JP2023023846A - 塵芥収集車 - Google Patents

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【課題】危険性の少ない状態では積込装置の緊急停止を行わないようにしつつも、安全性を高めた塵芥収集車を提供する。【解決手段】油圧駆動式の積込装置と、積込装置の作業エリアを撮像する撮像手段と、制御部と、前記積込装置の作動油圧を検知する油圧検知手段と、を備え、前記制御部は、前記画像から作業者の危険な状態を判定し、危険な状態に該当する場合には前記積込装置の積込動作を停止させるよう指示するものであって、前記制御部による前記積込装置への停止指示は、前記作動油圧が所定圧未満である場合には、前記積込装置の積込動作が開始してから第1時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われ、前記作動油圧が所定圧以上である場合には、前記積込装置の積込動作が開始してから前記第1時間よりも長い第2時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われる。【選択図】図8

Description

本発明は、塵芥を収容箱に収容できる積込装置を備えた塵芥収集車に関する。
従来から、塵芥を収容する収容箱(塵芥収容箱)と、作業者等により後方の投入口から投入された塵芥を一時的に保持し、前記収容箱の内部へ塵芥を移動させる押込部材を有する積込装置を備える塵芥投入箱(「テールゲート」とも呼ばれる)と、を備えた塵芥収集車が知られている。
特許文献1には、塵芥収集車の安全装置が開示されている。具体的には、作業者等の人体が接近したことを検出する電磁波センサと、作業者等の声を拾う集音マイクとが設けられており、積込装置の可動部が、巻き込まれ事故の発生する恐れのある危険範囲を動作中に、人体検知もしくは所定音量以上の音を検知した場合には積込装置を緊急停止させる。さらに、特許文献1に記載の発明では、積込装置の可動部が危険範囲の始まり部分に来たと近接スイッチで検知してからタイマー計時で所定時間経過するまでの間に人体検知等した場合に積込装置を緊急停止させる。これにより、巻き込み事故が発生する恐れが少ない間の塵芥の投入時や人体の接近による積込装置の緊急停止がされなくなることから、安全性を確保しつつも、作業中断が起こりにくくできる。
特許第5479643号公報
しかし特許文献1に記載の発明では、タイマー計時で所定時間経過後には積込装置の緊急停止がなされない。これは当該発明の目的に応じたものであるものの、例えば、積込装置が長尺ごみを噛み込んでしまい、作業者がそれへの対応のために依然積込装置に接近した状態を継続していても、タイマー計時で所定時間経過後には積込装置の緊急停止がなされないため、安全の観点で好ましくない。このように、従来の安全装置では安全対策上改善の余地があった。
そこで本発明は、危険性の少ない状態では積込装置の緊急停止を行わないようにしつつも、安全性を高めた塵芥収集車を提供することを目的とする。
本発明は、塵芥を収容する塵芥収容箱と、作業者が塵芥を投入する投入部及び該投入部に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に押し込む押込部材を備える、油圧駆動式の積込装置と、該積込装置に対して作業者が作業を行う作業エリアを撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像に基づいて制御をする制御部と、前記積込装置の作動油圧を検知する油圧検知手段、または、前記積込装置の作動油圧の上昇により作動するリリーフ弁の少なくとも一方と、を備え、前記制御部は、前記画像から作業者の危険な状態を判定し、危険な状態に該当する場合には前記積込装置の積込動作を停止させるよう指示するものであって、前記制御部による前記積込装置への停止指示は、前記油圧検知手段が検知した前記作動油圧が所定圧未満である場合、または、前記リリーフ弁が作動していない場合には、前記積込装置の積込動作が開始してから第1時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われ、前記油圧検知手段が検知した前記作動油圧が所定圧以上である場合、または、前記リリーフ弁が作動した場合には、前記積込装置の積込動作が開始してから前記第1時間よりも長い第2時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われることを特徴とする塵芥収集車である。
前記構成によれば、第1時間または第2時間経過後は制御部による積込装置への停止指示を行わないので、危険性の少ない状態では積込装置の緊急停止を行わないようにできる。しかも、作動油圧が所定圧以上である場合、または、リリーフ弁が作動した場合には、例えば積込装置が長尺ごみを噛み込んでいる可能性があって、その対策のために積込装置の近くに作業者がいる可能性があるので、積込装置の緊急停止を行う時間を第1時間から第2時間に延長することで、安全性が高まる。
また、前記画像には、前記作業エリアにおける前記積込装置の近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアの境界を示す境界ラインが設定されており、前記制御部は、前記画像に撮像された人物像が前記境界ラインを危険エリア側に越えたか否かを判断する越境判断手段を備えており、前記危険な状態は、前記越境判断手段が越境を判断した状態であってもよい。
前記構成によれば、画像中の人物像と境界ラインとの関係を用いることにより、作業者の危険な状態を確実に判定できる。
本発明によれば、危険性の少ない状態では積込装置の緊急停止を行わないようにしつつも、安全性を高めた塵芥収集車を提供できる。
本発明の一実施形態に係る塵芥収集車の側面図である。 前記塵芥収集車の背面図である。 前記塵芥収集車における作業装置の動作説明図であり、図3(a)は初期状態を示し、図3(b)は反転後の状態を示し、図3(c)は二次圧縮後の状態を示し、図3(d)は一次圧縮後の状態を示す。 前記塵芥収集車の撮像手段の模式図である。 前記塵芥収集車のブロック図である。 前記塵芥収集車の撮像手段が撮像した画像を示す模式図である。 前記塵芥収集車の撮像手段が撮像した画像を示す模式図である。 前記塵芥収集車における処理を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る塵芥収集車の一実施形態について、図1~図8を参照しつつ説明する。
塵芥収集車1は、ごみ等の塵芥を収集して処分施設まで運搬するものであって、塵芥収集車1への塵芥の積込作業を行うための油圧駆動式の積込装置5と、積込装置5に対して作業者等が作業を行う作業エリアを撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像した画像に基づいて制御する制御部と、を備える。本実施形態の撮像手段は、塵芥収集車1の後方を撮像可能なカメラ61である。
塵芥収集車1は、運転室21を有する車台2と、車台2上において運転室21の後方に配置される塵芥収容箱3と、塵芥収容箱3の後部に連接される塵芥投入箱4と、塵芥投入箱4内に配置される積込装置5と、カメラ61を有し且つ塵芥投入箱4に取り付けられる撮像部6と、積込装置5を制御可能な制御部7と、を備える。
塵芥収容箱3は、塵芥を収容する箱状の部位であり、後方に向けて開口する開口部31を有する。
塵芥投入箱4は、後端部において後方に向けて開口する投入開口部(投入部)41を有し、該投入開口部41から塵芥を投入される。この塵芥投入箱4の内部において、底部45は、車幅方向から見て下方に凸となる円弧状の曲面形状を有する。また、塵芥投入箱4は、上下方向にスライドすることによって投入開口部41を開閉する蓋42も有する。この塵芥投入箱4は、上部に設けられ且つ車幅方向に延びる回動軸43を介して塵芥収容箱3に接続されてある。塵芥投入箱4は、該回動軸43周りに回動可能であり、この回動によって塵芥収容箱3の開口部31を開閉する。例えば、塵芥投入箱4は、図1の実線で示す位置では塵芥収容箱3の開口部31を閉鎖し、図1の二点鎖線で示す位置のように上方に回動した位置では、塵芥収容箱3の開口部31を開放して塵芥収容箱3に収容された塵芥を外部に排出できる状態である。
積込装置5は、投入開口部41から投入された塵芥を塵芥収容箱3に押し込む押込板(押込部材)53を有し、塵芥投入箱4内に配置される。この積込装置5は、制御部7に接続され、該制御部7によって制御される。具体的に、積込装置5は、塵芥投入箱4の両側壁に沿い且つ傾斜方向に延びる一対のガイドレール51と、各ガイドレール51に沿ってスライド可能な(案内される)一対のスライダ52と、一対のスライダ52間に配置される上述の押込板53と、各スライダ52と押込板53とを接続するピン54と、を有する。このピン54は、車幅方向に延び、該ピン54周りに押込板53が回動自在となるように該押込板53を各スライダ52に接続している。この押込板53は、塵芥投入箱4内に投入された塵芥を圧縮すると共に、塵芥収容箱3に押し込む部材であり、押込板53の先端53aは、車幅方向に真っ直ぐに延びている。
また、積込装置5は、押込板53を駆動する一対のプッシュシリンダ(圧縮駆動手段)55及び一対のプレスシリンダ(押込駆動手段)56を有し、これら一対のプッシュシリンダ55及び一対のプレスシリンダ56のそれぞれは、シリンダ55c、56cと、該シリンダ55c、56cに対して進退するピストン55p、56pと、を有する。一対のプッシュシリンダ55のそれぞれは、塵芥投入箱4内の両側壁に沿って配置され、一対のプレスシリンダ56のそれぞれも、塵芥投入箱4内の両側壁に沿って配置されている。
各プッシュシリンダ55において、シリンダ55c側の端部がピン551を介して塵芥投入箱4の側壁に接続され、ピストン55p側の端部がピン552を介してスライダ52(車幅方向において対応する側のスライダ52)の上端部に接続されている。このプッシュシリンダ55が、伸長動作することで、該プッシュシリンダ55が接続されているスライダ52がガイドレール51に沿って斜め上方に移動し、収縮動作することで、該プッシュシリンダ55が接続されているスライダ52がガイドレール51に沿って斜め下方に移動する。
また、各プレスシリンダ56において、シリンダ56c側端部がピン561を介して押込板53に接続され、ピストン56p側端部が、プッシュシリンダ55のピストン55p側端部と共にピン552を介してスライダ52の上端部に接続されている。一対のプッシュシリンダ55が長さを維持した状態、即ち、シリンダ55cに対してピストン55pが進退しない状態で、これら一対のプレスシリンダ56が、互いに同期した状態で伸長動作することで、押込板53がピン54周りに回動(図1における時計回りの方向に回動)し、互いに同期した状態で収縮動作することで、押込板53がピン54周りに回動(図1における反時計回りの方向に回動)する。
また、積込装置5は、塵芥を投入開口部41から塵芥投入箱4に投入する作業者等が該積込装置5を操作するための動作入力部としての操作部57を有する。この操作部57は、積込装置5のON・OFFボタンやスイッチ等の各種の入力を行うための入力部、積込装置5の緊急停止ボタン、リセットボタン等が配置されている。また、この操作部57には、積込装置5の制御についての設定や該設定の変更等のスイッチ、ボタン、ダイヤル等の各種の入力部も配置されている。
なお、本実施形態の積込装置5は、モーメンタリ式(自動復帰型)で動作する。例えば、この積込装置5は、前記入力部がON操作されるとこれをトリガーとしてシーケンス動作が始動し、一連のシーケンス動作が終了すると自動的に停止する。なお、積込装置5は、入力部がON操作されるとOFF操作されるまで動作が継続するオルタネイト式(保持型)で動作するものであってもよい。
操作部57は、塵芥の投入開口部41への投入作業中に作業者等が操作できるよう、塵芥投入箱4の後端部、詳しくは、車幅方向における投入開口部41の両側に配置されている。本実施形態の塵芥収集車1では、後方から見て投入開口部41の左側に配置された操作部57には、ボタン等の操作に必要な構成が複数配置され、投入開口部41の右側に配置された操作部57には、緊急停止ボタンのみが配置されている。
以上のように構成される積込装置5の塵芥の積込動作の詳細について、図3(a)~図3(d)も参照しつつ、以下において説明する。ここで、図3(a)~図3(d)は、押込板53、プッシュシリンダ55、及びプレスシリンダ56のみを抜き出した動作説明図である。なお、図面を見易くするために各図においてプッシュシリンダ55の位置をずらしている。
先ず、各構成53、55、56が初期状態(図3(a)に示す状態)のときに、各プレスシリンダ56が収縮動作することによって、押込板53の先端53aが塵芥収容箱3から離れる方向(図3(a)における反時計回りの方向)に押込板53がピン54周りに回動して(即ち、「反転」の行程が行われ)、図3(b)に示す状態となる。
この状態から、各プッシュシリンダ55が収縮動作することによって、押込板53が、ピン54周りの回動方向における姿勢を維持しつつ、ガイドレール51の延びる方向に沿って斜め下方に移動し(即ち、「一次圧縮」の行程が行われ)、図3(d)に示す状態となる。即ち、押込板53が投入開口部41に接近する。
続いて、各プレスシリンダ56が伸長動作することによって、押込板53の先端53aが塵芥収容箱3に近づく方向(図3(d)における時計回りの方向)に押込板53がピン54周りに回動して(即ち、「二次圧縮」の行程が行われ)、図3(c)に示す状態となる。この押込板53がピン54周りに回動することで、押込板53の先端53aは、塵芥投入箱4内の底部45に沿って移動する。即ち、塵芥投入箱4内の底部45は、二次圧縮行程において回動する押込板53の先端53aの軌跡に沿った曲面形状である。
その後、各プッシュシリンダ55が伸長動作することによって、押込板53が、ピン54周りの回動方向における姿勢を維持しつつ、ガイドレール51の延びる方向に沿って斜め上方に移動し(即ち、「押込」の行程が行われ)、図3(a)に示す状態に戻る。即ち、押込板53は、一次圧縮及び二次圧縮された後の塵芥を開口部31から塵芥収容箱3内に押し込む。
以上のようにして各プッシュシリンダ55及び各プレスシリンダ56が交互に伸縮動作することによって、押込板53は、1サイクルの行程動作(反転、一次圧縮、二次圧縮、押込)を行う。これにより、投入開口部41から塵芥投入箱4内に投入された塵芥が、塵芥収容箱3に収容される(積み込まれる)。この1サイクルの行程動作において、押込板53の先端53aの車幅方向から見た動作軌跡は、4点を結ぶ閉じた形状となる(図3(a)~図3(d)における二点鎖線参照)。
撮像部6は、図4にも示すように、作業者等が塵芥投入箱4内の積込装置5に対して投入開口部41から塵芥の投入作業が行われる作業エリアを撮像可能なカメラ61と、カメラ61を支持する支持部62と、を有する。また、本実施形態の撮像部6は、カメラ61での撮像内容に基づいて作業者等に報知可能な報知部(報知手段)63を有する。
カメラ61は、レンズ611と、該レンズ611を通じて作業エリアを撮像する撮像素子612と、を有する。本実施形態のカメラ61は、動画の撮像を行い、作業エリアを撮影する際に十分な範囲(広い範囲)を撮像できるような広角レンズ611を有している。また、カメラ61が撮像した画像は、例えば、危険エリアAr1を上方から撮像した画像である。
この撮像素子612は、例えば、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等であり、撮像された画像(本実施形態の例では、動画像)の画像データを出力する。また、カメラ61は、制御部7に接続されており、該制御部7に画像データを出力する。また、カメラ61は、運転室21内に配置されたバックモニタM(図1参照)にも接続されており、該バックモニタMにも画像データを出力する。
支持部62は、投入開口部41の上方にカメラ61が位置するように該カメラ61を支持(保持)する。この支持部62は、塵芥投入箱4における投入開口部41の上側に固定される基部621と、基部621にカメラ61を接続するブラケット622と、基部621の周囲に取り付けられるカバー板624と、を有する。
基部621は、長尺な板部材、パイプ等が組み合わされることによって構成されたフレーム状の部位であり、塵芥投入箱4における投入開口部41の上方部位から後方側(詳しくは、斜め上方)に向けて延びている。
ブラケット622は、基部621の先端と、該先端の下方に配置されるカメラ61とを接続する。このブラケットの基端部(基部621側の端部)622aは、車幅方向に延びる軸部材623を介して基部621の先端に接続され、先端部(基端部と反対側の端部)622bは、カメラ61に接続されている。該ブラケット622は、軸部材623周りに回動可能である。この回動により、カメラ61の撮像可能な範囲を変更することができる。
カバー板624は、塵芥収集車1の走行中等に飛んでくるゴミ等からカメラ61を保護等するために基部621の周囲に配置されている板状の部材である。
報知部63は、投入開口部41から塵芥投入箱4内への塵芥の投入作業を行っている作業者等やその周囲の人に対し、作業者等の安全についての報知を行う。本実施形態の報知部63は、発光したときの色が異なる複数のランプ63a、63b、63cを有し、発光するランプによって作業者等の安全についての報知を行う。例えば、報知部63では、作業者が作業エリアにおける安全エリア(積込装置5等への巻き込み事故が発生し難いエリア)で作業しているときには、第一のランプ63aが緑色に発光し、危険エリア(積込装置5等への巻き込み事故が発生する可能性の高いエリア)Ar1に接近したときには、第二のランプ63bが黄色に発光し、危険エリアAr1に進入したときには、第三のランプ63cが赤色に発光する。発光態様は、連続発光であってもよいし、点滅であってもよい。なお、報知部63はランプ63a~63cに加え、または代えて、音(ブザー又は音声)により報知してもよい。
制御部7は、カメラ61が撮像した画像Im1に基づいて積込装置5を制御可能である。この制御部7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、このCPUによって実行される種々のプログラムやその実行に必要なデータ等を予め記憶するROM(Read Only Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性記憶素子、このCPUのいわゆるワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶素子およびその周辺回路等を備えたマイクロコンピュータによって構成される。
このように構成される制御部7では、図5に示すように、当該制御部7がプログラムを実行することによって、機能的に、人特定手段71と、境界設定手段72と、越境判断手段73と、指示手段74と、試運転制御手段75と、が構成される。本実施形態において、制御部7は、画像Im1から作業者の危険な状態を判定し、危険な状態に該当する場合には積込装置5の積込動作を停止させるよう指示する。なお、「危険な状態」とは、画像Im1内で設定された各ラインL1、L22のうち、危険ラインL1の危険エリアAr1側への人物像Im2(下記)の越境を越境判断手段73が判断した状態である。
人特定手段71は、図6及び図7にも示すように、カメラ61が撮像した画像(動画像)Im1の被撮像物から人物像Im2を幾何学形状の枠Frで囲んで特定する。この人特定手段71は、枠Frで囲まれた人物像Im2が画像Im1内を移動すると、この人物像Im2の移動に伴って枠Frを移動させる。また、人物像Im2の姿勢の変化、作業エリアにおける位置等によって画像Im1に占める人物像Im2の領域(大きさ、形等)が変化するが、人特定手段71は、この変化に応じて枠Frの大きさを変化させる。なお、人物像Im2の変化に応じて枠Frの形状を変更してもよい。また、人特定手段71は、カメラ61からの画像Im1に複数の人物像Im2が含まれているときには、人物像Im2毎に枠Frで囲む。本実施形態の人特定手段71は、人物像Im2を四角の枠Frで囲む。なお、カメラ61が撮像した画像(動画像)Im1の被撮像物から人物像Im2を幾何学形状の枠Frで囲んで特定することは、カメラ61が撮像した画像(動画像)Im1の被撮像物のうち人物像Im2に幾何学形状を当てはめて、その幾何学形状の端縁を枠Frとすることや、人物像Im2と背景との境界(人物像の輪郭)に沿って不定形状に取り囲みその不定形状の端縁を枠Frとすることも含む。
境界設定手段72は、カメラ61からの画像Im1内での所定のライン(境界ライン)Lの設定を行う。例えば、境界設定手段72は、カメラ61からの画像Im1に対してラインLを付加する。また、境界設定手段72は、カメラ61からの画像Im1内でのラインLの位置(境界位置)及び線形状の少なくとも一方を設定可能である。この境界設定手段72は、機能的に、境界付加手段721と、境界位置設定手段722と、境界曲率設定手段723と、を有する。なお、境界設定手段72はカメラ61からの画像Im1に対して、モニタ上に映した状態でラインLを設定するものであってもよいし、データ上でラインLを設定するものであってもよい。
境界付加手段721は、カメラ61からの画像Im1(画像データ上)にラインLを付加する。このラインLは、作業エリアにおける塵芥投入箱4の投入開口部(積込装置5)近傍で、作業員等に危険の及ぶ可能性がある危険エリアAr1の境界又は該境界に沿った境界領域を示す線状のラインである。即ち、ラインLは、投入開口部41(積込装置5)の縁又はその近傍に設定され、積込装置5に起因する危険が作業者等に及ぶ可能性がある危険エリアAr1と他のエリア(危険エリアAr1以外のエリア)Ar2との境界又は境界領域を示す(図1参照)。
本実施形態の境界付加手段721は、カメラ61からの画像Im1(画像データ上)に、危険ライン(停止境界ライン)L1と警告ラインL2との二種類のラインを付加する。即ち、ラインLは、危険エリアAr1の境界を示す境界ラインである危険ラインL1と、警告ラインL2と、を含む。この危険ラインL1は、制御部7が積込装置5の作業実行を停止するよう制御するためのラインである。また、警告ラインL2は、作業者等が危険エリアAr1(危険ラインL1)に接近していることを報知部63が報知するよう制御するためのラインであり、投入開口部41からの距離が危険ラインL1より大きくなる位置に設定されたラインである。本実施形態の警告ラインL2は、画像Im1において危険ラインL1の上側(危険ラインL1の積込装置5よりも遠い側)に設定されている。
これら各ラインL1、L2は、左右方向に延びる直線、または、左右方向に延びる曲線である。本実施形態の各ラインL1、L2は、カメラ61が有するレンズ611の歪曲収差に基づいて設定された曲線である。具体的には、各ラインL1、L2は、地面等に引かれた車幅方向と平行な直線をカメラ61が撮像したときに、撮像された画像Im1における前記直線(即ち、レンズ611の歪曲収差によって湾曲した状態の前記直線)に即した形状の曲線である。カメラ61は塵芥収集車1の後部に設けられその後方を撮像しているため、車幅方向と平行な直線はレンズ611による歪みが発生しない場合には水平方向に延びる直線として画像Imに撮像される。しかしながらレンズ611は広角レンズを用いているため、本実施形態の危険ラインL1及び警告ラインL2では、画像Im1におけるレンズ611の光軸(詳しくは、レンズ611の光軸に相当する位置(以下、「光軸相当位置」とも称する。))からの距離に基づいてラインL1、L2の各部位の曲率が設定されている。仮に、危険ラインを撮像された画像Imに鉛直方向の線(車両前後方向と平行な直線)に基づいて危険ラインL1や警告ラインL2を設定する場合も光軸に相当する位置からの距離に基づいてラインL1、L2の各部位の曲率が設定される。
境界位置設定手段722は、カメラ61からの画像Im1内での各ラインL1、L2の位置を設定(変更)する。また、境界位置設定手段722は、各ラインL1、L2の形状を変えることなく、画像Im1に対する上下方向及び左右方向の少なくとも一方における相対位置を変更する。
詳しくは、操作部57がカメラ61からの画像Im1内でのラインL1、L2の位置(境界位置)を入力することができる境界位置入力部(境界位置入力手段)571を有し、境界位置設定手段722は、操作部57の境界位置入力部571からの入力に基づいて、画像Im1における各ラインL1、L2の位置(本実施形態の例では、上下方向の位置)を変更する。本実施形態の境界位置設定手段722は、画像Im1内での各ラインL1、L2の位置を上下方向(積込装置5の遠近方向)に変更できる。この境界位置設定手段722は、画像Im1内における各ラインL1、L2の位置を個別に変更する構成でもよく、両ラインL1、L2を一緒に(同時に)変更する構成でもよい。
境界曲率設定手段723は、カメラ61からの画像Im1内での各ラインL1、L2の曲率を設定(変更)する。また、境界曲率設定手段723は、各ラインL1、L2の任意の一点(例えば、各ラインL1、L2の延伸方向における中央の一点)の画像Im1に対する上下方向及び左右方向における相対位置を保持したまま、各ラインL1、L2の曲率を変更する。
詳しくは、境界位置設定手段722によって設定された(位置を変更された)各ラインL1、L2の画像Im1内における光軸相当位置からの距離(レンズ611の光軸からの距離に対応)に基づき、各ラインL1、L2の画像Im1内での曲率(詳しくは、各ラインL1、L2の各部位の曲率)を設定(変更)する。これにより、カメラ61からの画像Im1内におけるラインL1、L2の位置が境界位置設定手段722によって変更されたときに、この位置の変更に応じて(画像Im1における光軸相当位置からの距離の変化に応じて)ラインL1、L2の形状(各部位の曲率)が変化する。即ち、境界曲率設定手段723は、画像Im1内での位置が変更された各ラインL1、L2を、例えばレンズ611の歪曲収差に応じて変形させることができる。
なお、前記「光軸からの距離」とは、光軸中心を基準とした径方向距離である。レンズ611の歪曲収差により、光軸中心からの径方向距離が小さい(近い)被写体に比べ、径方向距離が大きい(遠い)被写体の方が画像上での湾曲が大きくなる。具体的には、図6に示すように、画像Im1上で、塵芥投入箱4の投入開口部(投入部)41が大きく湾曲して映る。
また、境界曲率設定手段723は、境界位置設定手段722による画像Im1内での各ラインL1、L2の位置の設定の有無にかかわらず、各ラインL1、L2の曲率を設定(変更)できる。具体的には、操作部57がカメラ61からの画像Im1内での各ラインL1、L2の曲率を入力することができる境界曲率入力部(境界曲率入力手段)572を有し、境界曲率設定手段723は、操作部57の境界曲率入力部572からの入力に基づいて、各ラインL1、L2の画像Im1内での曲率を設定(変更)する。
越境判断手段73は、カメラ61からの画像Im1において人物像Im2が各ラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたか否かを判断し、越えたと判断したときに指示信号を出力する。本実施形態の越境判断手段73は、人特定手段71が特定した枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたか否かと、人特定手段71が特定した枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側(危険ラインL1側)に越えたか否かのそれぞれを判断する。この越境判断手段73は、枠Frが越えたと判断したラインL1、L2によって、指示信号の出力先が異なる。
指示手段74は、越境判断手段73の判断に基づいて、積込装置5及び報知部(報知手段)63の少なくとも一方に指示する。この指示手段74は、機能的に、停止指示手段741と警告指示手段742とを有する。また指示手段74は、タイマー等の計時手段を有する。ただし計時手段は、指示手段74とは独立して制御部7に設けられていてもよく、制御部7内の配置は問わない。計時手段は、例えば積込装置5の始動により積込動作が開始してからの経過時間を計る。または、積込装置5の始動から一定時間おいてからの経過時間を計ってもよい。なお、積込装置5の始動ではなく、例えば、積込装置5の動作を検知するために設けられたリミットスイッチの検知をトリガーとして計時開始してもよい。この場合、計時の終わりに関してはリミットスイッチが不要であるから、その分の構成を簡略化できる。
また、停止指示手段741は、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側(積込装置5側)に越えたと越境判断手段73が判断したときであって、かつ、後述する第1時間、または、第1時間よりも長い第2時間が経過するまでに、積込装置5に該積込装置5の動作(作業実行)を停止するように指示する。即ち、停止指示手段741は、越境判断手段73からの指示信号を受信したときに、積込装置5の動作を停止させる(緊急停止)。このとき、停止指示手段741は、第三のランプ63cが発光するように報知部63にも指示する。積込装置5の緊急停止を行う時間は、第1時間または第2時間に設定される。この設定は本実施形態では停止指示手段741が行うが、制御部7に別個の時間延長手段を設けておき、当該時間延長手段が行ってもよい。
警告指示手段742は、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側(積込装置5側)に越えたと越境判断手段73が判断したときに、報知部63に警告を発するように指示する。即ち、警告指示手段742は、越境判断手段73からの指示信号を受信したときに、報知部63に報知させる。本実施形態の警告指示手段742は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えたときに、第二のランプ63bが発光するように報知部63に指示する。
なお、警告指示手段742は、試運転制御手段75が機能(作動)している間、即ち、制御部7の試運転が行われている間は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えると、報知部63には指示を出力する。また、停止指示手段741は、制御部7の試運転が行われている間は、枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えても、積込装置5に指示を出さない。
試運転制御手段75は、制御部7の試運転を実行する。詳しくは、操作部57が制御部7を試運転状態(設定モード)に切り替える試運転スイッチ(試運転入力手段)573を有し、試運転制御手段75は、操作部57の試運転スイッチ573からの入力に基づいて、制御部7の試運転を実行する。この試運転制御手段75は、機能的に、停止維持手段751と、報知指示手段752と、を有する。
停止維持手段751は、積込装置5を停止維持させる。具体的に、停止維持手段751は、操作部57の試運転スイッチ573からの入力によって制御部7の試運転が実行されている間、積込装置5の停止状態を維持する。即ち、停止維持手段751は、制御部7の試運転が実行されている間は、作業者が操作部57を操作して積込装置5を作動させようとしても積込装置5を作動させない。つまり、試運転制御手段75は、試運転実行中の操作部57からの動作入力を無視する。
報知指示手段752は、停止維持手段751が積込装置5を停止維持させた状態で(即ち、制御部7の試運転が実行されている間)枠Frが各ラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたと越境判断手段73が判断したときに、報知部63に報知を指示する。具体的に、報知指示手段752は、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えたときに、報知部63において対応するランプ63bを発光させるように指示し、さらに、画像Im1において枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたときは、報知部63において対応するランプ63cを発光させるように指示する。
油圧検知手段76は積込装置5の作動油圧を検知するものであって、例えば積込装置5を作動させるための油路に設けられたセンサであって、積込装置の噛み込み等により生じる前記油路の作動油圧の上昇を検知する。その検知結果は、停止指示手段741が、積込装置5への停止指示に際して利用する。
本実施形態では、停止指示手段741による積込装置5の動作停止指示は、以下の条件のもとになされる。つまり、停止指示手段741による積込装置5への停止指示は、油圧検知手段76が検知した作動油圧が所定圧未満である場合には、積込装置5の積込動作が開始してから第1時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われる。また、油圧検知手段76が検知した作動油圧が所定圧以上である場合には、積込装置5の積込動作が開始してから、第1時間よりも長い第2時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われる。
以上のように構成される塵芥収集車1では、作業者等が投入開口部41から塵芥投入箱4内(積込装置5)への塵芥の投入作業を行っているときに、作業者や作業中の塵芥収集車1の近くにいる人(作業員等)が、危険エリアAr1に接近又は入ったことを的確に捉え、報知や積込装置5の停止(緊急停止)によって、巻き込み事故等の積込装置5に起因する事故を防ぐことができる。具体的には、以下の通りである(図8参照)。
操作部57が操作されることで積込装置5が作動し、投入開口部41からの塵芥の投入作業が開始されると、撮像部6のカメラ61による撮像が開始され(ステップS1)、撮像された画像(動画像データ)Im1が制御部7に出力される。
制御部7がカメラ61からの画像Im1を受信すると、境界付加手段721が該画像(画像データ)Im1にラインL(危険ラインL1及び警告ラインL2)を付加する(ステップS2)。
また、人特定手段71がカメラ61からの画像Im1において人物像Im2を枠Frで囲むことにより特定する(ステップS3)。この特定後、人特定手段71は、特定した人物像Im2の動き(作業エリアでの作業者等の移動、姿勢の変化等)に追従して枠Frの位置や形大きさ、縦横の寸法等を変化させる。
続いて、越境判断手段73が、危険ラインL1と警告ラインL2とが付加された画像Im1において、枠Frの少なくとも一部がいずれかのラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたか否かの判断を行う。なお、画像Im1中に複数の枠Frが設定されている(即ち、複数の人物像Im2が在る)場合には、越境判断手段73は、ラインL1、L2を危険エリアAr1側に越えたか否かの判断を複数の人物像Im2の枠Fr毎に行う。
詳しくは、越境判断手段73は、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが危険エリアAr1に接近して枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側(図6及び図7における下側)に越えたと判断したときは(ステップS4:Yes)、警告指示手段742に指示信号を出力する。この指示信号を受信した警告指示手段742は、報知部63に報知をさせる(ステップS5)。本実施形態の警告指示手段742は、報知部63に第二のランプ63bを発光させ、作業員等に警告ラインL2を越えたことを報知する。このとき、積込装置5は作動し続けている。
また、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えていない間は(ステップS4:No)、越境判断手段73は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えるか否かの判断(監視)を続ける。
また、報知部63の報知によって作業員等が危険エリアAr1から離れる、即ち、カメラ61からの画像Im1において警告ラインL2を越えたと判断された枠Frが越境状態(枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えた状態)を解消したと越境判断手段73が判断すると(ステップS6:Yes)、該越境判断手段73は、警告指示手段742への指示信号の出力を停止する。これにより、警告指示手段742は、報知部63に報知を停止させ(ステップS12)、越境判断手段73は、枠Frの少なくとも一部が警告ラインL2を危険エリアAr1側に越えるか否かの判断(監視)を再開する。
一方、報知部63による報知があったにもかかわらず、作業員等が危険エリアAr1から離れずにさらに接近し、即ち、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが危険エリアAr1から離れずに(ステップS6:No)さらに接近し、越境判断手段73が枠Frの少なくとも一部が危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたと判断したときは(ステップS7:Yes)、該越境判断手段73は、停止指示手段741に指示信号を出力するとともに警告指示手段742に指示信号を出力(第三のランプ63cを発光)する。この指示信号を受信した停止指示手段741は、積込装置5の動作を停止させる(即ち、緊急停止させる:ステップS11)。これにより、作業員等が危険エリアAr1に接近し過ぎ又は危険エリアAr1に進入したことによる巻き込み等の積込装置5に起因する事故が防がれる。なお、緊急停止した積込装置5は、作業員等が危険エリアAr1から離れた状態で、操作部57のリセットボタンが押されることで、再始動可能となる。
ここで、本実施形態では、ステップS7とステップS11との間で、積込装置5の作動油圧の判断(ステップS8)、積込動作開始からの経過時間の判断(ステップS9、S10)がなされる。ステップS8では、油圧検知手段76が検知した作動油圧が所定圧以上であるか否かが判断され、所定圧未満である場合にはステップS9に移行する。一方、所定圧以上である場合にはステップS10に移行する。ステップS9にて積込動作開始から第1時間が経過していない場合はステップS11(緊急停止)に移行する。同じく、ステップS10にて積込動作開始から第2時間が経過していない場合はステップS11(緊急停止)に移行する。一方、ステップS9にて積込動作開始から第1時間が経過していた場合、ステップS10にて積込動作開始から第2時間が経過していた場合、停止指示手段741は、積込装置5の動作を停止させない。このような場合には、第1時間または第2時間の経過前に比べて、移動する積込装置5において移動する押込板53が投入開口部41から遠ざかっており、しかも、作業者が積込装置5から既に離れている可能性が高く、相対的に危険度が低下しているからである。
また、カメラ61からの画像Im1において、枠Frが警告ラインL2を危険エリアAr1側に越え且つ危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えていない状態(ステップS7:No)、即ち、枠Frにおける最も危険エリアAr1側に位置する部位が警告ラインL2と危険ラインL1との間に位置している状態では、越境判断手段73は、枠Frが警告ラインL2を越えた状態(越境状態)が解消されたか否か、及び、危険ラインL1を危険エリアAr1側に越えたか否かの判断(監視)を続ける。
また、本実施形態の塵芥収集車1では、画像Im1内での危険ラインL1及び警告ラインL2の位置及び曲率の設定(変更)が可能である。この設定(変更)の際に、操作部57の試運転スイッチ573が押下される、即ち、制御部7が試運転状態(設定モード)になることで、積込装置5を作動させずに、作業員等が投入開口部41又は投入開口部41内の積込装置5に対してどの位置まで接近したときに報知部63が警告ラインL2を越えた旨の報知を行い、及び積込装置5の緊急停止が行われるかを、作業員等が実際に投入開口部41又は積込装置5に接近して試すことができる。具体的には、以下の通りである。
操作部57の試運転スイッチ573が押下されると、制御部7の試運転が実行され(設定モードに切り替わり)、撮像部6のカメラ61による撮像が開始される。このとき、積込装置5は作動しないが、制御部7において、境界設定手段72、越境判断手段73、及び試運転制御手段75が、機能(作動)している。このように、制御部7の試運転が実行されている間は、試運転制御手段75(詳しくは、停止維持手段751)が機能しているため、操作部57に配置された積込装置5のON・OFFボタンが操作されて積込装置5がON(運転状態)になっても、停止維持手段751によって積込装置5の停止状態が維持される、即ち、積込装置5が作動しない。なお、積込装置5が作動中であれば停止することで停止状態に移行し維持させる。
続いて、操作部57の境界位置入力部571からの入力によって、画像Im1内での各ラインL1、L2の位置が設定(変更)され、又は、操作部57の境界曲率入力部572によって、画像Im1内での各ラインL1、L2の曲率が設定(変更)される。なお、本実施形態の塵芥収集車1では、制御部7の試運転を実行することなく、境界位置入力部571又は境界曲率入力部572からの入力によって、各ラインL1、L2の画像Im1内での位置及び曲率の変更が可能である。
ここで、境界位置入力部571からの入力によって画像Im1内での各ラインL1、L2の位置が移動すると、境界曲率入力部572からの入力がなくても、境界曲率設定手段723が画像Im1における光軸相当位置からの距離(即ち、レンズ611の歪曲収差)に応じて、各ラインL1、L2の曲率を自動的に設定(調整)する。ここで、光軸相当位置を画像Im1の中心と合致している場合において、該中心より下方に配置された水平方向に延びるラインLを例に説明する。このラインLを上方(光軸に接近する側)に移動させると曲率を小さくし(曲率半径を大きくし)、逆に下方(光軸から遠ざかる側)に移動させると曲率を大きくする(曲率半径を小さくする)。なお、曲率は1本のラインLにおいてひとつの曲率(真円に近似)としてもよく、複数の曲率の曲線の組み合わせであってもよい。複数の曲線の組み合わせの場合は、そのすべてもしくは1の曲線に対し曲率を設定(調整)する。また、境界曲率入力部572の指示により境界曲率設定手段723が位置変更前のラインLの曲率を設定している場合は、その設定済みの曲線に対しさらに曲率を設定(調整)する。
このように位置、曲率が設定(変更)された状態で、作業者等が、例えば、投入開口部41への塵芥の投入作業の再現等を行って投入開口部41へ接近する。このとき、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が新たに設定された警告ライン(画像Im1中の位置や曲率が設定(変更)された警告ライン)L2を越えると、試運転制御手段75の報知指示手段752が、報知部63に、対応するランプ63bを発光させるように指示する。また、カメラ61からの画像Im1において枠Frの少なくとも一部が新たに設定された危険ライン(画像Im1中の位置や曲率が設定(変更)された危険ライン)L1を越えると、試運転制御手段75の報知指示手段752が、報知部63に、対応するランプ63cを発光させるように指示する。
このようにして、本実施形態の塵芥収集車1では、積込装置5が停止した状態(巻き込み事故等の積込装置5に起因する事故が発生しない状態)で、画像Im1中の各ラインL1、L2の位置及び曲率の設定を行うことが可能である。
以上、本実施形態の塵芥収集車1によると、第1時間または第2時間経過後は制御部7による積込装置5への停止指示を行わないので、危険性の少ない状態では積込装置5の緊急停止を行わないようにできる。しかも、作動油圧が所定圧以上である場合には、例えば積込装置5が長尺ごみ等を噛み込んでいる可能性があって、その対策のために積込装置の近くに作業者がいる可能性があるので、積込装置5の緊急停止を行う時間を第1時間から第2時間に延長することで、延長時間分安全性が高まる。また、画像中Im1の人物像と境界ラインL(具体的には危険ラインL1)との関係を用いることにより、作業者の危険な状態を確実に判定できる。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態の指示手段74は、機能的に、停止指示手段741と警告指示手段742とを有するものであった。しかし、停止指示手段741、警告指示手段742の一方のみを有するものであってもよい。また、前記実施形態の指示手段74は、停止指示手段741と警告指示手段742とを有する不可分のひとつの手段であった。しかし、停止指示手段741と警告指示手段742が独立した別個の手段であってもよい。
また、画像Im1内に更に、危険エリアを設定しないエリアである無視エリアを画定することもできる。無視エリアを画定する端部ラインは直線状で、画像Im1内で少なくとも左右いずれかの端部に設定される。ライン(境界ライン)Lは端部ラインに交わるように設定される。端部ラインは、例えば、図6等に示す画像Im1の左右いずれかの辺に平行な直線とできる。このようにして無視エリアを画定することにより、無視エリアに位置する操作部57を操作する作業者の人物像に対して危険判断はされない。このため、作業者が操作部57を操作するたびに警告がされることを防止できる。
また、前記実施形態では、停止維持手段751の停止維持は積込装置5に対して直接的になされていたが、指示手段74を介してなされることもできる。停止維持は、例えば、操作部57への電源供給を遮断して操作部57そのものを無力化してもよい。また、操作部57の信号を受けても無視するように構成してもよい。また、作業装置の可動部分(塵芥収集車1ではスライダ52や押込板53)と、固定部分(塵芥収集車1では塵芥投入箱4)との間に、ストッパを嵌めることにより、機械的に作動不能としてもよい。
また、前記実施形態では、報知指示手段752の報知指示は、報知部63に対して直接的になされていたが、指示手段74を介してなされることもできる。
また、試運転時において報知指示手段752が報知を指示する対象は報知部63に限られず、報知部63とは別に塵芥収集車1に設けられた手段であってもよい。例えば運転台に設けられたディスプレイに対し、報知指示手段752が報知を指示してもよい。
また、前記実施形態では、制御部7が油圧検知手段76を備えていたが、これに代えて、例えば、積込装置5を作動させるための油路に通常設けられており、積込装置5の物体の噛み込み等により生じる前記油路の作動油圧の上昇により、油圧を低下させるべく作動するリリーフ弁(図示しない)を利用し、この既存のリリーフ弁の作動を条件として、制御部7による積込装置5への停止指示を行ってもよい。
また、前記実施形態では、図8に示すように、警告ラインL2の越境時の報知部63による報知は常になされるものとしたが、積込装置5の緊急停止と同様、第1時間または第2時間経過後には報知部63の報知をしないように設定してもよい。
また、油圧検知手段76が検知した作動油圧が所定圧以上である状態が一定時間以上継続した場合、第2時間の設定をキャンセルし、作動油圧が低下しない限り、もともと設定していた第2時間の経過後も積込装置5を緊急停止させるようにしてもよい。こうすることで、異常事態発生時の安全性を高められる。
1…塵芥収集車、2…車台、3…塵芥収容箱、4…塵芥投入箱、5…積込装置、6…撮像部、7…制御部、21…運転室、31…開口部、41…投入開口部(投入部)、42…蓋、45…底部、51…ガイドレール、52…スライダ、53…押込板(押込部材)、53a…先端、54…ピン、55…プッシュシリンダ(圧縮駆動手段)、55c…シリンダ、55p…ピストン、56…プレスシリンダ(押込駆動手段)、56c…シリンダ、56p…ピストン、57…操作部(動作入力部)、61…カメラ(撮像手段)、62…支持部、63…報知部(報知手段)、63a…第一のランプ(ランプ)、63b…第二のランプ(ランプ)、63c…第三のランプ(ランプ)、71…人特定手段、72…境界設定手段、73…越境判断手段、74…指示手段、75…試運転制御手段、551、552、561…ピン、571…境界位置入力部(境界位置入力手段)、572…境界曲率入力部(境界曲率入力手段)、573…試運転スイッチ(試運転入力手段)、611…広角レンズ(レンズ)、612…撮像素子、621…基部、622…ブラケット、622a…基端部、622b…先端部、623…軸部材、624…カバー板、721…境界付加手段、722…境界位置設定手段、723…境界曲率設定手段、741…停止指示手段、742…警告指示手段、751…停止維持手段、752…報知指示手段、76…油圧検知手段、Ar1…危険エリア、Ar2…危険エリアAr1以外のエリア、Fr…枠、Fr1…近端部(端部)、Fr2…遠端部(端部)、Im1…画像(画像データ、動画像、動画像データ)、Im2…人物像、L…ライン(境界ライン)、L1…危険ライン(ライン、停止境界ライン)、L2…警告ライン(ライン)、M…バックモニタ

Claims (2)

  1. 塵芥を収容する塵芥収容箱と、
    作業者が塵芥を投入する投入部及び該投入部に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に押し込む押込部材を備える、油圧駆動式の積込装置と、
    該積込装置に対して作業者が作業を行う作業エリアを撮像する撮像手段と、
    該撮像手段が撮像した画像に基づいて制御をする制御部と、
    前記積込装置の作動油圧を検知する油圧検知手段、または、前記積込装置の作動油圧の上昇により作動するリリーフ弁の少なくとも一方と、を備え、
    前記制御部は、前記画像から作業者の危険な状態を判定し、危険な状態に該当する場合には前記積込装置の積込動作を停止させるよう指示するものであって、
    前記制御部による前記積込装置への停止指示は、
    前記油圧検知手段が検知した前記作動油圧が所定圧未満である場合、または、前記リリーフ弁が作動していない場合には、前記積込装置の積込動作が開始してから第1時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われ、
    前記油圧検知手段が検知した前記作動油圧が所定圧以上である場合、または、前記リリーフ弁が作動した場合には、前記積込装置の積込動作が開始してから前記第1時間よりも長い第2時間が経過するまでに前記危険な状態に該当した場合に行われることを特徴とする塵芥収集車。
  2. 前記画像には、前記作業エリアにおける前記積込装置の近傍で、作業者に危険の及ぶ可能性がある危険エリアの境界を示す境界ラインが設定されており、
    前記制御部は、前記画像に撮像された人物像が前記境界ラインを危険エリア側に越えたか否かを判断する越境判断手段を備えており、
    前記危険な状態は、前記越境判断手段が越境を判断した状態である、請求項1に記載の塵芥収集車。
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