JP2023019866A - 粉体用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】収容した粉体を指で塗布するのに好適な粉体用容器を提案する。【解決手段】粉体用容器1は、受皿部2aを有する下側部材2と、粉体Fを収める収容空間S1と収容空間S1に通じる吐出口5fとを有し、受皿部2aに対して吐出口5fが対向する姿勢で下側部材2に装着される上側部材3とを備え、上側部材3は、上側部材3を下側部材2に装着した状態で吐出口5fを開口させ、上側部材3を下側部材2から取り外した状態で吐出口5fを閉口させる弁体6bを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、粉体を収容する粉体用容器に関する。
粉体(一例としてファンデーションやフェイスパウダーのような粉状の化粧料)を収容する粉体用容器が従前より知られている。例えば特許文献1には、粉状の化粧料を収容する容器が示されている。
特許文献1に示された粉体用容器は、粉体を充填した中皿を収容する容器本体に網目体が設けられていて、パフ等を網目体に押し当てることによって網目から浮き出た粉体をパフ等に付着させることができる。すなわちこの種の容器によれば、パフ等を用いて粉体を顔等に塗布することができる。
このように従来の粉体用容器は、収容した粉体をパフ等に付着させるのに適した構成となっている。ところで、パフ等を使用せずに粉体を指で塗布することができると好ましい場合がある。例えば粉体用容器を移動先で使用する場合は、パフ等も携帯しなければならないため、指で塗布することができると嵩張る荷物を減らすことができる。一方、粉体を指で塗布するにあたって指を網目体に押し付けると、網目体を通して収容した粉体に指が触れるため、衛生面で懸念がある。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、収容した粉体を指で塗布するのに好適な粉体用容器を提供することを目的とする。
本発明は、受皿部を有する下側部材と、
粉体を収める収容空間と該収容空間に通じる吐出口とを有し、前記受皿部に対して該吐出口が対向する姿勢で前記下側部材に装着される上側部材とを備え、
前記上側部材は、該上側部材を前記下側部材に装着した状態で前記吐出口を開口させ、該上側部材を前記下側部材から取り外した状態で該吐出口を閉口させる弁体を有する粉体用容器である。
粉体を収める収容空間と該収容空間に通じる吐出口とを有し、前記受皿部に対して該吐出口が対向する姿勢で前記下側部材に装着される上側部材とを備え、
前記上側部材は、該上側部材を前記下側部材に装着した状態で前記吐出口を開口させ、該上側部材を前記下側部材から取り外した状態で該吐出口を閉口させる弁体を有する粉体用容器である。
前記弁体は、前記上側部材を前記下側部材に装着した状態において前記受皿部に向けて突出する突起部を有することが好ましい。
前記上側部材は、前記吐出口を取り囲み、前記上側部材を前記下側部材に装着した状態において前記受皿部との間に該吐出口から吐出された粉体を貯める貯留空間を区画する周壁を有することが好ましい。
前記上側部材は、前記収容空間に収められた粉体を加振する移動体を有することが好ましい。
前記下側部材と前記上側部材とを揺動可能に連結するヒンジ部を有することが好ましい。
本発明の粉体用容器は、吐出口が受皿部に対向する状態で吐出口を開口させる弁体を備えているため、この状態で収容空間に収めた粉体が受皿部に吐出される。従って、受皿部に吐出させた粉体を、指を使って塗布することができる。なお、粉体は受皿部に取り出されているため、収容空間に収めた粉体に指が触れることがなく、衛生面でも優れている。またこの弁体は、吐出口が受皿部から離反する状態で吐出口を閉口させることができるため、収容空間からの粉体の溢れ落ちを防止することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る粉体用容器の一実施形態について説明する。なお以下の説明において上下方向とは、図1(a)に示した軸線Oに沿う方向である。また前後方向とは、後述する前側壁2cと下側支持部2eとを結ぶ方向である。そして左右方向とは、上下方向及び前後方向に対して直交する方向(図1において紙面に対して垂直方向)である。
図1は、本発明に係る粉体用容器の一実施形態である粉体用容器1を示している。本実施形態の粉体用容器1は、下側部材2と上側部材3を備えている。そして上側部材3は、蓋部材4と、区画部材5と、弁部材6と、保持部材7と、移動体8で構成されている。本実施形態において、弁部材6を除く蓋部材4等は、硬質の合成樹脂で形成されていて、弁部材6はエラストマーやシリコーンゴムのように弾性を有する素材で形成されている。
下側部材2は、受皿部2aを備えている。本実施形態の受皿部2aは、中央部から外縁部に向かって下向き凸状になるように湾曲する形状で形作られている。受皿部2aの外縁部には、上下方向に延在する環状壁2bが設けられている。環状壁2bの前側には、環状壁2bの下端部から前方に向けて延在する前側壁2cが設けられていて、前側壁2cの上方には、環状壁2bから前方に向けて突出する係合部2dが設けられている。そして環状壁2bの後側には、下側支持部2eが設けられている。下側支持部2eは、左右方向に間隔をあけて一対設けられる。そして向かい合う下側支持部2eの左右方向内側面には、円柱状になる軸部2fが設けられている。
蓋部材4は、板状になる天壁4aを備えている。天壁4aの外縁部には、外周壁4bが設けられている。外周壁4bの前側には、前方に向けて突出する摘み部4cが設けられ、外周壁4bの下側には、係合部2dに係合する爪部4dが設けられている。そして外周壁4bの後側には、一対の下側支持部2eの間に位置する上側支持部4eが設けられている。上側支持部4eの左右方向外側面には、軸部2fが挿入される軸穴部4fが設けられている。すなわち蓋部材4は、軸部2fと軸穴部4fによって、下側部材2に対して揺動可能に連結する。なお、本実施形態の軸部2fと軸穴部4fは、本明細書等の「ヒンジ部」に相当する。また図1(a)に示すように、係合部2dに爪部4dが係合して上側部材3が下側部材2に対して閉じたようになる状態は、本明細書等における「上側部材を下側部材に装着した状態」に相当する。また図1(b)に示すように、上側部材3が下側部材2に対して揺動して開いたようになる状態は、本明細書等における「上側部材を下側部材から取り外した状態」に相当する。
区画部材5は、外周壁4bの内側に挿入されて外周壁4bに嵌合保持される内周壁5aを備えている。内周壁5aの上端部には、軸線Oに近づくにつれて下方に向けて延在し上向き凸状になる中間壁5bが連結していて、中間壁5bの内縁部には、水平方向に延在する中央壁5cが連結している。中央壁5cには、これを上下方向に貫く連通口5dが設けられている。そして中央壁5cの下面には、連通口5dを取り囲む環状連結壁5eが設けられている。ここで、環状連結壁5eの下端部に設けられる開口部を吐出口5fと称する。また中間壁5bの下面には、先端部が爪状に形成された爪状環状壁5gが設けられている。
蓋部材4の内側に区画部材5を取り付けた際、天壁4a、中間壁5b、及び中央壁5cの内側には、図示したように粉体Fを収容する収容空間S1が区画される。なお図面では、粉体Fの大きさを誇張して示している。
弁部材6は、周状であって、環状連結壁5eを取り囲むとともに下端部が環状連結壁5eよりも下方に位置する周壁6aを備えている。本実施形態の周壁6aは、環状連結壁5eの内径に対し、環状連結壁5eよりも下方に突出する部分の内径が小さくなっている。また周壁6aは、図1(a)に示すように吐出口5fが受皿部2aに対向する状態において、その下面は受皿部2aの上面と近接、又は当接する。なお、図1(a)に示す状態において、吐出口5fよりも下方であって、周壁6aと受皿部2aで取り囲まれる空間を貯留空間S2と称する。
そして、周壁6aの内周面において環状連結壁5eの下方には、薄肉状であって中央部にスリット(切れ目)が設けられた弁体6bが設けられている。弁体6bは、図1(a)に示すようにスリットが開いた状態では吐出口5fを開口させ、図1(b)に示すようにスリットが閉じた状態では吐出口5fを閉口させるものである。そして弁体6bの下面には、下方に向けて突出する突起部6cが設けられている。なお突起部6cの下端部は、図1(b)に示すように周壁6aの下端部よりも下方に位置する。そして周壁6aの上端部には、水平方向に向けて延在するフランジ6dが設けられている。
保持部材7は、上方が開口していて、爪状環状壁5gに挿入して爪状環状壁5gに嵌合保持される嵌合部7aを備えている。嵌合部7aの内周側上端部には、フランジ6dを下方から支持して弁部材6を抜け止めする支持壁7bが設けられている。また嵌合部7aの外周側上端部には、径方向外側に向けて延在して内周壁5aの内周面に嵌合する仕切り壁7cが設けられている。
ここで、保持部材7を区画部材5に取り付けた際に、内周壁5a、中間壁5b、爪状環状壁5g、及び仕切り壁7cの内側に区画される空間を移動空間S3と称する。
移動体8は、本実施形態では板状であって、平面視でリング状になるように形作られている。移動体8は、図示したように移動空間S3に配置され、移動空間S3内で移動可能である。
このような構成になる粉体用容器1は、図1(a)に示すように係合部2dに爪部4dを係合させることにより、吐出口5fが受皿部2aに対向する状態で上側部材3を下側部材2に保持させることができる。この状態においては、突起部6cの下端部が受皿部2aの上面に当接して弁体6bは弾性変形し、吐出口5fが開口する。そして周壁6aの下面は、受皿部2aの上面と近接、又は当接するため、周壁6aと受皿部2aとの間には貯留空間S2が区画される。従って収容空間S1に収められた粉体Fは、連通口5dと吐出口5fを通過し、貯留空間S2に貯められる。
そして、摘み部4cに指をかけて、下側部材2に対して上側部材3が開くように揺動させると、突起部6cが受皿部2aに当接して弾性変形していた弁体6bは、図1(b)に示すように復元する。これにより、開口していた吐出口5fが閉口し、吐出口5fからの粉体Fの吐出が停止する。従って、貯留空間S2に貯められていた所定量の粉体Fのみを受皿部2aに吐出することができる。その後は、指を使って受皿部2aに吐出された粉体Fを拭い取ることにより、指に付着させた粉体Fを肌に塗布することができる。
このように本実施形態の粉体用容器1によれば、粉体Fを受皿部2aに吐出させることができるため、指を使って粉体Fを顔等に塗布することができる。また吐出口5f等に指が直接触れることがないため、衛生面でも優れている。更に、貯留空間S2を設けることによって、吐出される粉体Fの量をほぼ一定にすることができる。なお、本実施形態では突起部6cを弁体6bに設けて吐出口5fを開閉するように構成したが、突起部6cを受皿部2aに設けてもよい。なお、指で受皿部2aを拭う際には、受皿部2aが滑らかである方が作業が行いやすい。このため突起部6cは、図示したように弁体6bに設けることが好ましい。
また本実施形態の粉体用容器1によれば、下側部材2に対して上側部材3が揺動するように構成されているため、片手であっても上側部材3を下側部材2に対して開閉することができ、使い勝手に優れる。なお下側部材2と上側部材3とを着脱させる構成としては、図示した軸部2fと軸穴部4fによる「ヒンジ部」に限定されるものではなく、例えば屈曲可能な薄肉部で下側部材2と上側部材3を連結してもよい。また、下側部材2と上側部材3の何れか一方に設けた雄ねじ部と何れか他方に設けた雌ねじ部とを螺合させるねじ機構を用いてもよいし、両者をアンダーカットによって係合させる機構を用いてもよい。
ところで粉体Fは、例えば空気中の水分や温度による影響で塊状になることがある。粉体Fが塊状になると、収容空間S1内に粉体Fが残って最後まで吐出できないことや、吐出口5fで粉体Fが詰まることが想定される。これに対して本実施形態の粉体用容器1は移動体8を備えていて、粉体用容器1を持ち運ぶ際や上側部材3を揺動させる際には、移動体8が移動空間S3内を移動して周囲の部位に衝突し、これにより粉体Fに振動を加えることができる。すなわち、この振動によって塊状になった粉体Fが砕かれるため、上述した不具合を防止することができる。
なお移動体8は、図1に示したリング状になるものに限られず、例えば図2(a)に示した球状になる移動体8Aを用いてもよいし、図2(b)に示した平面視で円形状になる移動体8Bを用いてもよい。また移動体8、8A、8Bの数も、図示例に限定されず適宜変更可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上記の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、上記の実施形態における効果は、本発明から生じる効果を例示したに過ぎず、本発明による効果が上記の効果に限定されることを意味するものではない。
例えば移動体8は、上述したように粉体Fが塊状になる場合の不具合を解消することができる点で利点があるが、移動体8は必ずしも設けなくてよい。また周壁6aによって貯留空間S2が区画され、これにより吐出される粉体Fの量をほぼ一定にすることが可能であるが、このような機能が不要である場合は周壁6aを廃止してもよい。更に、上述した上側部材3は、複数の部材で構成していたが、単一の部材で構成してもよい。
1:粉体用容器
2:下側部材
2a:受皿部
2b:環状壁
2c:前側壁
2d:係合部
2e:下側支持部
2f:軸部
3:上側部材
4:蓋部材
4a:天壁
4b:外周壁
4c:摘み部
4d:爪部
4e:上側支持部
4f:軸穴部
5:区画部材
5a:内周壁
5b:中間壁
5c:中央壁
5d:連通口
5e:環状連結壁
5f:吐出口
5g:爪状環状壁
6:弁部材
6a:周壁
6b:弁体
6c:突起部
6d:フランジ
7:保持部材
7a:嵌合部
7b:支持壁
7c:仕切り壁
8:移動体
8A:移動体
8B:移動体
F:粉体
O:軸線
S1:収容空間
S2:貯留空間
S3:移動空間
2:下側部材
2a:受皿部
2b:環状壁
2c:前側壁
2d:係合部
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2f:軸部
3:上側部材
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8A:移動体
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S2:貯留空間
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Claims (5)
- 受皿部を有する下側部材と、
粉体を収める収容空間と該収容空間に通じる吐出口とを有し、前記受皿部に対して該吐出口が対向する姿勢で前記下側部材に装着される上側部材とを備え、
前記上側部材は、該上側部材を前記下側部材に装着した状態で前記吐出口を開口させ、該上側部材を前記下側部材から取り外した状態で該吐出口を閉口させる弁体を有する粉体用容器。 - 前記弁体は、前記上側部材を前記下側部材に装着した状態において前記受皿部に向けて突出する突起部を有する、請求項1に記載の粉体用容器。
- 前記上側部材は、前記吐出口を取り囲み、前記上側部材を前記下側部材に装着した状態において前記受皿部との間に該吐出口から吐出された粉体を貯める貯留空間を区画する周壁を有する、請求項1又は2に記載の粉体用容器。
- 前記上側部材は、前記収容空間に収められた粉体を加振する移動体を有する、請求項1~3の何れか一項に記載の粉体用容器。
- 前記下側部材と前記上側部材とを揺動可能に連結するヒンジ部を有する請求項1~4の何れか一項に記載の粉体用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021124905A JP2023019866A (ja) | 2021-07-30 | 2021-07-30 | 粉体用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021124905A JP2023019866A (ja) | 2021-07-30 | 2021-07-30 | 粉体用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023019866A true JP2023019866A (ja) | 2023-02-09 |
Family
ID=85159391
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021124905A Pending JP2023019866A (ja) | 2021-07-30 | 2021-07-30 | 粉体用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023019866A (ja) |
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2021
- 2021-07-30 JP JP2021124905A patent/JP2023019866A/ja active Pending
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