JP2023007891A - 通信装置、中継装置及び通信方法 - Google Patents

通信装置、中継装置及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データの送信が指示されてから、データの判定時点までの全体期間を算出する通信装置、中継装置及び通信方法を提供する。【解決手段】通信装置は、受信したデータを送信する中継装置にデータを送信する。通信装置は処理を実行する処理部を備える。処理部は、中継装置へのデータの送信を指示し、データの送信を指示してからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得する。処理部は、中継装置がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得する。処理部は、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信を指示してから前記判定時点までの全体期間を算出する。【選択図】図9

Description

本開示は、通信装置、中継装置及び通信方法に関する。
特許文献1には、通信装置が中継装置を介して他の通信装置にデータを送信する通信システムが開示されている。通信装置は、短い期間で他の通信装置に到達する必要がある優先データを送信する。中継装置は、通信装置から優先データを受信した場合、受信した優先データを送信するか否かを判定する。優先データの送信が許可されている許可期間と、優先データの送信が禁止されている禁止期間とが交互に繰り返し設定されている。中継装置は、優先データを送信するか否かを判定する判定時点が許可期間に属している場合、受信した優先データを許可期間中に送信する。
許可期間及び禁止期間の合計期間は一定である。許可期間及び禁止期間によって1周期が構成される。中継装置は、判定時点が禁止期間に属する優先データが存在した場合、許可期間の開始時点又は長さを調整する。これにより、中継装置は、判定時点が禁止期間に属する優先データの数を低下させる。
国際公開第2020/136843号
通信装置においてデータの送信が指示されてから、データの判定時点までの全体期間を算出することができた場合、例えば、通信装置は、優先データの判定時点が許可期間に属するように、優先データの送信が指示される時点を調整することができる。この場合、許可期間及び禁止期間を固定することができるので、許可期間を繰り返し調整する必要はない。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、データの送信が指示されてから、データの判定時点までの全体期間を算出する通信装置、中継装置及び通信方法を提供することにある。
本開示の一態様に係る通信装置は、受信したデータを送信する中継装置にデータを送信する通信装置であって、処理を実行する処理部を備え、前記処理部は、前記中継装置へのデータの送信を指示し、データの送信を指示してからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得し、前記中継装置がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得し、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信を指示してから前記判定時点までの全体期間を算出する。
本開示の一態様に係る中継装置は、通信装置から受信したデータを送信する中継装置であって、前記通信装置からデータを受信する受信部と、処理を実行する処理部とを備え、前記処理部は、前記受信部がデータを受信した場合に、前記受信部が受信したデータを送信するか否かを判定し、前記通信装置にてデータの送信が指示されてからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得し、前記受信部がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かを判定する判定時点までの判定遅延時間を取得し、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、前記通信装置にてデータの送信が指示されてから前記判定時点までの全体期間を算出する。
本開示の一態様に係る通信方法は、データの通信を行う通信方法であって、受信したデータを送信する中継装置へのデータの送信が、通信装置にて指示されてからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得するステップと、前記中継装置がデータを受信した時点から、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得するステップと、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信が指示されてから前記判定時点までの全体期間を算出するステップとをコンピュータが実行する。
なお、本開示を、このような特徴的な処理部を備える通信装置又は中継装置として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする通信方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして実現したりすることができる。また、本開示を、通信装置又は中継装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、通信装置又は中継装置を含む通信システムとして実現したりすることができる。
上記の態様によれば、データの送信が指示されてから、データの判定時点までの全体期間が算出される。
実施形態1における通信システムの要部構成を示すブロック図である。 中継装置の中継方法の説明図である。 送信バッファ内で行われる動作の説明図である。 中継装置が行う判定方法の説明図である。 判定時点及び動作の関係を示す図表である。 中継装置の要部構成を示すブロック図である。 装置遅延時間の説明図である。 目標データの内容を示す図表である。 車載機器の要部構成を示すブロック図である。 機器遅延時間の説明図である。 中継装置及び車載機器が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。 中継装置及び車載機器が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。 フレーム送信処理の手順を示すフローチャートである。 送信バッファの第1中継処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態2における中継装置及び車載機器が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。 実施形態2における中継装置及び車載機器が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。 フレームデータの内容を示す図表である。 実施形態3における中継装置の要部構成を示すブロック図である。 車載機器の要部構成を示すブロック図である。 中継装置及び車載機器が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。 実施形態4における中継装置及び車載機器が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る通信装置は、受信したデータを送信する中継装置にデータを送信する通信装置であって、処理を実行する処理部を備え、前記処理部は、前記中継装置へのデータの送信を指示し、データの送信を指示してからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得し、前記中継装置がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得し、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信を指示してから前記判定時点までの全体期間を算出する。
(2)本開示の一態様に係る通信装置では、受信したデータの送信が許可されている許可期間と、受信したデータの送信が禁止されている禁止期間とが交互に繰り返し設定されている。
(3)本開示の一態様に係る通信装置では、前記処理部は、算出した全体期間に基づいて、データの送信を指示する時点を決定する。
(4)本開示の一態様に係る通信装置では、前記処理部は、データが送信されてから、データが受信されるまでの伝播時間を算出し、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間と、算出した伝播時間とに基づいて前記全体期間を算出する。
(5)本開示の一態様に係る通信装置では、前記処理部は、前記中継装置に送信されるデータのデータ量に対応付けられた送信遅延時間及び判定遅延時間を取得する。
(6)本開示の一態様に係る中継装置は、通信装置から受信したデータを送信する中継装置であって、前記通信装置からデータを受信する受信部と、処理を実行する処理部とを備え、前記処理部は、前記受信部がデータを受信した場合に、前記受信部が受信したデータを送信するか否かを判定し、前記通信装置にてデータの送信が指示されてからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得し、前記受信部がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かを判定する判定時点までの判定遅延時間を取得し、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、前記通信装置にてデータの送信が指示されてから前記判定時点までの全体期間を算出する。
(7)本開示の一態様に係る中継装置では、前記受信部が受信したデータの送信が許可されている許可期間と、前記受信部が受信したデータの送信が禁止されている禁止期間とが交互に繰り返し設定されており、前記処理部は、前記判定時点が前記許可期間に属する場合、前記受信部が受信したデータを送信すると判定する。
(8)本開示の一態様に係る中継装置では、前記処理部は、算出した全体期間に基づいて、前記受信部が受信するデータの判定時点を算出し、算出した判定時点に基づいて、前記許可期間の開始時点又は長さを調整する。
(9)本開示の一態様に係る通信方法は、データの通信を行う通信方法であって、受信したデータを送信する中継装置へのデータの送信が、通信装置にて指示されてからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得するステップと、前記中継装置がデータを受信した時点から、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得するステップと、取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信が指示されてから前記判定時点までの全体期間を算出するステップとをコンピュータが実行する。
上記の態様にあっては、通信装置、中継装置及び通信方法に関して、送信遅延時間及び判定遅延時間は、例えば、予め測定されている。通信装置若しくは中継装置の処理部、又は、コンピュータは、予め測定されている送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信が指示されてから判定時点までの全体期間を算出する。
上記の態様にあっては、通信装置及び中継装置に関して、許可期間及び禁止期間が交互に繰り返し設定されている。中継装置では、判定時点が許可期間に属する場合、受信されたデータの送信が指示される。
上記の態様にあっては、通信装置は、算出した全体期間に基づいて、判定時点が許可期間に属するように、送信を指示する時点を決定する。通信装置は、決定した時点で中継装置へのデータの送信を指示する。これにより、中継装置は、受信したデータを素早く送信する。
上記の態様にあっては、通信装置は、データの送信から、中継装置によるデータの受信までの伝播時間を算出する。通信装置は、送信遅延時間、伝播時間及び判定遅延時間の総和によって、全体期間を算出する。
上記の態様にあっては、通信装置は、データ量に対応付けられた送信遅延時間及び判定遅延時間を取得する。通信装置は、送信するデータのデータ量に対応する全体期間を算出する。通信装置は、算出した全体期間に基づいて、例えば、データの送信を指示する時点を決定する。
上記の態様にあっては、中継装置は、全体期間に基づいて判定時点を算出する。中継装置は、算出した判定時点に基づいて、例えば、通信装置から受信するデータの判定時点が許可期間に属するように、許可期間の開始時点又は長さを調整する。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る通信システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施形態1)
<通信システムの構成>
図1は、実施形態1における通信システム1の要部構成を示すブロック図である。通信システム1は車両Mに搭載されている。通信システム1は、中継装置10、2つのECU11,12及び車載機器13を備える。ECUはElectronic Control Unitの略語である。中継装置10には、2つのECU11,12が各別に接続されている。中継装置10には、更に、接続コネクタ10aが接続されている。接続コネクタ10aには、車載機器13が着脱可能に接続される。
ECU11,12及び車載機器13それぞれは通信装置として機能する。ECU11,12及び車載機器13それぞれはデータフレームの送受信を行う。データフレームは、複数のビットによって構成されるデータである。中継装置10は、ECU11,12及び車載機器13それぞれからデータフレームを受信する。中継装置10はECU11,12及び車載機器13それぞれにデータフレームを送信する。中継装置10は、ECU11から受信したデータフレームを、ECU12又は車載機器13に送信する。中継装置10は、ECU12から受信したデータフレームを、ECU11又は車載機器13に送信する。中継装置10は、車載機器13から受信したデータフレームを、ECU11又はECU12に送信する。
ECU11,12及び車載機器13それぞれは、センサデータ又は指示データ等を含むデータフレームを中継装置10に送信する。センサデータはセンサが検出した検出値を示す。車両Mには、例えば、乗員から指示を受け付ける受付部を有する。指示データは、例えば、受付部が受け付けた指示を示す。指示データは、例えば、ドアのロック又はアンロックの指示を示す。ECU11,12それぞれには、電気機器が接続されている。ECU11,12それぞれは、制御信号を電気機器に出力することによって、電気機器の動作を制御する。ECU11,12それぞれは、中継装置10を介して受信したデータフレームに基づいて電気機器が行う動作を決定し、決定した動作を電気機器に実行させる。車載機器13は、中継装置10を介してデータフレームを受信した場合、受信したデータフレームに基づく動作を行う。
<中継装置10の動作>
図2は中継装置10の中継方法の説明図である。中継装置10は装置記憶部24(図6参照)を有する。装置記憶部24には、記憶領域として、図2に示すように、3つの受信バッファR1,R2,R3及び3つの送信バッファT1,T2,T3が設けられている。中継装置10は、ECU11,12及び車載機器13それぞれから受信したデータフレームを、受信バッファR1,R2,R3に書き込む。
送信バッファT1,T2,T3それぞれには、送信先がECU11,12及び車載機器13であるデータフレームが書き込まれる。データフレームは送信先を示す。中継装置10は、受信バッファR2,R3に記憶されているデータフレームの中で、送信先がECU11であるデータフレームを送信バッファT1に移す。受信バッファR1,R3に記憶されているデータフレームの中で、送信先がECU12であるデータフレームを送信バッファT2に移す。受信バッファR1,R2に記憶されているデータフレームの中で、送信先が車載機器13であるデータフレームを送信バッファT3に移す。
中継装置10は、送信バッファT1,T2,T3それぞれに記憶されているデータフレームをECU11,12及び車載機器13に送信する。
図3は、送信バッファT1内で行われる動作の説明図である。送信バッファT1,T2,T3それぞれには、記憶領域として、第1キューQ1及び第2キューQ2が設けられている。ECU11,12及び車載機器13それぞれは、2種類のデータフレームを送信する。以下では、2種類のデータフレームそれぞれを第1データフレーム及び第2データフレームと記載する。
中継装置10は、送信バッファT1において、送信先がECU11である第1データフレームを第1キューQ1に書き込む。更に、中継装置10は、送信バッファT1において、送信先がECU11である第2データフレームを第2キューQ2に書き込む。送信バッファT2,T3それぞれにおいて中継装置10が行う書き込みは、送信バッファT1において中継装置10が行う書き込みと同様である。中継装置10は、送信バッファT2の第1キューQ1及び第2キューQ2それぞれに、送信先がECU12である第1データフレーム及び第2データフレームを書き込む。中継装置10は、送信バッファT3の第1キューQ1及び第2キューQ2それぞれに、送信先が車載機器13である第1データフレーム及び第2データフレームを書き込む。
送信バッファT1,T2,T3それぞれでは、中継装置10は、第1キューQ1に記憶されている第1データフレームを送信するか否かを判定する。中継装置10は、第1データフレームを送信すると判定した場合、第1データフレームの送信が指示される。第1データフレームが送信された後、中継装置10は、送信した第1データフレームを破棄する。データフレームを装置記憶部24から削除することによって、データフレームの破棄が実現される。
中継装置10は、第1データフレームを送信しないと判定した場合、第1データフレームを送信することなく、第1データフレームを破棄する。第1キューQ1への書き込みが行われた順番に従って、第1データフレームの判定を行う。第1データフレームについて、第1キューQ1に書き込まれた順番が早い程、判定が行われる順番は早い。
同様に、送信バッファT1,T2,T3それぞれでは、中継装置10は、第2キューQ2に記憶されている第2データフレームを送信するか否かを判定する。中継装置10は、第2データフレームを送信すると判定した場合、第2データフレームの送信が指示される。第2データフレームが送信された後、中継装置10は、送信した第2データフレームを破棄する。中継装置10は、第2データフレームを送信しないと判定した場合、第2データフレームを送信することなく、第2データフレームを破棄する。第2キューQ2への書き込みが行われた順番に従って、第2データフレームの判定を行う。
図4は中継装置10が行う判定方法の説明図である。図4では、送信バッファT1に記憶されている第1データフレーム及び第2データフレームの判定方法が示されている。中継装置10はマスターカウンタ20(図6参照)を有する。マスターカウンタ20にはカウント値が記憶されている。図4には、マスターカウンタ20のカウント値が示されている。
一定のカウント数が予め決定されている。カウント数は2以上である。マスターカウンタ20は、一定期間が経過する都度、カウント値を1だけインクリメントする。マスターカウンタ20は、カウント値が(カウント数)-1である場合において、一定期間が経過したとき、カウント値をゼロに戻す。図4の例では、カウント数は125である。1周期は(カウント数)・(一定期間)で表される。「・」は積を表す。
図4に示すように、第1キューQ1及び第2キューQ2それぞれについて、カウント値に対応付けてオープン期間及びクローズ期間が設定されている。図4の例では、第1キューQ1について、カウント値が0から74までの範囲内の値である期間はオープン期間である。第1キューQ1について、カウント値が75から124までの範囲内の値である期間はクローズ期間である。第2キューQ2について、カウント値が0から74までの範囲内の値である期間はクローズ期間である。第2キューQ2について、カウント値が75から124までの範囲内の値である期間はオープン期間である。
図4では、第1データフレームは白抜きの四角形で表されている。第2データフレームは黒い四角形で表されている。中継装置10がECU12から受信した第1データフレーム及び第2データフレームそれぞれについて送信を行うか否かを判定する判定時点が示されている。同様に、車載機器13から受信した第1データフレーム及び第2データフレームそれぞれの判定時点が示されている。ECU11に送信される第1データフレーム及び第2データフレームが示されている。
図5は判定時点及び動作の関係を示す図表である。図4及び図5に示すように、判定時点が第1キューQ1のオープン期間に属する第1データフレームについては、ECU11への送信が許可される。この第1データフレームは、中継装置10によって、素早くECU11に送信される。送信された第1データフレームは破棄される。判定時点が第1キューQ1のクローズ期間に属する第1データフレームは破棄される。
同様に、判定時点が第2キューQ2のオープン期間に属する第2データフレームについては、ECU11への送信が許可される。この第2データフレームは、中継装置10によって、素早くECU11に送信される。送信された第2データフレームは破棄される。判定時点が第2キューQ2のクローズ期間に属する第2データフレームは破棄される。
送信バッファT2,T3それぞれに記憶されている第1データフレーム及び第2データフレームの判定方法は、送信バッファT1に記憶されている第1データフレーム及び第2データフレームの判定方法と同様である。送信バッファT2に記憶されている第1データフレーム及び第2データフレームの判定方法では、送信元はECU11及び車載機器13である。送信先はECU12である。送信バッファT3に記憶されている第1データフレーム及び第2データフレームの判定方法では、送信元はECU11,12である。送信先は車載機器13である。
中継装置10は、IEEE802.1Qbv及びIEEE802.1Qciの規格に従って、前述したように、データフレームの送信及び破棄を行う。IEEEは、登録商標であり、Institute of Electrical and Electronics Engineersの略語である。オープン期間は、中継装置10が受信したデータフレームの送信が許可されている期間であり、許可期間に相当する。クローズ期間は、中継装置10が受信したデータフレームの送信が禁止されている期間であり、禁止期間に相当する。前述したように、マスターカウンタ20は、カウント値が(カウント数)-1である場合において、一定期間が経過したとき、カウント値をゼロに戻す。従って、オープン期間及び禁止期間は交互に繰り返し設定される。
<中継装置10の構成>
図6は中継装置10の要部構成を示すブロック図である。中継装置10は、前述したように、マスターカウンタ20及び装置記憶部24を有する。中継装置10は、更に、2つのECU通信IC21,22、装置通信IC23及び装置制御部25を有する。ICはIntegrated Circuitの略語である。マスターカウンタ20、ECU通信IC21,22、装置通信IC23、装置記憶部24及び装置制御部25は、装置バス26に接続されている。ECU通信IC21,22それぞれは、更に、ECU11,12に接続されている。装置通信IC23は接続コネクタ10aに接続されている。前述したように、接続コネクタ10aには車載機器13が接続される。
ECU通信IC21,22及び装置通信IC23それぞれは、ECU11,12及び車載機器13からデータフレーム及び要求データ等を受信する。装置通信IC23は受信部として機能する。中継装置10が受信するデータフレームは、ECU通信IC21,22及び装置通信IC23が受信するデータフレームである。ECU通信IC21,22及び装置通信IC23それぞれは、装置制御部25の指示に従って、ECU11,12及び車載機器13にデータフレーム、応答データ、カウントデータ、装置遅延データ及び目標データ等を送信する。
要求データは、応答データの送信を要求するデータである。応答データは、要求データが受信された場合に送信されるデータである。カウントデータは、マスターカウンタ20のカウント値を示す。装置遅延データは装置遅延時間を示す。目標データは目標時点を示す。
図7は装置遅延時間の説明図である。装置遅延時間は、ECU通信IC21,22及び装置通信IC23中の1つがデータフレームを受信してから、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの期間である。装置遅延時間は判定遅延時間に相当する。装置遅延時間は、中継装置10に送信されるデータフレームのデータ量に対応付けられている。装置遅延時間は、中継装置10が受信したデータフレームのデータ量が大きい程、長い。装置遅延時間及びデータフレームのデータ量それぞれをYr及びXdと記載する。装置遅延時間Yrは、例えば、下記の(1)式によって近似される。
Yr=Ca・Xd+Cb・・・(1)
Ca及びCbそれぞれは定数である。定数Caはゼロを超えている。装置遅延データは、データ量Xdに対応する装置遅延時間Yrを示す。装置遅延データは、具体的には(1)式を示す。装置遅延時間Yrは予め測定されている。
図8は目標データの内容を示す図表である。目標データは、第1データフレーム及び第2データフレームの目標時点を示す。目標時点は、データフレームを送信するか否かを判定すべきマスターカウンタ20のカウント値である。図8には、車載機器13によって用いられる目標データが示されている。この場合、データフレームを送信するか否かを判定する判定時点が目標時点となるように、車載機器13は、第1データフレーム及び第2データフレームを装置通信IC23に送信する。
図8の例では、車載機器13は、マスターカウンタ20のカウント値が25である時点で第1データフレームを送信するか否かが判定されるように、送信先がECU11である第1データフレームを送信する。車載機器13は、マスターカウンタ20のカウント値がゼロである時点で第1データフレームを送信するか否かが判定されるように、送信先がECU12である第1データフレームを送信する。
車載機器13は、マスターカウンタ20のカウント値が100である時点で第2データフレームを送信するか否かが判定されるように、送信先がECU11である第2データフレームを送信する。車載機器13は、マスターカウンタ20のカウント値が50である時点で第2データフレームを送信するか否かを判定するように、送信先がECU12である第2データフレームを送信する。
ECU11,12それぞれが用いる目標データの内容は、車載機器13が用いる目標データの内容と同様である。ECU11が用いる目標データでは、送信先がECU12又は車載機器13であるデータフレームの内容が示されている。ECU12が用いる目標データでは、送信先がECU11又は車載機器13であるデータフレームの内容が示されている。送信先が同じであり、かつ、送信元が相互に異なる複数の第1データフレームの目標時点は相互に異なっていることが好ましい。同様に、送信先が同じであり、かつ、送信元が相互に異なる複数の第2データフレームの目標時点は相互に異なっていることが好ましい。
図6に示す装置記憶部24には、機器遅延データが記憶されている。装置制御部25は、処理を実行する処理素子、例えばCPU(Central Processing Unit)を有する。装置制御部25は処理部として機能する。装置記憶部24には、更に、コンピュータプログラムPrが記憶されている。コンピュータプログラムPrはプログラム製品である。装置制御部25の処理素子(コンピュータ)は、コンピュータプログラムPrを実行することによって、データ送信処理、データ移動処理、送信バッファT1の第1中継処理及び第2中継処理、送信バッファT2の第1中継処理及び第2中継処理、並びに、送信バッファT3の第1中継処理及び第2中継処理等を実行する。
データ送信処理は、カウントデータ、要求データ、装置遅延データ及び目標データ等を送信する処理である。データ移動処理は、受信バッファR1,R2,R3中の1つから、データフレームを送信バッファT1,T2,T3中の少なくとも1つに移動させる処理である。第1中継処理は第1データフレームを中継する処理である。第2中継処理は、第2データフレームを中継する処理である。
なお、コンピュータプログラムPrは、コンピュータプログラムPrを読み取り可能に記憶した非一時的な記憶媒体Arを用いて、中継装置10に提供されてもよい。記憶媒体Arは、例えば可搬型メモリである。可搬型メモリの例として、CD-ROM、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカード、マイクロSDカード又はコンパクトフラッシュ(登録商標)等が挙げられる。記憶媒体Arが可搬型メモリである場合、装置制御部25の処理素子は、図示しない読取装置を用いて記憶媒体ArからコンピュータプログラムPrを読み取ってもよい。読み取ったコンピュータプログラムPrは装置記憶部24に書き込まれる。更に、コンピュータプログラムPrは、中継装置10の図示しない通信部が外部装置と通信することによって、中継装置10に提供されてもよい。この場合、装置制御部25の処理素子は、通信部を通じてコンピュータプログラムPrを取得する。取得したコンピュータプログラムPrは装置記憶部24に書き込まれる。
また、装置制御部25が有する処理素子の数は、1に限定されず、2以上であってもよい。装置制御部25が複数の処理素子を有する場合、複数の処理素子が協同して、データ送信処理、送信バッファT1の第1中継処理及び第2中継処理、送信バッファT2の第1中継処理及び第2中継処理、並びに、送信バッファT3の第1中継処理及び第2中継処理等を実行してもよい。
装置記憶部24は、例えば、不揮発性メモリ及び揮発性メモリによって構成される。この場合、装置記憶部24の不揮発性メモリには、例えば、コンピュータプログラムPr、装置遅延データ及び目標データ等が記憶されている。装置記憶部24の揮発性メモリの記憶領域には、例えば、3つの受信バッファR1,R2,R3及び3つの送信バッファT1,T2,T3が設けられている。
<車載機器13の構成>
図9は車載機器13の要部構成を示すブロック図である。車載機器13は、スレーブカウンタ30、機器通信IC31、機器記憶部32及び機器制御部33を有する。これらは、機器バス34に接続されている。機器通信IC31は、更に、機器コネクタ31aに接続されている。接続コネクタ10aには、機器コネクタ31aが着脱可能に接続される。
スレーブカウンタ30には、カウント値が記憶されている。スレーブカウンタ30は、マスターカウンタ20と同様に、一定期間が経過する都度、カウント値を1ずつインクリメントする。スレーブカウンタ30の一定期間及びカウント数それぞれは、マスターカウンタ20の一定期間及びカウント数と同じである。スレーブカウンタ30は、カウント値が(カウント数)-1である場合において、一定期間が経過したとき、カウント値をゼロに戻す。機器制御部33は、スレーブカウンタ30のカウント値を、マスターカウンタ20のカウント値と同期させる。
機器通信IC31は、中継装置10の装置通信IC23から、データフレーム、応答データ、カウントデータ、装置遅延データ及び目標データ等を受信する。機器通信IC31は、機器制御部33の指示に従って、データフレーム及び要求データ等を送信する。
機器記憶部32には、機器遅延データが記憶されている。機器遅延データは、機器遅延時間を示す。機器記憶部32には、車載機器13用の目標データが書き込まれる。
図10は機器遅延時間の説明図である。機器遅延時間は、車載機器13において機器制御部33が機器通信IC31に中継装置10へのデータフレームの送信を指示してから、機器通信IC31がデータフレームを送信するまでの期間である。機器遅延時間は送信遅延時間に相当する。機器遅延時間は、中継装置10に送信されるデータフレームのデータ量に対応付けられている。機器遅延時間は、送信されるデータフレームのデータ量が大きい程、長い。機器遅延時間をYeと記載する。機器遅延時間Yeは、例えば、下記の(2)式によって近似される。
Ye=Cc・Xd+Cd・・・(2)
Xdは、前述したようにデータフレームのデータ量である。Cc及びCdそれぞれは定数である。定数Ccはゼロを超えている。機器遅延データは、データ量Xdに対応する機器遅延時間Yeを示す。機器遅延データは、具体的には(2)式を示す。機器遅延時間Yeは予め測定されている。
図9に示す機器制御部33は、処理を実行する処理素子、例えばCPUを有する。機器制御部33は処理部として機能する。機器記憶部32には、コンピュータプログラムPeが記憶されている。コンピュータプログラムPeはプログラム製品である。機器制御部33の処理素子(コンピュータ)は、コンピュータプログラムPeを実行することによって、調整処理、書き込み処理及びフレーム送信処理等を実行する。
調整処理では、機器制御部33はスレーブカウンタ30のカウント値を調整する。調整処理では、機器制御部33は、更に、伝播時間データ、装置遅延データ及び目標データ等を機器記憶部32に書き込む。書き込み処理は、ECU11,12の一方に送信するデータフレームを機器記憶部32に書き込む処理である。フレーム送信処理は、データフレームを中継装置10に送信する処理である。伝播時間データは、伝播時間を示す。伝播時間は、機器通信IC31がデータフレームを送信してから、中継装置10の装置通信IC23がデータフレームを受信するまでの期間である。
なお、コンピュータプログラムPeは、コンピュータプログラムPeを読み取り可能に記憶した非一時的な記憶媒体Aeを用いて、車載機器13に提供されてもよい。記憶媒体Aeは、例えば可搬型メモリである。記憶媒体Aeが可搬型メモリである場合、機器制御部33の処理素子は、図示しない読取装置を用いて記憶媒体AeからコンピュータプログラムPeを読み取ってもよい。読み取ったコンピュータプログラムPeは機器記憶部32に書き込まれる。更に、コンピュータプログラムPeは、車載機器13の図示しない通信部が外部装置と通信することによって、車載機器13に提供されてもよい。この場合、機器制御部33の処理素子は、通信部を通じてコンピュータプログラムPeを取得する。取得したコンピュータプログラムPeは機器記憶部32に書き込まれる。
また、機器制御部33が有する処理素子の数は、1に限定されず、2以上であってもよい。機器制御部33が複数の処理素子を有する場合、複数の処理素子が協同して、調整処理及びフレーム送信処理等を実行してもよい。
機器記憶部32は、例えば、不揮発性メモリ及び揮発性メモリによって構成される。この場合、機器記憶部32の不揮発性メモリには、例えば、コンピュータプログラムPe、機器遅延データ、伝播時間データ、装置遅延データ及び目標データ等が記憶される。
<初期設定>
図11及び図12は、中継装置10及び車載機器13が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。初期設定では、中継装置10の装置制御部25はデータ送信処理を実行する。車載機器13の機器制御部33は調整処理を実行する。中継装置10の装置制御部25は、接続コネクタ10aから車載機器13が外されている場合、データ送信処理を実行する。車載機器13の機器制御部33は、接続コネクタ10aに車載機器13が接続された場合、調整処理を実行する。
データ送信処理では、装置制御部25は、接続コネクタ10aに車載機器13が接続されたか否かを判定する(ステップS1)。装置制御部25は、接続コネクタ10aに車載機器13が接続されていないと判定した場合(S1:NO)、ステップS1を再び実行し、接続コネクタ10aに車載機器13が接続されるまで待機する。装置制御部25は、接続コネクタ10aに車載機器13が接続されたと判定した場合(S1:YES)、装置通信IC23に指示して、マスターカウンタ20のカウント値を示すカウントデータを車載機器13の機器通信IC31へ送信させる(ステップS2)。
調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、機器通信IC31がカウントデータを受信したか否かを判定する(ステップS11)。機器制御部33は、機器通信IC31がカウントデータを受信していないと判定した場合(S11:NO)、ステップS11を再び実行し、機器通信IC31がカウントデータを受信するまで待機する。機器制御部33は、機器通信IC31がカウントデータを受信したと判定した場合(S11:YES)、スレーブカウンタ30のカウント値を、機器通信IC31が受信したカウントデータが示すカウント値に調整する(ステップS12)。
次に、機器制御部33は、機器通信IC31に指示して、要求データを中継装置10の装置通信IC23へ送信させる(ステップS13)。要求データには、要求データを送信した時点のスレーブカウンタ30のカウント値を示す機器送信カウント情報が含まれている。以下では、要求データを送信した時点のスレーブカウンタ30のカウント値を機器送信カウント値と記載する。
中継装置10の装置制御部25は、ステップS2を実行した後、装置通信IC23が要求データを受信したか否かを判定する(ステップS3)。装置制御部25は、装置通信IC23が要求データを受信していないと判定した場合(S3:NO)、ステップS3を再び実行し、装置通信IC23が要求データを受信するまで待機する。装置制御部25は、装置通信IC23が要求データを受信したと判定した場合(S3:YES)、装置通信IC23に指示して、応答データを車載機器13の機器通信IC31へ送信させる(ステップS4)。
応答データには、要求データに含まれる機器送信カウント情報と、装置受信カウント情報と、装置送信カウント情報とが含まれている。装置受信カウント情報は、装置通信IC23が要求データを受信した時点のマスターカウンタ20のカウント値を示す。装置送信カウント情報は、装置通信IC23が応答データを送信した時点のマスターカウンタ20のカウント値を示す。以下では、装置通信IC23が要求データを受信した時点のマスターカウンタ20のカウント値を装置受信カウント値と記載する。装置通信IC23が応答データを送信した時点のマスターカウンタ20のカウント値を装置送信カウント値と記載する。
車載機器13の機器制御部33は、ステップS13を実行した後、機器通信IC31が中継装置10の装置通信IC23から応答データが受信したか否かを判定する(ステップS14)。機器制御部33は、機器通信IC31が応答データを受信していないと判定した場合(S14:NO)、ステップS14を再び実行し、機器通信IC31が応答データを受信するまで待機する。
以下では、機器通信IC31が応答データを受信した時点のスレーブカウンタ30のカウント値を機器受信カウント値と記載する。前述したように、応答データには、機器送信カウント情報、装置受信カウント情報及び装置送信カウント情報を含む。
機器送信カウント値、装置受信カウント値、装置送信カウント値及び機器受信カウント値それぞれを、Het、Hrr、Hrt及びHerで表す。要求データ及び応答データの伝播時間は一致するとみなす。この場合、マスターカウンタ20及びスレーブカウンタ30のカウント値の差分Hdは、下記の(3)式で表される。
Hd=((Hrr-Het)-(Her-Hrt))/2・・・(3)
機器制御部33は、機器通信IC31が応答データを受信したと判定した場合(S14:YES)、差分Hdに基づいて、スレーブカウンタ30のカウント値の微調整を実行する(ステップS15)。前述したように、車載機器13の機器通信IC31が、中継装置10の装置通信IC23からカウントデータを受信した場合、機器制御部33は、スレーブカウンタ30のカウント値を、機器通信IC31が受信したカウントデータが示すカウント値に調整する。このため、スレーブカウンタ30のカウント値は、マスターカウンタ20の実際のカウント値よりも小さい。
ステップS15では、機器制御部33は、スレーブカウンタ30のカウント値を、差分Hdの絶対値だけ増加させる。これにより、スレーブカウンタ30のカウント値は、マスターカウンタ20のカウント値と実質的に一致する。
なお、差分Hdを算出する方法は(3)式を用いた方法に限定されない。
次に、機器制御部33は、機器送信カウント値Het、装置受信カウント値Hrr、装置送信カウント値Hrt及び機器受信カウント値Herに基づいて、データフレームの伝播時間を算出する(ステップS16)。データフレームの伝播時間は、要求データ(応答データ)の伝播時間と同じであるとみなす。データフレームの伝播時間をHtと記載する。伝播時間Htは、下記の(4)式で表される。
Ht=((Hrr-Het)+(Her-Hrt))/2・・・(4)
なお、伝播時間Htを算出する方法は(4)式を用いた方法に限定されない。
(3)式及び(4)式に関して、HrrがHetよりも小さい場合、(Hrr-Het)として、カウント値がHetからHrrに到達するために必要な数値が用いられる。HrtがHerよりも小さい場合、(Her-Hrt)として、カウント値がHrtからHerに到達するために必要な数値が用いられる。
次に、機器制御部33は、ステップS16で算出した伝播時間を示す伝播時間データを機器記憶部32に書き込む(ステップS17)。中継装置10の装置制御部25は、ステップS4を実行した後、装置通信IC23に指示して、装置記憶部24に記憶されている装置遅延データを車載機器13の機器通信IC31へ送信させる(ステップS5)。
車載機器13の機器制御部33は、ステップS17を実行した後、機器通信IC31が装置通信IC23から装置遅延データを受信したか否かを判定する(ステップS18)。機器制御部33は、機器通信IC31が装置遅延データを受信していないと判定した場合(S18:NO)、ステップS18を再び実行し、機器通信IC31が装置遅延データを受信するまで待機する。
機器制御部33は、機器通信IC31が装置遅延データを受信したと判定した場合(S18:YES)、機器通信IC31が受信した装置遅延データを機器記憶部32に書き込む(ステップS19)。中継装置10の装置制御部25は、ステップS5を実行した後、装置通信IC23に指示して、車載機器13用の目標データを車載機器13の機器通信IC31へ送信させる(ステップS6)。前述したように、車載機器13用の目標データは装置記憶部24に記憶されている。装置制御部25は、ステップS6を実行した後、データ送信処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された場合、装置制御部25は再びデータ送信処理を実行する。
車載機器13の機器制御部33は、ステップS19を実行した後、機器通信IC31が装置通信IC23から車載機器13用の目標データを受信したか否かを判定する(ステップS20)。機器制御部33は、機器通信IC31が車載機器13用の目標データを受信していないと判定した場合(S20:NO)、ステップS20を再び実行し、機器通信IC31が車載機器13用の目標データを受信するまで待機する。
機器制御部33は、機器通信IC31が車載機器13用の目標データを受信したと判定した場合(S20:YES)、機器通信IC31が受信した車載機器13用の目標データを機器記憶部32に書き込む(ステップS21)。機器制御部33は、ステップS21を実行した後、調整処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された後において、車載機器13が接続コネクタ10aに再び接続された場合、機器制御部33は再び調整処理を実行する。
以上のように、装置制御部25及び機器制御部33それぞれがデータ送信処理及び調整処理を実行した場合、マスターカウンタ20及びスレーブカウンタ30のカウント値が実質的に一致する。また、車載機器13の機器記憶部32には、装置遅延データ、伝播時間データ及び機器遅延データが記憶される。
なお、スレーブカウンタ30のカウント数及び一定期間がマスターカウンタ20のカウント数及び一定期間と一致していない場合、中継装置10の装置通信IC23は、ステップS2では、マスターカウンタ20のカウント値、カウント数及び一定期間を示すカウントデータを、車載機器13の機器通信IC31に送信する。機器通信IC31がカウントデータを受信した場合、機器制御部33は、スレーブカウンタ30のカウント値、カウント数及び一定期間それぞれを、カウントデータが示すカウント値、カウント数及び一定期間に調整する。
<車載機器13が行うデータフレームの書き込み>
前述したように、車載機器13の機器制御部33は書き込み処理を実行する。車載機器13がセンサを有する場合においては、センサからセンサデータが入力されたとき、書き込み処理では、機器制御部33は、入力されたセンサデータを含むデータフレームを生成する。指示を受け付ける受付部を車載機器13が有する場合において、受付部が指示を受け付けたとき、書き込み処理では、機器制御部33は、受け付けた指示を示す指示データを含むデータフレームを生成する。機器制御部33は、生成したデータフレームを機器記憶部32に書き込む。機器制御部33が生成するデータフレームは、第1データフレーム又は第2データフレームである。
<車載機器13が行うデータフレームの送信>
図13はフレーム送信処理の手順を示すフローチャートである。前述したように、装置遅延データ、伝播時間データ及び機器遅延データは機器記憶部32に記憶されている。機器記憶部32にデータフレームが書き込まれた場合、車載機器13の機器制御部33はフレーム送信処理を実行する。フレーム送信処理では、機器制御部33は、装置遅延データ、伝播時間データ及び機器遅延データを機器記憶部32から取得する(ステップS31)。装置遅延データの取得は、データフレームのデータ量に対応付けられた装置遅延時間の取得に相当する。機器遅延データの取得は、データフレームのデータ量に対応付けられた機器遅延時間の取得に相当する。
次に、機器制御部33は、ステップS31で取得した装置遅延データ及び機器遅延データに基づいて、機器記憶部32に記憶されているデータフレームのデータ量に対応する装置遅延時間及び機器遅延時間を算出する(ステップS32)。
次に、機器制御部33は、ステップS32で算出した装置遅延時間及び機器遅延時間と、伝播時間データが示す伝播時間とに基づいて、機器記憶部32に記憶されているデータフレームのデータ量に対応する全体期間を算出する(ステップS33)。全体期間は、車載機器13において機器制御部33がデータフレームの送信を指示してから判定時点までの期間である。全体期間は、装置遅延時間、伝播時間及び機器遅延時間の総和によって算出される。
次に、機器制御部33は、目標データが示す目標時点と、ステップS33で算出した全体期間とに基づいて送信指示値を決定する(ステップS34)。送信指示値は、機器制御部33がデータフレームの送信を指示するスレーブカウンタ30のカウント値(時点)である。
機器記憶部32に記憶されているデータフレームは、送信先がECU11である第2データフレームであると仮定する。この場合、図8に示すように、第2データフレームの目標時点は100である。全体期間を一定期間で除算することによって得られるカウント値の幅が30であると仮定する。この場合、送信指示値は70(=100-30)である。機器記憶部32に記憶されているデータフレームは、送信先がECU11である第1データフレームであると仮定する。この場合、第1データフレームの目標時点は25である。カウント数が125である場合、送信指示値は、120(=25-30+125)である。
機器制御部33は、ステップS34を実行した後、スレーブカウンタ30のカウント値が、ステップS34で決定した送信指示値であるか否かを判定する(ステップS35)。機器制御部33は、カウント値が送信指示値ではないと判定した場合(S35:NO)、ステップS35を再び実行し、カウント値が送信指示値となるまで待機する。
機器制御部33は、カウント値が送信指示値であると判定した場合(S35:YES)、機器記憶部32に記憶されているデータフレームの中継装置10への送信を機器通信IC31に指示する(ステップS36)。機器制御部33は、ステップS36を実行した後、フレーム送信処理を終了する。
<ECU11,12が行うデータフレームの送信>
ECU11,12それぞれは車載機器13と同様に構成されている。ECU11,12それぞれが中継装置10と接続された場合、ECU11,12それぞれは、車載機器13と同様に、スレーブカウンタ30のカウント値をマスターカウンタ20のカウント値と一致させる。ECU11,12それぞれは、車載機器13と同様に、伝播時間を算出する。中継装置10は装置遅延データをECU11,12それぞれに送信する。中継装置10は、ECU11,12それぞれに、ECU11用の目標データ及びECU12用の目標データを送信する。ECU11,12それぞれでは、車載機器13と同様に、フレーム送信処理が実行される。
<中継装置10が行うデータフレームの移動>
前述したように、中継装置10の装置制御部25はデータ移動処理を実行する。データ移動処理では、装置制御部25は、ECU通信IC21,22及び装置通信IC23それぞれが受信したデータフレームを、受信バッファR1,R2,R3に書き込む。装置制御部25は、受信バッファR2,R3に記憶されているデータフレーム中に、送信先がECU11であるデータフレームを送信バッファT1に移す。ここで、装置制御部25は、第1データフレームを送信バッファT1の第1キューQ1に移す。装置制御部25は、第2データフレームを送信バッファT1の第2キューQ2に移す。
同様に、装置制御部25は、受信バッファR1,R3に記憶されているデータフレーム中に、送信先がECU12であるデータフレームを送信バッファT2に移す。ここで、装置制御部25は、第1データフレームを送信バッファT2の第1キューQ1に移す。装置制御部25は、第2データフレームを送信バッファT2の第2キューQ2に移す。装置制御部25は、受信バッファR1,R2に記憶されているデータフレーム中に、送信先が車載機器13であるデータフレームを送信バッファT3に移す。ここで、装置制御部25は、第1データフレームを送信バッファT3の第1キューQ1に移す。装置制御部25は、第2データフレームを送信バッファT3の第2キューQ2に移す。
<中継装置10が行うデータフレームの中継>
図14は、送信バッファT1の第1中継処理の手順を示すフローチャートである。送信バッファT1の第1中継処理では、中継装置10の装置制御部25は、送信バッファT1の第1キューQ1に第1データフレームが記憶されているか否かを判定する(ステップS41)。装置制御部25は、第1キューQ1に第1データフレームが記憶されていないと判定した場合(S41:NO)、ステップS41を再び実行し、第1キューQ1に第1データフレームが記憶されるまで待機する。
装置制御部25は、第1キューQ1に第1データフレームが記憶されていると判定した場合(S41:YES)、マスターカウンタ20のカウント値を読み出す(ステップS42)。次に、装置制御部25は、ステップS42で読み出したカウント値に基づいて、第1キューQ1に記憶されている第1データフレームをECU11に送信するか否かを判定する(ステップS43)。
ステップS42で読み出されたカウント値は、第1データフレームを送信するか否かを判定する判定時点に相当する。ステップS43では、装置制御部25は、ステップS42で読み出したカウント値が第1キューQ1のオープン期間に属している場合、第1キューQ1に記憶されている第1データフレームを送信すると判定する。装置制御部25は、ステップS42で読み出したカウント値が第1キューQ1のクローズ期間に属している場合、第1データフレームを送信しないと判定する。
装置制御部25は、第1データフレームを送信すると判定した場合(S43:YES)、第1キューQ1に記憶されている第1データフレームの送信をECU通信IC21に指示する(ステップS44)。これにより、ECU11に第1データフレームが送信される。装置制御部25は、第1データフレームを送信しないと判定した場合(S43:NO)、第1データフレームを破棄する(ステップS45)。装置制御部25は、ステップS44,S45の一方を実行した後、送信バッファT1の第1中継処理を終了する。その後、装置制御部25は、送信バッファT1の第1中継処理を実行する。
装置制御部25は、送信バッファT1の第2中継処理を、送信バッファT1の第1中継処理と同様に実行する。送信バッファT1の第1中継処理の説明において、第1データフレーム及び第1キューQ1それぞれを、第2データフレーム及び第2キューQ2に置き換えることによって、送信バッファT1の第2中継処理を説明することができる。
送信バッファT2の第1中継処理及び第2中継処理それぞれは、送信バッファT1の第1中継処理及び第2中継処理と同様である。送信バッファT1の第1中継処理及び第2中継処理の説明において、送信バッファT1及びECU11それぞれを、送信バッファT2及びECU12に置き換える。これにより、送信バッファT2の第1中継処理及び第2中継処理を説明することができる。
送信バッファT3の第1中継処理及び第2中継処理それぞれも、送信バッファT1の第1中継処理及び第2中継処理と同様である。送信バッファT1の第1中継処理及び第2中継処理の説明において、送信バッファT1及びECU11それぞれを、送信バッファT3及び車載機器13に置き換える。これにより、送信バッファT3の第1中継処理及び第2中継処理を説明することができる。
<通信システム1の効果>
車載機器13では、機器制御部33は、算出した全体期間に基づいて、中継装置10の装置制御部25がデータフレームを送信するか否かを判定する判定時点がオープン期間に属するように、送信指示値を決定する。機器制御部33は、スレーブカウンタ30のカウント値が、決定した送信指示値である場合にデータフレームを送信する。このため、中継装置10は、受信したデータフレームを素早く送信する。
(実施形態2)
実施形態1では、全体期間に基づいて、車載機器13の機器制御部33がデータフレームの送信を指示する時点が調整されている。しかしながら、全体期間に基づいて調整される対象は、データフレームの送信を指示する時点とは異なっていてもよい。
以下では、実施形態2について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通しているため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<通信システム1の概要>
実施形態2における車載機器13の機器制御部33は、フレーム送信処理では、ステップS31~S34を実行せず、ステップS35,S36を実行する。データフレームの送信指示値は予め設定されている。また、車載機器13の機器通信IC31が送信するデータフレームのデータ量は実質的に一定である。中継装置10は、全体期間に基づいて、オープン期間の開始時点又は長さを調整する。
<初期設定>
図15及び図16は、実施形態2における中継装置10及び車載機器13が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。実施形態2の初期設定では、実施形態1の初期設定と同様に、中継装置10の装置制御部25及び車載機器13の機器制御部33それぞれは、データ送信処理及び調整処理を実行する。実施形態2におけるデータ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、実施形態1と同様にステップS1~S4を実行する。実施形態2における調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、実施形態1と同様にステップS11~S16を実行する。
調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、ステップS16を実行した後、機器通信IC31に指示して、ステップS16で算出した伝播遅延時間を示す伝播時間データを中継装置10の装置通信IC23へ送信させる(ステップS71)。データ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、ステップS4を実行した後、装置通信IC23が伝播時間データを受信したか否かを判定する(ステップS51)。装置制御部25は、装置通信IC23が伝播時間データを受信していないと判定した場合(S51:NO)、ステップS51を再び実行し、装置通信IC23が伝播時間データを受信するまで待機する。
装置制御部25は、装置通信IC23が伝播時間データを受信したと判定した場合(S51:YES)、装置通信IC23が受信した伝播時間データを装置記憶部24に書き込む(ステップS52)。調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、ステップS71を実行した後、機器通信IC31に指示して、機器記憶部32に記憶されている機器遅延データを中継装置10の装置通信IC23へ送信させる(ステップS72)。データ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、ステップS52を実行した後、装置通信IC23が機器遅延データを受信したか否かを判定する(ステップS53)。装置制御部25は、装置通信IC23が機器遅延データを受信していないと判定した場合(S53:NO)、ステップS53を再び実行し、装置通信IC23が機器遅延データを受信するまで待機する。
装置制御部25は、装置通信IC23が機器遅延データを受信したと判定した場合(S53:YES)、装置通信IC23が受信した機器遅延データを装置記憶部24に書き込む(ステップS54)。調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、ステップS72を実行した後、機器通信IC31に指示して、車載機器13が送信するデータフレームのフレームデータを中継装置10の装置通信IC23へ送信させる(ステップS73)。車載機器13が送信するデータフレームのフレームデータは、装置記憶部24に予め記憶されている。
図17はフレームデータの内容を示す図表である。フレームデータは、第1データフレーム及び第2データフレームのデータ量と、第1データフレーム及び第2データフレームの送信指示値とを示す。送信指示値は、同期が実現された後のマスターカウンタ20及びスレーブカウンタ30のカウント値である。図17には、車載機器13が送信するデータフレームのフレームデータが示されている。
図17の例では、送信先がECU11である第1データフレームについて、データ量は140バイトであり、送信指示値はゼロである。送信先がECU12である第1データフレームについて、データ量は150バイトであり、送信指示値は25である。送信先がECU11である第2データフレームについて、データ量は160バイトであり、送信指示値は50である。送信先がECU12である第2データフレームについて、データ量は170バイトであり、送信指示値は100である。
ECU11,12それぞれが送信するデータフレームのフレームデータの内容は、車載機器13が送信するデータフレームのフレームデータの内容と同様である。ECU11が送信するデータフレームについては、送信先はECU12及び車載機器13である。ECU12が送信するデータフレームについては、送信先はECU11及び車載機器13である。ECU11,12が送信するデータフレームのフレームデータは、予め装置記憶部24に記憶されている。
図16に示すように、機器制御部33は、ステップS73を実行した後、調整処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された後において、車載機器13が接続コネクタ10aに再び接続された場合、機器制御部33は再び調整処理を実行する。
データ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、ステップS54を実行した後、装置通信IC23がフレームデータを受信したか否かを判定する(ステップS55)。装置制御部25は、装置通信IC23がフレームデータを受信していないと判定した場合(S55:NO)、ステップS55を再び実行し、装置通信IC23がフレームデータを受信するまで待機する。装置制御部25は、装置通信IC23がフレームデータを受信したと判定した場合(S55:YES)、装置記憶部24にフレームデータを書き込む(ステップS56)。
次に、装置制御部25は、装置記憶部24から装置遅延データ及び機器遅延データを取得する(ステップS57)。次に、装置制御部25は、ステップS57で取得した装置遅延データ及び機器遅延データに基づいて、フレームデータが示す複数のデータ量それぞれに対応する装置遅延時間及び機器遅延時間を算出する(ステップS58)。ここで、複数のデータ量は、送信先がECU11である第1データフレーム及び第2データフレームのデータ量、並びに、送信先がECU12である第1データフレーム及び第2データフレームのデータ量である。
次に、装置制御部25は、伝播時間データが示す伝播時間と、ステップS58で算出した装置遅延時間及び機器遅延時間とに基づいて、複数の全体期間を算出する(ステップS59)。ここで、複数の全体期間は、送信先がECU11である第1データフレーム及び第2データフレームの全体期間、並びに、送信先がECU12である第1データフレーム及び第2データフレームの全体期間である。装置制御部25は、ステップS59を実行した後、フレームデータが示す複数の送信指示値と、ステップS59で算出した複数の全体期間とに基づいて複数の判定時点を算出する(ステップS60)。ここで、複数の判定時点は、送信先がECU11である第1データフレーム及び第2データフレームの判定時点、並びに、送信先がECU12である第1データフレーム及び第2データフレームの判定時点である。
送信先がECU11である第1データフレームの全体期間を一定期間で除算することによって得られるカウント値の幅が50であると仮定する。図17の例では、送信先がECU11である第1データフレームの送信指示値はゼロである。この場合、送信先がECU11である第1データフレームの判定時点は50(=0+50)である。
次に、装置制御部25は、ステップS60で算出した複数の判定時点に基づいて、送信バッファT1,T2の第1キューQ1及び第2キューQ2のオープン期間を調整する(ステップS61)。オープン期間の調整は、オープン期間の開始時点又は長さの調整である。1周期において、オープン期間以外の期間はクローズ期間である。このため、オープン期間の開始時点及び長さが決まった場合、クローズ期間の開始時点及び長さは自動的に決まる。ECU11,12それぞれは、スレーブカウンタ30のカウント値が、フレームデータが示す送信指示値である場合に、第1データフレーム又は第2データフレームを送信する。
ステップS61では、装置制御部25は、送信バッファT1ついて、送信先がECU11である全ての第1データフレームの判定時点が第1キューQ1のオープン期間に属するように、第1キューQ1のオープン期間の開始時点又は長さを調整する。また、装置制御部25は、送信バッファT1ついて、送信先がECU11である全ての第2データフレームの判定時点が第2キューQ2のオープン期間に属するように、第2キューQ2のオープン期間の開始時点又は長さを調整する。更に、装置制御部25は、送信バッファT2の第1キューQ1及び第2キューQ2のオープン期間の開始時点又は長さを、送信バッファT1の第1キューQ1及び第2キューQ2のオープン期間の開始時点又は長さと同様に調整する。
装置制御部25は、ステップS61を実行した後、データ送信処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された場合、装置制御部25は再びデータ送信処理を実行する。
<通信システム1の効果>
前述したように、中継装置10では、装置制御部25は、送信バッファT1,T2それぞれについて、第1キューQ1及び第2キューQ2のオープン期間の開始時点又は長さを調整する。このため、中継装置10は、車載機器13から受信したデータフレームを素早くECU11又はECU12に送信する。
実施形態2における通信システム1は、実施形態1における通信システム1が奏する効果の中で、車載機器13の機器制御部33が全体期間に基づいて送信指示値を決定することによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。
(実施形態3)
実施形態1では、車載機器13の機器制御部33は、全体期間の算出にデータフレームのデータ量が用いられる。しかしながら、機器制御部33は、全体期間の算出に、データフレームのデータ量だけではなく、他の数値を用いてもよい。
以下では、実施形態3について、実施形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態1と共通しているため、実施形態1と共通する構成部には実施形態1と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
図18は、実施形態3における中継装置10の要部構成を示すブロック図である。実施形態3における中継装置10は、実施形態1における中継装置10が有する構成部に加えて、装置タイマ27を有する。装置タイマ27は装置バス26に接続されている。装置タイマ27は、中継装置10が製造されてから経過した装置経過時間を計測している。装置タイマ27が計測している装置経過時間は装置制御部25によって読み出される。
<車載機器13の構成>
図19は、車載機器13の要部構成を示すブロック図である。実施形態3における車載機器13は、実施形態1における車載機器13が有する構成部に加えて、機器タイマ35及び同期タイマ36を有する。機器タイマ35及び同期タイマ36は機器バス34に接続されている。機器タイマ35は、車載機器13が製造されてから経過した機器経過時間を計測している。機器タイマ35が計測している機器経過時間は機器制御部33によって読み出される。
同期タイマ36は時間を計測する。同期タイマ36が計測する計測時間は、中継装置10の装置タイマが計測している装置経過時間と同期される。同期が実現された後においては、同期タイマ36の計測時間は装置経過時間である。同期タイマ36の計測時間は機器制御部33によって読み出される。
<初期設定>
図20は中継装置10及び車載機器13が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。実施形態3の初期設定では、実施形態1の初期設定と同様に、中継装置10の装置制御部25及び車載機器13の機器制御部33それぞれは、データ送信処理及び調整処理を実行する。実施形態3におけるデータ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、実施形態1と同様にステップS1~S6を実行する。実施形態3における調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、実施形態1と同様にステップS11~S21を実行する。
データ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、ステップS6を実行した後、装置タイマ27が計測している装置経過時間を読み出す(ステップS81)。次に、装置制御部25は、装置通信IC23に指示して、ステップS81で読み出した装置経過時間を示す装置タイマデータを車載機器13の機器通信IC31へ送信させる(ステップS82)。装置制御部25は、ステップS82を実行した後、データ送信処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された場合、装置制御部25は再びデータ送信処理を実行する。
調整処理では、機器制御部33は、ステップS21を実行した後、機器通信IC31が装置タイマデータを受信したか否かを判定する(ステップS91)。機器制御部33は、機器通信IC31が装置タイマデータを受信していないと判定した場合(S91:NO)、ステップS91を再び実行し、機器通信IC31が装置タイマデータを受信するまで待機する。
機器制御部33は、機器通信IC31が装置タイマデータを受信したと判定した場合(S91:YES)、同期タイマ36の計測時間を、装置タイマデータが示す装置経過時間に調整する(ステップS92)。これにより、同期タイマ36の計測時間は、装置タイマ27が計測している装置経過時間と同期される。機器制御部33は、ステップS92を実行した後、調整処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された後において、車載機器13が接続コネクタ10aに再び接続された場合、機器制御部33は再び調整処理を実行する。
<装置遅延データ>
実施形態3における装置遅延データは、中継装置10に送信されるデータフレームのデータ量と、装置経過時間とに対応する装置遅延時間を示す。装置遅延データは、具体的には、データ量及び装置経過時間に基づいて装置遅延時間を算出される関数式を示す。装置遅延データの取得は、データフレームのデータ量及び装置経過時間に対応付けられた装置遅延時間の取得に相当する。
<機器遅延データ>
実施形態3における機器遅延データは、中継装置10に送信されるデータフレームのデータ量と、機器経過時間とに対応する機器遅延時間を示す。機器遅延データは、具体的には、データ量及び機器経過時間に基づいて機器遅延時間を算出される関数式を示す。機器遅延データの取得は、データフレームのデータ量及び機器経過時間に対応付けられた機器遅延時間の取得に相当する。
<車載機器13が行うデータフレームの送信>
実施形態3におけるフレーム送信処理のステップS32では、機器制御部33は、ステップS31で取得した装置遅延データ及び機器遅延データに基づいて、装置遅延時間及び機器遅延時間を算出する。ステップS33では、機器制御部33は、機器記憶部32に記憶されているデータフレームのデータ量と機器タイマ35の機器経過時間とに対応する装置遅延時間を算出する。更に、機器制御部33は、機器記憶部32に記憶されているデータフレームのデータ量と同期タイマ36の計測時間(装置遅延時間)とに対応する機器遅延時間を算出する。ステップS33では、機器制御部33は、ステップS32で算出された装置遅延時間及び機器遅延時間を用いて全体期間を算出する。
<ECU11,12が行うデータフレームの送信>
ECU11,12それぞれは車載機器13と同様に構成されている。ECU11,12それぞれは、車載機器13と同様にデータフレームを送信する。
<通信システム1の効果>
車載機器13における機器制御部33が算出する全体期間には、装置経過時間及び機器経過時間、即ち、経年劣化が考慮されている。このため、機器制御部33は、判定時点が確実にオープン期間に属する送信指示値を算出する。
実施形態3における通信システム1は、実施形態1における通信システム1が奏する効果を同様に奏する。
(実施形態4)
実施形態2では、中継装置10の装置制御部25は、全体期間の算出にデータフレームのデータ量が用いられる。しかしながら、装置制御部25は、全体期間の算出に、データフレームのデータ量だけではなく、他の数値を用いてもよい。
以下では、実施形態4について、実施形態2と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の構成については、実施形態2と共通しているため、実施形態2と共通する構成部には実施形態2と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
<中継装置10の構成>
実施形態4における中継装置10は、実施形態2における中継装置10が有する構成部に加えて、実施形態3と同様に装置タイマ27を有する。
<車載機器13の構成>
実施形態4における車載機器13は、実施形態2における車載機器13が有する構成部に加えて、実施形態3と同様に機器タイマ35を有する。
<初期設定>
図21は、実施形態4における中継装置10及び車載機器13が行う初期設定の手順を示すフローチャートである。実施形態4の初期設定では、実施形態2の初期設定と同様に、中継装置10の装置制御部25及び車載機器13の機器制御部33それぞれは、データ送信処理及び調整処理を実行する。実施形態4におけるデータ送信処理では、実施形態2と同様にステップS1~S4,S51~S61を実行する。実施形態4における調整処理では、実施形態2と同様にステップS11~S16,S71~S73を実行する。
調整処理では、車載機器13の機器制御部33は、ステップS73を実行した後、機器タイマ35が計測している機器経過時間を読み出す(ステップS111)。次に、機器制御部33は、機器通信IC31に指示して、ステップS111で読み出した機器経過時間を示す機器タイマデータを中継装置10の装置通信IC23へ送信させる(ステップS112)。装置制御部25は、ステップS112を実行した後、データ送信処理を終了する。車載機器13が接続コネクタ10aから外された場合、装置制御部25は再びデータ送信処理を実行する。
データ送信処理では、中継装置10の装置制御部25は、ステップS54を実行した後、装置通信IC23が機器タイマデータを受信したか否かを判定する(ステップS101)。装置制御部25は、装置通信IC23が機器タイマデータを受信していないと判定した場合(S101:NO)、ステップS101を再び実行し、装置通信IC23が機器タイマデータを受信するまで待機する。
装置制御部25は、装置通信IC23が機器タイマデータを受信したと判定した場合(S101:YES)、ステップS57を実行する。実施形態4における装置遅延データ及び機器遅延データそれぞれは、実施形態3における装置遅延データ及び機器遅延データと同様である。
実施形態4におけるデータ送信処理のステップS58では、装置制御部25は、ステップS57で取得した装置遅延データ及び機器遅延データに基づいて、フレームデータが示す複数のデータ量それぞれに対応する装置遅延時間及び機器遅延時間を算出する。ステップS58で算出される複数の装置遅延時間それぞれは、装置タイマ27の装置経過時間にも対応する。ステップS58で算出される複数の機器遅延時間それぞれは、機器タイマデータが示す機器経過時間にも対応する。ステップS59では、装置制御部25は、ステップS58で算出した装置遅延時間及び機器遅延時間に基づいて、複数の全体期間を算出する。
<通信システム1の効果>
データ送信処理のステップS60では、中継装置10では、データフレームのデータ量だけではなく、装置経過時間及び機器経過時間、即ち、経年劣化が考慮された複数の正確な判定時点が算出される。従って、ステップS61では、装置制御部25は、オープン期間の開始時点又は長さは適切に調整する。
実施形態4における通信システム1は、実施形態2における通信システム1が奏する効果を同様に奏する。
<実施形態4の変形例>
車載機器13が接続コネクタ10aに接続された後においては、車載機器13の機器制御部33は、所定期間、例えば1年が経過する都度、ステップS111,S112を実行してもよい。この場合、中継装置10の装置制御部25は、ステップS101,S57~S61を実行する。
<実施形態1~4の変形例>
実施形態1~4において、装置通信IC23は、処理を実行する処理素子を有する。装置通信IC23は、装置制御部25が実行する前述した処理の一部を、装置制御部25の代わりに実行してもよい。この場合、装置通信IC23及び装置制御部25の両方、又は、装置通信IC23が処理部として機能する。同様に、機器通信IC31は、処理を実行する処理素子を有する。機器通信IC31は、機器制御部33が実行する前述した処理の一部又は全部を、機器制御部33の代わりに実行してもよい。この場合、機器通信IC31及び機器制御部33の両方又は機器通信IC31が処理部として機能する。
ECU11,12及び車載機器13それぞれは、第1キューQ1のオープン期間に複数の第1データフレームを送信してもよい。同様に、ECU11,12及び車載機器13それぞれは、第2キューQ2のオープン期間に複数の第2データフレームを送信してもよい。判定時点がクローズ期間に属する場合に行う処理は、データフレームの破棄に限定されず、データフレームの送信の保留であってもよい。この場合、例えば、次のオープン期間が到来するまでデータフレームは送信されない。次のオープン期間が到来した場合、送信が保留されていたデータフレームが送信される。
送信バッファT1,T2,T3それぞれに設けられているキューの数は、2に限定されず、3以上であってもよい。中継装置10に接続されるECUの数は、2に限定されず、3以上であってもよい。中継装置10に接続される車載機器13の数は2以上であってもよい。受信バッファ及び送信バッファそれぞれの数は、中継装置10に接続されるECU及び車載機器13の総数と一致する。
実施形態1,2においては、装置遅延データは、データ量に対応する装置遅延時間を示している場合、問題はない。従って、装置遅延データが示す内容は、データ量に基づいて装置遅延時間を算出する関数式に限定されず、例えば、データ量及び装置遅延時間の関係を示す表であってもよい。同様に、機器遅延データは、データ量に対応する機器遅延時間を示している場合、問題はない。従って、機器遅延データが示す内容は、データ量に基づいて機器遅延時間を算出する関数式に限定されず、例えば、データ量及び機器遅延時間の関係を示す表であってもよい。車載機器13が送信するデータフレームのデータ量が固定されている場合、装置遅延データは一定の装置遅延時間を示してもよい。同様の場合、機器遅延データは一定の機器遅延時間を示してもよい。
実施形態3,4においては、装置遅延データは、データ量及び装置経過時間に対応する装置遅延時間を示している場合、問題はない。従って、装置遅延データが示す内容は、データ量及び装置遅延時間に基づいて装置遅延時間を算出する関数式に限定されず、例えば、データ量、装置遅延時間及び装置遅延時間の関係を示す表であってもよい。同様に、機器遅延データは、データ量及び機器経過時間に対応する機器遅延時間を示している場合、問題はない。従って、機器遅延データが示す内容は、データ量及び機器経過時間に基づいて機器遅延時間を算出する関数式に限定されず、例えば、データ量、機器経過時間及び機器遅延時間の関係を示す表であってもよい。
開示された実施形態1~4はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 通信システム
10 中継装置
10a 接続コネクタ
11,12 ECU
13 車載機器(通信装置)
20 マスターカウンタ
21,22 ECU通信IC
23 装置通信IC(受信部)
24 装置記憶部
25 装置制御部(処理部)
26 装置バス
27 装置タイマ
30 スレーブカウンタ
31 機器通信IC
31a 機器コネクタ
32 機器記憶部
33 機器制御部(処理部)
34 機器バス
35 機器タイマ
36 同期タイマ
Ae,Ar 記憶媒体
M 車両
Pe,Pr コンピュータプログラム
Q1 第1キュー
Q2 第2キュー
R1,R2,R3 受信バッファ
T1,T2,T3 送信バッファ

Claims (9)

  1. 受信したデータを送信する中継装置にデータを送信する通信装置であって、
    処理を実行する処理部を備え、
    前記処理部は、
    前記中継装置へのデータの送信を指示し、
    データの送信を指示してからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得し、
    前記中継装置がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得し、
    取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信を指示してから前記判定時点までの全体期間を算出する
    通信装置。
  2. 受信したデータの送信が許可されている許可期間と、受信したデータの送信が禁止されている禁止期間とが交互に繰り返し設定されている
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記処理部は、算出した全体期間に基づいて、データの送信を指示する時点を決定する
    請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記処理部は、
    データが送信されてから、データが受信されるまでの伝播時間を算出し、
    取得した送信遅延時間及び判定遅延時間と、算出した伝播時間とに基づいて前記全体期間を算出する
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  5. 前記処理部は、前記中継装置に送信されるデータのデータ量に対応付けられた送信遅延時間及び判定遅延時間を取得する
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 通信装置から受信したデータを送信する中継装置であって、
    前記通信装置からデータを受信する受信部と、
    処理を実行する処理部と
    を備え、
    前記処理部は、
    前記受信部がデータを受信した場合に、前記受信部が受信したデータを送信するか否かを判定し、
    前記通信装置にてデータの送信が指示されてからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得し、
    前記受信部がデータを受信してから、受信したデータを送信するか否かを判定する判定時点までの判定遅延時間を取得し、
    取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、前記通信装置にてデータの送信が指示されてから前記判定時点までの全体期間を算出する
    中継装置。
  7. 前記受信部が受信したデータの送信が許可されている許可期間と、前記受信部が受信したデータの送信が禁止されている禁止期間とが交互に繰り返し設定されており、
    前記処理部は、前記判定時点が前記許可期間に属する場合、前記受信部が受信したデータを送信すると判定する
    請求項6に記載の中継装置。
  8. 前記処理部は、
    算出した全体期間に基づいて、前記受信部が受信するデータの判定時点を算出し、
    算出した判定時点に基づいて、前記許可期間の開始時点又は長さを調整する
    請求項7に記載の中継装置。
  9. データの通信を行う通信方法であって、
    受信したデータを送信する中継装置へのデータの送信が、通信装置にて指示されてからデータが送信されるまでの送信遅延時間を取得するステップと、
    前記中継装置がデータを受信した時点から、受信したデータを送信するか否かが判定される判定時点までの判定遅延時間を取得するステップと、
    取得した送信遅延時間及び判定遅延時間に基づいて、データの送信が指示されてから前記判定時点までの全体期間を算出するステップと
    をコンピュータが実行する通信方法。
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