JP2022538213A - 切断粒子を備える非対称の歯を有する切削工具 - Google Patents

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Abstract

切削工具(1)は、幾何学的に不定の複数の刃を形成するために切断粒子(5)により被覆されている歯先(4)を備える歯(3)を有する。歯先(4)は、非対称に構成されている。したがって、この切削工具(1)は2in1切削工具であり、異なって構成された歯先(4)の側面は、異なる材料を効率的に切削するのに適する。【選択図】図5

Description

本発明は、幾何学的に不定の刃を形成するために切断粒子が被覆された歯先を備える歯を有する切削工具に関する。
幾何学的に不定の刃を備えるこの種の切削工具は、幾何学的に特定の刃を備える鋸ブレードとは異なり、金属の切削あるいは鋸引きに使用されるのではなく、特にガラス、グラファイト、無煙炭、セラミック、シリコン、コンクリート材料、CFK、焼成材料および天然石のような他の材料の鋸引きにしばしば使用される。
幾何学的に不定の刃を形成するために切断粒子が被覆された歯先を備える歯を有する切削工具は、特許文献1から公知である。歯先は、長手中央軸、プレート面、第1の接続面、および第2の接続面を有する。第1の接続面および第2の接続面は、プレート面に直接続いている。図8に示した実施形態では、歯先が非対称に構成されている。
潤滑剤が組み込まれた切削工具が、特許文献2から公知である。
研磨工具の製造方法は、特許文献3から公知である。
2つの異なる材料を切削するための切削工具は、特許文献4から公知である。
幾何学的に不定の複数の刃を形成するために切断粒子が被覆された歯先を備える歯を有する切削工具は、出願人のブランド“DIAGRIT”の鋸ベルトとして、出願人のカタログ“PRAEZISIONS-SAEGEBAENDER”、2017年版、41ページから知られている。歯先は、それぞれ長手中央軸、プレート面、第1の接続面、および第2の接続面を有する。第1の接続面および第2の接続面は、プレート面に直接続いている。2つの接続面は、長手中央軸のそれぞれの側面の上に、プレート面に対して大きさ的に同じ歯先角の下で延在する。ここで歯先角は、約0°である。すなわち接続面は、歯先の長手中央軸に対してほぼ並行に延在する。
独国特許出願翻訳第69700910号 独国特許出願公開第102010062073号明細書 欧州特許出願公開第0569770号明細書 米国特許出願公開第2017/0189977号明細書
本発明の基礎とする課題は、異なる材料からなる加工物を効率的に切削することのできる切削工具を提供することである。
本発明の課題は、独立請求項の特徴により本発明にしたがって解決される。
さらなる好ましい本発明の構成は、従属請求項に記載されている。
本発明は、幾何学的に不定の刃を形成するために切断粒子が被覆された歯先を備える歯を有する切削工具に関する。歯先は、非対称に構成されている。
本発明はさらに、異なる材料からなる2つの加工物を、幾何学的に不定の複数の刃を形成するために切断粒子が被覆されており、かつ非対称に構成された歯先を備える歯を有するちょうど1つの切削工具により切削する方法に関する。切削工具は、切削機への第1の向きでモータと共に使用される。この場合、第1の材料からなる第1の加工物が、第1の向きの切削工具により、第1の運動方向での切削工具の駆動によって切削される。
その後、第1の選択肢aによれば、切削工具を反対の第2の運動方向に駆動するためにモータが切り替えられ、別の材料からなる第2の加工物が第1の向きの切削工具により切削される。
第2の選択肢bによれば、その代わりに切削工具が切削機から取り外され、切削工具が反対の第2の向きで切削機に装着される。その後、別の第2の材料からなる第2の加工物が、第2の向きの切削工具により、第1の運動方向での切削工具の駆動によって切削される。
定義
歯先の非対称構成の特徴は、歯先が、その基本幾何形状に関して、切断粒子を考慮せずに非対称に構成されていると理解すべきである。歯先は、切削工具の主伸長面に非対称に形成されている。ここで切削工具の主伸長面は、例えば図2と5の図平面に対応する。切削工具の運動方向と歯の高さは、主伸長面にある。主伸長面には歯先の長手中央軸も配置されており、長手中央軸は、ベルト状の本体において切削工具の運動方向に対して垂直に伸びている。したがって非対称の歯先は、長手中央軸の第1の側面上では、長手中央軸の反対の第2の側面上とは異なって構成されている。
別の言い方をすれば、歯先は、切削工具の運動方向で第1の側面から見れば、切削の際に切削工具の第1の運動方向で最初に加工物と接触する歯先の第1の面の角度の大きさが、切削の際に切削工具の反対の第2の運動方向で最初に加工物と接触する歯先の第2の面の角度の大きさと等しくないように非対称に構成されている。
歯先は、長手中央軸、プレート面、第1の接続面、および第2の接続面を有する。第1の接続面および第2の接続面は、プレート面に直接的または間接的に続いている。第1の接続面は、長手中央軸の第1の側面上に、プレート面に対して第1の大きさの第1の歯先角の下で延在する。第2の接続面は、長手中央軸の第2の側面上に、プレート面に対して別の第2の大きさの第2の歯先角の下で延在する。歯先角の大きさが異なり、それにより歯先は非対称に構成されている。
切削工具の運動方向で見て先行する接続面は、その配置に関して鋸ブレードの刃先のチップ面に相当する。切削工具の運動方向で見て後行する接続面は、その配置に関して鋸ブレードの刃先の自由面に相当する。運動方向または切削工具の向きが反転すると、接続面の機能も対応して逆になる。
切削工具の運動方向で見て先行する接続面の歯先角は、その配置に関して鋸ブレードの刃先のチップ角に相当する。切削工具の運動方向で見て後行する歯先角は、その配置に関して鋸ブレードの刃先の自由角に相当する。運動方向または切削工具の向きが反転すると、歯先角の機能も対応して逆になる。
歯先角が負の場合、切削工具の運動方向で見て先行する歯先の接続面は、後方に傾斜している。歯先角が正の場合、切削工具の運動方向で見て後行する歯先の接続面は、前方に傾斜している。正の歯先角は、その切削挙動に関して負の歯先角よりも、よりアグレッシブである。明確にするために図8を参照すると、この図では第1の接続面8が負の歯先角の下で延在している。
切削工具により実行される製造方法は、DIN8589-0によれば切削と称される。この規格によれば切削において、幾何学的に特定の刃による切削と、幾何学的に不定の刃による切削とが区別される。幾何学的に特定の刃による切削には、DIN8589-6による鋸引きも含まれる。本切削工具は、幾何学的に不定の刃により作業するので、前に述べた規格によれば鋸工具ではない。この理由から本出願では、該当する一般用語の切削工具が使用される。実際には、切断粒子を備えるこの技術分野の切削工具は、鋸ベルトあるいは鋸ブレードとも称される。
切断粒子とは、本出願では、加工物の切削に作用する粒子と理解される。この粒子は、切断材料からなるか、または切断材料を含む。切断材料は、加工物の切断または切削に適する材料である。したがって切断粒子は、同時に切断材料粒子である。
バッファ粒子とは、本出願では、その存在およびその配置により切断粒子間に間隔を生じさせ、それにより切断粒子間にバッファを形成する粒子であると理解される。バッファ粒子は、少なくとも最終的に加工物の切削には作用せず、したがって切断粒子ではない。バッファ粒子は、種々異なる材料からなる。しかしここで、バッファ粒子が切断材料からなるか、またはそれを含むことも可能である。この場合、バッファ粒子は切断材料粒子であるが、切断粒子ではない。
さらなる説明
新規の切削工具は、2in1切削工具であり、歯あるいは歯先の側面は、異なる材料を効率的に切削するために異なって構成されている。歯先が非対称であることにより、その異なる側面には異なる課題ないし用途が割り当てられる。歯先の一方の側面は、第1の群の材料の切削に対して最適化され、他方の側面は第2の群の材料の切削に対して最適化されている。
回転駆動される切削工具による切削の際の駆動方向によって、歯先の2つの側面のうちのどちらが、切削すべき加工物と、加工物のチップ形成あるいは粉砕のために接触するかが決定される。これは、切削工具の運動方向で見て先行する側面である。運動方向で後行する他方の側面は、最初は非アクティブである。しかしこの非アクティブな側面は、切削工具の駆動方向、ひいては運動方向が反転することにより、または切削工具が反対の第2の向きで切削機に装着されることによりアクティブとなり、他方の第2の材料の切削に使用することができる。すなわちこの場合、歯先の第2の側面がアクティブであり、第1の側面は非アクティブである。
切削すべき材料は、特に非金属無機材料や複合材料である。これらの材料は、特にガラス、グラファイト、無煙炭、セラミック、シリコン、コンクリート材料、CFK、焼結材料、天然石である。しかし金属であってもよい。
これら材料のいくつかは、比較的大きく異なる特性を有しており、そのため、いくつかの材料が正の歯先角によって、またはほぼ0°の歯先角によって良好に切削され、他の材料は負の歯先角によって切削される。
このようにして例えば、一方の接続面を脆性材料の一方の側面に割り当て、他方の接続面を延性(強靱な)材料の他方の側面に割り当てることができる。
脆性材料は、特にセラミック、シリコン、ガラス、鋳鉄、コンクリート、レンガ、天然石、脆性金属、およびベークライトである。延性材料は、特に延性のあるコンクリート、延性のある鋳鉄、および延性金属である。延性材料、すなわち靭性の高い材料は、破損前には良好な弾塑性変形性を有する。
脆性材料の場合、好適には切削工具は、この材料が、運動方向で先行する、負の歯先角の接続面を備えた歯先によって切削されるように構成および使用すべきである。これにより達成される穏やかな切削挙動は、加工物が切削の際に破損する危険性を低減または排除する。
延性材料の場合、好適には切削工具は、この材料が、運動方向で先行する、正の歯先角または0°の歯先角の接続面を備えた歯先によって切削されるように構成および使用すべきである。これにより達成されるアグレッシブな切削挙動は、このような靭性のある硬い材料を迅速に切削するのによく適する。
第1の歯先角は<0°であり、第2の歯先角は≧0°である。歯先角の大きさは異なり、それにより歯先は非対称に構成されている。
特に、第1の歯先角は、<0°~-80°の間とすることができ、第2の歯先角は、0°~20°の間とすることができる。
第1の歯先角は、-1°~-75°の間、特に-1°~-73°の間、特に-1°~-71°の間、特に-40°から-80°の間とすることができ、特に-40°~-75°の間、特に-40°~-70°の間、特に-40°~-50°の間、特に-42°~-48°の間、特に約-45°とすることができる。第2の歯先角は、0°~15°の間、特に0°~12°の間、特に0°~10°の間、特に3°~13°の間、特に5°~15°の間、特に8°~12°の間、特に約10°とすることができる。
歯先の接続面(または切削面)は、平坦または非平坦な面として構成することができる。歯先角が負の場合、それぞれのアクティブな接続面は特に平坦に構成されている。歯先角が正の場合、それぞれの非アクティブな接続面は特に少なくとも非平坦に構成されている。したがって例えば接続面を、歯支持体から離れる領域では平坦に構成することができ、この場合、円形または別の曲線形状の領域に移行する。
新規の切削工具の歯の歯先は、少なくとも2種の異なる粒子により被覆することができ、これらの粒子は異なる特性を有し、それらには異なる機能が割り当てられている。
第一種の粒子は、切断材料からなる切断粒子であり、これは基本的に従来技術から公知である。切断粒子は、加工物の切削に作用する。新規の第二種の粒子はバッファ粒子であり、これは、切断粒子の間の平均間隔を拡大するために用いられる。
従来技術において、切断粒子による切削工具の歯の歯先の被覆には、いわゆるネストが、面積当たりで多数の、すなわち実装密度の高い切断粒子により形成されるという問題がある。そのため、切削の際にこの領域では、幾何学的に不定の多数の刃が切削すべき材料とかみ合ってしまい、そのため、切断能力が低下する。それにより、送り力が過度に大きくなり、それによりさらに切削工具が側方に撓んでしまう。これにより所望のように直線状の切断が達成されない。これに対抗するために、確かにより高い送り速度を使用することができる。しかしそれにより、切断粒子の実装密度がより低い別の領域では、この切断粒子が過度に大きな切断力にさらされ、そのため急速に摩耗してしまう。これにより切削工具の耐用年数が短くなる。
さらに従来技術には、切断粒子のこの種の高い実装密度では、切削により削り取られた切削加工物の材料に対して十分な中間空間が存在せず、そのため必要な程度に切断チャネルから排出されない。
従来技術のこの欠点は、新規の切削工具の新規のバッファ粒子によって排除あるいは格段に低減される。バッファ粒子によってネストの形成および切断粒子の過度に大きな実装密度が阻止あるいは格段に低減される。バッファ粒子が、一種の間隔保持器を切断粒子間に形成するので、切断粒子の幾何学的に不定の刃の間に所望の間隔が生じる。
バッファ粒子は切断粒子間に存在するが、このことは、各バッファ粒子を2つの隣接する切断粒子間に正確に配置しなければならないと理解すべきではない。粒子の正確な位置は、製造方法において、多くの場合、確率分布の意味で生じ、したがって複数のバッファ粒子および/または複数の切断粒子が互いに隣接して配置されてもよい。しかし、ちょうど2つの切断粒子の間にバッファ粒子が存在する別の配置も可能である。
バッファ粒子が、製造方法の後半の経過で、別個の初期化プロセスの際に除去される場合、または切削の開始時に初めて除去される場合、切削された材料を切断チャネルから排出するために所要の自由空間が切断粒子の間に作り出される。
切断粒子およびバッファ粒子は、異なる物理的特性を有する。これらは異なる材料からなり、および/または異なる処理がされており、したがって少なくとも物理的特性に関して、粒子に異なる機能の割り当てを可能にする相違点を有する。
切断粒子とバッファ粒子との間の異なる物理的特性は、それぞれの粒子がその所望の機能をもたらすように選択され、利用される。このことはバッファ粒子では、バッファ粒子により取り敢えず形成された幾何学的に不定の刃が後では作用しなくなるか、または除去されることを意味する。
第1のアプローチは、バッファ粒子が切断粒子よりも小さい硬度を有することである。このより小さい硬度は、切断粒子も影響を受けるプロセスでバッファ粒子が使い尽くされ、または除去され、一方で切断粒子はそのまま維持されるために利用される。このプロセスは、切削自体のための切削工具の使用、またはそのために設けられた互いに別個のプロセスとすることができる。例えばこれは、バッファ粒子が完全にまたは部分的に除去される、切削工具の製造方法の工程とすることができる。
バッファ粒子は、択一的または付加的にも切断粒子よりも小さい熱耐性を有することができる。このより小さい熱耐性は、バッファ粒子が完全にまたは部分的に除去されることになるような高温で切削工具が熱処理され、一方で切断粒子はそのまま維持されるという意味で利用される。
バッファ粒子は、択一的または付加的にも切断粒子よりも小さい化学耐性を有することができる。このより小さい化学耐性は、物質が両種の粒子に当たり、バッファ粒子が完全にまたは部分的に除去されることになるような化学処理を切削工具が受け、一方で切断粒子はそのまま維持されるという意味で利用される。
切断粒子およびバッファ粒子は、金属層、特に電気メッキ析出層、または化学的金属析出層に、部分的に埋め込むことができる。したがって切断粒子およびバッファ粒子による歯先の被覆は、電気メッキプロセスまたは化学的金属析出プロセスに枠内で行われ、このプロセスでは、金属層が歯先に形成され、切断粒子とバッファ粒子の表面の一部が金属層内に堅固に配置され、それらの表面の別の部分が金属層から突き出るように部分的に金属層に付着する。その結果、切断粒子の幾何学的に不定の刃は、切削工具の使用時に切削すべき加工物の材料と接触することができる。
金属層は、金属、特にニッケル、クロムまたは銅からなり、金属は電気メッキまたは化学的金属析出の際に金属イオンとして歯先に堆積する。ここで金属イオンと金属層の金属とはバッファ粒子ではない。バッファ粒子は、金属イオンおよび金属層の金属とは異なる付加的な粒子である。
しかし切断粒子とバッファ粒子は、別に形成された結合層に部分的に埋め込むこともできる。その場合、特に以下の結合形式が使用される:人口樹脂結合、セラミック結合、焼成金属結合および電気メッキ結合。
歯先の被覆部分は、バッファ粒子の約10~60%、特に約10~50%、特に約20~50%、特に約30~50%からなることができる。この割合は、歯先の被覆面積を基準にするものであり、歯先の総面積を基準にはしない。通常、切断粒子にもバッファ粒子にも被覆されないそのような領域も、歯先に存在する。歯先が金属層により、上に説明したように覆われている場合、この切断粒子もバッファ粒子も存在しない領域は金属層により覆われる。歯先の被覆部分の掩ぺい率(%)は、切断粒子とバッファ粒子の大きさがほぼ一致する場合、これらの粒子が被覆プロセスに対して提供される、これら粒子の混合比にほぼ相当する。ここで前に述べた数値範囲は、確率分布を考慮して、上記の不利な作用を切削時に回避するために切断粒子間に十分に大きな間隔が実現されることを保証する。
切断粒子とバッファ粒子は、ほぼ同じ平均サイズを有する。この場合、上に述べたように被覆プロセス前の混合比は、被覆される歯先上での粒子の比に相当する。しかし、切断粒子とバッファ粒子が、異なる平均サイズを有することも可能である
切断粒子の平均サイズおよびバッファ粒子の平均サイズは、約60~800μm、特に約100~800μm、特に約200~800μm、特に約300~800μm、特に約400~800μmの間、特に約500~800μmの間、特に約500~700μmの間、特に約600μmとすることができる。このようなサイズオーダーは、切断粒子が所望の幾何学的に不定の刃を提供し、かつバッファ粒子により所望のように互いに離間されていることを保証する。
切断粒子は、硬くても良く、または非常に硬くても良い
ここで硬い切断粒子とは、特にコランダム(AL)または炭化ケイ素(SiC)からなる粒子であると理解される。
非常に硬い切断粒子は、単結晶ダイヤモンド(MKD)、多結晶ダイヤモンド(CVD-D)、多結晶ダイヤモンド(PKD)、立方晶窒化ホウ素(CBN)、切断セラミック、超硬合金、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
バッファ粒子は、単結晶ダイヤモンド(MKD)、多結晶ダイヤモンド(CVD-D)、多結晶ダイヤモンド(PKD)、立方晶炭化ホウ素(CBN)、炭化ケイ素、切断セラミック、超硬合金、プラスチック、ガラス、セラミック、炭化ホウ素、ニッケル、銅またはそれらの組み合わせを含むことができる。
切断粒子は、立方晶炭化ホウ素(CBN)を、バッファ粒子はダイヤモンドを有することができる。ダイヤモンドは約720℃から溶融し、CBNはこの温度に耐えるので、この場合、比較的小さな熱耐性が、バッファ粒子を完全にまたは部分的に除去するために利用される。
切断粒子は、ダイヤモンド、炭化ケイ素、切断セラミック、超硬合金、またはそれらの組み合わせを含むことができ、バッファ粒子は、プラスチック、ガラス、セラミック、炭化ホウ素、ニッケル、銅、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
歯先は、別個に作製したアタッチメント要素によって形成することができ、または共に形成することができる。アタッチメント要素は、接続ゾーンを介して歯の残りの部分と堅固に接合されている。適切な接合方法は、例えば接着、ろう付け、または溶接である。
自由な歯先を形成するアタッチメント要素の第1の接続面は、歯の残りの部分の第1の接続面に直接続く領域と実質的に同じに構成することができる。しかしこれは異なって構成しても良い。対応することが第2の接続面に対しても当てはまる。
アタッチメント要素は、非対称の歯先を形成するために非対称に構成されている。歯の残りの部分の第1の接続面に直接続く領域も同様に非対称に構成することができる。しかしこれは異なって構成しても良い。
アタッチメント要素は、焼結要素として構成することができる。焼結要素は、バインダと切断粒子との混合物からなる。バインダは、例えば、銅、コバルト、鉄、青銅、ニッケル、またはそれらの混合物とすることができる。さらにバッファ粒子が存在することが可能である。
切削工具は、このように形成された1つの歯を有するだけでなく、複数の、特に多数のこの種の歯を有することが理解される。これは、切削工具の全ての歯とすることができる。しかし、付加的に別に形成された歯を切削工具に配置することも可能である。
切削工具は、歯に配置された歯支持体を有する。歯は、歯支持体と一体的であって良く、またはこれとは別個に形成することもできる。後者の場合、歯または歯先は、適切なやり方で、特に溶接またはろう付けにより、歯支持体または歯突起と堅固に接合される。歯支持体は、長手に伸びるベルト状または円形ディスク状の構成を有する。別の言い方では、切削工具は、鋸ベルトに類似する切削ベルトであるか、または丸鋸に類似する円形切削ブレードである。
歯は、一定のピッチで歯支持体に配置されている。これは、歯の間の間隔が同じであることを意味する。しかし、歯が変化するピッチで歯支持体に配置されることも可能である。これは、歯の間の間隔が変化することを意味する。この場合、特に2から10の間の異なる間隔が、切削工具の歯の間に存在することができる。
歯支持体は、適切な材料から構成される。これは特に金属材料である。例えば、ばね鋼や合金熱処理鋼である。
しかし切削工具は、幾何学的に不定の刃を備える別の切削工具でも良い。切削工具は、特に、研磨ディスク、研削ベルト、または研磨、ホーニング、ラッピング、ブラスト、またはバレル研磨のための別の工具とすることができる。
切削すべき材料は、特に非金属無機材料や複合材料である。これらの材料は、特にガラス、グラファイト、無煙炭、セラミック、シリコン、コンクリート材料、CFK、焼結材料、天然石である。しかし金属であってもよい。
本発明の有利な発展形態は、特許請求の範囲、明細書および図面から得られる。
明細書に述べた特徴および複数の特徴の組み合わせの利点は単なる例であり、択一的にまたは累積的に作用することができ、これらの利点は本発明の実施形態により必然的に達成する必要はない。
当初の出願書類および特許の開示内容(保護範囲ではない)に関して、以下が当てはまる。さらなる特徴は、図面、とりわけ図示の幾何形状および複数の構成部材の互いの相対的寸法並びにそれらの相対的配置と作用接続から理解される。本発明の種々の実施形態の特徴の組み合わせ、または種々の特許請求項の特徴の組み合わせは、特許請求項の選択された引用関係から異なっても同様に可能であり、ここにおいて提案される。このことは、別個の図面に示される特徴、または図面の説明において述べられる特徴にも該当する。これらの特徴は、異なる特許請求項の特徴と組み合わせることもできる。同様に、特許請求の範囲に挙げられた特徴を、本発明のさらなる実施形態に対しては省略することができる。しかしこれは、付与された特許の独立請求項に対しては当てはまらない。
特許請求の範囲および明細書に挙げた特徴は、それらの数に関して、副詞「少なくとも」を明示的に使用する必要なく、ちょうどその数であり、または前記数よりも大きい数が存在していると理解すべきである。したがって例えば歯について述べる場合、これはちょうど1つの歯、2つの歯またはそれ以上の歯が存在することであると理解すべきである。これらの特徴は、別の特徴により補完することができ、またはそれぞれの製品を構成するただ1つの特徴であってもよい。
特許請求の範囲に含まれる参照符号は、特許請求の範囲により保護される対象の範囲を制限するものではない。参照符号は、特許請求の範囲を容易に理解する目的のためにだけ用いられる。
以下、本発明を、図面に示された好ましい実施例に基づき更に説明し記述する。
新規の切削工具の例示的実施形態の一部の斜視図である。 図1の切削工具の側面図である。 図1の切削工具の上面図である。 図1の切削工具の正面図である。 図2の切削工具の詳細Bを示す図である。 切断粒子の図示を省略した、図1の切削工具を示す図である。 切断粒子の図示を省略した、図2の切削工具を示す図である。 切断粒子の図示を省略した、図5の詳細Bを示す図である。 切断粒子の図示を省略した、新規の切削工具の第2の例示的実施形態の斜視図である。 図9の切削工具の側面図である。 切断粒子の図示を省略した、新規の切削工具の第3の例示的実施形態の斜視図である。 図11の切削工具の側面図である。 切断粒子の図示を省略した、新規の切削工具の第4の例示的実施形態の側面図である。 図13の切削工具の一部の斜視図である。 図13の詳細Bを示す図である。 図13の詳細Aを示す図である。 新規の切削工具の第5の例示的実施形態の歯の歯先を前方から見た図である。 新規の切削工具の第5の例示的実施形態による歯先の詳細図である。 新規の切削工具のさらなる例示的実施形態による歯先の、図8に対応する詳細図である。 新規の切削工具のさらなる例示的実施形態による歯先の、図8に対応する詳細図である。 新規の切削工具のさらなる例示的実施形態による歯先の、図8に対応する詳細図である。 新規の切削工具のさらなる例示的実施形態による歯先の、図8に対応する詳細図である。
図1~5は、新規の切削工具1の例示的実施形態を種々の方向から見て示す。切削工具1は、歯支持体2を有する。本例では長手に伸びるベルト状の切削工具1が取り扱われ、その一部だけが図示されている。切削工具1が、図1に示された破断線を越えて相応にさらに伸びていることが理解される。しかし切削工具1は、円形ディスク状の切削工具1でも良い。以下の形態は、そのような実施形態にも当てはまる。
切削工具1は、歯支持体2に配置された複数の歯3を有する。歯3は、全体的にまたは部分的に歯支持体2と一体的に形成することができる。本例では、歯3は一定のピッチで歯支持体2に配置されている。しかし歯は、変化するピッチで歯支持体2に配置することもできる。
歯3はそれぞれ1つの歯先4を有し、歯先は歯支持体2から離れる方向を指す。歯先4は完全にまたは部分的に、切断粒子被覆層15において切断粒子5により被覆されている。切削粒子5は、硬いか、または非常に硬い。これは例えば、コランダム(AL)、単結晶ダイヤモンド(MKD)、多結晶ダイヤモンド(CVD-D)等とすることができる。見やすくするために、切断粒子のうちのいくつかにだけ参照符号5が付されている。切断粒子5が存在する切断粒子被覆層15の端部は、水平のラインによって象徴されている。
歯先4の幾何学的構成は、図6,7および8の図示に基づき容易に識別可能である。これらの図には、対応の図1,2および5と比較して切断粒子が図示されていない。しかし、これらの図および以下の図でも常に切断粒子が存在することが理解される。しかしここでも、切断粒子が存在する領域の端部は水平のラインによって象徴されている。
歯先4は、それぞれ長手中央軸6、プレート面7、第1の接続面8、および第2の接続面9を有する。第1の接続面8および第2の接続面9は、プレート面7に直接続いている。しかし、間接的に接続することも可能であろう。すなわち、プレート面7とそれぞれの接続面8,9との間にはさらに別の面が配置されている。
歯先4は、非対称に構成されている。これは、第1の接続面8が長手中央軸6の第1の側面上に(ここでは左の側面)、プレート面7に対して第1の大きさの第1の歯先角10の下で延在し、第2の接続面9が長手中央軸6の反対の第2の側面上に(ここでは右の側面)、プレート面に対して別の第2の大きさの第2の歯先角11の下で延在することを意味する(図8参照)。
歯先角10,11は、ここでは垂直線に対して相対的に決定される。この図示の例示的実施形態では、第1の歯先角10の大きさは約45°であり、第2の歯先角11の大きさは約20゜である。
切削工具1が第1の運動方向13(ここでは左へ)に移動する場合、第1の接続面8が、加工物の切削すべき材料と最初に接触するアクティブ切削面である。この場合、第1の運動方向13で見て、第1の歯先角10は負の歯先角である。切削工具1は、この第1の運動方向13での切削の際に穏やかな切削挙動を有し、脆性材料の切削に特に良く適する。
これに対して切削交互1が、反対の第2の運動方向14に(ここでは右へ)駆動され移動される場合、第2の接続面9がアクティブ切削面である。これは例えば、切削工具1を駆動する切削機のモータの回転方向を反転することにより、達成できる。第2の接続面9をアクティブにするための別の可能性は、切削機における切削工具1の向き(配置)を反対にすることである。両方の場合で、アクティブ切削面が正の歯先角を有することが達成され、これによりアグレッシブな切削挙動が生じる。そして、特に延性材料の切削に特によく適する切削工具1が実現される。
図9と10には、新規の切削工具1の第2の例示的実施形態が示されている。この実施形態は、前に説明した実施形態と多数の共通点を有しており、したがって不要な繰り返しを避けるために、これに関しては上に記載の実施形態を参照されない。同じことが下に説明するさらなる実施形態にも当てはまる。
それとの相違点は、ここでは歯3が変化するピッチで歯先支持体2に存在することであり、これは図10の比較的長い一点鎖線に基づき実感できる。第1の歯3と第2の歯3との間隔は、第2の歯3と第3の歯3との間隔よりも大きい(図10を左から右に見る)。第3の歯3と第4の歯3との間隔は、第2の歯3と第3の歯3との間隔よりも再び小さくなる。しかし別の変化するピッチが存在しても良い。
図11と12には、新規の切削工具1の第3の例示的実施形態が示されている。ここでは歯3が互いに異なって構成されている。上記の第1の形式の歯3(図12:左から見て第2の歯3と第3の歯3)の他に、さらに第2の形式の歯3(図12:左から見て第1の歯3と第4の歯3)が存在し、第2の形式では2つの歯先角10,11が負である。これらの歯3でも、歯先角10,11の大きさは異なるので、歯先4は非対称に構成されている。第1の歯3の第1の歯先角10の大きさは、ここでは約45°であり、一方、第1の歯3の第2の歯先角11の大きさは約20゜である。第4の歯3では第1の歯先角10の大きさが同様に約45°であり、一方、第4の歯3の第2の歯先角11の大きさは約10゜である。歯3は、一定のピッチで歯支持体2に配置されている、しかし歯は、変化するピッチで配置することもできる。
図13~16では、新規の切削工具1の第4の例示的実施形態を種々の方向から見て示す。ここでは切削工具1が円形切削ブレードとして構成されている。すなわち、歯支持体2は円形ディスク形状に構成されている。歯3は、変化するピッチで歯支持体2に配置されている、第1の歯先角10は負である。その大きさは約45°である。第2の歯先角11は約2゜である。
図17と18は、新規の切削工具1の第5の例示的実施形態を示す。この場合、歯先4は、切断粒子5だけではなくバッファ粒子16によっても被覆されている。切断粒子5とバッファ粒子16は、金属層17に堅固に配置され、部分的にこれに埋め込まれている。したがって粒子は、金属層17から部分的に突き出ている。金属層17は、特に電気メッキ析出層または化学的金属析出層である。
切断粒子5とバッファ粒子16は、それらの材料および果たすべき機能に関して異なっている。これに関しては上記の詳細な説明を参照されたい。
切断粒子5、バッファ粒子16、および金属層17は、切削工具1の所望の切削機能をもたらす被覆領域18を共に形成し、これは、被覆領域がそのために必要な刃を含むことによる。この被覆層18は、歯先4の全体にわたり、または歯先4の一部にわたり伸びている。これは、歯先4の被覆された部分である。
図17と18の図は、縮尺どおりの図示ではなく、粒子5,16の幾何形状も実際には異なって見えるか、異なって見える場合があることが理解される。粒子5,16は、ほぼ同じ幾何形状を有することもできる。この図は、粒子5,16を区別可能にし、バッファ粒子16の配置により切断粒子5の間に自由空間が作り出されていることを明確にするものであり、この自由空間は、従来技術から公知のように、切断粒子5の純粋な配置では存在しないか、またはこの程度まで存在しない。
切削工具1および歯先4のさらなる可能の構成については、図1~16の態様を参照されたい。別の言い方をすれば、図1~16による切削工具1の実施形態もバッファ粒子16を有することができる。
図19~22は、切削工具1の歯先4のさらなる例示的実施形態の、図8に対応する詳細を示す。この実施形態では歯先4が、別個に作製されたアタッチメント要素19により形成され、あるいは共に形成される。アタッチメント要素19は、接続ゾーン20を介して歯3の残りの部分と堅固に接合されている。適切な接合方法は、例えば接着、ろう付け、または溶接である。接続ゾーン20は、太く黒いラインにより象徴的に示されている。
種々の実施形態に基づき、自由な歯先4を形成するアタッチメント要素19の第1の接続面8は、歯3の残りの部分の第1の接続面8に直接続く領域と実質的に同じに構成することができることが理解される。対応することが第2の接続面9に対しても当てはまる。
アタッチメント要素19は、焼結要素として構成することができる。焼結要素は、バインダと切断粒子との混合物からなる。バインダは、例えば、銅、コバルト、鉄、青銅、ニッケル、またはそれらの混合物とすることができる。さらにバッファ粒子が存在することが可能である。
1 切削工具
2 歯支持体
3 歯
4 歯先
5 切断粒子
6 長手中央軸
7 プレート面
8 第1の接続面
9 第2の接続面
10 第1の歯先角
11 第2の歯先角
12 運動方向
13 第1の運動方向
14 第2の運動方向
15 切断粒子被覆領域
16 バッファ粒子
17 金属層
18 被覆領域
19 アタッチメント要素
20 接続ゾーン

Claims (19)

  1. 幾何学的に不定の刃を形成するために切断粒子(5)により被覆された歯先(4)を備える歯(3)を有する切削工具(1)であって、
    前記歯先(4)は、長手中央軸(6)、プレート面(7)、第1の接続面(8)、および、第2の接続面(9)を有し、
    前記第1の接続面(8)および前記第2の接続面(9)は、前記プレート面(7)に直接的または間接的に続いており、
    前記第1の接続面(8)は、前記長手中央軸(6)の第1の側面上に、前記プレート面(7)に対して第1の大きさの第1の歯先角(10)の下で延在し、
    前記歯先(4)は非対称に構成されている、切削工具であって、
    前記第2の接続面(9)は、前記長手中央軸(6)の反対の第2の側面上に、前記プレート面(7)に対して別の第2の大きさの第2の歯先角(11)の下で延在し、
    前記第1の歯先角(10)は、前記第1の接続面(8)が前記第2の接続面(9)に先行する第1の運動方向(13)で見て、<0゜であり、
    前記第2の歯先角(11)は、前記第2の接続面(9)が前記第1の接続面(8)に先行する反対の第2の運動方向(14)で見て、≧0゜である、ことを特徴とする切削工具。
  2. 前記第1の歯先角(10)は、<0°~-80°の間であり、前記第2の歯先角(11)は、0°~20°の間である、ことを特徴とする請求項1に記載の切削工具(1)。
  3. 前記第1の歯先角(10)は、-1°~-75°の間、特に-1°~-73°の間、特に-1°~-71°の間、特に-40°から-80°の間、特に-40°~-75°の間、特に-40°~-70°の間、特に-40°~-50°の間、特に-42°~-48°の間、特に約-45°であり、
    前記第2の歯先角(11)は、0°~15°の間、特に0°~12°の間、特に0°~10°の間、特に3°~13°の間、特に5°~15°の間、特に8°~12°の間、特に約10°である、ことを特徴とする請求項1に記載の切削工具(1)。
  4. 前記切断粒子(5)は、硬い、または非常に硬い、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  5. 非常に硬い前記切断粒子(5)は、単結晶ダイヤモンド(MKD)、多結晶ダイヤモンド(CVD-D)、多結晶ダイヤモンド(PKD)、立方晶窒化ホウ素(CBN)、切断セラミック、超硬合金、またはそれらの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  6. 前記歯先(4)は、前記切断粒子(5)とは別の材料からなるバッファ粒子(16)によりさらに被覆されており、前記バッファ粒子(16)は、前記切断粒子(5)の間に存在する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  7. 前記切断粒子(5)および前記バッファ粒子(16)は、金属層(17)、特に電気メッキ析出層、または化学的金属析出層に、部分的に埋め込まれている、ことを特徴とする請求項6に記載の切削工具(1)。
  8. 前記金属層(17)は、金属、特にニッケル、クロムまたは銅からなり、前記金属は、電気メッキまたは化学的金属析出の際に金属イオンとして前記歯先(4)に堆積しており、前記金属イオンおよび前記金属層(17)の金属は、前記バッファ粒子(16)ではない、ことを特徴とする請求項7に記載の切削工具(1)。
  9. 前記歯先(4)の被覆部分は、バッファ粒子(16)の約10~60%、特に約10~50%、特に約20~50%、特に約30~50%からなる、ことを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  10. 前記切断粒子(5)と前記バッファ粒子(16)は、ほぼ同じ平均サイズを有する、ことを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  11. 前記切断粒子(5)の平均サイズおよび前記バッファ粒子(16)の平均サイズは、約60~800μm、特に約100~800μm、特に約200~800μm、特に約300~800μm、特に約400~800μmの間、特に約500~800μmの間、特に約500~700μmの間、特に約600μmである、ことを特徴とする請求項6から10のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  12. 前記バッファ粒子(16)は、前記切断粒子(5)よりも小さい硬度を有する、ことを特徴とする請求項6から11のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  13. 前記バッファ粒子(16)は、前記切断粒子(5)よりも小さい熱耐性を有する、ことを特徴とする請求項6から12のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  14. 前記バッファ粒子(16)は、単結晶ダイヤモンド(MKD)、多結晶ダイヤモンド(CVD-D)、多結晶ダイヤモンド(PKD)、立方晶炭化ホウ素(CBN)、炭化ケイ素、切断セラミック、超硬合金、プラスチック、ガラス、セラミック、炭化ホウ素、ニッケル、銅またはそれらの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項6から13のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  15. 前記切断粒子(5)は、立方晶炭化ホウ素(CBN)を、前記バッファ粒子(16)はダイヤモンドを含み、または
    前記切断粒子(5)は、ダイヤモンド、炭化ケイ素、切断セラミック、超硬合金、またはそれらの組み合わせを含み、前記バッファ粒子(16)は、プラスチック、ガラス、セラミック、炭化ホウ素、ニッケル、銅、またはそれらの組み合わせを含む、ことを特徴とする請求項6から13のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  16. 複数の、特に多数のこの種の歯(3)が前記切削工具(1)に配置されている、ことを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  17. ベルト状または円形ディスク状に構成された歯先支持体(2)を特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の切削工具(1)。
  18. 前記歯(3)は、変化するピッチで前記歯支持体(2)に配置されている、ことを特徴とする請求項6または7に記載の切削工具(1)。
  19. 非対称に構成されており、かつ幾何学的に不定の刃を形成するために切断粒子(5)により被覆された歯先(4)を備える歯(3)を有するちょうど1つの切削工具(1)、特に請求項1から18の少なくとも一項による切削工具(1)により、異なる材料からなる2つの加工物を切削する方法であって、
    前記切削工具(1)を、モータを備える切削機に第1の向きで装着するステップ、
    第1の材料からなる第1の加工物を、前記第1の向きの前記切削工具(1)により、第1の運動方向(13)での前記切削工具(1)の駆動によって切削するステップ、そして
    a1.反対の第2の運動方向(14)に前記切削工具(1)を駆動するために前記モータを切り替えるステップ、および
    a2.別の第2の材料からなる第2の加工物を、前記第1の向きにある前記切削工具(1)により切削するステップ、
    または
    b1.前記切削工具(1)を前記切削機から取り外すステップ、
    b2.前記切削工具(1)を、逆の第2の向きで前記切削機に装着するステップ、および
    b3.別の第2の材料からなる第2の加工物を、前記第2の向きの前記切削工具(1)により、前記第1の運動方向(13)での前記切削工具(1)の駆動によって切削するステップ、を備える方法。
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