JP2023114286A - 乾式分離方法、及び乾式分離装置 - Google Patents

乾式分離方法、及び乾式分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、連続的に分離対象物を分離することが可能であり、かつ、低コストで、環境に優しい乾式分離方法、及び乾式分離装置を提供することにある。【解決手段】本発明の乾式分離方法は、分離槽内で、粉体を流動化させた固気流動層を利用して分離対象物を分離するか、又は分離対象物自体を流動化させて前記分離対象物を分離する乾式分離方法であって、前記分離槽内を移動することが可能な容器内において前記分離対象物を分離することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、乾式分離方法、及び乾式分離装置に関する。
種々の素材から構成される工業製品、鉱物資源、さらには、産業廃棄物等においては、種々の異なる成分を含んでいる。このような成分毎の分離は、鉱物資源の精製、資源のリサイクル等を行う上で必要である。
現在までのところ、分離方法としては主として、湿式分離法及び乾式分離法が知られている。
例えば、乾式分離法として、流動化媒体となる粉体に気体を吹き込んで流動層を形成し、固気流動層内に石炭粒子を投入して流動層の見かけ密度より小さい密度の石炭粒子を浮揚させ、大きい密度の石炭粒子を沈降させて分離するようにした乾式石炭分離方法が知られている(特許文献1)。
特開2000-61398
しかしながら、上記乾式分離法は、装置コストが高く、効率も低いなどの問題がある。加えて、湿式分離法においては、廃液処理による環境汚染の問題や、水資源の少ないところでは利用できず、また、廃液処理や分離後の乾燥工程を必要とするなどの問題を抱えている。
また、流動層を利用した連続的な分離対象物の分離方法において、流動層内に可動部分が存在する場合、メタルなどの分離対象物などが噛み込む虞もある。さらに、従来の連続的な分離対象物の分離方法においては、回収速度を速めようとすると、流動層が乱れてしまい、分離の回収精度が著しく低下してしまうという問題点を有する。したがって、分離の精度をある程度高めようとする場合、いわゆるバッチ式に頼らざるを得ず、高精度を維持しつつ、連続的な分離対象物の分離は困難であった。
そこで、本発明は、連続的に分離対象物を分離することが可能であり、かつ、低コストで、環境に優しい乾式分離方法、及び乾式分離装置を提供することにある。
発明者らは、流動層での挙動を維持しつつ、連続的に回収できる機構について鋭意検討した結果、本発明の乾式分離方法及び乾式分離装置を見出すに至った。
すなわち、本発明の乾式分離方法は、分離槽内で、粉体を流動化させた固気流動層を利用して分離対象物を分離するか、又は分離対象物自体を流動化させて前記分離対象物を分離する乾式分離方法であって、前記分離槽内を移動することが可能な容器内において前記分離対象物を分離することを特徴とする。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記容器を用いて、分離された沈降物を回収することを特徴とする。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記容器の移動方向と逆方向へ移動可能な浮揚物回収手段によって、分離された浮揚物を回収することを特徴とする。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、多孔性材料からなる気体分散板を介して導入された気体によって、前記流動化を行うことを特徴とする。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記容器の底部は、前記粉体のサイズより大きい孔を有する面で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記分離対象物が、自動車シュレダーダスト、家電シュレッダーダスト、及びこれら以外の産業廃棄物、一般廃棄物、災害廃棄物、建設廃材、鉱石類、石炭、又はレアアースであることを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置は、分離対象物を投入する分離対象物投入手段と、粉体により又は前記分離対象物自体により形成される流動層と、前記流動層内を移動可能な容器と、前記分離対象物が前記流動層によって分離し浮揚した浮揚物を回収する第一の回収手段と、前記分離対象物が流動層によって分離し沈降した沈降物を回収する第二の回収手段とを備え、前記第二の回収手段は前記容器であることを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、さらに、空気室を有することを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、前記容器は、分割構造であることを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、さらに、前記分離対象物を振動する振動手段を有することを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、前記容器の底部は、前記粉体のサイズより大きい孔を有する面で構成されていることを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、前記第二の回収手段は、前記容器が前記流動層の外へ出た後、前記沈降物を回収することを特徴とする。
本発明によれば、装置コストが安価で、効率が高く、廃液処理や分離後の乾燥工程が不用であって、環境への影響もほとんどないという有利な効果を奏する。また、本発明によれば、いわゆる乾式分離であるため、水資源の少ないところでも利用することができる。また、本発明によれば、高精度、かつ、連続的に、分離対象物を分離可能であるという有利な効果を奏する。
図1は、本発明における分離対象物を分離する装置の一実施態様における概略図を示す。 図2は、図1の装置における浮揚物を搬送する部分(図1のA)の拡大図を示す。 図3は、図1の装置における容器(図1のB)の斜視図を示す。 図4は、図1の装置における容器(図1のC)の斜視図を示す。 図5は、図4の装置を横から見た図を示す。容器(カゴ)が開いて、沈降物が落下して排出される様子が分かる。 図6は、容器(カゴ)の拡大図(斜視図)を示す。
本発明の分離の原理について説明すると、以下のようになる。すなわち、粉体を流動化させ、液体系の比重選別と同様な粉体流動化媒体、言い換えれば固気流動層(以下では、単に流動層ともいう。)を利用して分離対象物を主としてその密度によって、分離するものであるか、粉体を用いなくても、気体を流動層へ導入することによって、分離対象物は、密度偏析を生じるため、当該密度偏析現象を利用して、分離対象物を分離しようとするものである。本発明においては、これに加えて、分離槽内、ひいては流動層内を移動することが可能な容器を用いて、分離対象物を分離することも特徴の一つである。このように分離槽内、ひいては流動層内において、容器を移動させることによって、流動層の偏析精度を維持しつつ、迅速に分離対象物を回収可能となる。すなわち、いわゆるバッチ式の偏析精度を保ったまま、連続的に分離対象物を高精度で、迅速に分離することが可能となる。
まず、固気流動層による分離の概念を以下に説明する。粉体に気体を送り浮遊流動化させた場合、粉体からなる流動層は、液体と同様の挙動を示す。従って、流動層の見掛け密度ρfbは下記の式で表される。
ρfb=Wp /Vf =(1-εf )ρp
ここでWp は流動化媒体の粉体重量、Vf は流動化時の体積、εf は流動化時の空隙率、ρp は流動化媒体の粉体密度である。
このような見掛け密度ρfbを有する流動層中に密度ρs の分離対象物を混在させたとき、ρs <ρfbの分離対象物成分は流動層上部に浮揚し、ρs >ρfbの当該分離対象物成分は流動層下部に沈降する。そしてρs =ρfbの当該分離対象物成分は流動層中間部を浮遊する。このことを利用して分離対象物の比重選別を行うのである。
また、いわゆる粉体を用いない場合の本発明の分離の原理について説明すると、以下のようになる。すなわち、分離対象物を流動層内で流動化及び/又は循環させて、当該分離対象物の比重差及び/又はサイズ差を利用して分離対象物を分離するものである。すなわち、固気流動層に使用する流動化媒体の影響を受けやすい粒状混合物については、固気流動層を用いず、むしろそのまま分離対象物自体を流動化させて、偏析現象及び飛散現象を利用して分離対象物を分離せんとするものである。
本発明者らは、大容量の分離対象物を大量に処理することを達成するにはどのようにすればよいかを鋭意検討した結果、あたかもバッチ式の連続装置の様に作用させることで、本発明を完成させるに至った。これによれば、バッチ処理のように、風速調整も自在に可能である結果、分離対象物の分離を最適化することも可能である。
すなわち、本発明者らは、当初、固気流動層を例にとれば、粉体自身が移動することに着目した。これによれば、装置に供給された粉体は、振動などの力により自ら排出端へ向けて移動し、移動する間にあらかじめ調整された風の力により密度偏析を起こし排出端で 2 産物に分離される。
但し、この装置の問題点は、粉体自身が移動しなければならないことである。細かい粉体の密度偏析現象はきわめてデリケートである。粉体自身が移動することによって密度偏析の形成が阻害されることがかなりの確率で想定される。したがって、できるだけ密度偏析の形成を阻害しないようにするには移動速度を遅くすることが考えられるが、遅くすることは本装置の処理能力減小に直結する。従って仮に密度偏析形成を阻害させない移動が可能となっても、本装置は大容量処理には不向きである。
そこで、本発明者らは、連続装置は理想的にはバッチ連続装置が望ましいことに着目し、分離槽内、ひいては流動層内を移動することが可能な容器内において分離対象物を分離することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の乾式分離方法は、分離槽内で、粉体を流動化させた固気流動層を利用して分離対象物を分離するか、又は分離対象物自体を流動化させて前記分離対象物を分離する乾式分離方法であって、前記分離槽内を移動することが可能な容器内において前記分離対象物を分離することを特徴とする。前記分離槽は、特に限定されず、粉体を収容でき、固気流動層を形成可能であれば足りる。本発明において、容器を用いることにより、バッチ式の利点及び連続式の利点の両方を維持することが可能なためである。すなわち、本発明において、容器を用いることにより、分離精度が良好であり、かつ、流動層内に可動部分を省くことが可能であり、メタルなどの噛み込みによるトラブルを回避可能であり、ひいては、安定操業が実現可能となる。また、流動層内を移動することが可能な容器を用いる場合、容器については、流動層に影響を及ぼさない限り、特に限定されない。例えば、容器について、カゴ状、囲い状のものでもよく、ケージ、バスケットなどを例示することができる。また、容器には、開口手段を有することができる。開口手段を有することにより、容器内の分離対象物等、例えば、沈降物を排出することが容易となる。なお、後述するように、浮揚物と沈降物の混在をより防止するという観点から、容器の移動方向において、浮揚物が集まる箇所に障壁がない構造を有する容器が好ましい。また、流動層を乱さないという観点から、容器の移動方向において、障壁がない構造を有する容器が好ましい。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記容器を用いて、分離された沈降物を回収することを特徴とする。また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記容器の移動方向と逆方向へ移動可能な浮揚物回収手段によって、分離された浮揚物を回収することを特徴とする。
例えば、粉体を用いた固気流動層の場合の態様を例に、説明する。原料は、流動層の上面に投入することができる。原料のうち、流動層の見掛け比重より軽い物(浮上物又は浮揚物)は投入された後、沈下することはない。見掛け比重より重いもの(沈下物又は沈降物)で、見掛け比重との比重差が大きい分離対象物として非鉄金属を例として説明すると、例えば、流動層の見掛け比重が、4.0位の時、非鉄金属は7.0以上であり、当該非鉄金属は直ちに沈降することができる。流動層の見掛け比重よりは大きいが比重差の小さいものの場合、沈降速度が遅くなり、流動層の中間に漂うと考えられるが、時間とともに沈降し、最終的には、沈降物となる。浮揚物は、回収手段にもよるが、流動層の表面から、例えば、50~70mm程度の範囲にあるものをスクレーパー等の運搬手段により移動し回収することができる。
当該スクレーパーから外れた浮揚物は、当該スクレーパーの移動方向とは逆向きに移動可能な容器の移動により、流動層と共に、沈降物回収側へと移動する虞もある。この場合、浮揚物が沈降物回収方向へ移動することを防止するために、浮揚物移動防止用の障壁を設置することができる。これにより、浮揚物と沈降物との混在をより防ぐことができる。すなわち、障壁(せき)を設置することにより、当該障壁よりも沈降物回収側へ浮揚物が移動することはなく、ひいては、沈降物のみを回収可能となる。逆に、浮揚物側へ沈降物が混在する場合は、再度繰り返し分離をすることができる。又は、装置、容器の移動速度を遅くするなどして、沈降物が沈降するのに必要な十分な時間を確保することで、混在を防止することができる。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記容器の底部は、前記粉体のサイズより大きい孔を有する面で構成されていることを特徴とする。このような態様によれば、固気流動層を構成する粉体は、容器の底部を通過することが可能であり、ひいては、容器が流動層の外へ出た場合に粉体を容器外へ排出させることが可能となる。したがって、容器内には、粉体が除去された状態で、沈降物のみ残存し、沈降物のみを回収することが可能となる。当該底部は、粉体は通過させることができるが、分離対象物は通過させないものであれば、特に限定されない。底部はいわゆる、ふるいの役割を有し、ふるい部の目、孔の粗さは、分離する分離対象物や用いる粉体によって適宜選択、設計することが可能である。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、多孔性材料からなる気体分散板を介して導入された気体によって、前記流動化を行うことを特徴とする。好ましくは、多孔性材料が、パンチング板と、天然繊維または化学繊維で織られた布との組み合わせである。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記分離を、前記流動層の下部からの送風により行うことを特徴とする。分離することが可能な成分がより多くなるからである。但し、下部からの送風に限定される意図ではなく、たとえば、比較的比重が低い成分においては横風を送っても分離は可能である。明らかに比重が低い成分が存在する場合、横風でも飛散距離が大きいため高効率で分離可能である。したがって、固気流動層選別に前処理として横風を使った風力分級で比重が低い成分を除去したのち、残存する分離対象物の各成分を除去してもよい。
分離対象物中に目的成分以外に不純物として比重が低い成分が存在する場合も同様の手順で、不純物を除去することができる。
そして、本発明においては、通気速度が15.0(cm/s)/cm以下の条件下で、送風を行うことができる。これは、通気速度を制御することにより、浮沈の安定化を図る事ができるからである。分離対象物にもより、特に限定されないが、通気速度を15.0(cm/s)/cm以下、好ましくは、10.0(cm/s)/cm以下、さらに好ましくは、5.0(cm/s)/cm以下とすることができる。
本発明において、空塔速度をu0として粉体の最小流動化空塔速度をu mfとした場合、u0/umf が分離を制御する1つの要因となる。なぜなら、空塔速度を調節することにより、例えば、2つの非常に近接した密度差を有する成分を容易に除去でき、逆に、密度差の大きい成分の分離には、空塔速度を上げることにより、短時間で分離することができるからである。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、流動層は、粉体を流動化させた固気流動層であることを特徴とする。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、前記分離対象物が、自動車シュレダーダスト、家電シュレッダーダスト、及びこれら以外の産業廃棄物、一般廃棄物、災害廃棄物、建設廃材、鉱石類、石炭、又はレアアースであることを特徴とする。なお、本発明において、洗浄後に分離対象物を乾燥させて分離してもよい。リサイクル用に分離する場合、乾燥後は装置の大きさ等の関係から、分離対象物をシュレッダー等で粉砕したものを分離に使用するのが好ましい。本発明において、分離槽は、前記固気流動層を粉体媒体を利用して形成する場合の態様、及び分離対象物自体が流動層を形成する場合の態様のいずれにおいても、前記固気流動層又は前記流動層を形成することができれば、形状等は特に限定されない。
また、本発明の乾式分離方法の好ましい実施態様において、さらに、前記分離対象物を振動させながら、分離してもよい。本発明において、振動部により振動する振動方向については、特に限定されない。好ましい実施態様において、分離槽から浮揚物と沈降物を確実にかつ速やかに取り出すという観点から、前記振動部の振動数は、好ましくは、1Hz以上60Hz以下の値、より好ましくは、3Hz以上30Hz以下の値であることを特徴とする。
次に、本発明の乾式分離装置について説明する。すなわち、本発明の乾式分離装置は、分離対象物を投入する分離対象物投入手段と、粉体により又は前記分離対象物自体により形成される流動層と、前記流動層内を移動可能な容器と、前記分離対象物が前記流動層によって分離し浮揚した浮揚物を回収する第一の回収手段と、前記分離対象物が流動層によって分離し沈降した沈降物を回収する第二の回収手段とを備え、前記第二の回収手段は前記容器であることを特徴とする。分離槽、流動層、容器、振動手段等については、上述の本発明の乾式分離方法における説明を参照することができる。分離対象物投入手段は、分離対象物を投入することができれば、特に限定されない。場合によっては、分離対象物を攪拌するために、攪拌機などの攪拌手段を介して、投入してもよい。また、浮揚物を回収する第一の回収手段としても、浮揚物を回収できる限り、特に限定されない。また、沈降物を回収する第二の回収手段についても、沈降物を回収することができる限り、特に限定されない。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、さらに、空気室を有することを特徴とする。好ましい実施態様において、前記空気室は、通気速度を制御するという観点から、1個又は複数個からなることを特徴とする。前記空気室を、前記流動層と対応して設けることにより、微妙な風速調整が可能となり、分離対象物の高精度、かつ、迅速な分離の最適化を図ることができる。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、さらに、送風管を有することを特徴とする。前記送風管を前記空気室ごとに設ければ、さらにきめ細かい風速調整が可能となる。たとえば、さらに、送風量調整バルブを設けることが可能である。
なお、粉体を利用する固気流動層の場合、粉体は、1又は複数の粉体を投入する粉体投入手段によって、投入されてもよく、前記1又は複数の粉体投入手段により投入された粉体によって、固気流動層を形成してもよい。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、前記第一及び/又は第二の回収手段の分離対象物を回収する回収方向がそれぞれ異なる。また、運搬手段を用いる場合、浮揚物運搬手段と沈降物運搬手段とは移動する方向がそれぞれ異なってもよい。浮揚物と沈降物の移動方向を逆にしてもよい。浮揚物と沈降物の移動方向を逆とすることで、両者が混在するのをより防止することが可能となり、また、回収又は運搬方向を異にすることで、排出機による粒度媒体の偏りを小さくさせることが可能となる。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、前記容器は、分割構造であることを特徴とする。容器等については、上述の本発明の乾式分離方法における説明を参照することができる。ここで、容器を沈降物回収手段として併用する場合について説明すると以下の通りである。容器(沈降物回収カゴ)は分割構造で水平時は樋状になるが、折れ曲がると下部が開口することができる。浮沈分離は、カゴ内で行われ分離した浮揚物、沈降物ともにカゴ外には出ないようにすることができる。浮揚物はスクレーパー等の浮揚物運搬手段により左側(図1中の左側)にかき寄せられバケットで回収することができる。沈降物回収カゴはスクレーパー等の浮揚物運搬手段と逆方向に移動させることができ、カゴ底面の沈降物は右側(図1中の右側)に運ばれカゴが折れ曲がる点で下部が開口しカゴ外に排出することができる。
なお、本発明においては、流動層内には摺動部を持つ機械装置はないので粉体等による摩耗はない。また金属産物等の分離対象物が摺動部のある機械に接触することはないので噛みこみなどのトラブルは防止できる。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、さらに、前記分離対象物を振動する振動手段を有することを特徴とする。
また、本発明の乾式分離装置の好ましい実施態様において、前記第二の回収手段は、前記容器が前記流動層の外へ出た後、前記沈降物を回収することを特徴とする。
また、本発明においては、固気流動層等を形成するための気体の通気性、空塔速度等については、上述の本発明の乾式分離方法における説明を参照することができ、または常法により特に限定されない。
また、本発明において、粉体の種類についても、分離する分離対象物の種類に応じて適宜設定することが可能であり、特に限定されないが、例えば、粉体を、ユニビーズ、ガラスビーズ、ジルコンサンド、ポリスチレン粒子、砂、スチールショット、シリカサンド、アルミナサンド、及びこれら同程度の密度を有する粉体からなる群から選択される少なくとも1種とすることができ、又は複数の前記粉体の混合物とすることができる。
また、本発明において、使用する粉体の平均粒径についても特に限定されないが、粉体の流動化を比較的小さな空塔速度で行うことと、付着性に起因する粉体の凝集を抑制するという観点から、50~700μm、好ましくは、30~500μmとすることができる。
次に、本発明の乾式分離装置の一実施態様を添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明における分離対象物を分離する装置の一実施態様における概略図を示す。図1中、1は容器(沈降物回収カゴ)、2は容器の移動方向、3は浮揚物運搬手段(スクレーパー)の移動方向、4は流動層、5は空気室、6は浮揚物回収手段、7は浮揚物排出コンベア、8は浮揚物運搬手段、9は沈降物搬送機、10は乾式分離装置の一例、11は原料(分離対象物の投入)、12は浮揚物、13は沈降物、14は流動層上面、15は空気室上部、16は沈降物排出コンベアを、それぞれ示す。この態様において、容器1は、矢印2の方向に移動可能であり、流動層4の中に入ることができ、また分離対象物を分離したのち、流動層4から出ることが可能となっている。また、図示しないが、送風主管から、それぞれの空気室5、ひいては流動層4へ、送風可能であり、一又はそれ以上の空気室からそれぞれ異なる風量を送風可能である。流動層はむろん、粉体を用いて流動化してもよく、粉体を用いず、分離対象物自体の偏析現象を利用してもよい。なお、この態様においては、浮揚物運搬手段を用いているが、運搬手段は有ってもなくても良い。
分離手順の一例を示すと、固気流動層を用いる場合には、前記流動層内に流動化媒体(粉体)であるガラスビーズ、ユニビーズ、ジルコンサンド、ポリスチレン粒子などを仕込み、流動層4の下面から気体分散板を通して均一に流動層4内に気体を送り込み粉体を流動化させ、流動層を形成することができる。粉体を用いない場合には、粉体を導入する必要はない。
その後、流動層4の上面開口から分離対象物を投入すると、密度の大きい分離対象物成分は沈降する(分離対象物導入11)。導入された分離対象物は、密度の差により、場合により流動層4とともに移動しながら、効率よく、かつ、精度よく、迅速に分離する。
図2は、図1の装置における浮揚物を搬送する部分(図1のA)の拡大図を示す。図2中、1は容器(沈降物回収カゴ)、2は容器の移動方向、3は浮揚物運搬手段(スクレーパー)の移動方向、4は流動層、5は空気室、12は浮揚物、13は沈降物を、それぞれ示す。容器(沈降物回収カゴ)1は、矢印2の方向へ移動しながら、分離対象物を分離していく。この態様においては、浮揚物運搬手段3も備えており、容器の移動方向とは逆向きの方向へ移動するように設計されている。当該浮揚物運搬手段3を使用した場合、これによって浮揚物回収手段6による浮揚物の回収をよりし易くすることが可能である。また、排出機による粒度媒体の偏りを小さくさせることが可能となる。
図3は、図1の装置における容器(図1のB)の斜視図を示す。図3中、1は容器(沈降物回収カゴ)、4は流動層、5は空気室、13は沈降物を、それぞれ示す。また、図4は、図1の装置における容器(図1のC)の斜視図を示す。図4中、1は容器(沈降物回収カゴ)、5は空気室、13は沈降物、20は容器(カゴ)が開く様子、21は容器(カゴ)の進行方向を、それぞれ示す。流動層4内で分離された分離対象物の内、沈降物は容器の移動方向と同じ方向に移動する。浮揚物は回収手段等により流動層4から除去された後、流動層4から容器1が外に出ると、沈降物20のみが容器に留まる設定となっている。この態様の場合、傾斜をつけたベルトコンベアによって徐々に流動層から容器1が抜け出るような構成になっているのが分かる。容器1の底部を前記粉体のサイズより大きい孔を有する面で構成することにより、粉体を用いる固気流動層の場合には、当該粉体が自重にしたがって、当該孔から下に落ちる仕組みとなっている。これによって、容器内には沈降物のみが確保される。流動層から外に出された容器には、沈降物のみが存在する状態となるため、適当な時期に容器を開口すれば、沈降物を回収することができる。この態様においては、容器が垂直に運ばれる手前において、ターンするため、当該ターン時に開口する仕組みになっているが、これに限定されず、流動層の外に出た後に、容器が開口する限り、いずれの態様でも良い。
図5は、図4の装置を横から見た図を示す。図5中、1は容器(沈降物回収カゴ)、13は沈降物を、それぞれ示す。容器(カゴ)1が開いて、沈降物13が落下して排出される様子が分かる。
図6は、容器(カゴ)の拡大図(斜視図)を示す。1は容器(沈降物回収カゴ)、40は容器の底面(パンチングメタル)を、それぞれ示す。この例において、容器1はカゴ状であり、ベルトコンベアにより流動層中を移動可能であるが、流動層中を移動可能であり、開口手段を有していれば、どのような形状、構造等のものもよい。このようにして、流動層内であって、容器内の浅い部分に集合した低密度分離対象物を回収することができ、また、流動層内であって、容器内の深い部分に集合した高密度分離対象物を回収することができる。
本発明により、自動車シュレッダーダストをはじめとするリサイクルのための素材分離の分野に広く貢献することが可能である。
1 容器(沈降物回収カゴ)
2 容器の移動方向
3 スクレーパーの移動方向
4 流動層
5 空気室
6 浮揚物回収手段
7 浮揚物排出コンベア
8 浮揚物搬送機
9 沈降物搬送機
10 乾式分離装置の一例
11 原料(分離対象物の投入)
12 浮揚物
13 沈降物
14 流動層上面
15 空気室上部
16 沈降物排出コンベア
20 容器(カゴ)が開く様子
21 容器(カゴ)の進行方向
30 沈降物が排出される様子
40 容器の底面(パンチングメタル)

Claims (12)

  1. 分離槽内で、粉体を流動化させた固気流動層を利用して分離対象物を分離するか、又は分離対象物自体を流動化させて前記分離対象物を分離する乾式分離方法であって、前記分離槽内を移動することが可能な容器内において前記分離対象物を分離することを特徴とする乾式分離方法。
  2. 前記容器を用いて、分離された沈降物を回収する請求項1記載の方法。
  3. 前記容器の移動方向と逆方向へ移動可能な浮揚物回収手段によって、分離された浮揚物を回収する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 多孔性材料からなる気体分散板を介して導入された気体によって、前記流動化を行う請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記容器の底部は、前記粉体のサイズより大きい孔を有する面で構成されている請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記分離対象物が、自動車シュレダーダスト、家電シュレッダーダスト、及びこれら以外の産業廃棄物、一般廃棄物、災害廃棄物、建設廃材、鉱石類、石炭、又はレアアースである請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 分離対象物を投入する分離対象物投入手段と、粉体により又は前記分離対象物自体により形成される流動層と、前記流動層内を移動可能な容器と、前記分離対象物が前記流動層によって分離し浮揚した浮揚物を回収する第一の回収手段と、前記分離対象物が流動層によって分離し沈降した沈降物を回収する第二の回収手段とを備え、前記第二の回収手段は前記容器であることを特徴とする乾式分離装置。
  8. さらに、空気室を有する請求項7記載の装置。
  9. 前記容器は、分割構造である請求項7又は8に記載の装置。
  10. さらに、前記分離対象物を振動する振動手段を有する請求項7~9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記容器の底部は、前記粉体のサイズより大きい孔を有する面で構成されている請求項7~10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 前記第二の回収手段は、前記容器が前記流動層の外へ出た後、前記沈降物を回収する請求項7~11のいずれか一項に記載の装置。
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