JP2023102186A - 中継装置、情報処理装置、中継方法、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

中継装置、情報処理装置、中継方法、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】中継装置を経由するデータの送信時間を減少させる中継装置、情報処理装置、中継方法、情報処理方法、及びプログラムを得る。【解決手段】中継装置は、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置における第1送信時間を取得する第1時間取得部と、前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成する情報作成部と、前記情報を前記他装置に通知する通知部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、中継装置、情報処理装置、中継方法、情報処理方法、及びプログラムに関する。
車載システムにおいて、ECUから周期的にデータ(以下、「周期データ」という)が他の機器に送信されている。この際、ECUにおいて、周期データの送信時間を計測し、その送信時間が規定送信時間より大きい場合に、次回のデータの送信タイミングを調整する(一回だけ送信周期を変更する)ことで、車載システム(ネットワーク)全体の送信負荷を低減して周期データの送信時間を短縮することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2020-17850号公報
上記先行技術では、各ECUで周期データの送信時間をそれぞれ計測し、周期データの次回送信タイミングを調整するため、中継装置において異なるECUから送信された同一周期の周期データの送信(中継)タイミングが重複するおそれがあった。
例えば、車載システム(ネットワーク)では、中継装置であるセントラルゲートウェイ(以下、「セントラルGW」という)に対して複数のバスが接続されている。したがって、異なるバスに接続された複数のECUからセントラルGWに同一周期の周期データが送信され、セントラルGWにおいて複数の周期データの送信タイミングが重複すると、セントラルGWで待機する周期データが増加し、セントラルGWから送信先のECUへの送信時間が増加するという不都合があった。
本発明は上記事実を考慮し、中継装置を経由するデータの送信時間を低減させる中継装置、情報処理装置、中継方法、情報処理方法、及びプログラムを得ることを目的とする。
第1の態様に係る中継装置は、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置であって、前記中継装置における前記データの第1送信時間を取得する第1時間取得部と、前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成する情報作成部と、
前記情報を前記他装置に通知する通知部と、を備える。
この中継装置は、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する。この中継装置は、中継装置におけるデータの第1送信時間を取得部で取得し、この第1送信時間に基づいて中継装置におけるデータの待機時間の長さを判断し、他装置におけるデータの次回送信タイミングの決定に関連する情報を情報作成部で作成する。この情報を、通知部がデータを送信する他装置に通知する。
他装置では、中継装置から送信された次回送信タイミングの決定に関連する情報に基づいて次回送信タイミングを調整し、調整された次回送信タイミングで次回のデータを送信する。これにより、中継装置において異なる他機器から同一周期で送信されている他のデータと送信(中継)タイミングが重複している場合、データの送信タイミングの調整により中継装置における他のデータとの送信(中継)タイミングの重複が解消又は重複時間が減少する。この結果、中継装置におけるデータの待機時間が減少し、他装置から中継装置を経由して送信されるデータの送信時間が低減される。
なお、「次回送信タイミングの決定に関連する情報」とは、次回送信タイミングを調整するか否かの判定情報やその調整量の情報等である。以下の第5、第9、第10、第12、第13の態様において同様である。
また、「第1送信時間」とは、中継装置においてデータを送信(中継)可能なタイミングから中継装置からデータを送信完了したタイミングまでの時間である。以下の第5、第8~第14の態様において同様である。
第2の態様に係る中継装置は、第1の態様に係る中継装置において、前記情報は、前記データの次回送信タイミングを前記周期から遅らせる第1オフセットの情報である。
この中継装置は、取得部で取得された第1送信時間に基づいて、情報作成部が他装置におけるデータの次回送信タイミングを周期から遅らせる第1オフセットの情報を作成する。この第1オフセットの情報を通知部が他装置に通知する。
他装置では、中継装置から送信された第1オフセットの情報に基づいて、前回送信完了タイミングから周期に第1オフセットを加算した時間経過後のタイミング(送信タイミングを周期から第1オフセット分遅延させたタイミング)で次回のデータを送信する。これにより、中継装置において異なる他機器から同一周期で送信されている他のデータと送信(中継)タイミングが重複していた場合に、データの送信タイミングの調整(遅延)により中継装置における他のデータとの送信(中継)タイミングの重複が解消又は重複時間が減少される。この結果、中継装置におけるデータの待機時間が減少し、他装置から中継装置を経由して送信されるデータの送信時間が減少する。
なお、「第1オフセットを決定する」には、第1オフセット=0とする、又は第1オフセットを決定しない場合を含む。また、「第1オフセットの情報を他装置に通知する」には、第1オフセット=0とする、又は第1オフセットが決定されない場合に、第1オフセットの情報を他装置に通知しない場合を含む。
第3の態様に係る中継装置は、第2の態様に係る中継装置において、前記情報作成部は、前記第1送信時間が予め設定された前記データの許容遅延範囲の所定割合に前記周期を加算した時間を超える場合のみ、前記第1オフセットを設定する。
この中継装置では、第1時間取得部で取得された第1送信時間が予め設定された許容遅延範囲の所定割合に周期を加算した時間を超える場合のみ、情報作成部は第1オフセットを設定し、送信部がこの第1オフセットの情報を他装置に送信する。
すなわち、中継装置におけるデータの第1送信時間、すなわち待機時間がある程度大きい場合のみ、第1オフセットの情報を他装置に送信することで、他装置からの周期的なデータの次回送信タイミングを周期から遅らせることを図っている。すなわち、中継装置におけるデータの待機時間(第1送信時間)を低減させ、すなわち、データの全送信時間の低減させることを図っている。
一方、第1送信時間が許容遅延範囲の所定割合に周期を加算した時間以下である場合、中継装置におけるデータの待機時間が許容範囲内であると判断して、情報作成部が第1オフセットを設定しない。これにより、中継装置におけるデータの待機時間がさほど大きくない場合まで、他装置におけるデータの次回送信タイミングを変更して制御が徒に煩雑になることを防止する。
第4の態様に係る中継装置は、第2又は第3の態様に係る中継装置において、前記情報作成部は、前記周期に前記第1オフセットを加算した時間が予め設定されている許容送信時間以下となるように前記第1オフセットを設定する。
この中継装置では、情報作成部が、データの中継に係る第1送信時間に基づいて、他装置におけるデータの次回送信タイミングを周期から遅らせる第1オフセットを決定する。ここで、情報作成部では、周期に第1オフセットを加算した時間が許容送信時間以下となるように第1オフセットを決定する。これにより、他装置がデータの前回送信完了タイミングから周期に第1オフセットを加算した時間経過後のタイミングで次回のデータを送信しても、データの全送信時間が許容送信時間を超えることを防止できる。
ここで、「許容送信時間」とは、データの送信先の機器において周期的な一連のデータ毎に設定されている、前回のデータ受信タイミングから今回のデータ受信タイミングまでの時間(データの全送信時間)の最大許容時間である。
第5の態様に係る情報処理装置では、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間に基づいて作成された前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を取得する情報取得部と、前記情報に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整する調整部と、前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する送信部と、を備える。
この情報処理装置では、中継装置を経由して他装置に周期的にデータを送信している。この際、中継装置におけるデータの第1送信時間に基づいて作成されたデータの次回送信タイミングの決定に関連する情報を情報取得部で取得する。情報処理装置では、調整部がその情報に基づいてデータの次回送信タイミングを調整し、送信部が調整された次回送信タイミングで他装置にデータを送信する。
これにより、中継装置におけるデータの第1送信時間に基づいて、データの次回送信タイミングが調整されるため、中継装置においてデータと同一周期で送信されている他のデータとの送信(中継)タイミングの重複が解消又は重複時間が減少される。この結果、中継装置におけるデータの待機時間が低減され、データの送信時間が低減される。
第6の態様に係る情報処理装置では、第5の態様に係る情報処理装置において、前記情報取得部は、前記データの次回送信タイミングを前記周期から遅れさせる第1オフセットの情報を取得し、前記調整部は、前記第1オフセットの情報に基づいて前記データの前回送信完了タイミングから前記周期に前記第1オフセットを加算した時間経過後のタイミングを前記次回送信タイミングとする。
この情報処理装置では、中継装置においてデータの第1送信時間に基づいて設定され、データの次回送信タイミングを周期から遅れさせる第1オフセットの情報を情報取得部で取得する。情報処理装置では、調整部がデータの前回送信完了タイミングから周期に第1オフセットを加算した時間経過後のタイミングを次回送信タイミングに設定する。送信部が、調整された次回送信タイミングで他装置にデータを送信する。
このように、データの次回送信タイミングを周期から第1オフセット分遅らせ、中継装置においてデータと同一周期の他のデータとの送信タイミングの重複が解消又は重複時間が減少されることにより、データの送信時間が低減される。
第7の態様に係る情報処理装置は、第6の態様に係る情報処理装置において、前記情報取得部が前記第1オフセットの情報を取得できなかった場合に、前記情報処理装置における前記データの第2送信時間を取得する第2時間取得部と、前記第2送信時間に基づいて前記次回送信タイミングを前記周期から遅れさせる第2オフセットを設定する設定部と、をさらに備え、前記送信部は、前記データの前回送信完了タイミングから前記周期に前記第2オフセットを加算した時間経過後のタイミングで前記他装置に前記データを送信する。
この情報処理装置では、情報取得部が中継装置から第1オフセットの情報を取得できなかった場合に、第2時間取得部が情報処理装置におけるデータの第2送信時間を取得し、設定部が第2送信時間に基づいて周期に対する第2オフセットを設定し、送信部がデータの前回送信完了タイミングから周期に第2オフセットを加算した時間経過後のタイミングでデータを送信する。
なお、「第1オフセットの情報を取得できなかった場合」とは、中継装置から情報処理装置に第1オフセットの情報が送信されなかった場合と、取得した第1オフセットの情報の第1オフセットが0(第1オフセット=0)の場合の双方を含む。
また、「第2送信時間」とは、データの発信元である情報処理装置においてデータを送信可能なタイミングから情報処理装置からデータを送信完了したタイミングまでの時間である。
これは、情報処理装置が中継装置から第1オフセットの情報を取得していない場合、すなわち、中継装置におけるデータの待機時間が許容範囲内であるとして第1オフセットを設定していない場合には、情報処理装置におけるデータの待機時間を第2送信時間に基づいて判断するものである。
情報処理装置におけるデータの待機時間が許容範囲を超えていると判断した場合には、データの第2送信時間に基づいて第2オフセットを設定し、次のデータを前回送信完了タイミングから周期に第2オフセットを加算した時間経過後のタイミングで送信する。これにより、情報処理装置から中継装置に到る通信経路上で、同一周期である他のデータとの送信タイミングの重複が解消又は重複時間が減少される。その結果、データの送信時間(情報処理装置における待機時間)が低減される。
第8の態様に係る情報処理装置は、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信したデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間の情報を取得する時間情報取得部と、前記第1送信時間に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整する調整部と、前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する送信部と、を備える。
この情報処理装置では、中継装置を経由して他装置に周期的にデータを送信している。情報処理装置の時間情報取得部で、中継装置におけるデータの第1送信時間の情報が取得される。情報処理装置の調整部が、第1送信時間の情報に基づいてデータの次回送信タイミングを調整する。情報処理装置の送信部が調整された次回送信タイミングで他装置にデータを送信する。
このように、中継装置におけるデータの第1送信時間に基づいて、データの次回送信タイミングが調整される。したがって、中継装置においてデータと同一周期で送信されている他のデータと送信(中継)タイミングが重複していた場合、次回の送信タイミングを調整することにより、他のデータとの送信タイミングの重複が解消又は重複時間が減少されて中継装置におけるデータの待機時間が低減される。すなわち、データの送信時間が低減される。また、中継装置では、第1送信時間を取得(計測)するだけなので制御負担が軽減される。
第9の態様に係る中継方法は、コンピュータが、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間を取得し、前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成し、前記情報を前記他装置に通知する、処理を実行する。
この中継方法によれば、第1の態様と同様の作用効果を奏する。
第10の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間に基づいて作成された前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を取得し、前記情報に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整する調整部と、前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、処理を実行する。
この情報処理方法によれば、第5の態様と同様の作用効果を奏する。
第11の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間の情報を取得し、前記第1送信時間に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整し、前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、処理を実行する。
この情報処理方法によれば、第8の態様と同様の作用効果を奏する。
第12の態様に係るプログラムは、コンピュータに、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間を取得し、前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成し、前記情報を前記他装置に通知する、処理を実行させる。
このプログラムをコンピュータに実施させることにより、第1の態様と同様の作用効果を奏する。
第13の態様に係るプログラムは、コンピュータに、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間に基づいて作成された前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を取得し、前記情報に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整し、前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、処理を実行させる。
このプログラムをコンピュータに実施させることにより、第5の態様と同様の作用効果を奏する。
第14の態様に係るプログラムは、コンピュータに、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間の情報を取得し、前記第1送信時間に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整し、前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、処理を実行させる。
このプログラムをコンピュータに実施させることにより、第8の態様と同様の作用効果を奏する。
本開示は、中継装置を経由するデータの送信時間を減少させることができる。
第1実施形態に係る車載システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るセントラルGW(及びECU)のハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るセントラルGWの機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る各ECUの機能構成を示すブロック図である。 第1実施形態におけるセントラルGWの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるセントラルGWの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態における第1ECUの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態におけるセントラルGWのストレージに格納されている中継テーブルを示す図である。 第1実施形態における車載システムにおける発信元のECUから送信先のECUに到る周期データの送信状態を示すタイミングチャートである。 第2実施形態に係るセントラルGWの機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る各ECUの機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態におけるセントラルGWの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1ECUの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態における第1ECUの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るセントラルゲートウェイ(以下、「セントラルGW」という)及びECU(Electronic Control Unit)が組み込まれた車載システム10について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車載システム10は、通信プロトコルにCAN(Controller Area Network)通信プロトコルを用いており、セントラルGW20に複数のバス、ここでは、第1バス31、第2バス32、第3バス33(以下、「第1バス31~第3バス33」という)が接続されている。セントラルGW20が「中継装置」に相当する。
第1バス31~第3バス33上には、それぞれ複数のECUが接続されている。ここでは、図面の簡略化のために、第1バス31に第1ECU41、第2ECU42、第2バス32に第3ECU43、第4ECU44、第3バス33に第5ECU45、第6ECU46のみが接続されている。第1ECU41~第6ECU46が「他装置」及び「情報処理装置」に相当する。
次に、セントラルGW20のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。
セントラルGW20は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)20A、ROM(Read Only Memory)20B、RAM(Random Access Memory)20C、ストレージ20D、及び入出力インタフェース(入出力I/F)20Eを含んで構成されている。各構成は、バス20Fを介して相互に通信可能に接続されている。
CPU20Aは、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実施したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU20Aは、ROM20B又はストレージ20Dからプログラムを読み出し、RAM20Cを作業領域としてプログラムを実施する。CPU20Aは、ROM20B又はストレージ20Dに記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
ROM20Bは、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM20Cは、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
ストレージ20Dは、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。本実施形態のストレージ20Dには、中継プログラム及び中継テーブル22(図8参照)が格納されている。この中継プログラム及び中継テーブル22は、ROM20Bに格納されていても良い。
入出力インタフェース20Eは、他機器(本実施形態では第1ECU41~第6ECU46)のそれぞれと通信するためのインタフェースである。なお、入出力I/F20Eは、通信プロトコルにCAN通信プロトコルを用いている。
次に、セントラルGW20の機能構成について図3、及び図9に示したタイミングチャートを参照して説明する。なお、図9は、発信元のECU(ここでは、第1ECU41)からセントラルGW20を経由して送信先のECU(ここでは、第3ECU43)に送信される後述する周期データのタイミングチャートを示す。
以下の説明において使用する用語の定義を予め記載する(図9参照)。
・第1送信時間t1…セントラルGW20において、受信した周期データの送信要求タイミングから周期データを送信完了するタイミングまでの時間。
・第2送信時間t2…周期データの発信元のECUにおいて、周期データの送信タイミングから周期データを送信完了するタイミングまでの時間。
・全送信時間…送信先のECUにおいて、周期データの前回受信タイミングから今回受信タイミングまでの時間(送信周期+送信遅延時間td(オフセット(第1オフセット又は第2オフセット)を含む)。
・送信遅延時間td…送信先のECUにおいて、周期データの全送信時間から送信周期を引いた時間(=全送信時間-送信周期)。
セントラルGW20は、受信部50と、第1送信部52と、第1時間計測部54と、第1時間判定部56と、オフセット決定部58と、オフセット送信部60と、を有する。第1時間計測部54、オフセット決定部58、オフセット送信部60がそれぞれ「第1時間取得部」、「情報作成部」、「通知部」に相当する。
受信部50は、第1ECU41~第6ECU46から所定の周期に基づいたタイミングで送信されたデータ(メッセージを含む)(以下、「周期データ」という)やそれ以外のデータ(以下、「非周期データ」という)を受信する機能を有する。
第1送信部52は、受信した周期データや非周期データを送信要求に基づいて送信先のECU(例えば、第3ECU43)に向かって送信する機能を有する。第1送信部52では、送信タイミングで、CAN通信プロトコルに従って要求される周期データ又は非周期データを車載システム10(例えば、第2バス32)上に送信する処理を実施する。本実施形態において通信プロトコルは、CAN通信プロトコルである。CAN通信プロトコルの場合、データに付加されるCAN_IDの番号が小さいほど優先順位が高い。したがって、一の他装置(例えば、第1ECU41)から送信された周期データの送信タイミングが他の他装置(例えば、第2ECU42~第6ECU46)から送信された同一周期の周期データの送信タイミングが重複した場合、データのCAN_IDが最も小さければ最優先で車載システム10上へデータを送信でき(送信勝ち)、CAN_IDが最も小さくなければ暫くの時間待機した後、データを送信することができる(送信負け)。第1送信部52は、送信勝ち、又は送信負けを経て車載システム10上への周期データの送信を完了させる。
ところで、セントラルGW20のストレージ20Dに格納されている中継テーブル22には、図8に示すように、第1ECU41~第6ECU46から受信する周期データ毎に、発信元、送信先、許容送信時間、送信周期、オフセット等の情報が格納されている。なお、オフセットには、選択的に設定される第1オフセット又は第2オフセットの値が記憶されている。
セントラルGW20における周期データの送信(可能)タイミングは、一例として、送信要求があったタイミングである。送信要求があったタイミングとは、周期データがセントラルGW20に着信してCAN_IDを読み取られ、送信先のバス毎に振り分けられ、送信バッファに書き込まれたタイミングである。
第1時間計測部54は、セントラルGW20において、周期データの送信(可能)タイミング(周期データから送信要求を受けたタイミング)から周期データを送信完了するまでの時間(以下、「第1送信時間」という)t1(図9参照)を計測する機能を有する。
なお、セントラルGW20における周期データの送信完了タイミングは、一例として周期データがセントラルGW20の送信メールボックスに書き込まれたタイミングである。
第1時間判定部56は、第1時間計測部54の機能により計測された周期データの第1送信時間t1がオフセット設定時間を超えているか否かを判定する機能を有する。
すなわち、オフセット設定時間は、セントラルGW20では、複数の発信元(異なるECU)から送信された同一周期の周期データの送信タイミングが重複した場合、送信負けした周期データのセントラルGW20における待機時間(周期データの第1送信時間t1)が増加する。このセントラルGW20における周期データの送信タイミングの重複を解消又は重複時間を減少させるために、発信元のECUにおける周期データの次回送信タイミングを周期から遅延させる所定時間(以下、「第1オフセット」という)を設定する必要があるか否かを判断するものである。
ここで、「オフセット設定時間」とは、周期データの送信周期の1.1倍である。ところで、この車載システム10では、周期データの送信遅延について許容する範囲(許容遅延範囲)が、送信周期の20%未満に設定されている。そこで、セントラルGW20における周期データの遅延(待機)時間が許容遅延範囲の50%(送信周期の10%)となる場合をオフセット設定時間としている。すなわち、「オフセット設定時間=送信周期+送信周期×10%=送信周期×1.1」である。
オフセット設定時間(周期+許容遅延範囲×50%)とされていることにより、セントラルGW20の処理負荷を抑制しつつ、周期データの送信遅延時間td(図9参照)が許容遅延範囲を超えることを抑制できる。
また、第1時間判定部56は、送信周期に次回第1オフセットYms(今回(現在)第1オフセット+Xms)を加算した時間が許容送信時間未満である(次回第1オフセットYmsが許容遅延時間未満である)か否かを判定する機能を有する。なお、後述する第2オフセットが設定されている場合には、今回(現在)第2オフセット+Xmsを次回第1オフセットYmsとして、上記判定を行う。
ここで、「許容送信時間」とは、データの送信先の機器(例えば、第3ECU43)において周期データ毎に設定されている、周期データの前回受信タイミングから今回受信タイミングまでの時間(全送信時間)の最大許容時間である。
この許容送信時間は、送信先のECUにおいて周期データ毎に設定されており、中継テーブル22に格納されている(図8参照)。
オフセット決定部58は、第1時間判定部56で周期データの第1送信時間t1がオフセット設定時間を超えていると判定され、かつ、その周期データの送信周期に次回第1オフセットYmsを加算した時間が許容送信時間内である場合に、設定されている現在の第1オフセットに所定の時間Xmsを加算する(第1オフセットを更新する)。なお、後述する第2オフセットが設定されている場合には、現在の第2オフセットに所定の時間Xmsを加算して次回第1オフセットとする。
この所定の時間Xmsは、通信プロトコル(本実施形態ではCAN通信プロトコル)において設定される最小の周期よりも短い時間に設定されるものであり、本実施形態では1msに設定されている。
また、オフセット決定部58は、第1時間判定部56で周期データの第1送信時間t1がオフセット設定時間を超えていると判定され、かつその周期データの送信周期に次回第1オフセットYmsを加算した時間が許容送信時間を超える場合に、設定されている第1オフセットを維持する(第1オフセットを更新しない)。
さらに、オフセット決定部58は、第1時間判定部56で周期データの第1送信時間t1がオフセット設定時間以下と判定された場合に、設定されている第1オフセットをリセット(第1オフセット=0msと)する。
オフセット送信部60は、オフセット決定部58で設定された第1オフセットの情報をオフセット情報としてデータの発信元であるECU(例えば、第1ECU41)に送信する。なお、第1オフセットが設定されていない、又は第1オフセットが0msである場合には、周期データの発信元のECU(例えば、第1ECU41)にオフセット情報を送信しない。ただし、第1オフセットが設定されていない、又は第第1オフセット=0msであるというオフセット情報を周期データの発信元のECUに送信しても良い。
この「オフセット情報(第1オフセットの情報)」が、「他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報」に相当する。
次に、第1ECU41のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。セントラルGW20のハードウェア構成と同様の構成要素には、41の参照番号の後に同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第2ECU42~第6ECU46のハードウェア構成は、第1ECU41と同様なので、その説明を省略する。
すなわち、第1ECU41は、CPU41A、ROM41B、RAM41C、ストレージ41D、及び入出力インタフェース(入出力I/F)41Eを含んで構成されている。各構成は、バス41Fを介して相互に通信可能に接続されている。
第1ECU41の機能構成について説明する。なお、第2ECU42~第6ECU46の機能構成は、第1ECU41と同様である。
第1ECU41は、図4に示すように、要求管理部70と、第2送信部72と、第2時間計測部74と、第2時間判定部76と、オフセット設定部78と、を有する。要求管理部70、第2送信部72、第2時間計測部74、オフセット設定部78が、それぞれ「調整部」、「送信部」、「第2時間取得部」、「情報取得部および設定部」に相当する。
要求管理部70は、第1ECU41から他の機器(本実施形態では、第2ECU42~第6ECU46)に向けて周期データを送信する送信タイミングを管理する。一例として、周期時間のカウントを満了するカウンタを用いて管理可能である。また、この要求管理部70は、後述するセントラルGW20から送信されたオフセット情報に基づいて、又は後述する第2時間判定部76の判定結果に基づいて、周期データの送信タイミングを所定の周期から所定の時間(第1オフセット又は後述する第2オフセット)分遅延させることを行う。
第2送信部72は、送信タイミングで、CAN通信プロトコルに従って要求される周期データ又は非周期データを車載システム10(ここでは、第1バス31)上に送信する処理を実施する。本実施形態において通信プロトコルは、CAN通信プロトコルである。CAN通信プロトコルの場合、データに付加されるCAN_IDの番号が小さいほど優先順位が高い。したがって、一の他装置(例えば、第1ECU41)の送信タイミングが他の他装置(例えば、第2ECU42~第6ECU46)の送信タイミングと重複した場合、データのCAN_IDが最も小さければ最優先で車載システム10(ここでは、第1バス31)上へデータを送信でき(送信勝ち)、CAN_IDが最も小さくなければ暫くの時間待機した後、データを送信することができる(送信負け)。第2送信部72は、送信勝ち、又は送信負けを経て車載システム10上への周期データの送信を完了する。
第2時間計測部74は、周期データの送信(可能)タイミングから第1ECU41が接続された第1バス31へ周期データを送信完了するまでに掛かった時間(以下、「第2送信時間」という)t2(図9参照)を計測する。この第2送信時間t2は、例えば、周期データの送信タイミングが他装置から送信された周期データの送信タイミングと重複せず、直ちに周期データを送信できた場合には、第2送信時間t2は相対的に短くなり、他装置から送信されたデータの送信タイミングと重複して送信負けにより周期データの待機時間又は待機回数が増加すれば、第2送信時間t2は長くなる。
第2時間判定部76は、第2時間計測部74で計測された第2送信時間t2と予め定められた規定送信時間とを比較する。この規定送信時間は、周期データの発信元のECU(例えば、第1ECU41)における周期データの待機時間の長さを判断するために用いられる。例えば、周期データの送信周期が10msの場合、通信成立条件である許容遅延範囲(送信周期の20%)に送信周期を加算した時間12msを規定送信時間と設定したとする。この場合、第2時間計測部74で計測された第2送信時間t2が12ms以下であれば、発信元の第1ECU41における周期データの待機時間が許容範囲であると判断され、12msを超えれば許容遅延範囲を超えていると判断される。
一例として、規定送信時間を第1オフセット設定時間(送信周期の1.1倍(ここでは、11ms))と同一に設定することにより、発信元の他装置(ここでは、第1ECU41)の処理負荷を抑制しつつ、周期データの全送信時間が車載システム10で設定されている許容送信時間を超えることを抑制できる。
オフセット設定部78は、周期データの送信タイミングを送信周期から遅延させる所定時間(オフセット)を設定する。具体的には、オフセット設定部78は、セントラルGW20からオフセット情報を受信した場合には、セントラルGW20から受信したオフセット情報の第1オフセットを第1ECU41のオフセットとする。
一方、オフセット設定部78は、セントラルGW20からオフセット情報を受信しなかった場合(又はオフセット情報の第1オフセットが0msだった場合)で、周期データの第2送信時間t2が規定送信時間を超える場合に、所定のオフセット(以下、「第2オフセット」という)を設定し、第2オフセットを第1ECU41のオフセットとする。
なお、オフセット設定部78は、セントラルGW20からオフセット情報を受信しなかった場合(又はオフセット情報の第1オフセットが0msだった場合)で、データの第2送信時間t2が規定送信時間以下の場合には、第2オフセットの設定もしない(第2オフセットを0msとする(リセットする))。
さらに、オフセット設定部78は、設定されたオフセットを要求管理部70に送信する。要求管理部70では、オフセットが設定された場合には、周期データの次回送信タイミングを前回送信タイミングから送信周期にオフセット(第1オフセット又は第2オフセット)を加算した時間経過後のタイミング(送信周期からオフセット分遅延させたタイミング)にする。
(処理の流れ)
このように構成された車載システム10における処理の流れについて、図5~図7のフローチャートを参照して説明する。
ここでは、車載システム10において、少なくとも第1バス31に接続された第1ECU41から第2バス32に接続された第3ECU43に周期データ(以下、「本周期データ」という場合がある)が送信されると共に、第3バス33に接続された第5ECU45から第2バス32に接続された第4ECU44に本周期データと通信周期が同一である周期データ(以下、「他周期データ」という場合がある)が送信されている。なお、セントラルGW20において、本周期データと他周期データは送信(中継)タイミングが重複し、本周期データが送信負けして他周期データの送信完了まで待機した後、送信されている。この場合に、周期データの発信元である第1ECU41とセントラルGW20における処理ついて説明する。
先ず、図5~図7に示す処理は、上述した各他装置、すなわち、セントラルGW20、第1ECU41~第6ECU46に、車両のアクセサリーオン(ACC_ON)、イグニッションオン(IG_ON)、バッテリ端子へのバッテリ接続(+B_ON)等の行為によって電源が供給されることで、開始される。
(セントラルGW)
先ず、セントラルGW20の処理の流れについて、図5、図6のフローチャートを参照して説明する。
図5、ステップS100(以下、「図5、」を省略する)において、セントラルGW20のCPU20Aは、受信部50の機能により、第1ECU41からの周期データを第1バス31から受信し、周期データの送信(中継)要求を受けたか否かを判定する。すなわち、セントラルGW20において周期データの送信(中継)(可能)タイミングになったのか否かを判定する。
ここで、「送信要求のタイミング」とは、例えば、セントラルGW20が受信した周期データのCAN_IDを読み取り、送信バッファに書き込んだタイミングのことである。
ステップS100で否定判定された場合には、送信要求があるまでステップS100で待機する。ステップS100で肯定判定された場合には、ステップS102に進む。
ステップS102において、セントラルGW20のCPU20Aは、第1送信部52の機能により、周期データを送信(可能)タイミングで第2バス32に対して送信開始すると共に、第1時間計測部54の機能により、周期データの第1送信時間t1(図9参照)の計測を開始する。
ステップS104において、セントラルGW20のCPU20Aは、第1送信部52の機能により、周期データを第2バス32に対して送信完了したか否かを判定する。
ここで、送信完了タイミングとは、例えば、セントラルGW20のメールボックスに周期データが書き込まれたタイミングである。
ステップS104で否定判定された場合には、周期データの送信が完了するまでステップS104で待機する。ステップS104で肯定判定された場合には、ステップS106に進む。
ステップS106において、セントラルGW20のCPU20Aは、第1時間計測部54の機能により、周期データの第1送信時間t1(図9参照)の計測を完了する。すなわち、CPU20Aは、第1時間計測部54の機能により、周期データの送信要求タイミングから周期データの送信完了タイミングまでの時間をセントラルGW20における周期データの第1送信時間t1として計測する。
続いて、セントラルGW20では、オフセット決定部58の機能により、周期データの発信元のECU(ここでは、第1ECU41)において、周期データの次回送信タイミングを送信周期から遅延させる第1オフセットを設定する。
先ず、図6、ステップS108(以下、「図6、」を省略する)において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、セントラルGW20の起動後における周期データの初回送信であるか否かを判定する。
ステップS108で肯定判定された場合には、ステップS110に進み、ステップS108で否定判定された場合には、ステップS112に進む。
ステップS110において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、この周期データに対する第1オフセット(初期値)を0msとする。
続いて、ステップS112において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、周期データの第1送信時間t1が周期データの送信周期の1.1倍(オフセット設定時間)よりも大きいか否かを判定する。これは、車載システム10において周期データの通信成立条件(周期データの許容遅延範囲)が送信周期の20%未満(周期データの全送信時間(送信周期+送信遅延時間td(オフセット(第1オフセット又は第2オフセット)を含む)が送信周期の1.2倍未満)に設定されていることを踏まえ、送信遅延時間tdが許容遅延範囲の50%である送信周期の10%(第1送信時間t1が送信周期の1.1倍)以上となる周期データをオフセット決定対象とするものである。
ステップS112で否定判定された場合には、ステップS114に進み、ステップS112で肯定判定された場合には、ステップS116に進む。
ステップS114において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、周期データについて設定されている第1オフセットをリセット(0msと)する。すなわち、周期データの第1送信時間t1が送信周期の1.1倍未満であれば、セントラルGW20における周期データの待機時間は許容範囲内であり、発信元のECUにおいて周期データの送信タイミングに第1オフセットを設定する必要がないと判断するものである。
一方、ステップS116において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、送信周期に次回第1オフセットYms(=現在第1オフセット+Xms)を加算した時間が周期データの許容送信時間よりも小さいか否かを判定する。
これは、セントラルGW20において、周期データ(の第1送信時間t1)がオフセット設定対象(ステップS112でYES)となっていても、第1オフセットを更新(Xms加算)することによって送信先のECUにおける周期データの全送信時間(送信周期+送信遅延時間td(第1オフセットを含む)のうち、「送信周期+次回第1オフセットYms」が許容送信時間以上となれば、全送信時間も許容送信時間以上となるためである。すなわち、第1オフセットを加算(更新)可能か否か判断しているものである。
なお、第2オフセットが設定されている場合には、「現在第2オフセット+Xms」を次回第1オフセットYmsとして、上記判定を行う。
ステップS116で肯定判定された場合には、ステップS118に進み、ステップS116で否定判定された場合には、ステップS120に進む。
ステップS118において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、現在第1オフセットにXmsを加算したものを新たな第1オフセット(次回第1オフセット)に設定する(第1オフセットを更新する)。なお、第2オフセットが設定されている場合には、第2オフセットにXmsを加算したものを新たな第1オフセット(次回第1オフセット)に設定する。
一方、ステップS120において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、現在第1オフセットをそのまま維持する(第1オフセットを更新しない)。これは、第1オフセットを更新する(Xms加算する)と、送信先のECU(例えば、第3ECU43)において周期データの送信時間が許容送信時間を超えるため、第1オフセットの加算(更新)を停止するものである。
次に、ステップS121において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット設定部78の機能により、更新しなかった第1オフセットが0msであるか否か(第1オフセットが設定されているか否か)を判定する。
ステップS121で肯定された場合には処理を終了し、否定された場合にはステップS122に進む。
なお、ステップS114やステップS118のように、周期データに対する第1オフセットが変更(更新)された場合には、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、ストレージ20Dに格納された中継テーブル22に記憶されているオフセットを更新する。
ステップS122において、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット設定部78の機能により、周期データの発信元であるECU(ここでは、第1ECU41)に、次回の周期データ送信時の第1オフセット(≠0ms)の情報(オフセット情報)を送信し、処理を終了する。
なお、ステップS121で肯定判定された場合、又はステップS114のように、オフセットが設定されない(リセットされた)(オフセット=0msの)場合には、セントラルGW20のCPU20Aは、オフセット決定部58の機能により、周期データの発信元であるECU(ここでは、第1ECU41)に向かってオフセット情報を送信せずに、処理を終了する。
この一連の処理を第1ECU41~第6ECU46から送信される複数の周期データ分、繰り返し処理する。
(ECU側の処理)
周期データの発信元であるECU(ここでは、第1ECU41)の処理について説明する。第2ECU42~第6ECU46も同様である。
図7、ステップS200(以下、「図7、」を省略する)において、第1ECU41のCPU41Aは、要求管理部70で、周期データが送信(開始)タイミングであるか否かを判定する。例えば、周期データの送信周期が10msの場合には、送信タイミングは基本的に10ms間隔で到来することになる。なお、オフセット(第1オフセット又は第2オフセット)が設定された場合には、周期データの送信タイミングは周期データの前回送信完了タイミングから送信周期(10ms)にオフセットを加算した時間経過後の送信タイミングとなる。
この送信タイミングは、時間カウンタを用いて計測することができ、送信タイミングはカウンタ値の満了で判断するこが可能である。
ステップS200で否定判定された場合には、肯定判定されるまでステップS200で待機する。ステップS200で肯定判定された場合には、ステップS202に進む。
ステップS202において、第1ECU41のCPU41Aは、第2送信部72の機能により、周期データを送信タイミングで第1バス31に送信開始すると共に、第2時間計測部74の機能により、送信タイミングから周期データの第2送信時間t2の計測を開始する。
続いて、ステップS204で、第1ECU41のCPU41Aは、第2送信部72の機能により、周期データを第1バス31に送信完了したか否かを判定する。
ステップS204が否定判定された場合には、肯定判定されるまでステップS204で待機する。
ステップS204で肯定判定された場合には、ステップS206に進む。すなわち、ステップS206において、第1ECU41のCPU41Aは、第2時間計測部74の機能により、周期データを第1バス31に対して送信開始してから送信完了するまでの第2送信時間t2の計測を完了する。
次に、第1ECU41では、周期データの次回送信タイミング設定制御が行われる。
先ず、ステップS208で、第1ECU41のCPU41Aは、オフセット設定部78の機能により、セントラルGW20からオフセット情報が受信されたか否かを判定する。
ステップS208で肯定判定された場合には、ステップS210に進み、ステップS208で否定判定された場合には、ステップS212に進む。
ステップS210で、第1ECU41のCPU41Aは、オフセット設定部78の機能により、周期データの次回の送信タイミングをオフセット情報に基づいて送信周期から第1オフセット分遅延させたタイミングにする(送信タイミングを更新する)。
一方、ステップS212では、第1ECU41のCPU41Aは、オフセット設定部78の機能により、第2送信時間t2が規定送信時間よりも大きいか否かを判定する。
ステップS212で肯定判定された場合には、ステップS214に進み、ステップS212で否定判定された場合には、ステップS216に進む。
すなわち、ステップS214において、第1ECU41のCPU41Aは、オフセット設定部78の機能により、次回送信タイミングを送信周期から所定時間(以下、「第2オフセット」という)遅らせたタイミングとする(送信タイミングを更新する)。なお、ステップS214では一つのステップにまとめたが、セントラルGW20における第1オフセット設定のステップS116~S122と同様に、送信周期に次回第2オフセットYms(現在第2オフセット+Xms)を加算した時間
が許容送信時間未満であれば、第2オフセットにXms加算(第2オフセットを更新)し、許容送信時間以上であれば、第2オフセットを維持する(第2オフセットを更新しない)。
一方、ステップS216において、第1ECU41のCPU41Aは、オフセット設定部78の機能により、送信タイミングを送信周期とする(第2オフセットをリセットする(第2オフセット=0msとする))。これは、セントラルGW20においても、第1ECU41においても、周期データの待機時間(それぞれ第1送信時間t1、第2送信時間t2に含まれる時間)が許容範囲内であると判断されるため、オフセット(第1オフセット又は第2オフセット)を設定する必要がないと判断し、周期データの送信タイミングを送信周期とするものである。
最後に、ステップS218において、第1ECU41のCPU41Aは、第2送信部72の機能により、更新された送信タイミングで周期データを送信(開始)する。なお、この処理で第2オフセットを設定した場合、又はリセットした場合には、セントラルGW20にその情報を送信する。この結果、セントラルGW20に格納されている中継テーブル22のオフセットが更新される。
(効果)
本実施形態の車載システム10では、セントラルGW20における周期データの第1送信時間t1に基づいてセントラルGW20における周期データの待機時間の長さを判断している。したがって、第1送信時間t1がオフセット設定時間よりも長い場合には、セントラルGW20において本周期データの待機時間の長さが許容範囲を超えていると判断し、本周期データの次回送信タイミングを第1オフセット分遅延させている。この結果、セントラルGW20上における本周期データと同一周期である他周期データとの送信(中継)タイミングの重複を解消又は重複時間を減少させることができる。すなわち、セントラルGW20における本周期データの待機時間を抑制して、周期データの全送信時間を低減させることかできる。
また、セントラルGW20において、周期データの第1送信時間t1がオフセット設定時間を連続して超過している場合には、第1オフセットをXmsずつ増加(更新)させていくことにより、本周期データと同一周期である他周期データとの送信タイミングの重複を確実に解消又は重複時間を確実に減少させることができる。
なお、本実施形態では、第1オフセットを更新する際の加算単位Xmsを1msとしている。この加算単位は、通信プロトコルにより設定可能な送信周期の最小値よりも小さく設定されている。本実施形態では、CAN通信プロトコルの送信周期の最小値が数msであるため、第1オフセットの加算単位Xmsをそれよりも小さい1msとすることで、周期データの送信タイミングを送信周期未満で調整可能としている。
また、セントラルGW20において、周期データの送信周期に次回第1オフセットYms(現在第1オフセット(又は現在第2オフセット)+Xms)を加算した時間が、許容送信時間未満でなくなった場合には、第1オフセットの更新(加算)を停止する。セントラルGW20において、本周期データの次回送信タイミングを更新させると、周期データの全送信時間(送信周期+次回第1オフセットYms)が許容送信時間を超えてしまうためである。
一方、この場合に、第1オフセットをリセット(0msに)すると、セントラルGW20において本周期データの送信タイミングが元々重複していた他周期データの送信タイミングと再度重複して、本周期データの待機時間及び全送信時間が増加するおそれがある。しかしながら、車載システム10では、この場合に第1オフセットを維持することによりセントラルGW20における待機時間及び全送信時間の増加を防止できる。
一方、セントラルGW20において、周期データの第1送信時間t1がオフセット設定時間(送信周期T×1.1)よりも小さくなった場合には、セントラルGW20における周期データの待機時間は許容範囲内であると判断し、周期データに対する第1オフセットの設定がリセットされる(第1オフセット=0ms)。
この場合に、発信元のECU(例えば、第1ECU41)では、ECUにおける周期データの第2送信時間t2が規定送信時間を超えているか否かを判定している。これにより、同一バス上で本周期データと同一周期である他周期データと送信タイミングが重複して発信元のECUにおける周期データの待機時間が許容範囲を超えてないか判定している。周期データの第2送信時間が規定送信時間を超えている場合には、ECU(例えば、第1ECU41)における送信タイミングを送信周期から第2オフセット分遅延させたタイミングに送信タイミングを更新することで、ECU(例えば、第1ECU41)における周期データの待機時間を低減させ、周期データの全送信時間を低減させている。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るセントラルゲートウェイ(以下、「セントラルGW」という)及びECUが組み込まれた車載システム100について、図面を参照して説明する。第1実施形態の車載システム100と同様の構成要素については同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略し、異なる部分のみを詳細に説明する。
(構成)
先ず、セントラルGW20の機能構成について、図10を参照して、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
セントラルGW20は、図10に示すように、受信部50と、第1送信部52と、第1時間計測部54と、時間情報送信部202と、を有する。
時間情報送信部202は、セントラルGW20において第1時間計測部54で計測された第1送信時間t1の情報である時間情報を、周期データの発信元であるECU(例えば、第1ECU41)に送信する機能を有する。この「時間情報(第1送信時間t1の情報)」が、「他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報」に相当する。
次に、第1ECU41の機能構成について、図11を参照して、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、第2ECU42~第6ECU46は、第1ECU41と同様である。
第1ECU41は、図11に示すように、要求管理部70と、第2送信部72と、時間情報取得部204と、第1時間判定部206と、第1オフセット設定部208と、第2時間計測部74と、第2時間判定部76と、第2オフセット設定部78と、を有する。第2送信部72、第2時間計測部74、第1オフセット設定部208が、それぞれ「送信部」、「第2時間取得部」、「調整部」に相当する。
時間情報取得部204は、セントラルGW20から送信される時間情報(第1送信時間t1)の情報を受信する機能を有する。
第1時間判定部206は、第1実施形態のセントラルGW20における第1時間判定部56と同様の判定を行う機能を有する。
第1オフセット設定部208は、第1実施形態のセントラルGW20におけるオフセット決定部58と同様にして第1オフセットの設定を行う機能を有する。
要求管理部70は、第1オフセット設定部208で設定された第1オフセット、又は第2オフセット設定部210で設定された第2オフセットに基づいて、周期データについて送信タイミングを所定の時間、すなわちオフセット(第1オフセット分又は第2オフセット)分遅延させることを行う機能を有する。
(処理の流れ)
このように構成された車載システム100における処理の流れについて、図12~図14のフローチャートを参照して説明する。ここでは、車載システム100においても、第1実施形態と同様に、少なくとも第1ECU41から第3ECU43に送信される周期データ(以下、「本周期データ」という場合がある)と、第5ECU45から第4ECU44に送信される本周期データと同一送信周期である周期データ(以下、「他周期データ」という場合がある)とが、セントラルGW20において、送信タイミングが重複し、送信負けした本周期データは他周期データの送信完了まで待機した後、送信されている。この場合に、周期データの発信元である第1ECU41とセントラルGW20における処理ついて説明する。
また、第1実施形態と同様のステップには、同一のステップ番号を付し、その詳細なステップの説明を省略する。
(セントラルGW)
先ず、セントラルGW20の処理の流れについて説明する。
図12、ステップS100~S106(以下、「図12、」を省略する)において、セントラルGW20のCPU20Aは、第1時間計測部54の機能により第1送信時間t1を計測する。
ステップS130において、セントラルGW20のCPU20Aは、時間情報送信部202の機能により、計測された周期データの時間情報(第1送信時間t1の情報)を周期データの発信元のECU(ここでは、第1ECU41)に送信する。
(ECU)
次に、周期データの発信元のECU(ここでは、第1ECU41)の処理の流れについて説明する。
図13、ステップS200~S206(以下、「図13、」を省略する)において、第1ECU41のCPU41Aは、第2時間計測部74の機能により周期データの第2送信時間t2を計測する。
次に、ステップS300において、第1ECU41のCPU41Aは、第1時間判定部206の機能により、時間情報の第1送信時間t1に基づいて第1オフセットを設定する制御を行う。
具体的には、図14、ステップS402(以下、「図14、」を省略する)において、第1ECU41のCPU41Aは、時間情報取得部204の機能により時間情報(第1送信時間t1の情報)を取得する。
以下、ステップS404~ステップS416において、第1ECU41のCPU41Aは、第1時間判定部206及び第1オフセット設定部208の機能により、第1実施形態と同様に、第1送信時間t1に基づいて第1オフセットを設定する。
第1オフセットの設定が終了すると、図13に示す処理に戻る。
なお、図14のフローチャートにおいて、各ステップ番号の横で括弧内に記載されたステップ番号は、同様の機能を果たす第1実施形態のステップ番号である。
図13、ステップS302(以下、「図13、」を省略する)において、第1ECU41のCPU41Aは、要求管理部70の機能により、第1オフセットが設定されている(第1オフセット≠0)か否かを判定する。
以下、ステップS210~S216において、第1実施形態のステップS210~S216と同様に、第1ECU41のCPU41Aは、オフセット設定部78の機能等により、周期データの(次回)送信タイミングを更新する。
最後に、ステップS218において、第1ECU41のCPU41Aは、第2送信部72の機能により、更新された送信タイミングで周期データを送信(開始)する。
(効果)
第2実施形態に係る車載システム100においても、セントラルGW20における周期データの第1送信時間t1に基づいてセントラルGW20における周期データの待機時間の長さを判断している。したがって、第1送信時間t1がオフセット設定時間よりも長い場合には、セントラルGW20において本周期データと他周期データとの送信(中継)タイミングが重複して本周期データの待機時間の長さが許容範囲を超えていると判断し、本周期データの次回送信タイミングを第1オフセット分遅延させている。この結果、セントラルGW20上における待機時間を抑制して、周期データの全送信時間を低減させることかできる。
また、第1オフセットが設定されていない場合には、発信元のECU(ここでは、第1ECU41)における周期データの第2送信時間t2に基づいて第1ECU41における周期データの待機時間の長さを判断している。したがって、第2送信時間t2が規定送信時間よりも長い場合には、第1バス31において他の周期データと送信(中継)タイミングが重複して第1ECU41における待機時間が過剰に長くなっていると判断し、次回送信タイミングを第2オフセット分遅延させている。この結果、第1ECU41における待機時間を減少させて、周期データの全送信時間を低減させることかできる。
さらに、セントラルGW20では、周期データの第1送信時間t1を計測するだけなので、セントラルGW20の制御負担が軽減される。
(その他)
第1、第2実施形態の車載システム10、100では、全体の通信プロトコルがCAN通信プロトコルであるとしたが、異なる通信プロトコル(例えば、Ethernet(登録商標)通信プロトコル)でも良い。
また、セントラルGW20は、同一の通信プロトコル(CAN通信プロトコル)のネットワーク(第1、第2実施形態では各バスと、バスに接続された通信機器(一連の実施形態ではECU))同士を接続していたが、異なる通信プロトコルのネットワーク同士を接続しても良い。例えば、セントラルGW20が、CAN通信プロトコルのネットワーク又は通信機器と、Ethernet(登録商標)通信プロトコルのネットワーク又は通信機器とを接続しても良い。
第1、第2実施形態の車載システム10、100では、セントラルGW20から発信元のECU(例えば、第1ECU41)に、第1オフセットの情報、又は第1送信時間t1の情報が送信されたが、発信元のECUにおいて周期データの次回送信タイミングの決定に関連する情報であれば、これに限定するものではない。
さらに、第1、第2実施形態の車載システム10、100では、周期データの発信元のECUにおける周期データの送信タイミングを調整するために、オフセット(オフセット)を設定する構成としたが、周期データの送信タイミングを調整するものであれば、特に限定するものではない。例えば、送信周期を変更する構成でも良い。
第1、第2実施形態では、周期データを中継する装置をセントラルGW20で説明したが、これに限定するものではない。周期データを中継する中継装置であれば良い。
また、本実施形態では車載システム10で説明したが、中継装置を有するネットワークであれば特に限定するものではない。
さらに、本実施形態では、一のECUから他のECUに送信する場合について説明したが、これに限定するものではない。データを送信する一の通信機器と、データを受信する他の通信機器であれば良い。また、周期データの発信元の通信機器と送信先の通信機器は、同種の通信機器であっても、異種の通信機器であっても良い。
以上、実施形態に係る緊急通報装置及について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
また、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実施した表示処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実施してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実施させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実施してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実施してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
さらに、上記実施形態では、ストレージに種々のデータを記憶させる構成としたが、これに限定されない。例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体を記憶部としてもよい。この場合、これらの記録媒体に各種プログラム及びデータなどが格納されることとなる。
10、100 車載システム
20 セントラルGW(中継装置)
41~46 第1ECU~第6ECU(他装置、情報処理装置)
54 第1時間計測部(第1時間取得部)
58 第1オフセット設定部(情報作成部)
60 オフセット送信部(通知部)
70 要求管理部(調整部)
72 第2送信部(送信部)
74 第2時間計測部(第2時間取得部)
78 第2オフセット設定部(情報取得部、設定部)
204 時間情報取得部
208 第1オフセット設定部(調整部)

Claims (14)

  1. 設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置であって、
    前記中継装置における前記データの第1送信時間を取得する第1時間取得部と、
    前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成する情報作成部と、
    前記情報を前記他装置に通知する通知部と、
    を備える中継装置。
  2. 前記情報は、前記データの次回送信タイミングを前記周期から遅らせる第1オフセットの情報である請求項1記載の中継装置。
  3. 前記情報作成部は、前記第1送信時間が予め設定された前記データの許容遅延範囲の所定割合に前記周期を加算した時間を超える場合のみ、前記第1オフセットを設定する請求項2記載の中継装置。
  4. 前記情報作成部は、前記周期に前記第1オフセットを加算した時間が予め設定されている許容送信時間以下となるように前記第1オフセットを設定する請求項2又は3記載の中継装置。
  5. 設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間に基づいて作成された前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を取得する情報取得部と、
    前記情報に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整する調整部と、
    前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する送信部と、
    を備える情報処理装置。
  6. 前記情報取得部は、前記データの次回送信タイミングを前記周期から遅らせる第1オフセットの情報を取得し、
    前記調整部は、前記第1オフセットの情報に基づいて前記データの前回送信完了タイミングから前記周期に前記第1オフセットを加算した時間経過後のタイミングを前記次回送信タイミングとする、
    請求項5記載の情報処理装置。
  7. 前記情報取得部が前記第1オフセットの情報を取得できなかった場合に、前記情報処理装置における前記データの第2送信時間を取得する第2時間取得部と、
    前記第2送信時間に基づいて前記次回送信タイミングを前記周期から遅れさせる第2オフセットを設定する設定部と、
    をさらに備え、前記送信部は、前記データの前回送信完了タイミングから前記周期に前記第2オフセットを加算した時間経過後のタイミングで前記他装置に前記データを送信する請求項6記載の情報処理装置。
  8. 設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信したデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間の情報を取得する時間情報取得部と、
    前記第1送信時間に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整する調整部と、
    前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する送信部と、
    を備える情報処理装置。
  9. コンピュータが、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間を取得し、
    前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成し、
    前記情報を前記他装置に通知する、
    処理を実行する、中継方法。
  10. コンピュータが、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間に基づいて作成された前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を取得し、
    前記情報に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整する調整部と、
    前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、
    処理を実行する、情報処理方法。
  11. コンピュータが、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間の情報を取得し、
    前記第1送信時間に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整し、
    前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、
    処理を実行する、情報処理方法。
  12. コンピュータに、設定された周期に基づいたタイミングで他装置から周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間を取得し、
    前記第1送信時間に基づいて、前記他装置における前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を作成し、
    前記情報を前記他装置に通知する、
    処理を実行させるためのプログラム。
  13. コンピュータに、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間に基づいて作成された前記データの次回送信タイミングの決定に関連する情報を取得し、
    前記情報に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整し、
    前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、
    処理を実行させるためのプログラム。
  14. コンピュータに、設定された周期に基づいたタイミングで周期的に送信されるデータを中継する中継装置における前記データの第1送信時間の情報を取得し、
    前記第1送信時間に基づいて前記データの次回送信タイミングを調整し、
    前記次回送信タイミングで前記データを他装置に送信する、
    処理を実行させるためのプログラム。
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