JP2023035079A - 二次電池用負極及び二次電池用負極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】亜鉛二次電池の電池容量低下を抑制可能な二次電池用負極及び二次電池用負極の製造方法を提供すること。【解決手段】本開示に係る二次電池用負極1は集電体11と、集電体11上に形成されると共に、活物質121及びイオン捕捉材122を含有する負極合材層12とを備える。イオン捕捉材122は、ジルコニウムのリン酸塩を含有し、カチオン交換能及びアニオン交換能を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池用負極及び二次電池用負極の製造方法に関する。
負極側の活物質として亜鉛を用いた二次電池は、負極から電解液中への亜鉛の拡散に起因して、充放電を繰り返すごとに電池容量が低下する問題があった。
特許文献1には、ハイドロタルサイト層による負極の被覆によって、充放電の繰り返しによる電池容量の低下を抑制する亜鉛電池用負極が開示されている。
特開2020-087516号公報
亜鉛二次電池の負極上の亜鉛は、充放電過程においてイオン化され、アニオンもしくはカチオンとして電解液中に拡散する。
特許文献1に記載の亜鉛電池用負極は、ハイドロタルサイト層によって、テトラヒドロキシ亜鉛酸イオン(アニオン状態の亜鉛)を捕捉して、亜鉛の拡散を抑制している。しかしながら、ハイドロタルサイト層は、カチオン状態の亜鉛を捕捉できないため、亜鉛の拡散の抑制が十分でなく、亜鉛二次電池の電池容量低下を十分に抑制できていなかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、亜鉛二次電池の電池容量低下を抑制可能な二次電池用負極及び二次電池用負極の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様に係る二次電池用負極は、
集電体と、
前記集電体上に形成されると共に、亜鉛及び捕捉材を含有する負極合材層と、を備えた二次電池用負極であって、
前記捕捉材が、ジルコニウムのリン酸塩を含有し、カチオン交換能及びアニオン交換能を有する、二次電池用負極である。
このような構成によって、本発明の一態様に係る二次電池用負極は、アニオン状態及びカチオン状態双方の亜鉛を十分に捕捉可能であり、アルカリ性水溶液である電解液に対する耐腐食性を有するため、亜鉛二次電池の電池容量低下を抑制できる。
本発明の一態様に係る二次電池用負極は、
前記ジルコニウムのリン酸塩を、負極合材層全体に対して0.5~10質量%含んでいてもよい。
本発明の一態様に係る二次電池用負極は、このような割合でジルコニウムのリン酸塩を含有する場合に、特に効果を奏する。
本発明の一態様に係る二次電池用負極は、
前記ジルコニウムのリン酸塩が、ビスマス、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、カルシウム、チタン、及びハフニウムのうち、少なくとも1つ以上の元素を含有してもよい。
このような構成によって、本発明の一態様に係る二次電池用負極は、カチオン交換能及びアニオン交換能を調整できる。
本発明の一態様に係る二次電池用負極は、
前記ジルコニウムのリン酸塩が、
ビスマスを含有し、カチオン交換能及びアニオン交換能を有していてもよい。
このような構成によって、本発明の一態様に係る二次電池用負極は、カチオン交換能及びアニオン交換能を有する。
本発明の一態様に係る二次電池用負極は、前記ジルコニウムのリン酸塩が、
アルミニウム及びマグネシウムのうち、少なくとも1つ以上の元素を含有し、カチオン交換能を有する第1のジルコニウムのリン酸塩と、
ケイ素、カルシウム、及びチタンのうち、少なくとも1つ以上の元素を含有し、アニオン交換能を有する、第2のジルコニウムのリン酸塩と、を含有してもよい。
このような構成によって、本発明の一態様に係る二次電池用負極は、カチオン交換能及びアニオン交換能を有する。
本発明の一態様に係る二次電池用負極の製造方法は、
集電体と、前記集電体上に形成されると共に、亜鉛及び捕捉材を含有する負極合材層と、を備える二次電池用負極の製造方法であって、
亜鉛と、ジルコニウムのリン酸塩と、を溶媒に溶解させ、負極合材を調整する工程と、
前記負極合材を前記集電体に塗布する工程と、を有する二次電池用負極の製造方法である。
本発明により、亜鉛二次電池の電池容量低下を抑制可能な二次電池用負極及び二次電池用負極の製造方法を提供することができる。
第1の実施形態に係る二次電池用負極の構成を示す模式断面図である。 二次電池のサイクル試験の結果を示すグラフである。
(第1の実施形態)
<二次電池用負極の構成>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係る二次電池用負極の構成を示す模式断面図である。第1の実施形態に係る二次電池用負極は、亜鉛二次電池に用いられる負極であり、例えば、ニッケル-亜鉛二次電池の負極として用いられる。
第1の実施形態に係る二次電池用負極1は、集電体11及び負極合材層12を有する。
集電体11は、後述する負極合材層12と電子のやり取りをおこなう端子である。集電体11は、二次電池の放電時には負極合材層12から電子を受け取り、二次電池の充電時には負極合材層12に対して電子を与える。
集電体11は、電子伝導性、電池内での安定性、及び加工性を有する素材を材料とする金属箔やパンチングメタルであり、例えば、鉄、銅、スズ、あるいはこれらの合金から作成される。また、集電体11は、電解液に対する耐腐食性を高めるために、表面をめっき加工やコーティング加工されてもよい。また、集電体11は、表面をエッチング加工されてもよい。
負極合材層12は、集電体11上に形成された膜層であり、放電時には集電体11に対して電子を与え、充電時には集電体11から電子を受け取る。負極合材層12は、活物質121、イオン捕捉材122、及びバインダ123を成分として含んでいる。
負極合材層12は、活物質121、イオン捕捉材122、及びバインダ123を適切な溶媒に溶解させた負極合材(スラリー)を集電体11に塗布し、乾燥させて形成される。乾燥後、負極合材層12はプレス加工され、集電体11に固着される。
活物質121は、亜鉛及び酸化亜鉛を主成分とする粒子であり、電解液と酸化還元反応する。具体的には、活物質121と電解液との間で以下の反応が進行する。
(充電時)ZnO+HO+2e → Zn+2OH
(放電時)Zn+2OH → ZnO+HO+2e
なお、ここで用いる電解液はアルカリ性水溶液であり、例えば、水酸化カリウム水溶液や、水酸化カリウム水溶液に対して水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、有機溶媒等を添加したものである。
活物質121に含まれる亜鉛は、電解液中に拡散される。より具体的には、亜鉛はイオンとして、電解液中に拡散される。亜鉛は、電解液(アルカリ性水溶液)中では、Zn(HO) 2+、Zn(HO)(OH)、Zn(HO)(OH) 1-、及びZn(OH 2-として存在する。つまり、亜鉛は、カチオン(陽イオン)及びアニオン(陰イオン)の両方の状態で電解液中に拡散される。
電解液中への亜鉛イオンの拡散は、電池容量の低下の一因となる。また、拡散した亜鉛がデンドライトと呼ばれる樹脂状結晶として析出し、短絡の原因となる。
イオン捕捉材122は、電解液中に拡散される亜鉛を捕捉する。つまり、イオン捕捉材122は、電解液中への亜鉛の拡散を抑制する。本実施形態に係るイオン捕捉材122は、ジルコニウムのリン酸塩を含有し、それに由来してカチオン交換能及びアニオン交換能を有している。イオン捕捉材122は、カチオン交換能及びアニオン交換能を有するため、カチオン状態及びアニオン状態双方の亜鉛を捕捉可能であり、電解液中への亜鉛の拡散を抑制できる。
ジルコニウムのリン酸塩としては、例えば、リン酸水素ジルコニウムを用いてもよいが、これに限定されず、リン酸ジルコニウム、リン酸二水素ジルコニウム、もしくはこれらの混合物を用いてもよい。すなわち、Zr(H)の組成をもつ塩であればよい(ただし、X、Y、及びZは、0よりも大きい実数である)。
また、ジルコニウムのリン酸塩は、結晶性のものを用いてもよいし、非結晶性のものを用いてもよい。さらに、層状構造の塩を用いてもよいし非層状構造の塩を用いてもよい。つまり、本実施形態に係るイオン捕捉材122として使用可能なジルコニウムのリン酸塩は、固体構造の種別によって限定されない。
負極合材層全体に対するジルコニウムのリン酸塩の含有量は、好ましくは0.5~10質量%であり、より好ましくは1~5質量%であり、更に好ましくは、2~3質量%である。
なお、本明細書中において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
ジルコニウムのリン酸塩は、例えば、ビスマス、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、カルシウム、チタン、及びハフニウムを添加物として含有していてもよい。ジルコニウムのリン酸塩はこれらの添加物によって、カチオン交換能及びアニオン交換能を調整できる。これらの添加物の、ジルコニウムのリン酸塩全体に対する含有量は、好ましくは0.01~99.9質量%であり、より好ましくは1.0~50質量%である。
なお、ジルコニウムのリン酸塩に含有される元素は、上記の元素に限定されず、遷移金属等の水素発生過電圧が十分に低い元素であればよい。
例えば、ビスマスを含有したジルコニウムのリン酸塩はカチオン交換能及びアニオン交換能を同程度に有する。
また、アルミニウムもしくはマグネシウム、あるいはその両方を含有したジルコニウムのリン酸塩は、アニオン交換能と比較して、カチオン交換能が高くなる。
また、ケイ素、カルシウム、及びチタンのうち、少なくとも1つの元素を含むジルコニウムのリン酸塩は、カチオン交換能と比較して、アニオン交換能が高くなる。
イオン捕捉材122には、カチオン交換能及びアニオン交換能が同程度であるジルコニウムのリン酸塩を用いてもよい。
また、カチオン交換能が高いジルコニウムのリン酸塩と、アニオン交換能が高いジルコニウムのリン酸塩とを混合して用いてもよい。
さらに、カチオン交換能及びアニオン交換能が同程度であるジルコニウムのリン酸塩に対して、カチオン交換能が高いジルコニウムのリン酸塩もしくは、アニオン交換能が高いジルコニウムのリン酸塩、あるいはその両方を混合して用いてもよい。
つまり、イオン捕捉材122がカチオン交換能及びアニオン交換能の双方を有する構成であればよい。
ジルコニウムのリン酸塩は、アルカリ性の水溶液に対して、耐腐食性を有する。そのため、イオン捕捉材122は、アルカリ性水溶液である電解液中でもほとんど腐食されずに亜鉛を捕捉し、また、負極合材層の形状を維持する骨材としても機能する。
バインダ123は、負極合材層12を集電体11に結着させるものであり、例えば、樹脂材料である。バインダ123は、典型的には、スチレン-ブタジエンゴム(SBR、styrene butadiene rubber)や、カルボキシルメチルセルロース(CMC、Carboxymethylcellulose)である。
以上、説明したような構成によって、本実施形態に係る二次電池用負極は、アニオン状態もしくはカチオン状態にあるかによらず、電解液中に拡散する亜鉛を捕捉でき、電解液中への亜鉛の拡散を抑制できる。また、本実施形態に係る二次電池用負極は、アルカリ性水溶液に対して耐腐食性を示す。これらの結果として、本実施形態に係る二次電池用負極は、亜鉛二次電池の電池容量低下を抑制できる。
なお、当然のことながら、図1に示した、活物質121、イオン捕捉材122、バインダ123は、微視的スケールの構成要素を模式的に図示したものであり、実際のこれらの構成要素の大小関係、形状、及び存在比等を忠実に再現したものではない。
<二次電池用負極の製造方法>
以下、本実施形態に係る二次電池用負極の製造方法について詳しく説明する。
まず始めに、活物質121、イオン捕捉材122、バインダ123を適切な溶媒(例えば、水)に懸濁させて攪拌し、負極合材を得る。
次に、得られた負極合材を集電体11の表面に塗布し、乾燥させ、集電体11の表面に負極合材層12を形成する。なお、集電体11に負極合材を塗布するステップにおいては、集電体11の全表面には負極合材を塗布せず、一部負極合材を塗布しない領域を作る。
次に、形成した負極合材層12をプレス機によってプレスし、集電体11に固着させる。
最後に、集電体11の負極合材が塗布されていない領域に、金属端子を溶接し、二次電池用負極は完成する。
以下、第1の実施形態に係る二次電池用負極の実施例及び比較例を挙げて詳細に説明する。しかしながら、第1の実施形態に係る二次電池用負極は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、東亜合成株式会社製のIXE-6107を、カチオン交換能及びアニオン交換能を有するジルコニウムのリン酸塩として用いた。
酸化亜鉛紛(活物質121に対応)と、金属亜鉛紛(活物質121に対応)と、CMC(バインダ123に対応)と、SBRディスパージョン溶液(バインダ123に対応)と、IXE-6107(イオン捕捉材122に対応)とを、質量比で90/10/1/4/2.5の分量で混合した。さらに、混合物に溶媒として水を適量加え、スパチラでさらに混合した。これを株式会社シンキー社製の公転-自転ミキサによって、1500rpmで10分間攪拌したところ、白色インク状の混合物として負極合材が得られた。
得られた負極合材を、スズによるメッキを施したパンチング銅箔(厚さ60μm、開口率40%)の上端10mmを除いた領域におおよそ100mg/cmで塗布し、セ氏60度で1時間乾燥させた。次に、負極合材を塗布したパンチング銅箔をロールプレス機にて、線圧1.0トンにてプレスした。最後に、プレスしたパンチング銅箔の上端10mmに、厚さ120μmの銅箔を抵抗溶接し、二次電池用負極を作成した。
さらに、作成した二次電池用負極を用いて二次電池を作成した。
正極は、ニッケル製多孔電極に対して、コバルトを添加した水酸化ニッケルを充填し、正極端子を溶接したものを用いた。つまり、本実施例に係る二次電池は、ニッケル-亜鉛二次電池である。
二次電池用負極は、親水性PP(polypropylene)セパレータで包摂された状態で用いた。また、正極は、親水性PPセパレータ及び親水性不織布によって、重ねて包摂された状態で用いた。
正極を2枚の二次電池用負極で挟んで治具で固定し、電池筐体内に設置した。次に、酸化亜鉛を飽和溶解させた6M(molar concentration)の水酸化カリウム電解液を、電池筐体内に適量滴下した。最後に、容器を封止して所定の時間静置し、二次電池を作製した。
(実施例2)
カチオン交換能及びアニオン交換能を有するジルコニウムのリン酸塩として、東亜合成株式会社製のIXE-6136を用いる以外は、実施例1と同様の構成で二次電池用負極を作成した。また、実施例1と同様に二次電池用負極を用いた二次電池を作成した。
(比較例1)
ジルコニウムのリン酸塩を添加しない以外は、実施例1と同様の構成で二次電池用負極を作成した。また、実施例1と同様に二次電池用負極を用いた二次電池を作成した。
(比較例2)
ジルコニウムのリン酸塩ではなく、アニオン交換能を有する材料としてハイドロタルサイトを2.5質量%添加した以外は、実施例1と同様の構成で二次電池用負極を作成した。また、実施例1と同様に二次電池用負極を用いた二次電池を作成した。
(比較例3)
ジルコニウムのリン酸塩ではなく、アニオン交換能を有する材料としてベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドを2.5質量%添加した以外は、実施例1と同様の構成で二次電池用負極を作成した。また、実施例1と同様に二次電池用負極を用いた二次電池を作成した。
以下、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドは、BTMAH(Benzyltrimethylammonium Hydroxide)と記載する。
<実施例と比較例との性能比較>
以下、実施例1及び2と比較例1~3とにおいて作成した二次電池のサイクル試験の結果について、図表を参照しながら詳しく説明する。表1は、サイクル試験における充放電の条件をまとめた表である。
Figure 2023035079000002
本サイクル試験における充電は、CCCV(Constant current Constant Voltage)充電によって行った。すなわち、二次電池の電圧が2.00Vに到達するまで3Cの電流で二次電池の充電した後、二次電池の電圧を1.90Vに固定し、二次電池に流入する電流の大きさが16mAに減少するまで二次電池を充電した。
充電が完了すると、二次電池を5分間静置した。
5分間静置した後、二次電池の放電を開始した。二次電池の放電は、3Cの電流で、二次電池の電圧が1.30Vになるまで行った。
放電が完了すると、再び二次電池を5分間静置した。
この一連の作業を1サイクルとして、実施例1及び2と比較例1~3とにおいて作成した二次電池それぞれに対して、最大500サイクルこの作業を繰り返した。
なお、ここで用いた電流の単位C(シー)は、Cレートである。1Cは、ある電池を満充電状態から定電流で放電した場合、1時間で電池が完全に放電される時の定電流の大きさとして定義される。
図2は、二次電池のサイクル試験の結果を示すグラフである。さらに詳細には、図2に記載された各グラフは、横軸にサイクル数をとり、縦軸に各サイクル数の充放電サイクルを行った時点での二次電池の容量維持率をとったグラフである。図2(a)~図2(e)はそれぞれ、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、及び比較例3において作成した二次電池のサイクル試験の結果を示している。また、図2(f)は、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、及び比較例3のサイクル試験の結果を1つにまとめて示したグラフである。
これらのグラフを比較すると、実施例1及び2において作成した二次電池の容量維持率は、500サイクルの充放電を繰り返した後でも、ほぼ100%に近い値を維持している。
これに対して、イオン捕捉材を添加していない比較例1、イオン捕捉材としてBTMAHを添加した比較例2、及びイオン捕捉材としてハイドロタルサイトを添加した比較例3では、いずれも容量維持率が大きく低下している。
表2は、サイクル試験の結果をまとめた表である。なお、表中のイオン捕捉材1はIXE-6107を指し、イオン捕捉材2はIXE-6136を指している。
Figure 2023035079000003
上述した通り、実施例1及び2において作成した二次電池の容量維持率は、500サイクルの充放電を繰り返した後でも、ほぼ100%に近い値を維持しており、それぞれ、88.5%及び99.6%の値を示している。
また、実施例1及び2において作成した二次電池は、500サイクルの充放電を行っても短絡が発生しなかった。これに対して、比較例1及び2において作成した二次電池は、充放電が500サイクルに至るまでに短絡が発生している。
さらに、初期内部抵抗についても、実施例1及び2は、比較例1とほぼ同程度であり、イオン捕捉材の添加による内部抵抗の増加もほとんどみられなかった。
このように、本実施形態に係る二次電池用負極を用いて作成した亜鉛二次電池、すなわち、実施例1及び2において作成した亜鉛二次電池は、比較例1~3と比較して、明らかに優位な充放電サイクル特性を示す。
以上、説明したように本実施の形態に係る二次電池用負極は、カチオン交換能及びアニオン交換能を有し、アルカリ性水溶液に対して腐食性を有する、ジルコニウムのリン酸塩をイオン捕捉材として用いるため、亜鉛二次電池の電池容量低下を抑制できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 二次電池用負極
11 集電体
12 負極合材層
121 活物質
122 イオン捕捉材
123 バインダ

Claims (6)

  1. 集電体と、
    前記集電体上に形成されると共に、亜鉛及び捕捉材を含有する負極合材層と、を備えた二次電池用負極であって、
    前記捕捉材が、ジルコニウムのリン酸塩を含有し、カチオン交換能及びアニオン交換能を有する、
    二次電池用負極。
  2. 前記ジルコニウムのリン酸塩を、負極合材層全体に対して0.5~10質量%含む、
    請求項1に記載の二次電池用負極。
  3. 前記ジルコニウムのリン酸塩が、ビスマス、アルミニウム、ケイ素、マグネシウム、カルシウム、チタン、及びハフニウムのうち、少なくとも1つ以上の元素を含有する、
    請求項1又は2に記載の二次電池用負極。
  4. 前記ジルコニウムのリン酸塩が、
    ビスマスを含有し、カチオン交換能及びアニオン交換能を有する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二次電池用負極。
  5. 前記ジルコニウムのリン酸塩が、
    アルミニウム及びマグネシウムのうち、少なくとも1つ以上の元素を含有し、カチオン交換能を有する第1のジルコニウムのリン酸塩と、
    ケイ素、カルシウム、及びチタンのうち、少なくとも1つ以上の元素を含有し、アニオン交換能を有する、第2のジルコニウムのリン酸塩と、を含有する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二次電池用負極。
  6. 集電体と、前記集電体上に形成されると共に、亜鉛及び捕捉材を含有する負極合材層と、を備える二次電池用負極の製造方法であって、
    亜鉛と、ジルコニウムのリン酸塩と、を溶媒に溶解させ、負極合材を調整する工程と、
    前記負極合材を前記集電体に塗布する工程と、を有する、
    二次電池用負極の製造方法。
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