JP2023081798A - 井戸内部の洗浄方法 - Google Patents

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正樹 吉田
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Abstract

【課題】井戸内部の付着物に含まれる金属酸化物の溶解とバイオフィルムの分解を同時に実施し、短時間かつ安全に井戸洗浄が可能な方法を提供する。【解決手段】本発明に係る井戸洗浄方法は、井戸内部の水中に、有機酸と過酸化水素とを添加して、有機酸と過酸化水素とを共存させる環境にて洗浄を実施する。【選択図】なし

Description

本発明は、井戸内部の洗浄方法に関する。
井戸内部では、土壌微生物である鉄バクテリアが地下水に含まれる鉄やマンガンを酸化させ、かつバイオフィルムを形成する事で、金属酸化物とバイオフィルムの複合スケールが発生する。そして、発生した複合スケールが井戸内部のスクリーンや水中ポンプ、揚水配管に付着することで揚水量が低下し、問題となる。
揚水量の回復方法としては、物理洗浄法や薬品洗浄法が挙げられる。物理洗浄法としては、ブラシを用いて付着物を物理的に除去するブラッシング工法や、スワブ玉を用いて水の動揺を大きくし付着物を除去するスワビング工法などがある。薬品洗浄法としては、特許文献1にはメタンスルホン酸を含む金属スケール溶解剤、塩素系成分を含む除菌剤及び過炭酸塩を含む中和剤を用いた方法が記載されている。
特開2014-47467号公報
しかしながら、物理洗浄法では、ブラシやスワブ玉などを井戸内に挿入して洗浄を行うため、水中ポンプを一度引き上げる必要があり、洗浄工事が大規模となってしまう。特許文献1の薬品洗浄法では、酸性の金属スケール溶解剤を加えた後に塩素系成分を含む除菌剤を投入する為、塩素ガス発生の危険性があり作業環境が悪化する恐れがある。
本発明の目的は、有機酸と過酸化水素とを共存させる条件にて使用することで、金属酸化物の溶解とバイオフィルムの分解を同時に実施し、短時間かつ安全に井戸洗浄が可能な方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)井戸内部の水中に、有機酸と過酸化水素とを添加して、有機酸と過酸化水素とを共存させる環境にて洗浄を実施する井戸内部の洗浄方法。
(2)前記有機酸が、カルボン酸、有機ホスホン酸からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の井戸内部の洗浄方法。
(3)前記カルボン酸が、シュウ酸、クエン酸からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の井戸内部の洗浄方法。
(4)前記有機ホスホン酸が、1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸である請求項1又は2に記載の井戸内部の洗浄方法。
本発明によれば、井戸内部の水中ポンプを一度引き上げる必要が無いため短時間で洗浄可能であり、塩素系成分を含まないため安全な作業環境が維持でき、かつ井戸内部に発生する金属酸化物とバイオフィルムの複合スケールを効果的に洗浄することができる。
図1は、本発明の井戸洗浄方法の一例を示した側面概念図である。 図2は、実施例1及び比較例1、2の洗浄試験における試験時間に対する井戸配管スケールからの鉄溶出率をプロットしたグラフである。 図3は、実施例2及び比較例3の洗浄試験における試験時間に対する井戸配管スケールからの鉄溶出率をプロットしたグラフである。 図4は、実施例3及び比較例4の洗浄試験における試験時間に対する井戸配管スケールからの鉄溶出率をプロットしたグラフである。
本発明に係る井戸内部の洗浄方法は、有機酸と過酸化水素とを共存させ洗浄を実施することを特徴とする。
本発明に使用する有機酸としては、複合スケールに含まれる金属酸化物の溶解性に優れたカルボン酸及び有機ホスホン酸の中から選択し使用する。
カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、クエン酸、蟻酸、酢酸、グルコン酸等を例示できる。使用するカルボン酸は、1種で使用しても良いし2種以上を組み合わせて使用しても良い。特に、食品添加物に該当しかつ薬剤臭気の少ないシュウ酸、クエン酸がより望ましい。
有機ホスホン酸としては、例えば、1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸、2―ホスホノブタン―1,2,4―トリカルボン酸を例示できる。使用するホスホン酸は、1種で使用しても良いし2種以上を組み合わせて使用しても良い。特に、食品添加物に該当する1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸がより望ましい。
次に、井戸内部の薬品洗浄方法の一例について説明する。
図1は本発明の井戸内部の洗浄方法の一例の側面概念図である。井戸ケーシング1は、帯水層2から地下水を井戸内に取り込む井戸スクリーン3を有する。地下水は、井戸内部に挿入された水中ポンプ4のポンプスクリーン5から取り込まれ、揚水管6を通して地上に汲み上げられる。
井戸洗浄時は、地上に仮設タンク7を設置し、地下水を貯留する。貯留した地下水に洗浄薬品を投入し洗浄薬液を作製する。洗浄薬液を注入ポンプ8にて井戸内部に投入する。洗浄薬液の投入後、井戸内部の水中ポンプ4と注入ポンプ8を用いて洗浄薬液を循環させることで、井戸内部の水中ポンプ4、ポンプスクリーン5および揚水管6に付着したスケールを剥離、溶解する。また、井戸スクリーン3に付着したスケールを洗浄する方法として、バックウォッシング工法がある。注入ポンプ8を用いて洗浄薬剤を井戸内部に投入することで、井戸水位が自然水位まで回復する際に洗浄薬剤が井戸スクリーン3に浸透し、井戸スクリーン3に付着したスケールを剥離、溶解する。その後、井戸内部の水中ポンプ4を用いて剥離したスケールを汲み上げ排出する。
本発明の井戸内部の洗浄方法は、洗浄剤として有機酸と過酸化水素を使用し、有機酸と過酸化水素とを井戸内部の水中に投入し、有機酸と過酸化水素とを共存する環境にて洗浄を実施する。
有機酸のみを用いて洗浄を実施した場合、スケール表面の金属酸化物を溶解することはできるが、スケールに含まれるバイオフィルムには洗浄効果がないため、完全にスケール除去する事は出来ない。また、過酸化水素のみを用いて洗浄を実施した場合、スケール表面のバイオフィルムを剥離除去することはできるが、スケールに含まれる金属酸化物には洗浄効果がないため、完全にスケール除去する事は出来ない。
本発明の井戸内部の洗浄方法である有機酸と過酸化水素とを共存する環境にて洗浄を実施した場合、スケール中の金属酸化物とバイオフィルムとを同時に除去することができる。そのため、どちらか一方を単剤で使用して洗浄を実施するよりも、効果的にスケールを除去することができ、短時間でのスケール洗浄が可能となる。また、塩素系成分を含む除菌剤を使用しないため、塩素ガス等の有害なガスは発生せず、安全な作業環境が維持できる。
本発明の洗浄方法における洗浄剤の使用量は特に限定さない。例えば、有機酸は井戸保有水量1mに対して5~100kgの量で投入される。過酸化水素は井戸保有水量1mに対して5~100kgの量で投入される。洗浄剤の投入量は推定されるスケール量に応じて適宜設定される。また、洗浄状況に応じて、洗浄剤を追加投入してもよい。
有機酸を投入する際の形態は、特に限定されず、例えば粉末状態でも良いし、任意の濃度となるように水で溶解した状態でもよい。また、過酸化水素を投入する際の濃度は、特に限定されず、例えば、35%濃度が挙げられる。
有機酸と過酸化水素の投入順序は、特に限定されず、どちらが先であっても良いし、同時であっても良い。
また、洗浄に際し必要に応じて有機酸と過酸化水素以外の成分(以下、「その他の成分」という)を併用しても良い。その他の成分としては、無機酸、過酸化水素以外の過酸化物、発泡剤、腐食抑制剤、殺菌剤、防腐剤、分散剤、界面活性剤などが挙げられる。
以上のように、本発明の井戸内部の洗浄方法は、優れた洗浄効果を有し、従来法に比べて短時間で洗浄効果を発揮する。さらに、本発明の井戸内部の洗浄方法によれば、塩素ガス等の有害なガスは発生しないため、作業環境の改善ができる。したがって、本発明の井戸洗浄方法は、洗浄工数の削減や作業環境の改善が期待できる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ビーカーを用いて、井戸配管スケールの洗浄試験を実施した。東京都水道水に洗浄剤としてシュウ酸を5%の濃度、35%過酸化水素を3.14%の濃度で投入し試験水とした。ビーカーに井戸内部の配管に付着していたスケールを1g測り取り、試験水を20mL添加し撹拌子を用いてわずかに流動し洗浄試験を実施した。一定時間毎に試験水をサンプリングし、鉄濃度を測定した。溶出した鉄濃度と井戸配管スケールの鉄含有率を用いて、井戸配管スケールからの鉄溶出率を算出し評価した。
井戸配管スケールは実際の井戸配管より採取したものを使用した。蛍光X線分析及び800℃での強熱減量にて、スケールの組成分析を実施した。使用したスケールの主成分は鉄であり、酸化鉄(Fe)として56.5%含有していた。次いで有機物由来の強熱減量が多く、24.2%含有していた。
有機酸としてシュウ酸の代わりに、クエン酸を5%の濃度で用いた以外は、実施例1と同様の手順で井戸内部の配管に付着していたスケールの洗浄試験を行い、洗浄の程度を評価した。
有機酸としてシュウ酸の代わりに、1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸を5%の濃度で用いた以外は、実施例1と同様の手順で井戸内部の配管に付着していたスケールの洗浄試験を行い、洗浄の程度を評価した。
(比較例1)
洗浄剤としてシュウ酸を使用し、過酸化水素を使用しなかった以外は、実施例1と同様の手順で井戸内部の配管に付着していたスケールの洗浄試験を行い、洗浄の程度を評価した。
(比較例2)
洗浄剤として35%過酸化水素を使用し、有機酸を使用しなかった以外は、実施例1と同様の手順で井戸内部の配管に付着していたスケールの洗浄試験を行い、洗浄の程度を評価した。
(比較例3)
洗浄剤としてクエン酸を使用し、過酸化水素を使用しなかった以外は、実施例1と同様の手順で井戸内部の配管に付着していたスケールの洗浄試験を行い、洗浄の程度を評価した。
(比較例4)
洗浄剤として1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸を使用し、過酸化水素を使用しなかった以外は、実施例1と同様の手順で井戸内部の配管に付着していたスケールの洗浄試験を行い、洗浄の程度を評価した。
実施例1及び比較例1、2の洗浄試験における試験時間に対するスケールからの鉄溶出率をプロットしたグラフを図2に示す。
図2に示すように、シュウ酸単剤である比較例1及び過酸化水素単剤である比較例2に比べて、実施例1は鉄溶出率の上昇が早く、シュウ酸と過酸化水素による鉄溶出の相乗効果が得られた。
実施例2及び比較例3の洗浄試験における試験時間に対するスケールからの鉄溶出率をプロットしたグラフを図3に示す。
図3に示すように、クエン酸単剤である比較例3に比べて、実施例2は鉄溶出率の上昇が早く、クエン酸と過酸化水素による鉄溶出の相乗効果が得られた。
実施例3及び比較例4の洗浄試験における試験時間に対する井戸配管スケールからの鉄溶出率をプロットしたグラフを図4に示す。
図4に示すように、1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸単剤である比較例4に比べて、実施例3は鉄溶出率の上昇が早く、1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸と過酸化水素による鉄溶出の相乗効果が得られた。
1 井戸ケーシング
2 帯水層
3 井戸スクリーン
4 水中ポンプ
5 ポンプスクリーン
6 揚水管
7 仮設タンク
8 注入ポンプ

Claims (4)

  1. 井戸内部の水中に有機酸と過酸化水素とを添加して、有機酸と過酸化水素とを共存させる環境にて洗浄を実施する井戸内部の洗浄方法。
  2. 前記有機酸が、カルボン酸、有機ホスホン酸からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の井戸内部の洗浄方法。
  3. 前記カルボン酸が、シュウ酸、クエン酸からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の井戸内部の洗浄方法。
  4. 前記有機ホスホン酸が、1―ヒドロキシエタン―1,1―ジホスホン酸である請求項1又は2に記載の井戸内部の洗浄方法。
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