上枠および上框の間を速やかに塞ぐことができて防火性を向上できる。
本発明の建具では、前記上枠において、前記金属枠材は下方に延出した金属係合片部を有すると共に、前記樹脂枠材は前記金属係合片部に係合する樹脂係合部を有し、前記金具は、前記金属係合片部に取り付けられる取付片部と、前記取付片部および前記装着片部を連結する連結片部とを有してもよい。
このような建具によれば、上枠の金属枠材は下方に延出した金属係合片部を有し、これに金具の取付片部が取り付けられているので、装着片部が金属枠材から建具の内周側に離れて配置されていても、金属係合片部が取付片部に対して裏当てのように働いて金具に変形などが生じにくい構成にでき、火災時に上枠と上框の間を所望に塞ぎ得る。
このような建具によれば、上枠の金属枠材は下方に延出した金属係合片部を有し、これに金具の取付片部が取り付けられているので、装着片部が金属枠材から建具の内周側に離れて配置されていても、金属係合片部が取付片部に対して裏当てのように働いて金具に変形などが生じにくい構成にでき、火災時に上枠と上框の間を所望に塞ぎ得る。
本発明の建具では、前記装着片部と前記金属係合片部との間には、前記樹脂係合部が配置されてもよい。
このような構成によれば、金具の装着片部と金属係合片部との間に樹脂係合部が配置されるので、火災時においても樹脂係合部の金属係合片部に対する係合が外れにくい構成にでき、樹脂枠材が金属枠材から外れ落ちるおそれを低減できる。
このような構成によれば、金具の装着片部と金属係合片部との間に樹脂係合部が配置されるので、火災時においても樹脂係合部の金属係合片部に対する係合が外れにくい構成にでき、樹脂枠材が金属枠材から外れ落ちるおそれを低減できる。
本発明の建具では、前記上枠は、上枠見込み面部を有し、前記上枠見込み面部には、前記上枠の見付け方向において少なくとも一部が前記上框の前記金属框材に向かい合って配置される枠側熱膨張耐火材が設けられてもよい。
このような構成によれば、枠側熱膨張耐火材が上枠見込み面部側から金属框材に向かって熱膨張することで、上枠の見付方向においても上枠と上框との間を塞ぐことができて防火性を向上できる。
また、前述した配置の装着片部に装着される熱膨張耐火材は、例えば熱膨張耐火材が障子の位置に対して上方の位置に配置される場合と比べて、上枠との間に生じ得る当該上枠の見付方向における間隔が大きくなってしまうおそれがあるが、前述した枠側熱膨張耐火材によって見付け方向における上枠と上框との間を塞ぐことができて防火性をより向上できる。
このような構成によれば、枠側熱膨張耐火材が上枠見込み面部側から金属框材に向かって熱膨張することで、上枠の見付方向においても上枠と上框との間を塞ぐことができて防火性を向上できる。
また、前述した配置の装着片部に装着される熱膨張耐火材は、例えば熱膨張耐火材が障子の位置に対して上方の位置に配置される場合と比べて、上枠との間に生じ得る当該上枠の見付方向における間隔が大きくなってしまうおそれがあるが、前述した枠側熱膨張耐火材によって見付け方向における上枠と上框との間を塞ぐことができて防火性をより向上できる。
本発明の建具では、前記上枠は、上枠見込み面部を有し、前記上框は、当該上框の見付方向において前記上枠見込み面部に対して間隔を隔てて向かい合う上框見込み面部と、前記上框見込み面部よりも上方に延出した上框室外見付け面部とを有し、前記上框室外見付け面部には、框側熱膨張耐火材が設けられてもよい。
このような構成によれば、框側熱膨張耐火材の熱膨張によって、金具に装着された熱膨張耐火材よりも室外側において枠体と障子との間を塞ぎ得る。このため、金具に装着された熱膨張耐火材だけを備える場合よりも、枠体および障子の間において広範囲に遮断できて防火性をより向上できる。
このような構成によれば、框側熱膨張耐火材の熱膨張によって、金具に装着された熱膨張耐火材よりも室外側において枠体と障子との間を塞ぎ得る。このため、金具に装着された熱膨張耐火材だけを備える場合よりも、枠体および障子の間において広範囲に遮断できて防火性をより向上できる。
本発明の建具では、前記面材は、網入りガラスおよび合わせガラスを有する複層ガラスパネルで構成され、前記合わせガラスは、一対のガラスと、当該一対のガラス間に配置される中間膜とを有してもよい。
このような構成によれば、面材が網入りガラスを備えることで防火性を向上できる。また、面材が合わせガラスを備えることで強度を向上でき、面材の対飛来物強度を高めることができる。
加えて、このような面材を用いることで、火災時に中間膜から発生し得るガスが上方に立ち昇りつつ上枠および上框の間から室内側に入り込むおそれがあるが、本発明では前述した配置の装着片部に装着された熱膨張耐火材によって上枠および上框の間を速やかに遮断するので、前述したようにガスが室内側に入り込むおそれをなくし得る。
このような構成によれば、面材が網入りガラスを備えることで防火性を向上できる。また、面材が合わせガラスを備えることで強度を向上でき、面材の対飛来物強度を高めることができる。
加えて、このような面材を用いることで、火災時に中間膜から発生し得るガスが上方に立ち昇りつつ上枠および上框の間から室内側に入り込むおそれがあるが、本発明では前述した配置の装着片部に装着された熱膨張耐火材によって上枠および上框の間を速やかに遮断するので、前述したようにガスが室内側に入り込むおそれをなくし得る。
1…すべり出し窓(建具)、10,11…熱膨張耐火材、12…枠側熱膨張耐火材、13…框側熱膨張耐火材、2…窓枠(枠体)、21…上枠、211,311,331…金属室外見付け面部、211B,231B…樹脂室外見付け面部、212,312,332…金属室内見付け面部、212B…樹脂室内見付け面部、213,313,333…金属内周見込み面部、213B…樹脂内周見込み面部、214,314,334…金属外周見込み面部、214B…樹脂外周見込み面部、215…金属連結面部、215B,232B,312B…樹脂係合部、216,316…中空部、216B,233B…樹脂係合片部、217,232…金属係合片部、218,233,315…金属係合部、218A…係合片部、218B…突部、219…位置決め突部、21A,22A,23A…金属枠材、21B,23B…樹脂枠材、22…下枠、221…室外金属枠部、222…室内金属枠部、223…室外見付け面部、225…内周見込み面部、226…室外見付け面部、22B…樹脂カバー、23…縦枠、231…金属見込み面部、3…障子、30…框体、31…上框、311B…樹脂見付け面部、31A,32A,33A…金属框材、31B,32B,33B…樹脂框材、32…下框、33…縦框、4,5…気密材、40…複層ガラスパネル、41…網入りガラス、42…合わせガラス、43…フロートガラス、44…中間膜、6…操作装置、7…金具、71…取付片部、72…装着片部、73…連結片部、8…ビス。
Claims (6)
- 枠体と、前記枠体に対して室外側または室内側に開閉可能である障子とを備え、
前記枠体は、上枠、下枠および左右の縦枠を有し、
少なくとも前記上枠は、金属枠材と、前記金属枠材に係合する樹脂枠材とを有し、
前記障子は、框体と、前記框体内に配置される面材とを有し、
前記框体は、上框、下框および左右の縦框を有し、
少なくとも前記上框は、金属框材と、前記金属框材に係合する樹脂框材とを有し、
前記樹脂枠材は、前記樹脂框材に対して見込み方向において室内側に配置され、
前記金属枠材には、見込み方向において前記樹脂枠材および前記樹脂框材の間に配置される装着片部を有する金具が取り付けられ、
前記装着片部には、見込み方向において前記金属框材および前記樹脂框材に対して室内側に配置される熱膨張耐火材が装着される
ことを特徴とする建具。 - 請求項1に記載の建具において、
前記上枠において、前記金属枠材は下方に延出した金属係合片部を有すると共に、前記樹脂枠材は前記金属係合片部に係合する樹脂係合部を有し、
前記金具は、前記金属係合片部に取り付けられる取付片部と、前記取付片部および前記装着片部を連結する連結片部とを有する
ことを特徴とする建具。 - 請求項2に記載の建具において、
前記装着片部と前記金属係合片部との間には、前記樹脂係合部が配置される
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の建具において、
前記上枠は、上枠見込み面部を有し、
前記上枠見込み面部には、前記上枠の見付け方向において少なくとも一部が前記上框の前記金属框材に向かい合って配置される枠側熱膨張耐火材が設けられる
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の建具において、
前記上枠は、上枠見込み面部を有し、
前記上框は、当該上框の見付方向において前記上枠見込み面部に対して間隔を隔てて向かい合う上框見込み面部と、前記上框見込み面部よりも上方に延出した上框室外見付け面部とを有し、
前記上框室外見付け面部には、框側熱膨張耐火材が設けられる
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の建具において、
前記面材は、網入りガラスおよび合わせガラスを有する複層ガラスパネルで構成され、
前記合わせガラスは、一対のガラスと、当該一対のガラス間に配置される中間膜とを有する
ことを特徴とする建具。
Priority Applications (1)
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JP2022042885A JP2023136938A (ja) | 2022-03-17 | 2022-03-17 | 建具 |
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JP2022042885A Pending JP2023136938A (ja) | 2022-03-17 | 2022-03-17 | 建具 |
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-
2022
- 2022-03-17 JP JP2022042885A patent/JP2023136938A/ja active Pending
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