JP2023012704A - 熱カシメ発熱体、熱カシメユニット、および熱カシメ装置 - Google Patents

熱カシメ発熱体、熱カシメユニット、および熱カシメ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】固定台に対する金属チップの位置決めの精度を向上させることができる熱カシメ発熱体を提供する。【解決手段】熱カシメ発熱体10は、基部11と棒状部21とを備える。熱カシメ発熱体10は第1の通電部と第2の通電部と発熱部25とを電気的な構成要素として有している。前記第1の通電部は、前記基部11の第1の部分11Aから前記棒状部21の第1の部分にかけて形成され、前記第2の通電部は、前記基部11の第2の部分11Bから前記棒状部21の第2の部分にかけて形成され、前記発熱部25は前記棒状部21の先端部に形成され、前記基部11の第1の部分には、前記固定台40に形成された第1の凸部43が挿入される第1の凹部13が形成されており、前記基部11において、前記第1の凹部13の内側面よりも外側の領域にスリットSが形成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、熱カシメ発熱体、熱カシメユニット、および熱カシメ装置に関する。
従来、複数の電極のそれぞれに接する複数の領域に分割するためのスリットが形成されている熱カシメ発熱体が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
再表2017/037847
従来の熱カシメ発熱体は、先端に押圧部が形成された円筒部を有する金属チップを備えており、円筒部の周壁にはスリットが形成されている。金属チップは、円筒部の空洞にホルダの凸部が挿入された状態で、ホルダ(固定台)に固定される。従来の熱カシメ発熱体においては、金属チップの円筒部は、円筒部の軸方向に沿って直線状に延びるスリットにより分割されている。そのため、金属チップの円筒部は変形しやすく、金属チップを固定する際に円筒部の内径が変化してしまうため、ホルダに対する金属チップの位置の精度が低下するという問題が生じていた。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、その目的は、固定台に対する金属チップの位置決めの精度を向上させることができる熱カシメ発熱体、熱カシメユニット、および熱カシメ装置を提供することにある。
本発明の熱カシメ発熱体は、第1の電極および第2の電極を有する固定台との当接面を有する基部と、前記基部から延び出した棒状部とを備える熱カシメ発熱体であって、前記熱カシメ発熱体は、前記固定台に固定された状態で前記第1の電極と電気的に接続される第1の通電部と、前記固定台に固定された状態で前記第2の電極と電気的に接続される第2の通電部と、前記第1の通電部および前記第2の通電部と電気的に接続される発熱部と、を電気的な構成要素として有し、前記第1の通電部は、前記基部の第1の部分から前記棒状部の第1の部分にかけて形成され、前記第2の通電部は、前記基部の第2の部分から前記棒状部の第2の部分にかけて形成され、前記発熱部は前記棒状部の先端部に形成され、前記基部の第1の部分には、前記固定台に形成された第1の凸部が挿入される第1の凹部が形成されており、前記第1の通電部と前記第2の通電部とを分断するスリットが、前記棒状部の先端部から前記基部の前記当接面にかけて形成され、該スリットは、前記第1の部分に形成された前記第1の凹部の外側の領域において前記当接面に露出している。
「第1の凹部の外側の領域」とは、前記当接面内における方向であり、例えば第1の凹部が円形であるならば、半径方向の外側となる向きのことをいう。スリットは、第1の凹部の外側の領域に露出し、第1の凹部を迂回するように設けられている。
前記棒状部は、前記固定台から離れる向きに前記第1の凹部の側から直線状に延びる空洞を有しており、前記スリットは、前記棒状部において、前記空洞に沿って前記棒状部の長手方向に延びる第1の領域と、前記基部において、前記第1の凹部を迂回するように前記基部の厚み方向に延びる第2の領域と、を有していてもよい。
前記スリットの前記第2の領域は、前記第1の領域から続く領域であって、前記基部における前記棒状部の側の第1の面から反対側の第2の面である前記当接面の側に向かって延びる接続領域と、前記接続領域から続き、前記第1の凹部から離れた位置において延在するように形成され、前記第2の面に露出する端部領域とを有していてもよい。
前記基部には、前記熱カシメ発熱体と前記固定台とを結合するための結合部材が挿入される第1の孔および第2の孔が、前記基部の第1の部分に形成された前記第1の凹部の両側にそれぞれ形成されており、前記スリットの前記端部領域は、前記第1の凹部と前記第1の孔の間の領域、または、前記第1の凹部と前記第2の孔の間の領域に露出するように形成されていてもよい。
前記第1の孔および前記第2の孔のいずれか一方に、前記固定台に形成された第2の凸部が挿入される第2の凹部が形成されていてもよい。
前記第1の孔および第2の孔は、前記棒状部の軸方向に沿った方向に延びていてもよい。
前記第1の領域は、前記棒状部の軸方向に沿って直線状に形成され、前記棒状部の先端部付近では前記軸方向に交差する方向に分岐していてもよい。
前記棒状部の外径は、前記基部から遠いほど小さくてもよい。
前記基部には、前記発熱部に一端が固定され他端が前記固定台まで延びる熱電対を通すための貫通孔が形成されており、前記貫通孔は、一端が前記基部の前記当接面の側に露出し、他端が前記基部の前記当接面の反対側の第1の面において前記発熱部側に向かって露出していてもよい。
前記基部と前記棒状部は一体的に形成されていてもよい。
前記基部は、前記第1の凹部と前記棒状部の空洞とを接続する中間孔を有し、前記第1の凹部、前記中間孔、および前記空洞が、前記発熱部を冷却するための冷却媒体が流れる通路を形成していてもよい。
本発明の熱カシメユニットは、上記記載の熱カシメ発熱体と、第1の電極部および第2の電極部を有し前記熱カシメ発熱体が固定される固定台と、を備え、前記第1の電極部に、前記熱カシメ発熱体の前記第1の凹部に挿入される第1の凸部が形成されている。
前記固定台は、前記棒状部の軸方向に直交する方向に延在する支持面を有し、前記基部が、前記棒状部の軸方向に直交する方向に延在する当接面を有していてもよい。前記熱カシメ発熱体は、前記支持面に前記当接面が面するように前記固定台に固定されてもよい。
本発明の熱カシメ装置は、上記記載の複数の前記熱カシメユニットを備え、複数の前記熱カシメユニットは、それぞれの前記発熱部の位置が対象物の形状に対応するように配置されている。
本発明の熱カシメ装置は、前記熱カシメ発熱体および前記固定台に電流を流す電源をさらに備えていてもよい。
本発明によれば、固定台に対する金属チップの位置決めの精度を向上させることができる熱カシメ発熱体、熱カシメユニット、および熱カシメ装置を提供できるという効果を奏する。
熱カシメ装置を示す斜視図である。 熱カシメユニットを示す斜視図である。 熱カシメユニットの構成および冷却風の通路を説明するための模式的な断面図である。 電極ベースに取り付けられた電極を示す斜視図である。 熱カシメ発熱体および固定台を示す斜視図である。 熱カシメ発熱体および固定台を示す断面図である。 熱カシメ発熱体の断面図である。 熱カシメ発熱体を基部側から見た斜視図である。 スリットの領域を説明するための模式図である。 熱カシメ発熱体によるカシメ工程を説明するための断面図である。 熱カシメ装置の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に説明する具体的な構造に限定されるものではなく様々に変更可能である。図面では、熱カシメ発熱体の発熱部が下向きとなるような方向で装置および部品等が描かれており、便宜上、上、下、左、右といった方向を示す用語を用いるが、これらの用語は本発明を限定する意図で使用されるものではない。
図1は、熱カシメ装置を示す斜視図である。図2は、熱カシメユニットを示す斜視図である。図3は、熱カシメユニットの構成および冷却風の通路を説明するための模式的な断面図である。図4は、電極ベースに取り付けられた電極を示す斜視図である。図5は、熱カシメ発熱体および固定台を示す斜視図である。図6は、熱カシメ発熱体および固定台を示す断面図である。図7は、熱カシメ発熱体の断面図である。図8は、熱カシメ発熱体を基部側から見た斜視図である。図9は、スリットの領域を説明するための模式図である。図10は、熱カシメ発熱体によるカシメ工程を説明するための断面図である。図11は、熱カシメ装置の構成を示すブロック図である。
[装置の構成]
本実施形態の熱カシメ装置1は、図1および図11に示すように複数の熱カシメユニット2と、各熱カシメユニット2に電圧を印加するための電源デバイス3aと、各熱カシメユニット2に冷却風を供給する冷却風供給デバイス3bと、各部の動作を制御する制御回路3cとを備えている。
各熱カシメユニット2は、熱カシメ発熱体10を有している。熱カシメ発熱体10は先端の発熱部25が発熱することによって対象部品の樹脂部分を変形させ、他の部品に結合する膨大部を形成する。
図1の例では、4つの熱カシメユニット2が設けられているが、熱カシメユニット2の数や配置位置は、熱カシメを行う必要のある箇所の数や対象部品の形状に応じて適宜変更可能である。当然ながら、複数の熱カシメユニット2が三次元的に配置されていてもよい。
熱カシメユニット2は、図2および図3に示すように、熱カシメ発熱体10と、固定台40と、固定部品60と、熱電対ユニット80とを備えている。本実施形態の熱カシメ装置1の特徴の1つは熱カシメ発熱体10のスリットSの形状であるが、まず、装置の全体的な構成について説明する。
固定台40は、熱カシメ発熱体10が取り付けられる部材である。固定台40自体は、固定部品60に取り付けられている。固定台40は、第1の電極41Aと、第2の電極41Bと、ベース部材48と、電極カバー51とを有している。以下の説明では、第1の電極41Aおよび第2の電極41Bを区別することなく単に電極41と記載することもある。
第1の電極41Aおよび第2の電極41Bは、図4(a)に示すように、いずれも略L字型に形成された金属製の部材である。第1の電極41Aと第2の電極41Bとは電気的に短絡しないように互いに離れて配置されている。第1の電極41Aおよび第2の電極41Bのそれぞれには、他端が電源デバイス3aに電気的に接続されたケーブル端子55が接続される。
第1の電極41Aおよび第2の電極41Bは、電極カバー51によって覆われる平坦な取付け面47を有している。電極カバー51は、例えば樹脂などの絶縁性材料で形成された、略直方体形状の部材である。電極カバー51は、例えば不図示の固定ボルトによって固定されてもよい。本実施形態では、1本の固定ボルトによって、電極カバー51が第1の電極41Aに固定される。
電極カバー51には、熱電対ユニット80の配線83を通すための凹部51sが形成されている。凹部51sは、スリットSの切込み方向(図2の前後方向)に平行に延びている。
第1の電極41Aは、熱カシメ発熱体10が取り付けられる平坦な支持面42を有している。図4に示すように、支持面42には、円筒状の凸部(第1の凸部)43が形成され、凸部43は支持面42から突出している。支持面42には、また、後述する固定ボルトBの先端が挿入されるネジ孔42hも形成されている。
凸部43は、後述する第1の通電部11Aの凹部(第1の凹部)13に挿入される部位である(図6も参照)。凸部43が凹部13に入りやすいように、凸部43の先端外周部には環状のテーパ面43sが形成されていることが好ましい。凸部43の突出量は、熱カシメ発熱体10が固定台40に取り付けられた状態で、凸部43が凹部13の底面に接触しない程度であることが好ましい。
凸部43の内部には貫通孔43hが形成されている。貫通孔43hは、熱カシメ発熱体10の発熱部25を冷却するための冷却風が通る通路である。図3に模式的に示されているように、冷却風の通路Pcは、固定部品60の内部の通路、ベース部材48の内部の通路、第1の電極41Aの内部の通路、および熱カシメ発熱体10の内部の通路によって構成されている。
第2の電極41Bは、熱カシメ発熱体10が取り付けられる平坦な支持面44を有している。支持面44には、円筒状の凸部(第2の凸部)45が形成され、凸部45は支持面44から突出している。凸部45の内部には、固定ボルトBの先端が挿入されるネジ孔45hが形成されている。凸部45は、後述する第2の通電部11Bの凹部(第2の凹部)17に挿入される部位である。凸部45が凹部17に入りやすいように、凸部45の先端部外周には環状のテーパ面45sが形成されていることが好ましい。
第1の電極41Aおよび第2の電極41Bの側面は、図2に示すように、絶縁性部材49によって覆われている。本実施形態においては、第1の電極41Aと第2の電極41Bとが隣接して配置されている。第1の電極41Aおよび第2の電極41Bは、絶縁性部材49によって側面が覆われるとともに電極カバー51によって下面側の一部が覆われている。そのため、例えば何らかの部材が意図せず第1の電極41Aと第2の電極41Bとに接触し、電極同士が短絡することが防止される。
[熱カシメ発熱体10の構造]
続いて、熱カシメ発熱体10の構造について説明する。図5~図8等に示すように、熱カシメ発熱体10は、基部11と、棒状部21とを有し、基部11から棒状部21にかけてスリットSが形成されている。熱カシメ発熱体10は金属材料で形成されている。基部11および棒状部21は、単一の部材として一体的に形成されていてもよいし、別々の部品で構成されていてもよい。
基部11は、全体として直方体形状に形成されている。具体的には、図5の左右方向に延在する細長い直方体形状に形成されている。基部11の上面11aおよび下面11bはいずれも一例として平坦面である。基部11の左右両側には、固定ボルトBが通される貫通孔11hがそれぞれ形成されている。基部11は、スリットSによって分割されており、一方が第1の通電部11Aであり、他方が第2の通電部11Bである。
基部11の上面11aには、第1の電極41Aの凸部43が嵌り込む凹部13(図6~図8を参照)が形成されている。凹部13は、円柱状に彫り込まれた窪みである。基部11の内部には、棒状部21の内部の空洞21hと凹部13とを接続する中間孔14が形成されている。凹部13、中間孔14および空洞21hはいずれも円柱形状の空間であってもよく、かつ、凹部13、中間孔14および空洞21hは同軸に形成されていてもよい。限定されるものではないが、空洞21hの内径が中間孔14の内径よりも小さく、中間孔14の内径が凹部13の内径よりも小さくなるように、凹部13、中間孔14および空洞21hの内径が決定されていてもよい。
別の構成としては、空洞21hは、例えば、棒状部21の第1の部分21a、第2の部分21b、第3の部分21cおよび第4の部分21d(詳細下記)の外径に合わせて、段状に、先端側ほど内径が徐々に小さくなっていく形状であってもよい。段状に限らず、空洞21hの内周面はテーパ状に形成さていてもよい。
図6から理解されるように、熱カシメ発熱体10が第1の電極41Aおよび第2の電極41Bに取り付けられると、基部11の上面11aが、第1の電極41Aの支持面42と第2の電極41Bの支持面44とに面接触する。これにより、第1の電極41Aと第1の通電部11Aとが電気的に接続され、第2の電極41Bと第2の通電部11Bとが電気的に接続される。
棒状部21は、基部11の下面11bに設けられ、基部11から離れる向きに延び出している。棒状部21は一例として円筒状である。棒状部21の周壁は、基端側から先端側に向かって厚みが徐々に減少していくように形成されていてもよい。具体的には、棒状部21は、第1の部分21a、第2の部分21b、第3の部分21cおよび第4の部分21dを有している。
第1の部分21a、第2の部分21b、第3の部分21cおよび第4の部分21dの外径は段階的に小さくなっている。なお、棒状部21は、外径の異なる部分が2つのみもしくは3つのみ形成された形状であってもよい。また、棒状部21は、外径の異なる部分が5つ以上形成されたものであってもよい。また、棒状部21は、側壁の厚みが先端側にいくにつれて連続的に薄くなっていくように形成されていてもよい。
棒状部21の先端には発熱部25が形成されている。発熱部25は、略半円状に窪んだカップ状の形状を有する。発熱部25が発熱する原理は下記の通りである。すなわち、本実施形態では、棒状部21の大部分にわたってスリットSが形成されており、棒状部21が、第1の部位と第2の部位とに分割されている。したがって、第1の電極41Aからの電流が、基部11の第1の通電部11Aおよび棒状部21の第1の部位を経由して発熱部25に向かって流れ、棒状部21の第2の部位および基部11の第2の通電部11Bを経由して第2の電極41Bに戻る回路が構成される。発熱部25は金属が薄く加工された部位(発熱部25は、棒状部21の側壁の厚みと比較して薄く形成されている)であるので、抵抗要素として機能し通電時に発熱する。
発熱部25の具体的な形状や、通電時にどの程度の温度まで発熱する設計とするか等については、熱カシメの対象部品の材質や形状に応じて適宜設計されればよい。
図6に示すように、熱カシメ発熱体10は、第1の通電部11Aが第1の電極41Aに電気的に接続され、第2の通電部11Bが第2の電極41Bに電気的に接続されるように固定台40に対して固定される。熱カシメ発熱体10が正常な向きと異なる向きで取り付けられることを防止するため、一例として、固定台40の一方のネジ孔45hの周辺構造と他方のネジ孔42hの周辺構造とが非対称形状に設けられていることが好ましい(本実施形態では、一方のネジ孔45hの箇所のみに凸部45が形成されている。また、これに対応して、基部11の貫通孔11hの一方のみに凸部45に相補的な形状の凹部17が形成されている)。これにより、熱カシメ発熱体10は逆向きの状態で固定台40に対して固定できなくなるため、作業者が熱カシメ発熱体10を誤った向きで取り付けてしまうことを防止することができる。
熱カシメユニット2による熱カシメ(加締め)動作について図10を参照しながら簡単に説明する。図10は、プラスチック製の対象部品101の溶着ボス101aが被固定物102に固定される状態を示している。
溶着ボス101aが被固定物102の固定孔102hに挿入された状態で、熱カシメ発熱体10の棒状部21が溶着ボス101aに向かって移動する。熱カシメ発熱体10に電圧が印加され発熱部25が発熱した状態で、発熱部25が溶着ボス101aに対して押し付けられる。これにより溶着ボス101aの先端が溶融して変形し、ボス先端に膨大部が形成され、その結果、対象部品101が被固定物102に固定される。
上記行程によって熱カシメが行われた後、棒状部21の内部の空洞21hに冷却風が送り込まれ、発熱部25およびその周辺部が冷却される。
[スリットSについて]
スリットSは、棒状部21の空洞21hに送り込まれた冷却風を棒状部21の両側から逃がすためのものである。加えて、スリットSは、基部11を第1の通電部11Aと第2の通電部11Bとに分割し、かつ、棒状部21を第1の部位と第2の部位とに分割する。
さて、図6および図7のような断面図で見たときのスリットSの形状としては、本実施形態のように一部が湾曲した形状ではなく、1本の直線的な形状も考えられる。しかしながら、この場合、スリットが、棒状部21側から基部11の上面11aまでまっすぐに延び、その結果、スリットと凹部13とがつながる。凹部13の形状の精度は、熱カシメ発熱体10の固定台40に対する取付けの位置の精度を確保するために重要であり、凹部13は変形し難いことが望ましい。
そこで、本実施形態では、スリットSは、基部11の凹部13に接しないように一部が湾曲した形状に形成されている。以下、スリットSについて詳細に説明する。
スリットSは、図9に模式的に示されているように、第1の領域S1、第2の領域S2を含む。第2の領域S2は、さらに、第1の領域S1に近い側から順に、領域S2-1、領域S2-2、領域S2-3および領域S2-4に区分される(領域S2-1および領域S2-2が特許請求の範囲の接続領域に対応し、領域S2-4が端部領域に対応する)。
第1の領域S1は、棒状部21のほぼ全長にわたって直線的に形成されている。限定されるものではないが、第1の領域S1は、棒状部21の先端部付近で、径方向に分岐していてもよい。このように分岐している理由は発熱部25を均一に冷却するためである。分岐部分の形状は、発熱部25の冷却の特性に基づき適宜変更されてもよい。
領域S2-1は、基部11の下面11bから、基部11の厚み方向に沿って直線的に延びている。領域S2-2は、領域S2-1から続く領域であって、凹部13を迂回するように湾曲している。領域S2-2は、具体的には、略四分の一円弧形状に形成されていてもよい。
領域S2-3は、領域S2-2から続く領域であって、基部11の厚み方向に略直交する方向(左右方向)に延びている。領域S2-4は、領域S2-3から続く領域であって、基部の11の厚み方向に沿って直線的に延びて基部11の上面11aまで続いている。領域S2-4は、図6に示すように、具体的には、凹部13と貫通孔11hとの間において上面11aに露出するように形成されている。
なお、スリットSはどのような製造工程で形成されてもよい。一例として、基部11と棒状部21とが一体に形成された金属部品を、ワイヤーカットやエンドミル等の加工機によって加工し、スリットSが形成されてもよい。
上記のような構造により、スリットS(特に第2の領域S2)は、基部11の凹部13に接することなく、凹部13の内側面よりも外側の領域に形成されている。このような構成によれば、図8に示すように、凹部13を取り囲むリング状の領域11mにおいて基部11の部材が存在することとなるので、熱カシメ発熱体10を固定台40に固定する際に凹部13の形状が変形しにくい。したがって、熱カシメ発熱体10の電極に対する取付け位置の精度が向上する。
[熱電対ユニット80について]
熱電対ユニット80は、図2に示すように、温度検出部85と、配線83と、雄コネクタ81と雌コネクタ82とを有する。熱電対ユニット80は、熱カシメ発熱体10の発熱部25付近の温度を測定するためのものである。
温度検出部85は、熱カシメ発熱体10の棒状部21の先端外周部に取り付けられる。温度検出部85は、レーザー溶接等を用いて棒状部21に固定されてもよい。配線83は、温度検出部85から雄コネクタ81まで延びている。配線83は、棒状部21の外周部に沿って、棒状部21の長手方向に配置されている。
本実施形態では、基部11に通し孔11tが形成されており、配線83はこの通し孔11tに通される。通し孔11tは、具体的には、基部11の厚み方向に直線的に延びる孔であり、一端が基部11の下面11bに露出し、他端はスリットSの内部に露出している。好ましくは、通し孔11tは、図9に示すように、領域S2-4の下方に位置していることが好ましい。
通し孔11tが領域S2-4の下方に位置している場合、下面11b側から通し孔11tに挿入された配線83(またはその逆方向に挿入された配線83)がそのまま領域S2-4側(逆方向の場合には下面11b側)に引き出されるので、配線83を通す際の作業が容易である。また、ドリル等の加工機で通し孔11tを形成しやすいという利点もある。
配線83は、基部の下面11bから通し孔11tに挿入され、スリットS内を通って基部11の側面から図2における右方向へと引き出される。そして、配線83は、電極カバー51の凹部51s内を通過するように配置される。雄コネクタ81を雌コネクタ82に挿入することによって、温度検出部85における検出結果に基づき、制御回路3cが発熱部25の温度を検出可能となる。
以上説明した本実施形態の熱カシメ発熱体10によれば、スリットSが基部11の凹部13に接しないように、スリットSの一部が凹部13よりも外側の領域に形成されている。そのため、上述したように、凹部13を取り囲む領域11m(図8参照)において基部11の部材が存在することとなり、熱カシメ発熱体10を固定台40に固定する際に凹部13の形状が変形しにくくなる。その結果、熱カシメ発熱体10の電極に対する取付け位置の精度が向上する。このような構成によれば、凸部43と凹部13を高いはめあい公差で嵌め合わせることができる。具体的な寸法は特に限定されるものではないが、例えば、直径8mmの凸部43は、-0.013mm~-0.028mm程度の公差で形成されてもよく、凹部13は、+0.015mm~-0.000mm程度の公差で形成されていてもよい。
熱カシメ発熱体10を固定するための固定ボルトBの挿入方向は、熱カシメ発熱体10の押圧方向(図1、図2の上下方向)と平行な方向である。仮に、例えば図2の状態の固定台40に対して、熱カシメ発熱体10を下方から取り付け、固定ボルトBを横方向(左右方向)に挿入する構成の場合、熱カシメ発熱体10の横方向に固定ボルトBを締めたり緩めたりするスペースが必要となる。したがって、熱カシメ発熱体10を密集させて配置させることが難しい。
これに対して、本実施形態の構成によれば、熱カシメ発熱体10の発熱部25側から固定ボルトBにアクセスすることができるので、それぞれの熱カシメ発熱体10を互いに隣接させて配置することができる。このような構成は、複数の熱カシメ発熱体10を密集させて配置可能なことから、例えば複雑な形状の対象製品を熱カシメする際に有利である。
また、本実施形態の構成によれば、熱カシメ発熱体10の基部11が固定台40の平坦な支持面42、44に固定される。支持面42、44は棒状部21の軸方向に直交する方向に形成されているので、熱カシメを行う際に熱カシメ発熱体10に加わる軸方向の力を、固定台40の支持面42、44で安定的に受けることができる。
本実施形態では、棒状部21の外径が先端側に向かって段階的に小さくなっている。また、棒状部21は、側壁の厚みが先端側に向かって徐々に薄くなるように形成されている。このような形状は、棒状部21の剛性を確保するのに有利である他に、次のような作用効果を奏する。棒状部21の側壁の厚みが薄くなると、その部分の断面積が低減し、電気的な抵抗が増加する。したがって、棒状部21の根元側ほど抵抗が小さく、先端側ほど抵抗が大きくなる。
そのため、通電時に棒状部21に発生する熱を段階的に分散させることができる。また、もっとも高温になる棒状部21の先端付近(例えば発熱部25および第4の部分21d)は肉厚が薄いので冷却風によって迅速に冷却される。
なお、以上説明した本実施形態における課題解決の原理は、棒状部21からのスリットSの一部が、凹部13に接しないように迂回させて形成されている点にある。したがって、スリットSの一部が凹部13を迂回している形状である限り、様々な形状を採用可能である。例えば、スリットSの第2の領域で円弧状の湾曲部に変えて、直線的なスリットが複数形成されてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。例えば、装置の全部または一部は、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
1 熱カシメ装置
2 熱カシメユニット
10 熱カシメ発熱体
11 基部
11a 上面
11b 下面
11A 第1の通電部
11B 第2の通電部
11h 貫通孔
11m 領域
11t 通し孔
13 第1の凹部
14 中間孔
17 第2の凹部
21 棒状部
21h 空洞
25 発熱部
40 固定台
41A 第1の電極
41B 第2の電極
42 支持面
43 第1の凸部
44 支持面
45 第2の凸部
47 取付け面
48 ベース部材
49 絶縁性部材
51 電極カバー
51s 凹部
55 ケーブル端子
60 固定部品
80 熱電対ユニット
81 雄コネクタ
82 雌コネクタ
83 配線
85 温度検出部
101 対象部品
101a 溶着ボス
102 被固定物
102h 固定孔
Pc 通路
S スリット

Claims (15)

  1. 第1の電極および第2の電極を有する固定台との当接面を有する基部と、前記基部から延び出した棒状部とを備える熱カシメ発熱体であって、
    前記熱カシメ発熱体は、
    前記固定台に固定された状態で前記第1の電極と電気的に接続される第1の通電部と、
    前記固定台に固定された状態で前記第2の電極と電気的に接続される第2の通電部と、
    前記第1の通電部および前記第2の通電部と電気的に接続される発熱部と、
    を電気的な構成要素として有し、
    前記第1の通電部は、前記基部の第1の部分から前記棒状部の第1の部分にかけて形成され、
    前記第2の通電部は、前記基部の第2の部分から前記棒状部の第2の部分にかけて形成され、
    前記発熱部は前記棒状部の先端部に形成され、
    前記基部の第1の部分には、前記固定台に形成された第1の凸部が挿入される第1の凹部が形成されており、
    前記第1の通電部と前記第2の通電部とを分断するスリットが、前記棒状部の先端部から前記基部の前記当接面にかけて形成され、該スリットは、前記第1の部分に形成された前記第1の凹部の外側の領域において前記当接面に露出している、
    熱カシメ発熱体。
  2. 前記棒状部は、前記固定台から離れる向きに前記第1の凹部の側から直線状に延びる空洞を有しており、
    前記スリットは、
    前記棒状部において、前記空洞に沿って前記棒状部の長手方向に延びる第1の領域と、
    前記基部において、前記第1の凹部を迂回するように前記基部の厚み方向に延びる第2の領域と、
    を有する、請求項1に記載の熱カシメ発熱体。
  3. 前記スリットの前記第2の領域は、
    前記第1の領域から続く領域であって、前記基部における前記棒状部の側の第1の面から反対側の第2の面である前記当接面の側に向かって延びる接続領域と、
    前記接続領域から続き、前記第1の凹部から離れた位置において延在するように形成され、前記第2の面に露出する端部領域と、
    を有する、請求項2に記載の熱カシメ発熱体。
  4. 前記基部には、前記熱カシメ発熱体と前記固定台とを結合するための結合部材が挿入される第1の孔および第2の孔が、前記基部の第1の部分に形成された前記第1の凹部の両側にそれぞれ形成されており、
    前記スリットの前記端部領域は、前記第1の凹部と前記第1の孔の間の領域、または、前記第1の凹部と前記第2の孔の間の領域に露出するように形成されている、
    請求項3に記載の熱カシメ発熱体。
  5. 前記第1の孔および前記第2の孔のいずれか一方に、前記固定台に形成された第2の凸部が挿入される第2の凹部が形成されている、請求項4に記載の熱カシメ発熱体。
  6. 前記第1の孔および第2の孔は、前記棒状部の軸方向に沿った方向に延びている、請求項4または5に記載の熱カシメ発熱体。
  7. 前記第1の領域は、前記棒状部の軸方向に沿って直線状に形成され、前記棒状部の先端部付近では前記軸方向に交差する方向に分岐している、請求項2から6のいずれか一項に記載の熱カシメ発熱体。
  8. 前記棒状部の外径は、前記基部から遠いほど小さい、請求項1から7のいずれか一項に記載の熱カシメ発熱体。
  9. 前記基部には、前記発熱部に一端が固定され他端が前記固定台まで延びる熱電対を通すための貫通孔が形成されており、
    前記貫通孔は、一端が前記基部の前記当接面の側に露出し、他端が前記基部の前記当接面の反対側の第1の面において前記発熱部側に向かって露出している、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の熱カシメ発熱体。
  10. 前記基部と前記棒状部は一体的に形成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載の熱カシメ発熱体。
  11. 前記基部は、前記第1の凹部と前記棒状部の空洞とを接続する中間孔を有し、
    前記第1の凹部、前記中間孔、および前記空洞が、前記発熱部を冷却するための冷却媒体が流れる通路を形成している、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の熱カシメ発熱体。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の熱カシメ発熱体と、
    第1の電極部および第2の電極部を有し前記熱カシメ発熱体が固定される固定台と、
    を備え、
    前記第1の電極部に、前記熱カシメ発熱体の前記第1の凹部に挿入される第1の凸部が形成されている、
    熱カシメユニット。
  13. 前記固定台は、前記棒状部の軸方向に直交する方向に延在する支持面を有し、
    前記基部が、前記棒状部の軸方向に直交する方向に延在する当接面を有し、
    前記熱カシメ発熱体は、前記支持面に前記当接面が面するように前記固定台に固定される、
    請求項12に記載の熱カシメユニット。
  14. 請求項12または13に記載の前記熱カシメユニットを複数備え、
    複数の前記熱カシメユニットは、それぞれの前記発熱部の位置が対象物の形状に対応するように配置されている、熱カシメ装置。
  15. 前記熱カシメ発熱体および前記固定台に電流を流す電源をさらに備える、
    請求項14に記載の熱カシメ装置。

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