JP2023056370A - 基礎構造および基礎構造の構築方法 - Google Patents

基礎構造および基礎構造の構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023056370A
JP2023056370A JP2021165682A JP2021165682A JP2023056370A JP 2023056370 A JP2023056370 A JP 2023056370A JP 2021165682 A JP2021165682 A JP 2021165682A JP 2021165682 A JP2021165682 A JP 2021165682A JP 2023056370 A JP2023056370 A JP 2023056370A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foundation
water
base body
base
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021165682A
Other languages
English (en)
Inventor
一星 梅津
Issei Umezu
栄治 宇佐美
Eiji Usami
雄二 新原
Yuji Niihara
聡 稲垣
Satoshi Inagaki
聡 松木
Satoshi Matsuki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2021165682A priority Critical patent/JP2023056370A/ja
Publication of JP2023056370A publication Critical patent/JP2023056370A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Foundations (AREA)

Abstract

【課題】上部構造の大型化に対応でき、多様な水域に施工可能な基礎構造および基礎構造の構築方法を提供する。【解決手段】基礎構造22は、内部に複数の中空部2を有する基礎本体1と、基礎本体1の外縁部付近に形成された杭保持構造20と、杭保持構造20に設置されて基礎本体1を水底13の地盤に固定する杭15とを具備し、基礎本体1は、上面および隣り合う中空部2a、2bの隔壁6に空気抜き孔9、9aと注排水孔10、10aとが設けられる。基礎構造22を構築するには、基礎本体1を所定の水域まで曳航した後、空気抜き孔9、9aから空気を逃しつつ注排水孔10、10aから複数の中空部2a、2bにバラスト水14を注入して基礎本体1を水底13に沈設し、杭保持構造20に設置された杭15で基礎本体1を水底13の地盤に固定する。そして、基礎本体1の直上に設けられた接合部3にトランジションピース21を接合する。【選択図】図7

Description

本発明は、基礎構造および基礎構造の構築方法に関するものである。
従来、着床式の洋上風力発電設備等の基礎形式は、モノパイルやジャケット等の杭式及び重力式コンクリート基礎が一般的である。また、重力式の底版と、底版を支持する複数の杭とを組み合わせた基礎構造も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2019-100070号公報
しかしながら、今後、設置海域が沖合に移行したり風車が大型化したりすると、従来の工法が採用できなくなる。例えば、モノパイル工法では、工場製作できるモノパイルのサイズや設置可能な水深に限界がある。また、現存するクレーン船やSEPの能力では、大型化した風車に対応したサイズのモノパイルやジャケット基礎の施工は困難である。重力式基礎については、基礎が重いため製作場所から沖合の設置海域までの運搬が課題となる。
さらに、風車および基礎は、洋上風力発電設備の供用期間が過ぎた後に撤去する必要があるが、風車の大型化及び設置水域の大水深化に対応した基礎を海上作業によって解体して撤去しようとすると、工期が長くなり工費が嵩む。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、上部構造の大型化に対応でき、多様な水域に施工可能な基礎構造および基礎構造の構築方法を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、内部に複数の中空部を有する基礎本体と、前記基礎本体の外縁部付近に形成された基礎固定部保持構造と、前記基礎固定部保持構造に設置され、前記基礎本体を水底の地盤に固定する基礎固定部と、を具備し、前記基礎本体は、上面および隣り合う前記中空部の隔壁に空気抜き孔と注排水孔とが設けられることを特徴とする基礎構造である。
第1の発明では、内部に複数の中空部を有する基礎本体の上面および隣り合う中空部の隔壁に空気抜き孔と注排水孔とが設けられるため、基礎本体の浮体曳航や水底への沈設が可能であり、風車等の上部構造の大型化に対応した基礎構造を構築できる。また、起重機船や運搬台船等の作業船の能力による制約が少なく、基礎構造の設置水域が沖合であったり大水深であったりしても施工可能である。
前記基礎本体の直上に固定された接合部をさらに具備し、前記接合部の内側に、外径が前記接合部の内径よりも小さい着脱式の柱状材を配置可能であることが望ましい。また、前記接合部は、例えば上方に向けて縮径する筒状のスリップジョイントであり、前記柱状材の前記外径が前記スリップジョイントの最小部の内径よりも小さい。
柱状材を配置可能とすれば、柱状材を位置ガイドおよび挿入ガイドとして基礎上部を接合部に接合することができる。接合部をスリップジョイントとすれば、水中で基礎上部を接合部に嵌合して容易に接合することができる。
前記基礎固定部は、例えば杭であり、前記基礎固定部保持構造は、前記基礎本体の上面から下面までを貫通するように前記基礎本体に形成された筒状部を有し、前記基礎固定部保持構造は、前記筒状部に前記上面側から挿入された前記杭を、上部が前記筒状部内に配置されて下部が前記下面から突出した状態で保持する。または、前記基礎固定部はサクションバケットであり、前記基礎固定部保持構造は、前記基礎本体の下面側に形成された開口部を有し、前記基礎固定部保持構造は、前記サクションバケットを、上部が前記基礎本体内に配置されて下部が前記開口部から前記基礎本体の下方に突出した状態で保持してもよい。
基礎固定部を杭とすれば、基礎本体を沈設した後に杭を設置して基礎本体を水底の地盤に固定することができる。基礎固定部をサクションバケットとすれば、基礎本体の沈設と同時に基礎本体を水底の地盤に固定することができる。
前記基礎本体は、平面視で十文字であることが望ましい。
これにより、十文字の四つの端部付近に設置された基礎固定部で基礎本体を安定して固定できる。
第2の発明は、内部に複数の中空部を有し、上面および隣り合う前記中空部の隔壁に空気抜き孔と注排水孔とが設けられた基礎本体を、所定の水域まで曳航する工程と、前記空気抜き孔から空気を逃しつつ前記注排水孔から複数の前記中空部にバラスト水を注入することにより、前記基礎本体を水底に沈設する工程と、前記基礎本体の外縁部付近に形成された基礎固定部保持構造に設置された基礎固定部を用いて、前記基礎本体を水底の地盤に固定する工程と、前記基礎本体の直上に設けられた接合部に基礎上部を接合する工程と、を具備することを特徴とする基礎構造の構築方法である。
第2の発明では、内部に複数の中空部を有する基礎本体の上面および隣り合う中空部の隔壁に空気抜き孔と注排水孔とを設け、基礎本体を浮体曳航して水底に沈設するため、風車等の上部構造の大型化に対応した基礎構造を構築できる。また、施工時に起重機船や運搬台船等の作業船の能力による制約が少なく、基礎構造の設置水域が沖合であったり大水深であったりしても施工可能である。
本発明によれば、上部構造の大型化に対応でき、多様な水域に施工可能な基礎構造および基礎構造の構築方法を提供できる。
基礎本体1を示す図。 基礎本体1を示す図。 基礎本体1を示す図。 基礎構造22の構築方法を示す図。 基礎構造22の構築方法を示す図。 基礎構造22の構築方法を示す図。 基礎構造22の構築方法を示す図。 基礎構造22の撤去方法を示す図。 基礎構造の他の構成の例を示す図。 基礎本体1a及び基礎構造22aを示す図。
以下、図面に基づいて本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。図1から図3は基礎本体1を示す図である。図2(a)は基礎本体1を上方から見た図、図2(b)は図2(a)の線A-Aによる断面図、図3(a)は図2(a)の線B-Bによる断面図、図3(b)は図3(a)の線C-Cによる断面図である。
基礎本体1は、例えば、洋上風力発電設備用等の基礎構造22(図7、図8)を構成する躯体であり、図1から図3に示すように平面視で十文字である。基礎本体1は、内部に隔壁6で隔てられた複数の中空部2を有する。中空部2は、基礎本体1の中央部に位置する中空部2a、中空部2aの外側に隣接する中空部2b、中空部2bに隣接して基礎本体1の外縁部に位置する中空部2cからなる。基礎本体1は、例えばプレストレストコンクリート製である。
中空部2cには、基礎本体1を上面から下面まで貫通する筒状部3が配置される。筒状部3は、基礎本体1の上面から突出した部分に上方に向けて拡径する拡径部31を有し、中空部2c内では径が一定である。筒状部3は、例えば中空部2cに充填されたコンクリートによって基礎本体1に固定される。
基礎本体1は、中空部2aの直上に接合部4が固定される。接合部4は、上方に向けて縮径する筒状のいわゆるスリップジョイントである。接合部4は、例えば外側が鋼製型枠を兼ねた鋼材で内部が鉄筋コンクリート製である。この場合、例えば、基礎本体1のコンクリート打設前に接合部4の鋼製型枠等を設置し、基礎本体1と接合部4のコンクリートを同時に打設することによって基礎本体1に接合部4を固定し、鋼製型枠を残置する。接合部4、中空部2a、2bには水底ケーブルを設置するためのケーブル用導管11が配置される。
接合部4の内側には、図2、図3に点線で示す円柱材12を配置可能である。柱状材である円柱材12は、外径が接合部4の最小部の内径よりも小さく、基礎本体1に対して着脱式である。円柱材12は、基礎本体1の上面に固定されたずれ止め8に嵌め込まれ、接合部4の上端付近の内周に固定された支持部材5によって位置決めされる。なお、柱状材としては、断面が円形の物には限られない。
基礎本体1は、図3に示すように、上面に空気抜き孔9と注排水孔10とが設けられる。注排水孔10には中空部2aの下部まで到達するパイプが取り付けられる。基礎本体1は、隣り合う中空部2aと中空部2bとの隔壁6に空気抜き孔9aと注排水孔10aとが設けられる。空気抜き孔9aは隔壁6の上部に設けられ、注排水孔10aは隔壁6の下部に設けられる。
次に、基礎構造22の構築方法について説明する。図4から図7は基礎構造22の構築方法を示す図である。図4(a)は基礎本体1を曳航する工程を示す図、図4(b)は基礎本体1を沈める工程を示す図である。図5(a)は基礎本体1を沈設した状態を示す図、図5(b)は基礎本体1を水底13に固定する工程を示す図である。図6(a)は基礎本体1を水底13に固定した状態を示す図、図6(b)は図6(a)の範囲Dの拡大図である。図7(a)はトランジションピース21を接合する工程を示す図、図7(b)は基礎構造22を構築した状態を示す図である。
基礎構造22を構築するには、まず基礎本体1を岸壁ヤードまたはドック内で製作する。そして、図4(a)に示すように基礎本体1を水面に浮かせ、タグボート等を用いて風車の設置水域まで曳航し、水上の作業船から円柱材12を接合部4の内側に配置する。設置水域の水底13は、予め砕石を撒くか掘削して概ね水平に均しておく。
次に、基礎本体1をクレーン船等で吊りながら、図4(b)に示すように中空部2a、2bにバラスト水14を注入することで基礎本体1を矢印の方向に沈めていく。このとき、基礎本体1に設けた図示しないスラスタを用いて基礎本体1を回転させて設置する向きを調整してもよい。そして、図5(a)に示すように基礎本体1を水底13に設置する。
バラスト水14の注水には図3に示す空気抜き孔9、9aおよび注排水孔10、10aを用いる。すなわち、バラスト水14は、基礎本体1の上面の注排水孔10に注水ホース等を接続して中空部2a内に注入され、中空部2a内から隔壁6の注排水孔10aを介して中空部2b内にも注水される。中空部2a、2b内では空気がバラスト水14に置換され、中空部2b内の空気は隔壁6の空気抜き孔9aを介して中空部2a内に移動し、中空部2a内の空気は基礎本体1の上面の空気抜き孔9から基礎本体1の外に排出される。
基礎本体1を水底13に設置したら、図5(b)に示すように基礎本体1の上方から基礎固定部である杭15を吊り降ろし、拡径部31側から筒状部3に杭15を挿入して水底13に打設する。拡径部31を設けることにより、杭15の筒状部3への挿入が容易になる。
杭15を打設したら、図6(a)に示すように基礎固定部保持構造である杭保持構造20で杭15を保持し、杭15で基礎本体1を水底13の地盤に固定する。そして、杭15内への海洋生物等の侵入を防止するために杭15に杭頭キャップ19を被せる。杭頭キャップ19は、杭15に被せる深さを杭15の径の1~1.5倍程度とし、杭15に被せやすくするために下端を拡げることが望ましい。
図6(b)に示すように、杭保持構造20は、杭15の上部が筒状部3内に配置されて下部が基礎本体1の下面から突出した状態で、筒状部3と杭15との隙間にグラウト材18を充填することによって杭15を保持する。筒状部3の内周面にはせん断キー16が、杭15の上部の外周面にはせん断キー17が設けられる。
基礎本体1を水底13の地盤に固定したら、図7(a)に示すように基礎上部であるトランジションピース21をクレーン船等で矢印の方向に吊り降ろし、トランジションピース21を接合部4に設置する。トランジションピース21は、接合部4の形態に対応させて、下部が下方に向けて拡径しており、上方に向けて縮径する接合部4に嵌合することで容易に水中接合できる。
トランジションピース21は、円柱材12を位置ガイド且つ挿入ガイドとして設置される。円柱材12は水面上まで立ち上がっているため、水上からトランジションピース21の設置予定位置を正確に把握できる。また、円柱材12に沿ってトランジションピース21を吊り降ろすことで接合部4にトランジションピース21を確実に設置できる。円柱材12は上記したように図2,図3に示す支持部材5およびずれ止め8で支持されているので、波浪を受けても位置が保持される。
トランジションピース21を接合部4に接合したら、円柱材12を引き抜いて図7(b)に示す基礎構造22を完成する。その後、ケーブル用導管11を用いて水底ケーブルを敷設し、上部構造であるタワーや風車等を構築する。引き抜いた円柱材12は、他の基礎構造の構築に転用される。なお、トランジションピース21は1本で水面上の風車タワー設置面まで施工してもよいし、2本以上に分割して接合して施工してもよい。
図8は基礎構造22の撤去方法を示す図である。図8(a)は杭15を切断する工程を示す図、図8(b)は杭15の切断部付近の拡大図である。洋上風力発電設備の供用期間が過ぎたら、まず風車等の上部構造を撤去する。そして図8(a)に示すように杭15の内部に切断装置23を挿入し、杭15の切断位置が水底13よりも下方となるようにセットする。切断装置23は、杭15にジャッキ25で固定され、回転装置26でカッタ24を杭15の円周方向に回転させて杭15を切断する。ジャッキ25はカッタ24による切断時の反力を受ける。
全ての杭15を切断したら、トランジションピース21内の排水を行う。次に、空気抜き孔9、9aと注排水孔10、10aを用いて基礎本体1の中空部2a、2b内のポンプ排水と空気導入を実施し、基礎本体1に浮力を与えて浮上させる。浮上時には、必要に応じて小型のクレーン船やタグボート等で引き上げ補助や基礎本体1の位置制御を行う。基礎本体1が水面まで浮上したら、所定のヤードまで曳航して陸揚げし、解体する。
このように、第1の実施形態では、内部に複数の中空部2を有する基礎本体1の上面および隣り合う中空部の隔壁6に空気抜き孔9、9aと注排水孔10、10aとが設けられるため、基礎本体1の浮体曳航や水底13への沈設が可能であり、風車等の上部構造の大型化に対応した基礎構造22を構築できる。また、起重機船や運搬台船等の作業船の能力による制約が少なく、基礎構造22の設置水域が沖合であったり大水深であったりしても施工可能である。
第1の実施形態では、基礎本体1の直上に接合部4が固定され、接合部4の内側に着脱式の円柱材12を配置可能とし、接合部4をスリップジョイントとすることにより、トランジションピース21を水上から正確な位置に吊り降ろして、水中で接合部4に容易に接合できる。また、基礎構造22の撤去時に大型SEPや大型クレーンが不要であり、経済的である。
ジャケット工法では、プレパイリング時に各杭の間隔を正確に保つためにテンプレートを使用する必要があるが、第1の実施形態では基礎本体1の筒状部3をガイドにして杭15を打設するのでテンプレートが不要となる。
なお、基礎構造22の構成は第1の実施形態で示したものに限らない。例えば、基礎本体1の形状は平面視で十文字形状に限らず、円形や多角形やこれらを組み合わせた形状としてもよい。また、杭15は4本に限らず、必要な杭15の本数に対応した数の筒状部3を基礎本体の外縁部付近に設けることによって基礎構造を経済的な設計とできる。接合部4は1カ所に限らず基礎本体の複数箇所に固定してもよい。本発明の基礎構造は施工時に作業船の能力による制約が少ないため、設計の自由度が高く、現場の条件に応じて合理的な形状を選択できる。
図9は基礎構造の他の構成の例を示す図である。図9(a)は基礎本体1bを示す図である。基礎本体1bは、平面視で矩形状であり、矩形の四隅に筒状部3が設けられ、中央部に接合部4が固定される。図9(b)は基礎本体1cを示す図である。基礎本体1cは、平面視で放射状であり、放射状に延びた3つの部分の端部付近に筒状部3が設けられ、3カ所の筒状部3の中央部寄りに接合部4が固定される。基礎本体1cのように接合部4を複数箇所に固定すれば、モノパイルのトランジションピースの直径が製作限界を超えて大きくなった場合にもトリパイル形式等を採用して対応可能である。
図9(c)はトランジションピース21aと接合部4を示す図である。トランジションピース21aのように最大部の内径29を接合部4の最大部の外径30よりも大きくすることにより、接合部4にトランジションピース21aを容易に嵌合することができる。なお、第1の実施形態では接合部4をスリップジョイントとしトランジションピース21を嵌合して接合したが、接合方法はこれに限らずグラウト接合等で接合してもよい。
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では第1の実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。
図10は基礎本体1a及び基礎構造22aを示す図である。図10(a)は基礎本体1aを上方から見た図、図10(b)は基礎構造22aの鉛直断面図(図10(a)の線E-E断面図)である。第2の実施形態の基礎構造22aは、基礎固定部がサクションバケット15aであり、基礎固定部保持構造がサクションバケット保持構造20aである点で第1の実施形態の基礎構造22と主に異なる。
図10(a)、図10(b)に示すように、基礎本体1aの外縁部の中空部2cには、サクションバケット15aが配置される。サクションバケット保持構造20aは、サクションバケット15aの上部が中空部2c内に配置されて、下部が基礎本体1aの下面側に形成された開口部28から基礎本体1aの下方に突出した状態で、サクションバケット15aを保持する。サクションバケット保持構造20aは、例えば中空部2cに充填されたコンクリート7によってサクションバケット15aを基礎本体1aに固定する。サクションバケット15aは、基礎本体1aの上面から突出した上端部にホース27が取り付けられる。
図10(b)に示す基礎構造22aを構築するには、まず図10(a)に示す基礎本体1aを岸壁ヤードまたはドック内で製作する。そして、基礎本体1aを水面に浮かせて風車の設置水域まで曳航する。基礎本体1aは、サクションバケット15aが一体化された状態で曳航される。
次に、第1の実施形態と同様に、接合部4内に円柱材を配置し、空気抜き孔から空気を逃しつつ注排水孔から中空部2a、2bにバラスト水を注入することにより、基礎本体1aを水底13の方向に沈めていく。第2の実施形態では、サクションバケット15aの下端が水底13に到達したら、ホース27に図示しないポンプ等を接続してサクションバケット15aの内部の水を汲み出すことにより、図10(b)に示すようにサクションバケット15aを水底13の地盤に貫入して基礎本体1aを水底13の地盤に固定する。サクションバケット15aは拡径した部分の上端付近が水底13に達するまで貫入され、貫入が完了したら水の汲み出しを停止してサクションバケット15aに杭頭キャップ19aを被せる。
基礎本体1aを水底13の地盤に固定したら、第1の実施形態と同様にして円柱材をガイドとしてトランジションピース21を接合部4に設置し、円柱材を引き抜いて基礎構造22aを完成する。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、第2の実施形態では、サクションバケット15aをサクションバケット保持構造20aに設置した状態で基礎本体1aを曳航するので、基礎本体1aの沈設と同時にサクションバケット15aで基礎本体1aを水底13の地盤に固定することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、基礎本体はプレストレストコンクリート製に限らず浮体曳航ができるものであればよく、鋼製でもよい。また、基礎本体は、沈設せずに浮体式の基礎に用いてもよいし、沈設した後に中空部の少なくとも一部に砂やコンクリートを充填して重力式基礎としてもよい。基礎構造の撤去時に用いる切断装置23は図8に示すものに限らず、アブレイシブジェット工法、水中溶断工法、ディスクカッタなどの適切な方法で基礎固定部を切断すればよい。
1、1a、1b、1c………基礎本体
2、2a、2b、2c………中空部
3………筒状部
4………接合部
5………支持部材
6………隔壁
7………コンクリート
8………ずれ止め
9、9a………空気抜き孔
10、10a………注排水孔
11………ケーブル用導管
12………円柱材
13………水底
14………バラスト水
15………杭
15a………サクションバケット
16、17………せん断キー
18………グラウト材
19、19a………杭頭キャップ
20………杭保持構造
20a………サクションバケット保持構造
21、21a………トランジションピース
22、22a………基礎構造
23………切断装置
24………カッタ
25………ジャッキ
26………回転装置
27………ホース
28………開口部
29………内径
30………外径
31………拡径部

Claims (7)

  1. 内部に複数の中空部を有する基礎本体と、
    前記基礎本体の外縁部付近に形成された基礎固定部保持構造と、
    前記基礎固定部保持構造に設置され、前記基礎本体を水底の地盤に固定する基礎固定部と、
    を具備し、
    前記基礎本体は、上面および隣り合う前記中空部の隔壁に空気抜き孔と注排水孔とが設けられることを特徴とする基礎構造。
  2. 前記基礎本体の直上に固定された接合部をさらに具備し、
    前記接合部の内側に、外径が前記接合部の内径よりも小さい着脱式の柱状材を配置可能であることを特徴とする請求項1記載の基礎構造。
  3. 前記接合部は、上方に向けて縮径する筒状のスリップジョイントであり、
    前記柱状材の前記外径が前記スリップジョイントの最小部の内径よりも小さいことを特徴とする請求項2記載の基礎構造。
  4. 前記基礎固定部は杭であり、
    前記基礎固定部保持構造は、前記基礎本体の上面から下面までを貫通するように前記基礎本体に形成された筒状部を有し、
    前記基礎固定部保持構造は、前記筒状部に前記上面側から挿入された前記杭を、上部が前記筒状部内に配置されて下部が前記下面から突出した状態で保持することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の基礎構造。
  5. 前記基礎固定部はサクションバケットであり、
    前記基礎固定部保持構造は、前記基礎本体の下面側に形成された開口部を有し、
    前記基礎固定部保持構造は、前記サクションバケットを、上部が前記基礎本体内に配置されて下部が前記開口部から前記基礎本体の下方に突出した状態で保持することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の基礎構造。
  6. 前記基礎本体は、平面視で十文字であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の基礎構造。
  7. 内部に複数の中空部を有し、上面および隣り合う前記中空部の隔壁に空気抜き孔と注排水孔とが設けられた基礎本体を、所定の水域まで曳航する工程と、
    前記空気抜き孔から空気を逃しつつ前記注排水孔から複数の前記中空部にバラスト水を注入することにより、前記基礎本体を水底に沈設する工程と、
    前記基礎本体の外縁部付近に形成された基礎固定部保持構造に設置された基礎固定部を用いて、前記基礎本体を水底の地盤に固定する工程と、
    前記基礎本体の直上に設けられた接合部に基礎上部を接合する工程と、
    を具備することを特徴とする基礎構造の構築方法。
JP2021165682A 2021-10-07 2021-10-07 基礎構造および基礎構造の構築方法 Pending JP2023056370A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021165682A JP2023056370A (ja) 2021-10-07 2021-10-07 基礎構造および基礎構造の構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021165682A JP2023056370A (ja) 2021-10-07 2021-10-07 基礎構造および基礎構造の構築方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023056370A true JP2023056370A (ja) 2023-04-19

Family

ID=86004547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021165682A Pending JP2023056370A (ja) 2021-10-07 2021-10-07 基礎構造および基礎構造の構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023056370A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2728430C (en) Support structure for use in the offshore wind farm industry
US9567720B2 (en) Offshore platform for a marine environment
US8534958B2 (en) Offshore station, foundation for an offshore station, and method for building an offshore station
JPS6315381Y2 (ja)
KR102252116B1 (ko) 해저 지지 유닛 및 천수 천공 터미널을 제공하는 방법
WO2015106679A1 (en) Construction method for fixing hollow column for supporting marine structures and offshore platforms to a seabed
US20120093589A1 (en) Foundation support system for an offshore wind energy convertor, corresponding to an offshore wind power generating facility
JP2017503101A5 (ja)
US4063426A (en) Three column tower
CA2980959C (en) Gravity-based foundation for the installation of offshore wind turbines
CN109736343B (zh) 海上风电基础、其安装方法及风力发电机组
TW202240052A (zh) 水下基礎
WO2003080939A1 (en) Foundation structure
JP2013529736A (ja) 1以上の水中支柱又は杭を設置するための表面突出型再利用可能水中テンプレート
JP2001207948A (ja) 海上設置型風力発電用複合基礎構造及びその構築方法
JP2016084660A (ja) 洋上風力発電装置の基礎構造
CN118025410A (zh) 锚块、所述锚块设置装置及方法
EP2261425A1 (en) Hybrid offshore large pile - gravity foundation for constructions, and installation method therefor
AU2012313196B2 (en) Partially floating marine platform for offshore wind-power, bridges and marine buildings, and construction method
KR102532491B1 (ko) 수중 바닥을 굴착하면서 앵커블록을 침하하여 설치하는 앵커블록 설치 장치
JP2023056370A (ja) 基礎構造および基礎構造の構築方法
JP2023013149A (ja) 洗掘防止シート
JP2004108078A (ja) 水中立坑の構築方法、水中立坑、立坑と横坑の連結方法、坑構造
TWI645094B (zh) Method for constructing underwater foundation by using caisson and foundation pile
JPH09316894A (ja) 橋脚基礎構造およびその構築方法