本発明は、ダイクロイックビームコンバイナを有する光学デバイス、ダイクロイックビームコンバイナと共に使用することができる光ビームを放出する光学デバイス、およびこれらの光学デバイスを製造する方法である。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法が提供され、方法が、一連のセグメントを含む周期的形成を採るように、複数のコーティングされた表面を積層体内に配置することであって、一連のセグメントが、第1のセグメントを含み、周期的形成が、第1のセグメントを設定された回数繰り返すことによって形成され、第1のセグメントが、第1の波長範囲内の波長を有する光を反射または透過させる、第1のコーティングされた表面と、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させる、第2のコーティングされた表面と、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射または透過させ、第1の波長範囲または第2の波長範囲内の波長を有する光を透過または反射させる、第3のコーティングされた表面と、を含む、配置することと、少なくとも2つの平行な主外部表面および複数の隣接するセクションを有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることであって、各セクションが、2つの主外部表面の間の周期的形成の1つのセグメントからのコーティングされた表面を有する、スライスすることと、各セクションから少なくとも1つの基板を形成するように、スライスを少なくとも1回切断することであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、少なくとも2つの平行な主表面と、2つの主表面の間の周期的形成の単一のセグメントからのコーティングされた表面と、を有する、切断することと、を含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のコーティングされた表面が、少なくとも1つの透明プレートと関連付けられた表面に、反射性コーティングを適用することによって形成される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第2のコーティングされた表面が、少なくとも1つの透明プレートと関連付けられた表面に、第1のダイクロイックコーティングを適用することによって形成され、第3のコーティングされた表面が、少なくとも1つの透明プレートと関連付けられた表面に、第2のダイクロイックコーティングを適用することによって形成される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、スライスの2つの主外部表面を同時に研磨することも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、伸長方向を有し、伸長方向に対して平行である伝播方向を有する結合ビームを出力するように構成されている。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、スライスを少なくとも1回切断することが、正確に1つのセグメントを含む単一のセクションを形成するように、スライスの2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの平面に沿って、スライスを切断することを含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、少なくとも1つの平面に沿ってスライスをスライスすることによって形成される少なくとも1つの表面を研磨することも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、スライスを少なくとも1回切断することが、少なくとも1つの基板を形成するように、スライスの少なくとも1つの平面および2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第2の平面に沿って、単一のセクションをスライスすることをさらに含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、平面状の面を形成するように、少なくとも1つの平面に対して斜めの平面に沿って少なくとも1つの基板のうちのある基板をスライスすることと、基板が、基板の伸長方向に対して垂直であり、かつ基板の2つの主表面に対して平行である、伝播方向を有する結合ビームを出力するように構成されるように、第1、第2、または第3の波長範囲内の波長を有する光に対して反射性であるように、平面状の面を反射性コーティングで研磨およびコーティングすることと、も提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第3のコーティングされた表面が、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲内または第2の波長範囲内の波長を有する光を透過させる。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、スライスを少なくとも1回切断することが、正確に1つのセグメントを含む単一のセクションを形成するように、スライスの2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第1の平面に沿って、スライスを切断することと、少なくとも1つの基板を形成するように、スライスの少なくとも1つの第1の平面および2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第2の平面に沿って、単一のセクションをスライスすることであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、伸長方向を有し、伸長方向に対して平行である伝播方向を有する結合ビームを出力するように構成されている、スライスすることと、を含み、少なくとも1つの第1の平面において形成された表面に立方体構造を取り付けることであって、立方体構造が、少なくとも1つの平面において形成された表面に対して斜めの平面内に展開された反射性表面を有し、反射性表面が、結合ビームを、伸長方向に対して垂直であり、かつ主外部表面に対して平行である方向に偏向させるように構成されている、取り付けることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第3のコーティングされた表面が、第3の波長範囲内の波長を有する光を透過させ、第1の波長範囲内または第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させる。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、スライスを少なくとも1回切断することが、正確に1つのセグメントを含む単一のセクションを形成するように、スライスの2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第1の平面に沿って、スライスを切断することと、少なくとも1つの基板を形成するように、スライスの少なくとも1つの第1の平面および2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第2の平面に沿って、単一のセクションをスライスすることであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、伸長方向を有し、伸長方向に対して平行である伝播方向を有する結合ビームを出力するように構成されている、スライスすることと、を含み、2つの主外部表面のうちの1つの一部分に立方体構造を取り付けることであって、立方体構造が、2つの主外部表面に対して斜めの平面内に展開された反射性表面を有し、反射性表面が、結合ビームを、伸長方向に対して垂直であり、かつ主外部表面に対して平行である方向に偏向させるように構成されている、取り付けることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のセグメントが、第1、第2、または第3の波長範囲内の波長を有する光を反射させる、第4のコーティングされた表面をさらに含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、スライスを少なくとも1回切断することが、正確に1つのセグメントを含む単一のセクションを形成するように、スライスの2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第1の平面に沿って、スライスを切断することと、少なくとも1つの基板を形成するように、スライスの少なくとも1つの第1の平面および2つの主外部表面に対して垂直である少なくとも1つの第2の平面に沿って、単一のセクションをスライスすることであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、伸長方向を有し、伸長方向に対して平行である伝播方向を有する結合ビームを出力するように構成されている、スライスすることと、を含み、2つの主外部表面のうちの1つの一部分に立方体構造を取り付けることであって、立方体構造が、2つの主外部表面に対して斜めの平面内に展開された反射性表面を有し、反射性表面が、結合ビームを、伸長方向に対して垂直であり、かつ主外部表面に対して平行である方向に偏向させるように構成されている、取り付けることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のプレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの第1の主外部表面と位置合わせすることであって、第1のプレートが、レンズの二次元アレイを有し、レンズの二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置されている、位置合わせすることと、第2のプレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの第2の主外部表面と位置合わせすることであって、第2のプレートが、レンズの二次元アレイを有し、レンズの二次元アレイが、各セグメントについて、第4のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの1つのレンズと関連付けられるように配置されている、位置合わせすることと、も提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のプレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの第1の主外部表面と位置合わせすることであって、第1のプレートが、レンズの二次元アレイを有し、レンズの二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置されている、位置合わせすることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第2のプレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの第2の主外部表面と位置合わせすることであって、第2のプレートが、検出器の二次元アレイを有し、検出器の二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1の検出器と関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2の検出器と関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3の検出器と関連付けられるように配置されている、位置合わせすることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、少なくとも1つの遅延プレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの第2の主外部表面に取り付けることと、第2のプレートを、遅延プレートと位置合わせすることであって、第2のプレートが、レンズの二次元アレイを有し、レンズの二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置されている、位置合わせすることと、も提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第3のプレートを、第2のプレートと位置合わせすることであって、第3のプレートが、検出器の二次元アレイを有し、検出器の二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面が検出器のアレイの少なくとも1つの第1の検出器と関連付けられ、第2のコーティングされた表面が検出器のアレイの少なくとも1つの第2の検出器と関連付けられ、第3のコーティングされた表面が検出器のアレイの少なくとも1つの第3の検出器と関連付けられるように配置されている、位置合わせすることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のセグメントが少なくとも1つの遅延プレートを含むように、積層体内に複数の遅延プレートを展開することも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、プレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの1つと位置合わせすることであって、プレートが、検出器の二次元アレイを有し、検出器の二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1の検出器と関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2の検出器と関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3の検出器と関連付けられるように配置されている、位置合わせすることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、プレートは、プレート上の検出器を担持する導電性キャリアホイルをさらに含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、導電性表面をプレートに取り付けることであって、導電性表面が、複数の電気接点を含み、各接点が、検出器のそれぞれの1つに関連付けられる、取り付けることも提供される。
また、本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、少なくとも1つのセグメントを有する積層体内に複数のコーティングされた表面を配置することであって、少なくとも1つのセグメントが、少なくとも1回繰り返される第1のセグメントを含み、複数のコーティングされた表面が、第1の波長範囲内の波長を有する少なくとも光を反射または透過させる少なくとも1つの第1のコーティングされた表面と、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させる少なくとも1つの第2のコーティングされた表面と、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射または透過させ、第1の波長範囲または第2の波長範囲内の波長を有する光を透過または反射させる少なくとも1つの第3のコーティングされた表面と、第1の波長範囲、第2の波長範囲、もしくは第3の波長範囲内の波長を有する光を反射させる少なくとも1つの第4のコーティングされた表面と、を含み、第1のセグメントが、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、正確に1つの第3のコーティングされた表面、および少なくとも1つの第4のコーティングされた表面のうちの正確に1つを有している、配置することと、少なくとも2つの主外部表面と、2つの主外部表面の間に1つのセグメントのコーティングされた表面を有する少なくとも1つのセクションと、を有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることと、少なくとも1つのセクションのうちの各セクションから少なくとも1つの基板を形成するように、スライスを少なくとも1回切断することであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、少なくとも2つの主表面と、2つの主表面の間の単一のセグメントからのコーティングされた表面と、を有する、切断することと、を含む。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、少なくとも1回繰り返される第1のセグメントを含む、少なくとも1つのセグメントを有する積層体内に複数のコーティングされた表面を配置することであって、複数のコーティングされた表面が、第1の偏光方向に偏光された第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させ、第2の偏光方向に偏光された第1の波長範囲内の波長を有する光を反射させる少なくとも1つの第1のコーティングされた表面と、第1の偏光方向に偏光された第2の波長範囲内の波長を有する光と、第2の偏光方向に偏光された第1の波長範囲内の波長を有する光とを透過させ、第2の偏光方向に偏光された第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させる少なくとも1つの第2のコーティングされた表面と、第1の偏光方向に偏光された第3の波長範囲内の波長を有する光と、第2の偏光方向に偏光された第1または第2の波長範囲内の波長を有する光とを透過させ、第2の偏光方向に偏光された第3の波長範囲内の波長を有する光を反射させる少なくとも1つの第3のコーティングと、を含み、第1のセグメントが、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、および少なくとも1つの第3のコーティングされた表面のうちの正確に1つを含む、配置することと、少なくとも2つの主外部表面と、2つの主外部表面の間の少なくとも1つのセグメントのうちの1つのセグメントからのコーティングされた表面を有する少なくとも1つのセクションと、を有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることと、スライスの2つの主外部表面の1つに遅延プレートを取り付けることと、を含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、少なくとも1つのセクションのうちの各セクションから少なくとも1つの基板を形成するように、スライスを少なくとも1回切断することであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、少なくとも2つの主表面と、2つの主表面の間の周期的形成の単一のセグメントからのコーティングされた表面と、を有する、切断することも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のプレートを、遅延プレートと位置合わせすることであって、第1のプレートが、レンズの二次元アレイを有し、レンズの二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置されている、位置合わせすることと、第2のプレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの他方と位置合わせすることであって、第2のプレートが、レンズの二次元アレイを有し、レンズの二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置されている、位置合わせすることと、も提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第3のプレートを、第1のプレートと位置合わせすることであって、第3のプレートが、検出器の二次元アレイを有し、検出器の二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面が検出器のアレイの少なくとも1つの第1の検出器と関連付けられ、第2のコーティングされた表面が検出器のアレイの少なくとも1つの第2の検出器と関連付けられ、第3のコーティングされた表面が検出器のアレイの少なくとも1つの第3の検出器と関連付けられるように配置されている、位置合わせすることも提供される。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、複数のコーティングされた表面が、偏光選択性である少なくとも1つの第4のコーティングされた表面をさらに含み、第1のセグメントが、正確に1つの第4のコーティングされた表面をさらに含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、少なくとも1つの第4のコーティングされた表面が、第1の偏光方向に偏光された光を透過させ、第2の偏光方向に偏光された光を反射させる。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、少なくとも1つの第4のコーティングされた表面が、第2の偏光方向に偏光された光を透過させ、第1の偏光方向に偏光された光を反射させる。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、少なくとも1つのセグメントを有する積層体内に複数のコーティングされた表面を配置することであって、少なくとも1つのセグメントが、少なくとも1回繰り返される第1のセグメントを含み、複数のコーティングされた表面が、第1の波長範囲内の波長を有する少なくとも光を反射または透過させる少なくとも1つの第1のコーティングされた表面と、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させる少なくとも1つの第2のコーティングされた表面と、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射または透過させ、第1の波長範囲または第2の波長範囲内の波長を有する光を透過または反射させる少なくとも1つの第3のコーティングされた表面と、を含み、第1のセグメントが、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、および少なくとも1つの第3のコーティングされた表面のうちの正確に1つを含む、配置することと、少なくとも2つの主外部表面と、2つの主外部表面の間の少なくとも1つのセグメントのうちの1つのセグメントからのコーティングされた表面を有する少なくとも1つのセクションと、を有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることと、レンズの二次元アレイを有するプレートを、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように、スライスの2つの主外部表面のうちの1つと位置合わせすることと、を含む。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、複数の透明プレートを取得することと、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面を形成するように、透明プレートと関連付けられた少なくとも1つの第1の表面に偏光選択性コーティングを適用することと、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面を形成するように、透明プレートと関連付けられた少なくとも1つの第2の表面に第1の色分極選択性コーティングを適用することと、少なくとも1つの第3のコーティングされた表面を形成するように、透明プレートと関連付けられた少なくとも1つの第3の表面に第2の色分極選択性コーティングを適用することと、プレートを、少なくとも1つのセグメントを有する積層体内に配置することであって、少なくとも1つのセグメントが、少なくとも1回繰り返される第1のセグメントを含み、第1のセグメントが、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、および少なくとも1つの第3のコーティングされた表面のうちの正確に1つを含む、配置することと、少なくとも第1および第2の主外部表面と、主外部表面の間の少なくとも1つのセグメントのうちの1つのセグメントからのコーティングされた表面を有する少なくとも1つのセクションと、を有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることと、第1のプレートを、第1または第2の主外部表面と位置合わせすることであって、第1のプレートが、第1の偏光方向に関連付けられ、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置された第1の配向に配置されたレンズの二次元アレイを有している、位置合わせすることと、第2のプレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの他方と位置合わせすることであって、第2のプレートが、第2の偏光方向に関連付けられ、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第1のレンズと関連付けられ、第2のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第2のレンズと関連付けられ、第3のコーティングされた表面が第2のプレートのアレイの少なくとも1つの第3のレンズと関連付けられるように配置された第2の配向に配置されたレンズの二次元アレイを有し、第2の配向および第2の偏光方向が、それぞれ、第1の配向および第1の偏光方向に直交する、位置合わせすることと、を含む。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、少なくとも1つのセグメントを有する積層体内に複数のコーティングされた表面を配置することであって、少なくとも1つのセグメントが、少なくとも1回繰り返される第1のセグメントを含み、複数のコーティングされた表面が、第1の波長範囲内の波長を有する少なくとも光を反射または透過させる少なくとも1つの第1のコーティングされた表面と、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させる少なくとも1つの第2のコーティングされた表面と、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射または透過させ、第1の波長範囲または第2の波長範囲内の波長を有する光を透過または反射させる少なくとも1つの第3のコーティングされた表面と、を含み、第1のセグメントが、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、および少なくとも1つの第3のコーティングされた表面のうちの正確に1つを含む、配置することと、少なくとも2つの主外部表面と、2つの主外部表面の間の少なくとも1つのセグメントのうちの1つのセグメントからのコーティングされた表面を有する少なくとも1つのセクションと、を有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることと、プレートを、スライスの2つの主外部表面のうちの1つと位置合わせすることであって、プレートが、検出器の二次元アレイを有し、検出器の二次元アレイが、各セグメントについて、第1のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第1の検出器と関連付けられ、第2のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第2の検出器と関連付けられ、第3のコーティングされた表面がアレイの少なくとも1つの第3の検出器と関連付けられるように配置されている、位置合わせすることと、を含む。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、複数の透明プレートおよび少なくとも1つの遅延プレートを取得することと、少なくとも1つのセグメントを有する積層体内に複数のコーティングされた表面および少なくとも1つの遅延プレートを配置することであって、少なくとも1つのセグメントが、少なくとも1回繰り返される第1のセグメントを含み、複数のコーティングされた表面が、透明プレートと関連付けられた少なくとも1つの表面に偏光選択性コーティングを適用することによって形成された少なくとも1つの第1のコーティングされた表面と、透明プレートと関連付けられた少なくとも1つの表面に第1の色分極選択性コーティングを適用することによって形成された少なくとも1つの第2のコーティングされた表面と、透明プレートと関連付けられた少なくとも1つの表面に第2の色分極選択性コーティングを適用することによって形成された少なくとも1つの第3のコーティングされた表面と、を含み、第1のセグメントが、少なくとも1つの第1のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第2のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、少なくとも1つの第3のコーティングされた表面のうちの正確に1つ、および少なくとも1つの遅延プレートのうちの1つ以上の遅延プレートを含む、配置することと、少なくとも2つの主外部表面と、2つの主外部表面の間の少なくとも1つのセグメントのうちの1つのセグメントからのコーティングされた表面および少なくとも1つの遅延プレートを有する少なくとも1つのセクションと、を有するスライスを形成するように、積層体をスライスすることと、を含む。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、複数の透明プレートを取得することと、透明プレートに関連付けられた複数の表面に偏光選択性コーティングを適用し、第1の偏光方向に偏光されたコーティングされた表面に入射光を透過させ、第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向に偏光されたコーティングされた表面に入射光を反射させる複数のコーティングされた表面を形成することと、コーティングされた表面が相互に平行であるように、プレートを積層体内に配置することと、少なくとも第1および第2の主外部表面および複数の隣接するセクションを含むスライスを形成するように積層体をスライスすることであって、各セクションが、第1および第2の主外部表面の間に正確に2つのコーティングされた表面を含む、スライスすることと、各セクションについて、セクションの2つのコーティングされた表面のうちの第1のコーティングされた表面が第1のアレイの遅延プレートのうちの遅延プレートのそれぞれの1つに関連付けられるように、第1のアレイの遅延プレートを第1または第2の主外部表面に取り付けることと、各セクションについて、セクションの2つのコーティングされた表面のうちの第2のコーティングされた表面が第2のアレイの遅延のうちの遅延プレートのそれぞれの1つに関連付けられるように、第2のアレイの遅延プレートを第2または第1の主外部表面に取り付けることと、各セクションについて、セクションの2つのコーティングされた表面のうちの第1のコーティングされた表面が第1のアレイのレンズのうちのレンズのそれぞれの1つに関連付けられるように、第1の配向に展開された第1のアレイのレンズを第1のアレイの遅延プレートに取り付けることと、各セクションについて、セクションの2つのコーティングされた表面のうちの第2のコーティングされた表面が第2のアレイのレンズのうちのレンズのそれぞれの1つに関連付けられるように、第1の配向に直交する第2の配向に展開された第2のアレイのレンズを第2のアレイの遅延プレートに取り付けることと、を含む。
本発明の一実施形態の教示によれば、光学デバイスを製造するための方法も提供され、方法が、一連のセグメントを含む周期的形成を採るように、複数のコーティングされた表面を積層体内に配置することであって、一連のセグメントが、第1のセグメントを含み、周期的形成が、第1のセグメントを設定された回数繰り返すことによって形成され、第1のセグメントが、第1のコーティングされた表面と、第2のコーティングされた表面と、を含み、コーティングされた表面の各々が、特定の種類の光を透過させ、他の種類の光を反射させるように構成されている、配置することと、少なくとも2つの主外部表面および複数の隣接するセクションを有するスライスを形成するように、コーティングされた表面に対して斜めの角度に積層体をスライスすることであって、各セクションが、2つの主外部表面の間の周期的形成の1つのセグメントから2つの主外部表面に対して斜めにコーティングされた表面を有する、スライスすることと、各セクションから少なくとも1つの基板を形成するように、スライスを少なくとも1回切断することであって、少なくとも1つの基板のうちの各基板が、2つの主表面の間に埋め込まれた周期的形成の単一のセグメントから少なくとも2つの主表面およびコーティングされた表面を有し、コーティングされた表面および斜めの角度を生成するために使用されるコーティングにより、少なくとも1つの基板のうちの各基板について、コーティングされた表面によって透過および反射される光が、基板を通る非誘導光として伝播する、切断することと、を含む。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のコーティングされた表面が、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させ、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させるように構成され、第2のコーティングされた表面が、第1の波長範囲内の波長を有する光および第2の波長範囲内の光を透過させ、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射させるように構成されている。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1のコーティングされた表面が、第1のコーティングされた表面に対して第1の偏光方向に偏光を有する光を透過させ、第1のコーティングされた表面に対して第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向に偏光を有する光を反射させるように構成され、第2のコーティングされた表面が、第2のコーティングされた表面に対して第1の偏光方向に偏光を有する光を透過させ、第2のコーティングされた表面に対して第2の偏光方向に偏光を有する光を反射させるように構成されている。
本発明の一実施形態のさらなる特徴によれば、第1および第2のコーティングされた表面の両方が、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させ、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させるように構成されている。
本明細書で使用される場合、「色結合(color combining)」および「色結合(color-combined)」という用語は、「色混合」、「混合色」、「色多重化」、および「波長混合」という用語と互換的に使用され得る。
本明細書で使用される場合、「基板」という用語は、任意の光波透過体、好ましくは固体を透過する光波を指しており、「光学基板」または「光波透過基板」とも称され得る。
本明細書で別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および/または科学用語は、本発明が関連する技術分野の当業者に概して理解される意味と同じ意味を有する。本発明の実施形態の実施または試験において、本明細書に記載されるものと類似または同等の方法および材料が使用され得るが、例示的な方法および/または材料が以下に記載される。矛盾する場合、定義を含む本特許明細書が優先する。さらに、材料、方法、および例は単に例示であり、必ずしも制限することが意図されない。
本発明は、ダイクロイックビームコンバイナを有する光学デバイス、ダイクロイックビームコンバイナと共に使用することができる光ビームを放出する光学デバイス、およびこれらの光学デバイスを製造する方法である。
本発明による光学デバイスは、基板内に埋め込まれた(コーティングされた表面によって形成された)平行リフレクタのセットを有する光透過性材料(基板)を含む。埋め込まれた平行リフレクタの各々は、特定の種類の光を透過させ、他の種類の光を反射させるように構成される。一部の実施形態では、特定のリフレクタによってどの種類の光が透過され、どの種類の光が反射されるかの区別は、リフレクタに入射される光の波長に基づいており、他の実施形態では、その区別は、リフレクタに入射される光の偏光方向に基づいており、さらに他の実施形態では、その区別は、リフレクタに入射される光の偏光方向および波長の両方に基づいている。特定の実施形態ごとに、透過した光の種類と反射した光の種類とが明らかになる。しかしながら、特定の事例では、透過型および反射型の光の描写が提供される。
本発明による光学デバイスおよび方法の原理および動作は、説明に付随する図面を参照してより良く理解され得る。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載され、かつ/または図面および/もしくは実施例に図示された構成要素および/または方法の詳細および配置に必ずしも限定されないことが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態、または種々の方法で実施または実行することができる。最初に、本明細書全体を通して、例えば、前方、後方、上方、下方などの方向が参照される。これらの方向の参照は、本発明およびその実施形態を例示するためにのみ例示的である。さらに、任意に標識された軸を有する座標系は、図の一部と共に提供される。これらの座標系は、本開示の光学デバイスの構成要素の配向を説明するための補助として使用されることが意図される。
ここで図面を参照すると、図2は、本開示の種々の態様に従って構築され、動作する、概して100と指定された色結合機能を有する光学デバイスを示している。概して、光学デバイス100は、ダイクロイックビームコンバイナ102、(それぞれの光ビーム14a、14b、および14cを生成するように構成された)光源12a、12b、および12c、ならびにそれぞれの光源12a、12b、および12cと関連付けられたコリメート光学系16a、16b、および16cを含む。概して、コリメートされたビーム14a、14b、および14cの各々は、対応する光線によって単純に表されるが、各コリメートされたビームは、ビーム全体にわたって平行光線のセットを含むことに留意されたい。
ダイクロイックビームコンバイナ102は、基板103を含み、基板103は、ダイクロイックビームコンバイナ102の伸長方向を画定する伸長方向(本明細書では「x軸」に対応するように任意に図示される)を有する、平行面スラブとして形成される。基板103は、(xy平面内の)長方形断面を形成する、一対の平行な主要な外側平坦面(面)106、108を有する。基板103は、一対の平行な外側平坦面109、110をさらに含み、表面110は、ダイクロイックビームコンバイナ102の出力(または光波出射)表面として機能し、表面109、110間の距離は、通常、表面106、108間の距離よりも一桁大きい。相互に平行な選択的反射性表面(以下、「リフレクタ」と称する)104a、104b、および104cは、主表面106、108の間の基板103内に、伸長方向に対して斜めの角度(すなわち、平行でも垂直でもない角度)αで(および表面106、108に対して同じ斜めの角度αで同等に)埋め込まれる。
リフレクタ104a、104b、および104cは、伸長方向に沿って重複しないことが好ましい。換言すれば、表面106の平面におけるリフレクタ104a、104b、および104cの投影は、重複しない。
リフレクタ104a、104bおよび104cは、それぞれの光源12a、12bおよび12cに関連付けられ、特定の好ましい実装形態では、これらは、レーザ光源(例えば、レーザダイオード)、発光ダイオード(LED)または超発光ダイオード(SLED)として実装される。図1を参照して説明したように、光源12aは、第1の波長範囲内の波長を有する光を放出するように構成され、光源12bは、第2の波長範囲内の波長を有する光を放出するように構成され、光源12cは、第3の波長範囲内の波長を有する光を放出するように構成される。光源12a、12b、および12cは、ビーム14a、14b、および14cの光波入射面として機能する表面106に関連付けられる。
リフレクタ104aは、種々の方法で実装され得る。1つの非限定的な実装形態では、リフレクタ104aは、少なくとも第1の波長範囲の光を含む、光の異なる波長を反射させるように構成される反射性表面(例えば、単純なミラー)である。別の非限定的な実装形態では、リフレクタ104aは、第1の波長範囲内の波長を有する光のみを反射させ、他の波長範囲内の波長を有する光を透過させるように、ダイクロイック(色選択)特性を有する色選択リフレクタとして使用される。リフレクタ104bは、第2の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲内の波長を有する光を透過させるダイクロイック特性を有する色選択リフレクタである。リフレクタ104cは、第3の波長範囲内の波長を有する光を反射させ、第1の波長範囲または第2の波長範囲内の波長を有する光を透過させるダイクロイック特性を有する色選択リフレクタである。
ここで、リフレクタ104aによって反射される光の種類は、第1の波長範囲内の波長を有する光である。リフレクタ104bによって透過される光の種類は、第1の波長範囲内の波長を有する光であり、リフレクタ104bによって反射される光の種類は、第2の波長範囲内の波長を有する光である。リフレクタ104cによって透過される光の種類は、第1または第2の波長範囲内の波長を有する光であり、リフレクタ104cによって反射される光の種類は、第3の波長範囲内の波長を有する光である。
特定の好ましいが非限定的な実装形態では、上述の波長範囲は、可視光色の異なる色に対応する電磁スペクトル内の波長範囲である。特に、第1の波長範囲は、第1の波長を中心とする第1の可視色(例えば、およそ638ナノメートル(nm)を中心とする赤色光)に対応し、第2の波長範囲は、第2の波長を中心とする第2の可視色(例えば、およそ532nmを中心とする緑色光)に対応し、第3の波長範囲は、第3の波長を中心とする第3の可視色(例えば、およそ456nmを中心とする青色光)に対応する。したがって、多くの事例では、「波長範囲」および「色」という用語は同義に使用され、一般性を損なうことなく、本開示の実施形態は可視有色光の文脈内で説明され、それによって光源12a、12bおよび12cは異なるそれぞれの色の光を放出し、リフレクタは特定の色の光を反射/透過させて色結合を実現するように構成される。しかしながら、当業者には明らかであるはずであるように、本開示の実施形態は、可視スペクトルの外側の波長範囲、および/または2つ(またはそれ以上)の光源が同じ「色」に対応する同じ波長領域内で光を放出し、リフレクタが波長領域内の波長範囲に応じて光を透過/反射するように構成される事例に適用可能であり得る。例えば、3つの光源はすべて、電磁スペクトルの「赤色」領域内にある光を放出するように構成され得、光源12aは、450nm~460nmの第1の範囲の波長で光を放出し、光源12bは、460nm~470nmの第2の範囲の波長で光を放出し、光源12cは、470nm~480nmの第3の範囲の波長で光を放出する。したがって、リフレクタ104bは、450nm~460nmの範囲の波長で光を透過させ、460nm~470nmの範囲の波長で光を反射させるように構成され得、リフレクタ104cは、450nm~470nmの範囲の波長で光を透過させ、470nm~480nmの範囲の波長で光を反射させるように構成され得る。この概念は、赤外線(IR)および近赤外線(NIR)領域を含む、電磁スペクトルの非可視領域にも外挿され得る。
上記を念頭に置いて、光学デバイス100は、図1の光学デバイス10と概ね同じ方法で色結合出力ビーム112を生成する。光源12aは、(光線14aとして概略的に表される)第1の色のビームを放出し、これは、表面106を介して基板103に入射し、リフレクタ104aによって反射され、リフレクタ104bによって透過され、リフレクタ104cによって透過される。光源12bは、(光線14bとして概略的に表される)第2の色のビームを放出し、これは、表面106を介して基板103に入射し、リフレクタ104bによって反射され(ビーム14aと混合し)、リフレクタ104cによって透過される。光源12cは、(光線14cとして概略的に表される)色のビームを放出し、これは、表面106を介して基板103に入射し、リフレクタ104cによって反射され、反射ビーム14cは、ビーム14aおよび14bと結合し、色結合出力ビーム112として出力面110を介して基板103から出射する。図2に示されるダイクロイックビームコンバイナ102の特定の構成では、ビーム14a、14bおよび14cは、基板103の伸長方向に概ね垂直である共通の伝播方向(投影方向)に沿って表面106に向かって伝播することによって、それぞれのリフレクタ104a、104bおよび104cを照射する。出力ビーム112は、基板103を出射し、伸長方向(すなわち、投影方向に垂直)に沿って伝播する。
以下の段落では、ダイクロイックビームコンバイナ102を製造するためのステップを説明する。製造プロセスにおける種々のステップを示す図4A~図4Fを参照されたい。最初に図4Aを参照すると、製造プロセスの第1のステップが図示されており、複数の透明プレート120が取得される。各透明プレート120は、2つの平行な主表面122、124を有する。概して、すべての透明プレート120は、好ましくは、(「x’軸」に沿って任意に図示されており、これは、x軸からαで回転方向にオフセットされ、主表面122、124の長さに対応する)同一の長さ、および(紙面に対して垂直である軸に沿って測定される)同一の幅を有する。特定の実施形態では、透明プレート120のすべては、(本明細書では、「y’軸」に沿って測定され、主表面122、124間の距離に対応するように任意に図示される)同一の厚さを有し、他の実施形態では、透明プレート120の大部分は、第1の厚さを有し、透明プレート120の残り(少数のセット)は、第1の厚さよりも大きい第2の厚さを有する(すなわち、少数のセット内の透明プレート120は、多数のセット内の透明プレート120よりも厚い)。
次のステップでは、コーティングは、透明プレート120に関連付けられた種々の表面に適用され、複数のコーティングされた表面を生成する。概して、第1のコーティングは、透明プレート120と関連付けられた表面の第1のセットに適用され、複数のコーティングされた表面126aを形成する。第1のコーティングは、第1の色の少なくとも光に対して反射性である反射性コーティングであってもよく、第1の色の光に対してのみ反射性であるダイクロイックコーティングであってもよい。第2のコーティングは、透明プレート120と関連付けられた表面の第2のセットに適用され、複数のコーティングされた表面126bを形成する。第2のコーティングは、第2の色の光に対して反射性であり、第1の色の光に対して透過性であるダイクロイックコーティングであることが好ましい。第3のコーティングは、透明プレート120に関連付けられた表面の第3のセットに適用され、複数のコーティングされた表面126cを形成する。第3のコーティングは、第3の色の光に対して反射性であり、第1の色の光および第2の色の光に対して透過性であるダイクロイックコーティングであることが好ましい。3つのコーティングがそれぞれの表面のセットに適用され、(コーティングされた透明プレート120を含み得る)コーティングされた表面が配置され、同一のおよび重複していないセグメントのシーケンスからなる周期的形成が作製される。ここで、各セグメントは、正確に1つのコーティングされた表面126a、正確に1つのコーティングされた表面126b、および正確に1つのコーティングされた表面126cを含む。コーティングされた表面126a、126b、および126cは、最終的に、それぞれのリフレクタ104a、104b、および104cを形成する。セグメントは、各コーティングされた表面が1つの(かつ1つだけの)セグメントに属するという意味で、重複しない。周期的形成は、(セグメントのシーケンスの)第1のセグメントを設定された回数繰り返すことによって形成される。この設定された回数(「繰り返し係数」とも称される)は、原則として、任意の正の整数であってもよく、これは、繰り返し係数1の下限の場合を含み、単一のセグメントから構成されるセグメントのシーケンスをもたらす。本開示の実施形態は、好ましくは、2~30(両端値を含む)の任意の位置の繰り返し係数で実装され、最も典型的には、少なくとも4の繰り返し係数、および一部の特に好ましい場合には、5~10(両端値を含む)の範囲の繰り返し係数で実装される。
コーティングを表面に適用するステップは、種々の方法で実行され得る。図4Bは、(透明プレート120のサブセットを画定する)透明プレート120の他のすべてに、透明プレート120の各主表面122、124が(3つのコーティングから選択された)コーティングでコーティングされる、1つの非限定的な例を示している。換言すれば、コーティングは、透明プレート120の他のすべての主表面の両方に直接適用される。(サブセット内にない)残りの透明プレート120の表面122、124は、コーティングされていない。ここで、透明プレート120に関連付けられた表面は、実際には、透明プレート120の一部の主表面(122、124)である。なお、3つのコーティングが存在するため、すべてのセグメントが正確に3つのコーティングされた表面を有することを確実にするために、透明プレート120のうちの1つがその主表面のうちの1つにのみコーティングされる場合があり得る。これは、図4Bに示した場合である。この「両面」コーティング方法を使用する場合、透明プレート120のうちの1つの一方の表面のみをコーティングする必要なく、偶数のセグメントを達成することができる。概して、2k個のセグメント(ここで、kは任意の正の整数である)を達成するために、6k+1個の透明プレート120が必要である。
図5は、複数の薄型透明プレート121が透明プレート120の間で交互に配置される、別の非限定的な例を示している。薄型透明プレート121は、「薄型プレート」と称され、通常、透明プレート120の厚さよりも1桁小さい厚さを有する。各薄型プレート121は、3つのコーティングから選択されるコーティングで(その主表面(図示せず)上に)コーティングされる。コーティングされた薄型プレート121および透明プレート120は、透明プレート120およびコーティングされた薄型プレート121を交互に順番に積層することによって、周期的形成を生じさせるように配置される。ここで、透明プレート120に関連付けられた表面は、薄型プレート121のコーティングされた表面である。
別の非限定的な例(図示せず)では、コーティングは、(コーティングされていない透明プレート120の1つを除いて)すべての透明プレート120の同じ側面(例えば、表面122または表面124)に適用される。ここで、図4Bと同様に、透明プレート120に関連付けられた表面は、実際には、透明プレート120の一部の主表面(122、124)である。特定の場合において、透明プレート120の各々の単一の側面をコーティングすることは、コーティングプロセス中に透明プレートに応力を与えることが見出されており、プレートに反りが生じる可能性があり、プレートの望ましくない湾曲をもたらし、色結合機能の有効性の低下をもたらすことに留意されたい。対照的に、「両面」コーティング方法(図4Bに図示)は、コーティングプロセス中に透明プレート上のコーティング応力を低減し、それによって反りの可能性を低減することが見出されている。
概して、プレート120および121は共に、3つの波長範囲のいずれかの波長を有する光波に対して透明である、ガラス(例えば、BK-7)などの光透過性材料から形成される透明な基板であることに留意されたい。各適用されたコーティングは、それ自体が複数の層のコーティングを含み得ることにさらに留意されたい。かかる(ダイクロイック)コーティングを提供するための一般的なアプローチは、基板(透明プレート120または薄型プレート121など)上に異なる屈折率を有する光学コーティングの交互の層を構築して、コーティングされた表面126a、126b、および126cの所望の反射特性および透過特性を達成することである。
コーティングが関連する表面に適用されて、コーティングされた表面126a、126b、および126cが形成された後、コーティングされた表面126a、126b、および126cが(コーティングされた透明プレート120または透明プレート120をコーティングされた薄型プレート121と適切に積層させることによって)配置され、少なくとも1つのセグメント、より好ましくは複数の同一のセグメントを有するセグメントのシーケンスからなる周期的形成が形成される。図4Cは、コーティングされた表面126a、126b、および126cの所望の配置を示しており、コーティングされた表面126a、126b、および126cのすべてが互いに対して平行であり、各セグメントが正確に1つのコーティングされた表面126a、正確に1つのコーティングされた表面126b、および正確に1つのコーティングされた表面126cから構成されるように、透明プレート120(またはコーティングされた薄型プレート121を有する透明プレート120)が積層体130内に配置されている。図面には図示されていないが、積層体は千鳥状積層体であってもよい。
積層体130のコーティングされた表面は、周期的形成を採り、周期的形成の各セグメントは同一であり、同じ順序の同じ数のコーティングを含む。色結合を達成するために、セグメント内のコーティングの順序は、ダイクロイックビームコンバイナのリフレクタの必要な順序に対応する必要がある。図4Cにおいて、破線の長方形は、一連のセグメントにおける第1のセグメント129を示している。第1のセグメント129は、合計3つのコーティングされた表面(126a、126b、および126c)を含んでおり、これは、3回繰り返されて、3つのセグメントのシーケンスを形成する。各セグメントは、積層体130の底部から始まって、正確に1つのコーティングされた表面126c、正確に1つのコーティングされた表面126b、および正確に1つのコーティングされた表面126aから構成される。第1のセグメント129に対するコーティングされた表面に対応する透明プレート120の表面は、図4Aにおいて下から2番目の透明プレート120の表面124がコーティングされてコーティングされた表面126cを形成し、図4Aにおいて下から2番目の透明プレート120の表面122がコーティングされてコーティングされた表面126bを形成し、図4Aにおいて下から4番目の透明プレート120の表面124がコーティングされてコーティングされた表面126aを形成するというように、それぞれ異なる表面である。図4Cにおいて、2つの追加のセグメントが示され、合計9つのコーティングされた表面(3つのコーティングされた表面126a、3つのコーティングされた表面126b、および3つのコーティングされた表面126c)となり、これらは、積層体130の底部から始まり、以下の順序、すなわち、[コーティングされた表面126c、コーティングされた表面126b、コーティングされた表面126a]、[コーティングされた表面126c、コーティングされた表面126b、コーティングされた表面126a]、[コーティングされた表面126c、コーティングされた表面126b、およびコーティングされた表面126a](角括弧でセグメントを示す)の順序を有する。
積層体130のプレートは、例えば、積層体130の隣接する表面間に光学セメントを適用することによって、一緒に取り付けられる(すなわち、接着される)。リフレクタ104a、104b、および104cの間の高い平行度を得ることは、リフレクタ104a、104b、および104cを組み合わせることによって効率的なビームを達成するために重要であることに留意されたい。この高い平行度は、積層体130のプレートの取り付けの前に、コーティングされた表面126a、126b、および126cの間の対応する高い平行度を確保することによって得ることができる。コーティングされた表面126a、126b、および126cの間の平行度は、種々の計測技術を使用することによって取得することができる。
次のステップでは、図4Dに示すように、積層体130は、128と指定された一対の平行な平面に沿ってスライス(切断)され、スライス132(または「ピース」)が生成される。図4Dは、単一のスライス132(または「ピース」)を生成するための単一の対の平行な平面128のみを示しているが、単一の対の平面128は、積層体130から複数のかかるスライス132を生成するために使用され得る複数の対の平行な平面であり得るものの代表的なサンプルである。平面128は、平面128が平面コーティングされた表面126a、126b、および126cのすべてと共通の斜め角度β(β=180-α)で交差するように、積層体130の透明プレート120のすべての主表面に対して斜方である。
なお、多くの事例では、ダイクロイックコーティングによって提供される反射率および透過率は、入射光の波長と入射光の入射角(AOI)との両方の関数である。例えば、コーティングされた表面126bを形成するダイクロイックコーティングは、第2の色の光のピーク反射率および第1の色の光のピーク透過率を、AOIの第1の特定の範囲において示し得る。同様に、コーティングされた表面126cを形成するダイクロイックコーティングは、第3の色の光のピーク反射率ならびに第1および第2の色の光のピーク透過率を、AOIの第2の特定の範囲において示し得る。したがって、一般的な斜めの角度が、これらの2つの入射角度の範囲内にある入射角度に対応するように、積層体130をスライスすることが望ましい。ビーム14a、14b、および14cは、基板103に入射する前にコリメートされるため、ビームは、表面106にほぼ垂直に、したがって、(リフレクタ104a、104b、および104cに対する法線に対して測定される)αのAOIで基板103に入射する。したがって、切断角度βおよびAOIは補足的な角度であるため、AOIが、ダイクロイックコーティングが所望のピーク反射率および透過率を提供する範囲内に収まるように、切断角度βを選択することができる。
図4Dに戻ると、スライス132の端部は、スライス132が概して長方形のスラブを形成するように、平面128に対して90度で切断することができる。積層体130は、積層体130の前面平坦面127(主表面122、124に直交する)に対して不偏角度(すなわち、直交)で平面128に沿ってスライスされることに留意されたい。隣接する平面128の間の間隔は、リフレクタ104a、104b、および104cの長さ(およびリフレクタ104a、104b、および104cの活性エリアのサイズ)を決定し、それによって、間隔および長さは同じであることにさらに留意されたい。
図4Eは、主外部表面106、108の間に埋め込まれた周期的にコーティングされた表面126a、126b、および126c(複数のセグメントに対応)を有するスライス132を示している。コーティングされた表面126a、126b、および126cは、積層体130の斜方切断により、主表面106、108に対して斜めである。(最終的なダイクロイックビームコンバイナ102製品の光波入射面として機能する)主表面106は、光学品質を向上させるために研磨されることが好ましい。透明プレート120は、コーティングされた表面126a、126b、および126cが互いに重複しないように(すなわち、表面106の平面内のコーティングされた表面126a、126b、および126cの投影が重複しないように)十分に厚いことが好ましい。
任意選択的に、遅延プレート、好ましくは半波長板を表面106に取り付けて、リフレクタ104a、104b、および104cに入射する光の偏光回転を実現し得る。かかる構成では、それぞれの光源12a、12bおよび12cによって放出されるビーム14a、14bおよび14cは、リフレクタ104a、104bおよび104cの反射性表面に対して第1の偏光方向(例えば、p偏光)に偏光される。偏光ビームは、基板103に入射する前に(表面106を通って)遅延プレートを通過し、第2の偏光方向(第1の偏光方向と直交する、例えば、s偏光)に偏光を回転させる。かかる実施形態では、光源12a、12bおよび12cは、それ自体が偏光源であってもよく、または非偏光源と線形偏光子との組み合わせであってもよい。
次のステップでは、図4Eに示すように、スライス132は、134と指定された少なくとも1つの平面(好ましくは、平行な平面のセット)に沿って切断(スライス)され、スライス132は、複数の隣接するセクション140に分離される。平面134は、主平面106、108に直交し、セクション140の形成中に表面127から形成された前面平坦面と直交する。図4Eの任意にラベル付けされた座標系では、平面134はyz平面上にあり、y軸およびz軸に沿ってそれぞれ延在する135a、135bと称される直交する一対の線によって画定される。各セクション140は、周期的形成の正確に1つのセグメントに対応するコーティングされた表面を含む。換言すれば、各セクション140(「サブスライス」とも称される)は、正確に1つのコーティングされた表面126a、正確に1つのコーティングされた表面126b、および正確に1つのコーティングされた表面126cを有する。明確であるはずであるように、コーティングされた表面の順序は、セクションごとに変化しない(すなわち、コーティングされた表面の順序は、各セクションにおいて同じである)。切断は、スライス132を正確に1つのセグメントを含むセクションに効果的に分離するように、隣接するセグメント間の領域内で行われる。2つの隣接するセグメントからのコーティングされた表面に関連付けられた透明プレート120は、隣接するセグメントのコーティングされた表面の間により大きな間隔を提供するように(例えば、図4C~図4Eにおいて、コーティングされた表面126aと126cとの間により大きな間隔を提供するように)、他の透明プレート120よりもわずかに大きい厚さを有し得ることに留意されたい。
平面134に沿った切断もまた、好ましくは、不偏で行われる。平面134に沿った切断は、各セクション140上に(主表面106、108に対して垂直である)長方形表面110を形成する。最終的なダイクロイックビームコンバイナ102の出力面である表面110は、好ましくは、光学品質を向上させるために研磨される。
積層体130が単一のセグメントのみを含む状況では、スライス132は必然的に単一のセクション140のみを含み、したがって、平面134に沿った切断は必要とされないことに留意されたい。
次のステップでは、各セクション140は、136と指定された少なくとも1つの平面(好ましくは平行な平面のセット)に沿ってスライス(切断)され、セクション140は、複数の基板103に分離される。平面136は、主表面106、108に直交し、かつ平面134に直交する。図4Fの任意にラベル付けされた座標系では、平面136は、xy平面内にあり、x軸およびy軸に沿ってそれぞれ延在する137a、175bと称される直交する対の線によって画定される。各基板103は、主表面106、108および基板103の伸長方向に対して斜めの角度で基板内に埋め込まれた(それぞれのコーティングされた表面126a、126bおよび126cから形成された)単一のリフレクタ104a、104bおよび104cのセットを含む。
透明プレート120の厚さは、ダイクロイックビームコンバイナ102の隣接するリフレクタ間の間隔がおよそ1ミリメートル(mm)のオーダーであり、基板103の全長が2~6mmの範囲になるように選択されることに留意されたい。また、リフレクタ104a、104bおよび104cは、均等な間隔(すなわち、リフレクタ104aと104bとの間の間隔は、リフレクタ104bと104cとの間の間隔と同じ(またはほぼ同じ)である)であることが好ましい。
図4A~図4Fを参照して説明されるように、ダイクロイックビームコンバイナの製造方法は、ビームコンバイナの大量生産が所望される状況に特に好適であり、単一の積層体130から数10~数100の任意の場所でのダイクロイックビームコンバイナの生成を可能にする。例えば、積層体130は、(平面128に沿って切断することにより)積層体132からおよそ10個のスライス132を生成することができ、各スライス132の周期的形成が、(平面134に沿って切断することによって)各スライス132から(それぞれが単一のセグメントを有する)4個のセクション140を生成するためにおよそ4個のセグメントを含むように、かつ各セクション140が(平面136に沿って)さらに切断されておよそ7個のビームコンバイナを形成することができるように、寸法決めおよびサイズ決めすることができる。したがって、この例では、積層体132は、10*4*7=280個のダイクロイックビームコンバイナを作製することができる。しかしながら、明らかであるはずであるように、積層体の寸法、特に(紙面に対して垂直である軸に沿って測定される)透明プレートの幅を増大させ、平面136に沿ってさらなる切断を可能にして、単一のセクション140から最大20個のダイクロイックビームコンバイナを生成する(結果として、単一の積層体が10*4*20=800個のダイクロイックビームコンバイナを生成する)ことができる。
本開示のすべての光学デバイスについて、基板に入射し、基板内に埋め込みリフレクタによって反射/透過される光ビーム(例えば、ビーム14a、14b、および14c)は、非誘導光ビームとして基板内に伝播することに留意されたい。本開示の文脈内で使用される場合、「非誘導」という用語は、概して、誘導されていない光を指す。非誘導光は、光透過性材料内に捕捉されることなく、すなわち、光透過性材料の外部主表面の間の(全)内部反射によって捕捉されることなく、より好ましくは、光透過性材料の外部主表面からの任意の反射を受けることなく、光透過性材料(例えば、基板)を横断する。光ビーム14a、14b、および14cが基板を通過する非誘導伝播は、(最終的にはリフレクタを形成する)コーティングされた表面および(リフレクタが展開される斜めの角度αを決定する)コーティングされた表面に対する切断面128の斜めの角度βを形成するために使用されるコーティング設計によって実現される。
図2に示すダイクロイックビームコンバイナ102は、表面106を介して基板103に入射するように、共通の投影方向に沿ってそれぞれのビーム14a、14b、および14cを放出する3つの光源12a、12b、および12cを利用するものであるが、光源12aからのビーム14aがビーム14b、および14cとは異なる投影方向を有し、表面106の代わりに表面109を介して基板103に入射する他の構成が可能である。かかる設計では、光源12aおよびコリメート光学系16aは、表面109に関連付けられ、第1のコーティングは、少なくとも第1の色の光に対して透過性であるように設計される(好ましくは、第1の色の光に対して透過性であり、他の色の光に対して反射性であるダイクロイックコーティングとして設計される)。かかる構成に従ってダイクロイックビームコンバイナを製造するために、(図4Eに示すように、平面134に沿って切断した後に作製される)表面109は、好ましくは、平面136に沿ってスライスする前に(表面110と共に)研磨される。
代替的に、ビーム結合機能は、リフレクタ104aを使用せずに実現され得る。かかる構成は、図3に示されており、光源12aおよびコリメート光学系16aは、(ここでは光波入射面である)表面109に関連付けられている。図3のダイクロイックビームコンバイナは、ダイクロイックビームコンバイナ102と同様に製造され得、主な違いは、周期的形成の正確に1つのフルサイクルを含むセグメントが、正確に1つのコーティングされた表面126bおよび正確に1つのコーティングされた表面126cに限定されることである。また、光波入射面109の光学品質を向上させるために、セクション140のレベルで表面109を研磨する。この研磨ステップは、表面積が小さいため、表面106、108を研磨することに比較してより困難であり得るが、図3のダイクロイックビームコンバイナは、ダイクロイックビームコンバイナ102に勝る利点を提供し得、特に伸長方向に沿った長さの減少を提供し得、その結果、光学デバイスのフォームファクタが減少する。
再び図2を参照すると、それぞれの光源12a、12b、および12cによるリフレクタ104a、104b、および104cの照明に応答して生成された出力ビーム112は、基板103の伸長方向に対して平行であり、コリメートされたビーム14a、14b、および14cの投影方向に対して垂直である伝播方向に伝播する。特定の場合において、例えば、HMDまたはNEDの一部としてである、光学基板を介して視認される画像を投影するために、ダイクロイックビームコンバイナを使用して空間光変調器(例えば、LCoS)を照射する際、出力ビームの伝播方向のための異なるオプションを提供することが有利であり得る。
出力ビームの異なる伝播方向を提供する1つの構成オプションを図6に示しており、これは、リフレクタ104cが第3の色の光を透過させ、第1の色の光および第2の色の光を反射させるように、リフレクタ104cを生成するために使用されるコーティング設計を修正することに依存している。かかる構成では、リフレクタ104bによってそれぞれ透過および反射されるビーム14aおよび14bは、ビーム14a、14bを反射させ、ビーム14cを透過させるリフレクタ104cに衝突し、色結合ビーム112が生成される。ビーム112は、表面108を通って基板103を出射し、投影方向に沿って、かつ伸長方向に垂直に伝播する。かかる構成では、スライス132の(光波出射面としての役割を果たす)主表面108は、光学品質を向上させるために研磨される。最も好ましくは、表面106、108は、「両面研磨」と称される技術を使用して、スライスレベル132で同時に研磨される。また、表面110は光波出射面として機能しないため、表面110は研磨を必要としない。通常、主表面106、108を両面研磨することは、表面106、108の表面積がより大きいために、側面110(および側面109)を研磨することよりも単純な研磨手順である。したがって、リフレクタ104cが第3の色の光を透過させて第1の色の光と第2の色の光とを反射させる構成は、リフレクタ104cが第3の色の光を反射させて第1の色の光と第2の色の光とを透過させる構成に比べて、製造プロセスにおいて利点をもたらし得る。
出力ビームの異なる伝播方向を提供する他の構成オプションは、基板103内に埋め込まれ、かつ/または基板103から別個の光学構造に埋め込まれた追加のリフレクタを使用することに依存している。以下の段落では、種々の構成オプションによる光学デバイスについて説明する。
図2を引き続き参照しながら、同様にラベル付けされた同等の要素を備えた、図2の光学デバイス100とほぼ同様の光学デバイス100Aを示す図7も参照されたい。光学デバイス100Aは、基板103Aを含むダイクロイックビームコンバイナ102Aを含む。基板103Aは、リフレクタ104a、104b、および104cに対して平行である反射性表面を含み、さらに、リフレクタ104a、104b、および104cに対して平行であり、リフレクタ104cの後に位置付けられ、出力ビームの方向を変更するように機能する第4の反射性表面(リフレクタ)104dを含む。ここで、リフレクタ104cからの色結合ビームは、リフレクタ104dに衝突し、リフレクタ104dは、投影方向に沿って伝播し、主表面108を介して基板103を出射するように、ビーム112を伸長方向に対して垂直に再配向させる。
ダイクロイックビームコンバイナ102Aを製造するためのプロセスは、ダイクロイックビームコンバイナ102を製造するためのプロセスとほぼ同様であるが、第4のリフレクタ104dを生成するための追加のステップを有している。3つのコーティングが、複数のコーティングされた表面126a、126b、および126cを形成するために適用されることに加えて、第4のコーティングが、透明プレート120と関連付けられた第4のセットの表面に適用され、複数のコーティングされた表面126dを形成する。第4のコーティングは、3色すべての光に対して反射性であり、3色のいずれかの光がコーティングされた表面126dのいずれか1つに衝突すると、光がコーティングされた表面126dによって反射される。
コーティングは、例えば、図4Bおよび図5を参照して、上述したのと同様の方法でコーティングされた表面126a、126b、126c、および126dを形成するように表面に適用することができる。コーティングされた表面126a、126b、126c、および126dは、図8Aに示されるように、積層体130A内に配置される。積層体130Aのプレートは、例えば、積層体130Aの隣接する表面間に光学セメントを適用することによって、一緒に取り付けられる(すなわち、接着される)。
図4Cと同様に、各セグメントは、周期的形成の正確に1つの完全なサイクルを含む。しかしながら、図8Aにおいて、全サイクルは、全サイクルが正確に1つのコーティングされた表面126a、正確に1つのコーティングされた表面126b、正確に1つのコーティングされた表面126c、および正確に1つのコーティングされた表面126dから構成されるように、コーティングされた表面126dをさらに含む。コーティングされた表面126a、126b、126c、および126dは、最終的に、それぞれのリフレクタ104a、104b、104c、および104dを形成する。第4のコーティングと関連付けられた透明プレート120は、隣接するコーティングされた表面126cと126dとの間のより大きな間隔に影響を与えるように、他の透明プレートと比較して厚さが増加し得ることに留意されたい。
積層体130Aのプレートが接着された後、図8Bに示すように、積層体130Aは、128と指定された2つの平行な平面に沿ってスライス(切断)され、スライス132Aが生成される。図8Cに示すスライス132Aは、主表面106、108の間に埋め込まれた周期的にコーティングされた(複数のセグメントに対応する)表面126a、126b、126cおよび126dを有する。(最終的なダイクロイックビームコンバイナ102A製品の光波入射面として機能する)主表面106は、光学品質を向上させるために研磨されることが好ましい。さらに、(最終的なダイクロイックビームコンバイナ102A製品の光波出射面として機能する)主表面108は、光学品質を向上させるために研磨されることが好ましい。最も好ましくは、表面106、108を研磨するために、両面研磨がスライス132Aに適用される。任意選択的に、遅延プレート、好ましくは半波長板を表面106に取り付けて、リフレクタ104a、104b、および104cに入射する光の偏光回転を実現し得る。かかる構成では、それぞれの光源12a、12bおよび12cによって放出されるビーム14a、14bおよび14cは、第1の偏光方向(例えば、p偏光)に偏光される。偏光ビームは、基板103Aに入射する前に(表面106を通って)遅延プレートを通過し、第2の偏光方向(第1の偏光方向と直交する、例えば、s偏光)に偏光を回転させる。かかる実施形態では、光源12a、12bおよび12cは、それ自体が偏光源であってもよく、または非偏光源と直線偏光子との組み合わせであってもよい。
次のステップでは、図8Cに示すように、スライス132Aは、少なくとも1つの平面134に沿って切断(スライス)され、スライス132Aは複数のセクション140Aに分離され、各セクション140Aは、周期的形成の正確に1つのセグメントに対応するコーティングされた表面を含む。次のステップでは、図8Dに示されるように、各セクション140Aは、少なくとも1つの平面136に沿ってスライス(切断)され、セクション140Aは複数の基板103Aに分離される。各基板103Aは、主表面106、108および基板103Aの伸長方向に対して斜めの角度で基板内に埋め込まれた(それぞれのコーティングされた表面126a、126b、126cおよび126dから形成された)リフレクタ104a、104b、104cおよび104dの単一のセットを含む。
出力ビームの伝播方向の追加のオプションを提供するために、ダイクロイックビームコンバイナの製造プロセスにおける追加のステップを提供することができる。例えば、ダイクロイックビームコンバイナ102は、製造中に修正されて、外側平坦面110を除去するために各基板103に斜方切断を提供することができる。第3のコーティングされた表面126cと関連付けられた透明プレート120は、第3のコーティングされた表面126cと外側平坦面110との間に追加の空間を提供するために、残りの透明プレートよりも厚くてもよい。
図9Aは、図2に示したものと同様のダイクロイックビームコンバイナの基板の等角図であるが、リフレクタ104cと平面状の面110との間に追加の間隔を有する。斜方切断は、外側平坦面109、110に対して斜めであり、好ましくは外側平坦面109、110に対して45度の角度である平面142に沿って行われる。
図9Bは、平面142に沿った切断の結果を示しており、平面142に沿った切断の結果として、外側平坦面109に対して斜めの平面状の表面144が形成される。基板103の出力(光波出射)表面144である表面144は、3色すべての光に対して反射するように研磨され、反射性コーティングでコーティングされている。図9Cは、図9Bのダイクロイックビームコンバイナを通る光の横断を示している。入射したコリメートビーム14a、14b、および14cは、リフレクタ104a、104b、および104cの透過特性および反射特性に従って、リフレクタ104a、104b、および104cによって反射/透過される。リフレクタ104cからの色結合ビームは、表面144に衝突し、表面144は、平坦な外部主表面111を介して基板103を出射するように、伸長方向に対して垂直であるビーム112を再配向させる。表面111は、表面108および109に直交する。このように、表面144は、コリメートされたビーム14a、14b、および14cの伸長方向および投影方向の両方に垂直な方向に伝播するように、「平面外(out-of-plane)」伝播のために出力ビームを再配向させる。
平面142に沿った切断および表面144の研磨は、特定の技術的課題を提示し得る。これらのステップを回避するために、図10A~図11Cを参照して、出力ビームの「平面外」伝播を達成するための代替的な方法が提示される。これらの方法は、単一のダイクロイックビームコンバイナを形成するために、追加の光学構造をダイクロイックビームコンバイナ基板に取り付けることに依存している。
最初に図10Aを参照すると、図2の基板103ならびに立方体150の平行な表面154、156、158、および160のセットに対して、斜めの平面に反射性表面(リフレクタ)152を有する立方体150の等角図が示されている(例えば、この平面は、表面154に対してγの斜めの角度であり得る)。リフレクタ152は、3色すべての光に対して反射性である。平面外伝播を実現するために、立方体150は、基板103の主表面の1つで基板103に取り付けられる。図10Bは、リフレクタ152が表面110に対して斜めの平面となるような、表面110および160における基板103への立方体150の取り付けを示している。この取り付けは、機械的取り付けであり得るが、好ましくは、立方体150および基板103が単一のダイクロイックビームコンバイナ構造162を形成するように、表面110および160を互いに光学的にセメント固定することによって作製される。好ましくは、立方体150と基板103との間の界面での不要な反射および/または屈折を最小限に抑えるために、立方体150および基板103は、同じ屈折率を有する材料から製造されることが好ましい。表面110と160との間の界面領域は、立方体150と基板103との間の研磨の必要性を低減するために、屈折率整合材料で充填され得る。
図10Cは、ダイクロイックビームコンバイナ162を通る光の横断を示している。基板103を通る伝播は、図9Cを参照して説明したビーム伝播と同様であり、ここでは繰り返さない。色結合ビームは、表面110を介して基板103を出射し、表面160を介して立方体150に入射し、リフレクタ152に衝突し、リフレクタ152は、表面156を通して立方体150からのビームを反射させる。
図10Dは、基板103に対する立方体150の代替的な取り付け場所を示している。ここで、立方体150と基板103との間の取り付け(セメント固定)は、単一のダイクロイックビームコンバイナ162を形成するために、表面108と160との間で行われる。この取り付けは、リフレクタ152が主表面106、108に対して斜めの平面となり、表面154および110が位置合わせされ、共平面になるように行われる。この構成において、リフレクタ104cは、図6を参照して説明した設計に従って、第3の色の光を透過させる。すなわち、リフレクタ104cは、第1の色の光および第2の色の光を反射させるコーティングで設計される。
図10Dのダイクロイックビームコンバイナを通る光の横断を図10Eに示している。図示されるように、ビーム14aおよび14bは、リフレクタ104cによって反射され、ビーム14cは、リフレクタ104cによって透過される。リフレクタ104cから、色結合ビームは、表面108を介して基板103を出射し、表面160を介して立方体150に入射し、リフレクタ152に衝突し、リフレクタ152は、表面156を通して立方体150からのビームを反射させる。
立方体150に取り付けられたダイクロイックビームコンバイナ基板の別の構成が、図11A~図11Cを参照して示されており、立方体150が図7の基板103Aに取り付けられている。最初に図11Aを参照すると、これは、基板103A内に埋め込まれた立方体150、基板103A、およびリフレクタ104a、104b、104c、および104dの等角図を示している。図11Bは、基板103Aに取り付けられた立方体150を示している。立方体150と基板103Aとの間の取り付けは、図11Dを参照して説明したものと同様であり、ここで、取り付けは、単一のダイクロイックビームコンバイナ162Aを形成するために、表面108と160との間で行われる。この取り付けは、リフレクタ152が主表面106、108に対して斜めの平面となり、表面154および110が位置合わせされ、共平面になるように行われる。ここでも、立方体150と基板103Aとの間の界面での不要な反射および/または屈折を最小限に抑えるために、立方体150および基板103Aは、同じ屈折率を有する材料から製造されることが好ましい。表面108と160との間の界面領域は、立方体150と基板103Aとの間の研磨の必要性を低減するために、屈折率整合材料で充填され得る。
ダイクロイックビームコンバイナ162Aを通る光の横断を図11Cに示している。基板103Aを通る光の横断は、図7を参照して説明したものと同様であり、ここでは繰り返さない。色結合ビームは、リフレクタ104dによって反射され、表面108を介して基板103Aから出射した後、表面160を介して立方体150に入射し、リフレクタ152に衝突し、リフレクタ152は、表面156を通して立方体150からのビームを反射させる。
埋め込みリフレクタ152を有する立方体150は、ダイクロイックビームコンバイナ102および102Aを製造するプロセスと同様のプロセスを使用して製造することができる。例えば、図12Aに示すように、(図4Aを参照して説明したものと同様の寸法を有する)複数の透明プレート120を得ることができ、他のすべてのプレートの両側面(主表面)を(コーティングされた表面126dを生成するために使用される反射性コーティングと同様の)反射性コーティングでコーティングして、複数のコーティングされた表面164を生成することができる。次いで、コーティングされた表面164は、積層体166(図12B)内に配置することができる。代替的に、図5を参照して説明されたように、複数の薄型プレートを反射性コーティングでコーティングし、透明プレートの間で交互に配置することができる。代替的に、すべての透明プレートの上側面(主表面)を反射性コーティングでコーティングすることができる。
図12Cを参照すると、次いで、積層体166は、リフレクタ152を形成するコーティングされた表面が、立方体150の主表面154、156、158、および160に対して45度の角度になるように、斜めの角度、好ましくは135度の角度で、2つの平行な平面168に沿って切断される(すなわち、γは、45度である)。セクション151を形成するために、平面166に対して垂直である一対の平面170に沿った一連の切断が行われ、これは、平面168、170に直交する平面に沿ってさらに切断されて、立方体150を形成し得る。立方体150の幾何学的パラメータは、切断角度および一対の平面間の間隔を変化させることによって調節され得る。
特定の好ましい実施形態において、立方体150は、立方形として形成される(すなわち、立方体150の6つの主表面は正方形である)。かかる実施形態では、平面168間の間隔(および一対の平面170内の平面間の間隔)は、正方形の断面を有するセクション151を形成するように、好ましくは透明プレート120の厚さに等しい。かかる実施形態では、透明プレートの幅は、セクション151が(立方形として)立方体150を形成するように、透明プレートの厚さと同じであってもよい。代替的に、透明プレートの幅は、各セクション151を切断して、(立方形として)整数の立方体150を形成することができるように、透明プレートの厚さの整数倍であり得る。次いで、各立方体150の外部表面は、必要に応じて研磨され得る。
これまで説明したダイクロイックビームコンバイナは、外部表面106、108に対して斜めの角度で外部表面106、108の間の基板内に埋め込まれた2つの主外部表面106、108、およびリフレクタ104a、104b、および104c(および任意選択的に104d)のセットを有する、概して長方形のスラブ型基板に関するものである。結合出力ビームの品質を向上させるために、入力ビーム14a、14b、および14cは、基板に入射する前に、基板から分離されたコリメート光学系16a、16b、および16cによってコリメートされる。よりコンパクトなビームコンバイナデバイスを提供するために、ビームコンバイナデバイスの一部として組み込まれたコリメート光学系を含むことが特に有利であり得る。
ここで図13を参照すると、図7の光学デバイス100Aとほぼ同様にラベル付けされた等価の要素を有する光学デバイス100Bが示されている。光学デバイス100Bは、光学系が埋め込まれたダイクロイックビームコンバイナ102Bを含む。光学系は、それぞれの光源12a、12b、および12c、ならびにそれぞれのリフレクタ104a、104b、および104cに関連付けられたコリメート光学系180a、180b、および180c(例えば、レンズまたはレンズのセット)を含む。光学系は、出力ビーム112に光学パワーを印加するためのリフレクタ104dに関連付けられたパワー光学系182(例えば、レンズ)をさらに含む。
光学系は、基板103Bの主表面106、108に光学的に取り付けられる。好ましくは、光学系の主表面106、108への取り付けは、平面134(図8C)に沿って切断を行う前のスライスレベルでの製造プロセス中に実行される。
図8Cを参照すると、光学系をスライス132Bの主表面106、108に取り付ける第1のステップを示す図14Aも参照されたい。スライス132Bの主表面108とほぼ同じサイズおよび寸法の透明プレート186は、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドに配置されたレンズ182からなるマイクロレンズアレイ187を担持する。プレート186は、それぞれのコーティングされた表面126dがアレイ187のそれぞれの列の1つ以上のレンズ182に関連付けられるように、主表面108と位置合わせされる。図14Bは、コーティングされた表面126a、126b、126cおよび126dが仮想線で示されているプレート186の上から見た、レンズ182が主表面108と位置合わせされて接触しているプレート186の平面図を示している。通常、アレイ内の列の数は、スライス132B内のコーティングされた表面126dの数と1対1で対応する。図14Bに示す例では、3つのコーティングされた表面126dに対応する3つの列が存在する。さらに、行の数(すなわち、各コーティングされた表面126dに関連付けられたレンズの数)は、平面136に沿って切断を実行した後に生成される基板の数と1対1で対応する。図14Bに示す例では、2つの平面136に沿った切断部から形成された3つの基板に対応する3つのレンズ列が存在する。したがって、各コーティングされた表面126dは、同じ列からの3つのレンズ182に関連付けられる。
(スライス132Bの主表面106とほぼ同じサイズおよび寸法の)別の透明プレート184は、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドに配置されたレンズ180a、180bおよび180cからなるマイクロレンズアレイ188を担持する。プレート184は、それぞれのコーティングされた表面126aがアレイ188のそれぞれの列の1つ以上のレンズ180aに関連付けられ、それぞれのコーティングされた表面126bがアレイ188のそれぞれの列の1つ以上のレンズ180bに関連付けられ、それぞれのコーティングされた表面126cがアレイ188のそれぞれの列の1つ以上のレンズ180cに関連付けられるように、主表面106と位置合わせされる。図14Cは、コーティングされた表面126a、126b、126cおよび126dが仮想線で示されているプレート184の下から見た、主表面106と位置合わせされて接触しているプレート184の平面図を示している。アレイ内の列の数は、スライス132B内のコーティングされた表面126a、126b、および126cの総数と1対1で対応する。図14Cに示す例では、3つのコーティングされた表面126a、126b、および126cの3つのセットに対応する9つの列が存在する。さらに、行の数(すなわち、コーティングされた表面126a、126b、および126cの各々に関連付けられたレンズの数)は、平面136に沿って切断を実行した後に生成される基板の数と1対1で対応する。図14Cに示す例では、2つの平面136に沿った切断部から形成された3つの基板に対応する3つのレンズ列が存在する。したがって、各コーティングされた表面126aは、同じ列からの3つのレンズ180aに関連付けられ、各コーティングされた表面126bは、同じ列からの3つのレンズ180bに関連付けられ、各コーティングされた表面126cは、同じ列からの3つのレンズ180cに関連付けられる。
レンズ180a、180b、および180cは、好ましくは、それぞれのコーティングされた表面126a、126b、および126cに隣接するコーティングされた表面のいずれの投影とも重複することなく、表面106の平面内のそれぞれのコーティングされた表面126a、126b、および126cの投影と位置合わせされるようにサイズ決めおよび寸法決めされる。加えて、レンズ182は、好ましくは、それぞれのコーティングされた表面126dに隣接するコーティングされた表面の投影のいずれとも重複することなく、表面108の平面内のそれぞれのコーティングされた表面126dの投影と位置合わせされるように、サイズ決めおよび寸法決めされる。
プレート184および186が表面106および108と適切に位置合わせされると、マイクロレンズアレイ188、187のレンズは、レンズをスライス132Bに結合するように、光学接着剤(すなわち、セメント)を介してそれぞれの表面106および108に光学的に取り付けられる。プレート184および186は、スライス132Bへのレンズの取り付け後に任意選択的に取り外され得る。代替的に、プレート184および186が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート184および186自体は、光学接着剤を介してスライス132Bのそれぞれの表面106および108に接合することができる。
図14Dに示すように、スライス132Bに取り付けられたレンズの後、スライス132Bは、図8Cを参照して説明したように、スライス132Bを複数のセクションに分離するために、少なくとも1つの平面134に沿って切断(スライス)される。次いで、図8Dを参照して説明したように、基板103Bを形成するように、各セクションは、少なくとも1つの平面136に沿って切断される。
概して、光源12a、12bおよび12cの各々のパワー出力を連続的に監視して強度変動を識別し、それに応答して出力パワーを減衰させてかかる変動を補償することが望ましい。これは、光源12a、12b、および12cによって出力される強度を示す強度を測定するために、それぞれのリフレクタ104a、104b、および104cと関連付けて検出器(パワー検出器または光検出器)を展開することによって達成され得る。さらに、実際には、リフレクタ104a、104b、および104cの(選択的)反射性表面は、理想的なリフレクタとして機能せず、各リフレクタに関連付けられた一部の光の漏れが存在する。図2のダイクロイックビームコンバイナ102の同じ例示の構成を用いると、リフレクタ104aは、第1の色の入射光の強度のうちの小さな割合を透過させる。同様に、リフレクタ104bは、第2の色の入射光強度の小さな割合を透過させ、第1の色の入射光強度の小さな割合を反射させる。同様に、リフレクタ104cは、第3の色の入射光の強度の小さな割合を透過させ、第1および第2の色の入射光の強度の小さな割合を反射させる。
この漏れは、色結合出力ビームの全体的な強度を低減し、全体的なビーム品質に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、パワー/強度の監視を介して漏れを定量化することも望ましい場合がある。検出器に電気的に接続されたコンピュータプロセッサは、測定された強度に基づいて、光源12a、12b、および12cの各々のパワー出力を決定し、必要に応じて、リフレクタを通る漏れを考慮するアルゴリズムを実行するようにプログラムすることができる。
ここで図15を参照すると、図12の光学デバイス100Bとほぼ同様にラベル付けされた等価の要素を有する光学デバイス100Cが示されている。光学デバイス100Cは、光源12a、12b、および12cの各々によって出力されるパワーを示す強度を測定するために、かつリフレクタ104a、104b、および104cの各々によって漏れた光の強度を測定するために、それぞれのリフレクタ104a、104b、および104cに関連付けられた検出器192a、192b、および192cを有する検出器配置190を有するダイクロイックビームコンバイナ102Cを含む。リフレクタ104a、104b、および104cによって漏れた光は、開放矢印によって指定されている。光学デバイス100Bとは異なり、図15に示される光学デバイス100Cは、リフレクタ104dによって反射される出力ビーム112に光学パワーを印加するためのパワー光学系182(例えば、レンズ)を含まないが、パワー光学系182が光学デバイス100Cと共に含まれる実施形態が企図されることに留意されたい。
検出器配置190は、基板103Cの主表面106に光学的に取り付けられる。好ましくは、検出器配置190の主表面106への取り付けは、平面134に沿って(図8Cのように)切断を行う前のスライスレベルでの製造プロセス中に実行される。
図8C、図14Aおよび図14Cを参照すると、検出器配置190および光学系をスライス132Cのそれぞれの主表面108および106に取り付ける第1のステップを示す図16Aも参照されたい。マイクロレンズアレイ188を有する透明プレート184は、図14Aおよび図14Cを参照して説明されるように、位置合わせされ、主表面106に取り付けられる。
スライス132Cの主表面108とほぼ同じサイズおよび寸法の透明プレート194は、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドに配置された検出器192a、192bおよび192cを担持する。検出器192a、192b、および192cは、キャリアホイル196を介して透明プレート194上の位置に保持される。特定の実施形態では、ホイル196は、検出器192a、192b、および192cのための電気接点を提供する導電性要素を含み得る。図15および図16Aに示される実施形態などの他の実施形態では、検出器192a、192b、および192cのための電気接点を提供する導電性要素198a、198b、および198cを有する導電性表面200は、検出器192a、192b、および192cに関連付けられて取り付けられ、プレート194が主表面108に取り付けられた後に、ホイル196が取り外される。
プレート194は、それぞれのコーティングされた表面126aがそれぞれの列の1つ以上の検出器192aに関連付けられ、それぞれのコーティングされた表面126bがそれぞれの列の1つ以上の検出器192bに関連付けられ、それぞれのコーティングされた表面126cがそれぞれの列の1つ以上の検出器192cに関連付けられるように、主表面108と位置合わせされる。図16Bは、コーティングされた表面126a、126b、126cおよび126dが仮想線で示されているプレート194の上から見た、主表面108と位置合わせされて接触しているプレート194の平面図を示している。検出器のアレイ内の列の数は、スライス132C内のコーティングされた表面126a、126b、および126cの総数と1対1で対応する。図16Aおよび図16Bに示す例では、3つのコーティングされた表面126a、126b、および126cの3つのセットに対応する9つの列が存在する。さらに、行の数(すなわち、コーティングされた表面126a、126b、および126cの各々に関連付けられた検出器の数)は、平面136に沿って切断を実行した後に生成される基板の数と1対1で対応する。図16Aおよび図16Bに例示される例では、2つの平面136に沿った切断部から形成された3つの基板に対応する3つの検出器の列が存在する。したがって、各コーティングされた表面126aは、同じ列からの3つの検出器192aに関連付けられ、各コーティングされた表面126bは、同じ列からの3つの検出器192bに関連付けられ、各コーティングされた表面126cは、同じ列からの3つの検出器192cに関連付けられる。
プレート194を主表面108と位置合わせした後、プレート194は、プレート194をスライス132Cに結合するように、光学接着剤(すなわち、セメント)を介して表面108に取り付けられる。続いて、ホイル196はプレート194から取り出され、導電性表面200はプレート194と位置合わせされる。導電性要素198a、198b、および198cは、導電性要素198a、198b、および198cと、検出器192a、192b、および192cとの間に1対1の対応が存在するように、検出器のアレイのグリッドサイズに対応する複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドに配置される。導電性表面200は、各検出器192a、192b、および192cが1つのそれぞれの導電性要素198a、198b、および198cに関連付けられる(すなわち、各要素198aがそれぞれの検出器198aに関連付けられ、各要素192bがそれぞれの検出器192bに関連付けられ、各要素198cがそれぞれの検出器192cに関連付けられる)ように、プレート194に位置合わせされる。位置合わせされると、導電性要素198a、198b、および198cは、導電性接着剤を介して検出器192a、192b、および192cに取り付けられる。結果として、各導電性要素は、図16Cに示されるように、関連する検出器と導電性表面200との間に挟持される。
光学系(プレート184を介して)および検出器配置190(プレート194および導電性表面200、ならびに要素198a、198bおよび198cを介して)の取り付け後、スライス132Cは、図8Cを参照して説明したように、スライス132Cを複数のセクションに分離するために少なくとも1つの平面134に沿って切断(スライス)される。次いで、図8Dを参照して説明したように、基板103Cを形成するように、各セクションは、少なくとも1つの平面136に沿って切断される。代替的に、導電性要素198a、198b、および198cを有する導電性表面200は、スライスレベルではなく、基板レベルで検出器192a、192b、および192cに取り付けられ得ることに留意されたい。
図17は、ホイル196が、検出器192a、192b、および192cに電気接点を提供する導電性要素を含む、光学デバイス100Cの別の構成を示している。ここで、導電性表面200、および導電性要素のアレイ198a、198b、および198cは、必須ではない。
特定の種類の偏光源、例えば、線形偏光のビームを放出するレーザダイオードについては、放出されるビームは非対称ビームであってもよく、1つの軸(「高速軸」と称される)に沿って伝播する光は、直交軸(「低速軸」と称される)に沿って伝播する光よりも数回(通常は2回または3回)広く発散する。ビーム発散は、生成された出力ビームのパワー損失につながる。したがって、可能な限り多くのビーム出力パワーを利用するために、対称ビームを生成することによって発散を低減することが概して望ましい。対称ビームを生成するための1つのアプローチは、2つの直交して配向された円筒レンズを展開することに依存し、これらのレンズは、それぞれの軸に沿って伝播する光に別々に光パワーを印加する。
図18は、対称ビームを生成するために、高速軸および低速軸に沿って伝播する光に光パワーを別々に適用するための円筒レンズのセットを備えたダイクロイックビームコンバイナ102Dを含む光学デバイス100Dを示している。それぞれのリフレクタ204a、204b、および204cに関連付けられた円筒レンズ208a、208b、および208cを有するレンズ配置206が、(図13~図17を参照して説明したものと同様に)主表面106に取り付けられる。レンズ208a、208b、および208cは、高速軸および低速軸の両方に光学パワーを印加することができるが、レンズ208a、208b、および208cは、主に高速軸で動作することが有益である。遅延プレート202、好ましくは1/4波長板は、主表面108に取り付けられる。それぞれのリフレクタ204a、204b、および204cと関連付けられ、円筒レンズ208a、208b、および208cに直交して配向された円筒レンズ212a、212b、および212cを有するレンズ配置210は、遅延プレート202がレンズ配置210と主表面108との間に挟持されるように、遅延プレート202に取り付けられる。レンズ212a、212b、および212cは、高速軸および低速軸の両方に光学パワーを印加することができるが、レンズ212a、212b、および212cは、主に低速軸で動作することが有益である。また、レンズ212a、212b、212cは部分反射性コーティングによりコーティングされている。光源12a、12b、および12cの各々によって出力されるパワーを示す光の強度を測定するために、検出器配置190(図15~図17を参照して説明したものと同様)がレンズ配置210に取り付けられる。
リフレクタ204a、204b、204c、および204dは、2つの例外を除いて、リフレクタ104a、104b、104c、および104dとほぼ同様である。まず、リフレクタ204a、204b、204c、204dは偏光選択性である。これは、リフレクタ204a、204b、204cが偏光色選択リフレクタであり、204dが偏光選択リフレクタであることを意味する。リフレクタ204a、204b、および204cは、(コーティングされた表面126a、126b、および126cを形成するために)偏光および色選択特性の両方を示すコーティングを適用することによって、ダイクロイックビームコンバイナ102Dの製造プロセス中に偏光色選択性であるように作製され得る。同様に、リフレクタ204dは、(コーティングされた表面126dを形成するために)偏光選択特性を示すコーティングを適用することによって、ダイクロイックビームコンバイナ102Dの製造プロセス中に偏光選択性であるように作製され得る。具体的なコーティング要件は、本開示の後続のセクションで詳述される。
第2に、リフレクタ204a、204b、204c、および204dは、リフレクタ104a、104b、104c、および104dと比較して異なる配向を有し、それにより、リフレクタ204a、204b、204c、および204dは、水平軸(基板103Dの伸長方向)の周りで(180度)反転する。この配向の変化は、平面128に直交する平面に沿ってスライスすることによって、製造中に達成される。
図18に示す構成では、リフレクタ204aは、リフレクタ204aの表面に関して第1の偏光方向に偏光される第1の色の光(例えば、垂直偏光され、p偏光と称される)を透過させ、第1の偏光方向に直交するリフレクタ204aの表面に関して第2の偏光方向に偏光される第1の色の光(例えば、水平偏光され、s偏光と称される)を反射させるように構成される。リフレクタ204bは、リフレクタ204bの表面に関して第1の偏光方向に偏光される(例えば、p偏光される)第2の色の光を透過させ、リフレクタ204bの表面に関して第2の偏光方向に偏光される(例えば、s偏光される)第1の色の光を透過させ、リフレクタ204bの表面に関して第2の偏光方向に偏光される(例えば、s偏光される)第2の色の光を反射させるように構成される。リフレクタ204cは、リフレクタ204cの表面に関して第1の偏光方向に偏光される(例えば、p偏光される)第3の色の光を透過させ、リフレクタ204cの表面に関して第2の偏光方向に偏光される(例えば、s偏光される)第1および第2の色の光を透過させ、リフレクタ204cの表面に関して第2の偏光方向に偏光される(例えば、s偏光される)第3の色の光を反射させるように構成される。リフレクタ204dは、第2の偏光方向に偏光される(例えば、s偏光される)3色すべての光を反射させるように構成される。
レンズ208a、208b、および208cは、光源12a、12b、および12cからの入射光波の偏光方向(すなわち、第1の偏光方向)に直交する第1の配向に配向され、これにより、ほとんどの場合、高速軸に沿って光学パワーを印加する(すなわち、この例では、レンズ208a、208b、および208cは、x軸に沿って水平方向に配向される)。レンズ212a、212bおよび212cは、第2の配向(レンズ208a、208bおよび208cの配向に直交し、第2の偏光方向に直交する)に配向され、これにより、ほとんどの場合、低速軸に沿って光学パワーを印加する(すなわち、この例では、レンズ212a、212bおよび212cは、z軸に沿って垂直に配向される)。
以下の段落では、ダイクロイックビームコンバイナ102Dを通るビーム14a、14b、および14cの伝播を説明する。ここで、それぞれの光源12a、12b、12cが放出するビーム14a、14b、14cは、例えば、リフレクタ204a、204b、204cの表面に対して線形偏光され、例えば、p偏光される。偏光ビーム14a、14b、および14cは、それぞれのレンズ208a、208b、および208cによって高速軸にコリメートされ、それぞれのリフレクタ204a、204b、および204cに衝突する。
p偏光コリメートビーム14aは、リフレクタ204aによって透過され、偏光方向を円偏光に回転させる遅延プレート202を通過する。円偏光は、レンズ212aに到達し、そこで光の一部(強度の一部分)がレンズ212aを介して検出器192aを透過し、光の一部(強度の大部分)が部分反射性コーティングによって反射され、レンズ212aによって低速軸にコリメートされる。反射コリメート光は、光の偏光方向をs偏光に回転させる遅延プレート202を通過する。ここで、s偏光は、リフレクタ204aによって反射され、リフレクタ204bによって透過され、出力ビーム112の一部を形成するように、リフレクタ204cによって透過される。
p偏光コリメートビーム14bは、リフレクタ204bによって透過され、偏光方向を円偏光に回転させる遅延プレート202を通過する。円偏光はレンズ212bに到達し、そこで光の一部(強度の一部分)がレンズ212bを介して検出器192bを透過し、光の一部(強度の大部分)が部分反射性コーティングによって反射され、レンズ212bによって低速軸にコリメートされる。反射コリメート光は、光の偏光方向をs偏光に回転させる遅延プレート202を通過する。ここで、s偏光は、リフレクタ204bによって反射され、出力ビーム112の一部を形成するようにリフレクタ204cによって透過される。
p偏光コリメートビーム14bは、リフレクタ204cによって透過され、偏光方向を円偏光に回転させる遅延プレート202を通過する。円偏光はレンズ212cに到達し、そこで光の一部(強度の一部分)がレンズ212cを介して検出器192cを透過し、光の一部(強度の大部分)が部分反射性コーティングによって反射され、レンズ212cによって低速軸にコリメートされる。反射コリメート光は、光の偏光方向をs偏光に回転させる遅延プレート202を通過する。ここで、s偏光は、出力ビーム112の一部を形成するように、リフレクタ204cによって反射される。
3色すべてのs偏光成分からなる出力ビーム112は、s偏光を反射させるリフレクタ204dに衝突し、それによって、主表面106を介して基板103Dを出射するように、(すなわち、投影方向に概ね反対の方向に、すなわち、光源12a、12b、および12cに戻る方向に)出力ビーム112を伸長方向に垂直に偏向させる(再配向させる)。
好ましくは、レンズ配置206、遅延プレート202、レンズ配置210、および検出器配置190の基板103Dへの取り付けは、平面134に沿って(図8C、図14Aおよび図16Aのように)切断を行う前に、スライスレベルで製造プロセス中に実行される。
図19は、レンズ配置206、遅延プレート202、レンズ配置210、および検出器配置190のスライス132Dへの取り付けにおける第1のステップを示している。また、図8C、図14Aおよび図16Aを参照されたい。スライス132Dの主表面106とほぼ同じサイズおよび寸法の透明プレート216は、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドに配置された円筒レンズ208a、208b、および208cのセットを含む。レンズは、所定の(本例では、基板103Dの伸長方向であるスライス132Dの伸長方向と一致する)第1の配向によって指示される伸長方向を有する。円筒レンズ208a、208b、および208cの湾曲部分は、プレート216の下面(図面には図示せず)まで下向きに延在する。プレート216は、それぞれのコーティングされた表面126aがアレイのそれぞれの列の1つ以上のレンズ208aに関連付けられ、それぞれのコーティングされた表面126bがアレイのそれぞれの列の1つ以上のレンズ208bに関連付けられ、それぞれのコーティングされた表面126cがアレイのそれぞれの列の1つ以上のレンズ208cに関連付けられるように、主表面106と位置合わせされる。アレイ内の列の数は、通常、スライス132D内のコーティングされた表面126a、126b、および126cの総数と1対1で対応する。図19に示す例では、3つのコーティングされた表面126a、126b、および126cの3つのセットに対応する9つの列が存在する。さらに、行の数(すなわち、コーティングされた表面126a、126b、および126cの各々に関連付けられたレンズの数)は、平面136に沿って切断を実行した後に生成される基板の数と1対1で対応する。図19に示す例では、2つの平面136に沿った切断部から形成された3つの基板に対応する3つのレンズ列が存在する。したがって、各コーティングされた表面126aは、同じ列からの3つのレンズ208aに関連付けられ、各コーティングされた表面126bは、同じ列からの3つのレンズ208bに関連付けられ、各コーティングされた表面126cは、同じ列からの3つのレンズ208cに関連付けられる
プレート216が表面106と適切に位置合わせされると、レンズ208a、208b、および208cは、レンズ208a、208b、および208cをスライス132Dに結合するように、光学接着剤を介して表面106に光学的に取り付けられる。プレート216が取り外し可能である場合、プレート216は、レンズ208a、208b、および208cの取り付け後に取り外すことができる。代替的に、プレート216が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート216自体は、光学接着剤を介して表面106に接合することができる。
スライス132Dの主表面108とほぼ同じサイズおよび寸法の波長板218(好ましくは、1/4波長板)が、主表面108と位置合わせされる。スライスする(すなわち、平面134および136に沿って切断する)ステップの間、波長板218は個々のパーツに切断され、各パーツは遅延プレート202を形成する。波長板218が表面108と適切に位置合わせされると、波長板218は、光学接着剤(すなわち、セメント)を介して表面108に取り付けられ、波長板218がスライス132Dに結合される。
波長板218(およびスライス132Dの主表面108)とほぼ同じサイズおよび寸法の透明プレート220は、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドに配置された円筒レンズ212a、212b、および212cのセットを含む。レンズは、レンズ208a、208b、および208cの伸長方向に直交する、所定の第2の配向によって指示される伸長方向を有する。ここで、円筒レンズ212a、212b、および212cの湾曲部分は、プレート220の上側から上方に延在する。プレート220は、各コーティングされた表面126aが1つのそれぞれのレンズ212aと関連付けられ、各コーティングされた表面126bが1つのそれぞれのレンズ212bと関連付けられ、各コーティングされた表面126cが1つのそれぞれのレンズ212cと関連付けられるように、波長板218および主表面108と位置合わせされる。アレイ内の列の数は、スライス132D内のコーティングされた表面126a、126b、および126cの総数に対応する。図19に示す例では、3つのコーティングされた表面126a、126b、および126cの3つのセットに対応する9つの列が存在する。概して、円筒レンズ212a、212bおよび212cは、単一の列を形成し、平面136に沿って切断することにより、各円筒レンズは複数の円筒レンズのセットに効果的に細分化され、各セットの円筒レンズは、各々の基板103Dと関連付けられる。
プレート220が波長板218(および主表面108)と適切に位置合わせされると、レンズ212a、212b、および212cは、光学接着剤を介して波長板218に光学的に取り付けられ、レンズ212a、212b、および212cをスライス132Dに結合する。プレート220が取り外し可能である場合、プレート220は、レンズ212a、212b、および212cの取り付け後に取り外すことができる。代替的に、プレート220が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート220自体は、光学接着剤を介して波長板218に接合することができる。
最後に、検出器192a、192b、および192cを含む透明プレート194は、プレート220と位置合わせされ、プレート220に取り付けられる。透明プレート194の位置合わせおよび取り付けは、概して、図16Aを参照して説明したものと同様である。特に、透明プレート194は、各レンズ212aが1つ以上のそれぞれの検出器192aに関連付けられ、各レンズ212bが1つ以上のそれぞれの検出器192bに関連付けられ、各レンズ212cが1つ以上のそれぞれの検出器192cに関連付けられるように、プレート220と位置合わせされる。さらに、透明プレート194は、特定のレンズ212aに関連付けられたコーティングされた表面126aがまた、そのレンズ212aに関連付けられた1つ以上のそれぞれの検出器192aに関連付けられ、特定のレンズ212bに関連付けられたコーティングされた表面126bがまた、そのレンズ212bに関連付けられた1つ以上のそれぞれの検出器192bに関連付けられ、特定のレンズ212cに関連付けられたコーティングされた表面126cもまた、そのレンズ212cに関連付けられた1つ以上のそれぞれの検出器192cに関連付けられるように、プレート220に位置合わせされる。
図19には示されていないが、導電性表面200は、検出器192a、192b、および192を(図16Aを参照して説明したものと同様の)導電性表面200のそれぞれの導電性要素198a、198b、および198cと関連付けるように、プレート194と位置合わせされ得る。代替的に、プレート194のホイル196は、(先で考察されるように)導電性であってもよい。
レンズ配置206(すなわち、プレート216)、遅延プレート202(すなわち、波長板218)、レンズ配置210(すなわち、プレート220)、および検出器配置190(すなわち、プレート194、および任意選択的に導電性表面200)が(直接または間接的な取り付けを通じて)スライス132Dに結合された後、スライス132Dは、図8Cを参照して説明したものと同様に、少なくとも1つの平面134に沿って切断(スライス)され、スライス132Cを複数のセクションに分離する。次いで、図8Dを参照して説明したように、基板103Dを形成するように、各セクションは、少なくとも1つの平面136に沿って切断される。
(図19に示されるように)レンズ208a、208b、および208cが、伸長方向がx軸に沿った配向を有する場合などの特定の実施形態では、各セグメントについて、単一の列のレンズ208a、208b、および208cは、3つの別個の円筒レンズの代わりに、単一の細長い円筒レンズとして組み合わせることができることに留意されたい。これは、光源12a、12b、12cからの入射光波の偏光方向が水平方向に偏光(すなわちs偏光)されている場合、これは、当てはまらない場合がある。かかるシナリオでは、レンズ208a、208bおよび208cならびにレンズ212a、212bおよび212cの配向が入れ替わる(すなわち、レンズ208a、208bおよび208cは垂直配向となり、レンズ212a、212bおよび212cは水平配向となる)。さらに、p偏光およびs偏光に対するリフレクタ204a、204b、204c、および204dの応答が、入れ替わる(すなわち、p偏光の各記載は、s偏光によって置き換えられ、その逆も同様である)。
図20は、図18の光学デバイス100Dの変形例である光学デバイス100Eを示している。光学デバイス100Eは、外側平坦面210上に、遅延プレート(好ましくは半波長板)と共に反射性コーティングを含む、概して214と指定された表面を組み込んでいる。ここで、リフレクタ204dは、第2の偏光方向で偏光される(例えば、s偏光される)3色すべての光を透過させ、第1の偏光方向で偏光される(例えば、p偏光される)3色すべての光を反射させるように構成される。s偏光出力ビーム112は、リフレクタ204cから出現すると、リフレクタ204dによって透過され、第2の偏光方向(例えば、p偏光)に偏光を回転させる表面214によって反射される。p偏光ビームは、p偏光を反射させるリフレクタ204dに衝突し、それによって、主表面108を介して基板103Eを出射するように、伸長方向に対して垂直で、投影方向に沿って出力ビーム112を偏向(再配向)する。
表面214は、平面134に沿って切断を行った後、平面136に沿って切断を行う前に、セクションレベルで製造プロセス中に組み込むことができる。ここで、各セクションについて、遅延プレート(半波長板)と反射性表面とを有する表面214を、外側平坦面110に対応する平面状の面に光学的に(光学接着剤を介して)取り付けることができる。
リフレクタ204a、204b、204c、および204dの異なるコーティング設計を使用して、ビームの結合の異なる色の順序、または成分有色ビームおよび/もしくは出力ビームの異なる偏光方向を課すことができることに留意されたい。偏光方向を変更する1つの例は、レンズ配置206と主表面106との間に、それぞれの光源12a、12bおよび12cと関連付けて異なるそれぞれの遅延プレートを導入することである。かかる遅延プレートは、図19を参照して波長板218を埋め込むために説明された同様の技術を使用して、光学デバイスの製造中にレンズ配置206と主表面106との間に導入することができる。波長板218が、コーティングされた表面126a、126bおよび126cにそれぞれ関連付けられた(したがって、光源12a、12bおよび12cにそれぞれ関連付けられた)波長板219a、219bおよび219cのセットによって置き換えられていることを除いて、図19とほぼ同様である例が図21に示されている。光源12a、12bおよび12cのうちの1つによって放出されるビームに偏光回転が必要とされない状況では、その光源に関連付けられたコーティングされた表面に関連付けられた波長板を、ブランクの透明プレートに置き換えることができることに留意されたい。
偏光方向を変更する別の例は、リフレクタ204a、204b、204c、および204dの一部に対して平行である主表面106、108の間、およびそれらの一部の間の基板103D内に1つ以上の遅延プレートを埋め込むことによるものである。ここで、埋め込まれた遅延プレート、ならびにリフレクタ204a、204b、204c、および204dは、すべて、主表面106、108に対してαの斜めの角度にある。リフレクタ204a、204b、204c、および204dのうちの一部の間に遅延プレートを埋め込むことにより、基板内での偏光回転が可能になり、それによってリフレクタに対する偏光および色選択性コーティング要件が緩和される。
1つ以上の遅延プレートを基板内に埋め込むためのプロセスを、図22A~図22Eを参照して説明する。最初に図22Aを参照すると、これは、透明プレート120および複数の遅延プレート222に関連付けられた表面のコーティングを示している。この構成では、透明プレート120の他のすべての主表面122、124の両方がコーティングされている(図4Bおよび図8Aを参照して説明したものと同様である)。この特定の例では、コーティングされた透明プレート120および遅延プレート222は、遅延プレート222がコーティングされていない透明プレート120と、コーティングされた表面126bを生成するためにコーティングされる、コーティングされた透明プレート120の表面との間に位置付けられるように配置される。図22Aに示す配置の底部から始まって、透明プレートおよび遅延プレートは、コーティングされていない透明プレート120、その底面上にコーティングされてコーティングされた表面126dを形成し、その上面上にコーティングされてコーティングされた表面126cを形成する透明プレート120、コーティングされていない透明プレート120、遅延プレート222、その底面上にコーティングされてコーティングされた表面126bを形成し、その上面上にコーティングされてコーティングされた表面126aを形成する透明プレート120、コーティングされていない透明プレート120として配置される。この周期的パターンは、必要に応じて繰り返すことができる。
図22Bは、透明プレート120、コーティングされた薄型プレート121、および遅延プレート222を利用する代替的なコーティング方法を示している。ここで、すべての透明プレート120はコーティングされていない。図22Aに例示される配置の底部から始まり、プレートの周期的な順序は、コーティングされていない透明プレート120、コーティングされた表面126dを形成するためにその上面がコーティングされた薄型プレート121、コーティングされていない透明プレート120、コーティングされた表面126cを形成するためにその上面がコーティングされた薄型プレート121、コーティングされていない透明プレート120、コーティングされた表面126bを形成するためにその上面がコーティングされた位相差プレート222、コーティングされていない透明プレート120、コーティングされた表面126aを形成するためにその上面がコーティングされた薄型プレート121、コーティングされていない透明プレート120のようになる。ここでも、この周期的なパターンを必要に応じて繰り返すことができる。
図22Cは、コーティングされた表面126a、126b、126c、および126d、ならびに複数の同一のセグメントから構成される周期的形成を生成するように積層体230内に配置された遅延プレート222を示しており、各セグメントは、周期的形成の正確に1つのフルサイクルを含む。この例示的な例では、各セグメントは、正確に1つのコーティングされた表面126a、正確に1つのコーティングされた表面126b、正確に1つの遅延プレート222、正確に1つのコーティングされた表面126c、および正確に1つのコーティングされた表面126dを含む。積層体230内のプレートは、例えば、積層体230の隣接する表面間に光学セメントを適用することによって、一緒に取り付けられる(すなわち、接着される)。
次のステップでは、図22Dに示すように、積層体230は、228と指定された2つの平行な平面に沿ってスライス(切断)され、スライス232(または「ピース」)が生成される。このステップは、図4Dを参照して説明されるように、スライス132を生成するためのステップと同様であり、それに類似して理解されるべきである。このステップの結果として、コーティングされた表面126a、126b、126c、および126d、ならびに遅延プレート222は、周期的形成に従って周期的にスライス232内に埋め込まれる。図22Eは、コーティングされた表面126a、126b、126c、および126d、ならびに主表面106、108の間に埋め込まれた遅延プレート222を有するスライス232の図を示している。図22Eには、平面134および136の例も示されており、(例えば、図4Eおよび図4Fを参照して、本開示全体を通して以前に説明されたものと同様に)これらに沿ってスライス232を後で切断して個々のセクションおよび基板を生成することができる。
なお、さらなる遅延プレートは、図22A~図22Eに図示されたものと同様の技術を使用して、コーティングされた表面間、例えば、コーティングされた表面126aとコーティングされた表面126bとの間、および/またはコーティングされた表面126cとコーティングされた表面126dとの間に導入され得る。また、1つ以上の遅延プレートを基板内に埋め込むためのプロセス(図22A~図22E)と、(図21を参照して説明される)レンズ配置206と主表面106との間に異なるそれぞれの遅延プレートを導入するためのプロセスは、互いに排他的ではなく、組み合わせて使用することができることに留意されたい。実際、レンズ配置206、210、検出器配置190、ならびに波長板218または219a、219b、および219cは、光学系、検出器、および波長板を埋め込んだコンパクトな光学デバイスを生成するために、前述の技術を使用してスライス232に接合することができる。
これらのコンパクトな光学デバイス、ならびに図18および図20に示すコンパクトな光学デバイスは、色結合を行うことに加えて、光学系206および210を介した対称ビーム生成(すなわち、高速および遅い軸の発散の低減)およびビームコリメーション、ならびに(検出器配置190を介した)光源パワー監視の機能も実行する。かかる光学デバイスによって放出される出力ビームが、後続の光学デバイスへの入力として使用される特定の場合、かかる光学デバイスによって放出される出力ビームは、後続の光学デバイスによって直接使用されるために過度にコリメートされ得る。これは、例えば、かかる光学デバイスが放出する出力ビームを、光を光導波路に投影する走査装置で使用する場合である。その結果、出力ビームをコリメート解除し、再コリメートするために、光学デバイスと光導波路との間の光路にリレー光学系が必要とされ得る。後続の光学デバイスによる出力ビームの直接的な使用を可能にするために、色結合および対称ビーム生成およびコリメーションの機能を分離すこれらの機能が2つの別個の光学デバイスによって実行されるようにすることが望ましい場合がある。
図23~図26は、対称ビーム生成およびビームコリメーション機能、ならびにパワー監視機能を提供する、本開示の別の態様に従って構築され、動作する、概して300と指定された光学デバイスの種々の図を示している。光学デバイス300の構成要素の一部は、図23~図26の一部では可視であるが、図23~図26の他の構成要素には示されていないことに留意されたい。例えば、パワー監視および偏光回転構成要素は、図23および24では可視であるが、図25および図26には示されていない。
概して言えば、光学デバイス300は、平行面スラブとして形成され、(本明細書では任意に「y軸」に対応するものとして図示される)第1の伸長方向、および第1の伸長方向に直交する(本明細書では任意に「z軸」に対応するものとして図示される)第2の伸長方向を有する基板302を含む。基板302は、(xy平面内の)長方形断面を形成する、第1の一対の平行な主要な外側平坦面(面)306、308を有する。主表面306および308は、それぞれ、光波入射面および光波出射面として主に機能する。基板302は、第2の対の平行な外側平坦面310、312および第3の対の平行な外側平坦面326、328をさらに含み、表面310、312間の距離は、通常、表面306、308間の距離よりも大きい桁であり、表面326、328間の距離は、表面306、308間の距離にほぼ等しい。
相互に平行である多色偏光選択ビームスプリッタ構成(「PBS」と称され得る)314および316は、主表面306、308の間の基板302内に、好ましくは、45度の角度で、第1の伸長方向に対して斜めの角度φで(および表面306、308に対して同じ斜めの角度で同等に)埋め込まれる。好ましくは、PBS314および316を形成する平面状の面は、表面306の平面内のPBS314および316の投影が重複しないような寸法である。
PBS314は、PBS314の表面に対して第1の偏光方向に偏光された入射光を透過させ、PBS314の表面に対して第2の偏光方向(第1の偏光方向に直交)に偏光された入射光を反射させるように構成される。PBS316は、PBS314と同じ透過および反射特性を有し、具体的には、PBS316は、PBS316の表面に対して第1の偏光方向に偏光された入射光を透過させ、PBS316の表面に対して第2の偏光方向に偏光された入射光を反射させるように構成される。したがって、PBS314、316が透過させる光の種類は、第1の偏光方向に偏光された光であり、PBS314、316が反射させる光の種類は、第2の偏光方向に偏光された光である。
光源12a、12b、および12cは、主表面306およびPBS314に関連付けられる。光源12a、12bおよび12cは、表面326、328の間で(第2の伸長方向に沿って)横方向に延在するアレイに配置される。遅延プレート318、好ましくは1/4波長板は、PBS314に関連付けられ、主表面308で基板302に光学的に取り付けられている。部分反射円筒レンズ320は、PBS314に関連付けられ、遅延プレート318に光学的に取り付けられている。円筒レンズ320は、光源12a、12bおよび12cによって放出される光の線形偏光方向に直交する第1の配向に展開される(すなわち、光源12a、12bおよび12cが第1の偏光方向に偏光される光を放出する場合、円筒レンズ320は、第2の偏光方向に対応する方向に配向される)。適切に配向されると、円筒レンズ320は、第1の偏光方向に対応する方向に沿って光学パワーを印加する。この配向では、円筒レンズ320は、基板302の第2の伸長方向と平行な伸長方向を有し、円筒レンズ320は、基板302の第2の伸長方向に沿って表面326、328の間で横方向に延在する。
遅延プレート324、好ましくは1/4波長板は、PBS316に関連付けられ、主表面306で基板302に光学的に取り付けられている。第1の配向に直交する第2の配向に展開された部分反射円筒レンズ322a、322b、および322cのセットは、PBS316と関連付けられ、遅延プレート324に光学的に取り付けられる。第2の配向は、光源12a、12bおよび12cによって放出される光の線形偏光方向と同じ方向に沿っている(すなわち、光源12a、12bおよび12cが第1の偏光方向に偏光される光を放出する場合、円筒レンズ322a、322bおよび322cは、第1の偏光方向に対応する方向に配向される)。適切に配向されると、円筒レンズ322a、322b、および322cは、第2の偏光方向に対応する方向に沿って光学パワーを印加する。この配向では、円筒レンズ322a、322b、および322cは、基板302の第1の伸長方向に対して平行である伸長方向を有する。円筒レンズ322a、322b、および322cは、表面326、328の間に横方向に延在するアレイ内に並んで配置される。
検出器326a、326b、および326cは、それぞれの光源12a、12b、および12cに関連付けられ、円筒レンズ320に取り付けられる。検出器326a、326b、および326cは、光源12a、12b、および12cと同様に、表面326、328の間に横方向に延在するアレイに配置される。代替的に、検出器326a、326b、および326cは、それぞれの円筒レンズ322a、322b、および322cに取り付けられ得る。
光源12a、12b、および12cは、線形偏光ビーム14a、14b、および14cを放出するように構成される。ビーム14a、14b、および14cは、PBS314、316の表面に対して第1の偏光方向に偏光される。本非限定的な例では、第1の偏光方向は、垂直偏光(両側矢印として示され、p偏光と称される)であり、ビーム14a、14b、および14cの高速軸が垂直に拡張する。
以下の段落では、基板302を通るビーム14cの伝播経路を説明する。図23~図26を参照されたい。p偏光ビーム14cは、表面306を通じて基板302に入射し、PBS314によって透過され、表面308を通じて基板302から出射する。ビーム14cは、ビーム14cの偏光方向を円偏光に回転させる遅延プレート318を通過し、(水平配向を有する)円筒レンズ320に衝突する。円筒レンズ320に衝突する光の一部(強度の小さな割合)は、レンズ320を通して検出器326cへと透過され、検出器326cは、(光源12cの出力パワーを示す)光の強度を測定する。光の他方の部分(強度の大部分)は、レンズ320によって反射され、レンズ320は、ビーム14cの垂直に発散する高速軸をコリメートするように垂直光学パワーを印加する(ビーム14cが高速軸に沿って拡張するのを防止する)。反射ビーム14cは、ビーム14cの偏光方向を第2の偏光方向に回転させる遅延プレート318を通って戻り、この場合、水平偏光(ドットとして示され、s偏光と称される)である。
ここで、s偏光ビーム14cは、表面308を通じて基板302に再び入射し、PBS314によって反射され、PBS316によって反射され、表面306を通じて基板から出射する。ビーム14cは、ビーム14cの偏光方向を円偏光に回転させる遅延プレート324を通過し、(垂直配向を有する)円筒レンズ322cに衝突する。ビーム14cは、円筒レンズ322cによって反射され、円筒レンズ322cは、水平方向に発散するビーム14cの低速軸とコリメートするように水平方向の光学パワーを印加する(ビーム14cが低速軸に沿って拡張するのを防止する)。反射ビーム14cは、ビーム14cの偏光方向を第1の偏光方向(p偏光)に回転させる遅延プレート324を通過する。p偏光ビーム14cは、表面306を通じて基板302に再び入射し、PBS316によって透過され、ほぼ円形(対称)ビーム15cとして表面308を通じて基板を出射する。
ビーム14aおよび14bは、それぞれ、ほぼ円形のビーム15aおよび15bを生成するために、ビーム14cと同様の伝播経路を辿る。理解されるはずであるように、ビーム14aおよび14bが伝播するにつれて、円筒レンズ320に衝突する光の一部がレンズ320を通して、それぞれ(光源12aおよび12bの出力パワーを示す)光の強度を測定する検出器326aおよび326bへと透過される。さらに、(偏光を円偏光に回転させた後の)ビーム14a、14bは、(垂直配向を有する)円筒レンズ322a、322bにそれぞれ衝突する。ビーム14aおよび14bは、ビーム14aおよび14bの水平方向に発散する低速軸をコリメートするように水平光学パワーを印加する円筒レンズ322aおよび322によってそれぞれ反射される。反射ビーム14a、14bは、ビーム14a、14bの偏光方向を第1の偏光方向(p偏光)に回転させる遅延プレート324を通って戻る。ここで、p偏光ビーム14aおよび14bは、表面306を通じて基板302に再び入射し、PBS316によって透過され、ほぼ円形(対称)ビーム15aおよび15bとして表面308を通じて基板を出射する。
以下の段落では、光学デバイス300を製造するためのステップについて説明する。製造プロセスにおける種々のステップを示す図27A~図27Fを参照されたい。また、図23~図26、ならびに図4A、図4E、図4F、図16A~図16Cおよび図19を参照されたい。
製造プロセスの第1のステップでは、図4Aを参照して説明したものと同様に、複数の透明プレート120が取得される。次のステップでは、コーティングは、透明プレート120に関連付けられた種々の表面に適用され、複数のコーティングされた表面を生成する。図27Aは、コーティングがどのように適用されるかの1つの非限定的な例を示しているが、概して、コーティングは、複数のコーティングされた表面329を形成するために、透明プレート120に関連付けられた第1のセットの表面に適用される。コーティングは、多色偏光選択ビームスプリッタ構成314および316を形成する多色偏光選択コーティングである。そのため、各コーティングされた表面329は、表面329に対して第1の偏光方向に偏光された入射光を透過させ、表面329に対して第2の偏光方向(第1の偏光方向に直交)に偏光された入射光を反射させる。
図27Aの非限定的な例では、(透明プレート120のサブセットを画定する)透明プレート120の他方の面の両方の主表面122、124は、多色偏光選択性コーティングでコーティングされる。(サブセット内にない)残りの透明プレート120の表面122、124は、コーティングされていない。ここで、透明プレート120に関連付けられた表面は、実際には、透明プレート120の一部の主表面(122、124)である。コーティングされた透明プレート120およびコーティングされていない透明プレート120は、透明プレート120とコーティングされた透明プレート120との間で交互に配置されるように配置されている。換言すれば、プレートは、コーティングされていない透明プレート120、両面コーティングされた透明プレート120、コーティングされていない透明プレート120、両面コーティングされた透明プレート120、コーティングされていない透明プレート120などの交互の順序で配置される。
図27Bは、コーティングを適用するための別の非限定的な例を示している。ここで、複数の薄型透明プレート121が、透明プレート120の間で交互に配置されている。各薄型プレート121は、多色偏光選択性コーティングで(図示せずに、その主表面上で)コーティングされる。コーティングされた薄型プレート121および透明プレート120は、透明プレート120とコーティングされた薄型プレート121との間で交互になるように配置される。換言すれば、プレートは、透明プレート121、コーティングされた薄型プレート121、透明プレート120、コーティングされた薄型プレート121、透明プレート120などの交互の順序で配置される。ここで、透明プレート120に関連付けられた表面は、薄型プレート121のコーティングされた表面である。
別の非限定的な例(図示せず)では、多色偏光選択性コーティングは、(コーティングされていない透明プレート120の1つを除いて)すべての透明プレート120の同じ側面(例えば、表面122または表面124)に適用される。ここで、図27Aと同様に、透明プレート120に関連付けられた表面は、実際には、透明プレート120の一部の主表面(122、124)である。
上述のように、多色偏光選択性コーティングが関連する表面に適用されてコーティングされた表面329を形成すると、コーティングされた表面329が(コーティングされた透明プレート120、またはコーティングされた薄型プレート121で透明プレート120を適切に積層することによって)配置される。この配置は、図27Cに示すように、すべてのコーティングされた表面329が互いに対して平行である積層体330の形態を採る。積層体330内のコーティングされた表面329は、複数の同一で重複していないセグメントから構成される周期的形成を有し、各セグメントは、周期的形成の正確に1つの完全なサイクルを含み、完全なサイクルは、正確に2つ(すなわち、一対)のコーティングされた表面329のから構成される。セグメントは、各コーティングされた表面が1つの(かつ1つだけの)セグメントに属するという意味で、重複しない。類推により、周期的形成は、正確に2つ(すなわち、一対)のコーティングされた表面329を含む第1のセグメントを設定された回数繰り返すことによって形成される。
表面329が積層体330内に配置された後、積層体330のプレートは、例えば、積層体330の隣接する表面間(例えば、透明プレート120のコーティングされていない表面)に光学セメントを適用することによって一緒に取り付けられる(すなわち、接着される)。
次のステップでは、図27Dに示すように、積層体330は、331と指定された2つの平行な平面に沿ってスライス(切断)され、スライス332(または「ピース」)が生成される。このステップは、図4Dおよび図8Bを参照して説明されたスライスするステップとほぼ同様である。平面331は、平面331が平面コーティングされた表面329のすべてと共通の斜めの角度で交差するように、積層体330の透明プレート120のすべての主表面に対して斜方である。PBS314、316が基板302内に展開されるスライス角度(すなわち共通の斜めの角度)と斜めの角度φとは、補完的な角度である。したがって、スライス角度は、好ましくは、多色偏光選択コーティングが所望のピーク反射率および透過率特性を提供する範囲内に収まるAOIに対応する角度φを生成するように選択される。
図27Eは、第1の伸長方向(本明細書において「y軸」に対応し、基板302の第1の伸長方向に対応するように任意に図示される)を有し、第2の伸長方向(本明細書において「z軸」に対応し、基板302の第2の伸長方向に対応するように任意に図示される)を有する単一のスライス332を示している。複数のスライスは、複数の対の平行な平面331に沿って積層体330をスライスすることによって生成され得ることを理解されたい。スライス332は、主表面306、308の間に埋め込まれた周期的にコーティングされた表面329(複数のセグメントに対応)を有する。コーティングされた表面329は、積層体330の斜方切断により、主表面306、308に対して斜めの角度φにある。図から分かるように、(一対のコーティングされた表面329を含む)各セグメントについて、コーティングされた表面329の第1の面は、PBS314を形成し、コーティングされた表面329の第2の面は、PBS316を形成する。(基板302の光波出入射面および出射面として機能する)主表面306、308は、光学品質を向上させるために研磨されることが好ましい。
図27Eには、平面134および136の例も示されており、(例えば、図4Eおよび図4Fを参照して、本開示全体を通して以前に説明されたものと同様に)これらに沿ってスライス332を後で切断(スライス)して個々のセクション340および基板302を生成することができる。隣接するセグメントの間にある透明プレート120は、好ましくは、切断面134によって分離される隣接するセグメントからのコーティングされた表面329の間に追加の空間を提供するために、(他の透明プレート120と比較して)増加した厚さを有することに留意されたい。
(遅延プレート318、324に対応する)波長板、(円筒レンズ320、322a、322b、および322cに対応する)光学系、および(検出器326a、326b、および326cに対応する)検出器配置を適用するためのステップは、好ましくは、図19を参照して説明したものと同様に、スライスレベルで実行される。
図27Fは、それぞれ、検出器326a、326b、326c、円筒レンズ320、遅延プレート318、遅延プレート324、および円筒レンズ322a、322b、322cを担持(すなわち、保持)する(光学的に)透明および/または取り外し可能なプレート350、360、370、380、および390の配置を示している。
遅延プレート318(好ましくは、1/4波長板)を担持するプレート370は、各々の遅延プレート318がPBS314を形成するコーティングされた表面329のそれぞれの1つに関連付けられるように、スライス332の主表面308と位置合わせされる。遅延プレート318とPBS314を形成するコーティングされた表面329との間に1対1の対応が存在する。位置合わせした後、遅延プレート318は、遅延プレート318をスライス332に結合するように、光学接着剤(すなわち、セメント)を介して表面308に光学的に取り付けられる。プレート370が取り外し可能である場合、プレート370は、遅延プレート318の取り付け後に取り外すことができる。代替的に、プレート370が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート370自体は、光学接着剤を介してスライス332に接合することができる。
次に、円筒レンズ320を担持するプレート360は、各々のレンズ320が遅延プレート318のそれぞれの1つに関連付けられるように、遅延プレート318と位置合わせされる。レンズ320と遅延プレート318との間に1対1の対応が存在する。レンズ320の伸長方向がスライス332の第2の伸長方向と一致するようにレンズ320が展開される。位置合わせした後、レンズ320は、スライス332にレンズ320を結合するように、光学接着剤(すなわち、セメント)を介して遅延プレート318に光学的に取り付けられる。プレート360が取り外し可能である場合、プレート360は、レンズ320の取り付け後に取り外すことができる。代替的に、プレート360が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート360自体は、光学接着剤を介して遅延プレート318またはプレート370に接合することができる。
次に、検出器326a、326b、326cを担持するプレート350は、レンズ320と位置合わせされる。検出器326a、326b、および326cは、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドでプレート350上に配置される。行は、スライス332の第1の伸長方向に任意に対応し、列は、スライス332の第2の伸長方向に任意に対応する。各々のレンズ320がそれぞれの列に関連付けられるように、列とレンズ320との間に1対1の対応が存在する。アレイの各列は、検出器のN+1グループを含み、各グループは、検出器326aのうちの1つ、検出器326bのうちの1つ、および検出器326cのうちの1つからなり、Nは、平面136の数を表す整数である(すなわち、N+1は、各セクション340から生成される基板302の数である)。各グループ内の検出器326a、326b、および326cの順序は、グループ間で一貫している。
プレート350は、各列の検出器326a、326b、および326cがレンズ320のそれぞれの1つに関連付けられるように、レンズ320と位置合わせされる。位置合わせした後、検出器326a、326b、および326cは、例えば、接着剤(例えば、光学セメント)を介してレンズ320に結合される。図16A~図16Cおよび図19を参照して前述したのと同様に、プレート350は、検出器326a、326b、および326cのための導電性接触点を提供する導電性キャリアホイルを含んでよい。代替的に、ホイルは、検出器326a、326b、および326cの一時的なホルダーとして機能し得、検出器326a、326b、および326cがレンズ320に取り付けられた後に取り外され得る。かかる場合、導電性要素を有する導電性表面は、検出器326a、326bおよび326cの各々に取り付けられ得る。
遅延プレート324(好ましくは、1/4波長板)を担持するプレート380は、各々の遅延プレート324がPBS316を形成するコーティングされた表面329のそれぞれの1つに関連付けられるように、スライス332の主表面306と位置合わせされる。遅延プレート324とPBS316を形成するコーティングされた表面329との間に1対1の対応が存在する。位置合わせした後、遅延プレート324は、遅延プレート324をスライス332に結合するように、光学接着剤(すなわち、セメント)を介して表面306に光学的に取り付けられる。プレート380が取り外し可能である場合、プレート380は、遅延プレート324の取り付け後に取り外すことができる。代替的に、プレート380が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート380自体は、光学接着剤を介してスライス332に接合することができる。
次に、円筒レンズ322a、322b、および322cを担持するプレート390は、遅延プレート324と位置合わせされる。レンズ322a、322b、および322cは、レンズ322a、322b、および322cの伸長方向がスライス332の第1の伸長方向と一致するように展開される(すなわち、レンズ322a、322b、および322c、およびレンズ320は直交して配向される)。レンズ322a、322b、および322cは、複数の行および列を有する二次元アレイまたはグリッドでプレート350上に配置される。検出器326a、326b、および326cのアレイと同様に、行は、スライス332の第1の伸長方向に任意に対応し、列は、スライス332の第2の伸長方向に任意に対応する。各々の遅延プレート324がそれぞれの列に関連付けられるように、列と遅延プレート324との間に1対1の対応が存在する。検出器326a、326b、および326cのアレイと同様に、アレイの各列は、レンズのN+1のグループを含み、各グループは、円筒レンズ322aのうちの1つ、円筒レンズ322bのうちの1つ、および円筒レンズ322cのうちの1つからなる。各グループ内の円筒レンズ322a、322b、および322cの順序は、グループ間で一貫している。プレート390は、各列の円筒レンズ322a、322b、および322cが、遅延プレート324のそれぞれ1つに関連付けられるように、遅延プレート324と位置合わせされる。位置合わせした後、円筒レンズ322a、322b、および322cは、円筒レンズ322a、322b、および322cをスライス332に結合するように、光学接着剤(すなわち、セメント)を介して遅延プレート324に光学的に取り付けられる。プレート390が取り外し可能である場合、プレート390は、円筒レンズ322a、322b、および322cの取り付け後に取り外すことができる。代替的に、プレート390が(光源12a、12b、および12cによって放出される光に対して)光学的に透明である場合、プレート390自体は、光学接着剤を介して遅延プレート324またはプレート380に接合することができる。
図27Fを参照して説明される位置合わせおよび取り付けステップは、円筒レンズ、遅延プレート、PBS、および検出器のセット間の全体的な位置合わせおよび関連付けが維持されている限り、概して任意の順序で実行され得ることに留意されたい。プレート350、360、370、380および390によって担持される構成要素がスライス332に(直接的に、またはプレートによって担持される他の構成要素を介して間接的に)取り付けられた後、スライス332は、平面134(図27E)に沿って切断されて複数のセクション340を生成することができ、各セクションは、一対のコーティングされた表面329からなる。次に、セクション340の各々は、平面136に沿って切断して基板302を生成することができ、各々は、図23~図26に関して図示および説明したように、取り付けられた構成要素を有する。
考察されるように、光学デバイス300は、偏光ビーム14a、14b、および14cからの照明に応答して、ほぼ円形(対称)のコリメートされた偏光出力ビーム15a、15b、および15cを提供する。出力ビーム15a、15b、および15cを結合するために、光学デバイス300は、ダイクロイックビームコンバイナと組み合わされて、色結合出力ビームを生成することができる。光学デバイス300がパワー監視、コリメーション、およびビーム発散低減(すなわち、対称ビーム生成)のための機能を提供するため、光学デバイス300は、例えば、図2、図6、図7、図9B、図10B、図10D、および図11Bに示されるダイクロイックビームコンバイナなど、色結合機能に限定されるダイクロイックビームコンバイナで動作するのに特に好適である。
図28は、光学デバイス300およびダイクロイックビームコンバイナを含む光学システム/デバイス400を示している(この例では、図2に示されるダイクロイックビームコンバイナ102として実装される)。光学デバイス300およびダイクロイックビームコンバイナ102は、2つのデバイス間の界面領域(界面平面)を画定する表面308および106において互いに光学的に結合される。光学結合は、表面308と106との間の空気間隙、または屈折率整合材料で充填された表面308と106との間の間隙を有する機械的結合として実装され得る。代替的に、光学デバイス300およびダイクロイックビームコンバイナ102は、表面308と106との間の光学接着剤の層を介して結合され得る。明らかであるはずであるように当然のことながら、光学デバイス300およびダイクロイックビームコンバイナ102を製造するために使用されるプレート120(またはプレート120および121)は、光学デバイス300とダイクロイックビームコンバイナ102との間の界面領域におけるビーム15a、15b、および15cの望ましくない屈折を最小限に抑えるために、同じ屈折率であるべきである。
これまで説明した光学デバイスは、小型のカラーコンバイナが必要とされる幅広い用途に使用することができる。好適な用途の例としては、種々の撮像用途、例えば、近眼ディスプレイ(NED)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、および画像をNED、HMD、およびHUDの構成要素に投影する画像プロジェクタを利用するヘッドアップディスプレイ(HUD)、携帯電話、コンパクトディスプレイ、3Dディスプレイ、コンパクトビームエクスパンダ、ならびにフラットパネルインジケータおよびスキャナなどの非撮像用途が挙げられるが、これらに限定されない。本実施形態の光学デバイスは、画像ピクセルを生成するために偏光による照明を必要とするSLMマイクロディスプレイを採用する、かかる画像プロジェクタの照明構成要素として使用されるときに、特に価値があり得る。NED、HMD、およびHUD用途に好適な様々な種類の画像プロジェクタは、Lumus Ltd.(イスラエル)から市販されている。これらの画像プロジェクタは、反射型ディスプレイデバイス(例えば、LCoS)と共に、照明、プリズム、およびコリメーティングプリズムを含む種々のプリズムアセンブリを用い得る。本実施形態の光学デバイスはまた、複数の非可視レーザ光源が必要とされるLIDAR型システムに特定の適用可能性を有する非可視レーザダイオードなどの非可視光源と共に使用され得る。かかるLIDAR型システムは、本明細書に記載の光学デバイスと組み合わせて使用することができ、例えば、車両のダッシュボードまたはフロントガラスに設置された車両HUD環境に展開することができる。
特に好ましいが非限定的な用途の1つのサブセットの例示として、図29は、色結合出力ビームを生成する光学デバイス500を、コリメートされた画像を生成する画像プロジェクタデバイス502と、画像プロジェクタデバイス502からの注入画像を受ける導光基板514と組み合わせて、光学系を構成したものである。光学デバイス500は、構造上、図2、図6、図7、図9B、図10B、図10D、図11B、図13、図15、図17、図18、図20、および図28に関して説明される光学デバイスおよび対応する構成要素のいずれかに対応し得る。
ここで、画像プロジェクタデバイス502および基板514の一般的な構造が説明されるが、画像プロジェクタデバイス502および基板514のより詳細な説明は、以下のPCT特許公開公報、すなわちWO2018/100582、WO01/95027、およびWO2008/023367に見出され得、それらの開示は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される画像プロジェクタデバイス502および基板514は、光学デバイス100を利用し得る画像投影デバイスおよび導光光学要素の単なる例であることに留意されたい。
画像プロジェクタデバイス502は、画像コリメーティングプリズムを形成する2つの構成プリズム504、506を含む。偏光選択ビームスプリッタ構成510(PBS510)は、画像コリメーティングプリズム内に展開される。光デバイス500から出力される光波112は、好ましくはs偏光光波としてプリズム504に入射する。所望のs偏光を達成するために、1つ以上の遅延プレートが光学デバイス500と画像プロジェクタデバイス502との間に展開され得る。s偏光光波は、PBS510によって、(好ましくはLCoSとして実装される)反射型ディスプレイデバイス522上に衝突する画像表示面に向かって反射される。画像の明領域に対応するピクセルは、変調された回転偏光で反射されて、光波をs偏光からp偏光に変換し、その結果、明るいピクセルからの放射は、PBS510を通って透過され、遅延プレートの少なくとも一部の上にある少なくとも1つの光波コリメーティング構成要素508に入射する前に、少なくとも1つの遅延プレート(図示せず)、好ましくは1/4波長板を通過し、1/4波長板を通って反射されて、光波をs偏光に変換する。次に、s偏光光波がPBS510によってプリズム506から反射され、基板514に入射する。
基板514は、通常、互いに対して平行である少なくとも2つの主表面516および518、1つ以上の部分的反射性表面520、ならびに光を基板514に結合するための光学ウェッジ要素512を含む。画像プロジェクタデバイス502からの出力光波112は、光学ウェッジ要素512を介して基板514に入射する。(基板514に対して)入射した光波は、図29に示すように、全内部反射(TIR)によって基板514内に捕捉される。基板514からの捕捉された光波のアウトカップリングは、部分的反射性表面520、または回折要素、または任意の他の好適なアウトカップリング配置によって適用され得る。光学ウェッジ要素512は、1つの非限定的な光学結合構成の単なる例示であり、他の要素および構成が画像プロジェクタデバイス502からの光を基板514に結合するために使用され得る。
図30Aおよび図30Bは、本開示のダイクロイックビームコンバイナが特定の用途に使用され得る用途の別の非限定的なサブセットを示している。ここで、色結合出力ビームを生成する光学デバイス600は、光を光導波路に投影するための光学配置と組み合わされて、光学システム(レーザ走査システム)を形成する。光学デバイス600は、構造上、図2、図6、図7、図9B、図10B、図10D、図11B、図13、図15、図17、図18、図20、および図28に関して説明される光学デバイスおよび対応する構成要素のいずれかに対応し得る。
光源12aは、ダイクロイックビームコンバイナ602のリフレクタの1つに衝突する前に、(図13のようにレンズ180aであり得る)マイクロレンズ604によってコリメートされる有色光ビーム14aを放出する。ダイクロイックビームコンバイナ602の他のダイクロイックリフレクタに衝突する他の光源からのコリメートされた光ビーム14bおよび14cは、矢印としてのみ表されている。ダイクロイックビームコンバイナ602は、(本開示を通して詳細に考察されるように)光ビーム14a、14b、および14cを結合して、色結合出力ビームを生成し、出力ビームをリレー光学系606に向けて反射し、これは、(出力ビームが過度にコリメートされる場合に)ビームをコリメート解除し、ビームを再コリメートするように作用する。一対の走査ミラー608は、出力ビームの角度を走査して照射野を生成する。走査ミラー608からの照射野は、レンズ610によって(図30Bに示す)射出瞳618に撮像される。一部の場合には、出力ビームの開口数は、マイクロレンズアレイ612によって拡大される。図30Bは、レーザ走査システムの底部セクションの側面図を示し、出力ビームは、PBS614によって反射レンズ616上に反射され、反射レンズ616は、出力ビームをコリメートし、コリメートされたビームを射出瞳618に透過し、射出瞳618は、図29の基板524などの光導波路に光学的に結合することができる。
なお、図28の光学デバイス400がレーザ走査システムと共に使用されて色結合出力ビームを生成する場合、個々の有色ビームは結合される前にコリメートされ対称的であるため、マイクロレンズ604およびリレー光学系606は必要なく、それによって出力ビームをコリメート解除し、再コリメートする必要性を回避する。
本明細書で説明される事例で特定の偏光光波経路が辿られた各例では、偏光は交換可能であり、それによって種々の選択的反射性表面(例えば、リフレクタ204a、204b、204c、および204d、表面214、PBS314、PBS316など)の偏光選択特性を交互にする際に、p偏光の各記載がs偏光によって置き換えられ得、逆もまた同様であることに留意されたい。
本明細書全体を通して、特定の色の光、具体的には赤色光、緑色光、および青色光が参照されている。かかる光をまとめて「有色光」と称する。考察されるように、これらの特定の色の各々の光は、可視スペクトルの特定の対応するスペクトル領域内にある中心波長を有し、それにより、赤色光は、概して、638ナノメートル(nm)~またはおよそ638nmの中心波長を有し、緑色光は概して、532nm~またはおよそ532nmの中心波長を有し、青色光は概して、456nm~またはおよそ456nmの中心波長を有する。しかしながら、これらの特定の波長は、例示的なものに過ぎず、異なる種類の有色光の特定の波長は、可視スペクトルの関連するスペクトル領域の任意の場所から選択することができ、これは、青色光の場合、およそ450nm~485nmの範囲内にあり(ただし、特定の事例ではこの範囲外に拡張され得る)、緑色光の場合、およそ500nm~565nmの範囲内にある(ただし、特定の事例ではこの範囲外に拡張され得る)、赤色光の場合、およそ625nm~740nmの範囲内にある(ただし、特定の事例ではこの範囲外に拡張され得る)。本開示のビームコンバイナのリフレクタのコーティングは、対応する有色光に対して特定の中心波長および波長範囲のいずれかが選択された場合、所望の反射率および透過率を達成するように設計されるべきである。
加えて、本開示の実施形態は、可視光、特に赤色光、緑色光、および青色光を結合する文脈において説明したが、本開示のビームコンバイナによって可能にされるビーム結合機能は、可視スペクトル内の他の色のセットの光、または例えば赤外線(IR)領域、近赤外線(NIR)領域などを含む電磁スペクトルの他の領域からの光を結合することに同様に適用することができる。
本開示の種々の実施形態の説明は、例示の目的のために提示されているが、網羅的であることを意図せず、または開示される実施形態に限定されない。多くの修正例および変形例は、記載される実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく当業者に明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、市場で見出される技術に対する実用的な応用または技術的な改善を最もよく説明するために、または当業者が本明細書に開示される実施形態を理解することを可能にするために選択された。
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、および「the」という単数形は、文脈が明確に別様に示さない限り、複数の参照を含む。
「例示的な」という用語は、本明細書において、「例、事例、または例示としての役割を果たす」を意味するように使用される。「例示的」として記載される任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態よりも好ましいもしくは有利であると解釈されず、かつ/または他の実施形態から特徴の組み込みを除外しない。
明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴もまた、単一の実施形態において組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される本発明の種々の特徴は、別々に、または任意の好適なサブコンビネーションで、または本発明の任意の他の記載された実施形態で好適に提供され得る。種々の実施形態の文脈において説明される特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしで動作不能である場合を除き、それらの実施形態の本質的な特徴とみなされるべきではない。
添付の特許請求の範囲が複数の従属性なしに起草されている限りにおいて、これは、かかる複数の従属性を許容しない法域における形式的要件に対応するためにのみ行われている。特許請求の範囲を多重従属にすることによって示唆される特徴のすべての可能な組み合わせが明示的に想定され、本発明の一部とみなされるべきであることに留意されたい。
本発明は、その特定の実施形態と併せて説明されてきたが、多くの代替物、修正例、および変形例が、当業者に明らかであろうことは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および広範な範囲内であるすべてのかかる代替物、修正例、および変形例を包含することが意図される。