JP2022526729A - 医薬担体を製造するための方法 - Google Patents

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Abstract

ポリビニルアルコールを27~85%(w/w)と、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、及びこれらの組合せから選択される崩壊補助剤を10~60%(w/w)と、任意選択で、1種又は複数種の医薬品添加物と、を含む、医薬担体の射出成形用配合物。

Description

本発明は、医薬組成物の被包に使用される医薬担体を射出成形するための配合物に関する。
経口用固体医薬組成物の投与に使用される剤形は、内容物が充填された(filled)硬カプセル剤及び圧縮錠剤の2種類が一般的である。硬カプセル剤は、通常、ゼラチンを用いて作製される。一般的な製造方法においては、ゼラチン溶液にステンレス鋼製のピンを浸漬することによって2つの部材が形成される。次いで、このカプセルの半割部分をピンから引き抜き、不要な部分を切り落とした後、接合して個々のカプセルを作製する。より複雑な形状を得ることが可能な他の製造方法には、射出成形を用いるものがある。
従来のカプセルの組成は、水中に分散したときに好適なレオロジー特性及び皮膜形成性を示すポリマーに限られている。一方、射出成形はホットメルト法であり、全く異なる特性の材料が必要となる。そのことにより、ゼラチン(動物由来であり、環境条件に依存して機械的性質が変化する)及びHPMC(溶解のラグタイムがある)等の古典的なカプセル材料から移行する機会と、難題(射出成形法は、所要の材料特性に関する要求が非常に厳しい)とが同時に提示される。この材料は、この方法を実施する間、熱的に安定であり、溶融流動性が、特に高剪断条件下において良好であり、冷却後も、装置から突き出すのに十分な可撓性を有し、本用途に用いる場合は、製剤加工(pharmaceutical processing)が可能になるような十分な機械的強度を有し、且つ水中で速やかに溶解しなくてはならない。更にこの材料は、ヒトが摂取するのに適しており、医薬用として認可されなければならない。
英国特許第2501607B号明細書には、PVOHと、吸湿性塩を15~75重量%とを含む、溶融加工可能な水溶性ポリマー組成物が記載されている。この組成物は、厚みが200ミクロン未満の薄い壁部を有する物品の成形用として提案されている。しかし、英国特許第2501607B号明細書に記載されている射出成形に必要な工程パラメータではポリマーを熱劣化させることが予想され、また、吸湿性塩を添加することによって、水分の影響を受けやすくなると共に軟化が起こることになり、その結果として、ばら荷で取扱い及び保管を行う際は担体が圧迫されて開放する危険性が生じる。
本発明者らは、医薬担体を射出成形するための新規な配合物を開発した。特に、本配合物が射出成形法において高い性能を示すことにより、担体の柔軟な設計が可能になり、射出成形において従来難題であった、寸法が非常に小さい特徴を有する設計を高いロバスト性で製造することが可能になる。この配合物を用いて射出成形を行うことにより、細部に非常に微細且つ薄肉の設計を含む医薬担体の作製が可能になり、この医薬担体は、保管中、医薬活性剤の安定性を維持する。それと同時に、本配合物は、良好な溶出速度を示す医薬担体を提供する。
加えて、本発明者らは、標準的な医薬用カプセルの機能を有すると同時に、患者にとっては錠剤としての魅力も維持されるように設計された新規な医薬剤形(本明細書においては、PrescidoTMとも称する)を開発した。本明細書に記載する担体は、熱的方法において十分に機能を果たすように設計された配合物、例えば、本発明の配合物を用いて、精密射出成形法により製造される。この設計及び製造の特徴をその利点と共に挙げると、特に、薄肉の壁部(水性媒体中における担体の崩壊時間が短い)、小型のスナップ式閉鎖機能(緊密に閉鎖することにより、輸送中の担体の開放を防止すると共に、担体内容物の改竄を制限する)、キャビティのナンバリング(使用前の追跡性及び部材の選別)、並びに重量及び寸法の高精密性(処理工程のロバスト性が高い(robust handling process))が挙げられる。
したがって本発明は、医薬担体の射出成形用配合物であって、ポリビニルアルコール(特に、ポリビニルアルコール(4-88))を27~85%(w/w)と、トウモロコシデンプン及びコムギデンプンから選択される崩壊補助剤を10~60%(w/w))と、を含む配合物に関する。
実施形態において、配合物は、滑沢剤(特に、ステアリン酸)を0.3~3.0%(w/w)及び/又は加工助剤(特に、プロパン-2-グリコール)を5~14%(w/w)更に含む。加工助剤を用いることによって、配合物をより低い温度で加工することが可能になり、それにより、熱劣化のリスクが低下する。それと同時に、これを増量すると、その配合物から調製された医薬担体は可撓性が高くなり、小さな力を加えただけで担体が開くようになる。本発明者らは、加工助剤を5~14%とすると、合理的な工程に最適となることを見出した。この配合物はまた、後に定義する1種又は複数種の医薬品添加物(excipient)も含むことができる。
したがって、配合物は、有利には、医薬担体を製造するための方法であって、本開示の配合物を溶融するステップと、溶融物を金型に注入するステップと、任意選択で、注入された溶融物を冷却するステップと、任意選択で、成形された材料を突き出すステップと、を含む方法に適用することができる。この方法は、担体部材をキャビティ別に選別する更なるステップを含むことができる。好ましい実施形態において、蓋部材及び胴体部材は相補的な閉鎖機構で互いに連結されており、特に閉鎖機構は、胴体部材から突出している第1スナップ部を含み、この第1スナップ部は、蓋部材から突出している第2スナップ部と対面して相互作用するようになっている。
開発した本配合物は、非常に優れた熱加工性を有することに加えて、従来のカプセルと比較して、例えば、非常に速い溶解性(水性媒体中における速やかな担体破壊)等の多くの利点を担体に付与する。
したがって、更なる他の態様において、本発明は、本開示の方法により本開示の配合物を用いて製造される、蓋部材及び胴体部材を備える医薬担体であって、蓋部材及び胴体部材の少なくとも一方は、厚みが180~220μm、好ましくは185~215μm、更に好ましくは190~210μm、一層好ましくは195~205μm、最も好ましくは約200μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部とを有する、医薬担体に関する。蓋部材の第1壁部は、蓋部材の頂部全体を画定することができる。これに替えて、又はこれに加えて、胴体部材の第1壁部は、胴体部材の底部全体を画定することができる。特定の好ましい実施形態において、医薬担体は、蓋部材及び胴体部材から構成される、即ち、追加の構成要素を含まない、2部品構成(two-piece component)形態で設計されている。他の好ましい実施形態は、本明細書において後述すると共に、特許請求の範囲に記載する。
図1は、様々な設計の医薬担体を示す。 図2は、図1に従う医薬担体の例示的な実施形態の蓋部材及び胴体部材の断面図を、蓋部材及び胴体部材に設けられた閉鎖機構の詳細図と共に示す。 図3Aは、図2の右側に示す担体胴体部材の三次元図である。図3Bは、図2に従う医薬担体の蓋部材及び胴体部材に設けられた閉鎖機構の更に詳細な図を示す。 図4は、API-1が充填された(A)閉鎖状態及び(B)開放状態の担体を50℃、75%RHで12週間保管する安定性試験を示す。この試験では、それぞれ、API-1単独の対照(最も上にある白抜き丸を有するグラフ線)を、本開示のPVOH配合物から作製されたPVOH担体(黒塗り丸を有するグラフ線)及びPEO担体(1)(黒塗り菱形)、(2)(黒塗り正方形)、又は(3)(黒塗り三角形)と比較している。 図5は、API-1が充填された(A)開放状態及び(B)閉鎖状態の担体に関する安定性試験を示す。この試験では、それぞれ、API-1単独の対照(それぞれ白抜き丸を有する破線及び実線)を、配合物(1)から作製されたPVOH担体(実線、黒塗り丸)、PEO担体(破線、白抜き正方形)、及び崩壊補助剤を含まない古典的な(historic)配合物から作製されたPVOH担体(破線、黒塗り丸)と比較している。 図6は、API-2が充填された(A)閉鎖状態及び(B)開放状態の担体を50℃、75%RHで12週間保管する安定性試験を示す。この試験では、それぞれ、API-2単独の対照(最も上にある白抜き丸を有するグラフ線)を、本開示のPVOH配合物から作製されたPVOH担体(黒塗り丸を有するグラフ線)、及びPEO担体(1)(黒塗り菱形)、(2)(黒塗り正方形)、又は(3)(黒塗り三角形)と比較している。
市販のカプセルは浸漬コーティング法により製造される。これは、ポリマー/水混合物の貯留槽を準備することと、ピンを混合物でコーティングされるように浸漬することとを含む。次いでピンを混合物から引き揚げて、ピン上のポリマー混合物を乾燥させることにより硬カプセルを形成させた後、取り外す。他方、PrescidoTM担体は、射出成形により製造される。射出成形は、材料をスクリュー内で溶融させることを含み、次いでこれを使用することにより溶融物が高圧で金型内に注入され、溶融物は金型で急速に冷却された後、突き出される。この方法は浸漬コーティングと比較して多くの利点を有する。この方法は、電気的駆動装置が機械の動きを正確に制御するため極めて精密に行うことができる。そのことに加えて、温度及び圧力等の工程パラメータを非常に厳しく制御すると共に、精密金型を製造することにより、均一性の高い部材が得られる。
PrescidoTM容器はカプセルと同様に内容物が充填されたカプセルであるが、フィルムコート錠剤の外観を呈している。それにより、上市に当たり、従来のカプセル剤以外の剤形を提示することが所望される場合に、他の選択肢として提示される。図1(上段)に、PrescidoTMの様々な設計のプラットフォームを示す。
図1から分かるように、PrescidoTM容器は異なる設計及び異なる充填量を有することができる。具体的には、この容器は、例えば、容器に充填すべき紛体の体積に応じて適切な容器を選択することができるように、様々な直径及び高さを有することができる。
加えて、射出成形を用いることにより、複雑な部材形状に対応できる自由度が広がる。浸漬成形では、カプセルの外側及び内側の形状はどちらもピンの形状により制限されるが、射出成形部材の形状は金型形状により画定され、それにより、担体のそれぞれの面に多種多様な特徴を備えることが可能になる。
従来のカプセルの組成は、水中に分散させた際に適切なレオロジー特性及び皮膜形成性を示すポリマーに限定される。一方、射出成形はホットメルト法であり、全く異なる特性の材料が必要となる。そのことにより、ゼラチン(動物由来、環境条件に依存して機械的性質が変化する)及びHPMC(溶解のラグタイムがある)等の従来のカプセル材料から移行する機会と、難題(射出成形法は、所要の材料特性に関する要求が非常に厳しい)とが同時に提示される。材料は、この方法を実施する間、熱的に安定であり、溶融流動性が特に高剪断条件下において良好であり、冷却後も、装置から突き出すのに十分な可撓性を有し、本開示の用途に用いる場合は、製剤加工が可能になるような十分な機械的強度を有し、且つ水中で速やかに溶解しなくてはならない。更にこの材料は、ヒトが摂取するのに適しており、医薬用として認可されなければならない。
本発明者らは、ポリビニルアルコール(PVOH)をベースとする配合物が射出成形に好適となり得ることを見出した。本明細書において後述する実施例1を参照されたい。所望の物理化学的特性を有する配合物を得るために、PVOHの含有量を変化させて試験を行った。
したがって本開示は、医薬担体の射出成形用配合物であって、ポリビニルアルコールを27~85%(w/w)と、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、及びこれらの組合せから選択される崩壊補助剤を10~60%(w/w)と;任意選択で1種又は複数種の医薬品添加物とを含む配合物を提供する。好ましくは、崩壊補助剤はトウモロコシデンプンである。
医薬担体の射出成形に好適な配合物は、ポリビニルアルコールを27~85%(w/w)含む。ポリビニルアルコールの量を27%(w/w)未満とすると、機械的性質が過度に弱くなり、そのため、本発明の配合物から製造された医薬担体が十分な閉鎖力を有しなくなることが予想される。したがって、実施形態において、配合物は、ポリビニルアルコールを、35~82%(w/w)、好ましくは、40~80%(w/w)、より好ましくは、45~75%(w/w)、より好ましくは、50~70%(w/w)、より好ましくは、55~68%(w/w)、より好ましくは、60~65%(w/w)、最も好ましくは、前記ポリビニルアルコールを約62%(w/w)含む。
特に好適なポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール(4-88)であり、これは、良好な溶解性及び射出成形時の良好な加工性を両立させるものである。より分子量の高いポリビニルアルコールを用いると、溶出速度がさほど望ましいものにならず、また、加工が難しくなる。分子量ポリマーの増加と溶出速度の低下との関係は既に研究されている(例えば、Ueberreiter K.The solution process.In:Crank J,Park GS,editors.Diffusion in polymers.New York,NY:Academic Press;1968.p.219-57;Miller-Chou,B and Koenig,J.,A review of polymer dissolution,Prog.Polym.Sci.2003,28:1223-1270を参照されたい)。また、加水分解度が約88%であれば、生体内で良好な溶出性を示す。加水分解度が著しく高いと、溶出速度が低下し、及び/又は良好に溶出させるためにより高い温度が必要となる。
一方、溶出速度及び剛性という観点で適切な特性を付与するためには、射出成形時の加工性を良好に維持したまま、適量の崩壊補助剤(又は細孔形成剤(pore former))を組み込むことが必要である。実施例に示すように、数種類の崩壊補助剤(細孔形成剤)について試験を行ったところ、機械的性質が比較的好ましくなかったり、溶出性に劣るか若しくは溶出において僅かなラグタイムが生じたり、安定性試験中に相分離が起こったり、又は射出成形に過度に高い圧力が必要となったりした。驚くべきことに、ポリビニルアルコールとトウモロコシデンプン又はコムギデンプンとの混合物は、射出成形時の加工性を依然として良好に維持したまま、良好な機械的性質及び溶出速度を付与することを見出した。2種類のデンプンの中でも、トウモロコシデンプンの性能はコムギデンプンよりも僅かに優れていた。したがって、好ましい実施形態において、崩壊補助剤はトウモロコシデンプンである。
更なる試験から、前記崩壊補助剤を10~60%(w/w)含む配合物が、医薬担体の射出成形用として好適であることが見出された。したがって、医薬担体の射出成形用配合物は、PVOHの含有量に応じて、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、又はこれらの組合せを10~60%(w/w)含む。崩壊補助剤の量が10%(w/w)を下回ると、溶出にラグタイムが生じる。前記崩壊補助剤の量が60%(w/w)を超えると、機械的性質が過度に弱くなり、本発明の配合物から製造された医薬担体が十分な閉鎖力を有しなくなることが予想される。本開示の医薬担体の射出成形用として特に好適な配合物は、前記崩壊補助剤を、15~55%(w/w)、好ましくは、17.5~50%(w/w)、好ましくは、20~45%(w/w)、好ましくは、22.5~40%(w/w)、好ましくは、25~37.5%(w/w)、好ましくは、27.5~35%(w/w)、より更に好ましくは、28~32%(w/w)、最も好ましくは、約30%含むことができる。
機械的性質は、突刺し力(puncture force)及び「スナップ開放(snap open)」力を求める2種類の方法で評価することができる。まず突刺し力は、規定の表面積を有する平らな面を有するピンを備えた標準的なテクスチャー分析器で測定され、このピンで、材料が破損して穴が開くまで担体部材上に圧力をかける。圧力及びピンの表面積から力を算出する。更に、機械的強度の高い配合物の「スナップ開放」力に関しても測定を行う。この測定においては、閉鎖された空の担体を標準的な錠剤粉砕器(tablet crusher)に装入し、担体のスナップ部が開いた(snap open)時点の力を測定する。
カプセル剤の溶出速度は、2011年から米国薬局方<711>項(US Pharmacopeia,section<711>)に記載されている「即放性の定量法(assay for immediate release)」を用いて求めることができる。この定量法は、USP apparatus I(バスケット)及び空腹時人工胃液(Fasted state simulating gastric fluid)(FasSGF;市販)を使用し、37℃及び100rpmで、カプセルをn=3として行うものである。一実施形態において、医薬担体は、例えば、被験物質として即時溶解性化合物(fast dissolving compound)、例えば、塩酸プロパノロール(propanolol.HCl)を使用した場合の;原薬の15分以内の溶出速度が、少なくとも80%、好ましくは、少なくとも85%、より好ましくは、少なくとも90%、最も好ましくは、少なくとも95%である。即時溶解性化合物は、例えば、BCS(生物薬剤学的分類体系(Biopharmaceutical Classification System))のClass 1又はClass 3の化合物である。
配合物は医薬品添加物も含むことができる。医薬品添加物は、滑沢剤、加工助剤、着色剤、乳白剤、フィラー、及び流動化剤からなる一覧から選択される少なくとも1種とすることができる。
通常、配合物は、成形された担体の離型を助け、一般に付着性を低下する滑沢剤を更に含むであろう。例えば、配合物は、滑沢剤を0.3~3.0%(w/w)含むことができる。この量が3%(w/w)を超えると、滑沢剤が溶出速度に影響を及ぼすことが予想される。他方、射出成形ステップ時の圧力を十分に低くするためには、滑沢剤を少なくとも0.3%(w/w)とすることが必要である。更なる実施形態において、配合物は、好ましくは、滑沢剤を、0.5~2.8%(w/w)、より好ましくは、1.0~2.6%(w/w)、より好ましくは、1.2~2.6%(w/w)、より好ましくは、1.4~2.4%(w/w)、より好ましくは、1.6~2.2%(w/w)、より好ましくは、1.8~2.1%(w/w)、最も好ましくは、約2%(w/w)含むことができる。滑沢剤は、ステアリン酸、又はステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム等のその塩の1種、ステアリルフマル酸ナトリウム(SSF)、ステアリルアルコール、硬化植物油、ベヘン酸グリセリル、又はこれらの任意の組合せとすることができる。好ましい実施形態において、滑沢剤は、ステアリン酸、又はステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム等のその塩の1種である。特に好適な滑沢剤はステアリン酸である。
更に、ポリビニルアルコールの量に応じて、本開示の配合物中に加工助剤を更に組み込むと有利となり得る。加工助剤は流動性を向上し、射出成形法の温度及び圧力を低下することが可能になる。医薬担体の機械的性質に関しては、加工助剤を5%(w/w)とすると最適であるが、それよりも多い量で使用することも可能である。但し、14%を超えると、配合物が軟らかくなり過ぎて、機械的性質がより好ましくないものになる。その結果として、担体の開動作に要する力(opening force)に関する問題が生じることが予想される。同時に、加工助剤の量の増加に伴い溶出速度が下降し始める。したがって、配合物は、加工助剤を5~14%(w/w)、好ましくは、加工助剤を5~12%(w/w)、より好ましくは、5~10%(w/w)、より好ましくは、5~8%(w/w)、より更に好ましくは、5~6%(w/w)、最も好ましくは、約5%(w/w)含むことができる。本開示の配合物に使用するのに特に好適な加工助剤は、プロパン-2-グリコールである。
本開示の配合物は、着色剤及び/又は乳白剤を含むことも更に想定されている。着色剤及び乳白剤は審美的理由のみで添加され、配合物に必要なものでも又は重要なものでもない。着色剤及び/又は乳白剤の量は対応する使用に適合させることができるが、技術的には特定の量に制限されない。例えば、配合物は、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を0~6%(w/w)、好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を0.01~5%(w/w)、より好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を0.25~4%(w/w)、より好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を0.5~3%(w/w)、より好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を0.75~2.5%(w/w)、より好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を1~2%(w/w)、より好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を1~1.5%(w/w)、最も好ましくは、1種又は複数種の着色剤及び/又は乳白剤を約1%(w/w)含むことができる。着色剤及び/又は乳白剤は、当該技術分野において知られている任意の好適なものとすることができる。例えば、着色剤及び/又は乳白剤は、二酸化チタン、酸化鉄、レーキ顔料、雲母を基材とする顔料(例えば、Candurin)、配合顔料(例えば、Opadry(登録商標))、及びこれらの任意の組合せから選択することができる。
配合物は、射出成形を行う前のブレンド物の流動性を向上することを目的として、任意選択で、流動化剤を含むことができる。流動化剤を存在させる場合は、例えば、コロイド状二酸化ケイ素とすることができる。
代替的な医薬品添加物及び着色剤、乳白剤、流動化剤、滑沢剤の例は当業者に明らかであり、良く知られている参考書籍であるRemington,Handbook of Pharmaceutical Excipients等に記載されている。
その成分及び量は、射出成形機Demag IntElect 50-45を用いた場合の射出圧力が、1112~2760バール、好ましくは、1200~2750バール、より好ましくは、1300~2740バール、より好ましくは、1400~2730バール、より好ましくは、1500~2720バール、より好ましくは、1600~2710バール、特に1700~2700バールとなるように選択される。当業者であれば、この射出圧力の範囲を異なる射出成形機に適合させること、及び溶融温度の変化を考慮に入れることができるであろう。射出圧力は、ゲート残りとのバランスをとらなければならず、また、射出圧力は形状及び配合に依存する。更に、その成分及び量は、バルク温度が160℃~220℃、好ましくは、160℃~210℃、より好ましくは、160℃~200℃、より好ましくは、170℃~200℃、より好ましくは、180~200℃、特に、185℃~195℃、例えば約190℃を満たすように選択される。バルク温度が高くなると滞留時間の最適化が必要となる。通常、金型温度は約25~50℃、例えば、30~40℃となるように選択される。
配合物の特に好適な一実施形態を実施例に示す。この実施形態において、配合物は、ポリビニルアルコール(4-88)を60~65%(w/w)と、トウモロコシデンプンを28~32%(w/w)と、ステアリン酸を1.8~2.1%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを5~6%(w/w)とを含む。
実施例に示すように、本開示の配合物を用いて射出成形することにより製造された医薬担体は、50℃での保管等、厳しい(stressed)条件下で試験を行った場合に、医薬品有効成分(API)の安定性を驚くほど高く維持する。したがって、本開示の配合物を使用すると、比較例と比較して、安定性が少なくとも同等である、及び/又は向上していることが認められる点が特に有利である。
さらに本開示は、(a)上述の配合物を溶融するステップと、(b)溶融物を金型に注入するステップと、を含む、医薬担体の製造方法を提供する。前記方法は、任意選択で、(c)注入された溶融物を冷却し、任意選択で、成形された材料を突き出す更なるステップを更に含むことができる。上に述べたように、好ましくは、医薬担体はカプセルであり、少なくとも1種の蓋部材及び少なくとも1種の胴体部材が形成される。
蓋部材及び胴体部材の少なくとも一方は、厚さが180~250μm、好ましくは185~225μm、一層好ましくは190~220μmである第1壁部と、厚さが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部と、を有する。好ましい実施形態において、蓋部材(22)の第1壁部(26)は蓋部材(22)の頂部全体を画定し、及び/又は胴体部材(24)の第1壁部(30)は胴体部材(24)の底部全体を画定する。
特定の好ましい実施形態において、医薬担体は蓋部材及び胴体部材から構成されている、即ち、追加の構成要素を含まない2部品構成形態で設計されている。
好ましくは、医薬担体は錠剤形状である、即ち、患者にとっては錠剤としての魅力が維持されたまま、標準的な医薬用カプセルの機能を有するように設計されている。特に、この容器は、通常、カプセル形状ではなく、円盤形状等の錠剤形状を有するように選択される。医薬担体の蓋部材及び胴体部材を考慮すると、カプセル形状は、胴体部材の中心から蓋部材の中心を通る中心軸に沿って細長く延びている。したがって、従来のカプセルの場合、水平方向の広がり(lateral extension)、特に蓋部材及び胴体部材の直径対組立て後の蓋部材及び胴体部材の中心軸に沿った高さの比は、1未満:1、例えば、0.5:1以下となる。例えば、サイズ0のカプセルは、直径7.64mm、高さ21.7mm(比は0.35:1)であり、サイズ3のカプセルは、直径5.82mm、高さ15.9mm(同じく比は0.37:1)である。対照的に、錠剤形状の担体はより扁平な形状を有し、比は1を超えることになる(1:1が基本的に球形である)。したがって、本医薬担体は、好ましくは、水平方向の広がり、特に蓋部材及び胴体部材の直径対組立て後の蓋部材及び胴体部材の高さの比が>1、好ましくは≧1.4、より好ましくは≧1.5、一層好ましくは≧2、最も好ましくは≧2.4、特に≧2.5となるように設計される。図1に示す容器は、左から右に、蓋部材及び胴体部材の水平方向の広がり対組立て後の蓋部材及び胴体部材の高さの比が、1:0.4、即ち2.5、1:0.7、即ち1.43、1:0.42、即ち2.38、1:0.875、即ち1.14、1:0.69、即ち1.45である。
第1壁部の厚みは、190~220μmに最適化される。これは、射出成形による医薬担体の製造中に、材料が、薄肉の第1壁部内を流動して、より厚肉の壁部を有する領域である第2壁部に依然として確実に充填することができるように、十分に厚肉である一方で、充填された化合物の即時放出溶出プロファイルを達成するために必要とされる速やかな担体の崩壊を達成するのに十分に薄肉である。第2壁部は厚みを400μmに最適化することができる。こうすることにより、充填に利用することができるより大きい内部容積と、充填及び取扱い(充填後の開放に対する耐性を含む)に求められる機械的強度とが釣り合う。
蓋部材の第1壁部は蓋部材の頂部の少なくとも一部を画定することができる。好ましくは、薄肉の第1壁部が崩壊することで、医薬担体に充填された化合物が蓋部材の頂部の崩壊を介して速やか且つ確実に放出されるように、蓋部材の第1壁部は蓋部材の頂部全体を画定する。
蓋部材の第2壁部は蓋部材の側壁部分の少なくとも一部を画定することができる。例えば、蓋部材の第2壁部は、蓋部材の頂部に隣接するように配置された蓋部材の肩又は角を画定することができる。具体的には、蓋部材の第2壁部は、第1壁部から、即ち、特に蓋部材の頂部から、その外周に沿って、胴体部材方向に延在することができる。この設計により、蓋部材の取扱いに必要な、及び所望に応じて医薬担体を形成するようにそれを胴体部材と連結させるために必要な、機械的安定性を有する蓋部材が得られる。
本出願に関連する「蓋部材の側壁部分」という表現は、医薬担体の中心軸と実質的に平行に延在している、蓋部材の一部分を定める。好ましくは、蓋部材の側壁部分は円筒形状を有し、医薬担体の中心軸を、該中心軸と実質的に平行に囲んでいる。「蓋部材の頂部」という表現は、側壁部分に連結しており、側壁部分に囲まれた自由空間をその片端から「覆う」、蓋部材の一部分を定める。蓋部材の頂部は、医薬担体の中心軸に対し実質的に垂直に延在することもできる。しかしながら、その場合は、特定の好ましい実施形態において、頂部は医薬担体の中心軸に対し少なくとも僅かに湾曲している。担体の「外側」から見ると、蓋部材の特に頂部には、窪んだ湾曲部が設けられている。
医薬担体の好ましい実施形態において、胴体部材の第1壁部は胴体部材の底部の少なくとも一部分を画定する。好ましくは、胴体部材の第1壁部は、薄肉の第1壁部が崩壊すると、医薬担体に充填されていた化合物が胴体部材の底部の崩壊を介して速やか且つ確実に放出されるように、胴体部材の底部全体を画定する。
胴体部材の第2壁部は、胴体部材の側壁部分の少なくとも一部分を画定することができる。具体的には、胴体部材の第2壁部は、第1壁部から、即ち、特に胴体部材の底部から、その外周に沿って、蓋部材の方向に延在することができる。好ましくは、胴体部材の第2壁部の高さは、蓋部材の第2壁部の高さよりも高い。換言すれば、医薬担体の好ましい実施形態において、胴体部材は中空の略円筒形状を有しており、したがって、医薬化合物を充填することができる「器(vessel)」を画定する。一方、蓋部材は、略「平坦」形状を有することができる蓋部材の頂部を囲む単なる肩又は角を画定する第2壁部を備えることができる。第2壁部の壁の厚みが第1壁部よりも厚いため、胴体部材に機械的強度及び安定性が付与され、それにより、胴体部材に医薬化合物を制約なしに充填することが可能になる。
本出願に関連する「胴体部材の側壁部分」という表現は、胴体部材の、医薬担体の中心軸と実質的に垂直に延在する部分を定める。好ましくは、胴体部材の側壁部分は、円筒形状を有し、医薬担体の中心軸を、該中心軸と実質的に平行に囲んでいる。「胴体部材の底部」という表現は、側壁部分に連結しており、側壁部分により囲まれる自由空間をその片端から「覆う」、胴体部材の一部分と定める。蓋部材の底部は、医薬担体の中心軸に対し実質的に垂直に延在することができるが、その場合、特定の好ましい実施形態において、底部は医薬担体の中心軸に対し少なくとも僅かに湾曲している。担体の「外側」から見ると、胴体部材の特に底部には、窪んだ湾曲部が設けられている。
好ましい実施形態において、蓋部材及び胴体部材は相補的な閉鎖機構により互いに連結している。相補的な閉鎖機構は、蓋部材及び胴体部材の間の連結を確実且つ容易に確立する。
より具体的には、閉鎖機構は、蓋部材の第2壁部から突出している第2スナップ部と対面して相互作用するように、胴体部材の第2壁部から突出している、第1スナップ部を含むことができる。医薬担体を閉鎖する際は、即ち、蓋部材を胴体部材に連結する際は、第1及び第2スナップ部の少なくとも一方が弾性変形することができる。蓋部材及び胴体部材がそれらの最終的な相対的位置に到達したら、即ち、蓋部材が胴体部材の内部を所望により封止するように胴体部材の上部に配置されたら、蓋部材及び胴体部材が確実に連結されるように、スナップ部が互いに完全な状態となる(intact with each other)ような形で、第1及び第2スナップ部の少なくとも一方の弾性的な情報(elastic information)は解放されることができる。
例えば、第1スナップ部は突出部を含むことができ、この突出部は、第1スナップ部及び第2スナップ部の分離、したがって、蓋部材及び胴体部材の分離に抵抗するように、第2スナップ部に設けられた対応する突出部と係合するように構成されている。特に、第1スナップ部の突出部は、胴体部材と対面する第1突き合わせ面を含むことができ、第1突き合わせ面は、第2スナップ部上に形成された第2突き合わせ面と当接し、胴体部材及び蓋部材が互いに連結された際に蓋部材と対面するように構成されている。第1スナップ部上に形成された第1突き合わせ面は、胴体部材の側壁部分に対し90~150°の角度で延在することができる。第2スナップ部上に形成された第2突き合わせ面は、蓋部材の側壁部分に対し90~150°の角度で延在することができる。
第1スナップ部に設けられた突出部は、第1傾斜係合面を形成するように、第1スナップ部の自由端方向に先細りさせることができる。第1傾斜係合面は、第2スナップ部に設けられた突出部上に形成された、自由端方向に先細りしている第2スナップ部の第2傾斜係合面と係合するように構成することができる。医薬担体の蓋部材を胴体部材に連結すると、第2傾斜係合面は第1傾斜係合面に沿って摺動することができ、したがって、第1スナップ部に設けられた突出部を第2スナップ部に設けられた対応する突出部と係合させるように案内する。それにより、蓋部材の胴体部材への連結が簡素化される。
第1及び第2スナップ部の一方は、蓋部材又は胴体部材の第2壁部から第2壁部の内周領域に突出することができ、その場合、第1及び第2スナップ部の他方は、蓋部材又は胴体部材の第2壁部から胴体部材の第2壁部の外周領域に突出することができる。好ましくは、医薬担体の胴体部材に設けられた第1スナップ部は、胴体部材の第2壁部から第2壁部の内周領域に延在している。このように設計された第1スナップ部は、蓋部材の特に肩又は角形状の第2壁部から蓋部材の第2壁部の外周領域に突出している第2スナップ部と相互作用させるのに特に適している。
閉鎖機構は、蓋部材又は胴体部材の第2壁部から第2壁部の内周領域に突出している内リブを更に含むことができ、内リブは、蓋部材又は胴体部材の第2壁部から第2壁部の外周領域に突出している第1又は第2スナップ部から離れている。特に閉鎖機構は、蓋部材の第2壁部からその内周領域に突出している内リブを含むことができ、したがって、内リブは、蓋部材の特に肩又は角形状の第2壁部からその外周領域に突出している第2スナップ部とは離れている。その結果として、内リブ及び第2スナップ部は、それらの間に、医薬担体の蓋部材及び胴体部材が互いに連結された際に第1スナップ部を収容するように構成された間隙を画定する。蓋部材及び胴体部材が連結された状態において、第1スナップ部は、第2スナップ部と相互作用することにより、即ち、特に第1スナップ部上に形成された第1突き合わせ面と第2スナップ部上に形成された第2突き合わせ面とが相互作用することにより、内リブ及び第2スナップ部の間の隙間の所定位置に配置され、それと同時に、内リブは、閉鎖機構に更なる機械的安定性及び剛直性を付与する。
但し、特に、胴体部材に設けられた第1スナップ部が、胴体部材の第2壁部からその外周領域に突出しており、蓋部材の第2壁部からその内周領域に突出している第2スナップ部と相互作用するように構成されている場合は、医薬担体の胴体部材に内リブを設けることも想定される。その場合、内リブ及び第1スナップ部は、それらの間に、医薬担体の蓋部材及び胴体部材が互いに連結された際に第2スナップ部を収容するように構成された間隙を画定することができる。
好ましくは、内リブは、内リブの反対側に配置されているスナップ部よりも長さが短い。換言すれば、好ましくは、スナップ部は、内リブと一緒になって、蓋部材又は胴体部材の第2壁部から内リブよりも遠方まで突出している他方のスナップ部を収容するための間隙を画定する。更に内リブは、第3傾斜係合面を形成するように、内リブの自由端方向に先細りしていてもよく、第3傾斜係合面は、蓋部材又は胴体部材の第2壁部から第2壁部の外周領域に突出しており、したがって内リブと対向するように配置された第1又は第2スナップ部と対面する。好ましくは、内リブ上に設けられた第3傾斜係合面は、内リブの反対側に配置されたスナップ部の突出部上に設けられた突き合わせ面と実質的に平行に延在している。こうすることにより、医薬担体の蓋部材及び胴体部材が連結される際に、内リブ及び内リブの反対側に配置されたスナップ部の間に画定された間隙に収容されるように構成されたスナップ部が、内リブの反対側に配置されたスナップ部と係合するように案内される。
医薬担体の好ましい一実施形態において、蓋部材の第1壁部は、特に、蓋部材製造時に金型に材料を注入する点で定められる領域に、凹部が設けられている。この凹部の壁の厚みは、第1壁部の残りの部分の壁の厚みよりも厚くてもよいが、蓋部材の第2壁部の壁の厚みよりも薄い。例えば、凹部は蓋部材の頂部の中央領域に配置することができる。多数個取り成形用金型で射出成形法を行う際に、蓋部材が成形されたキャビティを示す記号を、表面、特に凹部の内面に刻印してもよい。こうすることにより、厳格な重量均一性が求められる用途には、蓋部材をキャビティ別に自動的に選別することが可能になる。
これに替えて、又はこれに加えて、胴体部材の第1壁部、特に、胴体部材製造時に金型に材料を注入する点で定められる領域に、凹部が設けられる。この凹部の壁の厚みは、第1壁部の残りの部分の壁の厚みよりも厚くてもよいが、蓋部材の第2壁部の厚みよりも薄い。例えば、凹部は胴体部材の底部の中央領域に配置することができる。多数個取り成形用金型で射出成形法を行う際に、胴体部材が成形されたキャビティを示す記号を、表面、特に凹部の内面に刻印してもよい。こうすることにより、厳格な重量均一性が求められる用途には、胴体部材をキャビティ別に自動的に選別することが可能になる。
蓋部材及び胴体部材の少なくとも一方は、その内面領域に、第2壁部の内面から及び/又は内リブの内面から、内側に向けて半径方向に突出する、複数の内部突出部を設けることができる。内部突出部が設けられた蓋部材又は胴体部材に内リブも設けられている場合、内部突出部は、蓋部材の頂部から又は胴体部材の底部から、蓋部材又は胴体部材の中心軸方向に、胴体部材の蓋部材の第2壁部に沿って、そして最終的に、第2壁部からその内周領域に突出している内リブに沿って、延在することができる。内部突出部が設けられた胴体部材の蓋部材が内リブを含まない場合、内部突出部は、蓋部材の頂部から又は胴体部材の底部から、蓋部材又は胴体部材の中心軸方向に、蓋部材又は胴体部材の第2壁部に沿って延在することができる。内部突出部の少なくとも1つ、特にそれぞれは、第2壁部及び/又は内リブを超えて(beyond)突出している突出ノーズを含むことができる。
内部突出部は、特に突出ノーズが設けられている場合、「入れ子(nesting)」と称される現象、即ち、積み重ねた部材及び/又は胴体部材がくっつく現象が低減される。こうすることにより、積み重ねた部材の、分離が困難な「入れ子」により引き起こされ得る、手作業又は自動化作業による取扱い時の問題を解消することができる。
医薬担体には未希釈(neat)APIを充填することができる。この文脈における「未希釈API」という表現は、その最終的な商業的製造を含む、医薬品(pharmaceutical drug)の全ての創出(development)段階を通して、最大5%(w/w)の医薬品添加物を含むAPIを指す。特に、医薬担体に含まれる未希釈APIは、医薬品添加物を最大5%(w/w)、好ましくは最大4%(w/w)、より好ましくは最大3%(w/w)、一層好ましくは最大2%(w/w)、最も好ましくは最大1%(w/w)含むことができる。
好ましい実施形態において、医薬担体は、蓋部材及び胴体部材を含む。蓋部材及び胴体部材の少なくとも一方は、厚みが180~250μm、好ましくは185~225μm、一層好ましくは190~220μmである第1壁部と、厚みが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部とを有する。蓋部材の第1壁部は蓋部材の頂部全体を画定する。これに替えて、又はこれに加えて、胴体部材の第1壁部は胴体部材の底部全体を画定する。
図1に示す例示的な医薬担体20を、図2、3A、及び3Bにより詳細に示す。担体20は、蓋部材22及び胴体部材24を含む。具体的には、担体20は、2部品構成で設計されており、蓋部材22及び胴体部材24から構成される。図2の左側及び図3Aに示す蓋部材22は、蓋部材22の頂部を画定する第1壁部26と、蓋部材22の側壁部分を画定する第2壁部28とを含む。特に、蓋部材22の第2壁部28は、蓋部材22の頂部に隣接して配置されている蓋部材22の肩又は角を画定する。具体的には、蓋部材22の第2壁部28は、蓋部材22の頂部から、その外周に沿って、胴体部材24の方向に向かって延在している。第1壁部26の壁の厚みは第2壁部28の壁の厚みよりも薄い。図2に示す担体20の好ましい実施形態において、第1壁部26の壁の厚みは190~220μmであり、一方、第2壁部28の壁の厚みは約400μmである。
同様に、図2の右側に示す胴体部材24は、胴体部材24の底部を画定する第1壁部30と、胴体部材24の側壁部分を画定する第2壁部32とを含む。胴体部材24の第2壁部32は、胴体部材24の底部から、その外周に沿って、蓋部材22の方向に向かって延在している。第1壁部30の壁の厚みは第2壁部32の壁の厚みよりも薄い。図2に示す担体20の好ましい実施形態において、第1壁部30の壁の厚みは190~220μmであり、一方、第2壁部32の壁の厚みは約400μmである。
蓋部材22及び胴体部材24は、図2及び図3Bの詳細図に詳細に例示されている相補的な閉鎖機構34により互いに連結している。閉鎖機構34は、胴体部材24の第2壁部32から第2壁部32の内周領域に突出している第1鉤形状スナップ部36を含む。第1鉤形状スナップ部36は、蓋部材22の第2壁部28から第2壁部28の外周領域に突出している、対応する形状を有する第2鉤形状スナップ部38と対面して相互作用する。しかしながら、閉鎖機構34に、胴体部材24の第2壁部32から第2壁部32の外周領域に突出している第1スナップ部36と、蓋部材22の第2壁部28から第2壁部28の内周領域に突出している第2スナップ部36とを設けることも想定できるであろう。
図2及び図3Bに示す詳細図から分かるように、第1スナップ部36は突出部37を含み、突出部37は、蓋部材22及び胴体部材24が連結する際に、第2スナップ部38に設けられた対応する突出部39と係合するように構成されている。第1スナップ部36の突出部37は、胴体部材24と対面する第1突き合わせ面41を含む。同様に、蓋部材22の突出部39は、蓋部材22と対面する第2突き合わせ面43を含む。第1スナップ部36の突出部37上に形成された第1突き合わせ面41は、胴体部材24の側壁部分に対し約135°の角度で延在している。第2スナップ部38の突出部39上に形成されている第2突き合わせ面43は、蓋部材22の側壁部分に対し約135°の角度で延在している。更に、第1スナップ部36に設けられた突出部37は、第1傾斜係合面45を形成するように、第1スナップ部36の自由端の方向に向かって先細りしている。同様に、第2スナップ部38に設けられた突出部39も、第2傾斜係合面47を形成するように第1スナップ部38の自由端の方向に向かって先細りしている。
閉鎖機構34は、蓋部材22の肩又は角形状の第2壁部28から第2壁部28の内周領域に突出している内リブ40を更に含む。したがって内リブ40は、蓋部材22の第2壁部28から突出しており、蓋部材22の第2壁部28から第2壁部28の外周領域に突出している第2スナップ部36と離れている。こうすることにより、内リブ40及び第2スナップ部38は、それらの間に、医薬担体20の蓋部材22及び胴体部材24が互いに連結されると、第1スナップ部36を収容するように構成された間隙を画定する。但し、蓋部材22に、第2壁部28の内周領域に配置された第2スナップ部38が設けられており、第2スナップ部38が、胴体部材24の第2壁部32の外周領域に配置されている第1スナップ部38と相互作用するようになっている場合は、閉鎖機構34が、胴体部材24の第2壁部32から第2壁部32の内周領域に突出している内リブ40を含むことも想定される。その場合、第1スナップ部36は、内リブ40と一緒になって、医薬担体20の蓋部材22及び胴体部材24が互いに連結されると、第2スナップ部38を収容するように構成された間隙を画定する。
内リブ40は、内リブ40の反対側に配置されている第2スナップ部38よりも長さが短い、即ち、第2スナップ部38は、蓋部材22の第2壁部28から、内リブ40よりも遠方まで突出している。更に内リブ40は、第3傾斜係合面49を形成するように、内リブ40の自由端の方向に向かって先細りしており、第3傾斜係合面49は、蓋部材22の第2壁部28から第2壁部28の外周領域に、内リブ40の反対側に突出している第2スナップ部38と対面している。第3傾斜係合面49は、内リブ40の反対側に配置された第2スナップ部38の突出部39上に設けられた第2突き合わせ面43と実質的に平行に延在している。蓋部材22に、第2壁部28の内周領域に配置されている第2スナップ部38が設けられており、第2スナップ部38が、胴体部材24の第2壁部32の外周領域に配置されている第1スナップ部38と相互作用するようになっている場合は、内リブ40上に形成されている第3傾斜係合面49は、胴体部材24の第2壁部32から第2壁部32の外周領域に、内リブ40と対向するように突出している、第1スナップ部36と対面することができる。
医薬担体20を閉鎖すると、即ち、蓋部材22を胴体部材24に連結すると、第1スナップ部36の突出部37上に設けられた第1傾斜係合面45は、第2スナップ部38の突出部39上に設けられた第2傾斜係合面47と接触する。蓋部材22が胴体部材24に接近すると、第2傾斜係合面47は第1傾斜係合面45に沿って摺動し、その結果として、第1及び第2スナップ部36、38が僅かに弾性変形する。具体的には、第1スナップ部38は内側に向けて半径方向に僅かに屈曲し、一方、第2スナップ部36は、外側に向けて半径方向に僅かに屈曲する。但し、第1スナップ部38の内側への屈曲は、内リブ40により制限される。更に、内リブ40上に設けられた第3傾斜係合面49は、第2スナップ部38を、その最終位置である、第2スナップ部38及び内リブ40の間に画定された間隙に案内する。図3Bを参照されたい。
蓋部材22及び胴体部材24がそれらの最終的な相対的位置に達したら、即ち、蓋部材22が胴体部材24の内部を封止するように胴体部材24の上部に配置されたら、第1及び第2スナップ部36、38の弾性変形は解放され、第1スナップ部36の突出部37上に設けられた第1突き合わせ面41は、第2スナップ部38の突出部39上に設けられた第2突き合わせ面43に当接する。第1及び第2突き合わせ面41、43が相互作用することにより、胴体部材24及び蓋部材22の分離に接触する。内リブ40により、閉鎖機構34の機械的安定性及び剛直性が増大する。
蓋部材22の第1壁部26には、蓋部材22の製造時に金型に材料を注入する点で定められる中央領域に、凹部42が設けられており、凹部42の壁の厚みは、第1壁部26の残りの部分の壁の厚みよりも厚いが、蓋部材22の第2壁部28の壁の厚みよりは依然として薄い。凹部42の内面には数字(図面では、番号「1」)が刻印されており、これは、蓋部材22を多数個取り成形用金型で成形した際のキャビティを示すものである。同様に、胴体部材24の第1壁部30にも、胴体部材24の製造時に金型に材料を注入する点で定められる中央領域に、凹部44が設けられており、凹部44の壁の厚みは、第1壁部30の残りの部分の壁の厚みよりも厚いが、胴体部材24の第2壁部32の壁の厚みよりも依然として薄い。凹部44の内面には、胴体部材24を多数個取り成形用金型で成形した際のキャビティを示す数字(図示しない)が刻印されている。
図3Aから分かるように、蓋部材22には、第2壁部28の内面から、及び内輪40の内面から、それぞれ、内側に向けて半径方向に突出している複数の内部突出部46が更に設けられている。図に示す蓋部材22の特定の実施形態においては、3個の内部突出部46が設けられている。しかしながら、蓋部材22に3個未満又は3個を超える内部突出部46を設けることも想定される。内部突出部46は、取扱い時に積み重なった部材22が嵌り込む(jamming)のを防ぐ役割を果たす。内部突出部46は、それぞれ、内リブ40から突出しているノーズ48を含み、ノーズ48は、積み重なった部材22が嵌り込むリスクを更に低減させる。図面に例示した担体20の実施形態においては、蓋部材22のみに内部突出部46が設けられている。しかしながら、これに替えて、又はこれに加えて、担体20の胴体部材24に本明細書に記載した内部突出部を設けることも想定される。
最後に、図3Bから分かるように、胴体部材24には、第2壁部32の外面領域に、第1鉤形状スナップ部36に隣接して形成されている、角度のついた張り出し部50が設けられており、張り出し部50は、鉤形状スナップ部38の外周から第2壁部32の外面に向けて外側の半径方向に傾斜している。担体20を閉鎖する際に張り出し部50上に意図せず落下した紛体を容易に除去することができる。
有利には、医薬担体の各部材の質量の標準偏差は、本明細書において後述する実施例項に示すように、1mg未満、好ましくは0.8mg未満、より好ましくは0.6mg未満、更に好ましくは0.4mg未満、一層好ましくは0.3mg未満、より一層好ましくは0.2mg未満、最も好ましくは0.1mg未満である。
更に本発明を、次に示す実施形態により説明する。
1.ポリビニルアルコールを27~85%(w/w)と;トウモロコシデンプン、コムギデンプン、及びこれらの組合せから選択される崩壊補助剤を10~60%(w/w)と;任意選択で、1種又は複数種の医薬品添加物と、を含む、医薬担体の射出成形用配合物。
2.前記ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール(4-88)である、実施形態1に記載の配合物。
3.配合物は、ポリビニルアルコールを、35~82%(w/w)、好ましくは、40~80%(w/w)、より好ましくは、45~75%(w/w)、より好ましくは、50~70%(w/w)、より好ましくは、55~68%(w/w)、より好ましくは、60~65%(w/w)、最も好ましくは、前記ポリビニルアルコールを約62%(w/w)含む、実施形態1又は2に記載の配合物。
4.配合物は、前記崩壊補助剤を、15~55%(w/w)、好ましくは、17.5~50%(w/w)、好ましくは、20~45%(w/w)、好ましくは、22.5~40%(w/w)、好ましくは、25~37.5%(w/w)、好ましくは、27.5~35%(w/w)、より更に好ましくは、28~32%(w/w)、最も好ましくは、約30%含む、実施形態1~3のいずれか一つに記載の配合物。
5.崩壊補助剤は、トウモロコシデンプンである、実施形態1~4のいずれか一つに記載の配合物。
6.医薬品添加物は、滑沢剤、加工助剤、着色剤、乳白剤、及び流動化剤からなる一覧から選択される少なくとも1種である、実施形態1~5のいずれか一つに記載の配合物。
7.配合物は、滑沢剤を、0.3~3.0%(w/w)、好ましくは、0.5~2.8%(w/w)、より好ましくは、1.0~2.6%(w/w)、より好ましくは、1.2~2.6%(w/w)、より好ましくは、1.4~2.4%(w/w)、より好ましくは、1.6~2.2%(w/w)、より好ましくは、1.8~2.1%(w/w)、最も好ましくは、滑沢剤を約2%(w/w)含む、実施形態6に記載の配合物。
8.配合物は、滑沢剤を含み、滑沢剤は、ステアリン酸、又はステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム等のその塩の1種、ステアリルフマル酸ナトリウム(SSF)、ステアリルアルコール、硬化植物油、ベヘン酸グリセリル、又はこれらの任意の組合せであり;好ましくは、滑沢剤は、ステアリン酸、又はステアリン酸マグネシウム若しくはステアリン酸カルシウム等のその塩の1種である、実施形態6又は7に記載の配合物。
9.配合物は、滑沢剤を含み、滑沢剤は、ステアリン酸である、実施形態6又は7に記載の配合物。
10.配合物は、加工助剤を、5~14%(w/w)、好ましくは、5~12%(w/w)、より好ましくは、5~10%(w/w)、より好ましくは、5~8%(w/w)、より更に好ましくは、5~6%(w/w)、最も好ましくは、加工助剤を約5%(w/w)含む、実施形態6~9のいずれか一つに記載の配合物。
11.配合物は、加工助剤を含み、加工助剤は、プロパン-2-グリコールである、実施形態6~10のいずれか一つに記載の配合物。
12.配合物は、着色剤及び/又は乳白剤を含み、好ましくは、二酸化チタン、酸化鉄、レーキ顔料、雲母を基材とする顔料、配合顔料、及びこれらの任意の組合せから選択される、実施形態6~11のいずれか一つに記載の配合物。
13.配合物は、着色剤及び/又は乳白剤を、約1%(w/w)の量で含む、実施形態6~12のいずれか一つに記載の配合物。
14.配合物は、流動化剤を含み、特に、流動化剤は、コロイド状二酸化ケイ素である、実施形態6~13のいずれか一つに記載の配合物。
15.ポリビニルアルコール(4-88)を60~65%(w/w)と、トウモロコシデンプンを28~32%(w/w)と、ステアリン酸を1.8~2.1%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを5~6%(w/w)と、を含む、実施形態1~14のいずれか一つに記載の配合物。
16.医薬担体の製造方法であって、
(a)実施形態1~15のいずれか一つに記載の配合物を溶融するステップと、
(b)溶融物を金型に注入するステップと、
を含む、方法。
17.(c)注入された溶融物を冷却し、任意選択で、成形された材料を突き出すステップ
を更に含む、実施形態16に記載の方法。
18.医薬担体(20)はカプセルであり、少なくとも1種の蓋部材(22)及び少なくとも1種の胴体部材(24)が形成されている、実施形態16又は実施形態17に記載の方法。
19.蓋部材(22)及び胴体部材(24)の少なくとも一方は、厚みが180~250μm、好ましくは185~225μm、一層好ましくは190~220μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部(28、32)と、を有する、実施形態18に記載の方法。
20.蓋部材(22)の第1壁部(26)は蓋部材(22)の頂部全体を画定し、及び/又は胴体部材(24)の第1壁部(30)は胴体部材(24)の底部全体を画定する、実施形態18に記載の方法。
21.医薬担体(20)は、蓋部材及び胴体部材(22、24)の水平方向の広がり対組立て後の蓋部材及び胴体部材(22、24)の高さの比が、>1、好ましくは≧1.4、より好ましくは≧1.5、一層好ましくは≧2、最も好ましくは≧2.4、特に≧2.5となるように設計されている、実施形態18~20のいずれか一つに記載の方法。
22.蓋部材(22)及び胴体部材(24)は相補的閉鎖機構(34)によって互いに連結しており;
特に、閉鎖機構(34)は、蓋部材(22)の第2壁部(28)から突出している第2スナップ部(38)と対面して相互作用するように、胴体部材(24)の第2壁部(32)から突出している、第1スナップ部(36)を含み;
より詳細には、第1スナップ部(36)は突出部(37)を含み、突出部(37)は、第1スナップ部(36)及び第2スナップ部(38)の分離、したがって、蓋部材(22)及び胴体部材(24)の分離に抵抗するように、第2スナップ部(38)に設けられた対応する突出部(39)と係合するように構成されており;
一層詳細には、第1スナップ部(36)に設けられた突出部(37)は、第1傾斜係合面(45)を形成するように第1スナップ部(36)の自由端の方向に向かって先細りしており、第1傾斜係合面(45)は、第2スナップ部(36)の自由端の方向に向かって先細りしている、第2スナップ部(38)に設けられた突出部(39)上に形成された第2傾斜係合面(47)と係合するように構成されており;
最も好ましくは、第1及び第2スナップ部(36、38)の一方は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の内周領域に突出しており、第1及び第2スナップ部(36、38)の他方は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の外周領域に突出している、実施形態18~21のいずれか一つに記載の方法。
23.閉鎖機構(34)は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28)から第2壁部(28、32)の内周領域に突出している内リブ(40)を更に含み、内リブ(40)は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の外周領域に突出している第1又は第2スナップ部(36、38)から離れており;
特に、内リブ(40)は、第3傾斜係合面(49)を形成するように内リブ(40)の自由端の方向に向かって先細りしており、第3傾斜係合面(49)は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の外周領域に突出している第1又は第2スナップ部(36、38)と対面している、実施形態22に記載の方法。
24.医薬担体(20)には未希釈APIが充填されている、実施形態18~23のいずれか一つに記載の方法。
25.蓋部材(22)及び胴体部材(24)の少なくとも一方は、厚みが180~250μm、好ましくは185~225μm、一層好ましくは190~220μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部(28、32)とを有し、蓋部材(22)の第1壁部(26)は蓋部材(22)の頂部全体を画定し、及び/又は胴体部材(24)の第1壁部(30)は胴体部材(24)の底部全体を画定し、医薬担体(20)は、蓋部材及び胴体部材(22、24)の水平方向の広がり対蓋部材及び胴体部材(22、24)の組立て後の高さの比が>1、好ましくは≧1.4、より好ましくは≧1.5、一層好ましくは≧2、最も好ましくは≧2.4、特に≧2.5となるように設計されている、実施形態18に記載の方法。
26.(d)担体部材をキャビティにより選別するステップを更に含む、実施形態16~25のいずれか一つに記載の方法。
27.実施形態1~15のいずれか一つに記載の配合物を使用して、実施形態16~26のいずれか一つに記載の方法により製造される医薬担体であって、
- 蓋部材(22)及び
- 胴体部材(24)
を含み、
蓋部材(22)及び胴体部材(24)の少なくとも一方は、厚みが180~250μm、好ましくは185~225μm、一層好ましくは190~220μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部(28、32)と、を有する、医薬担体。
28.医薬担体(20)は、蓋部材及び胴体部材(22、24)の水平方向の広がり対蓋部材及び胴体部材(22、24)の組立て後の高さの比が>1、好ましくは≧1.4、より好ましくは≧1.5、一層好ましくは≧2、最も好ましくは≧2.4、特に≧2.5となるように設計されている、実施形態27に記載の医薬担体。
29.蓋部材(22)の第1壁部(26)は蓋部材(22)の頂部の少なくとも一部、特に蓋部材(22)の頂部全体を画定する、実施形態27又は28に記載の医薬担体。
30.蓋部材(22)の第2壁部(28)は、特に蓋部材(22)の第1壁部(26)からその外周に沿って胴体部材(24)の方向に延在している、蓋部材(22)の側壁部分の少なくとも一部を画定する、実施形態27~29のいずれか一つに記載の医薬担体。
31.胴体部材(24)の第1壁部(30)は、胴体部材(24)の底部の少なくとも一部、特に胴体部材(24)の底部全体を画定する、実施形態27~30のいずれか一つに記載の医薬担体。
32.胴体部材(24)の第2壁部(32)は、特に胴体部材(24)の底部からその外周に沿って蓋部材(22)の方向に延在している、胴体部材(24)の側壁部分の少なくとも一部を画定する、実施形態27~31のいずれか一つに記載の医薬担体。
33.蓋部材(22)及び胴体部材(24)は、相補的閉鎖機構(34)により互いに連結している、実施形態27~32のいずれか一つに記載の医薬担体。
34.閉鎖機構(34)は、蓋部材(22)の第2壁部(28)から突出している第2スナップ部(38)と対面して相互作用するように、胴体部材(24)の第2壁部(32)から突出している、第1スナップ部(36)を含む、実施形態33の医薬担体。
35.第1スナップ部(36)は突出部(37)を含み、突出部(37)は、第1スナップ部(36)及び第2スナップ部(38)の分離、したがって蓋部材(22)及び胴体部材(24)の分離に抵抗するように、第2スナップ部(38)に設けられた対応する突出部(39)に係合するように構成されている、実施形態34の医薬担体。
36.第1スナップ部(36)に設けられた突出部(37)は、第1傾斜係合面(45)を形成するように、第1スナップ部(36)の自由端の方向に向かって先細りしており、第1傾斜係合面(45)は、第2スナップ部(38)の自由端の方向に向かって先細りしている、第2スナップ部(38)に設けられた突出部(39)上に形成された第2傾斜係合面(47)と係合するように構成されている、実施形態35の医薬担体。
37.第1及び第2スナップ部(36、38)の一方は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の内周領域に突出しており、第1及び第2スナップ部(36、38)の他方は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の外周領域に突出している、実施形態34~36のいずれか一つに記載の医薬担体。
38.閉鎖機構(34)は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28)の内周領域に突出している内リブ(40)を更に含み、内リブ(40)は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の外周領域に突出している第1又は第2スナップ部(36、38)と離れている、実施形態34~37のいずれか一つに記載の医薬担体。
39.内リブ(40)は、第3傾斜係合面(49)を形成するように、内リブ(40)の自由端の方向に先細りしており、第3傾斜係合面(49)は、蓋部材(22)又は胴体部材(24)の第2壁部(28、32)から第2壁部(28、32)の外周領域に突出している第1又は第2スナップ部(36、38)と対面している、実施形態38に記載の医薬担体。
40.蓋部材(22)の第1壁部(26)には、特に蓋部材(22)の製造時に金型に材料を注入する点で定められる領域に凹部(42)が設けられており、凹部(42)の壁の厚みは、第1壁部(26)の残りの部分の壁の厚みよりも厚いが、蓋部材(22)の第2壁部(28)の壁の厚みよりも薄く、蓋部材(22)が成形された多数個取り成形用金型のキャビティを示す記号が、特に凹部(42)の内面に刻印されており、及び/又は
胴体部材(24)の第1壁部(30)には、特に胴体部材(24)の製造時に金型に材料を注入する点で定められる領域に凹部(44)が設けられており、凹部(44)の壁の厚みは、第1壁部(30)の残りの部分の壁の厚みより厚いが、胴体部材(24)の第2壁部(32)の壁の厚みよりも薄く、胴体部材(24)が成形された多数個取り成形用金型のキャビティを示す記号が凹部(44)の内面に刻印されている、実施形態27~39のいずれか一つに記載の医薬担体。
41.蓋部材(22)及び胴体部材(24)の少なくとも一方は、その内面領域に、第2壁部(28、32)の内面及び/又は内リブ(40)の内面から内側に向けて半径方向に突出している複数の内部突出部(46)が設けられており、特に内部突出部(46)は、それぞれ、第2壁部(28、32)及び/又は内リブ(40)を超えて突出している突出ノーズ(48)を含む、実施形態27~40のいずれか一つに記載の医薬担体。
42.担体の各部材の質量の絶対値の標準偏差は、1mg未満、好ましくは0.8mg未満、より好ましくは0.6mg未満、一層好ましくは0.4mg未満、更に好ましくは0.3mg未満、より一層好ましくは0.2mg未満、最も好ましくは0.1mg未満である、実施形態27~41のいずれか一つに記載の医薬担体。
43.医薬担体は、米国薬局方2011<711>項(US Pharmacopeia 2011,section<711>)収載の「即放性の定量法(assay for immediate release)」を用いて、USP apparatus I(バスケット)及び空腹時人工胃液(FasSGF)を37℃及び100rpmで使用し、n=3カプセルとし、塩酸プロパノロールを被験物質として試験を行った場合の、原薬の15分以内の溶出速度が、少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%である、実施形態27~42のいずれか一つに記載の医薬担体。
44.医薬担体には、添加剤を最大5%(w/w)、好ましくは最大4%(w/w)、より好ましくは最大3%(w/w)、一層好ましくは最大2%(w/w)、最も好ましくは最大1%(w/w)含む医薬品有効成分(API)が充填されている、実施形態27~43のいずれか一つに記載の医薬担体。
45.実施形態1~15のいずれか一つに記載の配合物を用いて、実施形態16~26のいずれか一つに記載の方法により製造される医薬担体であって、
- 蓋部材(22)及び
- 胴体部材(24)
を含み、蓋部材(22)及び胴体部材(24)の少なくとも一方は、厚みが180~250μm、好ましくは185~225μm、一層好ましくは190~220μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μm、好ましくは375~425μm、より好ましくは390~410μm、最も好ましくは約400μmである第2壁部(28、32)と、を有し、蓋部材(22)の第1壁部(26)は蓋部材(22)の頂部全体を画定し、及び/又は胴体部材(24)の第1壁部(30)は胴体部材(24)の底部全体を画定し、医薬担体(20)は、蓋部材及び胴体部材(22、24)の水平方向の広がり対蓋部材及び胴体部材(22、24)の組立て後の高さの比が>1、好ましくは≧1.4、より好ましくは≧1.5、一層好ましくは≧2、最も好ましくは≧2.4、特に≧2.5である、医薬担体。
以下、実施形態において定義した本発明を以下に示す実施例により更に例示するが、これらは本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に引用する全ての引用文献を、本明細書の一部を構成するものとしてここに援用することを明記する。
実施例1
初回スクリーニングでは、異なる主要(primary)マトリックス形成物質について調査を行った。医薬担体の射出成形用配合物の主要マトリックス形成物質として使用するのに適したものとなるためには、主要マトリックス形成物質は、それ自体で、又は他の担体シェル成分と組み合わせて、ホットメルト押出及び射出成形により、カプセルのシェルに十分な機械的強度を付与すると共に、薬剤を適切に放出させるように加工できることが必要である。
例えば、Eudragit Eについて、バルク及び金型の温度を変化させて試験を行った。Eudragit Eは、可塑剤及び他の補助的(secondary)マトリックス形成物質と一緒に配合した場合であってさえも、粘着性挙動を示し、それにより、金型を閉塞させることが確認された。マルトデキストリンはカラメル化し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)は、射出成形中に発泡して塊になった。Povacoatも同様に、射出成形法に適切に用いることができなかった。デンプン単独、例えば、エンドウマメデンプン、ヒドロキシプロピル化エンドウマメデンプン(hydroxy propyl pea starch)、バレイショデンプン、トウモロコシ又はコムギデンプンを単独で用いた場合、ホットメルト押出後のストランドの品質が劣っていた。バレイショデンプンの場合、塊がゴム様になり、他のデンプンの場合は、老化が起こった結果、脆化した。
驚くべきことに、ポリビニルアルコールを、特に、ステアリン酸及びプロパン-2-グリコール(プロピレングリコール)との混合物とした場合に実用可能であることが判明した。初期の配合物は、ポリビニルアルコールPVOH(4-88)を61.4%(w/w)と、タルクを21.9%(w/w)と、ステアリン酸を2%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを15%(w/w)と、を含むものとした。本発明者らはまた、この初期配合物にタルクを含有させずに試験を行ったところ、うまく機能することを見出した。しかし、溶出データでは最大10分のラグタイムが見られた。
射出成形に適しているだけでなく、特に、医薬担体の射出成形に適したPVOH配合物を得るために、本発明者らは、PVOH配合物を異なる細孔形成剤/崩壊補助剤と組み合わせて試験を行った。試験配合物の射出成形における加工性、安定性、機械的性質、及び溶出速度を評価した。
射出成形によって試験配合物から作製した医薬担体を、25℃及び室内湿度60%、30℃及び室内湿度75%、又は40℃及び室内湿度75%で保管することにより安定性を試験した。3及び6ヵ月後、変形や相分離等に関し光学的な検査を行うことにより担体を調べた。
カプセル剤の溶出速度は、2011年から米国薬局方<711>項に記載されている「即放性の定量法」を用いて求めることができる。この定量法は、USP apparatus II(撹拌翼)及び空腹時人工胃液(FasSGF;市販)を使用し、37℃、50rpm、カプセルをn=3として行うものである。一実施形態において、医薬担体は、例えば、被験物質として塩酸プロパノロールを使用した場合の5分以内の原薬の溶出速度が、少なくとも30%、好ましくは、少なくとも40%、より好ましくは、少なくとも50%、より好ましくは、少なくとも60%、より好ましくは、少なくとも65%、最も好ましくは、少なくとも70%となる。
突刺し力及びスナップ開放測定により求められる機械的強度の試験には、当該技術分野において一般に知られている標準化された試験を用いた。突刺し力は、規定の表面積を有する平らな面を有するピンを備えたテクスチャー分析器を用いて測定し、材料が破損して穴が開くまで担体部材に圧力をかけた。圧力及びピンの表面積から力を算出する。機械的強度を有する配合物はまた、「スナップ開放」力に関しても測定が可能であった。この測定では、閉鎖された空の担体を標準的な錠剤粉砕器に装入し、担体のスナップ部が開いた時点の力を測定した。
結果を次の表に示す。
Figure 2022526729000001
上述のスクリーニング試験から、PVOH(4-88)とトウモロコシデンプン又はコムギデンプンのいずれかとの組合せが、医薬担体の射出成形に最も適した特性を有することが分かった。この最初のデータから出発して試験を行った結果、数種の配合物が射出成形による医薬担体の作製に適していることが判明した。配合物(A)~(O)は、好適であることが判明した、そのような配合物の例である。
Figure 2022526729000002
更なる試験を行うことにより、特定のバランスで配合した配合物(1)を見出した。これも後述の実験に使用する。
Figure 2022526729000003
配合物(1)は、図1~3に例示するように、医薬担体の製造に好適に用いることができる。
実施例2
上に示した配合物(1)を用いて、図1に示す12mm標準PrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。
比較用として、PVOHに替えてポリエチレンオキシド(PEO)をマトリックス形成物質として含む配合物を用いて、図1に示す12mm標準PrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。このPEO配合物は、PolyOx N10を73.5%(w/w)と、PolyOx N80を20%(w/w)と、タルクを5%(w/w)と、医薬品添加物を1.5%(w/w)とを含むものとした。
次いで、各担体に未希釈のモデルAPI(API-1)を等量ずつ充填し、50℃/75%RHの厳しい条件下に閉鎖及び開放状態で12週間保管した。試料を4、8及び12週間後に取り出し、API-1の劣化に関し試験を行い、API-1単独の場合と比較して%API-1として表した。結果を図4に示す。
図4Aに、閉鎖状態の担体に関する安定性試験を示す。対照(API-1単独)は白抜き丸を有する最も上のグラフ線である。PVOH担体(黒塗り丸)は、厳しい条件下で12週間保管する間、API-1の安定性を維持した。PVOH配合物が酸化防止剤を含んでいなかったにも関わらず、試験終了時の担体には依然として98%を十分に超えるAPI-1が含まれていた。それとは対照的に、PEO担体(1)(黒塗り菱形)、(2)(黒塗り正方形)、又は(3)(黒塗り三角形)では、API-1はそれよりも多く劣化していた(4週間後に97%未満;12週間後に96%未満)。
図4Bに、開放状態の担体に関する安定性試験を示す。対照(API-1単独)は白抜き丸を有する最も上のグラフ線である。PVOH担体(黒塗り丸)は、厳しい条件下で12週間保管する間、API-1の安定性を維持した。試験終了時の担体には依然として99%を十分に超えるAPI-1が含まれていた。それとは対照的に、PEO担体(1)(黒塗り菱形)、(2)(黒塗り正方形)、又は(3)(黒塗り三角形)では、API-1はそれよりも多く劣化していた(4週間後に98%未満;8週間後に97%未満;12週間後に96%未満)。
驚くべきことに、本開示の射出成形用PVOH配合物から作製された医薬担体は、射出成形用PEO配合物から作製された比較用担体よりも、API-1の安定性を良好に維持することが見出された。
実施例3
上に示した配合物(1)を用いて、図1に示す12mm標準PrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。
比較用として、ポリビニルアルコールPVOH(4-88)を61.4%(w/w)と、タルクを21.9%(w/w)と、ステアリン酸を2%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを15%(w/w)とを含む古典的なPVOH配合物を用いて、図1に示す12mm標準PrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。
これに加えて、PolyOx N10を73.5%(w/w)と、PolyOx N80を20%(w/w)と、タルクを5%(w/w)と、医薬品添加物を1.5%(w/w)とを含み、酸化防止剤を含むPEO配合物を用いて、図1に示す12mm標準PrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。
次いで、各担体に未希釈のモデルAPI(API-1)を等量ずつ充填し、50℃/75%RHの厳しい条件下に閉鎖及び開放状態で4週間保管した。試料を4週間後に取り出し、API-1の劣化に関し試験を行い、API-1単独の場合と比較して%API-1として表した。結果を図5に示す。
図5Aに、開放状態の担体に関する安定性試験を示す。対照(API-1単独)を、それぞれ白抜き丸を有する最も上の破線及び実線で示す。配合物(1)から作製したPVOH担体(実線、黒塗り丸)は、厳しい条件下で4週間保管する間、API-1の安定性を維持した。試験終了時の担体には依然として99.7%を十分に超えるAPI-1が含まれていた。それとは対照的に、PEO担体(破線、白抜き丸)及び古典的な配合物から作製されたPVOH担体(破線、黒塗り丸)では、API-1はそれよりも多く劣化した(4週間後に99%未満)。
図5Bに、閉鎖状態の担体に関する安定性試験を示す。対照(API-1単独)を、それぞれ白抜き丸を有する最も上の破線及び実線で示す。配合物(1)から作製したPVOH担体(実線、黒塗り丸)は、厳しい条件下で4週間保管する間、API-1の安定性を維持した。試験終了時の担体には依然として99.3%を十分に超えるAPI-1が含まれていた。これとは対照的に、PEO担体(破線、白抜き丸)及び古典的な配合物から作製されたPVOH担体(破線、黒塗り丸)では、API-1はそれよりも多く劣化した(4週間後に99%未満)。
この比較例は、有利な効果は、PVOH及びトウモロコシデンプンの組合せに由来して得られるものであり、PVOH自体を主要マトリックス形成物質として選択したことに由来するものではないことを示している。
実施例4
上に示した配合物(1)を用いて、図1に示す12mmの標準的なPrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。
比較用として、PVOHに替えてポリエチレンオキシド(PEO)をマトリックス形成物質として含む配合物を用いて、図1に示す12mmの標準PrescidoTM担体を射出成形することにより作製した。PEO配合物は、PolyOx N10を73.5%(w/w)と、PolyOx N80を20%(w/w)と、タルクを5%(w/w)と、医薬品添加物を1.5%(w/w)とを含むものとした。
次いで、各担体に別の未希釈のモデルAPI(API-2)を等量ずつ充填し、50℃/75%RHの厳しい条件下に閉鎖及び開放状態で12週間保管した。試料を4、8、及び12週間後に取り出し、API-2の劣化に関し試験を行い、API-2単独の場合と比較して%API-2として表した。結果を図6に示す。
図6Aに、閉鎖状態の担体に関する安定性試験を示す。対照(API-2単独)は、白抜き丸を有するグラフ線である。PVOH担体(黒塗り丸)は、厳しい条件下で12週間保管する間、API-2の安定性を維持した。試験終了時の担体には対照と同程度の量のAPI-2が含まれていた。それとは対照的に、PEO担体(1)(黒塗り菱形)、(2)(黒塗り正方形)、又は(3)(黒塗り三角形)では、API-2は僅かに劣化していた。
図6Bに、開放状態の担体に関する安定性試験を示す。対照(API-2単独)は、白抜き丸を有するグラフ線である。PVOH担体(黒塗り丸)は、厳しい条件下で12週間保管する間、API-2の安定性を維持した。試験終了時の担体には対照と同程度の量のAPI-2が含まれていた。それとは対照的に、PEO担体(1)(黒塗り菱形)、(2)(黒塗り正方形)、又は(3)(黒塗り三角形)では、API-2は僅かに劣化していた。
驚くべきことに、本開示の射出成形用PVOH配合物から作製された医薬担体は、射出成形用PEO配合物から作製された比較用担体よりも、API-2の安定性を良好に維持することが判明した。
実施例5
ポリビニルアルコールPVOH(4-88)を62%(w/w)と、トウモロコシデンプンを30%(w/w)と、ステアリン酸を2%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを5%(w/w)と、医薬品添加物を1%とを含む配合物(1)を用いて射出成形することにより医薬担体を作製した。
比較例として、ポリビニルアルコールPVOH(4-88)を65%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを12%(w/w)と、CaCOを15%(w/w)と、タルクを5%(w/w)と、ステアリン酸を2%(w/w)と、医薬品添加物を1%(w/w)とを含むPVOH配合物を用いて射出成形することにより医薬担体を作製した。
更なる他の比較例として、硬ゼラチンカプセルを使用した。各カプセルには塩酸プロパノロールを直接充填し、他の医薬品添加物は添加しなかった。カプセル剤の溶出速度は2011年から米国薬局方<711>項に記載されている「即放性の定量法」を用いて求めた。この定量法は、USP apparatus I(バスケット)及び空腹時人工胃液(FasSGF;市販)を使用し、液量を900mlとして、37℃、100rpmで行うものである。次に示すデータを得た。
Figure 2022526729000004
この結果は、本開示の配合物を射出成形することにより作製された担体の溶出プロファイルが、APIを速やかに且つ完全に放出する業界標準の硬ゼラチンカプセル(HGC)と類似していることを示している。それとは対照的に、この特定の実施例において吸湿性を有する塩(炭酸カルシウム)を用いてPVOHから作製したカプセルにはかなりのラグタイムが見られる。15分間で放出されたAPIは50%未満である。

Claims (15)

  1. ポリビニルアルコールを27~85%(w/w)と、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、及びこれらの組合せから選択される崩壊補助剤を10~60%(w/w)と、任意選択で、1種又は複数種の医薬品添加物とを含む、医薬担体の射出成形用配合物。
  2. 前記ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコール(4-88)である、請求項1に記載の配合物。
  3. 前記配合物は、ポリビニルアルコールを、35~82%(w/w)、好ましくは、40~80%(w/w)、より好ましくは、45~75%(w/w)、より好ましくは、50~70%(w/w)、より好ましくは、55~68%(w/w)、より好ましくは、60~65%(w/w)、最も好ましくは、前記ポリビニルアルコールを約62%(w/w)含む、請求項1又は2に記載の配合物。
  4. 前記配合物は、前記崩壊補助剤を、15~55%(w/w)、好ましくは、17.5~50%(w/w)、好ましくは、20~45%(w/w)、好ましくは、22.5~40%(w/w)、好ましくは、25~37.5%(w/w)、好ましくは、27.5~35%(w/w)、より更に好ましくは、28~32%(w/w)、最も好ましくは、約30%含み、特に、前記崩壊補助剤はトウモロコシデンプンである、請求項1~3のいずれか一項に記載の配合物。
  5. 前記医薬品添加物は、滑沢剤、加工助剤、着色剤、乳白剤、フィラー、及び流動化剤からなる一覧から選択される少なくとも1種である、請求項1~4のいずれか一項に記載の配合物。
  6. 前記配合物は、滑沢剤を、0.3~3.0%(w/w)、好ましくは、0.5~2.8%(w/w)、より好ましくは、1.0~2.6%(w/w)、より好ましくは、1.2~2.6%(w/w)、より好ましくは、1.4~2.4%(w/w)、より好ましくは、1.6~2.2%(w/w)、より好ましくは、1.8~2.1%(w/w)、最も好ましくは、滑沢剤を約2%(w/w)含み、特に、前記滑沢剤は、ステアリン酸又はその塩の1種である、請求項5に記載の配合物。
  7. 前記配合物は、加工助剤を5~14%(w/w)、好ましくは、5~12%(w/w)、より好ましくは、5~10%(w/w)、より好ましくは、5~8%(w/w)、より更に好ましくは、5~6%(w/w)、最も好ましくは、加工助剤を約5%(w/w)含み、特に、前記加工助剤は、プロパン-2-グリコールである、請求項5~6のいずれか一項に記載の配合物。
  8. ポリビニルアルコール(4-88)を60~65%(w/w)と、トウモロコシデンプンを28~32%(w/w)と、ステアリン酸を1.8~2.1%(w/w)と、プロパン-2-グリコールを5~6%(w/w)と、を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の配合物。
  9. 医薬担体の製造方法であって、
    (a)請求項1~8のいずれか一項に記載の配合物を溶融するステップと、
    (b)溶融物を金型に注入するステップと、
    (c)任意選択で、注入された溶融物を冷却し、任意選択で、成形された材料を突き出すステップと、
    (d)任意選択で、担体部材を金型のキャビティ別に選別するステップと、
    を含む、方法。
  10. 前記医薬担体(20)はカプセルであり、少なくとも1種の蓋部材(22)及び少なくとも1種の胴体部材(24)が形成される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記蓋部材(22)及び前記胴体部材(24)の少なくとも一方は、厚みが180~250μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μmである第2壁部(28、32)と、を有し、前記蓋部材(22)の前記第1壁部(26)は前記蓋部材(22)の頂部全体を画定し、及び/又は前記胴体部材(24)の前記第1壁部(30)は前記胴体部材(24)の底部全体を画定する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記蓋部材(22)及び前記胴体部材(24)は相補的閉鎖機構(34)によって互いに連結しており;
    前記閉鎖機構(34)は、前記蓋部材(22)の第2壁部(28)から突出している第2スナップ部(38)と対面して相互作用するように、前記胴体部材(24)の第2壁部(32)から突出している、第1スナップ部(36)を含み;
    前記第1スナップ部(36)は突出部(37)を含み、前記突出部(37)は、前記第1スナップ部(36)及び前記第2スナップ部(38)の分離、したがって、前記蓋部材(22)及び前記胴体部材(24)の分離に抵抗するように、前記第2スナップ部(38)に設けられた対応する突出部(39)と係合するように構成されており;
    前記第1スナップ部(36)に設けられた前記突出部(37)は、第1傾斜係合面(45)を形成するように前記第1スナップ部(36)の自由端の方向に向かって先細りしており、前記第1傾斜係合面(45)は、前記第2スナップ部(36)の自由端の方向に向かって先細りしている、前記第2スナップ部(38)に設けられた前記突出部(39)上に形成された第2傾斜係合面(47)と係合するように構成されている;
    請求項10又は請求項11に記載の方法。
  13. 前記医薬担体(20)は、前記蓋部材及び胴体部材(22、24)の水平方向の広がり対前記蓋部材及び胴体部材(22、24)の組立て後の高さの比が>1、好ましくは≧1.4、より好ましくは≧1.5、一層好ましくは≧2、最も好ましくは≧2.4、特に≧2.5となるように設計されている、請求項9~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1~8のいずれか一項に記載の配合物を使用して、請求項9~13のいずれか一項に記載の方法により製造される医薬担体であって、
    - 蓋部材(22)及び
    - 胴体部材(24)
    を含み、
    前記蓋部材(22)及び前記胴体部材(24)は、それぞれ、厚みが180~250μmである第1壁部(26、30)と、厚みが350~450μmである第2壁部(28、32)と、を有し、
    前記蓋部材(22)の前記第1壁部(26)は前記蓋部材(22)の頂部全体を画定し、及び/又は前記胴体部材(24)の前記第1壁部(30)は前記胴体部材(24)の底部全体を画定し、
    特に、前記医薬担体は、米国薬局方2011<711>項収載の「即放性の定量法」を用いて即時溶解性化合物について試験を行った場合の、原薬の15分以内の溶出速度が、少なくとも80%、より好ましくは、少なくとも85%、より好ましくは、少なくとも90%、最も好ましくは、少なくとも95%である、医薬担体。
  15. 前記医薬担体は、医薬品有効成分(API)が充填されており、任意選択で、最大5%(w/w)の添加剤を含む、請求項14に記載の医薬担体。
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