JP2023077168A - 中継装置、車載システム、中継方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ネットワークの通信負荷を抑制する。【解決手段】中継装置は、第1の他装置からフレームを受信する受信部と、前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべき前記フレームである第1のフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へ前記第1のフレームに対応するフレームを送信する送信部と、前記受信部が前記第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき前記フレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合に、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一であるか否かを判定する判定部と、前記判定部が前記第1のフレームに係るデータと前記第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する制御部と、を含む。【選択図】図3
Description
本発明は、中継装置、車載システム、中継方法、及びプログラムに関する。
特許文献1には、通信装置間のデータの送受信を中継装置を介して行う通信システムが開示されている。当該通信システムでは、特定のGW(ゲートウェイ)装置がECU(Electronic Control Unit)から送信されたデータを集約して記憶した後に、適切な通信バスにのみデータを送信する。
GWがECUから送信されたデータを中継する場合に、中継先の装置によっては、同じデータ値を繰り返し受信する必要がないことも考えられる。
しかし、上記特許文献1に記載の技術では、このような場合であっても、中継不要なバスに送信するデータ量を低減することできるが、中継が必要なバスへ送信するデータ量を低減することができない。
本発明は、上記の事情に鑑み、ネットワークの通信負荷を抑制することを目的とする。
請求項1に記載の中継装置は、第1の他装置からフレームを受信する受信部と、前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする送信部と、前記受信部が前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する制御部と、を備えている。
請求項1に記載の中継装置では、受信部が、第1の他装置からフレームを受信する。送信部が、前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする。制御部が、前記受信部が前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。ここで、「前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である」とは、第1のフレームに含まれるデータ部の値と、第2のフレームに含まれるデータ部の値とが完全に同一であるか、又は値の違いが同一とみなせる範囲であることを指す。「他装置」とは、他の中継装置や、中継装置とは種類が異なる装置である。当該中継装置によれば、ネットワークの通信負荷を抑制することができる。
請求項2に記載の中継装置は、請求項1に記載の中継装置において、前記第1の他装置及び前記第2の他装置を含む車載システムにおいて使用される。
請求項2に記載の中継装置は、車載システム内におけるネットワークの通信負荷を抑制することができる。
請求項3に記載の車載システムは、請求項1に記載の複数の中継装置と、前記第1の他装置及び前記第2の他装置を含む複数の他装置と、を備えている。
請求項3に記載の車載システムは、複数の中継装置の各々において、制御部が、前記判定部が前記第1のフレームに係るデータと前記第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。当該車載システムによれば、車載システム内におけるネットワークの通信負荷を抑制することができる。
請求項4に記載の車載システムは、請求項3に記載の車載システムにおいて、前記中継装置における前記制御部は、前記第1のフレームに係るデータと前記第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合であって、かつ、前記第2のフレームに対応するフレームの送信先である前記第2の他装置が、前記複数の中継装置のうち所定の機能を有する中継装置である場合に、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。
請求項4に記載の車載システムでは、中継装置における前記制御部は、前記第1のフレームに係るデータと前記第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合であって、かつ、前記第2のフレームに対応するフレームの送信先である前記第2の他装置が、前記複数の中継装置のうち所定の機能を有する中継装置である場合に、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。これにより、中継装置間の通信負荷を抑制することができる。
請求項5に記載の車載システムは、請求項3又は4に記載の車載システムにおいて、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置における前記送信部は、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置とは異なる第2の中継装置を、前記第2の他装置として、前記第1のフレームに対応するフレームを送信し、前記第2の中継装置は、予め定められた、前記第1のフレームと、前記第2のフレームとの送信間隔を示す情報を保持しており、前記第2の中継装置における前記制御部は、前記第1の中継装置から前記第1のフレームに対応するフレームを受信してから、前記送信間隔を経過しても、前記第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、前記送信部が、前記第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを、前記第2の他装置へ送信するように制御する。
請求項5に記載の車載システムでは、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置における前記送信部は、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置とは異なる第2の中継装置を、前記第2の他装置として、前記第1のフレームに対応するフレームを送信する。前記第2の中継装置における前記制御部は、前記第1の中継装置から前記第1のフレームに対応するフレームを受信してから、前記送信間隔を経過しても、前記第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、前記送信部が、前記第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを、前記第2の他装置へ送信するように制御する。これにより、中継装置間の通信負荷を抑制しながら、予め定められた送信間隔でフレームを送信することができる。
請求項6に記載の車載システムは、請求項3又は4に記載の車載システムにおいて、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置における前記送信部は、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置とは異なる第2の中継装置を、前記第2の他装置として、前記第1のフレームに対応するフレームを送信し、前記第2の中継装置における前記送信部は、受信した複数種類の前記第1のフレームに対応するフレームを1つのフレームにまとめて、前記第2の他装置へ送信し、前記第2の中継装置は、前記複数種類の前記第1のフレームの各々について、予め定められた、前記第1のフレームと、前記第2のフレームとの送信間隔を示す情報を保持しており、前記第2の中継装置における前記制御部は、前記第1のフレームに対応するフレームを受信してから、前記送信間隔を経過しても、前記第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、前記送信部が、前記第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを用いて、前記1つのフレームにまとめて、前記第2の他装置へ送信するように制御する。
請求項6に記載の車載システムでは、第1の中継装置における前記送信部は、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置とは異なる第2の中継装置を、前記第2の他装置として、前記第1のフレームに対応するフレームを送信する。そして、前記第2の中継装置における前記送信部は、受信した複数種類の前記第1のフレームに対応するフレームを1つのフレームにまとめて、前記第2の他装置へ送信する。そして、前記第2の中継装置における前記制御部は、前記第1のフレームに対応するフレームを受信してから、前記送信間隔を経過しても、前記第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、前記送信部が、前記第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを用いて、前記1つのフレームにまとめて、前記第2の他装置へ送信するように制御する。これにより、中継装置が複数種類のフレームを1つのフレームにまとめて他装置へ送信する場合であっても、中継装置間の通信負荷を抑制しながら、予め定められた送信間隔でフレームを送信することができる。
請求項7に記載の中継方法は、第1の他装置からフレームを受信する受信部と、前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする送信部と、を含むコンピュータが、前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する処理をコンピュータが実行する。
請求項7に記載の中継方法は、コンピュータが、第1の他装置からフレームを受信する。コンピュータが、前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。当該中継方法によれば、ネットワークの通信負荷を抑制することができる。
請求項8に記載のプログラムは、コンピュータに、第1の他装置からフレームを受信する受信部と、前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする送信部と、を含むコンピュータに、前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する処理を実行させるためのプログラムである。
請求項8に記載のプログラムは、前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する処理をコンピュータに実行させる。当該プログラムによれば、ネットワークの通信負荷を抑制することができる。
本発明によれば、ネットワークの通信負荷を抑制することができる。
[第1実施形態]
図1~図14を用いて本発明の実施形態に係る車載システムについて説明する。
図1~図14を用いて本発明の実施形態に係る車載システムについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車載システム10の概略構成を示すブロック図である。
(全体構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る車載システム10は、第1GW21、第2GW22、第1ECU31、第2ECU32、及び第3ECU33を含む。
図1に示されるように、本実施形態に係る車載システム10は、第1GW21、第2GW22、第1ECU31、第2ECU32、及び第3ECU33を含む。
車載システム10は、通信プロトコルにCAN(Controller Area Network)を用いており、第1GW21及び第2GW22が、第1バス41上に各々接続されている。また、第2GW22及び第1ECU31が、第2バス42上に各々接続されている。また、第2GW22及び第2ECU32が、第3バス43上に各々接続されている。また、第1GW21及び第3ECU33が、第4バス44上に各々接続されている。CANは、一例として、車両の速度、エンジンの回転数、ブレーキの状態及び故障診断の情報などの転送に使用されているプロトコルである。
図2に示すように、第1GW21及び第2GW22は、同一構成であり、CPU(Central Processing Unit)50、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)54、ストレージ56、及び入出力I/F(Inter Face)58を含んで構成されている。CPU50、ROM52、RAM54、ストレージ56、及び入出力I/F58は、図示しない内部バスを介して相互に通信可能に接続されている。
CPU50は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU50は、ROM52又はストレージ56からプログラムを読み出し、RAM54を作業領域としてプログラムを実行する。
ROM52は、各種プログラム及び各種データを記憶している。RAM54は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
ストレージ56は、各種プログラム及び各種データを記憶している。本実施形態のストレージ56には、中継プログラム60及び中継テーブル62が記憶されている。なお、中継プログラム60及び中継テーブル62を、ROM52に記憶してもよい。
中継テーブル62には、中継すべきフレームのフレームID毎に、当該フレームの中継先と、当該フレームの送信間隔である周期と、前回中継した当該フレームのデータと、当該フレームを前回中継した中継時刻とが格納されている。
このストレージ56は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成される。
入出力I/F58は、他のGW及びECUのそれぞれと通信するためのインタフェースである。なお、入出力I/F58は、通信プロトコルにCANを用いている。
上記特許文献1の記載の技術では、適切なバスにのみデータを転送し、中継不要なバスに流すデータを低減するものであり、中継が必要なバスの通信量を低減することができない。
また、特定のGWにネットワークの全データを記憶するための記憶領域が必要であり、特定のGWの記憶容量が大容量となる。
また、車両に搭載される電子装置の増加や、OTA(Over The Air)による販売後の機能アップデータの需要の増加、マイコン性能の向上により、複数のECUがGWを介して車載LAN(Lacal Area Network)に接続されるLAN構成が主流になりつつある。このような車載LANでは、GW間をつなぐバスでは、通信量が多く、バスの通信負荷低減が必要になっている。
そこで、本実施形態では、バスの広帯域化(通信装置の交換)をせずとも、バスの通信負荷の低減を可能とする。バスの通信負荷を低減するために、本実施形態では、GW間で相互に連携を図る。GWが中継対象のフレームを受信した場合、そのフレームのデータが、前回中継時のデータと同一である場合には、当該フレームを中継しない。他のGWは、上記中継テーブル62を参照し、当該フレームの送信間隔である周期以上経過したフレームIDについては、前回と同一のデータを用いて当該フレームを送信することで、ECU間で意識させることなく、GW間をつなぐバスの通信負荷を低減する。
具体的には、図3に示されるように、本実施形態の第1GW21及び第2GW22では、CPU50が、中継プログラム60を実行することで、受信部70、送信部72、判定部74、及び制御部76として機能する。
受信部70は、他のGW又はECUからフレームを受信する。具体的には、第1GW21の受信部70は、第2GW22又は第3ECU33からフレームを受信する。第2GW22の受信部70は、第1GW21、第1ECU31、又は第2ECU32からフレームを受信する。
送信部72は、受信部70が、他のGW又はECUから、他のGW又はECUが接続されているバスへ送信すべき第1のフレームを受信した場合に、当該バスへ第1のフレームに対応するフレームを送信する。
具体的には、第1GW21の送信部72は、第2GW22又は第3ECU33から、第1バス41又は第4バス44へ送信すべき第1のフレームを受信した場合に、当該第1バス41又は第4バス44へ当該第1のフレームに対応するフレームを送信する。
第2GW22の送信部72は、第1GW21、第1ECU31、又は第2ECU32から、第1バス41、第2バス42、又は第3バス43へ送信すべき第1のフレームを受信した場合に、当該第1バス41、第2バス42、又は第3バス43へ当該第1のフレームに対応するフレームを送信する。
判定部74は、受信部70が第1のフレームを受信した後に、他のGW又はECUが接続されているバスへ送信すべきフレームである第2のフレームを、他のGW又はECUから受信した場合に、第1のフレームに係るデータと、第2のフレームに係るデータとが同一であるか否かを判定する。
具体的には、第1GW21の判定部74は、受信部70が第1バス41又は第4バス44へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、第1バス41又は第4バス44へ送信すべき第2のフレームを受信した場合に、第1のフレームに係るデータと、第2のフレームに係るデータとが同一であるか否かを判定する。
制御部76は、判定部74が第1のフレームに係るデータと第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合、送信部72が他のGW又はECUへの第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。
具体的には、制御部76は、判定部74が第1のフレームに係るデータと第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合であって、かつ、第2のフレームに対応するフレームの中継先が、他のGWである場合に、送信部72が他のGWへの第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。
また、制御部76は、中継テーブル62を参照し、他のGWから第1のフレームに対応するフレームを受信してから、当該フレームの送信間隔である周期を経過しても、第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、送信部72が、第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを、他のGW又はECUへ送信するように制御する。
具体的には、第1GW21の制御部76は、第2GW22から第1のフレームに対応するフレームを受信してから、当該フレームの送信間隔である周期を経過しても、第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、送信部72が、第1のフレームに係るデータと同一のデータを有する第2のフレームを、第4バス44へ送信するように制御する。
また、第2GW22の制御部76は、第1W21から第1のフレームに対応するフレームを受信してから、当該フレームの送信間隔である周期を経過しても、第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、送信部72が、第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを、第2バス42又は第3バス43へ送信するように制御する。
(処理の流れ)
次に、本実施形態の車載システム10における処理の流れについて図4、図5のフローチャートを用いて説明する。
次に、本実施形態の車載システム10における処理の流れについて図4、図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、第1GW21及び第2GW22の各々において、受信部70が、他のGW又はECUからフレームを受信すると、当該GWのCPU50は、中継プログラム60を実行することにより、図4に示すフレーム受信時中継処理を行う。
ステップS100において、CPU50は、判定部74として、受信したフレームのフレームIDが、中継テーブル62に含まれているか否かを判定する。受信したフレームのフレームIDが、中継テーブル62に含まれていない場合には、中継すべきフレームではないため、CPU50は、フレーム受信時中継処理を終了する。一方、受信したフレームのフレームIDが、中継テーブル62に含まれている場合には、CPU50は、ステップS102へ移行する。
ステップS102において、CPU50は、判定部74として、中継テーブル62を参照し、受信したフレームのフレームIDについて前回受信したフレームに係るデータと、今回受信したフレームのデータとが同一であるか否かを判定する。受信したフレームのフレームIDについて前回受信したフレームに係るデータと、今回受信したフレームのデータとが同一でない場合には、CPU50は、ステップS104へ移行する。一方、受信したフレームのフレームIDについて前回受信したフレームに係るデータと、今回受信したフレームのデータとが同一である場合には、CPU50は、ステップS108へ移行する。
ステップS104では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62を参照し、受信したフレームに対応するフレームを、中継先のバスへ送信する。
ステップS106では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62の該当するフレームIDについて、前回中継した当該フレームのデータと、前回当該フレームを中継した中継時刻とを更新し、フレーム受信時中継処理を終了する。
ステップS108では、CPU50は、制御部76として、中継テーブル62を参照し、受信したフレームのフレームIDに対応する中継先が、他のGWであるか否かを判定する。受信したフレームのフレームIDに対応する中継先が、他のGWでない場合には、CPU50は、ステップS110へ移行する。一方、受信したフレームのフレームIDに対応する中継先が、他のGWである場合には、CPU50は、ステップS114へ移行する。なお、上記ステップS108において、CPU50は、受信したフレームのフレームIDに対応する中継先が、図5に示す定常時中継処理を実行可能なGWであるか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS110では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62を参照し、受信したフレームに対応するフレームを、中継先のバスへ送信する。
ステップS112では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62の該当するフレームIDについて、前回中継した当該フレームのデータと、前回当該フレームを中継した中継時刻とを更新し、フレーム受信時中継処理を終了する。
ステップS114では、CPU50は、制御部76として、中継テーブル62を参照し、前回の中継時刻に基づいて、前回の中継時刻からの経過時間が、予め定められた閾値より大きいか否かを判定する。前回の中継時刻からの経過時間が、予め定められた閾値以下である場合には、CPU50は、受信したフレームに対応するフレームを、中継先のバスへ送信せずに、フレーム受信時中継処理を終了する。一方、前回の中継時刻からの経過時間が、予め定められた閾値より大きい場合には、CPU50は、ステップS116へ移行する。
ステップS116では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62を参照し、受信したフレームに対応するフレームを、中継先のバスへ送信する。
ステップS118では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62の該当するフレームIDについて、前回中継した当該フレームのデータと、前回当該フレームを中継した中継時刻とを更新し、フレーム受信時中継処理を終了する。
また、第1GW21及び第2GW22の各々において、CPU50は、定期的に、中継プログラム60を実行することにより、図5に示す定常時中継処理を行う。
CPU50は、中継テーブル62を参照し、中継テーブル62に含まれる全てのフレームIDの各々を処理対象として、以下のステップS120~S126の処理を繰り返し実行する。
ステップS120では、CPU50は、制御部76として、中継テーブル62を参照し、処理対象のフレームIDに対応する中継先が、他のGWであるか否かを判定する。処理対象のフレームIDに対応する中継先が、他のGWでない場合には、処理対象のフレームIDについては、何ら処理を行わない。一方、処理対象のフレームIDに対応する中継先が、他のGWである場合には、CPU50は、ステップS122へ移行する。
ステップS122では、CPU50は、制御部76として、中継テーブル62を参照し、処理対象のフレームIDに対応する周期と前回の中継時刻とに基づいて、前回の中継時刻から、周期の時間以上経過しているか否かを判定する。前回の中継時刻から、周期の時間以上経過していない場合には、処理対象のフレームIDについては、何ら処理を行わない。一方、前回の中継時刻から、周期の時間以上経過している場合には、CPU50は、ステップS124へ移行する。
ステップS124では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62を参照し、処理対象のフレームIDに対応する中継先のバスへ、処理対象のフレームIDに対応する、前回中継した当該フレームのデータと同一のデータを用いて、当該フレームを送信する。
ステップS126では、CPU50は、送信部72として、中継テーブル62の処理対象のフレームIDについて、前回当該フレームを中継した中継時刻を更新する。
中継テーブル62に含まれる全てのフレームIDの各々を処理対象として、上記ステップS120~S126の処理が繰り返し実行されると、CPU50は、定常時中継処理を終了する。
(実施例1)
上記第1実施形態に係る車載システム10において、受信したフレームが、前回中継したデータと同一である場合の例について説明する。
上記第1実施形態に係る車載システム10において、受信したフレームが、前回中継したデータと同一である場合の例について説明する。
まず、図8に示すように、第3ECU33が、フレームIDが「0x210」であり、データが「AA00」であるフレーム80を、第4バス44を介して第1GW21へ送信する(図8の破線矢印参照)。第1GW21は、当該フレーム80を、第1のフレームとして受信する。また、第1GW21は、受信した第1のフレームに対応するフレームを、中継先である、第2GW22が接続されている第1バス41へ送信する(図8の破線矢印参照)。そして、第2GW22は、フレームIDが「0x210」であり、データが「AA00」であるフレーム82を、中継先である、第1ECU31が接続されている第2バス42へ送信する(図8の破線矢印参照)。
この結果として、第1GW21のストレージ56には、図6に示す中継テーブル62が格納されている。図6では、中継テーブル62に、フレームID「0x210」の前回中継データとして「AA00」が記憶されている例を示している。また、第2GW22のストレージ56には、図7に示す中継テーブル62が格納されている。図7では、中継テーブル62に、フレームID「0x210」の前回中継時刻として「aaa」が記憶され、前回中継データとして「AA00」が記憶されている例を示している。
そして、図8に示すように、第3ECU33が、フレームIDが「0x210」であり、データが「AA00」であるフレーム84を、第4バス44を介して第1GW21へ送信する(図8の太線矢印参照)。第1GW21は、当該フレーム84を、第2のフレームとして受信する。
第1GW21は、受信した第2のフレームのフレームID「0x210」について、前回中継データ「AA00」と、受信した第2のフレームのデータ「AA00」とが同一であると判定し、受信した第2のフレームに対応するフレームを、中継先である、第2GW22が接続されている第1バス41へ送信しない。
そして、第2GW22は、中継テーブル62の各フレームIDについて、前回中継時刻から、周期の時間以上経過しているか否かを判定する。フレームID「0x210」について、前回中継時刻「aaa」から周期の時間(例えば、50ms)以上経過していると判定すると、第2GW22は、フレームIDが「0x210」であり、データが「AA00」であるフレーム86を、中継先である、第1ECU31が接続されている第2バス42へ送信する(図8の太線矢印参照)。そして、第2GW22は、中継テーブル62のフレームID「0x210」について、前回中継時刻を更新する。
(実施例2)
上記第1実施形態に係る車載システム10において、受信したフレームが、前回中継したデータと同一である場合の他の例について説明する。
上記第1実施形態に係る車載システム10において、受信したフレームが、前回中継したデータと同一である場合の他の例について説明する。
まず、図9に示すように、第2ECU32が、フレームIDが「0x400」であり、データが「CCCC」であるフレーム90を、第3バス43を介して第2GW22へ送信する(図9の破線矢印参照)。第2GW22は、当該フレーム90を、第1のフレームとして受信する。また、第2GW22は、受信した第1のフレームに対応するフレームを、中継先である、第1GW21が接続されている第1バス41へ送信する(図9の破線矢印参照)。そして、第1GW21は、フレームIDが「0x400」であり、データが「CCCC」であるフレーム92を、中継先である、第3ECU33が接続されている第4バス44へ送信する(図9の破線矢印参照)。
この結果として、第1GW21のストレージ56には、上記図6に示す中継テーブル62が格納されている。図6では、フレームID「0x400」の前回中継時刻として「ccc」が記憶され、前回中継データとして「CCCC」が記憶されている例を示している。また、第2GW22のストレージ56には、上記図7に示す中継テーブル62が格納されている。図7では、フレームID「0x400」の前回中継データとして「CCCC」が記憶されている例を示している。
そして、図9に示すように、第2ECU32が、フレームIDが「0x400」であり、データが「CCCC」であるフレーム94を、第3バス43を介して第2GW22へ送信する(図9の太線矢印参照)。第2GW22は、当該フレーム94を、第2のフレームとして受信する。
第2GW22は、受信した第2のフレームのフレームID「0x400」について、前回中継データ「CCCC」と、受信した第2のフレームのデータ「CCCC」とが同一であると判定し、受信した第2のフレームに対応するフレームを、中継先である、第1GW1が接続されている第1バス41へ送信しない。
そして、第1GW21は、中継テーブル62の各フレームIDについて、前回中継時刻から、周期の時間以上経過しているか否かを判定する。フレームID「0x400」について、前回中継時刻「ccc」から周期の時間(例えば、200ms)以上経過していると判定すると、第1GW21は、フレームIDが「0x400」であり、データが「CCCC」であるフレーム96を、中継先である、第3ECU33が接続されている第4バス44へ送信する(図9の太線矢印参照)。そして、第1GW21は、中継テーブル62のフレームID「0x400」について、前回中継時刻を更新する。
(実施例3)
上記第1実施形態に係る車載システム10において、受信したフレームが、前回中継したデータと同一でない場合の例について説明する。
上記第1実施形態に係る車載システム10において、受信したフレームが、前回中継したデータと同一でない場合の例について説明する。
まず、図10に示すように、第3ECU32が、フレームIDが「0x310」であり、データが「BB00」であるフレーム100を、第4バス44を介して第1GW21へ送信する(図10の破線矢印参照)。第1GW21は、当該フレーム100を、第1のフレームとして受信する。また、第1GW21は、受信した第1のフレームに対応するフレームを、中継先である、第2GW22が接続されている第1バス41へ送信する(図10の破線矢印参照)。そして、第2GW22は、フレームIDが「0x310」であり、データが「BB00」であるフレーム102を、中継先である、第2ECU32が接続されている第3バス43へ送信する(図10の破線矢印参照)。
この結果として、第1GW21のストレージ56には、上記図6に示す中継テーブル62が格納されている。図6では、中継テーブル62に、フレームID「0x310」の前回中継データとして「BB00」が記憶されている例を示している。また、第2GW22のストレージ56には、上記図7に示す中継テーブル62が格納されている。図7では、フレームID「0x310」の前回中継データとして「BB00」が記憶され、前回中継データとして「BB00」が記憶されている例を示している。
そして、図10に示すように、第3ECU33が、フレームIDが「0x310」であり、データが「BBBB」であるフレーム104を、第4バス44を介して第1GW21へ送信する(図10の太線矢印参照)。第1GW21は、当該フレーム104を、第2のフレームとして受信する。
第1GW21は、受信した第2のフレームのフレームID「0x310」について、前回中継データ「BB00」と、受信した第2のフレームのデータ「BBBB」とが同一でないと判定し、受信した第2のフレームに対応するフレームを、中継先である、第2GW22が接続されている第1バス41へ送信する(図10の太線矢印参照)。そして、第1GW21は、中継テーブル62のフレームID「0x310」について、前回中継時刻及び前回中継データを更新する。第2GW22は、当該フレームを、第2のフレームとして受信する。
そして、第2GW22は、受信した第2のフレームのフレームID「0x310」について、前回中継データ「BB00」と、受信した第2のフレームのデータ「BBBB」とが同一でないと判定し、受信した第2のフレームに対応するフレーム106を、中継先である、第2ECU32が接続されている第3バス43へ送信する(図10の太線矢印参照)。そして、第2GW22は、中継テーブル62のフレームID「0x310」について、前回中継時刻及び前回中継データを更新する。
(第1実施形態のまとめ)
第1実施形態の車載システム10は、第1GW21、第2GW22が、受信した第1のフレームに係るデータと第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合、送信部72が他のGW又はECUへの第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。当該車載システム10によれば、車載システム10内のネットワークの通信負荷を抑制することができる。特に、GW間のバスの通信負荷を抑制することができる。
第1実施形態の車載システム10は、第1GW21、第2GW22が、受信した第1のフレームに係るデータと第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合、送信部72が他のGW又はECUへの第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する。当該車載システム10によれば、車載システム10内のネットワークの通信負荷を抑制することができる。特に、GW間のバスの通信負荷を抑制することができる。
また、車載システム内のネットワークの通信負荷を抑制することができるため、送信するフレームの数が多くなっても、自動運転に関わるデータの通信に与える影響を軽減することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態では、各GWが、受信したフレームを、そのままの形式で中継していた。これに対して、第2の実施形態では、一部のGWが、受信した複数のフレームを1つのフレームにまとめて中継させる点で第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、同一の構成には同一の符号を付しており、説明については省略する。
第1実施形態では、各GWが、受信したフレームを、そのままの形式で中継していた。これに対して、第2の実施形態では、一部のGWが、受信した複数のフレームを1つのフレームにまとめて中継させる点で第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、同一の構成には同一の符号を付しており、説明については省略する。
(全体構成)
上記図1に示されるように、本実施形態に係る車載システム210は、第1GW221、第2GW22、第1ECU31、第2ECU32、及び第3ECU33を含む。
上記図1に示されるように、本実施形態に係る車載システム210は、第1GW221、第2GW22、第1ECU31、第2ECU32、及び第3ECU33を含む。
第1GW21及び第3ECU33を接続する第4バス244は、第1バス41、第2バス42、及び第3バスとは異なる通信プロトコルを用いている。例えば、第4バス244は、通信プロトコルにイーサネット(登録商標)を用いている。
上記図2に示すように、第1GW221は、CPU50、ROM52、RAM54、ストレージ256、及び入出力I/F58を含んで構成されている。
ストレージ256には、中継プログラム260及び中継テーブル262が記憶されている。
中継テーブル262には、中継先へ送信するフレームである中継先フレーム毎に、当該中継先フレームにまとめる複数の中継元フレームの各々に関する情報が格納されている。
中継先フレームに関する情報は、中継先フレームIDと、当該中継先フレームの中継先と、当該中継先フレームの送信間隔である周期とを含む。
中継元フレームに関する情報は、中継元フレームIDと、当該中継元フレームを前回中継した中継時刻と、前回中継した当該中継元フレームのデータと、当該中継元フレームの送信間隔である周期とを含む。
上記図3に示すように、本実施形態の第1GW221では、CPU50が、中継プログラム260を実行することで、受信部70、送信部272、判定部74、及び制御部276として機能する。
送信部272は、受信した複数種類の中継元フレームに対応するフレームを1つの中継先フレームにまとめて、他のGW又はECUへ送信する。
具体的には、送信部272は、第2GW22から受信した複数種類の中継元フレームに対応するフレームを1つの中継先フレームにまとめて、第3ECU33が接続されている第4バス244へ送信する。
例えば、送信部272は、図11に示すように、受信した、フレームIDが「0x400」であり、データが「CCCC」である中継元フレームと、フレームIDが「0x500」であり、データが「DD00」である中継元フレームとをまとめた、フレームIDが「192.168.1.10」である1つの中継先フレームを送信する。
制御部276は、第2GW22から中継元フレームを受信してから、当該中継元フレームの送信間隔である周期を経過しても、当該中継元フレームを受信しない場合、送信部272が、前回の当該中継元フレームに係るデータと同一のデータを有する当該中継元フレームを用いて、1つの中継先フレームにまとめて、第3ECU33が接続されている第4バス244へ送信するように制御する。
車載システム210の他の構成及び作用については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
(実施例4)
上記第2実施形態に係る車載システム210において、受信した1つの中継元フレームが、前回中継したデータと同一である場合の例について説明する。例えば、第1GW221のストレージ256には、図12に示す中継テーブル262が格納されている。図12では、第1中継元フレームID「0x400」の前回中継時刻として「ccc」が記憶されている例を示している。また、第2GW22のストレージ56には、図13に示す中継テーブル62が格納されている。図13では、フレームID「0x400」の前回中継データとして「CCCC」が記憶され、フレームID「0x500」の前回中継データとして「DD00」が記憶されている例を示している。
上記第2実施形態に係る車載システム210において、受信した1つの中継元フレームが、前回中継したデータと同一である場合の例について説明する。例えば、第1GW221のストレージ256には、図12に示す中継テーブル262が格納されている。図12では、第1中継元フレームID「0x400」の前回中継時刻として「ccc」が記憶されている例を示している。また、第2GW22のストレージ56には、図13に示す中継テーブル62が格納されている。図13では、フレームID「0x400」の前回中継データとして「CCCC」が記憶され、フレームID「0x500」の前回中継データとして「DD00」が記憶されている例を示している。
そして、図14に示すように、第1ECU31が、フレームIDが「0x400」であり、データが「CCCC」であるフレームを、第2バス42を介して第2GW22へ送信する。第2GW22は、当該フレームを、第2のフレームとして受信する。
第2GW22は、受信した第2のフレームのフレームID「0x400」について、前回中継データ「CCCC」と、受信した第2のフレームのデータ「CCCC」とが同一であると判定し、受信した第2のフレームに対応するフレームを、中継先である、第1GW221が接続されている第1バス41へ送信しない。
また、第2ECU32が、フレームIDが「0x500」であり、データが「DDDD」であるフレームを、第3バス43を介して第2GW22へ送信する。第2GW22は、当該フレームを、第2のフレームとして受信する。
第2GW22は、受信した第2のフレームのフレームID「0x500」について、前回中継データ「DD00」と、受信した第2のフレームのデータ「DDDD」とが同一でないと判定し、受信した第2のフレームに対応するフレームを、中継先である、第1GW221が接続されている第1バス41へ送信する。第1GW221は、当該フレームを、第2中継元フレームとして受信する。
そして、第1GW221は、中継テーブル262の中継先フレームID「192.168.1.10」について、中継先フレームの周期(例えば、1000ms)毎に、第1中継元フレーム及び第2中継元フレームを1つの中継先フレームにまとめて、第3ECU33が接続されている第4バス244へ送信する。このとき、中継元フレームID「0x400」について、前回中継時刻から、周期の時間以上経過しているか否かを判定する。中継元フレームID「0x400」について、前回中継時刻「ccc」から周期の時間(例えば、200ms)以上経過していると判定すると、第1GW221は、中継元フレームIDが「0x400」であり、データが前回の中継データと同じ「CCCC」である第1中継元フレームを用いて、1つの中継先フレームにまとめる。
また、中継元フレームID「0x500」について、前回中継時刻から、周期の時間以上経過しているか否かを判定する。中継元フレームID「0x500」について、前回中継時刻「ddd」から周期の時間(例えば、100ms)以上経過していないと判定すると、第1GW221は、中継元フレームIDが「0x500」であり、データが、直前に受信したデータ「DDDD」である第2中継元フレームを用いて、1つの中継先フレームにまとめる。
(第2実施形態のまとめ)
第2実施形態の車載システム210は、第1GW221は、中継元フレームを前回受信してから、予め定められた周期を経過しても、当該中継元フレームを受信しない場合、送信部272が、前回と同一のデータを有する中継元フレームを用いて、1つの中継先フレームにまとめて送信するように制御する。当該車載システム210によれば、中継元と中継先とで通信プロトコルが異なる場合であっても、車載システム210内のネットワークの通信負荷を抑制することができる。
第2実施形態の車載システム210は、第1GW221は、中継元フレームを前回受信してから、予め定められた周期を経過しても、当該中継元フレームを受信しない場合、送信部272が、前回と同一のデータを有する中継元フレームを用いて、1つの中継先フレームにまとめて送信するように制御する。当該車載システム210によれば、中継元と中継先とで通信プロトコルが異なる場合であっても、車載システム210内のネットワークの通信負荷を抑制することができる。
[備考]
なお、上記第2実施形態では、第1GW221は、複数種類の中継元フレームを1つの中継先フレームにまとめて中継する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。第1GW221は、中継元フレームのヘッダ部をつけかえて中継先フレームを中継するようにしてもよい。この場合、上記第1実施形態と同様の方法でフレームを中継すればよい。
なお、上記第2実施形態では、第1GW221は、複数種類の中継元フレームを1つの中継先フレームにまとめて中継する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。第1GW221は、中継元フレームのヘッダ部をつけかえて中継先フレームを中継するようにしてもよい。この場合、上記第1実施形態と同様の方法でフレームを中継すればよい。
また、各実施形態では、中継先が他のGWである場合に、GWが、前回と同一のデータを有するフレームを送信しないようにする場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。中継先がECUであっても、GWが、前回と同一のデータを有するフレームを送信しないようにしてもよい。この場合、上記図4のフレーム受信時中継処理のステップS108を省略し、ステップS102からステップS114へ移行するようにしてもよい。また、上記図5の定常時中継処理のステップS120を省略し、ステップS122~S126の処理を繰り返すようにしてもよい。
また、各実施形態では、中継テーブルに格納された、中継すべき全てのフレームを対象として、フレーム受信時中継処理及び定常時中継処理を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。中継テーブルに格納された、中継すべき一部のフレームを対象として、フレーム受信時中継処理及び定常時中継処理を行うようにしてもよい。例えば、乗車センサ、空気圧センサ、ガソリンデータなどのセンサデータを含むフレームを対象として、それ以外の中継すべきフレームを対象としない。また、ネットワークを管理するためのフレームを対象としない。このようなネットワークを管理するためのフレームの送信は省略されないため、各GW及びECUが正常に動作していることを確認することができる。すわなち、ネットワークを管理するためのフレームを受信しない場合には、当該フレームの送信元であるGW又はECUに不具合があることを認識することができる。
また、上記のように、中継テーブルに格納された、中継すべき一部のフレームを対象として、フレーム受信時中継処理及び定常時中継処理を行う場合には、フレームIDに基づいて、対象とするか否かを区別してもよいし、対象とすべきフレームであるか否かを、学習済みモデルを用いて判定してもよい。
また、上記実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した各種処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、各種処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記実施形態において、各プログラムはコンピュータが読み取り可能な非一時的記録媒体に予め記憶(インストール)されている態様で説明した。例えば、車載システム10、210において中継プログラム60、260は、ストレージ56、256に予め記憶されている。しかしこれに限らず、各プログラムは、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、各プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
上記実施形態で説明した処理の流れも、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよい。
その他、上記実施形態で説明した車載システムの構成は、一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよい。
10、210 車載システム
21、221 第1GW(中継装置、第1の他装置、第2の他装置)
22 第2GW(中継装置、第1の他装置、第2の他装置)
31~33 第1ECU~第3ECU(第1の他装置、第2の他装置)
41~44、244 第1バス~第4バス
50 CPU
56、256 ストレージ
60、260 中継プログラム(プログラム)
62、262 中継テーブル
70 受信部
72、272 送信部
74 判定部
76、276 制御部
21、221 第1GW(中継装置、第1の他装置、第2の他装置)
22 第2GW(中継装置、第1の他装置、第2の他装置)
31~33 第1ECU~第3ECU(第1の他装置、第2の他装置)
41~44、244 第1バス~第4バス
50 CPU
56、256 ストレージ
60、260 中継プログラム(プログラム)
62、262 中継テーブル
70 受信部
72、272 送信部
74 判定部
76、276 制御部
Claims (8)
- 第1の他装置からフレームを受信する受信部と、
前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする送信部と、
前記受信部が前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する制御部と、
を含む中継装置。 - 前記第1の他装置及び前記第2の他装置を含む車載システムにおいて使用される、請求項1に記載の中継装置。
- 請求項1に記載の複数の中継装置と、
前記第1の他装置及び前記第2の他装置を含む複数の他装置と、
を備える車載システム。 - 前記中継装置における前記制御部は、
前記第1のフレームに係るデータと前記第2のフレームに係るデータとが同一であると判定した場合であって、かつ、前記第2のフレームに対応するフレームの送信先である前記第2の他装置が、前記複数の中継装置のうち所定の機能を有する中継装置である場合に、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する請求項3記載の車載システム。 - 前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置における前記送信部は、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置とは異なる第2の中継装置を、前記第2の他装置として、前記第1のフレームに対応するフレームを送信し、
前記第2の中継装置は、予め定められた、前記第1のフレームと、前記第2のフレームとの送信間隔を示す情報を保持しており、
前記第2の中継装置における前記制御部は、前記第1の中継装置から前記第1のフレームに対応するフレームを受信してから、前記送信間隔を経過しても、前記第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、前記送信部が、前記第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを、前記第2の他装置へ送信するように制御する
請求項3又は4に記載の車載システム。 - 前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置における前記送信部は、前記複数の中継装置のうちの第1の中継装置とは異なる第2の中継装置を、前記第2の他装置として、前記第1のフレームに対応するフレームを送信し、
前記第2の中継装置における前記送信部は、受信した複数種類の前記第1のフレームに対応するフレームを1つのフレームにまとめて、前記第2の他装置へ送信し、
前記第2の中継装置は、前記複数種類の前記第1のフレームの各々について、予め定められた、前記第1のフレームと、前記第2のフレームとの送信間隔を示す情報を保持しており、
前記第2の中継装置における前記制御部は、前記第1のフレームに対応するフレームを受信してから、前記送信間隔を経過しても、前記第2のフレームに対応するフレームを受信しない場合、前記送信部が、前記第1のフレームに係るデータと同一のデータを有するフレームを用いて、前記1つのフレームにまとめて、前記第2の他装置へ送信するように制御する
請求項3又は4に記載の車載システム。 - 第1の他装置からフレームを受信する受信部と、
前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする送信部と、を含むコンピュータが、
前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する
処理を実行する、中継方法。 - 第1の他装置からフレームを受信する受信部と、
前記受信部が、前記第1の他装置から、第2の他装置へ送信すべきフレームを受信した場合に、前記第2の他装置へフレームを送信可能とする送信部と、を含むコンピュータに、
前記第2の他装置へ送信すべき第1のフレームを受信した後に、前記第2の他装置へ送信すべき新たなフレームである第2のフレームを前記第1の他装置から受信した場合であって、前記第1のフレームに係るデータと、前記第2のフレームに係るデータとが同一である場合、前記送信部が前記第2の他装置への前記第2のフレームに対応するフレームを送信しないように制御する
処理を実行させるためのプログラム。
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