JP2023007041A - 温度センサー - Google Patents

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Abstract

【課題】強度をより容易に向上できる温度センサーを提供する。【解決手段】温度センサーは、樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムに貼り合わせられるチタン金属箔と、を備える。前記チタン金属箔は導電パターンを構成する。一例において、前記チタン金属箔は、前記樹脂フィルムに対向する面に表面改質処理が施されたものである。一例において、前記チタン金属箔の厚さは3~10μmの範囲内である。一例では、前記樹脂フィルムは熱可塑性の樹脂を含み、前記樹脂フィルムの厚さは20~80μmの範囲内である。【選択図】図1

Description

本発明は温度センサーに関する。
温度センサーには、チップ状、棒状、フィルム状など様々な形状のものが存在する。それらは一般に感温素子を含み、感温素子は、スパッタリング等の方法で成膜された薄膜や、印刷法で形成された厚膜を備える。
温度センサーに用いられる感温素子の材料成分としては、白金(Pt)やニッケル(Ni)の薄膜が用いられる。また、PTCサーミスタやNTCサーミスタでは、酸化物や窒化物のセラミクス系の膜も用いられる。
感温膜は温度変化による抵抗値変化(TCR)を利用して温度を測定するものが多く、TCRの絶対値が大きい材料が好適である。温度センサーに最も多く使用されているのがPt膜であり、そのTCRは3850ppm/℃である。この値に近いTCRを有する材料が温度センサーとして用いるのに適している。
また、温度変化に伴う抵抗値変化を正確にとらえるために、ある程度高い抵抗値を有すると好適であり、一般に200Ω程度の抵抗値のものが多く使用されている。白金やニッケルなどは、TCRは大きいものの、電気抵抗率(ρ)が小さいため、200Ωの抵抗値を得るために、感温膜の厚さをnmオーダの薄膜で製造するものが多い。
車載用のリチウム(Li)イオンバッテリーは、複数のセルを組み合わせて使用している。バッテリーシステム全体の温度測定や電流制御が行われるが、セル毎の温度測定は行っておらず、どのセルが劣化し始めているかを確認するのが困難である。セル毎の温度を測定して劣化の度合いを確認するためには、セルとセルの間に入る様な薄い形状の温度センサーが必要となる。
また、シャント方式の電流センサーでは電流検出の高精度化が重要となるが、そのためにはシャントのTCR変化分を適切に補正する必要がある。その方法として、シャントの発熱を測定し、その測定値を基にシャントの抵抗値を補正して電流値を計算すると有効である。しかしながら、高精度に温度補正するためには、シャントの抵抗体の温度を直接測定することが必要であり、電気的に絶縁した状態でシャントの抵抗体に貼り合わせて使用するような温度センサーが必要となる。
従来の温度センサーの例として、特許文献1では、フィルム上にニッケルの薄膜により導電パターンが形成されている。
特開2020-126034号公報
しかしながら、従来の技術では、温度センサーの強度を向上させるのが困難であるという課題があった。
白金は高温でも安定して使用でき、耐候性が良いので、従来の温度センサーは白金を用いる場合が多い。しかしながら、コストが高いという問題があり、比較的低い温度(たとえば200℃以下)の測定用途では、過剰品質となっていた。
白金の代わりにニッケルを用いることがあるが、ニッケルは電気抵抗率(ρ)が6.9μΩ・cmと低い。このため、箔の状態では必要な抵抗値を得ることができず、スパッタリングや蒸着による薄膜として形成する必要がある。スパッタリング等で形成された薄膜は、膜自体の強度が低いため、フィルム状の薄い基材に着膜すると、曲げたり、引っ張ったりすることで破断する可能性が大きい。このため、セラミック基板などの上に成膜する必要があり、薄い温度センサーが要求される用途には不適である。
特許文献1に記載される温度センサーでも、ニッケルのρが低いために、スパッタリング等によって薄膜として形成されている。このため、機械的耐久性および耐候性の面で限界がある。
また、サーミスタ等において、セラミクス系の酸化物や窒化物を用いる場合には、薄く加工することが難しく、曲げたりすることもできないため、薄い温度センサーが要求される用途には不適である。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、強度をより容易に向上できる温度センサーを提供することを目的とする。
本発明に係る温度センサーの一例は、樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムに貼り合わせられるチタン金属箔と、を備え、前記チタン金属箔は導電パターンを構成する。
一例において、前記チタン金属箔は、前記樹脂フィルムに対向する面に表面改質処理が施されたものである。
一例において、前記チタン金属箔の厚さは3~10μmの範囲内である。
一例において、前記樹脂フィルムは熱可塑性の樹脂を含み、前記樹脂フィルムの厚さは20~80μmの範囲内である。
一例において、樹脂フィルムは熱硬化性の樹脂を含み、樹脂フィルムおよび前記チタン金属箔は、第1接着層を介して貼り合わせられる。
一例において、前記樹脂フィルムに対して前記チタン金属箔と反対側に形成される金属層をさらに備える。
一例において、前記樹脂フィルムに対して前記チタン金属箔と反対側に形成される第2接着層をさらに備える。
本発明に係る温度センサーによれば、温度センサーの強度をより容易に向上させることができる。
本発明の実施例1に係る温度センサーの側面図。 実施例1の変形例に係る温度センサーの側面図。 図1の温度センサーの平面図。 図1の温度センサーの製造方法を示す図。 図1の温度センサーの性能例を示すグラフ。 実施例1の変形例に係る温度センサーの側面図。 実施例1の変形例に係る温度センサーの側面図。 図1の温度センサーの使用例を示す斜視図。 本発明の実施例2に係る温度センサーの平面図。 図9の温度センサーの使用例を示す平面図。
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
[実施例1]
本発明者らは、チタン(Ti)金属箔を感温素子に用い、フィルム状の基材の上に貼り合わせて薄型の温度センサーを形成する着想を得た。金属箔は薄く加工する技術が進歩しており、厚さが3μm以上の箔は比較的容易に入手することができる。箔の厚さは、たとえば薄膜の10倍以上であるため、薄膜に比べて抵抗値が低くなるが、チタン金属箔はρが高いため、十分に高い抵抗値を容易に得ることができる。
なお、高いρを有する材料として、合金を利用することも考えられるが、合金ではTCRが2000ppm/℃以下まで低くなってしまうことが予想される。
チタンのρは53μΩ・cmであり、Ptのρ(9.9μΩ・cm)と比べて5倍以上である。また、チタンのTCRは4000ppm/℃程度の値を示し、温度センサーとして使用しやすい特性を有している。5μmのチタン金属箔を、20~80μm厚のフィルムに貼り合わせた後、適切にパターン加工すると、5mm×9mm程度のサイズで200Ωの抵抗値を得ることができ、非常に薄い温度センサーを得ることができる。
このように薄い温度センサーは、フィルム状とすることにより、バッテリーセルの間に挿入して使用することができる。また、平滑度の良くない面に貼り付けても、追従性良く使用することができる。スパッタ膜やセラミック膜を用いた従来の温度センサーでは、追従性が悪く平坦面でしか使用できないが、チタン金属箔は薄くても強度が高いので、曲面を有する部分にも温度センサーを貼り付けて使用することができる。
実施例1に係る温度センサーは、フィルム状の薄いセンサーとして構成することができる。また、電気的に絶縁した状態で被測定物に貼り付けることができる。さらに、薄型であっても変形(曲げ等)に対する強度が確保される。
チタンはたとえば薄い金属箔状に加工して用い、その厚さはたとえば3~10μmの範囲内である。これに絶縁層として樹脂フィルムを貼り合わせることができる。この絶縁用の樹脂フィルムの厚さは、たとえば20~80μmの範囲内である。この厚さ範囲内では、形状追従性のある状態を容易に確保することができる。まず、樹脂フィルム上にチタン金属箔を接着し、その後、チタン金属箔にフォトリソグラフィおよびエッチング加工を施して導電パターンを形成し、結果として200Ωの抵抗値が得られる形状とすることができる。
絶縁フィルムにおいて、チタン金属箔と反対側の面には、接着層を形成してもよい。このようにすると、被測定物の表面に貼り付けることができる。
チタン金属箔を感温素子として用いることにより、形状追従性が確保でき、たとえば曲げることができる。また、機械的耐久性および耐候性を確保することができる。温度センサー全体の厚さは、100μm以下とすることができ、薄い温度センサーを得ることができる。
とくに、単一金属のチタンを用いることによって、抵抗特性は安定し、TCR値のバラツキを小さく抑えることができ、高精度な温度センサーを得ることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る温度センサー10の側面図である。温度センサー10は、樹脂フィルム20と、樹脂フィルム20に貼り合わせられるチタン金属箔40とを備える。図1の例では、温度センサー10はさらに第1接着層30を備え、樹脂フィルム20およびチタン金属箔40は、第1接着層30を介して貼り合わせられる。
被測定物が導電性の場合(例えばシャント抵抗など)、チタン金属箔40を含む感温素子部と、被測定物との間に、樹脂フィルム20によって絶縁性が担保できると好適である。そのような場合には、必要な絶縁耐圧に応じて樹脂フィルム20の厚さを設計することができる。
チタン金属箔40を3μmより薄く加工することは、技術的に難しく、たとえばコストが増加するので、厚さを3μm以上とすると好適である。一方、チタン金属箔40の厚さが10μmを超えると、高い抵抗値を得ることが難しくなるので、厚さを10μm以下とすると好適である。以上より、チタン金属箔40の厚さを3~10μmの範囲内とすると好適であり、たとえば5μmとするとさらに好適である。
チタン金属箔40の表面には表面改質処理を行ってもよい(図4を参照して後に詳述する)。たとえば、チタン金属箔40は、樹脂フィルム20に対向する面に表面改質処理が施されたものであってもよい。たとえば、表面改質処理によりチタン金属箔40の表面を粗面化すると、樹脂フィルム20との固着性を増すことができる。
なお、表面改質処理は、チタン金属箔40でなく樹脂フィルム20に対して施してもよい。すなわち、樹脂フィルム20において、チタン金属箔40に対向する面に、表面改質処理が施されていてもよい。このようにしても、チタン金属箔40と樹脂フィルム20との固着性が増す。
温度センサー10の絶縁耐圧を考慮する必要がない場合は、フィルムの取り扱いのし易さなどを考慮して樹脂フィルム20の厚さを決定することができる。樹脂フィルム20の厚さが20μm未満の場合には、材料が柔らかすぎて取り扱いが難しくなり、一般的に流通も少なくなりコスト高につながるので、厚さを20μm以上とすると好適である。一方で、厚さが100μm以上になると、硬過ぎて適度な柔軟性が得られない場合があるため、たとえば厚さを80μm以下とすると好適である。以上より、樹脂フィルム20の厚さは20~80μmの範囲内とすると好適であり、25~50μmの範囲内とするとより好適である。
また、樹脂フィルム20は、ある程度の耐熱性(200℃程度)を有すると好適である。このため、比較的耐熱性の高い、ポリイミドやエポキシなどの樹脂であることが好ましい。この場合は、チタン金属箔40と樹脂フィルム20とを貼り合わせるために、第1接着層30を用いることができる。第1接着層30は、できる限り薄い方が好ましく、たとえば10~20μmの範囲内とすると好適である。
本実施例では、樹脂フィルム20は熱硬化性の樹脂を含み、たとえば全体が熱硬化性の樹脂からなる。熱硬化性の樹脂フィルム20を用いる場合には、図1のように第1接着層30を介してチタン金属箔40および樹脂フィルム20を接着すると好適である。
図2は、実施例1の変形例に係る温度センサー11の側面図である。図2の例では、図1に示す熱硬化性の樹脂フィルム20に代えて、熱可塑性の樹脂フィルム21が用いられる。
図1の例では、樹脂フィルム20およびチタン金属箔40とが第1接着層30を介して間接的に貼り合わせられているが、図2の例では、樹脂フィルム21およびチタン金属箔40とが直接的に、すなわち互いに接触するように貼り合わせられている。
樹脂フィルム21は、熱可塑性の樹脂を含み、たとえば全体が熱可塑性の樹脂からなる。熱可塑性の樹脂としては、比較的耐熱性の高い樹脂(ポリアミドイミド、ポリカーボネート、テフロン(登録商標)など)を用いることが好ましい。
熱可塑性の樹脂フィルム21を用いることにより、チタン金属箔40と樹脂フィルム21とを熱圧着させることが可能となり、介在する接着層(たとえば図1の第1接着層30)を省略することができる。なお、熱可塑性の樹脂フィルム21を用いる場合であっても、図1の例と同様に第1接着層30による接着を行うことは可能である。
図3は、温度センサー10の平面図を示す(図2の温度センサー11の平面図も同様である)。温度センサー10は、感温素子部60と、2つの端子部50とを備える。感温素子部60はチタン金属箔40を含む。チタン金属箔40は導電パターンを構成しており、導電パターンの両端にはそれぞれ端子部50が接続される。
導電パターンとは、導電部分(たとえばチタンによって構成される部分)が所定の形状パターンに形成されたものを意味する。図3の導電パターンは、互いに平行な複数の直線導電区画41を含む。また、導電パターンにおいて、これらの直線導電区画41が電気的に直列に接続され、直線導電区画41による単一方向の往復パターンが形成されている。なお、導電パターンは、曲線を含んでもよい。また、導電パターンは、図3に示すような往復パターンを含むものに限らず、螺旋状パターン(矩形または円形等)を含むものであってもよい。
樹脂フィルム20とともに使用されることを考えると、チタン金属箔40は、曲げられても断線しないことが好適である。よって、導電パターンの幅(たとえば直線導電区画41の幅)は、ある程度大きいことが好ましい。一方で、温度センサーとしては高い抵抗値(たとえば200Ω程度)が求められる場合があるので、小型のセンサーを作製する場合は、抵抗値を高くするために、幅をある程度狭くすることが必要となる場合がある。
チタン金属箔40の厚さを5μmと設定した場合、一構成例において、200Ωの抵抗値を実現するには、導電パターンの幅を150μm以下とする必要がある。また、機械的強度を確保するためには、導電パターンの幅を50μm以上とすることが好適である。よって、チタン金属箔40の導電パターンの幅は、50~150μmの範囲内とすると好適である。さらに、エッチングによるパターン形成の難易度を考慮すると、導電パターンの幅は100μmとするとより好ましい。
図3に示す導電パターンを用いて、5.5mm×10mmのサイズの温度センサー10を構成したところ、220Ωの抵抗値を得ることができた。この抵抗値によれば、温度センサー10を大電流用途のシャント抵抗器などの測定対象物に貼り付けて使用することが可能であるといえる。
このように、実施例1に係る温度センサー10は、チタン金属箔40を用いているので、強度が向上する。たとえば、ニッケルを用いた場合と比較して、導電パターンをより厚く形成することができる。
また、チタン金属箔40は金属であるため、感温素子部60をスパッタ膜またはセラミック膜で構成した場合と比較して、より高い形状追従性を得ることができる。
また、チタン金属箔40は単一元素からなるので、合金を用いた場合と比較して、より高いTCRを得ることができる(図5に関連して後に詳述する)。
また、樹脂フィルム20を用いているので、セラミック基板を用いた従来技術と比較して、温度センサー全体を薄く形成することができ、用途の制限が緩和される。たとえば、リチウムイオンバッテリーにおいて、セルとセルの間に挿入して用いることができる。
また、温度センサー10は白金を含まないので、コストを低減できる。なお、コストが問題にならない場合等には、白金を含んで構成することも可能である。
図4に、温度センサー10の製造方法を示す。まず図4(a)に示すように、チタン金属箔40の面のうち一方に表面改質処理を施す。
表面改質処理の具体例として、チタン金属箔40の一面(たとえば樹脂フィルム20に対向する面)に酸化膜42を形成することにより粗面化してもよい。酸化膜42は、たとえば紫外線照射装置70によって紫外線71を照射することによって形成される。または、酸化膜42は、プラズマ処理によって形成することも可能である。
図4には酸化膜42は厚さのない面として図示しているが、酸化膜42の厚さは、たとえば0.01~0.05μmの範囲内とすることができる。
変形例として、チタン金属箔40の両面を粗面化してもよい。なお、両面を粗面化した場合には、エッチングによる導電パターンの形成が困難となる可能性があるので、エッチングを用いない場合等に好適である。なお、表面改質処理は酸化膜42を形成する処理に限らず、また、粗面化するための処理にも限らない。
次に、図4(b)に示すように、チタン金属箔40と樹脂フィルム20とを貼り合わせる。貼り合わせる際に、チタン金属箔40の表面改質処理が施された面(図4の例では酸化膜42)が樹脂フィルム20に対向するように貼り合わせる(なお、チタン金属箔40は、図4(a)と図4(b)とで上下が反転するよう回転させている)。この際に、図4(b)に示すように第1接着層30を介在させて貼り合わせてもよいし、接着層が不要な場合には第1接着層30を省略してもよい。
次に、図4(c)に示すように、チタン金属箔40に導電パターンを形成する。図4(c)は部分断面図であり、チタン金属箔40については断面を示している。導電パターンの形成は、たとえばエッチングにより行うことができる。
図5は、温度センサー10の性能例を示すグラフである。上述のように、図3に示す導電パターンを用いて、5.5mm×10mmのサイズの温度センサー10を構成したところ、220Ωの抵抗値を得ることができた。この温度センサー10を用いて、温度による抵抗値変化を測定した結果を図5に示す。
-50~125℃の温度範囲において、良好な抵抗値の線形性が確認された。このグラフの傾きから得られるTCRは約3700ppm/℃であり、標準的に用いられる白金のTCRに近い値となった。
実施例1に係る温度センサー10において、樹脂フィルム20の被測定物側面に、追加の層を形成してもよい。このような変形例について、以下に説明する。実施例1と共通する部分については説明を省略する場合がある。また、以下の変形例は、温度センサー11を含む上述の変形例と組み合わせることも可能である。
図6は、実施例1の変形例に係る温度センサー12の側面図である。温度センサー12は第2接着層31を備える。第2接着層31は、樹脂フィルム20に対してチタン金属箔40と反対側に形成される。すなわち、第2接着層31は、樹脂フィルム20の被測定物側面に形成される。
このような温度センサー12は、被測定物に容易に固定することができるので、固定方法の自由度が高まる。一般的に、樹脂フィルム20が熱可塑性フィルムである場合には、温度センサー12をガラス転移点より高い温度に加熱し、且つ、加圧しながら被測定物に貼り付けることが可能である。しかしながら、そのような方法では、構成によってはチタン金属箔40が剥離してしまう可能性がある。また、被測定物も300℃近い温度に加熱されてしまうことが問題になる可能性がある。これに対し、図6の温度センサー12は第2接着層31を備えるので、加熱を必要とせずに被測定物に固定でき、固定方法の自由度が高まる。
温度センサー12全体のサイズを低減するために、第2接着層31の厚さは薄くすると好適である。たとえば10μmが適切である。
図7は、実施例1の変形例に係る温度センサー13の側面図である。温度センサー13は金属層80を備える。金属層80は、樹脂フィルム20に対してチタン金属箔40と反対側に形成される。すなわち、金属層80は、樹脂フィルム20の被測定物側面に形成される。
このような温度センサー13は、被測定物が電子部品である場合に好適である。電子部品(たとえばシャント抵抗器)が被測定物である場合は、固定に半田実装を用いると便利な場合がある。そのような場合には、金属層80を設け、半田による固定を行うことができる。金属層80は、たとえば銅箔とすることができる。
図8は、実施例1に係る温度センサー10の使用例を示す斜視図である。この図では実施例1に係る温度センサー10を示すが、上述の各変形例の温度センサーについても同様である。
図8の例では、シャント抵抗器100に3つの温度センサー10が取り付けられている。シャント抵抗器100は、電極101(たとえば正極)と、電極102(たとえば負極)と、抵抗体103とを備える。電極101と、電極102と、抵抗体103とに、それぞれ温度センサー10が取り付けられる。
図8の例では、電極101、電極102、および抵抗体103のすべてに温度センサー10が取り付けられているが、抵抗体103のみに温度センサー10を取り付けるよう構成してもよい。
[実施例2]
図9は、本発明の実施例2に係る温度センサー14の平面図である。実施例2は、実施例1またはその変形例において、導電パターンを複数、それぞれ異なる位置に形成したものである。以下、実施例1またはその変形例のいずれかと共通する部分については、説明を省略する場合がある。
温度センサー14は、1つの樹脂フィルム20と、2つのチタン金属箔40とを備える。各チタン金属箔40は、それぞれ導電パターンを構成する。とくに、各チタン金属箔40は、それぞれ異なる素子として動作し、異なる位置の温度を測定することができる。
図10は、温度センサー14の使用例を示す平面図である。この例では、2つのチタン金属箔40のうち一方が電極101に取り付けられ、他方が抵抗体103に取り付けられる。このようにすると、1つの温度センサー14により、シャント抵抗器100における2つの異なる構成要素(図10の例では電極101および抵抗体103)の温度を測定することができる。
10~14…温度センサー
20、21…樹脂フィルム
30…第1接着層
31…第2接着層
40…チタン金属箔
41…直線導電区画
42…酸化膜
50…端子部
60…感温素子部
70…紫外線照射装置
71…紫外線
80…金属層
100…シャント抵抗器
101、102…電極
103…抵抗体

Claims (7)

  1. 樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムに貼り合わせられるチタン金属箔と、を備え、
    前記チタン金属箔は導電パターンを構成する、温度センサー。
  2. 前記チタン金属箔は、前記樹脂フィルムに対向する面に表面改質処理が施されたものである、請求項1に記載の温度センサー。
  3. 前記チタン金属箔の厚さは3~10μmの範囲内である、請求項1または2に記載の温度センサー。
  4. 前記樹脂フィルムは熱可塑性の樹脂を含み、
    前記樹脂フィルムの厚さは20~80μmの範囲内である、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の温度センサー。
  5. 前記樹脂フィルムは熱硬化性の樹脂を含み、
    前記樹脂フィルムおよび前記チタン金属箔は、第1接着層を介して貼り合わせられる、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の温度センサー。
  6. 前記樹脂フィルムに対して前記チタン金属箔と反対側に形成される金属層をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の温度センサー。
  7. 前記樹脂フィルムに対して前記チタン金属箔と反対側に形成される第2接着層をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の温度センサー。
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