JP2023080463A - 給送機構及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023080463000001
【課題】シート状媒体の切断の成否を確認可能とする。
【解決手段】ロール紙Rpにテンションが与えられると、切断部4及び中間ローラ対31より搬送経路の上流においてロール紙Rpの上面に接触する給送ローラ2及びアーム2aは、ロール紙Rpによって持ち上げられる。このとき、アクチュエータ73aは、センサ73bの光路を遮蔽していない(センサOFF状態)。切断部4によるロール紙Rpの切断が成功すると、ロール紙Rpのテンションが下がるに連れて給送ローラ2及びアーム2aが下方に変位し、アクチュエータ73aは、センサ73bの光路を遮蔽する(センサON状態)。
【選択図】図7

Description

本発明は、シート状媒体を切断する切断部を備えた給送機構及びこれを含む画像形成装置に関する。
紙、布、ラベル等のシート状媒体がロール状に巻回されたロール体から、シート状媒体を搬送経路に沿って搬送方向に搬送しつつ、画像を形成する画像形成装置が知られている。かかる画像形成装置として、特許文献1には、ロール紙収納部と、シート切断装置(切断部)とを含むインクジェット式記録装置が開示されている。
特開2013-86235号公報
特許文献1のような切断部を含む給送機構及び画像形成装置において、切断部による媒体の切断が失敗し、切断箇所で媒体が前後に分離されないことが生じうる。しかしながら、特許文献1のインクジェット式記録装置は、切断部による媒体の切断の成否を確認する手段を有していない。したがって、媒体の切断に失敗しているにも拘わらず、成功している場合と同様に搬送及び/画像形成が継続されることになる。
本発明の目的は、シート状媒体の切断の成否を確認可能な給送機構及びこれを含む画像形成装置を提供することである。
本発明に係る給送機構は、長尺のシート状媒体を収容可能な収容部と、前記収容部から供給されたシート状媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送ローラ対と、前記搬送ローラ対によって搬送されるシート状媒体を切断する切断部と、前記切断部及び前記搬送ローラ対より前記搬送経路の上流においてシート状媒体の上面に接触し、シート状媒体に加えられるテンションが下がるに連れて下方に変位する変位部材と、前記変位部材の位置を検知する検知部とを備えている。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の給送機構と、前記搬送ローラ対よりも前記搬送経路の下流において、シート状媒体に画像を形成する画像形成部とを備えている。
本発明によれば、切断部によるシート状媒体の切断が成功するとシート状媒体のテンションが下がるので変位部材が下方に変位するが、切断が成功しなければ、変位部材の変位量は成功した場合よりも小さくなる。そのため、検知部によって検知された変位部材の位置に基づいて、シート状媒体の切断の成否を確認することができる。
本発明の一実施形態に係るプリンタにロール紙が収容された状態を示す図である。 図1に示すプリンタにカット紙が収容された状態を示す図である。 図1に示すプリンタに含まれるバックテンション機構を模式的に示す図である。 (a)図1に示すプリンタのロール体収容部にロール体が収容されていないときのロール体検知部の状態を示す図、及び、(b)ロール体が収容されているときのロール体検知部の状態を示す図である。 (a)図1に示すプリンタのカット紙収容部にカット紙が収容されていないときのカット紙検知部の状態を示す図、及び、(b)カット紙が収容されているときのカット紙検知部の状態を示す図である。 (a)図1に示すプリンタのカット紙収容部にカット紙がセットされていないときの第1用紙有無検知部の状態を示す図、及び、(b)カット紙が適切にセットされているときの第1用紙有無検知部の状態を示す図である。 (a)ロール紙の切断前における第1用紙有無検知部の状態を示す図、及び、(b)ロール紙の切断前における第2用紙有無検知部の状態を示す図である。 (a)ロール紙が部分的に切断されたときにおける第1用紙有無検知部の状態を示す図、及び、(b)ロール紙が部分的に切断されたときにおける第2用紙有無検知部の状態を示す図である。 (a)ロール紙が完全に切断されたときにおける第1用紙有無検知部の状態を示す図、及び、(b)ロール紙が完全に切断されたときにおける第2用紙有無検知部の状態を示す図である。 (a)ロール紙がないときにおける第1用紙有無検知部の状態を示す図、及び、(b)ロール紙がないときにおける第2用紙有無検知部の状態を示す図である。 図1に示すプリンタにおけるロール紙に対する印刷動作を示すフローチャートである。
(プリンタ全体構成)
本発明の好適な一実施形態にかかる給送機構を含むプリンタ100(本発明の「画像形成装置」に相当する)について、図面を参照しつつ、以下に説明する。なお、図1及び図2に示す上下方向、前後方向及び左右方向を、プリンタ100の上下方向、前後方向及び左右方向とする。
図1及び図2に示すように、プリンタ100は、筐体100a、給送トレイ1、給送部20、搬送部30、切断部4、ヘッド5、排紙トレイ6、ロール体検知部71、カット紙検知部72、第1用紙有無検知部73、第2用紙有無検知部74、報知部8及び制御部10を含んでいる。図1及び図2において、ロール体検知部71、第1用紙有無検知部73、及び、第2用紙有無検知部74の図示を簡略化している。なお、第1用紙有無検知部73、及び、第2用紙有無検知部74は、図1及び図2では簡略化して一体化して描かれているが、後述するように、実際には左右に分かれて配置されている。
給送トレイ1は、筐体100aの下部に着脱可能である。給送トレイ1は、筐体100a内においてヘッド5の下方に配置されている。給送トレイ1は、筐体100aの前壁に形成された開口101を介して筐体100aに対して前後方向に沿って挿抜可能である。
給送トレイ1は、底壁18と、底壁18の縁に立設された4つの側壁19(図1及び図2においては底壁18の前方側及び後方側の縁にそれぞれ設けられた2つの側壁19のみ示す)とからなる箱形状の本体部1aを有している。給送トレイ1は、ロール体R及びカット紙Kpを収容可能である。給送トレイ1は、図1に示すようにロール体Rを収容可能なロール体収容部11a(本発明の「収容部」)と、図2に示すようにカット紙Kpを複数積層された状態で収容可能なカット紙収容部11bとを有している。
ロール体Rは、図1に示すように、可撓性を有する長尺の用紙(本発明の「シート状媒体」)が芯部材Rcにロール状に巻回されたものである。カット紙Kpは、ロール体Rを構成する長尺の用紙よりも短尺の用紙であり、例えばA4サイズやB5サイズの用紙である。以降の説明において、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpとカット紙Kpとを区別しない場合には、「用紙P」と称する場合がある。なお、図1において、ロール紙Rpの先端は、ロール体Rの下方にある。
ロール体収容部11aは、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpの幅方向が左右方向と一致する姿勢でロール体Rを収容する。つまり、ロール体Rは、その回転軸Rx(芯部材Rcの中心軸)に沿った軸方向(図1の紙面垂直方向)が左右方向と平行になるように配置される。ロール体収容部11aは、2つのローラ14、15と、ロールカバー16と、バックテンション機構13とを有する。2つのローラ14、15は、いずれも左右方向に延びており、前後方向に互いに離隔して配置されている。ローラ14、15は、いずれも左右方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能である。ローラ14、15は、ロール体Rの下側部分の外周面と接触した状態で当該ロール体Rを下方から支持する。なお、図1及び図2において、バックテンション機構13を簡略化して図示している。
ロールカバー16は、ロール体収容部11aに収容されたロール体Rを覆う部材である。ロールカバー16は、本体部1aから取り外し可能、又は、本体部1aに対して左右方向に沿って延びる回転軸(図示せず)を中心に回転可能に構成されている。ロールカバー16を本体部1aから取り外す、又は、本体部1aに対して回転させることで、ロール体Rの収容空間を露出させることができる。
図3に示すように、バックテンション機構13は、左右方向に延びた軸を中心に従動回転可能な上ローラ13aと、上ローラ13aの直下に配置された下ローラ13bと、下ローラ13bを回転可能に下方から支持する支持体13cと、支持体13cを上方に向けて付勢する弾性部材13dとを含んでいる。上ローラ13aの回転軸は本体部1aに対して上下移動しない。支持体13c及び弾性部材13dは、本体部1aの底壁18に支持されている。ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpは、上ローラ13aと下ローラ13bとの間を通過する。弾性部材13dが支持体13cを上方に向けて付勢しているために、上ローラ13aと下ローラ13bとに挟まれたロール紙Rpには、常に一定の圧力が加えられる。
カット紙収容部11bは、ロール体収容部11aの後方に位置している。カット紙収容部11bは、カット紙Kpの長手方向が左右方向に一致し、幅方向が前後方向に一致する姿勢でカット紙Kpを収容する。カット紙収容部11bは、図2に示すように、複数積層された状態のカット紙Kpを下方から支持可能な支持板17を有する。
支持板17は、給送トレイ1の底壁18と対向して配置されている。給送トレイ1の底壁18の後端部(図1及び図2中右端部)における左右方向の中央部には、上方に突出する凸部18aが形成されている。支持板17の後端部(図1及び図2中右端部)における左右方向の中央部には、切欠き17aが形成されている。支持板17が後述する平行位置にあるとき、底壁18に形成された凸部18aの上面は、切欠き17a内に位置している。そして、切欠き17a内にある凸部18aと支持板17とは、前後方向に離隔しており、両者間には間隙Gが設けられている。この間隙Gには、後述するように、第1用紙有無検知部73のアクチュエータ73a(図6(a)参照)の一部が出入り可能である。支持板17の後端付近には、上下方向に貫通する貫通孔17bが形成されている。貫通孔17bには、後述するように、カット紙検知部72のアクチュエータ72a(図5(a)参照)の一部が出入り可能である。
支持板17は、図1及び図2に示すように、前端部に設けられ、左右方向に突出した揺動軸17cを有している。支持板17は、揺動軸17cを介して給送トレイ1に揺動可能に支持されている。支持板17は、支持板17と底壁18とが平行である平行位置(図1参照)と、支持板17の後端が前端よりも上方に位置する非平行位置との間において揺動可能に構成されている。支持板17は、前端がロールカバー16の下端に当接することで、平行位置に位置付けられる。支持板17が平行位置にあるときにおいても、支持板17と底壁18との間には、ロール紙Rpを通すことが可能な通路18bが形成されている。
給送部20(本発明の「変位部材」)は、給送ローラ2と、アーム2aとを有する。アーム2a(本発明の「ローラ支持体」)は、筐体100aに設けられた支持部100bの支軸2bに揺動可能に支持されている。支軸2bは、筐体100aに支持されている。アーム2aは、付勢部材(不図示)により給送ローラ2が給送トレイ1の底壁18に近づくように付勢されている。給送ローラ2は、アーム2aの先端に回転可能に支持されており、図示しない給送モータの駆動により回転する。給送ローラ2は、給送トレイ1から搬送経路に向けて用紙Pを給送する。搬送経路は、後述の中間ローラ対31、PF(Paper Feed)ローラ対32、排送ローラ対33によって規定されている。
図1において、給送ローラ2は、底壁18に形成された凸部18aの上方に配置されている。凸部18aの上面に用紙Pがない場合は、給送ローラ2は凸部18aの上面と接触する。凸部18aの上面に用紙Pがある場合は、給送ローラ2は用紙Pと接触する。給送ローラ2が用紙Pと接触しているとき、制御部10の制御により給送モータが駆動されると、給送ローラ2が回転して、給送ローラ2と接触する用紙Pに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、用紙Pが給送トレイ1から給送される。
給送トレイ1の後方側には、分離片7が配置されている。分離片7は、給送ローラ2によって給送トレイ1からカット紙Kpを送り出す際に重送を防ぐためのものである。分離片7は、後方側の端部が前方側の端部よりも上方に位置するように傾斜している。分離片7は、カット紙Kpの幅方向の中央部と接触し、給送ローラ2と接触するカット紙Kpとそれ以外のカット紙Kpとを分離する。給送トレイ1から送り出されて分離片7に接触した用紙Pは、斜め上方に案内される。
搬送部30は、給送ローラ2によって給送トレイ1から給送された用紙Pが後述するヘッド5と対向する位置を通って排紙トレイ6まで送られるように用紙Pを搬送する。以下の説明において、給送トレイ1から排紙トレイ6に向かう搬送部30による用紙Pの搬送方向を、単に「搬送方向」と称する。
搬送部30は、中間ローラ対31(本発明の「搬送ローラ対」)、PFローラ対32及び排送ローラ対33を有している。中間ローラ対31は、中間モータ(不図示)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部10の制御により中間モータが駆動されると、中間ローラ対31が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。中間ローラ対31は、給送トレイ1の後方側の端部の上方に位置している。中間ローラ対31は、給送ローラ2によって給送トレイ1から送り出されて斜め上方に向かう用紙Pを挟持しつつ搬送する。
PFローラ対32はヘッド5の後方に位置しており、排送ローラ対33はヘッド5の前方に位置している。PFローラ対32は、搬送モータ(不図示)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。PFローラ対32は、中間ローラ対31によって上方に搬送された後、ガイド(不図示)により前方に案内される用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。排送ローラ対33は、排紙モータ(不図示)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部10の制御により搬送モータ及び排紙モータが駆動されると、PFローラ対32及び排送ローラ対33が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。
切断部4は、筐体100aに配置されている。切断部4は、給送トレイ1の後方側の端部と中間ローラ対31との間に位置している。本実施形態において、切断部4は、左右方向に細長い固定刃4aと、固定刃4aと接触しつつ左右方向に移動可能な円板状の回転刃4bとを含んでいる。回転刃4bは、制御部10に制御された切断モータ(不図示)の駆動により、左右方向に沿って往復移動する。回転刃4bは、左右のどちらか一方向に移動するのに伴って、ロール紙Rp及び固定刃4aから回転モーメントを受けて従動回転する。ロール体Rから巻き解かれて搬送されたロール紙Rpは、切断部4により幅方向に切断される。これにより、排紙トレイ6に送られるロール紙Rpに後端が形成される。
ヘッド5(本発明の「画像形成部」)は、下面に形成された複数のノズル(不図示)とドライバIC(不図示)とを含む。ヘッド5は、PFローラ対32よりも搬送方向の下流側に位置している。制御部10の制御によりドライバICが駆動されると、ノズルからインクが吐出され、搬送部30によって搬送される用紙Pがヘッド5の下面と対向する位置を通過するときに、用紙Pに対して画像が形成(印刷)される。なお、ヘッド5は、位置が固定された状態でノズルからインクを吐出するライン式、及び、左右方向に移動しつつノズルからインクを吐出するシリアル式のいずれでもよい。
排紙トレイ6は、筐体100aの上部の前側の側壁を構成し、筐体100aに対して開閉可能である。ヘッド5により画像が形成された用紙Pは、搬送部30により前方に搬送されて開状態の排紙トレイ6に受容される。これにより、用紙Pがプリンタ100(筐体100aの内部)から排出される。
給送トレイ1にロール紙Rpをセットする場合には、まず筐体100aから給送トレイ1を引き抜き、ロールカバー16を操作してロール体収容部11aにおけるロール体Rの収容空間を露出させ、ローラ14、15にロール体Rを支持させる。続いて、ロール体Rから巻き解いたロール紙Rpの先端部が、通路18bを通して凸部18aの上面、又は、凸部18aよりも後方に達するまで、ロール紙Rpを後方に送る。その後、ロールカバー16でロール体Rを覆ってから給送トレイ1を筐体100aに挿入する。これにより給送トレイ1にロール紙Rpがセットされ、給送ローラ2がロール紙Rpと当接し、ロール紙Rpを給送可能な状態となる。
本実施形態におけるプリンタ100においては、カット紙収容部11bにカット紙Kpが収容されていると、ロール紙Rpを給送することができないため、ロール紙Rpを給送する際にはカット紙収容部11bに収容されたカット紙Kpを取り除く。一方、カット紙Kpを給送する際は、ロール体収容部11aからロール体Rを取り除く、又は、ロール紙Rpの先端を通路18b内に位置させる。
カット紙Kpを給送トレイ1にセットする場合には、まず筐体100aから給送トレイ1を引き抜き、カット紙収容部11bの支持板17上にカット紙Kpを複数積層された状態で載置する。その後、給送トレイ1を筐体100aに挿入する。これにより給送トレイ1にカット紙Kpがセットされ、給送ローラ2がカット紙Kpと当接し、カット紙Kpを給送可能な状態となる。なお、カット紙Kpは、幅方向が前後方向に一致する姿勢でカット紙収容部11bに収容されているので、給送ローラ2によって後方に送り出されたカット紙Kpは、搬送部30によってその幅方向が搬送方向に沿う姿勢で搬送される。
報知部8は、ユーザに対して情報を報知する報知動作を行うためのものである。報知部8は、例えば、プリンタ100に設けられたディスプレイであって、ユーザに対して報知すべき情報を表示することによって、ユーザに対する報知動作を実行するものである。変形例として、報知部8は、プリンタ100に設けられたスピーカーであって、ユーザに対して報知すべき情報を音声にて発することによって、ユーザに対する報知動作を実行するものであってもよい。また、別の変形例として、報知部8は、プリンタ100に有線又は無線で接続された端末装置に報知信号を出力するものであってもよい。
制御部10は、内部バス(不図示)を介して、給送モータ、中間モータ、搬送モータ、排紙モータ、切断モータ、ドライバIC、ロール体検知部71、カット紙検知部72、第1用紙有無検知部73、第2用紙有無検知部74、報知部8等と接続されている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。ROMには、CPUが各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。RAMは、CPUがプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。
制御部10は、印刷指令を受け付けると、プリンタ100内の各部を制御することによって、カット紙Kp又はロール紙Rpへの印刷動作を実行する。印刷指令の受け付けは、プリンタ100の図示しない操作部(ボタンやタッチパネル)を操作することによってユーザが印刷指令を入力すること、又は、プリンタ100に有線又は無線で接続された端末装置からの印刷指令を受信することによって実現される。ロール紙Rpへの印刷動作には、印刷指令に基づいて定められる長さでロール紙Rpを切断する切断部4によるカット動作が含まれる。
本実施形態において、ロール体収容部11aと、中間ローラ対31と、切断部4と、給送ローラ2及びアーム2aと、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74と、バックテンション機構13が、本発明の給送機構を構成している。
(検知部の詳細)
次に、ロール体検知部71、カット紙検知部72、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74の詳細について、図4~10を参照して説明する。
ロール体検知部71は、給送トレイ1のロール体収容部11aにロール体Rが収容されているか否かを検知することができる。より具体的には、ロール体検知部71は、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpを検知することで、ロール体Rがロール体収容部11aに収容されていることを検知する。ロール体検知部71は、図4に示すように、ロール体収容部11aのローラ15よりも下方且つ後方に設けられている。なお、図4において、バックテンション機構13の図示を省略している。
ロール体検知部71は、図4に示すように、アクチュエータ71a及びセンサ71bを含む。アクチュエータ71aは、回転軸71a2を中心に回転可能に支持されている。回転軸71a2の軸方向は左右方向と平行である。センサ71bは、アクチュエータ71aを検知するセンサである。センサ71bは、例えば、発光素子及び受光素子(不図示)を有するフォトセンサである。アクチュエータ71aは、自重により図4中反時計回り方向に付勢されており、外力が加わっていないときは、図4(a)に示すように、ロール体収容部11aからのロール紙Rpの送出経路に位置している。このとき、アクチュエータ71aは、センサ71bの光路を遮蔽していない。
図4(a)に示すように、ロール体Rがロール体収容部11aに収容されていないときは、アクチュエータ71aに外力が加わらず、アクチュエータ71aはセンサ71bの光路を遮蔽しない位置に位置する。一方、ロール体Rがロール体収容部11aに収容され、図4(b)に示すように、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpがアクチュエータ71aに接触すると、アクチュエータ71aはロール紙Rpによって下方に押される。これにより、アクチュエータ71aは回転軸71a2を中心に図4中時計回り方向に回転し、センサ71bの光路が遮蔽される。これにより、ロール体検知部71は、ロール体収容部11aにロール体Rが収容されていること、詳細にはロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpの後端(芯部材Rcへの巻き始め端部)がアクチュエータ71aをまだ通過していないことを検知することができる。
カット紙検知部72は、給送トレイ1のカット紙収容部11bにカット紙Kpが収容されているか否かを検知することができる。より具体的には、支持板17上に配置されたカット紙Kpを検知することで、カット紙Kpがカット紙収容部11bに収容されていることを検知する。カット紙検知部72は、アーム2aに取り付けられている。カット紙検知部72は、図5(a)に示すように、アクチュエータ72aと、センサ72bとを含む。アクチュエータ72aは、回転軸72a2を中心に回転可能にアーム2aに支持されている。回転軸72a2の軸方向は左右方向と平行である。センサ72bは、アクチュエータ72aを検知するセンサである。センサ72bは、アーム2aに取り付けられている。センサ72bは、例えば、発光素子及び受光素子(不図示)を有するフォトセンサである。
カット紙Kpがカット紙収容部11bに収容されていないときは、図5(a)に示すように、アクチュエータ72aの一部が貫通孔17b内に入り込む。このとき、アクチュエータ72aはセンサ72bの光路を遮蔽することがなくセンサ72bに検知されない。カット紙Kpがカット紙収容部11bに収容されているときは、図5(b)に示すように、アクチュエータ72aの上記一部が貫通孔17b内に入り込むことはできず、上記一部が支持板17上に積層されたカット紙Kpの上面に接触する。このとき、センサ72bの光路が遮蔽されるため、アクチュエータ72aがセンサ72bによって検知される。これにより、カット紙検知部72は、カット紙収容部11bにカット紙Kpが収容されているか否かを検知することができる。図5では、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74の図示を省略している。
第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74(本発明の「検知部」)は、ローラ2を挟むように左右に分かれてアーム2aに取り付けられている。第1用紙有無検知部73は、給送ローラ2による給送可能な位置に用紙Pが配置されているか否かを検知する。さらに、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74は、ロール紙Rpへの印刷時におけるアーム2a及びローラ2の位置を検知する。
以下、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74の機能及び動作について説明する。まず、カット紙Kpへの印刷時について、図6を参照して説明する。このとき、第1用紙有無検知部73だけを用いるので、第2用紙有無検知部74についての図示及び説明を省略する。第1用紙有無検知部73は、図6に示すように、アクチュエータ73a(本発明の「第1アクチュエータ」)及びセンサ73b(本発明の「第1センサ」)を含む。アクチュエータ73aは、回転軸73a2を中心に回転可能にアーム2aに支持されている。回転軸73a2の軸方向は左右方向と平行である。センサ73bは、アクチュエータ73aを検知するセンサである。センサ73bは、アーム2aに取り付けられている。センサ73bは、例えば、発光素子及び受光素子(不図示)を有するフォトセンサである。センサ73bの出力信号は、アーム2aが姿勢を変えることに伴うアクチュエータ73aの変位に応じて変化する。
アクチュエータ73aは、自重により図6中時計回り方向に付勢されている。カット紙収容部11bに1枚のカット紙Kpも収容されていないときは、図6(a)に示すように、アクチュエータ73aの一部(図6中右下角部)が、凸部18aと支持板17との間に設けられた上記間隙G内に入り込む。このとき、アクチュエータ73aの別の一部(図6中左側端部)は、センサ73bの光路を遮蔽していない(センサOFF状態)。
少なくとも1枚のカット紙Kpがカット紙収容部11bに収容されているとき、図6(b)に示すように、カット紙Kpの上面が給送ローラ2に接触し、給送ローラ2によってカット紙Kpを給送可能となる。このとき、アクチュエータ73aの一部(図6中右下角部)が、上記間隙G内に入り込むことはできず、アクチュエータ73aの別の一部(図6中左側端部)は、センサ73bの光路を遮蔽する(センサON状態)。これにより、第1用紙有無検知部73は、給送ローラ2によって用紙Pを給送可能な位置にカット紙Kpが位置していることを検知することができる。
続いて、ロール紙Rpへの印刷時について、図7~図10を参照して説明する。上述したように、バックテンション機構13は、上ローラ13aと下ローラ13bとに挟まれたロール紙Rpに常に一定の圧力を与えている。そのため、給送ローラ2に給送されたロール紙Rpの先端が中間ローラ対31に達してからしばらくすると、搬送部30(詳細には中間ローラ対31)とバックテンション機構13との間において、ロール紙Rpには一定のテンションが与えられるようになる。そのため、図7(a)に示すように、切断部4及び中間ローラ対31より搬送経路の上流においてロール紙Rpの上面に接触する給送ローラ2及びアーム2aは、図示省略した支持板17と共にロール紙Rpによって持ち上げられる。このとき、テンションを持つロール紙Rpによって姿勢が規定される第1用紙有無検知部73のアクチュエータ73aは、センサ73bの光路を遮蔽していない(センサOFF状態)。
ここで、第2用紙有無検知部74の詳細について説明する。第2用紙有無検知部74は、図7(b)に示すように、アクチュエータ74a(本発明の「第2アクチュエータ」)及びセンサ74b(本発明の「第2センサ」)を含む。アクチュエータ74aは、回転軸74a2を中心に回転可能にアーム2aに支持されている。アクチュエータ74aの位置は、給送ローラ2及びアーム2aを挟んでアクチュエータ73aとは反対側である。回転軸74a2の軸方向は左右方向と平行である。センサ74bは、アクチュエータ74aを検知するセンサである。センサ74bは、アーム2aに取り付けられている。センサ74bは、例えば、発光素子及び受光素子(不図示)を有するフォトセンサである。本実施形態において、アクチュエータ74aは、凸部18aと支持板17との間に設けられた上記間隙Gとは対応しない位置に配置されている。センサ74bの出力信号は、アーム2aが姿勢を変えることに伴うアクチュエータ74aの変位に応じて変化する。
ロール紙Rpへの印刷時、上述したように、一定のテンションが与えられたロール紙Rpは、給送ローラ2及びアーム2aを支持板17と共に持ち上げる。このとき、図7(b)に示すように、テンションを持つロール紙Rpによって姿勢が規定される第2用紙有無検知部74のアクチュエータ74aは、センサ74bの光路を遮蔽していない(センサOFF状態)。
次に、ロール紙Rpへの印刷動作中に切断部4がロール紙Rpを切断する場合について説明する。この場合、切断が成功する、つまりロール紙Rpが切断箇所において前後に完全に分離されると、ロール紙Rpのテンションがなくなり、給送ローラ2及びアーム2aは、自重のために支持板17と共に下方へと揺動し、図1に示す位置と実質的に同じ位置に戻る。一方、切断に失敗したときは、そこまで戻ることがない。切断に失敗したときは、ロール紙Rpが幅方向(左右方向)にどの位の割合切断されたかによって、給送ローラ2及びアーム2aの位置が異なることになる。例えば切断割合が0%に近ければ、ロール紙Rpのテンションは維持されて給送ローラ2及びアーム2aの位置は図7(a)、(b)に示した位置から変化しない。そして、切断割合が大きくなるに連れてロール紙Rpのテンションは低下し、これに連れて給送ローラ2及びアーム2aは下方へと変位していく。
一例として、切断割合が50%の場合について説明する。このとき、図8(a)、(b)に示すように、給送ローラ2及びアーム2aは、図7(a)、(b)に示す位置よりも低下している。テンションを持つロール紙Rpによってそれぞれ姿勢が規定される、第1用紙有無検知部73のアクチュエータ73aはセンサ73bの光路を遮蔽し(センサON状態)、第2用紙有無検知部74のアクチュエータ74aはセンサ74bの光路を遮蔽していない(センサOFF状態)。したがって、センサ73bの出力信号は、アーム2aが図7(a)に示す位置から図8(a)に示す位置に変化する途中において第1姿勢を取ったときに、OFFからONに変化したことになる。
切断が成功したとき(切断割合100%)、ロール紙Rpのテンションがなくなり、給送ローラ2及びアーム2aは、自重のために支持板17と共に下方へと揺動し、図9(a)、(b)に示す位置まで変位する。この位置は図1に示す位置と実質的に同じである。このとき、上記間隙Gの上側開口をロール紙Rpが塞いでいるため、アクチュエータ73aの一部は、上記間隙G内に入り込むことができない。そして、第1用紙有無検知部73のアクチュエータ73aはセンサ73bの光路を遮蔽し(センサON状態)、第2用紙有無検知部74のアクチュエータ74aもセンサ74bの光路を遮蔽している(センサON状態)。したがって、センサ74bの出力信号は、アーム2aが図8(b)に示す位置から図9(b)に示す位置に変化する途中において第2姿勢を取ったときに、OFFからONに変化したことになる。なお、図9(a)、(b)に示す状態は、切断箇所よりも上流にあるロール紙Rpへの新たな印刷開始前の状態でもある。
図10(a)、(b)は、図9(a)、(b)に示す状態からロール紙Rpを除去したときを示している。このとき、上記間隙の上側開口を塞いでいたロール紙Rpがないため、アクチュエータ73aの一部は、上記間隙内に入り込む。第2用紙有無検知部74のアクチュエータ74aは、上記間隙とは対応しない位置に配置されているため、ロール紙Rpが除去されても、変位することはない。したがって、第1用紙有無検知部73のアクチュエータ73aはセンサ73bの光路を遮蔽せず(センサOFF状態)、第2用紙有無検知部74のアクチュエータ74aはセンサ74bの光路を遮蔽している(センサON状態)。
このように、本実施形態では、ロール紙Rpの切断後における2つのセンサ73b、74bの出力信号の組み合わせに基づいて、アーム2a及び給送ローラ2の位置を検知することができる。
(ロール紙Rpへの印刷動作)
続いて、本実施形態のプリンタ100におけるロール紙Rpに対する印刷動作について、図11を参照しつつ説明する。以下において説明する処理は、制御部10が印刷指令を受け付けたときに開始され、制御部10によって実行される。なお、以下の説明では、プリンタ100がシリアル式であって、左右に往復移動する図示しないキャリッジにヘッド5が支持されていると仮定している。
ステップS1において、ロール紙Rpへの印刷指令を受け付けた制御部10は、ロール体検知部71が用紙Pがあることを示しており、カット紙検知部72がカット紙Kpがないことを示しており、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74のセンサ出力が共にONである場合に、給送ローラ2を回転させてロール紙Rpの搬送を開始する。そして、ロール紙Rpが中間ローラ対31に到達してしばらくすると、給送ローラ2及びアーム2aは支持板17と共にロール紙Rpによって持ち上げられ、図7(a)、(b)に示した状態となる。このとき、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74のセンサ出力は共にOFFとなる。さらにロール紙Rpを搬送してロール紙Rpの先端がヘッド5下の所望位置に達すると、制御部10はヘッド5からインクを吐出させる。これによって、ロール紙Rpには画像が形成される。
ステップS2では、ロール紙Rpの先端から切断部4までの搬送経路に沿ったロール紙Rpの長さが、印刷指令に基づく所望の長さとなったかを判断する。この判断は、PFローラ対32によるロール紙Rpの先端からの搬送量の累積値と、制御部10に記憶されたPFローラ対32と切断部4までの距離とを用いて行われてよい。そして、上記条件が満たされると(S3:YES)、ロール紙Rpがカット位置にあるので、ステップS3において切断部4の回転刃4bを左右に移動させてロール紙Rpを切断する。
ステップS4において、制御部10は、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74のセンサ出力が共にOFF(図7)から共にON(図9)となれば、切断が成功したと判断し(S4:YES)、ステップS5に進む。
ステップS5において、制御部10は、この時点で当該印刷指令に基づくヘッド5からのインク吐出が終了しているか否かを判断する。終了している場合(S5:YES)、制御部10は、排送ローラ対33を制御してロール紙Rpを排紙トレイ6から排紙させる。一方、インク吐出が終了していない場合(S5:NO)、ステップS7に進む。
ステップS7において、制御部10は、用紙Pの間欠搬送における中間ローラ対31での1搬送当たりの搬送量を低減する補正を行う。仮に1搬送当たりの基準搬送量がX0であったとすると、ステップS7で補正された後において、1搬送当たりの搬送量がX0-M1(M1は正の値)となる。このようにロール紙Rpの切断が成功した場合に1搬送当たりの搬送量を低減させるのは、切断成功により中間ローラ対31の負荷が減少してそれに応じて搬送時のスリップ量も減少するからである。
ステップS8において、ステップS7での補正後の搬送量により、当該印刷指令に基づくヘッド5からのインク吐出が終了するまで印刷を継続する。そして、ステップS6に移行してロール紙Rpを排紙トレイ6から排紙させる。
ステップS4において、切断が成功したと判断されなかった場合(S4:NO)、ステップS9に進む。切断が成功したと判断されなかった場合とは、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74のセンサ出力が共にOFFのままである場合(例えば切断割合が0%)と、第1用紙有無検知部73のセンサ出力がONで第2用紙有無検知部74のセンサ出力がOFFである場合(例えば切断割合が50%でロール紙Rpが部分的にカットされた)の両方を含む。
ステップS9において、制御部10は、この時点で当該印刷指令に基づくヘッド5からのインク吐出が終了しているか否かを判断する。終了している場合(S9:YES)、制御部10は、排送ローラ対33を制御してロール紙Rpを排紙トレイ6から排紙させる。そして、ステップS11において、制御部10は、ロール紙Rpの切断に失敗しているので、ロール紙Rpをユーザ自ら切断することをユーザに促す報知を報知部8に行わせる。一方、インク吐出が終了していない場合(S9:NO)、ステップS12に進む。
ステップS12において、制御部10は、ロール紙Rpへの印刷を停止する。つまり、ヘッド5からのインク吐出及びロール紙Rpの搬送を停止する。さらに、制御部10は、切断に失敗した旨をユーザに知らせ、印刷継続を希望する否かの入力をユーザに促す報知を報知部8に行わせる。
ステップS13において、印刷継続を希望しない旨が上記操作部又は上記端末装置に入力されると(S13:NO)、ステップS10に進む。一方、印刷継続を希望する旨が上記操作部又は上記端末装置に入力されると(S13:YES)、ステップS14に進む。
ステップS14において、制御部10は、ロール紙Rpが部分的にカットされたか(例えば切断割合が50%)否かを判断する。第1用紙有無検知部73のセンサ出力がONで第2用紙有無検知部74のセンサ出力がOFFであれば、ロール紙Rpが部分的にカットされたと判断して(S14:YES)、ステップS15に進む。そして、当該印刷指令に基づくヘッド5からのインク吐出が終了するまで印刷を継続する。そして、ステップS10に移行してロール紙Rpを排紙トレイ6から排紙させる。
ステップS15において、制御部10は、中間ローラ対31での1搬送当たりの搬送量を低減する補正を行う。仮に1搬送当たりの基準搬送量がX0であったとすると、ステップS15で補正された後において、1搬送当たりの搬送量がX0-M2(M2はM1より小さい正の値)となる。このように補正量をステップS7の補正量M1よりも小さくするのは、部分的にカットされた場合はロール紙Rpの切断が成功した場合よりも中間ローラ対31の負荷が大きくなり、それに応じて搬送時のスリップ量の減少幅が小さくなるからである。
ステップS15で補正処理が終わると、ステップS16に進む。このとき、ステップS15での補正後の搬送量により、当該印刷指令に基づくヘッド5からのインク吐出が終了するまで印刷を継続する。そして、ステップS10に移行してロール紙Rpを排紙トレイ6から排紙させる。
(実施形態の効果)
以上説明した実施形態によると、切断部4によるロール紙Rpの切断が成功するとロール紙Rpのテンションが下がるので給送ローラ2及びアーム2aが下方に変位するが、切断が成功しなければ、給送ローラ2及びアーム2aの変位量は成功した場合よりも小さくなる。そのため、第1用紙有無検知部73及び第2用紙有無検知部74によって検知された給送ローラ2及びアーム2aの位置に基づいて、ロール紙Rpの切断の成否を確認することができる。
本実施形態に係るプリンタ100において、バックテンション機構13がなくても、ロール体Rと中間ローラ対31との間のロール紙Rpにテンションを与えることはできる。しかしながら、その場合、テンションの大きさがロール体Rの残量に依存し、残量が少なくなると給送ローラ2及びアーム2aもそれに連れて下方に変位する。これに対して、本実施形態では、バックテンション機構13がロール紙Rpにテンションを加えることによって、ロール紙Rpの切断前にはロール体Rの残量によらず、給送ローラ2及びアーム2aを常に同じ場所に位置させることができる。したがって、ロール紙Rpの切断成功時と切断失敗時との給送ローラ2及びアーム2aの変位量の差を大きくすることができる。これによって、ロール紙Rpの切断の成否判断の精度が向上する。
さらに、本実施形態では、ローラ支持体であるアーム2aを含む給送部20が変位部材として機能するので、給送ローラ2及びアーム2aが必要となる装置構成である場合において給送部20に加えて、変位部材を別途設ける必要がなくなる。そのため、装置構成を簡略化することができる。
また、本実施形態では、支軸2bを中心に揺動可能に支持されたアーム2aに回転可能にアクチュエータ73aが取り付けられている。そして、アーム2aが姿勢を変えることに伴うアクチュエータ73aの変位に応じてセンサ73bの出力信号が変化する。このような比較的簡易な構成でロール紙Rpの切断の成否を確認することができる。
さらに、本実施形態では、第1用紙有無検知部73と第2用紙有無検知部74という2つの検知部を用いているので、ロール紙Rpが完全にカットされたことだけではなく、部分的にカットされたことも検知することができる。このように、本実施形態では、切断の成否の確認をより高精度に行うことができる。
加えて、本実施形態では、ロール紙Rpの切断動作後に変位部材である給送ローラ2及びアーム2aが下方にあるほど、中間ローラ対31による1搬送当たりの搬送量が小さくなるように補正する。これによって、実際の搬送量を、ロール紙Rpの切断成功に伴う中間ローラ対31でのロール紙Rpのスリップ量の減少に応じたものとすることができる。そのため、画質劣化を抑制できる。なお、本発明における給送ローラ2及びアーム2aの「第1位置」が図9に示す位置であるとき、「第2位置」は図7又は図8に示す位置であり、本発明における給送ローラ2及びアーム2aの「第1位置」が図8に示す位置であるとき、「第2位置」は図7に示す位置である。
しかも、本実施形態では、ロール紙Rpの切断が成功しなかった場合に印刷を停止させるので、ユーザが希望しない可能性がある無駄な画像形成が行われないようにすることができる。
(変形例)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、以下に示すように、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
上述した実施形態では、ロール体Rから巻き解かれたロール紙を長尺のシート状媒体として用いているが、ロール紙以外を給送するものであってもよい。上述した実施形態では、変位部材は給送部20であるが、変位部材が給送部20とは別構成として設けられていてもよい。また、本発明の給送機構は、バックテンション機構を有していなくてもよい。その場合、ロール体の回転抵抗がロール紙Rpにテンションを与えることになる。したがって、ロール体におけるロール紙Rpの残量が減少するのに伴ってロール紙Rpに与えられるテンションが低下し、切断動作をしていないにもかかわらず給送ローラ2及びアーム2aが徐々に低下していく。
上述した実施形態では、切断部4が搬送ローラ対(中間ローラ対31)よりも搬送経路の上流にあるが、下流にあってもよい。また、上述した実施形態では、切断部は、固定刃と回転刃とを有しているが、本発明において切断部の構成はこれに限定されるものではない。また、上述した実施形態では、検知部が2つの用紙有無検知部を有しているが、用紙有無検知部は1つ又は3つ以上あってもよい。
上述した実施形態に係るプリンタ100はロール紙Rpとカット紙Kpの両方に選択的に画像形成ができるものであるが、本発明に係る画像形成装置はカット紙Kp(長尺のシート状媒体よりも短いシート状媒体)への画像形成ができないもの、すなわちロール紙Rpのみに画像形成できるものであってもよい。その場合、支持板17はなくてもよい。上述した実施形態において説明したロール体検知部71、カット紙検知部72がなくてもよい。
上述した実施形態では、ステップS12においてロール紙Rpへの印刷を停止しているが、停止せずに印刷継続又は排紙してもよい。どちらをするかはそのときのユーザ設定の状態による。また、図11に基づいて説明した印刷動作はプリンタ100がシリアル式であることを前提としたものであるが、ライン式の場合は、ステップS7及びステップS15において1搬送当たりの搬送量を低減する補正を行う代わりに、搬送速度を低減する補正を行えばよい。なお、プリンタ100がシリアル式及びライン式のいずれである場合も、上記のような搬送量又は搬送速度を小さくする補正を行わなくてもよい。
本実施形態では、ロール紙Rpの切断が成功しなかった場合に印刷を停止させているが、印刷を停止せずに印刷終了まで継続させて、排紙されたロール紙Rpの所望位置での切断をユーザに促す報知を報知部8にさせてもよい。さらに、上述した実施形態において、ステップS12において印刷動作の停止後、ユーザへの確認を省略して強制的に排紙(S10)してもよい。
本発明において、画像形成部は、インクを吐出するインクジェットヘッド以外に、トナーを色材として用いるレーザーエンジンであってもよい。本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリ、コピー機、複合機等にも適用可能である。また、本発明の給送機構は、画像形成部を有する画像形成装置以外にも適用可能である。
1 給送トレイ
2 給送ローラ
2a アーム(ローラ支持体)
4 切断部
4a 固定刃
4b 回転刃
5 ヘッド(画像形成部)
73 第1用紙有無検知部(検知部)
74 第2用紙有無検知部(検知部)
8 報知部
10 制御部
11a ロール体収容部(収容部)
11b カット紙収容部
13 バックテンション機構
17 支持板
20 給送部(変位部材)
30 搬送部
31 中間ローラ対(搬送ローラ対)
32 PFローラ対
33 排送ローラ対
71 ロール体検知部
72 カット紙検知部
73a アクチュエータ(第1アクチュエータ)
73b センサ(第1センサ)
74a アクチュエータ(第2アクチュエータ)
74b センサ(第2センサ)
100 プリンタ
100a 筐体

Claims (8)

  1. 長尺のシート状媒体を収容可能な収容部と、
    前記収容部から供給されたシート状媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送ローラ対と、
    前記搬送ローラ対によって搬送されるシート状媒体を切断する切断部と、
    前記切断部及び前記搬送ローラ対より前記搬送経路の上流においてシート状媒体の上面に接触し、シート状媒体に加えられるテンションが下がるに連れて下方に変位する変位部材と、
    前記変位部材の位置を検知する検知部とを備えた給送機構。
  2. 前記切断部及び前記搬送ローラ対より前記搬送経路の上流において、シート状媒体にテンションを加えるバックテンション機構をさらに備えており、
    前記変位部材が、前記バックテンション機構によってテンションを加えられたシート状媒体の上面に接触する請求項1に記載の給送機構。
  3. 前記変位部材が、シート状媒体を前記切断部及び前記搬送ローラ対に向けて給送する給送ローラを回転可能に支持するローラ支持体を含む請求項1又は2に記載の給送機構。
  4. 前記ローラ支持体は、支点を中心に揺動可能に支持されたアームを含み、
    前記検知部は、前記アームに回転可能に取り付けられた第1アクチュエータと、前記アームが姿勢を変えることに伴う前記第1アクチュエータの変位に応じて出力信号が変化する第1センサとを含む請求項3に記載の給送機構。
  5. 前記検知部は、前記アームに回転可能に取り付けられた第2アクチュエータと、前記アームが姿勢を変えることに伴う前記第2アクチュエータの変位に応じて出力信号が変化する第2センサとをさらに含み、
    前記第1センサの出力信号は、前記アームが第1姿勢を取るときに変化し、
    前記第2センサの出力信号は、前記アームが前記第1姿勢とは異なる第2姿勢を取るときに変化する請求項4に記載の給送機構。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の給送機構と、
    前記搬送ローラ対よりも前記搬送経路の下流において、シート状媒体に画像を形成する画像形成部とを備えた画像形成装置。
  7. 制御部をさらに備えており、
    前記制御部は、前記切断部によるシート状媒体の切断動作後に、前記検知部によって検知された前記変位部材が第1位置にあるときには、前記変位部材が前記第1位置よりも上方である第2位置にあるときよりも、前記搬送ローラ対による搬送量又は搬送速度を小さくする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 制御部をさらに備えており、
    前記制御部は、前記切断部によるシート状媒体の切断動作後に、前記検知部からの出力信号に変化がない場合、前記画像形成部による画像記録を停止させる請求項6に記載の画像形成装置。
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