JP2022517768A - 生理学モニタリング衣類のシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

生理学的データを検出するための衣類。衣類は、衣類本体と、衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた主センサパネルとを含み得る。主センサパネルは、生体信号の一次セットを生成するために、少なくとも１つの生体信号センサタイプを含んでよい。衣類は、主センサパネルに結合されたプロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含み得る。メモリは、実行されると、主センサパネルから生体信号の一次セットを受信し、生体信号の一次セットに基づいて生体信号波形を生成し、ユーザに関連付けられた生体信号波形に基づいてユーザに関連付けられた血行力学的メトリックを決定するように、プロセッサを構成するプロセッサ実行可能命令を、格納し得る。【選択図】図１

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０１９年１月７日に出願された米国仮特許出願第６２／７８９，３６１号からの優先権を主張し、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。

本開示の実施形態は、概して、スマート衣類の分野に関し、特に、生理学的データを検出する衣類に関する。

血圧などの生理学的データを測定する特殊化された機器または装置は、生理学的データ取得中に患者ユーザに固定され得る。例えば、聴診器と組み合わされた血圧計は、患者ユーザの血圧を決定するように構成され得る。血圧計は、患者ユーザの血圧を決定するように制御された方法で患者ユーザの動脈を虚脱させて続いて解放するための膨張可能なカフを含み得る。そのような特殊化された設備は、短い時間ユーザによって着用されることが意図され得る。

本出願は、衣類ユーザの血圧または他の生理学的メトリクスなどの生理学的状態をモニタリングするためのスマート衣類を記載する。衣類は、ユーザの身体の一部に配置されてよく、衣類のユーザに面する側に取り付けられた１つ以上の生体信号センサを含んでよい。衣類は、衣類ユーザの生理学的モニタリングのために経時的に生体信号を連続的に検出または生成するために、実質的に一貫した圧力で、ユーザの肢に対して１つ以上の生体信号センサを位置決めおよび／または保持するように構成されてよい。いくつかの例では、１つ以上の生体信号センサは、少なくとも２つの生体信号センサタイプを含んでよく、生理学的メトリックは、少なくとも２つの生体信号センサタイプのそれぞれに関連する生体信号波形データの組み合わせに基づいて決定されてよい。

一態様では、本出願は、生理学的データを検出するための衣類を提供する。衣類は、衣類本体と、衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた主センサパネルとを含んでよい。主センサパネルは、生体信号の一次セットを生成するように、少なくとも１つの生体信号センサタイプを含んでよい。衣類は、主センサパネルに結合されたプロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを含んでよい。メモリは、実行されると、主センサパネルから生体信号の一次セットを受信し、生体信号の一次セットに基づいて生体信号波形を生成し、ユーザに関連付けられた生体信号波形に基づいてユーザに関連付けられた血行力学的メトリックを決定するように、プロセッサを構成するプロセッサ実行可能命令を記憶し得る。

いくつかの実施形態では、生体信号波形は、パルス通過時間データに基づき得る。血行力学的メトリックを決定することは、パルス通過時間データに基づいて血圧測定値を決定することを含んでよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、衣類本体に一体化された加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つを含んでよい。生体信号の一次セットを受信することは、ユーザの動きを示す加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つによって生成されたトリガ信号を受信することに応答してよい。

いくつかの実施形態では、主センサパネルは、少なくとも２つの生体信号センサタイプを含む。血行力学的メトリックを決定することは、少なくとも２つの生体信号センサタイプのそれぞれに関連する生体信号波形データの組み合わせに基づいてよい。

いくつかの実施形態では、主センサパネルは、フォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサ、心電図（ＥＣＧ）センサ、または心弾図（ＢＣＧ）センサ、のうちの少なくとも１つを含んでよい。

いくつかの実施形態では、主センサパネルは、血行力学的メトリックを決定するように血液導電率を測定する一対の電気生体インピーダンスセンサを含んでよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、主センサパネルから遠位にあり、衣類本体のユーザの肢に面する側に取り付けられた、相補的センサパネルを含んでよい。相補的センサパネルは、生体信号の二次セットを生成するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、導電性繊維を含んでよく、導電性繊維は、衣類本体内で編まれ、データ信号または電力信号のうちの少なくとも１つを伝えるように構成される。導電性繊維は、主センサパネルと相補的センサパネルとを相互接続してよい。

いくつかの実施形態では、生体信号の一次セットおよび生体信号の二次セットは、生体信号の差分セットであってよい。ユーザに関連する血行力学的メトリックを決定することは、生体信号の差分セットに基づき得る。

別の態様では、本出願は、生理学的データを検出するための衣類を提供する。衣類は、衣類本体と、衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた主センサパネルとを含んでよい。主センサパネルは、ユーザに関連する血行力学的データを決定するように生体信号の一次セットを生成するための少なくとも１つの生体信号センサを含んでよい。衣類本体は、センサパネルを実質的に一貫した圧力でユーザの肢に対して保持するためにセンサパネルに結合された衣類バンドを含んでよい。

いくつかの実施形態では、主センサパネルは、ユーザに関連する血圧メトリックを決定するようにパルス通過時間データを生成するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、主センサパネルは、血行力学的データを決定するように血液導電率を測定する一対の電気生体インピーダンスセンサを含んでよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、ユーザの上半身に着用されるように構成されたシャツである。主センサパネルは、シャツ袖上に配置されてよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、主センサパネルから遠位にあり、衣類本体のユーザの肢に面する側に取り付けられた、相補的センサパネルを含んでよい。相補的センサパネルは、生体信号の二次セットを生成するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、導電性繊維を含んでよく、導電性繊維は、衣類本体内で編まれ、データ信号または電力信号のうちの少なくとも１つを伝えるように構成される。導電性繊維は、主センサパネルと相補的センサパネルとを相互接続してよい。

いくつかの実施形態では、導電性繊維は、衣類の衣類縫い目に編まれてよい。

いくつかの実施形態では、主センサパネルは、フォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサ、心電図（ＥＣＧ）センサ、または心弾図（ＢＣＧ）センサ、のうちの少なくとも１つを含んでよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、織物エンクロージャを含んでよく、織物エンクロージャは、キャビティを画定し、衣類本体から突出する。織物エンクロージャは、織物エンクロージャによって受け入れ可能なコントローラ装置と主センサパネルとを電気的に相互接続するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、衣類は、検出されたユーザの動きに応答して、生体信号の一次セットの生成をトリガする、トリガ信号を生成するために、主センサパネルに結合された加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つを含んでよい。

別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体であって、記憶された機械が解釈できる命令を有し、それは、プロセッサによって実行されると、本明細書に記載される１つ以上の方法をプロセッサに実行させ得る、非一時的コンピュータ可読媒体。

様々なさらなる態様では、本開示は、そのようなシステム、装置、および方法を実施するための、対応するシステムおよび装置、ならびに機械実行可能コード化された命令セットなどの論理構造を提供する。

この点に関して、少なくとも１つの実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は、以下の説明に記載された、または図面に示された、構成の詳細へのおよび構成要素の配置への適用に、限定されないことを理解されたい。また、本明細書で採用される表現および用語は、説明の目的のためであり、限定とみなされるべきではないことを、理解されたい。

本明細書に記載される実施形態に関する多くのさらなる特徴およびそれらの組み合わせが、本開示を読んだ後に当業者には明らかになるであろう。

図面では、実施形態は、例として示されている。説明および図面は、単に例示の目的のためであり、理解を助けるためであることを、明確に理解されたい。

ここで、添付の図面を参照して、単なる例として、実施形態を説明する。

本出願の一実施形態による、生理学的データを検出するためのシステムを示す。 本出願の一実施形態による、生理学的データを検出するための衣類の正面図を示す。 図２の衣類の背面図を示す。 図２の衣類の側面図を示す。 本出願の別の実施形態による、衣類の立面図を示す。 図６Ａおよび図６Ｂは、本出願の一実施形態による、生理学的データを検出するための衣類の正面斜視図および背面斜視図をそれぞれ示す。 本出願の一実施形態による、衣類袖を示す。 図８Ａおよび８Ｂは、本出願の実施形態による、シャツヨークの平面図を示す。 本出願の一実施形態による、生理学的状態をモニタリングする方法のフローチャートを示す。 本出願の一実施形態による、計算装置のブロック図を示す。

特殊化された装置は、ユーザの生理学的メトリックを決定するように構成されてよい。例えば、血圧計と聴診器との組み合わせが、ユーザの血圧を決定するように使用されてよい。血圧計は、患者ユーザの血圧を決定するように制御された方法でユーザの動脈を虚脱させて続いてユーザの動脈を解放するための膨張可能なカフを含み得る。患者のユーザの動脈の虚脱および解放に際して、聴診器は、どの圧力で動脈内を血液が流れ始め、どの圧力で血流が妨げられなくなるかを、決定するのに使用されてよい。血圧を測定するためのそのような特殊化された設備および方法は、ユーザによって短い時間着用されることが意図されてよく、長い時間着用されることが意図されなくてよい。そのような特殊化された設備および方法は、長い時間にわたる血行力学的モニタリングには適していないかもしれない。さらに、そのような特殊化された設備は、侵襲的であり得るか、またはユーザにとって不快であり得る。ユーザは、膨張可能なカフが動脈を虚脱させて血流を妨げるのに使用され得るので、不快感を経験し得る。生理学的モニタリング（例えば、血行力学的モニタリング等）のための侵襲性の低い装置が、望ましい場合がある。

本出願のいくつかの実施形態では、血行力学的または血圧モニタリングなどの生理学的モニタリングのための装置または機器が、衣類に提供されてよい。衣類は、患者ユーザの腕を受け入れるための１つ以上の袖を有するＴシャツまたは長袖シャツであってよい。少なくとも１つのシャツの袖は、患者ユーザの腕に実質的に一貫した圧力で固定されるように構成されたセンサアレイを含んでよい。本出願に記載される例示的衣類は、経時的に生理学的データを生成および記憶し得るので、いくつかのシナリオでは、それからの傾向および偏差が決定され得る。

本出願に記載される例は、ユーザの肢に固定され得るセンサアレイを使用する生理学的データ取得に基づく、血圧モニタリングなどの血行力学的モニタリングを対象にし得る。一貫した圧力を介して、任意の他のタイプのユーザの肢または身体部分に固定された１つ以上のセンサアレイに基づいて他の生理学的メトリクスを測定するための装置が企図され得ることを、理解されたい。本出願に記載される実施形態は、シャツおよびシャツ袖を対象にし得る。生理学的データを取得するための機器および装置は、パンツ、帽子、またはユーザの肢またはユーザの身体の部分を受け入れ得る他のタイプの衣類などの他のタイプの衣類に提供されてよいことを、理解されたい。

本出願の一実施形態による、生理学的データを検出するためのシステムを示す、図１を参照する。システムは、コントローラ装置１００および１つ以上のセンサパネル１１０を含んでよい。

いくつかの実施形態では、１つ以上のセンサパネル１１０は、衣類に取り付けられてよく、１つ以上のセンサパネル１１０は、生理学的データを検出するように、ユーザの皮膚の近位に、またはユーザの皮膚に対して、配置されてよい。いくつかの実施形態では、１つ以上のセンサパネル１１０は、衣類のユーザの肢に面する側に配置された少なくとも１つの生体信号センサを含んでよい。いくつかの実施形態では、１つ以上のセンサパネル１１０は、生体信号を生成し得る。コントローラ装置１００は、生成された生体信号を受信してよく、ユーザに関連する生理学的データを決定するための動作を行ってよい。

いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、１つ以上のセンサパネル１１０との間でデータメッセージを送信または受信するための計算装置であってよい。

コントローラ装置１００は、ネットワーク１５０を介して少なくとも１つのセンサパネル１１０に結合されてよい。ネットワーク１５０は、電気回路などの任意の有線または無線通信経路を含んでよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク１５０は、１つ以上のバス、相互接続、配線、回路、および／または任意の他の接続および／または制御回路、またはそれらの組み合わせを含んでよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク１５０は、有線または無線ワイドエリアネットワーク（ＷＡＮ）、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）、それらの組み合わせ等を含んでよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク１５０は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）ネットワーク、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）低エネルギーネットワーク、短距離通信ネットワーク等を含んでよい。ネットワーク１５０は、コントローラ装置１００と少なくとも１つのセンサパネル１１０とが通信し得るような通信インターフェースであってよい。

いくつかの実施形態では、図１に示すシステムは、Ｔシャツ、長袖シャツ、またはユーザが着用し得る他のタイプの衣類などの、衣類に一体化され得る。例えば、Ｔシャツはスポーツシャツであってよい。図１の例では、センサパネル１１０は、第１センサパネル１１０ａおよび第２センサパネル１１０ｂを含んでよい。第１センサパネル１１０ａは、ユーザが衣類を着用したときに、第１センサパネル１１０ａがユーザの腕の近位にあるまたは接触するように構成され得るように、ユーザに面する側の第１シャツ袖の一部に取り付けられてよい。

第２センサパネル１１０ｂは、ユーザが衣類を着用したときに、第２センサパネル１１０ｂがユーザの腕の近位にあるまたは接触するように構成され得るように、ユーザに面する側の第２シャツ袖の一部に取り付けられてよい。第１センサパネル１１０ａおよび第２のセンサパネル１１０ｂは、衣類に編み込まれ得る導電性繊維によって電気的に相互接続されてよい。いくつかの実施形態では、第１センサパネル１１０ａおよび第２センサパネル１１０ｂに関連する生体信号データは、組み合わされて、差分生体信号であってよく、そうでなければシングルエンド信号と共に存在することになる生体信号ノイズが、生体信号処理中に低減され得るようになっている。

２つのセンサパネル１１０が図１に示されているが、任意の数のセンサパネル１１０が考えられ得る。いくつかの実施形態では、センサパネル１１０の１つ以上が、シャツ袖のカフに取り付けられてよく、ユーザの肢がシャツ袖のカフ内に受け入れられると、センサパネル１１０の１つ以上が、ユーザの腕に接触するように配置され得る。

いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、衣類に一体化されてよく、１つ以上の電気回路を介してなど、電気相互接続手段を介してセンサパネル１１０に結合されてよい。いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、衣類が洗浄または洗濯されるときにコントローラ装置１１０を取り外すことができるように、衣類に取り外し可能に搭載されてよい。いくつかの実施形態では、衣類は、衣類本体から突出するポケット状織物エンクロージャを含んでよい。ポケット状織物エンクロージャは、コントローラ装置１００を受け入れるように構成されたキャビティを画定し得る。ポケット状織物エンクロージャは、コントローラ装置１００と１つ以上のセンサパネル１１０とを電気的に相互接続するための特徴を含んでよい。いくつかの実施形態では、ポケット状織物エンクロージャは、衣類本体の織物材料と実質的に同様の織物材料を含んでよい。いくつかの実施形態では、ポケット状織物エンクロージャは、ポケット状織物エンクロージャがコントローラ装置１００に防湿層を提供し得るように、耐湿性を有する織物材料を含んでよい。

コントローラ装置１００は、１つ以上のセンサパネル１１０から１つ以上の生理学的データセットを受信してよく、血圧などの生理学的メトリクスを決定するように１つ以上の生理学的データセットを分析するための動作を行ってよい。いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、心拍数データ、呼吸データ、嗅覚データ、または他のタイプの生理学的データなど、他の生理学的メトリクスを決定するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、心拍数データ、心房細動などの不整脈、血圧、ユーザ工程／動き、カロリーカウント、ユーザ活動、ユーザ睡眠の質、呼吸特性に関するユーザ睡眠、または他の生理学的メトリクスを含む、ユーザに関連する生理学的メトリクスを推定するための動作を行い得る。

いくつかの実施形態では、衣類は、編まれた織物で形成されたスマート衣類であってよい。いくつかの実施形態では、衣類は、織り、編み（ワープ、ウェフト等）などの他の織物形態および／または技術で形成されてよい。いくつかの実施形態では、スマート衣類は、編まれた織物、織られた織物、切断および縫製された織物、編まれた布、編まれていない布、それらの任意の組み合わせおよび／または置換、のうちの１つを含んでもよい。編みおよび織りによって形成された織物の例示的な構造および織り合わせ技術は、米国特許出願第１５／２６７，８１８号に開示され、その内容全体は、本明細書中に参照によって組み込まれる。

本明細書で使用されるように、「織物」は、天然または人工繊維を操作して、繊維を織り合わせるか、または繊維の組織的ネットワークを作り出すことによって、作製または形成される材料を指し得る。織物は、糸を使用して形成されてよく、ここで、糸は、連結され得る（すなわち、共に撚り合わされているか、または共にねじれたように、互いに収まっている）複数の繊維の長い連続長さを指す。本明細書では、「繊維」および「糸」という用語は、互換的に使用され得る。繊維または糸は、織り、編み、縫製および切断、かぎ針編み、節止めおよび縮充を含むが、これらに限定されない、繊維の織り合わせられた組織的ネットワークを提供する例示的方法に従って、織物を形成するように操作することができる。

織物の様々な部分は、異なるタイプの繊維の異なる構造特性を利用するために、層に一体的に形成されてよい。例えば、導電性繊維は、導電性繊維のネットワークを形成するように操作されてよい。非導電性繊維は、非導電性繊維のネットワークを形成するように操作されてよい。繊維のネットワークは、繊維のネットワークを織物の層に一体化することによって、織物の異なる部分を含み得る。導電性繊維のネットワークは、１つ以上の導電性経路を形成してよく、１つ以上の導電性経路は、データおよび／または電力をそれぞれの前述の装置との間で伝達するために、スマート衣類に埋め込まれたセンサおよびアクチュエータを電気的に接続し得る。

いくつかの実施形態では、スマート衣類に埋め込まれたセンサは、生理学的データを検出するための１つ以上のセンサパネル１１０であってよい。ネットワーク１５０は、１つ以上のセンサパネル１１０とコントローラ装置１００との間でデータおよび／または電力を伝達するためのスマートテキスタイルの導電性繊維のネットワークを含み得る。ネットワーク１５０は、導電性経路として構成された少なくとも１つの導電性繊維を含み得る。

いくつかの実施形態では、少なくとも１つの導電性繊維は、衣類に編み込まれてよい。いくつかの実施形態では、少なくとも１つの導電性繊維は、衣類の縫い目に編まれてよい。いくつかの実施形態では、導電性繊維は、電力または信号が衣類の縫い目に編まれた導電性繊維に沿って送信されるときに、信号ノイズを低減または抑制するように、幾何学的に接続または構成されてよい。

いくつかの実施形態では、織物の複数の層は、多層織物を提供するために互いに積み重ねられてよい。

本出願では、「織り合わせ」は、層内で、典型的に交互で上下に互いに、組織化された様式で、互いに上および／または下で交差する繊維（人工または天然）を指し得る。織り合わせられると、隣接する繊維は、交点（例えば、１つの繊維が別の繊維の上または下を越え得る点）で互いに接触し得る。一例では、第１方向に延びる第１繊維は、第１接続部に延びる繊維に対して横方向または横断方向に延びる第２繊維と織り合わせられてよい。別の例では、第２繊維は、第１繊維と織り合わせられたときに、第１繊維から９０度で横方向に延びてよい。シートに延びる織り合わせられた繊維は、繊維のネットワークと称され得る。

本出願において、「統合された」または「一体的に」とは、実質的に調和のとれた、一貫した、相互に関連した全体を提供するように、別個の要素を組み合わせる、調整する、または他の方法で一緒にすることを、指し得る。織物の文脈において、織物は、異なる構造特性を有する繊維のネットワークを備える様々な部分を有してよい。例えば、織物は、導電性繊維のネットワークを備える部分と、非導電性繊維のネットワークを備える部分とを有し得る。繊維のネットワークを含む２つ以上の部分は、２つのネットワークが織物の層を形成するように、１つのネットワークの少なくとも１つの繊維が他のネットワークの少なくとも１つの繊維と織り合わせられるときに、織物に「一体化」される（または「一体的に形成される」）と言われてよい。さらに、一体化された場合、織物の２つの部分は、織物から実質的に分離できないものとして記載されてもよい。ここで、「実質的に分離できない」とは、織物の部分を互いから分離すると、織物自体が分解または破壊されるという概念を指す。

いくつかの例では、導電性布（例えば、導電性繊維の群）は、層のベース布（例えば、表面）と一緒に編まれてよい（例えば、一体化されてよい）。そのような編みは、サントニ（Ｓａｎｔｏｎｉ）またはストール（Ｓｔｏｌｌ）などのベンダーからの丸編み機またはフラットベッド編み機等を使用して、実施されてよい。

コントローラ装置１００は、実行されると、本明細書に記載される動作を行うようにプロセッサ１０２を構成するプロセッサ読み取り可能命令を実行するように構成されたプロセッサ１０２を含む。コントローラ装置１００は、他の計算装置またはセンサ装置と通信し、ネットワークリソースにアクセスまたは接続し、あるいはデータを搬送することができるネットワーク（または複数のネットワーク）に接続することによって他の計算アプリケーション実行するための、通信装置１０４を含んでよい。いくつかの例では、通信装置１０４は、１つ以上のバス、相互接続、配線、回路、および／または任意の他の接続および／または制御回路、またはそれらの組み合わせを、含んでよい。通信装置１０４は、コントローラ装置１００と１つ以上のセンサパネル１１０との間でデータを通信するためのインターフェースを提供し得る。いくつかの実施形態では、１つ以上のバス、相互接続、配線、回路等は、スマートテキスタイルの導電性および非導電性繊維のネットワークであってよい。

コントローラ装置１００は、メモリ１０６を含んでよい。メモリ１０６は、静的ランダムアクセスメモリ（ＳＲＡＭ）、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、リードオンリーメモリ（ＲＯＭ）、電気光学メモリ、光磁気メモリ、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ（ＥＰＲＯＭ）、および電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ（ＥＥＰＲＯＭ）、強誘電体ＲＡＭ（ＦＲＡＭ）等などの、コンピュータメモリの１つまたは組み合わせを含んでよい。

メモリ１０６は、本明細書に記載される動作を行うためのプロセッサ可読命令を含む生理学的モニタリングアプリケーション１１２を記憶し得る。いくつかの例では、生理学的モニタリングアプリケーション１１２は、ユーザの生理学的データを受信および記憶するための動作を含み得る。ユーザの生理学的データは、１つ以上のセンサパネル１１０から受信したデータに基づいて生成された生体信号波形データを含み得る。生理学的モニタリングアプリケーション１１２は、生理学的データ（例えば、生体信号波形データ等）に基づいて経時的な１つ以上の生理学的メトリック傾向を決定する動作を含み得る。いくつかの実施形態では、生理学的モニタリングアプリケーション１１２は、生理学的メトリック傾向を決定するための生理学的データに基づいて統計分析を行うための動作を含み得る。いくつかの実施形態では、統計分析は、算術平均、平均、最大／最小、標準偏差測定値、または生理学的メトリクスの他の統計的測定値を決定するための動作を含み得る。１つ以上のセンサパネル１１０を衣類に一体化することによって、本出願の実施形態は、ユーザが長い時間衣類を着用し、低減した不快感で生理学的データを収集するように、構成されてよい。１つ以上のセンサパネル１１０は、衣類がユーザによって着用されるときに、ユーザの肢に対して配置されてよい。

いくつかの実施形態では、生理学的モニタリングアプリケーション１１２は、生体信号波形データに基づいて、ユーザに関連付けられた血行力学的メトリクスなどの生理学的メトリクスを決定するための動作を含み得る。いくつかの実施形態では、血行力学的メトリクスは、血圧データを含み得る。いくつかの実施形態では、生理学的メトリクスは、ユーザ心拍数の推定、心房細動などの不整脈の識別、血圧、ユーザ運動ステップ、消費カロリー、ユーザ活動の識別、ユーザ睡眠の質の識別、呼吸特性に関連する睡眠の識別等を、含み得る。

コントローラ装置１００は、データストレージ１１４を含んでよい。いくつかの実施形態において、データストレージ１１４は、安全なデータストアであってよい。いくつかの実施形態では、データストレージ１１４は、血圧データ、心拍数データ、または他のタイプのデータなどの、受信した生理学的データセットを記憶し得る。いくつかの例では、データストレージ１１４は、受信した生理学的データセットを分析するための基準に関連するデータを記憶し得る。いくつかの実施形態では、記憶された基準は、血圧データが、定義された血圧範囲を超える傾向を示し得るという兆候を生成するのに使用され得る血圧基準を、含み得る。いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、他のタイプの生理学的データまたは傾向をモニタするように構成されてよく、記憶された基準は、生理学的データが、定義されたメトリック範囲を超える傾向を示し得るという兆候を生成するのに使用される他の生理学的データ基準を、含み得る。

いくつかの実施形態では、センサパネル１１０は、１つ以上のセンサを含んでよく、１つ以上のセンサは、心電図（ＥＣＧ）センサ、フォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサ、心弾図（ＢＣＧ）センサ、加速度計、電気生体インピーダンスセンサ、または圧電センサ、の１つまたは複数の組み合わせを、含み得る。他のタイプのセンサが考えられ得る。

衣類の実施形態は、ユーザによって着用され得るので、１つ以上のセンサパネル１１０は、経時的に生体信号を生成するために、ユーザ（例えば、ユーザの肢）の近位に配置され得るか、またはユーザ（例えば、ユーザの肢）に接触し得る。いくつかの実施形態では、コントローラ装置１１０は、ユーザの生理学的状態をモニタリングするために、経時的に生体信号を連続的に検出または生成するように１つ以上のセンサパネル１１０を構成し得るので、衣類は、ユーザの生理学的状態を連続的にモニタするように構成され得る。生理学的状態は、血行力学的メトリクス（例えば、血圧メトリクス）等を含み得る。

いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、１つ以上のセンサパネル１１０から生体信号を周期的に受信するように構成されてよく、ユーザの生理学的状態の急激な変化を追跡するための動作を行ってよい。例えば、コントローラ装置１００が、ユーザの血圧の変化をモニタするための動作を行うときに、コントローラ装置１００は、ユーザの血圧が、決定された期間内に閾値量を超えて低下する（例えば、血圧の急速な低下）ときに、潜在的に有害な健康事象を識別し得る。コントローラ１００が、潜在的に有害な健康事象を識別するための動作を行うときに、コントローラ１００は、ユーザのモバイル機器または計算システムに警告信号を送信するための動作を行い得る。いくつかの実施形態では、コントローラ１００は、衣類ユーザにフィードバックを提供するように、衣類に埋め込まれた１つ以上のアクチュエータを作動させる動作を行い得る。いくつかの例では、潜在的に有害な健康事象は、失神、錯乱、心臓発作／脳卒中、脱水、アレルギー反応、ショック、低体温状態、熱中症、または他の身体的外傷事象を含み得る。いくつかの例では、コントローラ１００は、突然起立するユーザなどの生体信号に基づいて、ユーザの日々の動きを識別するための動作を行い得る。

いくつかの実施形態では、コントローラ装置１００は、経時的にユーザへの傾向変化を決定するための動作を行ってよく、コントローラ装置１００は、食事の変化、健康の変化（例えば、臓器機能、老化）等などの、生活様式の変化をユーザが受けているかもしれないことを推論するための動作を行い得る。

反復可能な方法で生理学的センサデータ読み取り値を得るために、衣類は、実質的に一貫した圧力でユーザの肢に対して１つ以上のセンサパネル１１０を位置決めするための特徴を含んでよい。いくつかの実施形態では、留め機構は、衣類がユーザによって着用されている間、実質的に一貫した圧力でユーザの肢に対して１つ以上のセンサパネル１１０を保持するように構成された衣類バンドであってよい。いくつかの実施形態では、本出願の実施形態のユーザの経験または視点から、衣類は、データ取得中に一時的な締め付けなしに（例えば、血圧測定中にユーザの動脈を虚脱するように膨張する血圧計に類似する衣類の締め付けなしに）、ユーザの肢に対して１つ以上のセンサパネル１１０を位置決め／押圧するように構成されてよい。すなわち、衣類ユーザの観点から、衣類ユーザは、１つ以上のセンサパネル１１０が生体信号を検出または生成するときに衣類の任意の締め付けまたは１つ以上のセンサパネル１１０からのユーザの肢に対する圧力を、経験し得ない。いくつかの実施形態では、１つ以上のセンサパネル１１０は、ユーザの肢の表面で検出された生理学的変化に基づいて生体信号を生成するように構成され得る。本出願の実施形態を説明するために、図２を参照する。

図２は、本出願の一実施形態による、生理学的データを検出するための衣類２００の正面図を示す。衣類２００は、ユーザの上半身に着用されるように構成体適合されてよく、長袖シャツ、Ｔシャツ、ドレス、体他のタイプの上半身用衣類であってよい。いくつかの実施形態では、衣類２００は、衣類ユーザの下半身部分上に配置されるように構成されてよい。衣類２００は、一対のパンツ、ショーツ、下着、または他の種類の衣類であってよい。いくつかの例では、衣類は、衣類バンドまたはカフが、衣類ユーザの足首、ふくらはぎ、大腿、または他の下半身部分の周りに巻き付き得るように、衣類ユーザの脚の近位にあるように配置されてよい。

衣類２００は、データセンサに基づいて、ユーザの肢または身体部分に関連する１つ以上の生体信号を生成するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、衣類２００は、ユーザに関連する生体信号を生成するために、心電図（ＥＣＧ）センサ、または心弾図（ＢＣＧ）センサ、電気生体インピーダンスセンサ、またはフォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサなどの、１つ以上のセンサと共に構成されてよい。複数のセンサの各々からの生成生体信号データセットは、ユーザに関連する、いくつかある例の中で特に、心臓血管パラメータ、血行力学的パラメータ、または呼吸パラメータを決定するように、個別に、または組み合わせて、使用されてよい。

衣類２００は、前部分２０２と、第１側部部分２０４と、第２側部部分２０８とを含み得る。いくつかの実施形態では、第１側部部分２０４は、衣類２００の左腕袖と関連付けられてよく、第２側部部分２０８は、衣類２００の右腕袖と関連付けられてよい。

いくつかの実施形態では、第１側部部分２０４は、第１衣類バンド２０６を含んでよく、第２側部部分２０８は、第２衣類バンド２１０を含んでよい。第１衣類バンド２０６は、第１側部部分２０４に取り付けられてよくおよび／または隣接してよく、第２衣類バンド２１０は、第２側部部分２０８に取り付けられてよいおよび／または隣接してよい。

いくつかの実施形態では、衣類２００は、センサパネル２３０を含んでよい。センサパネル２３０は、衣類２００のユーザの肢に面する側で衣類本体に結合されてよい。いくつかの実施形態では、センサパネル２３０は、第１側部部分２０４に結合されてよい。図２では、センサパネル２３０は、第１側部部分２０４に結合されているように図示されている。さらなるセンサパネル（例えば、相補的センサパネル）が、第２側部部分２０８または衣類２００の任意の他の部分に結合されてよいことを、理解されたい。衣類２００に取り付けられる１つ以上のセンサパネルは、図１に示される１つ以上のセンサパネル１１０であってよい。

いくつかの実施形態では、衣類２００は、第１衣類バンド２０６または第２衣類バンド２１０を含んでよい。いくつかの実施形態では、第１衣類バンド２０６は、センサパネル２３０に結合されてよい。第１衣類バンド２０６は、実質的に一貫した圧力でユーザの肢に対してセンサパネルを保持するように構成されてよい。図２では、第２衣類バンド２１０は、実質的に一貫した圧力でユーザの肢に対して相補的センサパネル（図２には図示されていない）を保持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第１衣類バンド２０６または第２衣類バンド２１０は、エラストマーバンドおよび／またはラッチ装置を含んでよい。

図２では、衣類２００は、第１側部部分２０４に関連するセンサパネル２３０を含む。衣類２００は、第２側部部分２０８、前部分２０２等などの、衣類２００の他の部分に結合された任意の数のセンサパネルを含み得ることを、理解されたい。

いくつかの実施形態では、第１側部部分２０４または第２側部部分２０８は、袖ロールアップデザインを含んでよい。従って、１つ以上のセンサパネルは、袖口に配置されなくてよく、衣類袖の任意の部分に配置されてよい。

いくつかの実施形態では、衣類２００は、第１側部部分２０４上でユーザに面する側に取り付けられたセンサパネルを含んでよく、衣類２００は、第２側部部分２０８上でユーザに面する側に取り付けられた相補的センサパネルを含んでよい。衣類２００は、一対のセンサパネルから生体信号データを周期的に受信する動作を行うように構成されたコントローラ装置（図２には図示されていない）を含んでよく、潜在的に欠陥のある生体信号データ（例えば、センサパネルの１つが、故障しており、誤った読み取り値を提供し得る）または潜在的に有害なユーザ状態（例えば、ユーザが、脳卒中、有害動脈／静脈機能を経験しているかもしれず、身体の一方の側の動脈で検出された血圧が、身体の他方の側の対向する動脈で検出された血圧とは非常に異なる）を識別するための閾値を超えた受信生体信号のそれぞれのセットの差を識別してよい。

図２は、対向する衣類袖にセンサパネルを有する衣類を対象としているが、いくつかの実施形態では、衣類は、ユーザ身体の脚、足首、手首、ふくらはぎ、または他の部分に関連し得る衣類部分上にセンサパネルを含んでよい。

いくつかの実施形態では、センサパネルは、差分信号を生成するための一対の生体信号センサを含んでよい。従って、衣類２００に結合されたコントローラ装置（図２には図示されていない）は、差分生体信号を受信してよく、そうでなければシングルエンド信号と共に存在し得る生体信号ノイズが、低減され得るようになっている。

図２の衣類２００の背面図を示す図３を参照する。衣類２００は、背部２５２を含む。衣類２００は、第１側部部分２０４と、第２側部部分２０８とを含む。

衣類２００は、第１側部部分２０４に関連するセンサパネル２３０と、第２側部部分２０８に関連するセンサパネル２３２とを、電気的に相互接続するように構成された導電性繊維２６０を含んでよい。導電性繊維２５０は、１つ以上のセンサパネルと、衣類２００に関連付けられたコントローラ装置とを、相互接続するように構成された電気経路であってよい。導電性繊維２６０は、衣類本体内で編まれてよい。いくつかの実施形態では、導電性繊維２６０は、衣類縫い目に一体化されてよい、または編まれてよい。

図３に示される例では、導電性繊維２６０は、衣類２００のヨーク部分を横切って衣類本体に編まれる。いくつかの実施形態では、導電性繊維２６０は、データ信号および／または電力信号を伝達するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、第１側部部分２０４に関連するセンサパネル２３０および第２側部部分２０８に関連するセンサパネル２３２は、第１側部部分２０４に関連するセンサパネル２３０から第２側部部分２０８に関連するセンサパネル２３２に、またはその逆に、ユーザの皮膚表面を通じて送信される電流に応じて、電気インピーダンスを決定するためのデータを生成するための相補的な一対の生体電気インピーダンスセンサとして構成されてよい。

図２の衣類２００の側面図を示す図４を参照する。図４は、第１側部部分２０４に関連するセンサパネル２３０および／または衣類バンド２０６の拡大図も示している。センサパネルおよび／または衣類バンド２０６の拡大図は、本出願の実施形態による、生体信号センサを示すための衣類バンド２０６の部分的透視図である。

図４では、センサパネル２３０は、１つ以上のフォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサ２７０を含む。センサパネル２３０は、１つ以上の心電図（ＥＣＧ）センサ２７２を含んでよい。ＰＰＧセンサ２７０およびＥＣＧ電極２７２が図４に示されているが、ＥＣＧセンサ、加速度計、圧電センサなどの、他のセンサも考えられ得る。

記載したように、ユーザの生理学的モニタリングのための装置は、衣類２００に設けられてよい。いくつかの実施形態では、衣類２００は、コントローラ装置（例えば、図１のコントローラ装置１００）、１つ以上のセンサパネル２３０、およびコントローラ装置とそれぞれの１つ以上のセンサパネルとを電気的に相互接続するための導電性繊維のネットワークを含んでよい。いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、衣類２００のユーザに面する側に取り付けられた１つ以上のセンサパネルに基づいて、衣類ユーザの血行力学的または血圧状態をモニタするための動作を行ってよく、１つ以上のセンサパネルは、実質的に一貫した圧力でユーザの肢（例えば、ユーザの腕）に対して配置されてよい。

説明に役立つ例として、コントローラ装置は、センサパネル２３０の生体センサによって生成された生体信号に基づいて、ユーザに関連付けられた血行力学的データを決定するための動作を行ってよい。血圧などの血行力学的データを決定するための動作は、生体センサから受信したパルス通過時間（ＰＴＴ）データに基づき得る。いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、ＰＴＴデータと血圧との間の関係または相関に基づいて、血行力学的データを決定するための動作を行ってよい。

例示するために、いくつかの実施形態では、センサパネル２３０は、衣類ユーザの中心動脈を介してＰＴＴデータを測定するための１つ以上の生体センサを含んでよい。ＰＰＴは、圧力波が２つの動脈位置の間を移動するための時間遅延であってよい。いくつかのシナリオでは、ＰＰＴは、血圧に逆相関してよく、動脈脈拍を示す近位波形と遠位波形との間の相対的タイミングに基づいて推定されもよい。従って、聴診器と組み合わせた血圧計などの特殊化された装置を動作させることに基づく方法とは対照的に、コントローラ装置は、ＰＴＴデータに基づいて血圧を推定してよく、ＰＴＴデータは、比較的非侵襲的に生成され得る。

いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、１つ以上のＰＰＧセンサ２７０から生体信号を受信するための動作を行ってよい。１つ以上のＰＰＧセンサ２７０は、近位および遠位血液量を示す生体信号波形を生成するように、光透過率または反射率に基づいて生体信号を生成し得る。説明に役立つ例として、発光ダイオード（ＬＥＤ）は、光検出器（ＰＤ）と対にされてよく、ユーザ組織（例えば、ユーザの肢上）のわずかな体積が、ＬＥＤによって照明されてよい。ユーザ組織を透過するか、またはユーザ組織から反射して戻る光は、光検出器によって検出されてよい。検出された光強度は、低減されてよく、ｄｃ成分およびａｃ成分を含んでよい。ｄｃ成分は、非拍動血液、皮膚、骨または他の組織による光吸収を示し得る。ａｃ成分は、静脈血を含む拍動動脈血による光吸収を表し得る。

説明に役立つ例として、Ｂｅｅｒ－Ｌａｍｂｅｒｔ－Ｂｏｕｇｕｅｒの関係によれば、所与の強度（Ｉｏ）の光が体積に入射し得るので、透過光（Ｉ（ｔ））は、以下のように提供され得る。

ここで、εは吸収係数であり、Ｃは発色団の濃度であり、Ｖは媒体の体積である。従って、本実施例では、Ｉ（ｔ）のａｃ成分は、瞬間動脈血液量に逆相関し得る。血液量は、動脈壁の粘弾性特性を介して血圧に関連し得る。従って、いくつかの実施形態では、本出願で説明されるコントローラ装置は、ＰＰＧセンサによって生成される生体信号に基づいてＰＴＴを推定するための動作を行ってよい。いくつかの実施形態では、反射モードＰＰＧは、前頭部、前腕、眼窩上動脈、脚、または手首などの、ユーザの身体の部分に適用可能であり得る。

いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、１つ以上のＥＣＧ電極２７２から生体信号を受信するための動作を行ってよい。１つ以上のＥＣＧ電極２７２は、動脈パルスに先行する心臓電気活動のタイミングに基づいて生体信号を生成し得る。本実施例では、ＥＣＧ波形と遠位動脈波形との間の時間遅延は、パルス到着時間（ＰＡＴ）と称され得る。ＰＡＴは、ＰＴＴと前駆出期間（ＰＥＰ）との和に等しくてよい。ＰＥＰは、心室電気機械的遅延（ＶＥＭＤ）および等容性収縮期によって決定されてよく、それは、心室圧および動脈圧によって決定されてよい。例えば、ＰＥＰは、以下のように表され得る。
ＰＥＰ＝ＶＥＭＤ＋（ＤＰ－ＶＥＤＰ）／ｄＶＩＣＰ
ここで、ＶＥＤＰおよびｄＶＩＣＰは、それぞれ、心室等容性収縮圧の心室拡張終期圧および平均勾配であってよく、ＤＰは拡張期ＢＰであってよい。本実施例では、ＥＣＧ波形は、代理近位波形として使用されてよい。

ＰＰＴデータまたは関連する波形と血圧とを相関させるための１つ以上のＰＰＧセンサ２７０または１つ以上のＥＣＧ電極２７２からの生体信号に関連する上記の詳細を示すことは、単に例を示すものであり、コントローラは、他の方法に基づいて、または追加の動作に基づいて、血圧を決定するための動作を行ってよい。

いくつかの実施形態では、血行力学的データを決定するための生体信号を生成するために衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた１つ以上のセンサパネルは、近位および遠位血液量を示す波形を生成または測定するために、血液の導電率に関連するデータを生成するための一対の電気生体インピーダンスセンサを含んでよい。いくつかの実施形態では、電気生体インピーダンス（ＥＢＩ）またはインピーダンス心電図（ＩＣＧ）センサは、血液導電率または近位波形を測定し得る。

説明に役立つ例として、ＥＢＩまたはＩＣＧセンサが使用され得るときに、表面電極は、ある体積の組織上に配置されてよく、高周波電流は、外部電極に注入されてよい。結果としての差分電圧は、内部電極を横切って測定され、加振周波数と同期して復調されてよい。血液は、導電体であり得るので、電流は、血液で満たされた経路を通って移動し得る。

いくつかの実施形態では、血液量は、動脈壁の粘弾性特性を介して血圧に関連し得る。従って、ＥＢＩまたはＩＣＧセンサは、ＰＰＴ推定に有用であり得る。

いくつかの実施形態では、血行力学的データを決定するための生体信号を生成するために衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた１つ以上のセンサパネルは、バリストカルジオグラフィー（ＢＣＧ）センサを含んでよい。ＢＣＧセンサは、大動脈内への血液の心室駆出期に応答して、ユーザ身体の反作用力を測定するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、浅動脈の近位に配置された柔軟歪みまたは圧力センサは、血圧を示す、または血圧と相関する、波形を測定し得る。

いくつかの実施形態では、衣類２００は、血圧、または他の生理学的メトリクス／特性を推定するための多数の生体センサタイプの組み合わせを含んでよい。それぞれの生体センサタイプは、ユーザの生理学的メトリクスを推定する能力において制限され得る（例えば、所与の生体センサタイプについてＰＰＴデータと血圧との間の相関に制限があり得る）、または特定の精度で生理学的メトリクスの特定の態様を推定するように構成され得るので、コントローラ装置は、生体センサタイプの組み合わせから受信された生体信号に基づいて血行力学的メトリクスを推定するための動作を行ってよく、それによって、マルチモーダル生体信号に基づいて血行力学的メトリクスを推定または決定する。

いくつかの実施形態では、衣類２００は、衣類ユーザの身体の異なる部分に配置された２つ以上の生体センサを含んでよく、コントローラ装置は、衣類ユーザの身体の異なる部分から取得された生体センサ信号に基づいて血行力学的メトリクス（または他の生理学的メトリクス）を推定するための動作を行ってよい。いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、衣類ユーザの身体の異なる部分からの生体センサ信号に基づいて生理学的メトリクスを推定するための重み付けされた計算に基づいて、生理学的メトリクスを決定するための動作を行ってよい。従って、衣類２００は、少なくとも２つの生体信号センサタイプを含むセンサパネルを含んでよく、コントローラ装置は、少なくとも２つの生体信号センサタイプのそれぞれに関連する生体信号波形データの組み合わせに基づいて、血行力学的メトリクス、または任意の他の生理学的メトリックを、推定または決定してよい。

本出願の一実施形態による衣類５００の立面図を示す、図５を参照する。衣類５００は、第１袖５０４および第２袖５１０を有する長袖シャツであってよい。

いくつかの実施形態では、第１袖５０４は、生体信号を生成するための複数の生体センサタイプを含む主センサパネル５３０を含んでよい。図示の例では、主センサパネル５３０は、１つ以上のＥＣＧセンサ、１つ以上の加速度計、１つ以上のＰＰＧセンサ、または１つ以上の圧電センサを含んでよい。

いくつかの実施形態では、第２袖５１０は、相補的センサパネル５３２を含んでよい。相補的センサパネル５３２は、異なる数および／またはタイプの生体センサを含んでよい。例えば、相補的センサパネル５３２は、１つ以上のＥＣＧセンサを含んでよい。相補的センサパネル５３２は、主センサパネル５３０から遠位に配置されてよい。さらに、相補的センサパネル５３２は、主センサパネル５３０と同じ数および／またはタイプの生体センサを反映および／または包含しなくてよく、生体信号の二次セットを生成してよい。

衣類５００の複数の生体センサは、衣類５００のユーザに面する側に取り付けられてよい。説明を容易にするために、主センサパネル５３０および相補的センサパネル５３２は、それぞれの例の生体信号センサの存在または位置を示すように、半透明または部分的に透明で示されている。

いくつかの実施形態では、生体信号センサの１つ以上は、心臓、呼吸、嗅覚、伸び、または血行力学パラメータに関連する生体信号を生成するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、生成された生体信号は、心臓状態、血圧、睡眠メトリクス、フィットネス、ウェルネス、または衣類ユーザの他の相対的測定を決定するためのものであってよい。いくつかの実施形態では、１つ以上の生体信号センサは、心拍数、心房細動を含む不整脈、血圧、ユーザ歩数、カロリー、ユーザ活動、ユーザ睡眠の質、または呼吸パターンに関するユーザ睡眠を含む、生理学的メトリクスの推定のための生体信号を周期的に生成するように構成されてよい。他の生理学的メトリクスが考えられ得る。

いくつかの実施形態では、衣類５００は、衣類ユーザにフィードバックを提供するための１つ以上のアクチュエータを含んでよい。いくつかの実施形態では、１つ以上のアクチュエータは、サーボモータ、加熱要素またはパッドなどの、ハプティックフィードバック要素、または衣類ユーザにフィードバックを提供するための他のアクチュエータ、であってよい。いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、１つ以上のセンサパネルから受信した生体信号に応答して、１つ以上のアクチュエータを起動するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、コントローラ装置は、潜在的に有害な健康事象に関連し得る、血圧変化などの決定した生理学的データ変化に応答して、１つ以上のアクチュエータを起動するように構成されてよい。コントローラ装置は、衣類ユーザに関連する生理学的状態を変えることについて衣類ユーザにフィードバックを提供するように、１つ以上のアクチュエータを作動させてよい。

いくつかの実施形態では、衣類５００は、ユーザの動きを検出するように衣類本体に一体化された１つ以上の加速度計または圧電センサを含んでよい。いくつかの実施形態では、衣類５００に関連付けられたコントローラ装置は、利用者の動きを示す加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つによって生成されたトリガ信号を受信することに応答して、生体信号を受信してよい。

本出願の一実施形態による、生理学的データを検出するための衣類６００の正面斜視図および背面斜視図をそれぞれ示す、図６Ａおよび図６Ｂを参照する。

衣類６００は、スポーツＴシャツであってよい、または編まれた織物で形成されたスマート衣類であってよい。スマート衣類は、データおよび／または電力信号を送信するように構成された導電性および非導電性繊維のネットワークを含んでよい。スマート衣類は、コントローラ装置と１つ以上のセンサパネルとの間でデータおよび／または電力信号を送信するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、衣類６００は、衣類６００の対向する部分上のセンサパネルを電気的に相互接続するための導電性ストリップ６８０を含んでよい。例えば、導電性ストリップ６８０は、対向する衣類袖上のセンサパネルを電気的に相互接続するように、衣類６００に編まれた１つ以上の導電性繊維を含んでよい。

図６Ｂに示される例では、導電性ストリップ６８０は、シャツヨークの輪郭に沿って配線されるように構成されてよい。シャツヨークは、衣類６００の構成要素であってよく、衣類ユーザの首および肩の周りに適合する衣類の一部を形成するための成形パターンピースであってよい。本出願の一実施形態による衣類袖７００を示す、図７を参照する。衣類袖７００は、ユーザの腕を受け入れるように構成されてよい。衣類袖７００は、衣類袖７００のユーザに面する側に取り付けられた１つ以上のセンサ７１０を含んでよい。説明を容易にするために、衣類袖７００の一部は、衣類袖７００上の１つ以上のセンサ７１０の位置を示すように、半透明または部分的に透明で示されている。

いくつかの実施形態では、衣類袖７００は、キャビティを画定する織物エンクロージャ７５０を含んでよい。織物エンクロージャ７５０は、衣類袖７００に編まれてよく、衣類袖７００の表面から突出してよい。織物エンクロージャ７５０は、コントローラ装置７６０を受け入れるように構成されてよく、織物エンクロージャ７５０は、コントローラ装置７５０を１つ以上のセンサ７１０にまたは導電性および非導電性繊維のネットワークで形成されたスマート衣類に電気的に相互接続および／または機械的に相互接続するように構成されてよい。

いくつかの実施形態では、織物エンクロージャ７５０は、織物ドッキング装置を含んでよく、織物ドッキング装置は、織物エンクロージャ７５０内に受け入れられ、受け入れられたコントローラ装置７６０と織物基材とを電気的に相互接続するために織物基材の少なくとも１つの導電性繊維に結合される。

図７では、コントローラ装置７６０は、衣類袖７００に結合されているように示されている。衣類は、衣類の任意の他の部分に配置された織物エンクロージャ７５０を含んでよく、コントローラ装置７６０は、衣類袖７００以外の衣類の一部に結合されてよいことを、理解されたい。

本出願の実施形態による、シャツヨーク８００の平面図を示す、図８Ａおよび図８Ｂを参照する。シャツヨーク８００は、シャツなどの衣類の構成要素であってよく、衣類本体は、ユーザの首および肩の周りに適合する衣類の一部を形成するための成形パターンピースを含んでよい。シャツヨーク８００は、ネックラインシーム８０２およびバックヨークシーム８０４を含んでよい。シャツヨーク８００は、取り付けられるときに、Ｔシャツ衣類の左袖を形成してよく、Ｔシャツ衣類の右袖を形成してよい、袖部分８０６を含んでよい。

図８Ａは、シャツヨークの袖部分のユーザに面する側に１つ以上の生体センサ８１０を含むシャツヨーク８００を示す。シャツヨーク８００は、視覚的インジケータを提供するように衣類ユーザの腕または発光ダイオードに電流を送るように構成された導電性パッドを含む補助インターフェース構成要素８３０も含んでよい。

シャツヨーク８００は、対向する衣類袖上に配置された１つ以上の生体センサ８１０を電気的に相互接続するための導電性繊維８２０を含んでよい。

図８Ｂは、図８Ａのシャツヨーク８００と同様のシャツヨークの別の実施形態を示す。図８Ｂでは、インター伝導経路８２２は、加熱および／または圧力適用プリント電子テープを含んでよい。インター伝導経路８２２は、対向する衣類袖上に配置された１つ以上の生体センサ８１０を電気的に相互接続するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、加熱および／または圧力適用プリント電子テープは、インター伝導経路２８２２を物理的に強化または保護するように構成されてよい。

本出願の一実施形態による、生理学的状態をモニタリングする方法９００のフローチャートを示す、図９を参照する。方法９００は、例示的コントローラ装置１００（図１）のプロセッサ１０２によって行われてよい。プロセッサ可読命令は、メモリ１０６に格納されてよく、生理学的モニタリングアプリケーション１１２または図１に示されていない他のプロセッサ可読アプリケーションに関連付けられてよい。本明細書で説明されるいくつかの例は、血圧または血行力学的モニタリングを指し得るが、他のタイプの生理学的モニタリングが企図され得ることを、理解されたい。

動作９０２で、プロセッサは、生体信号の一次セットをセンサパネルから受信してよい。生体信号の一次セットは、ＥＣＧセンサ、ＢＣＧセンサ、ＰＰＧセンサ、生体インピーダンスセンサ、加速度計、圧電センサ、または他のタイプのセンサ、のうちの少なくとも１つに基づく信号を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、ＥＣＧセンサ、ＢＣＧセンサ、ＰＰＧセンサ、または生体インピーダンスセンサ、のうちの少なくとも１つから受信した生体信号データに基づいて、生体信号波形を生成し得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つから受信した信号データに基づいて、ユーザ移動信号を生成し得る。

動作９０４で、プロセッサは、加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つから受信した信号データに基づいて、衣類ユーザが動いているかどうかを決定し得る。

プロセッサが、衣類ユーザが動いている可能性があると決定するシナリオでは、動作９０６で、プロセッサは、ＥＣＧセンサ、ＰＰＧセンサ、および／または加速度計センサ、のうちの少なくとも１つから受信した生体信号に基づいて、衣類ユーザの心拍数を推定し得る。

いくつかの実施形態では、プロセッサが、衣類ユーザが動いている可能性があると判断するシナリオでは、プロセッサは、動作９０８で、ユーザ活動（例えば、歩行、走行、楕円形機械での運動、水泳等）、ユーザステップカウント、ユーザカロリー燃焼カウント、および／またはフィットネスメトリクスを検出し得る。

プロセッサが、衣類ユーザが実質的に動いていない可能性があると決定するシナリオでは、プロセッサは、動作９１２で、ＥＣＧセンサ、ＢＣＧセンサ、ＰＰＧセンサ、または他の生体信号センサタイプ、のうちの少なくとも１つから受信した生体信号データに基づいて、心拍数を推定し、不整脈を検出し得る。衣類ユーザが実質的に動いていない可能性がある場合、衣類ユーザは、座っているか、静止しているか、横たわっているか、または他の何らかの静止位置にあり得る。

いくつかの実施形態では、プロセッサが、衣類ユーザが実質的に動いていない可能性があると判断するシナリオでは、プロセッサは、動作９１４で、ＥＣＧセンサ、ＢＣＧセンサ、および／またはＰＰＧセンサ、のうちの少なくとも１つからの生体信号に基づいて、血圧を推定し得る。

いくつかの実施形態では、生理学的データを検出するための衣類は、血圧または他の生理学的メトリクス／特性を推定するための多数の生体センサタイプの組み合わせを含んでよい。それぞれの生体センサタイプは、いくつかの態様では、ユーザの生理学的メトリクスを推定するために制限され得るので（例えば、所与の生体センサタイプについてＰＰＴデータと血圧との間の相関に精度限界があり得る、または、ある環境シナリオでは、１つの生体信号センサタイプについてではなく、別の生体信号センサタイプについて、精度限界があり得る）、プロセッサは、生体センサタイプの組み合わせから受信した生体信号に基づいて血行力学的メトリクスを推定するための動作を行ってよい。従って、プロセッサは、マルチモーダル生体信号に基づいて血圧を推定または決定するための動作を行ってよい。

プロセッサが、衣類ユーザが実質的に動いていない可能性があると判断するシナリオでは、プロセッサは、動作９１０で、衣類ユーザが眠っている可能性があるかどうかを決定し得る。例えば、プロセッサは、衣類ユーザが少なくとも閾値持続時間にわたって実質的に静止しているかどうかを決定してよく、それによって、ユーザが眠っている可能性があることを示す。プロセッサは、衣類ユーザが長い時間にわたって心拍数を減少させたかどうかを決定してよく、それによって、ユーザが眠っている可能性があることを示す。

プロセッサが、衣類ユーザが眠っている可能性があると決定するシナリオでは、プロセッサは、動作９１４で、ＥＣＧセンサ、ＢＣＧセンサ、および／またはＰＰＧセンサ、のうちの少なくとも１つからの生体信号に基づいて血圧を推定し得る。本例では、プロセッサが、衣類ユーザが眠っている可能性があると決定したときに、推定血圧メトリクスは、衣類ユーザが眠っていたことを示すメタデータに関連付けられてよい。従って、コントローラ装置は、衣類ユーザが眠っている可能性があるときの持続時間に関連付けられ、衣類が起きている可能性があるときの持続時間に関連付けられた、推定血圧データを格納してよい。

プロセッサが、衣類ユーザが眠っている可能性があると決定するシナリオでは、プロセッサは、動作９１６で、ユーザ睡眠段階を検出してよく、いくつかの実施形態では、睡眠時無呼吸の存在を検出してよい。いくつかの実施形態では、プロセッサは、心拍数データ、生体電気インピーダンスデータ等に基づいて、ユーザ睡眠段階を検出するための動作を行ってよい。

本出願の一実施形態による、計算装置１０００のブロック図を示す、図１０を参照する。一例として、図１のコントローラ装置１００は、図１０の例示的な計算装置１０００を使用して実施されてよい。

計算装置１０００は、少なくとも１つのプロセッサ１００２、メモリ１００４、少なくとも１つのＩ／Ｏインターフェース１００６、および少なくとも１つのネットワーク通信インターフェース１００８を含む。

プロセッサ１００２は、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、デジタル信号処理（ＤＳＰ）プロセッサ、集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）、再構成可能プロセッサ、プログラマブルリードオンリーメモリ（ＰＲＯＭ）、またはそれらの組み合わせであってよい。

メモリ１００４は、例えば、ランダムアクセスメモリ（ＲＡＭ）、リードオンリーメモリ（ＲＯＭ）、コンパクトディスクリードオンリーメモリ（ＣＤＲＯＭ）、電気光学メモリ、光磁気メモリ、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ（ＥＰＲＯＭ）、および電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ（ＥＥＰＲＯＭ）、強誘電体ＲＡＭ（ＦＲＡＭ）などの、内部にまたは外部に配置されるコンピュータメモリを含むみ得る。

Ｉ／Ｏインターフェース１００６は、計算装置１０００が、キーボード、マウス、カメラ、タッチスクリーン、およびマイクロフォンなどの、１つ以上の入力装置と、またはディスプレイスクリーンおよびスピーカなどの、１つ以上の出力装置、と相互接続することを可能にし得る。

いくつかの実施形態では、本出願に記載されるスマート衣類のセンサは、共通のクロック要素に同期され得る、データメッセージングまたは共有通信のためにデータバスと相互接続され得る。

ネットワークインタフェース１００８は、例えば、ターゲットデータストレージまたはデータ構造にデータセットを受信および送信するように構成されてよい。ターゲットデータストレージまたはデータ構造は、いくつかの実施形態では、コントローラ装置などの計算装置またはシステム上に存在してよい。

「接続された」または「結合された」という用語は、直接結合（互いに結合された２つの要素が互いに接触する）および間接結合（少なくとも１つの追加要素が２つの要素の間に位置する）の両方を含み得る。

実施形態を詳細に説明してきたが、範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および変更をここで行うことができることを、理解されたい。さらに、本出願の範囲は、本明細書に記載された、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法および工程の特定の実施形態に限定されることを意図していない。

当業者であれば、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するか、または実質的に同じ結果を達成する、現在存在するかまたは後に開発される、プロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、または工程が利用され得ることを、開示から容易に理解するであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、そのようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、または工程を含むことが意図される。

説明は、本発明の内容の多くの例示的な実施形態を提供する。各実施形態は、本発明の要素の単一の組み合わせを表すが、本発明の内容は、開示された要素の全ての可能な組み合わせを含むと考えられる。従って、１つの実施形態が要素Ａ、Ｂ、およびＣを含み、もう１つの実施形態が要素ＢおよびＤを含む場合、本発明の内容は、明示的に開示されていなくても、Ａ、Ｂ、Ｃ、またはＤの他の残りの組み合わせを含むとも考えられる。

本明細書で説明される装置、システム、および方法の実施形態は、ハードウェアとソフトウェアの両方の組み合わせで実施されてよい。これらの実施形態は、各コンピュータが、少なくとも１つのプロセッサ、データストレージシステム（揮発性メモリまたは不揮発性メモリまたは他のデータストレージ要素またはそれらの組み合わせを含む）、および少なくとも１つの通信インターフェースを含む、プログラマブルコンピュータ上で実施されてよい。

プログラムコードは、本明細書に記載される機能を実行し、出力情報を生成するために、入力データに適用される。出力情報は、１つ以上の出力装置に適用される。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、ネットワーク通信インターフェースであってよい。要素が組み合わせられてよい実施形態では、通信インターフェースは、プロセス間通信のためのものなどのソフトウェア通信インターフェースであってよい。さらに他の実施形態では、ハードウェア、ソフトウェア、およびそれらの組み合わせとして実施される通信インターフェースの組み合わせがあってよい。

前述の議論を通して、サーバ、サービス、インターフェース、ポータル、プラットフォーム、または計算装置から形成される他のシステムに関して、多くの参照がなされるであろう。そのような用語の使用は、コンピュータ可読有形非一時的媒体上に格納されたソフトウェア命令を実行するように構成された少なくとも１つのプロセッサを有する１つ以上の計算装置を表すものと見なされることを、理解されたい。例えば、サーバは、記載された役割、責任、または機能を果たす方法で、ウェブサーバ、データベースサーバ、または他のタイプのコンピュータサーバとして動作する、１つ以上のコンピュータを含み得る。

実施形態の技術的解決策は、ソフトウェア製品の形態であってよい。ソフトウェア製品は、コンパクトディスクリードオンリーメモリ（ＣＤ－ＲＯＭ）、ＵＳＢフラッシュディスク、またはリムーバブルハードディスクであり得る不揮発性または非一時的記憶媒体に格納されてよい。ソフトウェア製品は、コンピュータ装置（パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置）が、実施形態によって提供される方法を実行することを可能にする、多数の命令を含む。

本明細書で説明される実施形態は、計算装置、サーバ、受信機、送信機、プロセッサ、メモリ、ディスプレイ、およびネットワークを含む物理的コンピュータハードウェアによって実施される。本明細書に記載の実施形態は、有用な物理的マシン、および特に構成されたコンピュータハードウェア構成を、提供する。

理解され得るように、上記および図示された例は、例示的なものに過ぎないことが意図される。

Claims (20)

1. 生理学的データを検出するための衣類であって、
   衣類本体；
   前記衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた主センサパネルであって、前記主センサパネルは、生体信号の一次セットを生成するために少なくとも１つの生体信号センサタイプを含む、主センサパネル；
   前記主センサパネルに結合されたプロセッサ；および
   メモリであって、前記プロセッサに結合され、プロセッサ実行可能命令を格納する、メモリ、
   を備え、
   前記プロセッサ実行可能命令は、実行されると、
   前記主センサパネルから、生体信号の一次セットを受信する；
   生体信号の一次セットに基づいて生体信号波形を生成する；および
   前記生体信号波形に基づいて前記ユーザに関連する血行力学的メトリックを決定する、
   ように前記プロセッサを構成する、衣類。
2. 請求項１に記載の衣類であって、前記生体信号波形は、パルス通過時間（ＰＴＴ）データに基づき、前記血行力学的メトリックを決定することは、ＰＰＴデータに基づいて血圧測定値を決定することを含む、衣類。
3. 請求項１に記載の衣類であって、前記衣類本体に一体化された加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つを備え、生体信号の一次セットを受信することは、前記ユーザの動きを示す前記加速度計または前記圧電センサのうちの少なくとも１つによって生成されたトリガ信号を受信することに応答する、衣類。
4. 請求項１に記載の衣類であって、前記主センサパネルは、少なくとも２つの生体信号センサタイプを含み、前記血行力学的メトリックを決定することは、少なくとも２つの生体信号センサタイプのそれぞれに関連する生体信号波形データの組み合わせに基づく、衣類。
5. 請求項１に記載の衣類であって、前記主センサパネルは、、フォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサ、心電図（ＥＣＧ）センサ、または心弾図（ＢＣＧ）センサ、のうちの少なくとも１つを含む、衣類。
6. 請求項１に記載の衣類であって、前記主センサパネルは、前記血行力学的メトリックを決定するように血液導電率を測定する一対の電気生体インピーダンスセンサを含む、衣類。
7. 請求項１に記載の衣類であって、相補的センサパネルを備え、前記相補的センサパネルは、前記主センサパネルから遠位にあり、前記衣類本体の前記ユーザの肢に面する側に取り付けられ、前記相補的センサパネルは、生体信号の二次セットを生成するように構成される、衣類。
8. 請求項７に記載の衣類であって、導電性繊維を備え、前記導電性繊維は、前記衣類本体内で編まれ、データ信号または電力信号のうちの少なくとも１つを伝えるように構成され、前記導電性繊維は、主センサパネルと相補的センサパネルとを相互接続する、衣類。
9. 請求項７に記載の衣類であって、生体信号の一次セットおよび生体信号の二次セットは、生体信号の差分セットであり、前記ユーザに関連する血行力学的メトリックを決定することは、生体信号の差分セットに基づく、衣類。
10. 請求項１に記載の衣類であって、前記衣類は、前記ユーザの上半身に着用されるように構成されたシャツであり、前記主センサパネルは、シャツ袖上に配置される、衣類。
11. 生理学的データを検出するための衣類であって、
    衣類本体；
    前記衣類本体のユーザに面する側に取り付けられた主センサパネルであって、前記主センサパネルは、ユーザに関連する血行力学的メトリックを決定するように生体信号の一次セットを生成するために少なくとも１つの生体信号センサタイプを含む、主センサパネル；
    衣類バンドであって、実質的に一貫した圧力で前記ユーザの肢に対して前記センサパネルを保持するために前記センサパネルに結合された、衣類バンド、
    を備える、衣類。
12. 請求項１１に記載の衣類であって、前記主センサパネルは、前記ユーザに関連する血圧メトリックを決定するようにパルス通過時間（ＰＴＴ）データを生成するように構成される、衣類。
13. 請求項１１に記載の衣類であって、前記主センサパネルは、前記血行力学的データを決定するように血液導電率を測定する一対の電気生体インピーダンスセンサを含む、衣類。
14. 請求項１１に記載の衣類であって、前記衣類は、前記ユーザの上半身に着用されるように構成されたシャツであり、前記主センサパネルは、シャツ袖上に配置される、衣類。
15. 請求項１１に記載の衣類であって、相補的センサパネルを備え、前記相補的センサパネルは、前記主センサパネルから遠位にあり、前記衣類本体の前記ユーザの肢に面する側に取り付けられ、前記相補的センサパネルは、生体信号の二次セットを生成するように構成される、衣類。
16. 請求項１５に記載の衣類であって、導電性繊維を備え、前記導電性繊維は、前記衣類本体内で編まれ、データ信号または電力信号のうちの少なくとも１つを伝えるように構成され、前記導電性繊維は、主センサパネルと相補的センサパネルとを相互接続する、衣類。
17. 請求項１６に記載の衣類であって、前記導電性繊維は、前記衣類の衣類縫い目に編まれる、衣類。
18. 請求項１１に記載の衣類であって、前記主センサパネルは、、フォトプレチスモグラム（ＰＰＧ）センサ、心電図（ＥＣＧ）センサ、または心弾図（ＢＣＧ）センサ、のうちの少なくとも１つを含む、衣類。
19. 請求項１１に記載の衣類であって、織物エンクロージャを備え、前記織物エンクロージャは、キャビティを画定し、前記衣類本体から突出し、前記織物エンクロージャは、前記織物エンクロージャによって受け入れ可能なコントローラ装置と前記主センサパネルとを電気的に相互接続するように構成される、衣類。
20. 請求項１１に記載の衣類であって、検出されたユーザの動きに応答して、生体信号の一次セットの生成をトリガする、トリガ信号を生成するために、前記主センサパネルに結合された加速度計または圧電センサのうちの少なくとも１つを備える、衣類。
    
    

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