JP2023051570A - 分光特性取得装置および分光特性取得方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物を安定的に測定領域の停止位置に停止させることを可能にすること。【解決手段】本発明の一実施形態の分光特性取得装置は、対象物を搬送する搬送方向の上流側に配置された第1搬送ローラ部と、前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラ部と、を有する搬送手段と、前記第2搬送ローラ部への前記対象物の到達を検知する検知手段と、前記対象物の到達を前記検知手段が検知したことを条件に、前記第2搬送ローラ部が前記第1搬送ローラ部よりも大きな駆動力で所定量駆動して停止する搬送制御を行う制御手段と、前記対象物が停止した位置で前記対象物から色データを取得する色データ取得手段と、前記色データ取得手段が取得した色データに基づいて前記対象物の分光特性を推定する分光特性算出手段と、を有することを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、分光特性取得装置および分光特性取得方法に関する。
従来、プリンタあるいは複写機などの分光特性取得装置において、画像の色再現性を向上する技術として、記録媒体などの対象の画像の分光特性を取得する技術がある。分光特性取得装置は、記録媒体などの対象を搬送する搬送装置を備え、対象の搬送先の測定領域で画像の色を測定することで分光特性の取得を行う。
画像の色を精度良く測定するための技術がある。例えば特許文献1に、用紙を測定基準面に密着させる場合の技術として、下流側の用紙搬送ローラを停止したままで上流側の用紙搬送ローラを反回転させる構成が開示されている。
しかしながら、記録媒体などは紙種や厚さなどにより加わるテンションが異なるため、従来方式を採用した場合、紙種や厚さなどの条件が変わると測定領域の停止位置がずれるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、対象物を安定的に測定領域の停止位置に停止させることが可能な分光特性取得装置および分光特性取得方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一実施形態の分光特性取得装置は、対象物を搬送する搬送方向の上流側に配置された第1搬送ローラ部と、前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラ部と、を有する搬送手段と、前記第2搬送ローラ部への前記対象物の到達を検知する検知手段と、前記対象物の到達を前記検知手段が検知したことを条件に、前記第2搬送ローラ部が前記第1搬送ローラ部よりも大きな駆動力で所定量駆動して停止する搬送制御を行う制御手段と、前記対象物が停止した位置で前記対象物から色データを取得する色データ取得手段と、前記色データ取得手段が取得した色データに基づいて前記対象物の分光特性を推定する分光特性算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、対象物を安定的に測定領域の停止位置に停止させることができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態にかかる印刷システムの全体構成図を示すブロック図である。 図2は、用紙搬送手段周辺の構成を示す図である。 図3は、分光特性取得装置の分光ユニットの構成の一例を説明する図である。 図4は、分光特性取得装置における回折像と撮像素子による受光を説明する図である。 図5は、分光特性取得装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図6は、用紙搬送手段の動作を示す模式図である。 図7は、用紙搬送手段を駆動するタイミングを示すタイミング図である。 図8は、分光特性取得装置の分光特性推定演算のための機能構成の一例を示すブロック図である。 図9は、基準サンプルのxy色度分布及びトナー画像の色再現範囲の一例を示す図である。 図10は、分光特性取得装置における色データ取得時の用紙を+Z軸方向からみた平面図である。 図11は、分光特性取得装置の分光特性の取得処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、分光特性取得装置の校正色標の一例を説明する図である。 図13は、分光特性取得装置の校正時の配置の一例を説明する斜視図である。 図14は、分光特性取得装置による変換行列の校正処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、分光特性取得装置の各分光センサが色標毎に取得した分光特性の一例を説明する図である。 図16は、第2の実施の形態にかかる分光特性取得装置の用紙搬送手段周辺の構成を示す図である。 図17は、用紙搬送手段の動作を示す模式図である。
以下に添付図面を参照して、分光特性取得装置および分光特性取得方法の実施の形態を詳細に説明する。
なお実施形態の説明においては、分光特性を取得する対象物を、用紙等の画像担持媒体とする例を示し、分光特性を取得する対象物を単に用紙と呼ぶ。また以下において、特に説明しない限りX軸方向は用紙の幅方向、Y軸方向は用紙の搬送方向、Z軸方向はX-Y平面と直交する方向を示すものとする。ここでX軸方向は、「搬送方向と交差する方向」の一例であり、Y軸方向は「搬送方向」の一例である。また実施形態の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
(第1の実施の形態)
まず第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる分光特性取得装置10の構成の一例を示す斜視図である。
図1において、分光特性取得装置10は、色データ取得ユニット20と、用紙搬送手段30,31,32と、用紙検知センサ41、42と、色データ取得ユニット搬送手段40と、校正色標50と、制御部300とを有している。また、色データ取得ユニット20は、ライン照明光源60と、縮小結像レンズ70と、分光ユニット80とを有している。色データ取得ユニット20は、「色データ取得手段」の一例である。また用紙搬送手段30,31,32は、「搬送手段」の一例であり、色データ取得ユニット搬送手段40は、「第2の搬送手段」の一例である。また、制御部300は「制御手段」の一例である。
用紙100は、用紙搬送手段30,31,32により、一定の速度でY軸方向に搬送される。ここで上流側と下流側について定義する。用紙の搬送方向を上流から下流の向きと定義する。図1において用紙100の搬送方向は-Y軸方向である。従って、搬送方向の上流側は+Y軸側であり、搬送方向の下流側は-Y軸側である。例えば、用紙搬送手段30と用紙搬送手段31とでは、用紙搬送手段30が搬送方向の上流側であり、用紙搬送手段31が搬送方向の下流側である。また、用紙検知センサ41と用紙搬送手段30とでは、用紙検知センサ41が上流側である。以下では特に説明することなく、この定義で上流側と下流側という使い分けをするものとする。
ここで、用紙搬送手段30,31,32について詳述する。色データ取得を取得するための印刷された用紙は、用紙の厚みや表面のコートや画像などによる表面性の違いにより、搬送性に大きく影響する。例えば、コートされた用紙などは、表面の摩擦抵抗が小さいことから、搬送コロなどがスリップし、用紙が狙いの搬送量よりも小さくなることがある。用紙100が狙いの位置から行き過ぎたり、反対に搬送量が足りなかったりすることを防ぎ、用紙100を色データ取得領域に安定して供給することは有効である。
図2は用紙搬送手段30,31,32周辺の構成を示す図である。用紙搬送手段30,31,32は、例えば駆動ローラと従動ローラであり、各ローラは、グリップ力を有するニップローラで構成されている。用紙搬送手段30,31,32は、それぞれ、用紙100を駆動ローラと従動ローラとの間に挟み、一定の速度で搬送する。このうち用紙搬送手段31は用紙搬送手段30と共に色データ取得領域21において制御され、用紙100の皺を伸ばすように機能する。ここで、用紙搬送手段30の駆動ローラおよび従動ローラが、「第1搬送ローラ部」の一例である。用紙搬送手段31の駆動ローラおよび従動ローラが、「第2搬送ローラ部」の一例である。
用紙搬送手段31は、従動ローラのローラ311を可動するアーム312を有する。アーム312は、駆動ローラのローラ310にローラ311を押圧することで用紙100を押圧する「押圧手段」の一例である。用紙搬送手段31は、アーム312を可動させることによりローラ310にローラ311を押し当てて用紙100を所定の力で挟みながら各ローラ310、311を回転することができる構成となっている。制御部300は、用紙搬送手段31のローラ310を用紙搬送手段30の駆動ローラの駆動力よりも大きな駆動力で所定量駆動して停止することにより用紙100のたるみや皺を伸ばす。
用紙搬送手段30と用紙搬送手段31とは、それぞれ別の駆動モータ30Mと駆動モータ31Mに接続されている。用紙搬送手段32は、用紙搬送手段31の駆動モータ31Mに接続されていてよい。用紙100のたるみや皺を伸ばす機能を実施する場合は、駆動ローラ310を駆動する駆動モータ31Mの駆動力を、用紙搬送手段30の駆動ローラを駆動する駆動モータ30Mの駆動力よりも高くして搬送する。
つまり、色データ取得領域21において搬送方向の下流側に位置する用紙搬送手段31が用紙100をアーム312によりしっかりと押圧して挟みながら下流側に送り出し、搬送方向の上流側に位置する用紙搬送手段30が、下流側の用紙搬送手段31よりも小さい駆動力により用紙100の搬送方向の負荷となりながら回転する。このような制御により、用紙100のたるみや皺を伸ばす程度で下流側の用紙搬送手段31で搬送方向に送ろうとする力と上流側の用紙搬送手段30で負荷となる力とが作用する。
なお、色データ取得領域21の搬送方向上流側に位置する用紙搬送手段30は、正転に加えて反転も可能である。
分光特性取得装置10は、用紙検知センサ41および用紙検知センサ42を備えている。用紙検知センサ41は、用紙100の先端が色データ取得領域21の搬送方向上流側の用紙搬送手段30に搬送されてきたことを検知する。用紙検知センサ42は、「検知手段」の一例であり、用紙100の先端が色データ取得領域21の搬送方向下流側の用紙搬送手段31に搬送されてきたことつまり到達したことを検知する。
用紙検知センサ41,42は、例えば用紙100に光を照射し、反射光をフォトダイオード等で検出する。用紙検知センサ41,42の出力に基づき、用紙100が色データ取得ユニット20による色データ取得領域21の位置にあることが検知される。
また、図2に示すように、色データ取得領域21の下面には、測定基準面22が設けられている。測定基準面22は、色データ取得領域21を色データ取得ユニット搬送手段40によりX方向に移動した領域をカバーしてあって、用紙100に密着するように配置される。
測定基準面22は、例えば板金に白色または黒色に塗装された幅広のガイド板で構成されている。塗装の色は、ISO準拠や印刷機器のキャリブレーションに使用する場合は黒色、また印刷用の色プロファイル作成の場合は白色というように、目的に応じて色条件が異なり、交換取り付けが可能となっている。
図1に戻り、色データ取得ユニット搬送手段40は、色データ取得ユニット20を用紙の幅方向に搬送する。色データ取得ユニット搬送手段40は、例えばボールネジとガイド等で構成された搬送ステージである。
校正色標50は、分光特性の算出に用いる変換行列の校正を行う際に使用される。校正色標50については、別途詳述する。
分光特性取得装置10は、用紙100の色データ取得領域21内において、Y軸方向の複数の位置の分光特性を同時に取得することができる。
ライン照明光源60は、色データ取得領域21を、用紙100の法線方向に対して約45度傾斜した方向からライン状の光で照明する。またライン照明光源60は、用紙100における色データ取得領域21以外の領域からの反射光が、分光ユニット80に入射しないように、色データ取得領域21に対して適切な領域を照明する。
ライン照明光源60としては、例えば可視光の略全域において強度を有する白色のLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)アレイを用いることができる。但し、これに限定されず、ライン照明光源60として冷陰極管等の蛍光灯やランプ光源等を用いても構わない。
ライン照明光源60は、分光に必要な波長領域の光を発するものであって、かつ色データ取得領域21の全体にわたって均質に照明可能なものであることが好ましい。なお、ライン照明光源60から出射された光を集光し、用紙100に平行光、又は収束光を照射するコリメートレンズを加えても構わない。
縮小結像レンズ70は、光軸が用紙100の法線方向と一致するように配置され、用紙100からの反射光、すなわち反射光束を、分光ユニット80の入射面に所定倍率で結像する機能を有する。ここで、縮小結像レンズ70に像側テレセントリック特性を付加することで、像面に入射する光束の主光線は、光軸と略平行となる。縮小結像レンズ70は、複数枚のレンズから構成されても構わない。
なお、縮小結像レンズ70に像側テレセントリック特性を付加することで、像面に入射する光束の主光線を簡易に光軸と略平行にできるが、縮小結像レンズ70に像側テレセントリック特性を付加しなくてもよい。その場合には、像面の各位置での主光線の傾きに合わせて、後述するピンホールアレイの各ピンホールとレンズアレイの各レンズの位置関係等を調整することで、同様の効果が得られる。
分光ユニット80は、用紙100に照射された光の拡散反射光を分光する機能と、分光された光を受光した信号を出力する機能を有する。分光ユニット80については、図3を用いて詳述する。
なお、図1に例示する光学系は、ライン照明光源60から出射される照明光が用紙100に対して略斜め45度より入射し、分光ユニット80が用紙100から垂直方向に拡散反射する光を受光する所謂45/0光学系である。しかしながら、光学系の構成は図1に例示するものに限定されず、例えば、ライン照明光源60から出射される照明光が用紙100に対して垂直に入射し、分光ユニット80が用紙100から45度方向に拡散する光を受光する所謂0/45光学系等としてもよい。
次に、分光ユニット80の構成を、図3を参照して説明する。図3は、分光特性取得装置10の分光ユニット80を例示する断面図であり、分光ユニットのYZ平面に平行な断面の一部分を示している。
図3において、分光ユニット80は、ピンホールアレイ81と、レンズアレイ82と、回折素子83と、撮像素子84とを有している。また分光ユニット80は、パッケージ85と、スペーサ86と、カバーガラス87と、ガラス基材88a~88cとを有している。
ピンホールアレイ81は、用紙100からの反射を通過させる開口部としてのピンホールを有している。ピンホールは、Z軸方向において、縮小結像レンズ70から入射される光が結像する像面位置に配置され、所定の間隔でY軸方向にアレイ状に配列されている。図3では、3つのピンホールがY軸方向に配列された例が示されている。
ピンホールアレイ81は、光透過性フレームとしての透明な平板状のガラス基材88aに一体に設けられている。透明なガラス基材に、例えばニッケル等の金属薄膜が蒸着され、ピンホールに該当する開口部がアレイ状に設けられてピンホールアレイ81が構成されている。用紙100の色データ取得領域21の各位置からの反射光の光束が、ピンホールアレイ81に設けられた各ピンホールにより抽出される。
なお、ピンホールアレイ81に限定されず、矩形の開口部を有するスリットアレイや、Y軸方向に対して矩形のスリットを傾けた斜めスリットアレイを有する構成としても構わない。
ガラス基材88aにおいて、用紙100からの反射光が入射する面の反対側の面には、光透過性フレームとしての透明な平板状のガラス基材88bが面同士を合わせて接合されている。またガラス基材88bにおいて、ガラス基材88aとの接合面の反対側の面には、レンズが所定の間隔でY軸方向にアレイ状に配列するように設けられている。図3は、3つのレンズをY軸方向に配列し、レンズアレイ82を構成した例を示している。レンズアレイ82の各レンズは、ピンホールアレイ81の各ピンホールを通過した各光束を集光し、撮像素子84上に各レンズによる像を結像する。
レンズアレイ82は、複数のレンズ82aがY軸方向に1列に配列されたものであり、レンズアレイ82の各レンズ82aは、ピンホールアレイ81の各開口部を通過した各拡散光束を弱拡散光束に変換する機能を有する。
なお、弱拡散光束とは、入射する拡散光束よりも平行光束に近い拡散光束をいう。つまり、入射する拡散光束に比べると拡散の程度が小さくなった、すなわち弱くなった拡散光束である。
レンズアレイ82を構成する各レンズ82aは、ピンホールアレイ81を構成する各開口部に対応する位置に配置されており、各レンズ82aは各開口部を透過した光が全て入射するような径とされている。但し、各レンズ82aの平面形状は円形でなくてもよい。
本実施の形態では、ピンホールアレイ81とレンズアレイ82を、ガラス基材88a、及び88bを介して配置しているが、これには限定されない。ガラス基材88a、及び88bの厚みは、ピンホールアレイ81とレンズアレイ82の光路長がレンズアレイ82の各レンズ82aの物体側焦点距離より短くなるように決められている。なお、レンズアレイ82において、迷光をなくすため、各レンズ82aの開口以外の部分を遮光することが好ましい。
Z軸方向において、レンズアレイ82と対向するように、光透過性フレームとしての透明な平板状のガラス基材88cが設けられている。ガラス基材88bとガラス基材88cは、スペーサ86を介して接合されている。
スペーサ86は、ガラス基材88bとガラス基材88cとの間に所定の間隔、すなわち空間を与えるための部材であり、例えば金属平板の平面部に所定の貫通孔が設けられた部材である。スペーサ86のレンズアレイ82と対向する側の面では、スペーサ86の貫通孔に該当しない部分と、ガラス基材88bのレンズのない部分とが接触し、接合される。またスペーサ86の回折素子83と対向する側の面では、スペーサ86の貫通孔に該当しない部分と、ガラス基材88cの任意の部分とが接触し、接合される。これによりガラス基材88bとガラス基材88cとの間に、所定の間隔、すなわち空間が与えられる。貫通孔は、レンズアレイ82の各レンズが収まるような小さな孔が設けられていてもよいし、複数のレンズが収まるような大きな孔が設けられていてもよい。
ガラス基材88cにおいて、レンズアレイ82と対向する面、すなわち用紙100からの反射光が入射する面には、回折素子83が設けられている。回折素子83は、ガラス基材88cに所定間隔の鋸歯形状が形成されたもので、入射する光を回折し、分光する回折格子としての機能を有する。レンズアレイ82の各レンズを透過した各光束は、回折素子83によりそれぞれ分光される。撮像素子84上には、各光束に対応した回折像が形成される。
回折素子83としては、1次回折光の回折効率を高めたブレーズ型回折格子を用いることが好ましい。回折素子83をブレーズ型回折格子とすることで、1次回折光のみの回折効率を高めることが可能となるため、光学系の光利用効率を高めることができる。これにより短い時間で十分な品質の信号を取得でき、分光特性取得のための時間を短縮できる。
撮像素子84は、複数の画素がY軸方向に配列されたラインセンサである。撮像素子84は、レンズアレイ82と回折素子83により形成された各回折像を、それぞれ異なる位置の複数の受光素子で受光することで、入射する所定の波長帯の光量を取得する。撮像素子84としては、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor Device)、CMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor Device)、CCD(Charge Coupled Device)等を用いることができる。
なお、回折素子83の回折軸は、Y軸方向に対して角度αだけ傾いている。撮像素子84には、図4に示すように、X軸方向に対して角度αだけ傾いた回折像が入射する。図4には、0次回折像A、+1次回折像B、及び+2次回折像Cからなる回折パターンが、Y軸方向に3つ並んで示されている。回折パターンのうち、1次回折像Bが撮像素子84により受光されるように配置されている。図4では、3つのレンズアレイによる3つの1次回折像が、撮像素子84の画素領域84a、84b、及び84cで受光され、電気信号に変換される。電気信号は分光ユニット80により取得された色データとして出力される。
この様に、分光特性取得装置10では、回折像のクロストークが排除され、+1次回折像Bから用紙100の分光特性を求めることが可能になっている。なお、以降の説明において、+1次回折像Bを単に回折像と称する場合がある。
撮像素子84はパッケージ85の内部に固定され、パッケージ85の開口部は光透過性のフレームとしての透明なカバーガラス87で塞がれている。カバーガラス87は、ガラス基材88cの回折素子83が形成されていない側の面と接合されている。
ピンホールアレイ81の1つのピンホールと、これに対応するレンズアレイ82の1つのレンズ、回折素子83の一部、すなわちレンズによる光束透過部、及び撮像素子84の一部の画素列をもって、光学的には1つの分光器の機能を有している。そこで、1つの分光器の機能を有する部分を、以下では分光センサと称する場合がある。
なお、図3~図4では分光センサを3個だけ図示しているが、これに限定されず、多数の分光センサを有する構成であってよい。例えば、撮像素子84として1024個の画素を有するものを用い、上記の一部の画素列における画素数を10画素とした場合、102個の分光センサを構成することができる。このような分光センサは、Y軸方向、すなわち用紙の搬送方向に配列されており、「対象物の搬送方向に配列されている複数の分光センサ」の一例である。
分光ユニット80を構成する分光のための光学系においては、ピンホールアレイ81とレンズアレイ82と回折素子83によって形成される回折像と撮像素子84の相対的な位置ずれが分光特性の取得精度に大きな影響を及ぼす。本実施形態では、これらの位置ずれを抑制するために、ピンホールアレイ81と、レンズアレイ82と、回折素子83と、撮像素子84とを、縮小結像レンズ70の光軸方向に積層するように重ね合わせて接合し、一体化している。
次に、分光特性取得装置10の制御部300の概要について、図5を参照して説明する。図5は分光特性取得装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
制御部300は、主制御部300Aと、I/O(Input/Output)305と、光源駆動部306と、撮像素子制御部307と、モータ駆動部308と、HDD(Hard Disk Drive)309とを有している。
主制御部300Aは、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303とを有している。これらは、システムバス320を介して相互に電気的に接続されている。
CPU301は、分光特性取得装置10の動作を統括的に制御する。CPU301は、RAM303をワークエリア(作業領域)としてROM302等に格納されたプログラムを実行することで、分光特性取得装置10の全体の動作を制御し、後述する各種機能を実現する。HDD309は、取得された色データ等を格納する。
I/O305は、用紙検知センサ41または用紙検知センサ42による検知信号(ON信号)等を入力する。
光源駆動部306は、入力された制御信号に従って、ライン照明光源60を発光させるための駆動電圧等の駆動信号を出力する電気回路である。
撮像素子制御部307は、入力された制御信号に従って、分光ユニット80の有する撮像素子84による撮像を制御する。また撮像素子84による撮像データは、色データとして撮像素子制御部307を通じてHDD309に送信され、記憶される。
モータ駆動部308は、入力された制御信号に従って、用紙搬送手段30,31,32、及び色データ取得ユニット搬送手段40を作動させるための各モータに、駆動電圧等の駆動信号を出力する電気回路である。用紙搬送手段30,31,32を駆動するモータは、各駆動ローラを駆動する駆動モータ30Mおよび31Mの他、アーム312を駆動するモータなどが含まれる。
ここで、用紙100をY軸方向へ搬送する用紙搬送手段の制御方法について説明する。なお、上流側の用紙検知センサ41で用紙100が検知される制御は、従来の制御と同様のため説明を省略し、ここでは主に、下流側の用紙検知センサ42で用紙100が検知される際の制御方法について説明する。
図6は、用紙搬送手段30、31の動作を示す模式図である。まず、制御部300は、用紙搬送手段30、31の駆動ローラの駆動により用紙100を搬送方向へ搬送する(図6(a))。
続いて、制御部300は、用紙検知センサ42が用紙100の先端を検知したら、用紙100の搬送を停止させ、アーム312を駆動してローラ311を用紙100に押し当てる(図6(b))。制御部300が用紙100の搬送を停止するタイミングは、適宜設定してよい。この例では、用紙検知センサ42が用紙100の先端を検知した瞬間に停止する例を示すが、用紙検知センサ42と色データ取得領域21との配置関係などに応じ、用紙検知センサ42が用紙100の先端を検知してから所定のタイミングで停止するようにしてもよい。このように用紙検知センサ42の利用により、用紙100を色データ取得領域21で正確に停止し、アーム312で色データ取得領域21の下流側の用紙100の領域をしっかりと挟持することができる。
その後、制御部300は、用紙100のたるみや皺を伸ばすために駆動モータ31Mを所定量だけ動作させる(図6(C))。駆動モータ31Mを所定量だけ動作させる際に、駆動モータ30Mは駆動モータ31Mよりも駆動力を小さくする。例えば、駆動力を0とする。また、用紙搬送手段30の駆動ローラへ駆動力が伝達しないようにクラッチで切り離す構成としてもよい。下流側の用紙搬送手段31のローラ310が所定量だけ回転することにより、従動ローラ311の回転を伴いながら用紙100が搬送方向へ所定量だけ送られる。上流側の用紙搬送手段30は、駆動力が0のため、下流側の用紙搬送手段31が搬送方向に用紙100を送り出すと用紙100のたるみや皺が伸ばされる。その後、負荷となり用紙100にテンションがかかっても、テンションが所定値に到達すると、上流側の用紙搬送手段30が用紙100に引っ張られて回転するか、上流側の用紙搬送手段30で用紙100が搬送方向へ引きずられるため、用紙100へのダメージを小さくすることができる。
なお、下流側の用紙搬送手段31のローラ310を回転させる量は、用紙100のたるみや皺を伸ばす量だけあればよく、通常、用紙搬送手段30と31の距離に対し数%以下に設定される。
このような制御により、安定した位置に用紙100を色データ取得領域に搬送することができ、たるみや皺がないことで安定した測色を行うことができる。また、用紙100へのダメージもより小さくすることができる。
図7は、用紙搬送手段30、31を駆動するタイミングを示すタイミング図である。図7(a)は、用紙搬送手段30、31を駆動するタイミングの一例を示すタイミング図である。
図7(a)に示すように、制御部300は、用紙検知センサ41により用紙100の先端を検知したタイミング(タイミングt1)で、用紙搬送手段31、32の駆動をONし、用紙100を搬送方向へ搬送する。
続いて、制御部300は、用紙検知センサ42で用紙100の先端を検知したタイミング(タイミングt2)で、用紙搬送手段30と用紙搬送手段31の駆動を共にOFFし、押圧手段であるアーム312の駆動をONする。
その後、制御部300は、アーム312が用紙100を挟持する位置に達すると(タイミングt3)、用紙搬送手段31をONする。
さらに、制御部300は、アーム312が用紙100を挟持する位置に移動すると(タイミングt3)、用紙搬送手段31をONして所定量駆動する(タイミングt4)。なお、アーム312は、タイミングt3以降も用紙100を挟持する位置にあるものとする。
そして、制御部300は、タイミングt4の後、用紙搬送手段31をOFFし、色データ取得領域の読取を行う。
なお、用紙搬送手段30、31を駆動するモータとしてステッピングモータを使用する場合は、用紙100の停止位置でステッピングモータを急激に停止させると大きな負荷がかかり脱調する可能性がある。そこで、ステッピングモータを停止位置で瞬間的に停止させる方法として、用紙検知センサ42の手前(上流側)で用紙100の搬送速度を第1搬送速度から第2搬送速度に落としておき、用紙検知センサ42がONとなった瞬間に、第2搬送速度で制御するステッピングモータを停止するようにする。用紙100の搬送速度を用紙検知センサ42の手前で減速させる方法としては、用紙100の給紙駆動のタイミングから推測してもよいし、減速位置に用紙検知センサを追加してもよい。また、その他の方法を適用してもよい。図7(b)は、手前で搬送速度を落とす場合のタイミング図の一例である。
図7(b)に示すように、制御部300は、用紙検知センサ42がONするタイミングの手前で用紙搬送手段30、31の駆動力を100%から低下させることで搬送速度を第1搬送速度から第2搬送速度に落とす。そして、脱調が起こらない程度に速度を落とした第2搬送速度の状態でタイミングt2に用紙搬送手段30、31をOFF、つまりステッピングモータを停止させる。その他は、図7(a)と同様である。なお、手前で減速する方法は、一度に減速するのではなく段階的に行ってもよい。
また、用紙搬送手段30と31にはそれぞれ異なる駆動モータに接続する構成としたが、クラッチ(電磁クラッチも含む)やギヤ(反転ギヤも含む)を使用し、1つの駆動モータで上記動作を行ってもよい。
(実施結果の比較)
ここで、本装置を実施した場合の評価結果の一例を説明する。本装置の実施例1として以下の条件下で用紙100の搬送性の評価を行った。
(実施例1)
用紙搬送手段30(上流側)~用紙搬送手段31(下流側)の距離:200mm
搬送手段の線速:100/s
(比較例1)
比較例1として、給紙動作をトリガとして、制御する方法として以下のような動作をさせた。用紙100を搬送速度100mm/secで搬送したときに搬送距離/搬送手段の線速の時間(2sec=200mm/100mm/s)で停止させる。
(比較結果)
実施例1と比較例1のそれぞれについて搬送手段31(下流側)での用紙100の停止位置を測定し、狙いの用紙停止位置からのズレ量を測定した。一例として5回測定してズレ量の平均値で比較する。なお、狙いの位置よりも上流側にある場合はマイナスで示す。
Figure 2023051570000002
表1の結果より、比較例1では用紙100の搬送性は、普通紙に比べて、コート紙のほうが悪く、また、用紙の厚みが厚いほど、悪くなっていることがわかる。しかし、実施例1では、用紙検知センサ42が用紙100を検知した瞬間に、用紙100の搬送を停止させる構成としたため、紙種などの条件が変わった場合にも用紙100を安定的に測定領域の停止位置に停止させることができるという結果が得られた。
図5に戻り、制御部300は、取得された色データに基づき、変換行列を用いて用紙100の分光特性を推定演算する機能を実現する。なお、CPUで行う制御処理の一部、又は全部を、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の電子回路で実現してもよい。
図8は、分光特性取得装置10の分光特性の推定演算のための機能構成の一例を示すブロック図である。
制御部300は、演算部110と、記憶部120とを有している。演算部110は、色データ入力部111と、変換行列算出部112と、分光特性算出部113とを有している。また記憶部120は、リファレンスデータ記憶部121と、色データ記憶部122と、変換行列記憶部123とを有している。以下、演算部110が有する各部の機能を説明すると共に、用紙100の分光特性として分光反射率分布を推定演算する方法について説明する。
分光特性取得装置10において、ライン照明光源60から用紙100に光が照射されると、回折像を受光した分光ユニット80の撮像素子84から電気信号が出力され、制御部300の色データ入力部111に色データとして入力される。
色データが入力されると、分光特性算出部113が、変換行列記憶部123に予め記憶されている変換行列を用いて、色データから用紙100の分光特性を算出する。分光特性算出部113は、「分光特性算出手段」の一例である。
本実施形態において、分光特性算出部113が、分光ユニット80に含まれる1つの分光センサによる色データから、分光特性として分光反射率分布を推定演算する方法を説明する。なお、分光特性は、以下で説明する方法とは異なる方法で求められてもよい。
分光ユニット80のうちの1つの分光センサを構成するN個の画素から、色データvi(i=1~N)が得られ、行列Vに格納される。行列Vと変換行列Gとを用いて、各波長帯(例えば400~700nmで10nmピッチの31個)の分光反射率を格納する行列rは、以下の式(1)で表される。変換行列Gは、「予め設定されている変換行列」の一例である。
Figure 2023051570000003
変換行列Gは、以下の式(2)~(4)に示す様に、既知である複数(n個)の基準サンプルの分光反射率分布を格納する行列Rと、基準サンプルから得られる分光センサの色データvを格納する行列Vとから、最小二乗法を用いて誤差の二乗ノルム∥・∥2を最小化することによって求められる。
Figure 2023051570000004
Figure 2023051570000005
Figure 2023051570000006
Vを説明変数、Rを目的変数としたVからRへの回帰式の変換行列Gは、例えば行列Vの二乗最小ノルム解を与えるMoore-Penroseの一般化逆行列を用いて以下の式(5)により求められる。式(5)において、上付きTは行列の転置を、上付き-1は逆行列を表している。
Figure 2023051570000007
分光特性取得装置10では、基準サンプルの分光反射率の取得結果が、制御部300のリファレンスデータ記憶部121に予め記憶されている。
変換行列算出部112は、分光特性取得装置10において基準サンプルから得られる色データに基づいて行列Vrefを生成する。また、リファレンスデータ記憶部121に記憶されている基準サンプルの分光反射率分布から行列Rrefを生成する。変換行列算出部112は、この様に生成した行列Vref、Rrefから、式(5)に基づいて変換行列Gを算出する。
変換行列算出部112によって算出された変換行列Gは、変換行列記憶部123に記憶される。また、分光特性取得装置10において基準サンプルから得られる色データの行列Vrefは、制御部300の色データ記憶部122に記憶される。
用紙100の分光特性を推定する場合、分光特性算出部113は、まず用紙100の色データから行列Vexpを生成し、また変換行列記憶部123に記憶されている変換行列Gを取得する。分光特性算出部113は、行列Vexp、及び変換行列Gを用いて、式(2)に基づいて、用紙100の分光特性Rexpを推定により求めることができる。
上記した推定演算において、変換行列Gの算出に用いられる複数の基準サンプルは、例えばXYZ表色系やL*a*b*表色系等の色空間において、印刷画像で再現可能な色範囲(ガマット)の中から万遍なく選択されることが望ましい。この様な基準サンプルに基づいて算出された変換行列Gを用いることで、例えば用紙100が有する画像の分光特性を高精度に推定することが可能になる。
但し、基準サンプルは、作成や維持、計測に多大な時間及びコストがかかる。従って変換行列Gは、分光特性の推定精度を維持可能な範囲で、少ない数の基準サンプルに基づいて求められることが望ましい。
基準サンプルの一例として、電子写真方式の画像形成装置の色再現可能範囲から万遍なく選択された27色のトナー画像を用いることができる。図9は、27色の各基準サンプルのxy色度を示している。各点は基準サンプルのxy色度を示し、実線はトナー画像の色再現範囲を示している。図9は、基準サンプルが、トナー画像の色再現範囲から万遍なく選択されていることを示している。
分光特性取得装置10では、この様に選択された基準サンプルを用いて変換行列算出部112によって算出された変換行列Gが、変換行列記憶部123に予め記憶されている。
次に、分光特性取得装置10による色データ取得時の色データ取得ユニット20、及び用紙100の動作を、図10を参照して説明する。図10は、色データ取得時の用紙100を+Z軸方向からみた平面図である。(a)~(d)は、矢印22で示された方向、すなわち-Y軸方向に搬送されている位置毎での用紙100を示している。
(a)では、色データ取得ユニット20は、用紙100の-X軸方向、及び-Y軸方向の端部に位置している。(a)に示された位置から色データ取得ユニット20は、白抜きの矢印で示された方向20aに連続搬送される。連続搬送は、所謂スキャンドライブである。色データ取得ユニット20が連続搬送されながら、分光ユニット80は、所定の時間間隔で用紙100の色データ取得領域21の色データを取得する。所定の時間間隔は、例えば撮像素子84のフレーム周期である。この時に用紙100の搬送は停止されている。分光ユニット80が用紙100の+X軸方向の端部まで搬送されれば、色データ取得ユニット20の搬送は停止される。
なお、(a)に示された用紙100と用紙検知センサ41の配置において、用紙検知センサ41の出力に基づき、用紙100が色データの取得位置にあることが検知される。
(b)は、(a)の位置から+Y軸方向に所定長さだけ搬送された後の用紙100を示している。所定長さは、例えば、分光ユニット80のY軸方向の色データ取得範囲に該当する長さである。色データ取得ユニット20は、用紙100の+X軸方向の端部に位置している。
(b)に示された位置から色データ取得ユニット20は、白抜きの矢印で示された方向20bに連続搬送される。色データ取得ユニット20が連続搬送されながら、分光ユニット80は、所定の時間間隔で、用紙100の色データ取得領域21の色データを取得する。上記と同様に、この時に用紙100の搬送は停止されている。色データ取得ユニット20が用紙100の-X軸方向の端部まで搬送されれば、色データ取得ユニット20の搬送は停止される。
(c)、及び(d)においても同様の動作で、色データ取得ユニット20は、用紙100の色データ取得領域21の色データを取得する。
なお、(d)に示された用紙100と用紙検知センサ41の配置において、用紙検知センサ41の出力に基づき、用紙100が色データの取得位置から離れたことが検知される。
(a)~(d)に示された動作により、用紙100の全領域での色データが取得される。なお、上記では、色データ取得ユニット20をX軸方向に4回搬送して用紙100の全領域での色データを取得したが、用紙100の大きさに応じて搬送回数は任意に決定される。
次に、分光特性取得装置10による分光特性の取得処理の一例を、図11のフローチャートを参照して説明する。
まずステップS801において、用紙搬送手段30,31,32は、用紙100をY軸方向に搬送する。
続いてステップS803において、用紙検知センサ41は、用紙100が色データの取得位置にあるかを示す検知信号を取得し、制御部300に出力する。
続いてステップS805において、制御部300は、用紙検知センサ41の検知信号に基づき、用紙100が色データの取得位置にあるかを判断する。
ステップS805で、用紙100が色データの取得位置にあると判断された場合、ステップS807において、用紙搬送手段30,31,32は、用紙100のY軸方向への搬送を停止する。一方、色データの取得位置にないと判断された場合は、ステップS803に戻る。
続いてステップS809において、色データ取得ユニット搬送手段40は、色データ取得ユニット20をX軸方向に連続搬送する。
続いてステップS811において、色データ取得ユニット20は、所定の時間間隔で、色データを取得する。すなわち色データ取得ユニット20の撮像素子84は、色データ取得領域21の反射光から得られる回折像を撮像し、色データとして出力する。
続いてステップS813において、制御部300は、色データ取得ユニット20がX軸方向の端部まで搬送されたかを判断する。つまりX軸方向の全範囲で色データが取得されたかを判断する。
ステップS813で、色データ取得ユニット20がX軸方向の端部まで搬送されたと判断された場合は、ステップS815において、色データ取得ユニット搬送手段40は、色データ取得ユニット20の搬送を停止する。ステップS813で、搬送されていないと判断された場合は、ステップS811に戻る。
続いてステップS817において、用紙搬送手段30,31,32は、用紙100をY軸方向に所定の長さだけ搬送する。
続いてステップS819において、用紙検知センサ41は、用紙100が色データの取得位置にあるかを示す検知信号を取得し、制御部300に出力する。
続いてステップS821において、制御部300は、用紙検知センサ41の検知信号に基づき、用紙100が色データの取得位置にあるかを判断する。
ステップS821で、用紙100が色データの取得位置にあると判断された場合は、ステップS809に戻り、色データの取得が継続される。一方、ステップS821で、用紙100が色データの取得位置にないと判断された場合は、ステップS823において、分光特性算出部113は、取得された色データに基づき、変換行列記憶部123に記憶されている変換行列Gを用いて、用紙100の分光特性を算出する。
以上により、分光特性取得装置10による分光特性の取得処理は終了する。
このようにして、分光特性取得装置10は、用紙100を搬送し、複数の分光センサを有する色データ取得ユニット20を用紙の幅方向に搬送しながら、用紙100の全領域の色データを取得することができる。
次に、本実施形態の分光特性取得装置10が有する変換行列Gの校正機能について説明する。校正においては、校正色標50が用いられる。色データ取得ユニット20により校正色標50から取得される色データを用いて変換行列記憶部123に記憶されている変換行列が校正される。校正色標50は、「分光特性が既知の色標を有する校正色標」の一例である。
校正色標50における相互に色の異なる色の領域は、例えばXYZ表色系やL*a*b表色系等の色空間において、画像で再現可能な色範囲、すなわちガマットの中から万遍なく選択されることが望ましい。
校正色標50における色の領域は、基準サンプルで説明した場合と同様に、作成や維持、計測に多大な時間及びコストがかかる。従って、分光特性の推定精度を維持可能な範囲で、少ない数の色の領域を用いることが多く、画像形成の色再現可能範囲から選択された数色から数十色を用いられることが多い。しかし、分光特性の推定精度を上げて高精度の測定を行うためには、数百色から数千色の領域が必要となる。これは、例えば電子写真方式やインクジェット方式等で高画質化に伴う4色以上の多色の色材を用いられる場合に顕著となる。ここでいう多色とは例えば、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックに加えてオレンジ、グリーン、ホワイト、クリアー、蛍光色などである。
本実施形態では、画像形成装置による画像形成の色再現可能範囲から選択された数色から数千色の色の基準サンプルを用いている。図12は、このような基準サンプルを有する校正色標50の一例を示している。
図12において、校正色標50は、例えばアルミニウム等の金属材料から切削加工により形成される板状部材52と、板状部材52の上面に設けられた複数の色標51とで構成されている。色標51は、調色された塗料で着色された帯状の部材である。帯の幅D1および長さD2は、分光ユニット80により一度に色データを取得可能な範囲より大きければよい。例えば幅方法、及び搬送方向の色データ取得範囲がそれぞれ1mm、及び100mmの場合は、帯の幅D1は1mm以上で、長さD2は100mm以上であればよい。このような色標51が、長さ方向が搬送方向と略平行になるようにして、板状部材52上で幅方向に配列され、校正色標50が構成されている。
色標51は、板状部材52上に直接塗布され、形成されてもよいし、帯状の用紙に色画像が形成されたものを色標51として板状部材52に貼り付けてもよい。板状部材52は、把持または搬送した際に、色標51に触らない程度に大きくできており、色標51の色数が多い場合には複数本用意される。
校正色標50は、図13に示されているように、色データ取得ユニット20が搬送される範囲内に配置された用紙100に対し、幅方向に隣接して配置されている。つまり校正色標50は、色データ取得ユニット搬送手段40により色データ取得ユニット20が搬送される範囲内で、用紙100が配置された領域以外に配置されている。色データ取得ユニット20を校正色標50の位置まで搬送することで、校正色標50を用いた校正が実施可能となっている。
校正色標50の有する各色標の分光特性は、高精度な分光器を用いて予め計測され、領域の分光特性を表す行列R1がリファレンスデータ記憶部121に予め記憶されている。
次に、変換行列算出部112が変換行列Gを校正する方法について説明する。色データ取得ユニット20の有する各分光センサはそれぞれ変換行列Gを備えている。各分光センサの変換行列Gが、それぞれ変換行列算出部112により校正される。変換行列算出部112は、「変換行列校正手段」の一例である。
変換行列Gを校正する際には、色データ取得ユニット20が校正色標50の位置に移動する。ライン照明光源60から校正色標50に光が照射され、色データ取得ユニット20の各分光センサは、回折像を撮像して色データを出力する。
変換行列算出部112は、まず、予め計測されている基準サンプルの分光特性を表す行列Rrefと、校正色標50の色標51の分光特性を表す行列R1とをリファレンスデータ記憶部121から取得し、行列Rrefに行列R1を加えて行列Rrevを求める。また、色標51から得られる色データの行列V1を、色データ記憶部122に記憶されている基準サンプルから得られる色データの行列Vrefに加え、行列Vrevを求める。
変換行列算出部112は、この様に求めた行列Rrev、Vrevを用いて、式(5)に基づいて変換行列G1を求め、校正した変換行列G1を変換行列記憶部123に保存する。
図14は、上記のような分光特性取得装置による変換行列の校正処理の一例を示すフローチャートである。
まずステップS1101において、色データ取得ユニット搬送手段40は、色データ取得ユニット20を用紙の幅方向に搬送し、校正色標50のうち最も端部にある色標の位置まで移動させる。最も端部にある色標とは、例えば図13において、色標のうち、最も-X軸方向にある色標である。
続いてステップS1103において、色データ取得ユニット20は、色標の色データを取得する。
続いてステップS1105において、色データ取得ユニット搬送手段40は、色データを取得する色標を変更するために、色データ取得ユニット20を幅方向に搬送する。
続いてステップS1107において、制御部300は、全ての色標の色データを取得したかを判断する。
ステップS1107で、全ての色標の色データを取得したと判断された場合は、ステップS1109において、変換行列算出部112は、式(5)に基づいて変換行列G1を求め、校正した変換行列G1を変換行列記憶部123に保存する。図15は、色データ取得ユニット20における各分光センサ80mが色標毎に取得した分光特性の一覧の一例を示している。
一方、ステップS1107で、全ての色標の色データを取得していないと判断された場合は、ステップS1103に戻り、次の色標の色データが取得される。
以上のようにして変換行列G1が校正される。分光特性算出部113は、校正された変換行列G1を用いることで、用紙100の分光特性をより高精度に推定することが可能になる。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、色データ取得ユニット20を幅方向に搬送させるため、用紙100に形成された画像の幅が広い場合でも、画像の幅全体を一度に照明できるような高価な光源を用いなくとも、画像の幅全域での色データの取得が可能となる。これにより、高精度に分光特性を取得可能な分光特性取得装置10を、高価な光源を用いることなく、安価に実現することができる。
また、複数の分光センサを用紙100の搬送方向に配列させることで、例えば用紙100の搬送方向に広い範囲の分光特性を一度に取得することができる。また色データ取得ユニット20の搬送と用紙100の搬送とを協働させることで、用紙100の広い領域の分光特性を高速に取得できる。
一方、校正色標50を用いて変換行列を校正することにより、外気温や光源の波長特性の変化等に起因した分光特性の取得精度の経時変化を抑制することができる。
また本実施形態によれば、校正色標50を色データ取得ユニット20が搬送される範囲内で、用紙100が配置された領域以外に配置する。色データ取得ユニット20を移動させるだけで、分光特性取得モードと校正モードの切り替えができる。そのためモード切り替えのための複雑な構成、又は機構を設けることなく、簡便に校正を実施することが可能となっている。なお、色データ取得ユニット20を校正色標50が配置された位置まで移動させる色データ取得ユニット搬送手段40は、「モード切替手段」の一例である。
帯状の形態を有する色標51の長手方向が、用紙100の搬送方向と平行になるように色標51を配置することで、色データ取得ユニット20の有する複数の分光センサを一度に校正でき、校正を効率的に行うことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、用紙100を安定的に測定領域の停止位置に停止させることができる。また、用紙の搬送速度を段階的に落とすことでモータへの負荷を低減して、用紙検知センサ42のON信号で瞬間的に停止させることができるため、狙った位置に用紙100を停止させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、用紙搬送手段30,31,32を同一の駆動モータ31Mに接続する点が、第1の実施の形態と異なる。以下、第2の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態と異なる箇所について説明する。
ここで、図16は第2の実施の形態にかかる分光特性取得装置10の用紙搬送手段30,31,32周辺の構成を示す図である。図16に示すように、用紙搬送手段30,31,32は、同一の駆動モータ31Mに接続されている。また、用紙搬送手段30は、用紙搬送手段31の駆動力の伝達をON/OFFできるクラッチ30Cに接続されている。
ここで、用紙100のY軸方向への搬送について説明する。
図17は、第2の実施の形態に係る用紙搬送手段30、31の動作を示す模式図である。まず、制御部300は、モータ31MをONし、用紙100を搬送方向へ搬送する(図17(a))。この間、クラッチ30CはONつまり繋がれている。
続いて、制御部300は、用紙検知センサ42が用紙100の先端を検知したら、モータ31MをOFFして用紙100の搬送を停止させ、アーム312を駆動してローラ311を用紙100に押し当てる(図17(b))。
その後、制御部300は、用紙100のたるみや皺を伸ばすためにクラッチ30CをOFFつまり切り離してモータ31Mを所定量だけ動作させる(図17(C))。下流側の用紙搬送手段31のローラ310が所定量だけ回転することにより、従動ローラ311の回転を伴いながら用紙100が搬送方向へ所定量だけ送られる。上流側の用紙搬送手段30は、駆動力が0のため、下流側の用紙搬送手段31が搬送方向に用紙100を送り出すと用紙100のたるみや皺が伸ばされる。その後、負荷となり用紙100にテンションがかかっても、テンションが所定値に到達すると、上流側の用紙搬送手段30が用紙100に引っ張られて回転するか、上流側の用紙搬送手段30で用紙100が搬送方向へ引きずられるため、用紙100へのダメージを小さくすることができる。
なお、この例では、クラッチ30CをONまたはOFFによりモータ31Mの駆動力の伝達と切断とを行う例を示したが、クラッチ30CをOFFにする構成に限定するものではない。クラッチ30Cの切り替えにより、より軽いギアに接続する構成としてもよい。このような場合でも、下流側の用紙搬送手段31の駆動力が上流側の用紙搬送手段30よりも大きくなるため、用紙100のたるみや皺をダメージを最小限にして実施することが可能である。
このような制御により、安定した位置に用紙100を色データ取得領域に搬送することができ、たるみや皺がないことで安定した測色を行うことができる。また、用紙100へのダメージもより小さくすることができる。
このように本実施の形態によれば、配列された複数の分光センサによる分光特性取得装置を、安価に実現することができる。また、ローラ把持の区間が長距離であっても記録媒体の皺や浮きを発生させない複数の分光センサを二次元的に走査する分光特性取得装置を、安価に実現することができる。
以上、本発明の実施の形態および変形例をいくつか説明したが、本実施の形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施の形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの各実施の形態および変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 分光特性取得装置
20 色データ取得ユニット
21 色データ取得領域
30,31,32 用紙搬送手段
30M、31M 駆動モータ
40 色データ取得ユニット搬送手段
41、42 用紙検知センサ
50 校正色標
100 用紙
300 制御部
311 ローラ
312 アーム
特開2020-153814号公報

Claims (8)

  1. 対象物を搬送する搬送方向の上流側に配置された第1搬送ローラ部と、
    前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラ部と、
    を有する搬送手段と、
    前記第2搬送ローラ部への前記対象物の到達を検知する検知手段と、
    前記対象物の到達を前記検知手段が検知したことを条件に、前記第2搬送ローラ部が前記第1搬送ローラ部よりも大きな駆動力で所定量駆動して停止する搬送制御を行う制御手段と、
    前記対象物が停止した位置で前記対象物から色データを取得する色データ取得手段と、
    前記色データ取得手段が取得した色データに基づいて前記対象物の分光特性を推定する分光特性算出手段と、
    を有する分光特性取得装置。
  2. 前記対象物を押圧する押圧手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記対象物の到達を前記検知手段が検知したことを条件に、前記第2搬送ローラ部が前記対象物を前記押圧手段で押圧しながら前記第1搬送ローラ部よりも大きな駆動力で所定量駆動して停止する搬送制御を行う、
    請求項1に記載の分光特性取得装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記第2搬送ローラ部が所定量駆動して停止するまで前記第1搬送ローラ部の駆動力をオフする、
    請求項1または2に記載の分光特性取得装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記第2搬送ローラ部が所定量駆動して停止するまで前記第1搬送ローラ部に駆動力を伝達するクラッチを切り離す、
    請求項1または2に記載の分光特性取得装置。
  5. 前記搬送方向と交差する方向に前記色データ取得手段を搬送する第2の搬送手段を有する、
    請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の分光特性取得装置。
  6. 前記検知手段は、前記第2搬送ローラ部の下流側に配置される、
    請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の分光特性取得装置。
  7. 前記搬送手段は、
    前記対象物を第1の搬送速度で搬送し、
    前記対象物の到達を前記検知手段が検知する前に、前記対象物の搬送速度を前記第1の搬送速度から第2の搬送速度に落とす、
    請求項1乃至6のうちの何れか一項に記載の分光特性取得装置。
  8. 対象物を搬送方向における上流側に配置された第1搬送ローラ部から下流側に配置された第2搬送ローラ部の方向へ搬送する工程と、
    前記第2搬送ローラ部への前記対象物の到達を検知する工程と、
    前記対象物の到達が検知されたことを条件に、前記第2搬送ローラ部を前記第1搬送ローラ部よりも大きな駆動力で所定量駆動させて停止させる工程と、
    停止させた位置で前記対象物から色データを取得する工程と、
    取得した色データに基づいて前記対象物の分光特性を推定する工程と、
    を含む、
    分光特性取得方法。
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