JP2022518132A - 青色レーザーを使用して銅およびその他の金属を溶接するための方法およびシステム - Google Patents

青色レーザーを使用して銅およびその他の金属を溶接するための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

材料を一緒に溶接するための可視光レーザーシステムおよび操作。銅系材料に本質的に完全な溶接を形成する青色レーザーシステム。バッテリーパックなどのエネルギー貯蔵装置で使用するために、導電性要素、特に薄い導電性要素を一緒に溶接するための青色レーザーシステムおよび操作。【選択図】なし

Description

本願は、米国特許法119条(e)(1)のもと2018年12月30日に出願された米国仮特許出願第62/786,511号の出願日の利益を主張し、その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、材料のレーザー加工、特に、約350nmから約500nm及びそれ以上の波長を有するレーザービームを使用した銅材料のレーザー接合に関する。
銅のレーザー溶接は、高い反射率、高い熱伝導率、および高い熱容量のために非常に困難であることが分かっている。超音波溶接からIRレーザー溶接に至るまで、銅を溶接するための多くの方法が開発されてきた。しかし、これらの従来の銅溶接方法には、多くの欠点と制限がある。たとえば、これらの制限が見られる1つの市場は、成長する電気自動車市場向けの高性能電子機器の分野である。成長する自動車市場向けの高性能バッテリーおよび電子機器を製造するには、これらの従来の技術で得られるよりも高速で優れた溶接品質が必要である。
1030nmでIRレーザー光源を使用する場合、この波長での銅の高い反射率は、材料にパワーを結合してそれを加熱および溶接することを困難にする。高反射率を克服する1つの方法は、ハイパワーレベル(>1kW)のIRレーザーを使用してキーホール溶接を開始し、それによってパワーを材料に結合することである。この溶接方法の問題点は、とりわけ、キーホール内の蒸気が微小爆発を引き起こし、溶接される部品全体に溶融銅を噴霧したり、その微小爆発によって溶接される部品を完全に貫通する穴が開いたりする可能性があることである。その結果、研究者は、溶接中のこれらの欠陥を防ぐために、レーザーパワーを急速に変調することに頼らざるを得ない。レーザーで銅を溶接しようしたときにレーザーが銅を最初に融点まで加熱して次に急速に銅の気化に移行するため、これらの欠陥はそのプロセス自体の直接的な結果であることが分かっている。銅が気化してキーホールが形成され、レーザー結合が最初の5%から100%にまで急速に上昇すると、この移行が非常に急速に生じるため、結合される熱量が部品の溶接に必要な熱量を急速に超え、結果として上述した微小爆発になる。
現在の赤外線レーザー法およびシステムを用いた銅のレーザー溶接は困難であり、高い反射率、高い熱伝導率、低い気化点、および高い熱容量のために問題を有している。IRレーザーと緑色レーザーの組み合わせ、溶融溜りでのスポットワブリング、真空中での操作、高周波でのレーザーの変調など、さまざまな方法で銅をIRレーザーで溶接することが試みられてきた。これらのアプローチは現在、一部の銅溶接アプリケーションで使用されているが、プロセスウィンドウが狭く、スパッタが制御されず、溶接のばらつきが予測できない傾向があり、一般に、望ましいまたは最適ではないことが分かっている。より難しい銅溶接プロセスの1つは、銅箔の積層体(重ねられた銅箔)を相互に、およびより厚いバスバーに溶接する方法である。今日、これはIRレーザーでは信頼性をもって、または製造業者が必要とする溶接品質を生み出す方法で行うことはできない。このため、製造業者はこれらの箔を一緒に結合するために超音波溶接法に依存してきた。これらの超音波法も最適とは言えず、問題がある。たとえば、超音波溶接法では、ソノトロードが製造中に摩耗する可能性があり、それにより不完全溶接から残骸が残ってしまう溶接まで、プロセスにばらつきが生じる。これらの欠陥は、製造歩留まりを制限し、バッテリーの内部抵抗を制限し、結果として生じるバッテリーのエネルギー密度を制限し、そして多くの場合、バッテリーの信頼性を制限する。
「銅系材料」という用語は、特に明記しない限り、可能な限り広い意味を与えられるべきであり、銅、銅材料、銅金属、銅で電気めっきされた材料、少なくとも約10%重量から100重量%の銅を含む金属材料、少なくとも約10重量%から100重量%の銅を含む金属および合金、少なくとも約20重量%から100重量%の銅を含む金属および合金、少なくとも約10重量%から100重量%の銅を含む金属および合金、少なくとも約50重量%から100重量%の銅を含む金属および合金、少なくとも約70重量%から100重量%の銅を含む金属および合金、および少なくとも約90重量%から100重量%の銅を含む金属および合金を含む。
「レーザー加工」、「材料のレーザー加工」という用語、および同様のそのような用語は、特に明記しない限り、可能な限り広い意味を与えられるべきであり、溶接、はんだ付け、製錬、接合、焼きなまし、軟化、粘着付与、リサーフェシング、ピーニング、熱処理、融着、シーリング、スタッキングを含む。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「UV」、「紫外線」、「UVスペクトル」、および「スペクトルのUV部分」および同様の用語は、それらの最も広い意味を与えられるべきであり、約10nmから約400nm、および10nmから400nmの波長の光を含む。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「可視」、「可視スペクトル」、および「スペクトルの可視部分」という用語および同様の用語は、それらの最も広い意味を与えられるべきであり、約380nmから約750nm、および400nmから700nmの波長の光を含む。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「青色レーザービーム」、「青色レーザー」および「青色」という用語は、それらの最も広い意味を与えられるべきであり、概ね、レーザービームを提供するシステム、レーザービーム、約400nmから約500nmの波長を有するレーザービームまたは光を提供、例えば伝播させる例えばレーザーおよびダイオードレーザーなどのレーザー光源を指す。典型的な青色レーザーの波長は約405-495nmの範囲である。青色レーザーは、450nm、約450nm、460nm、約470nmの波長を含む。青色レーザーは、約10pm(ピコメートル)から約10nm、約5nm、約10nm、約20nm、およびより大きな値とより小さな値の帯域幅を有する。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「緑色レーザービーム」、「緑色レーザー」および「緑色」という用語は、それらの最も広い意味を与えられるべきであり、一般に、レーザービームを提供するシステム、レーザービーム、約500nmから約575nmの波長を有するレーザービームまたは光を提供、例えば伝播させるレーザーおよびダイオードレーザーなどのレーザー光源を指す。緑色レーザーは、515nm、約515nm、532nm、約532nm、550nm、および約550nmの波長を含む。緑色レーザーは、約10pmから10nm、約5nm、約10nm、および約20nm、およびより大きな値とより小さな値の帯域幅を有する。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、「少なくとも」、「より大きい」などの用語は、「以上」も意味し、すなわち、そのような用語は、特に明記しない限り、より低い値を除外する。
本明細書においては、特に明記しない限り、室温は25℃である。また、標準温度・標準圧力は25℃、1気圧である。特に明記されていない限り、すべての試験、試験結果、物理的特性、および温度依存の値、圧力依存の値、あるいはその両方の値は、標準温度と標準圧力で提供される。
概括的には、本明細書で使用される「約」という用語および記号「~」は、特に明記しない限り、±10%の分散または範囲、記載された値の取得に関連する実験または機器の誤差、および、好ましくはこれらのうち大きい方を包含する。
本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、値の範囲、約「x」から約「y」までの範囲、および同様のそのような用語および定量化は、その範囲内の別個の値を個別に参照するのを省略する単なる方法である。したがって、それらには、その範囲内にある各アイテム、機能、値、量、または数量が含まれる。本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、範囲内のすべての個々の点は、本明細書に組み込まれ、本明細書で個別に記載されているかのように本明細書の一部をなす。
本発明のこの背景技術の記載は、本発明の実施形態に関連し得る当技術分野の様々な態様を紹介することを意図している。したがって、この記載での上記記載は、本発明をよりよく理解するためのフレームワークを提供し、先行技術の承認と見なされるべきではない。
金属の溶接、特に、電子部品やバッテリー用の銅金属の溶接において、より良い溶接品質、より高速の溶接、ならびにより優れた再現性、信頼性、より高い公差およびより高い堅牢性に対する継続的かつ増大するニーズが存在する。これらのニーズに含まれるのは、銅をそれ自体や他の金属に溶接するための改善された方法の必要性である。そして、銅箔の積層体の溶接、そしてこれらの積層体をより厚い銅またはアルミニウム部品に溶接することに関連する問題に対処する必要がある。本発明は、とりわけ、本明細書で教示され、開示された改良、製造品、デバイスおよびプロセスを提供することによって、これらのニーズを解決する。
本発明は、複数の銅箔を一緒にレーザー溶接する方法であって、少なくとも約50%の銅を含む複数の銅箔を溶接スタンドに配置するステップ;該複数の銅箔にクランプ力を加えて、溶接スタンド内で銅箔を一緒にクランプするステップ;青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って複数の銅箔に向けるステップであって、該レーザービームが、(i)少なくとも500ワットのパワー:(ii)約44m mmrad以下のビームパラメータ積、(iii)スポットサイズが約400μm以下、(iv)少なくとも約400kW/cmの平均強度、(v)少なくとも約800kW/cmのピーク強度の特性を有し、該青色レーザービームが該複数の銅箔をある溶接速度で重ね溶接するようにされているステップ;(e)該レーザービームが光学素子から複数の銅箔まで自由空間を移動するレーザービーム経路に沿った空間に、レーザービーム経路からプルーム材料を除去し、複数の銅箔の酸化を防止する非酸化性クリアリングガスを提供するステップ;を有し、該溶接速度、クランプ力、および該非酸化性ビームクリアリングガスの流量は、目に見えるスパッタおよび目に見える多孔性を有さない重ね溶接を提供するように事前に決定するようにされている、方法を提供する。
更に、これらの溶接、レーザーシステム、および溶接方法は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を有する。すなわち、ビームがCWビームである;ビームがパルスビームである;ビームが約450nmの波長を有する;光学素子は、レンズ、ファイバー面、および窓からなる群から選択される;クリアリングガスは、アルゴン、アルゴン-CO、空気、ヘリウム、および窒素からなる群から選択される;レーザービームはワブリングされず、ワブリングのないレーザー溶接プロセスが提供される;複数の銅箔は10枚から50枚の銅箔を有する;銅箔は約80μmから500μmの厚さを有す;複数の銅箔のそれぞれは、約80μmから500μmの厚さを有する;溶接速度は少なくとも10m/分である。
更に、複数の金属片を一緒にレーザー溶接するシステム及び方法が提供され、この方法は、溶接スタンド内に複数の金属片を配置するステップ;該複数の金属片にクランプ力を加えて、該溶接スタンド内で該金属片を一緒にクランプするステップ;青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って該複数の金属片に向けるステップであって、レーザービームが、(i)少なくとも500ワットのパワー、(ii)約44mm mrad以下のビームパラメータ積、(iii)スポットサイズが約400μm以下、(iv)少なくとも約400kW/cmの平均強度;(v)少なくとも約800kW/cmのピーク強度の特性を有し、該青色レーザービームは、該複数の金属片を1つの溶接速度で一緒に溶接するようになされているステップ:該青色レーザービームが光学素子から複数の銅箔まで自由空間を移動するレーザービーム経路に沿った空間に、該レーザービーム経路からプルーム材料を除去し複数の銅箔の酸化を防止する非酸化性ビームクリアリングガスを提供するステップ;を有し、該溶接速度、クランプ力、および該非酸化性クリアリングガスの流量は、目に見えるスパッタおよび目に見える多孔性を有さない溶接を提供するように事前に決定されている。
さらに、これらの溶接、レーザーシステム、および溶接方法は、以下の特徴のうちの1つまたは複数を有する。すなわち、該溶接スタンドは金属片の下にエアギャップを有する;金属は、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、アルミニウム系金属、ステンレス鋼系金属、銅系金属、アルミニウム合金、ステンレス鋼合金および銅合金からなる群から選択される;レーザービームは約450nmの波長を有する;レーザービームはワブリングがなく、それにより、ワブリングのないレーザー溶接プロセスを提供する;溶接は、重ね溶接、突合せ溶接、ビードオンプレート溶接、および伝導モード溶接からなる溶接のグループから選択される。
更に、複数の銅箔を一緒にレーザー溶接するシステム及び方法が提供され、この方法は、少なくとも約50%の銅を含み約80μmから500μmの厚さを有する複数の銅箔を溶接スタンドに配置するステップ;該複数の銅箔にクランプ力を加えて、該溶接スタンド内で銅箔を一緒にクランプするステップ;青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って該複数の銅箔に向けるステップであって、該レーザービームが、(i)少なくとも600ワットのパワー、(ii)約44mm mrad以下のビームパラメータ積、(iii)約200μmから約400μmのスポットサイズ、(iv)少なくとも約2.1MW/cmの平均強度、(v)少なくとも約4.5MW/cm2に近いピーク強度の特性を有し、該青色レーザービームは少なくとも10m/分の溶接速度で該複数の金属片を一緒に溶接するようになされているステップ;該レーザービームが光学素子から該複数の銅箔まで自由空間を移動するレーザービーム経路に沿った空間に、該レーザービーム経路からプルーム材料を除去し、該複数の銅箔の酸化を防止する非酸化性ビームクリアリングガスを提供するステップ;を有し、該溶接の速度、クランプ力、および該非酸化性クリアリングガスの流量は、目に見えるスパッタおよび目に見える多孔性を有さない溶接を提供するように事前に決定されるようになされている。
また、銅系材料に完全な溶接を形成する方法が提供され、その方法は、第2の銅系材料と接触させるようにした第1の銅系材料を含むワークピースをレーザーシステムに配置するステップ;青色レーザービームを該ワークピースに向けて、該第1の銅系材料の部片と該第2の銅系材料の部片との間に溶接部を形成するステップ;を有し、該溶接部はHAZおよび再凝固領域を含み、該銅系材料、該HAZ、および該再凝固領域の微細構造は同一であるようにされている。
以下の特徴のうちの1つまたは複数を有するこれらの溶接、システム、および方法がさらに提供される。すなわち、同一の微細構造は、溶接部の脆弱性を示すかもしれない溶接部の識別可能な違いを示さない;同一の微細構造は、同様のサイズの結晶成長領域を含む;溶接部は伝導モード溶接によって形成される;溶接部はキーホールモード溶接によって形成される;第1および第2の部片は、約10μmから約500μmの厚さを有する;第1の部片は、銅箔の複数の層を含む;最初の部分は銅金属である;該第1の部片は、約10から約95重量パーセントの銅を有する銅合金である;レーザービームは、パワー密度が800kW/cm未満である集束スポットとしてワークピースに向けられる;レーザービームは、500kW/cm未満のパワー密度を有する集束スポットとしてワークピースに向けられる;レーザービームは、約100kW/cmから約800kW/cmのパワー密度を有する集束スポットとしてワークピースに向けられる;レーザービームは、パワー密度が100kW/cmを超える集束スポットとしてワークピースに向けられる;レーザービームは500W未満のパワーを有する;レーザービームは275W未満のパワーを有する;レーザービームは150W未満のパワーを有する;レーザービームは、150Wから約750Wの範囲のパワーを有する;レーザービームは、約200Wから約500Wの範囲のパワーを有する;レーザービームは、約50μmから約250μmのスポットサイズを有する集束スポットとしてワークピースに向けられる;レーザービームは、約405nmから約500nmの波長を有する;溶接部がスパッタ無しで形成される;レーザーはワークピースを蒸発させない。
さらに、銅系材料に完全な溶接部を形成する方法であって、第2の銅系材料の部片に接触させるようにして第1の銅系材料の部片をレーザーシステムに配置するステップ;青色レーザービームを該ワークピースに向け、それにより、第1の銅系材料の部片と第2の銅系材料の部片との間に溶接部を形成するステップ;を有し、該溶接部はHAZおよび再凝固領域を含み、該HAZの硬度の範囲は、該銅系材料の硬度の範囲内にあるようにされる、銅系材料に完全な溶接部を形成する方法が提供される。
さらに、以下の特徴のうちの1つまたは複数を有するこれらの溶接、システム、および方法が提供される。すなわち、再凝固領域の硬度の範囲は、銅系材料の硬度の範囲内である;銅系材料、HAZおよび再凝固領域の微細構造は同一である;該同一の微細構造は、溶接部の脆弱性を示すかもしれない溶接部の識別可能な違いを示さない;該同一の微細構造は、溶接部の脆弱性を示すかもしれない溶接部の識別可能な違いを示さない;該同一の微細構造は、同様のサイズの結晶成長領域を含む。
さらに、銅系材料に完全な溶接を形成する方法であって、第2の銅系材料の部片と接触させるようにした第1の銅系材料の部片を含むワークピースをレーザーシステムに配置するステップ;青色レーザービームを該ワークピースに向け、それにより、第1の銅系材料部片と第2の銅系材料の部片との間に溶接部を形成するステップとを有し、該溶接部はHAZおよび再凝固領域を含み、再凝固領域の硬度の範囲は、銅系材料の硬度の範囲内にあるようにする、銅系材料に完全な溶接を形成する方法が提供される。
さらに、405nmから500nmの波長範囲を有する青色レーザーを用いた銅の溶接、およびこの溶接によって形成される溶接部および製品が提供される。
さらに、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むこれらの溶接、方法、およびシステムが提供される。すなわち、伝導モードで銅を溶接する;溶接プロセス中に溶融池の気化なしに伝導モードで銅を溶接する;銅を伝導モードで溶接して、母材と同様のサイズの結晶成長領域を備えた母材と同様の微細構造を形成する;伝導モードのように銅を溶接して、熱影響部(HAZ)内に母材と同様の微細構造を形成する;銅を伝導モードで溶接して、溶接ビード内に母材と同様の微細構造を形成する;伝導モードで銅を溶接して熱影響部内に母材と同様の硬度を生成する;銅を伝導モードで溶接して、溶接ビード内に母材と同様の硬度を生成する;銅を溶接して溶接部の微細構造が母材とは異なるものとする;銅を溶接してHAZ内の微細構造が母材に類似したものとする。
さらに、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むこれらの溶接、方法、およびシステムが提供される。すなわち、キーホールモードで銅を溶接する;キーホールモードで銅を溶接し、溶接中に非常に低いスパッタが発生し、溶接後に銅の表面にスパッタがほとんどまたはまったく観察されないようにする;パワー密度が500kW/cm以上で、キーホールを開いたままにすることができる溶接速度で銅を溶接する;400kW/cm以上のパワー密度で、キーホールを開いたままにすることができる溶接速度で銅を溶接する;100kW/cm以上のパワー密度で、溶接速度がキーホール溶接方式への移行を防ぐのに十分な速さで銅を溶接する;溶接中の溶け込み深さを改善するために予加熱して銅を溶接する;Ar-COアシストガスありで銅を溶接する;Ar-Hアシストガスありで銅を溶接する;Arアシストガスありで銅を溶接する;空気を伴って銅を溶接する;Heアシストガスありで銅を溶接する;Nアシストガスありで銅を溶接する;アシストガスで銅を溶接する。
さらに、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むこれらの溶接、方法、およびシステムが提供される。すなわち、レーザーパワーが1Hzから1kHzに変調される;レーザーパワーが1kHzから50kHzに変調される;細長い青色レーザースポットを使用してキーホールを開いたままにする;ロボットを使用して、スポットを迅速に円形運動、振動運動、または長方形振動運動で移動させる;検流計に取り付けられたミラーを使用して、溶接方向と平行にスポットを振動させる;検流計に取り付けられたミラーを使用して、溶接方向に対して垂直にスポットを振動させる;一対の検流計に取り付けられた一対のミラーを使用して、スポットを迅速に円形運動、振動運動、または長方形の振動運動で移動させる。
さらに、銅系材料にキーホール溶接を形成する方法が提供され、その方法は、ワークピースを第1の銅系材料の部片が第2の銅系材料の部片と接触するようにレーザーシステム内に配置するステップ;青色レーザービームを該ワークピースに向け、該第1の銅系材料の部片と該第2の銅系材料の部片との間にHAZと再凝固領域を含むキーホールモードの溶接部を形成するステップを含む。
さらに、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むこれらの溶接、方法、およびシステムが提供される。すなわち、キーホール溶接のレーザーパワーが1000kW未満である;キーホール溶接のレーザーパワーが500kW未満である;キーホール溶接のレーザーパワーが300kW未満である;キーホールからのスパッタを抑制するためにレーザービームを伸ばす;キーホールからのスパッタを抑制するためにレーザーパワーを変調する;溶接のキーホールモード中のスパッタを抑制するためにビームを迅速にスキャンする;溶接が自動または手動で開始された後、レーザーパワーを急速に低下させる;溶接プロセス中に閉じ込められたガスとスパッタを減らすために低い大気圧を使用する;シールドガスを適用する;He、Ar、Nからなる群から選択されるシールドガスを適用する;Ar-H、N、N-Hからなる群から選択されるシールドガス混合物を適用する;シールドガスを適用し、シールドガスに水素を添加して酸化物層を除去し、溶接部の濡れを促進する。
本発明による銅のスパッタ無し伝導モード溶接部の実施形態の写真である。
本発明による銅のキーホール溶接部の実施形態の写真である。
127μmの厚さの銅に対する本発明の実施形態での溶け込み深さと速度の関係を示すチャートであり、銅は8m/分の速度までは完全に溶け込んでいる。
254μmの厚さの銅に対する本発明の実施形態での溶け込み深さと速度の関係を示すチャートであり、銅は0.5から0.75m/分の速度までは完全に溶け込んでいる。
本発明の実施形態での溶け込み深さと速度の関係を示すチャートである。
本発明の実施形態におけるいくつかの異なる速度での溶け込み深さを示すチャートである。
本発明による70μmの厚さの銅箔上の伝導モード溶接部の実施形態を示す注釈付き写真である。
本発明によるキーホールモード溶接部の断面の注釈付き写真である。
様々な金属の吸収曲線であり、IRレーザーと可視レーザーとの間の吸収の違いを示している。
本発明による材料への伝導モード溶接伝播の実施形態の概略図である。
本発明による材料へのキーホール溶接伝播の実施形態の概略図である。
本発明によるレーザー溶接用の部品保持具の一実施形態の斜視図である
図12の部品保持具の断面図である。
本発明による重ね溶接を行うために薄い部品を保持するための部品保持具の実施形態の斜視図である。
図13の部品保持具の断面図である。
本発明による伝導モード溶接に対するプレート上のビードの写真である。
本発明による伝導溶接モードで溶接された箔の積層体の写真である。
本発明によるキーホールモード溶接に対するプレート上のビードの写真である。
本発明によるキーホールモードで溶接された40枚の銅箔の積層体の実施形態の写真である。
本発明による様々なパワーレベルおよび様々な速度の実施形態に対する銅の溶け込み深さのグラフである。
本発明による実施形態に係るレーザー溶接方法の実施形態を実施するのに使用するための150ワット青色レーザーシステムの実施形態の概略図である。
本発明による300ワット青色レーザーシステムを作る2つの150ワット青色レーザーシステムを使用した実施形態の光線追跡の概略図である。
本発明による800ワット青色レーザーシステムを作る4つの150ワット青色レーザーシステムを使用した実施形態の光線追跡の概略図である。
本発明にしたがって95%の囲まれたパワーを含む円形開口のために600Wで100mmの焦点距離レンズを使用した場合の実施形態の、ビームコースティックの半径(ミクロン(μm))と焦点からの変位(μm)の関係のグラフである。
本発明による溶け込み(μm)と速度m/分の関係を示す、プレート上の銅110ビーズ(BOP)試験の実施形態のグラフである。
本発明による溶け込み(μm)と速度m/分の関係を示す、銅110の突合せ溶接試験の実施形態のグラフである。
本発明による伝導モード溶接の実施形態のグラフであり、溶け込み深さに対する板厚の影響を示す。
本発明によるアルミニウム1100のBOP試験の実施形態のグラフであり、溶け込み(μm)と速度m/分の関係を示す。
本発明によるアルミニウム1100のBOP試験の実施形態のグラフであり、溶け込み(μm)と速度m/分の関係を示す。
本発明によるステンレス鋼304のBOP試験の実施形態のグラフであり、溶け込み(μm)と速度m/分の関係を示す。
キーホール溶接銅110のプレートの長手方向断面の実施形態の写真であり、完全な溶け込み領域の開始を示す。
本発明による、最小の多孔性およびスパッタのある、1.1m/分で溶接された1.016mmの厚さの銅の実施形態の写真である。
本発明による600ワットで200μmのスポットサイズで溶接された銅110のBOP試験の実施形態の溶け込み深さ(μm)と速度(m/分)の関係を示すグラフである。
本発明による4枚のステンレス鋼304のキーホール重ね溶接の実施形態の写真である。
本発明による、銅110の箔の積層体に対する重ね溶接試験の実施形態のグラフである。
本発明による、500ワット、400μmのスポットの青色レーザーで溶接された10μmの厚さの40枚の銅110箔の積層体の実施形態の写真である。
本発明は、概ね、金属、特にアルミニウム、ステンレス鋼、銅、アルミニウム系金属、ステンレス鋼系金属、銅系金属、およびこれらの合金を溶接するためのレーザー、レーザービーム、システムおよび方法に関する。本発明はさらに、概ね、レーザービームの適用方法、ビームサイズ、ビームパワー、部品(溶接される部品)を保持する方法、およびシールドガスを導入して溶接プロセスを支援する、例えば部品の酸化を防いだり、プルームの管理によりプルームがレーザービームに干渉するのを防いだりする方法に関する。
一実施形態では、本発明は、電子部品を含み、さらにバッテリーを含む多くの分野で、銅系材料に高品質の溶接、高い溶接速度、およびその両方を提供する。一実施形態では、本発明は、バッテリーを含む自動車用電子部品を含む自動車部品の銅系材料に対して、高品質の溶接、高い溶接速度、およびその両方を提供する。
一実施形態では、本発明は、電子部品を含み、さらにバッテリーを含む多くの分野で、ステンレス鋼系材料に対して、高品質の溶接、高い溶接速度及びその両方を提供する。一実施形態では、本発明は、バッテリーを含む自動車用電子部品を含む自動車部品において、ステンレス鋼系材料に対して高品質の溶接、高い溶接速度、およびその両方を提供する。
一実施形態では、本発明は、電子部品を含み、さらにバッテリーを含む多くの分野で、アルミニウム系材料に対して、高品質の溶接、高い溶接速度、及びその両方を提供する。一実施形態では、本発明は、バッテリーを含む自動車用電子部品を含む自動車部品におけるアルミニウム系材料に対して、高品質の溶接、高い溶接速度、およびその両方を提供する。
本発明の一実施形態では、ハイパワー青色レーザー光源(例えば、約450nm)が従来の銅溶接技術の問題を解決する。青色レーザー光源は銅の吸収率が約~65%であり、すべてのパワーレベルでレーザーパワーを材料に効率的に結合できる波長での青色レーザービームを提供する。このシステムと方法は、伝導モードやキーホール溶接モードなど、多くの溶接技術で安定した溶接を提供する。このシステムおよび方法は、気化、スパッタ、微小爆発、およびこれらの組み合わせおよび変化したものを最小化し、低減し、好ましくは排除する。
一実施形態では、スポットサイズが約200μm以下で150ワットから275ワットの範囲のパワーレベルでの銅の青色レーザー溶接は、すべてのパワー範囲にわたって安定した低スパッタ溶接を達成する。この溶接システムおよび方法の一実施形態では、溶接は伝導モードであり、結果として得られる溶接微細構造は母材に類似する。
好ましくは、実施形態では、レーザー波長は、350nmから500nmの波長であり得、スポットサイズ(直径、または断面)は、100ミクロン(μm)から3mmの範囲とすることができ、より大きなスポットサイズもまた企図される。スポットは、円形、楕円形、線形、四角形、またはその他のパターンにすることができる。好ましくは、レーザービームは連続的である。実施形態では、レーザービームは、例えば約1マイクロ秒以上のパルスとすることができる。
図6には、様々な溶接速度での溶け込み深さとパワーの関係が示されている。この溶接は、(後述の)実施例1に記載されるタイプのシステムを使用して実施された。溶接は、アシストガスなしで、レーザービームに対して275Wのパワーで500μmの銅の上で行われた。
図7の写真は、厚さ70μmの銅箔での伝導モード溶接部を示しており、HAZ(熱影響部)および溶接部の微細構造を示している。この溶接部は、実施例1で説明されるパラメータを使用して行われた。各サンプルの溶け込み深さは、最初にサンプルを切断し次にサンプルをエッチングして溶接領域とHAZ領域の微細構造を明らかにすることによって判定された。さらに、サンプルの1つが断面化されたが、母材金属全体のビッカース硬度が133-141HVの範囲であり、溶接ビードが約135HVであり、HAZが118-132HVの範囲であった。結論としては、母材であるHAZと溶接ビード(再凝固領域など)の硬度は母材に近いということである。さらに、伝導モード溶接ビード、HAZ、および母材の微細構造は、わずかな違いがあるが非常に類似している。これらの特性を備えた溶接部は、銅をレーザーまたはその他の手段で溶接した場合に、これまで観察されたことはない。この溶接品質を、サンプルの溶接部を横断方向に切断し、エッチングして微細構造を明らかにした図7に示す。
このように、本発明の実施形態には、以下の溶接部を得るために銅系材料を溶接する方法、および結果として生じる溶接部自体が含まれる。これらの方法と溶接部には、2つ以上の銅系材料を一緒に溶接することが含まれ、溶接部の周囲の領域では、(ビッカース硬度、ASTM試験などの、承認され確立された硬度試験で測定された)材料の硬度が、溶接ビードの硬度が母材の硬度の範囲内、溶接ビードの硬度が母材の硬度の1%以内、溶接ビード(例えば、再凝固領域)の硬度が母材の硬度の5%以内、そして溶接ビードの硬度が母材の硬度の10%以内となるようにされる。これらの方法と溶接部には、2つ以上の銅系材料を一緒に溶接することが含まれ、溶接部の周囲の領域では、(ビッカース硬度、ASTM試験などの、承認され確立された硬度試験で測定された)材料の硬度が、HAZ硬度が母材の硬度内、HAZ硬度が母材の硬度の1%以内、HAZ硬度が母材の硬度の5%以内、HAZ硬度が母材の硬度の10%以内となるようにされる。これらの方法と溶接部には、2つ以上の銅系材料を一緒に溶接することが含まれ、溶接部の周囲の領域では、母材、ビード(たとえば、再凝固領域)、およびHAZの微細構造が同一で、溶接部領域の溶接構造の脆弱さまたは溶接領域の脆弱さを示唆または示す微細構造の識別可能な違いはない。
図8は、キーホール溶接モードでの作業における、500μmの厚さの銅シートのサンプルについて観察された微細構造である。キーホール溶接プロセス中に、蒸気プルームがはっきりと見え、溶融銅が溶接部の長さに沿ってゆっくりと押し出された。、IRレーザーで溶接するときに通常観察される溶接時のスパッタの兆候は、この溶接中にも溶接後にもなかった。これは、電気部品に高品質の溶接部を作製するのに適した、安定し十分に制御されたキーホールプロセスを示している。図8に示されるタイプの非常に高品質で均一なキーホールモード溶接の断面は、800kW/cm以下の低いパワー密度で得られる。再凝固領域[1]-[2]は442μmから301μmで、HAZ[2]は1314μmだった。
本発明の実施形態は、銅材料への効率的な熱伝達速度、安定した溶融池、特に、これらの利点を溶接の伝導モードまたはキーホールモードのいずれかで達成するために、可視レーザーシステムを使用して銅を銅または他の材料に溶接するための方法、デバイス、およびシステムに関する。銅は、図9に示されるように、青色の波長範囲では高吸収性である。本発明に係る好ましい青色レーザービームおよびレーザービームシステムおよび方法は、レーザーパワーを非常に効率的に銅に結合する。本レーザービームシステムおよび方法は、熱がレーザースポットから離れる方向で伝導されるよりも速く母材(溶接される材料、例えば、銅)を加熱する。これにより、伝導モードレーザー溶接に非常に効率的で優れた溶接特性が提供される。つまり、レーザービーム内の材料が融点まで急速に加熱され、連続レーザービームによって融点に維持されて、安定した溶接ビードが形成される。この伝導モード溶接では、金属は急速に溶融するが、溶接の溶け込み深さは材料への熱拡散によって決定付けられ、球形状に材料中に進む。図10は、導電モード溶接1000の実施形態の概略図を示し、矢印1004により溶接の方向を示している。例えば青色波長のレーザービーム1001が、溶融池1002に集束され、それを維持する。溶融池1002の背後には、固体溶接材料1003がある。銅金属や銅合金などの母材は、溶接部の下にある。シールドガスストリーム1005も使用される。
本発明の一実施形態は、青色レーザーシステムを用いた銅のキーホール溶接に関する。これらの方法とシステムは、厚い銅材料と、銅箔の厚い積層体を含む積層体を溶接するための新しい可能性を開く。このキーホールモード溶接は、レーザーエネルギーが急速に吸収され、溶接される材料が溶けて気化するときに生じる。気化した金属は、溶接される金属に高圧を生じさせ、レーザービームが伝播して吸収される穴または毛細管を開く。キーホールモードが開始されると深溶け込み溶接がなされる。レーザービームの吸収は、銅の青色レーザーの65%の初期吸収からキーホールでの100%の吸収に変化する。この高い吸収は、キーホールの壁での複数の反射に起因する可能性があり、壁ではレーザービームが連続的に吸収される。青色波長での銅の高い吸収性と組み合わせると、キーホールを開始して維持するために必要なパワーは、IRレーザーを使用する場合よりも大幅に低くなる。図11は、キーホールモード溶接部2000の実施形態の概略図を示し、矢印2007により溶接の方向を示している。キーホール2006には金属/蒸気プラズマがある。青色レーザービーム2001は、プラズマクラウド2002、溶融池2003、および固体溶接金属2004を形成する。シールドガスストリーム2005も使用される。
図11のキーホール溶接を図10の伝導モード溶接と比較すると、キーホール溶接部の最終的な溶接再凝固領域の壁は、伝導モード溶接部よりも部品すなわち母材を通してより垂直である。
好ましくは、本システムおよび方法の実施形態のためのハイパワーレーザービーム(例えば、可視レーザービーム、緑色レーザービーム、および青色レーザービーム)は、システム内の光学系を通して約50μm以上のスポットサイズに集束される性能を有し、10W以上のパワーを有する。青色レーザービームを含むレーザービームのパワーは、10W、20W、50W、100W、10-50W、100-250W、200-500W、および1,000Wとすることができ、より高いパワー及び低いパワーも想定されており、またこれらの範囲内のすべての波長が想定されている。これらのパワーおよびレーザービームに対するスポットサイズ(最長断面距離、円の場合は直径)は、約20μmから約4mm、約3mm未満、約2mm未満、約20μm-約1mm、約30μm-約50μm、約50μm-約250μm、約50μm-約500μm、約100μm-約4000μm、それ以上及び以下、及びこれらの範囲内のすべてのサイズであり得る。レーザービームスポットのパワー密度は、約50kW/cm-5MW/cm、約100kW/cm-4.5MW/cm、約100kW/cm-1000kW/cm、約500kW/cm-2MW/cm、約50kW/cm超、約100kW/cm超、約500kW/cm超、約1000kW/cm超、約2000kW/cm超、およびより高いパワー密度とより低いパワー密度、およびこれらの範囲内のすべてのパワー密度であり得る。銅の溶接速度は約0.1mm/秒から約10mm/秒であり、さまざまな条件に応じてより遅いかより早い速度、およびこれらの範囲内のすべての速度であり得る。速度は溶接される材料の厚さに依存するため、単位厚さ(mm)あたりの速度mm/秒/厚さmmは、たとえば、10μmから1mmの厚さの銅の場合、0.1/秒から1000/秒になり得る。
本発明の方法およびシステムの実施形態は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上のレーザービームを使用して溶接部を形成することができる。レーザービームは、溶接を開始するために同じ領域に焦点を合わせることができる。レーザービームスポットは重なったり一致したりする場合があり得る。複数のレーザービームを同時に、一致させて使用することができる。単一のレーザービームを使用して溶接を開始し、続いて2番目のレーザービームを追加することができる。複数のレーザービームを使用して溶接を開始し、続いてより少ないビーム、例えば単一のビームを使用して溶接を継続することができる。この複数のレーザービームは、異なるパワーまたは同じパワーであり得、パワー密度は異なるか同じであり得、波長は異なるか同じであり得、これらの組み合わせおよび変形とすることもできる。追加のレーザービームの使用は、同時または順次にすることができる。複数のレーザービームを使用するこれらの実施形態の組み合わせおよび変形もまた使用され得る。複数のレーザービームを使用すると、溶接部からのスパッタを抑制でき、深溶け込み溶接法でもその抑制ができる。
実施形態では、溶接プロセス中に母材から酸化物層を除去するために、水素ガスHを不活性ガスと混合することができる。その水素ガスは溶接領域に流される。水素ガスはまた、溶接部の濡れを促進する。水素ガスはシールドガスに追加するか、シールドガスと混合して、シールドガスの一部として溶接部に適用することができる。これらの混合ガスには、例えば、Ar-H、He-H、N-Hがある。
図18は、レーザーシステム構成および127μmから500μmの範囲の材料の厚さの様々な実施形態についての銅への溶け込み深さ、レーザービームパワー、および溶接速度の例を示す。

青色レーザーシステムを使用した、銅、銅合金、およびその他の金属の伝導モード溶接する方法
本システムは、銅系材料に適用される場合のIR溶接に関連する問題および困難を克服する。本発明に係る青色波長でのレーザービームとビームスポットの銅の高い吸収率(65%)は、材料の熱拡散率を克服し、約150ワット以下の比較的低いパワーレベルでそれを実現できる。本青色レーザービームと銅との相互作用により、銅は容易に融点に達し、広いプロセスウィンドウが可能になる。
一実施形態では、部品保持装置または固定具を使用することにより、定常伝導モード溶接が実行され、高品質の溶接が安定した迅速な速度で得られる。
レーザービームによって部品に誘発される熱過渡の間、溶接される材料を所定の位置に保持するために溶接固定具が使用される。図12および図12Aの固定具は、それぞれ、重ね溶接、突合せ溶接、さらにはエッジ溶接に使用することができる溶接クランプの斜視図及び断面図である。溶接固定具4000は、ベースプレートまたは支持構造4002を有する。ベースプレート4002に取り付けられているのは、2つのクランプ部材すなわちホールドダウン4001である。ホールドダウン4001は、ベースプレート4002の表面上に載るタブと、溶接されるワークピースに接触して保持する自由端とを有する。ホールドダウン4001の自由端の間の領域のベースプレート4002には、例えば、幅2mm×深さ2mmのスロット4003がある。4本のボルト4004(他のタイプの調整締め付け装置も使用できる)は、クランプをワークピースに対して調整、締め付け、保持して、ワークピースを保持または固定する。
この固定具の材料は、ステンレス鋼などの低熱伝導率材料であり、それは溶接中に部品を所定の位置に保持するために必要なクランプ圧力を加えるのに十分に剛性であるため好ましい。実施形態では、クランプ、ベースプレート、およびそれら両方は、溶接プロセス中にワークピースに対して絶縁性または絶縁効果を与えることができる。固定具に熱伝導率の低い材料を使用すると、部品に蓄積される熱が固定具自体によって急速に伝導されることが防止、最小化、および低減される。これにより、銅などの高熱伝導率の材料を溶接するときに追加の利点が得られる。したがって、クランプのために選択される材料、クランプの幅、および部品の下のギャップはすべて、溶接の溶け込み深さ、溶接ビードの幅、および溶接ビードの全体的な品質を決定するパラメータとなる。図14を参照すると、伝導モード溶接部が、母材、例えば、ワークピース内の溶接ビードの円形形状6001によって特定される(エッチング後の)断面が示されている。溶接部は、部品の上面に熱が加えられたときの銅またはその他の材料の熱伝達プロセスが等方性であるためにこの形状になる。
好ましい実施形態では、固定具4000のベースプレート4002はステンレス鋼で構成され、幅2mmのギャップ4003が溶接領域の真下に配置されるように切り込まれ、溶接部の裏面の酸化を最小限に抑えるために(カバーガスまたはシールドガスとしての)アルゴン、ヘリウム、または窒素などの不活性ガスが注入される。カバーガスは、水素と不活性ガスの混合物であり得る。クランプ4001は、ベースプレート4002のギャップ4003の縁から2mmのところで、溶接される部品を押圧するように設計されている。したがって、この実施形態では、溶接される部品の幅6mmの領域がレーザービームに対して開放されている(レーザービームはクランプからわずかに離される)。クランプのこの配置により、レーザービームが表面に簡単にアクセスできるだけでなく、部品をしっかりとクランプすることができる。このタイプのクランプは、厚さが50μmから数mmまでの2枚の銅箔または銅シートを突き合わせ溶接するための好ましい。この固定具は、200μmから数mmの範囲の2枚のより厚い銅板を重ね溶接するのにも適している。クランプ圧力の大きさは非常に重要であり、レーザーパワーの大きさ、溶接の速度、部品の厚さ、および実行される溶接のタイプに応じて、クランプボルトは0.05ニュートンm(Nm)、最大3Nmのトルク、又はより厚い材料の場合はそれ以上で締めることができる。このトルク値は、ボルトのサイズ、ねじ山のかみ合い、およびボルトの中心からクランプポイントまでの距離に大きく関係する。
一実施形態では、高品質で優れた溶接は、固定具自体への寄生熱損失を最小限に抑えながら、溶接中の部品の移動を防ぐのに十分なクランプ力を提供することによって得られる。図12および図12Aの固定具の実施形態は、溶接固定具の断面を表し、任意のタイプの形状を溶接するために、任意の2D経路(例えば、-S-、-C-、-W-など)に設計することができる。別の実施形態では、固定具は、予熱されるか、または溶接プロセス中に加熱されて、固定具への寄生熱損失を低減しながら、溶接の浸透の速度または深さを増加させることができる。固定具を数100℃に加熱すると、溶接速度、または溶け込みの深さと品質を2倍以上に向上させることができる。溶接部上面のシールドガスは、図10に示すように、溶接進行方向の前から溶接進行方向の後ろに縦方向に供給される。厚さ254μmの銅のシート上にこの固定具4000を使用して実行されたビードオンプレート伝導モード溶接部が図14に示されている。溶接ビードの凝固パターンは、このタイプの溶接に典型的な球状の溶融パターンを示している。
伝導モード溶接プロセスを使用する2つの部品の重ね溶接は、部品が密接に接触して配置および保持されることを必要とする。2つの部分(集合的にワークピース)は、好ましくは図13および図13A(斜視図、断面図)に示されるタイプの固定具に配置することができる。固定具5000は、ベースプレート5003および2つのクランプ5002を有する。クランプは、ホールドダウンボルト5001に対応する4つのスロット5010を有する。従って、ワークピースに対するクランプの相対的な位置、およびクランプ力または圧力の大きさを調整して固定することができる。固定具には、位置決めと固定を支援する磁石を付けることができる。クランプ5002は、シールドガスを送るための内部チャネル5004を有する。チャネル5004は、シールドガス出口5005と流体連通している。シールドガス供給システムからのシールドガス出口とシールドガスチャネルはクランプ内にある。したがって、ガス供給システムはクランプの長さに沿った穴の列であり、アルゴン、ヘリウム、または窒素などの不活性ガスを供給する。アルゴンは空気よりも重く酸素に替わり部品に留まり、部品の上面の酸化を防ぐため、好ましいガスである。少量の水素を不活性ガスに加えて、部品上の酸化層の除去を促進し、溶融プロセス中の部品の濡れを促進することができる。
インサート5006もあり、これは、箔の積層体内の個々の箔が積層体内で互いに接触をキープし維持するように強制するために使用される。インサート5006は、箔を引き伸ばして、互いにしっかりと均一に接触させることができる。図13および図13Aの実施形態では、インサート5006は逆V字形である。それは、箔の積層体、およびそれらの個々の厚さに応じて、湾曲、ハンプ(凸部)、または他の形状にすることができる。さらに、図13および13Aの実施形態では、インサート5006は、クランプ5002に隣接しているが、クランプ5002によって覆われていない。インサートはクランプの端から取り外すことができる。または、クランプの一方または両方がインサートを部分的に覆う場合がある。
好ましい実施形態では、ベースプレート5000は、クランプ5002と同様に、ステンレス鋼から作られている。固定具は、セラミックまたは断熱材料から作ることができる。ハンプ5006は、溶接部の下から圧力を加えて、(2、3、10などの)重なり合うプレートを密接に接触させる。この実施形態では、シールドガスのための手段が、クランプの長さに沿った一列の穴の形でクランプ(2)に組み込まれ、アルゴン、ヘリウム、または窒素などの不活性ガスを供給するようになっている。アルゴンは空気よりも重く、酸素に替わって部品に留まり、部品上面の酸化を防ぐための好ましいガスである。ベースプレート5003のインサートハンプ5006はまた、酸化を防ぐために、溶接部の裏側にカバーまたはシールドガスを供給するための一連のチャネル、穴またはスロットを有し得る。図に示されているように、固定具5000は、溶接部の断面を表し、任意の形状を一緒に溶接するための任意の2D経路に設計することができる。このアプリケーションでは、ワークピースの性質によっては、ボルトのトルク値が重要になる場合があり、トルク値が0.1Nmなど低すぎる場合には部品が接触したままにならず、トルク値が1Nm超の高すぎる場合には寄生熱伝達により、溶接プロセスの効率が低下して溶け込みと溶接ビードの幅が減少する。

青色レーザーシステムを使用して、銅、銅合金、その他の金属をキーホールモードで溶接する方法
青色レーザー光は、IRレーザーよりもはるかに高いレベルの吸収性(65%)を有し、(キーホール溶接プロセスを開始するのにIRシステムに必要な2,000から3,000Wとは対照的に)275ワットの比較的低いパワーレベルでキーホール溶接を開始することができる。開始時に、IRシステムは、他の問題の中でもとりわけ、暴走の問題にさらに直面する。青色レーザーシステムでキーホールモードが開始されると、吸収が増加するが、65%から約90%に、そして100%へと増加するため、暴走とはならない。このように、現在のキーホール溶接プロセスは、IRとは大きく異なる吸収時間プロファイルを持っている。本発明に係る青色レーザーキーホール溶接プロセスは、開始から溶接を進めるまでの吸収時間プロファイルが35%以下となっている。本発明に係るレーザー溶接システムを使用した青色レーザー溶接プロセスの開始と連続溶接への移行は、IRレーザーを使用するときにスパッタを防止するのに必要とされるレーザーのパワーレベルや溶接速度の急速な変更をすることなしに行われる。青色レーザーを使用した場合のキーホール溶接の開始の高速ビデオが、キーホールからのスパッタの放出を最小限に抑えて銅箔とプレートの複数の層を溶接できる安定したプロセスを示している。2つのキーホール溶接サンプルの断面が図16及び図17に示されている。ここでの材料凝固パターンは、図14に示される伝導モード溶接サンプルの形状とは明らかに異なる。図16および17に見られるように、材料の表面に垂直な材料凝固パターンの形成は伝導モード溶接とは異なるが、これは熱伝達が部品の表面を貫通して最終的な溶接深さまで伸びるキーホールの全長に沿って発生するためである。これは、すべてのレーザーエネルギーが材料の表面に蓄積される伝導モード溶接とは対照的である。
キーホール溶接プロセスでは、伝導モード溶接プロセスのように、溶接中のいかなる動きも防止するために、部品を固定具に保持することが必要とされる。キーホールモードは、通常、キーホールが部品を貫通し、2つ以上の部品の積層体を一緒に溶接する重ね溶接構成で使用される(たとえば、図17を参照)。
図20のレーザーシステムは、スポットでの800kW/cmのパワー密度を有する275Wの青色レーザービームを生成できる。図20のレーザーシステムは、第1のレーザーモジュール1201および第2のレーザーモジュール1202を有し、レーザービームはレーザーモジュールを出て、光線軌跡1200によって示されるようにレーザービーム経路をたどる。レーザービームは、ターニングミラー1203、1204、および100mmの集束レンズ及び100mmのプロテクティブウインドウを有する集束レンズ部1205を通って進む。集束レンズ部1205の集束レンズはスポット1250を形成する。
図21に示されるレーザーシステムは、400μmスポットまたは200μmスポットを形成するために使用できる。図21のレーザーシステムは、4つのレーザーモジュール1301、1302、1303、1304で構成されている。レーザーモジュールはそれぞれ、米国特許公開第2016/0322777号で開示および教示されているタイプのものとすることができ、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。例えば、モジュールは、図19に示されるタイプのものとすることができ、各レーザーダイオードサブアセンブリ210、210a、201b、210cからの複合ビームは、パターン化されたミラー、例えば225に伝播し、このミラーにより4つのレーザーダイオードサブアセンブリからのビームを単一のビームに向け直されて結合される。偏光ビーム折り畳みアセンブリ227は、ビームを遅軸で半分に折り畳み、複合レーザーダイオードビームの輝度を2倍にする。テレスコープアセンブリ228は、結合されたレーザービームを遅軸で拡大するか、または速軸を圧縮して、より小さなレンズの使用を可能にする。この例に示されているテレスコープアセンブリ228は、ビームを2.6倍に拡大し、そのサイズを11mmから28.6mmにする一方で、遅軸の発散を同じ2.6倍で減少させる。テレスコープアセンブリが速軸を圧縮する場合、速軸を高さ22mm(複合ビーム全体)から高さ11mmに減らして、11mm×11mmの複合ビームとする2倍のテレスコープになる。これは、コストが低いため、好ましい実施形態である。非球面レンズ229は複合ビームを集束させる。
500ワットで200μmのスポットでは、パワー密度は1.6MW/cm超であり、これは、この波長でのキーホール溶接閾値を実質的に上回っていることを理解されたい。このパワー密度では、青色レーザーでさえ、溶接部にスパッタと多孔を生成する可能性がある。ただし、吸収が十分に制御されているため、スパッタを抑制、制御、または除去することが可能である。スパッタを抑制するための第1の方法は、溶接速度を一定に保ちながら、スパッタが開始されたらパワーレベルを下げることである。スパッタを抑制する第2の方法は、溶融池を長くしてシールドガスと気化した金属をキーホールから排出し、スパッタや欠陥のない溶接を行うことである。スパッタを抑制するための第3の方法は、検流計モーターのセットに取り付けられたミラーのセットまたはロボットのいずれかを使用して、青色レーザービームを揺らすことである。スパッタを抑制する第4の方法は、真空の使用を含む溶接環境の圧力を低下させるものである。最後に、スパッタを抑制するための第5の方法は、1Hzから1kHzの範囲、または最大50kHzの範囲でレーザービームパワーを変調することである。好ましくは、溶接パラメータは、プロセス中のスパッタを最小限に抑えるように最適化される。
本発明の実施形態は、概ね、材料のレーザー加工、材料による高レベルまたは増加レベルの吸収性を有するように加工される材料に事前に選択されたレーザービーム波長を合わせることによるレーザー加工、特に、材料による吸収性が高いレーザービームを用いた材料のレーザー溶接に関する。
本発明の一実施形態は、350nmから700nmの波長の可視レーザービームを有するレーザービームを使用して、これらの波長に対してより高い吸収性を有する材料を溶接するか、レーザー処理によって接合することに関する。特に、レーザービーム波長は、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、および少なくとも約60%、またはそれ以上、および約30%から約65%、約35%から85%、約80%、約65%、約50%、および約40%の吸収性を有するように、レーザー加工される材料に基づいて事前に決定される。したがって、例えば、金、銅、真ちゅう、銀、アルミニウム、ニッケル、これらの金属の合金、ステンレス鋼、および他の金属、材料、および合金を溶接するために、約400nmから約500nmの波長を有するレーザービームが使用される。
金、銅、真ちゅう、銀、アルミニウム、ニッケル、ニッケルメッキ銅、ステンレス鋼、およびその他の材料、メッキされた材料、および合金を溶接するための、青色レーザー、例えば、約405nmから約495nmの波長が、室温での材料の高い吸収性、例えば約50%を超える吸収性のために好ましい。本発明のいくつかの利点の1つは、青色レーザービームなどの事前に選択された波長レーザービームの能力であり、これは、レーザー操作、例えば、溶接プロセス中にレーザーエネルギーを材料によりよく結合することができる。レーザーエネルギーを溶接される材料により良く結合することにより、溶接での暴走の可能性が大幅に減少し、好ましくは排除される。レーザーエネルギーのより良い結合により、より低パワーのレーザーを使用することも可能になり、コストを節約できる。より良い結合はまた、より優れた制御、より高い公差、したがって溶接のより優れた再現性を提供する。IRレーザーやIRレーザー溶接動作には見られないこれらの特徴は、特にエレクトロニクスおよび電力貯蔵の分野の製品にとって重要である。
一実施形態では、CWモードで動作する青色レーザーが使用される。CW動作は、レーザーパワーを迅速かつ完全に変調し、フィードバックループで溶接プロセスを制御でき、最適な機械的および電気的特性を備えた再現性の高いプロセスが可能であるために、多くの用途でパルスレーザーよりも好まれる。
本発明の一実施形態には、1つ、2つ、またはそれ以上の部品のレーザー処理が含まれる。部品は、レーザービーム、レーザービームエネルギー、を吸収する任意のタイプの材料、例えば、プラスチック、金属、複合材料、アモルファス材料、および他のタイプの材料から形成される。一実施形態では、レーザー加工は、2つの金属部品を一緒にはんだ付けすることを含む。一実施形態では、レーザー加工は2つの金属要部品を一緒に溶接することを含む。
一実施形態では、レーザー溶接動作が、自生溶接、レーザーハイブリッド溶接、キーホール溶接、重ね溶接、フィレット溶接、突合せ溶接、および非自生溶接からなる群から選択されるツール、システム、および方法が提供される。
レーザー溶接技術は、多くの様々な状況において、特に、電気接続を形成するために溶接が必要とされる場合、特に、バッテリーなどの電力貯蔵装置において有用であり得る。本発明のレーザー溶接操作およびシステムの実施形態は、母材のみが使用され、キーホール溶接、伝導溶接、重ね溶接、フィレット溶接および突合せなどの自生溶接することができる、概ね可視波長、好ましくは青色波長のレーザーを含む。レーザー溶接は非自生的であるものとすることができ、フィラー材料が溶融溜りに追加されてギャップを「埋める」か、溶接の強度のために***したビードを作製するようにすることができる。レーザー溶接技術には、レーザー材料蒸着(「LMD」)も含まれる。
本レーザー溶接操作およびシステムの実施形態は、電流がレーザービームと組み合わせて使用されてフィラー材料のより迅速な供給を提供するハイブリッド溶接であり得る、可視波長、好ましくは青色波長のレーザーを含む。レーザーハイブリッド溶接は、定義上、非自生となる。
好ましくは、いくつかの実施形態では、アクティブな溶接モニタ、例えば、カメラを使用して、その場で溶接の品質をチェックすることができる。これらのモニタには、たとえば、X線検査および超音波検査システムを含めることができる。さらに、オンストリームビーム分析とパワー監視を利用して、システムの特性と動作の特性を完全に理解することができる。
本発明のレーザーシステムの実施形態は、新規のレーザーシステムおよび方法を従来のフライス盤および機械加工装置と組み合わせてハイブリッドシステムとすることができる。このようにして、製造、構築、再仕上げ、またはその他のプロセス中に材料を追加および削除できる。本発明者の1人または複数によって発明されたレーザーシステムの他の実施形態を使用するそのようなハイブリッドシステムの例は、米国特許出願シ第14/837,782号に開示および教示されており、その開示全体は参照により本明細書に取り込まれる。
典型的には、実施形態においては、レーザー溶接は、光学系を清潔に保つための非常に低いガス流、光学系を清潔に保つためのエアナイフ、または光学系を清潔に保つための不活性環境を使用する。レーザー溶接は、空気、不活性環境、またはその他の制御された環境、たとえばN中で実行できる。
本発明の実施形態は、銅、純銅、銅の合金、および青色レーザー波長、好ましくは約400nmから約500nmの波長で約40%から75%の吸収性を有するのに十分な量の銅を有するすべての材料を含む、銅材料を溶接するのに大きな利点を見出すことができる。
本レーザーシステムおよびプロセスの実施形態、伝導溶接、およびキーホール溶接で実行される2つの好ましい自生溶接モード、およびそれらが生成する自生の溶接部が存在する。伝導溶接は、低強度(<100kW/cm)のレーザービームを使用して2つの金属片を溶接する場合である。ここでは、2つの金属片を互いに突き合わせ、片側に重ね、完全に重ねることができる。伝導溶接は、キーホール溶接ほど深く溶け込まない傾向があり、一般的に、非常に強力な突合せ溶接のための特徴的な「球形」の溶接接合部を生成する。ただし、キーホール溶接は比較的高いレーザービーム強度(>500kW/cm)で生じ、この溶接は材料の奥深くまでの溶け込むことが可能であり、多くの場合、材料が重なる場合には複数の層を貫通し得る。伝導モードからキーホールモードへの移行の正確な閾値は、青色レーザー光源ではまだ決定されていないが、キーホール溶接は、材料の頂部に特徴的な「v」字型を持ち、材料の奥深くまで溶け込んだ再凝結された材料のほぼ平行なチャネルがある。キーホールプロセスは、金属の溶融池の側面からのレーザービームの反射によってレーザーエネルギーを材料の奥深くに伝達する。これらのタイプの溶接はどのレーザーでも実行できるが、青色レーザーは、赤外線レーザーよりも、これらのタイプの溶接の両方を開始するための閾値が大幅に低いと見込まれる。
これらの材料を溶接するために青色レーザー操作を使用する電気めっき材料の溶接は、銅で電気めっきされた材料、白金で電気めっきされた材料、および他の導電性材料で電気めっきされた材料などの電気めっき材料の青色レーザー溶接を含むことが考えられる。
銅の溶接プロセスは、パワーが部品に効率的に結合され、溶接プロセスが安定しており、低気孔率、低スパッタ溶接を生成できることが必要とされる。本発明は、これらおよび他の目的を達成する。青色レーザーは、IRレーザー(<5%)と比較して銅によって高度に吸収される(65%)波長であることにより、これらの要件の第1の要件を達成する。第2の要件は、レーザー吸収だけでなく、処理ランプまたは時間プロファイル、固定具、ビームプロファイルと品質、および部品に使用されるクランプ圧力の関数である。本実施形態は、熱源として青色レーザーを用いて、キーホールモードおよび伝導モードの両方の溶接を可能にする。伝導モード溶接では、プロセス中にスパッタが発生したり、部品が多孔性になったりすることはない。溶接のキーホールモードは、より大きな溶け込みを可能にする。本発明のハイパワー青色CWレーザー光源の実施形態は、非常に低い部品の多孔質化及びプロセス中の非常に少ないスパッタで銅部品を溶接するのに理想的である。
表面にわずかなスパッタが残っている、600ワットの青色レーザーを用いた厚さ1mmの銅板の完全溶け込み、ビードオンプレート試験。600ワットのCWレーザーが、約200μmのスポットサイズに集束され、部品の表面での2.1MW/cmの平均強度が得られる。この強度は、部品のキーホールを開始して維持するために必要なパワー密度をはるかに上回っている。溶接プロセス中に、キーホールが急速に形成され、完全な溶け込みが達成されると、溶融溜りは非常に安定した表面を示し、溶接が進むにときに溶融池の乱流が少ない。安定した溶接プロセスは、とりわけ、Ar-COカバーガスを使用して、広範囲の溶接速度で観察され、溶接プロセス中の表面酸化を抑制する。安定したキーホール溶接部を形成するこの能力は、とりわけ、青色の銅の高い吸収性に起因する可能性がある。青色レーザー光は、溶接プロセス中にキーホールの壁によって均一に吸収されるが、溶融溜り内の乱流によってキーホール内が不安定になるときは、入熱が維持され、キーホールは安定した状態となる。
以下の実施例は、本レーザーシステムおよび動作の様々な実施形態、特に電子記憶装置内の構成要素を含む構成要素を溶接するための青色レーザーシステムを説明するために提供される。これらの例は、説明を目的としたものであり、予測的である得、本発明の範囲を制限するものと見なされるべきではない。
実施例1
レーザー光源は、0~275ワットが可能なハイパワーの青色ダイレクトダイオードレーザーである。ビームは1.25倍ビームエキスパンダを介して供給され、100mm非球面レンズによって集束される。ワークピースのスポット径は200μm×150μmで、最大パワー1.2MW/cmのパワー密度を生成する。ステンレス鋼の固定具を使用してサンプルを所定の位置に保持し、He、Ar、Ar-CO、および窒素を使用して試験を行った。これらはすべて有益であり、Ar-COで最良の結果が得られた。
実施例1A
実施例1のシステムを使用しての、初期試験結果は、銅表面上に150ワットのパワーレベルで、高品質の伝導モード溶接を形成した。一連のビードオンプレート(BOP)試験を実施して、ハイパワー青色レーザー光源によって生成された溶接部の特性を評価した。図1は、伝導モード溶接部のシェブロンパターンを示している。この溶接部の固有の特性は、溶接工程でのスパッタがなく、母材に似た微細構造を有し、溶接部の硬さが母材に類似することである。図1は、70μmの厚さの銅箔上に150ワットで青色レーザーを用いて溶接したときに形成されたBOPを示している。
実施例1B
実施例1のシステムを使用し、レーザーのパワーを275ワットにスケーリングすると、パワー密度が銅の最初のキーホール溶接に十分なパワー密度である1.2MWcmに増加した。図2は、厚さ500μmの銅サンプルのキーホール溶接部の例を示している。キーホールプロセス中に、キーホールで発生した蒸気圧により、溶融した銅が溶接ビードから押し出される。これは図2に見ることができ、押し出された銅が、溶接ビードのエッジを線状に生じさせる。この押し出しプロセスは安定しており、材料に微小爆発を引き起こさないため、IRレーザー光源で銅を溶接するときに観察されるスパッタパターンを生成しない。
実施例1C
実施例1のシステムを使用して、127-500μmの範囲の銅の厚さに対して溶接実験がなされた。図3-図5は、これらのBOP試験の結果をまとめたものである。図3は、275Wで最大9m/分までの完全な溶け込みと、それに続く予想どおりの速度での溶け込み深さの低下を示している。図4は、アシストガス無しで最大0.6m/分、Ar-CO2カバーガスを使用した場合の最大0.4m/分の完全溶け込みでのBOP結果を示している。図5は、275Wでの500μm銅の溶け込み深さと速度の関係を示している。
実施例2
図13および13Aの固定具5000は、厚さ178μmの2つの銅箔の積層体を伝導モード溶接で適正な重ね溶接するために使用される。固定具を数100℃に加熱すると、溶接中に部品を加熱するために失われるエネルギーがこの加熱によって提供されるため、溶接速度と品質が2倍以上に向上する。溶接部上面のシールドガスは、図10に示すように、溶接進行方向の前から溶接進行方向の後ろに送られる。
実施例3
2つの125μm厚の銅板が固定具5000を使用して一緒に重ねられ、伝導モード溶接で溶接された。この溶接は、図15の断面写真に示されている。
実施例4
図13および13Aでは、固定具5000を使用して厚さ10μmの40枚の銅箔の積層体が、多孔性および欠陥なしに溶接されている。この溶接部の断面が図17に示されている。この積層体の溶接は、箔の準備方法、箔のクランプ方法、およびクランプに加えられるトルクによって異なる。箔は剪断されて平らにされ、次にアルコールで洗浄されて製造油または取り扱い油が除去され、最後に固定具内で積み重ねられる。クランプボルト5001は、1Nmにトルクをかけられて、溶接プロセス中に部品が所定の位置にしっかりと保持されることを保証する。これらの部品を溶接するために使用されるレーザーは、図19に示される150ワットのレーザー4つが図21に示すように光学的に組み合わされて500ワットのレーザーシステムを構成する。このレーザーは、400kW/cmの平均パワー密度とキーホール溶接プロセスを開始するのに十分なピークパワー密度で400μmのスポットを生成する。
実施例5
本レーザービーム溶接技術の実施形態は、表面にわずかなスパッタが残っている600ワットの青色レーザーを用いた厚さ1mmの銅板の第1の完全溶け込みビードオンプレート(BOP)溶接を使用して評価される。600ワットのCWレーザーは、約200μmのスポットサイズに集束され、部品の表面で2.1MW/cmの平均強度が得られる。この強度は、部品のキーホールを開始して維持するために必要なパワー密度を十分に上回っている。溶接プロセス中に、キーホールが急速に形成されることが観察され、完全な溶け込みが達成されると、溶融溜りは非常に安定した表面を示し、溶接が進むときに溶融池の乱流が少ないことを示す。溶接プロセス中の表面酸化を抑制するためのAJ-CO2カバーガスを用いて、安定した溶接プロセスが幅広い溶接速度で観察された。安定したキーホール溶接を作製するこの能力は、青色での銅の高い吸収率と、レーザービームの均一性と高品質に起因する可能性がある。青色レーザー光は、溶接プロセス中にキーホールの壁によって均一に吸収されるが、溶融溜りの乱流によってキーホールが不安定になるときには、入熱が維持され、キーホールは安定したままになる。
実施例6
本発明の実施形態は、溶接などの産業用途において、本発明のハイパワー可視レーザー、特に青色レーザー、青緑色レーザーおよび緑色レーザーを使用する。これらのプロセスの実施形態では、500-600ワットのパワーレベルおよび200-400μmのスポットサイズが使用される。これらの実施形態の波長は、青色の範囲にある。無酸素銅(OFC)に対し400μmおよび200μmのスポットサイズの両方で、銅の安定した伝導モード溶接が広範囲の速度にわたって観察される。この溶接モードはスパッタがなく、十分に緻密であり、溶接部品全体に多孔性を示すものは無い。安定したキーホールモード溶接は、スポットサイズが200μmしかない銅に観察されるが、インコネルやステンレス鋼などの導電率の低い材料では、スポットサイズが400μmでもキーホール溶接を得られる。溶接プロセスのモデリングにより、ステンレス鋼と比較して銅を溶接する場合の溶融池の形状とサイズに大きな違いがあることがわかる。熱伝導率の低いステンレス鋼は、よく知られたティアドロップ形状の溶融池を示すが、熱伝導率の高い銅は、ステンレスサンプルの溶接で使用されるのと同じパワーレベルで、サイズがはるかに小さい円形の溶融池を示す。
実施例7
青、青緑、または緑のレーザービームを使用する金属のレーザー溶接は、ビームをワブリングすることなく行われる。これらの溶接部は深く溶け込んでいる。したがって、これらのレーザービームを使用して、銅箔を含む金属および銅板のワブリング無し溶接が提供される。アルミニウム、ステンレス鋼、銅、アルミニウム系金属、ステンレス鋼系金属、銅系金属、およびこれらの合金に対してワブリング無し溶接が提供される。
このワブリング無しレーザー溶接の一実施形態では、青色レーザー溶接は、厚さが1mm未満の銅に対して、波長が450nmの青色レーザービームを用いて行われる。
このワブリング無しレーザー溶接の一実施形態では、青色レーザー溶接は、厚さが1mm未満のアルミニウムに対して、波長が450nmの青色レーザービームを用いて行われる。
このワブリング無しレーザー溶接の一実施形態では、青色レーザー溶接は、厚さが1mm未満のステンレス鋼に対して、波長が450nmの青色レーザービームを用いて行われる。
実施例8
一実施形態では、450nmの波長を有するレーザービームを提供する4つの200ワット青色レーザーモジュールを有する600ワットレーザーが用いられる。レーザーダイオードが個別にコリメートされ、ビーム発散は図19に示すように円形化され、各モジュールのビームパラメータ積が22mm mradとされる。4つの青色レーザーモジュールからのレーザービームは、水平方向と垂直方向の両方で光学的に剪断されて、図21に示されるように、直径100mmの集束光学系の開口を埋める。この複合ビーム(450nm)は、44mm mradのビームパラメータ積を持ち、400μmのファイバーへの発射に適している。実施例8Aから8Kおよび9の場合、光ファイバーは使用されず、この青色レーザービームは自由空間を介してワークピースに送られる。
これらの実施例では、リアルタイムビーム診断をセットアップに統合することを可能にする4’×6’の光学ベンチを有する光学ブレッドボードが使用される。複合パワービームは1%ビームサンプラーでサンプリングされ、ビームの一部は遠視野プロファイルカメラとパワーメーターに送られる。遠視野は、溶接レンズと同じ焦点距離のレンズである、100mmF/1レンズまたは200mmF/2レンズのいずれかで生成される。どちらのレンズもThorLabs社のBK7非球面レンズである。レンズは約80mmまでアンダーフィルされ、ワークピースでのスポットは100mmFLレンズの場合は約200μm、200mmFLレンズの場合は約400μmである。
ビームコースティックは、セットアップのビームサンプリングアーム内の100mmのFLレンズの焦点を通してオフィールビームプロファイラを平行移動させ、95%囲まれたパワーポイントでビームの直径を測定することによって測定される。ビームコースティックのグラフを図22に示す。この測定は、100mmFLレンズの焦点深度が比較的短いことを示している。
ファナック6軸ロボット(FANUC M-16iB)を使用して、ロボットアダプタに取り付けられて溶接部の方向に沿って向けられた直径3/8インチのスパージャーチューブによってカバーガスが提供されている状態で、サンプルが自由空間ビーム焦点を通して移動される。実施例8A-8Kおよび9では、図12および12Aに示されるタイプの溶接固定具が使用されている。溶接固定具は溶接プロセスの一部であり、高熱伝導率の材料を溶接する場合、得られる溶け込み深さ、溶接速度、およびその両方に影響を与え得る。図12および12Aは、溶接固定具の実施形態の図面である。一実施形態では、アルミニウム(6061シリーズ)が使用される。別の実施形態では、ステンレス鋼(316)が使用される。アルミニウムの溶接固定具は部品から熱を急速に奪う傾向があるが、ステンレス鋼の固定具は熱の大部分を部品内にとどまらせることができる。両方の材料は、サンプル(ワークピース、部品など)をクランプするためのさまざまな方法とともに評価される。固定具に配置された部品の上部にアルゴン-COなどの不活性ガスを流し、溶接プロセス中の部品の酸化を抑制する。小さなギャップ4003がサンプルの中心の下に配置され、ビードオンプレートのポイントでの放熱を最小限に抑え、溶接部の裏側にアシストガスを追加できるようにする。
溶接のキーホールモードでは、溶接時に強いプルームを生成する可能性がある。プルーム内の原子とイオンは450μmの光を容易に吸収するため、このプルームを管理し、できれば抑制する必要がある。直径3/8インチのチューブスパージャーを使用して、部品の上部に50scfhのアルゴンまたはアルゴン-CO2を供給することによってプルームを抑制する。溶接は、プルームを管理し、部品の酸化を回避するためのアルゴン、アルゴン-CO2、空気、ヘリウム、窒素などのさまざまなガスを用いて実施されまたは形成することができる。溶接プロセスを最適化する目的は、とりわけ、可能な限り最高の速度で最大の溶け込みを達成することである。実施例8Aから8Kに提示されたデータは、カバーガスとしてアルゴンを使用している。突合せ溶接などの他のレーザー溶接およびレーザー加工のアプリケーションでは、プルームを管理することが望ましく、好ましい。
実施例8Aから8Fの500ワットの溶接試験では、200mmの焦点距離のレンズを使用して、ビームを400μmのスポットサイズに集束させ、平均強度を400kW/cm超にし、ピーク強度を800kW/cmに近づける。
実施例8Gから8Kの600ワットの溶接試験では、100mmの焦点距離レンズを使用して、ビームを200μmのスポットサイズに集束させ、平均強度を約2.1MW/cmにし、ピーク強度を4.5MW/cmに近づける。
実施例8A
実施例8のレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、銅(OFC)、ステンレス鋼(304)、およびアルミニウム(1100シリーズ)に対して、500ワット、400μmのスポットサイズ、および400kW/cmの平均パワー密度を使用してビードオンプレート溶接を実施し評価する。サンプルはすべて、せん断で10mm×45mmのサイズにカットされ、処理前にアセトンで洗浄される。表面仕上げはMcMaster Carr社から提供されたもので、薄いサンプルではロール仕上げ、厚いサンプルではミル仕上げのように見える。これらの評価は、所与のシート厚さに対する実施例8の溶接プロセスの完全な溶け込み能力を特徴付ける。
実施例8のレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、厚さが80μmから500μmの範囲の無酸素銅(99.99%-110)サンプルに対してビードオンプレートの評価が行われる。図23は、溶接されたサンプルの裏側で完全な溶け込みビードが観察される溶接速度を示している。
サンプルは、評価の前にアセトンで拭き、ボルトに1ニュートンメートルのトルクをかけて固定具に固定した。固定具とサンプルは、レーザーへの後方反射を防ぐためにビーム法線に対して20度の角度で保持され、200mmFLレンズの場合にはスポットが400μm×540μmに伸びる。ビーム角度は、ビーム法線から溶接部品の後続側である。サンプルのこの傾斜は、部品上での強度が低いために、得られる最大溶接速度を低下させる可能性がある。溶接のシーケンスは、パーツとレーザービームの間に十分な距離をもって、ロボットがパーツを移動するように命令され、ロボットがプログラムされた速度に到達したことを確認し、溶接固定具がレーザービームの位置を横切るときにレーザーが開始される。部品は一定の速度でビームを通過し、溶接固定具の端に達すると、レーザービームがオフになり、ロボットはホームポジションに戻るように命令される。サンプルは、微細構造を明らかにするために、断面化され、研磨され、エッチングされる。すべての溶接部が、伝導モード溶接を示す球形の溶融凝固パターンを示した。
実施例8B
実施例8および8Aのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、サンプルの突合せ溶接の評価も行われた。部品は実施例8Aと同じように準備され、同じクランプ力でクランプされた。せん断によって作られたサンプルのエッジは、突合せ溶接部品の基礎になる。これらの試験の結果のいくつかを図24に示す。溶接速度は、完全溶け込み溶接が溶接部品の裏側に現れる状態で2つの部品が接合される速度である。溶接中または溶接された部品にスパッタは見られず、これは伝導モードの溶接プロセスを示している。
実施例8C
実施例8Aの銅110シリーズのサンプルの評価中に、サンプルの厚さの関数としての溶接部の溶け込み深さへの依存性が観察された。図25は、銅サンプルの厚さが増加するにつれて溶け込み深さがどのように減少するかを示している。この依存性は、部品の熱質量が大きくなること、および銅は熱伝導率が高くて溶接ビードから熱を急速に放散させること、によるものである。これは、一部には、高い熱伝導率と、溶接プロセス中にレーザーエネルギーを効果的に放熱する銅の性能によるものである。図25に示されるように、所与の速度では、材料の厚さが2倍に増加するにつれて、溶け込み深さは4分の1以下に減少する可能性がある。一番上の実例では、速度がはるかに遅くて、レーザーエネルギーを放熱する銅の能力が飽和しているため、その溶け込み速度は、他の2つの実例ほど劇的には減少しない。したがって、伝導モードプロセスを使用して銅の溶接プロセスを設計するときは、溶接する部品の有限の厚さを考慮する必要がある。
実施例8D
実施例8および8Aのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、アルミニウム1100シリーズのサンプルを溶接および評価する。アルミニウム1100シリーズのサンプルを準備し、実施例8Aの銅部品と同じように溶接固定具に取り付けた。溶接プロセスは、実施例8Aの銅溶接プロセスと似ているが、ロボットの速度のみが変更されている。図26に示す溶接速度は、その厚さの部分の裏側に完全な溶け込みビードが観察される場合のものである。溶接プロセス中に観察される溶融溜りからのスパッタはない。
実施例8E
実施例8および8Aのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、突合せ溶接および溶接試験が、溶接固定具に並べて配置された2つのアルミニウム1100のサンプルに対して実行される。サンプルはせん断で準備され、溶接が実行される前に2つのエッジに特別な準備はされていない。溶接前にサンプルはアセトンで拭かれる。溶接プロセスは、溶接速度を除いて、図8Aの銅部品について説明したものと同じである。プロットされた最終的な溶接速度は、溶接されるサンプルの全長にわたって完全な溶け込みビードが得られる速度である。このデータの要約が図27に示されている。
実施例8F
実施例8および8Aのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、BOP溶接および溶接試験が、304ステンレス鋼のサンプルに対して実施される。サンプルは、固定具に収まる10mm×45mmのサイズにカットされ、アセトンで拭かれ、完全溶け込み溶接が得られるまでロボットの速度が調整された。この場合も、溶接されたサンプルにはスパッタや多孔性は見られなかった。この試験の結果を図28に示す。
実施例8G
実施例8の600ワットシステムおよびプロセスの溶接および評価が行われる。100mmの焦点距離のレンズを使用してビームを200μmのスポットサイズに集束させ、平均強度を約2.1MW/cmにし、ピーク強度を4.5MW/cmに近づける。一連の溶接が行われ、このよりハイパワーのレベルで、より短い焦点距離のレンズ(100mm)を使用して試験が行われ、さまざまな速度でのこのレーザーの溶け込み能力がさらに評価される。これらの試験では、平均強度は2.1MW/cmであり、銅を気化させてキーホールを作製するための要件の十分に範囲内にあるパワー密度である。部品は20度傾斜しており、有効パワー密度が銅、アルミニウム、およびステンレス鋼のキーホール溶接モードを開始するのに十分な強度である1.4MW/cmにまで減少される。
銅のキーホールプロセスの初めの兆候は、溶接プロセス中のスパッタの有意な増加であった。このスパッタは、溶融池を監視しながら軸上カメラで観察される。溶接サンプルは、キーホール溶接に典型的な微細構造の凍結パターンを明らかにするために、断面化して、研磨、およびエッチングされる。断面はまた、ビームが部品を完全に貫通しなかった場合は常に、かなりの量の多孔を示す。ただし、ビームが完全に透過した部分では、わずかな多孔が示された。
実施例8H
実施例8および8Gのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、500μmの厚さの銅110プレート上のキーホールモード溶接の長手方向断面を示すようにして、図29の写真に示される溶接の全長に沿った多孔度を判定する。写真の右側の溶接部の最初の1cmは、かなりの量の多孔とサンプルへの溶け込みの欠如を示した。溶接中に部品に熱が蓄積すると、キーホールプロセスが銅板に完全に溶け込む。この結果は、キーホールプロセスを安定させることができれば、わずかなスパッタと多孔性を備えた溶接を生成できることを示している。
実施例8I
実施例8および8Gのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、実施例8Hからの結果に基づいて、部品を移動する前に最初にキーホールを安定させることができる溶接および試験が行われる。溶接プロセスは、レーザービームが部品に短時間留まる(滞留する)ようにし、その後、ロボットが加速され、部品にキーホールが引きずられるようにする。滞留時間を0.6秒から1.5秒まで変化させる一連の試験を行ったが、滞留時間0.6秒で好ましい結果が得られた。図30は、サンプル上に0.6秒の滞留を行い、その後、1.1m/分の速度でサンプルを平行移動させた銅110のビードオンプレート溶接部の断面の写真である。この速度で一連の溶接が実行され、プロセスが安定していて適切に制御されていることが確認された。すべてのサンプルは、同様の結果、すなわち非常に低い気孔率、および非常に安定したキーホール溶接を示した。
実施例8J
実施例8および8Gのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、銅110材料の異なる厚さの範囲で溶接が行われて評価される。各サンプルの完全な溶け込みに対して達成された最大溶接速度のプロットが図31に示されている。キーホールモード溶接、平行移動モード溶接、および伝導モード溶接はすべて、これらの溶接速度で観察される。結果としては、500ワットで400μmのシステムと比較して、溶接速度と溶け込み深さが大幅に向上する。
実施例8K
実施例8および8Gのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、ステンレス鋼のサンプルが溶接されて評価される。結果としては、304ステンレス鋼4枚を1.2m/分の速度で重ね溶接する。図32に示す断面は、キーホール溶接サンプルの標準的なプロファイルを示している。キーホールの底の多孔は、積層体の3番目と4番目のシートの間のギャップが原因である可能性がある。この多孔性は、この溶接プロセスを最適化することで排除できる。
実施例9
実施例8および8Aのレーザー、プロセス、およびセットアップを使用して、一連の試験が、無酸素銅の箔の積層体を用いて行われ、単一のパスで何枚の箔を重ね溶接できるかを判定する。実験のセットアップは実施例8と同じだが、固定具が変更され、箔の中央の下のギャップに小さなスチールインサートが使用されている。箔は、所定の位置に固定され、ビーム法線に対して20度の角度で傾斜されて、Ar-COカバーガスが供給されながらビームを通過される。積層体内の最大40枚の箔に対するこれらの試験の結果は、図33に要約されている。2つの異なるレンズ構成が使用され、幅広い箔の厚さと積層体にわたって非常に良好な結果が得られる。
図34は、頂面に多孔性およびスパッタがない、40枚の銅箔の成功した溶接の例の写真である。この箔の積層体は、500ワットと400μmのスポットサイズに対応する200mmFLレンズとを使って溶接された。溶接速度は0.5m/分であった。シートのクランプ方法は溶接品質に影響を与える可能性があり、シートの良好で均一なクランプは一貫して高品質の溶接を提供する。

見出しと実施形態
本明細書における見出しの使用は、明確にすることを目的としており、決して限定するものではないことを理解されたい。したがって、見出しの下に記載されているプロセスおよび開示は、さまざまな例を含め、本明細書全体に関連して読む必要がある。本明細書における見出しの使用は、本発明の保護の範囲を制限するべきではない。
本発明の実施形態の主題である、またはそれに関連する、新規で画期的なプロセス、材料、性能、または他の有益な特徴および特性の根底にある、理論を提供または論じる必要がないことに留意されたい。それにもかかわらず、この分野の技術をさらに進歩させるために、この明細書では様々な理論が提供されている。この明細書に記載されている理論は、特に明記されていない限り、特許請求の範囲に記載された発明に与えられる保護の範囲を制限、制約、または狭めるものではない。これらの理論は、本発明を利用するために必要とされたり実践されたりすることないであろう。さらに、本発明は、本発明の方法、物品、材料、デバイス、およびシステムの実施形態の機能的特徴を説明するための、これまで知られていなかった新しい理論につながる可能性があることを理解されたい。そして、そのような後に開発された理論は、本発明に与えられる保護の範囲を制限してはならない。
本明細書に記載されているシステム、機器、技術、方法、活動および操作の様々な実施形態は、本明細書に記載されているものに加えて、他の様々な活動および他の分野で使用することができる。とりわけ、本発明の実施形態は、特許出願公開番号WO2014/179345、US2016/0067780、US2016/0067827、US2016/0322777、US2017/0343729、US2017/0341180、およびUS2017/0341144の方法、装置およびシステムと共に使用することができ、それぞれの開示の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。さらに、これらの実施形態は、例えば、将来開発される可能性のある他の機器または活動、この仕様の教示に基づいて、部分的に変更される可能性のある既存の機器またはアクティビティとともに使用することができる。さらに、本明細書に記載されている様々な実施形態は、異なる様々な組み合わせで互いに使用することができる。したがって、例えば、本明細書の様々な実施形態で提供される構成は、互いに使用することができる。例えば、A、A’およびBを有する実施形態の構成要素、ならびにA’’、CおよびDを有する実施形態の構成要素は、本明細書の教示にしたがって様々な組み合わせ、例えば、A、C、D、およびA、A’’、C、Dなど互いに使用することができる。本発明に与えられる保護の範囲は、特定の実施形態、実施例、または特定の図の実施形態に示される特定の実施形態、構成または配置に限定されるべきではない。
本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、本明細書に具体的に開示されたもの以外の形態で具体化することができる。説明された実施形態は、すべての点で例示としてのみ考慮されるべきであり、限定的ではないと見なされるべきである。

Claims (20)

  1. 複数の銅箔を一緒にレーザー溶接する方法であって、
    a.少なくとも約50%の銅を含む複数の銅箔を溶接スタンドに配置するステップと;
    b.該複数の銅箔にクランプ力を加えて、該溶接スタンド内で該銅箔を一緒にクランプするステップと;
    c.青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って該複数の銅箔に向けるステップであって、該レーザービームが;
    i.少なくとも500ワットのパワー;
    ii.約44m mmrad以下のビームパラメータ積;
    iii.約400μm以下のスポットサイズ;
    iv.少なくとも約400kW/cmの平均強度;および
    v.少なくとも約800kW/cmのピーク強度;
    を有し、
    d.該青色レーザービームは該複数の銅箔をある溶接速度で重ね溶接するようにされた、ステップと;
    e.該レーザービームが光学素子から該複数の銅箔まで自由空間を移動するレーザービーム経路に沿った空間に、該レーザービーム経路からプルーム材料を除去して該複数の銅箔の酸化を防止する非酸化性ビームクリアリングガスを提供するステップと;
    を有し、
    f.該溶接速度、クランプ力、および該非酸化性クリアリングガスの流量は、目に見えるスパッタおよび目に見える多孔性を有さない重ね溶接を提供するように事前に決定されるようにされている、方法。
  2. 該ビームがCWビームである、請求項1に記載の方法。
  3. 該ビームがパルスビームである、請求項1に記載の方法。
  4. 該ビームが約450nmの波長を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 該光学素子は、レンズ、ファイバー面、および窓からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 該クリアリングガスが、アルゴン、アルゴン-CO、空気、ヘリウム、および窒素からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 該レーザービームがワブリングされず、それにより、ワブリングのないレーザー溶接プロセスを提供する、請求項1に記載の方法。
  8. 該複数の銅箔が10から50枚の箔を有する、請求項1に記載の方法。
  9. 銅箔が約80μmから500μmの厚さを有する、請求項1に記載の方法。
  10. 該複数の銅箔のそれぞれが、約80μmから500μmの厚さを有する、請求項8に記載の方法。
  11. 該溶接速度が少なくとも10m/分である、請求項1に記載の方法。
  12. 複数の金属片を一緒にレーザー溶接する方法であって、
    a.溶接スタンド内に複数の金属片を配置するステップと;
    b.該複数の金属片にクランプ力を加えて、該溶接スタンド内で該金属片を一緒にクランプするステップと;
    c.青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って該複数の金属片に向けるステップであって、該レーザービームが;
    i.少なくとも500ワットのパワー;
    ii.約44mm mrad以下のビームパラメータ積;
    iii.約400μm以下のスポットサイズ;
    iv.少なくとも約400kW/cmの平均強度;および
    v.少なくとも約800kW/cmのピーク強度;
    を有し、
    d.該青色レーザービームは、該複数の金属片をある溶接速度で一緒に溶接するようになされている、ステップと;
    e.該青色レーザービームが光学素子から該複数の銅箔まで自由空間を移動するレーザービーム経路に沿った空間に、該レーザービーム経路からプルーム材料を除去して該複数の銅箔の酸化を防止する非酸化性ビームクリアリングガスを提供するステップと;
    を有し、
    f.該溶接速度、クランプ力、および該非酸化性クリアリングガスの流量は、目に見えるスパッタおよび目に見える多孔性を有さない溶接を提供するように事前に決定されている、方法。
  13. 該溶接スタンドが、該金属片の下にエアギャップを有する、請求項12に記載の方法。
  14. 該金属が、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、アルミニウム系金属、ステンレス鋼系金属、銅系金属、アルミニウム合金、ステンレス鋼合金、および銅合金からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  15. 該レーザービームは約450nmの波長を有する、請求項14に記載の方法。
  16. 該レーザービームがワブリングされず、それによって、ワブリングのないレーザー溶接プロセスを提供する、請求項15に記載の方法。
  17. 該溶接は、重ね溶接、突合せ溶接、ビードオンプレート溶接、および伝導モード溶接からなる溶接のグループから選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 該レーザービームがワブリングされず、それによって、ワブリングのないレーザー溶接プロセスを提供する、請求項12に記載の方法。
  19. 該溶接は、重ね溶接、突合せ溶接、ビードオンプレート溶接、および伝導モード溶接からなる溶接のグループから選択される、請求項12に記載の方法。
  20. 複数の銅箔を一緒にレーザー溶接する方法であって、
    a.少なくとも約50%の銅を含み約80μmから500μmの厚さを有する複数の銅箔を溶接スタンドに配置するステップと;
    b.該複数の銅箔にクランプ力を加えて、該溶接スタンド内で該銅箔を一緒にクランプするステップと;
    c.青色レーザービームをレーザービーム経路に沿って該複数の銅箔に向けるステップであって、該レーザービームが;
    i.少なくとも600ワットのパワー;
    ii.約44mm mrad以下のビームパラメータ積;
    iii.約200μmから約400μmのスポットサイズ;
    iv.少なくとも約2.1MW/cmの平均強度;および
    v.少なくとも約4.5MW/cmに近いピーク強度;
    を有し、
    d.該青色レーザービームは少なくとも10m/分の溶接速度で該複数の金属片を一緒に溶接するようになされている、ステップと;
    e.該レーザービームが光学素子から該複数の銅箔まで自由空間を移動するレーザービーム経路に沿った空間に、該レーザービーム経路からプルーム材料を除去し、該複数の銅箔の酸化を防止する非酸化性ビームクリアリングガスを提供するステップと;
    を有し、
    f.該溶接速度、クランプ力、および該非酸化性クリアリングガスの流量は、目に見えるスパッタおよび目に見える多孔性を有さない溶接を提供するように事前に決定されるようにされている、方法。
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