JP2022187534A - 回転電機装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機と制御装置を一体化して小型、軽量化するにあたって、回転検出精度を向上させるとともに、磁石の回転による磁場の変動により半導体素子に発生する誤動作を防止する。【解決手段】回転電機装置300は、固定子巻線16を有する固定子10、一端に回転検出用磁石15を有するシャフト4と、シャフトが貫通し回転子巻線8が巻装された回転子鉄心7と、シャフトにおける回転検出用磁石と回転子鉄心との間に設けられ回転子巻線に接続されたスリップリング11と、を有する回転子5、スリップリングに接触するブラシ14、回転検出用磁石と対向する一方の面に回転センサ27が実装され、他方の面に制御回路22と制御回路によって駆動され回転子巻線にブラシとスリップリングを介して給電する電流制御素子30が実装された配線基板23、制御回路によって駆動され固定子巻線に給電するインバータ20を備えたものである。【選択図】図1

Description

本願は、回転電機装置に関するものである。
車両用として回転電機装置は、回転子の回転によって発電を行い、または電力の供給によって回転子を回転させる。回転子巻線を有する回転子と、回転子巻線に電流を供給する電流制御素子と電流制御素子を制御する制御回路とを備えた回転電機装置が存在する。
回転子の回転子鉄心に設けられた回転子巻線にブラシとスリップリングを介して給電する回転電機装置が存在する。回転電機装置において、電流制御素子と制御回路をどのように設置するかが問題となる。回転電機装置を小型、軽量化することが必要だからである。特に回転子のシャフトの一端に回転検出用磁石を設けた回転電機装置において、精度よく回転角度を検出するとともに小型、軽量化を進めるために、電流制御素子と制御回路が配置された配線基板にさらに回転センサを設けた回転電機装置が開示されている(例えば特許文献1)。
特許第6379895号
特許文献1には、プーリとベルトを介してエンジンに連結された回転電機装置が開示されている。インバータは固定子の固定子巻線に接続されている。三相の固定子巻線とインバータは三相の配線で接続され、インバータを制御する制御回路が配線基板に設けられている。インバータと配線基板は回転電機装置に一体に構成されている。
回転子の回転軸の一端に配置された磁石に対し、磁石と対向して配線基板に回転センサが配置されている。回転センサの信号は制御回路に入力され、回転子の回転角度が認識される。制御回路はブラシとスリップリングを介して回転子の巻線に給電する電流制御素子を駆動する。電流制御素子は配線基板に設けられており、制御装置一体型回転電機装置が示されている。
回転電機とインバータ、制御回路、電流制御素子を一体化した制御装置一体型の回転電機装置において、回転センサを配線基板に設けることで回転検出精度を向上しながら回転電機装置の小型化を進めることができる。しかし、回転子の回転軸の一端に配置された磁石に近接して配線基板を配置すると、磁石の磁界によって、配線基板に実装される半導体素子の電気信号に影響を与え、誤動作を生じる場合がある。
本願は、前述のような実情に鑑みてなされたものである。回転電機と制御装置を一体化して小型、軽量化するにあたって、回転検出精度を向上させるとともに、磁石の回転による磁場の変動により半導体素子に発生する誤動作を防止した回転電機装置を得ることを目的とする。
本願に係る回転電機装置は、
固定子巻線を有する固定子、
一端に回転検出用磁石を有するシャフトと、シャフトが貫通し回転子巻線が巻装された回転子鉄心と、シャフトにおける回転検出用磁石と回転子鉄心との間に設けられ回転子巻線に接続されたスリップリングと、を有する回転子、
スリップリングに接触するブラシ、
回転検出用磁石と対向する一方の面に回転センサが実装され、他方の面に制御回路と制御回路によって駆動され回転子巻線にブラシとスリップリングを介して給電する電流制御素子が実装された配線基板、
制御回路によって駆動され固定子巻線に給電するインバータを備えたものである。
本願に係る、回転電機装置によれば、回転電機と制御装置を一体化して小型、軽量化するにあたって、回転検出精度を向上させるとともに、磁石の回転による磁場の変動により半導体素子に発生する誤動作を防止した回転電機装置を得ることができる。
実施の形態1に係る回転電機装置の構成図である。 実施の形態1に係る回転電機装置の回路構成図である。 実施の形態1に係る回転電機装置の部品配置の説明図である。 実施の形態1に係る回転電機装置の冷却風の説明図である。
実施の形態1
以下、本願に係る回転電機装置について、図面を参照して説明する。図1は、実施の形態1に係る回転電機装置300の構成図である。
<全体構成>
図1は、回転電機装置300をシャフト4の軸心Cを通る平面で切断した模式的な断面図である。シャフト4の一端には回転電機装置300が駆動しまたは駆動されるプーリ3が固定されている。
図1において、回転電機装置300は例えば電動発電機装置であって、電力を供給されて電動機として駆動力を供給する装置として機能し、また駆動されて発電機として電力供給装置として機能する。回転子5のシャフト4の軸心Cに平行な方向を軸方向Zと定義し、プーリ3が装着されている軸方向の一方側Z1を軸方向のフロント側、軸方向の他方側Z2を軸方向のリア側と称する。また、シャフト4の軸心Cに対し半径方向を径方向Yと定義し、径方向内側Y1、径方向外側Y2を図1に記載したように定義する。
アルミニウム製のフロントブラケット1aおよびリアブラケット1bから構成されたハウジング1内に回転子5と固定子10が内蔵されている。回転子鉄心7に回転子巻線8が巻装され、シャフト4が貫通している。シャフト4はベアリング6a、6bによってハウジング1に回転可能に固定されている。シャフト4のベアリング6a、6bによって支えられた内側にはファン9が固定されており冷却風を送り出す働きをする。
回転子巻線8は、シャフト4に装着されたスリップリング11に電気的に接続されている。回転子巻線8は、回路基板23の電流制御素子30からブラシ14とスリップリング11を介して電流を供給される。シャフト4の軸方向のフロント側Z1の端のプーリ3が装着された端部からブラシ14までの範囲の回転子5、固定子10を含む部分が回転電機100である。
これに対し、回路基板23に実装された、制御回路22、電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33、回転センサ27などによって制御装置200が構成される。図1では回路基板23を収めた回路基板ケース28の内部にインバータ20が備えられているが、インバータ20を含めて制御装置200と称してもよい。
回転子5の回転子巻線8への電流は電流制御素子30から供給されるが、電流制御素子30は回路基板23の制御回路22によって制御される。固定子10の固定子鉄心17に巻装された三相の固定子巻線16は、インバータ20から電流を供給される。インバータ20は、制御回路22によって供給電流が制御される。
回転電機100のブラシ14は、ブラシホルダ13に収納され、スリップリング11の外周面に摺動する。この摺動部に電流が流れるため発熱するのでブラシ14は冷却可能にブラシホルダ13に収納されている。また、インバータ20もスイッチング回路によって電流を供給するので発熱するため、インバータ20を冷却するための放熱部材21が装着されている。さらに、回路基板23に実装された電流制御素子30も損失を伴いながら電流がながれるので発熱する。このため、電流制御素子周辺を冷却するため、放熱部材25が装着されている。
シャフト4の軸方向のリア側Z2の側の端部には、磁石15が装着された磁石ホルダ12が備えられている。回路基板23の磁石15と対向する軸方向のフロント側Z1方向の面には回転センサ27が磁石15に近接して実装されている。このような構成とすることで、回転電機装置の回転検出装置を小型化することができる。回路基板23と異なる場所に回転センサを備える場合に比較して、制御回路までの配線の簡略化を進めることができるからである。
回路基板23の軸方向のリア側Z2方向の面には電流制御素子30、制御回路22が実装されており、制御回路22が電流制御素子30を通電制御するための信号配線が回路基板23のパターン配線で構成されている。回路基板23は銅板で構成したパターン配線が、ガラス繊維を含むエポキシ樹脂を周包するように構成される。回路基板23の基材は、ガラス繊維を含むエポキシ樹脂以外に、アルミナを含むセラミックを用いてもよい。回路基板ケース28内の回路基板23の軸方向のリア側Z2方向の面は樹脂26により封止されている。そして、カバー24で覆われて外部からの水、異物の侵入から保護されている。
回路基板23と回転子の間にブラシホルダ13とインバータ20が配置されている。両者は、シャフト4に垂直な平面上に軸心Cを中心とする周方向に所定の間隔を隔てて並設されている。ブラシホルダ13とインバータ20は、回路基板ケース28に囲まれて防滴、防水、防塵がされている。回路基板ケース28の軸方向のフロント側Z1方向の部分は回転電機100のハウジング1と略同径であり、ハウジング1と同軸状に配置されている。
<電流制御回路>
図2は、実施の形態1に係る回転電機装置300の回路構成図である。回転子巻線8の一端は、バッテリ40のプラス側に接続された配線に電流制御素子30、ブラシ14、スリップリング11を介して接続されている。そして、回転子巻線8の他端は、ブラシ14、スリップリング11を介して接地されている。
電流制御素子30は、電界効果型トランジスタ、バイポーラ型トランジスタ等の半導体制御素子を使用することができる。図2では電流制御素子30に電界効果型トランジスタを用いた例を示している。電流制御素子30は、制御回路22によって駆動され、駆動状態を監視するために、ドレイン信号Vd、ゲート信号Vg、ソース信号Vsが制御回路22と接続されている。
回転子巻線8に流れる界磁電流を検出するための電流センサ32がブラシ14と電流制御素子30との間に設けられている。電流センサは、シャント抵抗によって電流-電圧変換して検出するタイプのセンサでもよいが、磁場検出型電流センサを用いる方が望ましい。シャント抵抗による電流ロスを無くし、精密に計測できるからである。
図2では、電流センサ32の出力端には、電流を検出する電流検出配線Vc1、Vc2が制御回路22に入力されている。これら電流検出配線Vc1、Vc2は、電流センサ32と同じ回路基板23上の制御回路22に回路基板23の配線パターンで接続されている。
また、三相の固定子巻線16の相電流を検出する第二の電流センサ33も同じ回路基板23上の制御回路22に回路基板23の配線パターンで接続されている。第二の電流センサ33も磁場検出型であることが望ましい。磁場検出型電流センサの場合、相電流が配線パターン内で通電して発生する磁界によって電流を検出する。
図1に示すように、制御回路22、電流制御素子30、フライホイルダイオード31、電流センサ32、第二の電流センサ33が、共通の回路基板23上の軸方向のリア側Z2方向側に実装され、エポキシ樹脂またはシリコーン樹脂による樹脂26で封止される。
<回転検出>
次に回転検出構造の具体例について説明する。回路基板23上の軸方向のフロント側Z1方向の面には、回転センサ27が実装されている。回転センサ27はホールICなどの磁力検出素子を用いることができる。シャフト4のリア側端の磁石ホルダ12に装着された磁石15に対向配置するように回転センサ27が設けられている。
磁石15は希土類磁石であり、例えば、ネオジム磁石、サマコバ磁石を用いることができる。磁石15はN極とS極とが交互に配置され、複数の磁極で構成されている。磁石15と、黄銅またはアルミニウムなどの非磁性金属で構成された磁石ホルダ12とが炭素鋼
製である強磁性体のシャフト4と連結している。
磁石15がシャフト4と同期回転するとともに、回転子鉄心7の磁束が磁石15に影響を及ばないように構成されている。磁石15がシャフト4と同期回転することで、回転センサ27は磁束変化を検出し、回転子5の回転角度、回転速度、回転角速度等を検出することができる。
<電流制御素子、電流センサのシールド>
図3は、実施の形態1に係る回転電機装置300の回路基板23への部品配置の説明図である。回転子巻線8の電流を制御する電流制御素子30と、磁場検出型電流センサを用いた電流センサ32、第二の電流センサ33などの配置に関して説明する。
回路基板23の軸方向のフロント側Z1方向の面に実装された回転センサ27と、シャフト4の軸方向のリア側Z2方向の端部に取り付けられた磁石15は軸方向に距離L離して配置される。距離Lは、軸方向Zの寸法であり、例えば1mmである。回転センサ27を磁石15に接近して配置することができるので、回転電機と制御装置200を一体化して小型、軽量化することができ、同時に回転検出精度を向上させることが可能となる。
これに対し、電流制御素子30は回路基板23の軸方向のリア側Z2方向の面に実装される。電流制御素子30は、シャフト4の軸方向のリア側Z2方向の端部に取り付けられた磁石15に対して回路基板23の反対側に実装されているため、磁力の影響を受けにくい。このため、磁石15の回転による磁力の磁場の変動により半導体素子に発生する誤動作を防止することができる。
また、回路基板23の電流制御素子30と同一の面上に、回転子巻線8に流れる電流を検出する電流センサ32が実装されている。電流センサ32として、磁場検出型電流センサを使用した場合には、精度よく電流を検出できるが、周囲の磁場の影響により誤検出が発生する可能性がある。これに対しても、シャフト4の軸方向のリア側Z2方向の端部に取り付けられた磁石15に対して、電流センサ32は回路基板23の反対側に実装されているため磁力の影響を受けにくい。よって、電流センサ32は、回転子巻線8に流れる電流を精度よく検出でき、誤検出を抑制することが可能となる。
さらに、回路基板23の電流制御素子30、電流センサ32と同一の面上に、三相の固定子巻線16に流れる相電流を検出する第二の電流センサ33が実装されている。第二の電流センサ33として、磁場検出型電流センサを使用した場合には、同様に精度よく電流を検出できるが、周囲の磁場の影響により誤検出が発生する可能性がある。シャフト4の軸方向のリア側Z2方向の端部に取り付けられた磁石15に対して、第二の電流センサ33も回路基板23の反対側に実装されているため磁力の影響を受けにくい。よって、第二の電流センサ33についても、固定子巻線16に流れる相電流を精度よく検出でき、誤検出を抑制することが可能となる。
ここで、回路基板23について検討する。回路基板23は銅板で構成したパターン配線によって表面が覆われている。回路基板23の基材は、ガラス繊維を含むエポキシ樹脂または、アルミナを含むセラミックで構成する。回路基板23は、これらの基材を銅板のパターン配線によって周包するように構成されることで、磁界をシールドする機能を有する。
回路基板23の軸方向のリア側Z2方向の面に対して、軸方向のフロント側Z1方向に存在する磁石15の磁界をシールドするので、電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33に対する磁界の変化の影響を抑制することができる。そして、回路基板23の軸方向のフロント側Z1方向の面に対してシールド効果は及ばない。よって、この面に実装される回転センサ27の回転検出精度は損なわれることがない。
このため、回転検出精度を向上させるとともに、磁石15の磁界によって、電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33の電気信号に影響を与えることなく、誤動作を起こさず、正常に回転子巻線8、固定子巻線16の界磁電流を制御することができる。ここでガラス繊維を含むエポキシ樹脂の比透磁率は0.02であり、セラミックの主成分であるアルミナの比透磁率は0.0005となる反磁性体である。そして、銅板で構成したパターン配線の比透磁率が1であって、常磁性体である。よって、回路基板23の基材の比透磁率は銅板で構成したパターン配線と比較して非常に低いので、磁気シールド効果が高められる。回路基板23の銅板で構成したパターン配線が周包する基材として、少なくとも比透磁率が0.1以下または、パターン配線の比透磁率の1/10以下であれば、電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33に対する磁気シールドの効果を奏する。
電流センサ32、第二の電流センサ33に、MI(Magneto Impedance)素子を利用する磁場検出型電流センサを用いる場合、電力損失がなく、界磁電流検知度が高められる。そして、外乱となる磁石15の磁界を回路基板23によってシールドすることで正常に電流を検知することができる。さらに、電流制御素子30と電流センサ32とを近接して、より望ましくは隣接して配置することで、配線インダクタンスが低減し界磁電流の検知精度を高めることができる。
<電流制御素子、電流センサの配置>
電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33を、磁石15に対して径方向外側Y2に配置することで、磁石15から距離を確保することができ、磁石15の磁界の影響を低減することができる。これによって、電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33の誤動作を抑制することができる。
ここで、磁石15と、電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33との距離について検討する。図3には、磁石15に対して電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33が径方向外側Y2に第一の距離D1、第二の距離D2、第三の距離D3離れて配置されている様子が示されている。厳密には、磁石15に対する電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33の直線距離が問題となる。しかし、第一の距離D1、第二の距離D2、第三の距離D3に対して、各部品と磁石15が軸方向Zに離れた距離が充分小さければ、径方向Yの距離を主に検討することとしてもよい。径方向Yの距離で規定すると、回路基板23への電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33の配置について、設計時の基準が明快となって判断が容易となる利点がある。
また、磁石15の磁界による影響を厳密に算定することにも意義がある。第一の距離D1、第二の距離D2、第三の距離D3を、磁石15と電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33との直線距離として、各部品の回路基板23への配置を検討してもよい。電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33への磁石15の影響は、磁石15と各部品との直線距離に影響されるからである。
例えば第一の距離D1を35mm、第二の距離D2を40mm、第三の距離D3を35mmと設定してもよい。それぞれの距離は実験によって、誤動作の無い充分な距離を求めることもできるが、理論的に磁石15の磁界が影響を及ぼす範囲を算出して決定してもよい。経験的には、回転センサ27と磁石15との軸方向の距離Lと第一の距離D1、第二の距離D2、第三の距離D3の比率を1:10以上確保することによって、磁石15の回転による磁場の変化の影響を免れることができる。
第一の距離D1、第二の距離D2、第三の距離D3を確保することによって、精度よく回転子5のシャフト4の回転を検出しつつ、電流センサ32、電流制御素子30、第二の電流センサ33の誤動作を防止することができるので、回転電機装置300の小型、軽量化に寄与することができる。
<回転電機装置の冷却>
図4は、実施の形態1に係る回転電機装置300の冷却風の説明図である。図4には、回路基板23の軸方向のフロント側Z1方向側の側面に備えられた冷却風導入路401から外気が導入される様子が示されている。導入された冷却用空気は回路基板ケース28に設けられた冷却風導出路402を介して軸方向のフロント側Z1方向へ導かれる。そして、ブラシ14、ブラシホルダ13またはインバータ20と放熱部材21を冷却しつつリアブラケット1bの冷却風導入路403から回転子5に設けられたファン9によって吸い出され、冷却風導出路404から回転電機の外部に放出される。
図4に示すように、回路基板23に沿って、径方向外側Y2から径方向内側Y1に冷却空気を取り込むことで、回路基板23の径方向Yの外側に配置された電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33を効率よく冷却することができる。熱せられていない冷却風が最初に電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33を回路基板23の裏面から冷却することができるからである。また、これらの部品を効率的に冷却するために、放熱部材25のような部品を追加で設けてもよい。
実施の形態1によれば、回転電機装置300の回転電機100と制御装置200とを一体化するにあたって、回路基板23上の軸方向のリア側Z2方向の面に電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33を実装し、回路基板23上のパターン配線で電流制御素子30と制御回路22を接続した。また、電流センサ32、第二の電流センサ33と制御回路22の間もパターン配線で接続した。配線が回路基板23のパターン配線で構成され、回路基板23の軸方向のフロント側Z1方向の面に実装した回転センサ27と、回転センサ27が検出する磁力を放出するシャフト4の軸方向のリア側Z2方向の一端に配置された磁石15が近接するように対向配置されていることで、回転検出精度を向上させることができた。それとともに、回路基板23のシールド特性によって、磁石15の磁界により電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33の電気信号に影響を与えることなく、誤動作を防止することができた。また、回路基板23上に電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33を、磁石15から距離を置いて配置することで、誤動作の防止を確実なものとすることができる。このため、回転電機装置の小型、軽量化を進めつつ、回転子巻線8、固定子巻線16の界磁電流を正確に制御することができる。
また、回路基板23の軸方向のフロント側Z1方向の面に外部からの冷却風を取り込むように冷却風導入路401、冷却風導出路402、冷却風導入路403を配置し、冷却風を吸引して排出するファン9と冷却風導出路404を設けることで、電流制御素子30、電流センサ32、第二の電流センサ33の発熱を抑止するとともに、回路基板23と磁石15の間に空気が介在することで、半導体素子の電気信号に影響を与えることなく、誤動作を起こさず、正常に界磁電流を制御することができる。さらに、ブラシ14、インバータ20、回転子5、固定子10の冷却をはかることもできる。
本願は、例示的な実施の形態が記載されているが、実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
4 シャフト、5 回転子、7 回転子鉄心、8 回転子巻線、9 ファン、10 固定子、11 スリップリング、15 磁石、16 固定子巻線、22 制御回路、23 回路基板、27 回転センサ、28 回路基板ケース、30 電流制御素子、32 電流センサ、33 第二の電流センサ、300 回転電機装置、401、403 冷却風導入路、402、404 冷却風導出路、D1 第一の距離、D2 第二の距離、D3 第三の距離、Y 径方向、Y1 径方向内側、Y2 径方向外側、Z 軸方向、Z1 軸方向の一方側、Z2 軸方向の他方側
本願に係る回転電機装置は、
固定子巻線を有する固定子、
一端に回転検出用磁石を有するシャフトと、シャフトが貫通し回転子巻線が巻装された回転子鉄心と、シャフトにおける回転検出用磁石と回転子鉄心との間に設けられ回転子巻線に接続されたスリップリングと、を有する回転子、
スリップリングに接触するブラシ、
回転検出用磁石と対向する一方の面に回転センサが実装され、他方の面に制御回路と制御回路によって駆動され回転子巻線にブラシとスリップリングを介して給電する電流制御素子と、電流制御素子に物理的に隣接して回転子巻線に給電される電流を検出する電流センサと、が実装された配線基板、
制御回路によって駆動され固定子巻線に給電するインバータ、を備えたものである。

Claims (16)

  1. 固定子巻線を有する固定子、
    一端に回転検出用磁石を有するシャフトと、前記シャフトが貫通し回転子巻線が巻装された回転子鉄心と、前記シャフトにおける前記回転検出用磁石と前記回転子鉄心との間に設けられ前記回転子巻線に接続されたスリップリングと、を有する回転子、
    前記スリップリングに接触するブラシ、
    前記回転検出用磁石と対向する一方の面に回転センサが実装され、他方の面に制御回路と前記制御回路によって駆動され前記回転子巻線に前記ブラシと前記スリップリングを介して給電する電流制御素子が実装された配線基板、
    前記制御回路によって駆動され前記固定子巻線に給電するインバータ、を備えた回転電機装置。
  2. 前記配線基板の前記他方の面に前記回転子巻線に給電される電流を検出する電流センサが実装された請求項1に記載の回転電機装置。
  3. 前記配線基板の前記他方の面に前記電流センサが前記電流制御素子に隣接して実装された請求項2に記載の回転電機装置。
  4. 前記電流センサは磁場検出型電流センサである請求項2または3に記載の回転電機装置。
  5. 前記電流センサは、前記回転検出用磁石よりも径方向外側に配置された請求項2から4のいずれか一項に記載の回転電機装置。
  6. 前記回転センサと前記回転検出用磁石との軸方向の距離は、前記電流センサと前記回転検出用磁石との径方向の距離または前記電流センサと前記回転検出用磁石との直線距離である第一の距離の十分の一以下である請求項5に記載の回転電機装置。
  7. 前記電流制御素子は、前記回転検出用磁石よりも径方向外側に配置された請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機装置。
  8. 前記回転センサと前記回転検出用磁石との軸方向の距離は、前記電流制御素子と前記回転検出用磁石との径方向の距離または前記電流制御素子と前記回転検出用磁石との直線距離である第二の距離の十分の一以下である請求項7に記載の回転電機装置。
  9. 前記配線基板の前記他方の面に前記固定子巻線に給電される電流を検出する第二の電流センサが実装された請求項1から8のいずれか一項に記載の回転電機装置。
  10. 前記第二の電流センサは磁場検出型電流センサである請求項9に記載の回転電機装置。
  11. 前記第二の電流センサは、前記回転検出用磁石よりも径方向外側に配置された請求項9または10に記載の回転電機装置。
  12. 前記回転センサと前記回転検出用磁石との軸方向の距離は、前記第二の電流センサと前記回転検出用磁石との径方向の距離または前記第二の電流センサと前記回転検出用磁石との直線距離である第三の距離の十分の一以下である請求項11に記載の回転電機装置。
  13. 前記配線基板の一方の面側に冷却風を流入させる冷却風通路を備えた請求項1から12のいずれか一項に記載の回転電機装置。
  14. 前記配線基板を収容し、前記配線基板の前記一方の面に沿って径方向外側から冷却風を導入する冷却風導入通路と前記ブラシへ冷却風を導出する冷却風導出通路とを有する樹脂ケースを備え、
    前記回転子は、冷却風を吸引して排出するファンを有する請求項13に記載の回転電機装置。
  15. 前記配線基板は、配線を銅板による印刷配線とし、比透磁率が0.1以下の基材を用いた請求項1から14のいずれか一項に記載の回転電機装置。
  16. 前記配線基板は、基材がガラス繊維を含むエポキシ樹脂またはアルミナを含むセラミックによって構成された請求項1から15のいずれか一項に記載の回転電機装置。
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