JP2023132840A - 判定装置及び制御装置および水素精製システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水素精製システムの水素透過膜が破れるのを検知し、混合ガスが2次側流路の配管内に流れ込むのを防止する。【解決手段】水素精製システム100は、混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過部30と、混合ガスを取り入れて水素透過部まで導く1次側流路を有する1次側回路10と、水素透過部30を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路を有する2次側回路20と、1次側流路上に設けられた第1圧力計11および第1バルブVL1と、2次側流路上に設けられた第2圧力計21および第2バルブVL2と、第1圧力計12の測定結果P1および第2圧力計21の測定結果P2に基づいて、水素透過部30の状態を判定する判定部51と、水素透過部30の状態が所定の条件を満たす場合、第1バルブVL1および第2バルブVL2を閉鎖するバルブ制御部52を有する。【選択図】図1

Description

この発明は、混合ガスから水素ガスを精製する技術に関する。
水素透過に関する技術として、特許文献1に記載の水素透過装置が知られている。この水素透過装置は、原料ガスの供給側である1次側流路と、水素ガスの取出側である2次側流路との間に、水素透過膜を有する。
特開2021-49520号公報
ところで、上述した水素透過装置の稼働中に水素透過膜が割れると、2次側流路の配管内に原料ガスが流れ、2次側流路の配管内が汚染される。また、原料ガスの2次側流路の配管への流れ込みにより、水素爆発等が発生する虞がある。従来、水素透過膜が破れるのを検知する手段がなく、水素透過装置の運転を止めて水素透過膜の状態を目視するといったことしか実施していなかった。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、水素透過装置の水素透過金属膜が破れるのを検知する手段を提供することを目的としている。
この発明の一態様である判定装置は、混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜と、前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜まで導く1次側流路と、前記水素透過膜を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路と、前記1次側流路上に設けられた第1圧力計と、前記2次側流路上に設けられた第2圧力計と、前記第1圧力計の測定結果および前記第2圧力計の測定結果に基づいて、前記水素透過膜の状態を判定する判定手段とを有する。
また、この発明の他の態様である制御装置は、前記判定装置と、前記1次側流路上に設けられ、前記混合ガスの流入を制御する第1バルブと、前記2次側流路上に設けられ、前記水素取出し口へのガスの流入を調整する第2バルブと、該判定された水素透過膜の状態が所定の条件を満たす場合、前記第1バルブおよび前記第2バルブを閉鎖するバルブ制御手段とを備える。
この態様において、前記判定手段は、前記第1圧力計の測定結果と前記第2圧力計の測定結果との差が、基準値以下となった場合、前記水素透過膜が破損したと判定し、前記バルブ制御手段は、前記第1バルブおよび前記第2バルブを閉鎖してもよい。
また、前記1次側流路上に設けられ、前記1次側流路内の混合ガスを排出するための第3バルブと、前記2次側流路上に設けられ、前記2次側流路内の気体を排出するための第4バルブと、を更に備え、前記バルブ制御手段は、前記第3および前記第4バルブを開放してもよい。
また、前記水素透過膜を加熱するヒータと、前記水素透過膜が破損したと判定された場合、前記ヒータの動作を停止する加熱制御手段とをさらに備えてもよい。
また、前記判定手段は、前記第1圧力計の測定結果と前記第2圧力計の測定結果の差が基準値を超えた場合、前記水素透過膜が劣化したと判定してもよい。
また、前記2次側流路内に設けられ、剥離した前記水素透過膜の断片を捕捉するためのフィルタをさらに備えてもよい。
また、前記水素透過膜は第1水素透過膜と第2水素透過膜を含み、前記1次側流路は、前記混合ガスをそれぞれ前記第1水素透過膜および前記第2水素透過膜へ導く、第1の1次側流路と第2の1次側流路とを含み、前記2次側流路は、それぞれ前記第1水素透過膜および前記第2水素透過膜を透過した気体を前記貯蔵タンクまで導く、第1の2次側流路と第2の2次側流路とを含み、前記バルブ制御手段は、前記第1水素透過膜と前記第2水素透過膜のうち一方が破損ないし劣化したと判定された場合、当該一方の水素透過膜に対応する、前記1次側流路内の前記第1バルブおよび前記2次側流路の前記第2バルブを閉鎖してもよい。
この発明によれば、水素精製システムの水素透過膜が破れるのを検知し、混合ガスが2次側流路の配管内に流れ込むのを防止することができる。
この発明の第1実施形態である水素精製システムの構成を示すブロック図である。 この発明の第2実施形態である水素精製システムの一部の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
図1はこの発明の第1実施形態である水素精製システム100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、水素精製システム100は、1次側回路10と、2次側回路20と、水素透過部30と、ヒータ31と、メンテナンス回路40と、制御部50とを有する。
この水素精製システム100は、水素を含む混合ガスから水素を取り出し、タンク等に貯蔵するシステムである。水素透過部30は、混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜により構成されている。この水素透過膜は、第5族元素を主成分とする金属(バナジウムまたはバナジウム合金等)により構成されている。ヒータ31は、通常運転時に、この水素透過膜を例えば350℃程度に加熱する。1次側回路10は、混合ガスを取り入れて水素透過部30まで導く1次側流路を有する。また、2次側回路20は、水素透過部30を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路を有する。
1次側回路10において、混合ガスを水素透過部30まで導く1次側流路上には、混合ガスの流入を制御する第1バルブVL0と、第1バルブVL0を通過した混合ガスの圧力を測定する第1圧力計11と、下流の混合ガスの圧力を制御する下流圧力制御部13と、混合ガスの流入を制御する第1バルブVL1と、第1バルブVL1を通過した混合ガスの圧力を測定する第1圧力計12が設けられている。水素透過部30は、この1次側流路を経た混合ガスに含まれる水素を透過させ、2次側回路20に供給する。また、水素透過部30は、水素を透過させて残った混合ガスをマスフロー制御部14に供給する。マスフロー制御部14は、この残った混合ガスのマスフロー(質量流量)を調整して第1バルブVL0の出口に戻す。
2次側回路20において、水素透過部30を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路上には、フィルタF1と、フィルタF1を通過した水素の圧力を測定する第2圧力計21と、フィルタF1を通過した水素の質量流量を測定するマスフローメータ23と、貯蔵タンクへのガスの流入を調整する第2バルブVL2と、第2バルブVL2を通過した水素の圧力を測定する第2圧力計22が設けられている。なお、2次側流路の構成の一例であって、水素透過部30を透過した水素を目的の地点(水素取出し口)まで誘導されればよい。水素精製システム100を実装したプラントが、水素が貯蔵することが目的である場合は、貯蔵タンクが水素取出し口に該当する。また、水素透過部30を透過した水素を他の処理工程に創出する場合、当該処理工程における水素ガス取入れ口が上記の水素取出し口に相当する。
ここで、フィルタF1は、水素透過部30の水素透過膜からその断片が剥離した場合に、当該断片を捕捉するための手段である。フィルタF1は、例えば数μm程度の穴が複数形成された板状の金属部材である。
メンテナンス回路40は、水素精製システム100のメンテナンス等を行う場合に、水素精製システム100を停止させるための制御を行う回路である。このメンテナンス回路40は、1次側流路上に設けられ、1次側流路内の混合ガスを排出するための第3バルブVL3と、2次側流路上に設けられ、2次側流路内の気体を排出するための第4バルブVL4とを有する。メンテナンス回路40において、第3バルブVL3が開放されると、第3バルブVL3から排出された混合ガスがバルブVL6およびロータリポンプ41を介して大気開放される。また、第4バルブVL4が開放されると、第4バルブVL4から排出された気体がバルブVL6およびロータリポンプ41を介して大気開放される。
制御部50は、コンピュータにより構成されており、判定部51と、バルブ制御部52と、加熱制御部53とを含む。判定部51と、バルブ制御部52と、加熱制御部53は、コンピュータにインストールされたプログラムをコンピュータが実行することにより実現される機能である。制御部50は、水素精製システム100において、本発明による制御装置としての機能を実現するための手段である。
判定部51は、水素精製システム100において、本発明による判定装置としての機能を実現するための手段である。この判定部51は、第1圧力計12の測定結果P1と、第2圧力計21の測定結果P2とに基づいて、水素透過部30の水素透過膜の状態を判定する。具体的には次の通りである。
正常状態において、膜に接する直前の原料ガスの圧力は、一例として、0.1~0.4Mpaに調整される。二次側が真空引きしているため、二次側(水素99%)の圧力は、事実上0Mpaとなる。よって、圧力の測定結果の差分P1-P2は、約0、1~0.4MPa程度となる(原料ガスは1Mpa程度)。そして、水素透過膜が破損する(物理的に損傷を受ける)と、二次側の圧力は瞬間的に上昇して一次側に近づく。一方、水素透過膜が劣化する(物理的な損傷はないものの、物理的性質または化学的性質が変化して水素透過能力が低下する)場合は、徐々にP2が下がっていく。そこで、本実施形態における判定部51は、第1圧力計12の測定結果P1と第2圧力計21の測定結果P2との差P1-P2が基準値以下となった場合、水素透過膜が破損したと判定する。ここで、基準値とは、P1=P2になる手前のP1>P2の状態での圧力の差分P1-P2である。
バルブ制御部52は、判定部51により判定された水素透過膜の状態が所定の条件を満たす場合、第1バルブVL1および第2バルブVL2を閉鎖する。具体的には、バルブ制御部52は、水素透過部30の水素透過膜が破損したと判定部51が判定した場合に、第1バルブVL1および第2バルブVL2を閉鎖する。従って、本実施形態では、水素透過膜が破損した場合に、二次側の汚染を迅速に止めることができる。
また、本実施形態において、バルブ制御部52は、水素透過部30の水素透過膜が破損したと判定部51が判定した場合に、第3バルブVL3および第4バルブVL4を開放し、1次側流路内の混合ガスおよび2次側流路内の気体を大気開放する。従って、本実施形態によれば、水素透過膜が破損した場合、ガスを排出して爆発の危険性を下げることができる。
また、本実施形態において、加熱制御部53は、水素透過部30の水素透過膜が破損したと判定部51が判定した場合に、ヒータ31の動作を停止する。従って、本実施形態によれば、水素透過膜が破損した場合、この点においても、爆発等の危険性を下げることができる。
以上が第1実施形態の詳細である。本実施形態によれば、判定部51が、第1圧力計12の測定結果P1と、第2圧力計21の測定結果P2とに基づいて、水素透過部30の水素透過膜の状態を判定するので、水素透過膜が破れるのを検知して、2次側流路の配管内が汚染されるのを回避することができる。
本実施形態には次のような変形例が考えられる。判定部51は、第1圧力計12の測定結果P1と第2圧力計21の測定結果P2の差P1-P2が上記基準値とは別の基準値を超えた場合、水素透過部30の水素透過膜が劣化したと判定してもよい。水素精製システム100では、第1圧力計12の測定結果P1が実質的に一定になるようにコントロールされるので、劣化の場合、第1圧力計12の測定結果P1は実質的に変化せず、第2圧力計21の測定結果P2のみ低下するという挙動となる。この結果、圧力計の測定結果の差分P1-P2が上昇する。この態様によれば、水素透過膜の破損と劣化とを区別できる。劣化(経年劣化や不純物の付着等が考えられる)の場合は、破損とは異なる措置(運転の継続、緊急停止ではなく通常の停止を行って膜の交換をする、劣化再生処理(膜の表面を高温で焼いて、表面についた不純物を落とす))という対応をとることができる。
図2は、この発明の第2実施形態である水素精製システムの一部の構成を示すブロック図である。本実施形態では、水素透過部として、水素透過膜により構成された第1水素透過部30aおよび第2水素透過部30bが設けられている。ヒータ31aおよび31bは、これらの水素透過部をそれぞれ加熱する。1次側回路10uは、混合ガスをそれぞれ第1水素透過部30aおよび第2水素透過部30bへ導く、第1の1次側流路16aと第2の1次側流路16bとを含む。また、2次側回路20uは、それぞれ第1水素透過部30aおよび第2水素透過部30bを透過した気体を貯蔵タンクまで導く、第1の2次側流路26aと第2の2次側流路26bとを含む。第1の1次側流路16a上には、第1バルブVL1a、第4バルブVL4aおよび第1圧力計12aが設けられている。第2の1次側流路16b上には、第1バルブVL1b、第3バルブVL3bおよび第1圧力計12bが設けられている。第1の2次側流路26a上には、第2圧力計21a、第2バルブVL2aおよび第4バルブVL4bが設けられている。第2の2次側流路26b上には、第2圧力計21b、第2バルブVL2bおよび第3バルブVLbが設けられている。
本実施形態における判定部51(図1参照)は、第1圧力計12aの測定結果P1aと、第2圧力計21aの測定結果P2aとに基づいて、第1水素透過部30aの水素透過膜の破損ないし劣化を判定し、第1圧力計12bの測定結果P1bと、第2圧力計21bの測定結果P2bとに基づいて、第2水素透過部30bの水素透過膜の破損ないし劣化を判定する。
そして、本実施形態におけるバルブ制御部52(図1参照)は、第1水素透過部30aと第2水素透過部30bのうち一方が破損ないし劣化したと判定された場合、当該一方の水素透過部に対応する、1次側流路内の第1バルブおよび2次側流路の第2バルブを閉鎖する。例えば第1水素透過部30aが破損ないし劣化したと判定された場合、第1水素透過部30aに対応する、第1の1次側流路16aの第1バルブVL1aおよび第1の2次側流路26aの第2バルブVL2aを閉鎖し、第4バルブVL4aおよび第3バルブVL3a、およびバルブVL6を開放して第1の1次側流路16a内および第1の2次側流路26a内のガスを排出する。
一方、第2水素透過部30bが破損ないし劣化したと判定された場合、第2水素透過部30bに対応する、第2の1次側流路16bの第1バルブVL1bおよび第2の2次側流路26bの第2バルブVL2bを閉鎖し、第4バルブVL4bおよび第3バルブVL3b、およびバルブVL6を開放して、第2の1次側流路16b内および第2の2次側流路26b内のガスを排出する。
この態様によれば、一部の水素透過膜に破損、劣化が生じた場合でも、破損、劣化のない水素透過膜だけを用いて運転を継続することができる。
なお、図に示す水素精製システムにおいて、第1の1次側流路16a、第1水素透過部30a、および第1の2次側流路26aで構成されるサブシステムと、第2の1次側流路16b、第2水素透過部30bおよび第2の2次側流路26bで構成されるサブシステムは、両方を同時に稼働させるのではなく、例えば、通常運転ではどちらか一方のみを稼働させ、他方は当該一方のサブシステムの水素透過部その他に異常が生じた場合にのみ使用してしてもよい。具体的には、第1バルブVL1aおよびVL1bのいずれか一方を通常は閉鎖しておき、稼働しているサブシステムに異常が発生した場合は、当該開放している第1バルブを閉鎖するとともに他方の第1バルブを開放することで、サブシステムを切り替える。また、第1水素透過部の数(すなわちサブシステムの数)は2に限らず、3以上であってもよい。
上述した制御部50は、混合ガスを取り入れて水素透過膜へ導く配管機構と水素透過膜を透過した水素を蓄積するタンクとを備えた水素精製プラントに設けられてもよいし、例えば専ら水素透過膜の評価試験を行うための装置に設けられてもよい。後者の場合は、他例えば図1に示した水素精製システム100において、マスフロー制御部140を通過したガスを下流圧力制御部13に戻すものではなく、大気開放してもよい。
要するに、本発明は、一の態様において、混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜と、前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜まで導く1次側流路と、前記水素透過膜を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路と、前記1次側流路上に設けられた第1圧力計と、前記2次側流路上に設けられた第2圧力計とを備えた水素透過装置において、前記第1圧力計の測定結果および前記第2圧力計の測定結果に基づいて前記水素透過膜の状態を判定することができればよい。なお、1次側流路上および2次側流路上のそれぞれにおいて、圧力計を設ける位置や数は、上述した例に限らず、任意である。
上述した例においては、1次側回路10、10uの圧力と2次側回路20、20uの圧力の相対的な変化に基づいて水素透過部30の状態を判定したが、この圧力変化に基づく判定に替えて、1次側回路内のガスの流量(体積流量または質量流量;以下単に「流量」という)と、1次側回路内のガス(正常な状態では主成分は水素)の流量の相対的変化に基づいて、水素透過部30の状態を判定してもよい。水素透過膜が破損ないし劣化した場合、配管内の圧力だけでなく流量にも何らかの変化が現れると考えられるからである。
以下、図1に示す単一の水素透過部を有する水素精製システム100において、膜の状態を流量に基づいて判定する場合について説明するが、図2のように複数の水素透過部を有するシステムにおいても同様に提供することは可能である。
図1に示す水素精製システム100において、判定部51は、マスフロー制御部14に設けられた流量センサ(図示省略)による測定結果(第1流量FL1とする)と、マスフローメータ23における測定結果(第2流量FL2とする)とに基づいて、水素透過部30の水素透過膜の破損ないし劣化を判定する。なお、1次側回路10および2次側回路20内において、流量計を設ける位置や数は任意である。
例えば、判定部51は、FL1とFL2との比が所定の誤差の範囲内にある場合、水素透過部30に異常がないと判定する。一方、実質的にFL2のみが急激に増加したことを検知した場合、あるいはFL1が減少するのに連動してFL2が増加したことを検知した場合、水素透過膜が破損したと判定する。また、FL1は実質的に変化がなく、FL2だけが徐々に減少する場合、水素透過部30が劣化したと判定する。
要するに、本発明は、一の態様において、混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜と、前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜まで導く1次側流路と、前記水素透過膜を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路と、前記1次側流路上に設けられた第1圧力計と、前記2次側流路上に設けられた第2圧力計とを備えた水素透過装置において、前記第1流量計の測定結果および前記第流量計の測定結果に基づいて前記水素透過膜の状態を判定することができればよい。
また、上述した圧力変化に基づく判定と流量変化に基づく判定とを選択的に切り替えるための制御機構を制御部50内に備えてもよい。例えば、図2のように、水素透過部30を2つ以上設ける場合、水素透過部30の数や正常運転時の条件(圧力、流量等など)に応じて、圧力変化に基づく判定と流量変化に基づく判定のいずれかを選択する機構を設けてもよい。膜の異常が圧力と流量のどちらか(あるいは両方)に顕著に表れるかは運転条件に依存する可能性があるからである。
あるいは、運転条件によらず、常に圧力と流量とを常時モニタリングし、圧力変化と流量変化の両方に基づいて水素透過部30の状態を判定してもよい。
要するに、本発明は、一の態様において、混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜と、前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜まで導く1次側流路と、前記水素透過膜を透過した水素を貯蔵タンクまで導く2次側流路と、前記1次側流路上に設けられた圧力または流量を検出する第1計測手段と、前記2次側流路上に設けられた圧力または流量を検出する第2計測器とを備えた水素透過装置において、前記第1計測器の測定結果および前記第2計測器の測定結果に基づいて前記水素透過膜の状態を判定することができればよい。
100……水素精製システム、10,10u……1次側回路、20,20u……2次側回路、30……水素透過部、31,31a,31b……ヒータ、40……メンテナンス回路、50……制御部、51……判定部、52……バルブ制御部、53……加熱制御部、VL0,VL1,VL1a,VL1b……第1バルブ、11,12,12a,12b……第1圧力計、F1……フィルタ、21,22,21a,21b……第2圧力計、VL2,VL2a,VL2b……第2バルブ、VL3……第3バルブ、VL4……第4バルブ、VL6……バルブ、41……ロータリポンプ、13……下流圧力制御部、14……マスフロー制御部、23……マスフローメータ、16a……第1の1次側流路、16b……第2の1次側流路、26a……第1の2次側流路、26b……第2の2次側流路。

Claims (10)

  1. 混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜と、
    前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜まで導く1次側流路と、
    前記水素透過膜を透過した水素を、水素取出し口まで導く2次側流路と、
    前記1次側流路上に設けられた、圧力または流量を検出する第1計測手段と、
    前記2次側流路上に設けられた、圧力または流量を検出する第2計測手段と、
    前記第1計測手段の測定結果および前記第2計測手段の測定結果に基づいて、前記水素透過膜の状態を判定する判定手段と
    を有する判定装置。
  2. 混合ガス中に含まれる水素を透過させる水素透過膜と、
    前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜まで導く1次側流路と、
    前記水素透過膜を透過した水素を、水素取出し口まで導く2次側流路と、
    前記1次側流路上に設けられた第1圧力計と、
    前記2次側流路上に設けられた第2圧力計と、
    前記第1圧力計の測定結果および前記第2圧力計の測定結果に基づいて、前記水素透過膜の状態を判定する判定手段と
    を有する判定装置。
  3. 請求項2に記載の判定装置と、
    前記1次側流路上に設けられ、前記混合ガスの流入を制御する第1バルブと、
    前記2次側流路上に設けられ、前記水素取出し口へのガスの流入を調整する第2バルブと、
    該判定された水素透過膜の状態が所定の条件を満たす場合、前記第1バルブおよび前記第2バルブを閉鎖するバルブ制御手段と
    を備える制御装置。
  4. 前記判定手段は、前記第1圧力計の測定結果と前記第2圧力計の測定結果との差が、基準値以下となった場合、前記水素透過膜が破損したと判定し、
    前記バルブ制御手段は、前記第1バルブおよび前記第2バルブを閉鎖する、
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記1次側流路上に設けられ、前記1次側流路内の混合ガスを排出するための第3バルブと、
    前記2次側流路上に設けられ、前記2次側流路内の気体を排出するための第4バルブと、
    を更に備え、
    前記バルブ制御手段は、前記第3バルブおよび前記第4バルブを開放する、
    請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記水素透過膜を加熱するヒータと、
    前記水素透過膜が破損したと判定された場合、前記ヒータの動作を停止する加熱制御手段と
    をさらに備える
    請求項3~5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記判定手段は、前記第1圧力計の測定結果と前記第2圧力計の測定結果の差が基準値を超えた場合、前記水素透過膜が劣化したと判定する
    請求項2~6のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記2次側流路内に設けられ、剥離した前記水素透過膜の断片を捕捉するためのフィルタをさらに備える
    請求項2~7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記水素透過膜は第1水素透過膜と第2水素透過膜とを含み、
    前記1次側流路は、前記混合ガスをそれぞれ前記第1水素透過膜および前記第2水素透過膜へ導く、第1の1次側流路と第2の1次側流路とを含み、
    前記2次側流路は、それぞれ前記第1水素透過膜および前記第2水素透過膜を透過した気体を前記水素取出し口まで導く、第1の2次側流路と第2の2次側流路とを含み、
    前記バルブ制御手段は、前記第1水素透過膜と前記第2水素透過膜のうち一方が破損ないし劣化したと判定された場合、当該一方の水素透過膜に対応する、前記1次側流路内の前記第1バルブおよび前記2次側流路の前記第2バルブを閉鎖する
    請求項3~8のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記混合ガスを取り入れて前記水素透過膜へ導く機構と、
    前記水素透過膜を透過した水素を取り出す機構と
    を備えた水素精製システム。
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