JP2023068209A - 測距装置および発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適な照射光を被写体に照射可能な測距装置および発光装置を提供する。【解決手段】測距装置は、光を発生させる複数の発光素子を含み、発光素子からの光を被写体に照射する発光装置と、被写体から反射した光を受光する受光装置と、受光装置により受光された光に基づいて、被写体との距離を測定する測距部とを備え、発光装置は、発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、発光素子からの光を前記被写体に照射する。【選択図】図7

Description

本開示は、測距装置および発光装置に関する。
被写体との距離を三角測量により測定する測距方法が知られている。測距方法の一例として、光切断法が挙げられる。光切断法では、被写体をシート状のレーザー光でスキャンしながら撮像し、撮像により得られた撮像信号を用いて被写体との距離を算出する。この場合、レーザー光を何らかの手段により振動させることで、振動するレーザー光を被写体に照射する必要がある。レーザー光を振動させることで、被写体をレーザー光でスキャンすることが可能となる。
特開2017-187386号公報 国際公開WO2019/053998号公報
そこで、レーザー光を振動させるためのアクチュエータを測距装置内に搭載することが考えられる。この場合、レーザー光を反射するミラーや、レーザー光を成形するレンズをアクチュエータにより振動させることで、レーザー光を振動させることができる。
しかしながら、測距装置内にアクチュエータを搭載する場合には、測距装置の部品数がアクチュエータにより増えることや、精度の高い振動を得るために小型のアクチュエータが必要となることなどが問題となる。このように、被写体との距離を三角測量により測定する際には、どのような手法で被写体に好適な光を照射するかが問題となる。
そこで、本開示は、好適な照射光を被写体に照射可能な測距装置および発光装置を提供する。
本開示の第1の側面の測距装置は、光を発生させる複数の発光素子を含み、前記発光素子からの光を被写体に照射する発光装置と、前記被写体から反射した光を受光する受光装置と、前記受光装置により受光された光に基づいて、前記被写体との距離を測定する測距部とを備え、前記発光装置は、前記発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する。これにより例えば、小型のアクチュエータなどの部品を用いずに、測距にとって好適な照射光を被写体に照射することが可能となり、具体的には、被写体の表面上を移動する照射光を被写体に照射することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光素子は、ライン状に配置されていてもよい。これにより例えば、ラインに沿って発光素子を順次点灯させることで、被写体の表面上を移動する照射光を被写体に照射することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光素子は、2次元アレイ状に配置されていてもよい。これにより例えば、2次元アレイ内で発光素子を順次点灯させることで、被写体の表面上を移動する照射光を被写体に照射することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記2次元アレイ状の前記発光素子は、前記発光素子がライン状に配置された複数のライン部分を含んでいてもよい。これにより例えば、ライン部分ごとに発光素子を順次点灯させることで、被写体の表面上を移動する照射光を被写体に照射することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記ライン部分は、第1方向に延び、かつ前記第1方向に垂直な第2方向に互いに隣接しており、前記2次元アレイ状の前記発光素子は、前記発光素子が前記第2方向に連続しないように千鳥配列状に配置されていてもよい。これにより例えば、ライン部分間の幅を狭くすることで、ライン部分の本数を増やすことが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記発光素子を1本のライン部分ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射してもよい。これにより例えば、被写体の表面上を移動する照射光を被写体に照射することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記発光素子を駆動する複数のスイッチを備え、各スイッチは、対応する1本のライン部分内の複数の発光素子に電気的に接続されていてもよい。これにより例えば、ライン部分ごとの発光素子の点灯を、対応するスイッチのオン・オフにより制御することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記被写体に、第3方向に延びる1本以上のライン光を含む光を照射してもよい。これにより例えば、ライン光による測距を実現することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記被写体に、前記第3方向に延びる前記1本以上のライン光と第4方向に延びる1本以上のライン光とを含む光を照射してもよい。これにより例えば、複数方向に拡がりを持つ光による測距を実現することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記受光装置の光軸に対して前記発光装置の光軸を傾けて、前記発光素子からの光を前記被写体に照射してもよい。これにより例えば、測距に対する0次光の悪影響を抑制することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記発光素子からの光の0次光が、前記受光装置の受光範囲外の領域に照射されるように、前記発光装置の光軸を傾けてもよい。これにより例えば、0次光を撮像信号から排除して、測距に対する0次光の悪影響を抑制することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記発光素子からの光が0次光の複数のスポットを含み、かつ、前記複数のスポットが前記受光装置の受光範囲内の領域に照射されるように、前記発光素子からの光を前記被写体に照射してもよい。これにより例えば、発光装置の光軸を傾ける代わりに0次光の明るさを抑えることで、測距に対する0次光の悪影響を抑制することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光素子の順次点灯のタイミングと、前記受光装置における露光のタイミングとを同期させてもよい。これにより例えば、発光装置および受光装置の動作の無駄を減らすことが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記発光素子からの光をコリメートして、前記被写体に照射するコリメートレンズを備えていてもよい。これにより例えば、測距用の光の形状を所望の形状に成形することが可能となる。
また、この第1の側面において、前記発光装置は、前記発光素子からの光を回折により成形して、前記被写体に照射する回折光学素子を備えていてもよい。これにより例えば、測距用の光を所望の態様で回折させることが可能となる。
また、この第1の側面において、前記受光装置は、前記被写体に照射された光を撮像する撮像部を備え、前記測距部は、前記撮像部により撮像された光に基づいて、前記被写体との距離を測定してもよい。これにより例えば、撮像信号の処理に基づいて測距を行うことが可能となる。
本開示の第2の側面の発光装置は、光を発生させる複数の発光素子を含む光源と、前記発光素子からの光を被写体に照射する光学素子とを備え、前記発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する。これにより例えば、小型のアクチュエータなどの部品を用いずに、被写体の表面上を移動する照射光を被写体に照射することが可能となる。
また、この第2の側面において、前記光学素子は、前記発光素子からの光をコリメートして、前記被写体に照射するコリメートレンズを含んでいてよい。これにより例えば、被写体に照射する光を所望の態様で回折させることが可能となる。
また、この第2の側面において、前記光学素子は、前記発光素子からの光を回折により成形して、前記被写体に照射する回折光学素子を含んでいてもよい。これにより例えば、被写体に照射する光を所望の態様で回折させることが可能となる。
また、この第2の側面において、前記被写体から反射した光は、受光装置により受光されてもよい。これにより例えば、発光装置から被写体に照射された好適な照射光を、測距などに使用することが可能となる。
第1実施形態の測距装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の測距装置の構造を示す斜視部である。 第1実施形態の発光装置の構造を示す縦断面図である。 第1実施形態の受光装置の構造を示す横断面図である。 第1実施形態の発光装置の構造を示す別の縦断面図である。 第1実施形態の発光素子の配置例を示す平面図である。 第1実施形態の発光素子の動作例を示す平面図である。 第1実施形態の発光素子の接続例を示す平面図である。 第1実施形態の照射光のパターンの例を示す図である。 第1実施形態の回折光学素子の作用を説明するための断面図である。 第1実施形態の照射光のパターンの例を示す別の図である。 第1実施形態の測距装置の動作例を示すタイミングチャートである。 第1実施形態の測距装置の別の動作例を示すタイミングチャートである。 第1実施形態の測距装置の測距方式を説明するための図である。
以下、本開示の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の測距装置の構成を示すブロック図である。
図1の測距装置は、発光装置1と、受光装置2と、測距部3とを備えている。発光装置1は、光を発生させる複数の発光素子(後述)を含み、これらの発光素子からの光を被写体Pに照射する。受光装置2は、被写体Pから反射した光を受光する。測距部3は、受光装置2により受光された光に基づいて、被写体Pとの距離を測定(算出)する。図1の測距装置は、例えば人間が手を用いて行うジェスチャを認識するために使用されるが、それ以外の用途(例えば人間の顔の認証)に使用されてもよい。
発光装置1は、光源駆動部11と、光源12と、コリメートレンズ13と、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)14とを備えている。コリメートレンズ13および回折光学素子14は、本開示の光学素子の例である。受光装置2は、レンズユニット21と、撮像部22と、撮像信号処理部23とを備えている。
光源駆動部11は、光源12を駆動して、光源12から光を発生させる。光源12は、上述の複数の発光素子を含んでいる。本実施形態の光源駆動部11は、これらの発光素子を駆動して、これらの発光素子から光を発生させる。本実施形態の各発光素子は例えば、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)構造を有しており、レーザー光を発生させる。光源12から発生する光は、例えば可視光または赤外線である。この赤外線の例は、近赤外光(NIR)や短波長赤外光(SWIR)である。
コリメートレンズ13は、光源12からの光をコリメートして、回折光学素子14へと出射する。これにより、光源12からの光が平行光に成形される。回折光学素子14は、コリメートレンズ13からの光を回折により成形して、発光装置1から出射する。これにより、光源12からの光が平行光に成形された後、所望のパターン形状を有する光に成形される。発光装置1は、この所望のパターン形状を有する光(照射光)を被写体Pに照射する。被写体Pに投影されたパターンは、投影像とも呼ばれる。被写体Pに照射された光は、被写体Pで反射して受光装置2により受光される。
レンズユニット21は、複数のレンズ(後述)を含み、被写体Pから反射した光をこれらのレンズにより集光する。これらのレンズの表面には、光の反射を防止する反射防止膜が設けられている。当該反射防止膜は、光源12から出射される光と同じ波長の光を透過するBPF(バンドパスフィルタ)として機能してもよい。
撮像部22は、レンズユニット21により集光された光を撮像し、撮像により得られた撮像信号を出力する。撮像部22は例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサである。
撮像信号処理部23は、撮像部22から出力された撮像信号に対して所定の信号処理を施す。撮像信号処理部23は例えば、撮像部22により撮像された画像に対して所定の画像処理を施す。撮像信号処理部23は、上記の信号処理が施された撮像信号を測距部3に出力する。
測距部3は、種々の情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えている。測距部3は例えば、光源ドライバ(不図示)を介して光源駆動部11の動作を制御する。また、測距部3は例えば、被写体Pに照射された光の撮像信号に基づいて、三角測量の原理により被写体Pとの距離を測定する。このように、測距部3は、図1の測距装置の種々の動作を制御する。
図2は、第1実施形態の測距装置の構造を示す斜視部である。
図2は、互いに垂直なX軸、Y軸、およびZ軸を示している。X方向およびY方向は横方向(水平方向)に相当し、Z方向は縦方向(垂直方向)に相当する。また、+Z方向は上方向に相当し、-Z方向は下方向に相当する。-Z方向は、厳密に重力方向に一致していてもよいし、厳密には重力方向に一致していなくてもよい。
図2は、発光装置1に設けられた回折光学素子14と、受光装置2に設けられたレンズユニット21とを示している。図2では、レンズユニット21がY方向を向いているのに対し、回折光学素子14の向きがY方向に対して下向きに傾いている。
図3は、第1実施形態の発光装置1の構造を示す縦断面図である。
図3は、発光装置1に設けられた光源12と、コリメートレンズ13と、回折光学素子14と、反射プリズム15とを示している。本実施形態の発光装置1では、光源12から発生した光が、反射プリズム15により反射された後、コリメートレンズ13と回折光学素子14とを通過して、被写体Pに照射される。
図4は、第1実施形態の受光装置2の構造を示す横断面図である。
図4は、受光装置2に設けられたレンズユニット21と、撮像部22とを示している。本実施形態のレンズユニット21は、複数(ここでは2つ)のレンズ21a、21bを含んでいる。レンズユニット21は、被写体Pから反射した光を、これらのレンズ21a、21bにより集光する。
図3と図4は、発光装置1の光軸A1と、受光装置2の光軸A2とを示している。発光装置1の光軸A1は、回折光学素子14やコリメートレンズ13の中心を通過しており、受光装置2の光軸A2は、レンズ21a、21bの中心を通過している。図3では、発光装置1の光軸A1がY方向に対して傾いており、回折光学素子14の向きがY方向に対して下向きに傾いている(図2も参照)。図4では、受光装置2の光軸A2がY方向に平行となっており、レンズユニット21がY方向を向いている(図2も参照)。よって、発光装置1の光軸A1が、受光装置2の光軸A2に対して傾いている。
本実施形態の測距装置は例えば、発光装置1を駆動することで、発光装置1の光軸A1を受光装置2の光軸A2に対して傾けることができるように構成されていてもよい。この場合、発光装置1は、受光装置2の光軸A2に対して発光装置1の光軸A1を傾けて、光源12からの光を被写体Pに照射する。これにより、光源12からの光に含まれる0次光を、受光装置2の受光範囲外の領域に照射することが可能となり、測距に対する0次光の悪影響を抑制することが可能となる。このような光軸A1の制御の詳細については、後述する。
図5は、第1実施形態の発光装置1の構造を示す別の縦断面図である。
図5は、発光装置1に設けられた光源駆動部11と、光源12とを示している。図5に示すように、光源12は、基板31と、積層膜32と、複数の発光素子33と、複数のアノード電極34と、複数のカソード電極35とを備えている。また、光源駆動部11は、基板41と、複数の接続パッド42とを備えている。本実施形態の光源12は、基板31を含む半導体チップであり、基板41を含む光源駆動部11上に、複数のバンプ16を介して積載されている。
図5は、互いに垂直なX’軸、Y’軸、およびZ軸’を示している。X’方向とY’方向は、基板31を水平に配置した場合の横方向(水平方向)に相当し、Z’方向は、基板31を水平に配置した場合の縦方向(垂直方向)に相当する。また、+Z’方向と-Z’方向はそれぞれ、基板31を水平に配置した場合の上方向と下方向に相当する。図3に示す光源12の傾きから分かるように、X’方向、Y’方向、およびZ’方向は一般に、X方向、Y方向、およびZ方向とは一致しない。
以下、図5を参照して、光源駆動部11および光源12の構造の詳細を説明する。図5の説明では、+Z’方向と-Z’方向をそれぞれ上方向と下方向として、光源駆動部11および光源12の構造を説明する。
基板31は、例えばGaAs(ガリウムヒ素)基板などの半導体基板である。図5は、-Z’方向を向いている基板31の表面S1と、+Z’方向を向いている基板31の裏面S2とを示している。
積層膜32は、基板31の表面S1に積層された複数の層を含んでいる。これらの層の例は、n型半導体層、活性層、p型半導体層、光反射層、光の射出窓を有する絶縁層などである。積層膜32は、-Z’方向に突出した複数のメサ部Mを含んでいる。これらのメサ部Mの一部が、複数の発光素子33となっている。
複数の発光素子33は、積層膜32の一部として、基板31の表面S1側に設けられている。本実施形態の各発光素子33は、VCSEL構造を有しており、光を+Z’方向に出射する。各発光素子33から出射された光は、基板31内を表面S1から裏面S2へと透過し、基板31の裏面S2から出射される。このように、本実施形態の光源12は、裏面照射型のVCSELチップとなっている。
アノード電極34は、発光素子33の下面に形成されている。カソード電極35は、発光素子33以外のメサ部Mの下面に形成されており、メサ部M間にある積層膜32の下面まで延びている。各発光素子33は、そのアノード電極34と対応するカソード電極35との間に電流が流れることで光を出射する。
上述のように、光源12は、光源駆動部11上にバンプ16を介して配置され、バンプ16により光源駆動部11と電気的に接続されている。具体的には、光源駆動部11に含まれる基板41上に接続パッド42が形成され、接続パッド42上にバンプ16を介してメサ部Mが配置されている。各メサ部Mは、アノード電極34またはカソード電極35を介してバンプ16上に配置されている。基板41は、例えばSi(シリコン)基板などの半導体基板である。
光源駆動部11は、光源12を駆動する駆動回路を含んでいる。図5は、この駆動回路に含まれる複数のスイッチSWを模式的に示している。各スイッチSWは、バンプ16を介して、対応する発光素子33と電気的に接続されている。本実施形態の光源駆動部11は、これらのスイッチSWを個々のスイッチSWごとに制御(オン・オフ)することができる。よって、光源駆動部11は、複数の発光素子33を個々の発光素子33ごとに駆動させることができる。これにより、例えば測距に必要な発光素子33のみを発光させるなど、光源12から出射される光を精密に制御することが可能となる。このような発光素子33の個別制御は、光源駆動部11を光源12の下方に配置することにより、各発光素子33とこれに対応するスイッチSWとを電気的に接続しやすくなったことで実現可能となっている。なお、このようなスイッチSWの変形例については、後述する。
図6は、第1実施形態の発光素子33の配置例を示す平面図である。
図6のAの例では、複数の発光素子33が、基板31の表面S1に、ライン状(1次元アレイ状)に配置されている。具体的には、これらの発光素子33は、X’方向に等間隔で並んでいる。図6のAは、一例として5個の発光素子33を示しているが、基板31上にライン状に配置される発光素子33の個数は、5個以外でもよい。なお、これらの発光素子33は、X’方向以外の方向に並んでいてもよいし、非等間隔に並んでいてもよい。このような配置例については、後述する。
図6のBの例でも、複数の発光素子33が、基板31の表面S1に、ライン状(1次元アレイ状)に配置されている。ただし、これらの発光素子33は、Y’方向に等間隔で並んでいる。このように、本実施形態の発光素子33は、様々な態様でライン状に配置することが可能である。
図6のCの例では、複数の発光素子33が、基板31の表面S1に、規則的な2次元アレイ状に配置されている。具体的には、これらの発光素子33は、X’方向およびY’方向に等間隔で配置されており、正方格子状に配置されている。図6のCは、一例として25個の発光素子33を示しているが、基板31上に2次元アレイ状に配置される発光素子33の個数は、25個以外でもよい。なお、これらの発光素子33は、正方格子以外の配列で規則的な2次元アレイ状に配置されていてもよいし、不規則な2次元アレイ状に配置されていてもよい。このような配置例については、後述する。
図6のCに示す複数の発光素子33は、複数のライン部分L1を含んでおり、ここでは25個の発光素子33が、5本のライン部分L1を含んでいる。各ライン部分L1では、複数(ここでは5個)の発光素子33がライン状に配置されている。これらのライン部分L1は、Y’方向に延びており、かつX’方向に互いに隣接している。このようなライン部分L1の詳細については、図6のEを参照して後述する。
別の見方をすると、図6のCに示す複数(25個)の発光素子33は、複数(5本)のライン部分L2を含んでいる。各ライン部分L2では、複数(5個)の発光素子33がライン状に配置されている。これらのライン部分L2は、X’方向に延びており、かつY’方向に互いに隣接している。このようなライン部分L2の詳細については、図6のFを参照して後述する。
図6のDの例では、複数の発光素子33が、基板31の表面S1に、不規則な2次元アレイ状に配置されている。このように、本実施形態の発光素子33は、様々な態様で2次元アレイに配置することが可能である。
図6のEの例では、複数の発光素子33が、基板31の表面S1に、規則的な2次元アレイ状に配置されている。これらの発光素子33は、図6のCの例と同様に、Y’方向に延びる複数のライン部分L1を含んでいる。ただし、これらの発光素子33は、発光素子33がX’方向に連続しないように千鳥配列状に配置されている。例えば、図6のCにおいては、あるライン部分L1の発光素子33とその隣のライン部分L1の発光素子33がX’方向に並んでいる(連続している)が、図6のEにおいては、あるライン部分L1の発光素子33とその隣のライン部分L1の発光素子33がX’方向に並んでいない(連続していない)。つまり、図6のEでは、発光素子33のY’方向の位置が、あるライン部分L1とその隣のライン部分L1との間でずれている。図6のEにおいて、Y’方向は、本開示の第1方向の例であり、X’方向は、本開示の第2方向の例である。
図6のFの例では、複数の発光素子33が、基板31の表面S1に、規則的な2次元アレイ状に配置されている。これらの発光素子33は、図6のCの例と同様に、X’方向に延びる複数のライン部分L2を含んでいる。ただし、これらの発光素子33は、発光素子33がY’方向に連続しないように千鳥配列状に配置されている。例えば、図6のCにおいては、あるライン部分L2の発光素子33とその隣のライン部分L2の発光素子33がY’方向に並んでいる(連続している)が、図6のFにおいては、あるライン部分L2の発光素子33とその隣のライン部分L2の発光素子33がY’方向に並んでいない(連続していない)。つまり、図6のFでは、発光素子33のX’方向の位置が、あるライン部分L2とその隣のライン部分L2との間でずれている。図6のFにおいて、X’方向は、本開示の第1方向の例であり、Y’方向は、本開示の第2方向の例である。
本実施形態では、基板31に設けられた複数の発光素子33を、1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、これらの発光素子33からの光を被写体Pに照射する。例えば、図6のAに示す配置例を採用する場合には、図6のAの左から1番目、2番目、3番目、4番目、5番目の発光素子33を順次点灯させることで、5個の発光素子33を5段階に分けて点灯させてもよい。この場合、発光素子33は1個ずつ点灯する。一方、図6のCに示す配置例を採用する場合には、図6のCの左から1本目、2本目、3本目、4本目、5本目のライン部分L1内の発光素子33を順次点灯させることで、25個の発光素子33を5段階に分けて点灯させてもよい。この場合、発光素子33は複数個(ここでは5個)ずつ点灯する。
本実施形態によれば、複数の発光素子33を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、被写体Pの表面上を移動する照射光を被写体Pに照射することが可能となる。すなわち、被写体Pを照射光でスキャンすることが可能となる。これにより、光切断法による測距を実現することが可能となる。
被写体Pを照射光でスキャンするために、照射光を振動させるためのアクチュエータを測距装置内に搭載することが考えられる。しかしながら、測距装置内にアクチュエータを搭載する場合には、測距装置の部品数がアクチュエータにより増えることや、精度の高い振動を得るために小型のアクチュエータが必要となることなどが問題となる。本実施形態によれば、アクチュエータを用いずに照射光を移動させることができるため、測距装置の部品数の増加を抑制することが可能となる。また、本実施形態によれば、発光素子33の点灯箇所を移動させることで照射光を移動させることができるため、照射光の移動を、精度の低い機械的手段(アクチュエータ等)ではなく、精度の高い光学的手段(発光素子33)により制御することが可能となる。さらには、アクチュエータを動作させるための電力も不要となる。これにより、照射光の移動を、安価かつ高精度に実現することが可能となる。このように、本実施形態によれば、好適な照射光を被写体Pに照射することが可能となる。
本実施形態の発光素子33は、図6のCに示すように正方格子状に配置するよりも、図6のE(またはF)に示すように千鳥配列状に配置することが望ましい。これにより、発光素子33を高密度に配置することが可能となる。図6のCでは、基板31に25個の発光素子33が配置されているのに対し、図6のE(またはF)では、基板31に45個の発光素子33を配置されていることに留意されたい。発光素子33を高密度に配置することには、例えば、照射光による被写体Pのスキャン精度を向上させることができるという利点がある。
図7は、第1実施形態の発光素子33の動作例を示す平面図である。
図7のA~Eでは、複数の発光素子33が、図6のEの例と同様に、複数のライン部分L1を含む千鳥配列状に配置されている。図7のA~Eは、これらの発光素子33を、1本のライン部分L1ごとに順次点灯させる様子を示している。具体的には、図7のA~Eはそれぞれ、左から1本目、2本目、3本目、4本目、5本目のライン部分L1内の発光素子33を点灯させる様子を示している。符号33aは、点灯中の発光素子33を示している。この例では、左から1本目、2本目、3本目、4本目、5本目のライン部分L1内の発光素子33を順次点灯させることで、これらの発光素子33からの光を被写体Pに照射する。この例ではその後、左から6本目、7本目、8本目、9本目のライン部分L1内の発光素子33を順次点灯させてもよい。
この例によれば、複数の発光素子33を1本のライン部分L1ごとに順次点灯させることで、被写体Pの表面上を移動する照射光を被写体Pに照射することが可能となる。すなわち、被写体Pを照射光でスキャンすることが可能となる。これにより、光切断法による測距を実現することが可能となる。
この例では、正方格子の代わりに千鳥配列を採用することで、ライン部分L1の本数が5本から9本に増えている。ライン部分L1の本数が5本の場合には、照射光の照射位置を5段階に変化させることができる。一方、ライン部分L1の本数が9本の場合には、照射光の照射位置を9段階に変化させることができる。よって、この例によれば、正方格子の代わりに千鳥配列を採用することで、照射光による被写体Pのスキャン精度を向上させることが可能となる。
図8は、第1実施形態の発光素子33の接続例を示す平面図である。
図7のA~Eの動作例を採用する場合には、本実施形態のスイッチSWは、図8に示すように発光素子33と接続してもよい。図8の各スイッチSWは、対応する1本のライン部分L1内の複数(5個)の発光素子33に電気的に接続されている。符号Eは、各スイッチSWとこれらの発光素子33とを接続する配線を示す。図8は、6本のライン部分L1に接続された6個のスイッチSWを示している。
この例によれば、1個のスイッチSWのオン・オフを制御することで、1本のライン部分L1内のすべての発光素子33の点灯・消灯を制御することができる。これにより、スイッチSWの個数を低減することや、ライン部分L1ごとの発光素子33の制御を簡易化することが可能となる。
図9は、第1実施形態の照射光51のパターンの例を示す図である。
本実施形態の光源12からの光は、コリメートレンズ13により平行光に成形され、回折光学素子14により所望のパターン光に成形され、発光装置1から出射される。発光装置1は、この所望のパターン形状を有する光(照射光51)を被写体Pに照射する。図9のA~Fは、照射光51のパターンの様々な例を示している。X方向、Y方向、およびZ方向については、図2等を参照されたい。
図9のAの例では、照射光51が、Z方向に延びる複数本(ここでは3本)のライン光52を含んでいる。この場合、発光装置1は、照射光51の照射位置をX方向に移動させることが望ましい。例えば、図6のEに示す配置例と、図7のA~Eに示す動作例とを採用する場合には、点灯中の発光素子33aを図7のA~Eのように変化させると、照射光51の照射位置がX方向に移動するように、発光装置1を構成することが望ましい。これにより、被写体Pを照射光51でスキャンすることが可能となる。図9のAにおいて、Z方向は、本開示の第3方向の例である。
図9のBの例では、照射光51が、X方向に延びる複数本(ここでは3本)のライン光52を含んでいる。この場合、発光装置1は、照射光51の照射位置をZ方向に移動させることが望ましい。例えば、図6のEに示す配置例と、図7のA~Eに示す動作例とを採用する場合には、点灯中の発光素子33aを図7のA~Eのように変化させると、照射光51の照射位置がZ方向に移動するように、発光装置1を構成することが望ましい。これにより、被写体Pを照射光51でスキャンすることが可能となる。図9のBにおいて、X方向は、本開示の第3方向の例である。
図9のCの例では、照射光51が、Z方向に延びる複数本のライン光52と、X方向に延びる複数本のライン光52とを含み、グリッド状の形状を有している。この場合の照射光51の照射位置は、X方向に移動させてもZ方向に移動させてもよい。図9のCにおいて、Z方向およびX方向の一方は、本開示の第3方向の例であり、Z方向およびX方向の他方は、本開示の第4方向の例である。
図9のDの例では、照射光51が、図9のBの例と同様に、X方向に延びる複数本のライン光52を含んでいる。図9のEの例では、照射光51が、図9のAの例と同様に、Z方向に延びる複数本のライン光52を含んでいる。図9のFの例では、照射光51が、Z方向に延びる1本のライン光52と、X方向に延びる1本のライン光52とを含み、十字型の形状を有している。このように、照射光51に含まれるライン光52の本数は、何本でもよい。
本実施形態によれば、コリメートレンズ13および回折光学素子14により、光源12からの光を様々な形状に成形することが可能となる。例えば、1個のドット光または1本のライン光を含む光が光源12から発生した場合に、光源12からの光を、2次元的な拡がりを有する光に成形することが可能となる。図9のA~Fの示す照射光51は、いずれもZ方向およびX方向に拡がっている。
なお、図9のA~Fの示す照射光51は、いずれも直線状の光を含んでいるが、非直線状の光を含んでいてもよい。例えば、照射光51は、曲線状の光を含んでいてもよいし、ランダムな形状の光を含んでいてもよい。
図10は、第1実施形態の回折光学素子14の作用を説明するための断面図である。
回折光学素子14への入射光の入射角をφとし、回折光学素子14からの回折光の回折角をθとする場合、φとθとの間には式(1)が成り立つ。
D×(sinφ-sinθ)=mλ ・・・(1)
ただし、Dは、回折光学素子14の開口間隔を表し、λは、入射光および回折光の波長を表し、mは、回折次数(整数値)を表す。
ここで、入射光が回折光学素子14に垂直に入射する場合には、φ=0°となり、sinφ=0となる。さらに、回折角が小さい場合には、sinθ≒θとなる。これらの結果を式(1)に代入すると、式(2)が成り立つ。
θ≒-mλ/D ・・・(2)
図10は、回折角θが式(2)で表される場合に関し、回折光に含まれる0次光、±1次光、および±2次光を示している。この場合、0次光は、回折光学素子14の法線方向に現れる。この0次光は輝度が高いため、測距時に誤認識の原因となるおそれがある。
図11は、第1実施形態の照射光51のパターンの例を示す別の図である。
図11のAは、図9のEの例と同様に、Z方向に延びる複数本のライン光52を含む照射光51を示している。図11のAはさらに、照射光51に含まれる0次光53のスポットと、受光装置2の受光範囲(撮像範囲)54とを示している。本実施形態の受光装置2は、受光範囲54内の領域に照射された照射光51を受光して、この照射光51を撮像することができる。
図11のAでは、受光範囲54内に0次光53のスポットが存在する。そのため、0次光53が受光装置2により撮像される。0次光53の輝度は高いため、0次光53が受光装置2により撮像されると、測距時に誤認識の原因となるおそれがある。そこで、本実施形態では、図11のBに示す第1の手法と、図11のCに示す第2の手法のいずれかを用いて、測距に対する0次光53の悪影響を抑制することが望ましい。
第1の手法(図11のB)では、図3および図4を参照して説明したように、発光装置1の光軸A1を受光装置2の光軸A2に対して傾ける。これにより、0次光53を、図11のBに示すように、受光範囲54外の領域に照射することが可能となる。図11のBでは、0次光53のスポットが受光範囲54外に存在している。これにより、測距に対する0次光53の悪影響を抑制することが可能となる。
第2の手法(図11のC)では、基板31に設けられた複数の発光素子33を、複数個ごとに順次点灯させる。例えば、これらの発光素子33を、1本のライン部分L1ごとに順次点灯させる(図7のA~Eを参照)。この場合、5個の発光素子33が同時に点灯されることとなる。
図11のCは、5個の発光素子33が同時に点灯された様子を示している。この場合、照射光51は、0次光53の5個のスポットを含むことになる。図11のCは、受光範囲54内に存在する0次光53の5個のスポットを示している。
同時に点灯する発光素子33の個数を1個から5個に増やす場合、各発光素子33に供給する電力を一定とすると、照射光51の強度は5倍になると考えられる。しかし、1個の発光素子33の点灯で測距を十分に行える場合、照射光51の強度を5倍にすることは無駄である。
そこで、同時に点灯する発光素子33の個数を1個から5個に増やす場合には、各発光素子33に供給する電力を低減してもよく、例えば、各発光素子33に供給する電力を5分の1に低減してもよい。この場合、同時に点灯される5個の発光素子33に供給される合計電力は、単独で点灯される1個の発光素子33に供給される電力と同じになる。その結果、同時に点灯する発光素子33の個数を1個から5個に増やしても、照射光51の強度は当該個数を増やす前と同じになると考えられる。これにより、照射光51の強度を高める無駄を抑制することが可能となる。
この場合、各発光素子33に供給する電力を5分の1に低減することで、0次光53の各スポットの輝度も低減されると考えられる。そのため、0次光53の各スポットの輝度を十分に低減することができれば、受光範囲54内の領域に0次光53が照射されても、測距に対する0次光53の悪影響を抑制することができる。
よって、第2の手法(図11のC)では、基板31に設けられた複数の発光素子33を複数個ごとに順次点灯させ、かつ、各発光素子33に供給する電力を小さく設定する。例えば、これらの発光素子33を5個ごとに順次点灯させ、かつ、各発光素子33に供給する電力を、1個の発光素子33を単独で点灯する場合の電力の5分の1に設定する。これにより、受光範囲54内の領域に0次光53を照射しても、測距に対する0次光53の悪影響を抑制することが可能となる。
図12は、第1実施形態の測距装置の動作例を示すタイミングチャートである。
図12は、フレーム同期信号のオン・オフのタイミングと、撮像部22の露光のタイミング(グローバルシャッタ)と、発光素子33の点灯のタイミング(ドライバ出力)と、発光素子33の発光位置(点灯位置)とを示している。
本実施形態のフレーム同期信号は、負論理を採用している。よって、フレーム同期信号が1回立ち下がると、測距装置の1サイクルの動作が開始される。図12は、第Nサイクルから第N+Mサイクルの動作を示している(N、Mは1以上の整数)。
本実施形態の撮像部22は、2次元アレイ状に配置された複数の画素を含んでいる。図12に示す露光のタイミングは、レンズユニット21からの光でこれらの画素を露光するタイミング、すなわち、シャッタを開くタイミングを示している。
図12は、1サイクルごとにM個の円を示している。M個の円は、発光素子33を1個ごとに点灯する場合のM個の発光素子33、または、発光素子33を1本のライン部分ごとに点灯する場合のM本のライン部分を示している。各サイクルの黒丸は、点灯中の発光素子33またはライン部分を示している。
本実施形態の光源12は、1個の発光素子33ごとまたは1本のライン部分ごとに発光素子33を順次点灯させる。図12に示す点灯のタイミングは、発光素子33を1個の発光素子33ごとまたは1本のライン部分ごとに順次点灯させるタイミングを示している。
図12は、グローバルシャッタ方式の動作例を示している。この場合、測距装置は、図12に示すように、発光素子33の順次点灯のタイミングと、撮像部22における露光のタイミングとを同期させる。そのため、1個または複数個の発光素子33が1回点灯すると、点灯と同期して撮像部22の各画素が1回露光される。これにより、測距装置の動作の無駄を減らすことが可能となる。例えば、発光素子33の無駄な点灯や撮像部22の無駄な露光を減らすことが可能となり、測距装置の消費電力を低減することが可能となる。なお、点灯と露光の同期のための制御は、例えば測距部3により行われる。
図13は、第1実施形態の測距装置の別の動作例を示すタイミングチャートである。
図13は、フレーム同期信号のオン・オフのタイミングと、撮像部22の露光のタイミングと、発光素子33の点灯のタイミング(ドライバ出力)とを示している。図13の例におけるフレーム同期信号の性質や、発光素子33の点灯の態様は、図12の例と同様である。
本実施形態の撮像部22は、上述のように、2次元アレイ状に配置された複数の画素を含んでいる。例えば、本実施形態の撮像部22は、m行n列の画素を含んでいる(m、nは2以上の整数)。
図13は、ローリングシャッタ方式の動作例を示している。この場合、測距装置は、m行n列の画素を露光するタイミング、すなわち、シャッタを開くタイミングを、1行の画素(n個の画素)ごとに変化させる。図13に示す2つの平行四辺形は、露光のタイミングが行ごとに変化する様子を示している。これらの平行四辺形は、これらの画素が露光されるタイミングを示している。
一方、各平行四辺形内の長方形は、これらの画素が露光され、かつ、発光素子33が点灯されるタイミングを示している。別言すると、各平行四辺形内の長方形は、これらの画素が、光源12からの光の反射光と外光の反射光とで露光されているタイミングを示し、各平行四辺形内のその他の領域は、これらの画素が、外光の反射光のみで露光されているタイミングを示している。
図13の動作例を採用する場合には、上記長方形のタイミングで、これらの画素を、光源12からの光の反射光と外光の反射光とで露光するサイクルと、上記長方形のタイミングで、これらの画素を、外光の反射光のみで露光するサイクルとを設けてもよい。この場合、前者のサイクルの撮像信号と、後者のサイクルの撮像信号との差分をとることで、前者のサイクルの撮像信号から外光の影響を除去することが可能となる。
図14は、第1実施形態の測距装置の測距方式を説明するための図である。
図14は、被写体(対象)Pの位置と、レンズ21aの位置と、光源12の位置(より正確には回折光学素子14の位置)との間の三角形を示している。本実施形態の三角測量は、この三角形について適用される。
図14はさらに、被写体Pの座標(x,y,z)と、撮像部(センサ)22のセンサ中心の座標(x,y,z)と、撮像部22における結像点の座標(x,y,z)とを示している。なお、本実施形態のx軸は、レンズ21aの位置と光源12の位置とを結ぶ直線(ベースライン)と平行になるように設定され、本実施形態のxz平面は、上記三角形と平行になるように設定されている。本実施形態のx軸、y軸、およびz軸は、互いに垂直である。
図14はさらに、レンズ21aの位置における上記三角形の角度αと、光源12の位置における上記三角形の角度βと、ベースラインの長さdとを示している。ベースラインの長さdは、上記三角形の底辺の長さに相当する。図14はさらに、レンズ21aと被写体Pとの間のx方向の距離dと、光源12と被写体Pとの間のx方向の距離dとを示している。
この場合、d=d+d、tanα=z/d、およびtanβ=z/dの関係が成り立つため、dは次の式(3)で表される。
d=z/tanα+z/tanβ ・・・(3)
式(3)を変形すると、zは次の式(4)で表される。
=d・tanα・tanβ/(tanα+tanβ) ・・・(4)
ここで、レンズユニット21のレンズ21a、21bの焦点距離をfとすると、上記のtanαは次の式(5)で表される。
tanα=f/x ・・・(5)
式(4)に式(5)を代入すると、次の式(6)が得られる。
=d・f・tanβ/(f+x・tanβ) ・・・(6)
式(6)において、d、f、βの値は既知である。よって、撮像信号からxの値を検出すれば、zの値を算出することができる。zの値は、被写体Pと測距装置との間の距離に相当する。
以上のように、本実施形態の発光装置1は、基板31に設けられた発光素子33を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、これらの発光素子33からの光を被写体Pに照射する。よって、本実施形態によれば、小型のアクチュエータなどの部品を用いずに、測距にとって好適な照射光51を被写体Pに照射することが可能となり、例えば、被写体Pの表面上を移動する照射光51を被写体Pに照射することが可能となる。
なお、本実施形態の発光装置1と受光装置2は、同じ装置(測距装置)内に設けられているが、同じ装置内に設けられていなくてもよい。例えば、発光装置1、受光装置2、および測距部3がネットワークで接続された測距システムを構築してもよい。この場合、発光装置1、受光装置2、および測距部3の間の信号の授受は、ネットワークを介した通信により行われる。このネットワークは、有線ネットワークでもよいし、無線ネットワークでもよい。
以上、本開示の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本開示の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の変更を加えて実施してもよい。例えば、2つ以上の実施形態を組み合わせて実施してもよい。
なお、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
(1)
光を発生させる複数の発光素子を含み、前記発光素子からの光を被写体に照射する発光装置と、
前記被写体から反射した光を受光する受光装置と、
前記受光装置により受光された光に基づいて、前記被写体との距離を測定する測距部とを備え、
前記発光装置は、前記発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、測距装置。
(2)
前記発光素子は、ライン状に配置されている、(1)に記載の測距装置。
(3)
前記発光素子は、2次元アレイ状に配置されている、(1)に記載の測距装置。
(4)
前記2次元アレイ状の前記発光素子は、前記発光素子がライン状に配置された複数のライン部分を含む、(3)に記載の測距装置。
(5)
前記ライン部分は、第1方向に延び、かつ前記第1方向に垂直な第2方向に互いに隣接しており、
前記2次元アレイ状の前記発光素子は、前記発光素子が前記第2方向に連続しないように千鳥配列状に配置されている、(4)に記載の測距装置。
(6)
前記発光装置は、前記発光素子を1本のライン部分ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、(4)に記載の測距装置。
(7)
前記発光装置は、前記発光素子を駆動する複数のスイッチを備え、
各スイッチは、対応する1本のライン部分内の複数の発光素子に電気的に接続されている、(4)に記載の測距装置。
(8)
前記発光装置は、前記被写体に、第3方向に延びる1本以上のライン光を含む光を照射する、(1)に記載の測距装置。
(9)
前記発光装置は、前記被写体に、前記第3方向に延びる前記1本以上のライン光と第4方向に延びる1本以上のライン光とを含む光を照射する、(8)に記載の測距装置。
(10)
前記発光装置は、前記受光装置の光軸に対して前記発光装置の光軸を傾けて、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、(1)に記載の測距装置。
(11)
前記発光装置は、前記発光素子からの光の0次光が、前記受光装置の受光範囲外の領域に照射されるように、前記発光装置の光軸を傾ける、(10)に記載の測距装置。
(12)
前記発光装置は、前記発光素子からの光が0次光の複数のスポットを含み、かつ、前記複数のスポットが前記受光装置の受光範囲内の領域に照射されるように、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、(1)に記載の測距装置。
(13)
前記発光素子の順次点灯のタイミングと、前記受光装置における露光のタイミングとを同期させる、(1)に記載の測距装置。
(14)
前記発光装置は、前記発光素子からの光をコリメートして、前記被写体に照射するコリメートレンズを備える、(1)に記載の測距装置。
(15)
前記発光装置は、前記発光素子からの光を回折により成形して、前記被写体に照射する回折光学素子を備える、(1)に記載の測距装置。
(16)
前記受光装置は、前記被写体に照射された光を撮像する撮像部を備え、
前記測距部は、前記撮像部により撮像された光に基づいて、前記被写体との距離を測定する、(1)に記載の測距装置。
(17)
光を発生させる複数の発光素子を含む光源と、
前記発光素子からの光を被写体に照射する光学素子とを備え、
前記発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、発光装置。
(18)
前記光学素子は、前記発光素子からの光をコリメートして、前記被写体に照射するコリメートレンズを含む、(17)に記載の発光装置。
(19)
前記光学素子は、前記発光素子からの光を回折により成形して、前記被写体に照射する回折光学素子を含む、(17)に記載の発光装置。
(20)
前記被写体から反射した光は、受光装置により受光される、(17)に記載の発光装置。
1:発光装置、2:受光装置、3:測距部、
11:光源駆動部、12:光源、13:コリメートレンズ、
14:回折光学素子、15:反射プリズム、16:バンプ、
21:レンズユニット、21a:レンズ、21b:レンズ、
22:撮像部、23:撮像信号処理部、
31:基板、32:積層膜、33:発光素子、33a:点灯中の発光素子、
34:アノード電極、35:カソード電極、41:基板、42:接続パッド、
51:照射光、52:ライン光、53:0次光、54:受光範囲

Claims (20)

  1. 光を発生させる複数の発光素子を含み、前記発光素子からの光を被写体に照射する発光装置と、
    前記被写体から反射した光を受光する受光装置と、
    前記受光装置により受光された光に基づいて、前記被写体との距離を測定する測距部とを備え、
    前記発光装置は、前記発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、測距装置。
  2. 前記発光素子は、ライン状に配置されている、請求項1に記載の測距装置。
  3. 前記発光素子は、2次元アレイ状に配置されている、請求項1に記載の測距装置。
  4. 前記2次元アレイ状の前記発光素子は、前記発光素子がライン状に配置された複数のライン部分を含む、請求項3に記載の測距装置。
  5. 前記ライン部分は、第1方向に延び、かつ前記第1方向に垂直な第2方向に互いに隣接しており、
    前記2次元アレイ状の前記発光素子は、前記発光素子が前記第2方向に連続しないように千鳥配列状に配置されている、請求項4に記載の測距装置。
  6. 前記発光装置は、前記発光素子を1本のライン部分ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、請求項4に記載の測距装置。
  7. 前記発光装置は、前記発光素子を駆動する複数のスイッチを備え、
    各スイッチは、対応する1本のライン部分内の複数の発光素子に電気的に接続されている、請求項4に記載の測距装置。
  8. 前記発光装置は、前記被写体に、第3方向に延びる1本以上のライン光を含む光を照射する、請求項1に記載の測距装置。
  9. 前記発光装置は、前記被写体に、前記第3方向に延びる前記1本以上のライン光と第4方向に延びる1本以上のライン光とを含む光を照射する、請求項8に記載の測距装置。
  10. 前記発光装置は、前記受光装置の光軸に対して前記発光装置の光軸を傾けて、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、請求項1に記載の測距装置。
  11. 前記発光装置は、前記発光素子からの光の0次光が、前記受光装置の受光範囲外の領域に照射されるように、前記発光装置の光軸を傾ける、請求項10に記載の測距装置。
  12. 前記発光装置は、前記発光素子からの光が0次光の複数のスポットを含み、かつ、前記複数のスポットが前記受光装置の受光範囲内の領域に照射されるように、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、請求項1に記載の測距装置。
  13. 前記発光素子の順次点灯のタイミングと、前記受光装置における露光のタイミングとを同期させる、請求項1に記載の測距装置。
  14. 前記発光装置は、前記発光素子からの光をコリメートして、前記被写体に照射するコリメートレンズを備える、請求項1に記載の測距装置。
  15. 前記発光装置は、前記発光素子からの光を回折により成形して、前記被写体に照射する回折光学素子を備える、請求項1に記載の測距装置。
  16. 前記受光装置は、前記被写体に照射された光を撮像する撮像部を備え、
    前記測距部は、前記撮像部により撮像された光に基づいて、前記被写体との距離を測定する、請求項1に記載の測距装置。
  17. 光を発生させる複数の発光素子を含む光源と、
    前記発光素子からの光を被写体に照射する光学素子とを備え、
    前記発光素子を1個ごとまたは複数個ごとに順次点灯させることで、前記発光素子からの光を前記被写体に照射する、発光装置。
  18. 前記光学素子は、前記発光素子からの光をコリメートして、前記被写体に照射するコリメートレンズを含む、請求項17に記載の発光装置。
  19. 前記光学素子は、前記発光素子からの光を回折により成形して、前記被写体に照射する回折光学素子を含む、請求項17に記載の発光装置。
  20. 前記被写体から反射した光は、受光装置により受光される、請求項17に記載の発光装置。
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