ベンズブロマロンは、血清尿酸sUAを低下させること、および痛風を処置することに有効な尿酸***剤である。ベンズブロマロンを使用する治療は、単一投与後でもsUAを低下させることに至り、複数回投与後に低下され続けることがあること、および慢性治療はsUAを<6mg/dLの標的レベルにすることがあることが見出されている。しかしながら、特定の患者において、ベンズブロマロンは、肝毒性と関連する。これらの患者の高い割合が、死亡または緊急肝臓移植に至る急性肝臓不全を発症した。結果として、ベンズブロマロンは、合衆国での使用を一度も承認されなかった。加えて、ベンズブロマロンの肝毒性は、2003年に欧州での退薬に至った。ベンズブロマロンは、CYP2C9によって反応性代謝物に変換される。ベンズブロマロンは、CYP2C9によって6-OHベンズブロマロンを介して5,6-ジヒドロキシベンズブロマロンに、続いて、5,6-ジヒドロキシベンズブロマロンの酸化によって反応性オルト-キノン中間体に代謝される。ベンズブロマロン肝毒性の機序は、CYP2C9によるその肝臓代謝の結果、ならびに6-OHベンズブロマロン、およびミトコンドリア機能に対するそのさらなる代謝物の可能な効果であると思われる(Iwamuraら、Drug Metabolism and Disposition、2011、39、838~846;Uchidaら、Drug Metab.Pharmacokinet.、2010、25、605~610)。
(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d4)メタノンの活性代謝物である(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)が、本明細書に記載されている。
化合物1
一実施形態において、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノンである。「化合物1」または「(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン」は、以下の構造:
一部の実施形態において、化合物1は、II相代謝を受ける。一部の実施形態において、化合物1は、グルクロン酸抱合される。一部の実施形態において、化合物1は、サルフェートコンジュゲートを形成する。
式(I)の化合物
一部の実施形態において、式(I):
(式中、
R
1、R
2、R
3およびR
4は、各々独立して水素、重水素、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択され;R
1、R
2、R
3およびR
4の少なくとも1つは、重水素であり;
R
5は、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2(OH)または-CH(OH)CH
2(OH)である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、本明細書に記載されている。
一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が、各々独立して水素および重水素からなる群から選択される、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が、各々独立して重水素、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が、各々独立して重水素およびヒドロキシからなる群から選択される、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4の少なくとも2つが重水素である、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4の少なくとも3つが重水素である、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が重水素である、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R5が-CH2CH3である、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R5が-CH2CH2(OH)である、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R5が-CH(OH)CH2(OH)である、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において、式(I)の化合物は、II相代謝を受ける。一部の実施形態において、式(I)の化合物は、グルクロン酸抱合される。一部の実施形態において、式(I)の化合物は、サルフェートコンジュゲートを形成する。
式(II)の化合物
一部の実施形態において、式(II):
(式中、
R
1、R
2、R
3およびR
4は、各々独立して水素、重水素、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択され;R
1、R
2、R
3およびR
4の少なくとも1つは、重水素である)
の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、本明細書に記載されている。
一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が、各々独立して水素および重水素からなる群から選択される、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が、各々独立して重水素、ヒドロキシおよびメトキシからなる群から選択される、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が、各々独立して重水素およびヒドロキシからなる群から選択される、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4の少なくとも2つが重水素である、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4の少なくとも3つが重水素である、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4の少なくとも1つがヒドロキシである、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。一部の実施形態において、R1、R2、R3およびR4が重水素である、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において、式(II)の化合物は、II相代謝を受ける。一部の実施形態において、式(II)の化合物は、グルクロン酸抱合される。一部の実施形態において、式(II)の化合物は、サルフェートコンジュゲートを形成する。
一部の実施形態において、化合物1は、溶媒付加形態(溶媒和物)を含む。一部の実施形態において、本明細書に記載されている式(I)または(II)の化合物は、溶媒付加形態(溶媒和物)を含む。溶媒和物は、化学量論量または非化学量論量のいずれかの溶媒を含有し、薬学的に許容される溶媒、例えば、水、エタノール、メタノール、tert-ブチルメチルエーテル(MTBE)、ジイソプロピルエーテル(DIPE)、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、イソプロピルアルコール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ニトロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM)、ジオキサン、ヘプタン、トルエン、アニソール、アセトニトリルなどを用いる生成物形成または単離のプロセス中に形成される。一部の実施形態において、溶媒和物は、以下に限定されないが、クラス3溶媒(単数または複数)を使用して形成される。一部の実施形態において、溶媒和物は、以下に限定されないが、クラス2溶媒(単数または複数)を使用して形成される。溶媒のカテゴリーは、例えば、the International Conference on Harmonization of Technical Requirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use(ICH)、「Impurities:Guidelines for Residual Solvents Q3C(R6)」、(2016年10月)において定義されている。水和物は、溶媒が水である場合に形成される、またはアルコラートは、溶媒がアルコールである場合に形成される。
一部の実施形態において、化合物1は、薬学的に許容される塩を含む。一部の実施形態において、本明細書に記載されている式(I)または(II)の化合物は、薬学的に許容される塩を含む。
他の実施形態において、化合物1は、以下に限定されないが、非晶質相、結晶性形態、製粉形態およびナノ粒子状形態を含めて様々な形態で調製される。他の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、以下に限定されないが、非晶質相、結晶性形態、製粉形態およびナノ粒子状形態を含めて様々な形態で調製される。
いかなる特定の理論にも束縛されることを意図しないが、ある特定の固体形態は、物理的特性、例えば、医薬および治療剤形に適切な安定性、可溶性および溶解速度によって特徴付けられる。さらに、いかなる特定の理論にも束縛されることを望まないが、ある特定の固体形態は、ある特定の固体形態を固体剤形の製造に適当なものにする特別なプロセス(例えば、収率、濾過、洗浄、乾燥、製粉、混合、錠剤化、流動性、溶解、製剤化および凍結乾燥)に影響する物理的特性(例えば、密度、圧縮性、硬さ、形態学、切断、粘着性、可溶性、水取り込み、電気的特性、熱的挙動、固体状態反応性、物理的安定性および化学的安定性)によって特徴付けられる。こうした特性は、本明細書に記載されている通り、固体状態分析技術(例えば、X線回折、顕微鏡法、分光法および熱分析)を含めた特別な分析化学技術を使用して決定することができる。
一部の実施形態において:
から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において:
から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において、以下の構造:
を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において:
から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において:
から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
一部の実施形態において:
から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物である。
ある特定の用語法
別段に定義されていない限り、本明細書において使用されている全ての技術的および科学的用語は、特許請求される主題が属する当業者によって共通して理解されるのと同じ意味を有する。前述の一般的記載および以下の詳細な記載は、例証的および説明的なだけであり、請求されているいかなる主題も拘束しないことが理解されるべきである。この出願において、単数形の使用は、別段具体的に明記されていない限り複数形を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、別段に文脈が明らかに指示していない限り、複数の参照対象を含むことが認められなければならない。この出願において、「または」の使用は、別段に明記されていない限り「および/または」を意味する。さらに、「含めて(including)」、同様に他の形態、例えば、「含む(include)」、「含む(includes)」および「含まれる(included)」という用語の使用は、限定するものでない。「含むこと(comprising)」(および関連用語、例えば、「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「有すること(having)」または「含めて(including)」)という用語は、他のある特定の実施形態、例えば、問題の任意の組成物の実施形態、本明細書に記載されている組成物、方法またはプロセスなどが、記載されている特色「からなる」または「から必須になる」ことがあることを排除すると意図されない。「約」という用語は、数または数値範囲を指す場合、指し示される数または数値範囲が実験変動性内(または統計的な実験エラー内)の近似値であり、したがって、数または数値範囲は、明記されている数または数値範囲の1%から15%の間で変動し得ることを意味する。
本明細書において使用されているセクション見出しは、組織化の目的のためのみであり、記載されている主題を限定すると解釈されるべきでない。以下に限定されないが、特許、特許出願、記事、本、マニュアルおよび論文を含めて、該出願書に引用されている全ての文献または文献の一部は、参照によりそれら全体で明確に本明細書によって組み込まれる。
製剤、組成物または成分に関して「許容される」または「薬学的に許容される」という用語は、本明細書で使用される場合、処置されている対象の全般的な健康に対して持続的な有害な効果を有さないこと、または化合物の生物学的活性もしくは特性を抑制しないこと、および相対的に非毒性であることを意味する。
本明細書で使用される場合、特別な化合物または医薬組成物の投与による特別な疾患、障害または状態の症状の「寛解」は、恒久的または一時的、持続的または一過的であれ、化合物または組成物の投与に起因または関連し得る重症度の任意の減少、発病の遅延、進行の減速、または持続期間の短縮を指す。
「生物学的利用能」は、研究されている動物またはヒトの全身循環中に送達された投薬化合物1の百分率を指す。静脈内に投与された場合の薬物の総曝露(AUC(0-∞))は、通常、100%生体利用可能(F%)として定義されている。「経口生物学的利用能」は、静脈内注射と比較した場合の、医薬組成物が経口的に摂取される場合に化合物1が全身循環中に吸収される程度を指す。
「血中血漿濃度」は、対象の血液の血漿構成成分中の化合物1の濃度を指す。化合物1の血漿濃度は、代謝および/または他の治療剤との可能な相互作用に関する変動性により、対象間で著しく変動し得ると理解される。本明細書において開示されている一実施形態によると、化合物1の血液血漿濃度は、対象ごとに変動し得る。同様に、最大血漿濃度(Cmax)もしくは最大血漿濃度に達する時間(Tmax)または血漿濃度時間曲線下の総面積(AUC(0-∞))などの値は、対象ごとに変動し得る。この変動性により、化合物1の「治療有効量」を構成するのに必要な量は、対象ごとに変動し得る。
「同時投与」という用語などは、本明細書で使用される場合、単一患者への選択された治療剤の投与を包含すると意味され、薬剤が同じもしくは異なる投与経路によって、または同じもしくは異なる時間で投与される処置レジメンを含むと意図される。
「有効量」または「治療有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、処置されている疾患または状態の症状の1つまたは複数をある程度緩和する、投与されている薬剤または化合物の十分な量を指す。結果は、疾患の兆候、症状もしくは原因または生物系の任意の他の所望の変更の低減および/または軽減であり得る。例えば、治療的使用のための「有効量」は、過度の有害副作用なく疾患症状の臨床的に著しい減少を提供するのに必要とされる、本明細書において開示されている通りの化合物を含めた組成物の量である。任意の個々の場合における適切な「有効量」は、用量漸増研究などの技法を使用して決定することができる。「治療有効量」という用語は、例えば、予防有効量を含む。本明細書において開示されている化合物の「有効量」は、過度の有害副作用なく所望の薬理学的効果または治療的改善を達成するのに有効な量である。「効果量」または「治療有効量」は、化合物1の代謝の変動、対象の年齢、体重、全身状態、処置されている状態、処置されている状態の重症度、および処方する医師の判断により、対象ごとに変動し得ると理解される。例のみとして、治療有効量は、用量漸増臨床試験によって決定することができる。
「増強する」または「増強すること」という用語は、効力または持続期間のいずれかにおいて所望の効果を増加または延長することを意味する。例として、治療剤の効果を「増強すること」は、効力または持続期間のいずれかにおいて、疾患、障害または状態の処置中の治療剤の効果を増加または延長する能力を指す。「増強有効量」は、本明細書で使用される場合、疾患、障害または状態の処置における治療剤の効果を増強するのに適切な量を指す。患者において使用される場合、この使用に有効な量は、疾患、障害または状態の重症度および過程、前の治療、患者の健康状態および薬物に対する応答、ならびに処置する医師の判断に依存する。
「予防有効量」という用語は、本明細書で使用される場合、処置されている疾患、状態または障害の症状の1つまたは複数をある程度緩和する、患者に適用される組成物の量を指す。こうした予防用途において、こうした量は、患者の健康状態、体重などに依存し得る。例として、用量漸増臨床試験によってこうした予防有効量を決定することができる。
「薬学的に許容される塩」は、酸基付加塩および塩基付加塩の両方を含む。本明細書に記載されている化合物のいずれか1種の薬学的に許容される塩は、任意および全ての薬学的に適当な塩形態を包含すると意図される。本明細書に記載されている化合物の好ましい薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸付加塩であり、薬学的に許容される塩基付加塩である。
「薬学的に許容される酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的にまたはその他で望ましくなくはなく、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸などで形成されるような塩を指す。その上挙げられるのは、有機酸、例えば、脂肪族モノおよびジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸などで形成されるとともに、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などを含む塩である。例証的な塩としては、したがって、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素、リン酸二水素、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。その上企図されるのは、アルギニン酸塩、グルコン酸塩およびガラクツロン酸塩など、アミノ酸の塩である(例えば、Berge S.M.ら、「Pharmaceutical Salts」、Journal of Pharmaceutical Science、66:1~19(1997)を参照されたい)。塩基性化合物の酸付加塩は、遊離塩基形態と十分な量の所望の酸とを接触させることで塩を生成することによって調製される。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、生物学的にまたはその他で望ましくなくはない、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持するような塩を指す。これらの塩は、遊離酸への無機塩基または有機塩基の添加から調製される。一部の実施形態において、薬学的に許容される塩基付加塩は、金属またはアミン、例えば、アルカリおよびアルカリ土類金属または有機アミンを用いて形成される。無機塩基から誘導される塩としては、以下に限定されないが、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、アルミニウム塩などが挙げられる。有機塩基から誘導される塩としては、以下に限定されないが、第1級、第2級および第3級アミン、自然置換アミンを含めた置換アミン、環状アミンならびに塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、エチレンジアニリン、N-メチルグルカミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン類、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩が挙げられる。Bergeら、上記を参照されたい。
「対象」という用語は、本明細書で使用される場合、処置、観察または実験の目的である動物を指す。例のみとして、対象は、それに限定されないが、ヒトを含む哺乳動物であり得る。
本明細書で使用される場合、「標的活性」という用語は、選択的なモジュレーターによってモジュレートされ得る生物学的活性を指す。ある特定の例証的な標的活性としては、以下に限定されないが、結合親和性、シグナル伝達、酵素活性、腫瘍成長、炎症または炎症関連プロセス、および疾患または状態と関連される1つまたは複数の症状の寛解が挙げられる。
「処置する」、「処置すること」または「処置」という用語は、本明細書で使用される場合、疾患もしくは状態の症状を軽減、緩解もしくは寛解させること、追加の症状を防止すること、症状の根底にある代謝的原因を寛解もしくは防止すること、疾患もしくは状態を阻害すること、例えば、疾患もしくは状態の発症を抑止すること、疾患もしくは状態を緩和すること、疾患もしくは状態の退行を引き起こすこと、疾患もしくは状態によって引き起こされる状態を緩和すること、または疾患もしくは状態の症状を停止することを含む。「処置する」、「処置すること」または「処置」という用語は、以下に限定されないが、予防的および/または治療的処置を含む。
本明細書で使用される場合、IC50は、特別な試験化合物によって誘発される、引き起こされるまたは強められる特別な応答の最大発現の50%で用量依存性応答を導出する特別な試験化合物の投与量、濃度または量を指す。
医薬組成物/製剤
医薬組成物は、薬学的に使用することができる調製物への活性化合物の加工を容易にする賦形剤および助剤を含めて、1種または複数の生理学的に許容される担体を使用する従来の方式で製剤化することができる。適正な製剤は、選択される投与経路に依存性である。本明細書に記載されている医薬組成物の要約は、例えば、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれるRemington:The Science and Practice of Pharmacy、第19版(Easton、Pa.:Mack Publishing Company、1995);Hoover、John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania 1975;Liberman、H.A.およびLachman、L.編集、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980;ならびにPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版(Lippincott Williams&Wilkins 1999)において見出すことができる。
医薬組成物は、本明細書で使用される場合、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物、または式(II)の化合物と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘化剤および/または賦形剤などの他の化学構成成分との混合物を指す。該医薬組成物は、哺乳動物への化合物の投与を容易にする。本明細書において提供されている処置または使用の方法を実践することにおいて、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の治療有効量は、医薬組成物中にて、処置されるべき疾患、障害または状態を有する哺乳動物に投与される。好ましくは、哺乳動物は、ヒトである。治療有効量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康、使用された化合物の効力、ならびに他の因子に依存して広く変動し得る。該化合物は、単一で、または混合物の構成成分としての1種もしくは複数の治療剤と組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態において、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。
一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。
一部の実施形態において、高尿酸血症または痛風の処置または防止のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、高尿酸血症の処置または防止のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、高尿酸血症の処置のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、高尿酸血症の防止のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、痛風の処置または防止のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、痛風の処置のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、ならびに薬学的に許容される担体、希釈剤および賦形剤から選択される少なくとも1種の非活性成分を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、痛風の防止のための、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物である。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約1500mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約1250mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約1000mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約750mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約600mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約500mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約400mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約300mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約250mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約200mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約150mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約100mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約75mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約50mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約45mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約40mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約35mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約30mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約25mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約300mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約250mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約200mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約150mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約100mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約75mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約50mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約45mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約40mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約35mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約30mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約25mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約200mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約150mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約100mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約75mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約50mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約45mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約40mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約35mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約30mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約25mgである。
「医薬組合せ」という用語は、本明細書で使用される場合、1種超の活性成分の混合または組合せに起因する生成物を意味し、活性成分の固定組合せおよび非固定組合せの両方を含む。「固定組合せ」という用語は、活性成分、例えば化合物1、および共薬剤が両方とも、単一実体または投与量の形態で同時に患者に投与されることを意味する。「非固定組合せ」という用語は、活性成分、例えば化合物1、および共薬剤が、別々の実体として、特定の介在時間制限なく同時に、並行して、または逐次に、のいずれかで患者に投与されることを意味し、こうした投与は、患者の身体において2種の化合物の有効なレベルを提供する。後者はその上、カクテル療法、例えば3種以上の活性成分の投与にも当てはまる。
一部の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物は、医薬組成物に組み込まれることで、固体経口剤形を提供する。他の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物は、経口固体剤形以外の医薬組成物を調製するために使用される。本明細書に記載されている医薬製剤は、以下に限定されないが、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、筋肉内)、鼻腔内、頬側、局所的、直腸または経皮投与経路を含めて、複数の投与経路によって対象に投与することができる。本明細書に記載されている医薬製剤としては、以下に限定されないが、水性液体分散体、自己乳化性分散体、固体液剤、リポソーム分散体、エアゾール剤、固体剤形、散剤、即時放出製剤、制御放出製剤、高速溶融製剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、遅延放出製剤、拡張放出製剤、拍動性放出製剤、多微粒子製剤、および混合された即時および制御放出製剤が挙げられる。
本明細書に記載されている化合物を含めた医薬組成物は、従来の方式で、例えば、例のみとして従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠作製、研和、乳化、カプセル化、取り込みまたは圧縮プロセスの手段によって製造することができる。
剤形
本明細書に記載されている医薬組成物は、以下に限定されないが、経口、非経口(例えば、静脈内、皮下、または筋肉内)、頬側、鼻腔内、直腸または経皮投与経路を含めて、任意の従来の手段を介する哺乳動物への投与のために製剤化することができる。本明細書で使用される場合、「対象」または「個体」という用語は、動物、好ましくは、ヒトまたは非ヒトを含めた哺乳動物を意味するために使用される。個体、患者および対象という用語は、相互交換可能に使用することができる。
さらに、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物を含む本明細書に記載されている医薬組成物は、以下に限定されないが、固体経口剤形、制御放出製剤、高速溶融製剤、発泡性製剤、錠剤、散剤、丸剤、カプセル剤、遅延放出製剤、拡張放出製剤、拍動性放出製剤、多微粒子製剤、および混合された即時放出および制御放出製剤を含めて、任意の適当な剤形に製剤化することができる。
経口使用のための医薬調製物は、1種または複数の固体賦形剤と本明細書に記載されている化合物の1種または複数とを混合すること、任意選択により、結果として得られた混合物を粉砕すること、および所望であれば、錠剤または糖衣錠コアを得るための適当な助剤を添加した後に、顆粒の混合物を加工することによって得ることができる。適当な賦形剤としては、例えば、ラクトース、スクロース、マンニトールもしくはソルビトールを含めた糖などの充填剤;例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、バレイショデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース調製物;または他、例えば:ポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)またはリン酸カルシウムが挙げられる。所望であれば、架橋クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩、例えば、アルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤が添加され得る。
経口的に使用することができる医薬調製物としては、ゼラチンで作製された押込み嵌めカプセル、同様にゼラチンおよび可塑剤、例えば、グリセロールまたはソルビトールで作製された軟質の密封カプセルが挙げられる。押込み嵌めカプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどのバインダー、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ならびに任意選択により、安定剤との添加混合物中に活性成分を含有することができる。軟カプセルにおいて、活性化合物は、脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールなどの適当な液体中に溶解または懸濁させることができる。加えて、安定剤は、添加することができる。経口投与のための全ての製剤は、こうした投与に適当な投与量であるべきである。
一部の実施形態において、本明細書において開示されている固体剤形は、錠剤(懸濁錠剤、高速溶融錠剤、咬合崩解錠剤、急速崩解錠剤、発泡性錠剤またはカプレット剤を含める)、丸剤、散剤(滅菌パッケージ散剤、分配可能な散剤または発泡性散剤を含める)、カプセル剤(軟もしくは硬カプセル剤の両方、例えば、動物誘導ゼラチンもしくは植物誘導HPMCから作製されたカプセル、または「スプリンクルカプセル」を含める)、固体分散体、固体液剤、バイオ腐食可能な剤形、制御放出製剤、拍動性放出剤形、多微粒子剤形、ペレット剤、顆粒剤またはエアゾール剤の形態であってよい。他の実施形態において、医薬製剤は、散剤の形態である。また他の実施形態において、医薬製剤は、以下に限定されないが、高速溶融錠剤を含めた錠剤の形態である。追加として、本明細書に記載されている医薬製剤は、単一のカプセル剤としてまたは多重カプセル剤形で投与することができる。一部の実施形態において、医薬製剤は、2つまたは3つまたは4つのカプセル剤または錠剤で投与される。
一部の実施形態において、固体剤形、例えば、錠剤、発泡性錠剤およびカプセルは、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子と1種または複数の医薬賦形剤とを混合することでバルクブレンド組成物を形成することによって調製される。これらのバルクブレンド組成物を均質と称する場合、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子が組成物の全体にわたって均等に分散されることで、組成物が、同等に有効な単位剤形、例えば、錠剤、丸剤およびカプセルに容易に細分化され得ることが意味される。個々の単位投与量は、その上、経口摂取でまたは希釈液との接触で崩解するフィルムコーティングを含むことができる。これらの製剤は、従来の薬理学的技法によって製造することができる。
従来の薬理学的技法としては、例えば、以下の方法の1つまたは組合せが挙げられる:(1)乾燥混合、(2)直接圧縮、(3)製粉、(4)乾燥もしくは非水性顆粒化、(5)湿式顆粒化、または(6)融合。例えば、Lachmanら、The Theory and Practice of Industrial Pharmacy(1986)を参照されたい。他の方法としては、例えば、噴霧乾燥、パンコーティング、溶融顆粒化、顆粒化、流動床噴霧乾燥またはコーティング(例えば、ワースターコーティング)、タンジェンシャルコーティング、トップスプレー、錠剤化、押出しなどが挙げられる。
本明細書に記載されている医薬固体剤形は、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物、および1種または複数の薬学的に許容される添加剤、例えば、適合性担体、バインダー、充填薬剤、懸濁化剤、香味剤、甘味剤、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、滑沢剤、着色料、希釈液、可溶化剤、湿潤剤、可塑剤、安定剤、浸透増強剤、湿潤剤、消泡剤、抗酸化剤、保存料、または1つもしくは複数のその組合せを含むことができる。Remington’s Pharmaceutical Sciences、第20版(2000)に記載されているものなどの標準的なコーティング手順を使用するまた他の態様において、フィルムコーティングが、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の製剤の周囲に提供される。一実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子の一部または全ては、コーティングされる。別の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子の一部または全ては、マイクロカプセル化される。また別の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子は、マイクロカプセル化されず、非コーティングである。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な担体としては、以下に限定されないが、アカシア、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、マルトデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、カゼイン酸ナトリウム、大豆レシチン、塩化ナトリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、カラゲナン、モノグリセリド、ジグリセリド、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート、スクロース、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトールなどが挙げられる。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な充填薬剤としては、以下に限定されないが、ラクトース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶性セルロース、セルロース粉末、デキストロース、デキストレート類、デキストラン、デンプン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(HPMCAS)、スクロース、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物を固体剤形マトリックスからできるだけ効果的に放出するために、崩壊剤は、しばしば、殊に剤形がバインダーで圧縮される場合に製剤中に使用される。崩壊剤は、水分が剤形に吸収される場合に、膨張または毛細管作用によって剤形マトリックスを破裂させるのを助ける。本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な崩壊剤としては、以下に限定されないが、天然デンプン、例えば、コーンスターチまたはバレイショデンプン、アルファ化デンプン、例えば、National 1551もしくはAmijel(登録商標)、またはデンプングリコール酸ナトリウム、例えば、Promogel(登録商標)もしくはExplotab(登録商標)、セルロース、例えば、木材製品、メチル結晶性セルロース、例えば、Avicel(登録商標)、Avicel(登録商標)PH101、Avicel(登録商標)PH102、Avicel(登録商標)PH105、Elcema(登録商標)P100、Emcocel(登録商標)、Vivacel(登録商標)、Ming Tia(登録商標)、およびSolka-Floc(登録商標)、メチルセルロース、クロスカルメロース、または架橋セルロース、例えば、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac-Di-Sol(登録商標))、架橋カルボキシメチルセルロース、または架橋クロスカルメロース、架橋デンプン、例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリマー、例えば、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン、アルギネート、例えば、アルギン酸またはアルギン酸の塩、例えば、アルギン酸ナトリウム、粘土、例えば、Veegum(登録商標)HV(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)、ガム、例えば、寒天、グアー、イナゴマメ、カラヤ、ペクチンまたはトラガカント、デンプングリコール酸ナトリウム、ベントナイト、天然スポンジ、界面活性剤、樹脂、例えば、カチオン交換樹脂、柑橘類パルプ、ラウリル硫酸ナトリウム、組合せデンプン中のラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。本明細書において提供されている一部の実施形態において、崩壊剤は、天然デンプン、アルファ化デンプン、ナトリウムデンプン、メチル結晶性セルロース、メチルセルロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋クロスカルメロース、架橋デンプン、例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリマー、例えば、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、粘土またはガムからなる群から選択される。本明細書において提供されている一部の実施形態において、崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウムである。
バインダーは、固体経口剤形製剤に接着性を付与する:粉末充填カプセル製剤のために、それらは、軟または硬シェルカプセルに充填することができるプラグ形成に役立ち、錠剤製剤のために、それらは、錠剤が圧縮の後に無傷のままでいることを確実にし、圧縮または充填ステップの前にブレンド均一性を確保する助けをする。本明細書に記載されている固体剤形におけるバインダーとしての使用に適当な材料としては、以下に限定されないが、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース(例えば、Methocel(登録商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばHypromellose USP Pharmacoat-603、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレート(Aqoate HS-LFおよびHS)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、エチルセルロース(例えば、Ethocel(登録商標))、および微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、微結晶性のデキストロース、アミロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、多糖酸、ベントナイト、ゼラチン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、クロスポビドン、ポビドン、デンプン、アルファ化デンプン、トラガカント、デキストリン、糖、例えば、スクロース(例えば、Dipac(登録商標))、グルコース、デキストロース、糖蜜、マンニトール、ソルビトール、キシリトール(例えば、Xylitab(登録商標))、ラクトース、天然または合成ガム、例えば、アカシア、トラガカント、ガティガム、イサポール殻の粘液、デンプン、ポリビニルピロリドン(例えば、Povidone(登録商標)CL、Kollidon(登録商標)CL、Polyplasdone(登録商標)XL-10、およびPovidone(登録商標)K-12)、カラマツアラボガラクタン、Veegum(登録商標)、ポリエチレングリコール、ワックス、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
一般に、20~70%のバインダーレベルが粉末充填ゼラチンカプセル製剤中に使用される。錠剤製剤中のバインダー使用レベルは、直接圧縮、湿式顆粒化、ローラー圧密、またはそれ自体適度なバインダーとして作用することができる充填剤などの他の賦形剤の使用かどうかで変動する。当業者は、該製剤のためのバインダーレベルを決定することができるが、錠剤製剤において最大70%までのバインダー使用レベルは共通である。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な滑沢剤または流動促進剤としては、以下に限定されないが、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、コーンスターチ、フマル酸ステアリルナトリウム、アルカリ-金属およびアルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム、マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ワックス、Stearowet(登録商標)、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ポリエチレングリコールまたはメトキシポリエチレングリコール、例えば、Carbowax(商標)、PEG4000、PEG5000、PEG6000、プロピレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、安息香酸グリセリル、マグネシウムまたはラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。本明細書において提供されている一部の実施形態において、滑沢剤は、ステアリン酸、水酸化カルシウム、タルク、コーンスターチ、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛およびワックスからなる群から選択される。本明細書において提供されている一部の実施形態において、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な希釈剤としては、以下に限定されないが、糖(ラクトース、スクロースおよびデキストロースを含める)、多糖類(デキストレートおよびマルトデキストリンを含める)、ポリオール(マンニトール、キシリトールおよびソルビトールを含める)、シクロデキストリンなどが挙げられる。本明細書において提供されている一部の実施形態において、希釈液は、ラクトース、スクロース、デキストロース、デキストレート、マルトデキストリン、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、シクロデキストリン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、修飾デンプン、微結晶性セルロース、マイクロセルロースおよびタルクからなる群から選択される。本明細書において提供されている一部の実施形態において、希釈液は、微結晶性セルロースである。
「非水溶性希釈液」という用語は、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デンプン、修飾デンプン、微結晶性セルロース、マイクロセルロース(例えば、約0.45g/cm3の密度を有する、例えばアビセル、粉末化セルロース)、およびタルクなど、医薬品の製剤において典型的に使用される化合物を表す。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な湿潤剤としては、例えば、オレイン酸、モノステアリン酸グリセリル、ソルビタンモノオレエート、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、第4級アンモニウム化合物(例えば、Polyquat 10(登録商標))、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムドクサート、トリアセチン、ビタミンE TPGSなどが挙げられる。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポロキサマー、胆汁塩、モノステアリン酸グリセリル、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー、例えば、Pluronic(登録商標)(BASF)などが挙げられる。本明細書において提供されている一部の実施形態において、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポロキサマー、胆汁塩、モノステアリン酸グリセリル、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマーからなる群から選択される。本明細書において提供されている一部の実施形態において、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。
ここに記載されている固体剤形における使用のための適当な懸濁化剤としては、以下に限定されないが、ポリビニルピロリドン、例えば、ポリビニルピロリドンK12、ポリビニルピロリドンK17、ポリビニルピロリドンK25、またはポリビニルピロリドンK30、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールは、約300から約6000、または約3350から約4000、または約7000から約5400の分子量を有することができる)、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー(S630)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシ-プロピルメチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ガム、例えば、トラガカントガムおよびガムアカシア、グアーガムなど、キサンタンガムを含めたキサンタン、糖、セルロース系、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど、ポリソルベート80、アルギン酸ナトリウム、ポリエトキシ化モノラウリン酸ソルビタン、ポリエトキシ化モノラウリン酸ソルビタン、ポビドンなどが挙げられる。
本明細書に記載されている固体剤形における使用のための適当な抗酸化剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸ナトリウム、およびトコフェロールが挙げられる。
本明細書に記載されている固体剤形において使用される添加剤間に、かなりの重複があると理解されるべきである。したがって、上記にリストされている添加剤は、本明細書に記載されている固体剤形に含むことができる添加剤の型の単に例証的なものであって、限定していないと捉えられるべきである。こうした添加剤の量は、所望される特別な特性に従って、当業者によって容易に決定することができる。
他の実施形態において、医薬製剤の1つまたは複数の層は、可塑化されている。例示的に、可塑剤は一般に、高沸点固体または液体である。適当な可塑剤は、コーティング組成物の約0.01重量%から約50重量%(w/w)で添加することができる。可塑剤としては、以下に限定されないが、フタル酸ジエチル、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、トリアセチン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸、ステアロール、ステアレートおよびヒマシ油が挙げられる。
圧縮錠剤は、上に記載されている製剤のバルクブレンドを圧密化することによって調製される固体剤形である。各種実施形態において、口の中で溶解するように設計されている圧縮錠剤は、1種または複数の香味剤を含む。他の実施形態において、圧縮錠剤は、最終の圧縮錠剤を囲むフィルムを含む。一部の実施形態において、フィルムコーティングは、製剤からの化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の遅延放出を提供することができる。他の実施形態において、フィルムコーティングは、患者コンプライアンスに役立つ(例えば、Opadry(登録商標)コーティングまたは糖コーティング)。Opadry(登録商標)を含めたフィルムコーティングは、典型的に、錠剤重量の約1%から約3%を範囲とする。他の実施形態において、圧縮錠剤は、1種または複数の賦形剤を含む。
カプセルは、例えば、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の製剤のバルクブレンドをカプセルの内側に入れることによって調製することができる。一部の実施形態において、製剤(非水性懸濁液および溶液)は、軟ゼラチンカプセルに入れられる。一部の実施形態において、製剤(非水性懸濁液および溶液)は、硬シェルゼラチンカプセルに入れられる。他の実施形態において、製剤は、標準的なゼラチンカプセルまたは非ゼラチンカプセル、例えば、HPMCを含むカプセルに入れられる。他の実施形態において、製剤は、スプリンクルカプセルに入れられ、カプセルは、全体を嚥下することができるか、またはカプセルは、開口され、含有物は、摂食の前に食品上に散在させることができる。一部の実施形態において、治療用量は、複数の(例えば、2つ、3つまたは4つの)カプセルに分割される。一部の実施形態において、製剤の全用量は、カプセル形態で送達される。
各種実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子および1種または複数の賦形剤は、乾燥ブレンドされ、経口投与後約30分未満、約35分未満、約40分未満、約45分未満、約50分未満、約55分未満、または約60分未満内に実質的に崩解し、それによって製剤を胃腸液中に放出する医薬組成物を提供するのに十分な硬さを有する錠剤などの塊に圧縮される。
別の態様において、剤形は、マイクロカプセル化製剤を含むことができる。一部の実施形態において、1種または複数の他の適合性材料が、マイクロカプセル化材料に存在する。例証的な材料としては、以下に限定されないが、pH調節剤、浸食促進剤、消泡剤、抗酸化剤、香味剤、および担体材料、例えば、バインダー、懸濁化剤、崩解剤、充填薬剤、界面活性剤、可溶化剤、安定剤、滑沢剤、湿潤剤および希釈剤が挙げられる。
本明細書に記載されているマイクロカプセル化に有用な材料としては、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物を他の非適合性賦形剤から十分に単離する、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物と適合性のある材料が挙げられる。化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物と適合性のある材料は、化合物の放出をインビボで遅延させるものである。
本明細書に記載されている化合物を含めた製剤の放出を遅延させるのに有用な例証的マイクロカプセル化材料としては、以下に限定されないが、ヒドロキシプロピルセルロースエーテル(HPC)、例えば、Klucel(登録商標)またはNisso HPC、低置換ヒドロキシプロピルセルロースエーテル(L-HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースエーテル(HPMC)、例えば、Seppifilm-LC、Pharmacoat(登録商標)、Metolose SR、Methocel(登録商標)-E、Opadry YS、PrimaFlo、Benecel MP824、およびBenecel MP843、メチルセルロースポリマー、例えば、Methocel(登録商標)-A、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートステアレートAqoat(HF-LS、HF-LG、HF-MS)およびMetolose(登録商標)、エチルセルロース(EC)およびその混合物、例えば、E461、Ethocel(登録商標)、Aqualon(登録商標)-EC、Surelease(登録商標)、ポリビニルアルコール(PVA)、例えば、OpadryAMB、ヒドロキシエチルセルロース、例えば、Natrosol(登録商標)、カルボキシメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース(CMC)の塩、例えば、Aqualon(登録商標)-CMC、ポリビニルアルコールおよびポリエチレングリコールコポリマー、例えば、Kollicoat IR(登録商標)、モノグリセリド(Myverol)、トリグリセリド(KLX)、ポリエチレングリコール、変性食品デンプン、アクリルポリマー、およびアクリルポリマーとセルロースエーテルとの混合物、例えば、Eudragit(登録商標)EPO、Eudragit(登録商標)L30D-55、Eudragit(登録商標)FS30DEudragit(登録商標)L100-55、Eudragit(登録商標)L100、Eudragit(登録商標)S100、Eudragit(登録商標)RD100、Eudragit(登録商標)E100、Eudragit(登録商標)L12.5、Eudragit(登録商標)S12.5、Eudragit(登録商標)NE30D、およびEudragit(登録商標)NE 40D、酢酸フタル酸セルロース、セピフィルム、例えば、HPMCおよびステアリン酸の混合物、シクロデキストリン、ならびにこれらの材料の混合物が挙げられる。
また他の実施形態において、可塑剤、例えば、ポリエチレングリコール、例えば、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1450、PEG3350、およびPEG800、ステアリン酸、プロピレングリコール、オレイン酸、ならびにトリアセチンは、マイクロカプセル化材料中に組み込まれる。他の実施形態において、医薬組成物の放出を遅延させるのに有用なマイクロカプセル化材料は、USPまたは国民医薬品集(NF)からである。なお他の実施形態において、マイクロカプセル化材料は、Klucelである。また他の実施形態において、マイクロカプセル化材料は、メトセルである。
マイクロカプセル化された化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物は、いくつかの方法によって製剤化することができ、この例示的な例としては、例えば、噴霧乾燥プロセス、スピニングディスク-溶媒プロセス、熱溶融プロセス、噴霧冷却法、流動床、静電堆積、遠心押出し、回転懸濁液分離、液体-ガスまたは固体-ガス境界面での重合、圧力押出し、または噴霧溶媒抽出浴が挙げられる。これらに加えて、いくつかの化学技術、例えば、複合コアセルベーション、溶媒蒸発、ポリマー-ポリマー不適合性、液体媒体中の界面重合、その場重合、液体中乾燥、および液体媒体中の脱溶媒和も使用することができる。さらに、他の方法、例えば、ローラー圧密、押出し/球状化、コアセルベーション、またはナノ粒子コーティングも使用することができる。
一実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子は、上記形態の1つに製剤化される前にマイクロカプセル化されている。また別の実施形態において、粒子の一部またはほとんどは、標準的なコーティング手順、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第20版(2000)に記載されているものを使用することによって、さらに製剤化される前に、コーティングされている。
他の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の固体投与製剤は、1つまたは複数の層で可塑化される(コーティングされる)。例示的に、可塑剤は、一般に、高沸点固体または液体である。適当な可塑剤は、コーティング組成物の約0.01重量%から約50重量%(w/w)で添加することができる。可塑剤としては、以下に限定されないが、フタル酸ジエチル、クエン酸エステル、ポリエチレングリコール、グリセロール、アセチル化グリセリド、トリアセチン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸、ステアロール、ステアレート、およびヒマシ油が挙げられる。
他の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物を有する製剤を含めた粉末は、1種または複数の医薬賦形剤および香味を含むように製剤化することができる。こうした粉末は、例えば、製剤および任意選択の医薬賦形剤を混合することでバルクブレンド組成物を形成することによって調製することができる。追加の実施形態は、懸濁化剤および/または湿潤剤も含める。このバルクブレンドは、単位投与量パッケージまたは複投与量パッケージ単位に均一に細分化される。
また他の実施形態において、発泡性粉末も本開示に従って調製される。発泡塩は、経口投与のために水中に薬を分散させるために使用される。発泡塩は、重炭酸ナトリウム、クエン酸および/または酒石酸で通常構成される乾燥混合物中に医療薬剤を含有する顆粒または粗粉末である。本明細書に記載されている組成物の塩が水に添加される場合、酸および塩基が反応することで炭酸ガスを遊離し、それによって「泡立ち」を引き起こす。発泡塩の例としては、例えば、以下の成分が挙げられる:重炭酸ナトリウムもしくは重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムの混合物、クエン酸および/または酒石酸。二酸化炭素の遊離をもたらす任意の酸-塩基組合せは、成分が医薬的使用に適当であるとともに約6.0以上のpHをもたらす限り、重炭酸ナトリウムならびにクエン酸および酒石酸の組合せの代わりに使用することができる。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている固体剤形は、腸溶コーティングされた遅延放出経口剤形として、即ち、腸溶コーティングを利用することで胃腸管の小腸における放出に影響する本明細書に記載されている通りの医薬組成物の経口剤形として、製剤化することができる。腸溶コーティングされた剤形は、それら自体がコーティングまたは非コーティングである活性成分および/または他の組成物構成成分の顆粒、粉末、ペレット、ビーズまたは粒子を含有する圧縮または成形または押出し錠剤/成形物(コーティングまたは非コーティング)であってよい。腸溶コーティングされた経口剤形は、それ自体コーティングまたは非コーティングである固体担体または組成物のペレット、ビーズまたは顆粒を含有するカプセル(コーティングまたは非コーティング)であってもよい。
「遅延放出」という用語は、本明細書で使用される場合、放出が、遅延放出変化がなかったならば達成された位置よりも遠位の腸管における、ある一般に予測可能な位置で達成することができるような送達を指す。一部の実施形態において、放出の遅延ための方法は、コーティングである。任意のコーティングは、全コーティングが約5未満のpHで胃腸液中に溶解しないが、約5以上のpHで溶解するような十分な厚さに適用されるべきである。pH依存性可溶性プロファイルを呈する任意のアニオン性ポリマーは、本明細書に記載されている方法および組成物における腸溶コーティングとして使用することで、下部胃腸管への送達を達成することができると予想される。一部の実施形態において、本明細書に記載されているポリマーは、アニオン性カルボン酸ポリマーである。他の実施形態において、該ポリマーおよびその適合性混合物、ならびにそれらの特性の一部としては、限定されないが、以下が挙げられる:
昆虫の樹脂性分泌から得られる精製生成物である精製ラックとも呼ばれるシェラック。このコーティングは、pH>7の媒体中で溶解する;
アクリルポリマー。アクリルポリマーの性能(主に、体液におけるそれらの可溶性)は、置換の程度および型に基づいて変動し得る。適当なアクリルポリマーの例としては、メタクリル酸コポリマーおよびアンモニウムメタクリレートコポリマーが挙げられる。EudragitシリーズE、L、S、RL、RS、およびNE(Rohm Pharma)は、有機溶媒、水性分散体または乾燥粉末中で可溶化された場合に利用可能である。EudragitシリーズRL、NE、およびRSは、胃腸管中で不溶性であるが、浸透性であり、主に結腸標的化するために使用される。EudragitシリーズEは、胃の中で溶解する。EudragitシリーズL、L-30DおよびSは、胃の中で不溶性であり、腸の中で溶解する;
セルロース誘導体。適当なセルロース誘導体の例は、エチルセルロース;およびセルロースの部分的酢酸エステルと無水フタル酸との反応混合物である。性能は、置換の程度および型に基づいて変動し得る。酢酸フタル酸セルロース(CAP)は、pH>6で溶解する。Aquateric(FMC)は、水性ベース系であり、<1μmの粒子を有する噴霧乾燥CAP疑似ラテックスである。Aquateric中の他の構成成分としては、プルロニック(登録商標)、ツイーン、およびアセチル化モノグリセリドが挙げられ得る。他の適当なセルロース誘導体としては、以下が挙げられる:セルロースアセテートトリメリテート(Eastman);メチルセルロース(Pharmacoat、Methocel);ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP);ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネート(HPMCS);およびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(例えば、AQOAT(Shin Etsu))。性能は、置換の程度および型に基づいて変動し得る。例えば、HP-50、HP-55、HP-55S、またはHP-55FグレードなどのHPMCPが適当である。性能は、置換の程度および型に基づいて変動し得る。例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートの適当なグレードとしては、以下に限定されないが、pH5で溶解するAS-LG(LF)、pH5.5で溶解するAS-MG(MF)、およびより高いpHで溶解するAS-HG(HF)が挙げられる。これらのポリマーは、顆粒として、または水性分散体;ポリビニルアセテートフタレート(PVAP)のための微粉末として提供される。PVAPは、pH>5で溶解し、それは、まして水蒸気および胃液に浸透性でない。
一部の実施形態において、コーティングは、可塑剤およびおそらく他のコーティング賦形剤、例えば、着色料、タルク、および/またはステアリン酸マグネシウムを含有することができ、通常含有している。適当な可塑剤としては、クエン酸トリエチル(Citroflex 2)、トリアセチン(三酢酸グリセリン)、クエン酸アセチルトリエチル(Citroflec A2)、Carbowax 400(ポリエチレングリコール400)、フタル酸ジエチル、クエン酸トリブチル、アセチル化モノグリセリド、グリセロール、脂肪酸エステル、プロピレングリコールおよびフタル酸ジプチルが挙げられる。特に、アニオン性カルボン酸アクリルポリマーは、通常、10~25重量%の可塑剤、殊に、フタル酸ジプチル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリエチルおよびトリアセチンを含有する。従来のコーティング技術、例えば、噴霧またはパンコーティングが、コーティングを適用するために用いられる。コーティング厚は、腸管における所望の部位の局所的送達が達せられるまで経口剤形が無傷のままでいるのを確実にするのに十分でなければならない。
着色料、粘着防止剤、界面活性剤、消泡剤、滑沢剤(例えば、カルナバワックスまたはPEG)は、コーティング材料を可溶化または分散させるために、ならびにコーティング性能およびコーティング生成物を改善するために、可塑剤のほかにコーティングに添加することができる。
他の実施形態において、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物を含む本明細書に記載されている製剤は、拍動剤形を使用して送達される。拍動剤形は、制御時間差後の所定の時点で、または特定部位で、1つまたは複数の即時放出パルスを提供することができる。制御放出系の他の型が使用され得る。こうした送達系の例としては、例えば、ポリマーベース系、例えば、ポリ乳酸およびポリグリコール酸、ポリ酸無水物、ならびにポリカプロラクトン;多孔質マトリックス、脂質である非ポリマーベース系、例えば、ステロール、例えば、コレステロール、コレステロールエステルおよび脂肪酸、または中性脂肪、例えば、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリド;ヒドロゲル放出系;シラスティック系;ペプチドベース系;ワックスコーティング、バイオ腐食可能な剤形、従来のバインダーを使用する圧縮錠剤などが挙げられる。例えば、各々が参照により具体的に組み込まれるLibermanら、Pharmaceutical Dosage Forms、2版、1巻、209~214ページ(1990);Singhら、Encyclopedia of Pharmaceutical Technology、第2版、751~753ページ(2002);米国特許第4,327,725号、同第4,624,848号、同第4,968,509号、同第5,461,140号、同第5,456,923号、同第5,516,527号、同第5,622,721号、同第5,686,105号、同第5,700,410号、同第5,977,175号、同第6,465,014号および同第6,932,983号を参照されたい。
一部の実施形態において、対象への経口投与のための、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物の粒子および少なくとも1種の分散剤または懸濁化剤を含む医薬製剤が提供される。該製剤は、懸濁液のための粉末および/または顆粒であってよく、水と混合すると、実質的に均一な懸濁液が得られる。
本明細書に記載されている水性分散体または懸濁液において使用される上記にリストされている添加剤間には重複があると理解されるべきであり、というのは、所与の添加剤は、しばしば、当分野における異なる実務者によって異なって分類されるからである、またはいくつかの異なる機能のいずれかのために共通して使用されるからである。したがって、上記にリストされている添加剤は、本明細書に記載されている製剤に含まれ得る添加剤の型の単に例証的なものであって、限定していないと捉えられるべきである。こうした添加剤の量は、所望される特別な特性に従って、当業者によって容易に決定することができる。
方法
一部の実施形態において、高尿酸血症または痛風を処置するための方法であって、本明細書に記載されている化合物1、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における血清尿酸(sUA)を低下させるから利益を得る疾患または状態の処置のための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症または痛風を処置または防止するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症または痛風を処置するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症または痛風を防止するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症を処置または防止するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症を処置するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症を防止するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における痛風を処置または防止するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における痛風を処置するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における痛風を防止するための方法であって、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、高尿酸血症または痛風を処置するための方法であって、本明細書に記載されている式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における血清尿酸(sUA)を低下させることから利益を得る疾患または状態の処置のための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症または痛風を処置または防止するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症または痛風を処置するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症または痛風を防止するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症を処置または防止するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症を処置するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における高尿酸血症を防止するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における痛風を処置または防止するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における痛風を処置するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、それを必要とする個体における痛風を防止するための方法であって、式(I)または(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の治療有効量を個体に投与することを含む、方法である。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約1500mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約1250mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約1000mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約750mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約600mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約500mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約400mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約300mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約250mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約200mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約150mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約100mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約75mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約50mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約45mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約40mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約35mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約30mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約3mgから約25mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約300mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約250mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約200mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約150mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約100mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約75mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約50mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約45mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約40mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約35mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約30mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約5mgから約25mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約200mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約150mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約100mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約75mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約50mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約45mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約40mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約35mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約30mgである。一部の実施形態において、治療有効量は、約10mgから約25mgである。
投薬および処置レジメンの方法
一部の実施形態において、化合物1は、血清尿酸(sUA)を低下させることから利益を得る疾患または状態の処置のための医薬の調製において使用される。加えて、こうした処置を必要とする個体における、本明細書に記載されている疾患または状態のいずれかを処置するための方法は、治療有効量で化合物1、またはその薬学的に許容される溶媒和物を含有する医薬組成物の、前記個体への投与を伴う。
一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物を含有する組成物は、予防、治療または維持処置のために投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物を含有する組成物は、治療用途のために投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物を含有する組成物は、予防用途のために投与される。
一部の実施形態において、化合物1を含有する組成物は、予防、治療または維持処置のために投与される。一部の実施形態において、化合物1を含有する組成物は、治療用途のために投与される。一部の実施形態において、化合物1を含有する組成物は、予防用途のために投与される。
一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物を含有する組成物は、予防、治療または維持処置のために投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物を含有する組成物は、治療用途のために投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物を含有する組成物は、予防用途のために投与される。
治療用途において、該組成物は、疾患または状態をすでに患う患者に、疾患または状態の症状を治癒または少なくとも部分的に抑止するのに十分な量で投与される。この使用に有効な量は、疾患または状態の重症度および過程、前の治療、患者の健康状態、体重、および薬物に対する応答、ならびに処置する医師の判断に依存する。
予防用途において、本明細書に記載されている化合物を含有する組成物は、特別な疾患、障害または状態に感受性のまたはそうでなければそのリスクがある患者に投与される。こうした量は、「予防有効量または用量」であると定義されている。この使用において、正確な量は、患者の健康状態、体重などにも依存する。患者において使用される場合、この使用のための有効量は、疾患、障害または状態の重症度および過程、前の治療、患者の健康状態、および薬物に対する応答、ならびに処置する医師の判断に依存する。
一部の実施形態において、化合物1は、毎日投与される。一部の実施形態において、化合物1は、隔日毎に投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、毎日投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、隔日毎に投与される。
一部の実施形態において、化合物1は、1日当たり1回投与される。一部の実施形態において、化合物1は、1日当たり2回投与される。一部の実施形態において、化合物1は、1日当たり3回投与される。一部の実施形態において、化合物1は、1日当たり4回投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、1日当たり1回投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、1日当たり2回投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、1日当たり3回投与される。一部の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は、1日当たり4回投与される。
患者の状態が改善しない場合において、医師の裁量で、該化合物の投与は、患者の疾患または状態の症状を寛解させるまたはそうでなければ制御するもしくは制限するために、慢性的に、即ち、長時間期間の間、例えば、患者の生命の持続期間の全体にわたって投与することができる。
患者の状態の改善が一旦起こると、維持用量が必要ならば投与される。引き続いて、投与量もしくは投与の頻度または両方は、症状の関数として、改善された疾患、障害または状態が保持されるレベルまで低減することができる。患者は、しかしながら、任意の症状再発で長期的に間欠的処置を必要とすることがある。
こうした量に対応する所与の薬剤の量は、特別な化合物、疾患または状態およびその重症度、処置を必要とする対象または宿主の独自性(例えば、体重)などの因子に依存して変動するが、それでもなお、例えば、投与されている特定の薬剤、投与経路、処置されている状態、および処置されている対象または宿主を含めて、症例を囲む特別な状況に従って、当分野において認識されている方式で決定することができる。一般に、しかしながら、成人のヒト処置のために用いられる用量は、典型的に、1日当たり約0.02~約5000mg、一部の実施形態において、1日当たり約1~約1500mgの範囲である。所望の用量は、好都合にも、単一用量で、または同時に(または短時間かけて)もしくは適切な間隔で、例えば1日当たり2つ、3つ、4つもしくはそれ以上のサブ用量として投与される分割用量として存在することができる。
本明細書に記載されている医薬組成物は、正確な投与量の単回投与に適当な単位剤形であってよい。単位剤形において、製剤は、適切な分量の1種または複数の化合物を含有する単位用量に分割される。単位投与量は、個別の分量の製剤を含有するパッケージの形態であってよい。非限定的な例は、パッケージされた錠剤またはカプセル剤、およびバイアルまたはアンプル中の散剤である。水性懸濁剤組成物は、単一用量非再閉可能容器の中にパッケージすることができる。代替として、多用量再閉可能容器が使用され得、この場合、組成物中に保存料を含むのが典型的である。例のみとして、非経口注射のための製剤は、限定されないがアンプルを含む単位剤形で、または添加された保存料とともに、多用量容器で表すことができる。
本明細書に記載されている化合物に適切な1日投与量は、約0.01mg/kgから約20mg/kgである。一実施形態において、1日投与量は、約0.1mg/kgから約10mg/kgである。限定されないがヒトを含めたより大きい哺乳動物における表示1日投与量は、約3mgから約1500mgの範囲であり、好都合にも、単一用量でもしくは分割用量で、例えば、限定されないが最大1日4回までまたは拡張放出形態で投与される。経口投与のための適当な単位剤形は、約1mgから約500mgの活性成分を含む。一実施形態において、単位投与量は、約1mg、約5mg、約、10mg、約20mg、約50mg、約100mg、約200mg、約250mg、約400mgまたは約500mgである。前述の範囲は、単に示唆であり、というのは、個々の処置計画に関する可変物の数は大きく、これらの推奨された値からのかなりの可動域が珍しくないからである。こうした投与量は、使用された化合物の活性に限定されない多数の可変物、処置されるべき疾患または状態、投与モード、個々の対象の要件、処置されている疾患または状態の重症度、および実務者の判断に依存して変更することができる。
こうした治療的レジメンの毒性および治療的有効性は、以下に限定されないが、LD50(集団の50%に致死的な用量)およびED50(集団の50%に治療的に有効な用量)の決定を含めて、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定することができる。毒性と治療効果との間の用量比は治療指数であり、それは、LD50とED50との間の比として表すことができる。細胞培養アッセイおよび動物研究から得られるデータは、ヒトにおける使用のための投与量の範囲を明確化することにおいて使用することができる。こうした化合物の投与量は、好ましくは、最小の毒性とともにED50を含む循環濃度の範囲内にある。投与量は、用いられる剤形および利用される投与経路に依存して、この範囲内で変動し得る。
組合せ処置
本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物、およびその医薬組成物は、処置されるべき状態のためのそれらの治療的価値のために選択される他の治療剤と組み合わせて使用することもできる。一般に、本明細書に記載されている組成物、および組合せの治療が用いられる実施形態において他の薬剤は、同じ医薬組成物中で投与されなくてもよく、異なる物理的および化学的特徴により、異なる経路によって投与されなければならないことがある。可能な場合、同じ医薬組成物における投与モードの決定および投与の適否は、十分に臨床医の知識内である。初期の投与は、当分野において認識されている確立されたプロトコールに従って作製することができ、次いで、観察効果に基づき、投与量、投与モードおよび投与時間は、臨床医によって改変することができる。
ある特定の例において、別の治療剤との組合せにおいて、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物、およびその医薬組成物を投与することが適切であり得る。例のみとして、化合物1など本明細書における化合物の1種を受けて、患者によって経験された副作用の1つが吐き気であるならば、初期の治療剤と組み合わせて抗吐き気剤を投与することが適切であり得る。または、例のみとして、本明細書に記載されている化合物の1つの治療的有効性は、アジュバントの投与によって増強することができる(即ち、それ自体でアジュバントは、最小の治療的利益を有し得るが、別の治療剤と組み合わせて、患者に対する全体的な治療的利益が増強される)。または、例のみとして、患者によって経験される利益は、治療的利益も有する別の治療剤(治療的レジメンも含む)とともに本明細書に記載されている化合物の1種を投与することによって増加することができる。任意の場合において、処置されている疾患、障害または状態にかかわらず、患者によって経験される全体的な利益は、単純に、2種の治療剤の相加的なものであり得るか、または患者は、相乗的利益を経験し得る。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、アロプリノール、オキシプリノール、フェブキソスタット、トピロキソスタットまたはイノシトールである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、アロプリノールである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、オキシプリノールである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、フェブキソスタットである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、トピロキソスタットである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、オシトールである。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物、およびキサンチンオキシダーゼ阻害剤は、組合せで単一剤形にて投与される。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物、およびキサンチンオキシダーゼ阻害剤は、組合せで別々の剤形にて投与される。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態において、化合物1は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、エンパグリフロジン/リナグリプチン、エンパグリフロジン/メトホルミン、またはダパグリフロジン/メトホルミンである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、カナグリフロジンである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、ダパグリフロジンである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、エンパグリフロジンである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、エンパグリフロジン/リナグリプチンである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、エンパグリフロジン/メトホルミンである。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、SGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、SGLT2阻害剤は、ダパグリフロジン/メトホルミンである。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物、およびSGLT2阻害剤は、組合せで単一剤形にて投与される。一部の実施形態において、化合物1およびSGLT2阻害剤は、組合せで別々の剤形にて投与される。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤およびSGLT2阻害剤と組み合わせて投与される。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物は、キサンチンオキシダーゼ阻害剤およびSGLT2阻害剤と組み合わせて投与され、キサンチンオキシダーゼ阻害剤は、アロプリノール、オキシプリノール、フェブキソスタット、トピロキソスタットまたはイノシトールであり、SGLT2阻害剤は、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、エンパグリフロジン/リナグリプチン、エンパグリフロジン/メトホルミン、またはダパグリフロジン/メトホルミンである。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物、キサンチンオキシダーゼ阻害剤、およびSGLT2阻害剤は、組合せで単一剤形にて投与される。一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物1、式(I)の化合物もしくは式(II)の化合物、またはその医薬組成物、キサンチンオキシダーゼ阻害剤、およびSGLT2阻害剤は、組合せで別々の剤形にて投与される。
使用される化合物の特別な選択は、主治医の診断、ならびに患者の状態および適切な処置プロトコールの彼らの判断に依存する。該化合物は、疾患、障害または状態の性質、患者の状態、および使用される化合物の実際の選択に依存して、並行して(例えば、同時に、必須に同時にまたは同じ処置プロトコール内で)または逐次に投与することができる。投与の順序の決定、および処置プロトコール中の各治療剤の投与の反復の数は、処置されている疾患および患者の状態の評価後の十分に医師の知識内である。
治療有効投与量は、薬物が処置組合せで使用される場合、変動し得る。薬物の治療有効投与量および組合せ処置レジメンにおける使用のための他の薬剤を実験的に決定するための方法は、文献に記載されている。例えば、メトロノミックな投薬の使用、即ち、有毒な副作用を最小化するために、より頻繁な、より低い用量を提供することは、文献において広範に記載されている。組合せ処置は、患者の臨床的管理を補助するために様々な時間で開始および停止する定期的処置をさらに含む。
本明細書に記載されている組合せ治療のため、同時投与される化合物の投与量は、当然、用いられる共薬物の型に、用いられる特定の薬物に、処置されている疾患または状態、その他もろもろに依存して変動する。加えて、1種または複数の生物学的に活性な薬剤と同時投与される場合、本明細書において提供されている化合物は、生物学的に活性な薬剤(単数または複数)と同時に、または逐次に、のいずれかで投与することができる。逐次に投与されるならば、主治医は、生物学的に活性な薬剤(単数または複数)と組み合わせてタンパク質を投与する適切な順序について決定する。
任意の場合において、複数の治療剤(この1種は、化合物1、式(I)の化合物、式(II)の化合物、またはその医薬組成物である)は、任意の順序でまたは同時にでさえ投与することができる。同時にならば、複数の治療剤は、単一の統合形態でまたは複数の形態で(例のみとして、単一の丸剤としてまたは2種の別々の丸剤としてのいずれかで)提供することができる。治療剤の1種は、複数用量で与えることができるか、または両方とも複数用量として与えることができる。同時でないならば、複数用量間のタイミングは、ゼロ週超から4週未満で変動し得る。加えて、該組合せ方法、組成物および製剤は、2種の薬剤のみの使用に限定されるべきでなく;複数の治療的組合せの使用も想起される。
軽減が求められる状態(単数または複数)を処置、防止または寛解させるための投与レジメンは、様々な因子に従って改変することができる。これらの因子としては、対象が患う障害または状態、同様に対象の年齢、体重、性別、食療法および病状が挙げられる。したがって、実際に用いられる投与レジメンは、広く変動してよく、そのため、本明細書において説明されている投与レジメンから逸脱し得る。
本明細書において開示されている組合せ治療を構成する医薬剤は、組み合わされた剤形、または実質的に同時の投与が意図される別々の剤形であってよい。組合せ治療を構成する医薬剤は、逐次に投与することもでき、いずれかの治療用化合物は、2ステップ投与を必要とするレジメンによって投与される。2ステップ投与レジメンは、活性薬剤の逐次投与、または別々の活性薬剤の間隔を置いた投与を必要とすることがある。複数の投与ステップ間の時間期間は、各医薬剤の特性、例えば、医薬剤の効力、可溶性、生物学的利用能、血漿半減期および動力学プロファイルに依存して、数分から数時間を範囲とすることができる。標的分子濃度の概日性変動は、最適用量間隔を決定することもできる。
加えて、本明細書に記載されている化合物は、追加的または相乗的利益を患者に提供することができる手順と組み合わせて使用することもできる。例のみとして、患者は、本明細書に記載されている方法において治療的および/または予防的利益を見出すと予想され、本明細書において開示されている化合物の医薬組成物および/または他の治療法との組合せは、個体が、ある特定の疾患または状態と相関した突然変異体遺伝子のキャリアかどうかを決定するために、遺伝子試験と組み合わされる。
本明細書に記載されている化合物および組合せ治療は、疾患または状態の出現の前、最中または後に投与することができ、化合物を含有する組成物を投与するタイミングは、変動し得る。したがって、例えば、該化合物は、予防薬として使用することができ、状態または疾患を発症する傾向を有する対象に連続的に投与されることで、疾患または状態の出現を防止することができる。初期の投与は、例えば、静脈内注射、ボーラス注射、約5分から約5時間かける注入、丸剤、カプセル剤、経皮貼付剤、頬側送達など、またはその組合せなどの実践的な任意の経路を介することができる。化合物は、好ましくは、疾患または状態の発病が検出または疑われた後に実践できる限り早く、および疾患または状態の処置に必要な長さの時間、投与される。処置の長さは、各対象について変動してよく、長さは、特定基準を使用して決定することができる。
製造のキット/物品
本明細書に記載されている使用の治療方法における使用のため、製造のキットおよび物品も、本明細書に記載されている。こうしたキットは、担体、パッケージ、または1つもしくは複数の容器、例えば、バイアル、チューブなどを受けるために区画化されている容器を含み、容器(単数または複数)の各々は、本明細書に記載されている方法において使用されるべき別々の要素の1つを含む。適当な容器としては、例えば、瓶、バイアル、シリンジおよび試験管が挙げられる。一実施形態において、容器は、ガラスまたはプラスチックなど様々な材料から形成される。
本明細書において提供されている製造の物品は、パッケージ材料を含有する。パッケージ用医薬生成物における使用のためのパッケージ材料は、例えば、米国特許第5,323,907号に挙げられている。医薬パッケージ材料の例としては、以下に限定されないが、ブリスターパック、瓶、チューブ、バッグ、容器、瓶、ならびに投与および処置の選択される製剤および意図されるモードに適当な任意のパッケージ材料が挙げられる。
一部の実施形態において、本明細書に記載されている化合物または組成物は、活性成分を含有する1つまたは複数の単位剤形を含有することができるパッケージまたはディスペンサー装置中に存在する。本明細書に記載されている化合物または組成物は、単独でパッケージされるか、または別の化合物もしくは別の成分もしくは添加剤とともにパッケージされる。一部の実施形態において、パッケージは、医薬組成物の成分の1つまたは複数が充填された1つまたは複数の容器を含有する。一部の実施形態において、パッケージは、金属またはプラスチック箔、例えば、ブリスターパックを含む。一部の実施形態において、パッケージまたはディスペンサー装置は、投与のための指示、例えば、新生物疾患を処置するための化合物または組成物を投与するための指示が添付される。一部の実施形態において、パッケージまたはディスペンサーは、医薬品の製造、使用または販売を規制する政府機関によって定められた形態における容器に伴う通知を添付し、この通知は、ヒトまたは獣医学的投与のための薬物の形態の、機関による認可を反映している。一部の実施形態において、こうした通知は、例えば、処方薬物に対して米国食品医薬品局によって承認されたラベリング、または承認された製品添付文書である。一部の実施形態において、適合性医薬担体中に製剤化された本明細書に記載されている化合物を含む組成物は、調製され、適切な容器に入れられ、表示されている状態の処置についてラベリングされる。
例えば、容器(単数または複数)は、任意選択により組成物中に、または本明細書において開示されている通りの別の薬剤と組み合わせて、化合物1、式(I)の化合物、または式(II)の化合物を含む。こうしたキットは、任意選択により、本明細書に記載されている方法におけるその使用に関連する識別用の記載またはラベルまたは指示を含む。
キットは、典型的に、含有物を一覧するラベルおよび/または使用のための指示、ならびに使用のための指示を有する添付文書を含む。一連の指示も典型的に含まれる。
一実施形態において、ラベルは、容器上にあるか、または容器に伴う。一実施形態において、ラベルを形成する文字、数字または他の字が、容器それ自体に付着、成形またはエッチングされている場合、ラベルは容器上にあり;ラベルは、それが、例えば、添付文書として、容器も保持するレセプタクルまたは担体内に存在する場合、容器に伴う。一実施形態において、ラベルは、含有物が特定の治療用途のために使用されるべきであると表示するために使用される。ラベルは、本明細書に記載されている方法などにおける含有物の使用のための指示も表示する。
ある特定の実施形態において、医薬組成物は、本明細書において提供されている化合物を含有する1つまたは複数の単位剤形を含有するパックまたはディスペンサー装置中に存在する。パックは、例えば、金属またはプラスチック箔、例えば、ブリスターパックを含有する。一実施形態において、パックまたはディスペンサー装置は、投与のための指示が添付される。一実施形態において、パックまたはディスペンサーは、医薬品の製造、使用または販売を規制する政府機関によって定められた形態における容器に伴う通知にも添付され、この通知は、ヒトまたは獣医学的投与のための薬物の形態の、機関による認可を反映している。こうした通知は、例えば、処方薬物に対して米国食品医薬品局によって承認されたラベリング、または承認された製品添付文書である。一実施形態において、適合性医薬担体中に製剤化された本明細書において提供されている化合物を含有する組成物もまた調製され、適切な容器に入れられ、表示された状態の処置についてラベリングされる。
略語のリスト
本発明の記載の全体にわたって使用される場合、以下の略語は、別段に表示されていない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである:
ACNまたはMeCN アセトニトリル
Bn ベンジル
BOCまたはBoc 二炭酸tert-ブチル
t-Bu tert-ブチル
Cy シクロヘキシル
DCE ジクロロエタン(ClCH2CH2Cl)
DCM ジクロロメタン(CH2Cl2)
DIPEAまたはDIEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
eqまたはequiv 当量
Et エチル
Et2O ジエチルエーテル
EtOH エタノール
EtOAc 酢酸エチル
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
Me メチル
MeOH メタノール
MS 質量分析
GC ガスクロマトグラフィー
h 時間
KF Karl Fischer
min 分
MsOH メタンスルホン酸
NMR 核磁気共鳴
RP-HPLC 逆相-高速液体クロマトグラフィー
r.t. 室温
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
V 体積
I.化学合成
別段に注記されていない限り、試薬および溶媒は、市販供給元から受け取ったまま使用した。無水溶媒およびオーブン乾燥ガラス器具は、水分および/または酸素に感受性の合成転換のために使用した。収率は、最適化しなかった。反応時間はおよそであり、最適化しなかった。カラムクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィー(TLC)は、別段に注記されていない限り、シリカゲル上で行った。
2,6-ジブロモ-4-(2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,6,7-d4)フェニルアセテート(Int-7)の調製
ステップ1:2-ヒドロキシベンズアルデヒド-3,4,5,6-d
4(Int-1)
ACN(10V)中のフェン-d
6-オール(1.0当量)、塩化マグネシウム(1.5当量)およびトリエチルアミン(3.7当量)の溶液を、20℃で0.5時間の間撹拌した。ホルムアルデヒド(8.0当量)を添加し、反応混合物を還流で3時間の間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、10% HCl溶液(10V)を添加した。混合物をEtOAc(3×6V)で抽出した。合わせた有機層をブライン(6V)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することで、2-ヒドロキシベンズアルデヒド-3,4,5,6-d
4(Int-1)が黄色の油として得られた。
ステップ2:1-(ベンゾフラン-2-イル-4,5,6,7-d4)エタン-1-オン(Int-2)
アセトン(14V)中の2-ヒドロキシベンズアルデヒド-3,4,5,6-d
4(Int-1)(1.0当量)、ブロモプロパノン(1.0当量)および炭酸カリウム(3.0当量)の溶液を、還流で6時間の間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、粗生成物を再結晶化させることで、(石油エーテル/EtOAc 10:1)、1-(ベンゾフラン-2-イル-4,5,6,7-d4)エタン-1-オン(Int-2)が黄色の固体として得られた。
ステップ3:2-エチルベンゾフラン-4,5,6,7-d4(Int-3)
ジエチレングリコール(16V)中の1-(ベンゾフラン-2-イル-4,5,6,7-d4)エタン-1-オン(Int-2)(1.0当量)の溶液を、120℃で加熱した。N
2H
4.H
2O(2.0当量)および水(1V)を添加した。反応混合物を180℃で10分間加熱し、次いで120℃に冷却した。KOH(2.0当量)を添加し、反応混合物を120℃で6時間の間加熱した。反応混合物を冷却し、水に注ぎ入れ、EtOAc(20V×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20V)で洗浄し、濃縮することで、2-エチルベンゾフラン-4,5,6,7-d
4(Int-3)が無色の油として得られた。
ステップ4:(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d4)(4-メトキシフェニル)メタノン(Int-4)
DCM(30V)中の2-エチルベンゾフラン-4,5,6,7-d
4(Int-3)(1.0当量)および4-メトキシベンゾイルクロリド(1.15当量)の溶液を、0℃に冷却し、AlCl
3(1.1当量)を投入された。反応混合物を2時間の間0℃で撹拌した。D
2O(2V)を混合物に滴下により5℃で添加し、混合物を0.5時間の間撹拌した。水(8V)を添加した。有機層を分離し、ブライン(10V)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下にて40℃で濃縮することで、(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d
4)(4-メトキシフェニル)メタノン(Int-4)が黄色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ7.81-7.77 (dd, 2H), 7.12-7.08 (dd, 2H), 3.88(s, 3H), 2.86-2.78 (q, 2H), 1.28-1.23 (t, 3H); LCMS: 285 [M+H]
+.
ステップ5:(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d4)(4-ヒドロキシフェニル)メタノン(Int-5)
DCM(10V)中の(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d
4)(4-メトキシフェニル)メタノン(Int-4)(1.0当量)の溶液に0℃で、BBr
3(2.2当量)を滴下により0~5℃で添加した。反応混合物を室温に加温し、14時間の間撹拌した。氷水(10V)を添加し、混合物を0.5時間の間撹拌した。有機層を分離し、ブライン(10V)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下にて40℃で濃縮することで、(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d
4)(4-ヒドロキシフェニル)メタノン(Int-5)が茶色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ10.47 (s, 1H), 7.71-7.68 (dd, 2H), 6.92-6.88 (dd, 2H), 2.84-2.78 (q, 2H), 1.28-1.24 (t, 3H); LCMS: 271 [M+H]
+.
ステップ6:(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d4)メタノン(Int-6)
DCM(10V)中の(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d
4)(4-ヒドロキシフェニル)メタノン(Int-5)(1.0当量)の溶液に10℃で、NBS(1.7当量)を滴下により0~5℃で添加した。反応混合物を18℃に加温し、16時間の間撹拌した。反応混合物に追加のNBS(0.14当量)を10℃で投入し、16時間の間18℃で撹拌した。反応混合物に追加のNBS(0.05当量)を10℃で投入し、3時間の間18℃で撹拌した。水(15V)を添加し、混合物を0.5時間の間撹拌した。有機層を分離し、ブライン(15V)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下にて40℃で濃縮することで、黄色の固体が得られた。黄色の固体をEtOAc/n-ヘプタン(1V/10V)中にて60℃で2時間の間スラリー化した。混合物を10℃に冷却し、濾過することで、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d
4)メタノン(Int-6)が黄色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ11.05 (s, 1H), 7.92 (s, 2H), 2.84-2.75 (q, 2H), 1.27-1.20 (t, 3H); LCMS: 429 [M+H]
+.
ステップ7:2,6-ジブロモ-4-(2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,6,7-d4)フェニルアセテート(Int-7)
DCM(10V)中の(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d
4)メタノン(Int-6)(1.0当量)およびトリエチルアミン(2.5当量)の溶液に0℃で、塩化アセチル(2.0当量)を滴下により0~5℃で添加した。反応混合物を15℃に加温し、2時間の間撹拌した。水(10V)を添加した。有機層を分離し、ブライン(10V)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空下にて40℃で濃縮することで、粗製固体が得られた。粗製固体をEtOAc(10V)中の活性炭(0.5w/w)にて50℃で1時間の間脱色した。混合物を30℃に冷却し、キーゼルグール助剤で濾過することで、活性炭を除去した。濾液を真空下にて40℃で濃縮した。残渣をi-PrOH(2V)中に溶解させ、60℃で1時間の間加熱した。溶液を45℃に冷却し、種子結晶(0.5% w/w)を投入し、1時間の間撹拌した。混合物を25℃に冷却し、16時間の間撹拌した。混合物を濾過し、固体を乾燥させることで、2,6-ジブロモ-4-(2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,6,7-d
4)フェニルアセテート(Int-7)が黄色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6):δ8.08 (s, 2H), 2.81-2.74 (q, 2H), 2.44 (s, 3H), 1.27-1.22 (t, 3H); LCMS: 471 [M+H]
+.
(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,6,7-d4)メタノン(化合物1)の調製
ステップ1:(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチル-6-ニトロベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d
3)メタノン(Int-8)
ジクロロメタン(250mL)中の2,6-ジブロモ-4-(2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,6,7-d4)フェニルアセテート(34g、72.3mmol)(Int-7)の混合物に、テトラフルオロホウ酸ニトロニウム(11.5g、86.8mmol)をゆっくり0℃で添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。混合物をブラインでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させた。粗生成物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチル-6-ニトロベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d
3)メタノン(Int-8)(12.5g、37%)が黄色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ11.1 (bs, 1 H), 7.98 (s, 2 H), 2.87 (q, J =7.2 Hz, 2 H), 1.3 (t, J =7.2 Hz, 3 H).
ステップ2:(6-アミノ-2-エチルベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)メタノン(Int-9)
(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチル-6-ニトロベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d
3)メタノン(Int-8)(12.5g、26.5mol)、鉄粉(7.4g、132mmol)、濃塩酸塩(1.2mL、13.3mmol)、エタノール(250mL)およびH
2O(50mL)の混合物を、2時間の間加熱還流した。混合物を濾過することで、鉄粉を除去した。溶液を蒸発乾固させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、(6-アミノ-2-エチルベンゾ-フラン-3-イル-4,5,7-d
3)(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)メタノン(Int-9)(9.2g、79%)が黄色の固体として得られた。ESIMS (m/z): 441.9, 439.9, 437.9 (M+H)
+.
ステップ3:3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン-6-ジアゾニウム-4,5,7-d3テトラフルオロ-ボレート(Int-10)
H
2O(100mL)中の(6-アミノ-2-エチルベンゾ-フラン-3-イル-4,5,7-d
3)(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)メタノン(Int-9)(9.2g、20.8mmol)およびフルオロホウ酸(4.2g、22.9mmol)の混合物に、H
2O中の亜硝酸ナトリウム(1.58g、22.9mmol)の溶液をゆっくり添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。得られた懸濁液を次いで、真空中で濾過した。残渣を氷水で洗浄し、真空中で乾燥させることで、3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン-6-ジアゾニウム-4,5,7-d
3テトラフルオロボレート(Int-10)(11g、98%)が桃色の固体として得られ、これをさらに精製することなく次のステップのために使用した。ESIMS (m/z): 455.9, 453.9, 451.9 (M+H)
+.
ステップ4:(3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン-6-イル-4,5,7-d3)ボロン酸(Int-11)
DMF(160mL)中のジボロン酸(3.65g、40.6mmol)の混合物に、3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン-6-ジアゾニウム-4,5,7-d
3テトラフルオロボレート(Int-10)(11g、20.3mmol)を室温で添加した。反応混合物を同じ温度で2時間の間撹拌した。混合物をブラインでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、(3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン-6-イル-4,5,7-d
3)ボロン酸(Int-11)(3.9g、41%)が白色の固体として得られた。ESIMS (m/z): 473.9, 471.9, 469.9 (M+H)
+.
ステップ5:(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチル-6-ヒドロキシベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(Int-12)
THF(60mL)中の(3-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシベンゾイル)-2-エチルベンゾフラン-6-イル-4,5,7-d
3)ボロン酸(Int-11)(3.9g、8.28mmol)および水酸化ナトリウム(662mg、16.6mmol)の混合物に、過酸化水素(w/w 48%、1.2g、16.6mmol)を滴下により0℃で添加した。混合物を室温で2時間の間撹拌した。それを1MヒドロクロリドでpH5~6にクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をシリカゲル上にてカラムクロマトグラフィーで精製することで、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチル-6-ヒドロキシベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d
3)メタノン(Int-12)(3.0g、83%)が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ10.9 (bs, 1 H), 9.68 (bs, 1 H), 7.91 (s, 2 H), 2.74 (q, J=7.6 Hz, 2 H), 1.24 (t, J =7.6 Hz, 3 H). ESIMS (m/z): 445.9, 443.9, 441.9 (M+H)
+.
ステップ6:4-(6-アセトキシ-2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-13)
ジクロロメタン(60mL)中の(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(2-エチル-6-ヒドロキシベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d
3)メタノン(Int-12)(3.0g、6.78mmol)およびトリエチルアミン(1.71g、17.0mmmol)の混合物に、塩化アセチル(1.06g、13.6mmol)を滴下により0℃で添加した。反応混合物を室温で2時間の間撹拌した。混合物をブラインでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をシリカゲル上にてカラムクロマトグラフィーで精製することで、4-(6-アセトキシ-2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d
3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-13)(2.8g、78%)が白色の固体として得られた。
ステップ7:4-(6-アセトキシ-2-(1-ブロモエチル)ベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-14)
ペルクロロメタン(80mL)中の4-(6-アセトキシ-2-エチルベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d
3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-13)(2.8g、5.31mmol)、N-ブロモスクシンイミド(945mg、5.31mmol)および2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(87mg、0.53mmol)の混合物を終夜加熱還流した。混合物を蒸発乾固させた。粗製物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、4-(6-アセトキシ-2-(1-ブロモエチル)ベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d
3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-14)(3.06g、95%)が白色の固体として得られた。
ステップ8:4-(6-アセトキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-15)
N,N-ジメチルホルムアミド(40mL)およびH
2O(8mL)中の4-(6-アセトキシ-2-(1-ブロモエチル)ベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d
3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-14)および酸化銀(I)(1.75g、7.57mmol)の混合物を、70℃に6時間の間加熱した。混合物を濾過することで、酸化銀(I)を除去した。濾液をブラインでクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をシリカゲル上にてカラムクロマトグラフィーで精製することで、4-(6-アセトキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d
3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-15)(2.3g、84%)が白色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ11.7 (bs, 1 H), 8.14 (bs, 1 H), 5.65 (d, J=4.8 Hz, 1 H), 4.80 (dd, J=6.8 Hz, 4.8 Hz, 1 H), 2.45 (s, 3 H), 2.33 (s, 3 H), 1.48 (d, J=4.8 Hz, 3 H). ESIMS (m/z): 527.9, 525.9, 523.9 (M+H)
+.
ステップ9:(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d3)メタノン(化合物1)
メタノール(40mL)およびH
2O(5mL)中の4-(6-アセトキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-カルボニル-4,5,7-d
3)-2,6-ジブロモフェニルアセテート(Int-15)(2.3g、4.24mmol)および水酸化リチウム水和物(427mg、10.2mmol)の混合物を、室温で2時間の間撹拌した。混合物を30mLのH
2Oに注ぎ入れ、真空中で蒸発することで、メタノールを除去した。得られた溶液を1MヒドロクロリドでpH5~6に酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、蒸発乾固させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製することで、(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)(6-ヒドロキシ-2-(1-ヒドロキシエチル)ベンゾフラン-3-イル-4,5,7-d
3)メタノン(化合物1)(1.06g、55%)が黄色の固体として得られた。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6)δ11.1 (bs, 1 H), 9.75 (bs, 1 H), 7.92 (s, 2 H), 5.47 (bs, 1 H), 4.77 (d, J=6.8 Hz, 1 H), 1.45 (d, J=6.8 Hz, 3 H). ESIMS (m/z): 443.9, 441.9, 439.9 (M+H)
+.
II.生物学データ
実施例3:ヒトURAT1取り込み輸送体を用いる化合物1のインビトロ相互作用研究
ヒトURAT1取り込み輸送体を安定して発現するMDCKII細胞を使用して、取り込み実験を行った。細胞を37±1℃で95:5の空気:CO2の雰囲気中にて培養し、標準的な96ウェル組織培養プレート上で、表1に記載されている細胞数にて平板培養した。
実験の前に、培地を除去し、細胞をCl-のない100μLのHBSSで2回洗浄した。取り込み実験を37±1℃で、プローブ基質(20μM尿酸)および試験物品(TA)または溶媒を含有するpH7.4でCl-のない50μLのHBSS中にて実施した。有機溶媒濃度は、全てのウェルにおいて等しく、1%(v/v)を超えなかった。
処置群は、表2に表されている。
実験の後に、細胞をCl-のない100μLの氷冷HBSSで2回洗浄し、50μLの0.1M NaOHで溶解させた。放射標識化プローブ基質輸送を、液体シンチレーション計数するために各ウェルからのアリコート(35μL)を測定することによって決定した。
結果:化合物1は、HBSS緩衝液中にて全ての試験濃度で可溶性であり;最も高い試験濃度は、10μMであった。化合物1は、URAT1媒介尿酸蓄積をIC50=0.913μMで阻害した。