JP2023120518A - ベルト駆動制御装置、ベルト駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト駆動制御装置、ベルト駆動装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルトの回転速度の状態を所定の目標値に対する本来の差分範囲内で判定する。【解決手段】ベルト駆動制御装置30は、駆動部の回転速度に基づいて駆動部の回転速度を制御する第一フィードバック制御と、駆動部及びベルトのそれぞれの回転速度に基づいて駆動部の回転速度を制御する第二フィードバック制御とを切り替えて行う制御切替部39と、駆動部の回転速度に基づいて駆動部の回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第一判定部41と、ベルトの回転速度に基づいてベルトの回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第二判定部42と、制御切替部39が第一フィードバック制御を選択した場合は第一判定部41による判定を選択し、制御切替部39が第二フィードバック制御を選択した場合は第二判定部42を選択するように切り替える判定切替部40を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ベルト駆動制御装置、ベルト駆動装置及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファックス、複写機などの画像形成装置において、中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの無端状のベルトの駆動を制御するベルト駆動制御装置を備えるものが知られている。
例えば、特許文献1(特許第4351509号公報)においては、画像形成装置に搭載されるベルト駆動制御装置として、ベルトを回転駆動させるモータの回転角度を検出するエンコーダのほか、ベルトの表面に回転方向へ所定間隔に設けられたスケールマークを検出するフォトセンサを備えるものが記載されている。
このベルト駆動制御装置においては、回転するベルト上のスケールマークをフォトセンサによって検出し、このときの検出信号(パルス信号)をフィードバックすることによりベルトの回転速度を目標の回転速度となるように制御する。しかしながら、ベルトの回転が開始されてから定常状態に至るまでにおいて、スケールマークのつなぎ目などによりフォトセンサの検出信号が得られない部分が到来すると、制御が不安定になってしまい、確実な駆動立ち上げができない虞がある。そのため、特許文献1においては、ベルトの回転が開始されてから定常状態に至るまで、モータの回転角度を検出するエンコーダの検出信号に基づく制御を行い、ベルトの回転が定常状態に至った後に、フォトセンサの検出信号に基づく制御に切り替えるようにしている。
ところで、上記のようなベルト駆動制御装置においては、モータの故障あるいは過大な負荷などによる異常を検出するために、モータの回転速度が所定の範囲(閾値)内にあるか否かの判定が行われるものがある。モータの回転速度が所定の範囲内にあれば、ベルトの回転速度も正常な範囲内であると判定される。
しかしながら、雰囲気温度の上昇などにより、ベルトを回転駆動させる駆動ローラが膨張し、ローラ径が変化した場合に、ベルト上のスケールマークを検出するフォトセンサの検出信号に基づいてベルトの回転速度を制御すると、モータの回転速度が本来の目標速度からずれた速度で安定する。その一方で、異常を判定するためのモータの回転速度の閾値は変わらないため、回転速度が安定した状態でのモータの回転速度と閾値(上限値又は下限値)との相対的な関係(差分)が変化する。このため、異常判定をモータの回転速度に基づいて行うと、所定の目標値に対する本来の差分範囲内で判定することができなくなり、判定にばらつきが生じることになる。
上記課題を解決するため、本発明に係るベルト駆動制御装置は、ベルトを回転駆動させる駆動部の回転角度を検出する回転角検出部と、前記回転角検出部の検出結果に基づいて前記駆動部の回転速度を算出する第一回転速度演算部と、前記ベルトに設けられる位置表示部を検出する位置表示検出部と、前記位置表示検出部の検出結果に基づいて前記ベルトの回転速度を算出する第二回転速度演算部と、前記第一回転速度演算部の算出結果に基づいて前記駆動部の回転速度を制御する第一フィードバック制御と、前記第一回転速度演算部及び前記第二回転速度演算部のそれぞれの算出結果に基づいて前記駆動部の回転速度を制御する第二フィードバック制御とを切り替えて行う制御切替部と、前記第一回転速度演算部の算出結果に基づいて前記駆動部の回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第一判定部と、前記第二回転速度演算部の算出結果に基づいて前記ベルトの回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第二判定部と、前記制御切替部が前記第一フィードバック制御を選択した場合は前記第一判定部による判定を選択し、前記制御切替部が前記第二フィードバック制御を選択した場合は前記第二判定部を選択するように切り替える判定切替部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ベルトの回転速度の状態を所定の目標値に対する本来の差分範囲内で判定できるようになる。
本発明に係るベルト駆動制御装置を搭載する画像形成装置の実施の一形態を示す図である。 本実施形態に係る転写装置の構成を示す図である。 本実施形態に係るベルト駆動制御装置のブロック図である。 本実施形態に係る異常判定のフローを示す図である。 第一フィードバック制御時と第二フィードバック制御時における駆動ローラ及び中間転写ベルトの回転速度と異常判定の閾値との関係を示す図である。 本発明に係る異常判定の他のフローを示す図である。 本発明に係る異常判定のさらに別のフローを示す図である。 スケールセンサを中間転写ベルトに対して接近離間させる構成を示す図である。 本発明に係る異常判定のさらに別のフローを示す図である。 一次転写ローラとセンサ保持部材を中間転写ベルトに対して接触離間させる構成を示す図である。 一次転写ローラとセンサ保持部材が中間転写ベルトに対して離間した状態を示す図である。 本発明に係る異常判定のさらに別のフローを示す図である。 図12に示される異常判定の方法を説明するための図である。 本発明が適用されるインクジェット式の画像形成装置の一例を示す図である。 ライン型ヘッドユニットの構成の一例を示す図である。 従来の問題を説明するための図である。 従来の問題を説明するための図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材及び構成部品などの構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明に係るベルト駆動制御装置を搭載する画像形成装置の実施の一形態を示す図である。
図1に示されるように、本実施形態に係る画像形成装置100は、原稿上の画像を読み取る画像読取部1と、記録媒体に画像を形成する画像形成部2と、画像を記録媒体に定着させる定着部3と、記録媒体を供給する記録媒体供給部4と、記録媒体を定着部3へ搬送する搬送部5を備えている。
画像読取部1は、光源から原稿へ光を照射しながら走査し、原稿からの反射光を、例えば3ラインCCD(Charge Coupled Device)センサにより画像データを読み取る。読み取られた画像データは、画像処理装置によってスキャナy補正、色変換、画像分離、階調補正処理などの画像処理が行われた後、画像形成部2が備える後述の画像書き込み装置6へ送られる。
画像形成部2は、4つの作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkと、各作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkが備える感光体11に静電潜像を書き込む画像書き込み装置6と、記録媒体に画像を転写する転写装置7を備えている。
各作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの異なる色のトナー(現像剤)を収容している以外、基本的に同じ構成である。具体的に、各作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkは、表面に画像を担持する像担持体としての感光体11と、感光体11の表面を帯電させる帯電部材12と、感光体11の表面に現像剤としてのトナーを供給してトナー画像を形成する現像装置13と、感光体11の表面を清掃するクリーニング装置14を有している。
画像書き込み装置6は、感光体11の表面に光(レーザビーム)を照射するLD(レーザダイオード)などを有している。画像書き込み装置6は、画像データに応じてLDの駆動信号を変調し、LDから照射される光によって感光体11上に静電潜像を書き込む。
転写装置7は、中間転写ベルト15と、一次転写ローラ16と、二次転写ローラ17を有している。中間転写ベルト15は、無端状のベルトによって構成され、複数のローラによって張架されている。一次転写ローラ16は、中間転写ベルト15の内側に4つ設けられている。各一次転写ローラ16が中間転写ベルト15を介して各感光体11に接触することにより、中間転写ベルト15と各感光体11との間に一次転写部(一次転写ニップ)が形成されている。二次転写ローラ17は、中間転写ベルト15の外周面に接触し、二次転写部(二次転写ニップ)を形成している。
定着部3は、ヒータなどの加熱源によって加熱される定着回転体21と、定着回転体21に圧接して定着ニップを形成する加圧回転体22を備えている。
記録媒体供給部4は、記録媒体としての用紙を収容する給紙カセット18と、給紙カセット18から用紙を送り出す給紙ローラ19を備えている。以下、「記録媒体」を「用紙」として説明するが、「記録媒体」は紙(用紙)に限定されない。「記録媒体」は、紙(用紙)だけでなくOHPシート又は布帛、金属シート、プラスチックフィルム、あるいは炭素繊維にあらかじめ樹脂を含浸させたプリプレグシートなども含む。また、「用紙」には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙及びアート紙など)、トレーシングペーパなども含まれる。
搬送部5は、搬送ベルトなどの搬送回転体により構成される。
続いて、図1を参照しつつ本実施形態に係る画像形成装置100の印刷動作について説明する。
画像形成装置100において画像形成の指示があると、各作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkの感光体11及び転写装置7の中間転写ベルト15が回転を開始する。また、給紙ローラ19が、回転を開始し、給紙カセット18から用紙が送り出される。送り出された用紙は、一対のタイミングローラ20に接触することにより静止し、用紙に転写される画像が形成されるまで用紙の搬送が一旦停止される。
各作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkにおいては、まず、帯電部材12によって、感光体11の表面が均一な高電位に帯電される。次いで、画像読取部1によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント画像情報に基づいて、画像書き込み装置6が、各感光体11の表面(帯電面)に光を照射する。これにより、光が照射された部分の電位が低下して各感光体11の表面に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像装置13がトナーを供給し、各感光体11上にトナー画像が形成される。各感光体11上に形成されたトナー画像は、各感光体11の回転に伴って一次転写部(一次転写ローラ16の位置)に達すると、回転する中間転写ベルト15上に順次重なり合うように転写される。かくして、中間転写ベルト15上にフルカラーのトナー画像が形成される。なお、各作像ユニット10Y,10M,10C,10Bkのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、いずれか2つ又は3つを用いて2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。また、感光体11から中間転写ベルト15へトナー画像が転写された後は、各感光体11上の残留トナーなどがクリーニング装置14によって除去される。
中間転写ベルト15上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写部(二次転写ローラ17の位置)へ搬送され、タイミングローラ20によって搬送されてきた用紙上に転写される。そして、用紙は、搬送部5によって定着部3へ搬送され、定着回転体21と加圧回転体22によって用紙上のトナー画像が加熱及び加圧され、トナー画像が用紙に定着される。その後、用紙は装置外に排出される。これにより、一連の画像形成動作が終了する。
図2は、本実施形態に係る転写装置の構成を示す図である。
図2に示されるように、本実施形態に係る転写装置7は、中間転写ベルト15を回転駆動させる駆動部として、駆動源であるモータ24と、中間転写ベルト15を張架する駆動ローラ25を備えている。モータ24と駆動ローラ25との間には、ギヤなどから成る減速機構が設けられており、モータ24の回転速度が減速機構のギヤ比の分だけ減速した速度で駆動ローラ25に伝達される。そして、駆動ローラ25が回転すると、中間転写ベルト15が図2中の矢印A方向に回転駆動される。
また、本実施形態に係る中間転写ベルト15の内周面側縁部には、位置表示部としての複数のスケールマークMが設けられている。複数のスケールマークMは、中間転写ベルト15の全周に渡ってその回転方向Aへ所定間隔に設けられている。また、中間転写ベルト15の内側には、スケールマークMを検出する位置表示検出部としてのスケールセンサ32が設けられている。スケールセンサ32は、スケールマークMと対向するように配置されており、中間転写ベルト15上のスケールマークMを順次検出して、その検出信号を後述のベルト回転速度演算部へ出力する。
駆動ローラ25には、駆動ローラ25の回転角度を検出する回転角検出部としてのエンコーダ31が設けられている。エンコーダ31によって検出された駆動ローラ25の回転角度は後述の駆動ローラ速度演算部へ送られる。なお、エンコーダ31は、モータ24の回転軸に設けられ、モータ24の回転角を検出するものであってもよい。
図3は、本実施形態に係る画像形成が備えるベルト駆動制御装置のブロック図である。
図3に示されるように、本実施形態に係るベルト駆動制御装置30は、上記エンコーダ31及び上記スケールセンサ32のほか、駆動ローラ速度演算部33と、ベルト速度演算部34と、駆動ローラ目標速度設定部35と、ベルト目標速度設定部36と、駆動ローラ速度補償器37と、ベルト速度補償器38と、制御切替部39と、駆動ローラ速度異常判定部41と、ベルト速度異常判定部42と、判定切替部40と、駆動ローラ速度差分演算部43と、ベルト速度差分演算部44を備えている。
駆動ローラ速度演算部33は、エンコーダ31による回転角度の検出結果に基づいて、駆動ローラ25の回転速度を算出する第一回転速度演算部である。
ベルト速度演算部34は、スケールセンサ32によるスケールマークMの検出結果に基づいて、中間転写ベルト15の回転速度を算出する第二回転速度演算部である。
駆動ローラ目標速度設定部35は、駆動ローラ25の目標回転速度(以下、「駆動ローラ目標速度」という。)を設定する。
ベルト目標速度設定部36は、中間転写ベルト15の目標回転速度(以下、「ベルト目標速度」という。)を設定する。
ベルト速度差分演算部44は、ベルト目標速度と、ベルト速度演算部34により算出される中間転写ベルト15の回転速度との差分値を算出する。
ベルト速度補償器38は、ベルト速度演算部34により算出される中間転写ベルト15の回転速度に基づいて、駆動ローラ目標速度に対する補正値を算出する。本実施の形態においては、ベルト速度補償器38が、ベルト速度差分演算部44により算出される差分値に基づいて補正値を算出する。ここで、補正値は、中間転写ベルト15の回転速度の変動を抑制する補正値である。
駆動ローラ速度差分演算部43は、駆動ローラ目標速度と、駆動ローラ速度演算部33により算出される第2回転速度との差分値を算出する。本実施形態においては、駆動ローラ速度差分演算部43は、ベルト速度補償器38により算出される補正値を、駆動ローラ目標速度に加算した上で、当該駆動ローラ目標速度と、駆動ローラ25の回転速度との差分値を算出する。
駆動ローラ速度補償器37は、駆動ローラ目標速度、その駆動ローラ目標速度の補正値、及び駆動ローラ速度演算部33により算出される回転速度を用いて、駆動ローラ25のフィードバック制御を実行する駆動部速度補償部である。本実施形態においては、駆動ローラ速度補償器37が、駆動ローラ速度差分演算部43から入力される差分値に基づいて、駆動ローラ25のフィードバック制御を実行する。
具体的には、駆動ローラ速度補償器37は、駆動ローラ速度差分演算部43から入力される差分値に基づいて、予め設定される制御演算を行って、モータ24の駆動を制御するモータドライバ45への指令値を算出する。そして、駆動ローラ速度補償器37は、その算出した指令値を、モータドライバ45へ出力する。モータドライバ45は、駆動ローラ速度補償器37から入力される指令値に従って、モータ24を駆動させる。
制御切替部39は、駆動ローラ速度演算部33の算出結果に基づいてモータ24の回転速度を制御する第一フィードバック制御と、駆動ローラ速度演算部33及びベルト速度演算部34のそれぞれの算出結果に基づいてモータ24の回転速度を制御する第二フィードバック制御とを切り替えて行う。
駆動ローラ速度異常判定部41は、駆動ローラ速度演算部33の算出結果に基づいて駆動ローラ25の回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第一判定部である。駆動ローラ速度異常判定部41によって、駆動ローラ25の回転速度が所定の範囲内に無いと判定された場合は、通知部46に指令が出される。通知部46は、例えば画像形成装置に設けられた表示部あるいはアラームなどであり、駆動ローラ速度異常判定部41から異常を示す指令を受けると、メッセージ表示あるいは音などにより異常を通知する。
ベルト速度異常判定部42は、ベルト速度演算部34の算出結果に基づいて中間転写ベルト15の回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第二判定部である。ベルト速度異常判定部42によって、中間転写ベルト15の回転速度が所定の範囲内に無いと判定された場合は、通知部46に指令が出される。ベルト速度異常判定部42から異常の指令を受けた通知部46は、上記と同じように、メッセージ表示あるいは音などにより異常を通知する。
判定切替部40は、駆動ローラ速度異常判定部41による異常判定と、ベルト速度異常判定部42による異常判定のいずれかを選択して実行する。
ここで、従来の構成における問題点について説明する。
例えば、特許第50220868号公報に記載のベルト駆動制御装置においては、駆動ローラの回転角度を検出するエンコーダの検出信号に基づいて、モータの回転速度を制御する第一フィードバック制御と、ベルト上のスケールマークを検出するセンサの検出信号と前記エンコーダの検出信号の2つの信号に基づいて、モータの回転速度を制御する第二フィードバック制御を切り替えて行えるように構成されている。
このベルト駆動制御装置において、第一フィードバック制御と第二フィードバック制御を切り替える理由は、センサがスケールマークを精度良く検出できない場合があるためである。特許第50220868号公報に記載の構成においては、センサを保持するセンサ保持部材がベルトに対して接触離間可能に構成されており、画像形成を行わないときは、センサ保持部材をベルトから離間させることにより、センサ保持部材がベルトに接触することによるベルトの摩耗を抑制するようにしている。しかしながら、センサ保持部材がベルトから離間している状態では、センサとベルトの相対的距離が大きくなるため、センサによってベルト上のスケールマークを精度良く検出することができなくなる。斯かる事情から、センサがスケールマークを精度良く検出できないセンサ保持部材離間時においては、エンコーダの検出信号のみを用いる第一フィードバック制御を行い、センサがスケールマークを精度良く検出できるセンサ保持部材接触時においては、エンコーダの検出信号に加えセンサの検出信号を用いて第二フィードバック制御を行うようにしている。
このように、従来のベルト駆動制御装置においては、センサによるスケールマークの検出可否に応じて第一フィードバック制御と第二フィードバック制御を切り替えて行うようにしているが、ベルトの速度異常は、第一フィードバック制御と第二フィードバック制御のいずれの場合も、エンコーダの検出結果から得られる駆動ローラの回転速度に基づいて判定される。すなわち、図16に示されるように、ベルトの回転駆動が開始され、駆動ローラの回転速度が上昇すると、駆動ローラの回転速度は、あらかじめ設定された上限値と下限値の間の目標値に近づくように制御される。このとき、モータの故障、あるいは駆動系に過大な負荷が生じ、駆動ローラの回転速度が上限値を上回ったり下限値を下回ったりすると、異常であると判定される。
ところで、駆動ローラは、雰囲気温度によって径が変動する。例えば、図17に示されるように、駆動ローラ25の径が温度上昇によりd1からd2へ大きくなると、駆動ローラ25の外周面の周長が長くなるため、駆動ローラ25の一回転あたりのベルト表面移動量が増加する。そして、この場合、ベルトの制御が、エンコーダの検出信号とセンサの検出信号に基づく第二フィードバック制御により行われると、駆動ローラの回転速度が本来の目標値よりも低い値(図16の一点鎖線に示される値)に維持される。また、反対に、駆動ローラの径が小さくなった場合は、駆動ローラの回転速度が本来の目標値よりも高い値に維持される。
このように、駆動ローラの径が変化すると、駆動ローラの回転速度が本来の目標値からずれた速度で維持される一方で、回転速度の異常を判定するための閾値(上限値及び下限値)は変わらないため、維持される回転速度から閾値までの差分が変化する。具体的に、図16の一点鎖線で示されるように、駆動ローラの回転速度が本来の目標値よりも低い値に維持される場合は、維持される回転速度から下限値までの幅が狭まり、反対に、上限値までの幅が広がる。
例えば、ベルトの回転速度を目標値である100[mm/s]に制御する場合のエンコーダの目標の出力が1000[Hz]であるとして、ベルトの回転速度が±2%を超えて変動した場合に異常であると判定すると、エンコーダの出力が下限値である980[Hz]を下回るか、上限値である1020[Hz]を上回った場合に異常であると判定される。ここで、図16に示される第二フィードバック制御時において、駆動ローラが膨張により径が大きくなった場合、エンコーダの出力は、目標値よりも低い値、例えば995[Hz]で安定するが、異常の判定基準となるエンコーダ出力の上限値及び下限値は変化しない。従って、回転速度が安定した状態でのエンコーダの出力と上限値又は下限値との相対的な関係(差分)が変化する。その結果、エンコーダの出力が本来の目標値よりも低い995[Hz]で安定した場合は、その後、エンコーダの出力が下限値である980[Hz]に対して約1.5%の変動した場合に異常であると判定される。すなわち、本来±2%の変動幅が許容されるべきところ、それよりも小さい変動幅内で異常が判定されることになる。このため、従来のベルト駆動制御装置においては、第二フィードバック制御を行っている場合、駆動ローラの径が変化すると、回転速度の異常を本来の許容される変動幅内で正しく判定できないといった問題がある。
斯かる問題に対して、上記本実施形態に係るベルト駆動制御装置においては、駆動ローラの径の変化に伴う異常判定の精度低下を防止するため、フィードバック制御に応じて異常判定の条件を変更するようにしている。以下、本実施形態における異常判定の方法について説明する。
図4は、本実施形態に係る異常判定のフローを示す図である。
図4に示されるように、本実施形態においては、まず、第一フィードバック制御によりモータを駆動させ、中間転写ベルトの回転駆動を開始する。すなわち、エンコーダによって検出された駆動ローラの回転角度に基づいてモータの回転速度を制御する。また、第一フィードバック制御における異常判定は、駆動ローラの回転速度に基づいて行う。すなわち、第一フィードバック制御においては、図3に示される判定切替部40によって駆動ローラ速度異常判定部41が選択される。そして、駆動ローラ速度異常判定部41が、駆動ローラ速度演算部33の算出結果に基づいて駆動ローラの回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する。
その後、スケールセンサによるスケールマークの検出が可能になるなどの条件によって、図3に示される制御切替部39が、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御へ切り替えると、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定から、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定に切り替えらえる。すなわち、フィードバック制御が、駆動ローラの回転速度に基づく第一フィードバック制御から、中間転写ベルトの回転速度に基づく第二フィードバック制御に切り替えられると、図3に示される判定切替部40によって、異常判定が、駆動ローラ速度異常判定部41による異常判定からベルト速度異常判定部42による異常判定へ切り替えられる。なお、第一フィードバック制御の後に所定の時間が経過しても第二フィードバック制御へ切り替えられなかった場合は、タイムアウトとして処理を終了する。以降のフローでも同じである。
このように、本実施形態においては、第一フィードバック制御を行う際、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定を行い、その後、第二フィードバック制御に切り替えられると、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定に切り替えられるようにしている。
図5は、本実施形態の第一フィードバック制御時と第二フィードバック制御時における駆動ローラ及び中間転写ベルトの回転速度と異常判定の閾値との関係を示す図である。
図5に示されるように、本実施形態においては、まず、第一フィードバック制御が開始されると、図5(a)の斜線部にて示される範囲(閾値)内において駆動ローラの回転速度に基づく異常判定が行われる。このとき、中間転写ベルトの目標の回転速度が100[mm/s]であり、中間転写ベルトの回転速度が±2%を超えて変動した場合に異常であるとすると、駆動ローラの回転速度を検出するエンコーダの出力が、目標値の1000[Hz]よりも2%低い下限値の980[Hz]を下回るか、目標値よりも2%高い上限値の1020[Hz]を上回った場合に異常であると判断される。
次に、フィードバック制御が、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御に切り替えられると、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定から、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定に切り替えられる。従って、図5(b)の斜線部にて示される範囲(閾値)内において回転速度の異常が判定される。このときの異常判定も、第一フィードバック制御時と同じ許容変動幅内(±2%以内)で判定されるため、スケールセンサの検出結果に基づく中間転写ベルトの回転速度が、目標値の100[mm/s]よりも2%低い下限値の98[mm/s]を下回るか、目標値よりも2%高い上限値の102[mm/s]を上回った場合に異常と判定される。
このように、本実施形態においては、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御に切り替えられた際に、異常判定を、駆動ローラの回転速度に基づく判定から中間転写ベルトの回転速度に基づく判定へ切り替えるので、本来の許容変動幅内(上記例においては±2%の幅内)において異常の有無を判定できる。すなわち、第二フィードバック制御時の異常判定を、駆動ローラの回転速度ではなく、中間転写ベルトの回転速度とその閾値に基づいて行うことにより、ローラ径の変動の影響を受けることなく異常を判定できるようになる。これにより、中間転写ベルトの回転速度の状態を、所定の目標値に対する本来の差分範囲内で正確に判定できるようになり、制御の信頼性が向上する。
以下、本発明に係る異常判定の他のフローについて説明する。
図6に示される例においては、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御への切り替えを、スケールセンサによるスケールマークの検出が可能になったタイミングで行うようにしている。また、この第二フィードバック制御への切り替えに伴って、異常判定が、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定(駆動ローラ速度異常判定部41)から、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定(ベルト速度異常判定部42)へ切り替えられる。すなわち、スケールセンサによるスケールマークの検出が可能になると、中間転写ベルトの回転速度に基づく第二フィードバック制御が可能になるので、第二フィードバック制御への切り替えを行うと共に、異常判定の切り替えも行う。
具体的に、スケールマークの検出が可能となった場合とは、(i)スケールセンサが中間転写ベルトに対してスケールマークを検出可能な所定距離に配置された場合のほか、(ii)中間転写ベルトの垂直方向の変位(像担持面に対して垂直な方向の変位)が所定値以下となった場合、あるいは、(iii)中間転写ベルトの回転駆動開始から所定時間が経過した場合などである。
上記(i)について、スケールセンサが中間転写ベルトに対してスケールマークを検出可能な所定距離に配置された場合とは、スケールセンサが中間転写ベルトに対して接近離間可能な構成において、スケールセンサが、中間転写ベルトに対して接近し、スケールマークを精度良く検出可能になった状態を意味する。スケールセンサが中間転写ベルトに対して離間していると、スケールマークを精度良く検知できないので、スケールセンサが、中間転写ベルトに対して接近し、所定距離に配置された状態となったときに、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御へ切り替える。
また、上記(ii)について、中間転写ベルトの垂直な方向の変位が所定値以下となった場合とは、回転に伴う中間転写ベルトの挙動が安定し、スケールセンサによるスケールマークの検出が精度良く行えるようになった状態を意味する。中間転写ベルトの回転駆動開始直後は、中間転写ベルトの挙動が不安定になり、スケールセンサによるスケールマークの検出が行いにくいことがある。このため、中間転写ベルトの挙動が安定し、スケールセンサによるスケールマークの検出が精度良く行えるようになったときに、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御へ切り替える。なお、中間転写ベルトの挙動は、中間転写ベルトに対する垂直な方向の距離を測定するセンサなどによって把握できる。
また、上記(iii)について、中間転写ベルトの回転駆動開始から所定時間経過した場合とは、中間転写ベルトの回転駆動開始から所定時間が経過し、中間転写ベルトの挙動が安定した状態を意味する。この場合、タイマーなどを用いて中間転写ベルトの回転駆動開始からの経過時間をカウントすることにより第二フィードバック制御への切り換えタイミングを決定できる。
図7に、さらに別のフローを示す。
図7に示される例においては、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御への切り替えを、センサ保持部材が中間転写ベルトに接触したタイミングで行うようにしている。また、この第二フィードバック制御への切り替えに伴って、異常判定が、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定(駆動ローラ速度異常判定部41)から、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定(ベルト速度異常判定部42)へ切り替えられる。
この場合、図8に示されるように、スケールセンサ32が、検出部保持部材としてのセンサ保持部材29によって保持されており、センサ保持部材29は、後述の接離機構によって中間転写ベルト15の内周面に対して接触する状態と離間する状態(非接触状態)とに切り替え可能に構成されている。スケールセンサ32を使用しない場合は、図8中の二点鎖線にて示されるように、センサ保持部材29が中間転写ベルト15に対して離間することにより、センサ保持部材29と中間転写ベルト15との接触による中間転写ベルト15の摩耗を抑制できる。一方、スケールセンサ32を使用する場合は、センサ保持部材29を中間転写ベルト15に接触させることにより、スケールセンサ32が中間転写ベルト15上のスケールマーク配置面に対して平行かつ所定距離に配置されるので、スケールセンサ32によるスケールマークMの検出が精度良く行えるようになる。
従って、スケールセンサ32を用いる第二フィードバック制御を行うには、センサ保持部材29を中間転写ベルト15に対して接触させ、スケールセンサ32がスケールマークMを精度良く検出できる位置に配置する必要がある。このため、図7に示される例においては、センサ保持部材29を中間転写ベルト15に接触させたタイミングで、制御を第二フィードバック制御へ切り替えるようにしている。
図9に、さらに別のフローを示す。
図9に示される例においては、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御への切り替えを、感光体と中間転写ベルトが互いに接触したタイミングで行うようにしている。この第二フィードバック制御への切り替えに伴って、異常判定が、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定(駆動ローラ速度異常判定部41)から、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定(ベルト速度異常判定部42)へ切り替えられる。
この場合、図10及び図11に示されるように、転写装置7が、一次転写ローラ16とセンサ保持部材29の両方を中間転写ベルト15に対して接触離間させる接離機構50を備えており、一次転写ローラ16が中間転写ベルト15の内周面に対して接触離間すると、このときの接触離間動作に連動してセンサ保持部材29も中間転写ベルト15の内周面に対して接触離間する。具体的に、接離機構50は、一次転写ローラ16及びセンサ保持部材29を保持する複数のリンク部材51A~51Dと、各リンク部材51A~51Dを動かすカム部材52を備えている。カム部材52は、回転可能に設けられており、カム部材52が回転すると、リンク部材51Aに設けられた受け部材(軸受)53が押し動かされる。これにより、受け部材53を有するリンク部材51Aがバネ54の引張力に抗して図11における左側へ押し動かされる。そして、このリンク部材51Aの移動に伴い、その他のリンク部材51B~51Dが支点を中心に回転し、一次転写ローラ16とセンサ保持部材29が中間転写ベルト15に対して離間する。また、これと同時に、中間転写ベルト15が感光体11から離間する。これにより、中間転写ベルト15に対して、一次転写ローラ16とセンサ保持部材29と感光体11が接触しない状態となるので、これらの部材が中間転写ベルト15に接触することによる中間転写ベルト15の摩耗を抑制できる。また、この場合、一次転写ローラ16の接離動作とセンサ保持部材29の接離動作が連動して行われるため、接離機構の駆動源となる部品を減らすことができ、コスト低減及び省スペース化を図れる。
しかしながら、このような構成の場合、センサ保持部材29が中間転写ベルト15から離間していると、上記図8に示される構成と同じように、スケールセンサ32によって中間転写ベルト15上のスケールマークを精度良く検出できない。従って、第二フィードバック制御を行うには、センサ保持部材29を中間転写ベルト15に対して接触させ、スケールセンサ32がスケールマークを精度良く検出できる位置に配置する必要がある。このため、図9に示される例においては、センサ保持部材29が中間転写ベルト15に対して接触するタイミング、すなわち、感光体11と中間転写ベルト15とが互いに接触するタイミングによって、制御を第二フィードバック制御へ切り替えるようにしている。なお、中間転写ベルト15に対して感光体11、一次転写ローラ16又はセンサ保持部材29が接触するタイミングは、カム部材52の回転位相を検出するセンサの検出信号などによって把握できる。
図12に、さらに別のフローを示す。
図12に示される例においては、制御が、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御に切り替えられると、その後、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定を停止し、所定時間経過してから、異常判定が、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定から中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定へ切り替えられる。それ以外は、図4に示されるフローと同じである。なお、図12に示される例において、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御への切り替えは、スケールセンサによるスケールマークの検出が精度良く行えるようになった状態(例えば、図8に示されるセンサ保持部材29が中間転写ベルト15に接触した状態、あるいは、図10に示される感光体11と中間転写ベルト15が接触した状態)で行われる。
ここで、異常判定の切り替えを所定時間経過してから行う理由は、図13に示されるように、制御を第一フィードバック制御から第二フィードバック制御へ切り替えた際、一時的に駆動ローラ及び中間転写ベルトの速度変動が生じる場合があるからである。このときの速度変動に基づいて異常判定を行うと、故障などが生じていないにもかかわらず異常であると判定される虞がある。
そのため、この例においては、図13に示されるように、制御が、第一フィードバック制御から第二フィードバック制御へ切り替えられると、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定を停止する。また、このとき、中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定も行わない。その後、所定時間が経過し、駆動ローラ及び中間転写ベルトの速度変動が発生し得る状態ではなくなってから、駆動ローラの回転速度に基づく異常判定から中間転写ベルトの回転速度に基づく異常判定へ切り替えられる。これにより、制御切替時の速度変動に伴う意図しない異常判定を防止できるため、画像形成装置の不要なダウンタイム(異常判定による停止又は中断時間)の発生を回避できるようになる。
以上、本発明の実施形態について、中間転写ベルトの回転速度を制御する場合を例に説明したが、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトに限らず、その他のベルトの制御にも適用可能である。
例えば、本発明は、図14に示されるような、インクジェット式の画像形成装置200において用紙(所定のサイズにカットされたカット紙)を搬送する搬送ベルト62の制御にも適用可能である。すなわち、本発明は、上記のような中間転写ベルトを備えるベルト駆動装置としての転写装置のほか、図14に示されるような搬送ベルト62を備えるベルト駆動装置(ベルト搬送装置)にも適用可能である。図14に示されるインクジェット式の画像形成装置200は、用紙を供給する給紙部61と、給紙部61から供給された用紙を搬送する無端状の搬送ベルト62と、搬送ベルト62上の用紙に対してインクを吐出して画像を形成する画像形成部63と、画像が形成された用紙が排出される排紙部64を備えている。
画像形成部63には、複数のヘッドユニット65Bk,65C,65M,65Yが設けられている。これらのヘッドユニット65Bk,65C,65M,65Yとしては、搬送される用紙に対して移動せずにインクを吐出する、いわゆるライン型のヘッドユニットが用いられている。
図15に、ライン型ヘッドユニットの構成の一例を示す。
図15に示される構成においては、用紙Pが搬送される用紙搬送方向(記録媒体搬送方向)Xの上流側から順に、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクを吐出する4つのヘッドユニット65Bk,65C,65M,65Yが配置されている。なお、各ヘッドユニット65Bk,65C,65M,65Yの順番は、図15に示される順番以外でもよい。また、使用されるインクの色は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の色であってもよい。
各ヘッドユニット65Bk,65C,65M,65Yは、4つの液体吐出ヘッド66を有している。液体吐出部としての液体吐出ヘッド66は、複数のノズル67を有し、各ノズル67から用紙Pにインク(液体)が吐出される。また、各液体吐出ヘッド66は、用紙P上の画像形成領域の幅方向全体に渡って互い違いに配置されいる。
上記搬送ベルト62によって用紙Pが搬送され、各ヘッドユニット65Bk,65C,65M,65Yに対向する位置に用紙が到達すると、各液体吐出ヘッド66から用紙Pにインクが吐出され、画像が形成される。搬送ベルト62は、帯電手段により用紙Pを静電的に吸着する構成であってもよいし、吸引ファンによって搬送ベルト62に設けられた吸引孔から空気を吸引して用紙Pを吸着する構成であってもよい。
このように、ライン型の画像形成部63を備えるインクジェット式の画像形成装置200においては、搬送ベルト62によって用紙Pを搬送しながら画像が形成されるため、搬送ベルト62の回転速度(搬送速度)を適切に制御する必要がある。このため、図14に示されるように、搬送ベルト62上のスケールマーク(位置表示部)を検出する位置表示検出部としてのスケールセンサ68と、搬送ベルト62を回転駆動させる駆動ローラ70の回転角度を検出する回転角検出部としてのエンコーダ69が設けられている。そして、スケールセンサ68及びエンコーダ69の少なくとも一方の検出結果に基づいて駆動ローラ70を回転駆動させるモータ71の回転速度を制御することにより、搬送ベルト62の回転速度が制御される。
ここで、搬送ベルト62の回転速度を制御するにあたっては、上記転写ベルトの回転速度を制御する場合と同じような問題が生じる。すなわち、温度変化などにより、搬送ベルト62を回転駆動させる駆動ローラ70の径が変化すると、駆動ローラ70の回転速度が本来の目標値とは異なる値で安定するため、安定した回転速度と異常判定の範囲(上限値及び下限値)との相対的関係が変化し、回転速度の異常を正しく判定できなくなる問題が発生する。
そのため、このような搬送ベルト62を備えるインクジェット式の画像形成装置200においても、本発明を適用することにより、ローラ径の変動の影響を受けることなく搬送ベルト62の異常判定を正確に行えるようになる。
なお、本発明が適用されるインクジェット式の画像形成装置において、「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出又は噴射する機能部品を意味する。吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度又は表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水又は有機溶媒などの溶媒、染料又は顔料などの着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤などの機能性付与材料、DNA、アミノ酸又はたんぱく質、カルシウムなどの生体適合材料、天然色素などの可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子又は発光素子の構成要素、あるいは電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液などの用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源としては、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
また、本発明において、「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、供給機構、維持回復機構、液体循環装置の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていてもよい。
また、ヘッドユニットは、上記実施形態のような液体吐出ヘッドを備えるもののほか、1つの液体吐出ヘッドを備えるものであってもよい。
また、本発明が適用されるインクジェット式の画像形成装置は、吐出された液体によって文字、図形などの有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターンなどを形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
また、この「画像形成装置」には、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能な搬送対象物であって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などのシート、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
また、「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体が付着可能なもの」は、あらかじめ所定のサイズにカットされたシート(カット紙など)のほか、長尺に形成された連続シート(ロール紙など)などであってもよい。
15 中間転写ベルト(ベルト)
24 モータ(駆動部)
25 駆動ローラ(駆動部)
29 センサ保持部材(検出部保持部材)
30 ベルト駆動制御装置
31 エンコーダ(回転角検出部)
32 スケールセンサ(位置表示検出部)
33 駆動ローラ速度演算部(第一回転速度演算部)
34 ベルト速度演算部(第二回転速度演算部)
39 制御切替部
40 判定切替部
41 駆動ローラ速度異常判定部(第一判定部)
42 ベルト速度異常判定部(第二判定部)
62 搬送ベルト(ベルト)
68 スケールセンサ(位置表示検出部)
69 エンコーダ(回転角検出部)
70 駆動ローラ(駆動部)
71 モータ(駆動部)
100 画像形成装置
200 画像形成装置
M スケールマーク(位置表示部)
P 用紙(記録媒体)
特許第4351509号公報

Claims (8)

  1. ベルトを回転駆動させる駆動部の回転角度を検出する回転角検出部と、
    前記回転角検出部の検出結果に基づいて前記駆動部の回転速度を算出する第一回転速度演算部と、
    前記ベルトに設けられる位置表示部を検出する位置表示検出部と、
    前記位置表示検出部の検出結果に基づいて前記ベルトの回転速度を算出する第二回転速度演算部と、
    前記第一回転速度演算部の算出結果に基づいて前記駆動部の回転速度を制御する第一フィードバック制御と、前記第一回転速度演算部及び前記第二回転速度演算部のそれぞれの算出結果に基づいて前記駆動部の回転速度を制御する第二フィードバック制御とを切り替えて行う制御切替部と、
    前記第一回転速度演算部の算出結果に基づいて前記駆動部の回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第一判定部と、
    前記第二回転速度演算部の算出結果に基づいて前記ベルトの回転速度が所定の範囲内にあるか否かを判定する第二判定部と、
    前記制御切替部が前記第一フィードバック制御を選択した場合は前記第一判定部による判定を選択し、前記制御切替部が前記第二フィードバック制御を選択した場合は前記第二判定部を選択するように切り替える判定切替部を備えることを特徴とするベルト駆動制御装置。
  2. 前記位置表示検出部によって前記位置表示部を検出可能となった場合に、前記制御切替部が前記第一フィードバック制御から前記第二フィードバック制御へ切り替えると共に、前記判定切替部が前記第一判定部による判定から前記第二判定部による判定へ切り替える請求項1に記載のベルト駆動制御装置。
  3. 前記位置表示検出部を保持する検出部保持部材と前記ベルトが互いに離間する状態から接触する状態に切り替えられた場合に、前記制御切替部が前記第一フィードバック制御から前記第二フィードバック制御へ切り替えると共に、前記判定切替部が前記第一判定部による判定から前記第二判定部による判定へ切り替える請求項1又は2に記載のベルト駆動制御装置。
  4. 前記検出部保持部材と前記ベルトが互いに離間する状態から接触する状態に切り替えられる動作に連動して、像担持体と前記ベルトとが互いに離間する状態から接触する状態に切り替えられた場合に、前記制御切替部が前記第一フィードバック制御から前記第二フィードバック制御へ切り替えると共に、前記判定切替部が前記第一判定部による判定から前記第二判定部による判定へ切り替える請求項3に記載のベルト駆動制御装置。
  5. 前記制御切替部が前記第一フィードバック制御から前記第二フィードバック制御へ切り替えてから所定時間、前記第一判定部による判定を停止し、その後、前記判定切替部が前記第一判定部による判定から前記第二判定部による判定へ切り替える請求項1から4のいずれか1項に記載のベルト駆動制御装置。
  6. 前記ベルトは、複数の像担持体上の画像が重ね合わせて転写される中間転写ベルトである請求項1から5のいずれか1項に記載のベルト駆動制御装置。
  7. ベルトを回転駆動させる駆動部と、
    前記駆動部の回転速度を制御する請求項1から6のいずれか1項に記載のベルト駆動制御装置を備えることを特徴とするベルト駆動装置。
  8. 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
    請求項7に記載のベルト駆動装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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