JP2022513666A - 濾胞性リンパ腫の治療方法 - Google Patents

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Abstract

本明細書では、濾胞性リンパ腫を治療する方法、及び、イブルチニブによる濾胞性リンパ腫の治療に対する被検者の非反応性を予測するために使用することができる遺伝子突然変異が提供される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許仮出願第62/773,678号(2018年11月30日出願)に対する優先権を主張し、その開示全体が本明細書に参照として組み込まれる。
(発明の分野)
本明細書では、濾胞性リンパ腫を治療する方法、及び、イブルチニブによる濾胞性リンパ腫の治療に対する被検者の非反応性を予測するために使用することができる遺伝子突然変異が提供される。
濾胞性リンパ腫の遺伝的状況は複雑である。hallmark t(14:18)に加えて、BCL2過剰発現をもたらす転座により、分子遺伝学的研究もまた、多数の遺伝子における再発性体細胞突然変異を同定した。このような突然変異は、治療に対する被検者の反応性を低減させる場合がある。
本明細書では、被検者における濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法が提供されるが、本方法は、治療有効量のイブルチニブを被検者に投与して、それによってFLを治療することを含み、被検者は、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない。
濾胞性リンパ腫を有する被検者のイブルチニブに対する非反応性の可能性を予測する方法もまた提供されるが、本方法は、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子における表2に定義されるような1つ以上の突然変異について、被検者のサンプルを分析することを含み、1つ以上の遺伝子における1つ以上の突然変異は、イブルチニブに対する非反応性を示す。
発明の概要、並びに以下の発明を実施するための形態は、添付の図面と併せて読むことで、更に理解される。開示の方法を説明する目的で、図面には、本開示の例示的実施形態が示されている。ただし、本方法は、ここに開示されている特定の実施形態に限定されるものではない。図面は、以下の通りである。
レスポンダデータ(N=83)を有する、DAWN試験患者における変異した遺伝子の数を示す。 DAWN試験からサンプル(75遺伝子)の10%超において変異した遺伝子のヒートマップを示す。 DAWN試験からサンプル(75遺伝子)の10%超において変異した遺伝子のヒートマップを示す。 DAWN試験からのランク付けされたノンレスポンダ遺伝子突然変異のヒートマップを示す。 交差検証試験に基づく予測レスポンダの平均ORRを示す。 DAWN患者におけるATP6AP1遺伝子における体細胞突然変異の例示的なプロットである。 DAWN患者におけるEP400遺伝子における体細胞突然変異の例示的なプロットである。 DAWN患者におけるARID1A遺伝子における体細胞突然変異の例示的なプロットである。 DAWN患者におけるSOCS1遺伝子における体細胞突然変異の例示的なプロットである。 DAWN患者におけるTBL1XR1遺伝子における体細胞突然変異の例示的なプロットである。
開示される方法は、本開示の一部を形成する、添付の図面に関連してなされる以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解することができる。開示される方法は、本明細書に記載及び/又は示される特定の方法に限定されないこと、更に、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を例によって説明することのみを目的とし、請求項に記載の方法に限定することを意図しないことを理解されたい。
特別な記述がない限り、動作に関する可能なメカニズム又は形態、あるいは改善の理由についての記載は、説明のみを意図したものであるが、本開示の方法は、提案されている動作に関するメカニズム又は形態、あるいは改善の理由の是非によって制限されない。
数値の範囲が本明細書で列挙又は確立される場合、この範囲は、その端点、並びにその範囲内の全ての個々の整数及び有理数を含み、更に、これらの端点及び内部整数及び有理数の全ての種々の可能な組み合わせによって形成される、その中のより狭い範囲のそれぞれを含み、それらのより狭い範囲のそれぞれが明示的に列挙されたかのように、記載の範囲内の値のより大きい群の小群を形成する。本方法の範囲が、範囲を定義する際に列挙される特定の値に限定されることを意図しない。範囲はいずれも包括的であり、組み合わせが可能である。
値が、先行詞「約」を用いて近似値として表現される場合、その特定の値は、別の実施形態を形成することが理解される。特定の数値に関する言及は、文脈上その他に明記されない限り、少なくともその特定の値を含むものとする。
本明細書において、明確性のために、別々の実施形態の文脈において記載される、開示された方法の複数の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことを理解されたい。逆に、簡潔のために単一の実施形態として記載された開示される方法の種々の特徴はまた、別個に、又は任意の下位の組み合わせで提供されてもよい。
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数を含むものとする。
本明細書及び特許請求の範囲を通して本明細書の諸態様に関する種々の用語が使用される。特に指示がない限り、このような用語には、当該技術分野におけるそれらの通常の意味が与えられるものとする。その他の具体的に定義される用語は、本明細書に提供される定義と一致する様式で解釈されるものとする。
数値範囲、カットオフ、又は特定の値に言及するときに用いる場合、「約」という用語は、引用した値が、記載値から最大10%変動し得ることを示すために用いる。したがって、用語「約」とは、規定値からの±10%以下の変動、±5%以下の変動、±1%以下の変動、±0.5%以下の変動、又は±0.1%以下の変動を包含するために使用される。
同様に、用語「を含む(comprising)」とは、用語「から本質的になる(consisting essentially of)」及び用語「からなる(consisting of)」によって包含される例を含むことを意図する。同様に、用語「から本質的になる(consisting essentially of)」は、用語「からなる(consisting of)」によって包含される例を含むことを意図する。
Brutonのチロシンキナーゼ(BTK)のファースト・イン・クラス、経口、コバレント阻害剤(covalent inhibitor)であり、米国及びその他の国々において、いくつかのB細胞悪性疾患に関して承認されているイブルチニブは、接着、増殖、ホーミング、及び悪性B細胞の生存に必須のシグナル伝達経路を遮断する。
「治療する」、「治療」、及び同様の用語は、症状の重症度及び/又は頻度の低減、症状及び/又は症状の根本原因の排除、症状の頻度若しくは可能性及び/又はそれらの症状の根本原因の低減、並びに濾胞性リンパ腫によって直接又は間接的に引き起こされる損傷の改善又は修復を含む。治療は、投与された薬剤(イブルチニブ)に対する完全奏効及び部分奏効を含む。治療は、治療を受けていない被検者の予想生存期間と比較して、生存期間を延長させることも含む。
本明細書で使用する場合、語句「治療有効量」は、本明細書に記載されたようなイブルチニブの量を指し、限定するものではないが、本明細書に開示、記載、又は例示される生物学的又は治療的結果などの特定の生物学的又は治療的結果を達成するのに有効である。治療有効量は、個人の病状、年齢、性別、及び体重などの要因、並びに被検者に所望の反応を誘発する組成物の能力によって変化し得る。治療有効量の例示的な指標としては、例えば、患者の健康状態の改善、腫瘍量の減少、濾胞性リンパ腫の成長の停止若しくは遅延、及び/又は体内のその他の場所への濾胞性リンパ腫細胞の転移の不在が挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「被検者」は、ヒトを意味することを意図する。「被検者」及び「患者」は、本明細書では同じ意味で用いられる。
以下の略語を本明細書で使用する:Brutonのチロシンキナーゼ(BTK)、再発性又は難治性(R/R)、全奏効率(ORR)、全生存期間(OS)、濾胞性リンパ腫(FL)、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)。
濾胞性リンパ腫の治療方法及び使用
本明細書では、被検者の濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法が提供されるが、本法法は、
治療有効量のイブルチニブを被検者に投与して、それによってFLを治療することを含み、被検者は、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない。
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1のうちの1つ以上における表2に提供される突然変異は、本明細書にて開示したように、イブルチニブ治療に対する非反応性に関連する。したがって、本方法は、治療有効量のイブルチニブを被検者に投与して、それによってFLを治療することを含み、被検者は、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない。本方法は、表2に提供されるようなAHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17の全て、並びにそれらの種々の組み合わせにおいて、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者に対して実施することができる。
また、被検者の濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法も開示されるが、本方法は、
FLを有する被検者、及びAHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者に、
治療有効量のイブルチニブを投与し、それによってFLを治療することを含む。
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者の、濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法もまた提供されるが、本方法は、治療有効量のイブルチニブを被検者に投与して、それによってFLを治療することを含む。
治療有効量のイブルチニブは、約420mg~約840mgを含むことができる。例えば、治療有効量のイブルチニブは、約420mg、440mg、460mg、480mg、500mg、520mg、540mg、560mg、580mg、600mg、620mg、640mg、660mg、680mg、700mg、720mg、740mg、760mg、780mg、800mg、820mg、又は840mgを含むことができる。いくつかの実施形態では、治療有効量のイブルチニブは、560mgである。
いくつかの実施形態では、FLは再発性/難治性(R/R)FLである。
治療に好適な被検者は、投与前に、
・グレード1、2、又は3a非形質転換FLの診断を有していた、
・2以上の前治療ラインで治療された、
・抗CD20モノクローナル抗体含有化学免疫療法レジメンを用いた最後の前治療ラインに対してR/Rであった、又は
・これらの任意の組み合わせ、である者を含む。
いくつかの実施形態では、被検者は部分奏効を有することができる。いくつかの実施形態では、被検者は完全奏効を有することができる。
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者における、濾胞性リンパ腫(FL)の治療のための薬剤の製造における、イブルチニブの使用が更に提供される。
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者における、濾胞性リンパ腫(FL)の治療に使用する、イブルチニブもまた提供される。
濾胞性リンパ腫を有する被検者のイブルチニブに対する非反応性の可能性を予測する方法
濾胞性リンパ腫を有する被検者のイブルチニブに対する非反応性の可能性を予測する方法が提供されるが、本方法は、
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子における表2に定義されるような1つ以上の突然変異について、被検者のサンプルを分析することを含み、1つ以上の遺伝子における突然変異は、イブルチニブに対する非反応性を示す。
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1の1つ以上における表2に提供される突然変異は、本明細書にて開示したように、イブルチニブ治療に対する非反応性を示す。表2に提供されるようなAHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、又は17の全て、並びにそれらの種々の組み合わせにおける突然変異は、イブルチニブ治療に対する非反応性を示すことができる。
いくつかの実施形態では、本方法は、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子における表2に定義されるような1つ以上の突然変異について、被検者のサンプルを分析することを含み、1つ以上の遺伝子における1つ以上の突然変異の欠損は、イブルチニブに対する非反応性を示す。
いくつかの実施形態では、濾胞性リンパ腫を有する被検者におけるイブルチニブに対する非反応性の可能性を予測する方法は、濾胞性リンパ腫の後続の治療と組み合わされる。したがって、被検者における濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法が提供されるが、本方法は、
AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子における表2に定義されるような1つ以上の突然変異について、被検者のサンプルを分析することであって、1つ以上の遺伝子における1つ以上の突然変異がイブルチニブに対する非反応性を示す、分析することと、
被検者が1つ以上の遺伝子における1つ以上の突然変異を有さない場合に、治療有効量のイブルチニブを投与し、それによってFLを治療することと、を含む。
被検者からの好適なサンプルとしては、全血試料及び腫瘍生検試料が挙げられるが、これらに限定されない、標的遺伝子を含有する任意の生体サンプルが挙げられる。
本明細書にて開示した実施形態のいくつかを更に説明するために、以下の実施例を提供する。これらの実施例は、例示を目的とするものであって、本開示の実施形態を制限するものではない。
再発性/難治性濾胞性リンパ腫(FL)におけるイブルチニブに対する反応のための遺伝的シグネチャー・エンリッチングの同定
Dawn試験(NCT01779791)は、再発性/難治性(R/R)濾胞性リンパ腫(FL)患者におけるイブルチニブ単剤療法の有効性及び安全性を評価した。
イブルチニブに対する全奏効率(ORR)は、主要終点を満たさない20.9%(95%信頼区間[CI]、13.7~29.7)であった。しかし、レスポンダは、長い期間の応答(中央値19.4ヶ月)を経験した。Dawn試験からのサンプルについて遺伝子調査を実施し、イブルチニブに反応するか、又は反応しないFL患者を同定するために、体細胞突然変異を使用することができるかどうかを判定した。
試験計画及び患者
DAWN治験の詳細な方法論は、Gopal AKら(J Clin Oncol.、(臨床腫瘍学ジャーナル(Journal of Clinical Oncology))2018:36:2405-2412によって公開されている。簡潔に言えば、DAWNは、2以上の前治療ラインで治療されてきており、かつ抗CD20モノクローナル抗体含有化学免疫療法レジメンを用いたそれらの最後の前治療ラインに対してR/Rであった、グレード1、2、又は3aの非形質転換FLの診断を有する18歳以上の患者におけるイブルチニブ(1日1回560mg)の、多施設、単腕、相2試験である。一次終点は全奏効率(ORR=完全奏効[CR]+部分奏効[PR])であり、悪性リンパ腫に対するInternational Working Group Revised Response Criteriaを使用して、独立した検討委員会によって評価した。
全エキソーム配列決定は、イブルチニブ治療後のレスポンダ又はノンレスポンダから、88ホルマリン固定、パラフィン組み込み腫瘍サンプル(LabCorp(Burlington,NC))で実施した。複数のフィルタを適用して、潜在的生殖細胞系変異体を除外し、癌に関与することが知られている1216遺伝子のカスタムパネルを、更なる分析のために使用した。レスポンダ又はノンレスポンダで濃縮された変異体を、Fisherの正確な試験を用いて同定した。変異体は、非同義的単一ヌクレオチド多型の機能的予測(dbNSFP)について、データベース内のメタ分析支持ベクターマシン(metaSVM)注釈に基づいて「有害性」として標識された。分類子は、各反復において、患者プールから最大数のノンレスポンダを除去する一方で、レスポンダの除去を大幅に延長するであろう遺伝子を選択した、貪欲法(greedy algorithm)でランク付けされた遺伝子の可変数で構築された。分類結果を、まず、DAWNデータセット内の10倍の交差検証で評価した(Bartlett NLら、Blood.2018:131:182~190を参照のこと)。
試料の採取及び処理
全血試料及び腫瘍生検サンプルを採取し、全血及び血漿画分を遺伝子分析に使用した。
エキソームデータは、FLを有する88人の被検者のFFPEサンプルから、それぞれ異なる被検者から生成した。これらの被検者のうちの83人は、イブルチニブ治療後の「レスポンダ」(CR+PR)又は「ノンレスポンダ」(SD+PD)のいずれかとして示された。
エキソーム配列
Nimblegenキットを使用して全エキソームデータを生成し、KAPA構築キットを使用して配列決定ライブラリを作製した。Illumina HiSeq2500プラットフォームを使用して、各サンプルに対して100×の適用範囲を目標として配列決定を行った。
変異コーリング/アノテーション
合計88個のFFPE FLサンプルは、実施された完全なエキソーム配列決定を有し、LabCorp.によって最初に分析した。変異体対立遺伝子頻度(VAF)ヒストグラムを生成して、(a)体細胞対生殖細胞系変異体がデータ中に存在している程度、及び(b)低VAF変異体が1組のコールにおいて適切に表されているかどうか、を定性的に評価することによって、LabCorp分析の結果を調査した。VAF=0.5及びVAF=1.0付近では大きなピークが見られたため、大きな割合の変異体がヘテロ接合型又はホモ接合型の生殖細胞系変異体である可能性があると推測され、VAFヒストグラムの低端では非常に少数の変異体が見られたため、低VAF変異体を特異的に濃縮するために、手順を使用すべきであると判定された。
LabCorpデータに見られる潜在的な問題を補正するために、社内エキソーム分析パイプラインを、FASTQ配列決定生データファイルを使用してDNAnexusで実行した。FastQC 1.0.0を使用して品質を評価し、BWA Software Package 0.5.9においてBWA-MEMアルゴリズムを使用して配列をhs37d5ゲノムビルドに整列させ、GATK 3.5エキソームPipelineによって整列を再較正し、MuTect 1.1.7、SnpEff 4.2(GRCh37.75データベースを使用)、及びGEMINI 0.20.0(非TCGA gnomAD及びExACレファレンスを使用して改変)により変異体をアノテーションした。非同義的コード化変異体(Rで定義され、そのまま、coding=”1”& impact!=”synonymous_variant”)を濾過して、配列決定アーチファクト及び生殖細胞系変異体をアソシエーション分析に組み込む可能性を低減した。変異体は、(a)dbNSFPにおけるMetaSVMアノテーションに基づいた「有害性」、及び/又は(b)Bartlett CTEP試験で使用されるPersonalis Cancer Panelに見出される遺伝子にあるかどうかに基づいた「Personalis遺伝子」変異体、として標識された。
このエキソーム配列決定評価の主な目標は、体細胞突然変異からレスポンダ/ノンレスポンダを同定することであった。これを達成するために、「Personalis genes」のみで分析を実行し、Bartlett CTEPデータセット(FLデータ上のPersonalis ACE ExtendedCancer Panelを使用して生成されたデータセット)で試験した。より制限された(「Personalis遺伝子」)及び完全な全エキソームデータセットの両方において、全ての可能性のある体細胞突然変異体、並びに有害性であると推測される遺伝子変異体のみについて、統計分析を行った。可変遺伝子数を使用した複数の分類子を、遺伝子変異状態を使用して、(誤分類ペナルティを有する)貪欲法及びレスポンダ/ノンレスポンダビニングに基づいたノンレスポンダ遺伝子ランク付けにより開発した。分類結果を、データセット内の10倍の交差検証によって最初に評価し、続いて、Bartlett CTEP FL被験者試験における予測レスポンダ群のイブルチニブ全奏功率に基づいて、分類子のサブセットを評価した。
変異体の要約
88人の患者からのパラフィン包埋腫瘍サンプルから、エキソームデータを生成した。合計974,686個の非同義的変異体を同定した。潜在的エラーを除去し、生殖細胞系突然変異を可能にした後、変異体の数を13,554個へと減少させた。反応データは、17人のレスポンダ及び66人のノンレスポンダを含む83人の患者で入手可能であった。
濾過された変異体の最終VAFヒストグラムは、LabCorpにより戻された元の変異体のセットで見られる0.5及び1.0でのピークにおいて、著しい減少を示したが、これは、体細胞対生殖細胞系変異体のはるかに高い比を示している。EZH2-Y646及びSTAT6-D419についてのVAF値、周知の体細胞FL関連突然変異、0.4未満の減少は、dbSNPであるがCOSMICではない場合に、この閾値を下回っていない変異体を除外することが合理的であることを示し得る。dbSNPの非COSMICセットにおける変異体は、0.5及び1.0付近の領域において大部分が減少し、それらの多くが生殖細胞系突然変異である可能性が高いことを示している。濾過された変異体の最終分布のチェックとして、データセット内に見出されるCOSMIC(「周知の体細胞」)変異体のVAF分布を調べ、同様の分布を有することが見出された(ただし、約0.5の僅かなピークを説明している、ごくわずかに生殖細胞系である可能性がある、COSMIC中の既知の汚染性変異体が存在することに留意されたい)。各サンプル中の突然変異した遺伝子の数は、100未満から500超に変化し、変動は非反応性NR被検者にわたってより大きいが、より大きいサンプルサイズに起因する可能性が高い。
全エキソーム配列決定から同定された変異体頻度の全体パターンが、図2に提供される。FL(例えば、CREBBP、BCL2、及びKMT2D)に予め関与しているものの多くを含む、患者の>10%に推定突然変異を有する75個の遺伝子が存在した。図2の左側パネルは、各遺伝子における突然変異を有する個体の割合を示し、右側パネルは、レスポンダデータが利用可能である83人の患者におけるこれらの遺伝子の突然変異の分布を示す。
ノンレスポンダ対レスポンダからのサンプル数が多いため、一変量分析では、イブルチニブレスポンダにおいて有意に濃縮されたほとんどの変異体が得られたが、例えば、FANCA、HISTH1B、ANXA6、及びPARP10のように非常に少数であった(表1)。興味深いことに、腫瘍抑制因子であるBTG1の変異体を有する2人の患者もまた、イブルチニブに反応した。少数のノンレスポンダ遺伝子は、NBPF1、ATP6AP1、EP400、及びCNOT1(これらの遺伝子における突然変異は、mTOR及びJAK/STAT経路を含むBTKを迂回する経路を活性化し得る)を含む、一変量分析で同定された。
Figure 2022513666000002
Inf=無限
結果は、p値<0.2を有する遺伝子についてのみ示される。
交差検証分析
レスポンダを定義した遺伝子は少数であったため、より多くのノンレスポンダ患者における突然変異した遺伝子が分類子の開発のために標的化された。遺伝子のパネルを選択し、全てのノンレスポンダが網羅されるまで、各反復において最も追加のノンレスポンダの推論を可能にする遺伝子を選択してランク付けした。選択されたパネルから、ATP6AP1、EP400、ARID1A、SOCS1、TBL1XR1、CNOT1、及びKDM2Bの変異体を含む17個のモデルが開発された(図3)。
図4中の実線(「予測レスポンダの平均ORR」)によって示される予測レスポンダの平均ORRは、17個の異なるレスポンダ/ノンレスポンダ分類モデルに関する10倍の交差検証に基づくものであり、より多くの遺伝子が追加された際の予測ORRの増加を示す。各モデルは、それを構築するために使用される遺伝子の数によって定義され、遺伝子は、図3に示すように、新たな情報含有量を減少させるために添加される。図4の点線(「ORR」)は、分類にかかわらず、患者の同齢集団全体のORRを表す。
ノンレスポンダ内の目的遺伝子
上位5個のランク付けされた遺伝子(ATP6AP1、EP400、ARID1A、SOCS1、及びTBL1XR1)の突然変異状態は、反応の欠如を予測する際に最も情報的であった。これらの遺伝子における突然変異は、ノンレスポンダに排他的に見出され、以下に記載される。
ATP6AP1-ATP6AP1遺伝子に見られる突然変異の大部分は、ATP-シンターゼS1領域に見出された(図5)。
EP400-7人のノンレスポンダ患者は、EP400遺伝子における体細胞突然変異を有し、これらの患者のうち5人は、metaSVMによって「有害性」として標識された突然変異を有した(図6)。EP400は、ヒストンアセチラーゼ複合体成分をコードしている。
ARID1A-推定腫瘍抑圧遺伝子ARID1Aにおける5個の突然変異はDAWNデータセットで生じ、これらのうち2個は早期終止コドンの形成を引き起こした(図7)。
SOCS1-Dawn試験で観察された6個のSOCS1突然変異の大部分は、metaSVMによって有害性であると予測され、SH2ドメインにある(図8)。
TBLXR1-TBL1XR1遺伝子における5個の推定体細胞突然変異のうち4個は、metaSVMにより有害性であると予測され、残りの変異体は、早期終止コドンのゲインを表す(図9)。
CARD11-CARD11は、6人の患者に見出される8個の変異体を含有していた。CARD11が本分析において最上ランクの遺伝子ではなかったとしても、CARD11変異体のそれぞれを個別に同定した。2人の患者からの4個の変異体の合計は、ここで適用された濾過後に残され(T117P、D230N、C351S、及びS352P)、有害性であってもよいが、metaSVMによって有害性であると同定されなかった。濾過された変異体のうち、1は、<0.05の変異型対立遺伝子頻度(VAF)(VAF=0.04672897)を有し、1は、VAF<0.4フィルタ(VAF=0.49371981)に付した癌(COSMIC)dbSNP群における体細胞突然変異の非カタロングであり、その他は、「生殖系のみ」としてdbSNPに標識されており、これは、CARD11における傾向の多くが生殖系変異体に起因することを示唆している。
体細胞突然変異
レスポンダ及びノンレスポンダで同定された体細胞突然変異を表2に提供する。
Figure 2022513666000003
Figure 2022513666000004
Figure 2022513666000005
Figure 2022513666000006
終止コドンが得られ、**終止コドンが失われた。
結論
相2DAWN治験からの患者における遺伝子の変異分析により、イブルチニブ反応及びR/R FLにおける抵抗性のメカニズムへの洞察が得られた。
当業者であれば、本発明の好ましい実施形態に対して、多数の変更及び修正を加えることができ、このような変更及び修正を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で行うことができることを理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲に含まれる、このような等価的な変形形態の全てを網羅することが意図されている。
本明細書に引用又は記載されている各特許、特許出願、及び刊行物の開示は、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
実施形態
以下の実施形態のリストは、前述の明細書に置き換え又は取って代わるものではなく、補完することを意図している。
実施形態1.AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者における、濾胞性リンパ腫(FL)の治療のための薬剤の製造における、イブルチニブの使用。
実施形態2.AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者における、濾胞性リンパ腫(FL)の治療に使用する、イブルチニブ。
実施形態3.被検者の濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法であって、治療有効量のイブルチニブを被検者に投与して、それによってFLを治療することを含み、被検者が、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない、方法。
実施形態4.AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者の濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法であって、治療有効量のイブルチニブを被検者に投与して、それによってFLを治療することを含む、方法。
実施形態5.治療有効量のイブルチニブが約420mg~約840mg含まれる、実施形態2~4のいずれか一項に記載の使用又は方法。
実施形態6.治療有効量のイブルチニブが560mg含まれる、実施形態5に記載の使用又は方法。
実施形態7.FLが再発性/難治性(R/R)FLである、実施形態1~6のいずれか一項に記載の使用又は方法。
実施形態8.投与前に、被検者が、グレード1、2、又は3aの非形質転換FLの診断を有していた、実施形態1~7のいずれか一項に記載の使用又は方法。
実施形態9.投与前に、被検者は2以上の前治療ラインで治療された、実施形態8に記載の使用又は方法。
実施形態10.投与前に、被検者が、抗CD20モノクローナル抗体含有化学免疫療法レジメンを用いた最後の前治療ラインに対してR/Rであった、実施形態9に記載の使用又は方法。
実施形態11.被検者が、部分奏効又は完全奏効を有する、実施形態1~10のいずれか一項に記載の使用又は方法。
実施形態12.濾胞性リンパ腫を有する被検者のイブルチニブに対する非反応性の可能性を予測する方法であって、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子における表2に定義されるような1つ以上の突然変異について、被検者のサンプルを分析することを含み、1つ以上の遺伝子における1つ以上の突然変異がイブルチニブに対する非反応性を示す、方法。
実施形態13.被検者が1つ以上の遺伝子内における1つ以上の変異を有さない場合に、治療有効量のイブルチニブを投与し、それによってFLを治療することを更に含む、実施形態12に記載の方法。

Claims (13)

  1. AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者における、濾胞性リンパ腫(FL)の治療のための薬剤の製造における、イブルチニブの使用。
  2. AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者における、濾胞性リンパ腫(FL)の前記治療に使用する、イブルチニブ。
  3. 被検者において濾胞性リンパ腫(FL)を治療する方法であって、
    治療有効量のイブルチニブを前記被検者に投与して、それによって前記FLを治療することを含み、前記被検者は、AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない、方法。
  4. AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子において、表2に定義されるような1つ以上の突然変異を有さない被検者の濾胞性リンパ腫(FL)の治療方法であって、
    治療有効量のイブルチニブを前記被検者に投与して、それによって前記FLを治療すること、を含む方法。
  5. 前記治療有効量のイブルチニブが約420mg~約840mg含まれる、請求項2~4のいずれか一項に記載の使用又は方法。
  6. 前記治療有効量のイブルチニブが約560mg含まれる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記FLが再発性/難治性(R/R)FLである、請求項1~6のいずれか一項に記載の使用又は方法。
  8. 前記投与前に、前記被検者が、グレード1、2、又は3aの非形質転換FLの診断を有していた、請求項1~7のいずれか一項に記載の使用又は方法。
  9. 前記投与前に、前記被検者は2以上の前治療ラインで治療された、請求項8に記載の使用又は方法。
  10. 前記投与前に、前記被検者が、抗CD20モノクローナル抗体含有化学免疫療法レジメンを用いた最後の前治療ラインに対してR/Rであった、請求項9に記載の使用又は方法。
  11. 前記被検者が、部分奏効又は完全奏効を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の使用又は方法。
  12. 濾胞性リンパ腫を有する被検者のイブルチニブに対する非反応性の可能性を予測する方法であって、
    AHNAK、ARID1A、ATP6AP1、BCL9L、CLTC、CNOT1、EP400、KDM2B、MYBBP1A、NACA、NBPF1、NBPF10、NCOA4、NEDD4L、PRDM16、SOCS1、及びTBL1XR1から選択される1つ以上の遺伝子における表2に定義されるような1つ以上の突然変異について、前記被検者のサンプルを分析することを含み、前記1つ以上の遺伝子における前記1つ以上の突然変異がイブルチニブに対する非反応性を示す、方法。
  13. 前記被検者が前記1つ以上の遺伝子内における前記1つ以上の変異を有さない場合に、治療有効量のイブルチニブを投与し、それによって前記FLを治療することを更に含む、請求項12に記載の方法。
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