JP2023017400A - 連結部材および連結部材の設計方法 - Google Patents

連結部材および連結部材の設計方法 Download PDF

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紘希 片渕
Hiroki Katabuchi
康晴 中馬
Yasuharu Chuma
太充 姫野
Hiromitsu Himeno
拓也 深堀
Takuya Fukabori
達也 亀山
Tatsuya Kameyama
隆之 清水
Takayuki Shimizu
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Abstract

【課題】連結部材および連結部材の設計方法において、形状を大きく変更することなく、作用する応力を分散させることで、疲労寿命の延長を図る。【解決手段】第1部材と第2部材とを連結する連結部材であって、第1部材と第2部材との間で応力が作用する方向に交差する方向に沿って周囲より剛性が低い低剛性部が設けられる。【選択図】図1

Description

本開示は、少なくとも2個の部材を連結する連結部材、連結部材の設計方法に関するものである。
例えば、発電用ボイラなどの大型のボイラは、中空形状をなして鉛直方向に設置される火炉を有し、火炉壁に複数の燃焼バーナが火炉の周方向に沿って配設される。大型のボイラは、火炉の鉛直方向上方に煙道が連結され、煙道に蒸気を生成するための熱交換器が配置される。燃焼バーナが火炉内に燃料と空気(酸化性ガス)との混合気を噴射することで火炎が形成され、燃焼ガスが生成されて煙道に流れる。燃焼ガスが流れる領域に熱交換器が設置され、熱交換器を構成する伝熱管内を流れる水や蒸気を加熱して過熱蒸気が生成される。
大型ボイラの内壁面を構成する火炉壁や副側壁は、複数の伝熱管と、伝熱管同士を接続するフィンとにより構成される。フィンは、鉛直方向に長い金属製の板により構成され、水平方向の両端部が伝熱管の外面にそれぞれ溶接により固定される。燃料の燃焼により発生した熱は、伝熱管の内部を流通する水や蒸気と熱交換して回収することで、火炉壁や副側壁の温度上昇が抑制される。
大型のボイラでは、火炉で形成された燃焼ガスは、火炉内を上昇した後に煙道に流れ、煙道に配置された熱交換器で熱が回収されて温度が低下する。煙道は、コーナー部が構造不連続部によって形成され、隣接する伝熱管内を流れる水や蒸気の温度差により応力が集中し、疲労寿命が低下し、副側壁を構成するフィンが破損してしまうおそれがある。そのため、例えば、下記特許文献1では、火炉壁の下部に補強部材を設けている。
実開平05-025107号公報
ところが、副側壁の下部に補強部材を設けると、副側壁の構造が複雑になり、副側壁の形状が大幅に変更されることで製造コストが増加してしまうという課題がある。
本開示は、上述した課題を解決するものであり、形状を大きく変更することなく、作用する応力を分散させることで、疲労寿命の延長を図る連結部材および連結部材の設計方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の連結部材は、第1部材と第2部材とを連結する連結部材であって、前記第1部材と前記第2部材との間で応力が作用する方向に交差する方向に沿って周囲より剛性が低い低剛性部が設けられる。
本開示の連結部材の設計方法は、第1部材と第2部材とを連結する連結部材の設計方法であって、前記第1部材と前記第2部材との間で応力が作用する方向に沿って複数の領域を設定するように領域分けする工程と、前記複数の領域のヤング率を変化させて最適化する工程と、応力最大値が最小値になる前記複数の領域のヤング率を算出する工程と、を有する。
本開示の連結部材および連結部材の設計方法によれば、形状を大きく変更することなく、作用する応力を分散させることで、疲労寿命の延長を図ることができる。
図1は、ボイラを表す概略図である。 図2は、副側壁を表す概略図である。 図3は、第1実施形態の連結部材としてのフィンを表す正面図である。 図4は、フィンの長手方向におけるヤング率を表すグラフである。 図5は、フィンの具体的な構成を表す斜視図である。 図6は、従来のフィンに作用する応力を表す説明図である。 図7は、第1実施形態のフィンに作用する応力を表す説明図である。 図8は、第2実施形態の連結部材を表す正面図である。 図9は、連結部材におけるヤング率を表す説明図である。 図10は、連結部材の設計方法を説明するためのフローチャートである。 図11は、従来のフィンに作用する応力を表す説明図である。 図12は、第2実施形態のフィンに作用する応力を表す説明図である。
以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[第1実施形態]
<ボイラ>
図1は、ボイラを表す概略図である。
図1に示すように、ボイラ10は、例えば、石炭やバイオマスなどの固体燃料を粉砕した微粉燃料を燃焼バーナにより燃焼させ、燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成することが可能なボイラである。
ボイラ10は、火炉11と、燃焼装置12と、燃焼ガス通路13とを有する。火炉11は、四角筒の中空形状をなし、鉛直方向に沿って設置される。火炉11の内壁面を構成する火炉壁21は、複数の伝熱管と、伝熱管同士を接続するフィンとで構成される。火炉壁は、微粉燃料の燃焼により発生した熱を、伝熱管の内部を流れる水や蒸気と熱交換して回収することで、温度上昇が抑制される。
燃焼装置12は、火炉壁21の下部の領域に配置される。燃焼装置12は、火炉壁21に装着された複数の燃焼バーナ(図示略)を有する。複数の燃焼バーナは、それぞれ微粉燃料供給管を介して粉砕機に連結される。また、複数の燃焼バーナは、燃焼用空気としての外気を取り込む空気ダクトが連結される。火炉11は、燃焼バーナの装着位置より上方にアディショナル空気ポートが設けられる。
燃焼ガス通路13は、火炉11の鉛直方向の上部に連結される。燃焼ガス通路13は、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器14が配置される。熱交換器14は、例えば、過熱器、再熱器、節炭器を有する。過熱器と再熱器と節炭器は、火炉11で発生した燃焼ガスと伝熱管を流通する給水や蒸気との間で熱交換を行う。
燃焼ガス通路13は、下流側に熱交換器14で熱回収された燃焼ガスが排出される煙道15が連結される。煙道15は、脱硝装置などが配置される。煙道15は、火炉11と同様に、四角筒の中空形状をなし、鉛直方向に沿って設置される。煙道15の内壁面を構成する副側壁22は、複数の伝熱管と、伝熱管同士を接続するフィンとで構成される。副側壁は、熱交換器14で熱回収された燃焼ガスの熱を、伝熱管の内部を流れる水や蒸気と熱交換して回収することで、温度上昇が抑制される。
燃焼装置12の燃焼バーナは、微粉燃料と燃焼用空気が供給されると、微粉燃料と燃焼用空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込む。このとき、微粉燃料混合気が着火することで火炎が形成される。火炉11内の下部で火炎が生じ、高温の燃焼ガスが上昇し、燃焼ガス通路13に排出される。
火炉11は、下部の領域Aにて、微粉燃料混合気と燃焼用空気とが燃焼して火炎が生じる。火炉11は、領域Aで空気の供給量が微粉燃料の供給量に対して理論空気量未満となるように設定されることで、内部が還元雰囲気に保持される。すなわち、微粉燃料の燃焼により発生した窒素酸化物(NOx)が火炉11の領域Bで還元され、アディショナル空気が追加供給されることで微粉燃料の酸化燃焼が完結され、微粉燃料の燃焼によるNOxの発生量が低減される。
火炉11内を上昇した燃焼ガスは、燃焼ガス通路13に配置される熱交換器14で熱交換する。その後、燃焼ガスは、煙道15に流れ、脱硝装置により窒素酸化物が還元除去され、集塵装置で粒子状物質が除去され、脱硫装置で硫黄酸化物が除去された後、煙突から大気中に排出される。
<副側壁>
図2は、副側壁を表す概略図である。
図2は、煙道15におけるコーナー部30(図1参照)の副側壁22を表している。図2に示すように、副側壁22は、複数の伝熱管31と、複数のフィン32とで構成される。複数の伝熱管31は、円筒管であって、鉛直方向に沿って配置され、水平方向に間隔を空けて配置される。フィン32は、鉛直方向(長手方向)に長い平板形状をなし、隣接する伝熱管31同士を接続する。フィン32は、水平方向(幅方向)の両側部が溶接により伝熱管31の外面に固定される。
コーナー部30は、伝熱管31とフィン32が連結されて構成されることから、不連続部である。すなわち、コーナー部30は、フィン32を挟んで連結される隣接した伝熱管31内を流れる水や蒸に温度差が発生する。すると、高温側の伝熱管から低温側の伝熱管31に応力が作用し、伝熱管31同士を連結するフィン32に応力が集中し、疲労寿命が低下する。
第1実施形態は、連結部材を、伝熱管31同士を連結するフィン32に適用して説明する。第1実施形態は、フィン(連結部材)32の形状を大きく変更することなく、作用する応力を分散させることで、疲労寿命の延長を図る。
<フィン>
図3は、第1実施形態の連結部材としてのフィンを表す正面図、図4は、フィンの長手方向におけるヤング率を表すグラフ、図5は、フィンの具体的な構成を表す斜視図である。
図3に示すように、フィン32は、伝熱管(第1伝熱管)31Aと伝熱管(第2伝熱管)31Bとを連結する。伝熱管31Aは、火炉11側に配置され、伝熱管31Bは、煙道15側に配置される。フィン32は、幅方向の両端部に長手方向に沿って接合部32a,32bが設けられる。フィン32は、接合部32aが溶接により伝熱管31Aに接合され、接合部32bが溶接により伝熱管31Bに接合される。接合部32a,32bの幅は、溶接により熱影響を受けて変形しやすい領域であり、フィン32の形状や厚さ、溶接の形態に応じて適宜設定すればよいものである。また、フィン32は、長手方向における下部に円弧部32cが設けられる。
フィン32は、複数の低剛性部41,42,43を有する。低剛性部41,42,43は、剛性が周囲に位置するフィン本体40の剛性より低い。例えば、フィン本体40の剛性を100%としたとき、低剛性部41の剛性は1%以下、低剛性部42の剛性は1%以下、低剛性部43の剛性は89%である。低剛性部41,42,43は、伝熱管(第1部材)31Aと伝熱管(第2部材)31Bとの間で、応力が作用する方向に交差する方向に沿って設けられる。この応力は、伝熱管31Aと伝熱管31Bとの間に引張荷重が作用したときに生じる応力である、伝熱管31Aは、高温領域にあり、伝熱管31Bは低温領域にあり、伝熱管31Aと伝熱管31Bの熱伸び量が異なることで、両者の間に引張荷重が作用する。
低剛性部41は、フィン32の円弧部32cおよび接合部32aに隣接して設けられた三角形状をなす領域である。低剛性部42は、フィン32の円弧部32cからフィン32の長手方向の上方の位置に設けられた矩形状をなす領域である。低剛性部42は、低剛性部41からフィン32の長手方向に間隔を空けて配置される。低剛性部43は、フィン32の円弧部32cからフィン32の長手方向の上方の位置に設けられた矩形状をなす領域である。低剛性部43は、低剛性部42からフィン32の長手方向に間隔を空けて配置される。
複数の低剛性部41,42,43は、応力が作用する方向、ここでは、フィン32の長手方向に間隔を空けて設けられる。その結果、フィン32は、低剛性部41,42,43と、低剛性部41,42,43より剛性の高い高剛性部としてのフィン本体40とが、フィン32の長手方向に沿って交互に設けられることとなる。この場合、低剛性部41,42,43は、接合部32a,32bの位置に設けず、接合部32a,32b以外の位置に設けられる。
すなわち、図4に示すように、フィン32の長手方向に沿って、低剛性部41、高剛性部としてのフィン本体40、低剛性部42高剛性部としてのフィン本体40、低剛性部43、高剛性部としてのフィン本体40が配置される。具体的には、図5に示すように、低剛性部41は、薄肉部(または、切欠部)、低剛性部42は、開口部、低剛性部43は、ラティス構造である。第1実施形態のフィン32は、低剛性部43としてラティス構造を適用した場合、三次元積層装置により製造することが好ましい。
ここで、低剛性部41,42,43と、高剛性部としてのフィン本体40とは、ヤング率が相違する。第1実施形態では、フィン32の長手方向に引張荷重を作用させたとき、応力が作用する方向を複数の領域に分け、各領域における具体的なヤング率を、領域分けによって分割されたFEMモデルの領域剛性最適化(FEM解析の繰返処理)によって決定する。
なお、第1実施形態では、フィン32に3個の低剛性部41,42,43を設けたが、その数は、3個に限定されるものではなく、1個でも2個でも、4個以上であってもよい。また、低剛性部41,42,43の形状も、フィン32の形状に応じて適宜設定すればよい。
<応力分散の原理>
図6は、従来のフィンに作用する応力を表す説明図、図7は、第1実施形態のフィンに作用する応力を表す説明図である。
図6に示すように、従来のフィン32では、高温領域の伝熱管31Aと低温領域の伝熱管31Bとは、熱伸び量が異なるために両者の間に引張荷重が作用する。フィン32に長手方向に沿って引張荷重が作用すると、伝熱管31A側から伝熱管31B側の円弧部32cに向けて応力(荷重)Fが作用する。このとき、応力Fは、伝熱管31B側の円弧部32cに向けて一様に流れることとなり、フィン32と伝熱管31Bとの間の構造不連続部の近傍の円弧部32cの1か所に集中し、応力集中部Sでの荷重が高くなる。
一方、図7に示すように、第1実施形態のフィン32では、長手方向に沿った引張荷重が作用すると、伝熱管31A側から伝熱管31B側の円弧部32cに向けて応力Fが作用する。このとき、応力Fは、伝熱管31B側の円弧部32cに向けて一様に流れるものの、低剛性部41,42,43により複数の応力(荷重)F1,F2に分散される。すなわち、低剛性部41,42により、円弧部32cに作用する応力F1が制限され、円弧部32cの応力集中部S1での荷重(荷重分担率)が従来の応力集中部Sでの荷重より低くなる。また、低剛性部42,43により分散された応力F2は、接合部32bに作用するものの、応力集中部S2での荷重(荷重分担率)が従来の応力集中部Sでの荷重より低くなる。
第1実施形態のフィン32では、低剛性部41,42,43により、応力Fが複数の応力F1,F2に分散されて円弧部32cや接合部32bに作用することとなる。そのため、円弧部32cでの荷重を低減することができ、応力集中を分散させることで、疲労寿命を延ばすことが可能になる。また、フィン32の大幅な構造変更の必要もなくなる。
なお、第1実施形態では、低剛性部41,42,43を有するフィン32を、火炉11側に配置される伝熱管31Aと煙道15側に配置される伝熱管31Bとを連結するフィンに適用したが、火炉11側に配置される伝熱管31同士、煙道15側に配置される伝熱管31同士を連結するフィンとして適用してもよい。
[第2実施形態]
<連結部材>
図8は、第2実施形態の連結部材を表す正面図、図9は、連結部材におけるヤング率を表す説明図である。
第2実施形態において、図8に示すように、連結部材51は、第1部材50Aと第2不部材50Bとを連結する。第1部材50Aと第2部材50Bとの間に引張荷重Tが作用する。連結部材51は、一端部が第1部材50Aに接合され、他端部が第2部材50Bに接合される。連結部材51は、矩形状をなし、中央部に円形孔51aが設けられる。
連結部材51は、複数の低剛性部61,63,65と、高剛性部62,64とを有する。連結部材本体60は、高剛性部である。低剛性部61,63,65は、剛性が連結部材本体60および高剛性部62,64より低い。例えば、連結部材本体60の剛性を100%としたとき、低剛性部61の剛性は14%、高剛性部62の剛性は35%、低剛性部63の剛性は10%、高剛性部64の剛性は62%、低剛性部65の剛性は17%である。
複数の低剛性部61,63,65および複数の高剛性部62,64は、第1部材50Aと第2部材50Bとの間で、応力が作用する方向に交差する方向に沿って設けられる。複数の低剛性部61,63,65は、応力が作用する方向に間隔を空けて設けられる。複数の高剛性部62,64も、応力が作用する方向に間隔を空けて設けられる。この応力は、第1部材50Aと第2部材50Bとの間に引張荷重Tが作用したときに生じる応力である。低剛性部61,63,65および高剛性部62,64は、連結部材51の厚さや材料を変更したり、ラティス構造を適用したりすることで構成される。
ここで、複数の低剛性部61,63,65および複数の高剛性部62,64は、ヤング率が相違する。図9に示すように、第2実施形態では、連結部材51に引張荷重Tを作用させたとき、応力が作用する方向を複数の領域E1,E2,E3,E4,E5に分け、各領域E1,E2,E3,E4,E5における具体的なヤング率を、領域分けによって分割されたFEMモデルの領域剛性最適化(FEM解析の繰返処理)によって決定し、低剛性部61,63,65および高剛性部62,64を形成する。この場合、低剛性部61,63,65および高剛性部62,64は、応力が作用する方向(引張荷重Tの方向)の長さが、応力が作用する方向に直交する方向の長さより長いことが好ましい。
<連結部材の設計方法>
図10は、連結部材の設計方法を説明するためのフローチャートである。
第2実施形態の連結部材の設計方法は、第1部材50Aと第2部材20Bとの間で応力が作用する方向に沿って複数の領域E1,E2,E3,E4,E5を設定するように領域分けする工程と、複数の領域のヤング率を変化させて最適化する工程と、応力最大値が最小値になる複数の領域E1,E2,E3,E4,E5のヤング率を算出する工程とを有する。
図10に示すように、ステップS11にて、連結部材51を領域分けする。連結部材は、円形孔51aを中心にリング形状をなす複数の領域E1,E2,E3,E4,E5を設定する。ステップS12にて、PSO法(粒子群最適化法)により複数の領域E1,E2,E3,E4,E5のヤング率を変化させる。ステップS13にて、各領域E1,E2,E3,E4,E5のヤング率を変化させることで、各領域E1,E2,E3,E4,E5の応力最大値が最小値になる複数の領域E1,E2,E3,E4,E5のヤング率を算出する。ステップS14にて、最適化処理の回数Nが予め設定された所定回数N(例えば、200)より小さいか否かを判定する。ここで、最適化処理の回数Nが所定回数Nより小さいと判定されると、ステップS12に戻って処理を繰り返す。一方、最適化処理の回数Nが所定回数Nより小さくないと判定(No)されると、全ての処理を終了する。
<応力分散の原理>
図11は、従来のフィンに作用する応力を表す説明図、図12は、第2実施形態のフィンに作用する応力を表す説明図である。
図11に示すように、従来の連結部材51では、第1部材50Aと第2部材50Bとの間に引張荷重Tが作用し、連結部材51に引張荷重Tが作用する。すると、連結部材51は、引張荷重Tとは逆方向に応力(荷重)Fが作用する。このとき、応力Fは、円形孔51aに向けて一様に流れることとなり、構造不連続部としての円形孔51aに集中し、応力集中部Sでの荷重が高くなる。
一方、図12に示すように、第2実施形態の連結部材51では、連結部材51に対して引張荷重Tが作用すると、連結部材51は、引張荷重Tとは逆方向に応力(荷重)Fが作用する。このとき、応力Fは、円形孔51aに向けて一様に流れるものの、低剛性部61,63,65により複数の応力(荷重)F1,F2,F3に分散される。すなわち、低剛性部65により応力F3が分散され、低剛性部63により応力F2が分散され、低剛性部61により応力F1が分散される。そのため、応力集中部S1,S2,S3での荷重(荷重分担率)が従来の応力集中部Sでの荷重より低くなる。
第2実施形態のフィン32では、低剛性部61,63,65により、応力Fが複数の応力F1,F2,F3に分散されて円形孔51aに作用することとなる。そのため、円形孔51aでの局所的な荷重を低減することができ、応力集中を分散させることで、疲労寿命を延ばすことが可能になる。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る連結部材は、伝熱管31A/第1部材50Aと伝熱管31B/第2部材50Bとを連結するフィン32/連結部材51であって、伝熱管31A/第1部材50Aと伝熱管31B/第2部材50Bとの間で応力が作用する方向に交差する方向に沿って周囲より剛性が低い低剛性部41,42,43,61,63,65を設ける。
第1の態様に係る連結部材によれば、フィン32/連結部材51に引張荷重が作用したとき、応力は、低剛性部41,42,43,61,63,65により分散することができる。その結果、フィン32/連結部材51の形状を大きく変更することなく、作用する応力を分散させることで、疲労寿命の延長を図ることができる。
第2の態様に係る連結部材は、応力は、伝熱管31A/第1部材50Aと伝熱管31B/第2部材50Bとの間に引張荷重が作用したときに生じる応力である。これにより、フィン32/連結部材51に引張荷重が作用したときに発生する応力を適切に分散させることができる。
第3の態様に係る連結部材は、低剛性部41,42,43,61,63,65を応力が作用する方向に間隔を空けて複数設ける。これにより、フィン32/連結部材51に引張荷重が作用したときに発生する応力を低剛性部41,42,43,61,63,65で適切に分散させることができる。
第4の態様に係る連結部材は、低剛性部41,42,43,61,63,65と低剛性部41,42,43,61,63,65より剛性の高いフィン本体40/連結部材本体60および高剛性部62,64とを応力が作用する方向に沿って交互に設ける。これにより、フィン32/連結部材51に引張荷重が作用したときに発生する応力を適切に分散させることができる。
第5の態様に係る連結部材は、低剛性部41,42,43,61,63,65とフィン本体40/連結部材本体60および高剛性部62,64とは、ヤング率が相違する。これにより、低剛性部41,42,43,61,63,65の剛性力を容易に設定することができる。
第6の態様に係る連結部材は、低剛性部41,42,43は、伝熱管31A,31Bとの接合部32a,32b以外の位置に設ける。これにより、伝熱管31A,31Bとフィン32との接合剛性を低下させることなく、応力集中を緩和することができる。
第7の態様に係る連結部材は、第1部材および第2部材を伝熱管31Aおよび伝熱管32Bとし、伝熱管31Aと伝熱管31Bとを、連結部材としてのフィン32により連結するように配置する。これにより、ボイラ10の火炉壁21や副側壁22の形状を大きく変更することなく、疲労寿命の延長を図ることができる。
第8の態様に係る連結部材の設計方法は、伝熱管31A/第1部材50Aと伝熱管31B/第2部材50Bとの間で応力が作用する方向に沿って複数の領域E1,E2,E3,E4,E5を設定するように領域分けする工程と、複数の領域のヤング率を変化させて最適化する工程と、応力最大値が最小値になる複数の領域E1,E2,E3,E4,E5のヤング率を算出する工程とを有する。これにより、連結部材51の低剛性部41,42,43,61,63,65のヤング率を効率良く算出することができる。
10 ボイラ
11 火炉
12 燃焼装置
13 燃焼ガス通路
14 熱交換器
15 煙道
21 火炉壁
22 副側壁
30 コーナー部
31 伝熱管
31A 伝熱管(第1部材、第1伝熱管)
31B 伝熱管(第2部材、第2伝熱管)
32 フィン(連結部材)
32a,32b 接合部
32c 円弧部
40 フィン本体(高剛性部)
41,42,43 低剛性部
50A 第1部材
50B 第2部材
51 連結部材
51a 円形孔
60 連結部材本体(高剛性部)
61,63,65 低剛性部
62,64 高剛性部

Claims (8)

  1. 第1部材と第2部材とを連結する連結部材であって、
    前記第1部材と前記第2部材との間で応力が作用する方向に交差する方向に沿って周囲より剛性が低い低剛性部が設けられる、
    連結部材。
  2. 前記応力は、前記第1部材と前記第2部材との間に引張荷重が作用したときに生じる応力である、
    請求項1に記載の連結部材。
  3. 前記低剛性部は、前記応力が作用する方向に間隔を空けて複数設けられる、
    請求項1または請求項2に記載の連結部材。
  4. 前記低剛性部と前記低剛性部より剛性の高い高剛性部とが、前記応力が作用する方向に沿って交互に設けられる、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の連結部材。
  5. 前記低剛性部と前記高剛性部とは、ヤング率が相違する、
    請求項4に記載の連結部材。
  6. 前記低剛性部は、前記第1部材との接合部および前記第2部材との接合部以外の位置に設けられる、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の連結部材。
  7. 前記第1部材および前記第2部材は、第1伝熱管および第2伝熱管であり、前記第1伝熱管と前記第2伝熱管とを連結するように配置される、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の連結部材。
  8. 第1部材と第2部材とを連結する連結部材の設計方法であって、
    前記第1部材と前記第2部材との間で応力が作用する方向に沿って複数の領域を設定するように領域分けする工程と、
    前記複数の領域のヤング率を変化させて最適化する工程と、
    応力最大値が最小値になる前記複数の領域のヤング率を算出する工程と、
    を有する連結部材の設計方法。
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