JP2023131585A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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正 菅野
Tadashi Sugano
史聖 兼子
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Abstract

Figure 2023131585000001
【課題】プランジャの磁気吸引効率を高めて、プランジャのストロークをより大きくする。
【解決手段】ステータコアの内周部で磁気絞り部より第2方向に所定距離離れた位置に段付き部を形成すると共に、この段付き部より第2方向に向けて径が漸減するステータテーパ部を形成する。プランジャの外周部に段付き部と対向する肩部を形成すると共に、径がステータテーパ部と略同じ傾斜角で漸減するプランジャテーパ部を形成し、先端にリング状磁気集中部を形成し、かつ、この内側に凹部を形成する。リング状磁気集中部に磁束を集中させ、吸引力を上昇させ、プランジャのストローク増大につながる。
【選択図】図2

Description

本開示は、電磁アクチュエータに関し、例えば、作動流体の流路を開閉する電磁弁に用いて好適である。
特許文献1には、ウォッシャー液の流路を切り替える電磁弁に用いられる電磁アクチュエータが開示されている。特許文献1では、電磁アクチュエータの吸引面をテーパ面とフラットな面の段付き部をすることで吸引力を維持しつつ電磁弁の小型化を達成している。
一方で、近年では流体が電磁弁を通過する際の圧力損失を低減する為に弁体のストロークを大きくすることが求められている。電磁アクチュエータとしては、プランジャのストロークをより大きくすることが求められている。その為、電磁アクチュエータの体格を維持しつつプランジャのストロークをより大きくするためには吸引効率を一層向上させる必要がある。
特開2021-143747号公報
本開示は、上記点に鑑み、プランジャの磁気吸引効率を一層高めて、プランジャのストロークをより大きくできる電磁アクチュエータの提供を課題とする。
本開示の第1は、通電時に励磁するコイルと、このコイルの通電時の磁気回路内に配置されると共に磁気絞り部を有する磁性材製のステータコアと、コイルの通電時の磁気回路内にこのステータコアと磁気間隙を介して対向配置される磁性材製のプランジャと、このプランジャをステータコアから離れる第1方向に付勢するプランジャバネとを備える電磁アクチュエータである。
本開示の第1のステータコアは円筒形状をしており、その内周部で磁気絞り部より第1方向と反対方向である第2方向に所定距離離れた位置に径方向内側に屈曲する段付き部を形成すると共に、内周部はこの段付き部より第2方向に向けて径が漸減するステータテーパ部を形成している。
本開示の第1のプランジャは円柱形状をしており、その外周部に段付き部と対向する肩部を形成すると共に、外周部はこの型部より第2方向に向けて径がステータテーパ部と略同じ傾斜角で漸減するプランジャテーパ部を形成し、このプランジャテーパ部の第2方向先端にリング状磁気集中部を形成し、かつ、このリング状磁気集中部の径方向内側は第1方向に窪む凹部が形成される。
本開示の第1では、プランジャテーパ部の第2方向先端にリング状磁気集中部を形成し、かつ、このリング状磁気集中部の径方向内側は第1方向に窪む凹部とすることで、リング状磁気集中部に第2方向に向かう磁束を集中させることができている。その結果、吸引ギャップが大きい時の吸引力を上昇させることができ、プランジャのストローク増大につながっている。
第2の開示は、磁気絞り部は、ステータコアの薄肉部として形成されている。ステータコアに直接磁気絞り部を形成することで、一部品とすることができてプランジャ体積を大きくでき、通過する磁束量を増やすことができる。これによっても、吸引力を全体的に底上げすることが可能となる。
第3の開示は、段付き部及びプランジャ肩部のいずれかには、非磁性材製のワッシャが配置されている。これにより、残留磁気によりプランジャがステータコアに吸引されることが無く、コイルの非通電時には、プランジャはプランジャバネによりステータコアから第1方向に引き離される。
本開示の第4は、ステータコアのステータテーパ部の第2方向側には、プランジャのリング状磁気集中部と対向する第2段付き部が形成されている。第2段付き部をプランジャのリング状磁気集中部と対向させることで、第2方向に向かう磁気吸引力を一層高めることができる。
本開示の第5は、作動流体の流入通路と、作動流体の流出通路と、流入通路と流出通路との間に形成され弁体が当接する弁座とを有するバルブボディと、弁体を第2方向に付勢するバルブバネを更に備えている。そして、コイルの励磁時にプランジャが第2方向に移動すると、弁体はバルブバネの付勢力を受けて第2方向に移動する。本開示の第5では、電磁アクチュエータを電磁弁として利用できている。
電磁アクチュエータの配管構成を説明する図である。 電磁アクチュエータの断面図である。 図2のステータコア及びプランジャを拡大する断面図である。 比較例の磁束を示す断面図である。 図2図示電磁アクチュエータの磁束を示す断面図である。 バルブハウジングの他の例を示す断面図である。 電磁アクチュエータの配管構成の他の例を説明する図である。
本開示の電磁アクチュエータ100を電磁弁200として用いた例を説明する。図1に示すような配管10に配置される電磁弁200であり、電磁弁200として流路のオンオフ切り替えを行うオンオフ弁を用いている。配管10の先端に配置されるノズル11はリアウィンドガラス13対向し、ウォッシャー液をリアウィンドガラス13に噴出する。カメラ配管12のカメラノズル14は、ウォッシャー液をカメラ15に噴出する。
なお、ウォッシャー液はタンク16に貯蔵され、ポンプ17の吐出力で噴射される。また、電磁弁200とノズル11との間及び電磁弁200とカメラノズル14との間には、ストップ弁18が配置されている。ストップ弁18はウォッシャー液の噴射終了時の液切れを良くするために用いられる。
図2に示すように、電磁アクチュエータ100は樹脂製のコイルボビン101の周囲にエナメル被覆された銅線からなるコイル102が多数回巻装されている。コイルボビン101は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)製で、その内周にはステータコア110が配置される。ステータコア110は磁性材で、例えばSUS430が用いられる。
また、コイルボビン101の外周は樹脂製の外郭120によって覆われている。外郭120も、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)製で、コネクタ121と一体に形成されている。コネクタ121内には一対の端子122が埋込成形されており、一対の端子122はコイル102のプラス側及びマイナス側にそれぞれ接続している。
ステータコア110は、図3に示すように、端部111が閉じた円筒形状をしている。ステータコア110の中間部には磁気絞り部112が形成されている。磁気絞り部112はステータコア110の肉厚を1ミリメートル程度以下とする薄肉部とすることで形成している。
このステータコア110の内周にはプランジャ130が配置されている。プランジャ130は円柱形状で、SUS430等の磁性材料からなる。プランジャ130とステータコア110の端部111との間には、プランジャ130をステータコア110から引き離す方向に付勢するプランジャバネ140が配置されている。以下の説明で、プランジャ130をステータコア110から引き離す方向を第1方向とする。第1方向は図2及び図3の下方に対応する。そして、第1方向とは反対方向を第2方向とする。第2方向は図2及び図3の上方に対応する。
図3は図2の内、電磁アクチュエータ100部分を拡大して示している。ステータコア110の磁気絞り部112より第2方向に所定距離(1ミリメートル程度)離れた位置には、径方向内側に屈曲する段付き部113が形成されている。本例では、段付き部113の段差面の幅は1ミリメートル程度以下である。そして、ステータコア110の内周部には、この段付き部113より第2方向に向けて径が漸減するステータテーパ部114が形成されている。このステータテーパ部114の傾斜角度は両側で5~25度程度である。また、ステータテーパ部114の第2方向長さは、数ミリメートル程度である。そして、ステータテーパ部114の第2方向端部にも第2段付き部115が形成されている。第2段付き部の段差面の幅も1ミリメートル程度以下である。
上述のプランジャバネ140は、ステータコア110の磁気絞り部112より第2方向側の第2円筒形状部118に配置されている。ステータコア110は、磁気絞り部112より第1方向側も円筒形状で、第1円筒形状部117となっている。そして、第1円筒形状部117の開口端は径方向外方に円盤状に延びて鍔部116となっている。
プランジャ130の第2方向端部には、ステータコア110の段付き部113と対向するプランジャ肩部131が形成されている。かつ、プランジャ130の第2方向端部の外周部には、このプランジャ肩部131より第2方向に向けて径が漸減するプランジャテーパ部132が形成されている。このプランジャテーパ部132の傾斜角は、ステータテーパ部114の傾斜角と略同じ角度で漸減する形状である。
プランジャ130は、プランジャテーパ部132の第2方向の先端に連続してリング状磁気集中部133を形成している。このリング状磁気集中部133は、上述したステータコア110の第2段付き部115と対向している。プランジャ130のリング状磁気集中部133の径方向内側は第1方向に窪む凹部134が形成されている。これにより、プランジャ130の第2方向の先端にリング状磁気集中部133が位置することとなる。
上述のプランジャバネ140の第1方向端部はこの凹部134で支持されている。また、プランジャバネ140の第2方向端部はステータコア110の端部111で支持されている。
プランジャ130のプランジャ肩部131には、ワッシャ135が係合している。ワッシャ135は、例えばSUS304等の非磁性材料で、磁性材製のステータコア110とプランジャ130が通電終了後の残留磁力によって吸引したままとなるのを防止する。なお、プランジャ130はステータコア110の第1円筒形状部117によってガイドされ、図2及び図3の第1方向及び第2方向に移動する。そして、プランジャ130の第2方向の移動は、ワッシャ135が段付き部113に当接することで規制される。換言すれば、ワッシャ135が段付き部113に当接する状態では、ステータテーパ部114とプランジャテーパ部132は当接していない。同様に、リング状磁気集中部133も第2段付き部115とは当接しない。
コイルボビン101の外郭120の更に外周に、ヨーク150が配置される。ヨーク150は磁性材の鋼製で、例えば、冷間圧延鋼板(SPCE)が用いられる。そして、コイル102通電時に、このヨーク150とステータコア110及びプランジャ130によって磁気回路が形成される。
この構造の電磁アクチュエータ100は以下の手順で組み立てられる。まず、コイルボビン101の外周にコイル102を多数回巻装し、一対の端子122とコイル102の巻線の両端とを接続する。その状態で、外郭120とコネクタ121とを樹脂でモールド成形する。
次いで、コイルボビン101の内周にステータコア110を配設する。その後、外郭120の外周にヨーク150を配置する。プランジャバネ140とプランジャ130とは、後述するバルブ部201との組付け時に、ステータコア110の第2円筒形状部118と第1円筒形状部117内に配置される。
以上の構成によって、電磁アクチュエータ100が構成される。この電磁アクチュエータ100はOリング210を介してバルブ部201と結合する。なお、Oリング210はエチレンプロピレンゴム(EPDM)等が用いられる。電磁アクチュエータ100とバルブ部201とが組み合わされて、電磁弁200が構成される。
バルブ部201は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂製のバルブボディ220を備える。バルブボディ220には、ポンプ17からの高圧のウォッシャー液が流入する流入通路221と、リアウィンドガラス13に向かう配管10やカメラ15に向かうカメラ配管12と接続される流出通路222が形成されている。流入通路221及び流出通路222は共に内径が3ミリメートル程度の大きさである。流入通路221及び流出通路222の端部の外周は、配管の接続が容易になるようテーパ形状となっている。テーパ形状の端部には配管肩部224が形成され、配管の抜け止めを図っている。
バルブボディ220には弁室223が形成されており、弁室223は流入通路221と連通している。弁室223は、また、弁座227を介して流出通路222と連通している。弁座227は断面が円弧状若しくはテーパ形状となっている。弁座227の内径は5ミリメートル弱である。
弁室223内には、弁座227に当接可能なように、弁体230が配置される。弁体230は、円筒形状をした樹脂製の主弁231と、この主弁231の第1方向端部に配置される当接部材232を備える。主弁231の第2方向端部は円盤状に形成されており、外周部に弁体230が第2方向に移動した際にステータコア110の鍔部116と当接するストッパ2310が形成されている。
当接部材232はエチレンプロピレンゴム(EPDM)等のゴム材料製で、弁座227に着座した際、弁座227をシールする。そのため、当接部材232の第1方向端部2321の形状は弁座227の断面形状に対応する円弧状もしくはテーパ形状となっている。当接部材232耐水性ゴムにより一体成形され、表面にコーティングがされている。このコーティング材料は、フッ素やモリブデンといったゴムの表面融解防止や弁体と相手弁座の着座性を向上させる物質である。
当接部材232の中心軸部には、後述する圧力逃がし弁240の通路となる通路孔2323が貫通している。当接部材232は主弁231内に圧入され、弁体230として一体に移動する。即ち、当接部材232と主弁231とは、弁体230として一体に第1方向及び第2方向に移動する。
弁室223には、主弁231の外周にバルブバネ233が配置され、バルブバネ233は弁体230を第2方向に付勢力する。バルブバネ233は、弁体230の位置が弁室223内で安定する為に設けられている。そのため、バルブバネ233のバネ力はプランジャバネ140のバネ力より小さい。
主弁231の内部には、圧力逃がし弁240が配置されている。圧力逃がし弁240は当接部材232の第2方向端部2322と対向し、圧力逃がし弁バネ241により、第2方向端部2322に着座している。圧力逃がし弁バネ241は、流出通路222側のウォッシャー液圧力が流入通路221側の圧力より、圧力逃がし弁バネ241で設定される所定圧以上高くなった際に、当接部材232の第2方向端部2322から離脱する。この圧力逃がし弁バネ241の設定圧力(逃がし圧力)は、5キロパスカル程度で、ストップ弁18の設定圧力(解放圧力)の半分程度である。
圧力逃がし弁240は円筒形状をしており、外周にはウォッシャー液が流れることが可能なように圧力逃がし溝が3か所形成されている。圧力逃がし溝は半径0.3ミリメートル程度の半円形である。
バルブボディ220の第2方向端部には、電磁アクチュエータ100との接続部225が形成されている。接続部225は円筒形状で、内部にプランジャ130の第1方向端部が配置される。また、接続部225の上部は広がって、Oリング210を受ける面を形成すると共に、ヨーク150と係止する係止肩部226を形成する。
次に、上記構造の電磁弁200の組み立て方法を説明する。まず、弁体230と逆止弁とを組付ける。この組付けは、まず主弁231内に、圧力逃がし弁バネ241、圧力逃がし弁240を挿入する。その状態で、主弁231の第1方向開口端に当接部材232を嵌め込んで主弁231と当接部材232とを固定する。このように組み立てられた弁体230と圧力逃がし弁240とバルブバネ233とを、弁室223に配置してバルブ部201の組付けを行う。
上述のように電磁アクチュエータ100を組み立てた後で、バルブボディ220の接続部225にOリング210を配置する。この際には、ステータコア110の第2円筒形状部118内部にプランジャバネ140を配置し、第1円筒形状部117にプランジャ130を配置している。その後、ヨーク150の端部をバルブボディ220の係止肩部226にカシメ固定する。カシメは、コネクタ121が位置する部分を除いてヨーク150の全周で行う。
このヨーク150のカシメによって、バルブボディ220の接続部225がステータコア110の鍔部116と当接する。そして、カシメによりOリング210はステータコア110の鍔部116とバルブボディ220の接続部225によって圧縮されて変形する。
次に、本開示の電磁弁200の作動を説明する。ノズル11からリアウィンドガラス13に向けてウォッシャー液を噴出する際、及びカメラノズル14からカメラ15に向けてウォッシャー液を噴出する際に、流入通路221と流出通路222とを連通させる。そのため、電磁アクチュエータ100のコイル102に通電する。電磁アクチュエータ100の挙動は後述する。
ポンプ17の運転を開始すると、配管10やカメラ配管12を介して高圧のウォッシャー液が電磁弁200に送られる。送られたウォッシャー液は流入通路221に流入し、次いで、弁室223、弁座227を介して流出通路222より流出する。
電磁弁200を通過したウォッシャー液は配管10介してノズル11よりリアウィンドガラス13に噴射される。また、カメラ配管12を介してカメラノズル14よりカメラ15に噴射される。リアウィンドガラス13とカメラ15の双方にウォッシャー液を噴射してもよく、いずれか一方のみとしてもよい。いずれか一方のみの場合は、噴射が必要とされる電磁弁200のみ電磁アクチュエータ100へ通電する。
いずれか一方のみの電磁弁200が弁座227を開弁している際、他方の電磁弁200にも、ポンプ17からの高圧のウォッシャー液が供給される。ただ、弁体230が弁座227に着座している状態では、ウォッシャー液の圧力は、弁体230を弁座227側に押圧する方向に作用する。そのため、弁座227は当接部材232によって確実にシールされる。なお、ウォッシャー液の圧力は400キロパスカル程度まで上がるので、ストップ弁18の解放圧力(10キロパスカル程度)はほとんど問題とならない。
リアウィンドガラス13やカメラ15の洗浄が終了すると、ポンプ17を停止させる。ポンプ17の停止に伴い配管10やカメラ配管12内の圧力は大気圧となるので、ストップ弁18によって閉じられる。ストップ弁18が閉じることで、噴射終了の液切れを良くすることができる。かつ、配管10やカメラ配管12内にウォッシャー液を貯めることができ、次回作動時の応答性を良くすることができる。
次に、電磁アクチュエータ100の作動を説明する。作動時には、コイル102に通電する。通電によりコイル102が励磁し、コイル102の周りに磁気回路が形成される。磁気回路は、磁性材であるヨーク150とステータコア110に形成される。ステータコア110には磁気絞り部112が形成されているので、磁気はこの磁気絞り部112を迂回する。具体的には、ステータコア110の第1円筒形状部117よりプランジャ130のプランジャテーパ部132に流れ、プランジャ130のプランジャテーパ部132及びリング状磁気集中部133からステータテーパ部114に流れて、ステータコア110の第2円筒形状部118に流れる。なお、磁束の流れ方向は通電される電流の向きにより第2円筒形状部118から第1円筒形状部117へ向かうこともある。
コイル102への通電直後で、プランジャテーパ部132とステータテーパ部114との間隔が大きい時、図5に示すように、プランジャテーパ部132とステータテーパ部114に吸引力F1が発生する。この吸引力F1はステータコア110やプランジャ130の軸方向(第2方向)に働く力をF1V、ステータコア110やプランジャ130の径方向に働く力をF1Rに分解される。
このうち第2方向に働く力F1Vによってプランジャ130が第2方向(上方向)に移動する。プランジャ130が移動して、プランジャテーパ部132とステータテーパ部114との重なる部分が広くなると、磁気吸引ギャップが小さくなる。そのため、プランジャ130の第2方向の移動に応じて、径方向の力F1Rが大きくなり第2方向の力F1Vはその分小さくなる。
しかし、プランジャ130の第2方向の移動に応じて、プランジャ130とステータコア110間の隙間が小さくなるとステータコア110の段付き部113とプランジャ肩部131との間隔も狭くなる。そのため、段付き部113とプランジャ肩部131との間に働く第2方向の吸引力F2が大きくなる。同様に、ステータコア110の第2段付き部115とリング状磁気集中部133との間隔も狭くなる。そのため、第2段付き部115とプランジャ肩部131との間に働く第2方向の吸引力F2も大きくなる。結果として、プランジャ130を第2方向に吸引する磁力を維持できる。
比較例として、特許文献1に示されるテーパ部の形状を図4に示す。図4の例では、ステータコア110は第1円筒形状部117と第2円筒形状部118とに分断され、非磁性材製のスリーブ119によって連結されている。従って、第1円筒形状部117と第2円筒形状部118とに分断された箇所により磁気絞り部が構成される。
上述の通り、プランジャ130とステータコア110は、プランジャテーパ部132とステータテーパ部114との磁気ギャップ間で磁束の移動が発生する。ただ、テーパ面間は空間であり磁気抵抗が大きい。磁束は磁気抵抗の小さいところを流れようとするため、図4に示す比較例ではプランジャテーパ部132の先にある凸形状部Xまで磁束が流れる。換言すれば、磁束はプランジャテーパ部132に留まらず、凸形状部Xまで逃げる。そして、凸形状部Xからステータテーパ部114へ移動する磁束Yが生じる。この凸形状部Xからの磁束Yは、プランジャテーパ部132を流れる磁束Zを減らすこととなり、結果的に磁気吸引効率を低減させる要因となっている。
一方、本開示では、図5に示すように、凸形状部Xを廃止ししている。凹部134を形成することで、プランジャ130の第2方向先端をリング状磁気集中部133としている。その結果、プランジャ130を通過する磁束がプランジャテーパ部132以外に逃げることがない。プランジャテーパ部132を第2方向に流れる磁束は、リング状磁気集中部133から逃げることが無く磁束が集中し、高効率な磁気吸引力を得ることができる。
このような磁気吸引力により、プランジャ130はプランジャバネ140の圧縮力に反して第2方向に移動する。特に、本開示では上記の通り、電磁アクチュエータ100の磁気吸引効率を高めているので、プランジャ130のストロークを大きくすることが可能である。
プランジャ130の移動に伴い、弁体230はバルブバネ233によって押し上げられて、弁座227から離脱する。弁体230の第2方向の移動は、基本的には、プランジャ肩部131がステータコア110の段付き部113に当接するまで行われる。ただし、本例では、弁体230の挙動を安定させるため、主弁231のストッパ2310がステータコア110の鍔部116に当接することで、弁体230の第2方向の移動は終了する。
なお、電磁弁200の以上の動作は、ポンプ17の運転開始前に行われる。そのため、ポンプ17からの高圧ウォッシャー液の圧力は、弁体230を弁座227から引き離す方向に印加される。即ち、ウォッシャー液の圧力は電磁アクチュエータ100の動作をアシストする方向に加わる。少なくとも、ウォッシャー液の圧力によって、弁体230の移動が妨げられることはない。
リアウィンドガラス13やカメラ15の洗浄が終了すると、ポンプ17の運転を停止し、配管10やカメラ配管12の圧力がストップ弁18の解放圧力以下に下がるとストップ弁18も閉じる。かつ、電磁アクチュエータ100のコイル102への通電も終了する。ステータコア110の段付き部113とプランジャ肩部131との間に非磁性材製のワッシャ135が介在しているので、通電終了と共に、プランジャバネ140によりプランジャ130は押し下げられる。
プランジャバネ140の付勢力の方がバルブバネ233の付勢力より大きいので、弁体230は弁座227に押し付けられる。弁座227も弁体230の当接部材232も円弧形状やテーパ形状であるので、上記の通り、確実にシールすることができる。
ポンプ17の運転が終了した状態で周囲温度が上昇すると、配管10やカメラ配管12内のウォッシャー液や空気が膨張する。この状態で、弁座227とストップ弁18の双方が閉じているため、配管10やカメラ配管12内にウォッシャー液が閉じ込められることとなる。そのため、ウォッシャー液や空気の膨張により配管10やカメラ配管12内の圧力が上昇する恐れがある。
圧力がストップ弁18の解放圧力以上となれば、配管10やカメラ配管12内のウォッシャー液がノズル11からリアウィンドガラス13に垂れ出たり、カメラノズル14からカメラ15に漏れ出たりする恐れもある。しかしながら、本開示では、圧力逃がし弁240が開いて圧力を解放するので、ウォッシャー液の漏洩は確実に阻止できる。
配管10やカメラ配管12内の圧力が逃がし圧力より高くなれば、圧力逃がし弁バネ241の付勢力に打ち勝って圧力逃がし弁240を持ち上げる。その結果、当接部材232の第2方向端部2322が開き、通路孔2323が開かれる。流出通路222は、圧力逃がし弁240の圧力逃がし溝、弁室223を介して、流入通路221と連通する。
圧力逃がし弁240の逃がし圧力は、ストップ弁18の解放圧力の半分程度である。そのため、ストップ弁18が開く前に、圧力逃がし弁240が開いて、配管10やカメラ配管12内の圧力上昇を抑えることができる。
上述の実施形態では、本開示の電磁アクチュエータ100をオンオフ2方弁の電磁弁200に用いたが、電磁アクチュエータ100は図6の示すような三方弁の電磁弁200にも利用可能である。三方弁は1つの流入通路221に対して、第1流出通路2220と第2流出通路2221との2つの流出通路を備える。
電磁アクチュエータ100のコイル102に通電していない状態では、上記の通り、プランジャバネ140の付勢力により第1方向に変移している。その為、弁体230は第1弁座2270から離脱すると共に、第2弁座2271に着座している。従って、第1流出通路2220はノーマルオープン流出通路となり、第2流出通路2221はノーマルクローズ流出通路となる。
図7は、図6の三方弁からなる電磁弁200を配管10及びカメラ配管12に接続した例を示す。ノーマルオープン流出通路である第1流出通路2220とノーマルクローズ流出通路である第2流出通路2221とのいずれをリアウィンドガラス13用に使い、いずれをカメラ15用に用いるかは、設計により適宜選択できる。
リアウィンドガラス13にノーマルオープン流出通路である第1流出通路2220を用いる場合、カメラ15にウォッシャー液を噴出させる際には、コイル102に通電して励磁させる。上述のように、プランジャ130は第2方向に吸引され、弁体230はバルブバネ233の付勢力を受けて、第1弁座2270に着座し、第2弁座2271から離脱する。それにより、ノーマルクローズ流出通路である第2流出通路2221が開いてポンプ17からの高圧のウォッシャー液はカメラ配管12に流れる。
図2及び図3の例では、薄肉部により磁気絞り部112を形成した。これにより、第1円筒形状部117と第2円筒形状部118とを一体化したステータコア110とすることができている。そして、図4に示すスリーブ119の厚さ分、電磁アクチュエータ100の部品の内外径を大きくして、プランジャの体積も大きくすることができている。その結果、プランジャ130を流れる磁束量を増やすことができ、ひいてはプランジャ130の吸引力を底上げすることができている。
また、ステータコア110に薄肉部による磁気絞り部112を設ける事で、図4に示す第1円筒形状部117と第2円筒形状部118とが別部品である時に存在する非磁性空間による磁気絞り部112の代わりになる。これにより、プランジャ130の磁束移動をできるほか、薄肉部寸法を変更することで、求められるストロークや性能により吸引力特性の調整を可能とすることができる。
このように、本例の薄肉部による磁気絞り部112は、非磁性空間による磁気絞り部112に比してメリットが多い。ただ、本開示としては、非磁性空間による磁気絞り部112を除外するものではない。必要に応じ、スリーブ119を利用することは可能である。
上述した例では、本開示の電磁アクチュエータ100をバルブ部201と共に用いて、電磁弁200として利用したが、本開示の電磁アクチュエータ100の用途は、電磁弁200以外にも多様である。部材のロック、アンロックの切り替えに用いたり、部材の角度調整に用いたりすることも可能である。
また、上述した素材や大きさは、一例であり、要求される性能に応じて適宜選択可能である。この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。
100 電磁アクチュエータ
102 コイル
110 ステータコア
113 段付き部
114 ステータテーパ部
130 プランジャ
131 プランジャ肩部
132 プランジャテーパ部
133 リング状磁気集中部
134 凹部
140 プランジャバネ

Claims (5)

  1. 通電時に励磁するコイルと、
    このコイルの通電時の磁気回路内に配置されると共に、磁気絞り部を有する磁性材製のステータコアと、
    前記コイルの通電時の磁気回路内に、このステータコアと磁気間隙を介して対向配置される磁性材製のプランジャと、
    このプランジャを前記ステータコアから離れる第1方向に付勢するプランジャバネとを備え、
    前記ステータコアは円筒形状をしており、その内周部で前記磁気絞り部より前記第1方向と反対方向である第2方向に所定距離離れた位置に径方向内側に屈曲する段付き部を形成すると共に、内周部はこの段付き部より前記第2方向に向けて径が漸減するステータテーパ部を形成し、
    前記プランジャは円柱形状をしており、その外周部に前記段付き部と対向するプランジャ肩部を形成すると共に、外周部はこのプランジャ肩部より前記第2方向に向けて径がステータテーパ部と略同じ傾斜角で漸減するプランジャテーパ部を形成し、このプランジャテーパ部の前記第2方向の先端にリング状磁気集中部を形成し、かつ、このリング状磁気集中部の径方向内側は前記第1方向に窪む凹部が形成される
    ことを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 前記磁気絞り部は、前記ステータコアの薄肉部として形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 前記段付き部及び前記プランジャ肩部のいずれかには、非磁性材製のワッシャが配置される
    ことを特徴とする請求項1若しくは2に記載の電磁アクチュエータ。
  4. 前記ステータコアの前記ステータテーパ部の前記第2方向側には、前記プランジャの前記リング状磁気集中部と対向する第2段付き部が形成される
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電磁アクチュエータ。
  5. 弁体と、
    この弁体を前記第2方向に付勢するバルブバネと、
    作動流体の流入通路、作動流体の流出通路、前記流入通路とこの流出通路との間に形成され前記弁体が当接する弁座とを有するバルブボディとを更に備え、
    前記コイルの励磁時に前記プランジャが前記第2方向に移動することで、前記弁体は前記バルブバネの付勢力を受けて前記第2方向に移動する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電磁アクチュエータ。
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