JP2022501335A - 自閉症スペクトラム障害を治療または予防するためのバリポデクト(Balipodect) - Google Patents

自閉症スペクトラム障害を治療または予防するためのバリポデクト(Balipodect) Download PDF

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Abstract

本発明は、自閉症スペクトラム障害を治療または予防するためのPDE10A阻害剤の使用である。特に、有効量の1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を哺乳動物に投与することを含む、自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害を治療または予防する方法である。さらには、自閉症スペクトラム障害の治療または予防のための医薬、および自閉症スペクトラム障害の治療または予防のための医薬の製造におけるPDE10A阻害剤の使用である。【選択図】なし

Description

本発明は、自閉症スペクトラム障害を治療または予防するためのバリポデクト(Balipodect)に関する。
(発明の背景)
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、コミュニケーションと行動に影響を与える発達障害である。自閉症はどの年齢でも診断し得るが、症状は一般的に生後2年以内に現れるため、「発達障害」と言われている。ASDは、自閉症の観点から全体的な表現型を共有している。ASDを持つ人々は、社会的コミュニケーションと相互作用、会話、制限された興味、および反復的行動に困難を抱えており、多動性および/または発作のような行動上の問題をしばしば抱えている。ASDは、例えば、自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害を含む。
特にCDKL5欠損症は、CDKL5遺伝子(Xp22.13)の機能変異の喪失に起因する稀な神経発達障害である。CDKL5は「サイクリン依存性キナーゼ様5」の略語である。CDKL5遺伝子は、正常な脳の発達に不可欠なタンパクを作る指示を与える。「早期乳児てんかん性脳症2」とも呼ばれるCDKL5欠損症は、発作の早期発症(生後5か月未満)を引き起こし得、レット症候群に類似している。CDKL5欠損症は、発話の欠如、睡眠障害、手の常同行動、頭の成長の鈍化、運動制御の低下および重度の精神遅滞を伴う知的障害も引き起こし得る。CDKL5遺伝子はX染色体上にある(女性には2つのX染色体があり、男性には1つのX染色体と1つのY染色体がある)ため、この障害はX連鎖優性であり、女性で罹患率がより高い。文書化された症例は約1600あるが、これらの数は遺伝子スクリーニングにより増加すると予想される。現在、すべての患者に対する疾患修飾療法、非発作症状からの治療、および難治性発作の治療が必要とされている。
脆弱X症候群(「FXS」)は、X染色体上のFMR1(脆弱X精神遅滞1)遺伝子の変異に起因する遺伝子疾患である。FMR1は、脳に一般的に見られ、かつ認知発達に不可欠なタンパクFMRP(脆弱X精神遅滞タンパク)をコードする。FMR1のプロモーター領域でのトリヌクレオチドリピート伸長は、FMRP産生の転写サイレンシングを引き起こす。FMR1での広範なリピート伸長は、この部位での高メチル化により、染色体の外観収縮を引き起こす。FMRPは、興奮性シナプスの発達と機能に重要なタンパクの翻訳を負に調節すると考えられている。FMRPは、脳のmRNAの約4%の翻訳を調節すると推定される。FXS、FXTAS(脆弱X振戦運動失調症候群)およびFXPOI(脆弱X関連早期卵巣不全)の表現型には重複がある。https://www.nimh.nih.gov/labs-at-nimh/research-areas/clinics-and-labs/snpm/fragile-x-syndrome.shtml; Jonathan Ting et al., Nat. Med., 2011, 17, 1352; and Reymundo Lozano et al., Intractable Rare Dis Res. 2014, 3, 134を参照のこと。
FXSは、知的障害、行動および学習の課題、および種々の身体的特徴を引き起こす。それは男性でより一般的でより重症であるが、女性でも発生する。FXSは、不安症やADHDのような多動性行動に関連しており、発作は男性の15%、女性の5%で発生する。会話と言語の欠陥は2歳までに明らかとなる。身体的特徴には、患者の50%で狭い顔と柔軟な指が含まれる。FXSは臨床の遺伝子検査によって診断される。未熟児はリスクがより高い。現在、FXSを治療する治療法はない。一部の子供たちは、ADD、ADHDおよびその他の注意欠陥を治療する医薬の恩恵を受けている。全般性不安障害、社会不安障害、OCDおよびその他の固執性障害を経験している他の子供たちは、様々なタイプの抗不安薬の恩恵を受け得る。他の治療法には行動療法が含まれる。National Fragile X Foundation、https://fragilex.org/を参照のこと。
ホスホジエステラーゼ(PDE)は、21の遺伝子によってコードされ、かつ構造的および機能的特性に従って11の異なるファミリーに細分される酵素のスーパーファミリーである。これらの酵素は、遍在する細胞内セカンドメッセンジャーである環状アデノシン一リン酸(cAMP)および環状グアノシン一リン酸(cGMP)を代謝的に不活性化し;PDEは、3’−エステル結合の加水分解を選択的に触媒して、不活性な5’−一リン酸を形成する。基質特異性に基づいて、PDEファミリーはさらに3つのグループに分類できる:i)cAMP−PDE(PDE4、PDE7、PDE8)、ii)cGMP−PDE(PDE5、PDE6およびPDE9)、およびiii)デュアル基質PDE(PDE1、PDE2、PDE3、PDE10およびPDE11)。
cAMPとcGMPは、炎症誘発性メディエーターの産生と作用、イオンチャネル機能、筋肉弛緩、学習と記憶形成、分化、アポトーシス、脂質生成、グリコーゲン分解および糖新生のような、事実上すべての生理学的プロセスの調節に関与している。特に、ニューロンでは、これらのセカンドメッセンジャーは、シナプス伝達の調節、ならびにニューロンの分化および生存において重要な役割を果たす(Nat. Rev. Drug Discov. 2006, vol. 5: 660-670)。cAMPおよびcGMPによるこれらのプロセスの調節には、プロテインキナーゼA(PKA)およびプロテインキナーゼG(PKG)の活性化が伴い、これらは、転写因子、イオンチャネル、および種々の生理学的プロセスを調節する受容体を含む、種々の基質をリン酸化する。細胞内cAMPおよびcGMP濃度は、細胞外シグナル伝達およびPDEによる分解に応答するアデニルおよびグアニルシクラーゼの調節により、時間的、空間的および機能的に区分化されると思われる。Circ. Res. 2007, vol. 100(7): 950-9667を参照のこと。PDEは、細胞内の環状ヌクレオチドcAMPおよびcGMPを分解する唯一の手段を提供し、よってPDEは環状ヌクレオチドシグナル伝達において重要な役割を果たす。これにより、PDEは種々の治療薬の有望なターゲットとなり得るだろう。
ホスホジエステラーゼ10A(PDE10A)は、1999年に3つの独立したグループによって発見された(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999, vol. 96: 8991-8996, J. Biol. Chem. 1999, vol. 274: 18438-18445, Gene 1999, vol. 234: 109-117)。発現研究は、PDE10Aがすべての既知のPDEファミリーの中で最も制限された分布を有し;PDE10A mRNAは、脳と精巣でのみより高度に発現することを示した(Eur. J. Biochem. 1999, vol. 266: 1118-1127, J. Biol. Chem. 1999, vol. 274: 18438-18445)。脳では、PDE10AのmRNAとタンパクは、線条体の中型有棘ニューロン(MSN)により高度に豊富である(Eur. J. Biochem. 1999, vol. 266: 1118-1127, Brain Res. 2003, vol. 985: 113-126)。MSNは2つのグループに分類される:直接(線条体黒質)経路に関与するDドーパミン受容体を発現するMSNと、間接(線条体淡蒼球)経路に関与するDドーパミン受容体を発現するMSNである。直接経路の機能は計画と実行であるが、間接経路は行動活性化のブレーキとして機能する。PDE10Aは両方のMSNで発現するため、PDE10A阻害剤はこれらの経路の両方を活性化し得るだろう。現在の医薬であるDまたはD/5−HT2A拮抗薬の抗精神病の有効性は、主に線条体の間接経路の活性化に由来する。PDE10A阻害剤はこの経路を活性化できるため、このことはPDE10A阻害剤が抗精神病薬として有望であることを示唆している。D拮抗薬による脳内の過剰なD受容体拮抗作用は、錐体外路系の副作用と高プロラクチン血症の問題を引き起こす。しかし、PDE10Aの発現は脳内のこれらの線条体経路に限定されるため、PDE10A阻害剤による副作用は、現在のD拮抗薬と比較して弱いと予想された。高プロラクチン血症に関しては、PDE10A阻害剤は、下垂体におけるD受容体拮抗作用の欠如により、プロラクチンの上昇を引き起こさないだろう。さらに、直接経路にPDE10Aが存在すると、PDE10A阻害が現在のD拮抗薬に対していくらか有利になる可能性があり;直接経路は望ましい作用を促進すると考えられており、PDE10A阻害剤によるこの経路の活性化は、過剰なD受容体拮抗作用によって誘発される錐体外路の症状を和らげ得る。さらに、この経路の活性化は、線条体−視床の流出を促進して、手順戦略の実行を促進させ得るだろう。さらに、ドーパミンおよび/または他の神経伝達物質受容体を遮断せずにセカンドメッセンジャーレベルを高めることもまた、現在の抗精神病薬と比較して、有害な副作用(例えば、高プロラクチン血症および体重増加)がより少なく治療上の利点を提供し得る。脳内のこのユニークな分布と機能は、PDE10Aが神経障害の治療のための重要な新しい標的であることを示している。
PDE10A阻害剤は、例えば、WO2006/072828、WO2008/001182、WO2007/137819、WO2007/137820、WO2009/068246、WO2009/068320、WO2009/070583、WO2009/070584、WO2007/085954、WO2007/022280、WO2007/096743、WO2007/103370、WO2008/020302、WO2008/006372、WO2009/036766、WO2006/028957、WO2007/098169、WO2007/098214、WO2007/103554、WO2009/025823、WO2009/025839、WO2007/100880、WO2008/004117、WO2007/082546、US特許No.9,994,590、US特許No.9,938,269およびUS2007/0155779で報告されている。
特に、PDE10A阻害剤は、WO2010/090737に開示されており、その全体は本明細書に組み込まれる。より具体的には、WO2010/090737は、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オン(以下、「化合物A」)およびその塩を開示している。
本発明は、自閉症スペクトラム障害を治療または予防するためのPDE10A阻害剤の使用である。より具体的には、有効量のPDE10A阻害剤を哺乳動物に投与することを含む、自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害を治療または予防する方法である。
より具体的には、PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩(化合物A)またはその塩である、自閉症スペクトラム障害を治療または予防する方法である。
より具体的には、自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症または脆弱性X症候群である。
当該方法は、自閉症スペクトラム障害を治療または予防するための第2活性成分をPDE10A阻害剤と共に投与することをさらに含む。
従って、本発明は以下を提供する。
1. 有効量のPDE10A阻害剤を哺乳動物に投与することを含む、自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害を治療または予防する方法。
2. PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、1に記載の方法。
3. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、1に記載の方法。
4. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、1に記載の方法。
5. PDE10A阻害剤と共に第2活性成分を投与することをさらに含む、1に記載の方法。
6. 有効量の1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を哺乳動物に投与することを含む、CDKL5欠損症を治療または予防する方法。
7. 有効量の1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を哺乳動物に投与することを含む、脆弱性X症候群を治療または予防する方法。
8. 自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害の治療または予防に使用するための、PDE10A阻害剤。
9. PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、8に記載のPDE10A阻害剤。
10. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、8に記載のPDE10A阻害剤。
11. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、8に記載のPDE10A阻害剤。
12. PDE10A阻害剤が、第2活性成分と組み合わせて使用される、8から11のいずれかに記載のPDE10A阻害剤。
13. CDKL5欠損症の治療または予防に使用するための、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩。
14. 脆弱性X症候群の治療または予防に使用するための、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩。
15. 自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害の治療または予防のための医薬の製造における、PDE10A阻害剤の使用。
16. PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、15に記載の使用。
17. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、15に記載の使用。
18. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、15に記載の使用。
19. 医薬が第2活性成分をさらに含む、15〜18のいずれかに記載の使用。
20. CDKL5欠損症の治療または予防のための医薬の製造における、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩の使用。
21. 脆弱性X症候群の治療または予防のための医薬の製造における、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩の使用。
22. PDE10A阻害剤を含む、自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害の治療または予防のための医薬。
23. 阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、22に記載の医薬。
24. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、22に記載の医薬。
25. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、22に記載の医薬。
26. 医薬が、第2活性成分をさらに含む、22〜5のいずれかに記載の医薬。
27. 1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を含む、CDKL5欠損症の治療または予防のための医薬。
28. 1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を含む、脆弱性X症候群の治療または予防のための医薬。
図1は、CDKL5ノックアウトマウスモデルにおける後肢クラスピング(抱接(amplexus))試験の結果を示す。
図2Aおよび2Bは、CDKL5ノックアウトマウスモデルにおけるオープンフィールド試験の結果を示す。
図3は、CDKL5における化合物Aの提案の作用機序を示す。
図4A、4Bおよび4Cは、化合物AのELISAアッセイからの、海馬、小脳および皮質におけるBDNFタンパクの発現を示す。
図5は、脆弱性X症候群のFMR1マウスモデル(「FXSマウスモデル」)における発作の発症までの潜時に対する6−メチル−2−(フェニルエチニル)ピリジン塩酸塩(「MPEP」)および化合物Aの効果を示す。
図6は、FXSマウスモデルで発作を起こしたマウスの割合に対するMPEPと化合物Aの効果を示す。
図7は、FXSマウスモデルのオープンフィールド試験で移動した総距離に対する化合物Aの効果を示す。
図8は、FXSマウスモデルのオープンフィールド試験中に移動した距離に対する化合物Aの効果の時間経過を示す。
図9は、FXSマウスモデルの恐怖文脈条件付けに対する化合物Aの効果、特に5分の試験期間中の平均すくみ行動を示す。
図10は、FXSマウスモデルの恐怖文脈条件付けに対する化合物Aの効果、特に5分の試験期間中のすくみ行動の時間経過を示す。
図11は、FXSマウスモデルの恐怖手がかり条件付けに対する化合物Aの効果を示す。
図12は、Catherine Choi et al., J. Neurosci. 2015, 35, 396から採用された、FXSにおける化合物Aの提案された作用機序を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明者は、PDE10A阻害剤、すなわち化合物AのようなPDE10A阻害活性を有する化合物が、CDKL5欠損症および脆弱X症候群のような自閉症スペクトラム障害を治療または予防できることを発見した。
化合物AのようなPDE10A阻害活性を有する化合物が塩である場合、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩が含まれ得る。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;およびアルミニウム塩が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられる。酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基が存在する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩等)およびアルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)を含む無機塩およびアンモニウム塩が好ましい。一方、化合物内に塩基性官能基が存在する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が好ましい。
化合物AのようなPDE10A阻害活性を有する化合物は安全であり、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット等の哺乳動物、特にヒトにおける自閉症スペクトラム障害およびその症状を治療および予防する方法において有用である。
化合物AのようなPDE10A阻害活性を有する化合物は、医薬製剤を製造するための自体公知の方法(例えば、日本薬局方に記載されている方法)に従って製造される剤形、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠およびバッカル錠を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤およびマイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等として、経口または非経口経路(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、病巣に直接)で投与し得る。
医薬製剤(医薬組成物または薬剤ともいう)は、医薬的に許容される担体を含み得る。化合物AのようなPDE10A阻害活性を有する化合物の医薬的に許容される担体として、慣用の有機または無機担体物質が製剤原料として使用される。担体は、賦形剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤として固形製剤に添加され、可溶化剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤および無痛化剤として液状製剤に添加される。必要に応じ、防腐剤、酸化防止剤、着色剤、甘味料のような配合添加剤を使用し得る。
CDKL5欠損症または脆弱X症候群のような自閉症スペクトラム障害を治療または予防する方法における、化合物AのようなPDE10A阻害活性を有する化合物の医薬組成物中の含有量は、本発明の化合物の剤形、投与量等によって異なる。例えば、含有量は、組成物の全量に対して、約0.01〜100重量%の範囲、好ましくは0.1〜95重量%の範囲である。
投与量は、注射対象、投与経路、対照疾患、症状等によって異なる。例えば、CDKL5欠損症または脆弱X症候群の患者(成人、体重約60kg)に経口投与する場合、通常、単回投与は、約0.1〜30mg/kg体重、好ましくは約0.2〜10mg/kg体重、さらに好ましくは約0.5〜10mg/kg体重の範囲であり、この投与量は、好ましくは1日1回または1日数回(例えば、3回)投与される。
当該化合物は、単一の活性剤として、または自閉症スペクトラム障害の治療または予防に使用される他剤のような、他の薬剤(第2の有効成分ともいう)と組み合わせて投与し得る。そのような組み合わせにおいては、各有効成分は、それらの通常の投与量範囲に従って、またはそれらの通常の投与量範囲未満の用量のいずれかで投与し得、同時にまたは連続して投与し得る。
実施例を参照して本発明について以下に詳細に説明する。これらは単なる例であるため、本発明はこれらの例に限定されず、本発明は、本発明の範囲から逸脱しない範囲で改変し得る。
実施例1:後肢クラスピング(抱接(amplexus))
後肢クラスピング試験は、Wang et al., PNAS, vol. 109, no. 52, pp. 21516-21521 (2012)によって概説された手順に従って実施した。試験は、ノックアウトマウスモデルで行う。二分間の試行のためにマウスを吊るす。クラスピングが2秒間起こるなら、マウスは、神経障害であるCDKL5欠損に陽性である。Wangらは、CDKL5変異マウスに注目したが、定量化を行わなかった。Tang et al., J. Neurosci. 37(31):7420-7437 (2017)は、17/18(94%)の半雄性マウスがクラスプ表現型に陽性であると報告した。
以下のグループのマウスを比較した:
グループ(1)C57BL/6マウスとビヒクル
グループ(2)CDKL5雄性ヘミ接合性(−/Y)マウスとビヒクル
グループ(3)CDKL5雄性ヘミ接合性(−/Y)マウスとPDE10A阻害剤(化合物A)
アッセイ開始前の7日間、その後アッセイ期間通してずっと、阻害剤化合物(化合物A、5mg/kgを1日1回)またはビヒクルで、強制経口投与でマウスを処理した。マウスが8−10週齢のとき、神経行動アッセイを行った。試験の最後に組織を回収し、血漿およびCNS PKを測定した。
グループ(3)CDKL5/−Yマウスは、PDE10A阻害剤である化合物Aで処理した。
結果を図1に示す。クラスピングが2秒間起こるなら、マウスは、CDKL5欠損に陽性である。グループ(3)は、ビヒクルのみを与えたグループ(2)CDKL5/−Yマウスと比較して、クラスピングなしのパーセンテージを増加させた。
実施例2:オープンフィールド試験
オープンフィールドアリーナでの自発的な活動は、一般的な活動と歩行を評価するのに一般的に使用される。15分間の試行のためにマウスをアリーナの中央に置いた。水平、垂直(後肢で立つ)および中央の活動は従属変数である。CDKL5/−Yマウスは、オープンフィールドで水平方向の活動の増加を示し、このことは一般的な運動機能の障害(多動性)を示唆している。実施例1のグループ(1)から(3)に対応するマウスを比較し、実施例1と同じ方法で化合物Aまたはビヒクルを与えた。
オープンフィールド試験の結果を図2Aおよび2Bに示す。図2Aは、0〜15分の1分あたりの結果を示す。図2Bは、5〜15分までの5分間隔での結果を示す。化合物Aを投与したグループ(3)のマウスは、グループ(1)および(2)と比較して、CDKL5−/Yマウスがオープンフィールドを移動した総距離を有意に抑制した。従って、グループ(3)は多動性の減少を示した。
実施例1および2(後肢クラスピング試験およびオープンフィールド試験)の結果は、化合物AがCDKL5マウスモデルにおける運動障害の誘発を抑制することを示している。
実施例3:血漿および脳曝露分析
PDE10A阻害剤のインビトロプロファイルは、CDKL5−/Yマウス用に作製した。
Figure 2022501335
IC50インビボ(1.1ng/mL)は、化合物Aの目標血漿中濃度である。
以下の表1は、以下の手順下での化合物A投与後のマウス血漿およびマウス脳における化合物Aの濃度を示す。
動物:CDKL5−/Yマウス
経路:経口投与
投与量:5mg/kg
投与計画:1日1回
期間:14日
時点:最終投与後24時間
N=6−7
Figure 2022501335
表1中、「LLOQ」は「定量下限」であり、アッセイの感度を示すのに使用される。血漿および脳のカラムの数値は、血漿の場合はng/mL、脳の場合はng/gである。
表1は、すべてのマウスの血漿中濃度が、化合物Aの目標IC50インビボ(1.1ng/mL)よりも高かったことを示している。CDKL5−/Yマウスにおける化合物Aの血漿中濃度は、最終投与から24時間後でも目標血漿中濃度を超えた。CDKL5−/Yマウスの脳内濃度は、正のターゲットエンゲージメント−薬力学(TE−PD)効果が期待されることを示唆した。有効性研究における薬物動態(PK)分析は、CDKL5−YにおけるPDE10A阻害剤である化合物Aの正の有効性が合理的でメカニズムに基づいていることを示唆した。図3は、CDKL5における化合物Aの提案の作用機序を示す。
要約すると、CDKL5雄性ヘミ接合性(−/Y)マウスは、8−10週齢で、全体的な活動または馴化の欠如(オープンフィールド試験で見られるような)およびクラスピング表現型の有意な増加を論証している。PDE10A阻害剤である化合物Aは、CDKL5雄性ヘミ接合性(−/Y)マウスに見られる運動亢進を有意に正常化し、クラスピング行動を改善した。血漿および脳サンプルのPK分析は、これらのコンパートメントでの化合物Aの十分な曝露を示し、ターゲットエンゲージメントを示唆している。
実施例4:BDNFアッセイ
海馬、小脳および皮質におけるBDNFタンパクの発現をELISAによってアッセイした。結果を、それぞれ図4A、図4Bおよび図4Cに示す。これらでは化合物Aをアッセイした。
実施例5:脆弱X症候群のFMR1マウスモデルにおける聴原性発作の抑制
試験動物
雄性FMR1ノックアウトマウスはPsychoGenicsで飼育した。研究期間中、マウスをOPTI−Mice換気ケージに収容した。適切な健康と適合性を保証し、操作に関連する非特異的ストレスを最小限に抑えるために、研究の開始前に、すべてのマウスを環境に順応させ、検査し、取り扱い、そして体重を測定した。研究の過程では、12/12の明/暗サイクルを維持した。相対湿度を約50%に維持しながら、室温を20〜23℃に維持した。研究期間中、食事と水を自由に与えた。各マウスは、治療グループ間でランダムに割り当てた。試験は、3週齢の動物の光サイクル段階の間実施した。
前処理
聴原性発作の前に、試験当日に3つのグループのマウスを以下のように前処理した。
グループ(1):試験の150分前に、10mL/kgの投与量でビヒクルを経口投与した。
グループ(2):6−メチル−2−(フェニルエチニル)ピリジンHCl(「MPEP」)(MPEPはmGlu5受容体拮抗薬である)(シグマアルドリッチ;30mg/kg)を滅菌注射用生理食塩水に溶解し、試験の30分前に、10mL/kgの投与量で腹腔内注射で投与した。
グループ(3):化合物A(5mg/kg)を0.5%メチルセルロースに溶解し、試験の150分前に、10mL/kgの投与量で経口投与した。
行動試験
前処理後、グループ(1)〜(3)のマウスを個別にPlexiglasチャンバーに入れ、15秒間探索させた。次に、125dBの音に曝した。観察者は、試験中、前処理条件を知らされなかった。マウスを、以下のように、5分の試験中のマウスの反応、潜時および発作強度に基づいて観察者によってスコア付けした:
0:無反応
1:激しいランニングとジャンプ
2:間代発作
3:強直間代発作
4:強直発作
5:呼吸停止
以下のエンドポイントが報告された。反応を示さないマウスには、データ分析の目的で300秒の潜時スコアを与えた。
1.発作までの潜時(発作がない場合は最大300秒)
2.発作の割合
3.発作スコア
結果
一元配置分散分析(「一元配置ANOVA」)では、有意な治療効果が見られた。事後分析では、グループ(2)MPEPおよびグループ(3)化合物Aが、ビヒクルグループ(1)と比較して、発作までの潜時を増加させたことが示された。発作の発症までの潜時に対する効果を図5に示す。データは平均±SEM(平均に対する標準誤差)として表す。*p<0.05は、ビヒクル治療グループ(1)と比較した有意差を示す。
N−1カイ二乗検定では、発作を減らすという有意な治療効果が見られた。事後分析では、グループ(2)MPEPおよびグループ(3)化合物Aが、ビヒクル処理グループ(1)と比較して、発作率を有意に低下させたことが示された。これらの効果を図6に示す。データは、捕まえたマウスのパーセントとして示す。*p<0.05は、ビヒクル治療グループ(1)と比較した有意差を示す。
実施例6:FXSのFMR1マウスモデルにおけるオープンフィールド試験
試験動物
雄性FMR1ノックアウト(「KO」)マウスと野生型(「WT」)マウスをPsychoGenicsで飼育した。これらのマウスは、実施例5に従って取り扱い、選択した。しかしながら、オープンフィールド試験は、2週間の投与後、10週齢で開始した。マウスの3つのグループを次のように試験した。
グループ(1):WT−ビヒクルグループ:ビヒクルを10mL/kgの投与量で2週間経口投与した。試験当日、試験の150分前にビヒクルを投与した。
グループ(2):FMR1 KO−ビヒクルグループ:ビヒクルを10mL/kgの投与量で2週間経口投与した。試験当日、試験の150分前にビヒクルを投与した。
グループ(3):FMR1 KO−化合物Aグループ:化合物A(5mg/kg)を0.5%メチルセルロースに溶解し、10mL/kgの投与量で2週間経口投与した。試験当日、試験の150分前に化合物Aを投与した。
試験条件および結果
赤外線光ビーム(16×16×16)で囲まれたPlexiglas正方形チャンバー(27.3×27.3×20.3cm;Med Associates Inc., St Albans, VT)で作られたオープンフィールドチャンバーを使用して、試験したマウスの水平および垂直活動を測定した。試験前に、マウスをチャンバーに入れ、実験室の条件に少なくとも1時間馴化させた。150分の前処理の後、60分の試験期間中、マウスをチャンバーの中央に置いた。60分後、マウスをホームケージに戻した。試験期間中、自発運動を5分間隔で測定し、総移動距離を測定した。
各グループの60分の試験期間中にオープンフィールドを移動した総距離を図7に示す。データは平均±SEMとして表す。*p<0.05は、WT−ビヒクルグループ(1)と比較した有意差を示す。#p<0.05は、FMR1 KO−ビヒクルグループ(2)と比較した有意差を示す。
グループ(1)〜(3)について、移動した距離に対する化合物Aの効果の時間経過を図8に示す。データは平均±SEMとして表す。
図7および8の結果は、化合物AがFXSマウスモデルに見られる多動性を抑制することを示している。
実施例7:FXSのFMR1マウスモデルにおける恐怖条件付け試験
試験
実施例6に記載のオープンフィールド試験終了後、恐怖条件付け試験を、Coulbourn Instruments (PA, USA)によって製造された恐怖条件付けシステムでグループ(1)〜(3)のマウスに対して実施した。
1日目に、マウスをコンディショニングチャンバーに入れ、2分間文脈に馴化させた(CS)。音を20秒間与えた。CS終了から30秒後に、フットショック(1秒、0.5mA)を与えた(US)。CSとUSのペアリングを、60秒のペアリングの間隔で、合計3回繰り返した。マウスはさらに60秒間コンディショニングチャンバーに留まり、その後ホームケージに戻った。
2日目の朝、マウスに文脈記憶の試験を行った。マウスをチャンバーに5分間入れた。2日目の午後、マウスに手がかり記憶の試験を行った。マウスをコンディショニングチャンバーに入れて、2分間文脈に馴化させた(プレ手がかり)。次に、CSを60秒の試行間隔で20秒間に合計3回与えた。動きが全くないこととして定義されるすくみ行動は、ビデオシステムとFreezeViewソフトウェア(Coulbourn Instruments, PA, USA)で自動的に保存した。
結果
化合物Aの効果を図9および10に示す。5分の試験中の平均すくみを図9に示す。データは平均SEMとして表す。*p<0.05は、WT−ビヒクルグループ(1)と比較した相違を示す。
一元配置ANOVAでは、有意な治療効果が見られた。FMR1 KO−ビヒクルグループ(2)は、WT−ビヒクルグループ(1)と比較して、すくみ行動の有意な減少を示した。
5分の試験中のすくみ行動の時間経過を図10に示す。データはSEMとして表す。*p<0.05は、WT−ビヒクルグループ(1)と比較した有意差を示す。#p<0.05は、FMR1 KO−ビヒクルグループ(2)と比較した有意差を示す。〜p<0.09は、WT−ビヒクルグループ(1)と比較した有意差を示す。
ビヒクル処理FMR1マウス(グループ(2))は、ビヒクル処理WTマウス(グループ(1))と比較して、3〜5分の試験中のすくみ反応の減少を示した。化合物A処理マウス(グループ(3))は、ビヒクル処理WTマウス(グループ(1))と比較して、2〜5分の間のすくみ反応の増加を示した。
恐怖手がかり条件付け試験中のすくみ行動に対する化合物Aの効果を図11に示す。データは平均SEMとして示す。*p<0.05は、WT−ビヒクルグループ(1)と比較した有意差を示す。#p<0.05は、FMR1 KO−ビヒクルグループ(2)と比較した有意差を示す。〜p<0.09は、FMR1 KO−ビヒクルグループ(2)と比較した有意差を示す。
プレ手がかり中、ANOVAでは治療群間で有意差が見られなかった。手がかり反応中、ANOVAでは有意な治療効果が見られた。ビヒクル処置FMR1マウス(グループ(2))は、ビヒクル処置WTマウス(グループ(1))と比較して、すくみ行動の有意な減少を示した。化合物A処理により、FMR1マウスのすくみ反応が増加する強い傾向を示した(p=0.06)。同様に、ポスト手がかり反応中、ANOVAでは有意な治療効果が見られた。ビヒクル処理FMR1マウス(グループ(2))は、ビヒクル処理WTマウス(グループ(1))と比較して、すくみ行動の有意な減少を示した。化合物A処理により、FMR1マウスのすくみ反応は増加した。
血漿および脳の回収
血漿および脳は、オープンフィールドおよび恐怖条件付け試験で試験したすべてのマウスから回収した。
血漿採取のために、マウスを断頭し、体幹血液をK2EDTAチューブに採取し、短期間の保管のために氷上に置いた。採血から15分以内に、チューブを3,000gで15分間、冷蔵遠心分離機で遠心分離した。血漿は、事前にラベル付けしたチューブに抽出した。サンプルは−80℃で保管した。
脳の回収のために、以下の脳のサンプルを回収した。
グループ(1):WT−ビヒクルグループ。脳を2つの半球に分けた。BDNF分析のために、片方の半球の重さを量り、ドライアイス上で凍結した。もう一方の半球は廃棄した。サンプルは−80℃で保管した。
グループ(2):KO−ビヒクルグループ。脳を2つの半球に分けた。BDNF分析のために、片方の半球の重さを量り、ドライアイス上で凍結した。もう一方の半球は廃棄した。サンプルは−80℃で保管した。
グループ(3):KO−化合物Aグループ。脳を2つの半球に分けた。BDNF分析のために、片方の半球の重さを量り、ドライアイス上で凍結した。もう一方の半球は均質化し、ドライアイス上で凍結した。サンプルは−80℃で保管した。
要約すると、実施例5〜7は、化合物Aが高度に選択的なPDE10A阻害剤であり、環状ヌクレオチドレベル(cAMPおよびcGMP)を増加させることによって作用することを示している。化合物Aは、(1)聴覚誘発性発作の抑制、(2)FXSマウスにおける運動亢進の抑制、および(3)恐怖手がかり条件付けおよび恐怖文脈条件付けアッセイ(恐怖手がかり条件付けで有意に)での認知の改善の点で、FXSマウスに見られる表現型を救う。
本出願は、米国で出願された米国仮出願No.62/737,985を基礎としており、その内容は、本明細書に完全に包含され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

Claims (21)

  1. 有効量のPDE10A阻害剤を哺乳動物に投与することを含む、自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害を治療または予防する方法。
  2. PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、請求項1に記載の方法。
  3. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、請求項1に記載の方法。
  4. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、請求項1に記載の方法。
  5. PDE10A阻害剤と共に第2活性成分を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 有効量の1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を哺乳動物に投与することを含む、CDKL5欠損症を治療または予防する方法。
  7. 有効量の1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩を哺乳動物に投与することを含む、脆弱性X症候群を治療または予防する方法。
  8. 自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害の治療または予防に使用するための、PDE10A阻害剤。
  9. PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、請求項8に記載のPDE10A阻害剤。
  10. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、請求項8に記載のPDE10A阻害剤。
  11. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、請求項8に記載のPDE10A阻害剤。
  12. PDE10A阻害剤が、第2活性成分と組み合わせて使用される、請求項8に記載のPDE10A阻害剤。
  13. CDKL5欠損症の治療または予防に使用するための、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩。
  14. 脆弱性X症候群の治療または予防に使用するための、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩。
  15. 自閉性障害、CDKL5欠損症、小児期崩壊性障害、レット症候群、脆弱性X症候群、クリーフストラ症候群、ピット−ホプキンス症候群、アンジェルマン症候群、歌舞伎症候群、アスペルガー症候群、ヘラー症候群および広汎性発達障害からなる群から選ばれる自閉症スペクトラム障害の治療または予防のための医薬の製造における、PDE10A阻害剤の使用。
  16. PDE10A阻害剤が、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩である、請求項15に記載の使用。
  17. 自閉症スペクトラム障害が、CDKL5欠損症である、請求項15に記載の使用。
  18. 自閉症スペクトラム障害が、脆弱性X症候群である、請求項15に記載の使用。
  19. 医薬が第2活性成分をさらに含む、請求項15に記載の使用。
  20. CDKL5欠損症の治療または予防のための医薬の製造における、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩の使用。
  21. 脆弱性X症候群の治療または予防のための医薬の製造における、1−[2−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル]−5−メトキシ−3−(1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピリダジン−4(1H)−オンまたはその塩の使用。
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