JP2022541765A - 抗grp78抗体およびその使用方法 - Google Patents

抗grp78抗体およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、GRP78に結合する単離された抗体を対象とする。具体的には、癌または腫瘍細胞の認識に有用な抗GRP78抗原結合タンパク質を含む組成物である。さらに、いくつかの態様では、抗GRP78抗原結合タンパク質は、薬物および療法の腫瘍/癌特異的送達に有用である。別の態様では、開示される抗原結合タンパク質は、抗原結合タンパク質がペイロード、例えば治療剤、造影剤、またはそれらの組合せにコンジュゲートされている癌または腫瘍を有するか、有する疑いがある対象において、放射線療法を増強するのに有用である。【選択図】図23

Description

関連出願の相互参照
本願は、2019年7月16日に出願された米国仮出願第62/874,791号の利益を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
政府の権利
本発明は、国立衛生研究所によって授与されたCA170169の下で政府の支援を受けてなされた。政府は本発明に一定の権利を有する。
本発明は、腫瘍細胞の認識、ならびに薬物および療法の腫瘍特異的送達に有用な抗Grp78抗原結合タンパク質を含む組成物を包含する。
米国では、個人が生涯にわたって癌を発症するか癌で死亡する割合は、男性では2人に1人、女性では3人に1人である。治療への耐性は、癌、特に非小細胞肺癌(NSCLC)および多形性膠芽腫(GBM)の治療における重大な障壁である。NSCLCは、世界中での癌関連の死亡の最も頻繁な原因の1つにランク付けされており、診断時に進行した段階を示すことに起因し、治癒が依然困難である。GBMの場合、腫瘍に侵襲性があり、再発するので、多様の併用療法にもかかわらず、14ヶ月の生存期間中央値となる。標的化治療は、GBMおよびNSCLCの治療の効力を改善する研究の一層大きなテーマとなっている。VEGF/VEGFR-2や、EGFR、RETなどの分子を標的とする抗体および阻害剤は、GBMおよびNSCLCに固有の異常なタンパク質発現プロファイルを利用するために開発されてきた。しかし、これらの治療のアプローチによる効力の改善がわずかであることが、さらなる分子標的の発見に対する必要性を強めている。
腫瘍特異的な薬物送達および治療方法は、生物における腫瘍の増殖を低減または防止する可能性を有し、生物がより長期にわたって健康な生活を送ることを可能にする。しかし、多くの抗腫瘍薬は、非腫瘍細胞に対しても毒性であり、副作用に耐えることが困難である。したがって、腫瘍細胞の増殖を低下させるために腫瘍細胞に特異的に抗腫瘍剤を送達する方法が、当技術分野で必要とされている。
本発明の一態様は、78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号15を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号5を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号11を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号25を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号19を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号6を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体を包含する。抗体は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4からなる群から選択されるアミノ酸配列内のエピトープを認識し得る。抗体は、ヒト化抗体、一本鎖可変断片(scFv)抗体、抗体断片またはキメラ抗体からなる群から選択され得る。抗体は、治療剤、造影剤、またはそれらの組合せからなる群から選択されるペイロードに直接的または間接的にコンジュゲートされ得る。
本発明の態様は、78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する抗体を使用して癌または腫瘍を有するまたは有する疑いがある対象において放射線療法を増強する方法であって、抗体が、治療剤、造影剤、またはそれらの組合せからなる群から選択されるペイロードに直接または間接的にコンジュゲートされ、抗体の薬理学的な有効量を対象に投与することを伴い、放射線療法が強化されるようにする方法を包含する。方法は、対象に電離放射線を施すことをさらに含み得る。方法は、対象を撮像することを含んでもよい。コンジュゲートされる治療剤は、抗新生物剤であり得る。
本発明の一態様は、78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に結合する抗体を使用して、画像化を必要とする対象において腫瘍または癌を画像化する方法であって、この場合、抗体が造影剤にコンジュゲート化されており、コンジュゲート化GRP78を対象に投与すること、および対象において癌を画像化することを含む方法を包含する。
出願ファイルは、カラーによる少なくとも1つの図面を含む。カラーの図面を伴うこの特許出願公開の写しは、請求および必要な料金の支払いに応じて、特許庁によって規定される。
ELISAアッセイにおけるC末端GRP78ペプチドに対する抗GRP78マウスモノクローナル抗体の結合を示すグラフを描写している。 GRP78タンパク質に対する抗GRP78マウスモノクローナル抗体の結合を示すELISAのアッセイを描写している。 NSCLCにおけるGRP78抗体の細胞表面結合を示す。 GRP78抗体(配列番号63~69)のエピトープマッピングを示す。GRP78のc末端から7つのペプチドを合成した。各ペプチドは、5アミノ酸のオーバーラップを有する12量体であった。ペプチドの配列を図面に示している。ペプチドの各々をニトロセルロースメンブランに二連でコーティングし、7A9抗体とインキュベーションした。洗浄後、化学発光を用いてブロットを展開した。矢印は陽性スポットを示す。 図5A~図5Bは、6F8抗体のエピトープマッピングを示す。図5Aは、相対的な応答結合のグラフを示す。エピトープマッピングはBiacore T200を用いて行った。6F8をCM5センサーチップに固定化し、ペプチド86~90(6F8の免疫原領域内の重複しているペプチド)を分析物として通した。6F8に対する各ペプチドの相対的な結合応答(6F8固定化チャネルから差し引いたブランクのチャネルでの応答)を、BIAevaluationのソフトウェアを用いて分析した。非結合ペプチドのカットオフは0RUである。図5Bは、マゼンタ色のタンパク質のエピトープ配列を示すGRP78タンパク質の三次元モデルを示す。図面は、Pymolのソフトウェアを使用して生成された(配列番号71)。 図6A~図6Bは、7A9抗体のエピトープマッピングを示す。図6Aは、7A9の相対的な応答結合のグラフを示す。エピトープマッピングはBiacore T200を用いて行った。7A9をCM5センサーチップに固定化し、ペプチド86~90(7A9の免疫原領域内の重複しているペプチド)を分析物として通した。7A9に対する各ペプチドの相対的な結合応答(7A9固定化チャネルから差し引いたブランクのチャネルでの応答)を、BIAevaluationのソフトウェアを用いて分析した。非結合ペプチドのカットオフは0RUである。図6Bは、赤い色のタンパク質のエピトープ配列を示すGRP78タンパク質の三次元モデルを示す。図面は、Pymolのソフトウェアを使用して生成された(配列番号70)。 図7A~図7Bは、GRP78抗体の細胞表面結合に関するフローサイトメトリーのデータのグラフを示す。図7Aは、A549細胞への6F8抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーアッセイの結果を示す。結合条件:2.22μMで開始して、抗体の3倍希釈物を0.1×10の細胞とインキュベートした。細胞をFACS緩衝液で2回洗浄した。二次抗体で染色した。2回洗浄し、フローサイトメーターFACSCantoII(BD)によってFACS緩衝液において分析した。Graphpad Prismソフトウェアの「One site-specific binding」を使用して、幾何学的平均蛍光強度をフィッティングした。図7Bは、Graphpad Prismソフトウェアの「Sigmoidal,4PL,Xはlog(濃度)」を使用してフィッティングしたAと同じデータのグラフを示す。 図8A~図8Bは、陽性A549細胞の割合を示す散布図である。図8Aは、プロット1~7、非染色対照および二次抗体対照を示す。図8Bは、プロット8~15を示す。 図9A~図9Bは、H460細胞への6F8の細胞表面結合を示すグラフである。図9Aは、H460細胞への6F8抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーアッセイを示す。結合条件:0.7μMで開始して、抗体の3倍希釈物を0.1×106の細胞とインキュベートした。細胞をFACS緩衝液で2回洗浄した。二次抗体で染色した。2回洗浄し、フローサイトメーターFACSCantoII(BD)によってFACS緩衝液において分析した。Graphpad PrismソフトウェアのOne site-specific bindingを使用して、幾何学的平均蛍光強度をフィッティングした。図9Bは、Graphpad Prismソフトウェアの「Sigmoidal,4PL,Xはlog(濃度)」を使用してフィッティングしたAと同じデータのグラフを示す。 6F8抗体の3倍段階希釈(プロット1~6)で染色した陽性のH460細胞の割合の散布図を示す。散布図は、検出に用いた蛍光色素の蛍光強度で色付けしている。 図11A~図11Bは、H460細胞への7A9抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーを示す。図11Aは、H460細胞への7A9抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーアッセイを示す。結合条件:1.0μMで開始して、抗体の3倍希釈物を0.1×10の細胞とインキュベートした。細胞をFACS緩衝液で2回洗浄した。二次抗体で染色した。2回洗浄し、フローサイトメーターFACSCantoII(BD)によってFACS緩衝液において分析した。Graphpad PrismソフトウェアのOne site-specific bindingを使用して、幾何学的平均蛍光強度をフィッティングした。図11Bは、Graphpad Prismソフトウェアの「Sigmoidal,4PL,Xはlog(濃度)」を使用してフィッティングしたAと同じデータのグラフを示す。 7A9抗体の3倍段階希釈(プロット1~7)で染色した陽性のH460細胞の割合の散布図を示す。散布図は、検出に用いた蛍光色素の蛍光強度で色付けしている。 GRP78モノクローナル抗体(非照射の腫瘍)A549腫瘍をヌードマウスの後肢に注射した、全身NIR画像化を示す。6F8および7A9抗体をIR色素800(Licor)で標識した。各抗体40ugを尾静脈に注射し、Pearlイメージャを用いて毎日画像化した。 図14A~図14Cは、NIR画像化によるGRP78モノクローナル抗体の体内分布を示す(非照射腫瘍)。図14Aは、採取したA549腫瘍の画像を示す。図14Bは、採取した腫瘍1グラム当たりのシグナル強度の棒グラフを示す。図14Cは、それぞれの重量のgm当たりの全器官の信号強度を示す。 A549細胞におけるGRP78モノクローナル抗体の内在化を示す。6F8および7A9を、酸性細胞区画において赤色に蛍光を発するpHRodo赤色pH感受性色素で標識した。 完全な長さのGRP78のタンパク質へのGRP78scFv-Fc結合を示す、ドットブロットを示す。ドットブロットでは、組換えGRP78の完全な長さのタンパク質を二連でニトロセルロースメンブランにスポットした。ブロッキング後、ブロットを、抗GRP78scFv Fc1171および1183で、インキュベートした。抗ヒトFc HRPコンジュゲート抗体を使用して、組換えGRP78タンパク質への結合について、scFv-Fcを検出した。 完全な長さの組換えGRP78タンパク質に対する抗GRP78scFV1171-Fcの結合親和性についてのBiacore分析を示す。scFv1171-Fcの最高濃度は500nMであり、続いて2倍連続希釈を行った。オン速度、オフ速度および解離定数を表に示す。 完全な長さの組換えGRP78タンパク質に対する抗GRP78scFV1171-Fcの結合親和性についてのBiacore分析を示す。scFv1183-Fcの最高濃度は500nMであり、続いて2倍連続希釈を行った。オン速度、オフ速度および解離定数を表に示す。 scFv-Fc1171の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーを示す。A549細胞を偽とするか、または3線量の3Gyで照射した。細胞を回収し、表示された濃度のscFV-Fc1171抗体とインキュベートした。代表的な重ね合わせヒストグラム(青色:二次抗体対照;赤色:scFv-Fc1171)を示す。 放射線照射されたA549細胞へのscFv-Fc1171抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーアッセイを示す。結合条件:100nMで開始して、抗体の4倍希釈物を0.1×106の細胞とインキュベートした。細胞をFACS緩衝液で2回洗浄した。二次抗体で染色した。2回洗浄し、フローサイトメーターFACSCantoII(BD)によってFACS緩衝液において分析した。GraphpadPrismソフトウェアのOne site-specific bindingを使用し、幾何学的平均蛍光強度をフィッティングした。Graphpad Prismソフトウェアの「Sigmoidal,4PL,Xはlog(濃度)」を使用してフィッティングした陽性の細胞の割合を示すグラフである。 Fc陰性対照の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーを示す。A549細胞を偽とするか、または3線量の3Gyで照射した。細胞を回収し、表示された濃度のFc陰性対照とインキュベートした。代表的な重ね合わせヒストグラム(青色:二次抗体対照;赤色:Fc陰性対照)を示す。 A549細胞におけるscFv-Fc1171のエンドサイトーシスを示す。A549細胞を偽とするか、または3線量の3Gyで照射した。scFv-Fc1171を、酸性細胞区画において赤色に蛍光を発するpHRodo赤色pH感受性色素で標識した。白い矢印は内在化抗体を示す。 コロニー形成アッセイを使用したGRP78のscFv-Fc1171およびFcの用量反応を示す。細胞を播種し、翌日に2Gyを照射した。scFv-Fc1171またはFc対照を2つの異なる濃度で添加した。翌日、さらなる2Gyの用量を与えた。コロニーを計数し、生存率をプロットした。統計分析には、二元配置ANOVAを使用した。*p<0.05、**p<0.01。 H460細胞においてコロニー形成アッセイを使用したGRP78のscFv-Fc1171およびFcの用量応答を示す。細胞を播種し、翌日に2Gyを照射した。scFv-Fc1171またはFc対照を2つの異なる濃度で添加した。翌日、さらなる2Gyの用量を与えた。コロニーを計数し、生存率をプロットした。生存率の減少傾向は、放射線と組み合わせたscFvFc1171で観察される。 6F8抗体のヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。(配列番号55~58) 7A9抗体のヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。(配列番号59~62) SCFV GRP78-1183抗体のアミノ酸配列を示す。(配列番号27~28) SCFV GRP78-1164抗体のアミノ酸配列を示す。(配列番号35~36) SCFV GRP78-1171抗体のアミノ酸配列を示す。(配列番号43~44) SCFV GRP78-1256抗体のアミノ酸配列を示す。(配列番号51~52)
本開示は、腫瘍細胞を認識する抗原結合タンパク質を包含する。本開示はまた、本明細書中に開示される抗原結合タンパク質の使用方法を提供する。抗原結合タンパク質は、例えば薬物または治療剤の腫瘍特異的な送達、ならびに放射線療法の効力の向上をもたらすために、使用され得る。一態様において、本開示は、対象における癌の画像化に有用な抗原結合タンパク質を提供する。別の態様において、本開示は、本開示の抗原結合タンパク質を使用して、対象における放射線療法を増強する方法を提供する。有利にも、これらの抗原結合タンパク質は腫瘍細胞に特異的に結合し、正常細胞には結合しない。さらに、本開示は、本明細書において教示される抗原結合タンパク質を調製する目的のための抗原を提供する。
例示的な実施形態では、本開示の抗原結合タンパク質は、放射線照射された癌または腫瘍関連細胞に曝露されたエピトープに特異的に結合する。例えば、本開示の抗体は、放射線照射された癌または腫瘍関連細胞上の細胞外エピトープ、膜貫通エピトープまたは細胞内エピトープに結合し得る。特に、本開示は、78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に結合する抗原結合タンパク質を提供する。GRP78は、GBMおよびNSCLCの表面に特に発現される多機能タンパク質折り畳みシャペロンおよび補助受容体であり、癌特異的標的として意義深い見込みを備える。本明細書に示されるように、非小細胞肺癌(NSCLC)および多形性膠芽腫(GBM)癌細胞株を抗GRP78抗体で処理し、増殖、コロニー形成、細胞死およびPI3K/Akt/mTORシグナル伝達について評価した。抗GRP78抗体で処理したGBMおよびNSCLC細胞は、細胞の増殖の減弱、コロニーの形成、およびアポトーシスの増強を示した。抗GRP78抗体で処理したGBMおよびNSCLC細胞はまた、PI3K/Akt/mTORシグナル伝達の全体的な抑制を示した。電離放射線(XRT)と組み合わせた腫瘍の増殖に対する抗GRP78抗体の効力を、マウス異種移植片モデルにおいて、インビボで判定した。抗体をXRTと組み合わせると、NSCLCおよびGBMの両方の異所性腫瘍モデルにおいて顕著な腫瘍の増殖の遅れがもたらされた。GRP78を標的とする抗体は、インビトロおよびインビボの両方で、抗腫瘍活性を示し、NSCLCおよびGBMにおける放射線の効力を増強した。これらのデータは、抗GRP78抗原結合タンパク質が、単独でまたはXRTと併用して、癌の治療法として有効であることを示唆している。抗原結合タンパク質およびその使用方法を、以下にさらに詳細に記載する。
I.抗GRP78抗原結合タンパク質
態様では、本明細書に記載のGRP78抗原結合タンパク質は、GRP78に特異的に結合し、単離され、特徴付けられ、精製され、機能的であり、癌または腫瘍を有するかまたは有すると疑われる生きている対象に投与される機能的治療組成物において使用するために回収された(得られた)抗原結合タンパク質を含む。態様では、本明細書に記載のGRP78抗原結合タンパク質は、GRP78に特異的に結合し、単離され、特徴付けられ、精製され、機能的であり、癌または腫瘍を有するかまたは有すると疑われる生きている対象に投与される機能的画像化用組成物において使用するために回収された(得られた)抗原結合タンパク質を含む。別の態様において、本明細書において有用な抗原結合タンパク質としては、単離され、特徴付けられ、精製され、機能的であり、かつ、生存している対象から得られる生物学的サンプルにおいてGRP78を検出し、かつ、対象における癌または腫瘍の発生を検出するためのアッセイにおいて使用するために回収された(得られた)抗原結合タンパク質が挙げられる。別の態様において、本明細書において有用な抗原結合タンパク質としては、単離され、特徴付けられ、精製され、機能的であり、使用のために回収され(得られ)、表Bに列挙される抗原結合タンパク質、ならびにその変異体(例えば、ヒト化形態、キメラ形態および免疫学的断片)が挙げられる。
BiPおよびHSP5aとしても公知の78kDaのグルコース調節タンパク質GRP78(Uniprot ID P11021)は、多機能タンパク質である。転写レベルでは、GRP78は遺伝子Hsp5aによってコードされる。GRP78は、細胞内の小胞体(ER)のストレス後に活性化される小胞体ストレス応答(unfolded protein response,UPR)において、周知の役割を果たす。しかし、GRP78は、細胞内のその位置に依拠する他の活性に関与する。GRP78は主にERに位置するが、細胞質、ミトコンドリア、核、原形質膜にも認められ、分泌されている。ただし、主に内因性細胞保護プロセスにもっぱら従事する。したがって、GRP78は、UPRおよびマクロオートファジーのいずれかを制御し得るか、またはホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)/AKT生存促進経路を活性化し得る。GRP78は、腫瘍細胞がいかに生存し、増殖し、化学療法の抵抗性を発現するかに影響を及ぼす。
「特異的に結合する」という語句は、本明細書では、抗原結合タンパク質が、300nM未満、250nM未満、200nM未満、150nM未満、100nM未満、75nM未満、50nM未満、25nM未満、20nM未満、15nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満の親和定数または親和性相互作用(KD)でGRP78に結合することを意味する。
「抗原結合タンパク質」という用語は、所望の生物学的活性を示す任意の形態の抗体またはその断片を指す。したがって、それは最も広い意味で使用され、所望の生物学的活性、例えばGRP78に特異的に結合することを示す限り、モノクローナル抗体(完全な長さのモノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、および抗体断片を具体的に包含する。
「抗体」という用語は、「モノクローナル抗体」という用語を含む。「モノクローナル抗体」という用語は、例えば任意の真核生物、原核生物、またはファージクローンを含む単一のコピーまたはクローンに由来する抗体を指す。モノクローナル抗体は、実質的に均一な抗体の集団から得られる、すなわち、集団を構成する個々の抗体は、少量存在し得る天然に存在する可能性のある変異、または翻訳後の修飾を除いて同一である。モノクローナル抗体は非常に特異的であり、単一の抗原性エピトープに対するものである。「モノクローナル抗体」は、ハイブリドーマ技術によって産生される抗体に限定されない。モノクローナル抗体は、例えば、当技術分野で周知のハイブリドーマ技術、ならびに組換え技術、ファージディスプレイ技術、合成技術、または、そのような技術と当技術分野で容易に知られている他の技術との組合せを使用して、産生することができる。さらに、モノクローナル抗体は、当技術分野で公知の方法に従って、検出可能な標識で標識され、固相に固定化され、および/または異種化合物(例えば、酵素または毒素)とコンジュゲートされ得る。
「その断片」という用語は、その生物学的活性を依然として実質的に保持する抗体の断片または誘導体を包含する。したがって、「抗体断片」または「その断片」という用語は、完全な長さの抗体の一部、概してその抗原結合領域または可変領域を指す。免疫学的に有効な断片の例は、Fabや、Fab’、F(ab’)2、およびFv断片、ダイアボディ、線状抗体、一本鎖分子、抗体断片からなる多重特異性抗体などが挙げられる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗体断片は、非限定的な例では、Fcドメイン、サイトカイン、毒素、または酵素への融合物を含む。断片は、本明細書のいくつかの文脈で、強調するために具体的に言及される。やはり、断片が指定されているかどうかにかかわらず、「抗体」という用語はそのような断片を含むということが理解されよう。
例えば、この特異性を有する抗体の一般にFv領域と呼ばれる一本鎖形態も、「抗体」の定義に含まれる。これらのscFvは、リンカーによって連結された重鎖可変領域および軽鎖可変領域から構成される。すべてではないが、ほとんどの場合、リンカーはペプチドであり得る。リンカーペプチドは、好ましくは約10~25のアミノ酸の長さである。好ましくは、リンカーペプチドは、グリシンならびにセリンまたはトレオニンが豊富である。scFvは、ファージディスプレイを促進するために使用することができ、またはフローサイトメトリー、免疫組織化学、または標的化ドメインのために使用することができる。scFvを作製および使用する方法は、当技術分野で公知である。好ましい実施形態では、本開示のscFvは、ヒト定常ドメインにコンジュゲートされる。いくつかの態様において、重鎖定常ドメインはIgGドメイン、例えばIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4に由来する。他の実施形態では、重鎖定常ドメインは、IgA、IgM、またはIgEに由来し得る。
また、「抗体」という用語には、二重特異性モノクローナル抗体(すなわち、2つの異なるモノクローナル抗体断片を含み、結果として2つの異なる抗原に結合するタンパク質)が含まれる。二重特異性モノクローナル抗体の具体例は、異なる抗体の2つの一本鎖可変断片(scFv)からなる融合タンパク質であるBi特異的T細胞エンゲージャ(Bi-specific T-cell Engager、BiTE)であり得る。ある特定の実施形態において、T細胞と癌細胞との間の連結からのBiTE。したがって、1つのscFvはGRP78に特異的であり、1つのscFvはT細胞に結合する。さらに、本開示の抗体は、人工T細胞受容体、キメラT細胞受容体、またはキメラ免疫受容体とも呼ばれるキメラ抗原受容体(CAR)であり得る。CARは、免疫エフェクター細胞に任意の特異性を移植する、操作された受容体である。いくつかの態様では、本明細書に開示されるCARは免疫エフェクター細胞で発現される。本明細書で使用される「免疫エフェクター細胞」という用語は、腫瘍または癌細胞の破壊に積極的に関与する、例えば抗腫瘍/抗癌活性を有する細胞である。これらの細胞には、マクロファージ細胞、リンパ球細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞、細胞傷害性T細胞およびメモリーT細胞が含まれ得るが、これらに限定されない。「キメラ抗原受容体(CAR)担持免疫エフェクター細胞」という用語は、キメラ抗原受容体を発現する免疫エフェクター細胞である。これらの細胞には、CARマクロファージ、CAR-T細胞またはCAR担持iNKT細胞(iNKT-CAR)が含まれ得るが、これらに限定されない。典型的には、これらのCARは、抗GRP78抗原結合タンパク質の特異性を免疫エフェクター細胞に移植するために使用される。
さらにまた、本開示の抗体は、二重親和性再標的化抗体(DART)であり得る。DARTフォーマットは、2つの別個のポリペプチド鎖の2つの抗原結合特異性の重鎖および軽鎖の同族可変ドメインを分離するダイアボディの形式に基づく。2つのポリペプチド鎖はダイアボディの形式で非共有結合的に会合するが、DARTの形式はC末端ジスルフィド架橋を介してさらなる安定化をもたらす。DARTは、多量かつ良質で製造することができ、製剤緩衝液およびヒトの血清の両方において並外れた安定性を示すことができる。さらに、「抗体」の定義には、単一の単量体可変抗体ドメインからなる抗体断片である、一般にsdAbと呼ばれる単一ドメイン抗体が含まれる。sdAb抗体は、ラクダ科の動物(VHH断片)または軟骨魚類(VNAR断片)に由来し得る。タンパク質がその意図された標的に特異的に結合する能力を保持する限り、それは「抗体」という用語に含まれる。
必ずというわけではなく、好ましくは、典型的にはマウス抗体または他の非ヒト抗体をヒトの形態に変換するために、適切な特異性のそれらの抗体を操作することが必要であるので、発見に有用な抗体が組換え産生される。グリコシル化抗体が好ましいが、抗体はグリコシル化されてもされなくてもよい。抗体は、公知のように、ジスルフィド結合を介して適切に架橋される。本開示の抗体は、エフェクター機能を最適化または最小化するように修飾することができる。さらに、本開示の抗体は、半減期を延長するように修飾することができる。さらに、本開示の抗体は、結合親和性を改善するために修飾することができる。前述の特徴を改善するために抗体を修飾する方法は、当技術分野で公知である。
本明細書で有用な抗体の基本抗体構造単位は四量体を含む。各四量体は、ポリペプチド鎖の2つの同一の対から構成され、各対は、1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50~70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分は、主に抗原認識を担う約100~110またはそれ以上のアミノ酸配列の可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、主にエフェクター機能を担う定常領域を画定する。
軽鎖は、ガンマ、ミュー、アルファおよびラムダとして分類される。重鎖は、ガンマ、ミュー、アルファ、デルタまたはイプシロンとして分類され、抗体のアイソタイプをそれぞれIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEと定義する。軽鎖および重鎖内で、可変領域および定常領域は、約12個以上のアミノ酸配列の「J」領域によって連結されており、重鎖はまた、約10個以上のアミノ酸配列の「D」領域を含む。
各軽鎖/重鎖対の可変領域は、抗体結合部位を形成する。したがって、インタクトな抗体は2つの結合部位を有するが、組換え型はより高い原子価であり得る。鎖は、相補性決定領域(以下、「CDR」とも呼ばれる)とも呼ばれる3つの超可変領域によって連結された比較的保存されたフレームワーク領域(FR)の同じ一般構造を示す。2つの鎖からのCDRはフレームワーク領域によって整列され、特定のエピトープへの結合を可能にする。N末端からC末端に向かって、軽鎖および重鎖の両方が、それぞれドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。各ドメインへのアミノ酸配列の割り当ては、既知の慣習(Kabat ’’Sequences of Proteins of Immunological Interest’’ National Institutes of Health,Bethesda,Md.,1987および1991;Chothia,et al,J.Mol.Bio.(1987)196:901-917;Chothia,et al.,Nature(1989)342:878-883を参照されたい)に従う。例えば、Kabat、Chothia、それらの組合せ、またはCDRを決定する他の公知の方法を使用することができる。
一態様では、本発明の抗体は、哺乳動物の免疫化、前記哺乳動物の抗体産生細胞からのハイブリドーマの形成、または他の方法でのそれらの不死化、および適切な特異性についてそれらを評価するためのハイブリドーマまたは不死化細胞の培養の標準的な技術によって、適切な特異性で生成される。この場合、そのような抗体は、例えば、GRP78タンパク質コード配列の領域またはその適切なサブ領域を包含するエピトープを表すペプチドで、ヒト、ウサギ、ラットまたはマウスを免疫することによって、生成され得る。組換え操作のための材料は、所望の抗体をコードするヌクレオチド配列をハイブリドーマまたはそれを産生する他の細胞から回収することによって得ることができる。次いで、これらのヌクレオチド配列を操作および単離し、特徴付け、精製および回収して、所望であればヒト化させた形態でそれらを提供することができる。
本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」には、非ヒト相補性決定領域(「CDR」)を有する抗体の配列を変化させることによってヒト抗体生殖細胞系に由来するアミノ酸配列から部分的にまたは完全に構成される抗GRP78抗体が含まれる。最も単純なそのような改変は、マウス定常領域の代わりにヒト抗体の定常領域を単に置換することからなり得、したがって、医薬用途で許容され得る十分に低い免疫原性を有し得るヒト/マウスキメラをもたらし得る。しかし、好ましくは、抗体の可変領域、さらにはCDRもまた、これまでで当技術分野において周知である技術によってヒト化される。可変領域のフレームワーク領域は、非ヒトCDRを実質的に無傷のままにするか、またはCDRをヒトゲノムに由来する配列で置換さえする対応するヒトフレームワーク領域によって置換される。CDRはまた、GRP78に対する結合活性および親和性が、実質的にヒトである完全ヒト生殖系列フレームワーク領域またはフレームワーク領域の状況で維持または増強されるようにランダムに変異され得る。実質的にヒトのフレームワークは、既知のヒトのフレームワークの配列と少なくとも90%、95%、または99%の配列同一性を有する。完全に有用なヒト抗体は、ヒト免疫系に対応するように免疫系が改変された遺伝子修飾マウスにおいて産生される。上述のように、この発見の方法で使用するには、単鎖の形態を表す断片を含む抗体の免疫学的に特異的な断片を使用すれば十分である。
さらに、本明細書で使用される場合、「ヒト化抗体」という用語は、ヒトのフレームワーク、非ヒト抗体由来の少なくとも1つのCDRを含み、存在する任意の定常領域がヒト免疫グロブリン定常領域と実質的に同一である、すなわち少なくとも約85~90%、好ましくは少なくとも95%同一である抗GRP78抗体を指す。したがって、ヒト化抗体のすべての部分は、場合によりCDRを除いて、1つ以上の天然のヒト免疫グロブリン配列の対応する対と、実質的に同一である。
所望であれば、ヒト化免疫グロブリンの設計は、以下のように実施され得る。アミノ酸配列が以下のカテゴリーに該当する場合、使用されるヒト免疫グロブリン(アクセプター免疫グロブリン)のフレームワークのアミノ酸配列は、CDRを提供する非ヒト免疫グロブリン(ドナー免疫グロブリン)から得たるフレームワークのアミノ酸配列に置き換えられる:(a)アクセプター免疫グロブリンのヒトフレームワーク領域のアミノ酸配列は、その位置のヒト免疫グロブリンには珍しいが、ドナー免疫グロブリンの対応するアミノ酸配列は、その位置のヒト免疫グロブリンに典型的である;(b)アミノ酸配列の位置がCDRの1つに直接隣接している;または(c)フレームワークのアミノ酸配列の任意の側鎖原子が、三次元免疫グロブリンモデル(Queen,et al.,op.cit.,and Co,ct al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1991)88:2869)のCDRアミノ酸配列の任意の原子の約5~6オングストローム(中心間)内にある。アクセプター免疫グロブリンのヒトフレームワーク領域中のアミノ酸配列、およびドナー免疫グロブリン中の対応するアミノ酸配列の各々が、その位置のヒト免疫グロブリンにとって珍しい場合、そのようなアミノ酸配列は、その位置のヒト免疫グロブリンに典型的なアミノ酸配列によって置き換えられる。
本開示の抗体はまた、ペイロード、例えば、治療剤、検出可能な標識、および/または薬物もしくは検出可能な標識を含む送達デバイス(限定されないが、リポソームまたはナノ粒子を含む)にコンジュゲートされ得る。抗体を治療剤、検出可能な標識、リポソーム、ナノ粒子または他の送達デバイスにコンジュゲートさせる方法は、当技術分野で公知である。一般的に言えば、コンジュゲートは、その標的を認識する抗体と干渉すべきではなく、標的の活性部位と干渉すべきではない。いくつかの例では、抗体は、抗体とペイロードとの間の切断可能な連結を伴って生成され得る。そのようなリンカーは、特定の細胞の位置でペイロードの放出を可能にし得る。適切なリンカーとしては、限定されないが、本開示の抗体ならびに検出可能な標識および/または治療剤の両方にコンジュゲートするための反応性基で官能化されたアミノ酸鎖およびアルキル鎖が挙げられる。
本明細書で有用な抗GRP78抗原結合タンパク質はまた、生物学的試料中のGRP78に特異的に結合するすべての抗原結合タンパク質を含む。例示的な実施形態では、本明細書で有用な抗原結合タンパク質は、生物学的試料に存在するGRP78に特異的に結合するすべての抗原結合タンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質は、治療剤にコンジュゲートされる。治療剤は、好ましくは、癌もしくは腫瘍の成長を低減もしくは妨害するか、またはそうでなければ体内もしくは生物内の癌もしくは腫瘍の作用を低減する。癌または腫瘍によって生じる症状を軽減するか、または癌または腫瘍の成長を軽減する治療剤が、本開示に適している。
さらに、癌または腫瘍細胞の成長に関連する症状を軽減する治療剤は、本開示の目的にかなう。治療剤の非限定的な例としては、CAR担持免疫エフェクター細胞、薬物、治療用化合物、遺伝物質、金属(放射性同位体など)、タンパク質、ペプチド、炭水化物、脂質、ステロイド、核酸系材料、またはそれらの天然の形態、または細胞への取り込みもしくは吸着を増強するために疎水性もしくは荷電部分で誘導体化されたそれらの誘導体、類似体、または組合せが挙げられ得る。そのような治療剤は、水溶性であってもよく、または疎水性であってもよい。治療剤の非限定的な例としては、免疫関連剤、甲状腺剤、呼吸器用製品、抗新生物剤、抗蠕虫剤、抗マラリア剤、有糸***阻害剤、ホルモン、抗原虫剤、抗結核剤、心血管用製品、血液製剤、生物学的応答調節剤、抗真菌剤、ビタミン、ペプチド、抗アレルギー剤、抗凝固剤、循環薬、代謝増強剤、抗ウイルス剤、抗狭心症剤、抗生物質、抗炎症剤、抗リウマチ剤、麻薬、強心配糖剤、神経筋遮断薬、鎮静剤、局所麻酔剤、全身麻酔剤、または放射性原子もしくはイオンが挙げられ得る。治療剤の非限定的な例は、以下の表Aに含まれる。本開示の単離された抗原結合ペプチドは、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの治療剤にコンジュゲートされ得る。抗体を治療剤にコンジュゲートさせる方法は、当技術分野で公知である。一般的に言えば、コンジュゲートは、その標的を認識する抗体と干渉すべきではなく、標的の活性部位と干渉すべきではない。いくつかの例では、scFvは、scFvと治療剤との間の切断可能な連結を伴って生成され得る。そのようなリンカーは、特定の細胞の位置での治療剤の放出を可能にし得る。
Figure 2022541765000002

Figure 2022541765000003


Figure 2022541765000004

本発明の一態様は、GRP78に結合する抗体を包含する。いくつかの実施形態では、抗GRP78抗体は、7A9または6F8と呼ばれるハイブリドーマに由来する。本明細書で使用される場合、「由来する」という用語は、「由来する」抗体が、6F8または7A9によって産生される抗体由来の少なくとも1つのCDR領域を含むことを意味する。別の言い方をすれば、「由来抗体」は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号4、または配列番号12からなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸配列を含む。
一実施形態では、本開示の抗体は、ハイブリドーマ7A9に由来し得、配列番号13の重鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得、および/または配列番号14の軽鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、ハイブリドーマ6F8に由来し得、配列番号15の重鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得、および/または配列番号16の軽鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号27の重鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得、および/または配列番号28の軽鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号35の重鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得、および/または配列番号36の軽鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号43の重鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得、および/または配列番号44の軽鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号51の重鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得、および/または配列番号52の軽鎖可変領域に対して90、91、92、93、94、95、96、97、98、もしくは99%の同一性を有するアミノ酸配列を含み得る。上記の各実施形態において、抗体はヒト化されていてもよい。
例示的な実施形態において、GRP78に結合する本開示の抗体は、配列番号13の重鎖アミノ酸配列および配列番号14の軽鎖アミノ酸配列[すなわち、7A9と呼ばれるモノクローナル抗体]を含む。別の例示的な実施形態において、GRP78に結合する本開示の抗体は、配列番号15の重鎖アミノ酸配列および配列番号16の軽鎖アミノ酸配列[すなわち、6F8と呼ばれるモノクローナル抗体]を含む。別の例示的な実施形態において、GRP78に結合する本開示の抗体は、配列番号27の重鎖アミノ酸配列および配列番号28の軽鎖アミノ酸配列[すなわち、GRP78-1183と呼ばれるscFV抗体]を含む。別の例示的な実施形態において、GRP78に結合する本開示の抗体は、配列番号35の重鎖アミノ酸配列および配列番号36の軽鎖アミノ酸配列[すなわち、GRP78-1164と呼ばれるscFV抗体]を含む。別の例示的な実施形態において、GRP78に結合する本開示の抗体は、配列番号43の重鎖アミノ酸配列および配列番号44の軽鎖アミノ酸配列[すなわち、GRP78-1171と呼ばれるscFV抗体]を含む。別の例示的な実施形態において、GRP78に結合する本開示の抗体は、配列番号51の重鎖アミノ酸配列および配列番号52の軽鎖アミノ酸配列[すなわち、GRP78-1256と呼ばれるscFV抗体]を含む。
一実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体1、49、97、146、194および242などの重鎖CDR1を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体4、52、100、149、197および245などの重鎖CDR2を含み得る。さらに別の実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体6、54、102、151、196および247などの重鎖CDR3を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体2、3、5、50、51、53、98、99、101、147、148、150、195、196および198などの2つまたは3つの重鎖CDRの組合せを含み得る。
同様に、一実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体7、55、103、152、200および248などの軽鎖CDR1を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体10、58、106、155、203および251などの軽鎖CDR2を含み得る。さらに別の実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体12、60、108、157、205および253などの軽鎖CDR3を含み得る。別の実施形態では、本開示の抗体は、表Bの抗体8、9、11、56、57、59、104、105、107、153、154、156、201、202、204、249、250および252などの2つまたは3つの軽鎖CDRの組合せを含み得る。
あるいは、本開示の抗体は、1つまたは複数の軽鎖CDRおよび1つまたは複数の重鎖CDR、例えば表Bの抗体13~48、61~96、109~145、158~193、200~226および233~286を含み得る。
例示的な実施形態において、本発明の抗体は、下記の表Bに列挙されるCDR配列の組合せを含み得る。
Figure 2022541765000005


Figure 2022541765000006


Figure 2022541765000007


Figure 2022541765000008


Figure 2022541765000009


Figure 2022541765000010

いくつかの実施形態において、本開示による抗原結合ペプチドは、X1-X2-A-M-N(式中、X1は疎水性または極性の中性側鎖アミノ酸であり、X2は極性の中性側鎖アミノ酸である)である配列番号72のアミノ酸配列の重鎖CDR1を含む。いくつかの実施形態において、X1は、疎水性脂肪族または極性中性側鎖である。
いくつかの実施形態において、本開示による抗原結合ペプチドは、R-I-R-S-K-X1-X2-N-Y-A-T-Y-A-D-S-N-K-D(式中、X1は極性中性側鎖アミノ酸で、X2は、疎水性または極性の中性側鎖アミノ酸である)である配列番号73のアミノ酸配列の重鎖CDR2を含む。いくつかの実施形態では、X2は、疎水性芳香族または極性中性側鎖アミノ酸である。
いくつかの実施形態において、本開示による抗原結合ペプチドは、x-x-X1-S-X2-x-I-X3-x-H-x-x(式中、xは任意のアミノ酸であり、X1は極性中性側鎖アミノ酸であり、X2は極性中性側鎖アミノ酸であり、X3は、疎水性または極性の中性側鎖アミノ酸である)である配列番号74のアミノ酸配列の軽鎖CDR1を含む。いくつかの実施形態では、xは、S、M、H、L、RまたはAから選択される。いくつかの実施形態では、x3は、疎水性芳香族または極性中性側鎖アミノ酸である。
いくつかの実施形態において、本開示による抗原結合ペプチドは、X1-X2-S-X3-L-x-S(式中、xは任意のアミノ酸であり、X1は、疎水性または極性の中性側鎖アミノ酸であり、X2は、疎水性または極性の中性側鎖アミノ酸であり、X3は極性中性側鎖アミノ酸である)である配列番号75のアミノ酸配列の軽鎖CDR2を含む。いくつかの実施形態では、xは、AまたはDから選択される。いくつかの実施形態では、X1は、疎水性脂肪族または極性中性側鎖アミノ酸である。いくつかの実施形態において、X2は、疎水性脂肪族または極性中性側鎖アミノ酸である。
いくつかの実施形態において、本開示による抗原結合ペプチドは、X1-Q-X2-S-S-Y-P-X3-T(式中、xは任意のアミノ酸であり、X1は、疎水性または極性の中性側鎖アミノ酸であり、X3は極性中性側鎖アミノ酸である)である配列番号76のアミノ酸配列の軽鎖CDR3を含む。いくつかの実施形態では、X2は、YまたはRから選択される。いくつかの実施形態では、X1は、疎水性脂肪族または極性中性側鎖アミノ酸である。
一態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号1、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号2、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号3を含む重鎖可変領域を含み得、および/または0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号4、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号5、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号6を含む軽鎖可変領域を含み得る。別の実施形態において、本開示の抗原結合ペプチドは、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号7、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号8、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号9の重鎖可変領域、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号10、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号11、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号12を含む軽鎖可変領域を含み得る。一態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号21、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号22、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号23を含む重鎖可変領域を含み得、および/または0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号24、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号25、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号26を含む軽鎖可変領域を含み得る。別の実施形態において、本開示の抗原結合ペプチドは、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号29、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号30、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号31の重鎖可変領域、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号32、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号33、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号34を含む軽鎖可変領域を含み得る。一態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号37、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号38、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号39を含む重鎖可変領域を含み得、および/または0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号40、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号41、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号42を含む軽鎖可変領域を含み得る。別の実施形態において、本開示の抗原結合ペプチドは、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号45、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号46、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号47の重鎖可変領域、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号48、0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号49、および0個~2個のアミノ酸置換を伴う配列番号50を含む軽鎖可変領域を含み得る。
例示的な態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3を含む重鎖可変領域と、配列番号4、配列番号5および配列番号6を含む軽鎖可変領域とを含み得る。例示的な態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、配列番号7、配列番号8、配列番号9を含む重鎖可変領域と、配列番号10、配列番号11および配列番号12を含む軽鎖可変領域とを含み得る。例示的な態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、配列番号21、配列番号22、配列番号23を含む重鎖可変領域と、配列番号24、配列番号25および配列番号26を含む軽鎖可変領域とを含み得る。例示的な態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、配列番号29、配列番号30、配列番号31を含む重鎖可変領域と、配列番号32、配列番号33および配列番号34を含む軽鎖可変領域とを含み得る。例示的な態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、配列番号37、配列番号38、配列番号39を含む重鎖可変領域と、配列番号40、配列番号41および配列番号42を含む軽鎖可変領域とを含み得る。例示的な態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、配列番号45、配列番号46、配列番号47を含む重鎖可変領域と、配列番号48、配列番号49および配列番号50を含む軽鎖可変領域とを含み得る。
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号17、18、19、20、55、56、59、または60の核酸を包含する。本開示はまた、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5および配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、または配列番号50をコードする対応する核酸配列を包含し、それは、当業者によって容易に決定することができ、本開示の抗体を発現するために、ベクターまたは染色体などの他の大きなDNA分子に組み込むことができる。
本開示はまた、本開示の抗体をコードすることができる核酸配列を含むベクターを包含する。本明細書で使用される場合、「ベクター」は、遺伝物質を移入するためのビヒクルとして使用される核酸分子として定義される。ベクターとしては、限定されないが、プラスミド、ファスミド、コスミド、転位因子、ウイルス(バクテリオファージ、動物性ウイルスおよび植物性ウイルス)、および人工染色体(例えば、YAC)、例えば、レトロウイルスベクター(例えば、モロニーマウス白血病ウイルスベクター(MoMLV)、MSCV、SFFV、MPSV、SNVなどに由来する)、レンチウイルスベクター(例えば、HIV-1、HIV-2、SIV、BIV、FIVなどに由来する)、アデノウイルス(Ad)ベクター、例えば、その複製適格型、複製欠損型および腸なし型、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、シミアンウイルス40(SV-40)ベクター、ウシパピローマウイルスベクター、エプスタイン-バーウイルス、ヘルペスウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター、ハーベイマウス肉腫ウイルスベクター、マウス乳腺腫瘍ウイルスベクター、ラウス肉腫ウイルスベクターが挙げられる。本開示の抗体をコードする発現ベクターは、ウイルスベクターを使用して、または非ウイルス移入方法によって、細胞に送達され得る。核酸を細胞に導入するのに適したウイルスベクターには、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ラブドウイルス、およびヘルペスウイルスが含まれる。核酸移入の非ウイルス的方法には、剥き出しの核酸、リポソームおよびタンパク質/核酸コンジュゲートが含まれる。細胞に導入される本開示の抗体をコードする発現構築物は、線状または環状であり得、一本鎖または二本鎖であり得、DNA、RNA、またはそれらの任意の修飾もしくは組合せであり得る。本開示はまた、本開示の抗体をコードすることができる核酸配列を含むベクターを含む細胞株、非限定的な例では、CAR T細胞、CAR免疫エフェクター細胞およびCARマクロファージを包含する。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗原結合ペプチドは、治療用ウイルス(例えば、操作されたアデノウイルス、腫瘍溶解性ウイルス)を腫瘍細胞に標的化するために使用される。一態様では、治療用ウイルスは、本発明の抗原結合ペプチドを発現する。別の態様では、抗原結合ペプチドは、腫瘍溶解物に結合している。
上記の各配列は、以下の表Cに見出すことができる。
Figure 2022541765000011


Figure 2022541765000012


Figure 2022541765000013


Figure 2022541765000014


Figure 2022541765000015

II.使用方法
別の態様において、本発明の単離された抗体は、上記で記載されるように、癌および関連する疾患を対象において処置することおよび防止することにおいて使用される場合がある。本発明の抗体は、腫瘍の部位への放射線および化学療法の特異的送達を成すために、放射性同位体または化学療法化合物にコンジュゲートされ得る。さらに、本発明の抗体は、併用療法の一部であり得る。好ましくは、併用療法は、放射線療法または化学療法の一連の処置とともに本発明の抗体を使用することを含む。本明細書に記載されるモノクローナル抗体などのモノクローナル抗体は、化学療法または放射線の効果に対する腫瘍細胞の感受性を増加させ得ることも示唆されている。好ましい実施形態において、本発明の抗体は、癌放射線療法の効力を高めるために使用され得る。
一態様では、本開示は、対象または生物学的試料の放射線曝露の線量、例えば生物学的線量測定を決定する方法を提供する。生物学的線量測定は、生物学的物質が曝露された線量を決定するための生物学的物質の試験の使用を指す。これは、物理的線量測定(例えば、TLDまたはイオン化チャンバ)が不可能な放射線事故において、特に有用である。いくつかの態様において、本開示の抗原結合ペプチドは、対象における放射線被曝の線量を判定するために使用される。
さらに別の態様では、本開示は、癌を画像化する方法を提供する。したがって、本発明の抗体は、造影剤にコンジュゲートされ得る。例えば、scFvは、造影剤にコンジュゲートされ得る。適切な造影剤には、顕微鏡法、例えば蛍光顕微鏡法、共焦点顕微鏡法、または電子顕微鏡法、磁気共鳴画像化、断層撮影法、例えばガンマ(SPECT/CT、平面)および陽電子放射断層撮影法(PET/CT)、X線検査、または超音波に使用され得る造影剤/追跡剤が含まれ得るが、これらに限定されない。造影剤/追跡剤は、インサイチュ、インビボ、エクスビボ、およびインビトロで検出可能であり得る。一般に、造影剤/追跡剤は、発光分子、化学発光分子、蛍光色素、蛍光消光剤、着色分子、放射性同位体、シンチラント、質量標識(質量変化による検出用)、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、プロテインA、プロテインG、抗体またはその断片、Grb2、ポリヒスチジン、Ni2+、Flagタグ、mycタグ、重金属、ジルコニウム(デスフェロキサミンに結合する)、酵素、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼ、電子供与体/受容体、アクリジニウムエステル、および比色基質を含み得る。当業者は、本発明の動作に使用され得る、上記で言及されていない他の有用な標識を容易に認識するであろう。
抗体は、上記のセクションIに記載されている通りである。対象、癌および抗体の投与を以下に記載する。
(a)対象
本発明の方法は、ヒト、家畜動物、コンパニオンアニマル、実験動物または動物学的動物である対象における腫瘍を検出または処置するために使用され得る。一実施形態では、対象は、げっ歯類、例えばマウス、ラット、モルモットなどであり得る。別の実施形態では、対象は家畜動物であり得る。適切な家畜動物の非限定的な例としては、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ラマおよびアルパカが挙げられ得る。さらに別の実施形態では、対象はコンパニオンアニマルであり得る。コンパニオンアニマルの非限定的な例としては、イヌ、ネコ、ウサギ、および鳥類などのペットが挙げられ得る。さらに別の実施形態では、対象は動物学的動物であり得る。本明細書で使用される場合、「動物学的動物」は、動物園で見られ得る動物を指す。そのような動物には、非ヒト霊長類、大型のネコ科の動物、オオカミ、およびクマが含まれ得る。好ましい実施形態では、動物は実験動物である。実験動物の非限定的な例としては、げっ歯類、イヌ、ネコ、および非ヒト霊長類が挙げられ得る。特定の実施形態では、動物はげっ歯類である。げっ歯類の非限定的な例としては、マウス、ラット、モルモットなどが挙げられ得る。無菌動物の遺伝子型は、動物の意図される用途に応じて変えることができ、変えてよい。動物がマウスである実施形態では、マウスは、C57BL/6マウス、Balb/cマウス、129svマウス、GL261腫瘍担持マウス、D54腫瘍担持マウス、または任意の他の実験用の系統であり得る。
(b)腫瘍
本発明の抗体は、新生物または癌に由来する腫瘍を治療または認識するために使用され得る。新生物は悪性または良性であり得、癌は原発性または転移性であり得る。新生物または癌は、初期段階または後期段階であり得る。処置され得る新生物または癌の非限定的な例としては、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、AIDS関連癌、AIDS関連リンパ腫、肛門癌、虫垂癌、星状細胞腫(小児小脳または大脳)、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍(小脳星細胞腫、大脳星細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉腫瘍、視経路および視床下部神経膠腫)、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、髄膜腫、バーキットリンパ腫、カルチノイド腫瘍(小児期、胃腸)、原発性不明癌、中枢神経系リンパ腫(原発性)、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸癌、小児癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸癌、T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、腫瘍のユーイング肉腫ファミリーにおけるユーイング肉腫、頭蓋外胚細胞腫瘍(小児期)、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼癌(眼内黒色腫、網膜芽細胞腫)、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、胚細胞腫瘍(小児頭蓋外、性腺外、卵巣)、妊娠性栄養膜腫瘍、神経膠腫(成人、小児の脳幹、小児大脳星状細胞腫、小児の視覚経路および視床下部)、胃カルチノイド、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞(肝臓)癌、ホジキンリンパ腫、下咽頭癌、視床下部および視覚経路神経膠腫(小児)、眼内黒色腫、膵島細胞癌、カポジ肉腫、腎臓癌(腎細胞癌)、喉頭癌、白血病(急性リンパ芽球性、急性骨髄性、慢性リンパ球性、慢性骨髄性、有毛細胞)、***および口腔癌、肝臓癌(原発)、肺癌(非小細胞、小細胞)、リンパ腫(AIDS関連、バーキット、皮膚T細胞、ホジキン、非ホジキン、原発性中枢神経系)、マクログロブリン血症(ワルデンストローム)、骨/骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽腫(小児)、黒色腫、眼内黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫(成人悪性、小児)、潜在性原発を伴う転移性扁平上皮癌、多発性内分泌新生物症候群(小児期)、多発性骨髄腫/形質細胞新生物、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性疾患、骨髄性白血病(慢性)、骨髄性白血病(成人急性、小児急性)、多発性骨髄腫、骨髄増殖性障害(慢性)、鼻腔および副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣癌、卵巣上皮癌(表面上皮間質腫瘍)、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓癌、膵臓癌(膵島細胞)、副鼻腔および鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、咽頭癌、褐色細胞腫、松果体星細胞腫、松果体胚細胞腫、松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児期)、下垂体腺腫、形質細胞新形成、胸膜肺芽腫、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌(腎臓癌)、腎盂および尿管移行細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫(小児期)、唾液腺癌、肉腫(腫瘍のユーイングファミリー、カポジ肉腫、軟部組織、子宮)、セザリー症候群、皮膚癌(小児期、胃腸)、皮膚癌(メルケル細胞)、小細胞肺癌、小腸癌、軟部組織肉腫、扁平上皮癌、潜在性原発性扁平上皮頸部癌(転移性)、胃癌、テント上原始神経外胚葉性腫瘍(小児期)、T細胞リンパ腫(皮膚)、精巣癌、咽喉癌、胸腺腫(小児期)、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺癌、甲状腺癌(小児期)、腎盂および尿管の移行細胞癌、栄養膜芽細胞腫(妊娠性腫瘍)、未知の原発部位(成人、小児)、尿管および腎盂移行細胞癌、尿道癌、子宮癌(子宮内膜)、子宮肉腫、膣癌、視覚経路および視床下部神経膠腫(小児)、外陰癌、ワルデンストロームマクログロブリン血症およびウィルムス腫瘍(小児)が挙げられる。好ましい実施形態では、新生物または癌は非小細胞肺癌である。
(c)投与
特定の態様では、免疫学的に反応性の断片を含む本発明の抗体の薬理学的な有効量を対象に投与することができる。投与は、末梢または局所を含む標準的に有効な技術を用いて行われる。末梢の投与には、静脈内、腹腔内、皮下、肺、経皮、筋肉内、鼻腔内、頬側、舌下または坐剤での投与が含まれるが、これらに限定されない。局所での投与には、対象の解剖学的部位への直接投与、例えば、それだけに限らないが、腰椎、脳室内もしくは実質内カテーテルを介したまたは外科的に植え込まれた制御放出製剤の使用を含む中枢神経系(CNS)への直接投与が含まれる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗原結合ペプチドは、集束超音波と組み合わせて使用される。集束超音波は、切開または放射線なしで体内の深部組織を標的とするために超音波エネルギーを使用することによって、多くの医学的障害の治療を変える可能性を有する、初期段階の非侵襲的な治療技術である。高強度集束超音波(HIFU)は、組織を加熱するために非イオン化超音波を使用する非侵襲的治療技術である。HIFUは、いくつかの機構を介して、血液またはリンパの流れを増加させるため、または腫瘍などの組織を破壊するために、使用することができる。HIFUは、治療およびモニタリングの誘導を可能にするために、医療用超音波またはMRIなどの他の画像化技術と組み合わせることができる。
有効な投与のための医薬組成物は、選択された投与様式に適切であるように意図的に設計され、薬学的に許容される賦形剤、例えば、適合性分散剤、緩衝剤、界面活性剤、保存剤、可溶化剤、等張剤、安定化剤などが適切に使用される。Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton Pa.,16Ed ISBN:0-912734-04-3の最新版は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、当業者に一般的に知られている製剤技術の概要を提供する。この発見において有用な抗体の溶解特性を変化させ、例えば、リポソームに封入することによって、または極性基をブロックすることによって、それらをより親油性にすることが特に有用であり得る。
静脈内または腹腔内または皮下注射による効果的な末梢全身送達は、生きている患者への好ましい投与方法である。そのような注射に適したビヒクルは単純である。しかし、加えて、投与はまた、鼻エアロゾルまたは坐剤によって粘膜を介して行われてもよい。そのような投与様式に適した製剤は周知であり、典型的には膜間移動を促進する界面活性剤を含む。そのような界面活性剤は、ステロイドから誘導されることが多く、またはカチオン性脂質、例えばN-[1-(2,3-ジオレオイル)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)もしくは種々の化合物、例えばコレステロールヘミスクシネート、ホスファチジルグリセロールなどである。本開示の組成物はまた、非限定的な例では、テトラカルボン酸(DOTA)、1,4,7-トリアザシクロノナン-N,N’,N’’-三酢酸(NOTA)およびデスフェロキサミンなどのキレート剤を含み得る。
投与される製剤中の抗体の濃度は有効量であり、約0.1%(重量基準)程度から約15(重量基準)または約20%(重量基準)程度までの範囲であり、所望であれば選択される特定の投与様式に従って、主に流体の体積、粘度などに基づいて選択される。生きている患者への注射のための典型的な組成物は、1mLのリン酸緩衝生理食塩水の滅菌緩衝水および約1~1000mgの本発見のヒト化抗体のいずれか1つまたは組合せを含有するように構成することができる。製剤を作製した後に製剤を滅菌濾過するか、そうでなければ微生物学的に許容されるようにすることができる。静脈内注入のための典型的な組成物は、滅菌リンゲル液などの1~250mLの流体の体積と、1~100mg/ml以上の抗GRP78抗体濃度を有することができる。本発明の治療剤は、貯蔵のために凍結または凍結乾燥し、使用前に適切な滅菌担体中で再構成することができる。凍結乾燥および再構成は、様々な程度の抗体活性の喪失をもたらし得る(例えば、従来の免疫グロブリンでは、IgM抗体はIgG抗体よりも大きな活性損失を有する傾向がある)。投与される用量は有効な用量であり、補償するために調整する必要があり得る。製剤のpHは、一般に医薬品グレードの品質であり、投与時の抗体安定性(化学的および物理的)と患者への快適性とのバランスをとるように選択される。一般に、4~8のpHが許容される。用量は、成功する投与を受ける個体のサイズ、体重、および他の生理生物学的特性に基づき、個体ごとに異なる。
本明細書で使用される場合、「有効量」という用語は、物質を投与された対象に測定可能かつ有益な効果、すなわち顕著な効力をもたらす化合物などの物質の量を意味する。この発見に従って投与される化合物の有効量または用量は、他の考慮事項の中でも、投与される化合物、投与経路、治療される症状の状態および類似の患者および投与状況の考慮事項を含む、症例を取り巻く状況によって決定される。
いくつかの実施形態では、抗体が64Cuまたはジルコニウムで標識された抗GRP78である場合、投与される用量は、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.011、0.012、0.013、0.013、0.014、0.015、0.016、0.017、0.018、0.019、0.02、0.021、0.022、0.023、0.023、0.024、0.025、0.026、0.027、0.028、0.029、0.03、0.031、0.032、0.033、0.033、0.034、0.035、0.036、0.037、0.038、0.039、0.04、0.041、0.042、0.043、0.043、0.044、0.045、0.046、0.047、0.048、0.049、0.05、0.051、0.052、0.053、0.053、0.054、0.055、0.056、0.057、0.058、0.059、0.06、0.061、0.062、0.063、0.063、0.064、0.065、0.066、0.067、0.068、0.069、0.07、0.071、0.072、0.073、0.073、0.074、0.075、0.076、0.077、0.078、0.079、0.08、0.081、0.082、0.083、0.083、0.084、0.085、0.086、0.087、0.088、0.089、0.09、0.091、0.092、0.093、0.093、0.094、0.095、0.096、0.097、0.098、0.099、または約0.1rem/mCiであり得る。
投与の頻度は、症状を効果的に治療するために必要に応じて、毎日または週に1回、2回、3回以上または月に1回であってもよい。疾患自体に対する処置の投与のタイミングおよび処置の期間は、症例を取り巻く状況によって決定される。処置は、緊急医療従事者によって投与される損傷の部位などで直ちに開始することができる。治療は、病院もしくは診療所自体で、または退院後もしくは外来診療所で診察された後の後の時間に開始することができる。治療期間は、1回ベースで投与される単回用量から治療的治療の生涯にわたる範囲であり得る。
前述の方法は、適切な適応によって、抗体などのタンパク質の投与に最も便利で最も適切かつ効果的であると思われるが、適切な製剤が本明細書で利用されるならば、脳室内投与、経皮投与、および経口投与などの投与のための他の効果的な技術を使用することができる。
さらに、生分解性フィルムおよびマトリックス、または浸透圧ミニポンプ、またはデキストランビーズ、アルギネート、またはコラーゲンに基づく送達システムを使用した制御放出製剤を使用することが望ましい場合がある。
典型的な投与量レベルは、標準的な臨床技術を用いて決定および最適化することができ、投与様式に依存する。
定義
本明細書で使用される場合、「抗体」は、GRP78のいずれかを特異的に認識する免疫グロブリン由来分子を指す。本発明の抗体は、完全な長さの抗体(IgM、IgG、IgA、IgE)であり得るか、または抗体断片(Fab、F(ab’)2、scFv)であり得る。抗体は、キメラであってもよく、ヒト化されていてもよい。
本明細書で使用される場合、「CDR」は「相補性決定領域」を意味する。CDRは、超可変領域とも呼ばれ得る。
本明細書で使用される場合、「軽鎖」は、抗体の小さいポリペプチドサブユニットである。典型的な抗体は、2つの軽鎖および2つの重鎖を含む。
本明細書で使用される場合、「重鎖」は、抗体の大きなポリペプチドサブユニットである。抗体の重鎖は、少なくとも1つの可変ドメインおよび少なくとも1つの定常ドメインを有する一連の免疫グロブリンドメインを含む。
本明細書で使用される「ヒト化」は、組換えDNAを使用してモノクローナル抗体を産生して、ヒト細胞培養物において発現することができる構築物を作出するプロセスを指す。これらの構築物を製造するための任意の既知の技術は、本発明の目的のために機能する。
本明細書で使用される場合、「一本鎖可変断片」または「scFv」または「scFv」は、リンカーを介して連結された免疫グロブリンの重鎖および軽鎖の可変領域の融合タンパク質を指す。いくつかの実施形態では、リンカーは、約10~25アミノ酸のペプチドである。
本発明の目的のための「治療剤」は、腫瘍の増殖、任意の関連する癌の増殖を減少させるか、または癌性細胞の成長に関連する症状を減少させる薬剤を指す。好ましくは本発明の抗体にコンジュゲートされる治療剤は、好ましくは生物学的、医薬的、または化学的な薬剤である。本発明における使用に好適であり得る治療剤の非限定的なリストを上に記載している。
本明細書で使用される場合、「造影剤」は、癌性細胞の成長または腫瘍を特定して画像を生成するために使用することができる任意の薬剤を指す。本発明での使用に適し得る造影剤の非限定的なリストを、上に記載している。
[実施例]
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。以下の実施例に開示される技術は、本発明の実施において良好に機能するために本発明者らによって発見された技術を表し、したがってその実施のための好ましい形態を構成すると考えることができることを当業者は理解されたい。しかし、当業者は、本開示に照らして、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示された特定の実施形態において多くの変更を行うことができ、同様または類似の結果を依然として得ることができることを理解すべきである。
[実施例1]
GRP78に対するモノクローナル抗体を作製し、6F8および7A9と命名した。抗原配列は、配列番号53(CISKLYGSAGPPPTGEEDTAE(c末端ペプチド))である。ペプチド-KLHコンジュゲートおよび宿主株BALB/cマウスを使用して免疫原を作成した。6F8抗体は、配列番号15の重鎖可変領域アミノ酸配列(リーダー配列を差し引いたもの)、および配列番号16の軽鎖可変領域アミノ酸配列(リーダー配列を差し引いたもの)を含んでいた。7A9抗体は、配列番号13の重鎖可変領域アミノ酸配列(リーダー配列を差し引いたもの)、および配列番号14の軽鎖可変領域アミノ酸配列(リーダー配列を差し引いたもの)を含んでいた。
宿主株BALB/cマウスを用いて、GRP78タンパク質を抗原/免疫原としてマウスハイブリドーマの作製(4A6O9および4A4A4)を行った。最後に、ヒトscFv(1154、1164、1171、1183)を、Biopanningペプチド配列、配列番号54(ISKLYGSAGPPPTGEEDTAE(c末端ペプチド))を用いて作製した。。
図1は、ELISAアッセイにおけるC末端GRP78ペプチドに対する抗GRP78マウスモノクローナル抗体の結合を示すグラフの描写である。図2は、ELISAアッセイにおけるGRP78タンパク質に対する抗GRP78マウスモノクローナル抗体の結合を描写している。
GRP78抗体の細胞表面結合:方法:照射:3Gy-3回(6時間および12時間間隔);染色群あたり15万個の細胞;様々な一次抗体による染色(1時間);二次抗体による染色:Alexafluor 488抗マウスIgG(1時間);フローサイトメーターによるデータ取得;取得直前の各サンプルにPIを添加;生細胞でゲーティングし、1万の事象を獲得した。図3は、NSCLCにおけるGRP78抗体の細胞表面結合を示す。抗体4A4A4および4A6O9を30ug/mlの濃度で使用した。
GRP78のc末端から7つのペプチドを合成した。各ペプチドは、5アミノ酸のオーバーラップを有する12量体であった。ペプチドの配列を上に示している。ペプチドの各々をニトロセルロースメンブランに二連でコーティングし、7A9抗体とインキュベーションした。洗浄後、化学発光を用いてブロットを展開した。矢印は陽性のスポットを示している、図4、7A9エピトープ:配列番号70(ISKLYGSA........EDTAE)。図5A~図5Bは、Biacore T200を使用して、6F8抗体のエピトープマッピングを行った。6F8をCM5センサーチップに固定化し、ペプチド86~90(6F8の免疫原領域内の重複しているペプチド)を分析物として通した。6F8に対する各ペプチドの相対的な結合応答(6F8固定化チャネルから差し引いたブランクのチャネルでの応答)を、BIAevaluationのソフトウェアを用いて分析した。非結合ペプチドのカットオフは0RUである。マゼンタ色のタンパク質のエピトープ配列を示すGRP78タンパク質の三次元モデル。図面は、Pymolのソフトウェアを使用して生成された。
図6A~図6Bは、Biacore T200を使用して、7A9抗体のエピトープマッピングを行った。7A9をCM5センサーチップに固定化し、ペプチド86~90(7A9の免疫原領域内の重複しているペプチド)を分析物として通した。7A9に対する各ペプチドの相対的な結合応答(7A9固定化チャネルから差し引いたブランクのチャネルでの応答)を、BIAevaluationのソフトウェアを用いて分析した。非結合ペプチドのカットオフは0RUである。赤色のタンパク質上のエピトープ配列を示すGRP78タンパク質の三次元モデル。図面は、Pymolのソフトウェアを使用して生成された。
A549細胞への6F8抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーアッセイを行った(図7A~図7B)。結合条件:2.22μMで開始して、抗体の3倍希釈物を0.1×10の細胞とインキュベートした。細胞をFACS緩衝液で2回洗浄した。二次抗体で染色した。2回洗浄し、フローサイトメーターFACSCantoII(BD)によってFACS緩衝液において分析した。Graphpad Prismソフトウェアの「One site-specific binding」を使用して、幾何学的平均蛍光強度をフィッティングした。Graphpad Prismソフトウェアの「Sigmoidal,4PL,Xはlog(濃度)」を使用してフィッティングしたAと同じデータを示すグラフである(図7B)。
A549細胞への6F8の細胞表面結合についてフローサイトメトリーを実施し、結果を図8A~図8Bに示す。H460細胞への6F8の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーを、図9A~図9Bおよび図10に示す。H460細胞への7A9抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーを、図11A~図11Bおよび図12に示す。
A549腫瘍をヌードマウスの後肢に注射した。6F8および7A9抗体をIR色素800(Licor)で標識した。各抗体40ugを尾静脈に注射し、Pearlイメージャを用いて毎日画像化した。GRP78モノクローナル抗体(非照射腫瘍)を用いた全身NIR画像化を図13に示す。
A549腫瘍をヌードマウスの後肢に注射した。6F8および7A9抗体をIR色素800(Licor)で標識した。各抗体40ugを尾静脈に注射し、Pearlイメージャを用いて毎日画像化した。抗体注射後7日目に、マウスを安楽死させ、すべての器官を採取し、Pearlイメージャで画像化した。図14Aは、採取したA549腫瘍の画像を示す。図14Bは、採取した腫瘍1グラム当たりのシグナル強度を示す棒グラフである。図14Cは、それぞれの重量のgm当たりの全器官の信号強度である。
A549細胞をチャンバースライドに播種した。GRP78抗体を製造者のプロトコルに従ってpHRodo iFL赤色色素(Thermo Scientific)で標識し、細胞に添加した。37℃で24時間インキュベートした後、スライドをPBSで洗浄し、nucblueのライブでの染色で染色して核を染色した。倒立型蛍光顕微鏡(Zeiss)で画像を取得した。赤色点状染色が存在していることは、細胞内の酸性区画における抗体のエンドサイトーシスを示す。図15に示すA549細胞におけるGRP78モノクローナル抗体の内在化。
ドットブロット(図16)では、組換えGRP78の完全な長さのタンパク質を二連でニトロセルロースメンブランにスポットした。ブロッキング後、ブロットを抗GRP78scFv-Fc1171および1183でインキュベートした。抗ヒトFc-HRPコンジュゲート抗体を使用して、組換えGRP78タンパク質への結合についてscFv-Fcを検出した。
完全な長さの組換えGRP78タンパク質に対する抗GRP78scFV1171-Fcの結合親和性についてのBiacore分析。scFv1171-Fcの最高濃度は500nMであり、続いて2倍連続希釈を行った。オン速度、オフ速度および解離定数を表に示す(図17)。完全な長さの組換えGRP78タンパク質に対する抗GRP78scFV1171-Fcの結合親和性についてのBiacore分析。scFv1183-Fcの最高濃度は500nMであり、続いて2倍連続希釈を行った。オン速度、オフ速度および解離定数を表に示す(図18)。A549細胞を偽とするか、または3線量の3Gyで照射した。細胞を回収し、表示された濃度のscFV-Fc1171抗体とインキュベートした。代表的な重ね合わせヒストグラム(青色:二次抗体対照;赤色:scFv-Fc1171)を示す(図19)。放射線照射されたA549細胞へのscFv-Fc1171抗体の細胞表面結合についてのフローサイトメトリーアッセイ。結合条件:100nMで開始して、抗体の4倍希釈物を0.1×10の細胞とインキュベートした。細胞をFACS緩衝液で2回洗浄した。二次抗体で染色した。2回洗浄し、フローサイトメーターFACSCantoII(BD)によってFACS緩衝液において分析した。GraphpadPrismソフトウェアのOne site-specific bindingを使用し、幾何学的平均蛍光強度をフィッティングした(図20)。
A549細胞を偽とするか、または3線量の3Gyで照射した。細胞を回収し、表示された濃度のFc陰性対照とインキュベートした。代表的な重ね合わせヒストグラム(青色:二次抗体対照;赤色:Fc陰性対照)を示す(図21)。A549細胞を偽とするか、または3線量の3Gyで照射した。scFv-Fc1171を、酸性細胞区画において赤色に蛍光を発するpHRodo赤色pH感受性色素で標識した。白い矢印は内在化抗体を示す(図22)。
コロニー形成アッセイを使用したA549細胞に対するscFv-Fc1171の用量依存的効果。細胞を播種し、翌日に2Gyを照射した。scFv-Fc1171またはFc対照を2つの異なる濃度で添加した。翌日、さらなる2Gyの用量を与えた。コロニーを計数し、生存率をプロットした。統計分析には、二元配置ANOVAを使用した。*p<0.05、**p<0.01(図23)。コロニー形成アッセイを使用したH460細胞に対するscFv-Fc1171の効果。細胞を播種し、翌日に2Gyを照射した。scFv-Fc1171またはFc対照を2つの異なる濃度で添加した。翌日、さらなる2Gyの用量を与えた。コロニーを計数し、生存率をプロットした。生存率の減少傾向は、放射線と組み合わせたscFvFc1171で観察される(図24)。

Claims (21)

  1. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号72を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号73を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号3、9、23、31、39および47からなる群から選択される、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号74を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号75を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号76を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  2. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号1を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号2を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号3を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号4を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号5を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号6を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  3. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号7を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号8を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号9を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号10を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号11を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号12を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  4. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号21を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号22を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号23を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号24を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号25を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号26を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  5. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号29を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号30を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号31を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号32を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号33を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号34を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  6. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号37を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号38を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号39を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号40を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号41を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号42を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  7. 78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する単離された抗体であって、CDR1、CDR2およびCDR3を含む重鎖可変ドメインであって、重鎖可変ドメインCDR1が配列番号45を含み、重鎖可変領域ドメインCDR2が配列番号46を含み、重鎖可変領域ドメインCDR3が配列番号47を含む、重鎖可変ドメイン、ならびにCDR1、CDR2およびCDR3を含む軽鎖可変ドメインであって、軽鎖可変ドメインCDR1は配列番号48を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR2は配列番号49を含み、軽鎖可変領域ドメインCDR3は配列番号50を含む、軽鎖可変ドメインを含む、抗体。
  8. 配列番号13を含む重鎖可変ドメインおよび/または配列番号14を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項2に記載の単離された抗体。
  9. 配列番号15を含む重鎖可変ドメインおよび/または配列番号16を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項3に記載の単離された抗体。
  10. 配列番号27を含む重鎖可変ドメインおよび/または配列番号28を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項4に記載の単離された抗体。
  11. 配列番号35を含む重鎖可変ドメインおよび/または配列番号36を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項5に記載の単離された抗体。
  12. 配列番号43を含む重鎖可変ドメインおよび/または配列番号44を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項6に記載の単離された抗体。
  13. 配列番号51を含む重鎖可変ドメインおよび/または配列番号52を含む軽鎖可変ドメインを含む、請求項7に記載の単離された抗体。
  14. ヒト化抗体、一本鎖可変断片(scFv)抗体、抗体断片またはキメラ抗体からなる群から選択される、請求項1~13のいずれか一項に記載の抗体。
  15. 治療剤、造影剤、またはそれらの組合せからなる群から選択されるペイロードに直接的または間接的にコンジュゲートされている、請求項1~14のいずれか一項に記載の抗体。
  16. 放射線療法を必要とする対象において放射線療法を強化する方法であって、放射線療法が強化されるように、78kDaグルコース調節タンパク質(GRP78)に特異的に結合する抗体を含む有効量の組成物を投与することを含み、前記抗体が、治療剤、造影剤、またはそれらの組合せからなる群から選択されるペイロードに直接または間接的にコンジュゲートされ、前記抗体が、請求項1~13に記載の単離された抗体である、方法。
  17. 前記対象に電離放射線を施すことをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  18. 前記対象を画像化することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  19. 前記治療剤が、CAR担持免疫エフェクター細胞、BITEまたはDARTの1つまたは複数である、請求項9に記載の方法。
  20. 画像化を必要とする対象において腫瘍または癌を画像化する方法であって、コンジュゲート化GRP78を含む組成物を前記対象に投与すること、および請求項1~13に記載の抗体を使用して、対象において癌を画像化することを含み、前記抗体が造影剤にコンジュゲートされている、方法。
  21. 処置を必要とする対象において腫瘍または癌を処置する方法であって、請求項1~13のいずれか一項に記載の抗体を含む有効量の組成物を投与することを含み、前記抗体が治療剤に直接的または間接的にコンジュゲートされている、方法。
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