JP2023092423A - 断熱シート及び組電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の通常使用時における温度から500℃以上の高温までの広い温度領域において優れた断熱性を有する断熱シートを提供する。【解決手段】断熱シート10は、第1の無機粒子20、ナノ粒子からなる第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31を含み、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の合計の含有量は、断熱シート全質量に対して30質量%以上90質量%以下であり、レーザー回折・散乱法によって測定される第1の無機粒子の体積基準の累積分布における、小粒径側から累積10%、50%及び90%の粒径をそれぞれD10、D50及びD90としたとき、第1の無機粒子20のD50は1μm以上100μm以下、D90のD10に対する比(D90/D10)は10以上1000以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、断熱シート及び断熱シートを有する組電池に関する。
従来より、発熱体から他の物体への熱伝達を抑制するために、発熱体に近接させ、又は少なくとも一部を発熱体に接触させて用いる断熱シートが用いられている。
また、近年では、環境保護の観点から電動モータで駆動する電気自動車又はハイブリッド車等の開発が盛んに進められている。この電気自動車又はハイブリッド車等には、駆動用電動モータの電源として、複数の電池セルが直列又は並列に接続された組電池が搭載されている。
この電池セルには、鉛蓄電池やニッケル水素電池等に比べて、高容量かつ高出力が可能なリチウムイオン二次電池が主に用いられている。そして、高容量かつ高出力が可能な電池において、電池の内部短絡や過充電等が原因で、ある電池セルが急激に昇温し、その後も発熱を継続するような熱暴走を起こした場合(すなわち、「異常時」の場合)、熱暴走を起こした電池セルからの熱が、隣接する他の電池セルに伝播することで、他の電池セルの熱暴走を引き起こすおそれがある。
上記のような組電池の分野においても、熱暴走を起こした電池セルから隣接する電池セルへの熱の伝播を抑制し、熱暴走の連鎖を防ぐために、電池セル間に介在させる種々の断熱シートが提案されている。
例えば、特許文献1には、隣り合う電池セル間に装着される断熱材として、繊維シートと、ナノサイズの多孔質構造を有するシリカエアロゲルとを含む複合層を有する断熱材が提案されている。
特許文献2には、セラミック系無機繊維と、波長1μm以上の光に対する屈折率が異なる2種類の無機粉体を配合してなる断熱材が提案されている。
特許文献3には、鉱物系粉体及び難燃剤の少なくとも一方と、熱硬化性樹脂や熱可塑性エラストマー、ゴムから選択されるマトリックス樹脂とを含む熱伝達抑制シートが提案されている。
特開2018-204708号公報 特開2003-202099号公報 特開2018-206605号公報
しかしながら、特許文献1のようにナノシリカが主体の断熱材では、高温域の熱伝導率が高く、異常時で高温になっている電池セルから隣接する電池セルへと熱が伝播する可能性がある。
また、特許文献2のように、波長1μm以上の光に対する屈折率が異なる2種類の無機粉体を含む断熱材では、高温域の熱伝導率を低くすることができるが、電池セルの高容量化に伴って異常時の電池セルの温度が高くなっているため、断熱材の更なる高断熱化が求められている。
さらに、特許文献3の熱伝達抑制シートでは、鉱物系粉体及びや難燃剤を保持するために、マトリックス樹脂を使用しているが、このようなマトリックス樹脂は、高温になった際に溶融してしまい、電池セルの熱暴走時に熱伝達抑制シートの形状を保持できなくなるおそれがある。また、このような熱伝達抑制シートにおいては、熱伝達抑制効果を有する粉体を良好に保持すること(すなわち、粉落ちを抑制すること)も求められる。
そこで本発明は、電池の通常使用時における温度から500℃以上の高温までの広い温度領域において優れた断熱性を有し、好ましくは、高温時の形状保持性に優れ、かつ、熱伝達抑制効果を有する粉体の脱落を抑制することができる断熱シート及び該断熱シートを有する組電池を提供することを目的とする。
上記の目的は、本発明に係る下記(1)の断熱シートにより達成される。
(1) 第1の無機粒子と、ナノ粒子からなる第2の無機粒子と、無機繊維と、を含み、
前記第1の無機粒子及び前記第2の無機粒子の合計の含有量は、断熱シート全質量に対して、30質量%以上90質量%以下であり、
レーザー回折・散乱法によって測定される前記第1の無機粒子の体積基準の累積分布における、小粒径側から累積10%、50%及び90%の粒径をそれぞれD10、D50及びD90としたとき、
前記D50が1μm以上100μm以下であるとともに、
前記D90の前記D10に対する比(D90/D10)が10以上1000以下である、断熱シート。
また、本発明の断熱シートは、下記(2)~(17)であることが好ましい。
(2) 前記第1の無機粒子及び前記第2の無機粒子は、酸化物粒子、炭化物粒子、窒化物粒子及び無機水和物粒子から選択される少なくとも1種の無機材料からなる粒子である、(1)に記載の断熱シート。
(3) 前記無機繊維は、平均繊維径、形状及びガラス転移点から選択された少なくとも1種の性状が互いに異なる第1の無機繊維及び第2の無機繊維を有する、(1)又は(2)に記載の断熱シート。
(4) 前記第1の無機繊維の平均繊維径が、前記第2の無機繊維の平均繊維径よりも大きく、
前記第1の無機繊維が線状又は針状であり、前記第2の無機繊維が樹枝状又は縮れ状である、(3)に記載の断熱シート。
(5) 前記第1の無機繊維は非晶質の繊維であり、
前記第2の無機繊維は、前記第1の無機繊維よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び、結晶質の繊維から選択される少なくとも1種の無機繊維である、(3)に記載の断熱シート。
(6) 前記第1の無機繊維の平均繊維径が、前記第2の無機繊維の平均繊維径よりも大きい、(5)に記載の断熱シート。
(7) 前記第1の無機粒子全質量に対して、3μm以上10μm以下である前記第1の無機粒子の含有量が、10質量%以上80質量%以下である、(1)~(6)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(8) 前記D10が0.2μm以上1.5μm以下であって、
前記D90が15μm以上200μm以下である、(1)~(7)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(9) 粒子径が5μm以上100μm以下である前記第1の無機粒子間の平均距離が、
0.1μm以上1000μm以下である、(1)~(8)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(10) 粒子径が5μm未満である前記第1の無機粒子間の平均距離が、0.01μm以上100μm以下である、(1)~(9)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(11) 前記第1の無機粒子が、チタニア、ジルコニア、ジルコン、チタン酸バリウム、酸化亜鉛及びアルミナから選択された少なくとも1種である、(1)~(10)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(12) 前記第2の無機粒子が、シリカナノ粒子である、(1)~(11)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(13) 前記第2の無機粒子の含有量は、前記第1の無機粒子と前記第2の無機粒子との合計質量に対して、40質量%以上95質量%以下である、(1)~(12)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(14) 800℃における熱伝導率が、0.020W/mK以上1.000W/mK以下であり、
500℃における熱伝導率が、0.010W/mK以上0.600W/mK以下である、(1)~(13)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(15) 前記第1の無機粒子及び前記第2の無機粒子は、一様に分散し、
前記第1の無機繊維は、一様に分散するとともにシートの主面に対して平行な一方向に配向されており、
前記第2の無機繊維は、前記第1の無機繊維と交絡して3次元ウエッブ構造を形成している、(3)~(14)のいずれか1つに記載の断熱シート。
(16) 前記第2の無機繊維の熱伝導率が41[W/m・K]以下である、(15)に記載の断熱シート。
(17) 前記第1の無機繊維及び前記第2の無機繊維の合計含有量は、断熱シート全質量に対して、5質量%以上30質量%以下である、(15)又は(16)に記載の断熱シート。
上記の目的は、本発明に係る下記(18)の組電池により達成される。
(18) 複数の電池セルと、(1)~(17)のいずれか1つに記載の断熱シートを有し、該複数の電池セルが直列又は並列に接続された組電池。
本発明によれば、第1の無機粒子のD50及びD90/D10を規定しており、また、ナノ粒子からなる第2の無機粒子を含んでいるため、25℃付近から800℃付近まで、幅広い温度の放射熱を反射することができるとともに、伝導伝熱及び対流伝熱を抑制することができ、優れた断熱性を有する断熱シートを提供することができる。
また、本発明において、第1の無機繊維及び第2の無機繊維は、平均繊維径、ガラス転移点及び形状の少なくとも1つが互いに異なっていると、機械的強度が向上し、高温時の形状保持性に優れているとともに、第1の無機粒子及び第2の無機粒子の保持性が良好である断熱シートを提供することができる。
さらに本発明の組電池は、複数の電池セル及び上記の断熱シートを有するため、電池セル間に断熱シートを介在させると、電池セルの熱暴走の被害を最小限に抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る断熱シートを模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る断熱シートを有する組電池を模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の第2実施形態に係る断熱シートの構成を示す模式図である。
本発明者らは、電池の通常使用時における温度から500℃以上の高温までの広い温度領域において優れた断熱性を有する断熱シートを得るため、鋭意検討を行った。まず、本発明者らは、無機粒子の粒径によって反射できる波長が異なることに着目し、放射熱を効率的に反射するためには、無機粒子の粒度分布を適切に調整することが重要であることを見出した。
以下に本発明の実施形態に係る断熱シート及び組電池について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[断熱シート]
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る断熱シートを模式的に示す断面図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係る断熱シートを有する組電池を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、断熱シート10は、第1の無機粒子20と、ナノ粒子からなる第2の無機粒子21と、無機繊維とを含む。詳細は後述するが、本実施形態においては、第1の無機粒子20の粒度分布が規定されており、具体的には、D50が1μm以上100μm以下であり、D90のD10に対する比(D90/D10)が10以上1000以下である。これは、所定の粒径の範囲で幅広い粒度分布を有していることを意味する。また、本実施形態においては、無機繊維として、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31が断熱シート10に含まれており、これらの2種の無機繊維は、平均繊維径、形状及びガラス転移点から選択された少なくとも1種の性状が互いに異なるものとなっている。
なお、実際には、例えば、ナノ粒子からなる第2の無機粒子21は、環状又は鎖状に連なっているものが多く、各無機粒子及び無機繊維の含有量、大きさ等についても実際とは異なっているが、本明細書においては、便宜上、図1及び図2に示すような形態としている。
この断熱シート10の具体的な使用形態としては、図2に示すように、複数の電池セル101の間に、断熱シート10を介在させるように使用することができる。そして、複数の電池セル101同士が直列又は並列に接続された状態(接続された状態は図示を省略)で、電池ケース110に格納されて組電池100が構成される。なお、電池セル101は、例えば、リチウムイオン二次電池が好適に用いられるが、特にこれに限定されず、その他の二次電池にも適用され得る。
以下に示す説明では、断熱シート10の一方の面10a側に発熱した電池セル101が存在している場合を想定している。
電池セル101が発熱して、熱の一部が第1の無機粒子20に到達すると、第1の無機粒子20による赤外線反射効果により、放射伝熱が抑制される。また、熱の一部がナノ粒子からなる第2の無機粒子21に到達すると、ナノ粒子は低密度であることから、伝導伝熱を抑制する。さらに、断熱シート10内に第1の無機粒子20と第2の無機粒子21が存在することにより、空隙が細かく分散するため、対流伝熱を抑制することができる。これにより、断熱シート10の他方の面10bに熱が伝播されることを抑制できる。
本実施形態においては、特に、所定の幅広い粒度分布をもった第1の無機粒子20が断熱シート10に含まれているため、幅広い温度の熱を乱反射し、熱の伝播を抑制することができる。
また、本実施形態においては、断熱シート10に含まれる2種の無機繊維が互いに絡みあうことで、第1の無機粒子20を良好に保持することができる。さらに、2種の無機繊維がともに、電池セルの熱暴走時の温度において溶融しなければ、断熱シート10は電池セルの熱暴走時においても形状を維持し、電池セル間に存在し続けることができる。また、2種の無機繊維のうち一方の無機繊維の表面が、高温で軟化した場合には、軟化した無機繊維が他方の無機繊維や、第1の無機粒子20及び第2の無機繊維31を結着し、断熱シート10の高温時の機械的強度が向上するため、高温時の形状保持性に優れた断熱シート10を得ることができる。
本実施形態に係る断熱シート10を、例えば、組電池における電池セル間に介在させると、通常使用時の温度から高温までの広い温度領域において、隣接する他の電池セルの熱暴走が引き起こされるのを抑制することができる。また、高温時の形状保持性に優れ、かつ、第1の無機粒子20の脱落を抑制することができる。
以下に、断熱シートを構成する材料について詳細に説明する。
〔第1の無機粒子20〕
<第1の無機粒子の粒度分布>
本実施形態において、第1の無機粒子20は、D50が1μm以上100μm以下であるとともに、D90のD10に対する比(D90/D10)が10以上1000以下である粒度分布を有する。なお、上記D10、D50及びD90とは、レーザー回折・散乱法によって測定される第1の無機粒子20の体積基準の累積分布において、小粒径側からそれぞれ累積10%、50%及び90%の粒径を表す。
電池の通常使用時における温度から500℃以上の高温までの広い温度領域において優れた断熱性を有する断熱シートを得るという観点から、D50は、1μm以上100μm以下とし、3μm以上30μm以下が好ましく、5μm以上20μm以下がより好ましい。D90/D10については、10以上1000以下とし、15以上500以下が好ましく、20以上300以下がより好ましい。
D10は、0.2μm以上1.5μm以下が好ましく、0.4μm以上1.4μm以下がより好ましく、0.6μm以上1.3μm以下がさらに好ましい。D90は、15μm以上200μm以下が好ましく、20μm以上100μm以下がより好ましく、25μm以上50μm以下がさらに好ましい。
第1の無機粒子20の粒子径と、第1の無機粒子20が反射する放射熱の温度には密接な関連性があり、上記の粒度分布を有する第1の無機粒子20は、通常使用時における25℃付近から800℃付近まで幅広い温度の放射熱を反射することができる。また、第1の無機粒子20のうち、例えば、粒径が10μm以上であるような無機粒子が多量に存在すると、断熱シート全体に第1の無機粒子20を配置することは難しくなる。
本実施形態においては、上記のように広い粒度分布を有する第1の無機粒子20を採用しており、更に、ナノ粒子からなる第2の無機粒子21が含有されているため、断熱シート全体に第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21が分散される。したがって、放射熱が効率的に反射されるとともに、伝導伝熱及び対流伝熱が抑制され、熱の伝播を抑制することができる。
また、本実施形態の第1の無機粒子20は、レーザー回折・散乱法によって測定される体積基準の累積分布において、粒子径が3μm以上10μm以下の第1の無機粒子が、第1の無機粒子全質量に対して、10%以上80%以下であることが好ましく、20%以上60%以下であることがより好ましく、30%以上50%以下であることがさらに好ましい。特に、粒子径が3μm以上10μm以下の無機粒子は、所望の波長を有する放射熱を反射しやすいため、粒子径が3μm以上10μm以下である第1の無機粒子20の、第1の無機粒子20全質量に対する含有量が、上記範囲内であると、より一層放射伝熱を抑制することができる。したがって、このような第1の無機粒子20を含む断熱シートは、通常使用時における温度から500℃以上の高温までの広い温度領域において、高い断熱性を有するものとなる。
<第1の無機粒子の粒子径>
第1の無機粒子20の粒子径が0.01μm以上であると、入手しやすく、製造コストの上昇を抑制することができる。また、200μm以下であると、所望の断熱効果を得ることができる。したがって、第1の無機粒子20の粒子径は、0.01μm以上200μm以下であることが好ましく、0.05μm以上100μm以下であることがより好ましい。
<第1の無機粒子の粒子間の平均距離>
本実施形態においては、断熱シート10内において、粒子径が5μm以上100μm以下である第1の無機粒子20間の平均距離が、0.1μm以上1000μm以下であることが好ましく、1μm以上600μm以下であることがより好ましく、10μm以上300μm以下であることがさらに好ましい。
また、粒子径が5μm未満の第1の無機粒子20間の平均距離は、0.01μm以上100μm以下であることが好ましく、0.05μm以上70μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。
粒子径が5μm以上100μm以下である第1の無機粒子20間の平均距離、及び粒子径が5μm以下の第1の無機粒子20間の平均距離が上記の範囲にあり、第1の無機粒子20間に第2の無機粒子21が配置されていると、大径の第1の無機粒子20同士の隙間に、小径の第2の無機粒子21が入り込む。これにより、断熱シート10は、より緻密な構造となり、熱伝達抑制効果をより一層向上させることができる。ここで、粒子径が5μm以上100μm以下の第1の無機粒子20間の平均距離は、電子顕微鏡で断熱シートを観察し、粒子径が5μm以上100μm以下の第1の無機粒子20間の距離を5か所測定した平均値である。また、粒子径が5μm以下の第1の無機粒子20間の平均距離は、電子顕微鏡で断熱シートを観察し、粒子径が5μm以下の第1の無機粒子20間の距離を40か所測定した平均値である。
なお、本明細書において、「粒子径」とは、ある1つの粒子全体の大きさのことであり、粒子が単結晶の場合には一次粒子径を意味するし、凝集体の場合には二次粒子径を意味する。また、本実施形態において平均一次粒子径は、顕微鏡で粒子を観察し、標準スケールと比較し、任意の粒子10個の平均をとることにより求めることができる。
<第1の無機粒子の屈折率>
第1の無機粒子は、屈折率が高いほど熱線をよく反射し、結果として放射伝熱の抑制効果を向上させることができるが、屈折率が高い材料ほど、コストが上昇する可能性がある。したがって、第1の無機粒子20の屈折率は1.5以上3.0以下が好ましく、2.0以上2.9以下であることがより好ましい。また、コスト面及び性能面を考慮すると、第1の無機粒子の屈折率は、2.3以上2.8以下であることがさらに好ましい。
<第1の無機粒子の形状>
また、第1の無機粒子20の形状についても特に限定されないが、通常の粒子形状の他に、中空粒子や多孔質粒子が含まれていてもよい。中空粒子としては、後述する無機バルーンが挙げられる。
続いて、第1の無機粒子20として使用することができる粒子の材質について、以下で詳細に説明する。
<第1の無機粒子の材質>
なお、第1の無機粒子20として、単一の材質の第1の無機粒子20を使用してもよいし、2種以上の材質の第1の無機粒子20を組み合わせて使用してもよい。2種以上の熱伝達抑制効果が互いに異なる第1の無機粒子20を併用すると、発熱体を多段に冷却することができ、吸熱作用をより広い温度範囲で発現できる。ただし、2種以上の無機粒子が含有されている場合に、平均一次粒子径が上記範囲内であるものを第1の無機粒子20とする。
第1の無機粒子20の材質は特に限定されないが、熱伝達抑制効果の観点から、第1の無機粒子20は、酸化物粒子、炭化物粒子、窒化物粒子及び無機水和物粒子から選択される少なくとも1種の無機材料からなることが好ましい。これらのうち、酸化物粒子を含むことがより好ましく、ガラス転移点が1000℃以上であることが、より好ましい。
(酸化物粒子)
酸化物粒子は屈折率が高く、光を乱反射させる効果が強いため、第1の無機粒子20として酸化物粒子を使用すると、特に異常発熱などの高温度領域において放射伝熱を抑制することができる。本実施形態においては、第1の無機粒子20として酸化物粒子を使用することが好ましく、酸化物粒子としては、チタニア粒子、ジルコニア粒子、ジルコン粒子、チタン酸バリウム粒子、酸化亜鉛粒子及びアルミナ粒子から選択された少なくとも1種を使用することが好ましい。すなわち、第1の無機粒子20として使用することができる上記酸化物粒子のうち、1種のみを使用してもよいし、2種以上の酸化物粒子を使用してもよい。特に、チタニア粒子は他の金属酸化物と比較して屈折率が高い成分であって、500℃以上の高温度領域において光を乱反射させ放射熱を遮る効果が高いため、第1の無機粒子20としてチタニアを用いることが最も好ましい。
(無機水和物粒子)
無機水和物粒子は、発熱体からの熱を受けて熱分解開始温度以上になると熱分解し、自身が持つ結晶水を放出して発熱体及びその周囲の温度を下げる、所謂「吸熱作用」を発現する。また、結晶水を放出した後は多孔質体となり、無数の空気孔により断熱作用を発現する。
無機水和物の具体例として、水酸化アルミニウム(Al(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化亜鉛(Zn(OH))、水酸化鉄(Fe(OH))、水酸化マンガン(Mn(OH))、水酸化ジルコニウム(Zr(OH))、水酸化ガリウム(Ga(OH))等が挙げられる。
例えば、水酸化アルミニウムは約35%の結晶水を有しており、下記式に示すように、熱分解して結晶水を放出して吸熱作用を発現する。そして、結晶水を放出した後は多孔質体であるアルミナ(Al)となり、断熱材として機能する。
2Al(OH)→Al+3H
なお、後述するように本実施形態の組電池は断熱シートを有するが、熱暴走を起こした電池セルでは、200℃を超える温度に急上昇し、700℃付近まで温度上昇を続ける。したがって、第1の無機粒子20は熱分解開始温度が200℃以上である無機水和物からなることが好ましい。
上記に挙げた無機水和物の熱分解開始温度は、水酸化アルミニウムは約200℃、水酸化マグネシウムは約330℃、水酸化カルシウムは約580℃、水酸化亜鉛は約200℃、水酸化鉄は約350℃、水酸化マンガンは約300℃、水酸化ジルコニウムは約300℃、水酸化ガリウムは約300℃であり、いずれも熱暴走を起こした電池セルの急激な昇温の温度範囲とほぼ重なり、温度上昇を効率よく抑えることができることから、好ましい無機水和物であるといえる。
また、第1の無機粒子20として、無機水和物粒子を使用した場合に、その平均粒子径が大きすぎると、断熱シートの中心付近にある第1の無機粒子20(無機水和物)が、その熱分解温度に達するまでにある程度の時間を要するため、断熱シートの中心付近の第1の無機粒子20が熱分解しきれない場合がある。このため、無機水和物粒子の平均粒子径は、0.01μm以上200μm以下であることが好ましく、0.05μm以上100μm以下であることがより好ましい。
<第1の無機粒子の含有量>
上述のとおり、本実施形態に係る断熱シートは、粒度分布が上記範囲である第1の無機粒子20を含むが、第1の無機粒子20の含有量が、断熱シート全質量に対して1.5質量%以上であると、放射伝熱を抑制する効果を得ることができる。したがって、第1の無機粒子20の含有量は、断熱シート全質量に対して1.5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。
一方、第1の無機粒子20の含有量が、断熱シート全質量に対して45質量%以下であると、後述する第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31の含有量を確保することができる。したがって、第1の無機粒子20の含有量は、断熱シート全質量に対して45質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましい。
〔第2の無機粒子21〕
<第2の無機粒子の形状>
(ナノ粒子)
本実施形態において、ナノ粒子とは、球形又は球形に近い平均一次粒子径が1μm未満のナノメートルオーダーの粒子を表す。ナノ粒子は低密度であるため伝導伝熱を抑制し、ナノ粒子からなる第2の無機粒子21が断熱シート10に含まれることにより、第1の無機粒子20や第2の無機粒子21の間の空隙が細かく分散するため、対流伝熱を抑制する優れた断熱性を得ることができる。このため、通常の常温域の電池使用時において、隣接するナノ粒子間の熱の伝導を抑制することができる。また、大径である第1の無機粒子20同士の隙間に、ナノ粒子である第2の無機粒子21が入り込むと、より緻密な構造となり、断熱シート10の強度をより向上させることができる。
また、断熱シート10は、平均一次粒子径が小さいナノ粒子からなる第2の無機粒子21を含んでいるため、電池セルの熱暴走に伴う膨張によって断熱シートが圧縮され、内部の密度が上がった場合であっても、断熱シートの伝導伝熱の上昇を抑制することができる。これは、ナノ粒子が静電気による反発力で粒子間に細かな空隙ができやすく、かさ密度が低いため、クッション性があるように粒子が充填されるからであると考えられる。
なお、本実施形態において、ナノ粒子からなる第2の無機粒子21としては、上記ナノ粒子の定義に沿ったものであれば、材質について特に限定されない。第1の無機粒子20と同様に、第2の無機粒子21は、熱伝達抑制効果の観点から、酸化物粒子、炭化物粒子、窒化物粒子及び無機水和物粒子から選択される少なくとも1種の無機材料からなることが好ましく、酸化物粒子を含むことがより好ましい。例えば、シリカナノ粒子は、低密度であるため、伝導伝熱を抑制する効果を有している。また、シリカナノ粒子には微細な空隙が分散して存在しているため、対流伝熱も抑制する効果を有している。さらに、シリカナノ粒子は、断熱性が高い材料であることに加えて、粒子同士の接点が小さいため、シリカナノ粒子により伝導される熱量は、粒子径が大きいシリカ粒子を使用した場合と比較して小さくなる。
さらに、一般的に入手されるシリカナノ粒子は、かさ密度が0.1g/cm程度であるため、例えば、断熱シートの両側に配置された電池セルが熱膨張し、断熱シートに対して大きな圧縮応力が加わった場合であっても、シリカナノ粒子同士の接点の大きさ(面積)や数が著しく大きくなることはなく、断熱性を維持することができる。したがって、ナノ粒子としてはシリカナノ粒子を使用することが好ましい。シリカナノ粒子としては、湿式シリカ、乾式シリカ及びエアロゲル等を使用することができる。
<第2の無機粒子の平均一次粒子径>
第2の無機粒子21の平均一次粒子径を所定の範囲に限定すると、より一層高い断熱性を得ることができる。
すなわち、ナノ粒子の平均一次粒子径を1nm以上100nm以下とすると、特に500℃未満の温度領域において、断熱シート内における熱の対流伝熱及び伝導伝熱を抑制することができ、断熱性をより一層向上させることができる。また、圧縮応力が印加された場合であっても、ナノ粒子間に残った空隙と、多くの粒子間の接点が伝導伝熱を抑制し、断熱シートの断熱性を維持することができる。
なお、ナノ粒子の平均一次粒子径は、2nm以上であることがより好ましく、3nm以上であることが更に好ましい。一方、ナノ粒子の平均一次粒子径は、50nm以下であることがより好ましく、10nm以下であることが更に好ましい。
<第2の無機粒子の含有量比>
本実施形態においては、幅広い温度領域において断熱性を向上させるために、断熱シート10が所定の粒度分布を有する第1の無機粒子20を含むものとしているが、第2の無機粒子21に対して第1の無機粒子20の添加量が少量であっても、熱の放射伝熱を抑制する効果を得ることができる。また、第2の無機粒子21によって、熱の対流伝熱及び伝導伝熱を抑制する効果を得るためには、第2の無機粒子21の第1の無機粒子20に対する添加量を増加させた方が好ましい。
なお、第2の無機粒子21はナノ粒子であるため、かさ密度が低く(0.1g/cm程度)、第1の無機粒子20は第2の無機粒子21より平均粒子径が大きいため、空隙が少ない。したがって、第1の無機粒子20のかさ密度は、第2の無機粒子21の10倍以上となる。第1の無機粒子として、例えばチタニアを選択した場合には、第1の無機粒子20のかさ密度は、第2の無機粒子21の40倍程度(4g/cm程度)となる。このため、体積比で表した場合は(質量比で表した場合と比べ)第1の無機粒子20の比率はごく少量となるが、第1の無機粒子20は輻射伝熱を抑える効果を有し、ごく少量でも有効に機能する。このように、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との質量比は、通常温度から500℃以上の高温度までの領域における断熱性に大きく影響するため、本実施形態においては、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との質量比を適切に調整することが好ましい。
第2の無機粒子21の含有量が、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との合計質量に対して、40質量%以上であると、第2の無機粒子21が体積の大部分を占有するようになり、断熱シート内における熱の対流伝熱及び伝導伝熱を抑制し、圧縮されても断熱性が高くなる。
また、第2の無機粒子21の含有量は、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との合計質量に対して、50質量%以上であることがさらに好ましい。第2の無機粒子21の含有量が、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との合計質量に対して50質量%以上であると、第2の無機粒子21がさらに体積の大部分を占有するようになり、断熱シート内における熱の対流伝熱及び伝導伝熱を抑制し、断熱性が更に高くなる。
一方、第2の無機粒子21の含有量が、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との合計質量に対して95質量%以下であると、第1の無機粒子20の含有量は5質量%以上となり、第1の無機粒子20による輻射熱の遮蔽効果を発揮できるようになる。このため、500℃以上の高温度領域において、断熱シート内における熱の放射伝熱を抑制し、断熱性を発揮することができる。
また、第2の無機粒子21の含有量は、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との合計質量に対して、90質量%以下であることがさらに好ましい。第2の無機粒子21の含有量が、第2の無機粒子21と第1の無機粒子20との合計質量に対して、90質量%以下であると、第1の無機粒子20の含有量は10質量%以上となり、第1の無機粒子20による放射熱の遮蔽効果をさらに発揮できるようになる。このため、500℃以上の高温度領域において、断熱シート内における熱の放射伝熱を抑制し、更に圧縮されても断熱性を発揮することができる。
上述のとおり、チタニアは放射熱を遮る効果が高く、シリカナノ粒子は伝導伝熱が極めて小さいとともに、断熱シートに圧縮応力が加わった場合であっても、優れた断熱性を維持することができる。したがって、第1の無機粒子20としてチタニアを使用し、第2の無機粒子21としてシリカナノ粒子を使用することが最も好ましい。
<第1の無機粒子及び第2の無機粒子の合計の含有量>
第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の含有量の合計が、断熱シート全質量に対して30質量%未満であると、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21による断熱効果を十分に得ることができない。したがって、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の含有量の合計は、断熱シート全質量に対して30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。
一方、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の含有量の合計が、断熱シート全質量に対して90質量%を超えると、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31の合計の含有量が10質量%未満となり、高温時の機械的強度が低下し、所望の形状保持性を得ることができない。したがって、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の含有量の合計は、断熱シート全質量に対して90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。
〔無機繊維〕
無機繊維としては、例えば、シリカ繊維、アルミナ繊維、アルミナシリケート繊維、ジルコニア繊維、カーボンファイバ、ソルブルファイバ、リフラクトリーセラミックファイバ、エアロゲル複合材、マグネシウムシリケート繊維、アルカリアースシリケート繊維、チタン酸カリウム繊維、炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウムウィスカ繊維等のセラミックス系繊維、ガラス繊維、グラスウール、スラグウール等のガラス系繊維、ロックウール、バサルトファイバ、ウォラストナイト、ムライト繊維等の鉱物系繊維等が挙げられる。
これらの無機繊維は、耐熱性、強度、入手容易性などの点で好ましい。無機繊維のうち、取り扱い性の観点から、特にシリカ-アルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、アルカリアースシリケート繊維、ガラス繊維が好ましい。
無機繊維の断面形状は、特に限定されず、円形断面、平断面、中空断面、多角断面、芯断面などが挙げられる。中でも、中空断面、平断面または多角断面を有する異形断面繊維は、断熱性が若干向上されるため好適に使用することができる。
無機繊維が後述する特別な性状でない限り、無機繊維の平均繊維長の好ましい下限は0.1mmであり、より好ましい下限は0.5mmである。一方、無機繊維の平均繊維長の好ましい上限は50mmであり、より好ましい上限は10mmである。無機繊維の平均繊維長が0.1mm未満であると、無機繊維同士の絡み合いが生じにくく、断熱シート10の機械的強度が低下するおそれがある。一方、50mmを超えると、補強効果は得られるものの、無機繊維同士が緊密に絡み合うことができなったり、単一の無機繊維だけで丸まったりし、それにより連続した空隙が生じやすくなるので断熱性の低下を招くおそれがある。
無機繊維が後述する特別な性状でない限り、無機繊維の平均繊維径の好ましい下限は1μmであり、より好ましい下限は2μmであり、更に好ましい下限は3μmである。一方、無機繊維の平均繊維径の好ましい上限は15μmであり、より好ましい上限は10μmである。無機繊維の平均繊維径が1μm未満であると、無機繊維自体の機械的強度が低下するおそれがある。また、人体の健康に対する影響の観点より、無機繊維の平均繊維径が3μm以上であることが好ましい。一方、無機繊維の平均繊維径が15μmより大きいと、無機繊維を媒体とする固体伝熱が増加して断熱性の低下を招くおそれがあり、また、断熱シートの成形性及び強度が悪化するおそれがある。
なお、無機繊維は、単独で使用してもよいし2種以上組み合わせて使用してもよい。図2に示すように、断熱シート10は、例えば、平均繊維径、形状及びガラス転移点から選択された少なくとも1種の性状が互いに異なる第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31を有することが好ましい。性状が互いに異なる2種の無機繊維を含有することにより、断熱シート10の機械的強度及び無機粒子の保持性を向上させることができる。
<平均繊維径及び繊維形状が異なる2種の無機繊維>
本実施形態においては、第1の無機繊維30の平均繊維径は、第2の無機繊維31の平均繊維径よりも大きい。平均繊維径が大きい(太径の)第1の無機繊維30は、断熱シート10の機械的強度や保形性を向上させる効果を有する。第1の無機繊維30を第2の無機繊維31よりも太径にすることにより、上記効果を得ることができる。断熱シートには、外部からの衝撃が作用することがあるため、断熱シート10に第1の無機繊維30が含まれることにより、耐衝撃性が高まる。外部からの衝撃としては、例えば電池セルの膨張による押圧力や、電池セルの発火による風圧などである。
また、断熱シート10の機械的強度や保形性を向上させるためには、第1の無機繊維30は線状又は針状であることが特に好ましい。なお、線状又は針状の繊維とは、後述の捲縮度が例えば10%未満、好ましくは5%以下である繊維をいう。
より具体的には、断熱シート10の機械的強度や保形性を向上させるためには、第1の無機繊維30の平均繊維径は1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。第1の無機繊維30が太すぎると、断熱シート10への成形性、加工性が低下するおそれがあるため、平均繊維径は20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましい。
なお、第1の無機繊維30は長すぎても成形性や加工性が低下するおそれがあるため、繊維長を100mm以下とすることが好ましい。さらに、第1の無機繊維30は短すぎても保形性や機械的強度が低下するため、繊維長を0.1mm以上とすることが好ましい。
一方、平均繊維径が細い(細径の)第2の無機繊維31は、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持性を向上させるとともに、断熱シート10の柔軟性を高める効果を有する。したがって、第2の無機繊維31を第1の無機繊維30よりも細径にすることが好ましい。
より具体的に、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持性を向上させるためには、第2の無機繊維31は変形が容易で、柔軟性を有することが好ましい。したがって、細径の無機繊維は、平均繊維径が1μm未満であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。ただし、細径の無機繊維が細すぎると破断しやすく、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持能力が低下する。また、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21を保持せずに、繊維が絡み合ったままで断熱シート10中に存在する割合が多くなり、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持能力の低下に加えて、成形性や保形性にも劣るようになる。そのため、第2の無機繊維31の平均繊維径は1nm以上が好ましく、10nm以上がより好ましい。
なお、第2の無機繊維31は、長くなりすぎると成形性や保形性が低下するため、繊維長は0.1mm以下であることが好ましい。
また、第2の無機繊維31は、樹枝状又は縮れ状であることが好ましい。第2の無機繊維31がこのような形状であると、断熱シートにおいて、第1の無機繊維30や第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21と絡み合う。そのため、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持能力が向上する。また、断熱シートが押圧力や風圧を受けた際に、第2の無機繊維31が滑って移動することが抑制され、このことにより、特に外部からの押圧力や衝撃に抗する機械的強度が向上する。
なお、樹枝状とは、2次元的又は3次元的に枝分かれした構造であり、例えば羽毛状、テトラポット形状、放射線状、立体網目状である。
第2の無機繊維31が樹枝状である場合に、その平均繊維径は、SEMによって幹部及び枝部の径を数点測定し、これらの平均値を算出することにより得ることができる。
また、縮れ状とは、繊維が様々な方向に屈曲した構造である。縮れ形態を定量化する方法の一つとして、電子顕微鏡写真からその捲縮度を算出することが知られており、例えば下記式から算出することができる。
捲縮度(%)=(繊維長さ-繊維末端間距離)/(繊維長さ)×100
ここで、繊維長さ、繊維末端間距離ともに電子顕微鏡写真上での測定値である。すなわち、2次元平面上へ投影された繊維長、繊維末端間距離であり、現実の値よりも短くなっている。この式に基づき、第2の無機繊維31の捲縮度は10%以上が好ましく、30%以上がより好ましい。捲縮度が小さいと、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持能力や、第2の無機繊維31同士、第1の無機繊維30と第2の無機繊維31との絡み合い(ネットワーク)が形成されにくくなる。
上述の実施形態では、断熱シートの機械的強度や保形性、並びに第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の保持性を向上させる方法として、平均繊維径及び繊維形状が互いに異なる第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31を用いている。ただし、ガラス転移点が互いに異なる第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31を用いることによっても、断熱シート10の機械的強度、保形性及び粒子の保持性を向上させることができる。また、ガラス転移点及び平均繊維径が互いに異なる第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31を用いることによっても、断熱シート10の機械的強度、保形性及び粒子の保持性を向上させることができる。
上記のとおり、本実施形態においては、断熱シートの機械的強度や保形性及び粒子の保持性を向上させるために、種々の組み合わせの無機繊維を使用する。すなわち、実施形態に応じて、第1の無機繊維及び第2の無機繊維のガラス転移点、平均繊維径及び形状が異なるものとなる。ただし、本明細書においては、便宜上、それぞれの実施形態について、第1の無機繊維30、第2の無機繊維31と表記し、全ての実施形態を図1及び図2で表している。
<ガラス転移点が互いに異なる2種の無機繊維>
本発明における他の実施形態は、第1の無機繊維30は非晶質の繊維であり、第2の無機繊維31は、第1の無機繊維30よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び結晶質の繊維から選択される少なくとも1種からなる繊維である。
(第1の無機繊維30)
なお、結晶質の無機繊維の融点は通常非晶質の無機繊維のガラス転移点より高い。そのため、第1の無機繊維30は、高温にさらされると、その表面が第2の無機繊維31より先に軟化して、第1の無機粒子20、第2の無機粒子21及び第2の無機繊維31を結着する。したがって、断熱シート10に上記のような第1の無機繊維30を含有させることにより、断熱層の機械的強度を向上させることができる。
第1の無機繊維30としては、具体的には、融点が700℃未満である無機繊維が好ましく、多くの非晶質の無機繊維を用いることができる。中でも、優れた断熱性を有するSiOを含む繊維であることが好ましく、安価で、入手も容易で、取扱い性等に優れることから、ガラス繊維であることがより好ましい。
(第2の無機繊維31)
第2の無機繊維31は、上述のとおり、第1の無機繊維30よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び結晶質の繊維から選択される少なくとも1種からなる繊維である。第2の無機繊維31としては、多くの結晶性の無機繊維を用いることができる。
第2の無機繊維31が結晶質の繊維からなるものであるか、又は第1の無機繊維30よりもガラス転移点が高いものであると、高温にさらされたときに、第1の無機繊維30が軟化しても、第2の無機繊維31は溶融又は軟化しない。したがって、電池セルの熱暴走時においても形状を維持し、電池セル間に存在し続けることができる。
また、第2の無機繊維31が溶融又は軟化しないと、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の各粒子間、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21と、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31との間、並びに第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31の各繊維間における微小な空間が維持されるため、空気による断熱効果が発揮され、優れた熱伝達抑制性能を保持することができる。
第2の無機繊維31が結晶質である場合に、第2の無機繊維31としては、シリカ繊維、アルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナシリケート繊維、カーボン繊維、炭化ケイ素繊維、及びジルコニア繊維等のセラミックス系繊維、並びに、ロックウール、アルカリアースシリケート繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウム繊維及びウォラストナイト等の鉱物系繊維等が挙げられる。
第2の無機繊維31として挙げられた繊維のうち、融点が1000℃を超えるものであると、電池セルの熱暴走が発生しても、第2の無機繊維31は溶融又は軟化せず、その形状を維持することができるため、好適に使用することができる。
なお、上記第2の無機繊維31として挙げられた繊維のうち、例えば、シリカ繊維、アルミナ繊維及びアルミナシリケート繊維等のセラミックス系繊維、並びに鉱物系繊維を使用することがより好ましく、この中でも融点が1000℃を超えるものを使用することが更に好ましい。
また、第2の無機繊維31が非晶質である場合であっても、第1の無機繊維30よりもガラス転移点が高い繊維であれば、使用することができる。例えば、第1の無機繊維30よりガラス転移点が高いガラス繊維を第2の無機繊維31として用いてもよい。
なお、第2の無機繊維31としては、例示した種々の無機繊維を単独で使用してもよいし、2種以上を混合使用してもよい。
なお、上記のとおり、第1の無機繊維30は第2の無機繊維31よりもガラス転移点が低く、高温にさらされたときに、第1の無機繊維30が先に軟化するため、第1の無機繊維30で第1の無機粒子20、第2の無機粒子21及び第2の無機繊維31を結着することができる。しかし、例えば、第2の無機繊維31が非晶質であって、その繊維径が第1の無機繊維30の繊維径よりも細い場合に、第1の無機繊維30と第2の無機繊維31とのガラス転移点が接近していると、第2の無機繊維31が先に軟化するおそれがある。
したがって、第2の無機繊維31が非晶質の繊維である場合に、第2の無機繊維31のガラス転移点は、第1の無機繊維30のガラス転移点よりも100℃以上高いことが好ましく、300℃以上高いことがより好ましい。
なお、第1の無機繊維30の繊維長は、100mm以下であることが好ましく、0.1mm以上とすることが好ましい。第2の無機繊維31の繊維長は、0.1mm以下であることが好ましい。これらの理由については、上記したとおりである。
<ガラス転移点及び平均繊維径が互いに異なる2種の無機繊維>
本発明における更に他の実施形態において、第1の無機繊維30は非晶質の繊維であり、第2の無機繊維31は、第1の無機繊維30よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び、結晶質の繊維から選択される少なくとも1種の無機繊維である。また、第1の無機繊維30の平均繊維径が、第2の無機繊維31の平均繊維径よりも大きい。
上述のとおり、本発明の一実施形態においては、第1の無機繊維30の平均繊維径が、第2の無機繊維31よりも大きいものとしている。また、太径の第1の無機繊維30が非晶質の繊維であり、細径の第2の無機繊維31が、第1の無機繊維30よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び結晶質の繊維から選択される少なくとも1種からなる繊維である。これにより、第1の無機繊維30のガラス転移点が低く、早く軟化するため、温度の上昇に伴って膜状となって硬くなる。一方、細径である第2の無機繊維31が、第1の無機繊維30よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び結晶質の繊維から選択される少なくとも1種からなる繊維であると、温度が上昇しても細径の第2の無機繊維31が繊維の形状で残存するため、断熱シートの構造を保持し、粉落ちを防止することができる。
なお、第1の無機繊維30の繊維長は、100mm以下であることが好ましく、0.1mm以上とすることが好ましい。第2の無機繊維31の繊維長は、0.1mm以下であることが好ましい。これらの理由については、上記したとおりである。
また、本実施形態に係る断熱シート10は、上記第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31の他に、異なる繊維が含まれていてもよい。
(第1の無機繊維及び第2の無機繊維の各含有量)
第1の無機繊維30の含有量は、断熱シート10の全質量に対して3質量%以上30質量%以下であることが好ましく、第2の無機繊維31の含有量は、断熱シート10の全質量に対して3質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
また、第1の無機繊維30の含有量は、断熱シート10の全質量に対して、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、第2の無機繊維31の含有量は、断熱シート10の全質量に対して、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましい。このような含有量にすることにより、第1の無機繊維30による保形性や押圧力耐性、抗風圧性、及び第2の無機繊維31による無機粒子の保持能力がバランスよく発現される。また、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31が絡み合って3次元ネットワークを形成すると、第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21、及び後述する他の配合材料を保持する効果を向上させることができる。
<他の配合材料>
なお、本実施形態に係る断熱シートは、上記第1の無機粒子20、第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31の他に、必要に応じて、他の無機繊維、有機繊維、有機バインダ等の結合材、着色剤等を含有させることができる。これらはいずれも断熱シートの補強や成形性の向上等を目的とする上で有用であり、断熱シートの全質量に対して合計量で、10質量%以下とすることが好ましい。
本実施形態に係る断熱シート10は、断熱効果をより一層高める成分として、上記のように粒度分布が制御された第1の無機粒子の他に、無機バルーンを含んでいてもよいし、第1の無機粒子の一部として、無機バルーンを含んでいてもよい。第1の無機粒子の一部として無機バルーンを含む場合は、無機バルーンを含む無機粒子の粒度分布を上記範囲に制御する必要がある。以下、その他の成分についても詳細に説明する。
(無機バルーン)
本実施形態に係る断熱シートが、第1の無機粒子20の他の無機粒子として、無機バルーンを含有する場合に、断熱シート全質量に対し、40質量%以下の無機バルーンを含んでいてもよい。無機バルーンとは、粒子内部に空間を有する中空構造を有する粒子を意味する。
断熱シートに40質量%以下の範囲で無機バルーンが含まれると、500℃未満の温度領域において、断熱シート内における熱の対流伝熱及び伝導伝熱を抑制することができ、断熱シートの断熱性をより一層向上させることができる。
断熱シート全質量に対する無機バルーンの質量は、30質量%以下であることがより好ましい。なお、無機バルーンとしては、シラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン、バーライトバルーン、及びガラスバルーンから選択された少なくとも1種を用いることができる。
本実施形態に係る断熱シートが無機バルーンを含む場合、無機バルーンの平均粒子径が適切に調整されていると、電池セルが熱膨張して、断熱シートに対して圧縮応力が加わった場合であっても、密度の変化が断熱性に対して与える影響を低減することができる。
すなわち、無機バルーンの平均粒子径が1μm以上100μm以下であると、断熱シート内における第1の無機粒子20の密度が変化しても、断熱性が低下することをより一層抑制することができる。また、無機バルーンの平均粒子径は、3μm以上70μm以下であることがより好ましい。
断熱シートが、他の配合材料として有機繊維を含む場合に、有機繊維としては、セルロースファイバ等を使用することができる。
他の無機粒子としては、マイカ、マイクロポーラス粒子、熱膨張性無機材料、含水多孔質体、エアロゲル及び無機水和物粒子を使用することができる。熱膨張性無機材料としては、バーミキュライト、ベントナイト、雲母、パーライト等を挙げることができる。含水多孔質体としては、ゼオライト、カオリナイト、モンモリロナイト、酸性白土、珪藻土、湿式シリカ、乾式シリカ等が挙げられる。また、有機粒子としては、中空ポリスチレン粒子等を使用することができる。
上記含水多孔質体を複数種類組み合わせて用いることも好ましい。また上記含水多孔質体をより多く含む層を表面に設けることも、温度上昇の抑制のために好ましい。
(結合材)
本実施形態に係る断熱シートは、結合材を含まないものであっても、焼結等により形成されることができるが、断熱シートとしての形状を保持するために、適切な含有量で結合材を添加することが好ましい。本実施形態において結合材とは、第1の無機粒子20を保持するために繋ぎ止めておくものであればよく、接着を伴うバインダ、粒子を物理的に絡める繊維、粘着力で付着する耐熱樹脂などその形態は問わない。
なお、バインダとしては、有機バインダ、無機バインダ等を用いることができる。本発明はこれらの種類について特に制限しないが、有機バインダとしては、高分子凝集材及びアクリルエマルジョン等を使用することができ、無機バインダとしては、例えばシリカゾル、アルミナゾル、硫酸バンド等を使用することができる。これらは、水などの溶媒が除去されると接着剤として機能する。
繊維としては、有機繊維、無機繊維などが利用できる。有機繊維としては、特に限定されないが、合成繊維、天然繊維、パルプなどが利用できる。無機繊維としては特に限定されないが、アルミナ繊維、シリカ-アルミナ繊維、シリカ繊維、ガラス繊維、グラスウール、及びロックウール等を使用することが好ましい。
一方、結合材は上記第2の無機粒子21と比較して、熱伝導性が高いため、断熱シート内に対流伝熱が発生しない程度に形成された空隙部に結合材が存在すると、第2の無機粒子21が対流伝熱及び伝導伝熱を抑制するのを妨げてしまう。したがって、本実施形態の断熱シートにおいて、結合材の含有量は、断熱シート全質量に対し、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましい。本実施形態の断熱シートにおいて、結合材の含有量は、断熱シート全質量に対し、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。
(断熱シートの厚さ)
上記第1実施形態に係る断熱シートの厚さは特に限定されないが、0.1mm以上30mm以下の範囲にあることが好ましい。断熱シートの厚さが上記範囲内であると、充分な機械的強度を得ることができるとともに、容易に成形することができる。
(断熱シートの熱伝導率)
本実施形態に係る断熱シートの熱伝導率は、800℃のとき、0.020W/mK以上1.000W/mK以下であることが好ましく、0.030W/mK以上0.600W/mK以下であることがより好ましく、0.040W/mK以上0.400W/mK以下であることがさらに好ましい。また、本実施形態に係る断熱シートの熱伝導率は、500℃のとき、0.010W/mK以上0.600W/mK以下であることが好ましく、0.020W/mK以上0.400W/mK以下であることがより好ましく、0.030W/mK以上0.300W/mK以下であることがさらに好ましい。上述の熱伝導率を有する断熱シートは、電池の通常使用時における温度から500℃以上の高温までの広い温度領域において優れた断熱性を有する。
<第1実施形態に係る断熱シートの製造方法>
続いて、本実施形態に係る断熱シートの製造方法について詳細に説明する。
第1実施形態において、断熱シート10は、第1の無機粒子20、第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31を含む断熱シート用材料を、湿式抄造法、乾式成形法、又は湿式成形法により型成形して製造しても、押出成形法により製造してもよい。以下に、断熱シートをそれぞれの成形法により得る場合の製造方法について説明する。
(湿式抄造法による断熱シートの製造方法)
湿式抄造法では、まず、第1の無機粒子20、第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31と、必要に応じて結合材とを水中で混合し、撹拌機で撹拌することにより、混合液を調製する。その後、得られた混合液を、底面に濾過用のメッシュが形成された成形器に流し込み、メッシュを介して混合液を脱水することにより、湿潤シートを作製する。その後、得られた湿潤シートを加熱するとともに加圧することにより、断熱シートを得ることができる。なお、加熱及び加圧工程の前に、湿潤シートに熱風を通気させて、シートを乾燥する通気乾燥処理を実施してもよいが、この通気乾燥処理を実施せず、湿潤した状態で加熱及び加圧してもよい。また、湿式成形法を用いる場合には、有機バインダとして、カチオン化デンプンやアクリル樹脂を選択することができる。
(乾式プレス成形法による断熱シートの製造方法)
乾式成形法では、まず、第1の無機粒子20、第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31と、必要に応じて結合材とを所定の割合でV型混合機などの混合機に投入する。そして、混合機に投入された材料を充分に混合した後、所定の型内に混合物を投入し、プレスすることにより断熱シートを得ることができる。プレス時には、必要に応じて加熱してもよい。
上記プレス圧は、0.98MPa以上9.80MPa以下の範囲であることが好ましい。プレス圧が0.98MPa未満であると、得られる断熱シートにおいて、強度を保つことができずに崩れてしまうおそれがある。一方、プレス圧が9.80MPaを超えると、過度の圧縮によって加工性が低下したり、更に、かさ密度が高くなるため固体伝熱が増加し、断熱性が低下するおそれがある。
また、乾式プレス成形法を用いる場合には、有機バインダとして、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA:Ethylene-Vinylacetate copolymer)を使用することが好ましいが、乾式プレス成形法を用いる場合に一般的に使用される有機バインダであれば、特に限定されずに使用することができる。
(押出成形法による断熱シートの製造方法)
押出成形法では、まず、第1の無機粒子20、第2の無機粒子21、第1の無機繊維30及び第2の無機繊維31と、必要に応じて結合材とを混合したものに水を加え、混練機で混練することにより、ペーストを調製する。その後、得られたペーストを、押出成形機を用いてスリット状のノズルから押出しさらに乾燥させることにより、断熱シートを得ることができる。結合材の有機バインダとしては、メチルセルロース及び水溶性セルロースエーテル等を使用することが好ましいが、押出成形法を用いる場合に一般的に使用される有機バインダであれば、特に限定されずに使用することができる。
本発明においては、断熱シートが、第1の無機粒子と、ナノ粒子からなる第2の無機粒子と、無機繊維と、を含み、第1の無機粒子及び第2の無機粒子の合計の含有量、及び第1の無機粒子の粒度分布が適切に規定されたものである。なお、上述のとおり、断熱シートが、平均繊維径、形状及びガラス転移点から選択された少なくとも1種の性状が互いに異なる第1の無機繊維及び第2の無機繊維を含む場合に、第1の無機繊維と第2の無機繊維とが絡み合って3次元ネットワークを形成していることが好ましい。無機繊維同士により形成された3次元ネットワークを有する第2実施形態について、図面を参照して説明する。以下、3次元ネットワークを有する構造を、3次元ウエッブ構造という。
〔第2実施形態〕
図3は、本発明の第2実施形態に係る断熱シートの構成を示す模式図である。
第2実施形態に係る断熱シート32において、
(1)無機粒子25(上記第1の無機粒子20及び上記第2の無機粒子21)は、一様に分散し、
(2)上記第1の無機繊維23は、一様に分散するとともにシートの主面に対して平行な一方向に配向されており、
(3)上記第2の無機繊維24は、上記第1の無機繊維23と交絡して3次元ウエッブ構造を形成している。
なお、上記無機粒子25とは、上記第1実施形態における第1の無機粒子20と、第2の無機粒子21と、を含むが、図3中では無機粒子25として記載している。また、上記第1実施形態と同様に、無機粒子25に含まれる第1の無機粒子20及び第2の無機粒子21の合計の含有量、並びに第1の無機粒子の粒度分布は、上述のとおり規定されている。
図3に示すように、本実施形態においては、断熱シート32の主面32a,32bに対して平行な一方向に、第1の無機繊維23が層状に配向している。また、第1の無機繊維23が、第2の無機繊維24と交絡して3次元ウエッブ構造を形成している。それとともに、第1の無機繊維23及び第2の無機繊維24との間の空間に、無機粒子25が一様に広がって保持されている。無機粒子25、第1の無機繊維23及び第2の無機繊維24は、いずれも耐熱性の材料である。また、粒子間、粒子と繊維との間、繊維間に微小な空間が無数に形成され、空気による断熱効果も発揮されるため、熱伝達抑制性能に優れる。
なお、本発明において、「一方向に配向している」とは、第1の無機繊維23がすべてその方向に向いている必要はなく、特定の一方向に第1の無機繊維23が並ぶ傾向が強ければよい。また、第1の無機繊維23が特定の方向に配向していることは、目視による確認で判断できるが、繊維の判別が難しい場合には、当該方向の曲げ強度を測定し、他の方向より5%以上大きくなっていることで確認することができる。
また、本発明において、無機粒子25及び第1の無機繊維23が「一様に分散する」とは、無機粒子21や第1の無機繊維23が極端に偏在することなく、全体的に広がっている様子を示す。
第1の無機繊維23及び第2の無機繊維24の材質、形状、平均繊維径並びに平均繊維長については、上記第1実施形態における第1の無機繊維1及び第2の無機繊維3と同様である。また、無機粒子25に含まれる第1の無機粒子及び第2の無機粒子の材質、形状及び粒子径についても、上記第1実施形態における第1の無機粒子2及び第2の無機粒子4と同様である。
第2実施形態に係る断熱シート32は、図2に示す組電池に適用することができる。すなわち、断熱シート32は、例えば、複数の電池セル101間に介在させることができる。
このように構成された第2実施形態においても、無機粒子25に含まれる第1の無機粒子及び第2の無機粒子の合計の含有量、並びに第1の無機粒子の粒度分布が上述のとおり規定されているため、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態においては、断熱シート32の内部で、第1の無機繊維23が主面に対して平行な一方向に配向しながら一様に分散しているので、シート内での断熱性や放熱性が優れるとともに均一となり、電池セルからの発熱を効果的に放熱できる。そのため、電池セルが熱暴走を起こした場合でも、隣り合う電池セルへの熱を遮断して連鎖を防ぐことができる。また、第1の無機繊維23と第2の無機繊維24とが交絡して3次元ウエッブ構造を形成するとともに、第2の無機繊維24が、第1の無機繊維と第1の無機繊維とをつなぐ伝熱パスとして機能する。すなわち、第2の無機繊維24により断熱シート32の厚さ方向に伝えられた熱が、第1の無機繊維23により断熱シート32の主面に平行な方向に伝わり、放熱することができる。さらに、3次元ウエッブ構造になることによって強度的に優れたものとなる。
(第1の無機繊維及び第2の無機繊維の熱伝導率)
第2実施形態における断熱シート32は断熱性能に優れるほど好ましく、第1の無機繊維23及び第2の無機繊維24はともに熱伝導率が低いことが好ましい。しかし、第2の無機繊維24は、層状に配向している第1の無機繊維同士をつなぐ伝熱パスになるため、第1の無機繊維23よりも熱伝導率が高いことが好ましい。そのため、断熱性能を考慮して、第2の無機繊維24の熱伝導率は41[W/m・K]以下であることが好ましい。
(無機粒子、第1の無機繊維及び第2の無機繊維の各含有量)
第2実施形態においては、無機粒子25の全体の含有量は、断熱シート32の全質量に対して、30質量%以上80質量%以下であることが好ましい。無機粒子25の含有量は、より好ましくは、40質量%以上70質量%以下であり、50質量%以上60質量%以下である。
また、第1の無機繊維23と第2の無機繊維24との合計含有量は、断熱シート32の全質量に対して、5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。第1の無機繊維23と第2の無機繊維24と合計含有量は、より好ましくは、10質量%以上25質量%以下であり、15質量%以上20質量%以下である。
このような含有量にすることにより、無機粒子25による吸熱・断熱効果、第1の無機繊維23による保形性や押圧力耐性、抗風圧性、第2の無機繊維24による伝熱パス作用や無機粒子25の保持能力がバランスよく発現される。
<第2実施形態に係る断熱シートの製造方法>
第2実施形態に係る断熱シートの製造方法としては、まず、第1の無機粒子及び第2の無機粒子を含む無機粒子25、第1の無機繊維23及び他の配合材料を所定の割合で水に加え、混練機で混練することにより、ペーストを調製する。その後、得られたペーストを、押出成形機を用いてスリット状のノズルから押出して第1部材を得る。この第1部材は、シート状の湿潤物であり、第1の無機繊維23が一方向に配向し、繊維間に無機粒子25が保持されている。
また、無機粒子25、第2の無機繊維24及び他の配合材料を所定の割合で乾式混合し、プレス成形することで、第2部材を得る。この第2部材は、シート状で、第2の無機繊維24がランダムに存在し、繊維間に無機粒子25が保持されている。
そして、第1部材と第2部材とを複数、交互に積層して全体をプレス成形し、乾燥することで断熱シート32が得られる。プレス成形の際に、第2部材中にランダムに存在している第2の無機繊維24が、湿潤状態にある第1部材に入り込んで、第1の無機繊維23と絡み合う。そして、乾燥することにより、このような状態が維持されて断熱シート32となる。
(断熱シートの厚さ)
上記第2実施形態において、断熱シート32の厚さは特に限定されないが、0.05mm以上6mm以下の範囲にあることが好ましい。断熱シート32の厚さが0.05mm以上であると、充分な機械的強度を断熱シートに付与することができる。一方、断熱シート32の厚さが6mm以下であると、良好な組付け性を得ることができる。
(断熱シートの断熱性能)
断熱性能を表す指標として、熱伝導率を挙げることができるが、上記各実施形態においては、断熱シートの熱伝導率は1(W/m・K)未満であることが好ましく、0.5(W/m・K)未満であることがより好ましく、0.2(W/m・K)未満であることがより好ましい。さらに、熱伝導率は0.1(W/m・K)未満であることがより好ましく、0.05(W/m・K)未満であることがより好ましく、0.02(W/m・K)未満であることが特に好ましい。なお、熱伝導率は、JIS R 2251に記載の「耐火物の熱伝導率の試験方法」に準拠して、測定することができる。
[組電池]
組電池の構成は、上記図2に例示したとおりである。ここで、本発明の第1実施形態に係る断熱シート10を用いた組電池の構成及び効果について、図2を用いて具体的に説明する。
図2に示すように、組電池100は、複数の電池セル101と、例えば上記の断熱シート10とを有しており、複数の電池セル101が直列又は並列に接続されたものである。図2に例示したように、複数の電池セル101が上記の断熱シート10を介して配置されたものであることが好ましい。
本実施形態の組電池は、図2に例示した組電池100に限定されず、断熱シート10は、電池セル101と電池セル101の間のみでなく、電池セル101と電池ケース110との間に配置されたり、電池ケース110の内面に貼り付けられるものであってもよい。
このように構成された組電池100においては、ある電池セルが発火した場合に、電池ケース110の外側に炎が広がることを抑制することができる。
例えば、本実施形態に係る組電池100は、電気自動車(EV:Electric Vehicle)等に使用され、搭乗者の床下に配置されることがある。この場合に、仮に電池セルが発火しても、搭乗者の安全を確保することができる。
また、各電池セル間に介在させる断熱シート10を、電池セル101と電池ケース110との間に配置することができるため、新たに断熱材等を作製する必要がなく、容易に低コストで安全な組電池100を構成することができる。
本実施形態の組電池において、電池セル101と電池ケース110との間に配置された断熱シート10と、電池セル101とは、接触していても、隙間を有していてもよい。ただし、断熱シート10と電池セル101との間に隙間を有していると、複数ある電池セル101のうち、いずれかの電池セルの温度が上昇し、体積が膨張した場合であっても、電池セル101の変形を許容することができる。
なお、本実施形態の断熱シートは容易に屈曲可能なものとすることもできる。この場合、電池セル101及び電池ケース110の形状に影響されず、どのような形状のものにも対応させることができる。具体的には、角型電池の他、円筒形電池、平板型電池等にも適用することができる。
10,32 断熱シート
10a,10b 面
20 第1の無機粒子
21 第2の無機粒子
23,30 第1の無機繊維
24,31 第2の無機繊維
25 無機粒子
100 組電池
101 電池セル
110 電池ケース

Claims (18)

  1. 第1の無機粒子と、ナノ粒子からなる第2の無機粒子と、無機繊維と、を含み、
    前記第1の無機粒子及び前記第2の無機粒子の合計の含有量は、断熱シート全質量に対して、30質量%以上90質量%以下であり、
    レーザー回折・散乱法によって測定される前記第1の無機粒子の体積基準の累積分布における、小粒径側から累積10%、50%及び90%の粒径をそれぞれD10、D50及びD90としたとき、
    前記D50が1μm以上100μm以下であるとともに、
    前記D90の前記D10に対する比(D90/D10)が10以上1000以下である、断熱シート。
  2. 前記第1の無機粒子及び前記第2の無機粒子は、酸化物粒子、炭化物粒子、窒化物粒子及び無機水和物粒子から選択される少なくとも1種の無機材料からなる粒子である、請求項1に記載の断熱シート。
  3. 前記無機繊維は、平均繊維径、形状及びガラス転移点から選択された少なくとも1種の性状が互いに異なる第1の無機繊維及び第2の無機繊維を有する、請求項1に記載の断熱シート。
  4. 前記第1の無機繊維の平均繊維径が、前記第2の無機繊維の平均繊維径よりも大きく、
    前記第1の無機繊維が線状又は針状であり、前記第2の無機繊維が樹枝状又は縮れ状である、請求項3に記載の断熱シート。
  5. 前記第1の無機繊維は非晶質の繊維であり、
    前記第2の無機繊維は、前記第1の無機繊維よりガラス転移点が高い非晶質の繊維、及び、結晶質の繊維から選択される少なくとも1種の無機繊維である、請求項3に記載の断熱シート。
  6. 前記第1の無機繊維の平均繊維径が、前記第2の無機繊維の平均繊維径よりも大きい、
    請求項5に記載の断熱シート。
  7. 前記第1の無機粒子全質量に対して、3μm以上10μm以下である前記第1の無機粒子の含有量が、10質量%以上80質量%以下である、請求項1に記載の断熱シート。
  8. 前記D10が0.2μm以上1.5μm以下であって、
    前記D90が15μm以上200μm以下である、請求項1に記載の断熱シート。
  9. 粒子径が5μm以上100μm以下である前記第1の無機粒子間の平均距離が、0.1μm以上1000μm以下である、請求項1に記載の断熱シート。
  10. 粒子径が5μm未満である前記第1の無機粒子間の平均距離が、0.01μm以上100μm以下である、請求項1に記載の断熱シート。
  11. 前記第1の無機粒子が、チタニア、ジルコニア、ジルコン、チタン酸バリウム、酸化亜鉛及びアルミナから選択された少なくとも1種である、請求項1に記載の断熱シート。
  12. 前記第2の無機粒子が、シリカナノ粒子である、請求項1に記載の断熱シート。
  13. 前記第2の無機粒子の含有量は、前記第1の無機粒子と前記第2の無機粒子との合計質量に対して、40質量%以上95質量%以下である、請求項1に記載の断熱シート。
  14. 800℃における熱伝導率が、0.020W/mK以上1.000W/mK以下であり、
    500℃における熱伝導率が、0.010W/mK以上0.600W/mK以下である、請求項1に記載の断熱シート。
  15. 前記第1の無機粒子及び前記第2の無機粒子は、一様に分散し、
    前記第1の無機繊維は、一様に分散するとともにシートの主面に対して平行な一方向に配向されており、
    前記第2の無機繊維は、前記第1の無機繊維と交絡して3次元ウエッブ構造を形成している、請求項3に記載の断熱シート。
  16. 前記第2の無機繊維の熱伝導率が41[W/m・K]以下である、請求項15に記載の断熱シート。
  17. 前記第1の無機繊維及び前記第2の無機繊維の合計含有量は、断熱シート全質量に対して、5質量%以上30質量%以下である、請求項15に記載の断熱シート。
  18. 複数の電池セルと、請求項1~17のいずれか1項に記載の断熱シートを有し、該複数の電池セルが直列又は並列に接続された組電池。
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