JP2023095791A - 衣類 - Google Patents

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卓充 谷口
Takumitsu Taniguchi
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Abstract

【課題】接着剤を用いて生地を接合し衣類を構成するときでも、接合部分の伸度不足を改善できるとともに、生地にミシン針の穴を空けることができない衣類においても生地の伸度不足を改善しうる衣類を提供する。【解決手段】本発明の衣類は、ドット状の接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部を有する衣類であって、前記接合部を構成する第1の生地は第2の生地に比べ、固着部同士の間を直線で結ぶ方向の間で生地が長くたるんでいる。【選択図】図1

Description

本発明は、衣類に関する。
従来、ミシンを使用して生地を接合する代わりに接着剤によって生地どうしを接合して衣類を構成する技術が知られている。例えば特許文献1には、水着の裾部など表生地を折り返す場合、ホットメルトシートを接着して構成する関連技術が提案されている。
他方、接着剤を用いて生地同士を接合した接合部に伸度特性を付与する技術として、衣類を構成する生地同士をドット状に付設した接着剤を用いて接合する技術が知られている。例えば特許文献2には、アンダーシャツの身頃と袖とを接合する場合に、ドット状やジグザグ状に繰り返し設けた接着剤により貼り合わせる技術が提案されている。
特開2005-264394号公報 特許第6249821号公報
しかしながら、これらの技術をもって構成した衣類は、生地の伸縮特性以上の伸縮性を得ることができないことから、伸縮性が十分でない生地を使用した場合には着用感の良い衣類が得られるものではなかった。また、伸縮性を有する生地を使用した場合でも、接着剤を用いて生地同士を貼り付けている以上、接着された部分が生地の伸縮性を阻害することに変わりはなく、接着された部分の着用感が満足できるものではなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、接着剤を用いて伸縮性が十分でない生地を接合し衣類を構成するときでも、接合部に伸縮性を付与して、着用感を改善しうる衣類を提供するものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る衣類は、以下の構成を有する。
(1)ドット状の接着剤を用いて第1の生地と第2の生地を固着させた接合部を有する衣類であって、前記接合部は平面状に延べ置いたとき、第1の生地は第2の生地に比べ、任意の接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間で5~100%長い部分を有し、たるみの凹凸が発現していることを特徴とする衣類。
(2)上記(1)の生地が衣類の外側に、第2の生地が衣類の肌側に配置されることを特徴とする(1)に記載の衣類。
(3)上記接合部が衣類の開口部の一部であり、第2の生地が0.5~5.0cm幅を有し、長手方向に伸縮性を有するテープ状の部材であることを特徴とする(1)または(2)に記載の衣類。
(4)接着剤により固着されている部分が第2の生地の長さの5~50%であることを特徴とする(1)~(3)のいずれかに記載の衣類。
(5)上記接着剤が反応型ホットメルトであることを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の衣類。
本発明によれば、接着剤を用いて伸度特性の十分でない生地を接合し衣類を構成するときでも、接合部に伸縮性を付与して着用感を改善しうる衣類を提供することができる。また、防塵や防水の機能を有する衣類においては、その機能を阻害することなく伸縮性を付与して着用感を改善しうる衣類を提供することができる。
図1は、実施の形態1および2に係る接合部の断面を模式的に示す図である。 図2は、接合部に配置された接着剤が付設された態様を模式的に示す図である。 図3は、実施の形態1に係る衣類の外観を示す図である。 図4は、実施の形態2に係る衣類の外観を示す図である。 図5は、接合部に配置された接着剤が付設された態様を模式的に示す図である。 図6は、実施の形態1および2に係る接合部の断面を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という」)を説明する。なお、図面はあくまでも模式的なものである。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1および2に係る接合部の断面を模式的に示す図である。接合部は第1の生地1と第2の生地2およびそれぞれを固着する接着剤3で構成されている。
図2は、実施の形態1および2に係る接合部に付設された接着剤3が配置された様子を(a)~(d)の4つの態様を例示して模式的に示す断面図と平面図である。
本発明の衣類は、図1および図2に示すように、ドット状の接着剤3を用いて第1の生地1と第2の生地2とを固着させた接合部を有する衣類であって、前記接合部は平面状に延べ置いたとき、前記接合部を構成する第1の生地は第2の生地に比べ、任意の接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間で5~100%長い部分を有し、その部分でたるみの凹凸が発現している。
そうすることにより、接合部に構造的な伸縮性を付与することができ、着用感の良い衣類を提供することができる。一般的に接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部を構成すると、接着剤で固着された部分が固まることで生地が本来有する伸縮性を阻害してしまうことが常であり、それを回避するためにドット状の接着剤のように、固着する部分を可能な限り少なくした接合部を構成する場合がある。そうしたとしても接着剤の固着部が生地の伸縮性を少なからず阻害してしまうことに変わりは無かったが、本発明の衣類では、接合部に、生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性を付与することができる。
生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性を付与するためには、図1および図2に示す通り、接合部を構成する第1の生地は第2の生地に比べ、任意の接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間で長い部分を有し、たるみの凹凸が発現していることが重要である。たるみの伸びる構造的な伸縮性を付与することにより生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性の接合部を得ることができる。
また、たるみの凹凸を発現させるために、第1の生地1は第2の生地2に比べ、任意の接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間で5~100%長いことが重要である。適切な長さの程度は生地の特徴により変化し、一般的にはより長くなることで構造的な伸縮性を付与することができるので好ましいが、5~100%長くすることにより、一般的な衣類を着用する場合に快適な伸縮性を付与することができる。好ましくは10~50%である。
任意の接着剤同士とは、図5に示す通り、隣合う接着剤同士(例えば3aと3b)でも良いし、離れた位置の接着剤同士(例えば3aと3c)でも良い。離れた位置の接着剤同士の場合、接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間に別の接着剤が存在していても良い(例えば3aと3cの間に存在する3b)。一般的に、衣類の着用を改善するために衣類の一部に伸縮性を付与する場合は、数cm以上の長さに渡って長手方向を有する範囲にその長手方向の伸縮性を付与することが多いが、その長手方向の両端の接着剤同士としなくとも、その一部の3cm間をきりとった両端の接着剤どうしとしても良い(例えば3bと3d)。
任意の接着剤同士の間とは、接着剤の中心同士の間のことである。接着剤が中心の不明瞭な形状の場合は、任意の接着剤同士を直線で結ぶ方向を断面視したとき、接着剤の中央点同士の間である。
任意の接着剤同士の方向は、どの方向にとっても良く制限されるものではなく、接合部の幅方向の接着剤(例えば3aと3e)や斜め方向の接着剤(例えば3aと3f)でも良いが、好ましくは接合部全体の長手方向と同じ方向の接着剤(例えば3aと3c)とすると良い。
第1の生地が第2の生地に比べどの程度長いかを測る方法としては、接合部をその伸縮方向に伸ばした時にたるみの凹凸が消えてなくなる伸ばし量を求めると良い。すなわち次の式で求めることができる
X = {(L1-L0)/L0} × 100 (%)
X :第1の生地が第2の生地に比べ長い割合
L0:接合部を伸縮方向に伸ばす前の任意の接着剤同士の間の距離
L1:接合部をその伸縮方向に伸ばした時にたるみの凹凸が消えた時の接着剤同士の間の距離
このとき、Xの値は、対象とする接合部の任意の接着剤同士の5組について個別に求めたうえで、それらを平均した値を採用する。任意の接着剤同士の選定は上述したように限定されるものではないが、接着剤同士の間の距離を正しく且つ容易に測定するためには、概ね3cmの距離が離れた接着剤同士を選定することが望ましい。
たるみの凹凸は、図2の(a)および(b)に示す通り、任意の接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間にあり、例えばA-A’断面では、直線的に配置された接着剤3の間の固着されていない部分でたるみの凹凸が発現している。また、接着剤3が直線的に配置されていなくとも、B-B’またはE-E’断面のように、概ね伸縮性が付与されている方向の任意の接着剤同士を直線で結ぶ方向の間の固着されていない部分でたるみの凹凸が発現していることが重要である。
更に、図2の(d)に示す通り、概ね伸縮性が付与されている方向には制限はなく、平面上の任意の方向が対象となり得る。例えば、図2の(a)に示すように接着剤3を直線的に整列させたように配置し、A-A’断面に示すような一方向のたるみが発現する場合は、たるみの畝が連続して並ぶような方向性のある凹凸になり、或いは図2の(d)に示すように、D-D’およびF-F’断面に示すような直交する方向のたるみが同時に発現する場合は、たるみの凹凸がシボのような方向性のない凹凸になり、どちらの場合においても生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性を付与することができて、着用感を改善することが出来る。
たるみの凹凸は、図6の(a)に示すように、たるみを有する部分11とたるみの無い部分12とで構成される。たるみを有する部分11とは、前述のように任意の接着剤同士の間で第1の生地と第2の生地が固着されていない部分であり、たるみの無い部分12とは、接着剤により固着されている部分である。伸縮性と接着性の観点から、両者のバランスをとることが好ましい。例えば図6の(b)に示すように任意の接着剤同士を直線で結ぶ方向の間に、接着剤により固着されている部分が多くあると、第1の生地にたるみの凹凸が発現していたとしても、第2の生地の多くは接着剤により固着されて生地が本来有する伸縮性が阻害され、伸縮性を有する接合部にはならず、着用感を改善した衣類は得られにくいものの、接着性は向上する。逆に図6の(c)に示すように接着剤により固着されていない部分が多くあると、第1の生地と第2の生地との接合が弱くなり、衣類を着用中に剥がれやすくなるものの、伸縮性は向上する。そのため、任意の接着剤同士を直線で結ぶ方向を断面視したとき、接着剤により固着されている部分は第2の生地の長さの5~50%が好ましく、より好ましくは10~40%である。この時、任意の接着剤同士とは図5に示す通り、隣り合う接着剤同士(例えば3aと3b)でも良いし、離れた位置の接着剤同士(例えば3aと3c)でも良い。離れた位置の接着剤同士の場合、接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間に別の接着剤が存在していても良い(例えば3aと3cの間に存在する3b)。一般的に、衣類の着用を改善するために衣類の一部に伸縮性を付与する場合は、数cm以上の長さに渡って長手方向を有する範囲にその長手方向の伸縮性を付与することが多いが、その長手方向の両端の接着剤同士としなくとも、その一部の3cm間をきりとった両端の接着剤どうしとしても良い(例えば3bと3d)。
任意の接着剤同士の間とは、接着剤同士を直線で結ぶ方向を断面視したとき、接着剤の中央点同士の間である。
任意の接着剤同士の方向は、どの方向にとっても良く制限されるものではなく、接合部の幅方向の接着剤(例えば3aと3e)や斜め方向の接着剤(例えば3aと3f)でも良いが、好ましくは接合部全体の長手方向と同じ方向の接着剤(例えば3aと3c)とすると良い。
接着剤により固着されている部分の第2の生地の長さに対する割合を測る方法としては、接合部を平面状に延べ置いたとき、任意の接着剤同士の間にあるすべての接着剤の長さの総和と当該任意の接着剤同士の間の距離の比で求めることができる。すなわち次の式で求めることができる
X = (L1/L0) × 100 (%)
X:接着剤により固着されている部分の第2の生地の長さに対する割合
L0:接合部を平面状に延べ置いたときの任意の接着剤同士の間の距離
L1:任意の接着剤同士の間にあるすべての接着剤の長さの総和
このとき、Xの値は、対象とする接合部の任意の接着剤同士の5組について個別に求めたうえで、それらを平均した値を採用する。任意の接着剤同士の選定は上述したように限定されるものではないが、接着剤同士の間の距離を正しく且つ容易に測定するためには、概ね1~3cmの距離が離れた接着剤同士を選定することが望ましい。
第1の生地1と第2の生地2は、衣類に使用されるような生地であれば何でも良く、繊維の組成や構造に制限はない。例えば一般の衣料用素材として提供されるような織物素材や編物素材が好適である他、防護服やサージカルガウンなどに使用されるような不織布やその積層素材なども好適である。
また、第1の生地と第2の生地は、同じ素材であっても異なる素材であっても良い。異なる素材の場合、どちらか一方は衣類を構成するための部材であっても良い。衣類の部材は衣類の外側には見えないものであり衣類の肌側(内側)に配置されるものである。芯地やスレーキなどのようにある程度の伸縮性を制限できる素材でも良く、平ゴムやポリウレタンを含む素材のように十分な伸縮性のある素材でも良い。
本発明の衣類のように、接合部に伸縮性を付与するためには、第1の生地1と第2の生地2は、共に伸縮性を有する素材であることが好ましく、少なくとも第2の生地2が、第1の生地1よりも伸縮性を有する生地であることが好ましい。その場合、第2の生地2は、一定の幅を有する長いテープのような形状の部材であることが好ましい。そうすることにより、衣類の中の伸縮性を付与したい部分に必要な長さの分の伸縮性を付与しやすくなる。幅は、0.5~5.0cm幅の長手方向に伸縮性を有するテープ状の部材が好ましく、長手方向に5~100%の伸びが得られるものが好ましい。長さは、衣類の中の伸縮性を付与する部分に合わせて任意の長さとすることができる。
また、第2の生地は、テープ状の部材を第1の生地の生地端を包むように二つ折りのパイピング状に接合してもよい。その場合、たるみの凹凸は第1の生地端を包むように二つ折りした部材の中に発現するようになるので、たるみの凹凸が発現しにくくなるが、十分な接合部の伸縮性を付与することができる。
更に、第2の生地は、テープ状の部材でなくとも、面状の部材でも良い。例えば、接合した後の第1の生地および第2の生地の外形の大きさや寸法が同じになるようなものでも良い。
図2の(a)に示す接合部では接着剤3は、第1の生地1および第2の生地2の端に沿ってドット状に2列で配置されている。接着剤3の大きさは、衣類を構成する生地の組織や厚さによって好ましい大きさが異なる。直径が1.0~2.0mm程度のドットであれば比較的強い接着強力が得られやすいが、生地が薄い場合は生地の表側にしみ出して目立ってしまい、外観を損ねる場合があるため、必要な接着強力が得られる範囲内で小さいものが好ましい。生地厚みが0.5~0.8mm程度のインナー生地の場合、直径が1.0mm以下の接着剤であれば、生地の表側に接着剤がしみ出しにくく好ましい。生地厚みが0.3~0.5mm程度の更に薄い生地の場合、直径が0.6mm以下の接着剤であれば、接着剤のしみ出しが目立ちにくく好ましい。接着剤3は、実施の形態1において丸の形状であるが、これに限定されるものではない。接着剤3が分離した状態で繰り返し付設される形状であれば良く、連続しなければ線状であってもよく、三角、四角、楕円等の幾何学的な形状のものでも良いし、それらを組み合わせた形状であっても良い。図2の(c)には接着剤3をつなげて線状に付設した一例を示す。
第1の生地と第2の生地を接合する時、接着剤3は第1の生地および第2の生地のどちらかに予め付設されていれば良く、あるいは両方に付設されていても良い。第1の生地に予め接着剤3を付設しておく場合、たるみの凹凸が発現する第1の生地に直接接着剤3を正確に付設することができるため、たるみの凹凸の方向や位置などを制御しやすい利点がある。一方、第2の生地に予め接着剤を付設しておく場合、テープ状の部材に連続的に接着剤3を付設することができるため、効率的に接着剤3を付設しやすい利点がある。他方、第1の生地および第2の生地の両方に予め接着剤3を付設しておく場合、2種類の異なる接着剤を第1の生地と第2の生地に分けて予め付設することで、例えば固着速度が速いが熱に弱い熱可塑性接着剤と固着速度が遅いが熱に強くなる反応型接着剤のそれぞれの良い点を利用して効率的に接合できる利点がある他、例えば2種混合により反応、固着する2液型の接着剤を第1の生地と第2の生地に分けて予め付設しておくことで、安定的に接合できる利点がある。
接着剤3を構成する樹脂は、天然樹脂よりも合成樹脂の方が好ましく、その中でも熱可塑性樹脂がより好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリフェニレンスルファイド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミドなどの他、高分子化合物からなるものであれば特に限定されず、種々のものを用いることができる。
接着剤3を構成する樹脂は、反応性ホットメルトであることが好ましい。樹脂が反応型ホットメルト樹脂であるとき、樹脂が軟化または溶融して接着部位の構造間に浸み込んで、冷却固化した後に周囲の湿気と反応することにより架橋が進行し、耐熱性および耐溶剤性などに優れた接着構造を形成することができる。
図3は、本発明の衣類の一形態として一般的な肌着を模式的に示したものである。
図3に示した一般的な肌着には、人体の一部を通す開口部として、衿口4、袖口5,裾口6が設けられており、端の部分は上述した本発明のドット状の接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部となっている。模式図においては、たるみの凹凸をジグザグ線で表している。袖口5と裾口6は、口の周囲が一周にわたってたるみの凹凸が発現している。そうすることで袖口5と裾口6が引き締められ、着用者の体にフィットしやすい衣類になるとともに、生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性を付与することができることで着用感に優れた衣類を得ることができる。衿口4は口の周囲の内、部分的にたるみの凹凸が発現している。そうすることで、必要な任意の部分のみに伸縮性を付与できるとともに、衣類のデザインとしても好適な位置に生地の伸縮性を付与することができる。
また、本発明のドット状の接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部は、衣類の末端の開口部にのみ付与されるものではなく衣類の中央付近に開口部とは関係のない位置で付与されても良い。例えば図3の(a)は、衣類の胸部分の膨らみに該当する位置の周囲に沿うように、本発明のドット状の接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部9となっている。そうすることで、平面状の生地の中に立体的な膨らみの形状を作ることにより着用者の体にフィットしやすい衣類になるとともに、生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性を付与することができることで着用感に優れた衣類を得ることができる。また、図3の(b)は、衣類の背面の腰部のくびれに該当する位置に本発明のドット状の接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部10となっている。そうすることで、腰部のくびれにより余った生地を本発明のドット状の接着剤の間のたるみの凹凸とすることで着用者の体にフィットしやすい衣類になるとともに、生地が本来有する伸縮性以上の伸縮性を付与することができることで着用感に優れた衣類を得ることができる。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2に係る衣類の形態を示す図である。同図に示す衣類は、ショーツなど肌着の下衣の一例であり、胴体を通過させる腰口7、両脚を通過させる足口8を有する。実施の形態2においても、実施の形態1と同様の考え方で本発明の効果を得ることができる。
このように、本発明のドット状の接着剤を用いて生地同士を固着させた接合部は、生地の伸縮性の特徴や衣類のデザインの特徴に合わせて任意の位置に配置することができる。衣類の形態としては一般的な肌着やカップ付きインナーの他、Tシャツやカットソーなどのニットのアウター製品に限らず、男性用トランクスやシャツやズボンの他、レインウェアやコートなどの布帛製品にも適用でき、限定されるものではない。特に、レインウェアなどに使用される防水性を有する生地の場合は、伸縮性を付与する効果が大きく、伸縮性の十分でない防水性素材であっても着用感を改善する衣類を得ることができる。また、本発明の衣類はミシンの針で貫通穴を通して縫製する必要がないため、防水性素材の性能を阻害せずに着用感を改善する衣類を得ることができる。本発明の衣類は、衣類に関連して身に付けるものとして、帽子やマフラーやサポーターなどのグッズ類にも適用することができ、本発明の衣類にはこれらのグッズ類も含まれる。
(実施例1)
図3に示すような一般的な女性用下着において、袖口5および裾口6の生地を第1の生地とし、第2の生地として同じ生地の同じ方向の採り方で幅2cmのテープ状の部材を準備した。
袖口5および裾口6の端部に沿うように直径0.8mm(接着後に直径1mm)のドット状の接着剤3を、図2の(a)に示すような態様で第1の生地の肌側に塗布し、テープ状の部材を接着せしめた。このとき、接着剤は袖口5と裾口6の端部に平行に9列とし、列どうしの間隔は2mmとした。また、同じ列の接着剤どうしの間隔は5mmとした。更に、テープ状の部材は、その長手方向に5%伸張させた状態のまま袖口5および裾口6と接着せしめ、接着後にテープ状の部材の伸張を解放したとき、部材が元の長さに回復したことで、袖口5および裾口6がテープ状の部材に対して5%長くなるようにした。なお、接着剤としては、120℃の粘度が約12,000mPa・sの反応型ホットメルトポリウレタン樹脂を使用した。その後、各パーツを一般的な縫製方法で組み立てて本発明の衣類を得た。袖口5および裾口6の長手方向の任意の3cm間の内、両端に位置する接着剤同士の間で第1の生地(袖口および裾口)が第2の生地(テープ状の部材)に比べ長い割合を求めた結果、5%であった。得られた実施例について外観評価と着用評価を行い、結果を表1に示す。第1の生地にたるみが発現しているものには「有り」、発現していないものには「なし」とした。また、着用感がフィットして良好なものを「○」、着用感の悪い物を「×」とした。
(実施例2)
第2の生地を、その長手方向に100%伸張させた状態のまま第1の生地と接着せしめたこと以外は実施例1と同様にして本発明の衣類を得た。袖口5および裾口6の長手方向の任意の3cm間の内、両端に位置する接着剤同士の間で第1の生地(袖口および裾口)が第2の生地(テープ状の部材)に比べ長い割合を求めた結果、100%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
第2の生地を、その長手方向に50%伸張させた状態のまま第1の生地と接着せしめたこと、および第2の生地として幅0.5cmのテープ状の部材を準備し、接着剤は開口部の端部に平行に2列としたこと以外は実施例1と同様にして本発明の衣類を得た。袖口5および裾口6の長手方向の任意の3cm間の内、両端に位置する接着剤同士の間で第1の生地(袖口および裾口)が第2の生地(テープ状の部材)に比べ長い割合を求めた結果、50%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
第2の生地として幅5cmのテープ状の部材を準備し、接着剤は開口部の端部に平行に24列としたこと以外は実施例1と同様にして本発明の衣類を得た。袖口5および裾口6の長手方向の任意の3cm間の内、両端に位置する接着剤同士の間で第1の生地(袖口および裾口)が第2の生地(テープ状の部材)に比べ長い割合を求めた結果、50%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
第2の生地を、その長手方向に3%伸張させた状態のまま第1の生地と接着せしめたこと以外は実施例1と同様にして衣類を得た。袖口5および裾口6の長手方向の任意の3cm間の内、両端に位置する接着剤同士の間で第1の生地(袖口および裾口)が第2の生地(テープ状の部材)に比べ長い割合を求めた結果、3%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
第2の生地を、その長手方向に110%伸張させた状態のまま第1の生地と接着せしめたこと以外は実施例2と同様にして衣類を得た。袖口5および裾口6の長手方向の任意の3cm間の内、両端に位置する接着剤同士の間で第1の生地(袖口および裾口)が第2の生地(テープ状の部材)に比べ長い割合を求めた結果、110%であった。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
Figure 2023095791000002
1 第1の生地
2 第2の生地
3 接着剤
3a、3b、3c、3d、3e、3f 接着剤
4 衿口
5 袖口
6 裾口
7 腰口
8 足口
9、10 接合部
11 第1の生地にたるみを有する部分
12 第1の生地にたるみの無い部分

Claims (5)

  1. ドット状の接着剤を用いて第1の生地と第2の生地を固着させた接合部を有する衣類であって、
    前記接合部は平面状に延べ置いたとき、第1の生地は第2の生地に比べ、任意の接着剤同士の間を直線で結ぶ方向の間で5~100%長い部分を有し、たるみの凹凸が発現していることを特徴とする衣類。
  2. 前記第1の生地が衣類の外側に、第2の生地が衣類の肌側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の衣類。
  3. 前記接合部が衣類の開口部の一部であり、前記第2の生地が0.5~5.0cm幅を有し、長手方向に伸縮性を有するテープ状の部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の衣類。
  4. 接着剤により固着されている部分が第2の生地の長さの5~50%であることを特徴とする請求項1または2に記載の衣類。
  5. 前記接着剤が反応型ホットメルトであることを特徴とする請求項1または2に記載の衣類。

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